(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146019
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】車両用受電装置
(51)【国際特許分類】
B60L 5/08 20060101AFI20241004BHJP
B60M 7/00 20060101ALI20241004BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241004BHJP
B60L 50/53 20190101ALN20241004BHJP
B60L 53/14 20190101ALN20241004BHJP
【FI】
B60L5/08
B60M7/00 U
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L50/53
B60L53/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058681
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 栄二
(72)【発明者】
【氏名】青木 賢司
(72)【発明者】
【氏名】田島 陽一
【テーマコード(参考)】
5G503
5H105
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503FA06
5H105BA09
5H105BB05
5H105CC02
5H105DD03
5H105EE04
5H105EE15
5H125AA01
5H125AC01
5H125AC12
5H125AC22
5H125FF11
(57)【要約】
【課題】接触体と給電体との上下方向の相対位置が変動した場合であっても、接触体と給電体とが接触した状態を維持し易い車両用受電装置を実現する。
【解決手段】車両用受電装置の受電体42が、受電体連結機構50により上側Z1から吊り下げられた状態で支持された支持体60と、支持体60に支持されて支持体60から下側Z2に突出した状態で給電体に接触する接触体45と、を備え、接触体45は、接触体支持機構80を介して支持体60に支持され、接触体支持機構80は、支持体60に対して、接触体45を上下方向Zに揺動自在とすると共に、接触体45を上下方向Zの基準位置に向けて付勢するように構成されている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、道路に沿って延在するように前記道路の路面に設置された給電体を備えた給電設備から、前記車両の走行中に電力の供給を受ける車両用受電装置であって、
前記車両の車体に取り付けられる取付部と、
前記給電体に接触して受電する受電体と、
前記取付部と前記受電体とを連結する受電体連結機構と、
を備え、
前記受電体は、前記受電体連結機構により上側から吊り下げられた状態で支持された支持体と、前記支持体に支持されて前記支持体から下側に突出した状態で前記給電体に接触する接触体と、を備え、
前記接触体は、接触体支持機構を介して前記支持体に支持され、
前記接触体支持機構は、前記支持体に対して、前記接触体を上下方向に揺動自在とすると共に、前記接触体を上下方向の基準位置に向けて付勢するように構成されている、車両用受電装置。
【請求項2】
上下方向視で前記車両の前後方向に直交する方向を幅方向として、
前記接触体支持機構は、前記支持体に対して、
前記接触体を前記前後方向にも揺動自在とすると共に、前記接触体を前記前後方向の基準位置に向けて付勢するように、又は、
前記接触体を前記幅方向にも揺動自在とすると共に、前記接触体を前記幅方向の基準位置に向けて付勢するように、
構成されている、請求項1に記載の車両用受電装置。
【請求項3】
前記受電体連結機構は、前記取付部から下方に延在する連結部材を備え、
前記支持体は、支持体連結機構を介して上側から吊り下げた状態で前記連結部材に支持され、
上下方向視で前記車両の前後方向に直交する方向を幅方向として、
前記支持体連結機構は、前記連結部材に対して、
前記支持体を上下方向に揺動自在とすると共に、前記支持体を上下方向の基準位置に向けて付勢するように、又は、
前記支持体を前記前後方向に沿う前後方向軸心回りに揺動自在とすると共に、前記支持体を前記前後方向軸心回りの基準位置に向けて付勢するように、又は、
前記支持体を前記幅方向に沿う幅方向軸心回りに揺動自在とすると共に、前記支持体を前記幅方向軸心回りの基準位置に向けて付勢するように、
構成されている、請求項1又は2に記載の車両用受電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路面に設置された給電体から電力の供給を受ける車両用受電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
路面に設置された給電体を備えた給電設備から、電力の供給を受ける車両用受電装置が知られている。以下、背景技術の説明等において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1には、路面(11)に設置された給電体(30a~30b)に接触して電力の供給を受ける接触体(14a~14c)を備える車両用受電装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/0111799号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の車両用受電装置では、給電体(30a~30b)は、路面(11)に沿って長い距離に亘って設置されている。そのような給電体(30a~30b)の全長に亘って接触体(14a~14c)との接触面の平面度を高く確保することは困難であり、接触面に凹凸が存在する可能性が高い。車両用受電装置を備えた車両が、このような給電体(30a~30b)から受電しようとする場合、給電体(30a~30b)の接触面の凹凸に起因して接触体と給電体との上下方向の相対位置が変動し、接触体と給電体とが離れてしまうことが考えられる。接触体と給電体とが離れる期間があると車両用受電装置の受電効率が低下する。しかし、特許文献1にはこのような問題について特に記載が無い。
【0005】
そこで、接触体と給電体との上下方向の相対位置が変動した場合であっても、接触体と給電体とが接触した状態を維持し易い車両用受電装置の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る車両用受電装置は、車両に搭載され、道路に沿って延在するように前記道路の路面に設置された給電体を備えた給電設備から、前記車両の走行中に電力の供給を受ける車両用受電装置であって、前記車両の車体に取り付けられる取付部と、前記給電体に接触して受電する受電体と、前記取付部と前記受電体とを連結する受電体連結機構と、を備え、前記受電体は、前記受電体連結機構により上側から吊り下げられた状態で支持された支持体と、前記支持体に支持されて前記支持体から下側に突出した状態で前記給電体に接触する接触体と、を備え、前記接触体は、接触体支持機構を介して前記支持体に支持され、前記接触体支持機構は、前記支持体に対して、前記接触体を上下方向に揺動自在とすると共に、前記接触体を上下方向の基準位置に向けて付勢するように構成されている。
【0007】
