(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024145987
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】飼料タンク用センサユニット、及び、飼料タンク
(51)【国際特許分類】
G01F 23/292 20060101AFI20241004BHJP
B65D 90/48 20060101ALI20241004BHJP
G01F 23/2962 20220101ALI20241004BHJP
【FI】
G01F23/292 Z
B65D90/48 B
G01F23/292 B
G01F23/2962
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058635
(22)【出願日】2023-03-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-05-20
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】516115500
【氏名又は名称】株式会社カムイ電子
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新関 智明
(72)【発明者】
【氏名】伴 泰洋
(72)【発明者】
【氏名】山田 剛
(72)【発明者】
【氏名】戸田 貴之
(72)【発明者】
【氏名】田中 望
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 修一
【テーマコード(参考)】
2F014
3E170
【Fターム(参考)】
2F014AB01
2F014FA00
2F014FA04
3E170AA03
3E170AA16
3E170AB13
3E170CA03
3E170CB04
3E170CB10
3E170PA01
3E170QA09
(57)【要約】
【課題】飼料タンク内への飼料の投入時に検出部に粉塵が付着するのを抑制できるようにして、飼料の検出精度を高めることができる飼料タンク用センサユニット、及び、飼料タンクを提供する。
【解決手段】飼料タンク用センサユニットは、センサ本体17と、センサカバー19と、を備える。センサ本体17は、飼料タンク1の上部の開閉蓋12の裏面に設置され、飼料タンク1の内部の飼料13を検出する。センサカバー19は、開閉蓋12が開いた状態でセンサ本体17の検出部17aの前面を覆い、開閉蓋12が閉じた状態で検出部17aの前面から離間する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飼料タンクの上部の開閉蓋の裏面に設置され、前記飼料タンクの内部の飼料を検出するセンサ本体と、
前記開閉蓋が開いた状態で前記センサ本体の検出部の前面を覆い、前記開閉蓋が閉じた状態で前記検出部の前面から離間するセンサカバーと、
を備えている飼料タンク用センサユニット。
【請求項2】
前記検出部が外部に露出するように前記センサ本体を内部に収容し、前記開閉蓋の裏面に固定されるセンサケースをさらに備え、
前記センサカバーは、略水平なカバー用回動軸を介して前記センサケースに回動可能に支持され、
前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの重心位置からずれた位置に配置されている、請求項1に記載の飼料タンク用センサユニット。
【請求項3】
前記開閉蓋は、略水平な蓋用回動軸を介して前記飼料タンクの上部に回動可能に支持され、
前記カバー用回動軸は前記蓋用回動軸と平行に配置されている、請求項2に記載の飼料タンク用センサユニット。
【請求項4】
前記蓋用回動軸は、前記開閉蓋の中心から一側に偏った位置に配置され、
前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの中心から前記蓋用回動軸の偏り側と逆側に偏った位置に配置されている、請求項3に記載の飼料タンク用センサユニット。
【請求項5】
飼料を内部に収容する飼料タンクと、
前記飼料タンクの上部に取り付けられる開閉蓋と、
前記開閉蓋の裏面に設置される飼料タンク用センサユニットと、を備え、
前記飼料タンク用センサユニットは、
前記飼料タンクの内部の飼料を検出するセンサ本体と、
前記開閉蓋が開いた状態で前記センサ本体の検出部の前面を覆い、前記開閉蓋が閉じた状態で前記検出部の前面から離間するセンサカバーと、
