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特開2024-14561バイオマーカー推定装置およびバイオマーカー推定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014561
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】バイオマーカー推定装置およびバイオマーカー推定方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240125BHJP
   G01N 33/50 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
A61B5/00 M
G01N33/50 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117473
(22)【出願日】2022-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】301063496
【氏名又は名称】東芝デジタルソリューションズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】593106918
【氏名又は名称】株式会社ファンケル
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】工藤 力
(72)【発明者】
【氏名】木藤 愛
(72)【発明者】
【氏名】江藤 雅哉
(72)【発明者】
【氏名】平 博司
(72)【発明者】
【氏名】東ヶ崎 健
(72)【発明者】
【氏名】石渡 潮路
(72)【発明者】
【氏名】愛原 咲季
(72)【発明者】
【氏名】葛井 麻里子
(72)【発明者】
【氏名】高橋 美奈子
(72)【発明者】
【氏名】枝 亜希子
【テーマコード(参考)】
2G045
4C117
【Fターム(参考)】
2G045AA40
2G045CB09
2G045DA36
2G045FA16
2G045JA01
4C117XA02
4C117XB01
4C117XB13
4C117XD05
4C117XE03
4C117XE43
4C117XK05
4C117XK25
(57)【要約】
【課題】肌の角層に含まれる特定のたんぱく質(バイオマーカー)の含有量を角層画像から推定する。
【解決手段】バイオマーカー推定装置は、角層を観察した角層画像と前記角層に含まれる特定のタンパク質であるバイオマーカーの含有量との関係を学習した学習済みモデルに基づいて、推定対象角層を観察した推定対象角層画像から前記推定対象角層に含まれる前記バイオマーカーの含有量を推定する推定部を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
角層を観察した角層画像と前記角層に含まれる特定のタンパク質であるバイオマーカーの含有量との関係を学習した学習済みモデルに基づいて、推定対象角層を観察した推定対象角層画像から前記推定対象角層に含まれる前記バイオマーカーの含有量を推定する推定部を備える、
バイオマーカー推定装置。
【請求項2】
前記角層画像は、肌の角層サンプルが付いた試料テープをマイクロスコープで撮像した画像である、
請求項1に記載のバイオマーカー推定装置。
【請求項3】
前記マイクロスコープで撮像した前記画像を、
単色化した単色画像と、
前記単色画像に対して重層剥離部を強調した画像と、
前記単色画像に対して細胞膜の輪郭を強調した画像と、
の3種類の画像を組み合わせた3次元の画像データに変換して前記推定部に出力する画像処理部をさらに有する、
請求項2に記載のバイオマーカー推定装置。
【請求項4】
前記学習済みモデルは、畳み込みニューラルネットワークを含むモデルである、
請求項1に記載のバイオマーカー推定装置。
【請求項5】
前記学習済みモデルは、学習用角層サンプルから採取した角層画像と、前記学習用角層サンプルから実測した前記バイオマーカーの含有量と、を教師データとして機械学習により学習されたモデルである、
請求項1に記載のバイオマーカー推定装置。
【請求項6】
前記教師データの前記バイオマーカーの前記含有量は、標準化処理が実施されている、
請求項5に記載のバイオマーカー推定装置。
【請求項7】
前記推定部は、前記学習済みモデルが出力する値にてして標準化復元を実施した値を推定値として出力する、
請求項1に記載のバイオマーカー推定装置。
【請求項8】
角層を観察した角層画像と前記角層に含まれる特定のタンパク質であるバイオマーカーの含有量との関係を学習した学習済みモデルに基づいて、推定対象角層を観察した推定対象角層画像から前記推定対象角層に含まれる前記バイオマーカーの含有量を推定する推定工程を備える、
バイオマーカー推定方法。
【請求項9】
前記角層画像は、肌の角層サンプルが付いた試料テープをマイクロスコープで撮像した画像である、
