(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146034
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】コンベヤ装置及び仕分けコンベヤ装置
(51)【国際特許分類】
B65G 17/16 20060101AFI20241004BHJP
B65G 21/22 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
B65G17/16 C
B65G21/22 D
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058699
(22)【出願日】2023-03-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001834
【氏名又は名称】三機工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菱沼 信也
【テーマコード(参考)】
3F025
3F034
【Fターム(参考)】
3F025CA01
3F025CA32
3F034GA03
3F034GA05
3F034GB11
3F034GD01
(57)【要約】
【課題】少なくとも搬送台車が上下鉛直方向に移動する場合において、搬送台車の安定性を向上させることができる技術を提供する。
【解決手段】コンベヤ装置1は、第1搬送路3と第2搬送路4とを循環する搬送台車18に設けられた第1走行ホイール19Aの中心部に設けられた第1軸部20を把持して搬送台車18を第1搬送路3から第2搬送路4に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリ5と、搬送台車18に設けられた第2走行ホイール19Bを把持して搬送台車18を第1搬送路3から第2搬送路4に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリ5と同期して回転するシンクロプーリ6と、搬送台車18に設けられた第3走行ホイール19Cの中心部に設けられた第2軸部21を把持して搬送台車18を第1搬送路3から第2搬送路4に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリ5と同期して回転する第2駆動プーリ7と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上段に設けられた第1搬送路と、
前記第1搬送路の下段に設けられ、前記第1搬送路の移動方向と反対方向に移動する第2搬送路と、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の第1端部且つ前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、前記第1搬送路と前記第2搬送路とを循環する搬送台車の前記一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の前方に対応する第1走行ホイールの中心部に設けられた第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリと、
前記一方側に設けられ、且つ、前記第1駆動プーリに対して前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、前記搬送台車の前記一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の後方に対応する第2走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリと同期して回転するシンクロプーリと、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、前記シンクロプーリと前記水平に直交する方向で同じ位置に設けられ、且つ、前記搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1走行ホイールと対角関係にある第3走行ホイールの中心部に設けられた第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリと同期して回転する第2駆動プーリと、
を備える
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンベヤ装置であって、
前記所定量は、前記第1駆動プーリの中心部から指定距離離れた距離であり、
前記指定距離は、前記第1走行ホイールの中心部から前記第2走行ホイールの中心部までの距離である
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のコンベヤ装置であって、
前記第2歯車形状は、前記シンクロプーリのピッチ円直径の長さと前記シンクロプーリの歯底円直径の長さとを差分した長さが、前記搬送台車に設けられた前記第2走行ホイールの半径の長さ以上である
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項4】
請求項1に記載のコンベヤ装置であって、
駆動モータの駆動により回転する第1駆動スプロケットと、
前記第1駆動スプロケットと共に第1連動タイミングベルトが掛け回され、前記第1駆動スプロケットに連動して回転する第1従動スプロケットと、
前記第1駆動スプロケットと共に第2連動タイミングベルトが掛け回され、前記第1駆動スプロケットに連動して回転する第2従動スプロケットと、
前記駆動モータあるいは前記駆動モータと同期して駆動する別の駆動モータの駆動により回転する第2駆動スプロケットと、
前記第2駆動スプロケットと共に第3連動タイミングベルトが掛け回され、前記第2駆動スプロケットに連動して回転する第3従動スプロケットと、
を更に備え、
前記第1駆動プーリは、前記第1従動スプロケットに連動して回転し、
前記シンクロプーリは、前記第2従動スプロケットに連動して回転し、
前記第2駆動プーリは、前記第3従動スプロケットに連動して回転する
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコンベヤ装置であって、
前記第1端部且つ前記他方側に設けられ、且つ、前記搬送台車の前記他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の前方に対応する第4走行ホイールを前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状にガイドする第1ガイドレールを更に備える
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のコンベヤ装置であって、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の第2端部且つ前記他方側に設けられ、且つ、前記第2軸部を嵌め込んで前記第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第2搬送路から前記第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第2駆動プーリに連動して回転する第1従動プーリと、
前記一方側に設けられ、且つ、前記第1従動プーリに対して前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の中心側に前記所定量ずれて配置され、且つ、前記第1軸部を嵌め込んで前記第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第2搬送路から前記第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリに連動して回転する第2従動プーリと、
前記第2端部且つ前記一方側に設けられ、且つ、前記第2走行ホイールを前記第2搬送路から前記第1搬送路に円弧状にガイドする第2ガイドレールと、
を更に備える
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のコンベヤ装置であって、
前記他方側において前記第2従動プーリと同じ位置に設けられ、且つ、前記第4走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第2搬送路から前記第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第2駆動プーリに連動して回転する従動シンクロプーリを更に備える
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項8】
コンベヤ装置と、搬送物を投入する投入コンベヤ装置と、前記搬送物を払い出す払出コンベヤ装置とを有する仕分けコンベヤ装置であって、
前記コンベヤ装置は、
上段に設けられた第1搬送路と、
前記第1搬送路の下段に設けられ、前記第1搬送路の移動方向と反対方向に移動する第2搬送路と、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の第1端部且つ前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、前記第1搬送路と前記第2搬送路とを循環する搬送台車の前記一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の前方に対応する第1走行ホイールの中心部に設けられた第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリと、
