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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146132
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】光検出装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20241004BHJP
   H04N 25/778 20230101ALI20241004BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H04N25/778
【審査請求】未請求
【請求項の数】37
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058860
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100114177
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】山知 亮介
(72)【発明者】
【氏名】福本 紳智
(72)【発明者】
【氏名】三宅 慎一
(72)【発明者】
【氏名】千葉 永
(72)【発明者】
【氏名】本庄 亮子
(72)【発明者】
【氏名】清水 暁人
(72)【発明者】
【氏名】大石 秀俊
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA02
4M118CA22
4M118DD04
4M118DD09
4M118EA17
4M118FA06
4M118FA26
4M118FA27
4M118FA33
4M118FA38
4M118GC07
4M118GD03
4M118GD04
4M118HA22
4M118HA25
4M118HA30
5C024CX41
5C024DX01
5C024GX14
5C024GY31
(57)【要約】
【課題】画素が微細化されても、画素トランジスタの配置スペースを確保可能な光検出装置を提供する。
【解決手段】光検出装置は、半導体層と、画素間分離部と、複数の画素トランジスタとを備える。半導体層は、厚さ方向において互いに反対側に位置する第1の面部及び第2の面部を有し、第1の面部に入射した光に基づく光電変換により電荷を生成する複数の画素が平面視で行列状に形成される。画素間分離部は、半導体層の第2の面部側に位置する上面部を有し、半導体層の厚さ方向に延伸し、隣接する画素の間を分離する。複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向において互いに反対側に位置する第1の面部及び第2の面部を有し、前記第1の面部に入射した光に基づく光電変換により電荷を生成する複数の画素が平面視で行列状に形成される半導体層と、
前記半導体層の厚さ方向に延伸し、隣接する前記画素の間を分離する画素間分離部と、
前記半導体層の第2の面部に形成され、前記電荷に基づく画素信号を出力する読み出し回路を構成する複数の画素トランジスタと
を備え、
前記画素間分離部は、前記半導体層の第2の面部側に位置する上面部を有し、
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する
光検出装置。
【請求項2】
前記ゲート電極は、前記半導体層の前記第2の面部の外側にゲート絶縁膜を介在して設けられた頭部と、前記頭部から半導体層側に突出し、かつ前記画素間分離部の上面部に一部埋め込まれる埋め込み部とを有する、請求項1に記載の光検出装置。
【請求項3】
前記画素間分離部は、延伸方向に設けられる第1の導電型領域と、前記第1の導電型領域とは反対の第2の導電型領域と、前記第1の導電型領域と前記第2の導電型領域との間に介在する第1の絶縁膜とを有し、
前記ゲート電極は、前記埋め込み部の底部と、前記埋め込み部の側壁部と、前記底部と前記画素間分離部の前記第1の導電型領域及び前記第2の導電型領域との間に、前記側壁部に設けられるゲート絶縁膜に比して厚い第2の絶縁膜と、を有する、請求項2に記載の光検出装置。
【請求項4】
前記ゲート電極は、前記埋め込み部の底部から前記頭部に向かって形成された開口部を有し、
前記開口部は、前記画素間分離部の前記第1の絶縁膜と接する、請求項3に記載の光検出装置。
【請求項5】
前記ゲート電極は、前記頭部に形成され、前記開口部に接する前記画素間分離部の上面部を露出する露出部を有する、請求項4に記載の光検出装置。
【請求項6】
前記ゲート電極は、前記画素間分離部の上面部にチャネル部を有する、請求項1に記載の光検出装置。
【請求項7】
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部にソース領域と、ドレイン領域とを有する、請求項1に記載の光検出装置。
【請求項8】
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部にソース領域と、ドレイン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域とを電気的に接続するチャネル部とを有する、請求項1に記載の光検出装置。
【請求項9】
前記半導体層の第2の面部に形成され、上面部、側面部及び底面部を有する素子分離部を備え、
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極と、前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成されるチャネル部とし、
前記ゲート電極は、前記半導体層の前記第2の面部の外側にゲート絶縁膜を介在して設けられた頭部と、前記頭部から半導体層側に突出し、かつ前記画素間分離部の上面部に一部埋め込まれる第1の埋め込み部と、前記素子分離部の上面部に一部埋め込まれる第2の埋め込み部とを有する、請求項1に記載の光検出装置。
【請求項10】
前記第1の埋め込み部の底部は、前記画素間分離部の上面部に接し、
前記第2の埋め込み部の底部は、前記素子分離部の底面部に接している、請求項9に記載の光検出装置。
【請求項11】
前記素子分離部は、前記側面部と前記ゲート電極の第2の埋め込み部の側壁部との間に第3の絶縁膜を有する、請求項9に記載の光検出装置。
【請求項12】
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極と、前記ゲート電極が横断する第1の画素に位置する前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成される第1のチャネル部と、前記ゲート電極が横断する第2の画素に位置する前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成される第2のチャネル部と、を有する、請求項9に記載の光検出装置。
【請求項13】
前記画素間分離部は、前記上面部に設けられる導電層を有する、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項14】
前記導電層は、
前記第1のチャネル部のソース領域及び前記第2のチャネル部のソース領域に接続される第1のコンタクト部と、
前記第1のチャネル部のドレイン領域及び前記第2のチャネル部のドレイン領域に接続される第2のコンタクト部と、
を有する、請求項13に記載の光検出装置。
【請求項15】
前記第1の画素は、前記第1のチャネル部のソース領域及び前記第2のチャネル部のソース領域に接続される第1のコンタクト部を有し、
前記第2の画素は、前記第1のチャネル部のドレイン領域及び前記第2のチャネル部のドレイン領域に接続される第2のコンタクト部を有する、請求項13に記載の光検出装置。
【請求項16】
前記ゲート電極の第2の埋め込み部の底部と、前記素子分離部の底面部との間に、前記ゲート絶縁膜に比して厚い第4の絶縁膜を有する、請求項9に記載の光検出装置。
【請求項17】
前記画素間分離部は、延伸方向に設けられる導電性材料を有する、請求項9に記載の光検出装置。
【請求項18】
前記画素間分離部は、前記半導体層の第1の面部から前記半導体層の厚さ方向に延伸して形成される、請求項9に記載の光検出装置。
【請求項19】
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極と、前記ゲート電極が横断する第1の画素に位置する前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成される第1のチャネル部と、前記ゲート電極が横断する第2の画素に位置する前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成される第2のチャネル部と、前記画素間分離部の上面部から前記ゲート電極の頭部に向けて形成される第3のチャネル部と、を有する、請求項18に記載の光検出装置。
【請求項20】
前記半導体層の厚さ方向に延伸するとともに平面視で行方向または列方向に延伸し、前記第1の画素及び前記第2の画素をそれぞれ2つに分離する画素内分離部をさらに有し、
前記第1のチャネル部及び前記第2のチャネル部は、前記画素内分離部に対して平行な向きに形成される、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項21】
前記半導体層の厚さ方向に延伸するとともに平面視で行方向または列方向に延伸し、前記第1の画素及び前記第2の画素をそれぞれ2つに分離する画素内分離部をさらに有し、
前記第1のチャネル部及び前記第2のチャネル部は、前記画素内分離部に対して垂直な向きに形成される、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項22】
前記半導体層の厚さ方向に延伸するとともに平面視で行方向または列方向に延伸し、前記第1の画素及び前記第2の画素をそれぞれ2つに分離する画素内分離部をさらに有し、
他の複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素内分離部の上面部を跨いで横断するゲート電極を有する、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項23】
前記複数の画素のそれぞれは、前記電荷を蓄積する浮遊拡散部を有し、
前記複数の画素トランジスタは、
前記浮遊拡散部に蓄積された電荷の量に応じた電位を増幅し、増幅された電位に応じた画素信号を出力する増幅トランジスタ、を有し、
前記複数の画素の少なくとも一部は、共有画素を構成し、
前記増幅トランジスタは、前記共有画素ごとに、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する、請求項1に記載の光検出装置。
【請求項24】
前記複数の画素トランジスタは、前記増幅トランジスタから出力される画素信号を選択的に導出する選択トランジスタと、を有し、
前記選択トランジスタは、前記共有画素ごとに、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する、請求項23に記載の光検出装置。
【請求項25】
前記複数の画素のそれぞれの浮遊拡散部を接続する第1の配線と、
前記第1の配線と、前記共有画素の複数の画素を跨ぐ複数の前記増幅トランジスタのゲート電極とを接続する第2の配線と、
を備える、請求項24に記載の光検出装置。
【請求項26】
前記ゲート電極は、複数のコンタクトを配置する、請求項23に記載の光検出装置。
【請求項27】
前記複数の画素トランジスタは、
前記浮遊拡散部に蓄積された信号電荷をリセットするリセットトランジスタと、
前記浮遊拡散部を付加容量に電気的に結合するための切替トランジスタと
をさらに有し、
前記リセットトランジスタ及び前記切替トランジスタは、前記共有画素ごとに、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する、請求項23に記載の光検出装置。
【請求項28】
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記複数の画素のそれぞれの浮遊拡散部を電気的に接続する第1の導電性材料と、
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記共有画素の増幅トランジスタの複数のチャネル部と前記共有画素の選択トランジスタの複数のチャネル部とを電気的に接続する第2の導電性材料と
を備える、請求項24に記載の光検出装置。
【請求項29】
前記共有画素の複数の増幅トランジスタは、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する第1の増幅トランジスタと、
前記第1の増幅トランジスタと並列に接続され、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する第2の増幅トランジスタと
を有する、請求項23に記載の光検出装置。
【請求項30】
前記複数の画素のそれぞれの浮遊拡散部を電気的に接続する第1の配線と、
前記第1の配線と、前記共有画素の複数の画素を跨ぐ前記増幅トランジスタのゲート電極とを電気的に接続する第2の配線と、
前記第2の配線と、前記共有画素の切替トランジスタとを電気的に接続する第3の配線と、
前記共有画素の増幅トランジスタと、前記共有画素の選択トランジスタとを電気的に接続する第4の配線と、
前記共有画素の切替トランジスタと、前記共有画素のリセットトランジスタとを電気的に接続する第5の配線と
を備える、請求項27に記載の光検出装置。
