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特開2024-146220プログラム、端末の制御方法、端末、情報処理方法、及び情報処理装置
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  • 特開-プログラム、端末の制御方法、端末、情報処理方法、及び情報処理装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146220
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】プログラム、端末の制御方法、端末、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20241004BHJP
   G06F 3/04817 20220101ALI20241004BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N7/18 U
H04N7/18 F
G06F3/04817
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023058998
(22)【出願日】2023-03-31
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)令和4年6月1日:インターネット(URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000477.000007945.html) (2)令和4年6月1日:インターネット(URL:https://about.smartnews.com/ja/20220601) (3)令和4年6月1日:インターネット(URL:https://apps.apple.com/jp/app/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9-%E6%9C%80%E6%96%B0%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%84%E5%A4%A9%E6%B0%97-%E5%A4%A9%E6%B0%97%E4%BA%88%E5%A0%B1-%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%82%82/id579581125) (4)令和4年6月6日:インターネット(URL:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.gocro.smartnews.android&hl=ja&gl=US&pli=1)
(71)【出願人】
【識別番号】513270796
【氏名又は名称】スマートニュース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 宏祐
(72)【発明者】
【氏名】椚 亜希子
【テーマコード(参考)】
5C054
5E555
【Fターム(参考)】
5C054AA01
5C054CA04
5C054CC02
5C054DA09
5C054EA05
5C054EA07
5C054FE01
5C054FE14
5C054FE18
5C054FE21
5C054GB02
5C054GB05
5C054HA19
5E555AA02
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA85
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC17
5E555CA12
5E555CB14
5E555CB34
5E555CC03
5E555DB03
5E555DB57
5E555DC05
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザが閲覧したい場所のライブカメラ画像を地図上で容易に選択する。
【解決手段】ユーザ端末30は、複数の所定の位置に設置された撮影装置の各々の位置を示す画像オブジェクトを、前記所定の位置に対応する位置に重ねた前記地図を表示し、地図に含まれる位置に設置された複数の撮影装置が撮影した画像を、地図とともに一画面に表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を有するコンピュータに、
前記表示部に、所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するステップ
を実行させるためのプログラムであって、
前記表示部には、前記表示部に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像が、前記地図とともに一画面に表示される
プログラム。
【請求項2】
前記表示部に表示する地図の基準点の指定を受け付けるステップ
を実行させ、
前記表示するステップにおいて、前記表示部に、前記基準点の位置に対応した地図が表示される
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示するステップにおいて、前記表示部に、複数の撮影装置のうち、前記基準点からの距離に応じて選択された少なくとも一つの撮影装置が撮影した画像が表示される
