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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145950
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】主軸装置
(51)【国際特許分類】
   B23B 19/02 20060101AFI20241004BHJP
   B23Q 11/00 20060101ALI20241004BHJP
   F16C 35/12 20060101ALI20241004BHJP
   F16C 35/07 20060101ALI20241004BHJP
   F16C 27/00 20060101ALI20241004BHJP
   F16J 15/10 20060101ALI20241004BHJP
   F16F 9/10 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
B23B19/02 B
B23Q11/00 A
F16C35/12
F16C35/07
F16C27/00 A
F16J15/10 C
F16F9/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058575
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山内 仁
(72)【発明者】
【氏名】大工 翔一
(72)【発明者】
【氏名】柏原 真
【テーマコード(参考)】
3C011
3C045
3J012
3J040
3J069
3J117
【Fターム(参考)】
3C011AA06
3C045FD03
3J012AB07
3J012BB01
3J012CB05
3J012DB05
3J012DB13
3J012GB10
3J040AA17
3J040BA02
3J040EA16
3J069AA41
3J117AA01
3J117DA01
3J117DA02
3J117DB10
(57)【要約】
【課題】主軸の振動を抑制し且つ軸線方向と交差する方向の位置ズレを抑制する。
【解決手段】主軸装置は、回転駆動される主軸と、前記主軸を外周側から覆うハウジングと、前記主軸と前記ハウジングとの間に設けられ、前記主軸を回転自在に支持する軸受ユニットと、前記主軸の軸線方向に互いに離間して配置されて前記軸受ユニットと前記ハウジングとの間に圧縮変形された状態で設けられた複数のシール部材、及び、前記複数のシール部材と前記ハウジングの内周面と前記軸受ユニットの外周面との間の粘性流体、を有したスクイズフィルムダンパと、前記軸線方向から見て円環形状をなす円環部と、前記円環部の内周側に設けられて前記軸受ユニットに内接接続される内接接続部と、前記円環部の外周側に設けられて前記ハウジングに外接接続される外接接続部と、を有する支持構造と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転駆動される主軸と、
前記主軸を外周側から覆うハウジングと、
前記主軸と前記ハウジングとの間に設けられ、前記主軸を回転自在に支持する軸受ユニットと、
前記主軸の軸線方向に互いに離間して配置されて前記軸受ユニットと前記ハウジングとの間に圧縮変形された状態で設けられた複数のシール部材、及び、前記複数のシール部材と前記ハウジングの内周面と前記軸受ユニットの外周面との間の粘性流体、を有したスクイズフィルムダンパと、
前記軸線方向から見て円環形状をなす円環部と、前記円環部の内周側に設けられて前記軸受ユニットに内接接続される内接接続部と、前記円環部の外周側に設けられて前記ハウジングに外接接続される外接接続部と、を有する支持構造と、を備える、
主軸装置。
【請求項2】
前記支持構造は、前記円環部の弾性変形により前記軸受ユニットを弾性支持する、
請求項1に記載の主軸装置。
【請求項3】
前記支持構造は、金属からなる、
請求項2に記載の主軸装置。
【請求項4】
前記内接接続部は、前記円環部の内周を等分する箇所に設けられ、前記円環部から径方向内側に向かって突出する複数の内接突起を含み、
前記外接接続部は、前記円環部の外周を等分する箇所に設けられ、前記円環部から径方向外側に向かって突出する複数の外接突起を含む、
請求項1から3の何れか一項に記載の主軸装置。
【請求項5】
前記複数の内接突起及び前記複数の外接突起は、互いに同じ数設けられ、
前記複数の外接突起の各々は、前記円環部の周方向において互いに隣り合う2つの前記内接突起の間の中央に設けられる、
請求項4に記載の主軸装置。
【請求項6】
前記支持構造は、
前記軸線方向の一方側において前記軸受ユニット又は前記ハウジングと接続される第1軸方向接続部と、
前記軸線方向の他方側において前記軸受ユニット又は前記ハウジングと接続される第2軸方向接続部と、を更に備える、
請求項1から3の何れか一項に記載の主軸装置。
【請求項7】
前記第1軸方向接続部は、前記円環部を周方向に等分する箇所に設けられ、前記円環部から前記軸線方向の一方側に向かって突出する複数の第1軸方向突起を含み、
前記第2軸方向接続部は、前記円環部を周方向に等分する箇所に設けられ、前記円環部から前記軸線方向の他方側に向かって突出する複数の第2軸方向突起を含む、
請求項6に記載の主軸装置。
【請求項8】
前記複数の第1軸方向突起及び前記複数の第2軸方向突起は、互いに同じ数設けられ、
前記複数の第2軸方向突起の各々は、前記円環部の周方向において互いに隣り合う2つの前記第1軸方向突起の間の中央に設けられる、
請求項7に記載の主軸装置。
【請求項9】
前記支持構造は、前記円環部との間に隙間が形成されるように前記円環部に連結された補強リング部を更に備える、
請求項1から3の何れか一項に記載の主軸装置。
【請求項10】
前記支持構造は、
前記軸線方向から見て円環形状をなし、前記内接接続部が内周全体にわたって設けられる内接リングと、
前記軸線方向から見て前記内接リングよりも大きい外径の円環形状をなし、前記内接リングに対して前記軸線方向に離間して配置され、前記外接接続部が外周全体にわたって設けられる外接リングと、
前記軸線方向から見て円環形状をなし、前記軸線方向において前記内接リングと前記外接リングとの間に設けられる弾性変形リングと、
前記内接リング及び前記外接リングと前記弾性変形リングとを結合するピンと、を含む、
請求項1から3の何れか一項に記載の主軸装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主軸装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工作機械などの回転機械に用いられる主軸装置がある。主軸装置では、主軸の慣性力等により主軸に振動が発生する場合がある。特許文献1には、主軸の振動を抑制するために、スクイズフィルムダンパを設ける技術が開示されている。スクイズフィルムダンパを設けるため、締付機構によって軸線方向に押し潰されると、少なくとも径方向外側に拡径するように弾性変形して、ハウジングの内周面に接触した状態となる支持部材を設ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-109765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、支持部材に対する軸線方向の押し付け力や支持部材の剛性等によっては、ハウジングの内周面に支持部材を十分に接触させることができない場合がある。この場合、ハウジングの内周面と支持部材との間の隙間により、軸線方向と交差する方向に位置ズレ(例えば、ガタつき)が生じる可能性がある。そのため、軸線方向と交差する方向の位置ズレを抑制する上で改善の余地がある。