【請求項31】
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記複数の画素のそれぞれの浮遊拡散部を電気的に接続する第1の導電性材料と、
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記共有画素の増幅トランジスタと前記共有画素の選択トランジスタとを電気的に接続する第2の導電性材料と
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記共有画素の切替トランジスタと前記共有画素のリセットトランジスタとを電気的に接続する第3の導電性材料と
を備える、請求項27に記載の光検出装置。
【請求項32】
平面視で列方向に、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間を、前記画素間分離部の上面部を跨いで電気的に接続する配線を有する、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項33】
平面視で列方向に、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間の前記画素間分離部の上面部に導電層を有する、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項34】
平面視で行方向に、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間を、前記画素間分離部の上面部を跨いで電気的に接続する配線を有する、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項35】
平面視で行方向に、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間の前記画素間分離部の上面部に導電層を有する、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項36】
前記ゲート電極は、平面視で列方向において、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域と、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域とを覆い、
前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間の前記画素間分離部の上面部に導電層を有する、請求項12に記載の光検出装置。
【請求項37】
厚さ方向において互いに反対側に位置する第1の面部及び第2の面部を有し、前記第1の面部に入射した光に基づく光電変換により電荷を生成する複数の画素が平面視で行列状に形成される半導体層と、
前記半導体層の厚さ方向に延伸し、隣接する前記画素の間を分離する画素間分離部と、
前記半導体層の第2の面部に形成され、前記電荷に基づく画素信号を出力する読み出し回路を構成する複数の画素トランジスタと
を備え、
前記画素間分離部は、前記半導体層の第2の面部側に位置する上面部を有し、
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する
光検出装置、を備える電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示に係る技術(本技術)は、光検出装置、及び光検出装置を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
固体撮像装置として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが知られている。CMOSイメージセンサは、電源電圧が低く、低消費電力のため、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、さらにカメラ付き携帯電話などの各種携帯端末機器、プリンター等に使用されている。また、CMOSイメージセンサは、画素領域に配列される画素が光電変換部であるフォトダイオードの他に、複数の画素トランジスタを有して構成される。
【0003】
近年では、画素の微細化に伴い、画素トランジスタを複数画素で共有することにより、1画素当たりフォトダイオード以外の占有面積を抑制する、いわゆる複数画素共有構造が必須の技術となっている。
【0004】
ところで、近年のCMOSイメージセンサでは、混色を抑制するために、画素間を分離する画素間分離部をフルトレンチにより構成している。このため、複数画素共有構造が困難となる。
特許文献1に記載の発明では、画素間分離部を配線で跨がせることにより、複数画素共有構造を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US2022/0052084
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、画素の微細化により、画素間分離部が占める面積が大きくなる。
本開示はこのような事情に鑑みてなされたもので、画素が微細化されても、画素トランジスタの配置スペースを確保可能な光検出装置及び電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、厚さ方向において互いに反対側に位置する第1の面部及び第2の面部を有し、前記第1の面部に入射した光に基づく光電変換により電荷を生成する複数の画素が平面視で行列状に形成される半導体層と、前記半導体層の厚さ方向に延伸し、隣接する前記画素の間を分離する画素間分離部と、前記半導体層の第2の面部に形成され、前記電荷に基づく画素信号を出力する読み出し回路を構成する複数の画素トランジスタとを備え、前記画素間分離部は、前記半導体層の第2の面部側に位置する上面部を有し、前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する光検出装置である。
【0008】
本開示の他の態様は、厚さ方向において互いに反対側に位置する第1の面部及び第2の面部を有し、前記第1の面部に入射した光に基づく光電変換により電荷を生成する複数の画素が平面視で行列状に形成される半導体層と、前記半導体層の厚さ方向に延伸し、隣接する前記画素の間を分離する画素間分離部と、前記半導体層の第2の面部に形成され、前記電荷に基づく画素信号を出力する読み出し回路を構成する複数の画素トランジスタとを備え、前記画素間分離部は、前記半導体層の第2の面部側に位置する上面部を有し、前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する光検出装置、を備える電子機器である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本技術の第1実施形態に係る光検出装置の一構成例を示すチップレイアウト図である。
図2】本技術の第1実施形態に係る光検出装置の一構成例を示すブロック図である。
図3】本技術の第1実施形態に係るセンサ画素及び画素回路の一構成例を示す等価回路図である。
図4図1の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図5】画素トランジスタの画素への配置パターンの一例を示す平面図である。
図6図5に示した増幅トランジスタのa1-a2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図7A】本技術の第1の実施形態における画素トランジスタの製造方法の工程手順を示す断面図(その1)である。
図7B】本技術の第1の実施形態における画素トランジスタの製造方法の工程手順を示す断面図(その2)である。
図7C】本技術の第1の実施形態における画素トランジスタの製造方法の工程手順を示す断面図(その3)である。
図7D】本技術の第1の実施形態における画素トランジスタの製造方法の工程手順を示す断面図(その4)である。
図8】本技術の第2の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。
図9】第2の実施形態の比較例とする画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。
図10】本技術の第3の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。
図11】本技術の第4の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。
図12】本技術の第5の実施形態に係る増幅トランジスタの画素への配置パターンの一例を示す平面図である。
図13図12に示した増幅トランジスタのb1-b2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図14A】本技術の第6の実施形態に係る増幅トランジスタの画素への配置パターンの一例を示す平面図である。
図14B図14Aに示した増幅トランジスタのc1-c2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図15A】本技術の第7の実施形態に係る増幅トランジスタの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図15B図15Aに示した増幅トランジスタAMPのd1-d2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図15C図15Aに示した増幅トランジスタAMPのd3-d4断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図16A】本技術の第8の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図16B図16Aに示した増幅トランジスタAMPのe1-e2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図16C図16Aに示した増幅トランジスタAMPのe3-e4断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図17A】本技術の第9の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図17B図17Aに示した増幅トランジスタAMPのf1-f2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図17C図17Aに示した増幅トランジスタAMPのf3-f4断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図18A】本技術の第10の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図18B図18Aに示した増幅トランジスタAMPのg1-g2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図19A】本技術の第11の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図19B図19Aに示した増幅トランジスタAMPのh1-h2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図20】本技術の第12の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図21】本技術の第13の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図22A】本技術の第14の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図22B図22Aに示した増幅トランジスタAMPのi1-i2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図23】本技術の第15の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。
図24】本技術の第16の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。
図25】本技術の第17の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。
図26】本技術の第18の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図27】本技術の第19の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図28】本技術の第20の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図29】本技術の第21の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図30】本技術の第21の実施形態の変形例に係る画素トランジスタの配置パターンの一例を示す平面図である。
図31】第21の実施形態の比較例に係る画素トランジスタの配置パターンの一例を示す平面図である。