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータの現在の位置情報を取得するステップ
を備え、
前記指定を受け付けるステップにおいて、前記位置情報に対応する位置を前記基準点として指定を受け付ける
請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記指定を受け付けるステップにおいて、ユーザによる入力に応じて前記基準点の指定を受け付ける
請求項2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記複数の所定の位置に配置された撮影装置のうちいずれの撮影装置が撮影した画像を当該画像以外の画像と異なる表示態様で表示するかを選択するための選択部において、前記撮影装置の選択を受け付けるステップ
を実行させ、
前記表示するステップにおいて、前記表示部に、前記選択を受け付けた撮影装置が撮影した画像が、当該画像以外の画像と異なる表示態様で表示される
請求項2に記載のプログラム。
【請求項7】
前記表示するステップにおいて、前記選択を受け付けるステップにおいて撮影装置が選択されると、前記選択された撮影装置の位置に対応する位置を基準点とした地図が表示される
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記選択部は、複数の所定の位置に設置された撮影装置が撮影した画像の各々を並べて構成されたカルーセル形式の選択部であって、
前記選択を受け付けるステップにおいて、前記カルーセル形式の選択部に対する操作を介して、前記撮影装置の選択を受け付ける
請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
前記カルーセル形式の選択部は、前記基準点に対応する位置から最も近い位置に配置されている撮影装置から順に、前記撮影装置が撮影した画像を並べて構成されている
請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記表示部において前記画像オブジェクトの選択を受け付けるステップ
を実行させ、
前記表示するステップにおいて、前記選択を受け付けた画像オブジェクトに対応する撮影装置が撮影した画像が、当該画像以外の画像と異なる表示態様で表示される
請求項2に記載のプログラム。
【請求項11】
前記表示部において前記地図上の任意の箇所の選択を受け付けるステップ
を実行させ、
前記表示するステップにおいて、前記選択を受け付けた箇所に対応する位置から最も近い位置に配置されている撮影装置によって撮影された画像が、当該画像以外の画像と異なる表示態様で表示される
請求項2に記載のプログラム。
【請求項12】
前記表示するステップにおいて、地理に係る情報が重ねられた地図を表示させるためのUIオブジェクトが表示され、地理に係る情報を表示する指示が前記UIオブジェクトを介して受け付けられると、前記地図は、前記地理に係る情報が重ねられた地図に表示が切り替えられる
請求項6乃至9のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記地理に係る情報を表示する指示が受け付けられると、前記表示するステップにおいて、前記選択部は、前記基準点に対応する位置から最も距離が近い位置に配置されている撮影装置が過去に撮影した複数の画像のうち一以上の画像を選択するための選択部に表示が切り替えられる
請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記選択を受け付けるステップにおいて、前記複数の画像のうち一以上の画像の選択が受け付けられ、
前記表示するステップにおいて、前記表示部に、前記選択を受け付けた一以上の画像が表示される
請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
表示部を有する端末の制御方法であって、
所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するステップ
を含み、
前記表示部には、前記表示部に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像が、前記地図とともに一画面に表示される
端末の制御方法。
【請求項16】
所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示する表示手段
を備え、
前記表示手段に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像を、前記地図とともに一画面に表示する
端末。
【請求項17】
表示部を備えるユーザ端末と通信可能な情報処理装置における情報処理方法であって、
前記表示部に、所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するよう、表示を制御するステップ
を含み、
前記表示部には、前記表示部に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像が、前記地図とともに一画面に表示される