を備えている飼料タンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飼料タンク内の飼料を検出する飼料タンク用センサユニット、及び、飼料タンクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
畜産飼料は、一般的に飼料タンク内に備蓄される。飼料タンク内の飼料の残量は、従来は飼料タンクの上部やタンク側面の覗き窓を通して作業者が目視確認するのが一般的であった。しかし、このような作業者の目視による飼料残量の確認は作業者の作業負担が大きくなる。また、作業者による目視確認の場合、リアルタイムに残量把握ができないことから、飼料タンクに対して飼料を効率良く補給することが難しい。
【0003】
この対策として、飼料の残量を検出するためのセンサを飼料タンクに設置し、センサで検出した飼料の残量情報を通信機によって管理センターに送信する技術が案出されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の技術を採用した場合には、作業者の作業負担を軽減することができるうえ、飼料の残量情報を管理センターでリアルタイムに把握することができる。一方、飼料の残量を検出するためのセンサは、飼料タンクの上部の開閉蓋の裏面に設置される。このため、マッシュと呼ばれる粒度の細かい飼料を扱う場合には、その飼料の粉塵がセンサの検出部の前面に付着する可能性がある。
【0006】
特に、飼料投入口から大量の飼料を飼料タンク内に投入する際には、飼料投入口を通して飼料の粉塵が上方に舞い上がり、開状態の開閉蓋の裏面にあるセンサの検出部に大量の粉塵が付着する可能性がある。そして、センサの検出部に大量の粉塵が付着すると、開閉蓋を閉じてセンサによる飼料の残量の検出を再開した際に、付着した粉塵がセンサでの誤検出を招く原因となり易い。
【0007】
上記事情に鑑み、本発明は、飼料タンク内への飼料の投入時に検出部に粉塵が付着するのを抑制できるようにして、飼料の検出精度を高めることができる飼料タンク用センサユニット、及び、飼料タンクを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、飼料タンクの上部の開閉蓋の裏面に設置され、前記飼料タンクの内部の飼料を検出するセンサ本体と、前記開閉蓋が開いた状態で前記センサ本体の検出部の前面を覆い、前記開閉蓋が閉じた状態で前記検出部の前面から離間するセンサカバーと、
を備えている飼料タンク用センサユニットである。
【0009】
本発明の一態様は、上記の飼料タンク用センサユニットであって、前記検出部が外部に露出するように前記センサ本体を内部に収容し、前記開閉蓋の裏面に固定されるセンサケースをさらに備え、前記センサカバーは、略水平なカバー用回動軸を介して前記センサケースに回動可能に支持され、前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの重心位置からずれた位置に配置されている。
【0010】
本発明の一態様は、上記の飼料タンク用センサユニットであって、前記開閉蓋は、略水平な蓋用回動軸を介して前記飼料タンクの上部に回動可能に支持され、前記カバー用回動軸は前記蓋用回動軸と平行に配置されている。
【0011】
本発明の一態様は、上記の飼料タンク用センサユニットであって、前記蓋用回動軸は、前記開閉蓋の中心から一側に偏った位置に配置され、前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの中心から前記蓋用回動軸の偏り側と逆側に偏った位置に配置されている。
【0012】
本発明の一態様は、飼料を内部に収容する飼料タンクと、前記飼料タンクの上部に取り付けられる開閉蓋と、前記開閉蓋の裏面に設置される飼料タンク用センサユニットと、を備え、前記飼料タンク用センサユニットは、前記飼料タンクの内部の飼料を検出するセンサ本体と、前記開閉蓋が開いた状態で前記センサ本体の検出部の前面を覆い、前記開閉蓋が閉じた状態で前記検出部の前面から離間するセンサカバーと、を備えている飼料タンクである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、飼料タンク内への飼料の投入時に検出部に粉塵が付着するのを抑制することができる。したがって、本発明を採用した場合には、飼料の検出精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図3】実施形態の飼料タンク用センサユニットの一使用形態での斜視図である。