【0005】
そこで本発明は、主軸の振動を抑制し且つ軸線方向と交差する方向の位置ズレを抑制することができる主軸装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る主軸装置は、回転駆動される主軸と、前記主軸を外周側から覆うハウジングと、前記主軸と前記ハウジングとの間に設けられ、前記主軸を回転自在に支持する軸受ユニットと、前記主軸の軸線方向に互いに離間して配置されて前記軸受ユニットと前記ハウジングとの間に圧縮変形された状態で設けられた複数のシール部材、及び、前記複数のシール部材と前記ハウジングの内周面と前記軸受ユニットの外周面との間の粘性流体、を有したスクイズフィルムダンパと、前記軸線方向から見て円環形状をなす円環部と、前記円環部の内周側に設けられて前記軸受ユニットに内接接続される内接接続部と、前記円環部の外周側に設けられて前記ハウジングに外接接続される外接接続部と、を有する支持構造と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
上記態様によれば、主軸の振動を抑制し且つ軸線方向と交差する方向の位置ズレを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るマシニングセンタの概略構成を示す斜視図。
図2】第1実施形態に係る主軸装置の断面図。
図3図2のIII-III断面を含む図。
図4】第1実施形態に係るオイル供給孔及びエア抜き孔を示す断面斜視図。
図5】第1実施形態に係るオイル供給孔を示す断面斜視図。
図6】第1実施形態に係るエア抜き孔を示す断面斜視図。
図7】第1実施形態に係る軸受ユニットと支持部材との接続状態を示す断面図。
図8】第1実施形態に係るハウジングと支持部材との接続状態を示す断面図。
図9】第1実施形態に係る軸受ユニットの斜視図。
図10】第1実施形態に係る支持部材の平面図。
図11】第1実施形態に係る支持部材の側面図。
図12】第2実施形態に係る支持部材の平面図。
図13】第3実施形態に係る支持部材の平面図。
図14】第4実施形態に係る支持構造の平面図。
図15図14のXV-XV断面を含む図。
図16図14のXVI-XVI断面を含む図。
図17】第5実施形態に係る支持部材を含む断面斜視図。
図18】第6実施形態に係る支持部材の斜視図。
図19】第6実施形態に係る支持部材の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態においては、主軸装置を備える工作機械として、マシニングセンタを挙げて説明する。
【0010】
以下の説明において、例えば「平行」や「直交」、「中心」、「同軸」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置や状態を意味するのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している配置や状態をも含むものとする。以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更して示す場合がある。
【0011】
<第1実施形態>
<マシニングセンタ>
図1は、第1実施形態に係るマシニングセンタ80の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、マシニングセンタ80は、基台81と、コラム82と、テーブル83と、制御装置90と、を備える。コラム82及びテーブル83は、基台81の上面に設けられる。
【0012】
コラム82は、基台81の上面に平行に設定されるX軸方向に移動可能に設けられる。
基台81には、X軸モータ82M及びX軸エンコーダ82Eが設けられる。X軸モータ82Mは、コラム82をX軸に沿って移動させるためのアクチュエータである。X軸モータ82Mの回転は、ボールねじ機構(図示せず)により、直線運動に変換される。X軸エンコーダ82Eは、コラム82の移動量を計測する。
【0013】
コラム82には、スライダ84が取り付けられている。スライダ84は、コラム82のテーブル83側の側部に配置される。スライダ84は、X軸及びZ軸に共に直交するY軸方向に移動可能に設けられる。コラム82には、Y軸モータ84M及びY軸エンコーダ84Eが設けられる。Y軸モータ84Mは、スライダ84をY軸に沿って移動させるためのアクチュエータである。Y軸モータ84Mの回転は、ボールねじ機構(図示せず)により、直線運動に変換される。Y軸エンコーダ84Eは、スライダ84の移動量を計測する。
【0014】
スライダ84のテーブル83側の面には、主軸装置1が取り付けられている。主軸装置1は、Z軸と平行な回転軸線回りに回転可能に主軸11を支持する。主軸11には工具Aが装着される。工具Aの例としては、フライスやエンドミルなどが挙げられる。主軸11には、主軸11を回転させるための主軸モータ11Mが設けられる。工具Aは、利用者によって主軸11に取り付けられる。工具Aは、付け替えが可能である。
【0015】
テーブル83は、基台81の上面に平行でX軸に直交するZ軸方向に移動可能に設けられる。テーブル83の上部には、ワークテーブル87が取り付けられている。ワークテーブル87は、加工対象物であるワークWを支持する治具である。基台81には、Z軸モータ83M及びZ軸エンコーダ83Eが設けられる。Z軸モータ83Mは、テーブル83をZ軸に沿って移動させるためのアクチュエータである。Z軸モータ83Mの回転は、ボールねじ機構(図示せず)により、直線運動に変換される。Z軸エンコーダ83Eは、テーブル83の移動量を計測する。
【0016】
制御装置90は、マシニングセンタ80の各種センサ(例えば、各種エンコーダ等)からの計測データに基づいて、マシニングセンタ80の各種アクチュエータ(例えば、各種モータ等)を制御する。
【0017】
<主軸装置>
図2は、第1実施形態に係る主軸装置1の断面図である。図3は、図2のIII-III断面を含む図である。
図2及び図3を併せて参照し、主軸装置1は、主軸11と、ハウジング20と、軸受ユニット30と、スクイズフィルムダンパ50と、支持部材100(支持構造の一例)と、を備える。
【0018】
本実施形態の主軸装置1は、ハウジング20に収容された主軸11を容易に交換可能なようにカートリッジ式となっている。例えば、主軸11の一方側(図2の左側)には工具Aが着脱可能とされる。例えば、主軸11の他方側(図2の右側)に主軸モータ11Mが連係される。
【0019】
以下の説明において、主軸11の軸線aが延びる方向を軸線方向Daと称する。軸線aと直交する方向を径方向Drと称する。軸線aの周りの方向を周方向Dcと称する。軸線方向Daにおいて図2における左側を軸線方向一方側Dafと称する。軸線方向Daにおいて図2における右側を軸線方向他方側Dabと称する。
【0020】
<ハウジング>
ハウジング20は、主軸11を外周側から覆っている。ハウジング20には、軸線方向一方側Dafに開口部21が形成されている。ハウジング20は、開口部21から少なくとも軸受ユニット30を出し入れすることが可能となっている。ハウジング20は、金属で形成されている。ハウジング20は、軸受ユニット30を収容する部分に、軸線aと直交する断面形状が円形をなす内周面22を有している。
【0021】
ハウジング20は、開口部21を閉塞するフランジ23を備えている。フランジ23は、円盤状に形成されている。フランジ23は、主軸11を貫通させる貫通孔24を有している。フランジ23は、軸線方向一方側Dafを向く開口部21周縁の面25に、ボルト26により結合されている(図5参照)。
【0022】
図4は、第1実施形態に係るオイル供給孔29及びエア抜き孔28を示す断面斜視図である。図5は、第1実施形態に係るオイル供給孔29を示す断面斜視図である。図6は、第1実施形態に係るエア抜き孔28を示す断面斜視図である。
