(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145448
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】販売システム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20241004BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20241004BHJP
G06Q 20/22 20120101ALI20241004BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20241004BHJP
【FI】
G07G1/12 331H
G07G1/01 301C
G07G1/12 321L
G06Q20/22
G06Q20/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057801
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 敬行
(72)【発明者】
【氏名】河村 理華
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142CA12
3E142DA04
3E142DA07
3E142EA04
3E142FA03
3E142FA09
3E142FA42
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA16
3E142JA02
3E142KA05
5L020AA42
5L020AA51
5L055AA42
5L055AA51
(57)【要約】
【課題】決済後の取引の訂正を好適に実施する。
【解決手段】取引を非現金で決済するために決済サーバと通信する決済手段と、前記決済手段によって決済された取引を訂正する訂正手段と、前記訂正手段による訂正内容に基づいて、決済サーバとの通信を制御する制御手段とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引を非現金で決済するために決済サーバと通信する決済手段と、
前記決済手段によって決済された取引を訂正する訂正手段と、
前記訂正手段による訂正内容に基づいて、決済サーバとの通信を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする販売システム。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記訂正手段による訂正において決済金額も決済方法も訂正されなかった場合、決済サーバと通信を行わないように制御することを特徴とする請求項1に記載の販売システム。
【請求項3】
操作者から決済サーバと通信しない旨の指示を受け付ける指示受付手段
を備え、
前記制御手段は、
前記指示受付手段による前記指示の受け付けがあった場合、決済サーバと通信を行わないように制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の販売システム。
【請求項4】
前記決済手段によって決済された取引の明細情報を、前記明細情報に含まれる夫々の購入商品を選択可能に表示する表示手段
を備え、
前記表示手段は、
前記明細情報に含まれる一の購入商品の選択があった場合、前記明細情報から選択された購入商品に関連する関連商品情報を、前記関連商品情報に含まれる夫々の関連商品を選択可能に表示し、
前記訂正手段は、
前記関連商品情報に含まれる一の前記関連商品の選択があった場合、前記明細情報から選択された購入商品を前記関連商品情報から選択された前記関連商品に訂正することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の販売システム。
【請求項5】
前記訂正手段は、
前記決済手段によって決済された取引に適用されていた値割引情報を引き継いで取引を訂正することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の販売システム。
【請求項6】
前記訂正手段による取引の訂正に関するレシートを印刷する印刷手段
を備え、
前記印刷手段は、
決済サーバとの通信の有無に応じて前記レシートの印刷内容を異ならせることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の販売システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売システムに関する。
【背景技術】
【0002】
クレジット決済の取引の決済後の訂正に関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、決済後の取引の訂正には、現状例えば無駄も多く、改善の余地がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、決済後の取引の訂正を好適に実施する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、取引を非現金で決済するために決済サーバと通信する決済手段と、前記決済手段によって決済された取引を訂正する訂正手段と、前記訂正手段による訂正内容に基づいて、決済サーバとの通信を制御する制御手段とを備えることを特徴とする販売システムである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図8】登録精算装置の処理を説明する説明図である。
【
図9】登録精算装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図10】登録精算装置が印刷、発行する媒体の一例である。
【
図11】登録精算装置が印刷、発行する媒体の一例である。
【
図12】登録精算装置が印刷、発行する媒体の一例である。
【
図13】登録精算装置が印刷、発行する媒体の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
販売システム1(非図示)は、本部サーバ2(非図示)、ストアコントローラ3(非図示)、取引状況管理装置4(非図示)、登録精算装置10(詳細は後述)を含む。販売システム1は、種々の業態(スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンタ、家電量販店等)に導入可能である。登録精算装置10は、店員の操作に基づいて商品を登録し(登録処理を実行し)、客の操作に基づいて精算する(精算処理(決済処理)を実行する)。また、登録精算装置10は、店員の操作に基づいて決済後(精算後)の取引を訂正可能である(取引訂正処理を実行可能である)。