請求項8に記載のバイオマーカー推定方法。
【請求項10】
前記マイクロスコープで撮像した前記画像を、
前記画像を単色化した単色画像と、
前記単色画像に対して重層剥離部を強調した画像と、
前記単色画像に対して細胞膜の輪郭を強調した画像と、
の3種類の画像を組み合わせた3次元の画像データに変換する画像処理工程をさらに有する、
請求項9に記載のバイオマーカー推定方法。
【請求項11】
前記学習済みモデルは、畳み込みニューラルネットワークを含むモデルである、
請求項8に記載のバイオマーカー推定方法。
【請求項12】
学習用角層サンプルから採取した角層画像と、前記学習用角層サンプルから実測した前記バイオマーカーの含有量と、を教師データとして機械学習により前記学習済みモデルを生成する学習工程を有する、
請求項8に記載のバイオマーカー推定方法。
【請求項13】
前記教師データの前記バイオマーカーの前記含有量に対して標準化処理が実施する標準化工程を有する、
請求項12に記載のバイオマーカー推定方法。
【請求項14】
前記推定工程は、前記学習済みモデルが出力する値にてして標準化復元を実施して出力する推定値を生成する復元工程を有する、
請求項8に記載のバイオマーカー推定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、バイオマーカー推定装置およびバイオマーカー推定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、肌を観察して肌の状態を分析することにより、肌の状態に適した化粧品やスキンケアを提案するシステムが考案されている。特許文献1に記載のシステムは、肌に押し当てた分析テープから得られる脂分と水分量に関するデータから肌の状態を分析する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-354207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、肌の角層に含まれる特定のたんぱく質(以下、「バイオマーカー」ともいう)の含有量を推定して、より正確な肌の状態を分析できるバイオマーカー推定システムおよびバイオマーカー推定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のバイオマーカー推定装置は、角層を観察した角層画像と前記角層に含まれる特定のタンパク質であるバイオマーカーの含有量との関係を学習した学習済みモデルに基づいて、推定対象角層を観察した推定対象角層画像から前記推定対象角層に含まれる前記バイオマーカーの含有量を推定する推定部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態のバイオマーカー推定システムの構成図。
図2】試料テープを用いて肌の角層サンプルを採取する方法を示す図。
図3】角層画像を示す図。
図4】画像認識部の画像認識を示す図である。
図5】Heat shock protein 27 (HSP27)に関する相関解析の結果を示すグラフである。
図6】Macrophage migration inhibitory factor (MIF)に関する相関解析の結果を示すグラフである。
図7】Interleukin 1 receptor antagonist (IL-1Ra)に関する相関解析の結果を示すグラフである。
図8】Parkinson disease protein 7 (PARK7またはDJ-1)に関する相関解析の結果を示すグラフである。
図9】Galectin-7 (GAL-7)に関する相関解析の結果を示すグラフである。
図10】Arginase-1 (ARG1)に関する相関解析の結果を示すグラフである。
図11】Neutrophil gelatinase-associated lipocalin, Lipocalin-2 (NGAL)に関する相関解析の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のバイオマーカー推定装置およびバイオマーカー推定方法を、図面を参照して説明する。
【0008】
図1は、実施形態のバイオマーカー推定システム100の構成図である。
バイオマーカー推定システム100は、肌の角層に含まれる特定のたんぱく質(以下、「バイオマーカー」ともいう)の含有量を推定するシステムである。バイオマーカー推定システム100は、マイクロスコープ1と、バイオマーカー推定装置2と、表示装置3と、を備える。
【0009】
図2は、試料テープTを用いて肌の角層サンプルを採取する方法を示す図である。
試料テープTは、例えば、2.4cm四方の角層チェッカー(アサヒプリテック社)である。角層サンプルは、図2に示すように、頬部の肌に試料テープTを押し当てて、テープに付着したサンプルを採取するテープストリッピング法により採取される。なお、試料テープTの種類や角層サンプルの採取方法はこれに限定されない。
