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特開2024-145534情報処理装置、方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145534
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20241004BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20241004BHJP
   G06Q 10/04 20230101ALI20241004BHJP
【FI】
G05B23/02 G
G05B23/02 302R
G06N20/00 130
G06Q10/04
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023057927
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】山田 祥平
(72)【発明者】
【氏名】吉見 学
(72)【発明者】
【氏名】木村 駿介
【テーマコード(参考)】
3C223
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223AA05
3C223AA23
3C223BA03
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB01
3C223EB02
3C223EB07
3C223FF02
3C223FF03
3C223FF05
3C223FF12
3C223FF13
3C223FF22
3C223FF26
3C223FF35
3C223FF42
3C223FF52
3C223FF53
3C223GG01
3C223HH03
3C223HH08
3C223HH29
5L010AA04
5L049AA04
(57)【要約】
【課題】予測モデルの精度を向上させる。
【解決手段】本開示の一実施形態である情報処理装置は、機器の運転データから前記機器に関する値を予測する予測モデルと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記運転データを前記予測モデルに入力することで得られる前記機器に関する値の予測値と、前記運転データから算出することで得られる前記機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値が所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報に基づいて、前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析し、前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、前記乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと前記機器に関する値の実際値とを用いて前記予測モデルを更新する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の運転データから前記機器に関する値を予測する予測モデルと、制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記運転データを前記予測モデルに入力することで得られる前記機器に関する値の予測値と、前記運転データから算出することで得られる前記機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値が所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報に基づいて、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析し、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、前記乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと前記機器に関する値の実際値とを用いて前記予測モデルを更新する
情報処理装置。
【請求項2】
前記予測モデルは、前記機器に関する値が正常であるときの値を予測し、
前記制御部は、前記乖離に関する値が大きいと前記機器が異常であると判定する、請求項1の情報処理装置。
【請求項3】
前記予測モデルは、前記機器に関する値が異常であるときの値を予測し、
前記制御部は、前記乖離に関する値が小さいと前記機器が異常であると判定する、請求項1の情報処理装置。
【請求項4】
前記正常範囲は、前記乖離に関する値と前記所定の乖離に関する値の大きさから判定された前記機器の状態と実際の前記機器の状態が一致する範囲であり、
前記異常範囲は、前記乖離に関する値と前記所定の乖離に関する値の大きさから判定された前記機器の状態と実際の前記機器の状態が不一致となる範囲である、請求項1の情報処理装置。
【請求項5】
前記特徴の分析は、前記異常範囲となる運転条件を出現頻度の高い順に並び替えて上位から複数を抽出することである、請求項1の情報処理装置。
【請求項6】