図32】本技術の第22の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図33】本技術の第23の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図34】本技術の第24の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図35】本技術の第25の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図36】本技術の第26の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図37】本技術の第27の実施形態に係る光検出装置の画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。
図38】本技術の第28の実施形態に係る光検出装置の読み出し回路16Aを示す回路ブロック図である。
図39】例えば選択トランジスタの画素への配置パターンの一例を示す平面図である。
図40】本技術の第29の実施形態に係る選択トランジスタSELの画素への配置パターンの一例を示す平面図である。
図41】本技術の第30の実施形態に係る選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図42】本技術の第31の実施形態に係る選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図43A】本技術の第32の実施形態に係る選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図43B図43Aに示した選択トランジスタSELのj1-j2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
図44】本技術の第32の実施形態の変形例に係る選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
図45】本技術の第33の実施形態として、2つのリセットトランジスタRSTの直列接続を示す回路構成図である。
図46】本技術の第33の実施形態として、複数の選択トランジスタの直列接続を示す回路構成図である。
図47】本技術を適用した電子機器としての撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図48】本技術を適用した車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
図49図48に示した車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下において、図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下の説明で参照する図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略する。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各装置や各部材の厚みの比率等は現実のものと異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判定すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0011】
本明細書において、「第1導電型」はp型又はn型の一方であり、「第2導電型」はp型又はn型のうちの「第1導電型」とは異なる一方を意味する。また、「n」や「p」に付す「+」や「-」は、「+」及び「-」が付記されていない半導体領域に比して、それぞれ相対的に不純物密度が高い又は低い半導体領域であることを意味する。但し、同じ「n」と「n」とが付された半導体領域であっても、それぞれの半導体領域の不純物密度が厳密に同じであることを意味するものではない。
【0012】
また、以下の説明における上下等の方向の定義は、単に説明の便宜上の定義であって、本開示の技術的思想を限定するものではない。例えば、対象を90°回転して観察すれば上下は左右に変換して読まれ、180°回転して観察すれば上下は反転して読まれることは勿論である。
【0013】
なお、本明細書中に記載される効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
また、以下の実施形態では、空間内で互に直交する三方向において、同一平面内で互に直交する第1の方向及び第2の方向をそれぞれX方向、Y方向とし、第1の方向及び第2の方向のそれぞれと直交する第3の方向をZ方向とする。そして、以下の実施形態では、後述する半導体層31の厚さ方向をZ方向として説明する。
【0014】
<第1の実施形態>
(光検出装置の全体構成)
まず、光検出装置1Aの全体構成について説明する。
図1に示すように、本技術の第1実施形態に係る光検出装置1Aは、平面視したときの二次元平面形状が方形状の半導体チップ2を主体に構成されている。即ち、光検出装置1Aは、半導体チップ2に搭載されており、半導体チップ2を光検出装置1Aとみなすことができる。この光検出装置1Aは、光学レンズ(図示せず)を介して被写体からの像光(入射光)を取り込み、撮像面上に結像された入射光の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。
【0015】
図1に示すように、光検出装置1Aが搭載された半導体チップ2は、互いに直交するX方向及びY方向を含む二次元平面において、中央部に設けられた方形状の画素アレイ部2Aと、この画素アレイ部2Aの外側に画素アレイ部2Aを囲むようにして設けられた周辺部2Bとを備えている。半導体チップ2は、製造プロセスにおいて、後述の半導体層31を含む半導体ウエハをチップ形成領域毎に小片化することによって形成される。したがって、以下に説明する光検出装置1Aの構成は、半導体ウエハを小片化する前のウエハ状態においても概ね同様である。即ち、本技術は、半導体チップの状態及び半導体ウエハの状態において適用が可能である。
【0016】
画素アレイ部2Aは、例えば光学レンズ(光学系)により集光される光を受光する受光面である。そして、画素アレイ部2Aには、X方向及びY方向を含む二次元平面において複数の画素3が行列状に配置されている。換言すれば、画素3は、二次元平面内で互いに直交するX方向及びY方向のそれぞれの方向に繰り返し配置されている。
【0017】
図1に示すように、周辺部2Bには、複数のボンディングパッド14が配置されている。複数のボンディングパッド14の各々は、例えば、半導体チップ2の二次元平面における4つの辺の各々の辺に沿って配列されている。複数のボンディングパッド14の各々は、半導体チップ2と外部装置とを電気的に接続する入出力端子として機能である。
【0018】
<ロジック回路>
半導体チップ2は、図2に示すロジック回路13を備えている。図2に示すように、ロジック回路13は、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、水平駆動回路6、出力回路7及び制御回路8などを含む。ロジック回路13は、電界効果トランジスタとして、例えば、nチャネル導電型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)及びpチャネル導電型のMOSFETを有するCMOS(Complementary MOS)回路で構成されている。
【0019】
図2に示す垂直駆動回路4は、例えばシフトレジスタによって構成されている。垂直駆動回路4は、所望の画素駆動線10を順次選択し、選択した画素駆動線10に画素3を駆動するためのパルスを供給し、各画素3を行単位で駆動する。即ち、垂直駆動回路4は、画素アレイ部2Aの各画素3を行単位で順次垂直方向に選択走査し、各画素3の光電変換部が受光量に応じて生成した信号電荷に基づく画素3からの画素信号を、垂直信号線11を通してカラム信号処理回路5に供給する。
【0020】
カラム信号処理回路5は、例えば画素3の列毎に配置されており、1行分の画素3から出力される信号に対して画素列毎にノイズ除去等の信号処理を行う。例えばカラム信号処理回路5は、画素固有の固定パターンノイズを除去するためのCDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング)及びAD(Analog Digital)変換等の信号処理を行う。
【0021】
図2に示す水平駆動回路6は、例えばシフトレジスタによって構成されている。水平駆動回路6は、水平走査パルスをカラム信号処理回路5に順次出力することによって、カラム信号処理回路5の各々を順番に選択し、カラム信号処理回路5の各々から信号処理が行われた画素信号を水平信号線12に出力させる。
【0022】
図2に示す出力回路7は、カラム信号処理回路5の各々から水平信号線12を通して順次に供給される画素信号に対し、信号処理を行って出力する。信号処理としては、例えば、バッファリング、黒レベル調整、列ばらつき補正、各種デジタル信号処理等を用いることができる。
【0023】
図2に示す制御回路8は、垂直同期信号、水平同期信号、及びマスタクロック信号に基づいて、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、及び水平駆動回路6等の動作の基準となるクロック信号や制御信号を生成する。そして、制御回路8は、生成したクロック信号や制御信号を、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、及び水平駆動回路6等に出力する。
【0024】
<画素ブロック>
半導体チップ2は、図3に示す画素ブロック15及び読出し回路16を備えている。
1つの画素ユニットPUは、図3に示されるように、4つの画素3と、1つの読み出し回路16とで構成されている。換言すれば、1つの読み出し回路16は、4つの画素3で共有されており、4つの画素3の各出力が、共有される読み出し回路16に入力される。
【0025】
各画素3は、光電変換素子であるフォトダイオードPDと、フォトダイオードPDと電気的に接続された転送トランジスタTRと、フローティングディフュージョンFDとを有している。
【0026】
読み出し回路16は、これに限定されないが、画素トランジスタとして、例えば、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、及び、選択トランジスタSELを有している。なお、選択トランジスタSELは、必要に応じて省略してもよい。
【0027】
以下において、1つの読み出し回路16に接続されている4つの画素3を区別する場合、図3に示されるように、画素3a乃至3dと記述する。画素3a乃至3dに含まれるフォトダイオードPDと転送トランジスタTRについても同様に、フォトダイオードPD1乃至PD4、および、転送トランジスタTR1乃至TR4のように記述する。一方、4つの画素3およびフォトダイオードPDと転送トランジスタTRを区別する必要がない場合には、下付きの添え字は省略する。
【0028】
フォトダイオードPDは、光電変換を行って受光量に応じた電荷を生成する。フォトダイオードPDのカソードが転送トランジスタTRのソースに電気的に接続されており、フォトダイオードPDのアノードが基準電位線(例えばグラウンド)に電気的に接続されている。転送トランジスタTRのドレインは、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続され、転送トランジスタTRのゲート電極は、画素駆動線10に電気的に接続されている。
【0029】
読み出し回路16の入力端は、フローティングディフュージョンFDであり、リセットトランジスタRSTのソースが、フローティングディフュージョンFDに電気的に接続されている。リセットトランジスタRSTのドレインには、増幅トランジスタAMPのドレインとともに、所定の電源電圧VDDが供給されている。リセットトランジスタRSTのゲート電極は、画素駆動線10(図2)に電気的に接続されている。増幅トランジスタAMPのソースは、選択トランジスタSELのドレインに電気的に接続されており、増幅トランジスタAMPのゲート電極が、リセットトランジスタRSTのソースに電気的に接続されている。選択トランジスタSELのソースが、読み出し回路16の出力端となっており、垂直信号線11に電気的に接続されている。選択トランジスタSELのゲート電極は、画素駆動線10(図2)に電気的に接続されている。
【0030】
転送トランジスタTRは、画素駆動線10を介してゲート電極に供給される制御信号にしたがってオン状態となると、フォトダイオードPDの電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。フローティングディフュージョンFDは、転送トランジスタTRを介してフォトダイオードPDから出力された電荷を一時的に保持する。リセットトランジスタRSTは、フローティングディフュージョンFDの電位を所定の電位にリセットする。リセットトランジスタRSTがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電位が、電源電圧VDDにリセットされる。
【0031】
増幅トランジスタAMPは、画素信号として、フローティングディフュージョンFDに保持された電荷に応じた電圧の信号を生成する。増幅トランジスタAMPは、定電流源としての負荷MOS(不図示)とソースフォロア回路を構成し、フォトダイオードPDで発生した電荷のレベルに応じた電圧の画素信号を出力する。増幅トランジスタAMPは、選択トランジスタSELがオン状態となると、フローティングディフュージョンFDの電位を増幅して、その電位に応じた電圧の画素信号を、垂直信号線11を介してカラム信号処理回路5に出力する。選択トランジスタSELは、読み出し回路16からの画素信号の出力タイミングを制御する。すなわち、選択トランジスタSELがオン状態となっているときに、フローティングディフュージョンFDに保持された電荷のレベルに応じた電圧の画素信号が出力可能となる。
