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特開2024-145670決済システム、決済方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145670
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】決済システム、決済方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20241004BHJP
【FI】
G06Q20/06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058121
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内藤 賢一
(72)【発明者】
【氏名】三角 祥平
(72)【発明者】
【氏名】柳田 誠也
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 元
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA12
5L055AA12
(57)【要約】
【課題】決済手段の残高が利用される決済を確実に完了させる。
【解決手段】決済システム(1)の決定部(102)は、決済手段の残高が利用される決済における残高の利用量を決定する。実行部(103)は、利用量に基づいて、決済を実行する。決定部(102)は、利用量が決定されてから決済が実行されるまでの間に他の決済で残高が利用され、決済の実行時に残高が不足する場合には、利用量を再び決定する。実行部(103)は、再び決定された利用量に基づいて、決済を実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済手段の残高が利用される決済における前記残高の利用量を決定する決定部と、
前記利用量に基づいて、前記決済を実行する実行部と、
を含み、
前記決定部は、前記利用量が決定されてから前記決済が実行されるまでの間に他の決済で前記残高が利用され、前記決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記利用量を再び決定し、
前記実行部は、再び決定された前記利用量に基づいて、前記決済を実行する、
決済システム。
【請求項2】
前記決定部は、互いに並列で実行される複数の前記決済の各々における前記利用量を決定し、
前記実行部は、前記複数の決済の各々における前記利用量に基づいて、前記複数の決済の各々を並列で実行し、
前記決定部は、前記複数の決済のうちの第1決済における前記利用量が決定されてから前記第1決済が実行されるまでの間に、前記複数の決済のうちの第2決済で前記残高が利用され、前記第1決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記第1決済における前記利用量を再び決定し、
前記実行部は、再び決定された前記利用量に基づいて、前記第1決済を実行する、
請求項1に記載の決済システム。
【請求項3】
前記決定部は、所定のサービスにおける前記第1決済の前記利用量が決定されてから前記第1決済が実行されるまでの間に、前記サービスにおける前記第2決済で前記残高が利用され、前記第1決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記第1決済における前記利用量を再び決定する、
請求項2に記載の決済システム。
【請求項4】
前記決定部は、第1サービスにおける前記第1決済の前記利用量が決定されてから前記第1決済が実行されるまでの間に、前記第1サービスとは異なる第2サービスにおける前記第2決済で前記残高が利用され、前記第1決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記第1決済における前記利用量を再び決定する、
請求項2に記載の決済システム。
【請求項5】
前記実行部は、定期的な前記決済を実行し、
前記決定部は、前記定期的な決済における前記利用量が決定されてから前記定期的な決済が実行されるまでの間に、不定期的な前記他の決済で前記残高が利用され、前記定期的な決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記定期的な決済における前記利用量を再び決定し、
前記実行部は、再び決定された前記利用量に基づいて、前記定期的な決済を実行する、
請求項1~4の何れかに記載の決済システム。
【請求項6】
前記決定部は、前記残高をロックすることなく、前記利用量を決定し、
前記決済及び前記他の決済が実行される場合には、前記残高がロックされる、
請求項1~4の何れかに記載の決済システム。
【請求項7】
前記決定部は、前記決済手段を保有するユーザが指定した上限量に基づいて、前記利用量を決定する、
請求項1~4の何れかに記載の決済システム。
【請求項8】
前記決定部は、前記利用量の決定回数が所定の回数に達するまで、前記利用量を繰り返し決定可能であり、
前記実行部は、前記決定回数が前記上限回数に達した場合には、前記残高を利用せずに前記決済を実行する、
請求項1~4の何れかに記載の決済システム。
【請求項9】
コンピュータが実行する決済方法であって、
決済手段の残高が利用される決済における前記残高の利用量を決定する決定ステップと、
前記利用量に基づいて、前記決済を実行する実行ステップと、
を含み、
前記決定ステップは、前記利用量が決定されてから前記決済が実行されるまでの間に他の決済で前記残高が利用され、前記決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記利用量を再び決定し、
前記実行ステップは、再び決定された前記利用量に基づいて、前記決済を実行する、
決済方法。
【請求項10】
決済手段の残高が利用される決済における前記残高の利用量を決定する決定部、
前記利用量に基づいて、前記決済を実行する実行部、
としてコンピュータを機能させ、
前記決定部は、前記利用量が決定されてから前記決済が実行されるまでの間に他の決済で前記残高が利用され、前記決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記利用量を再び決定し、
前記実行部は、再び決定された前記利用量に基づいて、前記決済を実行する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、決済システム、決済方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、残高を有する決済手段(例えば、ポイント又は電子マネー)を利用可能な決済サービスが知られている。例えば、特許文献1には、クレジットカード決済のインフラのみで商品の購入ごとに電子マネーを利用可能であり、クレジットカードの利用等によって獲得されたポイントを電子マネー化してクレジットカード決済に充当するクレジット決済処理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-189938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、決済におけるポイントの利用量をユーザが指定してから決済が実行されるまでの間に、他の決済でポイントの残高が利用されることがある。この場合、決済の実行時にポイントの残高が不足してしまい、決済がエラーになる可能性がある。この点は、ポイント以外の他の決済手段も同様である。このため、決済手段の残高が利用される決済を確実に完了させることが求められている。
【0005】