前記予測モデルの更新は、前記特徴ごとに複数のモデルを生成して、前記予測モデルと置き換えることである、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記乖離に関する値を減算または加算する値を前記特徴ごとに設定する、請求項1の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記機器の異常を判定するために用いられる乖離に関する値の閾値を前記特徴ごとに設定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記機器に関する値は、空気調和機の冷媒量、性能劣化具合、要素部品の異常具合のいずれかに関する情報である、請求項1の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置の制御部が実行する方法であって、
機器の運転データを前記機器の運転データから前記機器に関する値を予測する予測モデルに入力することで得られる前記機器に関する値の予測値と、前記運転データから算出することで得られる前記機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値が、所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報を算出するステップと、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析するステップと、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、前記乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと前記機器に関する値の実際値とを用いて前記予測モデルを更新するステップと
を含む方法。
【請求項11】
機器の運転データを前記機器の運転データから前記機器に関する値を予測する予測モデルに入力することで得られる前記機器に関する値の予測値と、前記運転データから算出することで得られる前記機器に関する値の実際値と、の前記乖離に関する値が、所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報を算出する手順と、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析する手順と、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、前記乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと前記機器に関する値の実際値とを用いて前記予測モデルを更新する手順と
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、予測モデルを用いて、所与のデータから予測値を求めることが知られている(特許文献1)。
【0003】
例えば、空気調和機等の機器の運転データから、当該機器に関する値を予測する予測モデルにおいて、実際には機器が正常であるにもかかわらず異常であると予測したり、あるいは、実際には機器が異常であるにもかかわらず正常であると予測したりと、予測の誤差が生じることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-059592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、どのような条件で機器が運転しているときに予測モデルの予測の誤差が大きくなるのかが分からず、予測モデルの精度を向上させることができなかった。
【0006】
本開示では、予測モデルの精度を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様による情報処理装置は、
機器の運転データから前記機器に関する値を予測する予測モデルと、制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記運転データを前記予測モデルに入力することで得られる前記機器に関する値の予測値と、前記運転データから算出することで得られる前記機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値が所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報に基づいて、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析し、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、前記乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと前記機器に関する値の実際値とを用いて前記予測モデルを更新する。
【0008】
本開示の第1の態様によれば、予測モデルの精度を向上させることができる。
【0009】
本開示の第2の態様は、第1の態様に記載の情報処理装置であって、
前記予測モデルは、前記機器に関する値が正常であるときの値を予測し、
前記制御部は、前記乖離に関する値が大きいと前記機器が異常であると判定する。
【0010】
本開示の第2の態様によれば、機器が正常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルの精度を向上させることができる。
【0011】
本開示の第3の態様は、第1の態様に記載の情報処理装置であって、
前記予測モデルは、前記機器に関する値が異常であるときの値を予測し、
前記制御部は、前記乖離に関する値が小さいと前記機器が異常であると判定する。
【0012】
本開示の第3の態様によれば、機器が異常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルの精度を向上させることができる。
【0013】