【0032】
転送トランジスタTR、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタAMP、および、選択トランジスタSELは、例えば、N型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)で構成される。
【0033】
<画素アレイ部の構成>
図4は、図1に示した画素アレイ部に含まれる画素ブロック15の一構成例を模式的に示す平面図である。なお、図4は、図1に対して上下が反転している。すなわち、図1は、半導体チップ2の光入射面側が描かれているが、図4は、図1に示す半導体チップ2の光入射面とは反対側から見たときの平面図である。
【0034】
半導体チップ2には、各画素3同士を分離する画素間分離部21が形成され得る。画素間分離部21は、例えばエッチング処理により形成されたトレンチ構造からなり、半導体チップ2の厚さ方向、つまり図4中矢印Zで示す方向に延伸する。画素間分離部21は、画素3に入射した光が隣接する画素3へ入り込むことを防止する。さらに、各画素3には、画素3の素子を分離する素子分離部22が形成され得る。素子分離部22は、例えばエッチング処理により形成されたトレンチ構造からなる。
【0035】
画素3aでは、例えば、素子分離部22aと画素間分離部21との間に、画素トランジスタとしての選択トランジスタSELが設けられている。画素3bでは、例えば、素子分離部22bと画素間分離部21との間に、画素トランジスタとしてのリセットトランジスタRSTが設けられている。また、画素3cの素子分離部22cと画素3dの素子分離部22dとの間に、増幅トランジスタAMPが画素間分離部21を跨いで設けられている。
【0036】
図5は、例えば増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。増幅トランジスタAMPは、画素3cと画素3dとの間に配置される。図6は、図5に示した増幅トランジスタAMPのa1-a2断面における概略断面構造の一例を示す図である。光検出装置1Aは、半導体層31を含み得る。
【0037】
半導体層31は、厚さ方向(図6中では矢印Zで示す方向)において互いに反対側に第1の面部S1及び第2の面部S2を有し、各画素3を構成するフォトダイオードPDを有する。半導体層31のフォトダイオードPDは、オンチップレンズ(図示せず)及びカラーフィルタ(図示せず)を介して第1の面部S1に入射した光の強さに応じた電荷量を生成する。半導体層31は、半導体製造プロセスによりシリコン基板に作製される。
【0038】
半導体層31の第2の面部S2には、電荷に基づく画素信号を出力する読み出し回路16を構成する画素トランジスタが形成される。画素間分離部21は、半導体層31の第2の面部S2側に位置する上面部21aを有する。また、画素間分離部21には、内部にポリシリコン等からなるn型領域21bが設けられる。なお、画素間分離部21は、内部にn型領域21bを設けていない場合もある。また、画素間分離部21には、内部にポリシリコン等からなるp型領域が設けられる場合もある。どのような構造であっても、本開示の第1の実施形態を実施可能である。
【0039】
画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPは、平面視(図6中X-Y面)で画素間分離部21の上面部21aを跨いで隣接する画素3c及び画素3dを横断するゲート電極41を有する。ゲート電極41は、半導体層31の第2の面部S2の外側にゲート絶縁膜42を介在して設けられた頭部41aと、頭部41aから半導体層31側に突出し、画素間分離部21の上面部21aに一部埋め込まれる埋め込み部41bとを有する。さらに、頭部41aの底部及び埋め込み部41bの側壁部には、ゲート絶縁膜42を介してチャネル部41cが設けられる。
【0040】
(画素トランジスタの製造方法)
図7A乃至図7Dは、本技術の第1の実施形態における画素トランジスタの製造方法の工程手順を示す断面図である。なお、画素トランジスタの一例となる増幅トランジスタAMPは、成膜装置(CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、スパッタ装置を含む)、イオン注入装置、熱処理装置、エッチング装置、CMP(Chemical Mechanical Polishing)装置、貼り合わせ装置など、各種の装置を用いて製造される。以下、これらの装置を、製造装置と総称する。
【0041】
製造装置は、画素間分離部21の上面部21aに素子分離部51を形成する(図7A)。続いて、製造装置は、画素間分離部21の上面部21aに形成された素子分離部51をエッチングし(図7B)、半導体層31の第2の面部S2にゲート絶縁膜42を形成する(図7C)。以後、製造装置は、ゲート絶縁膜42の上にポリシリコンによるゲート電極41の頭部41a及び埋め込み部41bを形成する(図7D)。
【0042】
<第1の実施形態による作用効果>
以上のように第1の実施形態によれば、増幅トランジスタAMPのゲート電極41を画素間分離部21の上面部21aを跨がせるとともに、ゲート電極41の一部を画素間分離部21の上面部21aに埋め込むことで実効ゲート幅Wを拡大でき、これにより増幅トランジスタAMPの相互コンダクタンスgmの向上及びノイズ特性の向上を図ることができる。
【0043】
<第2の実施形態>
図8は、本技術の第2の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。なお、図8において、図6と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。ここでは、画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPを用いる。
【0044】
画素間分離部21Aは、延伸方向に設けられ第1の導電型となるn型領域21bと、第2の導電型となるp型領域21cと、n型領域21bとp型領域21cとの間に介在する絶縁膜21dとを有する。
【0045】
<第2の実施形態の比較例>
図9は、第2の実施形態の比較例とする画素トランジスタの画素間分離部21への埋め込み構造を示す断面図である。ゲート電極41の埋め込み部41bの底部において、画素間分離部21にはp型領域21cがあり、チャネルにならない。また、加工ダメージがあり、TDDBが悪い。さらに、埋め込み部41bの底部とn型領域21bとの間に容量がついてしまう。
【0046】
<第2の実施形態による解決手段>
そこで、第2の実施形態における増幅トランジスタAMPのゲート電極41Aは、埋め込み部41bの底部と画素間分離部21Aのn型領域21b及びp型領域21cとの間に、ゲート絶縁膜42に比して厚い絶縁膜41dを設けるようにしている。
【0047】
<第2の実施形態による作用効果>
以上のように第2の実施形態によれば、ゲート電極41Aの埋め込み部41bの底部と画素間分離部21Aのn型領域21b及びp型領域21cとの間に、ゲート絶縁膜42に比して厚い絶縁膜41dが残ることにより、ゲート容量の低減及び信頼性の向上を図ることができる。
【0048】
<第3の実施形態>
図10は、本技術の第3の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。なお、図10において、図6と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。ここでは、画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPを用いる。
【0049】
第3の実施形態における増幅トランジスタAMPのゲート電極41Bは、埋め込み部41bの底部から頭部41aに向かって形成された開口部41eを有する。開口部41eは、画素間分離部21Bの絶縁膜21dと接する。
【0050】
<第3の実施形態による作用効果>
以上のように第3の実施形態によれば、画素間分離部21B内のn型領域21bとの容量を削減できる。
【0051】
<第4の実施形態>
図11は、本技術の第4の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。なお、図11において、図10と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。ここでは、画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPを用いる。
【0052】
第4の実施形態における増幅トランジスタAMPのゲート電極41Cは、頭部41aに露出部41fを形成している。露出部41fは、開口部41eに接する画素間分離部21Cの上面部21aを露出する。
【0053】
<第4の実施形態による作用効果>
以上のように第4の実施形態によれば、画素間分離部21C上でゲート電極41Cを分割することで、画素間分離部21Cの側面を活用してゲート電極41Cの実効ゲート幅Wを半導体層31の深さ方向に拡大でき、さらに分断した増幅トランジスタAMPをそれぞれ別トランジスタとして使用できる。
【0054】
<第5の実施形態>
図12は、本技術の第5の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図13は、図12に示した増幅トランジスタAMPのb1-b2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
【0055】
本技術の第5の実施形態では、画素間分離部21Dの上面部21aに材料を埋めてチャネル部21eを形成している。材料としては、エピタキシャルシリコンや、ポリシリコン、その他酸化物半導体が用いられる。
【0056】
<第5の実施形態による作用効果>
以上のように第5の実施形態によれば、先の第1の実施形態と同様に、実効ゲート幅Wを拡大でき、これにより増幅トランジスタAMPの相互コンダクタンスgmの向上及びノイズ特性の向上を図ることができる。
【0057】
<第6の実施形態>
図14Aは、本技術の第6の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図14Bは、図14Aに示した増幅トランジスタAMPのc1-c2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
本技術の第6の実施形態では、画素間分離部21Eの上面部21aにエピタキシャルシリコンによりソース領域21f1及びドレイン領域21f2を形成している。
【0058】
<第6の実施形態による作用効果>
以上のように第6の実施形態によれば、ゲート電極41E、ソース領域21f1及びドレイン領域21f2にそれぞれ接続されるコンタクトの個数を削減でき、ソース領域及21f1及びドレイン領域21f2それぞれの素子分離部22を縮小して容量削減を図ることができる。
【0059】
<第7の実施形態>
図15Aは、本技術の第7の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図15Bは、図15Aに示した増幅トランジスタAMPのd1-d2断面における概略断面構造の一例を示す図である。図15Cは、図15Aに示した増幅トランジスタAMPのd3-d4断面における概略断面構造の一例を示す図である。
本技術の第7の実施形態では、画素間分離部21Dの上面部21aに、ソース領域21g1、ドレイン領域21g2、ソース領域21g1とドレイン領域21g2とを電気的に接続するチャネル部21g3とを形成している。ゲート電極41Fは、半導体層31の第2の面部S2に、画素間分離部21Dの上面部21aを跨いで形成される頭部41aを有する。頭部41aの底部と半導体層31の第2の面部S2との間、頭部41aの底部とチャネル部21g3との間には、ゲート絶縁膜42が形成される。
【0060】
<第7の実施形態による作用効果>
以上のように第7の実施形態によれば、ゲート電極41F、ソース領域21g1及びドレイン領域21g2にそれぞれ接続されるコンタクトの個数を削減できるとともに、実効ゲート幅Wを拡大でき、これにより増幅トランジスタAMPの相互コンダクタンスgmの向上及びノイズ特性の向上を図ることができる。
【0061】
<第8の実施形態>
図16Aは、本技術の第8の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図16Bは、図16Aに示した増幅トランジスタAMPのe1-e2断面における概略断面構造の一例を示す図である。図16Cは、図16Aに示した増幅トランジスタAMPのe3-e4断面における概略断面構造の一例を示す図である。
本技術の第8の実施形態では、画素間分離部21Gの上面部21aに、STIを一部残して、ソース領域21h1、ドレイン領域21h2、ソース領域21h1とドレイン領域21h2とを電気的に接続するチャネル部21h3とを形成している。ゲート電極41Gは、半導体層31の第2の面部S2に、画素間分離部21Gの上面部21aを跨いで形成される頭部41aを有する。頭部41aの底部と半導体層31の第2の面部S2との間、頭部41aの底部とチャネル部21h3との間には、ゲート絶縁膜42が形成される。
【0062】
<第8の実施形態による作用効果>
以上のように第8の実施形態によれば、先の第7の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0063】
<第9の実施形態>