【
図4】実施形態の飼料タンク用センサユニットの他の使用形態での斜視図である。
【
図5】実施形態の開閉蓋の開閉時におけるセンサユニットの動作を示した飼料タンクの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面の適所には、飼料タンクの上方を指す矢印UPが記されている。
【0016】
図1は、本実施形態の飼料タンク1の斜視図であり、
図2は、同飼料タンク1の縦断面図である。
飼料タンク1は、複数の脚柱10によって支持されたタンク本体11と、タンク本体11の上部に開閉可能に設置された開閉蓋12と、を備えている。複数の脚柱10は、農場の敷地内等に設置される。タンク本体11は、円筒部の下方に円錐筒部が連設された概略形状とされている。タンク本体11の円筒部の上部には、飼料13を投入するための飼料投入口14が形成されている。また、タンク本体11の円錐筒部の下端には、図示しない飼料13の取り出し口が設けられている。
【0017】
開閉蓋12は、周壁12sと頂部壁12tを有する浅い有底円筒状に形成されている。周壁12sは、タンク本体11の上部の飼料投入口14の縁部にヒンジ15を介して連結されている。開閉蓋12は、タンク本体11に対し、ヒンジ15の回動軸15a(蓋用回動軸)を介して回動可能に連結されている。回動軸15aは、開閉蓋12の中心から一側に偏った位置に配置されている。頂部壁12tのタンク本体11内に臨む裏面には、本実施形態の飼料タンク用センサユニット16(以下、「センサユニット16」と称する。)が設置されている。
【0018】
センサユニット16は、タンク本体11に投入された飼料13を検出する(例えば、飼料13の残量を検出する。)ためのセンサ本体17を備えている。センサ本体17としては、例えば、レーザーセンサや撮像カメラ、赤外線センサ、超音波センサ等を採用することができる。タンク本体11には、センサ本体17で検出した検出情報を外部の管理センターに送信するための図示しない通信機が設置されている。
【0019】
図3は、開閉蓋12が飼料投入口14を閉じた状態でのセンサユニット16の斜視図であり、
図4は、開閉蓋12が飼料投入口14を開いた状態でのセンサユニット16の斜視図である。
センサユニット16は、上記のセンサ本体17と、センサ本体17を内部に収容するセンサケース18と、センサケース18に回動可能に支持されたセンサカバー19と、を備えている。センサ本体17は、検出部17aが外部に露出するように長方体状の樹脂容器20内に収容されている。樹脂容器20内には、検出部17aとともに制御基板22が収容されている。
【0020】
センサケース18は、樹脂容器20よりも一回り大きい長方体状に形成されている。センサケース18の一面は開閉蓋12の裏面に固定されている。センサケース18は、開閉蓋12が閉状態のときに下方に向く側の面に、長方形状の窓21が形成されている。センサ本体17の検出部17aは、開閉蓋12が閉状態のときに、センサケース18の窓21を通して下方側に露出する。
なお、センサケース18は、一方向に長尺な長方形状の正面視形状に形成されている。センサケース18の正面視形状の長辺と短辺とに直交する高さ方向の寸法は、長辺や短辺の寸法に比較して小さくなっている。また、センサケース18は、正面視で短辺となる側の辺が開閉蓋12の回動軸15aと平行になるように開閉蓋12に取り付けられている。
【0021】
センサカバー19は、正面視形状が長方形状の遮蔽壁19aと、遮蔽壁19aの左右の長辺から略直角に屈曲して延びる一対の側壁19bと、を有する。遮蔽壁19aは、センサ本体17の検出部17aの前面を遮蔽し得るように形成されている。一対の側壁19bは、遮蔽壁19aの長手方向の一端部寄り位置において、センサケース18に回動可能に支持されている。より正確には、一対の側壁19bは、センサカバー19の中心19c(重心位置)から長手方向の一端部側にずれた位置において、回動軸23(カバー用回動軸)によってセンサケース18に回動可能に支持されている。センサカバー19の回動軸23は、開閉蓋12の回動軸15aと平行に形成されている。また、回動軸23は、センサカバー19の中心19c(重心位置)に対し、開閉蓋12の回動軸15aの偏り側と逆側に偏った位置に配置されている。
【0022】
