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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014558
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】洗浄用化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/25 20060101AFI20240125BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20240125BHJP
   A61K 8/92 20060101ALI20240125BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20240125BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20240125BHJP
   C11D 1/04 20060101ALI20240125BHJP
   C11D 3/37 20060101ALI20240125BHJP
   C11D 3/12 20060101ALI20240125BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
A61K8/25
A61K8/36
A61K8/92
A61K8/81
A61Q19/10
C11D1/04
C11D3/37
C11D3/12
C11D3/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117469
(22)【出願日】2022-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】591230619
【氏名又は名称】株式会社ナリス化粧品
(72)【発明者】
【氏名】河内 佑介
(72)【発明者】
【氏名】中村 徹
(72)【発明者】
【氏名】中野 千尋
(72)【発明者】
【氏名】今井 裕介
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AA121
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB371
4C083AB372
4C083AB431
4C083AB432
4C083AC111
4C083AC122
4C083AC241
4C083AC242
4C083AC712
4C083AD042
4C083AD091
4C083AD131
4C083AD132
4C083AD331
4C083AD332
4C083BB34
4C083CC23
4C083DD08
4C083EE01
4C083EE07
4H003AB03
4H003BA12
4H003DA02
4H003EA27
4H003EB04
4H003EB05
4H003EB09
4H003EB30
4H003ED02
4H003FA04
4H003FA18
4H003FA21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】安定性や使用性を損なわずに泡弾力や泡の持続性に優れ、さらに安全性に優れる洗浄用化粧料を提供する
【解決手段】成分(A)~(D)を含む洗浄用化粧料。
次の成分(A)~(D)
(A)合成ヘクトライト0.1質量%~0.8質量%
(B)カチオン性高分子0.0005質量%~3.0質量%
(C)脂肪酸石鹸5.0質量%~50.0質量%
(D)水添ヒマシ油0.1質量%~2.0質量%
を含み、成分(B)中に(B1)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリル酸モノマーを構成単位として有するカチオン性高分子を50%以上含むことを特徴とする洗浄用化粧料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)~(D)
(A)合成ヘクトライト0.1質量%~0.8質量%
(B)カチオン性高分子0.0005質量%~3.0質量%
(C) 脂肪酸石鹸5.0質量%~50.0質量%
(D)水添ヒマシ油0.1質量%~2.0質量%
を含み、成分(B)中に(B1)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリル酸モノマーを構成単位として有するカチオン性高分子を50%以上含む洗浄用化粧料。
【請求項2】
次の成分(A)~(D)
(A)合成ヘクトライト0.1質量%~0.8質量%
(B)カチオン性高分子0.5質量%超~3.0質量%
(C) 脂肪酸石鹸5.0質量%~50.0質量%
(D)水添ヒマシ油0.1質量%~2.0質量%
を含み、成分(B)中に(B1)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリル酸モノマーを構成単位として有するカチオン性高分子を50%以上含む洗浄用化粧料。
【請求項3】
成分(B)中に(B1)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリル酸モノマーを構成単位として有するカチオン性高分子を50%以上含み、