情報処理方法。
【請求項18】
表示部を備えるユーザ端末と通信可能な情報処理装置であって、
前記表示部に、所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するよう、表示を制御する表示制御手段
を備え、
前記表示部に、前記表示部に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像を、前記地図とともに一画面に表示される
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像と地図とを一画面に表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像と地図とを一画面に表示する技術が知られている。特許文献1には、カメラの位置を示すカメラアイコンを地図上に表示し、カメラアイコンにマウスカーソルが乗ると、当該カメラアイコンに対応するカメラが撮影した映像のプレビュー映像を表示し、当該プレビュー映像に対するマウス操作に応じて、当該カメラの録画映像を表示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-49865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、ユーザが閲覧したい場所において撮影されたライブカメラ画像を探すのは容易ではなかった。
【0005】
本発明は、ユーザが閲覧したい場所のライブカメラ画像を地図上で容易に選択できる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、表示部を有するコンピュータに、前記表示部に、所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するステップを実行させるためのプログラムであって、前記表示部には、前記表示部に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像が、前記地図とともに一画面に表示されるプログラムを提供する。
【0007】
本開示の別の一態様は、表示部を有する端末の制御方法であって、所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するステップを含み、前記表示部には、前記表示部に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像が、前記地図とともに一画面に表示される端末の制御方法を提供する。
【0008】
本開示のさらに別の一態様は、所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示する表示手段を備え、前記表示手段に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像を、前記地図とともに一画面に表示する端末を提供する。
【0009】
本開示のさらに別の一態様は、表示部を備えるユーザ端末と通信可能な情報処理装置における情報処理方法であって、前記表示部に、所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するよう、表示を制御するステップを含み、前記表示部には、前記表示部に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像が、前記地図とともに一画面に表示される情報処理方法を提供する。
【0010】
本開示のさらに別の一態様は、表示部を備えるユーザ端末と通信可能な情報処理装置であって、前記表示部に、所定の位置に設置された複数の撮影装置の各々の位置を示す複数の画像オブジェクトの各々を、前記所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するよう、表示を制御する表示制御手段を備え、前記表示部に、前記表示部に表示されている前記地図に含まれる複数の画像オブジェクトのうちの少なくとも一つに対応する撮影装置が撮影した画像を、前記地図とともに一画面に表示される情報処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが閲覧したい場所のライブカメラ画像を地図上で容易に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図。
図2】情報処理システムの機能構成を例示する図。
図3】サーバのハードウェア構成を例示する図。
図4】ユーザ端末のハードウェア構成を例示する図。
図5】現在のライブカメラ画像及び地図画像の一画面表示処理を例示するシーケンス図。
図6】ネットワークカメラデータベースを例示する図。
図7】画像オブジェクトデータベースを例示する図。
図8】アプリの表示画面を例示する図。
図9】アプリの表示画面を例示する図。
図10】雨雲レーダーを備えた地図画像及びライブカメラ画像の一画面表示を例示するシーケンス図。
図11】アプリの表示画面を例示する図。
図12】アプリの表示画面を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.構成