図17Aは、本技術の第9の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図17Bは、図17Aに示した増幅トランジスタAMPのf1-f2断面における概略断面構造の一例を示す図である。図17Cは、図17Aに示した増幅トランジスタAMPのf3-f4断面における概略断面構造の一例を示す図である。
本技術の第9の実施形態では、画素間分離部21Hの上面部21aに、STIを一部残して、ソース領域21i1、ドレイン領域21ih2、ソース領域21i1とドレイン領域21i2とを電気的に接続するチャネル部21i3とを形成している。ゲート電極41Hの幅(図17A中矢印Xで示す方向に対応する幅)は、チャネル部21i3の幅より大きく、画素間分離部21Hの幅より小さくしている。
【0064】
<第9の実施形態による作用効果>
以上のように第9の実施形態によれば、画素間分離部21Hの上面部21aに1つの画素トランジスタを形成でき、これにより画素3が微細化されても、画素トランジスタの配置スペースをさらに確保できる。
【0065】
<第10の実施形態>
図18Aは、本技術の第10の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図18Bは、図18Aに示した増幅トランジスタAMPのg1-g2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
【0066】
画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPは、平面視(図18A中X-Y面)で画素間分離部21の上面部21aを跨いで隣接する画素3c及び画素3dを横断するゲート電極43Aを有する。ゲート電極43Aは、半導体層31の第2の面部S2の外側にゲート絶縁膜42を介在して設けられた頭部43aと、頭部43aから半導体層31側に突出し、画素間分離部21の上面部21aに一部埋め込まれる第1の埋め込み部43bと、素子分離部22の上面部に一部埋め込まれる第2の埋め込み部43c1,43c2とを有する。
【0067】
画素3cの素子分離部22の底面部からゲート電極43Aの頭部43aに向けて第1のチャネル部441が形成される。画素3dの素子分離部22の底面部からゲート電極43Aの頭部43aに向けて第2のチャネル部442が形成される。
また、第1の埋め込み部43bの底部は、画素間分離部21の上面部21aに接している。さらに、第2の埋め込み部43c1,43c2の底部は、素子分離部22の底面部に接している。
【0068】
<第10の実施形態による作用効果>
以上のように第10の実施形態によれば、画素トランジスタのゲート電極43Aの一部を画素間分離部21の上面部21aに埋め込むことで実効ゲート幅Wを拡大でき、さらにゲート電極43Aの一部を素子分離部22に埋め込むことで、第1のチャネル部441のチャネル幅及び第2のチャネル部442のチャネル幅を拡大できる。
【0069】
<第11の実施形態>
図19Aは、本技術の第11の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図19Bは、図19Aに示した増幅トランジスタAMPのh1-h2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
【0070】
本技術の第11の実施形態では、素子分離部22の側面部221とゲート電極43Bの第2の埋め込み部43c1,43c2との間に絶縁膜222を有する。
【0071】
<第11の実施形態による作用効果>
以上のように第11の実施形態によれば、ゲート電圧印加時に、素子分離部22の側面部221によって、画素トランジスタ外への電界をシールドすることにより、容量低減の効果がある。
【0072】
<第12の実施形態>
図20は、本技術の第12の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
本技術の第12の実施形態では、画素間分離部21の上面部21aに導電層53を設けている。導電層53には、第1のチャネル部441のソース領域及び第2のチャネル部442のソース領域に接続される第1のコンタクト部541と、第1のチャネル部441のドレイン領域及び第2のチャネル部442のドレイン領域に接続される第2のコンタクト部542とが設けられる。なお、第1のチャネル部441及び第2のチャネル部442は、ゲート電極43Cの底部に形成される。
【0073】
<第12の実施形態による作用効果>
以上のように第12の実施形態によれば、画素間分離部21の導電層53を活用して第1のコンタクト部541と第2のコンタクト部542の配置スペースを確保することができる。
【0074】
また、第12の実施形態によれば、第1のチャネル部441のソース領域に接続されるコンタクトと、第2のチャネル部442のソース領域に接続されるコンタクトとを導電層53上の第1のコンタクト部541に共有することができ、第1のチャネル部441のドレイン領域に接続されるコンタクトと、第2のチャネル部442のドレイン領域に接続されるコンタクトとを導電層53上の第2のコンタクト部542に共有することができるので、コンタクトの本数を削減でき、これにより容量低減が可能となる。
【0075】
<第13の実施形態>
図21は、本技術の第13の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図21において、上記図20と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本技術の第13の実施形態では、第1のコンタクト部541を画素3cに配置し、第2のコンタクト部542を画素3dに配置している。
【0076】
<第13の実施形態による作用効果>
以上のように第13の実施形態によれば、上記第12の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0077】
<第14の実施形態>
図22Aは、本技術の第14の実施形態に係る増幅トランジスタAMPの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図22Bは、図22Aに示した増幅トランジスタAMPのi1-i2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
【0078】
本技術の第14の実施形態では、素子分離部22の底面部223とゲート電極43Dの第2の埋め込み部43c1,43c2との間に絶縁膜224を有する。また、第14の実施形態では、ゲート電極43Dの第1の埋め込み部43bと画素間分離部21の上面部との間に絶縁膜224が設けられている。
【0079】
<第14の実施形態による作用効果>
以上のように第14の実施形態によれば、素子分離部22の底面部223を残してゲート電極43Dを作成することにより、ゲート容量の低減が可能となる。
【0080】
<第15の実施形態>
図23は、本技術の第15の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。なお、図23において、図18Bと同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。ここでは、画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPを用いる。
第15の実施形態において、画素間分離部21は、延伸方向(図23中矢印Zで示す方向)に導電性材料55を有している。
【0081】
<第15の実施形態による作用効果>
以上のように第15の実施形態によれば、ゲート電極43Eの形成時に、画素間分離部21中に導電性材料55を含むようにしているので、電圧印加が可能となる。
【0082】
<第16の実施形態>
図24は、本技術の第16の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。なお、図24において、図22Bと同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。ここでは、画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPを用いる。
第16の実施形態において、画素間分離部24は、半導体層31の第1の面部S1から厚さ方向(図24中矢印Zで示す方向)の途中まで絶縁膜24aが延伸して形成されるRDTI構造をとる。また、画素間分離部24の上面部24bは、ゲート電極43Bの第1の埋め込み部43bの底部と接している。
【0083】
<第16の実施形態による作用効果>
以上のように第16の実施形態によれば、RDTI構造の画素間分離部24であっても、先の第14の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0084】
<第17の実施形態>
図25は、本技術の第17の実施形態に係る画素トランジスタの画素間分離部への埋め込み構造を示す断面図である。なお、図25において、図24と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。ここでは、画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPを用いる。
第17の実施形態において、増幅トランジスタAMPは、画素間分離部24の上面部24bからゲート電極43Fの頭部43aに向けて図25中矢印Zで示す方向に形成される第3のチャネル部443を有する。
【0085】
<第17の実施形態による作用効果>
以上のように第17の実施形態によれば、画素間分離部24の上面部24bに、多並列の画素トランジスタを実現できる。
【0086】
<第18の実施形態>
図26は、本技術の第18の実施形態に係る光検出装置1Bの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図26において、上記図4と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0087】
光検出装置1Bにおいて、半導体チップ2には、画素間分離部21の他に、各画素3内を2つに分離する画素内分離部25が形成され得る。画素内分離部25は、例えばエッチング処理により形成されたトレンチ構造からなり、半導体チップ2の厚さ方向(図26中矢印Zで示す方向)に延伸するとともに、平面視で行方向(図26中矢印Yで示す方向)に延伸する。
【0088】
画素3aでは、例えば、画素間分離部21と画素内分離部25aとの間に、画素トランジスタとしての選択トランジスタSELが設けられている。画素3bでは、例えば、画素間分離部21と画素内分離部25bとの間に、画素トランジスタとしてのリセットトランジスタRSTが設けられている。また、画素3aと画素3bとの間に、増幅トランジスタAMPが画素間分離部21を跨いで設けられている。
【0089】
増幅トランジスタAMPの第1のチャネル部441及び第2のチャネル部442は、画素内分離部25の延伸方向(図26中矢印Yで示す方向)に対して平行な向きに形成される。
【0090】
<第18の実施形態による作用効果>
以上のように第18の実施形態によれば、先の第10の実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、第18の実施形態において、画素内分離部25は、平面視で列方向(図26中矢印Xで示す方向)に延伸するものであってもよい。
【0091】
<第19の実施形態>
図27は、本技術の第19の実施形態に係る光検出装置1Cの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図27において、上記図26と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0092】
光検出装置1Cにおいて、画素3bと行方向に隣接する画素3との間に、増幅トランジスタAMPが画素間分離部21を跨いで設けられている。増幅トランジスタAMPの第1のチャネル部441及び第2のチャネル部442は、画素内分離部25の延伸方向(図27中矢印Yで示す方向)に対して垂直な向きに形成される。
【0093】
<第19の実施形態による作用効果>
以上のように第19の実施形態によれば、先の第18の実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、第19の実施形態において、画素内分離部25は、平面視で列方向(図27中矢印Xで示す方向)に延伸するものであってもよい。
【0094】
<第20の実施形態>
図28は、本技術の第20の実施形態に係る光検出装置1Dの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図28において、上記図26と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0095】
光検出装置1Dにおいて、画素3bの画素内分離部25bを跨いで増幅トランジスタAMPが画素間分離部21を跨いで設けられている。増幅トランジスタAMPの第1のチャネル部441及び第2のチャネル部442は、画素内分離部25の延伸方向(図28中矢印Yで示す方向)に対して平行な向きに形成される。画素3dでは、例えば、画素間分離部21と画素内分離部25dとの間に、画素トランジスタとしてのリセットトランジスタRSTが設けられている。
【0096】
<第20の実施形態による作用効果>