本構成によれば、接触体と給電体との上下方向の相対位置が変動した場合であっても、接触体と給電体とが接触した状態を維持し易い。また、接触体の方が受電体の全体よりも重量が小さいため、受電体の全体を上下動させる場合に比べて、周期の短い上下方向の相対位置の変動に対しても接触体を追従させて接触体と給電体とが接触した状態を維持し易い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図8】
図1の受電体が備える支持体が第1姿勢の状態を示す図
【
図9】
図1の受電体が備える支持体が第2姿勢の状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、車両用受電装置の実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、車両用受電装置10(以下、受電装置10という)の側面図である。
図2は、受電装置10の上面図である。受電装置10は車両11に搭載される。この受電装置10は、給電設備30から車両11の走行中に電力の供給を受ける。ここで、車両11の前後方向を前後方向Xとする。また、前後方向Xの前方側を前後方向前側X1とし、前後方向Xの後方側を前後方向後側X2とする。また、車両11の上下方向を上下方向Zとし、上下方向視で前後方向Xに直交する方向を幅方向Yとする。
【0011】
図1及び
図2に示すように、給電設備30は、道路20に沿って延在するように道路20の路面20aに設置された給電体32を備える。ここで、部材の形状に関し、「ある方向に沿って延在する」とは、当該方向を基準方向として、部材の延在方向が前記基準方向に平行な形状に限らず、部材の全体又は一部の延在方向が前記基準方向に交差する方向となっていてもよく、部材の全体としての延在方向が前記基準方向に対して予め定められた範囲内(例えば20度以下)である形状も含む概念として用いる。図示の例では、車両11の前後方向Xと、給電体32が道路20に沿って延在する方向と、が同じ方向である。
【0012】
本実施形態では、給電設備30は、電源34とケーブル36とを備える。給電体32は、例えば遠方の電源34とケーブル36で接続されて電力が供給され、受電装置10に備えられた受電体42と接触することにより受電装置10に電力を供給する。図示の例では、路面20aに掘られた前後方向Xに沿って延在する溝24に板状の給電体32及び給電体32と道路20とを絶縁する絶縁体38が設置されている。また、受電体42と接触する給電体32の上面である接触面32aと路面20aとが同じ高さとなっている。
【0013】
図1に示すように、本実施形態では車両11が受電端子13を備える。受電装置10に供給された電力は、受電端子13を介して車両11が備える電子機器(例えば走行駆動源15や蓄電池、車両11の制御装置等)に供給される。また、
図2に示すように、本実施形態では車両11の車体14には、受電装置10の取付部41が設けられている。好適には、車体14の下部に取付部41が取り付けられる。
【0014】
受電装置10は、給電体32に接触して受電する受電体42を備える。本実施形態では、受電装置10は複数(
図1に示す例では3つ)の受電体42を備える。複数の受電体42は、車両11の前後方向Xに並ぶように配置されている。なお、
図2に示す例では、車両11の中央以外の受電体42は省略して示している。
【0015】
本実施形態では、車両11と給電体32との幅方向Yの位置関係を取得するために、給電体32を検出する給電体検出装置18が車両11に備えられる。給電体検出装置18は、路面20aが含まれる撮影範囲E1を撮影する撮影装置であってもよいし、給電体32を検出する専用のセンサであってもよい。給電体検出装置18が撮影装置の場合は、路面20aが含まれる撮影画像から例えば画像認識により給電体32が検出される。図示の例では、給電体検出装置18は前後方向前側X1の路面20aが含まれる撮影範囲E1を撮影するフロントカメラであるが、前後方向後側X2の路面20aが含まれる撮影範囲を撮影するリヤカメラであってもよい。
図1及び
図2では、車両11が二点鎖線で示されている。受電装置10が搭載される車両11は、特に限定されないが、例えば、回転電機を走行駆動源15とする電気自動車である。走行駆動源15は、受電装置10から電力を供給されて車輪16を回転する。
【0016】
図3は受電装置10が備える受電体42の前面図である。
図4は受電体42の下面図である。
図5は受電体42の上面図である。受電体42は接触体45を備え、接触体45が給電体32に接触する。接触体45を構成する材料の例としては、グラファイト等の炭素系材料、銅等の金属系材料、それらの混合物などが挙げられる。
【0017】
本実施形態では、受電体42は、後述の受電体連結機構50により、接触体45が給電体32に接触している「接触状態」と、接触体45が給電体32に接触していない「浮上状態」と、に移動する。浮上状態の受電体42の上下方向Zにおける位置は、受電体42が給電体32に接触しない位置であればよいが、道路20上の凸部や異物と接触しにくい位置が望ましい。以下の記載において、前後方向X、前後方向前側X1、前後方向後側X2、幅方向Y、上下方向Z、上側Z1、下側Z2のそれぞれは、特に言及が無い場合は、接触体45が給電体32に接触している接触状態の場合での方向とする。本実施形態では、接触体45の下面が給電体32と接触する接触面45aとなっている。接触体45は、後述する支持体60から下側Z2に突出した状態で給電体32に接触する。
【0018】
図1及び
図2に示すように、受電装置10は、取付部41と受電体42とを連結する受電体連結機構50を備える。また、受電体連結機構50は、受電体42の位置を、接触体45が給電体32に接触する「接触状態」と接触体45が給電体32に接触しない「浮上状態」との間で上下方向Zに移動させるように構成されている。なお、
図3から
図5では受電体連結機構50は省略されている。
【0019】
受電体42は、接触体45を支持する支持体60を備える。支持体60は、受電体連結機構50により上側Z1から吊り下げられた状態で支持される。図示の例では、支持体60は、上下方向視で五角形の枠体である。本実施形態では、受電体連結機構50は、取付部41から下側Z2に延在する連結部材51を備える。支持体60は、連結部材51により上側Z1から吊り下げられた状態で支持される。
【0020】
ここで、
図3に示すように、支持体60における上側Z1の面を上面60aとする。また、支持体60における下側Z2の面を下面60bとする。支持体60における前後方向前側X1の部分を支持体前部60cとする。また、支持体60における前後方向後側X2の部分を支持体後部60dとする。本実施形態では、接触体45は、支持体60の下面60bから下側Z2に突出した状態で給電体32に接触する。
【0021】
図6は、受電体42のVI-VI視断面図である。本実施形態では、支持体60は第1支持部材61と第2支持部材62とを備える。第1支持部材61は支持体60における上下方向Zに厚みを有する板状の部材である。また、第2支持部材62は支持体60における上下方向Zに厚みを有する板状の部材である。本実施形態では、第1支持部材61と第2支持部材62とは、後述の第1保護部63と第2保護部64と接続部65とを介して連結されている。
【0022】
本実施形態では、第1支持部材61は、接触体45が第1支持部材61から下側Z2に突出した状態で給電体32に接触するように接触体45を支持する。第1支持部材61を構成する材料の例としては、炭素繊維、ガラス繊維等を用いた繊維強化プラスチック(FRP)、炭素系材料、金属系材料、合成樹脂等が挙げられる。
【0023】