本開示の目的の1つは、決済手段の残高が利用される決済を確実に完了させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る決済システムは、決済手段の残高が利用される決済における前記残高の利用量を決定する決定部と、前記利用量に基づいて、前記決済を実行する実行部と、を含み、前記決定部は、前記利用量が決定されてから前記決済が実行されるまでの間に他の決済で前記残高が利用され、前記決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記利用量を再び決定し、前記実行部は、再び決定された前記利用量に基づいて、前記決済を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、決済手段の残高が利用される決済を確実に完了させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】決済システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
図2】確認画面の一例を示す図である。
図3】2台のスマートフォンの決済の流れの一例を示す図である。
図4】決済システムで実現される機能の一例を示す図である。
図5】第1ユーザデータベースの一例を示す図である。
図6】第2ユーザデータベースの一例を示す図である。
図7】ポイントデータベースの一例を示す図である。
図8】決済システムで実行される処理の一例を示す図である。
図9】並列的に実行される決済の一例を示す図である。
図10】並列的に実行される決済の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.決済システムの全体構成]
本開示に係る決済システムの実施形態の一例を説明する。図1は、決済システムのハードウェア構成の一例を示す図である。決済システム1は、インターネット又はLAN等のネットワークNに接続される。本実施形態では、サービス提供システム2、カード会社システム3、ポイント管理システム4、及びユーザ端末50も、ネットワークNに接続される。
【0010】
例えば、決済システム1は、決済サーバ10を含む。決済サーバ10は、決済事業者のサーバコンピュータである。決済サーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリと、を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
【0011】
なお、記憶部12に記憶されるプログラムは、ネットワークNを介して決済サーバ10に供給されてもよい。また、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に記憶されたプログラムが、情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)、又は、外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)を介して決済サーバ10に供給されてもよい。
【0012】
また、決済システム1は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、図1の例に限られない。例えば、決済システム1は、決済サーバ10と、他のサーバコンピュータと、を含んでもよい。決済システム1は、パーソナルコンピュータ、タブレット、又はスマートフォンといったように、サーバコンピュータ以外の他のコンピュータを含んでもよい。決済システム1は、サーバコンピュータを含まずに、サーバコンピュータ以外の他のコンピュータだけを含んでもよい。
【0013】
例えば、サービス提供システム2は、ユーザに所定のサービスを提供する。サービス提供サーバ20は、提供者のサーバコンピュータである。提供者は、ユーザにサービスを提供する者である。サービスは、任意の種類であってよく、例えば、通信サービス、電子商取引サービス、旅行予約サービス、決済サービス、金融サービス、又は動画配信サービスであってもよい。例えば、提供者は、複数のサービスを総合的に提供する会社であってもよい。サービス提供サーバ20は、複数のサービスを1の会員情報で統括する装置であってもよい。
【0014】
例えば、サービス提供サーバ20は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。なお、記憶部22に記憶されるプログラムは、ネットワークN又は情報記憶媒体からサービス提供サーバ20に提供されてもよい。また、サービス提供システム2は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、図1の例に限られない。これらの点は、決済システム1と同様である。
【0015】
例えば、カード会社システム3は、カード会社サーバ30を含む。カード会社サーバ30は、カード会社のサーバコンピュータである。カード会社は、ユーザのクレジットカードを発行した会社である。カード会社サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。なお、記憶部32に記憶されるプログラムは、ネットワークN又は情報記憶媒体からカード会社サーバ30に提供されてもよい。また、カード会社システム3は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、図1の例に限られない。これらの点は、決済システム1と同様である。
【0016】
例えば、ポイント管理システム4は、ポイント管理サーバ40を含む。ポイント管理サーバ40は、ポイント管理会社のサーバコンピュータである。ポイント管理会社は、ユーザのポイントを管理する会社である。ポイント管理サーバ40は、制御部41、記憶部42、及び通信部43を含む。制御部41、記憶部42、及び通信部43の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。なお、記憶部42に記憶されるプログラムは、ネットワークN又は情報記憶媒体からポイント管理サーバ40に提供されてもよい。また、ポイント管理システム4は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、図1の例に限られない。これらの点は、決済システム1と同様である。
【0017】
例えば、ユーザ端末50は、ユーザのパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、又はウェアラブル端末である。図1では、1つのユーザ端末50だけが示されているが、複数のユーザの各々のユーザ端末50が存在してもよい。例えば、ユーザ端末50は、制御部51、記憶部52、通信部53、操作部54、及び表示部55を含む。制御部51、記憶部52、通信部53、操作部54、及び表示部55の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。操作部54は、キーボード、マウス、又はタッチパネル等の入力デバイスである。表示部55は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等のディスプレイである。なお、記憶部52に記憶されるプログラムは、ネットワークN又は情報記憶媒体からユーザ端末50に提供されてもよい。
【0018】
[2.決済システムの概要]
本実施形態では、提供者がユーザに通信サービスを提供する場合を例に挙げる。更に、通信サービスで2台のスマートフォンを契約したユーザの決済を例に挙げる。ユーザ端末50は、2台のスマートフォンのうちの何れかであってもよいし、スマートフォンとは異なるコンピュータであってもよい。ユーザは、通信サービスが対応している任意の決済手段で2台のスマートフォンの各々の通信料を支払うことができる。
【0019】
決済手段は、決済で利用される手段である。決済手段は、支払手段と呼ばれることもある。決済手段は、任意の種類であってよく、例えば、クレジットカード、ポイント、電子マネー、デビットカード、暗号資産、口座(例えば、銀行口座又は証券口座)、キャリア決済、ウォレット、又はその他の名前で呼ばれる手段であってもよい。本実施形態では、ユーザが、クレジットカード及びポイントを併用して2台のスマートフォンの各々の通信料を支払う場合を例に挙げる。例えば、ユーザがユーザ端末50を操作して通信サービスにログインすると、決済方法を確認するための確認画面が表示部55に表示される。