【0009】
図1は、登録精算装置10の外観の一例である。
図1(A)は、登録精算装置10を客側から見た斜視図である。
図1(B)は、登録精算装置10を店員側から見た斜視図である。
図2は、登録精算装置10の構成例である。
図1及び
図2において、同一部分には同一符号を付している。以下、
図1を参照しつつ、
図2に示した登録精算装置10の構成例を説明する。
【0010】
登録精算装置10は、CPU101と、記憶部102と、客側表示部103と、非現金決済部104と、現金決済部105と、客側印刷部106と、店員側表示部108と、操作部109と、スキャナ部110と、店員側印刷部111と、音声出力部112と、通信部113とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0011】
CPU101は、中央演算処理装置であり、記憶部102に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録精算装置10の動作を制御する。記憶部102は、種々の情報を記憶する。例えば、記憶部102は、CPU101によって実行されるプログラム、CPU101によって参照される情報(商品マスタ、各種の設定情報等)、CPU101によって生成される情報(例えば、商品登録情報等)を記憶する。記憶部102は、1以上の種々の記憶部材(例えば、メモリやストレージとなるもの。例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等)の総称である。
【0012】
客側表示部103は、客側に向けられたタッチディスプレイである。客側表示部103は、客に種々の情報を表示するとともに、客から種々の入力を受け付ける。店員側表示部108は、店員側に向けられたタッチディスプレイである。店員側表示部108は、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
【0013】
操作部109は、各種のキー(ボタン)から構成され、店員から種々の入力を受け付ける。なお、上述した客側表示部103や店員側表示部108はタッチディスプレイであるため、操作部と称してもよい。
【0014】
スキャナ部110は、店員によって操作され、種々のコードを光学的に読み取る。例えば、スキャナ部110は、商品に付されているバーコード(商品コード)、客の機器(例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等)に表示されている情報(バーコード、2次元コード)等を光学的に読み取る。
【0015】
非現金決済部(決済端末)104は、非現金(例えば、クレジット、電子マネー等)による決済機構である。非現金決済部104は、読取部を備え、読取部によって読み取った情報を用いて非現金決済を実行する。
【0016】
読取部は、客のカード(例えば、クレジットカード、電子マネーカード(プリペイドカード)等)に記憶されている情報を読み取る。具体的には、読取部は、カードが挿入され、又は翳され、又はスワイプされることによって該カードに記憶されている情報を読み取る。つまり、読取部は、カードが挿されたり、タッチ等されたり、通されたりすることによって情報を取得する。例えば、読取部は、客のカードがICカードである場合には、該ICカードが、挿入され、又は翳されることによって該ICカードに記憶されている情報を読み取り、客のカードが磁気カードである場合には、該磁気カードが、スワイプされることによって該磁気カードに記憶されている情報を読み取る。なお、本実施形態においては、説明の便宜上、客のカードは、ICカードであるものとする。
【0017】
読取部は、カードに記憶されている情報に代えて又は加えて、客の機器(例えば、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等)に記憶されている情報を読み取ってもよい。例えば、読取部は、機器が翳されることによって該機器に記憶されている情報を読み取ってもよい。
【0018】
非現金決済部104は、カードや機器に記憶されている情報に代えて又は加えて、スキャナ部110によって読み取られた情報を用いて非現金決済を実行してもよい。例えば、非現金決済部104は、スキャナ部110によって読み取られたコード決済用の情報を用いて非現金決済を実行してもよい。
【0019】
非現金決済部104は、読取部の他に、通信部、操作部、表示部、記憶部、書込部、処理部(CPU)のうちの1以上を備えてもよい。
【0020】
なお、冒頭、「非現金決済部(決済端末)104」と記載したように、非現金決済部104は、登録精算装置10とは別体の決済端末104であってもよい。決済端末104は、登録精算装置10とは有線又は無線にて通信可能に接続される。決済端末104は、読取部、通信部(登録精算装置10と通信する通信部、クレジット決済を実行するクレジットサーバ、電子マネー決済を実行する電子マネーサーバ等の外部の決済サーバ等と通信する通信部)、操作部、表示部を備える。決済端末104は、読取部、通信部、操作部、表示部の他に、記憶部、書込部、処理部のうちの1つ以上を備えてもよい。
【0021】
現金決済部(釣銭機)105は、現金による決済機構(釣銭機)である。現金決済部105は、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有し、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。紙幣や硬貨の投入、釣り銭の取り去りはセンサによって検出される。
【0022】
なお、「現金決済部(釣銭機)105」と記載したように、現金決済部105は、登録精算装置10とは別体の釣銭機105であってもよい。釣銭機105は、登録精算装置10とは有線又は無線にて通信可能に接続される。
【0023】
客側印刷部106は、客側に媒体排出口が向けられ、各種媒体(レシート、クレジット売上票、クーポン等)を印刷、発行する。店員側印刷部111は、店員側に媒体排出口が向けられ、各種媒体を印刷、発行する。客側印刷部106(店員側印刷部111も同様)における媒体排出口からの媒体の取り去りはセンサによって検出されてもよい。
【0024】
なお、登録精算装置10は、2つの印刷部(客側印刷部106、店員側印刷部111)を備えるが、客側印刷部106は、店員側印刷部111が使用できない場合(例えば、店員側印刷部111の用紙が無くなった場合、店員側印刷部111の用紙が紙詰まりを起こした場合等)に使用される予備的な印刷部であってもよい。つまり、登録精算装置10は、通常、店員側印刷部111を使用し、客側印刷部106を使用しなくてもよい。すなわち、登録精算装置10が取引の終了時に印刷、発行する各種媒体は、通常、店員によって取り去られてもよい。
