(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146133
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】導光体及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G02B 27/01 20060101AFI20241004BHJP
G02B 5/32 20060101ALI20241004BHJP
B60K 35/23 20240101ALI20241004BHJP
【FI】
G02B27/01
G02B5/32
B60K35/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058861
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】322003857
【氏名又は名称】パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】笠澄 研一
(72)【発明者】
【氏名】今若 宏亮
(72)【発明者】
【氏名】杉山 圭司
【テーマコード(参考)】
2H199
2H249
3D344
【Fターム(参考)】
2H199DA03
2H199DA12
2H199DA13
2H199DA26
2H199DA28
2H199DA34
2H249CA04
2H249CA05
2H249CA08
2H249CA22
3D344AA21
3D344AB01
3D344AC25
(57)【要約】
【課題】表示媒体に投影された画像の品位を向上させることができる表示装置等を提供する。
【解決手段】導光体30は、画像光出射部50が出射した画像光が入射するホログラム素子40と、ホログラム素子40を内包した導光部31とを備え、ホログラム素子40が回折して出射する画像光における強度分布では、強度分布の中間部分よりも、強度分布の端部分の方が、強度が小さい。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像光出射部が出射した画像光が入射するホログラム素子と、
前記ホログラム素子を内包した導光部とを備え、
前記ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、強度分布の中間部分よりも、前記強度分布の端部分の方が、強度が小さい
導光体。
【請求項2】
前記ホログラム素子は、画像光が入射される第1ホログラム素子と、画像光が入射される第2ホログラム素子とを含み、
前記第1ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布と、前記第2ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布とは、異なっている
請求項1に記載の導光体。
【請求項3】
前記第1ホログラム素子及び前記第2ホログラム素子は、画像光が入射される入射ホログラム素子と、前記入射ホログラム素子が出射した画像光が入射される折返ホログラム素子と、前記折返ホログラム素子が出射した画像光が入射される出射ホログラム素子のうちのいずれか2つである
請求項2に記載の導光体。
【請求項4】
前記ホログラム素子は、画像光が入射される第1ホログラム素子と、前記第1ホログラム素子が出射した画像光が入射される第2ホログラム素子と、前記第2ホログラム素子が出射した画像光が入射される第3ホログラム素子とを含み、
前記第1ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布と、前記第2ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布と、前記第3ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布とは、それぞれ異なっている
請求項1に記載の導光体。
【請求項5】
前記第1ホログラム素子は、画像光が入射される入射ホログラム素子であり、
前記第2ホログラム素子は、前記入射ホログラム素子が出射した画像光が入射される折返ホログラム素子であり、
前記第3ホログラム素子は、前記折返ホログラム素子が出射した画像光が入射される出射ホログラム素子である
請求項4に記載の導光体。
【請求項6】
前記入射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第1中間部分と、前記第1中間部分の両側を挟むように位置する一対の第1端部分とを有し、
前記第1中間部分と、一対の前記第1端部分とは、出射した前記画像光が前記導光部の内部を伝搬する方向と平行な第1方向に沿って並び、
前記入射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第1中間部分の強度分布よりも、前記第1端部分の強度分布の方が、強度が小さい
請求項3又は5に記載の導光体。
【請求項7】
前記折返ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第2中間部分と、前記第2中間部分の両側を挟むように位置する一対の第2端部分とを有し、
前記第2中間部分と、一対の前記第2端部分とは、出射した前記画像光が前記導光部の内部を伝搬する方向と平行な第2方向に沿って並び、
前記折返ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第2中間部分の強度分布よりも、前記第2端部分の強度分布の方が、強度が小さい
請求項3又は5に記載の導光体。
【請求項8】
前記出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第3中間部分と、前記第3中間部分の周囲を囲むように位置する第3端部分とを有し、
前記出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第3中間部分の強度分布よりも、前記第3端部分の強度分布の方が、強度が小さい
請求項3又は5に記載の導光体。
【請求項9】
前記ホログラム素子は、画像光が入射される入射ホログラム素子、画像光が入射される折返ホログラム素子、及び、画像光が入射される出射ホログラム素子のうちの少なくとも2つを含み、
前記入射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第1中間部分と、前記第1中間部分の両側を挟むように位置する一対の第1端部分とを有し、
前記第1中間部分と、一対の前記第1端部分とは、出射した前記画像光が前記導光部の内部を伝搬する方向と平行な第1方向に沿って並び、
前記折返ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第2中間部分と、前記第2中間部分の両側を挟むように位置する一対の第2端部分とを有し、
前記第2中間部分と、一対の前記第2端部分とは、出射した前記画像光が前記導光部の内部を伝搬する方向と平行な第2方向に沿って並び、
前記出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第3中間部分と、前記第3中間部分の周囲を囲むように位置する第3端部分とを有し、
前記入射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第1中間部分の強度分布よりも、前記第1端部分の強度分布の方が、強度が小さく、
前記折返ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第2中間部分の強度分布よりも、前記第2端部分の強度分布の方が、強度が小さく、