(B1)以外に成分(B)が含まれる場合、(B1)以外の成分(B)はポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-10、およびヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムから選ばれる1種または2種以上である請求項1または請求項2に記載の洗浄用化粧料。
【請求項4】
成分(A)がケイ酸(Na/Mg)であり、
成分(B)中に(B1)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリル酸モノマーを構成単位として有するカチオン性高分子を50%以上含み、
(B1)以外に成分(B)が含まれる場合、(B1)以外の成分(B)はポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-10、およびヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムから選ばれる1種または2種以上である請求項1または請求項2に記載の洗浄用化粧料。
【請求項5】
成分(A)がケイ酸(Na/Mg)であり、
成分(B)中に(B1)ポリクオタニウム-22および/またはポリクオタニウム-39を50%以上含み、
(B1)以外に成分(B)が含まれる場合、(B1)以外の成分(B)はポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-10、およびヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムから選ばれる1種または2種以上である請求項1又は請求項2に記載の洗浄用化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄用化粧料に関し、更に詳細には、特定成分を含むことにより安定性や使用性を損なわずに泡弾力や泡の持続性に優れ、さらに安全性に優れる洗浄用化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
洗浄用化粧料は、皮膚上の汚れを除去し、皮膚を健やかに保つ目的で使用される。通常、石鹸や弱酸性~中性の界面活性剤を主成分とする洗浄用化粧料が汚れを除去するために使用されるが、心地よく使用するために泡の細かさや泡の弾力、泡の持続性の向上が求められていた。弾力が優れた泡で洗浄すると、肌への指あたりが緩和され、摩擦感がなくより肌に優しい洗浄が可能になる。しかし、泡の持続性が悪ければ、洗浄中に泡が消泡してしまい肌あたりが悪くなり、心地よい使用感触も失われてしまう。このような観点からも泡弾力や泡の持続性を高める技術は常に求められている。
【0003】
一般的に泡弾力や泡の持続性を向上させる手段としては泡の強度を高めたり、界面張力を低下させたりする方法がある。例えばカチオン性の高分子や界面活性剤を配合する事が知られている(特許文献1~3)。しかし、これら成分を用いて満足度の高い泡弾力や泡の持続性は得られるものの、使用時にぬるぬるした感触になり不快感が増す。さらに容器から出す際に糸引きの原因になり、使用性が悪化する問題が生じる。また、界面活性剤は高配合する事で肌への刺激の懸念が生じ、さらには洗顔時に目が染みるなどのトラブルが生じる可能性がある。
【0004】
また、水膨潤性粘土鉱物と洗浄成分を組み合わせる事でゲル剤型の安定化や洗浄性が向上することが開示されている(特許文献4~5)。水膨潤性粘土鉱物とは合成または天然のスメクタイト、特に、ヘクトライト、ラポナイト、およびモンモリロナイトなどの事を指す。特許文献4には水膨潤性粘土鉱物3~15質量%と、水と、アニオン性界面活性剤10~40質量%とを配合した人の皮膚や毛髪を洗浄するためのゲル状洗浄料が記載されている。特許文献5には水膨潤性粘土鉱物25~50質量%、陰イオン性界面活性剤8~25質量%、水25~65質量%からなる洗浄料が記載されている。これら洗浄料は製剤の安定性や使用後のうるおい感などは改善されているが、洗浄時の泡弾力や泡質に関しては満足のいくものではなかった。また、特許文献6ではアルコールを高配合した洗浄剤に水膨潤性粘土鉱物とカチオン成分とを組み合わせて製剤の安定性を向上する技術が開示されているが、本文献に泡質に言及した記載はなく、実際この組み合わせにおいて洗浄時の泡弾力や泡質に関しては満足のいくものではなかった。
【0005】
本発明者らは、洗浄成分として石鹸を用いた石鹸系の成分に注目した。一般的に石鹸系の洗浄成分を用いると、泡立ちが良好であるとともに、製剤が非常に増粘したクリーム状になることが知られている。しかし石鹸系の洗浄料はpHがアルカリ性になり、このような条件下では水膨潤性粘土鉱物やカチオン性高分子を配合すると製剤の粘度がさらに上がり使用性や安定性に課題が生じる問題点があった。
【0006】
本発明者らは、石鹸系の洗浄成分を用いた洗浄用化粧料において、水膨潤性粘土鉱物である合成ヘクトライトを0.8質量%以下、カチオン性高分子を0.5質量%以下、及び水添ヒマシ油を1.0質量%以下の配合量で組み合わせることで、良好な泡弾力と安定性を兼ね備えた洗浄用化粧料を実現した(特許出願2021-024112)。しかし依然残された課題として、泡弾力や泡の持続性をさらに向上させる目的でカチオン性高分子を増量した場合に、使用性や安定性が損なわれる問題点が残されていた。
