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特開2024-145413ウエハ収納容器および半導体装置の製造方法
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  • 特開-ウエハ収納容器および半導体装置の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145413
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】ウエハ収納容器および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20241004BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20241004BHJP
   B65D 85/30 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
H01L21/68 U
H01L21/304 648D
B65D85/30 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057743
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 幹人
(72)【発明者】
【氏名】上野 隆二
(72)【発明者】
【氏名】中村 祥太郎
【テーマコード(参考)】
3E096
5F131
5F157
【Fターム(参考)】
3E096AA01
3E096BA16
3E096BB04
3E096CA05
3E096CB03
3E096DA03
3E096DB01
3E096DC01
3E096FA40
3E096GA03
3E096GA11
5F131AA02
5F131BA37
5F131CA07
5F131CA18
5F131CA23
5F131GA03
5F131GA32
5F131GA33
5F131GA53
5F131GA62
5F131GA68
5F131GA69
5F131GA72
5F131GA99
5F157AB02
5F157AB03
5F157AB14
5F157AB23
5F157AB34
5F157CF93
(57)【要約】
【課題】高い液抜け性を確保しつつ、ウエハの回転および浮かび上がりを防止できるウエハ収納容器を提供する。
【解決手段】ウエハ収納容器は、重ねて配置される2つ以上の筐体フレーム(10)と、筐体フレーム(10)同士の間に形成されるウエハ保持構造とを備える。ウエハ保持構造は、当該ウエハ保持構造の両側の筐体フレーム(10)のそれぞれから伸びる複数のアーム(11)を備え、片側の筐体フレーム(10)の複数のアーム(11)ともう片側の筐体フレーム(10)の複数のアーム(11)とでウエハ(1)の外縁部を挟持することによってウエハ(1)を保持する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重ねて配置される2つ以上の筐体フレームと、
前記筐体フレーム同士の間に形成されるウエハ保持構造と、
を備え、
前記ウエハ保持構造は、当該ウエハ保持構造の両側の前記筐体フレームのそれぞれから伸びる複数のアームを備え、片側の前記筐体フレームの前記複数のアームともう片側の前記筐体フレームの前記複数のアームとでウエハの外縁部を挟持することによって前記ウエハを保持する、
ウエハ収納容器。
【請求項2】
前記2つ以上の筐体フレームは、互いに着脱可能である、
請求項1に記載のウエハ収納容器。
【請求項3】
前記筐体フレームを3つ以上備え、
重ねて配置される前記3つ以上の筐体フレームのうち中間の筐体フレームは、両側に前記複数のアームを有し、前記中間の筐体フレームの両側に前記ウエハ保持構造が形成される、
請求項1に記載のウエハ収納容器。
【請求項4】
前記3つ以上の筐体フレームは、互いに着脱可能であり、
前記中間の筐体フレームの数を変更することで、前記ウエハ保持構造の数を変更可能である、
請求項3に記載のウエハ収納容器。
【請求項5】
前記ウエハ保持構造に保持された前記ウエハの側方の4方が開口している、
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【請求項6】
前記複数のアームは、前記ウエハ保持構造に保持された前記ウエハの主面が横を向くように前記ウエハ収納容器が置かれた状態で、前記ウエハの前記外縁部の最も下に位置する箇所に接触しないように配置されている、
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【請求項7】
前記複数のアームは、前記ウエハ保持構造に保持された前記ウエハの主面が横を向くように前記ウエハ収納容器が置かれた状態で、前記ウエハの前記外縁部の最も下に位置する箇所が前記ウエハ収納容器の底よりも高く位置するように配置されている、
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【請求項8】
前記複数のアームの少なくとも1つは、前記ウエハ保持構造に保持された前記ウエハの主面が横を向くように前記ウエハ収納容器が置かれた状態で、前記ウエハの半分よりも上に位置する箇所に接触するように配置されている、
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【請求項9】