前記一方側に設けられ、且つ、前記第1駆動プーリに対して前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、前記搬送台車の前記一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の後方に対応する第2走行ホイールを嵌め込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリと同期して回転するシンクロプーリと、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、前記シンクロプーリと同じ位置に設けられ、且つ、前記搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1走行ホイールと対角関係にある第3走行ホイールの中心部に設けられた第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリと同期して回転する第2駆動プーリと、
を備える
ことを特徴とする仕分けコンベヤ装置。
【請求項9】
請求項8に記載の仕分けコンベヤ装置だって、
前記搬送台車は、前記搬送物を載置する部分に掛け回され、前記搬送台車の搬送方向に対して水平に直交する方向に駆動される仕分けベルトを有し、
ことを特徴とする仕分けコンベヤ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、上下に設けられた搬送路を循環する搬送台車を用いて搬送物を搬送するコンベヤ装置と、複数の搬送台車を上下に設けられた搬送路内で循環させながら、複数の搬送台車に載置された搬送物を目的の払い出し部に払い出す仕分けコンベヤ装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、上下方向に配置した2つの直線路を含むループ状の搬送路内で、複数の搬送台車を反転させずに循環させる技術を開示する。これらの搬送台車には、それぞれ搬送台車の搬送方向と略直交する方向に駆動される仕分けベルトを掛け回し、これらの仕分けベルトの搬送面上に品物を載置して搬送するようになっている。そして搬送路に沿って搬送台車を移動させながら、搬送路の所定位置にて仕分けベルトを駆動することにより、搬送路の側方に搬送物を搬出して仕分けるようになっている。また、この仕分けコンベヤ装置には、前後の両端部(頭尾部)にそれぞれ一対のスプロケットホイールが設けられている。これらのスプロケットホイールに両側一対の無端状の駆動タイミングベルトが掛け回されており、これらの駆動タイミングベルトにてループ状の搬送路が形成される。この技術では、搬送台車が往路(上段に設けた直線路)から復路(下段側に設けた直線路)に移動するときにおいて、搬送台車の移動方向における先端側となる端部に設けられたガイドローラ(第1ガイドローラ)の軸部と、搬送台車の移動方向における後端側で第1ガイドローラの対角に位置する端部に設けられたガイドローラ(第2ガイドローラ)の軸部とが、それぞれ異なる駆動タイミングベルトに軸支される。また、搬送台車の先端側で第2ガイドローラと同じ側にある端部に設けられたガイドローラ(第3ガイドローラ)がガイドレールによりガイドされる。
【0003】
更に、搬送台車が復路から往路に移動するときも同様に、第1ガイドローラの軸部と、第2ガイドローラの軸部とが駆動タイミングベルトに軸支され、搬送台車の後端側で第1ガイドローラと同じ側にある端部に設けられたガイドローラ(第4ガイドローラ)がガイドレールによりガイドされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、4つのガイドローラ(以降、走行ホイールと称す)が設けられた搬送台車が往路から復路に移動する場合、あるいは、搬送台車が復路から往路に移動する場合、すなわち、それぞれ片側2つずつの走行ホイールにて搬送台車を支持する直線路から外れて搬送台車が上下鉛直方向に移動する場合において、ガイドレールを通過する走行ホイールは、駆動タイミングベルトに固定されていない状態でガイドレールを走行する。尚、2本の無端状の駆動タイミングベルトは、頭尾部で掛け回された2つのスプロケットにより往路と復路とで反転される。ただし、搬送台車の天地を往路と復路とで反転しないようにするため、それぞれの駆動タイミングベルトの側のスプロケットの各中心軸は、ちょうど第1ガイドローラと第2ガイドローラとの水平距離分ずれている。この場合、駆動タイミングベルトに固定された走行ホイールの数は4つの走行ホイールのうち軸部を有する搬送台車の対角にある2つの走行ホイールとなり、搬送台車が2点のみしか支持されない。これにより、搬送台車が不安定の状態となり、特に搬送台車が往路から復路に移動するちょうど中間位置の場合、すなわち、搬送台車が鉛直下方向に移動する場合、対角関係にある第1ガイドローラと第2ガイドローラのそれぞれの中心軸は駆動タイミングベルトの進行方向にはぶれないものの、第3ガイドローラがガイドレールを摺動して移動するに際し、第3ガイドローラとガイドレールとの間に隙間が存在する場合、第3ガイドローラがガイドレールの上下に大きく移動することが可能となる。従って、搬送台車が大きく傾くことで搬送台車が不安定となる度合いが高くなる。搬送台車が不安定の状態となっている場合、搬送台車に載置した搬送物が搬送台車から落下するおそれがある。
【0006】
本開示の1つの目的は、上下に設けられた搬送路を循環する搬送台車を用いて搬送物を搬送するコンベヤ装置及び搬送台車に載置された搬送物を目的の払い出し部に払い出す仕分けコンベヤ装置に関し、少なくとも搬送台車が上下鉛直方向に移動する場合において、搬送台車の安定性を向上させることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の観点は、コンベヤ装置に関連する。コンベヤ装置は、上段に設けられた第1搬送路と、第1搬送路の下段に設けられ、第1搬送路の移動方向と反対方向に移動する第2搬送路と、を備える。また、コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の第1端部且つ第1搬送路及び第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、第1搬送路と第2搬送路とを循環する搬送台車の一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の前方に対応する第1走行ホイールの中心部に設けられた第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリを備える。また更に、コンベヤ装置は、一方側に設けられ、且つ、第1駆動プーリに対して第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、搬送台車の一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の後方に対応する第2走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリと同期して回転するシンクロプーリを備える。また更に、コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、シンクロプーリと当該水平に直交する方向で同じ位置に設けられ、且つ、搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1走行ホイールと対角関係にある第3走行ホイールの中心部に設けられた第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリと同期して回転する第2駆動プーリを備える。
【0008】
本開示の第2の観点は、第1の観点に加えて、次の特徴を更に有するコンベヤ装置に関連する。所定量は、第1駆動プーリの中心部から距離離れた距離である。指定距離は、第1走行ホイールの中心部から第2走行ホイールの中心部までの距離である。
【0009】
本開示の第3の観点は、第1の観点に加えて、次の特徴を更に有するコンベヤ装置に関連する。第2歯車形状は、シンクロプーリのピッチ円直径の長さとシンクロプーリの歯底円直径の長さとを差分した長さが、搬送台車に設けられた第2走行ホイールの半径の長さ以上である。
【0010】
本開示の第4の観点は、第1の観点に加えて、次の特徴を更に有するコンベヤ装置に関連する。コンベヤ装置は、駆動モータの駆動により回転する第1駆動スプロケットと、第1駆動スプロケットと共に第1連動タイミングベルトが掛け回され、第1駆動スプロケットに連動して回転する第1従動スプロケットと、第1駆動スプロケットと共に第2連動タイミングベルトが掛け回され、第1駆動スプロケットに連動して回転する第2従動スプロケットと、駆動モータあるいは駆動モータと同期して駆動する別の駆動モータの駆動により回転する第2駆動スプロケットと、第2駆動スプロケットと共に第3連動タイミングベルトが掛け回され、第2駆動スプロケットに連動して回転する第3従動スプロケットと、を更に備える。第1駆動プーリは、第1従動スプロケットに連動して回転する。また、シンクロプーリは、第2従動スプロケットに連動して回転する。更に、第2駆動プーリは、第3従動スプロケットに連動して回転する。