また、センサ本体17の検出部17aは、センサケース18の長手方向の回動軸23の配置される側に偏った位置に配置されている。本実施形態の場合、センサカバー19の長手方向の長さはセンサケース18の長手方向の長さよりも短く設定されている。したがって、
図3に示すように、センサカバー19の遮蔽壁19aがセンサ本体17の検出部17aを覆った状態においては、センサ本体17の検出部17aのない領域の一部は外部に露出する。
【0023】
つづいて、センサユニット16の動作について説明する。
図5は、開閉蓋12の開閉時におけるセンサユニット16の動作を示した縦断面図である。
図5に示すように、開閉蓋12が回動軸15aを中心として飼料投入口14を開くように回動し、開閉蓋12の頂部壁12tの裏面が上方に向いている状態では、センサユニット16のセンサカバー19がセンサ本体17の検出部17aの前方を遮蔽している。このとき、
図3に示すように、センサカバー19は、重心位置(中心19c)が回動軸23から離間している。このため、センサカバー19の自重は、センサ本体17の検出部17aの前方を遮蔽状態に維持するように作用している。
この状態では、センサカバー19が検出部17aの前面(上方)を覆うため、飼料投入口14を通して飼料13を投入する際に飼料13の粉塵が上方に舞い上がることがあっても、検出部19の前面にその粉塵が付着しなくなる。
【0024】
また、この状態から
図5中の仮想線で示すように、開閉蓋12が回動軸15aを中心として飼料投入口14を閉じる方向に回動すると、センサカバー19が回動軸23を中心としてセンサ本体17の検出部17aの前方から離間するように回動するようになる。このとき、センサカバー19は、回動軸15aを中心とした開閉蓋12の頂部壁12tの旋回に伴い、重心位置(中心19c)が回動軸23の直下に位置されるようにセンサケース18に対して相対回動する。
【0025】
こうして、
図1,
図2に示すように、開閉蓋12が飼料投入口14を完全に閉じるようになると、センサ本体17の検出部17aが鉛直下方を向き、センサカバー19が検出部17aの下方から離間した状態に維持される。この結果、センサ本体17の検出部17aは、センサカバー19によって検出を阻害されることなく、飼料タンク1内の飼料13を検出することが可能になる。
なお、本実施形態では、センサカバー19の遮蔽壁19aの長手方向の長さがセンサケース18の長手方向の長さよりも短く設定されているため、センサカバー19は、センサ本体17の検出部17aによる検出をより阻害し難い。
【0026】
また、この状態から、開閉蓋12が回動軸15aを中心として飼料投入口14を開く方向に回動すると、センサカバー19が回動軸23を中心としてセンサ本体17の検出部17aの前方を覆うように回動するようになる。このとき、センサカバー19は、回動軸15aを中心とした開閉蓋12の頂部壁12tの旋回に伴い、重心位置(中心19c)が回動軸23の直下に位置されるようにセンサケース18に対して相対回動する。こうして、開閉蓋12が
図5に示すように完全に開かれると、センサカバー19は自重によってセンサ本体17の検出部17aの前方を遮蔽した状態に維持される。
【0027】
以上のように、本実施形態のセンサユニット16は、開閉蓋12が開いた状態では、センサカバー19がセンサ本体17の検出部17aの前面を覆い、開閉蓋12が閉じた状態では、センサカバー19が検出部17aの前面から離間する。このため、飼料投入口14を通して飼料タンク1に飼料13を投入する際に、飼料投入口14を通して粉塵が舞い上がってもその粉塵が検出部17aの前面に付着するのをセンサカバー19によって防ぐことができる。また、飼料13の投入後に開閉蓋12が閉じられると、センサカバー19による検出部17aの覆いが解除されるため、飼料タンク1内の飼料13の検出を速やかに再開することができる。
したがって、本実施形態のセンサユニット16を採用した場合には、飼料タンク1内への飼料13の投入時に検出部17aに粉塵が付着するのを抑制でき、飼料13の検出精度をより高めることができる。
【0028】
特に、本実施形態のセンサユニット16は、センサカバー19が略水平な回動軸23(カバー用回動軸)を介してセンサケース18に回動可能に支持されるとともに、回動軸23がセンサカバーの重心位置(中心19c)からずれた位置に配置されている。このため、開閉蓋12を閉じた状態では、センサカバー19が自重によって検出部17aの前面から離間するように開き、開閉蓋12を開いた状態では、センサカバー19が自重によって検出部17aの前面を覆うように閉じる。