本開示の第4の態様は、第1の態様から第3の態様のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記正常範囲は、前記乖離に関する値と前記所定の乖離に関する値の大きさから判定された前記機器の状態と実際の前記機器の状態が一致する範囲であり、
前記異常範囲は、前記乖離に関する値と前記所定の乖離に関する値の大きさから判定された前記機器の状態と実際の前記機器の状態が不一致となる範囲である。
【0014】
本開示の第4の態様によれば、予測される機器の状態と実際の機器の状態の誤差がなくなるよう予測モデルの精度を向上させることができる。
【0015】
本開示の第5の態様は、第1の態様から第4の態様のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記特徴の分析は、前記異常範囲となる運転条件を出現頻度の高い順に並び替えて上位から複数を抽出することである。
【0016】
本開示の第5の態様によれば、効率的に予測モデルの精度を向上させることができる。
【0017】
本開示の第6の態様は、第1の態様から第5の態様のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記予測モデルの更新は、前記特徴ごとに複数のモデルを生成して、前記予測モデルと置き換えることである。
【0018】
本開示の第6の態様によれば、機器が運転しているときの条件に応じた予測をすることができる。
【0019】
本開示の第7の態様は、第1の態様から第5の態様のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記乖離に関する値を減算または加算する値を前記特徴ごとに設定する。
【0020】
本開示の第7の態様によれば、機器が運転しているときの条件に応じた予測をすることができる。
【0021】
本開示の第8の態様は、第1の態様から第5の態様のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記機器の異常を判定するために用いられる乖離に関する値の閾値を前記特徴ごとに設定する。
【0022】
本開示の第8の態様によれば、機器が運転しているときの条件に応じた予測をすることができる。
【0023】
本開示の第9の態様は、第1の態様から第8の態様のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記機器に関する値は、空気調和機の冷媒量、性能劣化具合、要素部品の異常具合のいずれかに関する情報である。
【0024】
本開示の第9の態様によれば、種々の値を予測する予測モデルの精度を向上させることができる。
【0025】
本開示の第10の態様による方法は、
情報処理装置の制御部が実行する方法であって、
機器の運転データを前記機器の運転データから前記機器に関する値を予測する予測モデルに入力することで得られる前記機器に関する値の予測値と、前記運転データから算出することで得られる前記機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値が、所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報を算出するステップと、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析するステップと、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、前記乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと前記機器に関する値の実際値とを用いて前記予測モデルを更新するステップと
を含む。
【0026】
本開示の第11の態様によるプログラムは、
機器の運転データを前記機器の運転データから前記機器に関する値を予測する予測モデルに入力することで得られる前記機器に関する値の予測値と、前記運転データから算出することで得られる前記機器に関する値の実際値と、の前記乖離に関する値が、所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報を算出する手順と、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析する手順と、
前記乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、前記乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと前記機器に関する値の実際値とを用いて前記予測モデルを更新する手順と
を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本開示の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
図2】本開示の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
図3】本開示の一実施形態に係る制御部の機能構成を示す図である。
図4】本開示の一実施形態に係る機器が正常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルについて説明するための図である。
図5】本開示の一実施形態に係る機器が異常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルについて説明するための図である。
図6】本開示の一実施形態に係る乖離が正常範囲であるか異常範囲であるかの評価について説明するための図である。