前記出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第3中間部分の強度分布よりも、前記第3端部分の強度分布の方が、強度が小さい
請求項1に記載の導光体。
【請求項10】
前記第1方向における前記入射ホログラム素子の強度分布と、前記第2方向における前記折返ホログラム素子の強度分布と、前記第1方向及び前記第2方向における前記出射ホログラム素子の強度分布とのうちの少なくとも1つの強度分布は、台形形状、三角形状、半円状、又は、階段状である
請求項9に記載の導光体。
【請求項11】
請求項1に記載の導光体と、
前記導光体に前記画像光を出力する画像光出射部とを備える
表示装置。
【請求項12】
前記画像光出射部は、前記ホログラム素子における回折効率の分布に応じた台形形状、三角形状、又は、半円状の強度分布となる前記画像光を出射する
請求項11に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、導光体及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、導光板内に複数のホログラム素子を有するヘッドアップディスプレイ用の導光板が知られている。例えば、特許文献1には、第1導光板及び第2導光板、並びに、第1導光板に設けられ、体積ホログラム回折格子を有する第1偏向ユニット及び第2導光板に設けられ、体積ホログラム回折格子を有する第2偏向ユニットを備え、第1偏向ユニット及び第2偏向ユニットが回折した光を出射する光学装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の光学装置では、体積ホログラム回折格子で回折される光が伝搬する際に、視野角に応じて伝搬する角度が異なるとともに、導光板の厚み方向に1往復する間に、出射する光のシフトする距離が異なることがある。このとき、導光板から出射する光の一部が重なったり、光が重なり合わなかったりすることがあるため、光学装置が出射した光が表示媒体に投影されると、明るい筋が生じたり、暗い筋が生じたりしてしまい、画像の品位が低下してしまう。
【0005】
そこで、本開示では、表示媒体に投影された画像の品位を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る表示装置は、画像光出射部が出射した画像光が入射するホログラム素子と、前記ホログラム素子を内包した導光部とを備え、前記ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、強度分布の中間部分よりも、前記強度分布の端部分の方が、強度が小さい。
【発明の効果】
【0007】
本開示の表示装置等によれば、表示媒体に投影された画像の品位を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1Aは、実施の形態に係る表示装置が設置される車両の一例を示す模式図である。
【
図1B】
図1Bは、実施の形態に係る表示装置及び車両を側方から見た場合を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る表示装置を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る表示装置を示す図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る表示装置のホログラム素子と、ホログラム素子の回折効率とを示す図である。
【
図5A】
図5Aは、画角の異なる画像光が第1ホログラム素子に入射したときに、第1ホログラム素子から出射される第1画像光の様子を示す図である。
【
図5C】
図5Cは、画角の異なる画像光が第1ホログラム素子に入射したときに、第2ホログラム素子から出射される第2画像光の様子を示す図である。
【
図6A】
図6Aは、画角の異なる第1画像光が第2ホログラム素子に入射したときに、第2ホログラム素子から出射される第2画像光の様子を示す図である。
【
図6B】
図6Bは、画角の異なる第1画像光が第2ホログラム素子に入射したときに、第3ホログラム素子から出射される第3画像光の様子を示す図である。
【
図6C】
図6Cは、画角の異なる第2画像光が第3ホログラム素子に入射したときに、第3ホログラム素子から出射される第3画像光の強度分布を示している。
【
図7】
図7は、実施の形態の変形例に係る表示装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0010】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0012】
また、以下の実施の形態において、矩形状、略平行及びX軸方向等の表現を用いている。例えば、矩形状、略平行及びX軸方向は、完全に矩形、平行及びX軸方向であることを意味するだけでなく、実質的に矩形、平行及びX軸方向である、すなわち数%程度の誤差を含むことも意味する。また、矩形、平行及びX軸方向は、本開示による効果を奏し得る範囲において矩形、略平行及びX軸方向という意味である。他の「状」、「略」及び「方向」を用いた表現がある場合についても同様である。
【0013】
図1Bでは、第1ホログラム素子に対する第2ホログラム素子の並び方向をX軸プラス方向と規定し、第3ホログラム素子に対する第2ホログラム素子の並び方向をY軸プラス方向と規定し、画像生成装置に対する第1ホログラム素子の並び方向をZ軸プラス方向と規定する。
図1Bの対応関係は、各図に適用されてもよい。
【0014】
(実施の形態)
<構成>
まず、
図1A~
図3を用いて、表示装置1の構成について説明する。
【0015】
図1Aは、実施の形態に係る表示装置1が設置される車両2の一例を示す模式図である。
図1Bは、実施の形態に係る表示装置1及び車両2を側方から見た場合を示す模式図である。
図2は、実施の形態に係る表示装置1を示す斜視図である。
図3は、実施の形態に係る表示装置1を示す図である。
図3の(a)は表示装置1の正面図、
図3の(b)は表示装置1の側面図、
図3の(c)は表示装置1の前面図である。
【0016】
図1A及び
図1Bに示すように、表示装置1は、光反射体に画像光を出射させて反射させることで、人の目に画像光を入射させることができる。例えば、表示装置1を車両2に用いた場合、表示装置1は、透光部材としてのフロントウインド3等の表示媒体に出射した画像光を反射させることで、人の目に画像光を入射させることができる。この場合、表示装置1が画像光を出射することで、画像光に示される画像を透光部材に投影させて、画像に対応する虚像を透光部材の前方に表示させることができる。画像光は、画像を示す光であり、フロントウインド3の前方に虚像を表示させる光である。画像は、静止画像又は動画像であり、数字、文字及び図形等を示した画像である。
【0017】
図1B及び
図2に示すように、表示装置1は、画像光出射部50と、導光体30とを備える。
【0018】
画像光出射部50は、導光体30に画像光を出射する画像生成装置である。画像光出射部50が矩形状の画像を示す画像光を出射することで、画像光が導光体30を介してフロントウインド3に投射される。これにより、ユーザが虚像を認識できる。
【0019】
このような画像光出射部50は、複数のエミッタと、複数のダイクロイックミラーと、集光レンズと、ミラーと、出射部とを有する。
【0020】