前記複数のアームは、前記ウエハの最外縁部であるベベル部を保持し、前記ウエハの主面には接触しない、
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【請求項10】
半導体のウエハを準備する工程と、
前記ウエハに対するウェットプロセスを実施する工程と、
前記ウエハの片面を削って前記ウエハを薄厚化する工程と、
薄厚化された前記ウエハを、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のウエハ収納容器に収納する工程と、
前記ウエハを前記ウエハ収納容器内で乾燥させる工程と、
前記ウエハ収納容器を搬送する工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体ウエハプロセスで用いられるウエハ収納容器、および、それを利用した半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハプロセスにおけるウエハの洗浄工程や成膜工程などのウェットプロセス、乾燥工程などには、液抜け性や乾燥性を考慮した形状のウエハ収納容器(「ウエハキャリア」とも呼ばれる)が使用されている。例えば下記の特許文献1には、ウエハが収められる溝(スロット)が小さく、広い開口部を有するウエハ収納容器が開示されている。以下、ウエハ収納容器(ウエハキャリア)を単に「キャリア」ということもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-182797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばパワーデバイスの製造における半導体ウエハプロセスには、ウエハのおもて面に素子を作り込んだ後に、ウエハの裏面を研削してウエハを薄くする工程がある。この工程によりウエハは厚さ数十μmから200μm程度にまで薄く削られる。薄いウエハは、強度が低いため反りやすい。また、薄いウエハは軽いため液中で浮かび上がりやすい。これらのウエハの反りや浮かび上がりは、ウエハが大口径になるほど顕著になる。
【0005】
反りのあるウエハや液中での浮かび上がりやすいウエハに対してウェットプロセスを実施する場合、液中でウエハがキャリアから脱落することや、キャリアから液を抜く際にウエハ同士が液体の表面張力で引き合って貼り付いてしまうことなどが懸念される。また、ウエハが収められたキャリアを液中で揺動させると、ウエハがキャリア内を無秩序に回転するため、ウエハとキャリアとの擦れによる発塵も問題となる。
【0006】
本開示は以上のような課題を解決するためになされたものであり、高い液抜け性を確保しつつ、ウエハの回転および浮かび上がりを防止できるウエハ収納容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るウエハ収納容器は、重ねて配置される2つ以上の筐体フレームと、前記筐体フレーム同士の間に形成されるウエハ保持構造と、を備え、前記ウエハ保持構造は、当該ウエハ保持構造の両側の前記筐体フレームのそれぞれから伸びる複数のアームを備え、片側の前記筐体フレームの前記複数のアームともう片側の前記筐体フレームの前記複数のアームとでウエハの外縁部を挟持することによって前記ウエハを保持する。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係るウエハ収納容器によれば、高い液抜け性を確保しつつ、ウエハの回転および浮かび上がりを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1に係るウエハ収納容器の構成を示す図である。
図2】1つの筐体フレームの構成を示す図である。
図3】実施の形態1に係るウエハ収納容器に対するウエハの収納手順および取り出しの手順を説明するための図である。
図4】実施の形態2に係るウエハ収納容器の構成を示す図である。
図5】中間の筐体フレームの構成を示す図である。
図6】実施の形態2に係るウエハ収納容器を分解した状態を示す図である。
図7】実施の形態3に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係るウエハ収納容器(キャリア)の構成を示す図であり、キャリアの正面図、側面図および底面図を含む三面図である。
【0011】
図1に示すように、実施の形態1に係るキャリアは、2つの筐体フレーム10を重ねて配置することによって構成される。1つの筐体フレーム10の構成を図2に示す。筐体フレーム10は、保持されるウエハ1の外縁部へ向かって伸びる複数のアーム11を備えている。
【0012】
2つの筐体フレーム10を、それぞれのアーム11の先端部が向かい合わせになるように重ねて結合することで、筐体フレーム10同士の間に、ウエハ1を保持するウエハ保持構造が形成される。すなわち、ウエハ保持構造は、その両側の筐体フレーム10のそれぞれから伸びる複数のアーム11を備え、片側の筐体フレーム10の複数のアーム11ともう片側の筐体フレーム10の複数のアーム11とでウエハ1の外縁部を挟持することによってウエハ1を保持する。複数のアーム11はウエハ1の最外縁部であるベベル部を保持し、半導体装置の形成領域となるウエハ1の主面には接触しないことが好ましい。筐体フレーム10の素材としては、PEEK、PFA等の耐薬性を持つ素材、あるいは、ウエハ1の帯電を防止する観点から導電性樹脂を使用してもよい。
【0013】