本実施形態では、第2支持部材62は、第1支持部材61の上面61a側に配置される。第2支持部材62を構成する材料の例としては、炭素繊維、ガラス繊維等を用いた繊維強化プラスチック(FRP)、炭素系材料、金属系材料、合成樹脂等が挙げられる。好適には、第2支持部材62は導電性材料で構成される。
【0024】
図3及び
図4に示すように、本実施形態では、第2支持部材62は、第1導電部材44を介して車体14側に設けられた受電端子13(
図1参照)に電気的に接続される。第1導電部材44を構成する材料の例としては、銅製、アルミ製等の電線、バスバー等が挙げられる。第1導電部材44は、例えば1つの受電体42に対し、複数本(
図4では2本)設けられる。第1導電部材44は、連結部材51に沿って配置されてもよく、第1導電部材44が連結部材51の内部に配置されてもよい。第2支持部材62と取付部41とは絶縁されていることが望ましい。
【0025】
本実施形態では、接触体45は、第2支持部材62と第2導電部材46を介して電気的に接続される。第2導電部材46を構成する材料の例としては、銅製、アルミ製等の電線、バスバー等が挙げられる。第2導電部材46は、例えば1つの接触体45に対し、複数本(
図5では2本)設けられる。第2導電部材46は、支持体60の外側に配置されてもよく、支持体60の内側に配置されてもよい。また、第1支持部材61と第2支持部材62とが絶縁されていてもよい。
【0026】
図7は、受電装置10の拡大側面図である。本実施形態では、支持体60は前後方向前側X1に第1保護部63を備える。第1保護部63は、第1支持部材61に対して着脱可能に構成される。第1保護部63を構成する材料は特に限定されないが、例えば絶縁性材料で構成される。好適には、第1保護部63は合成樹脂で構成される。
【0027】
図7に示すように、本実施形態では、支持体60は前後方向後側X2に第2保護部64を備える。第2保護部64は、第1支持部材61に対して着脱可能に構成される。第2保護部64を構成する材料は特に限定されないが、例えば絶縁性材料で構成される。好適には、第2保護部64は合成樹脂で構成される。
【0028】
図7に示すように、本実施形態では、支持体60は接続部65を備える。接続部65は、後述する支持体連結機構70を介して受電体連結機構50により支持される。また、接続部65は、第1保護部63と第2保護部64との間に配置される。また、接続部65は、第1支持部材61における接触体45を支持する部分に対して着脱可能に構成される。接続部65を構成する材料は特に限定されないが、例えば絶縁性材料で構成される。
【0029】
図6に示すように、本実施形態では、受電装置10は、支持体連結機構70を備えている。図示の例では、連結部材51は、第1リンク151及び第3リンク153である。支持体60は、支持体連結機構70を介して上側Z1から吊り下げた状態で連結部材51により支持されている。
【0030】
本実施形態では、支持体連結機構70は、連結部材51(図示の例では第1リンク151及び第3リンク153)に対して支持体60を幅方向Yに沿う幅方向軸心回りに揺動自在とする第1揺動機構を備えている。本実施形態では、支持体連結機構70が備える第1揺動部材71、幅方向軸部72、及び、第1付勢部材75が「第1揺動機構」として機能する。また、支持体連結機構70は、連結部材51に対して支持体60を、上記第1揺動機構により幅方向軸心回りの基準位置に向けて付勢する。幅方向軸心回りの基準位置は任意の位置であるが、例えば、支持体60の下面60bが後述の第2姿勢P2となる位置である。
【0031】
図6及び
図7に示すように、本実施形態では、支持体連結機構70は、第1揺動部材71を備えている。また、支持体連結機構70は幅方向軸部72を備えている。第1揺動部材71は幅方向軸部72を介して、連結部材51に対して支持体60を幅方向軸心回りに揺動自在に連結されている。図示の例では、幅方向軸部72が支持体60の接続部65に固定され、幅方向軸部72に対して第1揺動部材71が揺動自在に連結されている。
【0032】
また、支持体連結機構70は第1付勢部材75を備えている。本実施形態では、第1付勢部材75が「付勢部材」として機能する。第1付勢部材75は、連結部材51に対して支持体60を幅方向軸心回りの第1基準位置に向けて付勢するように構成されている。図示の例では、第1付勢部材75は、幅方向軸部72に対して第1揺動部材71を幅方向軸心回りの第1基準位置に向けて付勢する。第1付勢部材75の例としては、ねじりコイルばね、ぜんまいばね等が挙げられる。
【0033】
本実施形態では、第1付勢部材75は、接触体45が給電体32に接触している「接触状態」で、支持体60の下面60bが給電体32の上面に沿った第1姿勢P1となり、接触体45が給電体32に接触していない「浮上状態」で、支持体60の下面60bが、前後方向前側X1へ向かうに従って上側Z1へ向かう方向に沿って傾斜した第2姿勢P2となるように、支持体60を付勢する。本実施形態では、上記の接触状態で第1支持部材61の下面61bが給電体32の接触面32aと並行な第1姿勢P1となり、上記の浮上状態で第1支持部材61の下面61bが、前後方向前側X1へ向かうに従って上側Z1へ向かう方向に沿って傾斜した第2姿勢P2となる。
【0034】
なお、第1付勢部材75により、支持体60が第1姿勢P1と第2姿勢P2と図示しない第3姿勢とに切り替えられるように付勢されていてもよい。第3姿勢の例としては、受電体42が車体14側に格納される格納位置における支持体60の姿勢が挙げられる。第3姿勢は、例えば、支持体60の下面60bが、前後方向前側X1へ向かうに従って下側Z2へ向かう方向に沿って傾斜した姿勢、又は、前後方向Xと平行な姿勢である。好適には、受電体42が格納される格納位置では、受電体42の下端が車体14の下端14aと同じ位置、又は、車体14の下端14aよりも上側Z1の位置である。
【0035】
図6に示すように、本実施形態では、支持体連結機構70は、連結部材51に対して支持体60を前後方向Xに沿う前後方向軸心回りに揺動自在とする第2揺動機構77を備えている。第2揺動機構77は、第1揺動部材71に設けられる。第2揺動機構77による揺動は、車両11の幅方向Yに対して支持体60の下面60bが平行な状態を0度とすると、好適には±10度以下であり、より好適には±5度以下であり、更に好適には±3度以下である。本実施形態では、第2揺動機構77の揺動位置は、後述の第1先端部151b及び第3先端部153bにおける回動位置とは異なる位置である。
【0036】
本実施形態では、第2揺動機構77は、連結部材51に対して支持体60を前後方向軸心回りの基準位置に向けて付勢する第2付勢部材(不図示)を備える。前後方向軸心回りの基準位置は任意の位置であるが、例えば、車両11の幅方向Yに対して支持体60の下面60bが平行となる位置が設定される。第2付勢部材の例としては、ねじりコイルばね、ぜんまいばね等が挙げられる。
【0037】
本実施形態では、支持体連結機構70が、連結部材51に対して支持体60を上下方向Zに揺動自在とする第3揺動機構を備えている。本実施形態では、幅方向軸部72と幅方向軸部72を上下方向Zに揺動自在に支持する接続部65とが「第3揺動機構」として機能する。また、第3揺動機構は、連結部材51に対して支持体60を、上下方向Zの基準位置に向けて付勢する第3付勢部材(不図示)を備える。上下方向Zの基準位置は任意であるが、例えば想定される異物の大きさ又は接触体45の上下方向Zの摩耗に応じて設定される。第3付勢部材の例としては、コイルばね、板ばね等が挙げられる。
【0038】