図7】本開示の一実施形態に係る乖離が正常範囲であるか異常範囲であるかの評価について説明するための図である。
図8】本開示の一実施形態に係る乖離が異常範囲となる運転条件の特徴の分析について説明するための図である。
図9】本開示の一実施形態に係る乖離が異常範囲となる運転条件の特徴の分析について説明するための図である。
図10】本開示の一実施形態に係る運転条件の特徴ごとの予測モデルの生成について説明するための図である。
図11】本開示の一実施形態に係る運転条件の特徴ごとの乖離への減算値・加算値の設定および運転条件の特徴ごとの乖離の閾値の設定について説明するための図である。
図12】本開示の一実施形態に係る乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて予測モデルを更新する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面に基づいて本開示の実施の形態を説明する。
【0029】
<用語の説明>
・「運転データ」とは、機器の運転中に取得されるデータ(変数)である。例えば、「運転データ」は、機器または要素部品への指令値や機器または要素部品の状態値(例えば、圧縮機回転数、膨張弁開度等)、運転中の機器の環境を示す値(例えば、室外温度、室内温度、室外湿度、室内湿度等)等である。例えば、「運転データ」は、機器または要素部品(当該機器を構成するもの)のセンサー等によって測定される。
・「機器に関する値」とは、機器または要素部品(当該機器を構成するもの)に関する任意のデータである。例えば、「機器に関する値」は、機器の異常を判定するために用いられるデータであり、機器または要素部品の状態を示す。例えば、「機器に関する値」は、空気調和機の冷媒量、性能劣化具合、要素部品の異常具合のいずれかに関する情報である。
・「運転条件」とは、機器が運転するときの条件である。つまり、「運転条件」は、どのような条件のときに運転データが取得されたかを示す。
【0030】
<全体の構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
【0031】
<<情報処理装置>>
情報処理装置10は、機器に関する値の予測値(詳細には、機器11の運転データを予測モデルに入力することで得られる値)と、機器に関する値の実際値(詳細には、機器11の運転データから算出することで得られる値)と、の乖離が異常範囲となる運転条件(つまり、どのような条件のときに運転データが取得されたか)の特徴を分析して、予測モデルを更新する装置である。
【0032】
情報処理装置10は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。情報処理装置10は、機器11の運転データを取得する(例えば、任意のネットワークを介して、機器11に備えられた通信機器から機器11の運転データを受信する)。
【0033】
<<機器>>
機器11は、空気調和機等の任意の機器であってよい。なお、図1では、3つの機器11が示されているが、機器11の数はこれに限定されない。
【0034】
<ハードウェア構成>
図2は、本開示の一実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置10は、制御部1001と、主記憶部1002と、補助記憶部1003と、入力部1004と、出力部1005と、インタフェース部1006と、を備えることができる。以下、それぞれについて説明する。
【0035】
制御部1001は、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを実行するプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)など)である。
【0036】
主記憶部1002は、不揮発性メモリ(ROM(Read Only Memory))および揮発性メモリ(RAM(Random Access Memory))を含む。ROMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムを制御部1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。RAMは、補助記憶部1003にインストールされている各種プログラムが制御部1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する。
【0037】
補助記憶部1003は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0038】
入力部1004は、情報処理装置10の操作者が情報処理装置10に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0039】
出力部1005は、情報処理装置10の内部状態等を出力する出力デバイスである。
【0040】
インタフェース部1006は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0041】
<機能構成>
図3は、本開示の一実施形態に係る制御部1001の機能構成を示す図である。制御部1001は、運転データ取得部101と、予測部102と、予測モデル記憶部103と、実際値算出部104と、乖離評価部105と、分析部106と、予測モデル更新部107と、制御値更新部108と、を備えることができる。制御部1001は、プログラムを実行することによって、運転データ取得部101、予測部102、実際値算出部104、乖離評価部105、分析部106、予測モデル更新部107、制御値更新部108、として機能することができる。
