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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014604
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240125BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240125BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 320
G06F3/12 334
G06F3/12 373
B41J29/38 801
H04N1/00 002C
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117564
(22)【出願日】2022-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上江洲 吉美
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ06
2C061HJ08
2C061HK19
2C061HN15
5C062AA05
5C062AB38
5C062AC38
5C062AC56
5C062AE16
(57)【要約】
【課題】全ての対象装置に関する管理情報を常時利用可能な状態で登録する場合に比較して、複数の対象装置を仮想的な装置を用いて管理する場合において必要とされる記憶容量を抑制することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを得る。
【解決手段】サーバ10は、複数の対象装置を仮想的な装置を用いて管理する場合に必要とされる、対象装置毎の管理情報を取得する取得部11Aと、取得部11Aによって取得された管理情報のうち、常時利用される常時利用情報については利用可能な状態とし、必要に応じて利用される適時利用情報については利用可能な状態より記憶容量が少ない状態として各々記憶部13に登録する登録部11Bと、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数の対象装置を仮想的な装置を用いて管理する場合に必要とされる、前記対象装置毎の管理情報を取得し、
取得した前記管理情報のうち、常時利用される常時利用情報については利用可能な状態とし、必要に応じて利用される適時利用情報については前記利用可能な状態より記憶容量が少ない状態として各々記憶部に登録する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
利用が想定される期間として予め定められた利用期間に前記適時利用情報を前記利用可能な状態とする、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記利用期間は、前記適時利用情報の種別毎に予め定められている、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記種別は、保守に関する情報、利用料金に関する情報、及び分析に関する情報の少なくとも1つを含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
予め定められたタイミングで、対応する前記対象装置との間で、前記常時利用情報及び前記適時利用情報の同期を行う、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記予め定められたタイミングは、前記常時利用情報及び前記適時利用情報の種別毎に予め定められている、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記利用可能な状態は、インスタンス化された状態である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記利用可能な状態は、マイクロサービスにより利用可能な状態である、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記適時利用情報は、前記対象装置に関するサービスの種類別に利用される情報であり、
前記利用期間は、前記サービスを実施する複数の実施者によって予め指定された、対象とする前記適時利用情報を利用する期間に応じて定められる期間である、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記対象装置は、画像形成装置である、
請求項1~請求項9の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
複数の対象装置を仮想的な装置を用いて管理する場合に必要とされる、前記対象装置毎の管理情報を取得し、
取得した前記管理情報のうち、常時利用される常時利用情報については利用可能な状態とし、必要に応じて利用される適時利用情報については前記利用可能な状態より記憶容量が少ない状態として各々記憶部に登録する、
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の対象装置の管理を、当該対象装置の仮想的な装置を利用して行う場合に適用することのできる技術として、以下の技術があった。
【0003】
特許文献1には、クライアント装置がスリープ状態に移行した後に、クライアント装置が管理サーバからの指示を受信することが可能となる仕組みを提供することを目的とした、管理サーバからの指示を受信するために当該管理サーバと通信を行うクライアント装置が開示されている。
【0004】
この技術では、一定時間、クライアント装置がユーザ操作を受け付けなかったことにより、当該クライアント装置の電源がスリープ状態に移行された後、ユーザ操作を受け付けることなく一時的に通常状態に移行され、管理サーバとの通信の後、クライアント装置の電源が通常状態からスリープ状態に移行される。