複数のエミッタのそれぞれは、互いに異なり、所定の波長帯域の光である光線を出射する。複数のダイクロイックミラーのそれぞれは、エミッタが出射する光線上に配置され、所定の波長帯域の光線を反射させ、他の波長帯域の光線を透過させることができる。集光レンズは、ダイクロイックミラーを介して出射された光線を複数のミラーに対して集光するレンズである。出射部は、マイクロレンズアレイ等のスクリーン、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の液晶表示素子であり、ミラー側から複数の波長帯域の光線が照射されることで、透過した光を画像光として導光体30へ向けて出射することができる。
【0021】
導光体30は、画像光が示す画像をユーザに表示するホログラム導光板である。導光体30は、光透過性を有し、画像光出射部50が出射した画像光に示される画像をX軸方向及びY軸方向に引き延ばして出射することができる。導光体30は、一方面(出射面31b)がフロントウインド3と対向し、多方面(入射面31a)が画像光出射部50と対向するように配置されている。
【0022】
導光体30には、入射面31aと、出射面31bとが形成されている。
【0023】
入射面31aは、画像光出射部50の出射面と対向するように配置されている。入射面31aには、画像光出射部50の出射面から出射された画像光が入射する。入射面31aは、導光体30の裏面の一部である。裏面は、導光体30の出射面31bと反対側の面である。
【0024】
出射面31bは、入射面31aから入射した画像光であり、導光体30の内部を伝搬した画像光をフロントウインド3に向けて出射する。出射面31bは、フロントウインド3と対向し、フロントウインド3と所定距離離れるように配置されている。出射面31bは、導光体30の表面の一部である。
【0025】
図3及び
図4に示すように、導光体30は、光透過性を有する導光部31と、複数のホログラム素子40とを有している。
【0026】
導光部31には、画像光出射部50と対向する入射面31aが形成されている。入射面31aは、導光部31の裏面における一部の面である。また、導光部31には、フロントウインド3と対向するように出射面31bが形成されている。出射面31bは導光部31の表面における一部の面である。
【0027】
導光部31は、例えば、ガラス及び樹脂材料等の光透過性を有する材料で構成されている。
【0028】
導光部31には、複数のホログラム素子40が内包されている。
図3に示すように、複数のホログラム素子40は、導光部31の中を伝搬する光を回折して出射する光透過型の光学素子である。複数のホログラム素子40は、導光部31の入射面31a及び出射面31bと略平行な姿勢となるように、導光部31に内包されている。
【0029】
このような複数のホログラム素子40は、光透過性を有する材料で構成されている。複数のホログラム素子40は、第1ホログラム素子41と、第2ホログラム素子42と、第3ホログラム素子43とを含んでいる。なお、本実施の形態では、複数のホログラム素子40として3つのホログラム素子を例示しているが、これには限定されない。例えば、複数のホログラム素子40は、2つであってもよい。具体的には、複数のホログラム素子は、画像光が入射される入射ホログラム素子、画像光が入射される折返ホログラム素子、及び、画像光が入射される出射ホログラム素子のうちの少なくとも2つを有していてもよい。
【0030】
第1ホログラム素子41及び第2ホログラム素子42は、X軸方向に沿って並んで配置されている。第2ホログラム素子42及び第3ホログラム素子43は、Y軸方向に沿って並んで配置されている。また、第1ホログラム素子41は、Z軸方向に沿って見た場合に導光体30の入射面31aと重なり、かつ、導光体30のZ軸マイナス方向側に配置された画像光出射部50の出射面と重なるように配置されている。
【0031】
第1ホログラム素子41は、画像光出射部50が出射した画像光が入射する入射ホログラム素子である。
【0032】
第1ホログラム素子41には、画像光出射部50の出射面から出射されたZ軸プラス方向に沿って進む画像光が入射する。第1ホログラム素子41は、入射した画像光を第2ホログラム素子42へ向けて出射する。具体的には、第1ホログラム素子41は、画像光出射部50の画像光であって、入射面31aから入射した画像光を偏向させた第1画像光(偏向光)を第2ホログラム素子42に向けて出射する。より具体的には、第1ホログラム素子41は、導光体30に入射した画像光が導光体30内を伝搬する際に、第1ホログラム素子41の回折効率に応じて、画像光を回折によって偏向することで、X軸プラス方向に沿って伝搬する第1画像光として出射する。第1ホログラム素子41で回折によって偏向された第1画像光は、第2ホログラム素子42に入射する。
【0033】
第2ホログラム素子42は、第1ホログラム素子41のX軸プラス方向側であり、第1ホログラム素子41の光出射側に配置され、かつ、第3ホログラム素子43のY軸プラス方向側であり、第3ホログラム素子43の光入射側に配置されている。
【0034】
第2ホログラム素子42は、X軸方向に沿って長尺であり、第1ホログラム素子41が出射した第1画像光を回折し、第3ホログラム素子43に第2画像光を出射する折返ホログラム素子である。
【0035】
第2ホログラム素子42には、第1ホログラム素子41から出射された第1画像光が入射する。第2ホログラム素子42は、第1ホログラム素子41が回折によって偏向した第1画像光をさらに回折によって偏向することで、偏向させた第2画像光(偏向光)を出射する。具体的には、第2ホログラム素子42では、第1ホログラム素子41を透過した第1画像光が導光板で反射を繰り返しながら入射(透過)する。第2ホログラム素子42は、第1画像光が入射するたびに、入射した第1画像光をさらに回折によって偏向させた第2画像光を第3ホログラム素子43に向けて出射する。より具体的には、第2ホログラム素子42は、第2ホログラム素子42に入射した第1画像光がX軸プラス方向に沿って導光体30内を伝搬する際に、第2ホログラム素子42の回折効率に応じて第1画像光をさらに回折によって偏向する。このとき、第2ホログラム素子42は、第1画像光の画像をX軸方向に沿って引き延ばす。これにより、第2ホログラム素子42は、X軸方向に沿って引き延ばされた第2画像光をY軸マイナス方向に沿って出射する。第2ホログラム素子42で回折によって偏向された第2画像光は、第3ホログラム素子43に入射する。
【0036】
第3ホログラム素子43は、第2ホログラム素子42よりも、Y軸マイナス方向側であり、第2ホログラム素子42の光出射側に配置されている。また、第3ホログラム素子43は、導光体30の出射面31bと重なりかつ対向するように配置されている。
【0037】
第3ホログラム素子43は、Z軸方向に沿って見た場合に矩形状をなした出射ホログラム素子である。
【0038】
第3ホログラム素子43には、第2ホログラム素子42から出射された第2画像光が入射する。第3ホログラム素子43は、第2ホログラム素子42が回折によって偏向した第2画像光をさらに回折によって偏向することで、偏向させた第3画像光(偏向光)を導光体30の外部へ出射する。具体的には、第3ホログラム素子43では、第2ホログラム素子42を透過した第2画像光が入射(透過)する。第3ホログラム素子43は、第2画像光が入射するたびに、入射した第2画像光をさらに回折によって偏向させた第3画像光を所定の出射角をもって出射する。より具体的には、第3ホログラム素子43は、第2ホログラム素子42が回折によって偏向した第2画像光がY軸マイナス方向に沿って導光体30内を伝搬する際に、第3ホログラム素子43の回折効率に応じて第2画像光をさらに回折によって偏向する。このとき、第3ホログラム素子43は、X軸方向に沿って引き延ばされた第2画像光の画像をさらに略Y軸方向に沿って引き延ばす。これにより、第3ホログラム素子43は、X軸方向及び略Y軸方向に沿って引き延ばされた第3画像光を、所定の出射角をもって導光体30の外部へ出射させる。つまり、第3ホログラム素子43は、第2ホログラム素子42が出射した第2画像光をさらに略Y軸方向に引き延ばすことで、X軸方向及びY軸方向に拡大した第3画像光を所定の出射角をもって出射する。本実施の形態では、第3ホログラム素子43は、第3画像光をフロントウインド3に向くようにZ軸プラス方向に出射する。