【0025】
音声出力部112は、音声を出力する。例えば、音声出力部112は、確認音、警告音、音声ガイダンス等を出力する。通信部113は、他の装置との間において情報を送受信する。
【0026】
なお、販売システム1は、一方側(客側)に表示部、商品登録部、決済部(少なくとも非現金決済部)、印刷部等を有し、客の操作に基づいて商品を登録し、客の操作に基づいて精算する登録精算装置(いわゆるフルセルフのレジ。以下、登録精算装置11)を含んでもよい。また、販売システム1は、一方側(店員側)に店員側表示部、商品登録部等を有し、他方側(客側)に客側表示部、商品登録部、決済部(少なくとも非現金決済部)、印刷部等を有し、動作モードとして、通常モード(登録精算装置10と同様、店員の操作に基づいて商品を登録し、客の操作に基づいて精算する動作モード)や、フルセルフモード(登録精算装置11と同様、客の操作に基づいて商品を登録し、客の操作に基づいて精算する動作モード)を有する登録精算装置(以下、登録精算装置12)を含んでもよい。
【0027】
(登録処理及び精算処理の表示例)
図3は、登録精算装置10の表示例である。具体的には、
図3は、登録処理及び精算処理における、店員側表示部108、客側表示部103の表示例である。
図3の左側(
図3(A)、
図3(C)、
図3(E)、
図3(G))は、店員側表示部108における表示例である。
図3の右側(
図3(B)、
図3(D)、
図3(F)、
図3(H))は、客側表示部103における表示例である。
【0028】
登録精算装置10は、店員による登録も客による精算も行われていない場合、
図3(A)に示すように店員側表示部108に登録画面を表示し、
図3(B)に示すように客側表示部103に登録確認画面を表示する。
【0029】
図3(A)の登録画面(他の登録画面も同様)には、直前(最後)に登録した商品の情報を表示する領域(符号a)、登録した商品の一覧(リスト)を表示する領域(符号b)、合計情報(合計点数、合計金額)を表示する領域(符号c)が設けられている。また、
図3(A)の登録画面には、野菜等の商品プリセットボタンが操作可能に表示されている。夫々の商品プリセットボタンには商品識別情報が割り当てられているため、商品プリセットボタンの操作により商品を特定可能である。また、
図3(A)の登録画面には、決済済(精算済)の取引を訂正する場合に操作(タッチ)する検索訂正ボタンBT1、商品の登録を終える場合に操作する小計ボタンBT2が設けられている。なお、
図3(A)の登録画面は、1品目の商品を登録する前の初期状態の登録画面(初期登録画面)である。初期登録画面では、検索訂正ボタンBT1は操作可能な態様で表示(
図3(A)では実線にて表示)され、小計ボタンBT2は操作不可能な態様で表示(
図3(A)では破線にて表示)されている。
【0030】
図3(B)の登録確認画面には、直前に登録した商品の情報を表示する領域(符号d)、合計情報を表示する領域(符号e)が設けられている。
【0031】
図3(A)及び
図3(B)の場面から、店員側において商品(1品目のA牛乳、2品目のB弁当、3品目のC歯ブラシ(白))が登録された場合、登録精算装置10は、
図3(C)に示すような登録画面を店員側表示部108に表示し、
図3(D)に示すような登録確認画面を客側表示部103に表示する。
【0032】
図3(C)及び
図3(D)の場面から、店員側において小計ボタンBT2が操作された場合、登録精算装置10は、
図3(E)に示すような小計画面を店員側表示部108に表示し、
図3(F)に示すような支払方法選択画面を客側表示部103に表示する。
【0033】
なお、
図3(E)の小計画面の上部には、タブ「1」に加えタブ「2」も存在する。タブ「1」は、当該客(当該客の取引)に対応する。タブ「2」は、次客(次客の取引)に対応する。
図3(E)の場面ではタブ「1」が選択されているが、店員は、次客Bの商品の登録(次客の取引)を開始する場合には、タブ「2」を選択(タッチ)する。
【0034】
図3(F)の支払方法選択画面には支払方法(決済方法)の夫々に対応する各種のボタン(現金ボタン、クレジットカードボタン等)が存在する。客は、所望の支払方法に対応する何れかのボタンを選択する。
【0035】
図3(E)及び
図3(F)の場面から、客側において支払方法が選択され選択された支払方法による精算が完了し、精算完了迄の間に店員側においてタブ「2」が選択された場合、登録精算装置10は、
図3(G)に示すような登録画面(初期登録画面)を店員側表示部108に表示し、
図3(H)に示すようなレシート受取指示画面を客側表示部103に表示する。
【0036】
なお、
図3(G)及び
図3(H)の場面から、客側においてレシートが取り去られ、レシートが取り去られる迄の間に店員側において商品(次客の商品)が登録されなかった場合、登録精算装置10は、
図3(A)に示すような登録画面(初期登録画面)を店員側表示部108に表示し(つまりタブ「2」が消えて次客がタブ「1」となり)、
図3(B)に示すような登録確認画面を客側表示部103に表示する。
【0037】
(取引訂正処理の表示例)
図4~
図7は、登録精算装置10の表示例である。具体的には、
図4~6は、取引訂正処理における、店員側表示部108の表示例である。より詳細には、
図4は検索訂正画面を示し、
図5及び
図6は検索訂正画面(
図4)の前面(手前側)に表示される各種の小画面を示し、
図7は検索訂正画面(
図4)の一部分を示している。
【0038】
登録精算装置10は、店員側において登録画面の検索訂正ボタンBT1が操作された場合、店員側表示部108に取引検索画面(不図示)を表示する。登録精算装置10は、取引検索画面において訂正対象の取引(例えば、
図3に示した取引)を検索するための情報が入力され、実行ボタンが操作された場合、
図4に示すような検索訂正画面(訂正対象の取引(
図3に示した取引)の情報を表示した検索訂正画面)を店員側表示部108に表示する。なお、
図3(F)の支払方法選択画面においてA-Payが選択されたものとする(
図3に示した取引の支払方法はA-Payであるものとする)。
【0039】
図4の検索訂正画面には、当該取引内の商品(精算済の商品)の一覧(リスト)を表示する商品表示領域HR11、小計情報を表示する小計情報表示領域HR12、決済情報(精算情報)を表示する決済情報表示領域HR13が設けられている。また、
図4の検索訂正画面には、各種のボタン(例えば現計ボタンBT10)が設けられている。
【0040】