図1は、一実施形態に係る情報処理システムSの概要を示す図である。情報処理システムSは、サーバ10、ネットワーク20、複数のユーザ端末30-1、30-2、・・・、30-n(以下、総称してユーザ端末30という)、及び複数のネットワークカメラ(撮影装置に相当する)40-1、40-2、・・・、40-n(以下、総称してネットワークカメラ40という)から構成される。サーバ10とユーザ端末30とは、ネットワーク20を介して接続されている。サーバ10とネットワークカメラ40とは、ネットワーク20を介して接続されている。
【0014】
ネットワーク20は、インターネットなどのネットワーク回線網である。複数のユーザ端末30の各々、及び、複数のネットワークカメラ40の各々は、ネットワーク20に接続可能であり、ネットワーク20を介して、ネットワーク20に接続されているサーバ10との通信が可能である。
【0015】
ネットワークカメラ40の各々は、任意の位置に設置され、静止画または動画(以下、静止画と動画とを総称して画像という)を撮影する。ネットワークカメラ40のフレームレートは、ネットワークカメラ40の管理者などによって、あらかじめ定められている。ネットワークカメラ40は、記憶手段(不図示)を備えている。ネットワークカメラ40の記憶手段は、画像のデータを記憶する。ネットワークカメラ40は、撮影した画像(ライブカメラ画像に相当する)をサーバ10へ送信する。
【0016】
ユーザ端末30は、スマートフォン等の、ユーザにより持ち運びが可能な無線通信機能を備えたモバイル情報端末が一例として挙げられる。しかし、当然これらのみに限定されるものではなく、ラップトップPCなどネットワーク20を介して通信可能な端末であればいずれでも利用することが可能である。ユーザ端末30は、サーバ10との通信を行い、サーバ10から送信される情報をユーザ端末30のディスプレイ(表示部に相当)に表示可能である。ユーザ端末30は、ユーザ端末30のディスプレイにおいて、地図画像に画像オブジェクトを重畳して表示する。地図画像における画像オブジェクトの位置は、地図画像に対応するネットワークカメラ40の実空間の位置に相当する。ユーザ端末30は、ユーザ端末30のユーザから選択を受け付けた画像オブジェクトに対応するネットワークカメラ40で撮影された画像を表示可能である。
【0017】
サーバ10は、ユーザ端末30に、ユーザ端末30のユーザにより指定された地域の地図情報を送信可能なサーバである(情報処理装置に相当)。さらに、サーバ10は、ユーザ端末30に対して、ネットワークカメラ40で撮影された画像を送信するサーバである。なお、図1では単一のサーバ10を記載しているが、物理的に複数のサーバに処理を分散させてサーバ10としての機能を実装することも可能である。
【0018】
図2は、情報処理システムSの機能構成を例示する図である。情報処理システムSは、検知手段201、取得手段202、要求手段203、取得手段204、記憶手段205、取得手段206、取得手段207、表示制御手段208、表示手段209、受付手段210、要求手段211、取得手段212、制御手段213、及び制御手段214を有する。取得手段204、記憶手段205、取得手段206、取得手段207、表示制御手段208、取得手段212、及び制御手段213は、サーバ10に実装される。検知手段201、取得手段202、要求手段203、表示手段209、受付手段210、要求手段211、及び制御手段214は、ユーザ端末30に実装される。
【0019】
サーバ10における機能を説明する。記憶手段205は、地図情報(不図示)、雨雲情報(不図示)、ネットワークカメラデータベース、画像オブジェクトデータベース、及び画像オブジェクトのデータを含み、各種のデータを記憶する。
【0020】
取得手段204は、ユーザ端末30から、地図画像の表示の要求を取得する。また、取得手段204は、ユーザ端末30から、ユーザ端末30の現在位置情報を取得する。取得手段206は、記憶手段205に記憶されているネットワークカメラデータベースから、ネットワークカメラ40の現在位置情報(以下、撮影装置位置情報という)を取得する。また、取得手段206は、記憶手段205に記憶されている画像オブジェクトデータベースから、画像オブジェクトに係る情報(以下、画像オブジェクト情報という)を取得する。画像オブジェクトは、地図画像におけるネットワークカメラ40の位置を示すオブジェクトである。画像オブジェクト情報は、例えば画像オブジェクトのファイル名を含む。さらに、取得手段206は、地図情報を取得する。地図情報は、ユーザ端末30から送信された、ユーザ端末30の現在位置情報をもとにして構成される情報である。具体的には、地図情報は、ユーザ端末30の要求手段203がサーバ10に送信したユーザ端末30の現在位置情報に対応する位置の周辺の地図情報である。
【0021】
取得手段207は、ネットワークカメラ40から、ネットワークカメラ40により撮影されたライブカメラ画像を取得する。表示制御手段208は、ユーザ端末30に画像オブジェクト、地図画像、及びライブカメラ画像を表示する制御を行う。すなわち、表示制御手段208は、ユーザ端末30に、画像オブジェクト、地図画像、及びライブカメラ画像を送信する。取得手段212は、ユーザ端末30の要求手段211からの要求を取得する。制御手段213は、各種の制御を行う。