【0039】
ここで、所定の出射角は、第3ホログラム素子43から出射される第3画像光の出射角であり、第3ホログラム素子43の出射面の法線に対して出射する光の角度である。
【0040】
次に、
図4を用いて、ホログラム素子40が回折して出射する画像光における回折効率と強度分布について説明する。
【0041】
図4は、実施の形態に係る表示装置のホログラム素子40と、ホログラム素子40の回折効率とを示す図である。
図4の(a)は第1ホログラム素子41と、第1ホログラム素子41の回折効率とを示している。
図4の(b)は第2ホログラム素子42と、第2ホログラム素子42の回折効率とを示している。
図4の(c)は第3ホログラム素子43と、第3ホログラム素子43の回折効率とを示している。
【0042】
ホログラム素子40の回折効率は、ホログラム素子40の中央部よりも、ホログラム素子40の端縁部の方が、効率が小さい。このため、ホログラム素子40が回折して出射する画像光における強度分布では、強度分布の中間部分よりも、強度分布の端部分の方が小さくなる。中央部は、以下の第1中央部41a、第2中央部42a、及び、第3中央部43aを含んでいる。端縁部は、以下の第1端縁部41b、第2端縁部42b、及び、第3端縁部43bを含んでいる。中間部分は、以下の第1中間部分、第2中間部分、及び、第3中間部分を含んでいる。端部分は、以下の第1端部分、第2端部分、及び、第3端部分を含んでいる。
【0043】
具体的には、
図4の(a)に示すように、第1ホログラム素子41は、第1中央部41aと一対の第1端縁部41bとで構成され、一方の第1端縁部41bと第1中央部41aと他方の第1端縁部41bとの順番でX軸方向に沿って並ぶように配置されている。幅a1は、第1ホログラム素子41のX軸方向の幅と同一である。
図3の(c)、
図4の(a)に示すように、Y軸方向に沿って第1ホログラム素子41を見た場合、第1ホログラム素子41の回折効率は、第1ホログラム素子41の第1中央部41aよりも、第1ホログラム素子41の第1端縁部41bの方が、回折効率が小さい。
【0044】
このような第1ホログラム素子41において、
図4の(a1)に示すように、第1ホログラム素子41が回折によって偏向することで出射した第1画像光における強度分布は、第1中間部分と、第1中間部分の両側を挟むように位置する一対の第1端部分とを有する。また、強度分布の第1中間部分と、一対の強度分布の第1端部分とは、出射した第1画像光が導光部31の内部を伝搬する方向と平行な第1方向に沿って並んでいる。第1ホログラム素子41が回折して出射する第1画像光における強度分布では、第1中間部分の強度分布よりも、第1端部分の強度分布の方が、強度が小さい。つまり、第1ホログラム素子41は、強度分布が不均一であり、第1端部分が第1中間部分よりも小さい第1画像光を出射することができる。X軸方向は、第1方向の一例である。
【0045】
また、
図4の(b)に示すように、第2ホログラム素子42は、第2中央部42aと一対の第2端縁部42bとで構成され、一方の第2端縁部42bと第2中央部42aと他方の第2端縁部42bとの順番でY軸方向に沿って並ぶように配置されている。幅a2は、第2ホログラム素子42のY軸方向の幅と同一である。
図3の(b)、
図4の(b)に示すように、X軸方向に沿って第2ホログラム素子42を見た場合、第2ホログラム素子42の回折効率は、第2ホログラム素子42の第2中央部42aよりも、第2ホログラム素子42の第2端縁部42bの方が、強度が小さい。
【0046】
このような第2ホログラム素子42において、
図4の(b1)に示すように、第2ホログラム素子42が回折によって偏向することで出射した第2画像光における強度分布は、第2中間部分と、第2中間部分の両側を挟むように位置する一対の第2端部分とを有する。また、強度分布の第2中間部分と、一対の強度分布の第2端部分とは、出射した第2画像光が導光部31の内部を伝搬する方向と平行な第2方向に沿って並んでいる。また、第2ホログラム素子42が回折して出射する第2画像光における強度分布では、第2中間部分の強度分布よりも、第2端部分の強度分布の方が、強度が小さい。つまり、第2ホログラム素子42は、強度分布が不均一であり、第2端部分が第2中間部分よりも小さい第2画像光を出射することができる。Y軸方向は、第2方向の一例である。
【0047】
また、
図4の(c)に示すように、第3ホログラム素子43は、第3中央部43aと一対の第3端縁部43bとで構成され、一方の第3端縁部43bと第3中央部43aと他方の第3端縁部43bとの順番でY軸方向に沿って並ぶように配置され、X軸方向に沿っても並ぶように配置されている。つまり、第3ホログラム素子43では、第3中央部43aを囲むように、第3ホログラム素子43の外周縁が第3端縁部43bで構成されていてもよい。幅a3は、第3ホログラム素子43のY軸方向の幅と同一であり、X軸方向の幅とも同一である。なお、幅a3は、Y軸方向の幅又はX軸方向の幅と同一であってもよい。
図3の(a)、
図4の(c)に示すように、X軸方向に沿って第3ホログラム素子43を見た場合、又は、Y軸方向に沿って第3ホログラム素子43を見た場合、第3ホログラム素子43の回折効率は、第3ホログラム素子43の第3中央部43aよりも、第3ホログラム素子43の第3端縁部43bの方が、強度が小さい。
【0048】
このような第3ホログラム素子43において、
図4の(c1)に示すように、第3ホログラム素子43が回折によって偏向することで出射した第3画像光における強度分布は、強度分布の第3中間部分と、強度分布の第3中間部分の周囲を囲むように位置する強度分布の第3端部分とを有する。また、第3ホログラム素子43が回折して出射する第3画像光における強度分布では、第3中間部分の強度分布よりも、第3端部分の強度分布の方が、強度が小さい。つまり、第3ホログラム素子43は、強度分布が不均一であり、第3端部分が第3中間部分よりも小さい第3画像光を出射することができる。
【0049】
また、第1ホログラム素子41が回折して出射する第1画像光における強度分布と、第2ホログラム素子42が回折して出射する第2画像光における強度分布と、第3ホログラム素子43が回折して出射する第3画像光における強度分布とは、それぞれ異なっている。
【0050】
また、第1方向における第1ホログラム素子41の強度分布と、第2方向における第2ホログラム素子42の強度分布と、第1方向及び第2方向における第3ホログラム素子43の強度分布とのうちの少なくとも1つの強度分布は、台形形状、三角形状、半円状、又は、階段状である。本実施の形態では、第1ホログラム素子41の強度分布、第2ホログラム素子42の強度分布、及び、第3ホログラム素子43の強度分布は、台形形状である。このとき、画像光出射部50は、ホログラム素子40における回折効率の分布に応じた台形形状、三角形状、又は、半円状の強度分布となる画像光を出射することができてもよい。
【0051】
次に、
図5A~
図6Cを用いて、画角に応じた導光体30から出射された画像光の強度分布について説明する。
【0052】
図5Aは、画角の異なる画像光が第1ホログラム素子41に入射したときに、第1ホログラム素子41から出射される第1画像光の様子を示す図である。