【0005】
また、特許文献2には、デバイス内で検知したイベントをサーバ上のサービスで利用しやすい形式で送信しつつ、デバイスの処理負荷を低減することができるようにすることを目的とした、イベントを検知する検知部を備えるネットワークデバイスが開示されている。
【0006】
このネットワークデバイスは、通知設定を管理する管理手段と、検知部で検知されたイベントに紐づく通知情報がある場合に、該通知情報の各内容について、上記通知設定に従い、通知対象か否かを判定する判定手段と、通知対象であった内容のそれぞれについて、メッセージを作成する作成手段と、作成された1以上のメッセージを管理サーバに送信する送信手段と、を備える。
【0007】
更に、特許文献3には、オンプレミスのストレージ装置の容量の節約と、オンプレミスのストレージ装置の高アクセス性能と、オンプレミスのリソースに障害があったとき、クラウド上のデータを用いて、高速かつ正確に業務を再開することとを実現することを目的とした、ネットワークを介して他のストレージシステムに接続されるストレージシステムが開示されている。
【0008】
このストレージシステムは、メモリと、プログラムを実行するプロセッサと、データを記憶する記憶デバイスと、を備え、外部装置に提供する第1のボリュームと、前記他のストレージシステムに転送するデータを格納するジャーナルボリュームとを有する。また、このストレージシステムは、前記プロセッサが、前記外部装置から、前記第1のボリュームへのライト要求にかかるライトデータを受信し、受信した前記ライトデータを前記ストレージシステム内に保持するとともに、前記ライトデータとメタデータとを含むジャーナルを作成して前記ジャーナルボリュームに格納して、前記外部装置にライト要求の応答を行う。更に、このストレージシステムは、前記他のストレージシステムからジャーナル転送要求を受信した場合に、前記ジャーナルボリュームに格納したジャーナルを転送し、前記他のストレージシステムが前記ライトデータを格納した後に、前記ストレージシステムが保持したライトデータのうち、前記ストレージシステムへの格納対象となっていないライトデータを削除する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2019-040413号公報
【特許文献2】特開2021-052221号公報
【特許文献3】特許第6811739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、仮想的な装置を利用して複数の対象装置の管理を行う場合、当該管理に必要とされる全ての管理情報を常時利用可能な状態で登録すると、管理対象とする装置の数が多くなるほど膨大な記憶容量が必要となる、という問題点があった。
【0011】
本開示の目的は、全ての対象装置に関する管理情報を常時利用可能な状態で登録する場合に比較して、複数の対象装置を仮想的な装置を用いて管理する場合において必要とされる記憶容量を抑制することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数の対象装置を仮想的な装置を用いて管理する場合に必要とされる、前記対象装置毎の管理情報を取得し、取得した前記管理情報のうち、常時利用される常時利用情報については利用可能な状態とし、必要に応じて利用される適時利用情報については前記利用可能な状態より記憶容量が少ない状態として各々記憶部に登録する。
【0013】
また、第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、利用が想定される期間として予め定められた利用期間に前記適時利用情報を前記利用可能な状態とするものである。
【0014】
また、第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記利用期間が、前記適時利用情報の種別毎に予め定められているものである。
【0015】
また、第4態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置において、前記種別が、保守に関する情報、利用料金に関する情報、及び分析に関する情報の少なくとも1つを含むものである。
【0016】
また、第5態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、予め定められたタイミングで、対応する前記対象装置との間で、前記常時利用情報及び前記適時利用情報の同期を行うものである。
【0017】
また、第6態様に係る情報処理装置は、第5態様に係る情報処理装置において、前記予め定められたタイミングが、前記常時利用情報及び前記適時利用情報の種別毎に予め定められているものである。
【0018】
また、第7態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記利用可能な状態が、インスタンス化された状態であるものである。
【0019】
また、第8態様に係る情報処理装置は、第7態様に係る情報処理装置において、前記利用可能な状態が、マイクロサービスにより利用可能な状態であるものである。
【0020】
また、第9態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記適時利用情報が、前記対象装置に関するサービスの種類別に利用される情報であり、前記利用期間が、前記サービスを実施する複数の実施者によって予め指定された、対象とする前記適時利用情報を利用する期間に応じて定められる期間であるものである。
【0021】
また、第10態様に係る情報処理装置は、第1態様~第9態様の何れか1態様に係る情報処理装置において、前記対象装置が、画像形成装置であるものである。