【0022】
ユーザ端末30における機能を説明する。検知手段201は、サーバ10が管理するアプリケーションプログラム(以下、アプリとする)の起動を検知する。
【0023】
取得手段202は、測位システム307からユーザ端末30の現在位置情報を取得する。すなわち、取得手段202は、ユーザ端末30の地球上での現在の位置を示す情報を取得する。要求手段203は、サーバ10に、ユーザ端末30のディスプレイ3051に表示させるための地図画像を要求する。また、要求手段203は、ユーザ端末30が測位システム307から取得した現在位置情報を、通信部304を介してサーバ10に送信する。
【0024】
表示手段209は、ユーザ端末30のディスプレイ3051に、サーバ10から送信された画像オブジェクト、地図画像、及びライブカメラ画像を表示する。表示手段209は、画像オブジェクトをネットワークカメラ40の実空間における位置に対応する位置に重ねた地図画像を表示する。また、表示手段209は、地図画像に含まれる位置に設置された複数のネットワークカメラ40が撮影したライブカメラ画像を、地図画像とともに一画面に表示する。ライブカメラ画像及び地図画像を一画面に表示するとは、同じ画面にライブカメラ画像及び地図画像が含まれる画面を表示することをいう。一画面に表示することは、複数の画像を重畳して表示することを含む。例えば、ライブカメラ画像及び地図画像は、一方の一部又は全部が、他方に重畳して表示されてもよい。
【0025】
図3は、サーバ10のハードウェア構成を例示する図である。サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)101、メモリ102、ストレージ103、及び通信IF(Interface)104を有するコンピュータ装置である。CPU101は、プログラムを実行して各種の演算を行い、サーバ10の他のハードウェア要素を制御するプロセッサである。メモリ102は、CPU101がプログラムを実行する際のワークエリアとして機能する主記憶装置である。ストレージ103は、各種のプログラム及びデータを記憶する不揮発性の補助記憶装置である。通信IF104は、所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他の装置と通信する通信装置である。
【0026】
この例において、ストレージ103は、コンピュータ装置を情報処理システムSにおけるサーバ10として機能させるためのプログラム(以下「サーバプログラム」という)を記憶する。CPU101がサーバプログラムを実行することにより、コンピュータ装置に図2の機能が実装される。CPU101がサーバプログラムを実行している状態において、メモリ102及びストレージ103の少なくとも一方が記憶手段205の一例であり、CPU101が、取得手段206、及び制御手段213の一例であり、通信IF104が、取得手段204、取得手段207、表示制御手段208、及び取得手段212の一例である。
【0027】
図4は、ユーザ端末30のハードウェア構成を例示する図である。ユーザ端末30は、プロセッサ301、メモリ302、インターフェース303、通信部304、出力部305、入力部306、測位システム307を有するコンピュータ装置である。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0028】
プロセッサ301は、メモリ302に記憶されているコンピュータプログラム(以下、単にプログラムという)を読み出して実行することによりユーザ端末30の各部を制御する。プロセッサ301は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。メモリ302は、プロセッサ301に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ302は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を有する。なお、メモリ302は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等を有してもよい。インターフェース303は、プロセッサ301と通信部304、出力部305、入力部306及び測位システム307とを通信可能に接続する通信回路である。通信部304は、ネットワーク20を介してサーバ10との間で行う通信を制御する。出力部305は、ディスプレイ等の表示部及びスピーカ等の音声出力部で構成され、画像、文字、又は音声を出力する。具体的には、出力部305は、本実施形態ではディスプレイ3051で構成される。ディスプレイ3051は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイで構成され、画像又は文字を出力する。入力部306は、キーボード又はマウス等で構成される操作部であり、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。本実施形態では、入力部306はタッチパネル3061で構成される。タッチパネル3061は、フラットパネルディスプレイであるディスプレイ3051に位置入力装置を組み合わせたタッチパッドのような電子部品であり、ユーザが画面上の表示部分に触れることで機器を操作可能な入力装置である。測位システム307は、例えば、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)等の衛星測位システムであり、地球上の現在位置を測定するためのシステムである。