図5Bは、比較例における強度分布を示している。
図5Cは、画角の異なる画像光が第1ホログラム素子41に入射したときに、第2ホログラム素子42から出射される第2画像光の様子を示す図である。
図6Aは、画角の異なる第1画像光が第2ホログラム素子42に入射したときに、第2ホログラム素子42から出射される第2画像光の様子を示す図である。
図6Bは、画角の異なる第1画像光が第2ホログラム素子42に入射したときに、第3ホログラム素子43から出射される第3画像光の様子を示す図である。
図6Cは、画角の異なる第2画像光が第3ホログラム素子43に入射したときに、第3ホログラム素子43から出射される第3画像光の強度分布を示している。また、
図5Bの(a)は入射面31aに画角g1の画像光が入射した場合、
図5Bの(b)は入射面31aに画角g2の画像光が入射した場合、
図5Bの(c)は入射面31aに画角g3の画像光が入射した場合を示している。なお、
図5C、
図6B、及び、
図6Cの(a)、(b)、(c)についても同様である。
【0053】
図5Aに示すように、画像光出射部50が出射した画像光は導光体30の入射面31aに入射するが、画角の違いによって、入射面31aに入射する画像光の角度が異なる。例えば、入射面31aには、画角g1の画像光、画角g2の画像光、画角g3の画像光が入射面31aに入射する。
【0054】
図5Bに示すように、比較例では、回折効率が均一化された第1ホログラム素子、第2ホログラム素子、及び、第3ホログラム素子を用いる。このため、第1ホログラム素子の強度分布、第2方向における第2ホログラム素子の強度分布、及び、第1方向及び第2方向における第3ホログラム素子の強度分布は、いずれも矩形状である。
【0055】
この場合、
図5Bの(a)に示すように、画角g1で第1ホログラム素子に入射した画像光は、第3ホログラム素子からの第3画像光として出射する際には、強度分布がシフトし、隣り合う2つの第3画像光の強度分布に隙間が形成されている。このため、フロントウインドに第3画像光が投影された場合、画像に暗い筋が見えてしまう。
【0056】
また、
図5Bの(b)に示すように、画角g2で第1ホログラム素子に入射した画像光は、第3ホログラム素子からの第3画像光として出射する際には、隣り合う2つの第3画像光の強度分布に隙間が形成されていない。このため、フロントウインドに第3画像光が投影された場合、画像が適切に見える。
【0057】
また、
図5Bの(c)に示すように、画角g1で第1ホログラム素子に入射した画像光は、第3ホログラム素子からの第3画像光として出射する際には、強度分布がシフトし、隣り合う2つの第3画像光の強度分布の一部が重なる。このため、破線のように第3画像光が強め合い、フロントウインドに第3画像光が投影された場合、画像に明るい筋が見えてしまう。
【0058】
このため、比較例では、フロントウインドに投影された画像に明るい筋が見えたり、暗い筋が見えたりしてしまい、視認性が低下してしまう。
【0059】
しかしながら、本実施の形態の場合、
図5Cの(a)に示すように、画角g1の画像光が入射面31aに入射した場合、画角g1の画像光は、第1ホログラム素子41に入射し、第1ホログラム素子41で回折によって偏向されて画角g1の第1画像光となり、第2ホログラム素子42へ向けて出射する。
【0060】
図6A及び
図6Bの(a)に示すように、第2ホログラム素子42に入射した画角g1の第1画像光は、第2ホログラム素子42で回折によって偏向されて画角g1の第2画像光となり、第3ホログラム素子43へ向けて出射する。
【0061】
第3ホログラム素子43に入射した画角g1の第2画像光は、第3ホログラム素子43で回折によって偏向されて画角g1の第3画像光となり、フロントウインド3へ向けて出射する。
【0062】
第3ホログラム素子43がフロントウインド3へ向けて出射する場合、
図6Cの(a)に示すように、画角g1の第3画像光は、強度分布がシフトし、隣り合う2つの第3画像光の強度分布における第3端部分が互いに重なり合い、破線のように強め合う。この場合でも、フロントウインド3に第3画像光が投影されたとき、
図5Bの(a)に比べて画像の暗い筋が抑制される。このため、本実施の形態では、暗い筋を目立たなくできる。
【0063】
次に、
図5Cの(b)に示すように、画角g2の画像光が入射面31aに入射した場合、画角g2の画像光は、第1ホログラム素子41に入射し、第1ホログラム素子41で回折によって偏向されて画角g2の第1画像光となり、第2ホログラム素子42へ向けて出射する。
【0064】
図6A及び
図6Bの(b)に示すように、第2ホログラム素子42に入射した画角g2の第1画像光は、第2ホログラム素子42で回折によって偏向されて画角g2の第2画像光となり、第3ホログラム素子43へ向けて出射する。
【0065】
第3ホログラム素子43に入射した画角g2の第2画像光は、第3ホログラム素子43で回折によって偏向されて画角g2の第3画像光となり、フロントウインド3へ向けて出射する。
【0066】
第3ホログラム素子43がフロントウインド3へ向けて出射する場合、
図6Cの(b)に示すように、画角g2の第3画像光は、隣り合う2つの第3画像光の強度分布における第3端部分が互いに重なり合い、破線のように強め合う。この場合、フロントウインド3に第3画像光が投影されたときに、画像が適切に見える。
【0067】
次に、
図5Cの(c)に示すように、画角g3の画像光が入射面31aに入射した場合、画角g3の画像光は、第1ホログラム素子41に入射し、第1ホログラム素子41で回折によって偏向されて画角g3の第1画像光となり、第2ホログラム素子42へ向けて出射する。
【0068】
図6A及び
図6Bの(c)に示すように、第2ホログラム素子42に入射した画角g3の第1画像光は、第2ホログラム素子42で回折によって偏向されて画角g3の第2画像光となり、第3ホログラム素子43へ向けて出射する。
【0069】
第3ホログラム素子43に入射した画角g3の第2画像光は、第3ホログラム素子43で回折によって偏向されて画角g3の第3画像光となり、フロントウインド3へ向けて出射する。
【0070】
第3ホログラム素子43がフロントウインド3へ向けて出射する場合、
図6Cの(c)に示すように、画角g3の第3画像光は、強度分布がシフトし、隣り合う2つの第3画像光の強度分布における第3端部分が互いに重なり合い、破線のように強め合う。この場合、フロントウインド3に第3画像光が投影されたとき、
図5Bの(c)に比べて画像の明るい筋が抑制される。このため、本実施の形態では、明るい筋を目立たなくできる。
【0071】
<作用効果>
次に、本実施の形態における導光体30の作用効果について説明する。
【0072】
上述したように、本実施の形態に係る導光体30は、画像光出射部50が出射した画像光が入射するホログラム素子40と、ホログラム素子40を内包した導光部31とを備え、ホログラム素子40が回折して出射する画像光における強度分布では、強度分布の中間部分よりも、強度分布の端部分の方が、強度が小さい。
【0073】
例えば、画像光がホログラム素子に繰り返して入射されるため、ホログラム素子は、画像光が入射する度に、回折して偏向した画像光を出射する。比較例のように、ホログラム素子が回折して偏向した画像光における強度分布が一定(矩形状)の場合、
図5Bに示すように、ホログラム素子が回折して偏向することで出射した隣り合う2つの画像光の一部が重なり合ったり、隣り合う2つの画像光が重なり合わなかったりすることがあるため、導光体が出射した画像光に明るい筋が生じたり、暗い筋が生じたりすることでノイズが発生してしまい、視認性が低下してしまう。