【0011】
本開示の第5の観点は、第1の観点乃至第4の観点のいずれか一つの観点に加えて、次の特徴を更に有するコンベヤ装置に関連する。コンベヤ装置は、第1端部且つ他方側に設けられ、且つ、搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の前方に対応する第4走行ホイールを第1搬送路から第2搬送路に円弧状にガイドする第1ガイドレールを更に備える。
【0012】
本開示の第6の観点は、第5の観点に加えて、次の特徴を更に有するコンベヤ装置に関連する。コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の第2端部且つ他方側に設けられ、且つ、第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第2搬送路から第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第2駆動プーリに連動して回転する第1従動プーリを更に備える。また、コンベヤ装置は、一方側に設けられ、且つ、第1従動プーリに対して第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第2搬送路から第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリに連動して回転する第2従動プーリを更に備える。また更に、コンベヤ装置は、第2端部且つ一方側に設けられ、且つ、第2走行ホイールを第2搬送路から第1搬送路に円弧状にガイドする第2ガイドレールを更に備える。
【0013】
本開示の第7の観点は、第6の観点に加えて、次の特徴を更に有するコンベヤ装置に関連する。コンベヤ装置は、他方側において第2従動プーリと同じ位置に設けられ、且つ、第4走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第2搬送路から第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第2駆動プーリに連動して回転する従動シンクロプーリを更に備える。
【0014】
本開示の第8の観点は、コンベヤ装置と、搬送物を投入する投入コンベヤ装置と、搬送物を払い出す払出コンベヤ装置とを有する仕分けコンベヤ装置に関連する。仕分けコンベヤ装置におけるコンベヤ装置は、上段に設けられた第1搬送路と、第1搬送路の下段に設けられ、第1搬送路の移動方向と反対方向に移動する第2搬送路と、を備える。また、当該コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の第1端部且つ第1搬送路及び第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、第1搬送路と第2搬送路とを循環する搬送台車の一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の前方に対応する第1走行ホイールの中心部に設けられた第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリを備える。また更に、当該コンベヤ装置は、一方側に設けられ、且つ、第1駆動プーリに対して第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、搬送台車の一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の後方に対応する第2走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリと同期して回転するシンクロプーリを備える。また更に、当該コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、シンクロプーリと当該水平に直交する方向で同じ位置に設けられ、且つ、搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1走行ホイールと対角関係にある第3走行ホイールの中心部に設けられた第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリと同期して回転する第2駆動プーリを備える。
【0015】
本開示の第9の観点は、第8の観点に加えて、次の特徴を更に有する仕分けコンベヤ装置に関連する。搬送台車は、搬送物を載置する部分に掛け回され、搬送台車の搬送方向に対して水平に直交する方向に駆動される仕分けベルトを有する。
【発明の効果】
【0016】
本開示の技術によれば、搬送台車が上下鉛直方向に移動する場合、搬送台車の安定性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施の形態1に係るコンベヤ装置の構成例を示す概略図である。
【
図2】実施の形態1に係るコンベヤ装置の具体例を示す説明図である。
【
図3】実施の形態1に係るコンベヤ装置の具体例を示す説明図である。
【
図4】実施の形態1に係るコンベヤ装置におけるシンクロプーリの配置例を示す説明図である。
【
図5】実施の形態1に係るコンベヤ装置におけるシンクロプーリの構成例を示す説明図である。
【
図6】実施の形態1に係るコンベヤ装置におけるシンクロプーリの構成例の具体例を示す説明図である。
【
図7】実施の形態2に係るコンベヤ装置の構成例を示す概略図である。
【
図8】実施の形態3に係るコンベヤ装置の構成例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付図面を参照して、本開示の実施の形態に係るコンベヤ装置及び仕分けコンベヤ装置について説明する。また、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
1.実施の形態1
1-1.コンベヤ装置の構成例
図1は、実施の形態1に係るコンベヤ装置1の構成例を示す概略図である。具体的には、
図1に示すケース(A)は、コンベヤ装置1の上面図であり、
図1に示すケース(B)は、コンベヤ装置1の側面図である。より詳細には、
図1に示すケース(B)は、コンベヤ装置1の右側面図である。尚、
図1のケース(A)に示す破線部は上面からは見えない構成品を示しており、
図1のケース(B)に示す破線部は右側面からは見えない構成品を示している。これを踏まえ、以下、コンベヤ装置1の構成例について説明する。
【0020】
コンベヤ装置1は、架台部と機構部と搬送部とを含んで構成されている。架台部は、フレーム2、複数の第1支持材27A、及び複数の第2支持材27Bを含んでいる。フレーム2は、上段フレーム2A及び下段フレーム2Bを含んでいる。第1支持材27は、上段フレーム2Aと下段フレーム2Bとを保持する支持材であり、上段フレーム2Aと下段フレーム2Bとの間に設けられている。第2支持材27Bは、下段フレーム2Bと地面(床)とを保持する支持材であり、下段フレーム2Bと地面(床)との間に設けられている。
【0021】
また、上段フレーム2Aには第1搬送路3が設けられており、下段フレーム2Bには第2搬送路4が設けられている。第1搬送路3は、搬送台車18が上段を走行するための搬送路である。つまり、第2搬送路4は、第1搬送路3の下段に設けられ、搬送台車18が第1搬送路3の移動方向と反対方向に移動する搬送路である。尚、搬送路としては、直線路が例示される。
【0022】
機構部は、駆動部と従動部とを含んで構成されている。まず駆動部について説明する。駆動部は、第1駆動プーリ5、シンクロプーリ6及び第2駆動プーリ7を含んでいる。第1駆動プーリ5は、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の第1端部、且つ、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に配置されている。第1端部とは、搬送台車18が走行する第1搬送路3の前方に対応する端部である。第1駆動プーリ5は、回転機構を有し、且つ、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動するときに搬送台車18を把持する部品である。更に、第1駆動プーリ5は、第1駆動プーリ5を回転駆動することで第1駆動プーリ5に掛け回された第1歯付きベルト22Aを駆動させる部品でもある。
【0023】
具体的には、第1駆動プーリ5は、第1従動スプロケット10Aに接続されており、第1従動スプロケット10Aに連動して回転する。第1駆動プーリ5を回転駆動するための動力源である第1従動スプロケット10Aは、第1駆動スプロケット9と共に第1連動タイミングベルト11Aが掛け回されており、第1駆動スプロケット9に連動して回転する。第1従動スプロケット10Aを回転駆動するための動力源である第1駆動スプロケット9は、第1駆動モータ(不図示)に接続され、第1駆動モータが駆動することにより回転する。
【0024】
これにより、第1駆動モータが駆動することによって第1駆動スプロケット9及び第1従動スプロケット10Aが共に連動して回転することで第1駆動プーリ5を回転させることが可能となる。尚、第1駆動モータは、第1駆動スプロケット9の内部に搭載されていてもよいし、第1駆動スプロケット9の外部に搭載されていてもよい。
【0025】