【0010】
図3は、角層画像Pを示す図である。
マイクロスコープ1は、肌の角層サンプルが付いた試料テープTを撮像した角層画像Pを出力する。マイクロスコープ1は、例えば、AnMoElectronics Corp社のDino-lite AM7515である。表1にマイクロスコープ1が出力する角層画像Pの仕様を示す。なお、マイクロスコープ1の種類や角層画像Pの仕様はこれに限定されない。
【0011】
【表1】
【0012】
バイオマーカー推定装置2は、マイクロスコープ1が出力する角層画像Pから角層に含まれるバイオマーカーの含有量を推定する装置である。バイオマーカー推定装置2は、バイオマーカーの含有量の推定値を表示装置3に出力する。
【0013】
バイオマーカー推定装置2は、CPUなどのプロセッサとプログラムを読み込み可能なメモリ等を有するプログラム実行可能なコンピュータである。バイオマーカー推定装置2の機能は、バイオマーカー推定装置2に提供されたバイオマーカー推定プログラムをプロセッサが実行することにより実現される。バイオマーカー推定装置2の少なくとも一部の機能は、ASICやFPGAに実装された専用の論理回路によって実現されていてもよい。
【0014】
バイオマーカー推定装置2は、記憶部21と、画像認識部22と、画像処理部23と、推定部24と、を備える。
【0015】
記憶部21は、上述したバイオマーカー推定プログラムや学習済みモデルMやバイオマーカー推定装置2の動作に必要なデータを記憶する不揮発性の記録媒体である。記憶部21は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。なお、記憶部21は、バイオマーカー推定装置2と通信回線で接続されたクラウドシステムに設けられていてもよい。
【0016】
図4は、画像認識部22の画像認識を示す図である。
画像認識部22は、公知の画像アノテーション方法等により角層画像Pから角層細胞領域を認識する。図4に示す点と線で囲まれた領域は、画像認識部22により角層細胞領域であると認識された領域である。画像認識部22は、角層細胞領域が認識された角層画像Pを画像処理部23に出力する。
【0017】
画像処理部23は、角層画像Pを推定部24による推定処理に適した画像に変換する。画像処理部23は、角層画像Pを単色化した単色画像、単色化した単色画像に対して重層剥離部を強調した画像、単色化した画像に対して細胞膜の輪郭を強調した画像の3種類の画像を組み合わせて3次元の画像データを生成する。ここで、重層剥離部を強調した画像は、角層画像Pから重層剥離部の抽出する公知の方法により重層剥離部を抽出し、輝度強調処理や輝度変換処理等のファイル処理により重層剥離部を強調した画像である。細胞膜の輪郭を強調した画像は、輪郭強調処理やエッジ検出処理等のファイル処理を単色画像に対して施した画像である。次に、画像処理部23は、推定部24の入力画像データとして最適なサイズとなるように3次元の画像データのサイズを縮小する。次に、画像処理部23は、画像の画素値に対して平均値0かつ標準偏差1となるように標準化処理を行う。画像処理部23は、画像処理した角層画像Pを推定部24に出力する。
【0018】
推定部24は、学習済みモデルMに基づいて、角層画像Pから角層に含まれるバイオマーカーの含有量を角層細胞領域ごとに推定(推論)する。推定部24は、例えば表2に示すバイオマーカーの含有量を推定する。
【0019】
【表2】
【0020】
学習済みモデルMは、角層を観察した角層画像Pと角層に含まれるバイオマーカーの含有量との関係をバイオマーカーごとに学習したバイオマーカー値推定モデルである。学習済みモデルMは、例えば畳み込みニューラルネットワークなどの画像から特徴値の抽出に適した機械学習モデルである。なお、学習済みモデルMは、畳み込みニューラルネットワークに限定されない。
【0021】
学習済みモデルMは、教師データに基づいて、事前の教師あり学習により生成する。学習済みモデルMの生成は、バイオマーカー推定装置2により実施してもよいし、バイオマーカー推定装置2より演算能力が高い他のコンピュータを用いて実施してもよい。
【0022】
教師データは、学習用角層サンプルから採取した角層画像P(以降、「学習用角層画像」ともいう)と、学習用角層サンプルからELISA法により算定したバイオマーカーの含有量の実測値(以降、「学習用含有量」ともいう)と、の組合せである。
【0023】
学習用角層画像は、学習用角層サンプルから採取した角層画像Pに対して、画像認識部22により角層細胞領域が認識され、画像処理部23により画像処理が実施された画像である。
【0024】