【0022】
更に、上記目的を達成するために、第11態様に係る情報処理プログラムは、複数の対象装置を仮想的な装置を用いて管理する場合に必要とされる、前記対象装置毎の管理情報を取得し、取得した前記管理情報のうち、常時利用される常時利用情報については利用可能な状態とし、必要に応じて利用される適時利用情報については前記利用可能な状態より記憶容量が少ない状態として各々記憶部に登録する、処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0023】
第1態様及び第11態様によれば、全ての対象装置に関する管理情報を常時利用可能な状態で登録する場合に比較して、複数の対象装置を仮想的な装置を用いて管理する場合において必要とされる記憶容量を抑制することができる。
【0024】
第2態様によれば、適時利用情報を必要な期間に利用することができる。
【0025】
第3態様によれば、適時利用情報の種別毎に利用可能な期間を設定することができる。
【0026】
第4態様によれば、適用した種別毎に、適時利用情報の利用可能な期間を設定することができる。
【0027】
第5態様によれば、常時利用情報及び適時利用情報を新しい情報に更新することができる。
【0028】
第6態様によれば、常時利用情報及び適時利用情報の種別毎に同期を行う期間を設定することができる。
【0029】
第7態様によれば、インスタンスを用いて対象装置の管理を行う態様に対応することができる。
【0030】
第8態様によれば、マイクロサービスを用いて対象装置の管理を行う態様に対応することができる。
【0031】
第9態様によれば、複数のサービス実施者によるサービスを実施可能とすることができる。
【0032】
第10態様によれば、画像形成装置について、必要とされる記憶容量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本開示の実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】本開示の実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本開示の実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】本開示の実施形態に係るサーバの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
図5】本開示の実施形態に係る登録情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図6】本開示の実施形態に係る復旧待避情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
図7】本開示の実施形態に係る登録処理の一例を示すフローチャートである。
図8】本開示の実施形態に係る登録画面の一例を示す正面図である。
図9】本開示の実施形態に係る復旧待避情報作成処理の一例を示すフローチャートである。
図10】本開示の実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施形態では、本開示の技術を、シェアオフィス及びオンサイトを含む各地に点在する複数の画像形成装置を対象として、各画像形成装置を仮想的なプリンタである仮想プリンタとして用いるクラウドプリントサービスを提供する情報処理システムに適用した場合について説明する。このサービスを利用することで、外出先で画像形成装置が設置されたネットワークに接続することができない端末装置からでもクラウド経由で当該画像形成装置による印刷を行うことができる。
【0035】
まず、図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示すブロック図である。
【0036】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、本開示の技術の情報処理装置としてのサーバ10と、複数の端末装置30A、30B、・・・と、本開示の技術の対象装置としての複数の画像形成装置50A、50B、・・・と、を含む。なお、以下では、端末装置30A、30B、・・・を区別することなく説明する場合は単に「端末装置30」と総称する。また、以下では、画像形成装置50A、50B、・・・を区別することなく説明する場合は単に「画像形成装置50」と総称する。
【0037】
サーバ10及び端末装置30の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。また、本実施形態では、画像形成装置50として、画像印刷機能、画像読取機能、及び画像送信機能等を有するデジタル複合機を適用している。但し、この形態に限るものではなく、画像印刷機能のみを有する画像形成装置や、画像印刷機能及び画像読取機能のみを有する画像形成装置等の他の画像形成装置を画像形成装置50として適用する形態としてもよい。
【0038】
画像形成装置50A、50B、・・・は、全てが同一の仕様のものとは限らず、実行可能なサービスが異なったり、当該サービスの設定可能な項目が異なったり、装備されているオプション品が異なったりしてもよいことは言うまでもない。
【0039】
サーバ10と、端末装置30と、画像形成装置50と、は、ネットワークNを介して接続されており、サーバ10は、端末装置30、及び画像形成装置50とネットワークNを介して相互に通信可能とされている。
【0040】
なお、本実施形態では、ネットワークNとして、インターネット、電話回線網等の公共の通信回線と、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の企業内の通信回線とを組み合わせたものを適用しているが、この形態に限定されるものではない。例えば、ネットワークNとして、上記公共の通信回線、及び企業内の通信回線の何れか一方のみを適用する形態としてもよい。また、本実施形態では、ネットワークNとして有線及び無線の通信回線を適用しているが、この形態に限定されるものではなく、無線の通信回線及び有線の通信回線の何れか一方のみを適用する形態としてもよい。