シンクロプーリ6は、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、第1駆動プーリ5に対して第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の中心側に所定量ずれて配置されている。所定量とは、第1駆動プーリ5の中心部から指定距離離れた距離を意味する。指定距離の詳細については後述する。尚、シンクロプーリ6は、回転機構を有し、且つ、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動するときに搬送台車18を把持するための部品である。
【0026】
具体的には、シンクロプーリ6は、第2従動スプロケット10Bに接続されており、第2従動スプロケット10Bに連動して回転する。シンクロプーリ6を回転駆動するための動力源である第2従動スプロケット10Bは、第1駆動スプロケット9と共に第2連動タイミングベルト11Bが掛け回されており、第1駆動スプロケット9に連動して回転する。第2従動スプロケット10Bを回転駆動するための動力源である第1駆動スプロケット9は、上述した第1駆動モータ(不図示)に接続され、第1駆動モータが駆動することにより回転する。
【0027】
これにより、第1駆動モータが駆動することによって第1駆動スプロケット9及び第2従動スプロケット10Bが共に連動して回転することでシンクロプーリ6を回転させることが可能となる。
【0028】
第2駆動プーリ7は、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側においてシンクロプーリ6と同じ位置に配置されている。第2駆動プーリ7は、回転機構を有し、且つ、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動するときに搬送台車18を把持するための部品である。更に、第2駆動プーリ7は、第2駆動プーリ7を回転駆動することで第2駆動プーリ7に掛け回された第2歯付きベルト22Bを駆動させる部品でもある。
【0029】
また、第2駆動プーリ7は、第3従動スプロケット13に接続されており、第3従動スプロケット13に連動して回転する。第2駆動プーリ7を回転駆動するための動力源である第3従動スプロケット13は、第2駆動スプロケット12と共に第3連動タイミングベルト14が掛け回されており、第2駆動スプロケット12に連動して回転する。第3従動スプロケット13を回転駆動するための動力源である第2駆動スプロケット12は、第2駆動モータ(不図示)に接続され、第2駆動モータが駆動することにより回転する。
【0030】
これにより、第2駆動モータが駆動することによって第2駆動スプロケット12及び第3従動スプロケット13が共に連動して回転することで第2駆動プーリ7を回転させることが可能となる。尚、第2駆動モータは、第2駆動スプロケット12の内部に搭載されていてもよいし、第2駆動スプロケット12の外部に搭載されていてもよい。第2駆動モータが第2駆動スプロケット12の外部に搭載されている場合、第2駆動モータは、上述した第1駆動モータであってもよいし、第1駆動モータとは別のモータであってもよい。第2駆動モータが第2駆動スプロケット12の外部に搭載されており、且つ、第2駆動モータが第1駆動モータとは別のモータである場合、第2駆動モータとしては、第1駆動モータに同期して駆動するモータが用いられる。
【0031】
続いて、機構部に含まれる従動部について説明する。従動部は、第1従動プーリ15及び第2従動プーリ16を含んでいる。第1従動プーリ15は、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の第2端部、且つ、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に配置されている。第2端部とは、搬送台車18が走行する第1搬送路3の後方に対応する端部である。すなわち、第2端部は、上述した第1端部の反対側に位置する端部である。尚、第1従動プーリ15は、回転機構を有し、且つ、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動するときに搬送台車18を把持するための部品である。更に、第1従動プーリ15は、第1従動プーリ15が回転することで第1従動プーリ15に掛け回された第2歯付きベルト22Bを稼働させる部品でもある。
【0032】
具体的には、第1従動プーリ15は、第2駆動プーリ7と共に第2歯付きベルト22Bが掛け回されており、第2駆動プーリ7に連動して回転する。これにより、第2駆動プーリ7が駆動回転することにより、第2駆動プーリ7に掛け回されている第2歯付きベルト22Bが第2駆動プーリ7の駆動回転に連動して稼働することで第1従動プーリ15を回転させることが可能となる。
【0033】
第2従動プーリ16は、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、第1従動プーリ15に対して第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の中心側に所定量ずれて配置されている。所定量とは、第1従動プーリ15の中心部から指定距離離れた距離を意味する。指定距離の詳細については後述する。尚、第2従動プーリ16は、回転機構を有し、且つ、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動するときに搬送台車18を把持するための部品である。更に、第2従動プーリ16は、第2従動プーリ16が回転することで第2従動プーリ16に掛け回された第1歯付きベルト22Aを稼働させる部品でもある。
【0034】
具体的には、第2従動プーリ16は、第1駆動プーリ5と共に第1歯付きベルト22Aが掛け回されており、第1駆動プーリ5に連動して回転する。これにより、第1駆動プーリ5が駆動回転することにより、第1駆動プーリ5に掛け回されている第1歯付きベルト22Aが第1駆動プーリ5の駆動回転に連動して動作することで第2従動プーリ16を回転させることが可能となる。
【0035】
次に、コンベヤ装置1に含まれる搬送部について説明する。搬送部は、複数の搬送台車18、第1上段走行レール23A、第2上段走行レール23B、第1下段走行レール23C、第2下段走行レール23D、第1ガイドレール8、及び第2ガイドレール17を含んでいる。第1上段走行レール23A及び第2上段走行レール23Bは、第1搬送路3の長手方向に対して水平に直交する方向の両側方に設けられている。第1下段走行レール23C及び第2下段走行レール23Dは、第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の両側方に設けられている。搬送台車18は、第1搬送路3と第2搬送路4を循環して搬送物24を目的の場所まで搬送する移動体である。
【0036】
また、搬送台車18は、4つの走行ホイールを有している。具体的には、搬送台車18は、その仕分け駆動部を支える台車フレームの下方に、搬送台車18の一方側に設けられた第1走行ホイール19Aと、搬送台車18の一方側に設けられた第2走行ホイール19Bと、搬送台車18の他方側に設けられ第1走行ホイール19Aと対角関係にある第3走行ホイール19Cと、搬送台車18の他方側に設けられ第2走行ホイール19Bと対角関係にある第4走行ホイール19Dと、を含んで構成されている。尚、搬送台車18の一方側とは、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側を意味する。また、搬送台車18の他方側とは、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側を意味する。
【0037】
そして、搬送台車18は、第1搬送路3を走行する場合、第1走行ホイール19A及び第2走行ホイール19Bが第1搬送路3の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられた第1上段走行レール23Aを走行し、第3走行ホイール19C及び第4走行ホイール19Dが第1搬送路3の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられた第2上段走行レール23Bを走行する。一方、搬送台車18は、第2搬送路4を走行する場合、第1走行ホイール19A及び第2走行ホイール19Bが第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられた第1下段走行レール23Cを走行し、第3走行ホイール19C及び第4走行ホイール19Dが第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられた第2下段走行レール23Dを走行する。
【0038】
更に、搬送台車18は、第1走行ホイール19Aの中心部に第1軸部20が設けられており、第3走行ホイール19Cの中心部に第2軸部21が設けられている。搬送台車18は、フレーム2の最外部の枠材と第1上段走行レール23A、及びフレーム2の最外部の枠材と第1下段走行レール23Cとのそれぞれの隙間に位置する第1歯付きベルト22Aに第1軸部20を嵌め込んで走行し、フレーム2の最外部の枠材と第2上段走行レール23B、及びフレーム2の最外部の枠材と第2下段走行レール23Dとのそれぞれの隙間に位置する第2歯付きベルト22Bに第2軸部21を嵌め込んで走行する。搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に鉛直下方向に向かって移動する場合、あるいは、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に上方向に向かって移動する場合において、少なくとも第1軸部20及び第2軸部21が上述した機構部に把持されることにより搬送台車18が支持される。搬送台車18が機構部に把持されるときの状態についての詳細を後述する。