例えば、店員は、当該取引内の商品(精算済の商品)について訂正(取消、単価等を訂正)する場合、商品表示領域HR11において訂正対象の商品を選択(タッチ)する。店員は、当該取引内に商品を追加する場合、追加する商品を例えばスキャナ部110によって登録する。店員は、小計金額を訂正する場合、小計情報表示領域HR12(例えば小計の部分)をタッチする。店員は、当該訂正について決済(精算)に進める場合、現計ボタンBT10を操作する。店員は、未付与のポイントを付与する場合、例えばポイントカードを読み取る。
【0041】
登録精算装置10は、
図4に示した検索訂正画面において「C歯ブラシ(白)」が選択された場合、検索訂正画面の前面に
図5(A)に示すような商品訂正用の小画面SG20を表示する。なお、
図5(B)の小画面SG20については後述する。
【0042】
図5(A)の小画面SG20には、当該商品(C歯ブラシ(白))を取り消す場合に操作する商品取消ボタンBT21、当該商品の単価を表示(決済時の単価を訂正可能に表示)する単価表示領域HR22、単価表示領域HR22に入力した単価を訂正後の単価として反映させる訂正ボタンBT23、当該商品の数量を表示(決済時の数量を訂正可能に表示)する数量表示領域HR24、数量表示領域HR24に入力した数量を訂正後の数量として反映させる訂正ボタンBT25、当該商品の値引金額を表示(決済時の値引金額を訂正可能に表示)する値引表示領域HR26、値引表示領域HR26に入力した値引金額を訂正後の値引金額として反映させる訂正ボタンBT27、当該小画面SG20における操作を完了(小画面SG20を消去)する場合に操作する完了ボタンBT29が設けられている。
【0043】
例えば、店員は、当該商品を取り消す場合、商品取消ボタンBT21を操作し、続いて完了ボタンBT29を操作する。
【0044】
店員は、当該商品を他の商品に訂正(変更)する場合、商品取消ボタンBT21を操作し(購入を止める商品を取り消し)、訂正後の商品をスキャナ部110によって登録し(購入する商品を追加し)、続いて完了ボタンBT29を操作する。店員は、訂正後の商品をスキャナ部110によって登録した後に、商品取消ボタンBT21を操作してもよい。例えば、「C歯ブラシ(白)(180円)」を「D歯ブラシ(白)(240円)」に変更する場合、店員は、「C歯ブラシ(白)(180円)」を取り消した後に「D歯ブラシ(白)(240円)」を登録してもよいし、「D歯ブラシ(白)(240円)」を登録した後に「C歯ブラシ(白)(180円)」を取り消してもよい。
【0045】
店員は、当該商品の単価を訂正する場合、単価表示領域HR22に訂正後の単価を入力し、続いて訂正ボタンBT23を操作し、続いて完了ボタンBT29を操作する。店員は、当該商品の数量を訂正する場合、数量表示領域HR24に訂正後の数量を入力し、続いて訂正ボタンBT25を操作し、続いて完了ボタンBT29を操作する。店員は、当該商品の値引金額を訂正する場合、値引表示領域HR26に訂正後の値引金額を入力し、続いて訂正ボタンBT27を操作し、続いて完了ボタンBT29を操作する。なお、店員は、当該商品の小画面SG20を表示したが、当該商品について訂正しない場合には、単に完了ボタンBT29を操作する。
【0046】
つまり、登録精算装置10は、個々の商品について、精算時の単価や数量や値引をそのまま表示した上で操作者の操作に基づいて訂正する。値引の内容を訂正すれば訂正した値引の内容が適用され、値引の内容を訂正しなければ精算時の値引の内容が引き継がれる。
【0047】
登録精算装置10は、
図4に示した検索訂正画面において小計情報表示領域HR12がタッチされた場合、検索訂正画面の前面に
図6(A)に示すような小計訂正用の小画面SG30を表示する。
【0048】
図6(A)の小画面SG30には、当該取引の小計金額に対する値引1の値引金額を表示(決済時の値引金額を訂正可能に表示)する値引1表示領域HR31、値引1表示領域HR31に入力した値引金額を訂正後の値引金額として反映させる訂正ボタンBT32、当該取引の小計金額に対する値引2の値引金額を表示(決済時の値引金額を訂正可能に表示)する値引2表示領域HR33、値引2表示領域HR33に入力した値引金額を訂正後の値引金額として反映させる訂正ボタンBT34、当該取引の小計金額に対する割引1の割引金額を表示(決済時の割引金額を訂正可能に表示)する割引1表示領域HR35、割引1表示領域HR35に入力した割引金額を訂正後の割引金額として反映させる訂正ボタンBT36、当該取引の小計金額に対する割引2の割引金額を表示(決済時の割引金額を訂正可能に表示)する割引2表示領域HR37、割引2表示領域HR37に入力した割引金額を訂正後の割引金額として反映させる訂正ボタンBT38、当該小画面SG30における操作を完了(小画面SG30を消去)する場合に操作する完了ボタンBT39が設けられている。
【0049】
例えば、店員は、当該取引の小計金額に対する値引1の値引金額を訂正する場合、値引1表示領域HR31に訂正後の値引金額を入力し、続いて訂正ボタンBT32を操作し、続いて完了ボタンBT39を操作する。なお、店員は、小画面SG30を表示したが、小計金額について訂正しない場合には、単に完了ボタンBT39を操作する。
【0050】
つまり、登録精算装置10は、小計金額に対する値引や割引について、精算時の内容をそのまま表示した上で操作者の操作に基づいて訂正する。値引や割引の内容を訂正すれば訂正した値引や割引の内容が適用され、値引や割引の内容を訂正しなければ精算時の値引や割引の内容が引き継がれる。
【0051】
登録精算装置10は、
図4に示した検索訂正画面において現計ボタンBT10が操作された場合、検索訂正画面の前面に
図6(B)に示すような決済方法(支払方法)訂正用の小画面SG40を表示する。なお、
図6(C)の小画面SG50、
図7(A)(B)の検索訂正画面(一部分)については後述する。
【0052】
図6(B)の小画面SG40には、当該取引の決済方法を訂正しない場合に操作する訂正無ボタンBT41、当該取引の決済方法を訂正する場合に操作する訂正有ボタンBT42が設けられている。
【0053】
店員は、当該取引の決済方法を訂正しない場合には訂正無ボタンBT41を操作し、当該取引の決済方法を訂正する場合には訂正有ボタンBT42を操作する。登録精算装置10は、訂正有ボタンBT42が操作された場合、店員側表示部108に決済方法を選択可能な画面(非図示)を表示し、店員から新たな決済方法の選択を受け付ける。なお、登録精算装置10は、訂正有ボタンBT42が操作された場合、客側表示部103に決済方法を選択可能な画面(非図示)を表示し、客から新たな決済方法の選択を受け付けてもよい。
【0054】
図8は、登録精算装置10の処理を説明する説明図である。具体的には、