本実施形態では、支持体連結機構70は、連結部材51に対して支持体60を前後方向Xに揺動自在とする第4揺動機構を備えている。本実施形態では、幅方向軸部72と幅方向軸部72を前後方向Xに揺動自在に支持する接続部65とが「第4揺動機構」として機能する。第4揺動機構は、連結部材51に対して支持体60を、前後方向Xの基準位置に向けて付勢する第4付勢部材(不図示)を備える。前後方向Xの基準位置は任意である。第4付勢部材の例としては、コイルばね、板ばね等が挙げられる。
【0039】
本実施形態では、支持体連結機構70は、連結部材51に対して支持体60を幅方向Yに揺動自在とする第5揺動機構を備えている。本実施形態では、幅方向軸部72が「第5揺動機構」としての機能を備えている。第5揺動機構は、連結部材51に対して支持体60を、幅方向Yの基準位置に向けて付勢する第5付勢部材(不図示)を備える。幅方向Yの基準位置は任意である。第5付勢部材の例としては、コイルばね、板ばね等が挙げられる。
【0040】
本実施形態では、支持体連結機構70の少なくとも一部が、第1支持部材61の上面61aと第2支持部材62の下面62bとの間に配置されている。図示の例では、第1揺動部材71の幅方向軸心、幅方向軸部72、第1付勢部材75等が第1支持部材61の上面61aと第2支持部材62の下面62bとの間に配置されている。
【0041】
本実施形態では、受電装置10は接触体支持機構80を備えている。接触体45は、接触体支持機構80を介して支持体60に支持される。また、接触体支持機構80は、支持体60に対して接触体45を上下方向Zに揺動自在に支持している。また、接触体支持機構80は、支持体60に対して接触体45を上下方向Zの基準位置に向けて付勢するように構成されている。
【0042】
本実施形態では、接触体支持機構80は、上下方向軸部81と接触体フランジ部82と接触体付勢部材85と挿通孔88とを備えている。接触体フランジ部82は接触体45の上側Z1に配置され、接触体45と一体的に構成される。接触体付勢部材85は、支持体60に対して接触体45を上下方向Zの基準位置に向けて付勢する。上下方向Zの基準位置は任意であるが、例えば想定される異物の大きさ、接触体45の摩耗限界寸法、又は、その両方に応じて設定される。
【0043】
本実施形態では、接触体フランジ部82は導電性材料で構成される。また、接触体フランジ部82における接触体45に対し幅方向Yの外側に突き出した部分に第2導電部材46の一端が電気的に接続されている。また、第2導電部材46の他端が第2支持部材62に電気的に接続されている。
図6に示す例では、接触体フランジ部82の下面に第2導電部材46の一端が電気的に接続されている。接触体フランジ部82を構成する材料の例としては、銅等の金属系材料、グラファイト等の炭素系材料、合成樹脂、それらの混合物などが挙げられる。
【0044】
本実施形態では、接触体付勢部材85が支持体60に対して接触体45を下側Z2に付勢するコイルばねである。また、上下方向Zの基準位置は、接触体フランジ部82が第1支持部材61の上面61aに接触する位置である。挿通孔88は、第1支持部材61の下面61bに設けられる。本実施形態では、挿通孔88は、第1支持部材61を上下方向Zに貫通する貫通孔であるが、第1支持部材61を貫通していなくてもよい。接触体45は、挿通孔88から第1支持部材61の下面61bから下側Z2に突出した状態で給電体32に接触する。
【0045】
本実施形態では、接触体フランジ部82は、第1支持部材61の上面61a側に配置される。また、接触体フランジ部82は接触体45に固定される。接触体フランジ部82の寸法は、前後方向X又は幅方向Yにおいて、接触体45が挿通される挿通孔88の寸法よりも大きい。また、接触体45の寸法は、前後方向Xの及び幅方向Yにおいて、接触体45が挿通される挿通孔88の寸法よりも小さい。
【0046】
本実施形態では、接触体支持機構80は、支持体60に対して接触体45を前後方向Xに揺動自在に支持する。また、接触体支持機構80は、支持体60に対して、接触体45を前後方向Xの基準位置に向けて付勢するように構成されている。また、接触体支持機構80は、支持体60に対して接触体45を幅方向Yに揺動自在に支持する。また、接触体支持機構80は、支持体60に対して、接触体45を幅方向Yの基準位置に向けて付勢するように構成されている。
【0047】
本実施形態では、上下方向軸部81が、第1支持部材61の上面61aと第2支持部材62の下面62bとの間で、接触体フランジ部82を前後方向X及び幅方向Yに揺動自在に支持する。接触体フランジ部82には、上下方向Zの貫通孔(不図示)が設けられて上下方向軸部81が挿通される。この貫通孔の径は、上下方向軸部81の外径より大きい。これにより、接触体45が支持体60に対して前後方向X及び幅方向Yに揺動自在とされる。
【0048】
本実施形態では、接触体支持機構80の接触体付勢部材85の上端部が第2支持部材62に固定され、接触体付勢部材85の下端部が接触体フランジ部82に固定される。これにより、支持体60に対して接触体45を前後方向Xの基準位置及び幅方向Yの基準位置に向けて付勢する。
【0049】
図3に示すように、本実施形態では、上述の支持体前部60cにおける幅方向Yの両側の側面67が、前後方向後側X2へ向かうに従って幅方向Yに互いに離れる側に傾斜した傾斜面となっている。また、
図4に示すように、支持体前部60cにおける幅方向Yの両側の側面67が、上側Z1に向かうに従って幅方向Yに互いに離れる側に傾斜した傾斜面となっている。
図4に示す例では、支持体前部60cにおける幅方向Yの両側の側面67の下端が互いに接触し、前後方向Xに連続したV字状となっている。また、幅方向Yの両側の側面67が支持体前部60cの下面68としても機能している。図示の例では、支持体前部60cの幅方向両側の側面67は、第1保護部63に形成されている。
【0050】
本実施形態では、
図7に示すように、支持体前部60cの下面68が、前後方向後側X2へ向かうに従って下側Z2へ向かうように傾斜した傾斜面となっている。図示の例では、支持体前部60cの下面68は、第1保護部63に形成されている。
【0051】
図6に示すように、本実施形態では、上述の支持体後部60dの下面69が、前後方向後側X2へ向かうに従って上側Z1へ向かうように傾斜した傾斜面となっている。図示の例では、支持体後部60dの下面69は、第2保護部64に形成されている。また、後述のローラ48の幅方向回転軸が支持体後部60dに支持されている。
【0052】
図4から
図6に示すように、本実施形態では、受電体42は、支持体60に対して幅方向Yに沿う幅方向回転軸回りに回転自在に支持されたローラ48を備える。図示の例では、ローラ48は複数(図示の例では2つ)設けられ、幅方向Yに並ぶように配置されている。また、ローラ48の幅方向回転軸は、第2保護部64に支持されている。また、
図7に示すように、ローラ48は、第2姿勢P2において支持体後部60dの下面69(図示の例では第2保護部64の下面)から下側Z2に突出するように配置される。また、ローラ48は、第1姿勢P1において支持体後部60d(図示の例では第2保護部64)の下端よりも給電体32から遠い側にローラ48の下端が位置し、第2姿勢P2において支持体後部60d(図示の例では第2保護部64)の下端よりも給電体32に近い側にローラ48の下端が位置するように、配置される。
【0053】