図4から図6を併せて参照し、ハウジング20には、エア抜き孔28及びオイル供給孔29が形成されている。エア抜き孔28及びオイル供給孔29は、ハウジング20の周方向Dcにおいて互いに異なる位置に形成されている。例えば、オイル供給源(図示せず)により、図5の矢印V1方向からオイル供給孔29を通じてオイルを供給する。すると、エア抜き孔28を通じて図6の矢印V2方向にエアが抜かれる。
【0023】
<軸受ユニット>
図7は、第1実施形態に係る軸受ユニット30と支持部材100との接続状態を示す断面図である。図8は、第1実施形態に係るハウジング20と支持部材100との接続状態を示す断面図である。図9は、第1実施形態に係る軸受ユニット30の斜視図である。
図2から図9を併せて参照し、軸受ユニット30は、径方向Drにおける主軸11とハウジング20との間に設けられる。軸受ユニット30は、主軸11を回転自在に支持する。軸受ユニット30は、ベアリング部31と、ホルダ部40と、を備える。
【0024】
ベアリング部31は、複数のボールベアリング32と、複数のボールベアリング32を軸線方向Daに位置決めするスリーブ33A及びスリーブ33Bと、を備える。ボールベアリング32は、内輪34と、内輪34よりも径方向Dr外側に配置された外輪35と、内輪34と外輪35との間に保持された玉36と、を備える。
【0025】
ボールベアリング32の内輪34は、主軸11とともに回転する。ボールベアリング32の外輪35は、回転せずにホルダ部40に固定されている。ボールベアリング32の内輪34と外輪35との間には、複数の玉36が保持されている。複数のボールベアリング32は、それぞれ軸線方向Daに間隔をあけて配置されている。複数のボールベアリング32は、スリーブ33によって一体化されている。図の例では、4つのボールベアリング32を有する場合を示しているが、上記に限らず、ボールベアリング32を設ける数は複数であればよい。例えば、ボールベアリング32の設置数は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0026】
ホルダ部40は、ベアリング部31を外周側から覆う筒状に形成されている。図の例では、ホルダ部40は、軸線方向Daに延びる筒状に形成されている。ホルダ部40の内周面41には、ベアリング部31を構成する外輪35等が圧入等により固定されている。
【0027】
ホルダ部40は、ハウジング20の内周面22と対向する外周面42と、軸線方向Daにおける外周面42の両外側からそれぞれ径方向Drの内側に向かって延びる2つの端面43,44と、を備える。以下、2つの端面43,44のうち軸線方向一方側Dafにある端面を第1端面43と称する。2つの端面43,44のうち軸線方向他方側Dabにある端面を第2端面44と称する。
【0028】
ホルダ部40の外周面42は、軸線aと直交する断面視で円形をなし、軸線方向Daに延びている。ホルダ部40の外周面42には、軸線方向Daに間隔をあけて周方向Dcに連続するリング溝47が形成されている(図7参照)。リング溝47には、Oリング51(シール部材の一例)が装着される。ホルダ部40の外周面42は、Oリング51の配置された部分を除いて、ハウジング20の内周面22との間に所定の隙間Sを形成している(図2参照)。
【0029】
ホルダ部40は、第1端面43の径方向Dr内側から軸線方向一方側Dafに延びる筒状の第1縮径部45を有している。ホルダ部40は、第2端面44の径方向Dr内側から軸線方向他方側Dabに延びる筒状の第2縮径部46を有している。第1縮径部45及び第2縮径部46の外周側に、支持部材100が配置されている。
【0030】
<スクイズフィルムダンパ>
スクイズフィルムダンパ50は、主軸11の径方向Drへの振動をいわゆるスクイズフィルム効果により減衰させる。スクイズフィルムダンパ50は、複数のOリング51と、粘性流体52と、を備える。例えば、スクイズフィルムダンパ50の位置は、主軸装置1のうち、主軸11の振動による振幅の大きい箇所で且つできるだけ広範囲に設けられていることが好ましい。例えば、粘性流体52は、ダンパオイル等である。
【0031】
図の例では、スクイズフィルムダンパ50は、2つのOリング51を備える。2つのOリング51とハウジング20の内周面22と軸受ユニット30の外周面42との間の隙間Sに、空間53を通して粘性流体52が充填されている。例えば、ハウジング20には、オイル供給孔29及びエア抜き孔28を設ける代わりに、空間53に粘性流体52を注入するため及びエアを抜くために径方向Drに貫通する注入排出通路54が形成されてもよい。例えば、ハウジング20には、粘性流体52が注入された後及びエア抜きがなされた後に注入排出通路54を封止するための封止部材55が設けられてもよい。
【0032】
Oリング51は、ホルダ部40の外周面42に形成されたリング溝47内に収容されている。リング溝47は、軸線aを中心とした円環状に形成されている。リング溝47に収容されたOリング51は、径方向Drに圧縮変形した状態とされている。Oリング51は、圧縮変形した状態でハウジング20の内周面22と軸受ユニット30のホルダ部40との間の隙間をシールしている。2つのOリング51は、ゴム等からなる。2つのOリング51は、軸線方向Daにおけるホルダ部40の外周面42のうち、第1端面43に近い位置と第2端面44に近い位置とにそれぞれ配置されている。
【0033】
なお、リング溝47は、ホルダ部40に設けられることに限らず、ハウジング20(例えば、ハウジング20の内周面22)に設けられてもよい。例えば、リング溝47の設置場所は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0034】
<支持部材>
図10は、第1実施形態に係る支持部材100の平面図である。図11は、第1実施形態に係る支持部材100の側面図である。
図10及び図11を併せて参照し、支持部材100は、軸線aを中心としたリング状に形成されている。支持部材100は、軸受ユニット30及びハウジング20の各々に取り付けられる。支持部材100は、軸線方向Daから見て円環形状をなす円環部101と、円環部101の内周側に設けられて軸受ユニット30に内接接続される内接接続部102と、円環部101の外周側に設けられてハウジング20に外接接続される外接接続部103と、を有する。支持部材100は、円環部101の弾性変形により軸受ユニット30を弾性支持する。
【0035】
支持部材100は、金属からなる。図の例では、支持部材100は、金属からなる単一の部材である。図の例では、支持部材100を構成する円環部101、内接接続部102及び外接接続部103は、同一の部材で一体に形成されている。なお、支持部材100は、上記に限らず、複数の部材を一体に結合して構成されてもよい。例えば、支持部材100の構成態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0036】
円環部101は、断面矩形状の円環状に形成されている。軸線方向Daにおける円環部101の寸法は、径方向Drにおける円環部101の寸法(円環部101の厚み)よりも大きい。例えば、円環部101の厚みは、1mm以上3mm以下である。なお、円環部101の厚みは、上記に限らず、1mm未満又は3mm超過であってもよい。例えば、円環部101の厚みは、剛性等を鑑みて、設計仕様に応じて変更することができる。
【0037】
内接接続部102は、円環部101の内周を等分する箇所に設けられ、円環部101から径方向Dr内側に向かって突出する複数の内接突起104を含む。外接接続部103は、円環部101の外周を等分する箇所に設けられ、円環部101から径方向Dr外側に向かって突出する複数の外接突起105を含む。支持部材100の剛性は、内接突起104及び外接突起105の数が多いほど高くなる。