【0007】
これらの背景から、従来の技術では、特に石鹸系洗浄料において泡立ちや泡弾力の良好な洗浄料化粧料を実現しながらも、良好な使用性・泡弾力・泡質を全て兼ね備えた洗浄用化粧料を達成する事ができておらず、泡弾力や泡持続性に優れ心地よく安全に使用できる洗浄用化粧料を開発するためにもこれらの課題を解決する事は急務であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007-269704号公報
【特許文献2】特開2014-181223号公報
【特許文献3】特開2015-189674号公報
【特許文献4】特開2007-254432号公報
【特許文献5】特開2009-167126号公報
【特許文献6】特開2017-048157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、安定性や使用性を損なわずに泡弾力や泡の持続性に優れ、さらに安全性に優れる洗浄用化粧料を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明者が、鋭意研究した結果、
次の成分(A)~(D)
(A)合成ヘクトライト0.1質量%~0.8質量%
(B)カチオン性高分子0.0005質量%~3.0質量%
(C) 脂肪酸石鹸5.0質量%~50.0質量%
(D)水添ヒマシ油0.1質量%~2.0質量%
を含み、成分(B)中に(B1)ジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリル酸モノマーを構成単位として有するカチオン性高分子を50%以上含むことで、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、安定性や使用性を損なわずに泡弾力や泡の持続性に優れ、さらに安全性に優れる洗浄用化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明について更に詳しく説明する。なお、特段注釈のない限り、以下で成分の配合量を「%」で表示する場合は質量%を意味する。
【0013】
本発明に用いる成分(A)合成ヘクトライトとは合成されたスメクタイトの1種である。これらは水と混合する事で粘性をもたらす性質があり、特に天然のスメクタイトに比べ、不純物が少なく粒子が小さい特徴がある。このような合成ヘクトライトは、化粧料一般に用いられる合成粘土鉱物であれば特に制限されないが、具体的にはケイ酸(Li/Mg/Na)、ケイ酸(Na/Mg)等の合成ヘクトライト、特に好ましくはケイ酸(Na/Mg)が望ましい。この成分を配合し、その他請求項記載の成分と併用することで特に泡弾力や泡の持続性が向上する。これら(A)成分はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
【0014】
本発明に用いる成分(A)合成ヘクトライトの配合量は洗浄用化粧料中0.1質量%~0.8質量%であり、0.3質量%~0.6質量%がより好ましい。この範囲で泡弾力や泡の持続性や製剤での安定性、使用性などの課題が解決できる。
【0015】
成分(B)カチオン性高分子は分子内にカチオン性の官能基を有する天然または合成ポリマーである。具体的には、カチオン化セルロース、カチオン化デンプン、カチオン化キサンタンガム、カチオン化フェヌグリークガム、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、ポリジアリル四級アンモニウム塩、ビニルイミダゾリウムトリクロライド/ビニルピロリドン共重合体、ビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合体、アクリル酸/塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム/アクリルアミド共重合体、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-51、ポリクオタニウム-52、ポリクオタニウム-61、ポリクオタニウム-64、ポリクオタニウム-65、およびポリクオタニウム-22が挙げられる。特に好ましくはポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-10、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムが好ましく、ポリクオタニウム-7、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、ポリクオタニウム-22がさらに望ましい。
【0016】
成分(B)カチオン性高分子は、成分(B)中に(B1)「ジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリル酸モノマーを構成単位として有するカチオン性高分子」を50%以上含む。(B1)の例としては、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-39が挙げられ、特にポリクオタニウム-22が好ましい。この(B1)を成分(B)中に50%以上含むことで、カチオン性高分子の配合量を多くしても、使用性や泡質、泡弾力、安定性の悪化が起こらない。成分(A)存在下で、成分(B)のカチオン性高分子の配合量を多くすると使用性の悪化が起こることがわかっていたが、成分(B)中に(B1)が50%以上入っていると、使用性の悪化が起こらず、泡弾力や泡質、安定性も満足いくものとなった。