【0039】
第1ガイドレール8は、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の第1端部、且つ、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に配置されている。第1ガイドレール8は、搬送台車18の第4走行ホイール19Dを第1搬送路3から第2搬送路4に円弧状にガイドすることが可能な構造を有している。
【0040】
第2ガイドレール17は、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の第2端部、且つ、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に配置されている。第2ガイドレール17は、搬送台車18の第2走行ホイール19Bを第2搬送路4から第1搬送路3に円弧状にガイドすることが可能な構造を有している。
【0041】
1-2.具体例
1-2-1.搬送台車が機構部に把持されるときの第1の例
図2は、実施の形態1に係るコンベヤ装置1の具体例を示す説明図である。具体的には、
図2は、搬送台車18が鉛直下方向に移動する場合において、搬送台車18が機構部に把持されるときの例を示す図である。
図2(A)は、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動する前の状態を示す上面図であり、
図2(B)は
図2(A)に対応する側面図である。また、
図2(C)は搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動しているときの状態を示す上面図であり、
図2(D)は
図2(C)に対応する側面図である。また更に、
図2(E)は搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動した後の状態を示す上面図であり、
図2(F)は
図2(E)に対応する側面図である。以下、各ケースの詳細について説明する。
【0042】
図2(A)及び
図2(B)に示す例では、第1走行ホイール19Aに設けられた第1軸部20が第1駆動プーリ5に把持され、第2走行ホイール19Bがシンクロプーリ6に把持され、第3走行ホイール19Cに設けられた第2軸部21が第2駆動プーリ7に把持されている。よって、第1軸部20は第1駆動プーリ5の回転と共に移動し、第2走行ホイール19Bはシンクロプーリ6の回転と共に移動し、第3走行ホイール19Cに設けられた第2軸部21は第2駆動プーリ7と共に移動する。一方、第4走行ホイール19Dは機構部のいずれの構成にも把持されていない。つまり、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動する前の状態において、搬送台車18は、少なくとも第1軸部20、第2走行ホイール19B、及び第2軸部21の3点で支持される。
【0043】
図2(C)及び
図2(D)に示す例では、搬送台車18に設けられた全ての走行ホイールの位置が機構部に遷移している状態が示されている。この場合、第1軸部20は、第1駆動プーリ5に把持され、第1駆動プーリ5の回転と共に移動する。第2走行ホイール19Bは、シンクロプーリ6に把持され、シンクロプーリ6の回転と共に移動する。第2軸部21は、第2駆動プーリ7に把持され、第2駆動プーリ7の回転と共に移動する。より具体的には、第1軸部20は第1駆動プーリ5と第1歯付きベルト22Aとの間に嵌め込まれて把持され、第2軸部21は第2駆動プーリ7と第2歯付きベルト22Bとの間に嵌め込まれて把持されている。
【0044】
一方、第4走行ホイール19Dは、機構部のいずれの構成にも把持されていないが、第1ガイドレール8に設けられた走行レール(不図示)を走行する。しかし、第1ガイドレール8によってガイドされる第4走行ホイール19Dは、機構部に把持された第2走行ホイール19B、第1軸部20、及び第2軸部21と共に移動することから、第1ガイドレール8に設けられた走行レールに接した状態のまま移動することはない。従って、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動する場合、搬送台車18は、第2走行ホイール19B、第1走行ホイール19Aに設けられた第1軸部20、及び第3走行ホイール19Cに設けられた第2軸部21の3点で支持される。
【0045】
図2(E)及び
図2(F)に示す例では、搬送台車18に設けられた全ての走行ホイールの位置が機構部から第2搬送路4に遷移する状態が示されている。この場合、第1走行ホイール19A及び第2走行ホイール19Bのそれぞれの位置が共に第1下段走行レール23Cに位置し、第3走行ホイール19C及び第4走行ホイール19Dのそれぞれの位置が共に第2下段走行レール23Dに位置している。従って、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動した場合、搬送台車18は、第1走行ホイール19A、第2走行ホイール19B、第3走行ホイール19C、及び第4走行ホイール19Dの4点で支持される。尚、第1軸部20は第1歯付きベルト22Aに把持され、第2軸部21は第2歯付きベルト22Bに把持されている。この状態で搬送台車18は第2搬送路4を走行する。
【0046】
このように、実施の形態1に係るコンベヤ装置1によれば、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動するときにおいて、第1走行ホイール19Aに設けられた第1軸部20が第1駆動プーリ5に嵌め込まれ、第2走行ホイール19Bがシンクロプーリ6に嵌め込まれ、第3走行ホイール19Cに設けられた第2軸部21が第2駆動プーリ7に嵌め込まれる。更に、コンベヤ装置1は、搬送台車18を第1搬送路3から第2搬送路4に円弧状に移動するように第1駆動プーリ5、シンクロプーリ6、及び第2駆動プーリ7を同期して回転する。これにより、搬送台車18が鉛直下方向に移動する場合において、搬送台車18が少なくとも3点で支持される。従って、搬送台車18の安定性を向上させることが可能となる。
【0047】
1-2-2.搬送台車が機構部に把持されるときの第2の例
図3は、実施の形態1に係るコンベヤ装置1の具体例を示す説明図である。具体的には、
図3は、搬送台車18が上方向に移動する場合において、搬送台車18が機構部に把持されるときの例を示す図である。
図3(A)は搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動する前の状態を示す上面図であり、
図3(B)は
図3(A)に対応する側面図である。また、
図3(C)は搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動しているときの状態を示す上面図であり、
図3(D)は
図3(C)に対応する側面図である。また更に、
図3(E)は搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動した後の状態を示す上面図であり、
図3(F)は
図3(E)に対応する側面図である。以下、各ケースの詳細について説明する。
【0048】
図3(A)及び
図3(B)に示す例では、第2搬送路4を走行する搬送台車18に設けられた全ての走行ホイールの位置が機構部に遷移する前の状態が示されている。この場合、第1走行ホイール19A及び第2走行ホイール19Bのそれぞれの位置が共に第1下段走行レール23Cに位置し、第3走行ホイール19C及び第4走行ホイール19Dのそれぞれの位置が共に第2下段走行レール23Dに位置している。従って、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動する前の状態において、搬送台車18は、第1走行ホイール19A、第2走行ホイール19B、第3走行ホイール19C、及び第4走行ホイール19Dの4点で支持される。尚、第1軸部20は第1歯付きベルト22Aに把持され、第2軸部21は第2歯付きベルト22Bに把持される。
【0049】
図3(C)及び
図3(D)に示す例では、搬送台車18に設けられた全ての走行ホイールの位置が機構部に遷移している状態が示されている。この場合、第3走行ホイール19Cに設けられた第2軸部21は、第1従動プーリ15に把持され、第1従動プーリ15の回転と共に移動する。第1走行ホイール19Aに設けられた第1軸部20は、第2従動プーリ16に把持され、第2従動プーリ16の回転と共に移動する。より具体的には、第2軸部21は第1従動プーリ15と第2歯付きベルト22Bとの間に嵌め込まれて把持され、第1軸部20は第2従動プーリ16と第1歯付きベルト22Aとの間に嵌め込まれて把持されている。
【0050】