【0038】
図の例では、内接突起104は、軸線a周りに120°間隔で3つ設けられている。周方向Dcにおける内接突起104の寸法は、円環部101の厚みよりも大きい。図の例では、軸線方向Daにおける内接突起104の寸法は、軸線方向Daにおける円環部101の寸法と同じである。なお、軸線方向Daにおける内接突起104の寸法は、上記に限らず、軸線方向Daにおける円環部101の寸法と異なっていてもよい。例えば、内接突起104の各寸法は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0039】
図の例では、外接突起105は、軸線a周りに120°間隔で3つ設けられている。周方向Dcにおける外接突起105の寸法は、円環部101の厚みよりも大きい。図の例では、軸線方向Daにおける外接突起105の寸法は、軸線方向Daにおける円環部101の寸法と同じである。なお、軸線方向Daにおける外接突起105の寸法は、上記に限らず、軸線方向Daにおける円環部101の寸法と異なっていてもよい。例えば、外接突起105の各寸法は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0040】
複数の内接突起104及び複数の外接突起105は、互いに同じ数設けられる。複数の外接突起105の各々は、円環部101の周方向Dcにおいて互いに隣り合う2つの内接突起104の間の中央に設けられる。図の例では、3つの外接突起105の各々は、軸線a周りにおいて内接突起104に対して60°間隔で設けられている。
【0041】
支持部材100は、軸線方向Daの一方側において軸受ユニット30又はハウジング20と接続される第1軸方向接続部106と、軸線方向Daの他方側において軸受ユニット30又はハウジング20と接続される第2軸方向接続部107と、を備える。
【0042】
第1軸方向接続部106は、円環部101を周方向Dcに等分する箇所に設けられ、円環部101から軸線方向Daの一方側に向かって突出する複数の第1軸方向突起108を含む。第2軸方向接続部107は、円環部101を周方向Dcに等分する箇所に設けられ、円環部101から軸線方向Daの他方側に向かって突出する複数の第2軸方向突起109を含む。支持部材100の剛性は、第1軸方向突起108及び第2軸方向突起109の数が多いほど高くなる。なお、第1軸方向突起108及び第2軸方向突起109は、軸受ユニット30の位置決めに用いられるため、突起以外で位置決め可能であれば、必ずしも設けることを要しない。
【0043】
図の例では、第1軸方向突起108は、軸線a周りに120°間隔で3つ設けられている。第1軸方向突起108は、内接突起104の根元の位置に形成されている。第1軸方向突起108は、軸線方向Daから見て周方向Dcに延びている。周方向Dcにおける第1軸方向突起108の中心と、周方向Dcにおける内接突起104の中心とは、互いに一致している。軸線方向Daにおける第1軸方向突起108の寸法は、軸線方向Daにおける円環部101の寸法よりも小さい。周方向Dcにおける第1軸方向突起108の寸法は、周方向Dcにおける内接突起104の寸法と同じである。なお、第1軸方向突起108の各寸法は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0044】
図の例では、第2軸方向突起109は、軸線a周りに120°間隔で3つ設けられている。第2軸方向突起109は、外接突起105の根元の位置に形成されている。第2軸方向突起109は、軸線方向Daから見て周方向Dcに延びている。周方向Dcにおける第2軸方向突起109の中心と、周方向Dcにおける外接突起105の中心とは、互いに一致している。軸線方向Daにおける第2軸方向突起109の寸法は、軸線方向Daにおける円環部101の寸法よりも小さい。周方向Dcにおける第2軸方向突起109の寸法は、周方向Dcにおける外接突起105の寸法と同じである。なお、第2軸方向突起109の各寸法は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0045】
複数の第1軸方向突起108及び複数の第2軸方向突起109は、互いに同じ数設けられる。複数の第2軸方向突起109の各々は、円環部101の周方向Dcにおいて互いに隣り合う2つの第1軸方向突起108の間の中央に設けられる。図の例では、3つの第2軸方向突起109の各々は、軸線a周りにおいて第1軸方向突起108に対して60°間隔で設けられている。
【0046】
本実施形態の支持部材100は、軸線方向Daに間隔をあけて複数設けられている(図2参照)。図の例では、複数の支持部材100として、ホルダ部40の第1端面43側に配置される第1支持部材100Aと、第2端面44側に配置される第2支持部材100Bと、を含んでいる。図の例では、第1支持部材100Aの円環部101の外径は、第2支持部材100Bの円環部101の外径より小さい。なお、第1支持部材100Aの円環部101の外径は、上記に限らず、第2支持部材100Bの円環部101の外径と同一又は大きくするなど、各円環部101を互いに異なる外径としてもよい。例えば、各円環部101の外径寸法等は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0047】
<支持部材と軸受ユニットとの固定>
図3図7及び図8を併せて参照し、本実施形態の支持部材100は、ボルト締めにより軸受ユニット30と固定されている。
支持部材100は、内接接続部102においてボルト110により軸受ユニット30に固定されている。図の例では、支持部材100は、3つの内接突起104がある部位の各々において2本のボルト110により軸受ユニット30に固定されている。
【0048】
支持部材100において内接突起104がある部位には、軸線方向Daに間隔をあけて2つのネジ孔111が形成されている。軸受ユニット30において2つのネジ孔111に対応する部位には、ボルト110が螺合する雌ねじ112が形成されている。なお、ボルト110の設置数、ネジ孔111の設置数及び雌ねじ112の設置数は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0049】
例えば、ボルト110の雄ねじを支持部材100のネジ孔111に挿通し、軸受ユニット30の雌ねじ112に螺合することで、支持部材100を軸受ユニット30に固定することができる。例えば、ボルト110を締め付けることで、内接突起104を軸受ユニット30に接触させる。ボルト110の頭部により、内接突起104は軸受ユニット30に対して径方向Dr内側に押し付けられる。これにより、内接突起104が軸受ユニット30に内接接続される。なお、支持部材100において内接突起104がある部位とハウジング20との間には、隙間が形成される。
【0050】
図7の例では、第1支持部材100Aの第2軸方向突起109は、軸線方向Daにおいて軸受ユニット30と接している。図の例では、第1支持部材100Aの第2軸方向突起109は、軸受ユニット30と接続されている。例えば、軸受ユニット30には、軸線方向Daにおいて第2軸方向突起109と接する段部113が設けられていてもよい。例えば、段部113の設置態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0051】