以上のように第20の実施形態によれば、先の第18の実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、第20の実施形態において、画素内分離部25は、平面視で列方向(図28中矢印Xで示す方向)に延伸するものであってもよい。
【0097】
<第21の実施形態>
図29は、本技術の第21の実施形態に係る光検出装置1Eの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図29において、上記図4と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0098】
光検出装置1Eにおいて、各画素3にはフローティングディフュージョン(浮遊拡散部)FDが設けられる。複数の画素3のうち例えば4つの画素3a乃至3dは共有画素SGを構成する。共有画素SGにおいて、増幅トランジスタAMPのゲート電極41は、画素3aの画素内分離部25a及び画素間分離部21を跨いで画素3a及び画素3bに配置される。また、共有画素SGにおいて、選択トランジスタSELは共有画素SGとは別の画素3e及び画素3fに配置され、リセットトランジスタRSTは共有画素SGとは別の画素3fに配置される。選択トランジスタSELのゲート電極45は、画素3eの画素内分離部25e及び画素間分離部21を跨いで画素3e及び画素3fに配置される。
【0099】
画素3bには、画素内分離部25bと画素間分離部21との間に、切替トランジスタFDGのゲート電極が配置される。切替トランジスタFDGは、フローティングディフュージョンFDを付加容量に電気的に結合して、フローティングディフュージョンFDの電位の変換効率を調整する。また、リセットトランジスタRSTのゲート電極は、画素3fには、画素間分離部21と画素3fの画素内分離部25fとの間に配置される。
【0100】
画素3c及び画素3dそれぞれのフローティングディフュージョンFDは、金属またはポリシリコンからなる配線561により接続される。画素3a及び画素3bそれぞれのフローティングディフュージョンFDは、金属またはポリシリコンからなる配線562により接続される。配線561,562は、金属またはポリシリコンからなる配線563により増幅トランジスタAMPのゲート電極41と接続される。
【0101】
増幅トランジスタAMPの複数のチャネル部は、金属またはポリシリコンからなる配線564により接続される。選択トランジスタSELの複数のチャネル部は、金属またはポリシリコンからなる配線565により接続される。配線564,565は、配線566により接続される。
【0102】
<第21の実施形態による作用効果>
以上のように第21の実施形態によれば、共有画素SGにおいて画素間分離部21の上面部を有効活用して増幅トランジスタAMPのゲート電極41及び選択トランジスタのゲート電極45を配置することで、画素3の微細化に伴い最大限の面積効率を得ることができる。
また、第21の実施形態によれば、配線561乃至566により、共有画素SG単位でフローティングディフュージョンFDと増幅トランジスタAMPと選択トランジスタSELとを最短接続できる。
【0103】
<第21の実施形態の変形例>
図30は、本技術の第21の実施形態の変形例に係る画素トランジスタの配置パターンの一例を示す平面図である。図30では、画素トランジスタの一例として、増幅トランジスタAMPを用いる。
【0104】
<第21の実施形態の変形例の比較例>
図31は、比較例に係る画素トランジスタの配置パターンの一例を示す平面図である。増幅トランジスタAMPのゲート電極は、1つのコンタクトを配置可能である。
【0105】
<第21の実施形態の変形例による解決手段>
第21の実施形態の変形例によれば、増幅トランジスタAMPのゲート電極41は、画素間分離部21及び画素内分離部25を跨いで配置されるため、複数のコンタクト(図30では4つ)を配置可能である。これにより、複数の増幅トランジスタのゲート電極41が繋がっていることで、配置可能なコンタクト数を増やすことができ、これによりゲート抵抗減によるRN改善効果も期待できる。
【0106】
<第22の実施形態>
図32は、本技術の第22の実施形態に係る光検出装置1Fの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図32において、上記図29と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0107】
共有画素SGにおいて、切替トランジスタFDGのゲート電極46は、画素間分離部21を跨いで2つの画素3に配置される。リセットトランジスタRSTのゲート電極47は、画素間分離部21を跨いで2つの画素3に配置される。
【0108】
<第22の実施形態による作用効果>
以上のように第22の実施形態によれば、先の第21の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0109】
<第23の実施形態>
図33は、本技術の第23の実施形態に係る光検出装置1Gの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図33において、上記図29と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0110】
光検出装置1Gにおいて、画素3a乃至画素3dの4つのフローティングディフュージョンFDは、例えばポリシリコンからなる導電性材料571により電気的に接続される。増幅トランジスタAMPの複数のチャネル部と選択トランジスタSELの複数のチャネル部との間は、例えばポリシリコンからなる導電性材料572により電気的に接続される。さらに、切替トランジスタFDGとリセットトランジスタRSTとの間は、例えばポリシリコンからなる導電性材料572により電気的に接続される。
【0111】
<第23の実施形態による作用効果>
以上のように第23の実施形態によれば、複数の画素3のそれぞれのフローティングディフュージョンFDを画素間分離部21の上面部の導電性材料571により電気的に接続し、共有画素SGの増幅トランジスタAMPと選択トランジスタSELとを画素間分離部21の上面部の導電性材料572により電気的に接続することで、配線容量の削減、最短接続による低抵抗化を図ることができる。
【0112】
<第24の実施形態>
図34は、本技術の第24の実施形態に係る光検出装置1Hの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図34において、上記図29と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0113】
共有画素SGにおいて、第1の増幅トランジスタAMP1のゲート電極41は、画素3aの画素内分離部25a及び画素間分離部21を跨いで画素3a及び画素3bに配置される。また、共有画素SGにおいて、第2の増幅トランジスタAMP2のゲート電極48は、画素間分離部21を跨いで画素3e及び画素3fに配置される。
【0114】
画素3c及び画素3dそれぞれのフローティングディフュージョンFDは、金属またはポリシリコンからなる配線561により接続される。画素3a及び画素3bそれぞれのフローティングディフュージョンFDは、金属またはポリシリコンからなる配線562により接続される。配線561,562は、金属またはポリシリコンからなる配線563により第1の増幅トランジスタAMP1のゲート電極41と第2の増幅トランジスタAMP2のゲート電極48と接続される。
【0115】
<第24の実施形態による作用効果>
以上のように第24の実施形態によれば、第1の増幅トランジスタAMP1及び第2の増幅トランジスタAMP2の並列数を最大化する場合に、実効ゲート幅Wの最大化による相互コンダクタンスgm、RN、RTS改善が期待できる。
【0116】
<第25の実施形態>
図35は、本技術の第25の実施形態に係る光検出装置1Iの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図35において、上記図33と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0117】
光検出装置1Iにおいて、画素3a乃至画素3dの4つのフローティングディフュージョンFDは、例えばポリシリコンからなる導電性材料571により電気的に接続される。第1の増幅トランジスタAMP1の複数のチャネル部と第2の増幅トランジスタAMP2の複数のチャネル部及び選択トランジスタSELの複数のチャネル部との間は、例えばポリシリコンからなる導電性材料574により電気的に接続される。さらに、切替トランジスタFDGとリセットトランジスタRSTとの間は、例えばポリシリコンからなる導電性材料573により電気的に接続される。
【0118】
<第25の実施形態による作用効果>
以上のように第25の実施形態によれば、先の第24の実施形態の作用効果に加えて、配線容量の削減、最短接続による低抵抗化を図ることができる。
【0119】
<第26の実施形態>
図36は、本技術の第26の実施形態に係る光検出装置1Jの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図36において、上記図29と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0120】
光検出装置1Jにおいて、増幅トランジスタAMPのゲート電極41は、画素3aの画素内分離部25aを跨いで画素3aに配置される。また、選択トランジスタSELのゲート電極45は、画素3eの画素内分離部25eを跨いで画素3eに配置される。また、切替トランジスタFDGのゲート電極49は、画素3bの画素内分離部25bを跨いで画素3bに配置される。さらに、リセットトランジスタRSTのゲート電極50は、画素3fの画素内分離部25fを跨いで画素3fに配置される。
【0121】
画素3c及び画素3dそれぞれのフローティングディフュージョンFDは、金属またはポリシリコンからなる配線561により接続される。画素3a及び画素3bそれぞれのフローティングディフュージョンFDは、金属またはポリシリコンからなる配線562により接続される。配線561,562は、金属またはポリシリコンからなる配線563により増幅トランジスタAMPのゲート電極41及び切替トランジスタFDGの複数のチャネル部と接続される。
【0122】
増幅トランジスタAMPの複数のチャネル部は、金属またはポリシリコンからなる配線により選択トランジスタSELの複数のチャネル部と接続される。切替トランジスタFDGの複数のチャネル部は、金属またはポリシリコンからなる配線によりリセットトランジスタRSTの複数のチャネル部と接続される。
【0123】
<第26の実施形態による作用効果>
以上のように第26の実施形態によれば、変換効率切替時の切替トランジスタFDGの抵抗低減や、低変換効率駆動時の容量増加を図ることができる。
【0124】
<第27の実施形態>
図37は、本技術の第27の実施形態に係る光検出装置1Kの画素アレイ部に含まれる画素ブロックの一構成例を模式的に示す平面図である。図37において、上記図36と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0125】
光検出装置1Kにおいて、画素3a乃至画素3dの4つのフローティングディフュージョンFDは、例えばポリシリコンからなる導電性材料571により電気的に接続される。増幅トランジスタAMPの複数のチャネル部と選択トランジスタSELの複数のチャネル部との間は、例えばポリシリコンからなる導電性材料574により電気的に接続される。さらに、切替トランジスタFDG複数のチャネル部とリセットトランジスタRST複数のチャネル部との間は、例えばポリシリコンからなる導電性材料575により電気的に接続される。
【0126】
<第27の実施形態による作用効果>
以上のように第27の実施形態によれば、先の第26の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0127】
<第28の実施形態>
図38は、本技術の第28の実施形態に係る光検出装置1Lの読み出し回路16Aを示す回路ブロック図である。読み出し回路16Aは、2つの選択トランジスタSELを直列に接続している。また、読み出し回路16Aは、増幅トランジスタAMPを電源VDD1に接続し、リセットトランジスタRSTを増幅トランジスタAMPとは別の電源VDD2に接続している。
【0128】
図39は、例えば選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。選択トランジスタSELは、例えば、画素3cと画素3dとの間に配置される。
【0129】
選択トランジスタSELは、画素間分離部21を跨いで素子分離部22cと素子分離部22dとの間に配置されるゲート電極61を有する。また、選択トランジスタSELには、画素間分離部21と素子分離部22cとの間に、第1のチャネル部が形成され、画素間分離部21と素子分離部22dとの間に、第2のチャネル部が形成される。選択トランジスタSELの第1のチャネル部のソース領域621と第2のチャネル部のドレイン領域622との間は、平面視(図39中のXY面)で列方向(図39中矢印Xで示す方向)に、配線63により電気的に接続される。
【0130】
配線63は、金属配線またはポリシリコン配線からなり、画素間分離部21の上面部を跨いで選択トランジスタSELの第1のチャネル部のソース領域621と第2のチャネル部のドレイン領域622との間を接続する。
【0131】
<第28の実施形態による作用効果>