【0074】
しかしながら、本実施の形態によれば、ホログラム素子40は、強度分布が不均一であり、強度分布では端部分が中間部分よりも小さい画像光を出射することができる。
【0075】
また、ホログラム素子40に繰り返して画像光が入射する場合、ホログラム素子40が回折することで出射した隣り合う2つの画像光の一部が重なり合ったとしても、
図6Cに示すように、導光体30が出射した画像光に生じる明るい筋及び暗い筋の度合いを抑制することができる。
【0076】
また、別のホログラム素子40に対して、端部分が中間部分よりも小さい強度分布の画像光を入射させることもできるため、別のホログラム素子40に繰り返して画像光が入射する場合、別のホログラム素子40が回折することで出射した隣り合う2つの画像光の一部が重なり合ったとしても、導光体30が出射した画像光に生じる明るい筋及び暗い筋の度合いを抑制することができる。
【0077】
したがって、本実施の形態では、表示媒体(フロントウインド3)に投影された画像の品位を向上させることができる。
【0078】
また、本実施の形態に係る表示装置1は、導光体30と、導光体30に画像光を出力する画像光出射部50とを備える。
【0079】
この表示装置1においても上述と同様の作用効果を奏する。
【0080】
また、本実施の形態に係る導光体30において、ホログラム素子40は、画像光が入射される第1ホログラム素子41と、画像光が入射される第2ホログラム素子42とを含む。そして、第1ホログラム素子41が回折して出射する画像光における強度分布と、第2ホログラム素子42が回折して出射する画像光における強度分布とは、異なっている。
【0081】
これによれば、第1ホログラム素子41が出射した画像光(第1画像光)に含まれるノイズと、第2ホログラム素子42が出射した画像光(第2画像光)に含まれるノイズとが重なり合うことを抑制することができる。導光部31から出射された画像光(第3画像光)に生じるノイズを抑制することができるため、画像の品位を向上させることができる。
【0082】
また、本実施の形態に係る導光体30において、第1ホログラム素子41及び第2ホログラム素子42は、画像光が入射される入射ホログラム素子と、入射ホログラム素子が出射した画像光(第1画像光)が入射される折返ホログラム素子と、折返ホログラム素子が出射した画像光(第2画像光)が入射される出射ホログラム素子のうちのいずれか2つである。
【0083】
これによれば、入射ホログラム素子、折返ホログラム素子及び出射ホログラム素子のうちのいずれか2つが出射した画像光に含まれるノイズが重なり合うことを抑制することができる。導光部31から出射された画像光に生じるノイズを抑制することができるため、画像の品位を向上させることができる。
【0084】
また、本実施の形態に係る導光体30において、ホログラム素子40は、画像光が入射される第1ホログラム素子41と、第1ホログラム素子41が出射した画像光(第1画像光)が入射される第2ホログラム素子42と、第2ホログラム素子42が出射した画像光(第2画像光)が入射される第3ホログラム素子43とを含む。そして、第1ホログラム素子41が回折して出射する画像光(第1画像光)における強度分布と、第2ホログラム素子42が回折して出射する画像光(第2画像光)における強度分布と、第3ホログラム素子43が回折して出射する画像光(第3画像光)における強度分布とは、それぞれ異なっている。
【0085】
これによれば、第1ホログラム素子41が出射した第1画像光に含まれるノイズと、第2ホログラム素子42が出射した第2画像光に含まれるノイズと、第3ホログラム素子43が出射した第3画像光に含まれるノイズとが重なり合うことを抑制することができる。導光部31から出射された第3画像光に生じるノイズを抑制することができるため、画像の品位を向上させることができる。
【0086】
また、本実施の形態に係る導光体30において、第1ホログラム素子41は、画像光が入射される入射ホログラム素子である。また、第2ホログラム素子42は、入射ホログラム素子が出射した画像光(第1画像光)が入射される折返ホログラム素子である。そして、第3ホログラム素子43は、折返ホログラム素子が出射した画像光(第2画像光)が入射される出射ホログラム素子である。
【0087】
これによれば、入射ホログラム素子、折返ホログラム素子及び出射ホログラム素子のそれぞれが出射した画像光に含まれるノイズが重なり合うことを抑制することができる。導光部31から出射された画像光に生じるノイズを抑制することができるため、画像の品位を向上させることができる。
【0088】
また、本実施の形態に係る導光体30において、入射ホログラム素子が回折して出射する画像光(第1画像光)における強度分布は、第1中間部分と、第1中間部分の両側を挟むように位置する一対の第1端部分とを有する。また、第1中間部分と、一対の第1端部分とは、出射した画像光(第1画像光)が導光部31の内部を伝搬する方向と平行な第1方向に沿って並ぶ。そして、入射ホログラム素子が回折して出射する画像光(第1画像光)における強度分布では、第1中間部分の強度分布よりも、第1端部分の強度分布の方が、強度が小さい。
【0089】
これによれば、入射ホログラム素子は、強度分布が不均一であり、第1端部分が第1中間部分よりも小さい画像光を出射することができる。
【0090】
また、別のホログラム素子40に強度分布が不均一な画像光を入射させることもできるため、別のホログラム素子40に繰り返して画像光が入射する場合、別のホログラム素子40が回折することで出射した隣り合う2つの画像光の一部が重なり合ったとしても、導光体30が出射した画像光に生じる明るい筋及び暗い筋の度合いを抑制することができる。
【0091】
また、本実施の形態に係る導光体30において、折返ホログラム素子が回折して出射する画像光(第2画像光)における強度分布は、第2中間部分と、第2中間部分の両側を挟むように位置する一対の第2端部分とを有する。また、第2中間部分と、一対の第2端部分とは、出射した画像光(第2画像光)が導光部31の内部を伝搬する方向と平行な第2方向に沿って並ぶ。そして、折返ホログラム素子が回折して出射する画像光(第2画像光)における強度分布では、第2中間部分の強度分布よりも、第2端部分の強度分布の方が、強度が小さい。
【0092】
これによれば、導光部31で第1画像光が反射されて折返ホログラム素子に繰り返し第1画像光が入射する場合、折返ホログラム素子が回折することで出射した隣り合う2つの画像光(第2画像光)の一部が重なり合ったとしても、導光体30が出射した画像光(第3画像光)に生じる明るい筋及び暗い筋の度合いを抑制することができる。
【0093】
また、出射ホログラム素子に、端部分が中間部分よりも小さい強度分布の画像光(第2画像光)を入射させることもできるため、出射ホログラム素子に繰り返して画像光(第2画像光)が入射する場合、出射ホログラム素子が回折することで出射した隣り合う2つの画像光(第2画像光)の一部が重なり合ったとしても、導光体30が出射した画像光(第2画像光)に生じる明るい筋及び暗い筋の度合いを抑制することができる。
【0094】
また、本実施の形態に係る導光体30において、出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第3中間部分と、第3中間部分の周囲を囲むように位置する第3端部分とを有する。そして、出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、第3中間部分の強度分布よりも、第3端部分の強度分布の方が、強度が小さい。
【0095】