【0020】
図2は、確認画面の一例を示す図である。例えば、確認画面SCには、ユーザの契約プラン、ユーザが指定した決済手段に関する情報、ポイントの利用に関するポイント利用条件、及び決済日が表示される。確認画面SCには、2台のスマートフォンのうちの何れかの決済方法が表示される。本実施形態では、ユーザが2台のスマートフォンで同じ決済方法を指定した場合を例に挙げるが、ユーザは、2台のスマートフォンで互いに異なる決済方法を指定してもよい。
【0021】
図2の例では、通信サービスの通信料は、2600円である。ユーザは、通信サービスの通信料の決済で1000ポイントまで利用することを、ポイント利用条件として指定している。通信サービスの通信料のうち、ポイントが不足する分は、クレジットカードが利用される。例えば、ユーザは、ボタンB1を選択してポイント利用条件を変更できる。ユーザは、ポイントの上限量を変更したり、ポイントの利用有無を変更したりすることができる。ユーザは、ボタンB2を選択して他の決済手段を指定できる。
【0022】
本実施形態では、毎月の決まった日時に、通信サービスにおける多数の決済が、バッチ処理として一括で実行される場合を例に挙げる。例えば、サービス提供システム2は、毎月の決まった日時になると、決済システム1に対し、多数の決済を要求するための1つの決済ファイルを送信する。決済システム1は、サービス提供システム2から受信した決済ファイルに基づいて、多数の決済を実行する。
【0023】
本実施形態では、決済システム1は、多数の決済を1つずつ順次実行するのではなく、多数の決済を並列的に(同時並行的に)実行する。決済システム1が複数のコンピュータを含む場合には、複数のコンピュータで多数の決済が分担される。決済システム1が1つのコンピュータだけを含む場合には、複数のプロセッサ又は複数のコアで多数の決済が分担されてもよいし、1つのプロセッサ又は1つのコアが並列的に決済を実行してもよい。
【0024】
図3は、2台のスマートフォンの決済の流れの一例を示す図である。図3の決済以外にも多数の決済が発生する。図3の例では、決済が開始される前におけるユーザのポイントの残高は、1700ポイントである。以降、ポイントの残高を、単にポイント残高という。ユーザがポイント利用条件として指定した上限量は、1000ポイントであるものとする。更に、先述したように、2台のスマートフォンの各々のポイント利用条件が互いに同じであるものとする。
【0025】
例えば、決済システム1は、1台目のスマートフォンの決済を開始する前に、1台目のスマートフォンの決済におけるポイントの利用量を決定する。以降、ポイントの利用量を、単にポイント利用量という。この時点では、ポイント残高は、ユーザが指定した上限量の1000ポイント以上の1700ポイントなので、決済システム1は、1台目のスマートフォンの決済で1000ポイントを利用すると決定する。この時点では、ポイント残高は、まだロックされない。
【0026】
例えば、決済システム1は、1台目のスマートフォンの決済を開始する前に、2台目のスマートフォンの決済におけるポイント利用量を決定する。この時点では、まだ1台目のスマートフォンの決済が実行されていないので、ポイント残高は、1700ポイントである。ポイント残高は、ユーザが指定した上限量の1000ポイント以上の1700ポイントなので、決済システム1は、2台目のスマートフォンの決済で1000ポイントを利用すると決定する。この時点では、ポイント残高は、まだロックされない。
【0027】
例えば、決済システム1は、2台目のスマートフォンの決済を開始する前に、1台目のスマートフォンの決済を開始する。決済システム1は、ポイント管理システム4と通信してユーザのポイント残高をロックし、1000円分が支払われるようにポイント決済を実行する。決済システム1は、カード会社システム3と通信し、ポイントで足りない分の1600円分が支払われるように、クレジットカード決済を実行する。
【0028】
例えば、1台目のスマートフォンの決済が完了すると、ポイント残高のロックが解除される。ポイント残高は、700ポイントになる。決済システム1は、2台目のスマートフォンの決済を開始する。この時点のポイント残高は、事前に決定された1000ポイント未満の700ポイントである。ポイント残高の不足により決済がエラーにすると、提供者及びユーザの両者にとって不都合が生じる。そこで、決済システム1は、2台目のスマートフォンの決済で利用されるポイント利用量を再び決定する。
【0029】
例えば、決済システム1は、ポイント残高の全てである700ポイントをポイント利用量として決定する。決済システム1は、2台目のスマートフォンの決済を開始する。ポイント残高のポイント利用量が1台目のスマートフォンとは異なるが、決済の流れ自体は、1台目のスマートフォンと同様である。2台目のスマートフォンは、2600円の通信料のうちの700円分がポイントで支払われ、残りの1900円分がクレジットカードで支払われる。2台目のスマートフォンの決済が完了すると、ポイント残高は、0ポイントになる。
【0030】
以上のように、本実施形態の決済システム1は、ポイント利用量が決定されてから決済が実行されるまでの間に、他の決済でポイント残高が利用され、決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、ポイント利用量を再び決定する。決済システム1は、再び決定されたポイント利用量に基づいて、決済を実行する。これにより、決済システム1は、ポイント残高が利用される決済を確実に完了させるようにしている。以降、決済システム1の詳細を説明する。
【0031】
[3.決済システムで実現される機能]
図4は、決済システム1で実現される機能の一例を示す図である。図4では、サービス提供システム2、カード会社システム3、ポイント管理システム4、及びユーザ端末50の各々で実現される機能の一例も示されている。
【0032】
[3-1.決済システムで実現される機能]
例えば、決済サーバ10は、データ記憶部100、管理部101、決定部102、及び実行部103を含む。データ記憶部100は、記憶部12により実現される。管理部101、決定部102、及び実行部103は、制御部11により実現される。
【0033】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、決済に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、第1ユーザデータベースDB1を記憶する。
【0034】
図5は、第1ユーザデータベースDB1の一例を示す図である。第1ユーザデータベースDB1は、ユーザの決済手段に関する各種情報が格納されたデータベースである。例えば、第1ユーザデータベースDB1には、ユーザID、第1トークン、第1カード番号、第1有効期限、及び第1氏名が格納される。第1ユーザデータベースDB1には、ユーザの決済手段に関する何らかの情報が格納されるようにすればよく、第1ユーザデータベースDB1に格納される情報は、図5の例に限られない。例えば、ユーザのポイント残高が第1ユーザデータベースDB1に格納されてもよい。
【0035】
ユーザIDは、ユーザを識別可能なユーザ識別情報の一例である。このため、ユーザIDと記載した箇所は、ユーザ識別情報と読み替えることができる。ユーザ識別情報は、ユーザID以外の他の情報であってもよく、ユーザIDに限られない。例えば、ユーザ識別情報は、メールアドレス又は電話番号であってもよい。ユーザ識別情報は、ユーザを何らかの形で識別可能な情報であればよい。本実施形態では、全てのサービスでユーザIDが共通である場合を例に挙げるが、ユーザIDは、サービスごとに異なっていてもよい。ユーザIDがサービスごとに異なる場合には、どのユーザIDが同じユーザであるかを示す対応関係がデータ記憶部100に記録されているものとする。
【0036】