図6に示すように、本実施形態では、ローラ48は、ローラ48の下端が支持体60の下面60b(図示の例では支持体後部60dの下面69)から下側Z2に突出する。また、ローラ48の少なくとも一部が、第1支持部材61の下面61bと第2支持部材62の上面62aとの間に配置されている。図示の例では、ローラ48の全体が、第1支持部材61の下面61bと第2支持部材62の上面62aとの間に配置されている。
【0054】
図5及び
図6に示すように、本実施形態では、ローラ48と支持体連結機構70とが、車両11の前後方向視で重複するように配置されている。ここで、2つの部材の配置に関して、「特定方向視で重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線に直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの部材の双方に交わる領域が存在することを指す。
【0055】
本実施形態では、受電体42は複数(図示の例では2つ)の接触体45を備えている。また、複数の接触体45は、車両11の前後方向X及び幅方向Yの少なくとも一方に位置をずらして互いに離間して配置されている。図示の例では、複数の接触体45は、車両11の前後方向Xに並ぶように配置されている。ここで、
図7に示すように、最も前後方向前側X1の接触体45を前側接触体45cとし、最も前後方向後側X2の接触体45を後側接触体45dとする。
【0056】
本実施形態では、給電体32は、車両11の前後方向Xに沿って第1節部32cと第2節部32eが並ぶ1本のレールである。第1節部32cと第2節部32eとの間には、絶縁節部32dが配置される。本実施形態では、受電装置10が第1節部32c及び第2節部32eの一方から受電し他方に流すように構成される。第1節部32cは例えば正極とされ、第2節部32eは例えば負極とされる。受電装置10は、例えば少なくとも1つの受電体42が第1節部32cから電力を受け、別の少なくとも1つの受電体42が第2節部32eに電力を送る。本実施形態では、前後方向Xの接触体45の寸法は、第1節部32cと第2節部32eとの間に配置された絶縁節部32dの前後方向Xの寸法B1より短い。ここで、接触体45の寸法とは、給電体32との接触する接触体45の接触面45aにおける前端と後端との距離である。
【0057】
図7に示すように、本実施形態では、前後方向Xにおける前側接触体45cの前端と後側接触体45dの後端との距離B2は、前後方向Xにおける絶縁節部32dの寸法B1より短い。好適には、支持体前部60cの下面68と支持体後部60dの下面69とが、絶縁性材料により構成される。また、好適には、支持体60の下面60bにおける前側接触体45cより前後方向前側X1は、絶縁性材料により構成される。また、好適には、支持体60の下面60bにおける後側接触体45dより前後方向後側X2は、絶縁性材料により構成される。このようにすれば、1つの受電体42における複数の接触体45の接触面45aが、第1節部32cと第2節部32eとの両方に接触することを防止し易い。
【0058】
図8は、接触体45が給電体32に接触している接触状態の受電装置10の前面図である。
図9は、接触体45が給電体32に接触していない浮上状態の受電装置10の前面図である。
図8及び
図9に示すように、本実施形態では、受電体連結機構50はリンク機構である。ここで、リンク機構とは複数の部品が対偶により接続されている構造を持つ機構である。対偶としては、回転対偶、すべり対偶、ねじ対偶、球対偶、移動対偶等が用いられる。好適には、受電体連結機構50は2次元のリンク機構、すなわち動作が1つの平面に限定されるリンク機構である。
【0059】
本実施形態では、受電体連結機構50は、取付部41に支持された案内部154と、第1リンク151と、第2リンク152と、第1リンク151と第2リンク152とを回動可能に接続する関節軸155と、を備えている。第1リンク151は、一方の端部である第1基端部151aが、案内部154により案内される第1被案内部157に回動可能に連結されていると共に、他方の端部である第1先端部151bにおいて受電体42を支持している。第2リンク152は、一方の端部である第2基端部152aが、案内部154により案内される第2被案内部158に回動可能に連結されている。
【0060】
本実施形態では、関節軸155が、第1基端部151aと第1先端部151bとの間の位置と、第2基端部152aから離れた位置とを連結するように構成されている。また、案内部154は、第1被案内部157と第2被案内部158との距離を変更可能、且つ、第1被案内部157と第2被案内部158とをそれぞれ案内方向Wに移動可能に構成されている。本実施形態では、案内方向Wは車両11の幅方向Yと同じ方向とされる。車体14が幅方向Yに傾いていない状態では、案内方向W及び幅方向Yは、水平方向に沿う方向となる。
【0061】
本実施形態では、関節軸155は、第1リンク151と第2リンク152における第2基端部152a側とは反対側の端部である第2先端部152bとを連結している。好適には、関節軸155は回転対偶を有し、第1被案内部157及び第2被案内部158は、すべり対偶と回転対偶を有している。
【0062】
本実施形態では、受電体連結機構50が第3リンク153を備えている。この第3リンク153における一方の端部である第3基端部153aが、第1被案内部157に回動可能に連結されていると共に、他方の端部である第3先端部153bが受電体42を支持している。図示の例では、第3リンク153は、第1リンク151に対して第2リンク152が配置された側とは反対側に配置されている。
【0063】
本実施形態では、案内部154が第1被案内部157と第2被案内部158とのそれぞれを、案内方向Wに沿って移動自在に案内するように構成されている。また、案内部154は、第1被案内部157と第2被案内部158とを共通のレール154rにより支持及び案内するように構成され、その共通のレール154rが取付部41により支持されている。
【0064】
本実施形態では、第1リンク151と第2リンク152と第3リンク153とは、上述の「接触状態」において下側Z2に向かうにしたがって前後方向後側X2へ向かうように傾斜している(
図7参照)。好適には、第1リンク151、第2リンク152、第3リンク153は、それぞれ上下方向Zに可撓性を有する。第1リンク151、第2リンク152、第3リンク153をそれぞれ構成する材料の例としては、FRP、炭素系材料、金属系材料、絶縁性を有する合成樹脂等が挙げられる。
【0065】
図10に示すように、本実施形態では、受電装置10が受電体連結機構50を駆動する駆動装置160を備えている。本実施形態では、受電体連結機構50は駆動装置160により駆動されて、取付部41に対する受電体42の位置を車両11の幅方向Y及び上下方向Zに変更するように構成されている。本実施形態では、駆動装置160は、第1被案内部157と第2被案内部158とを案内方向Wに移動させることにより、受電体42の位置を車両11の幅方向Y及び上下方向Zに変更する。
【0066】
本実施形態では、駆動装置160は、第1被案内部157を幅方向Yに移動させる第1駆動力源162aと、第1被案内部157とは独立に動作して第2被案内部158を幅方向Yに移動させる第2駆動力源162bと、を備えている。図示の例では、駆動装置160は、第1ベルト164a及び第1ベルト164aが巻回された第1プーリ165aと、第2ベルト164b及び第2ベルト164bが巻回された第2プーリ165bと、を更に備えている。第1被案内部157は第1駆動力源162aにより駆動される第1ベルト164aに固定され、第2被案内部158は第2駆動力源162bにより駆動される第2ベルト164bに固定される。本実施形態では、第1駆動力源162a及び第2駆動力源162bは、回転電機である。