なお、ウエハ収納容器を構成する2つの筐体フレーム10は、互いに着脱可能である。つまり、ウエハ収納容器は2つの筐体フレーム10に分解可能である。
【0014】
図1から分かるように、ウエハ収納容器に収納されたウエハ1は、アーム11にのみ接触しており、筐体フレーム10の本体部分には接触しない。また、図1の側面図から分かるように、複数のアーム11は、ウエハ保持構造に保持されたウエハ1を立てるように(すなわち、ウエハ1の主面が横を向くように)ウエハ収納容器が置かれた状態で、ウエハ1の外縁部の最も下に位置する箇所に接触しないように配置されている。また、複数のアーム11は、ウエハ1を立てるようにウエハ収納容器が置かれた状態で、ウエハ1の外縁部の最も下に位置する箇所がウエハ収納容器の底よりも高く位置するように配置されている。さらに、ウエハ収納容器は、ウエハ保持構造に保持されたウエハ1の側方の4方が開口している。
【0015】
これらの構成により、ウエハ収納容器の高い液抜け性が確保される。例えば、ウエハ保持構造に保持されたウエハ1の側方の4方が開口していることで、ウェットプロセスにおいてウエハ収納容器にどの方向から液流が加わっても液流の乱れを抑制でき、ウエハ1に対する洗浄液や成膜液などの液流を均一化できる。また、ウエハ収納容器を液槽から引き上げる際や、ウエハを乾燥させる際に、ウエハ1に液体が残留することが抑制され、シミ等の発生を防止できる。
【0016】
また、複数のアーム11でウエハ1を挟持するため、ウエハ1の高い保持性を確保でき、収容されたウエハ1の反り・たわみが抑えられるとともに、ウエハ1の脱落、回転および浮かび上がりが防止される。また、ウエハ収納容器に複数のウエハ1が収容されていても(複数のウエハ1を収納できる構成については実施の形態2で示す)、ウエハ収納容器から液体を抜く際に、ウエハ1同士が液体の表面張力で引き合って貼り付いてしまうことが防止される。
【0017】
図1の側面図のように、複数のアーム11の少なくとも1つは、ウエハ保持構造に保持されたウエハ1を立てるようにウエハ収納容器が置かれた状態で、ウエハ1の半分よりも上に位置する箇所に接触するように配置されることが好ましい。これにより、ウエハ1の脱落、回転および浮かび上がりがより確実に防止される。
【0018】
実施の形態1に係るウエハ収納容器に対するウエハ1の収納手順および取り出しの手順を説明する。ここでは2つの筐体フレーム10をそれぞれ「第1の筐体フレーム10」および「第2の筐体フレーム10」と称して区別する。
【0019】
ウエハ1をウエハ収納容器に収納する手順は以下の通りである。
(1)第1の筐体フレーム10を複数のアーム11が上を向くように設置し、真空ピンセットやエッジクランプピンセット等で保持したウエハ1を、図3のようにアーム11に載せる。
(2)第2の筐体フレーム10を、複数のアーム11が下を向くようにして、第1の筐体フレーム10上に重ねて結合する。このとき第1の筐体フレーム10のアーム11と第2の筐体フレーム10のアーム11とが向かい合い、第1の筐体フレーム10のアーム11と第2の筐体フレーム10のアーム11とによって筐体フレーム10が挟持される。
(3)ウエハ1を立てるように、ウエハ収納容器を起立させる。
【0020】
ウエハ1をウエハ収納容器から取り出すときは、収納手順の逆を行えばよい。
【0021】
<実施の形態2>
実施の形態2では、複数のウエハ1を収容可能なウエハ収納容器を示す。図4は、実施の形態2に係るウエハ収納容器(キャリア)の構成を示す図である。
【0022】
図4のように、実施の形態2に係るウエハ収納容器は、重ねて配置される3つの筐体フレーム10を備え、筐体フレーム10同士の間に、ウエハ1を保持するウエハ保持構造が構成される。よって、図4のウエハ収納容器は2つのウエハ保持構造を有する。
【0023】
重ねて配置された3つの筐体フレーム10のうち、両端の筐体フレーム10に挟まれた中間の筐体フレーム10aは、両側に複数のアーム11を有している。そのため、中間の筐体フレーム10aは、その両側にウエハ保持構造を形成することができる。中間の筐体フレーム10aの構成を図5に示す。
【0024】
筐体フレーム10は、互いに着脱可能であり、図4に示したウエハ収納容器は、図6のように分解できる。図4および図6には、中間の筐体フレーム10aを1つだけ備える構成を示したが、中間の筐体フレーム10aの数を増やせば、ウエハ保持構造の数が増え、保持可能なウエハ1の枚数を増やすことができる。つまり、中間の筐体フレーム10aの数を変更することで、ウエハ保持構造の数を変更可能である。また、分解可能なことで、ウエハ収納容器の細部の洗浄を容易にできるというメリットもある。
【0025】
実施の形態2においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0026】
実施の形態1および2では、筐体フレーム10の平面視形状がコの字型であり、ウエハ収納容器のウエハ1の主面に面する側が開口した構成を示したが、ウエハ1の主面に面する側は開口していなくてもよい。例えば、筐体フレーム10のウエハ1の主面に面する側は平板状でもよい。特に、複数のウエハ1を収容する実施の形態2のウエハ収納容器においては、コの字型の筐体フレーム10が使用された場合、両端に位置するウエハ1は片側の主面だけが他のウエハ1と対向し、中間に位置するウエハ1は両主面が他のウエハ1と対向するため、両端のウエハ1と中間のウエハ1とで周囲の液流に差ができやすい。それに対し、平板型の筐体フレーム10が使用された場合、すべてのウエハ1の両主面が筐体フレーム10の平板と対向するため、両端のウエハ1と中間のウエハ1とで周囲の液流に差が生じることが抑制される。