【0042】
運転データ取得部101は、機器11の運転データを取得する。
【0043】
予測部102は、予測モデル記憶部103に記憶されている予測モデルに、運転データ取得部101が取得した機器11の運転データを入力して機器に関する値の予測値を出力する。
【0044】
予測モデル記憶部103には、機器11の運転データが入力されると機器に関する値が出力される予測モデルが記憶されている。
【0045】
実際値算出部104は、運転データ取得部101が取得した機器11の運転データから機器に関する値の実際値を算出する。
【0046】
乖離評価部105は、予測部102によって得られた機器に関する値の予測値と、実際値算出部104によって得られた機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値(例えば、乖離度)が、所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報を算出する。
【0047】
分析部106は、乖離評価部105が算出した乖離に関する値が所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報に基づいて、乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析する。
【0048】
予測モデル更新部107は、分析部106が分析した乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと機器に関する値の実際値とを用いて予測モデルを更新する。例えば、予測モデル更新部107は、運転条件の特徴ごとに予測モデルを生成して既存の予測モデルと置き換えることで予測モデルを更新してもよいし(下記の[運転条件の特徴ごとの予測モデルの生成])、既存の予測モデルを再学習することで予測モデルを更新してもよいし(下記の[予測モデルの再学習])、予測モデルの説明変数を更新することで予測モデルを更新してもよい(下記の[予測モデルの説明変数の更新])。
【0049】
[運転条件の特徴ごとの予測モデルの生成]
予測モデル更新部107は、乖離が異常範囲となる運転条件の特徴ごとに予測モデルを生成(つまり、各運転条件であるときの運転データと機器に関する値を学習データとして機械学習して各予測モデルを生成)して、既存の予測モデルを、当該運転条件の特徴ごとに生成された複数の予測モデルに置き換えることができる。
【0050】
[予測モデルの再学習]
予測モデル更新部107は、乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと機器に関する値の実際値を学習データとして(例えば、既存の学習データに追加する)、既存の予測モデルを再学習することができる。
【0051】
[予測モデルの説明変数の更新]
予測モデル更新部107は、乖離が異常範囲となる運転条件に関係する変数(つまり、運転データ)を予測モデルの説明変数とする(例えば、既存の説明変数と置き換える、既存の説明変数に追加する等)ことができる。
【0052】
制御値更新部108は、分析部106が分析した結果に基づいて、予測モデルを用いた機器11の異常の判定時に以下の処理をすることができる。
【0053】
[乖離への減算値または加算値の設定]
制御値更新部108は、予測モデルを用いた機器11の異常の判定時に、乖離に関する値(例えば、乖離度)から減算する値または乖離に関する値(例えば、乖離度)に加算する値を、分析部106が分析した乖離が異常範囲となる運転条件の特徴ごとに設定することができる。
【0054】
[乖離の閾値の設定]
制御値更新部108は、予測モデルを用いた機器11の異常の判定時に、機器11の異常を判定するために用いられる乖離に関する値(例えば、乖離度)の閾値を、分析部106が分析した乖離が異常範囲となる運転条件の特徴ごとに設定することができる。
【0055】
<<予測モデル>>
以下、図4および図5を参照しながら、予測モデルについて詳細に説明する。本明細書では、機器11が正常あるいは異常のどちらであるかを判定する場合を主に説明するが、機器11が正常、異常の度合い1、異常の度合い2、・・・等のいずれであるかを判定してもよい。
【0056】
図4は、本開示の一実施形態に係る機器11が正常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルについて説明するための図である。予測モデルは、機器11が正常であるときの、運転データおよび機器に関する値(詳細には、サービスエンジニア等が現地で機器11の状態を確認して判断した、機器に関する値)を学習データとして機械学習することで生成される。つまり、予測モデルに機器11の運転データが入力されたときに出力される機器に関する値と、学習データである機器に関する値と、の誤差が小さくなるように予測モデルが訓練される。当該予測モデルは、機器11の運転データが入力されると、機器11が正常であるときの機器に関する値が出力される。
【0057】
図4の[機器に関する値]では、各時間における、機器に関する値の予測値および実際値(つまり、運転データから算出した機器に関する値)を示している。正常期間は、機器11が正常であるときであり、異常期間は、機器11が異常であるときである。図4の[機器に関する値]に示されるように、異常期間に、実際値と予測値の乖離が生じるはずである。
【0058】
図4の[乖離]では、各時間における、実際値と予測値の乖離を示している。正常期間には乖離は生じず、異常期間には乖離が生じるはずである。機器11の異常の判定では、このような乖離に関する値(例えば、乖離度(乖離の度合い))と閾値とを比較して、乖離に関する値が閾値を超えると機器11が異常であると判定する。