例えば、ハウジング20の内周面22には、カラー114が設けられていてもよい。例えば、カラー114は、軸線方向Daから見て、ハウジング20の内周に沿う円環形状に形成されている。図の例では、カラー114とフランジ23とは、軸線方向Daにおいて互いに接している。軸線方向Daにおいて、第1支持部材100Aとカラー114との間には、第1軸方向突起108が無い範囲において隙間が形成されている。なお、カラー114の設置態様は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0052】
<支持部材とハウジングとの固定>
図3及び図8を併せて参照し、本実施形態の支持部材100は、ボルト締めによりハウジング20と固定されている。
支持部材100は、外接接続部103においてボルト115によりハウジング20に固定されている。図の例では、支持部材100は、3つの外接突起105がある部位の各々において2本のボルト115によりハウジング20に固定されている。
【0053】
支持部材100において外接突起105がある部位には、軸線方向Daに間隔をあけて2つの雌ねじ116が形成されている。ハウジング20において2つの雌ねじ116に対応する部位には、ボルト115が挿通されるネジ孔117が形成されている。なお、ボルト115の設置数、雌ねじ116の設置数及びネジ孔117の設置数は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0054】
例えば、ボルト115の雄ねじをハウジング20のネジ孔117に挿通し、支持部材100の雌ねじ116に螺合することで、支持部材100をハウジング20に固定することができる。例えば、ボルト115を締め付けることで、外接突起105をハウジング20に接触させる。ボルト115の締め付けにより、外接突起105はハウジング20に対して径方向Dr外側に押し付けられる。これにより、外接突起105がハウジング20に外接接続される。なお、支持部材100において外接突起105がある部位と軸受ユニット30との間には、隙間が形成される。
【0055】
図8の例では、第1支持部材100Aの第1軸方向突起108は、軸線方向Daにおいてカラー114と接している。図の例では、カラー114とフランジ23とは、軸線方向Daにおいて互いに接している。図の例では、第1支持部材100Aの第1軸方向突起108は、カラー114を介してフランジ23と接続されている。一方、軸線方向Daにおいて第1支持部材100Aと軸受ユニット30との間には、第2軸方向突起109が無い範囲において隙間が形成されている。
【0056】
<軸受ユニットの他の構成>
図2及び図9を併せて参照し、本実施形態における軸受ユニット30は、蓋部材60を更に備えている。蓋部材60とフランジ23との間には、小さな隙間がある。
蓋部材60は、ボールベアリング32等を軸線方向一方側Dafから覆う円盤状に形成されている。蓋部材60は、周方向Dcに間隔をあけて設けられた複数の固定ボルト62によりホルダ部40に固定されている。
【0057】
軸受ユニット30の軸線方向Daの位置は、支持部材100A及び100Bの第1軸方向突起108と第2軸方向突起109とが、カラー114、軸受ユニット30、ハウジング20と接することによって固定されている。
【0058】
<主軸装置の組み立て方法>
次に、上述した構成を備える主軸装置1の組み立て方法について説明する。
例えば、主軸装置1の組み立て方法は、以下の手順で行う。
先ず、支持部材100を軸受ユニット30に取り付ける。本実施形態では、支持部材100の3つの内接突起104がある部位の各々において2本のボルト110により軸受ユニット30に固定する(図3及び図7参照)。これにより、内接突起104が軸受ユニット30に内接接続される。
【0059】
次に、Oリング51を軸受ユニット30の外周面42に装着する。本実施形態では、Oリング51を軸受ユニット30の外周面42に形成されたリング溝47に収容する。本実施形態では、2つのOリング51を軸線方向Daに間隔をあけて軸受ユニット30に装着する(図9参照)。
【0060】
次に、軸受ユニット30をハウジング20に挿入する。具体的には、軸線方向一方側Dafを向くハウジング20の開口部21から、軸受ユニット30を挿入する(図2参照)。例えば、ハウジング20の中心線と、軸受ユニット30の中心線とがそれぞれ軸線aを含む同一直線上に配置された姿勢で、軸線方向一方側Dafから軸受ユニット30をハウジング20内に挿入する。軸受ユニット30がハウジング20内に挿入された後、カラー114及び蓋部材60をハウジング20内に挿入する。
【0061】
次に、軸受ユニット30が挿入されたハウジング20の開口部21をフランジ23により閉塞する。例えば、軸受ユニット30とともに主軸11を挿入する。なお、ハウジング20への軸受ユニット30の挿入は、主軸11とともに行わなくてもよい。例えば、主軸11を挿入するタイミングは、設計仕様に応じて変更することができる。
【0062】
次に、支持部材100をハウジング20に取り付ける。本実施形態では、支持部材100の3つの外接突起105がある部位の各々において2本のボルト115によりハウジング20に固定する(図3及び図8参照)。これにより、外接突起105がハウジング20に外接接続される。
【0063】
その後、ハウジング20のオイル供給孔29を通じて粘性流体52を空間53に供給する(図5参照)。
以上により、主軸装置1の組み立てが完了する。
【0064】
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態の主軸装置1は、回転駆動される主軸11と、主軸11を外周側から覆うハウジング20と、主軸11とハウジング20との間に設けられ、主軸11を回転自在に支持する軸受ユニット30と、主軸11の軸線方向Daに互いに離間して配置されて軸受ユニット30とハウジング20との間に圧縮変形された状態で設けられた複数のOリング51、及び、複数のOリング51とハウジング20の内周面22と軸受ユニット30の外周面42との間の粘性流体52、を有したスクイズフィルムダンパ50と、軸線方向Daから見て円環形状をなす円環部101と、円環部101の内周側に設けられて軸受ユニット30に内接接続される内接接続部102と、円環部101の外周側に設けられてハウジング20に外接接続される外接接続部103と、を有する支持部材100と、を備える。
この構成によれば、スクイズフィルムダンパ50により主軸11の振動を抑制することができる。加えて、支持部材100の内接接続部102が軸受ユニット30に内接接続されることで、軸線方向Daと交差する方向のうち内側方向への位置ズレを抑制することができる。加えて、支持部材100の外接接続部103がハウジング20に外接接続されることで、軸線方向Daと交差する方向のうち外側方向への位置ズレを抑制することができる。したがって、主軸11の振動を抑制し且つ軸線方向Daと交差する方向の位置ズレを抑制することができる。
【0065】
本実施形態では、支持部材100は、円環部101の弾性変形により軸受ユニット30を弾性支持する。
この構成によれば、円環部101の弾性変形により軸受ユニット30を所望の弾性にて弾性支持することができる。
【0066】
本実施形態では、支持部材100は、金属からなる。
例えば、支持部材100が樹脂からなる場合は、圧力が加わっている箇所に変形が生じるクリープ変形が発生する可能性が高い。これに対し本構成によれば、支持部材100が金属からなることで、上記のクリープ変形を防止することができる。加えて、支持部材100が樹脂からなる場合と比較して、支持剛性を高くしやすい。例えば、支持剛性を低くしたい場合には、円環部101を薄くすればよい。
【0067】
本実施形態では、内接接続部102は、円環部101の内周を等分する箇所に設けられ、円環部101から径方向Dr内側に向かって突出する複数の内接突起104を含む。外接接続部103は、円環部101の外周を等分する箇所に設けられ、円環部101から径方向Dr外側に向かって突出する複数の外接突起105を含む。