したがって、本実施形態のセンサユニット16を採用した場合には、動力を用いない簡単な構成により、検出部17aに粉塵が付着するのを防ぐことができる。
【0029】
また、本実施形態のセンサユニット16は、開閉蓋12が略水平な回動軸15a(蓋用回動軸)を介して飼料投入口14の縁部に回動可能に支持され、センサカバー19の回動軸23(カバー用回動軸)が開閉蓋12の回動軸15aと平行に配置されている。このため、開閉蓋12が回動軸15aを中心として開閉操作されると、センサカバー19が開閉蓋12の回動軸15aと平行な回動軸回りでスムーズに回動するようになる。
したがって、本構成を採用した場合には、開閉蓋12の開閉動作に連動した確実なセンサカバー19の開閉動作を得ることができる。
【0030】
また、本実施形態のセンサユニット16は、開閉蓋12の回動軸15aが開閉蓋12の中心から一側に偏った位置に配置され、センサカバー19の回動軸23がセンサカバー19の中心19cから開閉蓋12の回動軸15aの偏り側と逆側に偏った位置に配置されている。このため、開閉蓋12を開くときには、開閉蓋12が開く初期段階(開閉蓋12が上方に持ち上がる段階)でセンサ本体17の検出部17aの前面に次第に近接するようになる。したがって、本構成を採用した場合には、開閉蓋12の開動作時にセンサカバー19が急激に閉じられないため、センサカバー19の急激な閉動作による衝撃によってセンサ本体17に悪影響が及ぶのを防止することができる。
【0031】
<他の実施形態>
図6は、本実施形態の飼料タンク101の斜視図である。
本実施形態の飼料タンク101は、タンク本体111の上部中央に筒状の飼料投入口14が設けられ、その飼料投入口14が浅い有底円筒状の開閉蓋112によって閉じられるようになっている。ただし、本実施形態の開閉蓋112は、飼料投入口14の縁部にヒンジによって連結されていない。飼料投入口14から飼料を投入する際には、開閉蓋112の裏面を上向きにして、飼料タンク101の上部の平坦な蓋置き部30に開閉蓋112を載置する。
センサユニット16は、上記の実施形態と同様の構成とされ、開閉蓋112の裏面に同様に取り付けられている。
【0032】
飼料タンク101は、開閉蓋112がタンク本体111によって連結されていないものの、開閉蓋112が裏面を上向きにして蓋置き部30に載置されると、センサユニット16のセンサカバー19が自重によってセンサ本体の検出部の前面を覆うことになる。また、開閉蓋112が、裏面を下向きにして飼料投入口14に取り付けられると、センサユニット16のセンサカバー19が自重によってセンサ本体の検出部の前面から離間することになる。
【0033】
したがって、本実施形態の飼料タンク101を採用した場合にも、飼料タンク101内への飼料の投入時に検出部に粉塵が付着するのを抑制でき、飼料の検出精度をより高めることができる。
【0034】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、
図1~
図5に示す実施形態では、開閉蓋12の回動軸15aとセンサカバー19の回動軸23が夫々の中心に対して逆側に偏って配置されているが、必ずしもこの構成に限定されない。例えば、開閉蓋12の回動軸15aとセンサカバー19の回動軸23は夫々の中心に対して同側に偏って配置されるようにしても良い。
【0035】
また、
図1~
図5に示す実施形態では、開閉蓋12の回動軸15aとセンサカバー19の回動軸23が相互に平行に配置されているが、開閉蓋12の回動軸15aとセンサカバー19の回動軸23は必ずしも平行でなくても良い。
さらに、上記の各実施形態では、センサカバー19が自重によってセンサ本体17の検出部17aの遮蔽とその解除が行われるが、センサカバー19による検出部17aの遮蔽とその解除は必ずしも自重を用いるものでなくても良い。センサカバー19は、例えば、アクチュエータによって作動させるようにしても良い。
【符号の説明】
【0036】
1,101…飼料タンク
12,112…開閉蓋
14…飼料投入口
15a…回動軸(蓋用回動軸)
16…センサユニット(飼料タンク用センサユニット)
17…センサ本体
17a…検出部
18…センサケース
19…センサカバー
19c…中心(重心位置)
23…回動軸(カバー用回動軸)
【手続補正書】
【提出日】2024-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飼料タンクの上部の開閉蓋の裏面に設置され、前記飼料タンクの内部の飼料を検出するセンサ本体と、