一方、第2走行ホイール19B及び第4走行ホイール19Dは、機構部のいずれの構成にも把持されていない。ただし、第2走行ホイール19Bについては、第2ガイドレール17に設けられた走行レール(不図示)を走行する。しかし、第2ガイドレール17によってガイドされる第2走行ホイール19Bは、機構部に把持された第1軸部20及び第2軸部21と共に移動することから、第2ガイドレール17に設けられた走行レールに接した状態のまま移動することはない。従って、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動する場合、搬送台車18は、第3走行ホイール19Cに設けられた第2軸部21及び第1走行ホイール19Aに設けられた第1軸部20の2点で支持される。
【0051】
図3(E)及び
図3(F)に示す例では、第1走行ホイール19A及び第4走行ホイール19Dのそれぞれの位置が機構部から第1搬送路3に遷移する状態が示されている。この場合、第1走行ホイール19A及び第2走行ホイール19Bのそれぞれの位置が共に第1上段走行レール23Aに位置し、第3走行ホイール19C及び第4走行ホイール19Dのそれぞれの位置が共に第2上段走行レール23Bに位置している。従って、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動した場合、搬送台車18は、第1走行ホイール19A、第2走行ホイール19B、第3走行ホイール19C、及び第4走行ホイール19Dの4点で支持される。尚、第1軸部20は第1歯付きベルト22Aに把持され、第2軸部21は第2歯付きベルト22Bに把持されている。この状態で搬送台車18は第1搬送路3を走行する。
【0052】
このように、実施の形態1に係るコンベヤ装置1によれば、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動するときにおいて、第3走行ホイール19Cに設けられた第2軸部21が第1従動プーリ15に嵌め込まれ、第1走行ホイール19Aに設けられた第1軸部20が第2従動プーリ16に嵌め込まれる。更に、コンベヤ装置1は、搬送台車18を第2搬送路4から第1搬送路3に円弧状に移動するように第1従動プーリ15が第2駆動プーリ7に同期して回転し、第2従動プーリ16が第1駆動プーリ5に同期して回転する。これにより、搬送台車18が上方向に移動する場合において、搬送台車18が少なくとも2点で支持される。尚、搬送台車18を3点で支持することも可能である。その方法の詳細については、以下に示す実施の形態2で説明する。
【0053】
1-2-3.シンクロプーリの配置例
図4は、実施の形態1に係るコンベヤ装置1におけるシンクロプーリ6の配置例を示す説明図である。上述したように、シンクロプーリ6は第1駆動プーリ5に対して第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の中心側に所定量ずれて配置されており、所定量は第1駆動プーリ5の中心部から指定距離離れた距離である。ここで、指定距離について考える。搬送台車18を第1搬送路3から第2搬送路4に円弧状に移動させる場合、搬送台車18の姿勢を並行に維持できるように搬送台車18を把持することが可能な第1駆動プーリ5に対するシンクロプーリ6の配置が要求される。
【0054】
これを実現するためには、
図4に示すように、第1駆動プーリ5の中心部とシンクロプーリ6の中心部との間の距離D1は、搬送台車18における第1走行ホイール19Aの中心部から搬送台車18における第2走行ホイール19Bの中心部までの距離D2と同じであることが必要とされる。つまり、指定距離とは距離D2のことを意味する。
【0055】
このように、実施の形態1に係るコンベヤ装置1によれば、シンクロプーリ6は、第1駆動プーリ5に対して距離D2離れた位置に配置される。これにより、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動する場合において、搬送台車18が3点で支持された状態で搬送台車18の姿勢を並行に維持したまま搬送台車18を移動させることができる。従って、搬送台車18の安定性を向上させることが可能となる。
【0056】
尚、上述したように第2従動プーリ16についても、第1従動プーリ15に対して第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の中心側に所定量ずれて配置されており、所定量は第1従動プーリ15の中心部から指定距離離れた距離である。この場合においても、指定距離は距離D2である。これにより、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動する場合において、搬送台車18の姿勢を並行に維持したまま搬送台車18を移動させることが可能となる。
【0057】
1-2-4.シンクロプーリの構成例
機構部に含まれる第1駆動プーリ5、シンクロプーリ6、第2駆動プーリ7、第1従動プーリ15、及び第2従動プーリ16の構成について考える。機構部のそれぞれは、歯車の形状をした構造を有している。第1駆動プーリ5、第2駆動プーリ7、第1従動プーリ15、及び第2従動プーリ16のそれぞれの歯車の形状は共に第1歯車形状を有している。一方、シンクロプーリ6の歯車の形状は第1歯車形状と異なる第2歯車形状を有している。以下、第1歯車形状及び第2歯車形状のそれぞれの詳細について説明する。
【0058】
第1歯車形状とは、隣り合う2つ歯の隙間に搬送台車18における第1軸部20及び第2軸部21を嵌め込むことができる形状のことである。一方、第2歯車形状とは、隣り合う2つ歯の隙間に搬送台車18における走行ホイールの外形を咥え込むことができる形状のことである。つまり、第1歯車形状は、第1軸部20を嵌め込んで第1歯付きベルト22Aを掛け回すことが可能な構造を有している。また、第1歯車形状は、第2軸部21を嵌め込んで第2歯付きベルト22Bを掛け回すことが可能な構造を有している。一方、第2歯車形状は、第1走行ホイール19Aの外形、第2走行ホイール19Bの外形、第3走行ホイール19Cの外形、及び第4走行ホイール19Dの外形を咥え込むことが可能な構造を有している。
【0059】
これを踏まえ、以下、シンクロプーリ6における第2歯車形状の構成についての詳細を説明する。
【0060】
図5は、実施の形態1に係るコンベヤ装置1におけるシンクロプーリ6の構成例を示す説明図である。
図5(A)に示すように、シンクロプーリ6における隣り合う2つの歯の隙間には第2走行ホイール19Bが嵌め込まれて把持されている。ただし、シンクロプーリ6には歯付きタイミングベルトが掛け回されていない構成となっている。この場合、次のようなことが想定される。
【0061】
例えば、シンクロプーリ6に把持された第2走行ホイール19Bの状態が
図5(A)に示す状態から
図5(B)及び
図5(C)に示す状態の順に遷移する場合、すなわち、第2走行ホイール19Bの位置がシンクロプーリ6の横軸中心線を示す基準線BLよりも低くなる場合、シンクロプーリ6に把持された第2走行ホイール19Bがシンクロプーリ6から離れてしまう。この場合、搬送台車18は、第1軸部20及び第2軸部21の2点のみで支持される。
【0062】
ただし、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動する場合、搬送台車18が不安定の状態となり得るタイミングは、第2走行ホイール19Bの位置が基準線BLよりも高いときである。従って、第2走行ホイール19Bの位置が基準線BLよりも高いときに第2走行ホイール19Bがシンクロプーリ6に把持されている場合、搬送台車18の安定性は維持される。
【0063】
尚、シンクロプーリ6の第2歯車形状次第では、第2走行ホイール19Bの位置が基準線BLよりも低い場合、シンクロプーリ6に把持された第2走行ホイール19Bがシンクロプーリ6から離れるタイミングを遅らせることができる。これを実現するためのシンクロプーリ6の第2歯車形状の詳細について後述する。
【0064】
図6は、実施の形態1に係るコンベヤ装置1におけるシンクロプーリ6の構成例の具体例を示す説明図である。シンクロプーリ6の第2歯車形状は、シンクロプーリ6のピッチ円直径(P.C.D: Pitch Circle Diameter)の長さを示す距離D3とシンクロプーリ6の歯底円直径の長さを示す距離D4とを差分した長さ(距離D5)が搬送台車18における第2走行ホイール19Bの半径の長さ(距離D6)以上となるように構成されている。
【0065】
このように、実施の形態1に係るコンベヤ装置1では、第2走行ホイール19Bの位置が基準線BLよりも高い場合、すなわち、搬送台車18が不安定となる状態の場合、第2走行ホイール19Bがシンクロプーリ6に把持される。更に、実施の形態1に係るコンベヤ装置1では、第2走行ホイール19Bの位置が基準線BLよりも低い場合、すなわち、シンクロプーリ6に把持された第2走行ホイール19Bがシンクロプーリ6から離れる場合、第2走行ホイール19Bがシンクロプーリ6から離れる時間が長くなる。これにより、搬送台車18が第1搬送路3から第2搬送路4に移動する場合、すなわち、搬送台車18が鉛直下方向に移動する場合、搬送台車18が3点で支持されている時間を長くすることができる。従って、搬送台車18の安定性を更に向上させることが可能となる。
【0066】
また、実施の形態1に係るコンベヤ装置1によれば、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動する場合、搬送台車18を第2搬送路4から第1搬送路3に円弧状に移動するように第1従動プーリ15が第2駆動プーリ7に同期して回転される。また、第2従動プーリ16が第1駆動プーリ5に同期して回転される。この場合、搬送台車18における第1軸部20及び第2軸部21の2点で支持される。