【0041】
次に、図2を参照して、本実施形態に係るサーバ10の構成を説明する。図2は、本実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0042】
図2に示すように、本実施形態に係るサーバ10は、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボード及びマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置(R/W)16、及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16、及び通信I/F部18はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
【0043】
本実施形態に係る記憶部13はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、復旧待避情報作成処理プログラム13A及び情報処理プログラム13Bが記憶されている。復旧待避情報作成処理プログラム13Aは、当該プログラムが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16に接続され、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの当該プログラムの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶(インストール)される。また、情報処理プログラム13Bも、当該プログラムが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16に接続され、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの当該プログラムの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶(インストール)される。CPU11は、復旧待避情報作成処理プログラム13A及び情報処理プログラム13Bの各プログラムを記憶部13から適宜読み出してメモリ12に展開し、当該各プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0044】
また、記憶部13には、登録情報データベース13C及び復旧待避情報データベース13Dが記憶されている。なお、登録情報データベース13C及び復旧待避情報データベース13Dについては、詳細を後述する。
【0045】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る端末装置30の構成を説明する。図3は、本実施形態に係る端末装置30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0046】
本実施形態に係る情報処理システム1は、上述したクラウドプリントサービスに加えて、当該クラウドプリントサービスを利用して画像形成装置50の各々を管理するサービス(以下、「管理サービス」という。)も構築することができるものとされている。そして、本実施形態に係る管理サービスは、予め定められたサービス提供会社(本実施形態では、画像形成装置50のメーカの代理店)によって実施されるものとされており、本実施形態に係る端末装置30は、サービス提供会社によって用いられるものである。
【0047】
図3に示すように、本実施形態に係る端末装置30は、プロセッサとしてのCPU31、一時記憶領域としてのメモリ32、不揮発性の記憶部33、キーボード及びマウス等の入力部34、液晶ディスプレイ等の表示部35、媒体読み書き装置(R/W)36、及び通信I/F部38を備えている。CPU31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、媒体読み書き装置36、及び通信I/F部38はバスB2を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置36は、記録媒体37に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体37への情報の書き込みを行う。
【0048】
本実施形態に係る記憶部33はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部33には、登録処理プログラム33Aが記憶されている。登録処理プログラム33Aは、当該プログラムが書き込まれた記録媒体37が媒体読み書き装置36に接続され、媒体読み書き装置36が記録媒体37からの当該プログラムの読み出しを行うことで、記憶部33へ記憶(インストール)される。CPU31は、登録処理プログラム33Aを記憶部33から読み出してメモリ32に展開し、登録処理プログラム33Aが有するプロセスを順次実行する。
【0049】
次に、図4を参照して、本実施形態に係るサーバ10の機能的な構成について説明する。図4は、本実施形態に係るサーバ10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0050】
図4に示すように、サーバ10は、取得部11A及び登録部11Bを含む。サーバ10のCPU11が復旧待避情報作成処理プログラム13A及び情報処理プログラム13Bを実行することで、取得部11A及び登録部11Bとして機能する。
【0051】