以上のように第28の実施形態によれば、同一ノードのゲート電極61を持つ複数の選択トランジスタSELが直列に接続される場合に、画素間分離部21の上面部をゲート電極61が跨ぐとともに、第1のチャネル部のソース領域621と第2のチャネル部のドレイン領域622との間を、配線63により画素間分離部21の上面部を跨いで電気的に接続することにより、実効ゲート長Lを拡大でき、微細画素化に伴う動作マージンを担保することができる。
【0132】
<第29の実施形態>
図40は、本技術の第29の実施形態に係る選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
本技術の第29の実施形態では、選択トランジスタSELの第1のチャネル部のソース領域621と第2のチャネル部のドレイン領域622との間の画素間分離部21の上面部に、導電層64を設けている。導電層64には、エピタキシャルシリコンや、ポリシリコン、その他酸化物半導体が用いられ、第1のチャネル部のソース領域621と第2のチャネル部のドレイン領域622との間を電気的に接続することが可能となる。
【0133】
<第29の実施形態による作用効果>
以上のように第29の実施形態によれば、先の第28の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0134】
<第30の実施形態>
図41は、本技術の第30の実施形態に係る選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
本技術の第30の実施形態において、一方の選択トランジスタSEL1の第1のチャネル部のソース領域621と他方の選択トランジスタSEL2の第2のチャネル部のドレイン領域622との間は、平面視(図41中のXY面)で行方向(図39中矢印Xで示す方向)に、配線63により電気的に接続される。
【0135】
<第30の実施形態による作用効果>
以上のように第30の実施形態によれば、先の第28の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0136】
<第31の実施形態>
図42は、本技術の第31の実施形態に係る選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。
本技術の第31の実施形態では、一方の選択トランジスタSEL1の第1のチャネル部のソース領域621と他方の選択トランジスタSEL2の第2のチャネル部のドレイン領域622との間の画素間分離部21の上面部に、導電層64を設けている。
【0137】
<第31の実施形態による作用効果>
以上のように第31の実施形態によれば、先の第28の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0138】
<第32の実施形態>
図43Aは、本技術の第32の実施形態に係る選択トランジスタSELの画素3への配置パターンの一例を示す平面図である。図43Aにおいて、上記図39と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0139】
選択トランジスタSELは、選択トランジスタSELの第1のチャネル部のソース領域621と第2のチャネル部のドレイン領域622とを覆うゲート電極65を有する。
【0140】
図43Bは、図43Aに示した選択トランジスタSELのj1-j2断面における概略断面構造の一例を示す図である。
本技術の第32の実施形態では、画素間分離部21の上面部21aに材料を埋めてチャネル部66を形成している。材料としては、エピタキシャルシリコンや、ポリシリコン、その他酸化物半導体が用いられる。また、半導体層31の第2の面部S2及びチャネル部66とゲート電極65との間には、ゲート絶縁膜68が形成される。
【0141】
<第32の実施形態による作用効果>
以上のように第31の実施形態によれば、先の第28の実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、図44に示すように、画素間分離部21と素子分離部22との間に配置される選択トランジスタSELのゲート電極67の下で、画素分離部21の上面部にチャネル部を形成してもよい。
【0142】
<第33の実施形態>
本技術の第33の実施形態として、図45に示すように、2つの選択トランジスタSELの直列接続以外にも、2つのリセットトランジスタRSTの直列接続も考えられる。さらに、図46に示すように、2以上の多数の選択トランジスタSELを直列接続する例であってもよい。
【0143】
<その他の実施形態>
上記のように、本技術は第1から第33の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本技術を限定するものであると理解すべきではない。上記の第1から第33の実施形態が開示する技術内容の趣旨を理解すれば、当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が本技術に含まれ得ることが明らかとなろう。また、第1から第33の実施形態がそれぞれ開示する構成を、矛盾の生じない範囲で適宜組み合わせることができる。例えば、複数の異なる実施形態がそれぞれ開示する構成を組み合わせてもよく、同一の実施形態の複数の異なる変形例がそれぞれ開示する構成を組み合わせてもよい。
【0144】
<電子機器への応用例>
上述した光検出装置は、例えば、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置、撮像機能を備えた携帯電話機、または、撮像機能を備えた他の機器といった各種の電子機器に適用することができる。
図47は、本技術を適用した電子機器としての撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【0145】
図47に示される撮像装置2201は、光学系2202、シャッタ装置2203、光検出装置としての固体撮像素子2204、制御回路2205、信号処理回路2206、モニタ2207、および2メモリ2208を備えて構成され、静止画像および動画像を撮像可能である。
【0146】
光学系2202は、1枚または複数枚のレンズを有して構成され、被写体からの光(入射光)を固体撮像素子2204に導き、固体撮像素子2204の受光面に結像させる。
シャッタ装置2203は、光学系2202および固体撮像素子2204の間に配置され、制御回路2205の制御に従って、固体撮像素子2204への光照射期間および遮光期間を制御する。
【0147】
固体撮像素子2204は、上述した固体撮像素子を含むパッケージにより構成される。固体撮像素子2204は、光学系2202およびシャッタ装置2203を介して受光面に結像される光に応じて、一定期間、信号電荷を蓄積する。固体撮像素子2204に蓄積された信号電荷は、制御回路2205から供給される駆動信号(タイミング信号)に従って転送される。
【0148】
制御回路2205は、固体撮像素子2204の転送動作、および、シャッタ装置2203のシャッタ動作を制御する駆動信号を出力して、固体撮像素子2204およびシャッタ装置2203を駆動する。
【0149】
信号処理回路2206は、固体撮像素子2204から出力された信号電荷に対して各種の信号処理を施す。信号処理回路2206が信号処理を施すことにより得られた画像(画像データ)は、モニタ2207に供給されて表示されたり、メモリ2208に供給されて記憶(記録)されたりする。
このように構成されている撮像装置2201においても、上述した固体撮像素子2204に代えて、光検出装置1A乃至1Lを適用することが可能となる。
【0150】
<移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
【0151】
図48は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図48に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
【0152】
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
【0153】
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
【0154】
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
【0155】
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
【0156】
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
【0157】
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
【0158】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0159】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
【0160】
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図10の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0161】
図49は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図49では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
【0162】
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
【0163】
なお、図49には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
【0164】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
【0165】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0166】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
【0167】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
【0168】
なお、本開示は以下のような構成も取ることができる。
(1)
厚さ方向において互いに反対側に位置する第1の面部及び第2の面部を有し、前記第1の面部に入射した光に基づく光電変換により電荷を生成する複数の画素が平面視で行列状に形成される半導体層と、
前記半導体層の厚さ方向に延伸し、隣接する前記画素の間を分離する画素間分離部と、
前記半導体層の第2の面部に形成され、前記電荷に基づく画素信号を出力する読み出し回路を構成する複数の画素トランジスタと
を備え、
前記画素間分離部は、前記半導体層の第2の面部側に位置する上面部を有し、
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する
光検出装置。
(2)
前記ゲート電極は、前記半導体層の前記第2の面部の外側にゲート絶縁膜を介在して設けられた頭部と、前記頭部から半導体層側に突出し、かつ前記画素間分離部の上面部に一部埋め込まれる埋め込み部とを有する、上記(1)に記載の光検出装置。
(3)
前記画素間分離部は、延伸方向に設けられる第1の導電型領域と、前記第1の導電型領域とは反対の第2の導電型領域と、前記第1の導電型領域と前記第2の導電型領域との間に介在する第1の絶縁膜とを有し、
前記ゲート電極は、前記埋め込み部の底部と、前記埋め込み部の側壁部と、前記底部と前記画素間分離部の前記第1の導電型領域及び前記第2の導電型領域との間に、前記側壁部に設けられるゲート絶縁膜に比して厚い第2の絶縁膜と、を有する、上記(2)に記載の光検出装置。
(4)
前記ゲート電極は、前記埋め込み部の底部から前記頭部に向かって形成された開口部を有し、
前記開口部は、前記画素間分離部の前記第1の絶縁膜と接する、上記(3)に記載の光検出装置。
(5)
前記ゲート電極は、前記頭部に形成され、前記開口部に接する前記画素間分離部の上面部を露出する露出部を有する、上記(4)に記載の光検出装置。
(6)
前記ゲート電極は、前記画素間分離部の上面部にチャネル部を有する、上記(1)に記載の光検出装置。
(7)
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部にソース領域と、ドレイン領域とを有する、上記(1)に記載の光検出装置。
(8)
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部にソース領域と、ドレイン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域とを電気的に接続するチャネル部とを有する、上記(1)に記載の光検出装置。
(9)
前記半導体層の第2の面部に形成され、上面部、側面部及び底面部を有する素子分離部を備え、
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極と、前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成されるチャネル部とし、
前記ゲート電極は、前記半導体層の前記第2の面部の外側にゲート絶縁膜を介在して設けられた頭部と、前記頭部から半導体層側に突出し、かつ前記画素間分離部の上面部に一部埋め込まれる第1の埋め込み部と、前記素子分離部の上面部に一部埋め込まれる第2の埋め込み部とを有する、上記(1)に記載の光検出装置。