本実施形態では、ユーザが保有するポイントがユーザIDによって識別される場合を例に挙げる。このため、ユーザIDは、ポイントを識別可能なポイント識別情報ということもできる。ポイント識別情報は、ユーザID以外の他の情報であってもよく、ユーザIDに限られない。例えば、ポイント識別情報は、ポイントID、メールアドレス、又は電話番号であってもよい。ポイントIDは、ユーザIDとは異なる他のIDである。ユーザIDは、通信サービス等の各種サービスにログインするために利用され、ポイントIDは、ポイントを識別するために利用される。
【0037】
第1トークン、第1カード番号、第1有効期限、及び第1氏名は、それぞれ決済システム1で管理されるクレジットカードのトークン、カード番号、有効期限、及び氏名である。トークンは、クレジットカードを識別可能なカード識別情報の一例である。カード番号もカード識別情報に相当するが、トークンでもクレジットカードを識別可能である。ただし、カード番号は、原則として変わらないが、トークンは、同じクレジットカードだったとしても変わることがある。例えば、トークンは、カード番号がトークン化された情報である。トークン化は、暗号化又はハッシュ化と呼ばれることもある。
【0038】
なお、データ記憶部100は、任意のデータを記憶可能である。データ記憶部100に記憶されるデータは、第1ユーザデータベースDB1に限られない。例えば、データ記憶部100は、トークン化のための関数、サービス提供システム2と情報共有をするためのプログラム、又は決済のためのプログラムを記憶してもよい。クレジットカード及びポイント以外の他の決済手段が利用される場合には、データ記憶部100は、他の決済手段に関する情報を記憶してもよい。他の決済手段に関する情報自体は、公知の情報であってよい。
【0039】
[管理部]
管理部101は、ユーザのクレジットカードに関する第1トークン、第1カード番号、第1有効期限、及び第1氏名を関連付けて管理する。関連付けて管理するとは、複数の情報のうちの一方から他方を検索可能な状態で当該複数の情報をメモリに保存することである。本実施形態では、第1ユーザデータベースDB1の同じレコードに情報を格納することが関連付けることに相当する。管理部101は、第1ユーザデータベースDB1の同じレコードに第1トークン、第1カード番号、第1有効期限、及び第1氏名を格納することによって、第1トークン、第1トークン、第1カード番号、第1有効期限、及び第1氏名を関連付けて管理する。
【0040】
例えば、ユーザがクレジットカードを登録するための手続を行うと、管理部101は、第1トークンを発行する。管理部101は、トークン化のための関数に第1カード番号を入力し、当該関数から出力された第1トークンを取得する。トークン化自体は、公知の手法を利用可能であり、例えば、一方向性ハッシュ関数、疑似ランダム関数、又は暗号化アルゴリズムが利用されてもよい。決済サーバ10は、当該取得された第1トークン、第1カード番号、第1有効期限、及び第1氏名を関連付けて第1ユーザデータベースDB1に格納する。決済サーバ10は、サービス提供サーバ20に対し、第1トークンを送信する。この第1トークンは、第2トークンとしてサービス提供サーバ20により管理される。
【0041】
なお、第1トークンは、クレジットカードを識別可能であり、かつ、カード番号とは異なる情報であればよく、本実施形態の例に限られない。例えば、管理部101は、第1カード番号と関係ないランダムな文字列を、第1トークンとして生成してもよい。管理部101は、ユーザの氏名、住所、電話番号、又はメールアドレスといったクレジットカード以外の他の情報をトークン化することによって、第1トークンを生成してもよい。例えば、管理部101は、同じクレジットカードのトークンを定期的に更新してもよい。
【0042】
[決定部]
決定部102は、ポイント残高が利用される決済におけるポイント残高のポイント利用量を決定する。ポイントは、決済手段の一例である。このため、ポイントについて説明している箇所は、決済手段と読み替えることができる。例えば、ポイントについて記載している箇所は、電子マネー、デビットカード、暗号資産、口座、キャリア決済、又はウォレットといった他の決済手段と読み替えることができる。決定部102は、ポイント以外の他の決済手段の残高の利用量を決定してもよい。
【0043】
ポイント利用量は、ポイント残高のうち、決済で利用される量である。ポイント利用量は、充当量ということもできる。ポイント残高の全てがポイント利用量になることもあるし、ポイント残高の一部だけがポイント利用量になることもある。ポイント利用量は、決済額と一致することもあるし、決済額未満になることもある。ポイント利用量は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。ポイント利用量が固定値である場合には、決定部102は、ユーザが予め指定した値になるように、ポイント利用量を決定する。ポイント利用量が可変値である場合には、決定部102は、所定の決定方法に基づいて、ポイント利用量を決定すればよい。
【0044】
本実施形態では、決定部102は、ポイントを保有するユーザが指定した上限量に基づいて、ポイント利用量を決定する。例えば、上限量は、サービス提供サーバ20から送信された決済ファイルに含まれている。決済ファイルは、複数の決済の各々の詳細を示すファイルである。例えば、決済ファイルは、個々の決済ごとに、この決済で支払を行うユーザのユーザID、決済額、第2トークン、及びポイント利用条件を含む。上限量は、決済ファイルではなく、第1ユーザデータベースDB1に格納されていてもよい。この場合、決定部102は、第1ユーザデータベースDB1を参照し、上限量を取得する。
【0045】
例えば、決定部102は、決済ファイルに含まれる上限量に基づいて、ポイント利用量を決定する。決定部102は、ポイント管理サーバ40に対し、ポイント残高を照会するための参照要求を送信する。参照要求には、ユーザIDが含まれる。決定部102は、決済ファイルに含まれる上限量と、ポイント管理サーバ40から受信したポイント残高と、に基づいて、ポイント利用量を決定する。
【0046】
例えば、決定部102は、上限量及びポイント残高を超えないように、ポイント利用量を決定する。決定部102は、決済額が上限量以上であり、かつ、ポイント残高が上限量以上である場合、上限量をポイント利用量として決定する。決定部102は、決済額が上限量以上であり、かつ、ポイント残高が上限量未満である場合、ポイント残高をポイント利用量として決定する。決定部102は、決済額が上限量未満であり、かつ、ポイント残高が決済額以上である場合、決済額をポイント利用量として決定する。
【0047】
本実施形態では、決定部102は、互いに並列で実行される複数の決済の各々におけるポイント利用量を決定する。並列とは、ある決済のための処理と、他の決済のための処理と、が同時に実行されることである。ここでの処理は、決済処理そのものだけではなく、ポイント利用量の決定といった準備も含む。例えば、決定部102は、ある決済におけるポイント利用量を決定する処理と、他の決済におけるポイント利用量を決定する処理と、を同時に実行可能である。
【0048】
例えば、決定部102は、複数の決済のうちの第1決済におけるポイント利用量が決定されてから第1決済が実行されるまでの間に、複数の決済のうちの第2決済でポイント残高が利用され、第1決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、第1決済におけるポイント利用量を再び決定する。第1決済及び第2決済は、互いに同じポイントが利用される決済である。本実施形態では、決定部102は、通信サービスにおける第1決済のポイント利用量が決定されてから第1決済が実行されるまでの間に、通信サービスにおける第2決済でポイント残高が利用され、第1決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、第1決済におけるポイント利用量を再び決定する。即ち、第1決済及び第2決済は、同じ通信サービスにおける決済である。
【0049】