本実施形態に係る取得部11Aは、複数の対象装置(本実施形態では、画像形成装置50)を仮想的な装置(本実施形態では、仮想プリンタ)を用いて管理する場合に必要とされる、対象装置毎の管理情報を取得する。また、本実施形態に係る登録部11Bは、取得部11Aによって取得された管理情報のうち、常時利用される常時利用情報については利用可能な状態(以下、「利用可能状態」という。)とし、必要に応じて利用される適時利用情報については利用可能状態より記憶容量が少ない状態として各々記憶部13に登録する。そして、本実施形態に係る登録部11Bは、利用が想定される期間として予め定められた利用期間に適時利用情報を利用可能状態とする。
【0052】
本実施形態では、上記利用期間が、適時利用情報の種別毎に予め定められており、特に、当該種別は、保守に関する情報、利用料金に関する情報、及び分析に関する情報を含むものとされているが、これに限るものではない。例えば、保守に関する情報、利用料金に関する情報、及び分析に関する情報のうちの何れか1つのみ、又は2つの組み合わせを上記種別に含める形態としてもよい。
【0053】
また、本実施形態に係る登録部11Bは、予め定められたタイミングで、対応する対象装置との間で、常時利用情報及び適時利用情報の同期を行う。なお、本実施形態では、前記予め定められたタイミングが、常時利用情報及び適時利用情報の種別毎に予め定められているが、これに限るものではない。例えば、常時利用情報及び適時利用情報の種別とは無関係に上記タイミングが予め定められている形態としてもよい。
【0054】
また、本実施形態では、上記利用可能状態としてインスタンス(Instance)化された状態で、かつ、マイクロサービスにより利用可能な状態を適用している。なお、ここでいう「インスタンス化」とは、対応する常時利用情報及び適時利用情報を、メインメモリ上に展開して処理することができる状態にすることを意味し、「インスタンス」は、オブジェクト指向プログラミングにおける「オブジェクト」に相当する。
【0055】
また、本実施形態では、適時利用情報が、対象装置に関するサービス(本実施形態では、上述した管理サービス)の種類別に利用される情報とされている。更に、本実施形態では、上記利用期間が、上記サービスを実施する複数の実施者(本実施形態では、上述したサービス提供会社(代理店))によって予め指定された、対象とする適時利用情報を利用する期間に応じて定められる期間とされている。
【0056】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る登録情報データベース13Cについて説明する。図5は、本実施形態に係る登録情報データベース13Cの構成の一例を示す模式図である。
【0057】
本実施形態に係る登録情報データベース13Cは、上述したサービス提供会社が管理サービスを提供するために設定した情報が登録されるデータベースであり、一例として図5に示すように、グループ、サービス、頻度、開始日時、終了日時、データ種別、同期、及び利用種別の各情報が関連付けられて記憶される。
【0058】
本実施形態に係る情報処理システム1では、各地に点在する複数の画像形成装置50を、予め定められた基準に則ってグループ化している。なお、本実施形態では、当該グループとして、都道府県別や、地方別等の地域別のグループを適用しているが、これに限るものではない。例えば、画像形成装置50が有している機能別や、画像形成装置50の価格帯別、型番別等のグループを上記グループとして適用する形態としてもよい。
【0059】
登録情報データベース13Cのグループは、上記地域別のグループを示す情報である。また、上記サービスは、サービス提供会社が登録したサービスの種類を示す情報であり、上記頻度は、対応するサービスを実施するために必要とされる管理情報を、サービス提供会社が参照する頻度を示す情報である。また、上記開始日時及び上記終了日時は、各々、対応する管理情報を参照可能とする開始日時及び終了日時を示す情報であり、上記データ種別は、対応する管理情報の種別を示す情報である。そして、上記同期は、対応する管理情報を、対応する画像形成装置50と同期させるタイミングを示す情報であり、上記利用種別は、対応する管理情報が、上述した常時利用情報であるのか、適時利用情報であるのかを示す情報である。
【0060】
図5に示す例では、グループAに属する「障害対策サービス」は、頻度として障害発生時が登録されており、この場合、対応する管理情報の「利用種別」が常時利用情報となることから、対応する管理情報を参照可能とする開始日時及び終了日時は設定されていない。また、図5に示す例では、当該管理情報のデータ種別としてシステム障害が設定されており、当該管理情報の同期を取るタイミングとして10秒毎が設定されている。
【0061】
また、図5に示す例では、グループAに属する「消耗品配送サービス」は、頻度として毎週の毎平日が登録されており、この場合、対応する管理情報の「利用種別」が適時利用情報となることから、対応する管理情報を参照可能とする開始日時及び終了日時が設定されている。また、図5に示す例では、当該管理情報のデータ種別として消耗品残量及び印刷面数の2種類が登録されており、各々の同期を取るタイミングとして、毎日の0時及び毎日の20時が設定されている。
【0062】
次に、図6を参照して、本実施形態に係る復旧待避情報データベース13Dについて説明する。図6は、本実施形態に係る復旧待避情報データベース13Dの構成の一例を示す模式図である。
【0063】
本実施形態に係る復旧待避情報データベース13Dは、適時利用情報とされた管理情報を利用可能状態とする期間を示す情報が登録されるデータベースであり、一例として図6に示すように、グループ、データ種別、次回復旧日時、及び次回待避日時の各情報が関連付けられて記憶される。
【0064】