【0017】
成分(B)は、(B1)「ジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びアクリル酸モノマーを構成単位として有するカチオン性高分子」を成分(B)中に50%以上含む範囲内であれば単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、(B1)以外の成分(B)が含まれても上記条件を満たす限り本発明の効果は達成される。
【0018】
本発明に用いる成分(B)カチオン性高分子の配合量は、0.0005質量%~3.0質量%であり、0.5質量%超~2.5質量%がより好ましい。この範囲では泡弾力や泡の持続性や製剤での安定性、使用性などの課題が解決できる。
【0019】
成分(C)脂肪酸石鹸は特に限定されないが、脂肪酸とアルカリ金属との塩のことを指す。具体的な脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸などが挙げられ、直鎖だけでなく上記脂肪酸の分岐型など特に限定されることはないが、好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸が好ましい。泡弾力や泡の持続性、製剤での安定性、安全性などの観点から、これらのナトリウム塩もしくはカリウム塩の脂肪酸石鹸が望ましい。これら(C)成分はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
【0020】
本発明に用いる成分(C)脂肪酸石鹸の配合量は、洗浄用化粧料中5.0質量%~50.0質量%であり、8.0質量%~40.0質量%がより好ましい。この範囲で配合することでより優れた泡弾力や泡の持続性を実現することができる。
【0021】
本発明に用いる成分(D)の水添ヒマシ油は特に制限されないが、油性成分の一種で組成物の安定性向上を期待して用いられる。製法についても特に限定されないが、例えば、トウゴマの種子から抽出されたヒマシ油を水素添加して得られる。
【0022】
本発明に用いる成分(D)の配合量は洗浄用化粧料中0.1質量%~2.0質量%であり、0.3質量%~1.5質量%がより好ましい。この範囲であれば泡の弾力や泡の持続性を維持もしくは向上しながらも製剤の安定性を高める事ができる。
【0023】
本発明の洗浄用化粧料には、上記の必須成分のほかに、必要に応じ一般的に化粧料などに用いられる成分を配合することも可能である。例えば、パール剤、保湿剤、成分(A)以外の増粘剤、成分(B)以外の水溶性高分子、香料、殺菌剤、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、抗炎症剤、抗酸化剤、清涼剤、生薬抽出物やビタミン類等の添加物を適時配合することができる。これら成分を含有させる場合の配合割合は、その種類や目的に応じて適宜選択することができ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。
【実施例0024】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に説明する。なお、これら実施例は本発明を何ら限定するものではない。
【0025】
<製剤の使用性の評価>
実施例・比較例に洗浄用化粧料の処方を示す。製剤の使用性については、一般的に使用上問題ないレベルかどうかを実使用にて判断した。具体的には、口内径8φ、スリーブ長131.5mm、ポリエチレン材質のチューブ容器に充填したものを、室温(20度)にて吐出し、手で実際に泡立てて問題なく使用できるかどうかを判断した。
【0026】
(製剤の使用性の評価基準)
○:使用しても特に問題はない
△:チューブから出にくく、使用性に難あり
×:チューブから出す事が困難で使用性が悪い
【0027】
<泡弾力の評価>
泡弾力は官能特性評価試験で実施した。
1:評価試料10%水溶液を作製する。
2:泡立てネットで十分に泡立てたのち、10名の専門パネラーによる官能評価を行い泡の弾力について、それぞれ下記基準に基づいて評価した。10名の評価点の平均値を算出し、3.0点未満を×、3.0点以上4.0点未満を△、4.0点以上4.5点未満を○、4.5点以上を◎とした。
【0028】
(泡弾力の評価基準)
5点:非常に満足
4点:やや満足
3点:ふつう
2点:やや不満
1点:不満
【0029】
<泡の持続性の評価>
泡の持続性は下記方法にて評価した。
1.評価試料10%水溶液を作製する。
2.評価試料10%水溶液を150mLの透明PET容器に20g入れる。
3.比較サンプルと同時に100回振盪する。
4.振盪後静置し、10分後に排液された液量の高さを定規で測定して排液量を評価する。
【0030】
(泡の持続性の評価基準)
◎:標準サンプル(比較例5)と比較し、排液量が30%未満
〇:標準サンプル(比較例5)と比較し、排液量が30%以上60%未満
△:標準サンプル(比較例5)と比較し、排液量が60%以上90%未満
×:標準サンプル(比較例5)と比較し、排液量が90%以上
【0031】