例えば、決定部102は、ポイント利用量が決定されてから決済が実行されるまでの間に他の決済でポイント残高が利用され、決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、ポイント利用量を再び決定する。他の決済は、ポイント利用量が決定された決済と同じポイントを利用する決済である。図3の例であれば、1台目のスマートフォンの決済が他の決済に相当する。即ち、決定部102は、2台目のスマートフォンのポイント利用量が決定されてから、2台目のスマートフォンの決済が実行されるまでの間に、1台目のスマートフォンの決済でポイント残高が利用され、2台目のスマートフォンの決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、2台目のスマートフォンの決済におけるポイント利用量を再び決定する。
【0050】
図3の例では、同じユーザの複数の決済の各々が並列的に実行される場合を説明したが、あるユーザの決済と、他のユーザの決済と、で同じポイント残高が利用されてもよい。例えば、父親のスマートフォンの決済と、子どものスマートフォンの決済と、で同じポイント残高が利用されてもよい。この場合、決定部102は、子どものスマートフォンの決済におけるポイント利用量が決定されてから、子どものスマートフォンの決済が実行されるまでの間に、父親のスマートフォンの決済でポイント残高が利用され、子どものスマートフォンの決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、子どものスマートフォンの決済におけるポイント利用量を再び決定する。
【0051】
例えば、決定部102は、ポイント残高をロックすることなく、ポイント利用量を決定する。ロックとは、ポイント残高が他の用途で利用されないようにすることである。本実施形態では、後述のロック情報をオンにすることが、ポイント残高をロックすることに相当する。決済及び他の決済が実行される場合には、ポイント残高がロックされる。例えば、決定部102は、ポイント利用量を決定する場合には、ポイント管理サーバ40に対し、ロック要求を送信しない。後述の実行部103が決済を実行する場合には、実行部103は、ポイント管理サーバ40に対し、ロック要求を送信する。
【0052】
例えば、決定部102は、ポイント利用量の決定回数が所定の回数に達するまで、ポイント利用量を繰り返し決定可能であってもよい。本実施形態では、所定の回数を3回とするが、所定の回数は、予め定められた回数であればよく、3回に限られない。例えば、所定の回数は、1回、2回、又は4回以上であってもよい。決定部102は、ある決済におけるポイント利用量を決定するたびに、当該決済における決定回数をインクリメントする。決定部102は、決定回数が所定の回数に達した決済は、それ以上ポイント利用量を決定する処理を繰り返さない。
【0053】
なお、ポイント利用量の決定方法は、上記の例に限られない。例えば、決定部102は、ポイント残高から所定量だけ引いた値と、決済ファイルに含まれる上限量と、に基づいて、ポイント利用量を決定してもよい。所定量は、ポイント残高を最低限残す量としてユーザが指定した量であってもよい。例えば、ポイント残高が1700ポイントであり、ユーザが800ポイントを所定量として指定した場合、決定部102は、1700ポイントから800ポイントを引いた900ポイントと、決済ファイルに含まれる上限量と、に基づいて、ポイント利用量を決定する。上限量が1000ポイントであれば、決定部102は、900ポイントをポイント利用量として決定する。例えば、決定部102は、ポイント残高に関係なく、上限量をそのままポイント利用量として決定してもよい。決定部102は、ポイント残高が不足するたびに、ポイント利用量を徐々に減らすように、ポイント利用量を決定してもよい。
【0054】
[実行部]
実行部103は、決済を実行する。実行部103は、公知の処理と同様の流れで決済を実行してよい。例えば、実行部103は、カード会社サーバ30と通信することによって、クレジットカード決済を実行する。実行部103は、ポイント管理サーバ40と通信することによって、ポイント決済を実行する。クレジットカード決済及びポイント決済は、公知の流れと同様であってよい。本実施形態では、クレジットカード決済及びポイント決済を区別しない場合には、単に決済という。
【0055】
例えば、実行部103は、決定部102により決定されたポイント利用量に基づいて、決済を実行する。実行部103は、決定部102により決定されたポイント利用量だけポイント残高が利用されるように、ポイント管理サーバ40と通信することによって、ポイント決済を実行する。決定部102によりポイント利用量が再び決定された場合には、実行部103は、再び決定されたポイント利用量に基づいて、決済を実行する。実行部103は、決定部102により再び決定されたポイント利用量だけポイント残高が利用されるように、ポイント管理サーバ40と通信することによって、ポイント決済を実行する。
【0056】
例えば、実行部103は、複数の決済の各々におけるポイント利用量に基づいて、複数の決済の各々を並列で実行する。実行部103は、複数の決済のうちの第1決済における第1ポイント利用量と、第2決済における第2ポイント利用量と、に基づいて、第1決済及び第2決済の各々を並列で実行する。第2決済が第1決済よりも先に実行されてポイント残高が第1ポイント利用量未満になった場合には、第1決済におけるポイント利用量が再び決定されるので、実行部103は、再び決定されたポイント利用量に基づいて、第1決済を実行する。
【0057】
例えば、実行部103は、決定回数が上限回数に達した場合には、ポイント残高を利用せずに決済を実行してもよい。実行部103は、決定回数が上限回数に達した場合には、ポイント決済を実行せずに、クレジットカード決済を実行する。この場合、実行部103は、決済額の全額がクレジットカードで支払われるように、クレジットカード決済を実行する。なお、実行部103は、決定回数が上限回数に達した場合には、決済をエラーにしてもよい。
【0058】
[3-2.サービス提供システムで実現される機能]
例えば、サービス提供サーバ20は、データ記憶部200、決済要求部201、及び表示制御部202を含む。データ記憶部200は、記憶部22により実現される。決済要求部201及び表示制御部202は、制御部21により実現される。
【0059】
[データ記憶部]
データ記憶部200は、サービスの提供に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部200は、第2ユーザデータベースDB2を記憶する。
【0060】
図6は、第2ユーザデータベースDB2の一例を示す図である。第2ユーザデータベースDB2は、通信サービスにおける通信料の決済に関する各種情報である。例えば、第2ユーザデータベースDB2は、ユーザID、決済額、第2トークン、第2カード番号、第2有効期限、第2氏名、及びポイント利用条件が格納される。第2ユーザデータベースDB2には、通信サービスにおける通信料の決済に関する何らかの情報が格納されるようにすればよく、第2ユーザデータベースDB2に格納される情報は、図6の例に限られない。例えば、第2ユーザデータベースDB2には、ユーザが登録した個人情報が格納されてもよい。ユーザがクレジットカード以外の他の決済方法を指定した場合には、第2ユーザデータベースDB2には、他の決済方法に関する情報が格納されてもよい。
【0061】
第2トークン、第2カード番号、第2有効期限、及び第2氏名は、それぞれサービス提供システム2で管理されるトークン、カード番号、有効期限、及び氏名である。本実施形態では、第2カード番号は、第1カード番号よりも情報量が少ないものとする。例えば、第2カード番号は、第1カード番号の下4桁のみである。あるユーザが確認画面SC又は他の画面からポイント利用条件を指定すると、このユーザのユーザIDに関連付けられたポイント利用条件が更新される。ポイント利用条件は、ポイントを利用するか否かと、ポイントの上限量と、の少なくとも一方を含む。
【0062】
[決済要求部]