上記グループ及び上記データ種別は、各々、登録情報データベース13Cのグループ及びデータ種別と同一の情報である。また、上記次回復旧日時は、対応するデータ種別の適時利用情報の直近で復旧させる、即ちインスタンス化させて登録する日時を示す情報である。そして、上記次回待避日時は、対応するデータ種別の適時利用情報の直近で待避させる、即ちインスタンス化されて登録された適時利用情報を非インスタンス化して圧縮し、再登録する日時を示す情報である。
【0065】
本実施形態では、対応するグループ毎に、対応するデータ種別の適時利用情報の開始日時及び終了日時の各情報を登録情報データベース13Cから抽出する。そして、本実施形態では、抽出した開始日時及び終了日時の全てを包含する直近の日程(時間帯)を示す情報を、上記次回復旧日時及び上記次回待避日時として設定する。
【0066】
図6に示す例では、グループAに属するビリングメータを示す情報は、2022年6月15日の9時から18時までインスタンス化しておくことが示されている。
【0067】
次に、図7図10を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の作用を説明する。
【0068】
まず、図7図8を参照して、登録処理を実行する場合の端末装置30の作用を説明する。図7は、本実施形態に係る登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
端末装置30のユーザ(本実施形態では、サービス提供会社の担当者であり、以下、「対象ユーザ」という。)が、新しい管理サービスを開始するにあたり、当該管理サービスに関する情報を登録情報データベース13Cに登録するべく、端末装置30の入力部34を介して登録処理の実行を開始する指示入力を行う。この指示入力が行われた場合に、端末装置30のCPU31が登録処理プログラム33Aを実行することで、図7に示す登録処理が実行される。なお、以下では、錯綜を回避するために、画像形成装置50の各々毎の仮想プリンタがサーバ10に構築済みである場合について説明する。
【0070】
図7のステップ100で、CPU31は、予め定められた構成とされた登録画面を表示するように表示部35を制御する。ステップ102で、CPU31は、予め定められた情報が入力されるまで待機する。図8には、本実施形態に係る登録画面の一例が示されている。
【0071】
図8に示すように、本実施形態に係る登録画面では、登録する管理サービスに関する情報の入力を促すメッセージが表示される。また、本実施形態に係る登録画面では、上述したグループ、サービス、頻度、開始日時、終了日時、データ種別、同期、及び利用種別の各情報を入力するための入力領域35Aが表示される。
【0072】
図8に示す登録画面が表示されると、対象ユーザは、入力部34を用いて、グループ、サービス、頻度、開始日時、終了日時、データ種別、同期、及び利用種別の各情報を、対応する入力領域35Aに入力した後、終了ボタン35Bを指定する。対象ユーザによって終了ボタン35Bが指定されると、ステップ102が肯定判定となってステップ104に移行する。
【0073】
このように、本実施形態では、対象ユーザにより、グループ、サービス、頻度、開始日時、終了日時、データ種別、同期、及び利用種別の全ての情報を入力させるものとしているが、これに限るものではない。例えば、対象ユーザによって開始日時及び終了日時が入力された場合、対象ユーザに対して利用種別を示す情報を入力させることなく、利用種別として「適時利用情報」を自動的に設定する形態としてもよい。また、例えば、同期を示す情報については、情報処理システム1の管理者が適宜設定する形態としてもよい。
【0074】
ステップ104で、CPU31は、対象ユーザによって登録画面において入力された情報(以下、「登録情報」という。)をサーバ10に送信し、その後に本登録処理を終了する。サーバ10のCPU11は、何れかの端末装置30から登録情報が受信されると、当該登録情報を登録情報データベース13Cに新たに記憶(登録)する。これにより、一例として図5に示す登録情報データベース13Cが構築されることになる。
【0075】
なお、本実施形態に係る情報処理システム1では、何れかの管理サービスを終了する場合に当該管理サービスを実施するサービス提供会社等が、対応する登録情報を登録情報データベース13Cから削除することになるが、このための処理については説明を省略する。
【0076】
次に、図9を参照して、復旧待避情報作成処理を実行する場合のサーバ10の作用を説明する。図9は、本実施形態に係る復旧待避情報作成処理の一例を示すフローチャートである。
【0077】
本実施形態では、予め定められたタイミング(本実施形態では、新たな登録情報が登録情報データベース13Cに登録されたタイミング、何れかの登録情報が登録情報データベース13Cから削除されたタイミング、及び何れかの次回待避日時が終了したタイミング)に、サーバ10のCPU11が復旧待避情報作成処理プログラム13Aを実行することで、図9に示す復旧待避情報作成処理が実行される。
【0078】
図9のステップ200で、CPU11は、この時点でインスタンス化されていない適時利用情報の全ての登録情報を登録情報データベース13Cから読み出す。ステップ202で、CPU11は、読み出した登録情報を、グループ毎で、かつ、データ種別毎に分類する。
【0079】
ステップ204で、CPU11は、各分類区分別に、登録情報の開始日時及び終了日時の各情報を抽出する。そして、CPU11は、抽出した開始日時及び終了日時の全てを包含する直近の日程(時間帯)を示す情報を、対応する分類区分の上述した次回復旧日時及び次回待避日時を示す情報として導出する。
【0080】
ステップ206で、CPU11は、導出した分類区分別の次回復旧日時及び次回待避日時を示す情報を、復旧待避情報データベース13Dの対応する記憶領域に記憶(更新)し、その後に本復旧待避情報作成処理を終了する。これにより、一例として図6に示す復旧待避情報データベース13Dが最新のものに逐次更新されることになる。