(10)
前記第1の埋め込み部の底部は、前記画素間分離部の上面部に接し、
前記第2の埋め込み部の底部は、前記素子分離部の底面部に接している、上記(9)に記載の光検出装置。
(11)
前記素子分離部は、前記側面部と前記ゲート電極の第2の埋め込み部の側壁部との間に第3の絶縁膜を有する、上記(9)に記載の光検出装置。
(12)
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極と、前記ゲート電極が横断する第1の画素に位置する前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成される第1のチャネル部と、前記ゲート電極が横断する第2の画素に位置する前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成される第2のチャネル部と、を有する、上記(9)に記載の光検出装置。
(13)
前記画素間分離部は、前記上面部に設けられる導電層を有する、上記(12)に記載の光検出装置。
(14)
前記導電層は、
前記第1のチャネル部のソース領域及び前記第2のチャネル部のソース領域に接続される第1のコンタクト部と、
前記第1のチャネル部のドレイン領域及び前記第2のチャネル部のドレイン領域に接続される第2のコンタクト部と、
を有する、上記(13)に記載の光検出装置。
(15)
前記第1の画素は、前記第1のチャネル部のソース領域及び前記第2のチャネル部のソース領域に接続される第1のコンタクト部を有し、
前記第2の画素は、前記第1のチャネル部のドレイン領域及び前記第2のチャネル部のドレイン領域に接続される第2のコンタクト部を有する、上記(13)に記載の光検出装置。
(16)
前記ゲート電極の第2の埋め込み部の底部と、前記素子分離部の底面部との間に、前記ゲート絶縁膜に比して厚い第4の絶縁膜を有する、上記(9)に記載の光検出装置。
(17)
前記画素間分離部は、延伸方向に設けられる導電性材料を有する、上記(9)に記載の光検出装置。
(18)
前記画素間分離部は、前記半導体層の第1の面部から前記半導体層の厚さ方向に延伸して形成される、上記(9)に記載の光検出装置。
(19)
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極と、前記ゲート電極が横断する第1の画素に位置する前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成される第1のチャネル部と、前記ゲート電極が横断する第2の画素に位置する前記素子分離部の前記底面部から前記上面部に向けて形成される第2のチャネル部と、前記画素間分離部の上面部から前記ゲート電極の頭部に向けて形成される第3のチャネル部と、を有する、上記(18)に記載の光検出装置。
(20)
前記半導体層の厚さ方向に延伸するとともに平面視で行方向または列方向に延伸し、前記第1の画素及び前記第2の画素をそれぞれ2つに分離する画素内分離部をさらに有し、
前記第1のチャネル部及び前記第2のチャネル部は、前記画素内分離部に対して平行な向きに形成される、上記(12)に記載の光検出装置。
(21)
前記半導体層の厚さ方向に延伸するとともに平面視で行方向または列方向に延伸し、前記第1の画素及び前記第2の画素をそれぞれ2つに分離する画素内分離部をさらに有し、
前記第1のチャネル部及び前記第2のチャネル部は、前記画素内分離部に対して垂直な向きに形成される、上記(12)に記載の光検出装置。
(22)
前記半導体層の厚さ方向に延伸するとともに平面視で行方向または列方向に延伸し、前記第1の画素及び前記第2の画素をそれぞれ2つに分離する画素内分離部をさらに有し、
他の複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素内分離部の上面部を跨いで横断するゲート電極を有する、上記(12)に記載の光検出装置。
(23)
前記複数の画素のそれぞれは、前記電荷を蓄積する浮遊拡散部を有し、
前記複数の画素トランジスタは、
前記浮遊拡散部に蓄積された電荷の量に応じた電位を増幅し、増幅された電位に応じた画素信号を出力する増幅トランジスタ、を有し、
前記複数の画素の少なくとも一部は、共有画素を構成し、
前記増幅トランジスタは、前記共有画素ごとに、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する、上記(1)に記載の光検出装置。
(24)
前記複数の画素トランジスタは、前記増幅トランジスタから出力される画素信号を選択的に導出する選択トランジスタと、を有し、
前記選択トランジスタは、前記共有画素ごとに、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する、上記(23)に記載の光検出装置。
(25)
前記複数の画素のそれぞれの浮遊拡散部を接続する第1の配線と、
前記第1の配線と、前記共有画素の複数の画素を跨ぐ複数の前記増幅トランジスタのゲート電極とを接続する第2の配線と、
を備える、上記(24)に記載の光検出装置。
(26)
前記ゲート電極は、複数のコンタクトを配置する、上記(23)に記載の光検出装置。
(27)
前記複数の画素トランジスタは、
前記浮遊拡散部に蓄積された信号電荷をリセットするリセットトランジスタと、
前記浮遊拡散部を付加容量に電気的に結合するための切替トランジスタと
をさらに有し、
前記リセットトランジスタ及び前記切替トランジスタは、前記共有画素ごとに、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する、上記(23)に記載の光検出装置。
(28)
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記複数の画素のそれぞれの浮遊拡散部を電気的に接続する第1の導電性材料と、
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記共有画素の増幅トランジスタの複数のチャネル部と前記共有画素の選択トランジスタの複数のチャネル部とを電気的に接続する第2の導電性材料と
を備える、上記(24)に記載の光検出装置。
(29)
前記共有画素の複数の増幅トランジスタは、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する第1の増幅トランジスタと、
前記第1の増幅トランジスタと並列に接続され、前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する第2の増幅トランジスタと
を有する、上記(23)に記載の光検出装置。
(30)
前記複数の画素のそれぞれの浮遊拡散部を電気的に接続する第1の配線と、
前記第1の配線と、前記共有画素の複数の画素を跨ぐ前記増幅トランジスタのゲート電極とを電気的に接続する第2の配線と、
前記第2の配線と、前記共有画素の切替トランジスタとを電気的に接続する第3の配線と、
前記共有画素の増幅トランジスタと、前記共有画素の選択トランジスタとを電気的に接続する第4の配線と、
前記共有画素の切替トランジスタと、前記共有画素のリセットトランジスタとを電気的に接続する第5の配線と
を備える、上記(27)に記載の光検出装置。
(31)
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記複数の画素のそれぞれの浮遊拡散部を電気的に接続する第1の導電性材料と、
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記共有画素の増幅トランジスタと前記共有画素の選択トランジスタとを電気的に接続する第2の導電性材料と
前記画素間分離部の上面部に形成され、前記共有画素の切替トランジスタと前記共有画素のリセットトランジスタとを電気的に接続する第3の導電性材料と
を備える、上記(27)に記載の光検出装置。
(32)
平面視で列方向に、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間を、前記画素間分離部の上面部を跨いで電気的に接続する配線を有する、上記(12)に記載の光検出装置。
(33)
平面視で列方向に、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間の前記画素間分離部の上面部に導電層を有する、上記(12)に記載の光検出装置。
(34)
平面視で行方向に、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間を、前記画素間分離部の上面部を跨いで電気的に接続する配線を有する、上記(12)に記載の光検出装置。
(35)
平面視で行方向に、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間の前記画素間分離部の上面部に導電層を有する、上記(12)に記載の光検出装置。
(36)
前記ゲート電極は、平面視で列方向において、前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域と、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域とを覆い、
前記第1のチャネル部のソース領域と前記前記第2のチャネル部のドレイン領域との間、または、前記第1のチャネル部のドレイン領域と前記前記第2のチャネル部のソース領域との間の前記画素間分離部の上面部に導電層を有する、上記(12)に記載の光検出装置。
(37)
厚さ方向において互いに反対側に位置する第1の面部及び第2の面部を有し、前記第1の面部に入射した光に基づく光電変換により電荷を生成する複数の画素が平面視で行列状に形成される半導体層と、
前記半導体層の厚さ方向に延伸し、隣接する前記画素の間を分離する画素間分離部と、
前記半導体層の第2の面部に形成され、前記電荷に基づく画素信号を出力する読み出し回路を構成する複数の画素トランジスタと
を備え、
前記画素間分離部は、前記半導体層の第2の面部側に位置する上面部を有し、
前記複数の画素トランジスタの少なくとも1つは、平面視で前記画素間分離部の上面部を跨いで隣接する2以上の画素を横断するゲート電極を有する
光検出装置、を備える電子機器。
【符号の説明】
【0169】
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1J,1K,1L 光検出装置
2 半導体チップ
2A 画素アレイ部
2B 周辺部
3,3a,3b,3c、3d、3e,3f 画素
4 垂直駆動回路
5 カラム信号処理回路
6 水平駆動回路
7 出力回路
8 制御回路
10 画素駆動線
11 垂直信号線
12 水平信号線
13 ロジック回路
14 ボンディングパッド
15 画素ブロック
16,16A 読み出し回路
21,21A,21B,21C,21D,21E,21H 画素間分離部
31 半導体層
21a,24b 上面部
21b n型領域
21c p型領域
21d,24a 絶縁膜
21e,21g3,21h3,21i3 チャネル部
21f1,21g1,21h1,21i1 ソース領域
21f2,21g2,21h2,21i2 ドレイン領域
22,22a,22b,22c,22d 素子分離部
24 画素間分離部(RDTI)
25 画素内分離部
31 半導体層
41,41A,41B,41C,41D,41E,41F,41G,41H,43A,43B,43C,43D,43E,43F ゲート電極
41a,43a 頭部
41b,43c1,43c2 埋め込み部
41c チャネル部
41d 絶縁膜
41e 開口部
41f 露出部
42 ゲート絶縁膜
51 素子分離部
53 導電層
55 導電性材料
221 側面部
222 絶縁膜
223 底面部
224 絶縁膜
441 第1のチャネル部
442 第2のチャネル部
443 第3のチャネル部
541 第1のコンタクト部
542 第2のコンタクト部
2201 撮像装置
2202 光学系
2203 シャッタ装置
2204 固体撮像素子
2205 制御回路
2206 信号処理回路
2207 モニタ
2208 メモリ
12000 車両制御システム
12001 通信ネットワーク
12010 駆動系制御ユニット
12020 ボディ系制御ユニット
12030 車外情報検出ユニット
12031 撮像部
12040 車内情報検出ユニット
12041 運転者状態検出部
12050 統合制御ユニット
12051 マイクロコンピュータ
12052 音声画像出力部
12061 オーディオスピーカ
12062 表示部
12063 インストルメントパネル
12100 車両
12101~12105 撮像部
12111~12114 撮像範囲
図1
図2
図3
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図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
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図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図16C
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図19A
図19B
図20
図21
図22A
図22B
図23
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図43B
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