決済要求部201は、決済システム1に対し、決済要求を送信する。決済要求は、決済の実行を意味する所定形式のデータである。例えば、決済要求部201は、決済ファイルを含む決済要求を送信する。決済要求部201は、決済要求とは別のデータとして、決済システム1に対し、決済ファイルを送信してもよい。決済要求部201は、複数の決済を1つの決済ファイルにまとめずに、別々のデータとして決済システム1に送信してもよい。
【0063】
[表示制御部]
表示制御部202は、ユーザ端末50に対し、各画面の表示データを送信する。表示データは、何らかの画面をユーザ端末50に表示させるためのデータであればよく、例えば、HTMLデータ又は画像データである。
【0064】
[3-3.カード会社システムで実現される機能]
例えば、カード会社サーバ30は、データ記憶部300及び実行部301を含む。データ記憶部300は、記憶部32により実現される。実行部301は、制御部31により実現される。
【0065】
[データ記憶部]
データ記憶部300は、クレジットカード決済に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部300は、第3カード番号、第3有効期限、及び第3氏名が格納された第3カードデータベースを記憶する。第3カード番号、第3有効期限、及び第3氏名は、それぞれカード会社で管理されるカード番号、有効期限、及び氏名である。データ記憶部300が記憶するデータ自体は、公知のクレジットカード決済に必要なデータであればよい。
【0066】
[実行部]
実行部301は、クレジットカード決済を実行する。クレジットカード決済自体は、公知の処理を利用可能である。例えば、実行部301は、決済システム1から、クレジットカード決済の実行要求を受信した場合に、クレジットカード決済を実行する。この実行要求には、クレジットカード決済に必要な情報が含まれており、例えば、カード番号及び決済額を含む。
【0067】
[3-4.ポイント管理システムで実現される機能]
例えば、ポイント管理サーバ40は、データ記憶部400、回答部401、及び実行部402を含む。データ記憶部400は、記憶部42により実現される。回答部401及び実行部402は、制御部41により実現される。
【0068】
[データ記憶部]
データ記憶部400は、ポイント決済に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部400は、ポイントデータベースDB3を記憶する。
【0069】
図7は、ポイントデータベースDB3の一例を示す図である。ポイントデータベースDB3は、ポイントに関する各種情報が格納されたデータベースである。例えば、ポイントデータベースDB3には、ユーザID、ポイント残高、及びロック情報が格納される。ポイントデータベースDB3には、ポイントに関する何らかの情報が格納されるようにすればよく、ポイントデータベースDB3に格納される情報は、図7の例に限られない。例えば、ポイントデータベースDB3には、ポイントの利用履歴が格納されてもよい。
【0070】
ポイント残高は、ポイントが利用されると減少する。ポイント残高は、通信サービス又はその他のサービスが利用されると、その特典として増加する。ポイント残高は、その他の何らかの特典によって増加してもよい。ポイント残高には、有効期限が設定されていてもよい。ロック情報は、ポイント残高がロックされているか否かを示す情報である。例えば、ロック情報は、ポイント残高がロックされていることを意味する第1の値、又は、ポイント残高がロックされていないことを意味する第2の値を示す。
【0071】
[回答部]
回答部401は、決済システム1に対し、ポイント残高を回答する。本実施形態では、決済サーバ10の決定部102は、ポイント利用量を決定するために、ポイント管理システム4に対し、ポイント残高の参照要求を送信する。参照要求は、ポイント残高を参照するための所定形式のデータである。例えば、参照要求は、参照対象となるポイントを示すユーザIDを含む。回答部401は、ポイントデータベースDB3を参照し、参照要求に含まれるユーザIDに関連付けられたポイント残高を取得する。回答部401は、決済システム1に対し、当該取得されたポイント残高を取得する。
【0072】
[実行部]
実行部402は、ポイント決済を実行する。ポイント決済自体は、公知の処理を利用可能である。例えば、実行部402は、決済システム1から、ポイント決済の実行要求を受信した場合に、ポイント決済を実行する。この実行要求には、ポイント決済に必要な情報が含まれており、例えば、ユーザID及びポイント利用量を含む。実行部は、ポイント決済を実行する場合に、ロック情報を第1の値に変化させる。この状態になると、ポイント残高は、実行中の決済以外の他の決済で変化させることができなくなる。実行部は、他の決済の要求が受け付けられたとしても、当該他の決済の実行を待機する。実行部は、ポイント決済が完了した場合に、ロック情報を第2の値に変化させる。この状態になると、ポイント残高は、他の決済で変化可能になる。
【0073】
[3-5.ユーザ端末で実現される機能]
ユーザ端末50は、データ記憶部500及び表示制御部501を含む。データ記憶部500は、記憶部52により実現される。表示制御部501は、制御部51により実現される。
【0074】
[データ記憶部]
データ記憶部500は、ユーザがサービスを利用するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部500は、確認画面SCを表示するためのブラウザ又は専用のアプリケーションを記憶する。
【0075】
[表示制御部]
表示制御部501は、サービス提供システム2から受信した表示データに基づいて、確認画面SCを表示部55に表示させる。
【0076】
[4.決済システムで実行される処理]
図8は、決済システム1で実行される処理の一例を示す図である。図8では、サービス提供システム2、カード会社システム3、ポイント管理システム4、及びユーザ端末50の各々で実行される処理の一例も示されている。図8の処理は、制御部11,21,31,41,51がそれぞれ記憶部12,22,32,42,52に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。
【0077】
図8のように、サービス提供サーバ20及びユーザ端末50の間で、ユーザが通信サービスにおける決済方法を設定するための処理が実行される(S1)。S1では、ユーザがユーザ端末50を操作して通信サービスにログインすると、確認画面SCが表示部55に表示される。ユーザが確認画面SCから決済方法を変更したり、ポイント利用条件を変更したりすると、サービス提供サーバ20は、第2ユーザデータベースDB2を更新する。
【0078】
サービス提供サーバ20は、毎月における所定の日時が近づくと、第2ユーザデータベースDB2に基づいて、多数の決済を示す決済ファイルを作成する(S2)。S2では、サービス提供サーバ20は、第2ユーザデータベースDB2を参照し、決済ごとに、当該決済における支払を行うユーザのユーザID、決済額、第2トークン、及びポイント利用条件を取得する。サービス提供サーバ20は、多数の決済におけるこれらの情報を1つにまとめた決済ファイルを作成する。
【0079】
サービス提供サーバ20は、決済サーバ10に対し、決済ファイルを含む決済要求を送信する(S3)。決済サーバ10は、サービス提供サーバ20から決済要求を受信すると(S4)、第1ユーザデータベースDB1に基づいて、決済要求に含まれる決済ファイルに示された多数の決済を並列的に実行する(S5)。S5では、決済サーバ10は、決済ファイルの中から複数の決済を選択し、当該選択された複数の決済を並列的に実行する。以降、S5の処理が実行される決済を、処理対象の決済という。
【0080】
図9及び図10は、上記のS5で並列的に実行される決済の一例を示す図である。決済サーバ10は、処理対象の決済ごとに、図9に示す処理を並列的に実行する。決済サーバ10は、処理対象の決済のポイント利用条件に基づいて、ユーザがポイントを利用することを指定したか否かを判定する(S500)。S500において、ポイント利用があると判定されない場合(S500:N)、決済サーバ10は、ポイント利用量が0になるように、ポイント利用量を決定する(S501)。
【0081】