【0029】
この例において、プロセッサ301がプログラムを実行することにより、ユーザ端末30に図2の機能が実装される。プロセッサ301がプログラムを実行している状態において、プロセッサ301が、検知手段201、取得手段202、受付手段210、及び制御手段214の一例であり、通信部304が、要求手段203、及び要求手段211の一例であり、ディスプレイ3051が表示手段209の一例である。
【0030】
ユーザ端末30としては、本実施形態では、スマートフォンが用いられるが、PC(パーソナルコンピュータ)あるいは、タブレットPC等を用いてもよい。また、ユーザ端末30は、デスクトップコンピュータであってもよい。
【0031】
2.動作
図5は、現在のライブカメラ画像及び地図画像の一画面表示処理を例示するシーケンス図である。ライブカメラ画像とは、ネットワークカメラ40において現在撮影中の画像(以下、現在のライブカメラ画像という)、又は、過去に撮影された画像(以下、過去のライブカメラ画像という)である。ネットワークカメラ40で撮影された過去のライブカメラ画像のうち、所定期間に撮影されたライブカメラ画像が、サーバ10の記憶手段205に記憶されている。所定期間は、アプリの管理者などによって、あらかじめ決定されている。情報処理システムSは、ユーザ端末30のディスプレイ3051に、現在のライブカメラ画像及び地図画像を一画面に表示させるシステムであって、図5に示す処理を実行する。すなわち、情報処理システムSのうち、ユーザ端末30のプロセッサ301は、複数の所定の位置に設置された撮影装置の各々の位置を示す画像オブジェクトを、所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示し、地図に含まれる位置に設置された複数の撮影装置が撮影した画像を、地図とともに一画面に表示するための処理を実行する。また、情報処理システムSのうちサーバ10は、ユーザ端末30のディスプレイ3051に、複数の所定の位置に設置された撮影装置の各々の位置を示す画像オブジェクトを、所定の位置に対応する位置に重ねた地図を表示するよう、表示を制御し、ユーザ端末30のディスプレイ3051に表示されている地図に含まれる位置に設置された複数の撮影装置が撮影した画像を、地図とともに一画面に表示するよう、表示を制御するための処理を実行する。
【0032】
ステップS501において、ユーザ端末30の検知手段201は、アプリの起動を検知する。アプリの起動が検知されると、ユーザ端末30は、初期画面として、地図画像及びライブカメラ画像を含んだ画面を表示する。
【0033】
ステップS502において、ユーザ端末30の取得手段202は、測位システム307から、ユーザ端末30の現在位置情報を取得する。
【0034】
ステップS503において、ユーザ端末30の要求手段203は、サーバ10に、ユーザ端末30のディスプレイ3051に地図画像を表示させるためのデータを要求する。この要求は、地図表示に係るパラメータを含む。地図表示に係るパラメータは、ステップS502で取得された、ユーザ端末30の現在位置情報、及び、ユーザ端末30における地図画像の縮尺を含む。サーバ10の取得手段204は、ユーザ端末30から、ユーザ端末30のディスプレイ3051に地図画像を表示させるためのデータの要求を取得する。
【0035】
ステップS504において、サーバ10の取得手段206は、地図情報、撮影装置位置情報、及び画像オブジェクトのデータを取得する。撮影装置位置情報は、ネットワークカメラデータベースから取得される。画像オブジェクトのデータは、画像オブジェクト情報データベースを参照し、記憶手段205から取得される。地図情報は、記憶手段205内に蓄積されている地図情報であって、地図画像を含む。現在位置情報に対応する地図情報が記憶手段205内に蓄積されていない場合は、地図情報を所有する外部サーバから地図情報を取得し、メモリ302に当該地図情報を蓄積する。サーバ10の取得手段206は、ステップS503において取得された、ユーザ端末30の現在位置情報、及び、ユーザ端末30における地図画像の縮尺を用いて、ユーザ端末30における地図画像の表示範囲を特定する。地図画像の表示範囲は、ステップS504においては、ユーザ端末30の現在位置情報を中心とする範囲である。この例においてユーザ端末30の現在位置が表示される地図の基準点であり、すなわち、ステップS502においてユーザ端末30がユーザ端末30の現在位置情報を取得することは、地図の基準点の指定を受け付けることに相当する。また、サーバ10の取得手段206は、ネットワークカメラデータベースから、特定された表示範囲内に位置するネットワークカメラ40に係る撮影装置位置情報を取得する。
【0036】
図6は、ネットワークカメラデータベースを例示する図である。ネットワークカメラデータベースは、撮影装置位置情報を記憶している。撮影装置位置情報は、例えば、識別番号(又はカメラID)、及び位置情報を含む。識別番号は、ネットワークカメラ40を一意に識別するための番号であって、ネットワークカメラ40ごとに付与されている。位置情報は、ネットワークカメラ40の存在する位置であって、例えば、緯度及び経度を用いた座標によって表される。