【0059】
図5は、本開示の一実施形態に係る機器11が異常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルについて説明するための図である。予測モデルは、機器11が異常である(例えば、故障している)ときの、運転データおよび機器に関する値(詳細には、サービスエンジニア等が現地で機器11の状態を確認して判断した、機器に関する値)を学習データとして機械学習することで生成される。つまり、予測モデルに機器11の運転データが入力されたときに出力される機器に関する値と、学習データである機器に関する値と、の誤差が小さくなるように予測モデルが訓練される。当該予測モデルは、機器11の運転データが入力されると、機器11が異常であるときの機器に関する値が出力される。
【0060】
図5の[機器に関する値]では、各時間における、機器に関する値の予測値および実際値(つまり、運転データから算出した機器に関する値)を示している。正常期間は、機器11が正常であるときであり、異常期間は、機器11が異常であるときである。図5の[機器に関する値]に示されるように、正常期間に、実際値と予測値の乖離が生じるはずである。
【0061】
図5の[乖離]では、各時間における、実際値と予測値の乖離を示している。異常期間には乖離は生じず、正常期間には乖離が生じるはずである。機器11の異常の判定では、このような乖離に関する値(例えば、乖離度(乖離の度合い))と閾値とを比較して、乖離に関する値が閾値を超えないと機器11が異常であると判定する。
【0062】
<<乖離の正常範囲および異常範囲>>
以下、図6および図7を参照しながら、乖離の正常範囲および異常範囲について詳細に説明する。
【0063】
図6は、本開示の一実施形態に係る乖離が正常範囲であるか異常範囲であるかの評価について説明するための図である。なお、機器11が正常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルの場合を説明する。
【0064】
図6の[乖離]では、各時間における、機器に関する値の実際値(つまり、運転データから算出した機器に関する値)と予測値の乖離を示している。
【0065】
図6の[機器状態(判定)]では、各時間における、機器11の状態の判定結果(つまり、機器11が正常であると判定されたか、あるいは、機器11が異常であると判定されたか)を示す。図6の場合、機器に関する値の実際値(つまり、運転データから算出した機器に関する値)と予測値の乖離が閾値を超えると機器11が異常であると判定される。
【0066】
図6の[機器状態(実際)]では、各時間における、機器11の実際の状態(つまり、機器11が正常であるか、あるいは、機器11が異常であるか)を示す。
【0067】
[機器状態(判定)]と[機器状態(実際)]を比較すると、[機器状態(実際)]では、機器11は、時間t2まで正常であり、時間t2以降に異常となっている。しかし、[機器状態(判定)]では、時間t2以降だけでなく、時間t1からの一定時間において、機器11が異常であると判定されている。
【0068】
このように、予測モデルによる予測値と実際値との乖離により判定された機器11の状態と、実際の機器11の状態と、が一致していない範囲を異常範囲と呼ぶ(この場合、乖離に関する値が所定の乖離に関する値の大きさの異常範囲であるという)。また、予測モデルによる予測値と実際値との乖離により判定された機器11の状態と、実際の機器11の状態と、が一致していない範囲を正常範囲と呼ぶ(この場合、乖離に関する値が所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるという)。
【0069】
なお、上記のように実際の機器11の状態を用いて異常範囲であるか否かを評価するのではなく、乖離に関する値(例えば、乖離度)が所定の範囲の値以外の値(例えば、乖離度が極端に大きい等)であるときに異常範囲であると評価してもよい。
【0070】
図7は、本開示の一実施形態に係る乖離が正常範囲であるか異常範囲であるかの評価について説明するための図である。
【0071】
図7に示されるように、各日時に、機器11の運転データ(図7の例では、外気温、圧縮機回転数、膨張弁開度、凝縮温度、蒸発温度)が取得される。これらの運転データが予測モデルに入力されたときの機器に関する値の予測値と、機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値(例えば、乖離度)が算出される。この乖離に関する値(例えば、乖離度)と、機器11の異常を判定するために用いられる閾値と、が比較されて機器11が正常であるか異常であるかが判定される。そして、判定された機器11の状態と実際の機器11の状態と、が一致するか否かによって、乖離が正常範囲であるか異常範囲であるかが評価される。乖離が異常範囲となるとき(図7の例では、2021年10月18日9時と2021年10月18日10時)の運転データを用いて、以下で説明する運転条件の特徴の分析が行われる。
【0072】
<<運転条件の特徴の分析>>
以下、図8および図9を参照しながら、運転条件の特徴の分析について詳細に説明する。どのような運転条件のときに、乖離が異常範囲となるのかが分析される。
【0073】
図8は、本開示の一実施形態に係る乖離が異常範囲となる運転条件の特徴の分析について説明するための図である。
【0074】
例えば、分析部106は、乖離が異常範囲となるときの運転データを用いてクラスタ分析をする。詳細には、分析部106は、機器11の運転時の変数(つまり、運転データ。図8では、変数1(例えば、圧縮機回転数)と変数2(例えば、膨張弁開度))をもとにクラスタ分析をし、乖離が頻繁に異常範囲となる運転条件(例えば、70<圧縮機回転数<90、20<膨張弁開度<30)を抽出する。