【0081】
次に、図10を参照して、情報処理を実行する場合のサーバ10の作用を説明する。図10は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0082】
本実施形態では、サーバ10の管理者等により、入力部14を介して情報処理の実行を指示する指示入力が行われた場合に、サーバ10のCPU11が情報処理プログラム13Bを実行することで、図10に示す情報処理が実行される。
【0083】
図10のステップ300で、CPU11は、登録情報データベース13Cから全ての登録情報を読み出し、ステップ302で、CPU11は、復旧待避情報データベース13Dから全ての情報(以下、「復旧待避情報」という。)を読み出す。
【0084】
ところで、本実施形態に係る画像形成装置50は、システム障害となる何らかの障害が生じた場合、自身の仮想プリンタに設定する管理情報として、当該システム障害を示す情報をサーバ10に送信する。また、本実施形態に係る画像形成装置50は、予め定められたタイミング(本実施形態では、平日の18時)で、上記管理情報として、トナー等の消耗品の残量を示す情報、及び直近1日の印刷面数を示す情報をサーバ10に送信する。同様に、本実施形態に係る画像形成装置50は、上記予め定められたタイミングで、上記管理情報として、上述したビリングメータ、コピージョブデータ、及びユーザ操作データ等といった情報をサーバ10に送信する。
【0085】
そこで、ステップ304で、CPU11は、何れかの管理情報が、何れかの画像形成装置50から受信したか否かを判定し、否定判定となった場合は後述するステップ314に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ306に移行する。
【0086】
ステップ306で、CPU11は、読み出した登録情報を参照して、受信した管理情報の利用種別が常時利用情報であるか否かを判定し、否定判定となった場合は、受信した管理情報の利用種別が適時利用情報であるものと見なしてステップ308に移行する。ステップ308で、CPU11は、受信した管理情報を予め定められた圧縮形式で圧縮し、その後にステップ312する。
【0087】
一方、ステップ306の処理において肯定判定となった場合はステップ310に移行し、受信した管理情報をマイクロサービスで利用可能な状態でインスタンス化し、その後にステップ312に移行する。
【0088】
ステップ312で、CPU11は、ステップ308の処理によって圧縮されたか、又は、ステップ310の処理によってインスタンス化された管理情報を、対応する仮想プリンタに対応する管理情報として記憶部13に記憶(登録)する。
【0089】
ステップ314で、CPU11は、読み出した登録情報における同期を示す情報に、この時点に合致する情報(以下、「対象同期情報」という。)が含まれているか否かを判定し、否定判定となった場合は後述するステップ318に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ316に移行する。
【0090】
ステップ316で、CPU11は、構築されている仮想プリンタに設定されており、かつ、対象同期情報に対応する管理情報を最新の状態に更新するべく、対応する画像形成装置50に対して当該管理情報の送信を指示する指示情報を送信する。当該指示情報を受信すると、画像形成装置50は、自身に登録されている管理情報のうち、受信した指示情報が示す管理情報をサーバ10に送信する。当該管理情報を画像形成装置50から受信すると、CPU11は、受信した管理情報となるように、対応する仮想プリンタの管理情報を更新することで当該管理情報の同期を行う。
【0091】
この際、CPU11は、受信した管理情報が常時利用情報である場合は、当該管理情報をインスタンス化した後に上記更新を行い、受信した管理情報が適時利用情報である場合は、当該管理情報を上記圧縮形式にて圧縮した後に上記更新を行う。
【0092】
ステップ318で、CPU11は、読み出した復旧待避情報のなかに、この時点に合致する次回復旧日時が存在するか否かを判定し、否定判定となった場合は後述するステップ326に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ320に移行する。
【0093】
ステップ320で、CPU11は、この時点に合致すると判定された次回復旧日時に対応するグループ及びデータ種別に対応する、圧縮処理が施された適時利用情報を読み出し、読み出した適時利用情報を当該圧縮処理の圧縮形式に対応する伸張形式で伸張する。
【0094】
ステップ322で、CPU11は、伸張した適時利用情報をインスタンス化し、ステップ324で、CPU11は、インスタンス化した適時利用情報を、対応する仮想プリンタに対応する管理情報として記憶(登録)する。
【0095】
ステップ326で、CPU11は、読み出した復旧待避情報のなかに、この時点に合致する次回待避日時が存在するか否かを判定し、否定判定となった場合は後述するステップ334に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ328に移行する。
【0096】
ステップ328で、CPU11は、この時点に合致すると判定された次回待避日時に対応するグループ及びデータ種別に対応する、インスタンス化された適時利用情報を読み出し、読み出した適時利用情報をインスタンス化される前の状態に復帰させる。
【0097】
ステップ330で、CPU11は、インスタンス化される前の状態に復帰した適時利用情報を上記圧縮形式にて圧縮し、ステップ332で、CPU11は、圧縮した適時利用情報を、対応する仮想プリンタに対応する管理情報として記憶(登録)する。
【0098】