図8は、取引訂正処理の決済に係る部分を説明するものである。より詳細には、
図8は、取引訂正処理における訂正内容(訂正の結果による、決済金額の変化の有無、決済方法の変化の有無)と、決済に係る動作(決済サーバとの通信、現金の入出金)との関係を示している。換言すれば、
図8は、取引訂正処理における訂正内容に基づく、決済サーバとの通信の制御と現金決済部105の制御とを示している。
【0055】
登録精算装置10は、訂正無ボタンBT41が操作された場合、又は、訂正有ボタンBT42の操作後に新たな決済方法の選択を受け付けた場合、決済サーバとの通信の要否、現金の入出金の要否を判断する(つまり、決済サーバとの通信、現金の入出金を制御する)。
【0056】
登録精算装置10は、訂正の結果による決済金額の変化の有無(小画面SG20における商品の単価や数量等の訂正や小画面SG30における値引金額や割引金額の訂正によって決済金額が変化したか否か)や、訂正の結果による決済方法の変化の有無(小画面SG40の訂正有ボタンBT42の操作後に表示される決済方法を選択可能な画面における新たな決済方法の選択によって決済方法が変化したか否か)に基づいて、決済サーバとの通信の要否、現金の入出金の要否を判断する。
【0057】
図8のA行は、訂正の結果、決済金額は変化したが決済方法は変化しなかった場合の動作(制御)を示している。
図8のB行は、訂正の結果、決済金額も決済方法も変化した場合の動作を示している。
図8のC行は、訂正の結果、決済金額は変化しなかったが決済方法は変化した場合の動作を示している。
図8のD行は、訂正の結果、決済金額も決済方法も変化しなかった場合の動作を示している。なお、訂正の内容が、例えば、「C歯ブラシ(白)(180円)」を「C歯ブラシ(青)(180円)」に変更するものであった場合(単に色違いの同一商品に変更するものであった場合)、決済金額も決済方法も変化しない。
【0058】
例えば、訂正の結果、決済金額は決済金額1から決済金額2に変化したが、決済方法は決済方法1(非現金)のまま変化しなかった場合、登録精算装置10は、決済方法1の決済サーバと通信(決済金額1の決済の取消と決済金額2の決済を依頼)する(符号f)。
【0059】
また、訂正の結果、決済金額は決済金額1から決済金額2に変化し、また、決済方法は決済方法1(非現金)から決済方法2(現金)に変化した場合、登録精算装置10は、決済方法1の決済サーバと通信(決済金額1の決済の取消を依頼)し、決済金額2の入金を制御する(符号g)。
【0060】
また、決済金額は決済金額1のまま変化しなかったが、決済方法は決済方法1(現金)から決済方法2(非現金)に変化した場合、登録精算装置10は、決済金額1の出金を制御し、決済方法2の決済サーバと通信(決済金額1の決済を依頼)する(符号h)。
【0061】
また、決済金額も決済方法も変化しなかった場合、登録精算装置10は、現金の入出金も決済サーバと通信も行わない(符号i)。つまり、登録精算装置10は、訂正の内容が、例えば、「C歯ブラシ(白)(180円)」を「C歯ブラシ(青)(180円)」に変更するものであった場合には、現金の入出金も決済サーバと通信も行わない。
【0062】
図9は、登録精算装置10の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、
図9のフローチャートは、取引訂正処理の動作を示している。なお、
図9では、現金決済部105の動作を省略している。
【0063】
ステップS1:登録精算装置10は、検索訂正画面を表示する。例えば、登録精算装置10は、検索訂正ボタンBT1が操作された場合、取引検索画面(不図示)を表示し、取引検索画面において訂正対象の取引を検索するための情報が入力され、実行ボタンが操作された場合、検索訂正画面を表示する。続いてステップS2に進む。
ステップS2:登録精算装置10は、商品や小計金額を訂正する。例えば、登録精算装置10は、小画面(小画面SG20、小画面SG30)を表示し、商品や小計金額の訂正を受け付ける。続いてステップS3に進む。
【0064】
ステップS3:登録精算装置10は、現計(現計ボタンBT10)の操作があったか否かを判断する。現計の操作があった場合(ステップS3:YES)、ステップS4に進む。現計の操作がなかった場合(ステップS3:NO)、ステップS2に戻る。
【0065】
ステップS4:登録精算装置10は、決済方法訂正無(現計ボタンBT10の操作後に表示する小画面SG40上の訂正無ボタンBT41)の操作があったか否かを判断する。決済方法訂正無の操作があった場合(ステップS4:YES)、ステップS7に進む。決済方法訂正無の操作がなかった場合(ステップS4:NO)、ステップS5に進む。
ステップS5:登録精算装置10は、決済方法訂正有(現計ボタンBT10の操作後に表示する小画面SG40上の訂正有ボタンBT42)の操作があったか否かを判断する。決済方法訂正有の操作があった場合(ステップS5:YES)、ステップS6に進む。決済方法訂正有の操作がなかった場合(ステップS5:NO)、ステップS4に戻る。
【0066】
ステップS6:登録精算装置10は、決済方法を訂正する。例えば、登録精算装置10は、決済方法を選択可能な画面(非図示)を表示し、新たな決済方法の選択を受け付ける。続いてステップS7に進む。
【0067】
ステップS7:登録精算装置10は、決済サーバとの通信の要否、現金の入出金の要否を判断する。具体的には、登録精算装置10は、
図8にて説明したように、訂正の結果による決済金額の変化の有無や、訂正の結果による決済方法の変化の有無に基づいて、決済サーバとの通信の要否等を判断する。続いてステップS8に進む。
【0068】
ステップS8:登録精算装置10は、決済サーバとの通信は必要であるかを判断する。必要である場合(ステップS8:YES)、ステップS11に進む。必要でない場合(ステップS8:NO)、ステップS13に進む。つまり、ステップS7にて決済サーバとの通信が必要であると判断した場合にはステップS11に進行し、ステップS7にて決済サーバとの通信が不要であると判断した場合にはステップS13に進行する。
【0069】
ステップS11:登録精算装置10は、決済サーバと通信する。具体的には、登録精算装置10は、
図8にて説明したように訂正内容に応じて、決済サーバと通信する。続いてステップS12に進む。
ステップS12:登録精算装置10は、レシートを印刷、発行する。例えば、登録精算装置10は、
図11(A)に示したような訂正レシート(店舗用のレシート)と
図11(B)に示したような再売レシート(客用のレシート)とを印刷、発行する。そして本フローチャートは終了する。
【0070】
ステップS13:登録精算装置10は、レシートを印刷、発行する。例えば、登録精算装置10は、