【0075】
分析部106は、乖離が異常範囲となる運転条件を出現頻度の高い順(例えば、クラスタのサンプリング数が多い順)に並び替えて(例えば、運転条件D>運転条件B>運転条件A>運転条件C)、上位から複数(例えば、運転条件Dと運転条件B)を抽出することができる。なお、この場合、予測モデル更新部107は、データが少ない運転条件(運転条件Aと運転条件C)を除外して、運転条件Dと運転条件Bの時の運転データおよび機器に関する値の実際値を用いて予測モデルを再学習することができる。
【0076】
図9は、本開示の一実施形態に係る乖離が異常範囲となる運転条件の特徴の分析について説明するための図である。
【0077】
例えば、分析部106は、乖離が異常範囲となるときだけでなく、乖離が正常範囲となるときの運転データも用いて分析することができる。詳細には、分析部106は、運転データを因子分析して、乖離が正常範囲であるときと乖離が異常範囲であるときの差を生じさせる運転条件(例えば、70<圧縮機回転数、20>膨張弁開度)を抽出する。
【0078】
<<運転条件の特徴ごとの予測モデル>>
図10は、本開示の一実施形態に係る運転条件の特徴ごとの予測モデルについて説明するための図である。図10に示されるように、運転条件の特徴ごとに生成された複数の予測モデルを用いる場合、制御値更新部108は、運転データがいずれの運転条件に該当する運転データであるかによって予測に用いる予測モデル(つまり、(運転データが該当する)運転条件であるときの運転データと機器に関する値を学習データとして機械学習して生成された予測モデル)を決定し、予測部102は、制御値更新部108が決定した予測モデルに運転データを入力して予測値を出力する。
【0079】
<<運転条件の特徴ごとの減算値・加算値の設定、閾値の設定>>
図11は、本開示の一実施形態に係る運転条件の特徴ごとの乖離への減算値・加算値の設定および運転条件の特徴ごとの乖離の閾値の設定について説明するための図である。なお、機器11が正常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルの場合を説明する。
【0080】
図11の[乖離]では、各時間における、機器に関する値の実際値(つまり、運転データから算出した機器に関する値)と予測値の乖離を示している。例えば、運転条件の特徴の分析の結果、運転条件Aおよび運転条件Bであるときに、乖離が異常範囲となる(例えば、実際には機器11が正常であるにもかかわらず異常であると判定されてしまう)と判明したとする。
【0081】
図11の[減算・加算]に示すように、運転条件Aおよび運転条件Bであるときには、機器11の異常を判定するために用いられる乖離に関する値を演算(例えば、予測モデルの予測誤差の平均値や中央値等の代表値に基づき定めた値を減算または加算)して、機器11が正常であるにもかかわらず異常と判定されない、あるいは、機器11が異常であるにもかかわらず正常と判定されないようにする。
【0082】
図11の[閾値]に示すように、運転条件Aおよび運転条件Bであるときには、機器11の異常を判定するために用いられる乖離に関する値の閾値を、機器11が正常であるにもかかわらず異常と判定されない閾値、あるいは、機器11が異常であるにもかかわらず正常と判定されない閾値にする。
【0083】
<方法>
図12は、本開示の一実施形態に係る乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて予測モデルを更新する処理のフローチャートである。
【0084】
ステップ1(S1)において、情報処理装置10の制御部1001は、機器11の運転データを取得する。
【0085】
ステップ2(S2)において、情報処理装置10の制御部1001は、機器の運転データから機器に関する値を予測する予測モデルに、S1で取得した機器11の運転データを入力して機器に関する値の予測値を出力する。
【0086】
ステップ3(S3)において、情報処理装置10の制御部1001は、S1で取得した機器11の運転データから機器に関する値の実際値を算出する。
【0087】
なお、S2とS3は、順序が逆であってもよいし、同時に実行されてもよい。
【0088】
ステップ4(S4)において、情報処理装置10の制御部1001は、S2で得られた機器に関する値の予測値と、S3で得られた機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値が、所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報を算出する。なお、正常範囲であった場合には、以下の分析をしない。
【0089】
ステップ5(S5)において、情報処理装置10の制御部1001は、S4で算出した乖離に関する値が所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報に基づいて、乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析する。
【0090】
ステップ6(S6)において、情報処理装置10の制御部1001は、S5で分析した乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと機器に関する値の実際値とを用いて予測モデルを更新する。
【0091】