【0037】
図7は、画像オブジェクトデータベースを例示する図である。画像オブジェクトデータベースは、画像オブジェクト情報を記憶している。画像オブジェクト情報は、例えば、画像オブジェクトファイル名を含む。画像オブジェクトファイル名は、画像オブジェクトのファイル名である。画像オブジェクトデータベースには、複数の画像オブジェクトファイル名が記憶されている。ネットワークカメラ40の撮影対象のカテゴリによって、地図画像に重ねて表示される画像オブジェクトの種類が決定されてもよい。撮影対象のカテゴリは、情報処理システムSの管理者などによって自由に設定されうる。撮影対象のカテゴリは、例えば、「ビル」、「山」、「川」、「建築物」、「自然」、「人」、「公共施設」、「公園」、「駅」、「道路」、「交差点」、又は「駐車場」などである。
【0038】
ステップS505において、サーバ10の取得手段207は、記憶手段205から、ライブカメラ画像を取得する。このとき、ライブカメラ画像の取得対象となるネットワークカメラ40は、ステップS504において特定された表示範囲内に位置する全てのネットワークカメラ40である。各ネットワークカメラ40は、撮影したライブカメラ画像をサーバ10に継続的にストリーミング配信している。サーバ10は、各ネットワークカメラ40から受信したライブカメラ画像を記憶手段205に記憶する。
【0039】
ステップS506において、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に画像オブジェクトを重ねた地図画像を表示させる制御を行う。具体的には、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に、地図画像における画像オブジェクトの位置情報、画像オブジェクトのデータ、及び地図画像のデータを送信する。地図画像における画像オブジェクトの位置は、地図画像に対応するエリアに存在するネットワークカメラ40の実空間における位置(所定の位置に相当する)に対応している。すなわち、地図画像における画像オブジェクトの位置情報を送信することは、ネットワークカメラ40の位置情報を送信することに相当する。また、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に、ステップS505において複数のネットワークカメラ40から取得された、ライブカメラ画像を、地図画像とともに一画面に表示させる制御を行う。具体的には、ユーザ端末30に、複数のネットワークカメラ40のライブカメラ画像のデータを送信する。この例において、この時点でユーザ端末30に送信されるライブカメラ画像は各ネットワークカメラ40に対応する静止画である。この静止画はいわゆるサムネイル画像であり、例えば記憶手段205に記憶されている過去のライブカメラ画像からサーバ10により自動的に生成される。
【0040】
サーバ10からデータを受信すると、ユーザ端末30の表示手段209は、画像オブジェクト、地図画像、及び現在のライブカメラ画像を一画面に表示する(ステップS507)。
【0041】
図8は、アプリの画面表示を例示する図である。この画面は、領域881及び領域882を含む。領域881は地図画像を表示する領域である。領域882は複数のライブカメラ画像を表示する領域である。領域882に表示されているライブカメラ画像は、ステップS504において特定された表示範囲内に位置するネットワークカメラ40のライブカメラ画像である。表示範囲内に位置するネットワークカメラ40が例えば10台である場合、領域882には、10台分のライブカメラ画像が表示される。ユーザ端末30は、領域882におけるユーザの操作に応じて1つのライブカメラ画像を選択する(すなわち1台のネットワークカメラ40を選択する)。すなわち領域882は、ユーザからネットワークカメラ40の選択を受け付ける選択部に対応する。
【0042】
この例において領域882は、複数のライブカメラ画像をいわゆるカルーセル形式で表示する。すなわち、複数のライブカメラ画像は一方向(例えば横)に並べられ、ユーザの操作に応じてその位置が順に変化する。全てのライブカメラ画像の面積は規格化されている。1つのライブカメラ画像の横幅は、領域882の横幅の半分よりも大きい。領域882には少なくとも2つ、最大で3つのライブカメラ画像が表示可能である。これらのうち1つは、領域882の中央に位置し、その全部が領域882に収まる。他の1つ又は2つは、端部の一部のみが領域882に収まる。これら複数のライブカメラ画像は、例えばユーザのスワイプ操作などにより左右に移動する。すなわちユーザのスワイプ操作により、領域882の中央に位置するライブカメラ画像が切り替わる。
【0043】