S500において、ユーザがポイントを利用することを指定したと判定された場合(S500:Y)、決済サーバ10は、ポイント管理サーバ40との間で、ポイント残高を取得する処理を実行する(S502)。S502では、決済サーバ10は、ポイント管理サーバ40に対し、ユーザIDを含む参照要求を送信する。ポイント管理サーバ40は、参照要求を受信すると、ポイントデータベースDB3を参照し、参照要求に含まれるユーザIDに関連付けられたポイント残高を取得する。ポイント管理サーバ40は、決済サーバ10に対し、当該取得されたポイント残高を送信する。
【0082】
決済サーバ10は、ユーザが指定したポイントの上限量と、S502で取得されたポイント残高と、を比較する(S503)。S503において、ポイント残高が上限量以上であると判定された場合(S503:上限量以上)、決済サーバ10は、上限量がポイント利用量になるように、ポイント利用量を決定する(S504)。S503において、ポイント残高が上限量未満であると判定された場合(S503:上限量未満)、決済サーバ10は、ポイント残高がポイント利用量になるように、ポイント利用量を決定する(S505)。
【0083】
決済サーバ10は、処理対象の決済における決済額と、ポイント利用量と、を比較する(S506)。ポイント利用量が決済額以上であると判定された場合(S506:決済額以上)、決済サーバ10は、ポイント管理サーバ40との間で、ポイント決済を実行する(S507)。S507では、クレジットカード決済は実行されない。決済サーバ10は、ポイント決済が成功したか否かを判定する(S508)。S508において、ポイント決済が成功したと判定された場合(S508:Y)、図8のS6の処理に移行する。
【0084】
S508において、ポイント決済が失敗したと判定された場合(S508:N)、決済サーバ10は、処理対象の決済におけるポイント利用量の決定回数をインクリメントする(S509)。なお、決定回数の初期値は、0とする。決済サーバ10は、決定回数が所定の回数に達したか否かを判定する(S510)。決定回数が所定の回数に達したと判定されない場合(S510:N)、S500の処理に戻る。この場合、決済サーバ10は、再びポイント利用量を決定する。S60において、決定回数が所定の回数に達したと判定された場合(S510:Y)、決済サーバ10は、カード会社サーバ30との間でクレジットカード決済を実行する(S511)。
【0085】
S506において、ポイント利用量が決済額未満であると判定された場合(S506:決済額未満)、図10に移り、ポイント管理サーバ40との間で、ポイント決済を実行する(S512)。決済サーバ10は、ポイント決済が成功したか否かを判定する(S513)。S513において、ポイント決済が成功したと判定されない場合(S513:N)、S509の処理に移行する。
【0086】
S513において、ポイント決済が成功したと判定された場合(S513:Y)、決済サーバ10は、カード会社サーバ30との間で、クレジットカード決済を実行し(S514)、図8のS6の処理に移行する。S514では、処理対象の決済における決済額のうち、ポイント決済では足りない分のクレジットカード決済が実行される。なお、S512のポイント決済が実行される前に、事前に与信が行われて、クレジットカードのショッピング枠が確保されてもよい。事前の与信でショッピング枠が足りない場合には、S512のポイント決済が実行されることなく、処理対象の決済がエラーになってもよい。
【0087】
図8に戻り、決済サーバ10は、決済ファイルに示された全ての決済が完了したか否かを判定する(S6)。S6において、まだ完了していない決済があると判定された場合(S6:N)、S5の処理に戻る。この場合、まだ完了していない決済について、S5の処理が実行される。S6において、全ての決済が完了したと判定された場合(S6:Y)、決済サーバ10は、サービス提供サーバ20に対し、決済の実行結果を送信し(S7)、本処理は終了する。
【0088】
[5.実施形態のまとめ]
本実施形態の決済システム1は、ポイント利用量が決定されてから決済が実行されるまでの間に他の決済でポイント残高が利用され、決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、ポイント利用量を再び決定する。決済システム1は、再び決定されたポイント利用量に基づいて、決済を実行する。これにより、ポイント残高が不足して決済がエラーになることを防止し、決済を確実に完了させることができる。
【0089】
また、決済システム1は、複数の決済のうちの第1決済におけるポイント利用量が決定されてから第1決済が実行されるまでの間に、複数の決済のうちの第2決済でポイント残高が利用され、第1決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、第1決済におけるポイント利用量を再び決定する。決済システム1は、再び決定されたポイント利用量に基づいて、第1決済を実行する。これにより、あるユーザのポイントを利用する複数の決済の各々が並列的に実行されたとしても、ポイント残高が不足して決済がエラーになることを防止し、決済を確実に完了させることができる。並列的な決済の実行により、迅速に決済の完了できる。
【0090】
また、決済システム1は、所定のサービスにおける第1決済のポイント利用量が決定されてから第1決済が実行されるまでの間に、サービスにおける第2決済でポイント残高が利用され、第1決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、第1決済におけるポイント利用量を再び決定する。これにより、あるサービスにおいて、あるユーザのポイントを利用する複数の決済の各々が並列的に実行されたとしても、ポイント残高が不足して決済がエラーになることを防止し、決済を確実に完了させることができる。複数の決済の各々が並列的に実行されるので、迅速に決済を完了できる。
【0091】
また、決済システム1は、ポイント残高をロックすることなく、ポイント利用量を決定する。決済及び他の決済が実行される場合には、ポイント残高がロックされる。これにより、あるポイント利用量を決定する処理を並列的に実行できるので、迅速に決済を完了できる。決済の実行時にはポイント残高がロックされるので、ポイント残高の不整合が生じることを防止できる。
【0092】
また、決済システム1は、ポイントを保有するユーザが指定した上限量に基づいて、ポイント利用量を決定する。これにより、ユーザが意図しないほどに多くのポイントが利用されることを防止できるので、ユーザの利便性が高まる。
【0093】
また、決済システム1は、ポイント利用量の決定回数が所定の回数に達するまで、ポイント利用量を繰り返し決定可能である。決済システム1は、決定回数が上限回数に達した場合には、ポイント残高を利用せずに決済を実行する。これにより、決済の完了が遅延することを防止しつつ、決済を確実に完了させることができる。
【0094】
[6.変形例]
なお、本開示は、以上に説明した実施形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0095】
[6-1.変形例1]
例えば、実施形態では、通信サービスにおける第1決済及び第2決済が実行される場合を説明したが、第1決済及び第2決済は、互いに異なるサービスにおける決済であってもよい。変形例1の決定部102は、第1サービスにおける第1決済のポイント利用量が決定されてから第1決済が実行されるまでの間に、第1サービスとは異なる第2サービスにおける第2決済でポイント残高が利用され、第1決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、第1決済におけるポイント利用量を再び決定する。
【0096】
例えば、第1サービスが通信サービスであり、かつ、第2サービスが電子商取引サービスだったとする。この場合に、通信サービスにおけるポイント利用量が決定されてから、実際に決済が実行されるまでの間に、電子商取引サービスでポイントが利用される可能性がある。この場合に、決定部102は、通信サービスにおけるポイント利用量を再び決定してもよい。第2サービスは、電子商取引サービスに限られず、旅行予約サービス等の他のサービスであってもよい。第2サービスは、ユーザが実店舗でポイントカードを提示して利用するポイントサービスであってもよい。