<製剤の安定性評価>
製剤は40度で1か月静置させ、熟練した技術者が目視により状態を評価した。
○:分離無し
△:分離がわずかに起こっている
×:分離が顕著に起こっている
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
※カチオン高分子の構成モノマー
ポリクオタニウム-6:ジメチルジアリルアンモニウムクロリド
ポリクオタニウム-7:ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド
ポリクオタニウム-22:ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸
ポリクオタニウム-39:ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド/アクリル酸
ポリクオタニウム-47:メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド/メタクリル酸/アクリル酸
ポリクオタニウム-64:2-メタクリロイルオキシホスホリルコリン/2-ヒドロキシ3-メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド
【0034】
製剤の使用性、泡弾力および泡の持続性について、本発明における成分を配合すると、配合していない比較例に対して非常に良好な結果が得られた。実施例1、2と比較例1を比べると、泡弾力や泡質の観点で非常に顕著な差が見られた。成分(B)中の(B1)の比率が50%に満たない比較例2、3を見ると、使用性が悪化し、泡質や泡弾力、安定性が悪化していることがわかる。この結果からも成分(B)中に(B1)成分が50%以上入っている実施例1~17は使用性、泡弾力、泡質、安定性が良好であることから、本願課題を達成している。比較例4、5は(B1)成分とは構成モノマーが異なるカチオン性高分子を用いた例である。構成モノマーにジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸がないカチオン性高分子だと、とくに高いカチオン性高分子濃度では、使用性、泡質、泡弾力の結果がよくない。一方で、(B1)を配合した実施例1~17では、使用性、泡弾力、泡質、安定性が非常に良好である。さらには、成分(B)をその他の高分子に置き換えた所、使用性や安定性に問題はないが、泡弾力、泡質は満足いくものではなかった。実施例1と比較例13、14、15を見ると成分(D)を類似の成分に置き換えた場合、配合量が所定の範囲を外れた場合、いずれの場合にも本願課題を達成することはできなかった。この結果からも本願構成に成分(D)が安定性、泡の弾力、および泡の持続性の課題解決に必須であることがわかる。
【0035】
常法にて、以下に示す各処方の洗浄用化粧料を作製した。いずれの処方においても本発明の効果を奏することが確認された。
【0036】
(1)洗顔フォーム
配合成分 配合量(%)
ラウリン酸 5
ミリスチン酸 15
パルミチン酸 16
ステアリン酸 10
イソステアリン酸 0.5
水添ヒマシ油 1.8
1,2-ペンタンジオール 0.5
ジプロピレングリコール 1
グリセリン 20
ラウリルヒドロキシスルホベタイン液 10
ケイ酸(Li/Mg/Na) 0.2
ケイ酸(Na/Mg) 0.6
ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム 0.05
ポリクオタニウム-7 0.25
ポリクオタニウム-22 1.0
ノバラエキス 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
水酸化カリウム 10.5
キレート剤 適量
保存料 適量
水 残余
合計 100
【0037】
(2)洗顔フォーム
配合成分 配合量(%)
ラウリン酸 7
ミリスチン酸 15
パルミチン酸 16
ステアリン酸 8
イソステアリン酸 0.5
水添ヒマシ油 0.4
ジプロピレングリコール 1
グリセリン 20
ラウリルヒドロキシスルホベタイン液 10
ジステアルジモニウムヘクトライト 0.1
ケイ酸(Na/Mg) 0.4
ポリクオタニウム-7 0.5
ポリクオタニウム-22 2.0
ノバラエキス 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
水酸化カリウム 10.5
キレート剤 適量
保存料 適量
水 残余
合計 100
【0038】
(3)洗顔フォーム
配合成分 配合量(%)
ラウリン酸 7
ミリスチン酸 15
パルミチン酸 16
ステアリン酸 8
イソステアリン酸 0.5
水添ヒマシ油 0.6
1,2-ペンタンジオール 0.5
ジプロピレングリコール 1
グリセリン 20
ラウリルヒドロキシスルホベタイン液 10
ケイ酸(Na/Mg) 0.2
ケイ酸(Al/Mg) 0.5
ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム 0.05
ポリクオタニウム-7 0.25
ポリクオタニウム-22 1.2
ノバラエキス 0.1
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
水酸化カリウム 10.5
キレート剤 適量
保存料 適量
水 残余
合計 100