この構成によれば、円環部101の内周を等分する箇所に設けられた複数の内接突起104が軸受ユニット30に内接接続されることで、軸線方向Daと交差する方向のうち内側方向への位置ズレを周方向Dcにおいてバランスよく抑制することができる。加えて、円環部101の外周を等分する箇所に設けられた複数の外接突起105がハウジング20に外接接続されることで、軸線方向Daと交差する方向のうち外側方向への位置ズレを周方向Dcにおいてバランスよく抑制することができる。したがって、軸線方向Daと交差する方向の位置ズレを周方向Dcにおいてバランスよく抑制することができる。
【0068】
本実施形態では、複数の内接突起104及び複数の外接突起105は、互いに同じ数設けられる。複数の外接突起105の各々は、円環部101の周方向Dcにおいて互いに隣り合う2つの内接突起104の間の中央に設けられる。
この構成によれば、円環部101の周方向Dcにおいて内接突起104と外接突起105との間にある部分の長さが各々同じ長さになるため、円環部101の弾性変形により軸受ユニット30を周方向Dcにおいてバランスよく弾性支持することができる。
【0069】
本実施形態では、支持部材100は、軸線方向Daの一方側において軸受ユニット30又はハウジング20と接続される第1軸方向接続部106と、軸線方向Daの他方側において軸受ユニット30又はハウジング20と接続される第2軸方向接続部107と、を備える。
この構成によれば、第1軸方向接続部106が軸線方向Daの一方側において軸受ユニット30又はハウジング20と接続されることで、軸線方向Daの一方側への位置ズレを抑制することができる。加えて、第2軸方向接続部107が軸線方向Daの他方側において軸受ユニット30又はハウジング20と接続されることで、軸線方向Daの他方側への位置ズレを抑制することができる。したがって、軸線方向Daの位置ズレを抑制することができる。
【0070】
本実施形態では、第1軸方向接続部106は、円環部101を周方向Dcに等分する箇所に設けられ、円環部101から軸線方向Daの一方側に向かって突出する複数の第1軸方向突起108を含む。第2軸方向接続部107は、円環部101を周方向Dcに等分する箇所に設けられ、円環部101から軸線方向Daの他方側に向かって突出する複数の第2軸方向突起109を含む。
この構成によれば、円環部101を周方向Dcに等分する箇所に設けられた複数の第1軸方向突起108が軸受ユニット30又はハウジング20と接続されることで、軸線方向Daの一方側への位置ズレを周方向Dcにおいてバランスよく抑制することができる。加えて、円環部101を周方向Dcに等分する箇所に設けられた複数の第2軸方向突起109が軸受ユニット30又はハウジング20と接続されることで、軸線方向Daの他方側への位置ズレを周方向Dcにおいてバランスよく抑制することができる。したがって、軸線方向Daの位置ズレを周方向Dcにおいてバランスよく抑制することができる。
【0071】
本実施形態では、複数の第1軸方向突起108及び複数の第2軸方向突起109は、互いに同じ数設けられる。複数の第2軸方向突起109の各々は、円環部101の周方向Dcにおいて互いに隣り合う2つの第1軸方向突起108の間の中央に設けられる。
この構成によれば、円環部101の周方向Dcにおいて第1軸方向突起108と第2軸方向突起109との間にある部分の長さが各々同じ長さになるため、円環部101の弾性変形により軸受ユニット30を周方向Dcにおいてバランスよく弾性支持することができる。
【0072】
<第2実施形態>
第1実施形態では、内接突起104及び外接突起105の各々が軸線a周りに120°間隔で3つ設けられている例を挙げて説明した。第2実施形態では、内接突起104及び外接突起105の設置態様が第1実施形態と相違している。以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】
図12は、第2実施形態に係る支持部材200の平面図である。
図12に示すように、内接突起104及び外接突起105の各々は、軸線a周りに180°間隔で2つ設けられている。図の例では、2つの外接突起105の各々は、軸線a周りにおいて内接突起104に対して90°間隔で設けられている。
【0074】
第1軸方向突起108及び第2軸方向突起109の各々は、軸線a周りに180°間隔で2つ設けられている。図の例では、2つの第2軸方向突起109の各々は、軸線a周りにおいて第1軸方向突起108に対して90°間隔で設けられている。
【0075】
本実施形態では、内接突起104及び外接突起105の各々は、軸線a周りに180°間隔で2つ設けられている。
この構成によれば、内接突起104及び外接突起105の各々が軸線a周りに120°間隔で3つ設けられている場合と比較して、円環部101の周方向Dcにおいて内接突起104と外接突起105との間にある部分の長さが長くなる。したがって、円環部101において弾性変形する部分を大きくすることができ、剛性を低くしたい場合に有効である。
【0076】
<第3実施形態>
第1実施形態では、内接突起104及び外接突起105の各々が軸線a周りに120°間隔で3つ設けられている例を挙げて説明した。第3実施形態では、内接突起104及び外接突起105の設置態様が第1実施形態と相違している。以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0077】
図13は、第3実施形態に係る支持部材300の平面図である。
図13に示すように、内接突起104及び外接突起105の各々は、軸線a周りに90°間隔で4つ設けられている。図の例では、4つの外接突起105の各々は、軸線a周りにおいて内接突起104に対して45°間隔で設けられている。
【0078】
第1軸方向突起108及び第2軸方向突起109の各々は、軸線a周りに90°間隔で4つ設けられている。図の例では、4つの第2軸方向突起109の各々は、軸線a周りにおいて第1軸方向突起108に対して45°間隔で設けられている。
【0079】
本実施形態では、内接突起104及び外接突起105の各々は、軸線a周りに90°間隔で4つ設けられている。
この構成によれば、内接突起104及び外接突起105の各々が軸線a周りに120°間隔で3つ設けられている場合と比較して、円環部101の周方向Dcにおいて内接突起104と外接突起105との間にある部分の長さが短くなる。したがって、円環部101において弾性変形する部分を小さくすることができ、剛性を高くしたい場合に有効である。
【0080】
<第4実施形態>
第1実施形態では、支持部材100が金属からなる単一の部材である例を挙げて説明した。第4実施形態では、支持構造400が複数の部材を一体に結合して構成されている点で第1実施形態と相違している。
【0081】
図14は、第4実施形態に係る支持構造400の平面図である。図15は、図14のXV-XV断面を含む図である。図16は、図14のXVI-XVI断面を含む図である。
図14から図16を併せて参照し、支持構造400は、内接リング401と、外接リング402と、弾性変形リング403と、ピン410及び413と、を備える。
【0082】
内接リング401、外接リング402及び弾性変形リング403の各々は、軸線方向Daから見て円環形状をなしている。例えば、内接リング401及び外接リング402の各々は、金属からなる。内接リング401には、内接接続部404が内周全体にわたって設けられる。外接リング402は、軸線方向Daから見て内接リング401よりも大きい外径の円環形状をなしている。外接リング402は、内接リング401に対して軸線方向Daに離間して配置される。外接リング402には、外接接続部405が外周全体にわたって設けられる。
【0083】