【0067】
駆動装置160は、例えば、ばねや防振ゴム等の緩衝装置を備えることにより第1被案内部157又は第2被案内部158を案内方向Wに沿って弾性的に移動可能に支持してもよい。本実施形態では、第1リンク151、第2リンク152、第3リンク153はそれぞれ幅方向Yに対して上下方向Zに傾斜するため、受電体42に作用する上下方向Zの応力は、案内方向Wの応力に変換されて第1被案内部157又は第2被案内部158に作用する。このため、第1被案内部157又は第2被案内部158が案内方向Wに沿って弾性的に移動可能に支持されることにより、受電体42に作用する上下方向Zの応力を駆動装置160に備えられた緩衝装置により吸収することができる。
【0068】
図1に示すように、本実施形態では、受電装置10は複数(図示の例では3つ)の受電体連結機構50を備えている。本実施形態では、駆動装置160は、複数の受電体連結機構50を互いに同期させて駆動する。これにより、複数の受電体42の位置を幅方向Y及び上下方向Zに互いに同じ位置となるように変更することができる。また、1台の車両11に搭載される駆動装置160の個数を少なくすることができる。
【0069】
図8及び
図9に示すように、本実施形態では、第3リンク153における第3基端部153aと第3先端部153bとの距離L3は、第1リンク151における第1基端部151aと第1先端部151bとの距離L1と同じである。また、第1先端部151bと第3先端部153bとのそれぞれが、受電体42に回動可能に連結されている。また、支持体連結機構70を介して連結された第1先端部151bと第3先端部153bとの距離L4は、第1被案内部157を介して連結された第1基端部151aと第3基端部153aとの距離L2と同じである。
【0070】
この構成によれば、受電体連結機構50における第1基端部151aと第1先端部151bと第3基端部153aと第3先端部153bとを結ぶ図形が常に平行四辺形となる。このため、車体14に対して幅方向Y及び上下方向Zに受電体42を移動させても第1先端部151bと第3先端部153bとを結ぶ線の水平面に対する角度を一定に保つことができる。すなわち、第1先端部151bと第3先端部153bとに支持される受電体42が備える接触体45の接触面45aの水平面に対する角度を、車体14に対して幅方向Y及び上下方向Zに接触体45を移動させても一定に維持することが可能となる。
【0071】
本実施形態では、第1先端部151bと第3先端部153bとのそれぞれが、受電体42(図示の例では第1揺動部材71)に対して、案内部154の案内方向Wに平行な直線を含む平面内で回動可能に連結されている。本実施形態では、距離L1は、第1被案内部157に対する第1基端部151aの回動軸心と、支持体連結機構70に対する第1先端部151bの回動軸心と、の距離である。また、距離L2は、第1被案内部157に対する第1基端部151aの回動軸心と、第1被案内部157に対する第3基端部153aの回動軸心と、の案内方向Wの距離である。また、距離L3は、第1被案内部157に対する第3基端部153aの回動軸心と、支持体連結機構70に対する第3先端部153bの回動軸心と、の案内方向Wの距離である。また、距離L4は、支持体連結機構70に対する第1先端部151bの回動軸心と、支持体連結機構70に対する第3先端部153bの回動軸心と、の案内方向Wの距離である。
【0072】
本実施形態では、第1リンク151及び第3リンク153は、接触面45aが少なくとも幅方向Yに平行な状態に維持されるように、受電体42を支持している。この構成によれば、車体14に対して幅方向Y及び上下方向Zに受電体42を移動させても、接触面45aを車両11の幅方向Yに平行な状態に維持できる。従って、車両11が幅方向Y及び上下方向Zに移動した場合であっても、道路20の路面20aに設置された給電体32に対し接触面45aを適切に接触させ、適切な受電状態を維持することが容易となる。本実施形態では、給電体32の上面である接触面32aは、水平面に沿うように配置されている。
【0073】
図10に示すように、本実施形態では、第1基端部151aと、第2基端部152aと、第3基端部153aとが、互いに同じ第1軸心A1回りに回動するように、第1被案内部157又は第2被案内部158に支持されている。
【0074】
本実施形態では、第1被案内部157が第1回動部171及び第3回動部173を備え、第1回動部171及び第3回動部173のそれぞれが第1軸心A1回りに回動自在となるように、第1回動部171及び第3回動部173を支持している。第1回動部171は、案内方向Wに平行な直線を含む平面内で第1リンク151が第1回動部171に対する第1基端部151aの回動軸心回りに回動自在となるように第1基端部151aを支持している。また、第3回動部173は、案内方向Wに平行な直線を含む平面内で第3リンク153が第3回動部173に対する第3基端部153aの回動軸心回りに回動自在となるように第3基端部153aを支持している。
【0075】
本実施形態では、第2被案内部158が第2回動部172を備え、第2回動部172が第1軸心A1回りに回動自在となるように第2回動部172を支持している。第2回動部172は、案内方向Wに平行な直線を含む平面内で第2リンク152が第2回動部172に対する第2基端部152aの回動軸心回りに回動自在となるように第2基端部152aを支持している。
【0076】
本実施形態では、第1回動部171による第1基端部151aの支持位置と、第2回動部172による第2基端部152aの支持位置と、第3回動部173による第3基端部153aの支持位置とは、第1軸心A1に直交する方向において互いに異なる位置に配置されている。言い換えると、第1軸心A1と第1基端部151aとの距離と、第1軸心A1と第2基端部152aとの距離と、第1軸心A1と第3基端部153aとの距離とは、互いに異なっている。このようにすれば、
図9に示すように、受電体連結機構50により受電体42を上述の「浮上状態」としたときに第1リンク151と第2リンク152と第3リンク153との互いの干渉を防ぐことができる。本実施形態では、第1軸心A1は、案内方向Wに沿う方向に平行に配置されている。
【0077】
本実施形態では、受電体連結機構50により受電体42が車体14に対して上下方向Zに揺動自在に支持されている。
図7に示す例では、受電装置10が受電体42を給電体32の側へ向けて弾性的に付勢する付勢機構175を備えている。
【0078】
本実施形態では、上記のとおり、受電体連結機構50が案内方向Wに沿う軸心(
図8に示す例では、第1軸心A1)回りに回動することにより、受電体42も第1軸心A1回りに揺動し、結果として受電体42が車体14に対して上下方向Zに揺動するように構成されている。また、
図10に示すように、付勢機構175が、第1被案内部157に対して第1回動部171を付勢する第1弾性部材176aと、第2被案内部158に対して第2回動部172を付勢する第2弾性部材176bと、第1被案内部157に対して第3回動部173を付勢する第3弾性部材176cと、を備えている。
【0079】
本実施形態では、第1弾性部材176aは、第1被案内部157に対して第1回動部171を第1軸心A1回りにおける一方側(
図7における反時計回り側)に付勢するように構成されている。第2弾性部材176bは、第2被案内部158に対して第2回動部172を第1軸心A1回りにおける一方側(
図7における反時計回り側)に付勢するように構成されている。第3弾性部材176cは、第1被案内部157に対して第3回動部173を第1軸心A1回りにおける一方側(