学習用含有量は、学習用角層サンプルからELISA法により算定される。具体的には、学習用角層サンプルが付着した試料テープTが、界面活性剤溶液 Tissue Protein Extraction Reagent Thermo Fisher Scientificに浸潤され、細胞中に含まれるたんぱく質がガラスビーズ法により溶液中へ抽出される。抽出溶液中のバイオマーカーの含有量がELISA法により算定される。さらに、角層細胞の採取量を補正するため、抽出溶液中の総タンパク質濃度をBCA法により測定し、総たんぱく当たりのバイオマーカー量を算定し、同値を学習用含有量とした。なお、学習用含有量は、学習の効果を高めるために、平均値0かつ標準偏差1となるように標準化処理が実施されている。
【0025】
上述の教師データを用いた公知の教師あり学習より、学習用角層サンプルを観察した角層画像Pと学習用角層サンプルに含まれるバイオマーカーの含有量との関係をバイオマーカーごとに学習した学習済みモデルMが生成される。学習においては、学習用角層画像をバイオマーカー値推定モデルに入力し、出力された推定値と学習用含有量との差分を求め、差分が小さくなるようにバイオマーカー値推定モデル内のパラメータが更新される。
【0026】
推定部24は、学習済みモデルMが出力する値が標準化処理によって正規化された値に相当する値であることから、標準化復元を実施した値をバイオマーカーの含有量の推定値として表示装置3に出力する。
【0027】
表示装置3は、LCDディスプレイなどの表示機器であり、バイオマーカーの含有量の推定値を使用者に提示する。使用者は、表示装置3に出力されるバイオマーカーの含有量の推定値を確認できる。
【0028】
次に、実施形態のバイオマーカー推定システム100の作用について説明する。以降、バイオマーカー推定システム100が530名の被験者から採取した角層(以降、「推定対象角層」ともいう)に対してバイオマーカーの含有量を推定する動作について説明する。
【0029】
学習済みモデルMは、248名の被験者の学習用角層サンプルから取得された248組(学習用角層画像と学習用含有量の組み合わせ)の教師データから生成された。
【0030】
図5から図11は、バイオマーカー推定システム100が推定したバイオマーカーの含有量(縦軸)と、ELISA法により算定した実測値(横軸)と、の相関解析の結果を示すグラフである。図5は、Heat shock protein 27 (HSP27)に関する相関解析の結果を示すグラフである。図6は、Macrophage migration inhibitory factor (MIF)に関する相関解析の結果を示すグラフである。図7は、Interleukin 1 receptor antagonist (IL-1Ra)に関する相関解析の結果を示すグラフである。図8は、Parkinson disease protein 7 (PARK7またはDJ-1)に関する相関解析の結果を示すグラフである。図9は、Galectin-7 (GAL-7)に関する相関解析の結果を示すグラフである。図10は、Arginase-1 (ARG1)に関する相関解析の結果を示すグラフである。図11は、Neutrophil gelatinase-associated lipocalin, Lipocalin-2 (NGAL)に関する相関解析の結果を示すグラフである。
【0031】
図5から図11に示す7種類のバイオマーカーは、バイオマーカー推定システム100が推定したバイオマーカーの含有量(縦軸)と、実測値(横軸)と、に相関係数 0.282~ 0.450程度の有意な相関がそれぞれ得られた。バイオマーカー推定システム100は、いずれのマーカーも実測値に比べて低値かつ狭い分布の推論値が出力する傾向があった。
【0032】
一般的に、角層中のバイオマーカーの測定には、バイオマーカー当たり約2日間を要し、実施可能な施設も限られている。一方、バイオマーカー推定システム100によれば、角層画像Pからバイオマーカーの含有量のおおよその傾向を迅速に知ることが可能であり、例えば、店舗を訪れた顧客から採取した角層画像Pから迅速にバイオマーカーの含有量の傾向を把握して、顧客の肌にあった化粧品やスキンケアを迅速にアドバイスすることができる。バイオマーカー推定システム100の使用者は、肌のバイオマーカーの含有量を推定することによって、肌の乾燥・バリア機能に関連する保水力、肌内部の炎症から守る力、シミや皺の原因につながる高酸化力、肌のハリを保つのに関連する弾力、シミを防ぐ力など肌に関する情報を推測することができる。
【0033】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、肌の角層に含まれる特定のたんぱく質(バイオマーカー)の含有量を角層画像から推定できる。
【0034】
上述した実施形態におけるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0036】
100…バイオマーカー推定システム、1…マイクロスコープ、2…バイオマーカー推定装置、3…表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11