例えば、弾性変形リング403は、金属からなる。図の例では、弾性変形リング403は、軸方向から見て内接リング401よりも大きい内径であって外接リング402よりも小さい外径の円環形状をなしている。弾性変形リング403は、軸線方向Daにおいて内接リング401と外接リング402との間に設けられる。
【0084】
<内接リングと弾性変形リングとの固定>
図14及び図15を併せて参照し、本実施形態の内接リング401は、ピン410により弾性変形リング403と固定されている。
図の例では、内接リング401は、2本のピン410により弾性変形リング403に固定されている。内接リング401には、軸線a周りに180°間隔で2つの内側貫通孔411が形成されている。弾性変形リング403において2つの内側貫通孔411に対応する部位には、ピン410が支持される内側支持孔412が形成されている。なお、ピン410の設置数、内側貫通孔411の設置数及び内側支持孔412の設置数は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0085】
例えば、ピン410を内接リング401の内側貫通孔411に挿通し、弾性変形リング403の内側支持孔412に押し込む。これにより、内接リング401を弾性変形リング403に固定することができる。なお、内接リング401において弾性変形リング403に接する面とは反対側の面とピン410の一端との間、及び、弾性変形リング403において内接リング401に接する面とは反対側の面とピン410の他端との間には、隙間が形成される。軸線方向Daにおいて内接リング401と弾性変形リング403との間には、内側支持孔412の形成部が無い範囲(ピン410が支持される部分以外の円環部)において隙間が形成される。
【0086】
<外接リングと弾性変形リングとの固定>
図14及び図16を併せて参照し、本実施形態の外接リング402は、ピン413により弾性変形リング403と固定されている。
図の例では、外接リング402は、2本のピン413により弾性変形リング403に固定されている。外接リング402には、軸線a周りに180°間隔で2つの外側貫通孔414が形成されている。図の例では、2つの外側貫通孔414の各々は、軸線a周りにおいて内側貫通孔411に対して90°間隔で設けられている。弾性変形リング403において2つの外側貫通孔414に対応する部位には、ピン413が支持される外側支持孔415が形成されている。図の例では、2つの外側支持孔415の各々は、軸線a周りにおいて内側支持孔412に対して90°間隔で設けられている。なお、ピン413の設置数、外側貫通孔414の設置数及び外側支持孔415の設置数は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0087】
例えば、ピン413を外接リング402の外側貫通孔414に挿通し、弾性変形リング403の外側支持孔415に押し込む。これにより、外接リング402を弾性変形リング403に固定することができる。なお、外接リング402において弾性変形リング403に接する面とは反対側の面とピン413の一端との間、及び、弾性変形リング403において外接リング402に接する面とは反対側の面とピン413の他端との間には、隙間が形成される。軸線方向Daにおいて外接リング402と弾性変形リング403との間には、外側支持孔415の形成部が無い範囲(ピン413が支持される部分以外の円環部)において隙間が形成される。
【0088】
<作用効果>
本実施形態では、支持構造400は、軸線方向Daから見て円環形状をなし、内接接続部404が内周全体にわたって設けられる内接リング401と、軸線方向Daから見て内接リング401よりも大きい外径の円環形状をなし、内接リング401に対して軸線方向Daに離間して配置され、外接接続部405が外周全体にわたって設けられる外接リング402と、軸線方向Daから見て円環形状をなし、軸線方向Daにおいて内接リング401と外接リング402との間に設けられる弾性変形リング403と、内接リング401及び外接リング402と弾性変形リング403とを結合するピン410及び413と、を含む。
この構成によれば、支持構造400を構成する内接リング401、外接リング402及び弾性変形リング403の各々がシンプルな円環形状の部品であるため、複雑な形状を一体部品として製作する場合と比較して、低コストとなる。弾性変形リング403の内側支持孔412と外側支持孔415との間の円環部分の弾性変形により、内接リング401と外接リング402とは、所望の弾性にて弾性支持される。
【0089】
<第5実施形態>
第1実施形態では、支持部材100がボルト締めによりハウジング20と固定されている例を挙げて説明した。第5実施形態では、支持部材500が圧入によりハウジング20と固定されている点で第1実施形態と相違している。以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
図17は、第5実施形態に係る支持部材500を含む断面斜視図である。
図17に示すように、支持部材500は、圧入によりハウジング20と固定されている。図の例では、支持部材500は、外接接続部503において圧入によりハウジング20に固定されている。
【0091】
例えば、支持部材500を圧入によりハウジング20と固定する場合、圧入代はベアリングケースの最大変位量以上の大きさにするとよい。なお、圧入代の大きさは、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0092】
例えば、圧入により支持部材500にかかる負荷は、支持部材500の弾性変形部の応力に問題が生じないように、繰り返し応力の許容最大を考慮するとよい。なお、支持部材500にかかる負荷は、上記に限らず、設計仕様に応じて変更することができる。
【0093】
本実施形態では、支持部材500をハウジング20に圧入することで、外接接続部503がハウジング20に外接接続される。なお、支持部材500において外接接続部503がある部位と軸受ユニット30との間には、隙間が形成される。
【0094】
本実施形態では、支持部材500は、圧入によりハウジング20と固定されている。
この構成によれば、支持部材500がボルト締めによりハウジング20と固定されている場合と比較して、ボルト等を必要としない。したがって、部品点数を削減し、低コストとなる。
【0095】
<第6実施形態>
第1実施形態では、支持部材100が円環部101、内接接続部102及び外接接続部103を有する例を挙げて説明した。第6実施形態では、支持部材600が補強リング部620を更に備える点で第1実施形態と相違している。以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0096】
図18は、第6実施形態に係る支持部材600の斜視図である。図19は、第6実施形態に係る支持部材600の断面図である。
図18及び図19を併せて参照し、支持部材600は、円環部101との間に隙間が形成されるように円環部101に連結された補強リング部620を更に備える。補強リング部620は、軸線方向Daから見て円環形状をなしている。図の例では、径方向Drにおける補強リング部620の寸法(補強リング部620の厚み)は、円環部101の厚みよりも大きい。支持部材600において、補強リング部620と円環部101との間には、隙間を設けるためにスリット621が形成されている。例えば、スリット621は、放電加工により形成してもよい。
【0097】
補強リング部620は、連結部622により円環部101と接続されている。例えば、連結部622は、複数(例えば3つ)設けられている。図の例では、連結部622は、外接突起105と対応する位置に形成されている。なお、連結部622の形成位置は、上記に限らず、内接突起104と対応する位置に形成されていてもよい。例えば、連結部622の形成位置は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0098】