これによれば、表示される画像が急峻に途切れることなく、第3中間部分から第3端部分に亘って表示画像の輝度が緩やかに低下するため、表示範囲限界の境界が視認されにくく、表示画像の品位を向上させることができる。
【0096】
また、本実施の形態に係る導光体30において、ホログラム素子40は、画像光が入射される入射ホログラム素子、入射ホログラム素子が出射した画像光(第1画像光)が入射される折返ホログラム素子、及び、折返ホログラム素子が出射した画像光(第2画像光)が入射される出射ホログラム素子のうちの少なくとも2つを含む。また、入射ホログラム素子が回折して出射する画像光(第1画像光)における強度分布は、第1中間部分と、第1中間部分の両側を挟むように位置する一対の第1端部分とを有する。また、第1中間部分と、一対の第1端部分とは、出射した画像光(第1画像光)が導光部31の内部を伝搬する方向と平行な第1方向に沿って並ぶ。また、折返ホログラム素子が回折して出射する画像光(第2画像光)における強度分布は、第2中間部分と、第2中間部分の両側を挟むように位置する一対の第2端部分とを有する。また、第2中間部分と、一対の第2端部分とは、出射した画像光(第2画像光)が導光部31の内部を伝搬する方向と平行な第2方向に沿って並ぶ。また、出射ホログラム素子が回折して出射する画像光(第3画像光)における強度分布は、第3中間部分と、第3中間部分の周囲を囲むように位置する第3端部分とを有する。また、入射ホログラム素子が回折して出射する画像光(第1画像光)における強度分布では、第1中間部分の強度分布よりも、第1端部分の強度分布の方が、強度が小さい。また、折返ホログラム素子が回折して出射する画像光(第2画像光)における強度分布では、第2中間部分の強度分布よりも、第2端部分の強度分布の方が、強度が小さい。また、出射ホログラム素子が回折して出射する画像光(第3画像光)における強度分布では、第3中間部分の強度分布よりも、第3端部分の強度分布の方が、強度が小さい。
【0097】
これによれば、それぞれのホログラム素子40は、強度分布が不均一であり、端部分が中間部分よりも強度分布が小さい画像光を出射する。このため、隣り合う2つの画像光の一部が重なり合ったとしても、導光体30が出射した画像光に生じる明るい筋及び暗い筋の度合いを抑制することができる。
【0098】
また、本実施の形態に係る導光体30において、第1方向における入射ホログラム素子の強度分布と、第2方向における折返ホログラム素子の強度分布と、第1方向及び第2方向における出射ホログラム素子の強度分布とのうちの少なくとも1つの強度分布は、台形形状、三角形状、半円状、又は、階段状である。
【0099】
これによれば、導光部31から出射され、表示媒体に投影された画像に生じるノイズを抑制することができるため、画像の品位を向上させることができる。
【0100】
また、本実施の形態に係る導光体30において、画像光出射部50は、ホログラム素子40における回折効率の分布に応じた台形形状、三角形状、又は、半円状の強度分布となる画像光を出射する。
【0101】
これによれば、導光部31から出射され、表示媒体に投影された画像に生じるノイズを抑制することができるため、画像の品位を向上させることができる。
【0102】
(実施の形態の変形例)
まず、
図7を用いて、本変形例の表示装置1aの構成について説明する。
【0103】
図7は、実施の形態の変形例に係る表示装置1aを示す図である。
【0104】
本変形例では、ホログラム素子40が2つ用いられる点で、実施の形態と相違する。本変形例における他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0105】
導光体30aは、光透過性を有する導光部31と、複数のホログラム素子40とを有している。
【0106】
複数のホログラム素子40は、2つのホログラム素子を有している。
【0107】
2つのホログラム素子は、画像光が入射される入射ホログラム素子と、入射ホログラム素子が出射した画像光が入射される折返ホログラム素子と、折返ホログラム素子が出射した画像光が入射される出射ホログラム素子のうちのいずれか2つであってもよい。このように、複数のホログラム素子40は、画像光が入射される入射ホログラム素子、画像光が入射される折返ホログラム素子、及び、画像光が入射される出射ホログラム素子のうちの少なくとも2つを有していてもよい。
【0108】
本実施の形態の導光体30aは、複数のホログラム素子40の一例として、入射ホログラム素子141と出射ホログラム素子143とを有している。
【0109】
入射ホログラム素子141及び出射ホログラム素子143は、Y軸方向に沿って並んで配置されている。また、入射ホログラム素子141は、X軸方向に沿って見た場合に画像光出射部50と重なるように配置されている。
【0110】
画像光出射部50は、X軸方向に長尺状の入射ホログラム素子141に沿って光を出射することができるように、導光体30aの端面に配置されている。導光体30aの端面は、導光体30aの側面であり、入射ホログラム素子141のX軸マイナス方向側における導光体30aの入射面31a1である。
【0111】
入射ホログラム素子141には、画像光出射部50から出射されたX軸プラス方向に沿って進む画像光が入射する。入射ホログラム素子141は、入射した画像光を出射ホログラム素子143へ向けて出射する。具体的には、入射ホログラム素子141は、画像光出射部50の画像光であって、入射面31a1から入射した画像光を偏向させた第1画像光(偏向光)を出射ホログラム素子143に向けて出射する。より具体的には、入射ホログラム素子141は、導光体30aに入射した画像光が導光体30a内を伝搬する際に、入射ホログラム素子141の回折効率に応じて、画像光を回折によって偏向する。このとき、入射ホログラム素子141は、第1画像光の画像をX軸方向に沿って引き延ばす。これにより、入射ホログラム素子141は、X軸方向に沿って引き延ばされた第1画像光をY軸マイナス方向に沿って伝搬する第1画像光として出射する。入射ホログラム素子141で回折によって偏向された第1画像光は、出射ホログラム素子143に入射する。
【0112】
出射ホログラム素子143には、入射ホログラム素子141から出射された第1画像光が入射する。出射ホログラム素子143は、入射ホログラム素子141が回折によって偏向した第1画像光をさらに回折によって偏向することで、偏向させた第3画像光(偏向光)を導光体30aの外部へ出射する。具体的には、出射ホログラム素子143では、入射ホログラム素子141を透過した第1画像光が入射(透過)する。出射ホログラム素子143は、第1画像光が入射するたびに、入射した第1画像光をさらに回折によって偏向させた第3画像光を所定の出射角をもって出射する。より具体的には、出射ホログラム素子143は、入射ホログラム素子141が回折によって偏向した第1画像光がY軸マイナス方向に沿って導光体30a内を伝搬する際に、出射ホログラム素子143の回折効率に応じて第1画像光をさらに回折によって偏向する。このとき、出射ホログラム素子143は、X軸方向に沿って引き延ばされた第1画像光の画像をさらに略Y軸方向に沿って引き延ばす。これにより、出射ホログラム素子143は、X軸方向及び略Y軸方向に沿って引き延ばされた第3画像光を、所定の出射角をもって導光体30aの外部へ出射させる。つまり、出射ホログラム素子143は、入射ホログラム素子141が出射した第1画像光をさらに略Y軸方向に引き延ばすことで、X軸方向及びY軸方向に拡大した第3画像光を所定の出射角をもって出射する。本実施の形態では、出射ホログラム素子143は、第3画像光をフロントウインド3に向くようにZ軸プラス方向に出射する。
【0113】
(その他の変形例)