図7における反時計回り側)に付勢するように構成されている。本実施形態では、これらの第1弾性部材176a、第2弾性部材176b、及び第3弾性部材176cは、ねじりコイルばねである。これにより、付勢機構175は、受電体42を給電体32の側へ向けて弾性的に付勢している。
【0080】
図10に示すように、本実施形態では、受電体42が揺動する場合に、受電体42の上昇に対する抵抗として機能する減衰機構178を備える。この構成によれば、例えば車体14の上下動や給電体32の側の凹凸等の影響により、受電体42に上向きの力が作用した場合であっても、減衰機構178の働きにより受電体42の上昇量を少なく抑えることができる。
【0081】
本実施形態では、減衰機構178は、受電体42の上昇に対する抵抗が、受電体42の下降に対する抵抗よりも大きくなるように構成されている。減衰機構178は、受電体42の下降に対する抵抗を生じさせないように構成されていてもよい。このような構成は、例えば、減衰機構178がワンウェイクラッチを備えることで実現できる。具体的は、ワンウェイクラッチは、受電体42が上昇する方向に受電体連結機構50が回転する場合に係合状態となることで、減衰機構178の抵抗を受電体連結機構50に作用させ、受電体42が下降する方向に受電体連結機構50が回転する場合に非係合状態となることで、減衰機構178の抵抗を受電体連結機構50に作用させないように設けられるとよい。このような構成とすることにより、受電体42の上昇量を少なく抑えつつ、受電体42の下降速度を速くすることができるため、受電体42を迅速に給電体32に再接触させることができる。従って、受電体42が給電体32から受電できる時間を更に長く確保し易い。減衰機構178の例としては、伸縮式のシリンダダンパや、回転式のロータリダンパ等が挙げられる。
【0082】
本実施形態の受電装置10によれば、接触体45と給電体32との上下方向Zの相対位置が変動した場合であっても、受電体連結機構50又は駆動装置160により、給電体32の接触面32aにおける上下方向Zの位置変動に接触体45の接触面45aを追従させ易い。また、支持体連結機構70が連結部材51に対して、支持体60を少なくとも上下方向Zに揺動自在に支持する。このようにすれば、連結部材51と共に支持体60を上下動させる場合に比べて、周期の短い上下方向Zの位置変動に追従させ易い。また、接触体支持機構80が支持体60に対して接触体45を少なくとも上下方向Zに揺動自在に支持する。このようにすれば、支持体60と共に接触体45を上下動させる場合に比べて、周期の短い上下方向Zの位置変動に追従させ易い。
【0083】
本実施形態の受電装置10によれば、受電体42が、受電体連結機構50により上側Z1から吊り下げられた状態で支持された支持体60と、支持体60に支持されて支持体60から下側Z2に突出した状態で給電体32に接触する接触体45と、を備え、接触体45は、接触体支持機構80を介して支持体60に支持され、接触体支持機構80は、支持体60に対して、接触体45を上下方向Zに揺動自在とすると共に、接触体45を上下方向Zの基準位置に向けて付勢するように構成されている。このため、接触体45と給電体32との上下方向Zの相対位置が変動した場合であっても、接触体45と給電体32とが接触した状態を維持し易い。また、接触体45の方が受電体42の全体よりも重量が小さいため、受電体42の全体を上下動させる場合に比べて、周期の短い上下方向Zの相対位置の変動に対しても接触体45を追従させて接触体45と給電体32とが接触した状態を維持し易い。
【0084】
本実施形態の受電装置10によれば、接触体支持機構80は、支持体60に対して、接触体45を前後方向Xにも揺動自在とすると共に、接触体45を前後方向Xの基準位置に向けて付勢するように、又は、接触体45を幅方向Yにも揺動自在とすると共に、接触体45を幅方向Yの基準位置に向けて付勢するように、構成されている。このため、路面20aのうねりや傾き、車両11の傾き等により接触体45と給電体32との前後方向Xの相対位置、又は、幅方向Yの相対位置が変動した場合であっても、接触体45を追従させて接触体45と給電体32とが接触した状態を維持し易い。
【0085】
本実施形態の受電装置10によれば、受電体連結機構50は、取付部41から下側Z2に延在する連結部材51を備え、支持体60は、支持体連結機構70を介して上側Z1から吊り下げた状態で連結部材51に支持され、支持体連結機構70は、連結部材51に対して、支持体60を上下方向Zに揺動自在とすると共に、支持体60を上下方向Zの基準位置に向けて付勢するように、又は、支持体60を前後方向Xに沿う前後方向軸心回りに揺動自在とすると共に、支持体60を前後方向軸心回りの基準位置に向けて付勢するように、又は、支持体60を幅方向Yに沿う幅方向軸心回りに揺動自在とすると共に、支持体60を幅方向軸心回りの基準位置に向けて付勢するように、構成されている。このため、接触体45と給電体32との上下方向Zの相対位置、又は、幅方向Yの相対的な傾き、又は、前後方向Xの相対的な傾きが変動した場合であっても、接触体45と給電体32とが接触した状態を維持し易い。
【0086】
〔その他の実施形態〕
次に、受電装置10のその他の実施形態について説明する。
【0087】
(1)上記の実施形態では、支持体60が上下方向視で五角形の枠体である構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、支持体60が直方体や
図11及び
図12に示す形状であってもよい。また、例えば、支持体60が
図13及び
図14に示す形状であってもよい。また、
図13及び
図14における側面67が、上側Z1に向かうに従って幅方向Yに互いに離れる側に傾斜しない形状、例えば、側面67が上下方向Zと平行な面である形状であってもよい。また、例えば、支持体60が直方体であってもよい。また、例えば、支持体60が上下方向視で矢印形状であってもよい。また、例えば、支持体60が格子により形成されていてもよい。なお、
図11及び
図13は
図3に相当する図である。また、
図12及び
図14は
図4に相当する図である。
【0088】
(2)上記の実施形態では、複数の接触体45は、車両11の前後方向Xに並ぶように配置されている構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、
図15に示すように、複数の接触体45が上下方向視で車両11の前後方向Xに直交する方向に並ぶように配置されていてもよい。また、例えば、受電体42或いは接触体45が1つのみであってもよい。なお、
図15は
図6に相当する図である。
【0089】
(3)上記の実施形態では、接触体支持機構80が支持体60に対して接触体45を下側Z2に付勢するコイルばねである接触体付勢部材85を備える構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、
図16に示すように、接触体支持機構80が備える接触体付勢部材85が、支持体60に対して接触体45を下側Z2に付勢する板ばね、及び、支持体60に対して接触体45を上側Z1に付勢する板ばねであってもよい。なお、
図16は
図4に相当する図である。
【0090】