【0027】
また、各図においては、角張った部材で構成された筐体フレーム10を示したが、筐体フレーム10を構成する部材は面取りされていてもよい。
【0028】
<実施の形態3>
図7は、実施の形態3に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。実施の形態3に係る半導体装置の製造方法には、実施形態1および2に示したウエハ収納容器が用いられる。
【0029】
具体的には、実施の形態3に係る半導体装置の製造方法は以下の工程を備える。
【0030】
まず、インゴットをスライスした半導体のウエハ1を準備する工程が行われる(ステップST1)。次に、ウエハ1に対して洗浄や成膜等のウェットプロセスを実施する工程が行われる(ステップST2)。次に、ウエハ1の片面を削ることにより、ウエハ1を薄厚化する工程が行われる(ステップST3)。その後、ウエハ1を、実施形態1または2に係るウエハ収納容器に収納する工程が行われる(ステップST4)。次に、ウエハ1をウエハ収納容器内で乾燥させる工程が行われる(ステップST5)。そして、ウエハ1を収納したウエハ収納容器を搬送する工程が行われる(ステップST6)。
【0031】
ウエハ1の乾燥工程は、ウエハ1を立てるようにウエハ収納容器を置いた状態で行われる。なお、ウエハ1を乾燥させる方法には、自然乾燥も含まれる。
【0032】
実施の形態3に係る半導体装置の製造方法によれば、ウエハ1の洗浄や成膜などのウェットプロセスにおける液流の乱れ、ならびに、ウエハ1の乾燥工程における液残りを防止でき、安定した半導体装置の生産に寄与できる。
【0033】
なお、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
【0034】
<付記>
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0035】
(付記1)
重ねて配置される2つ以上の筐体フレームと、
前記筐体フレーム同士の間に形成されるウエハ保持構造と、
を備え、
前記ウエハ保持構造は、当該ウエハ保持構造の両側の前記筐体フレームのそれぞれから伸びる複数のアームを備え、片側の前記筐体フレームの前記複数のアームともう片側の前記筐体フレームの前記複数のアームとでウエハの外縁部を挟持することによって前記ウエハを保持する、
ウエハ収納容器。
【0036】
(付記2)
前記2つ以上の筐体フレームは、互いに着脱可能である、
付記1に記載のウエハ収納容器。
【0037】
(付記3)
前記筐体フレームを3つ以上備え、
重ねて配置される前記3つ以上の筐体フレームのうち中間の筐体フレームは、両側に前記複数のアームを有し、前記中間の筐体フレームの両側に前記ウエハ保持構造が形成される、
付記1に記載のウエハ収納容器。
【0038】
(付記4)
前記3つ以上の筐体フレームは、互いに着脱可能であり、
前記中間の筐体フレームの数を変更することで、前記ウエハ保持構造の数を変更可能である、
付記3に記載のウエハ収納容器。
【0039】
(付記5)
前記ウエハ保持構造に保持された前記ウエハの側方の4方が開口している、
付記1から付記4のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【0040】
(付記6)
前記複数のアームは、前記ウエハ保持構造に保持された前記ウエハの主面が横を向くように前記ウエハ収納容器が置かれた状態で、前記ウエハの前記外縁部の最も下に位置する箇所に接触しないように配置されている、
付記1から付記5のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【0041】
(付記7)
前記複数のアームは、前記ウエハ保持構造に保持された前記ウエハの主面が横を向くように前記ウエハ収納容器が置かれた状態で、前記ウエハの前記外縁部の最も下に位置する箇所が前記ウエハ収納容器の底よりも高く位置するように配置されている、
付記1から付記6のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【0042】
(付記8)
前記複数のアームの少なくとも1つは、前記ウエハ保持構造に保持された前記ウエハの主面が横を向くように前記ウエハ収納容器が置かれた状態で、前記ウエハの半分よりも上に位置する箇所に接触するように配置されている、
付記1から付記7のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【0043】
(付記9)
前記複数のアームは、前記ウエハの最外縁部であるベベル部を保持し、前記ウエハの主面には接触しない、
付記1から付記8のいずれか一つに記載のウエハ収納容器。
【0044】
(付記10)
半導体のウエハを準備する工程と、
前記ウエハに対するウェットプロセスを実施する工程と、
前記ウエハの片面を削って前記ウエハを薄厚化する工程と、
薄厚化された前記ウエハを、付記1から付記9のいずれか一つに記載のウエハ収納容器に収納する工程と、
前記ウエハを前記ウエハ収納容器内で乾燥させる工程と、
前記ウエハ収納容器を搬送する工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0045】
1 ウエハ、10 筐体フレーム、10a 中間の筐体フレーム、11 アーム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7