【0097】
変形例1の決済システム1は、第1サービスにおける第1決済のポイント利用量が決定されてから第1決済が実行されるまでの間に、第1サービスとは異なる第2サービスにおける第2決済でポイント残高が利用され、第1決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、第1決済におけるポイント利用量を再び決定する。これにより、複数のサービスの各々における決済が並列的に実行されたとしても、ポイント残高が不足して決済がエラーになることを防止し、決済を確実に完了させることができる。
【0098】
[6-2.変形例2]
例えば、実施形態で説明したように、実行部103は、定期的な決済を実行してもよい。定期的な決済は、繰り返し実行される決済である。定期的な決済は、サブスクリプションと呼ばれることもある。例えば、定期的な決済は、月額課金のサービスにおける決済であってもよい。定期的な決済は、通信サービス以外にも電気サービスのような公共料金の支払のための決済であってもよい。定期的な決済が実行されるタイミングを示すデータは、サービス提供サーバ20に予め記録されているものとする。サービス提供サーバ20は、このデータに基づいて、決済を実行すべきタイミングが訪れたかを判定する。
【0099】
変形例2の決定部102は、定期的な決済におけるポイント利用量が決定されてから定期的な決済が実行されるまでの間に、不定期的な他の決済でポイント残高が利用され、定期的な決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、定期的な決済におけるポイント利用量を再び決定する。実行部103は、再び決定されたポイント利用量に基づいて、定期的な決済を実行する。
【0100】
不定期的な決済は、定期的ではない決済である。不定期的な決済は、繰り返し実行されず、単発で終了する決済である。例えば、電子商取引サービスにおける商品の購入、旅行予約サービスにおける予約、又は実店舗における商品若しくはサービスの購入における決済は、不定期的な決済に相当する。不定期的な決済自体は、公知の処理であってよい。不定期的な決済のために、定期的な決済におけるポイント利用量よりもポイント残高が少なくなるという点で実施形態とは異なるが、決定部102及び実行部103の処理は、実施形態と同様であってよい。
【0101】
変形例2の決済システム1は、定期的な決済におけるポイント利用量が決定されてから定期的な決済が実行されるまでの間に、不定期的な他の決済でポイント残高が利用され、定期的な決済の実行時にポイント残高が不足する場合には、定期的な決済におけるポイント利用量を再び決定する。決済システム1は、再び決定されたポイント利用量に基づいて、定期的な決済を実行する。これにより、定期的な決済と、不定期的な決済と、の各々が並列的に実行されたとしても、ポイント残高が不足して決済がエラーになることを防止し、決済を確実に完了させることができる。
【0102】
[6-3.その他の変形例]
例えば、決済サーバ10で実現されるものとして説明した機能は、決済システム1の複数のコンピュータで機能が分担されてもよい。この場合、複数のコンピュータの各々が、他のコンピュータに対し、自身の処理結果を送信することによって、機能の分担が実現されるようにすればよい。決済システム1は、サービス提供システム2、カード会社システム3、及びポイント管理システム4の少なくとも1つを含んでもよい。
【0103】
[7.付記]
例えば、本開示に係る決済システムは、下記のような構成も可能である。
(1)
決済手段の残高が利用される決済における前記残高の利用量を決定する決定部と、
前記利用量に基づいて、前記決済を実行する実行部と、
を含み、
前記決定部は、前記利用量が決定されてから前記決済が実行されるまでの間に他の決済で前記残高が利用され、前記決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記利用量を再び決定し、
前記実行部は、再び決定された前記利用量に基づいて、前記決済を実行する、
決済システム。
(2)
前記決定部は、互いに並列で実行される複数の前記決済の各々における前記利用量を決定し、
前記実行部は、前記複数の決済の各々における前記利用量に基づいて、前記複数の決済の各々を並列で実行し、
前記決定部は、前記複数の決済のうちの第1決済における前記利用量が決定されてから前記第1決済が実行されるまでの間に、前記複数の決済のうちの第2決済で前記残高が利用され、前記第1決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記第1決済における前記利用量を再び決定し、
前記実行部は、再び決定された前記利用量に基づいて、前記第1決済を実行する、
(1)に記載の決済システム。
(3)
前記決定部は、所定のサービスにおける前記第1決済の前記利用量が決定されてから前記第1決済が実行されるまでの間に、前記サービスにおける前記第2決済で前記残高が利用され、前記第1決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記第1決済における前記利用量を再び決定する、
(2)に記載の決済システム。
(4)
前記決定部は、第1サービスにおける前記第1決済の前記利用量が決定されてから前記第1決済が実行されるまでの間に、前記第1サービスとは異なる第2サービスにおける前記第2決済で前記残高が利用され、前記第1決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記第1決済における前記利用量を再び決定する、
(2)又は(3)に記載の決済システム。
(5)
前記実行部は、定期的な前記決済を実行し、
前記決定部は、前記定期的な決済における前記利用量が決定されてから前記定期的な決済が実行されるまでの間に、不定期的な前記他の決済で前記残高が利用され、前記定期的な決済の実行時に前記残高が不足する場合には、前記定期的な決済における前記利用量を再び決定し、
前記実行部は、再び決定された前記利用量に基づいて、前記定期的な決済を実行する、
(1)~(4)の何れかに記載の決済システム。
(6)
前記決定部は、前記残高をロックすることなく、前記利用量を決定し、
前記決済及び前記他の決済が実行される場合には、前記残高がロックされる、
(1)~(5)の何れかに記載の決済システム。
(7)
前記決定部は、前記決済手段を保有するユーザが指定した上限量に基づいて、前記利用量を決定する、
(1)~(6)の何れかに記載の決済システム。
(8)
前記決定部は、前記利用量の決定回数が所定の回数に達するまで、前記利用量を繰り返し決定可能であり、
前記実行部は、前記決定回数が前記上限回数に達した場合には、前記残高を利用せずに前記決済を実行する、
(1)~(7)の何れかに記載の決済システム。
【符号の説明】
【0104】
1 決済システム、2 サービス提供システム、3 カード会社システム、4 ポイント管理システム、N ネットワーク、10 決済サーバ、11,21,31,41,51 制御部、12,22,32,42,52 記憶部、13,23,33,43,53 通信部、20 サービス提供サーバ、30 カード会社サーバ、40 ポイント管理サーバ、50 ユーザ端末、54 操作部、55 表示部、B1,B2 ボタン、SC 確認画面、100 データ記憶部、101 管理部、102 決定部、103 実行部、200 データ記憶部、201 決済要求部、202 表示制御部、300 データ記憶部、301 実行部、400 データ記憶部、401 回答部、402 実行部、500 データ記憶部、501 表示制御部、DB1 第1ユーザデータベース、DB2 第2ユーザデータベース、DB3 ポイントデータベース。
図1
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