【0067】
2.実施の形態2
図7は、実施の形態2に係るコンベヤ装置1Aの構成例を示す概略図である。
図7に示すように、コンベヤ装置1は、機構部に含まれる従動部において従動シンクロプーリ40を更に備える。従動シンクロプーリ40は、第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、第1従動プーリ15に対して第1搬送路3及び第2搬送路4の長手方向の中心側に所定量ずれて配置されている。所定量は第1従動プーリ15の中心部から指定距離(距離D2)離れた距離である。つまり、従動シンクロプーリ40は、第2従動プーリ16と同じ位置に配置される。また、従動シンクロプーリ40は、回転機構を有し、且つ、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動するときに搬送台車18を把持するための部品である。
【0068】
実施の形態2に係るコンベヤ装置1によれば、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に移動する場合、搬送台車18における第1軸部20、第2軸部21、及び第4走行ホイール19Dの3点で支持される。これにより、搬送台車18が第2搬送路4から第1搬送路3に上方向に移動する場合であっても、搬送台車18の安定性を向上させることが可能となる。
【0069】
3.実施の形態3
図8は、実施の形態3に係る仕分けコンベヤ装置1Bの構成例を示す概略図である。
図8に示すように、仕分けコンベヤ装置1Bは、実施の形態1に係るコンベヤ装置1あるいは実施の形態2に係るコンベヤ装置1Aの搬送部において、更に、投入コンベヤ装置25、及び払出コンベヤ装置26を含んでいる。
【0070】
投入コンベヤ装置25は、第1搬送路3を走行する搬送台車18に搬送物24を載置するように搬送物24を投入するためのコンベヤ機能を有する装置である。投入コンベヤ装置25は、例えば、第1搬送路3の所定の位置に設けられている。
【0071】
払出コンベヤ装置26は、第2搬送路4を走行する搬送台車18に載置された搬送物24を払い出すためのコンベヤ機能を有する装置である。払出コンベヤ装置26は、例えば、第2搬送路4の所定の位置に設けられている。また、払出コンベヤ装置26は、単にシュート構造を有する装置であってもよい。尚、投入コンベヤ装置25及び払出コンベヤ装置26が設置される位置や数は、適宜設定される。
【0072】
また、仕分けコンベヤ装置1Bにおける複数の搬送台車18のそれぞれには、例えば、搬送台車18の搬送方向に対して水平に直交する方向に駆動される仕分けベルトが掛け回されている。具体的には、仕分けベルトは搬送台車18に搬送物24を載置する部分に掛け回されており、仕分けベルトの搬送面上に搬送物24が載置される。そして、第1搬送路3または第2搬送路4に沿って搬送台車18を移動させながら、搬送路の所定位置に仕分けベルトを駆動させることにより、搬送路の側方に搬送物24が搬出される。
【0073】
尚、仕分けベルトの代わりに複数並列させて同期可能な複数の駆動ローラを用いて搬送物24を仕分けするローラコンベヤであってもよい。この場合、第1搬送路3または第2搬送路4に沿って搬送台車18を移動させながら、搬送路の所定位置に複数の駆動ローラを駆動することにより、搬送路の側方に搬送物24が搬出される。また、仕分けベルトの代わりに搬送物24が載置される面を傾斜させることが可能な機構を設けて搬送物24を仕分けする傾斜コンベヤであってもよい。
【0074】
実施の形態3に係る仕分けコンベヤ装置1Bによれば、投入コンベヤ装置25に投入された搬送物24が搬送台車18に載置され、搬送物24が目的の払出コンベヤ装置26に払い出される。これにより、上述した実施の形態1及び実施の形態2の効果に加えて搬送物24を仕分けすることが可能となる。
【符号の説明】
【0075】
1,1A…コンベヤ装置, 1B…仕分けコンベヤ装置, 2…フレーム, 2A…上段フレーム, 2B…下段フレーム, 3…第1搬送路, 4…第2搬送路, 5…第1駆動プーリ, 6…シンクロプーリ, 7…第2駆動プーリ, 8…第1ガイドレール, 9…第1駆動スプロケット, 10A…第1従動スプロケット, 10B…第2従動スプロケット, 11A…第1連動タイミングベルト, 11B…第2連動タイミングベルト, 12…第2駆動スプロケット, 13…第3従動スプロケット, 14…第3連動タイミングベルト, 15…第1従動プーリ, 16…第2従動プーリ, 17…第2ガイドレール, 18…搬送台車, 19A…第1走行ホイール, 19B…第2走行ホイール, 19C…第3走行ホイール, 19D…第4走行ホイール, 20…第1軸部, 21…第2軸部, 22A…第1歯付きベルト, 22B…第2歯付きベルト, 23A…第1上段走行レール, 23B…第2上段走行レール, 23C…第1下段走行レール, 23D…第2下段走行レール, 24…搬送物, 25…投入コンベヤ装置, 26…払出コンベヤ装置, 27A…第1支持材, 27B…第2支持材, 40…従動シンクロプーリ
【手続補正書】
【提出日】2024-06-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上段に設けられた第1搬送路と、
前記第1搬送路の下段に設けられ、前記第1搬送路の移動方向と反対方向に移動する第2搬送路と、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の第1端部且つ前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、前記第1搬送路と前記第2搬送路とを循環する搬送台車の前記一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の前方に対応する第1走行ホイールの中心部に設けられた第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリと、
前記一方側に設けられ、且つ、前記第1駆動プーリに対して前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、前記搬送台車の前記一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の後方に対応する第2走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリと同期して回転するシンクロプーリと、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、前記シンクロプーリと前記水平に直交する方向で同じ位置に前記シンクロプーリと軸で連結されずに設けられ、且つ、前記搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1走行ホイールと対角関係にある第3走行ホイールの中心部に設けられた第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリと同期して回転する第2駆動プーリと、
を備える
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンベヤ装置であって、
前記所定量は、前記第1駆動プーリの中心部から指定距離離れた距離であり、
前記指定距離は、前記第1走行ホイールの中心部から前記第2走行ホイールの中心部までの距離である
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のコンベヤ装置であって、
前記第2歯車形状は、前記シンクロプーリのピッチ円直径の長さと前記シンクロプーリの歯底円直径の長さとを差分した長さが、前記搬送台車に設けられた前記第2走行ホイールの半径の長さ以上である
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項4】
請求項1に記載のコンベヤ装置であって、
駆動モータの駆動により回転する第1駆動スプロケットと、
前記第1駆動スプロケットと共に第1連動タイミングベルトが掛け回され、前記第1駆動スプロケットに連動して回転する第1従動スプロケットと、
前記第1駆動スプロケットと共に第2連動タイミングベルトが掛け回され、前記第1駆動スプロケットに連動して回転する第2従動スプロケットと、
前記駆動モータあるいは前記駆動モータと同期して駆動する別の駆動モータの駆動により回転する第2駆動スプロケットと、
前記第2駆動スプロケットと共に第3連動タイミングベルトが掛け回され、前記第2駆動スプロケットに連動して回転する第3従動スプロケットと、
を更に備え、
前記第1駆動プーリは、前記第1従動スプロケットに連動して回転し、
前記シンクロプーリは、前記第2従動スプロケットに連動して回転し、
前記第2駆動プーリは、前記第3従動スプロケットに連動して回転する
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコンベヤ装置であって、
前記第1端部且つ前記他方側に設けられ、且つ、前記搬送台車の前記他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の前方に対応する第4走行ホイールを前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状にガイドする第1ガイドレールを更に備える