図12(A)に示したような訂正レシート(店舗用のレシート)と、
図12(B)に示したような再売レシート(客用のレシート)とを印刷、発行する。そして本フローチャートは終了する。
【0071】
なお、登録精算装置10は、決済サーバと通信しない場合(ステップS8:NO)、決済サーバと通信しない旨を店員に報知(メッセージ表示、音声出力の一方又は両方による報知)してもよい。登録精算装置10は、理由(決済金額も決済方法も変更無)とともに、決済サーバと通信しない旨を報知してもよい。
【0072】
また、登録精算装置10は、決済サーバと通信する場合(ステップS8:YES)、決済サーバと通信する旨を店員に報知(メッセージ表示、音声出力の一方又は両方による報知)してもよい。登録精算装置10は、理由(決済金額か決済方法が変更有)とともに、決済サーバと通信する旨を報知してもよい。
【0073】
図10~
図13は、登録精算装置10が印刷、発行する媒体の一例である。
図10は、登録処理後の精算処理において印刷、発行する媒体(レシート)の一例である。例えば、登録精算装置10は、
図3に示した取引の支払方法がA-Payであった場合(
図3(F)の支払方法選択画面においてA-Payが選択された場合)、
図10に示したようなレシートを印刷、発行する(
図3(H))。
図10のレシートの下部(符号P2)には、A-Payの決済サーバとの通信に係る情報が印刷されている。
【0074】
図11は、取引訂正処理において印刷、発行する媒体(レシート)の一例である。例えば、登録精算装置10は、取引訂正処理において、
図3に示した取引(
図10のレシートの取引)について、「C歯ブラシ(白)(180円)」を「D歯ブラシ(白)(240円)」に変更した場合(価格の異なる商品に変更した場合)、決済サーバと通信し、
図11(A)に示したような訂正レシート(店舗用のレシート)と
図11(B)に示したような再売レシート(客用のレシート)を印刷、発行する(
図9のステップS11、S12)。
図11(A)の訂正レシートや
図11(B)の再売レシートの下部には、決済サーバとの通信に係る情報が印刷されている。
【0075】
図12は、取引訂正処理において印刷、発行する媒体(レシート)の一例である。例えば、登録精算装置10は、取引訂正処理において、
図3に示した取引について、「C歯ブラシ(白)(180円)」を「C歯ブラシ(青)(180円)」に変更した場合(単に色違いの同一商品に変更するものであった場合)、決済サーバと通信せずに、
図12(A)に示したような訂正レシート(店舗用のレシート)と
図12(B)に示したような再売レシート(客用のレシート)を印刷、発行する(
図9のステップS13)。
図12(A)の訂正レシートや
図12(B)の再売レシートの下部には、決済サーバとの通信に係る情報が印刷されていない。
【0076】
図13は、取引訂正処理において印刷、発行する媒体(レシート)の一例である。例えば、登録精算装置10は、取引訂正処理において、
図3に示した取引について、商品や小計金額や支払方法の訂正はなく単にポイントを付与する訂正を行った場合(例えば、会員カードが見つからずにポイント未付与で完了した取引について取引終了後に会員カードが見つかったためポイントを付与した取引に訂正した場合)の場合、決済サーバと通信せずに、
図13(A)に示したような訂正レシート(店舗用のレシート)と
図13(B)に示したような再売レシート(客用のレシート)を印刷、発行する(
図9のステップS13)。
図13(A)の訂正レシートや
図13(B)の再売レシートの下部には、決済サーバとの通信に係る情報が印刷されていない。
【0077】
以上、登録精算装置10について説明したが、登録精算装置10によれば、決済後の取引の訂正を好適に実施することができる。例えば、登録精算装置10は、訂正の結果、決済金額も決済方法も変化しなかった場合には、決済サーバとの通信を省略している(
図8、
図9参照)。従って、登録精算装置10によれば、種々のコスト(例えば、時間的なコスト、費用的なコスト)を低減させることができる。例えば、取引訂正処理の時間が通信時間分減少するため、訂正に係る客の処理待ち時間も、他の客のレジ待ち時間も減少する(客捌きが促進される)。更に、決済サーバとの通信に係る料金(決済サーバを管理するクレジット会社等に支払う料金)を節約することもできる。
【0078】
従来、クレジット、電子マネー、2次元コードやバーコード等のコード決済は、レジ側では完結せず、夫々のサービスを提供する会社の決済サーバとの通信を要していた。通常の取引(最初の取引)の場合も、一度終えた取引を訂正(商品の追加、削除、支払方法の変更、取引の全取消)する場合も同様である。従って、例えば、同一金額で色違いの商品に交換する訂正や、単に会員カードの提示を忘れていたので会員ポイントを得るために会員カードありの取引に実績を修正する訂正においても、従来は、高々、日時や番号しか変わらないが、訂正前の取引情報から訂正後の取引情報に更新するべく決済サーバとの通信を行っていたため、通信の待つ時間や決済サーバへの手数料が負担となっていた。登録精算装置10によれば、不要な通信が無くなり、負担がなくなる。
【0079】
(変形例等)
以上、実施形態について説明したが、機器の構成、データの構成、処理の流れ、表示及び出力の態様などは、例えば下記(1)~(5)に示すように、適宜変更が可能である。また、下記(1)~(5)は、夫々適宜組み合わされてよい。
【0080】
(1)上記実施形態では、取引訂正処理における商品の訂正(変更)の操作は、当該商品(購入を止める商品)を取り消し(商品取消ボタンBT21を操作し)、かつ、購入する商品を追加(スキャナ部110によって登録)する操作である説明したが、購入する商品の候補の商品を表示してもよい。
【0081】
例えば、登録精算装置10は、
図4に示した検索訂正画面において「C歯ブラシ(白)」が選択された場合、
図5(A)の小画面SG20に代えて
図5(B)に示すような小画面SG20を表示してもよい。
図5(B)の小画面SG20には、更に、商品変更ボタンBT28が設けられている。
【0082】
登録精算装置10は、商品変更ボタンBT28が操作された場合、当該商品(購入を止める商品)に関連する商品を表示してもよい。例えば、登録精算装置10は、商品変更ボタンBT28が操作された場合、小画面SG20の更に前面に、当該商品に関連する1以上の商品の夫々を選択可能に一覧表示した小画面SG21(非図示)を表示してもよい。例えば、
図5(B)の小画面SG20(「C歯ブラシ(白)(180円)」に係る小画面SG20)の商品変更ボタンBT28が操作された場合、登録精算装置10は、「C歯ブラシ(白)(180円)」に関連する商品(「C歯ブラシ(青)(180円)」、「C歯ブラシ(ピンク)(180円)」、「D歯ブラシ(白)(240円)」、…)の夫々を選択可能に一覧表示した小画面SG21を表示してもよい。