前記開閉蓋が開いた状態で前記センサ本体の検出部の前面を覆い、前記開閉蓋が閉じた状態で前記検出部の前面から離間するセンサカバーと、
前記検出部が外部に露出するように前記センサ本体を内部に収容し、前記開閉蓋の裏面に固定されるセンサケースと、を備え、
前記センサカバーは、略水平なカバー用回動軸を介して前記センサケースに回動可能に支持され、
前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの重心位置からずれた位置に配置されている、飼料タンク用センサユニット。
【請求項2】
前記開閉蓋は、略水平な蓋用回動軸を介して前記飼料タンクの上部に回動可能に支持され、
前記カバー用回動軸は前記蓋用回動軸と平行に配置されている、請求項1に記載の飼料タンク用センサユニット。
【請求項3】
前記蓋用回動軸は、前記開閉蓋の中心から一側に偏った位置に配置され、
前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの中心から前記蓋用回動軸の偏り側と逆側に偏った位置に配置されている、請求項2に記載の飼料タンク用センサユニット。
【請求項4】
飼料を内部に収容するタンク本体と、
前記タンク本体の上部に取り付けられる開閉蓋と、
前記開閉蓋の裏面に設置される飼料タンク用センサユニットと、を備え、
前記飼料タンク用センサユニットは、
前記飼料タンクの内部の飼料を検出するセンサ本体と、
前記開閉蓋が開いた状態で前記センサ本体の検出部の前面を覆い、前記開閉蓋が閉じた状態で前記検出部の前面から離間するセンサカバーと、
前記検出部が外部に露出するように前記センサ本体を内部に収容し、前記開閉蓋の裏面に固定されるセンサケースと、を備え、
前記センサカバーは、略水平なカバー用回動軸を介して前記センサケースに回動可能に支持され、
前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの重心位置からずれた位置に配置されている、飼料タンク。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の一態様は、飼料タンクの上部の開閉蓋の裏面に設置され、前記飼料タンクの内部の飼料を検出するセンサ本体と、前記開閉蓋が開いた状態で前記センサ本体の検出部の前面を覆い、前記開閉蓋が閉じた状態で前記検出部の前面から離間するセンサカバーと、前記検出部が外部に露出するように前記センサ本体を内部に収容し、前記開閉蓋の裏面に固定されるセンサケースと、を備え、前記センサカバーは、略水平なカバー用回動軸を介して前記センサケースに回動可能に支持され、前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの重心位置からずれた位置に配置されている、飼料タンク用センサユニットである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明の一態様は、飼料を内部に収容するタンク本体と、前記タンク本体の上部に取り付けられる開閉蓋と、前記開閉蓋の裏面に設置される飼料タンク用センサユニットと、を備え、前記飼料タンク用センサユニットは、前記飼料タンクの内部の飼料を検出するセンサ本体と、前記開閉蓋が開いた状態で前記センサ本体の検出部の前面を覆い、前記開閉蓋が閉じた状態で前記検出部の前面から離間するセンサカバーと、前記検出部が外部に露出するように前記センサ本体を内部に収容し、前記開閉蓋の裏面に固定されるセンサケースと、を備え、前記センサカバーは、略水平なカバー用回動軸を介して前記センサケースに回動可能に支持され、前記カバー用回動軸は、前記センサカバーの重心位置からずれた位置に配置されている、飼料タンクである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
図3は、開閉蓋12が飼料投入口14を
開いた状態でのセンサユニット16の斜視図であり、
図4は、開閉蓋12が飼料投入口14を
閉じた状態でのセンサユニット16の斜視図である。
センサユニット16は、上記のセンサ本体17と、センサ本体17を内部に収容するセンサケース18と、センサケース18に回動可能に支持されたセンサカバー19と、を備えている。センサ本体17は、検出部17aが外部に露出するように長方体状の樹脂容器20内に収容されている。樹脂容器20内には、検出部17aとともに制御基板22が収容されている。