以上、本開示の実施形態によれば、機器の運転データから機器に関する値を予測する予測モデルと、制御部1001と、を備え、制御部1001は、運転データを予測モデルに入力することで得られる機器に関する値の予測値と、運転データから算出することで得られる機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値(例えば、乖離度)が所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報に基づいて、乖離が異常範囲となる運転条件(つまり、どのような条件のときに運転データが取得されたか)の特徴を分析し、乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと機器に関する値の実際値とを用いて予測モデルを更新する、情報処理装置10を提供することができる。これにより、予測の誤差が生じないよう予測モデルの精度を向上させることができる。そのため、広範囲の運転条件において機器の故障を検知することができ、機器を修理するサービスエンジニアが誤出勤することを減らすことができる。
【0092】
好ましくは、予測モデルは、機器に関する値が正常であるときの値を予測し、制御部1001は、乖離に関する値が大きいと機器11が異常であると判定する。これにより、機器11が正常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルの精度を向上させることができる。
【0093】
好ましくは、予測モデルは、機器に関する値が異常であるときの値を予測し、制御部1001は、乖離に関する値が小さいと機器11が異常であると判定する。これにより、機器11が異常であるときのデータを機械学習して生成された予測モデルの精度を向上させることができる。
【0094】
好ましくは、正常範囲は、乖離に関する値と所定の乖離に関する値の大きさから判定された機器11の状態と実際の機器11の状態が一致する範囲であり、異常範囲は、乖離に関する値と所定の乖離に関する値の大きさから判定された機器11の状態と実際の機器の状態が不一致となる範囲である。これにより、予測される機器11の状態と実際の機器11の状態の誤差がなくなるよう予測モデルの精度を向上させることができる。
【0095】
好ましくは、特徴の分析は、異常範囲となる運転条件を出現頻度の高い順に並び替えて上位から複数を抽出することである。これにより、効率的に予測モデルの精度を向上させることができる。
【0096】
好ましくは、予測モデルの更新は、特徴ごとに複数のモデルを生成して、予測モデルと置き換えることである。これにより、機器11が運転しているときの条件に応じた予測をすることができる。
【0097】
好ましくは、制御部1001は、乖離に関する値を減算または加算する値を特徴ごとに設定する。これにより、機器11が運転しているときの条件に応じた予測をすることができる。
【0098】
好ましくは、制御部1001は、機器11の異常を判定するために用いられる乖離に関する値の閾値を特徴ごとに設定する。これにより、機器11が運転しているときの条件に応じた予測をすることができる。
【0099】
好ましくは、機器に関する値は、空気調和機の冷媒量、性能劣化具合、要素部品の異常具合のいずれかに関する情報である。これにより、種々の値を予測する予測モデルの精度を向上させることができる。
【0100】
本開示の実施形態によれば、情報処理装置10の制御部1001が実行する方法であって、機器11の運転データを機器の運転データから機器に関する値を予測する予測モデルに入力することで得られる機器に関する値の予測値と、運転データから算出することで得られる機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値が、所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報を算出するステップと、乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析するステップと、乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと機器に関する値の実際値とを用いて予測モデルを更新するステップとを含む方法を提供することができる。これにより、予測の誤差が生じないよう予測モデルの精度を向上させることができる。
【0101】
本開示の実施形態によれば、機器11の運転データを機器の運転データから機器に関する値を予測する予測モデルに入力することで得られる機器に関する値の予測値と、運転データから算出することで得られる機器に関する値の実際値と、の乖離に関する値が、所定の乖離に関する値の大きさの正常範囲であるか異常範囲であるかの情報を算出する手順と、乖離が異常範囲となる運転条件の特徴を分析する手順と、乖離が異常範囲となる運転条件の特徴に基づいて、乖離が異常範囲となる運転条件の時の運転データと機器に関する値の実際値とを用いて予測モデルを更新する手順とを情報処理装置10の制御部1001に実行させるプログラムを提供することができる。これにより、予測の誤差が生じないよう予測モデルの精度を向上させることができる。
【0102】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0103】
10 情報処理装置
11 機器
101 運転データ取得部
102 予測部
103 予測モデル記憶部
104 実際値算出部
105 乖離評価部
106 分析部
107 予測モデル更新部
108 制御値更新部
1001 制御部
1002 主記憶部
1003 補助記憶部
1004 入力部
1005 出力部
1006 インタフェース部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12