【0083】
登録精算装置10は、小画面SG21から一の商品が選択された場合、又は、小画面SG21の表示中にスキャナ部110によって商品(一覧表示中の商品又は一覧表示されていない商品)が登録された場合、商品の訂正(変更)を反映させてもよい。例えば、小画面SG21において「C歯ブラシ(青)(180円)」が選択された場合、小画面(小画面SG21、SG20)を消去するとともに、「C歯ブラシ(白)(180円)」を「C歯ブラシ(青)(180円)」に変更する訂正を反映させてもよい。なお、小画面SG21に完了ボタンを設け、該完了ボタンが操作された場合、小画面SG21を消去(小画面SG20の表示は維持)してもよい。
【0084】
なお、当該商品(購入を止める商品)に関連する商品(つまり、商品変更ボタンBT28の操作によって候補として表示する商品)は、予め、JANコード等によって対応付けておいてもよい。当該商品に関連する商品は、当該商品と同一価格の商品であってもよい。つまり、訂正前の商品(購入を止める商品)と訂正後(変更後)の商品の価格が異なる場合には基本的には決済金額が変わって決済サーバとの通信が必要になるため、登録精算装置10は、決済サーバとの通信が必要にならないように、同一価格の商品を関連する商品として表示してもよい。例えば、登録精算装置10は、ある商品に関連する商品として、当該商品と同一価格の商品であって当該商品と部門が共通する商品を候補として表示してもよいし、当該商品と単に色や模様が異なる同一商品を候補として表示してもよい。
【0085】
なお、登録精算装置10は、商品変更ボタンBT28が操作された場合、小画面SG20の更に前面(つまり店員側表示部108)に代えて又は加えて、客側表示部103に小画面SG21(非図示)を表示してもよい。つまり、登録精算装置10は、候補の商品を客に表示して客による操作を受け付けてもよい。
【0086】
(2)上記実施形態では、登録精算装置10は、訂正内容(訂正の結果による、決済金額の変化の有無、決済方法の変化の有無)に基づいて決済サーバとの通信の要否を判断し、判断結果に従って動作する例(決済サーバとの通信は必要であると判断した場合には決済サーバと通信し、決済サーバとの通信は必要でないと判断した場合には決済サーバと通信しない例)を説明したが、操作者(店員)が介入してもよい。
【0087】
(A)登録精算装置10は、決済サーバとの通信が必要でない場合に、操作者(店員)に通信を省略するかを確認してもよい。例えば、
図9のステップS8以降、以下のように動作してもよい。
【0088】
ステップS8:登録精算装置10は、決済サーバとの通信は必要であるかを判断する。必要である場合(ステップS8:YES)、
図9のステップS11に進む(つまり通信する)。必要でない場合(ステップS8:NO)、非図示のステップS9に進む。
【0089】
ステップS9(非図示):登録精算装置10は、通信無(通信を省略する旨)の操作があったか否かを判断する。つまり、登録精算装置10は、決済サーバと通信しない旨の指示を受付可能であり、該指示を受け付けたか否かを判断する。通信無の操作があった場合(ステップS9:YES)、
図9のステップS13に進む(つまり通信しない)。通信無の操作がなかった場合(ステップS9:NO)、非図示のステップS10に進む。
ステップS10(非図示):登録精算装置10は、通信有(通信を省略しない旨)の操作があったか否かを判断する。通信有の操作があった場合(ステップS10:YES)、
図9のステップS11に進む(つまり通信する)。通信有の操作がなかった場合(ステップS10:NO)、ステップS9に戻る。
【0090】
なお、登録精算装置10は、ステップS8(NO)に続いて、
図6(C)に示したような小画面SG50を表示してもよい。
図6(C)の小画面SG50には、決済サーバとの通信が省略可能である旨等を報知するメッセージMS51が表示され、通信無ボタンBT52や通信有ボタンBT53が設けられている。登録精算装置10は、ステップS9において通信無ボタンBT52の操作があったか否かを判断し、ステップS10において通信有ボタンBT53の操作があったか否かを判断してもよい。
【0091】
(B)登録精算装置10は、通信を省略するかの宣言を予め受け付けてもよい。(A)は都度の確認に基づいて動作するが、(B)は事前の宣言に基づいて動作する。
【0092】
例えば、登録精算装置10は、
図7に示すように、検索訂正画面(
図4)の上部(符号P1の部分。上部の他の位置、上部以外の他の位置でもよい)に決済サーバ通信ボタンBT14を設けてもよい。決済サーバ通信ボタンBT14は、操作がされる度に通信有無の設定(宣言)が切り替わる。当該設定は、登録精算装置10が参照可能な場所(記憶部102や通信部113によってアクセス可能な他の装置の記憶部)に記憶される。
【0093】
図7(A)の決済サーバ通信ボタンBT14の表示「決済サーバ通信オフ」は、通信無に設定されている旨を示し、
図7(B)の決済サーバ通信ボタンBT14の表示「決済サーバ通信オン」は、通信有に設定されている旨を示している。つまり、
図7(A)の決済サーバ通信ボタンBT14を1回操作すると、設定が通信無(オフ)から通信有(オン)に切り替わり、表示も
図7(A)から
図7(B)に切り替わる。
図7(B)の決済サーバ通信ボタンBT14を1回操作すると、設定が通信有(オン)から通信無(オフ)に切り替わり、表示も
図7(B)から
図7(A)に切り替わる。例えば、
図9のステップS8以降、以下のように動作してもよい。
【0094】
ステップS8:登録精算装置10は、決済サーバとの通信は必要であるかを判断する。必要である場合(ステップS8:YES)、
図9のステップS11に進む(つまり通信する)。必要でない場合(ステップS8:NO)、非図示のステップS9に進む。
【0095】
ステップS9(非図示):登録精算装置10は、通信無が設定(宣言)されているかを判断する。通信無が設定されている場合(ステップS9:YES。つまり、決済サーバ通信ボタンBT14が
図7(A)の表示である場合)、
図9のステップS13に進む(つまり通信しない)。通信無が設定されていない場合(ステップS9:NO。つまり、決済サーバ通信ボタンBT14が
図7(B)の表示である場合)、
図9のステップS11に進む(つまり通信する)。
【0096】
(C)登録精算装置10は、単に事前の設定(宣言)に基づいて動作してもよい。例えば、