本実施形態では、支持部材600は、円環部101との間に隙間が形成されるように円環部101に連結された補強リング部620を更に備える。
この構成によれば、補強リング部620により支持部材600を補強することができるため、支持部材600を製作するときの加工反力によるたわみを低減でき、部品寸法精度を上げることができる。
【0099】
<変形例>
上述した実施形態では、複数の内接突起及び複数の外接突起や部品接合ピンは、互いに同じ数設けられ、複数の外接突起やピンの各々は、円環部の周方向において互いに隣り合う2つの内接突起やピンの間の中央に設けられる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、複数の内接突起及び複数の外接突起は、互いに異なる数設けられてもよい。例えば、複数の外接突起の各々は、円環部の周方向において互いに隣り合う2つの内接突起の間の中央からずれた位置に設けられてもよい。例えば、複数の内接突起及び複数の外接突起は、互いに隣り合ってなくてもよい。例えば、内接突起及び外接突起の設置態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0100】
上述した実施形態では、複数の第1軸方向突起及び複数の第2軸方向突起は、互いに同じ数設けられ、複数の第2軸方向突起の各々は、円環部の周方向において互いに隣り合う2つの第1軸方向突起の間の中央に設けられる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、複数の第1軸方向突起及び複数の第2軸方向突起は、互いに異なる数設けられてもよい。例えば、複数の第2軸方向突起の各々は、円環部の周方向において互いに隣り合う2つの第1軸方向突起の間の中央からずれた位置に設けられてもよい。例えば、第1軸方向突起及び第2軸方向突起の設置態様は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0101】
例えば、支持部材、内接突起、外接突起、第1軸方向突起、第2軸方向突起、接合ピン、及び、ボルト等の数は、上述した実施形態で例示した数に限られない。また、複数の支持部材を有している場合、上述した第1実施形態から第6実施形態、及び、各変形例の支持部材を適宜組み合わせてもよい。
【0102】
上述した実施形態では、マシニングセンタ等の工作機械に用いられる主軸装置を一例にして説明したが、上記に限らず、建機に用いられる主軸装置等、工作機械以外に用いられる主軸装置にも適用可能である。例えば、主軸装置の適用対象は、設計仕様に応じて変更することができる。
【0103】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であり、上述した実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0104】
(付記1)
回転駆動される主軸と、
前記主軸を外周側から覆うハウジングと、
前記主軸と前記ハウジングとの間に設けられ、前記主軸を回転自在に支持する軸受ユニットと、
前記主軸の軸線方向に互いに離間して配置されて前記軸受ユニットと前記ハウジングとの間に圧縮変形された状態で設けられた複数のシール部材、及び、前記複数のシール部材と前記ハウジングの内周面と前記軸受ユニットの外周面との間の粘性流体、を有したスクイズフィルムダンパと、
前記軸線方向から見て円環形状をなす円環部と、前記円環部の内周側に設けられて前記軸受ユニットに内接接続される内接接続部と、前記円環部の外周側に設けられて前記ハウジングに外接接続される外接接続部と、を有する支持構造と、を備える、
主軸装置。
【0105】
(付記2)
前記支持構造は、前記円環部の弾性変形により前記軸受ユニットを弾性支持する、
付記1に記載の主軸装置。
【0106】
(付記3)
前記支持構造は、金属からなる、
付記1に記載の主軸装置。
【0107】
(付記4)
前記内接接続部は、前記円環部の内周を等分する箇所に設けられ、前記円環部から径方向内側に向かって突出する複数の内接突起を含み、
前記外接接続部は、前記円環部の外周を等分する箇所に設けられ、前記円環部から径方向外側に向かって突出する複数の外接突起を含む、
付記1から3の何れかに記載の主軸装置。
【0108】
(付記5)
前記複数の内接突起及び前記複数の外接突起は、互いに同じ数設けられ、
前記複数の外接突起の各々は、前記円環部の周方向において互いに隣り合う2つの前記内接突起の間の中央に設けられる、
付記4に記載の主軸装置。
【0109】
(付記6)
前記支持構造は、
前記軸線方向の一方側において前記軸受ユニット又は前記ハウジングと接続される第1軸方向接続部と、
前記軸線方向の他方側において前記軸受ユニット又は前記ハウジングと接続される第2軸方向接続部と、を更に備える、
付記1から5の何れかに記載の主軸装置。
【0110】
(付記7)
前記第1軸方向接続部は、前記円環部を周方向に等分する箇所に設けられ、前記円環部から前記軸線方向の一方側に向かって突出する複数の第1軸方向突起を含み、
前記第2軸方向接続部は、前記円環部を周方向に等分する箇所に設けられ、前記円環部から前記軸線方向の他方側に向かって突出する複数の第2軸方向突起を含む、
付記6に記載の主軸装置。
【0111】
(付記8)
前記複数の第1軸方向突起及び前記複数の第2軸方向突起は、互いに同じ数設けられ、
前記複数の第2軸方向突起の各々は、前記円環部の周方向において互いに隣り合う2つの前記第1軸方向突起の間の中央に設けられる、
付記7に記載の主軸装置。
【0112】
(付記9)
前記支持構造は、前記円環部との間に隙間が形成されるように前記円環部に連結された補強リング部を更に備える、
付記1から8の何れかに記載の主軸装置。
【0113】
(付記10)
前記支持構造は、
前記軸線方向から見て円環形状をなし、前記内接接続部が内周全体にわたって設けられる内接リングと、
前記軸線方向から見て前記内接リングよりも大きい外径の円環形状をなし、前記内接リングに対して前記軸線方向に離間して配置され、前記外接接続部が外周全体にわたって設けられる外接リングと、
前記軸線方向から見て円環形状をなし、前記軸線方向において前記内接リングと前記外接リングとの間に設けられる弾性変形リングと、
前記内接リング及び前記外接リングと前記弾性変形リングとを結合するピンと、を含む、
付記1から9の何れかに記載の主軸装置。
【符号の説明】
【0114】
1…主軸装置、11…主軸、20…ハウジング、22…内周面、30…軸受ユニット、42…外周面、50…スクイズフィルムダンパ、51…Oリング(シール部材)、52…粘性流体、100…支持部材(支持構造)、101…円環部、102…内接接続部、103…外接接続部、104…内接突起、105…外接突起、106…第1軸方向接続部、107…第2軸方向接続部、108…第1軸方向突起、109…第2軸方向突起、200…支持部材(支持構造)、300…支持部材(支持構造)、400…支持構造、401…内接リング、402…外接リング、403…弾性変形リング、404…内接接続部、405…外接接続部、410…ピン、413…ピン、500…支持部材(支持構造)、503…外接接続部、600…支持部材(支持構造)、620…補強リング部、a…軸線、Da…軸線方向、Daf…軸線方向一方側、Dab…軸線方向他方側、Dr…径方向、Dc…周方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図18
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