(4)上記の実施形態では、給電体32の接触面32aと路面20aとが同じ高さである構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、給電体32と受電体42の接触体45とが接することが可能であれば、例えば、路面20aの溝24を深くすることにより給電体32の接触面32aが路面20aよりも下側Z2であってもよい。また、例えば、レール状の給電体32が路面20aの上に置かれて、給電体32の接触面32aが路面20aよりも上側Z1であってもよい。また、例えば、給電体32が走行中に給電する構成以外に、車両11が道路20に停止中に給電する構成や、充電スタンドで給電する構成であってもよい。また、給電体32から受電装置10が供給される電流は、交流であってもよく、直流であってもよい。また、給電体32が互いに平行に前後方向Xに沿って延在する正極と負極の2本のレールであってもよい。
【0091】
(5)上記の実施形態では、給電体32の上面が接触体45と接触する接触面32aであり、接触体45の下面が給電体32と接触する接触面45aである構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、給電体32の側面が接触体45と接触する接触面32aであってもよい。また、例えば、接触体45の側面が接触面45aであってもよい。
【0092】
(6)上記の実施形態では、受電装置10が複数の受電体42を備え、少なくとも1つの受電体42が給電体32から電力を受け、別の少なくとも1つの受電体42が給電体32に電力を送る構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、受電装置10が受電体42を1つのみ備えて給電体32から電力を受け、車両11の別の箇所が接地している構成であってもよい。
【0093】
(7)上記の実施形態では、リンク機構である受電体連結機構50が連結部材51を複数本有し、取付部41に対する受電体42の位置を、車両11の上下方向Zに変更する構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、受電体連結機構50が第3リンク153を備えなくてもよい。また、例えば、受電体連結機構50がリンク機構でなくてもよく、連結部材51が1本であってもよい。また、例えば、受電体連結機構50が連結部材51を備えない構成であってもよい。
【0094】
(8)上記の実施形態では、ローラ48の下端が支持体60の下面60bから下側Z2に突出する構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、ローラ48が、第1姿勢P1において支持体後部60dの前後方向後側X2に突出し、第2姿勢P2においてローラ48の下端が支持体後部60dの下面69から下側Z2に突出するように配置される構成であってもよい。また、例えば、ローラ48と支持体連結機構70とが、車両11の前後方向視で重複するように配置されていなくてもよい。また、例えば、受電体42がローラ48を備えていなくてもよい。
【0095】
(9)上記の実施形態では、第1支持部材61と第2支持部材62とが第1保護部63と第2保護部64と接続部65とを介して連結されている構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、支持体60が第1保護部63と第2保護部64と接続部65とを備えていなくてもよい。また、例えば、支持体60が第1支持部材61と第2支持部材62とを備えてなくてもよい。
【0096】
(10)上記の実施形態では、支持体連結機構70が第1揺動機構から第5揺動機構を備え、第1揺動機構から第5揺動機構が第1付勢部材75から第5付勢部材をそれぞれ備える構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、第1揺動機構から第5揺動機構が第1付勢部材75から第5付勢部材をそれぞれ備えていなくてもよい。また、例えば、支持体連結機構70が第1揺動機構から第5揺動機構を備えていなくてもよい。また、例えば、受電装置10が支持体連結機構70を備えていなくてもよい。
【0097】
(11)上記の実施形態では、接触体支持機構80が、支持体60に対して接触体45を前後方向Xと幅方向Yと上下方向Zとに揺動自在に支持する構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、接触体付勢部材85が支持体60と接触体フランジ部82との間で固定されずに介挿されて、接触体45を上下方向Zにのみ揺動自在とすると共に、支持体60を上下方向Zの基準位置に向けて付勢する構成であってもよい。また、例えば、接触体支持機構80が接触体付勢部材85を備えていなくてもよい。また、例えば、接触体45が前後方向X又は幅方向Yに揺動自在とされていてもよい。また、例えば、接触体支持機構80が、接触体45を上下方向Zに沿う上下方向軸心回り、前後軸心回り、又は、幅軸心回りに揺動自在とすると共に、その軸心回りの基準位置に向けて付勢する構成であってもよい。また、例えば、受電装置10が接触体支持機構80を備えていなくてもよい。
【0098】
(12)上記の実施形態では、接触体フランジ部82の下面に第2導電部材46の一端が電気的に接続される構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、
図16に示すように、接触体フランジ部82の側面に第2導電部材46である電線の一端が電気的に接続されていてもよい。また、接触体フランジ部82が絶縁性材料で構成されてもよい。また、第2導電部材46が接触体フランジ部82を介さずに直接、接触体45に接続されていてもよい。
【0099】
(13)上記の実施形態において、案内部154は第1被案内部157及び第2被案内部158を案内方向Wに沿って任意の位置に移動自在に案内する構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、案内部154が第1被案内部157と第2被案内部158との距離を予め設定された幾つかの距離に変更可能とされていても良く、第1被案内部157及び第2被案内部158を予め設定された幾つかの幅方向Yの位置に変更可能に構成されていてもよい。
【0100】
(14)上記の実施形態では、案内部154の案内方向Wが車両11の幅方向Yに沿う方向である構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、案内部154の案内方向Wが車両11の幅方向Yに対して車両11の前後方向Xに傾斜していても良く、或いは、上下方向Zに傾斜していてもよい。
【0101】
(15)上記の実施形態では、駆動装置160が第1駆動力源162a、第1ベルト164a、第2駆動力源162b、及び、第2ベルト164bを備える構成を例として説明した。しかし、そのような例に限定されることなく、例えば、案内部154が第1被案内部157と第2被案内部158とを互いに異なる2本のボールねじで支持及び案内する構成であってもよい。また、例えば、駆動装置160として、油圧シリンダ、リニアアクチュエータ等が用いられてもよい。また、例えば、受電装置10が駆動装置160を備えず、受電体連結機構50が受電体42の位置を、接触体45が給電体32に接触する位置から変更しない構成であってもよい。
【0102】
(16)なお、上述した実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0103】
10:車両用受電装置、11:車両、12:受電装置、14:車体、20:道路、20a:路面、30:給電設備、32:給電体、41:取付部、42:受電体、45:接触体、50:受電体連結機構、51:連結部材、60:支持体、70:支持体連結機構、80:接触体支持機構