以上、本開示に係る導光体及び表示装置について、上記実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。
【0114】
なお、上記の実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【0115】
(付記)
以下に、上記実施の形態に基づいて説明した導光体及び表示装置の特徴を示す。
【0116】
<技術1>
画像光出射部が出射した画像光が入射するホログラム素子と、
前記ホログラム素子を内包した導光部とを備え、
前記ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、強度分布の中間部分よりも、前記強度分布の端部分の方が、強度が小さい
導光体。
【0117】
<技術2>
前記ホログラム素子は、画像光が入射される第1ホログラム素子と、画像光が入射される第2ホログラム素子とを含み、
前記第1ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布と、前記第2ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布とは、異なっている
技術1に記載の導光体。
【0118】
<技術3>
前記第1ホログラム素子及び前記第2ホログラム素子は、画像光が入射される入射ホログラム素子と、前記入射ホログラム素子が出射した画像光が入射される折返ホログラム素子と、前記折返ホログラム素子が出射した画像光が入射される出射ホログラム素子のうちのいずれか2つである
技術2に記載の導光体。
【0119】
<技術4>
前記ホログラム素子は、画像光が入射される第1ホログラム素子と、前記第1ホログラム素子が出射した画像光が入射される第2ホログラム素子と、前記第2ホログラム素子が出射した画像光が入射される第3ホログラム素子とを含み、
前記第1ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布と、前記第2ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布と、前記第3ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布とは、それぞれ異なっている
技術1から3のいずれか1つに記載の導光体。
【0120】
<技術5>
前記第1ホログラム素子は、画像光が入射される入射ホログラム素子であり、
前記第2ホログラム素子は、前記入射ホログラム素子が出射した画像光が入射される折返ホログラム素子であり、
前記第3ホログラム素子は、前記折返ホログラム素子が出射した画像光が入射される出射ホログラム素子である
技術4に記載の導光体。
【0121】
<技術6>
前記入射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第1中間部分と、前記第1中間部分の両側を挟むように位置する一対の第1端部分とを有し、
前記第1中間部分と、一対の前記第1端部分とは、出射した前記画像光が前記導光部の内部を伝搬する方向と平行な第1方向に沿って並び、
前記入射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第1中間部分の強度分布よりも、前記第1端部分の強度分布の方が、強度が小さい
技術3又は5に記載の導光体。
【0122】
<技術7>
前記折返ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第2中間部分と、前記第2中間部分の両側を挟むように位置する一対の第2端部分とを有し、
前記第2中間部分と、一対の前記第2端部分とは、出射した前記画像光が前記導光部の内部を伝搬する方向と平行な第2方向に沿って並び、
前記折返ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第2中間部分の強度分布よりも、前記第2端部分の強度分布の方が、強度が小さい
技術3又は5に記載の導光体。
【0123】
<技術8>
前記出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第3中間部分と、前記第3中間部分の周囲を囲むように位置する第3端部分とを有し、
前記出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第3中間部分の強度分布よりも、前記第3端部分の強度分布の方が、強度が小さい
技術3又は5に記載の導光体。
【0124】
<技術9>
前記ホログラム素子は、画像光が入射される入射ホログラム素子、画像光が入射される折返ホログラム素子、及び、画像光が入射される出射ホログラム素子のうちの少なくとも2つを含み、
前記入射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第1中間部分と、前記第1中間部分の両側を挟むように位置する一対の第1端部分とを有し、
前記第1中間部分と、一対の前記第1端部分とは、出射した前記画像光が前記導光部の内部を伝搬する方向と平行な第1方向に沿って並び、
前記折返ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第2中間部分と、前記第2中間部分の両側を挟むように位置する一対の第2端部分とを有し、
前記第2中間部分と、一対の前記第2端部分とは、出射した前記画像光が前記導光部の内部を伝搬する方向と平行な第2方向に沿って並び、
前記出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布は、第3中間部分と、前記第3中間部分の周囲を囲むように位置する第3端部分とを有し、
前記入射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第1中間部分の強度分布よりも、前記第1端部分の強度分布の方が、強度が小さく、
前記折返ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第2中間部分の強度分布よりも、前記第2端部分の強度分布の方が、強度が小さく、
前記出射ホログラム素子が回折して出射する画像光における強度分布では、前記第3中間部分の強度分布よりも、前記第3端部分の強度分布の方が、強度が小さい
技術1に記載の導光体。
【0125】
<技術10>
前記第1方向における前記入射ホログラム素子の強度分布と、前記第2方向における前記折返ホログラム素子の強度分布と、前記第1方向及び前記第2方向における前記出射ホログラム素子の強度分布とのうちの少なくとも1つの強度分布は、台形形状、三角形状、半円状、又は、階段状である
技術9に記載の導光体。
【0126】
<技術11>
技術1から10のいずれか1つに記載の導光体と、
前記導光体に前記画像光を出力する画像光出射部とを備える
表示装置。
【0127】
<技術12>
前記画像光出射部は、前記ホログラム素子における回折効率の分布に応じた台形形状、三角形状、又は、半円状の強度分布となる前記画像光を出射する
技術11に記載の表示装置。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本開示は、車両のヘッドアップディスプレイ装置等に利用可能である。
【符号の説明】
【0129】
1、1a 表示装置
30、30a 導光体
31 導光部
40 ホログラム素子
41 第1ホログラム素子
141 入射ホログラム素子
42 第2ホログラム素子
43 第3ホログラム素子
143 出射ホログラム素子
41a 第1中央部
41b 第1端縁部
42a 第2中央部
42b 第2端縁部
43a 第3中央部
43b 第3端縁部
50 画像光出射部