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のコンベヤ装置であって、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の第2端部且つ前記他方側に設けられ、且つ、前記第2軸部を嵌め込んで前記第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第2搬送路から前記第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第2駆動プーリに連動して回転する第1従動プーリと、
前記一方側に設けられ、且つ、前記第1従動プーリに対して前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の中心側に前記所定量ずれて配置され、且つ、前記第1軸部を嵌め込んで前記第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第2搬送路から前記第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリに連動して回転する第2従動プーリと、
前記第2端部且つ前記一方側に設けられ、且つ、前記第2走行ホイールを前記第2搬送路から前記第1搬送路に円弧状にガイドする第2ガイドレールと、
を更に備える
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のコンベヤ装置であって、
前記他方側において前記第2従動プーリと同じ位置に設けられ、且つ、前記第4走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第2搬送路から前記第1搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第2駆動プーリに連動して回転する従動シンクロプーリを更に備える
ことを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項8】
コンベヤ装置と、搬送物を投入する投入コンベヤ装置と、前記搬送物を払い出す払出コンベヤ装置とを有する仕分けコンベヤ装置であって、
前記コンベヤ装置は、
上段に設けられた第1搬送路と、
前記第1搬送路の下段に設けられ、前記第1搬送路の移動方向と反対方向に移動する第2搬送路と、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の第1端部且つ前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、前記第1搬送路と前記第2搬送路とを循環する搬送台車の前記一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の前方に対応する第1走行ホイールの中心部に設けられた第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリと、
前記一方側に設けられ、且つ、前記第1駆動プーリに対して前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、前記搬送台車の前記一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1搬送路の移動方向の後方に対応する第2走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリと同期して回転するシンクロプーリと、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、前記シンクロプーリと前記水平に直交する方向で同じ位置に前記シンクロプーリと軸で連結されずに設けられ、且つ、前記搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち前記第1走行ホイールと対角関係にある第3走行ホイールの中心部に設けられた第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、前記搬送台車を前記第1搬送路から前記第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも前記第1駆動プーリと同期して回転する第2駆動プーリと、
を備える
ことを特徴とする仕分けコンベヤ装置。
【請求項9】
請求項8に記載の仕分けコンベヤ装置であって、
前記搬送台車は、前記搬送物を載置する部分に掛け回され、前記搬送台車の搬送方向に対して水平に直交する方向に駆動される仕分けベルトを有する、
ことを特徴とする仕分けコンベヤ装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示の第1の観点は、コンベヤ装置に関連する。コンベヤ装置は、上段に設けられた第1搬送路と、第1搬送路の下段に設けられ、第1搬送路の移動方向と反対方向に移動する第2搬送路と、を備える。また、コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の第1端部且つ第1搬送路及び第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、第1搬送路と第2搬送路とを循環する搬送台車の一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の前方に対応する第1走行ホイールの中心部に設けられた第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリを備える。また更に、コンベヤ装置は、一方側に設けられ、且つ、第1駆動プーリに対して第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、搬送台車の一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の後方に対応する第2走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリと同期して回転するシンクロプーリを備える。また更に、コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、シンクロプーリと当該水平に直交する方向で同じ位置にシンクロプーリと軸で連結されずに設けられ、且つ、搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1走行ホイールと対角関係にある第3走行ホイールの中心部に設けられた第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリと同期して回転する第2駆動プーリを備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本開示の第8の観点は、コンベヤ装置と、搬送物を投入する投入コンベヤ装置と、搬送物を払い出す払出コンベヤ装置とを有する仕分けコンベヤ装置に関連する。仕分けコンベヤ装置におけるコンベヤ装置は、上段に設けられた第1搬送路と、第1搬送路の下段に設けられ、第1搬送路の移動方向と反対方向に移動する第2搬送路と、を備える。また、当該コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の第1端部且つ第1搬送路及び第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の一方側に設けられ、且つ、第1搬送路と第2搬送路とを循環する搬送台車の一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の前方に対応する第1走行ホイールの中心部に設けられた第1軸部を嵌め込んで第1歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように回転する第1駆動プーリを備える。また更に、当該コンベヤ装置は、一方側に設けられ、且つ、第1駆動プーリに対して第1搬送路及び第2搬送路の長手方向の中心側に所定量ずれて配置され、且つ、搬送台車の一方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1搬送路の移動方向の後方に対応する第2走行ホイールの外形を咥え込むことが可能な第2歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリと同期して回転するシンクロプーリを備える。また更に、当該コンベヤ装置は、第1搬送路及び第2搬送路の長手方向に対して水平に直交する方向の他方側に設けられ、且つ、シンクロプーリと当該水平に直交する方向で同じ位置にシンクロプーリと軸で連結されずに設けられ、且つ、搬送台車の他方側に設けられた2つの走行ホイールのうち第1走行ホイールと対角関係にある第3走行ホイールの中心部に設けられた第2軸部を嵌め込んで第2歯付きベルトを掛け回すことが可能な第1歯車形状を有し、且つ、搬送台車を第1搬送路から第2搬送路に円弧状に移動するように少なくとも第1駆動プーリと同期して回転する第2駆動プーリを備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】