図9のステップS8において、登録精算装置10は、事前の設定内容(宣言内容)に基づいて、決済サーバとの通信の要否を判断してもよい。つまり、上記実施形態や(A)や(B)では、登録精算装置10は、訂正内容に基づいて決済サーバとの通信の要否を判断するが、訂正内容に基づいて通信の要否を判断せずに、単に事前の設定内容(宣言内容)に基づいて決済サーバとの通信の要否を判断し、判断結果に従って動作してもよい。
【0097】
(3)上記実施形態では、登録精算装置10は、決済に係る構成として、非現金決済部(決済端末)104と現金決済部(釣銭機)105とを備える例を説明したが、現金決済部(釣銭機)105を備えなくてもよい。
【0098】
(4)上記実施形態では、店員の操作に基づいて商品を登録し、客の操作に基づいて精算する登録精算装置10の取引訂正処理について説明したが、他の構成の装置における取引訂正処理に適用してもよい。例えば、登録精算装置11は、店員が操作する動作モード(例えば、メンテナンスモード)を備え、当該動作モードにおいて登録精算装置10と同様の取引訂正処理を実行してもよい。また、登録精算装置12は、店員が操作する動作モード(例えば、通常モード)において登録精算装置10と同様の取引訂正処理を実行してもよい。
【0099】
(5)各装置(例えば、登録精算装置10、登録精算装置11、登録精算装置12、取引状況管理装置4)における各機能(入出力、記憶、処理(判断、制御))の一部又は全部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。例えば、決済サーバとの通信の要否等は、他の装置(例えば、クラウドサーバ等のサーバ)が判断してもよい。
【0100】
例えば、各装置は、入出力のインターフェース等に特化したいわゆるシンクライアントであって、例えば、ブラウジング機能によって他の装置(例えば、クラウドサーバ等のサーバ)が生成した画面を表示してもよい。
【0101】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、販売システムに関する。
[背景技術]
クレジット決済の取引の決済後の訂正に関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2022-038081号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、決済後の取引の訂正には、現状例えば無駄も多く、改善の余地がある。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、決済後の取引の訂正を好適に実施する技術を提供することを目的とする。
【0102】
[課題を解決するための手段]
(1)本実施形態の一態様は、取引を非現金で決済するために決済サーバと通信する決済手段(例えば、
図9のステップS11参照)と、前記決済手段によって決済された取引を訂正する訂正手段(例えば、
図9のステップS2、ステップS6参照)と、前記訂正手段による訂正内容に基づいて、決済サーバとの通信を制御する制御手段(例えば、
図8、
図9のステップS7、ステップS8参照)とを備えることを特徴とする販売システムである。
(1)の販売システムによれば、決済後の取引の訂正を好適に実施することができる。つまり、訂正内容に基づいて決済サーバとの通信を好適に制御することができる。
【0103】
(2)前記制御手段は、前記訂正手段による訂正において決済金額も決済方法も訂正されなかった場合、決済サーバと通信を行わないように制御することを特徴とする(1)に記載の販売システムである。
(2)の販売システムによれば、決済後の取引の訂正を好適に実施することができる。例えば、省略可能な決済サーバとの通信を省略し、種々のコストを低減させることができる。
【0104】
(3)操作者から決済サーバと通信しない旨の指示を受け付ける指示受付手段(例えば、ステップS9(非図示)参照)を備え、前記制御手段は、前記指示受付手段による前記指示の受け付けがあった場合、決済サーバと通信を行わないように制御することを特徴とする(1)又は(2)に記載の販売システムである。
(3)の販売システムによれば、決済後の取引の訂正を好適に実施することができる。例えば、柔軟に決済サーバとの通信を省略することができる。
【0105】
(4)前記決済手段によって決済された取引の明細情報を、前記明細情報に含まれる夫々の購入商品を選択可能に表示する表示手段(例えば、
図4の検索訂正画面を表示する店員側表示部108)を備え、前記表示手段は、前記明細情報に含まれる一の購入商品の選択があった場合、前記明細情報から選択された購入商品に関連する関連商品情報を、前記関連商品情報に含まれる夫々の関連商品を選択可能に表示し、前記訂正手段は、前記関連商品情報に含まれる一の前記関連商品の選択があった場合、前記明細情報から選択された購入商品を前記関連商品情報から選択された前記関連商品に訂正(例えば、小画面SG21(非図示)による訂正)することを特徴とする(1)~(3)の何れかに記載の販売システムである。
(4)の販売システムによれば、決済後の取引の訂正を好適に実施することができる。例えば、簡便に商品を訂正することができる。
【0106】
(5)前記訂正手段は、前記決済手段によって決済された取引に適用されていた値割引情報を引き継いで取引を訂正する(例えば、
図5(A)、
図6(A)参照)ことを特徴とする(1)~(4)の何れかに記載の販売システムである。
(5)の販売システムによれば、決済後の取引の訂正を好適に実施することができる。例えば、値割引が適用されている取引であっても簡便に訂正することができる。
【0107】
(6)前記訂正手段による取引の訂正に関するレシート(例えば、訂正レシート、再売レシート)を印刷する印刷手段を備え、前記印刷手段は、決済サーバとの通信の有無に応じて前記レシートの印刷内容を異ならせる(例えば、
図9のステップS12、ステップS13参照)ことを特徴とする(1)~(5)の何れかに記載の販売システムである。
(6)の販売システムによれば、決済後の取引の訂正を好適に実施することができる。例えば、訂正後に訂正内容に応じた好適なレシートを印刷、発行することができる。
【0108】
なお、以上に説明した各装置(登録精算装置10、登録精算装置11、登録精算装置12、取引状況管理装置4)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各装置の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0109】
10…登録精算装置、11…登録精算装置、12…登録精算装置、101…CPU、102…記憶部、103…客側表示部、104…非現金決済部(決済端末)、105…現金決済部(釣銭機)、106…客側印刷部、108…店員側表示部、109…操作部、110…スキャナ部、111…店員側印刷部、112…音声出力部、113…通信部