ステップ334で、CPU11は、本情報処理を終了するタイミングとして予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ304に戻る一方、肯定判定となった場合は本情報処理を終了する。なお、本実施形態では、上記終了タイミングとして、サーバ10の管理者等により、入力部14を介して情報処理の実行を終了する指示入力が行われたタイミングを適用しているが、これに限るものではない。例えば、全ての管理サービスの提供が終了したタイミングを上記終了タイミングとして適用する形態としてもよい。
【0099】
なお、上記実施形態では、本開示の技術をクラウドプリントサービスに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、クラウドサーバを用いない、例えば、組織内のネットワークサーバ等を用いたプリントサービスに本開示の技術を適用する形態としてもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、登録情報データベース13C及び復旧待避情報データベース13Dをサーバ10に登録した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、何れかの画像形成装置50や、何れかの画像形成装置50からアクセス可能な他の装置に、これらのデータベースを登録する形態としてもよい。
【0101】
また、上記実施形態では、本開示の対象装置として画像形成装置を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、画像読取機能のみを有する画像読取装置や、画像読取機能に加えて画像送信機能を有する画像送信装置等の他の画像処理装置を本開示の対象装置として適用する形態としてもよい。
【0102】
更に、本開示の対象装置としては、これらのような画像処理装置に限らず、サーバ10に接続されて、管理情報を取得することができる各種装置を適用することができる。この各種装置の例としては、医療機器やカメラを例示することができる。本開示の対象装置として医療機器を適用した場合の態様としては、上記実施形態と同様の態様を例示することができる。また、本開示の対象装置としてカメラを適用した場合の態様としては、複数の監視カメラによって得られた撮影データを管理する態様を例示することができる。
【0103】
また、上記実施形態では、適時利用情報を圧縮して登録する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、適時利用情報を圧縮することなく、対象装置から受信したままの形で登録する形態としてもよい。特に、この形態は、適時利用情報をサーバ10に登録するのではなく、サーバ10とは別に設けられ、かつ、記憶容量の制限が少ない記憶装置等の外部装置に登録する場合には、利用可能状態とする際における適時利用情報の解凍の必要がないため、有効である。
【0104】
また、上記実施形態では、管理情報をグループ化することで、当該グループ毎に管理情報を取り扱う場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、管理情報をグループ化することなく、各管理情報を取り扱う形態としてもよい。この場合は、登録情報データベース13C及び復旧待避情報データベース13Dのグループを示す情報が不要となる。
【0105】
また、上記実施形態では、画像形成装置50と仮想プリンタとの管理情報の同期を仮想プリンタ側(サーバ10側)から行う場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成装置50及び仮想プリンタの双方から管理情報の同期を行う形態としてもよいし、画像形成装置50から管理情報の同期を行う形態としてもよい。画像形成装置50から同期を行う形態の場合は、情報処理におけるステップ314~ステップ316の処理が不要となる。
【0106】
以上、実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0107】
また、上記実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0108】
また、上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、CPU等)や、専用のプロセッサ(例えば、GPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0109】
更に、上記実施形態では、各種処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各種処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
【0110】
その他、上記実施形態で説明したサーバ10及び端末装置30の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0111】
また、上記実施形態で説明した各種処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0112】
1 情報処理システム
10 サーバ
11 CPU
11A 取得部
11B 登録部
12 メモリ
13 記憶部
13A 復旧待避情報作成処理プログラム
13B 情報処理プログラム
13C 登録情報データベース
13D 復旧待避情報データベース
14 入力部
15 表示部
16 媒体読み書き装置
17 記録媒体
18 通信I/F部
30 端末装置
31 CPU
32 メモリ
33 記憶部
33A 登録処理プログラム
34 入力部
35 表示部
36 媒体読み書き装置
37 記録媒体
38 通信I/F部
50 画像形成装置
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10