ステップS508において、ユーザ端末30の受付手段210は、ユーザによる操作に応じて、領域882において、任意の1つのネットワークカメラ40の選択を受け付ける。具体的には、ユーザがスワイプ操作により領域882の中央に位置させたライブカメラ画像が、ユーザにより選択されたネットワークカメラ40のライブカメラ画像(以下単に「選択されたライブカメラ画像」という)である。ライブカメラ画像は、基準点に対応する位置から近い位置に配置されているネットワークカメラ40のライブカメラ画像から順に並んでいる。このように、基準点に対応する位置から近い位置に配置されているネットワークカメラ40のライブカメラ画像から順にライブカメラ画像が並んでいることによって、ユーザが閲覧したい場所のライブカメラ画像を選択しやすくなる。また、基準点に対応する位置から最も近い位置に配置されているネットワークカメラ40のライブカメラ画像が表示されるだけではなく、その近隣の地点に配置されているネットワークカメラ40のライブカメラ画像も表示されることによっても、ユーザが閲覧したい場所のライブカメラ画像を選択しやすくなる。
【0044】
ステップS509において、ユーザ端末30の要求手段211は、サーバ10に、ステップS508において選択されたライブカメラ画像のストリーミング配信を要求する。この要求は、選択されたネットワークカメラ40の識別番号を含む。
【0045】
ステップS510において、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に、ステップS508において選択されたライブカメラ画像を表示させる制御を行う。具体的には、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に、新たに選択されたネットワークカメラ40のライブカメラ画像のストリーミング配信を開始する。このとき、それまで選択されていたライブカメラ画像(新たに選択されていないライブカメラ画像)があれば、そのライブカメラ画像のストリーミング配信は停止される。
【0046】
ステップS511において、ユーザ端末30の表示手段209は、ステップS510において受信したデータを用いてライブカメラ画像を表示する。すなわちこのとき、画像オブジェクト、地図画像、及びライブカメラ画像が一画面に表示される。
【0047】
図8の画面例において、領域881には、ユーザ端末30の現在位置を中心とする所定の縮尺の地図に、アイコン871、872、873、874、及び875の5つのカメラアイコン(それぞれ画像オブジェクトに相当する)が重畳された画像が表示されている。すなわちこの地図の範囲には5つのネットワークカメラ40が設置されている。
【0048】
領域882において、ライブカメラ画像861及びライブカメラ画像862が含まれる。この例ではライブカメラ画像861が領域882の中央に位置しており、選択されたライブカメラ画像である。ライブカメラ画像862はその一部(左端)のみが表示されている。領域882において、選択されたライブカメラ画像はストリーミング配信されている動画(すなわちライブ画像)であり、選択されていないライブカメラ画像は静止画である。
【0049】
ライブカメラ画像862は、アイコン871に対応するネットワークカメラ40により撮影された画像である。領域881において、選択されたネットワークカメラ40に対応するアイコン871は、選択されていないネットワークカメラ40に対応するアイコン872、873、874、及び875と異なる表示態様で表示される。この例では、表示態様の変化は、アイコンサイズの変化である。すなわち、選択されていないネットワークカメラ40に対応するアイコンは相対的に小さく、選択されているネットワークカメラ40に対応するアイコンは相対的に大きく、表示される。この表示態様の差異により、ストリーミング配信中のライブカメラ画像がどのネットワークカメラ40によって撮影されている画像であるかの識別がより容易になる。
【0050】
ステップS511の処理は、サーバ10が、ユーザ端末30のユーザから終了指示を受け付けるまで、繰り返し行われる。具体的には、サーバ10が、ユーザ端末30のユーザから基準点の変更の指示を受け付けるまで、又は、ステップS511において表示されたライブカメラ画像の表示を終了する指示を受け付けるまで、最新のライブカメラ画像がユーザ端末30に表示され続ける。
【0051】
領域882においてユーザがライブカメラ画像をスワイプする等して新たなライブカメラ画像を選択すると、新たに選択されたライブカメラ画像に対してステップS509~511の処理が行われる。
【0052】
図9は、アプリの画面表示を例示する図である。図9に示す図はユーザによって、図8の領域882上で左方向にスワイプ操作などが行われた場合の画面である。図8においては領域882の右側に見切れていたライブカメラ画像862が、図9領域882の中央に位置している。すなわち、図9は、選択されたライブカメラ画像が切り替わったことを示している。選択されたライブカメラ画像が切り替わると、ライブカメラ画像861のユーザ端末30へのストリーミング配信は停止され、表示されるライブカメラ画像861は(見切れているが)動画から静止画(又はサムネイル画像)に切り替わる。新たに選択されたライブカメラ画像862は、地図上のアイコン875に対応するネットワークカメラ40からストリーミング配信されている動画である。領域881において、アイコン871のサイズは通常のサイズに戻り、アイコン875のサイズが大きくなっている。なおこのとき、この例ではライブカメラ画像の切り替えの前後で、重畳して表示されている地図の表示範囲は変更されない。
【0053】
ユーザは、領域881において地図に対してドラッグ、スワイプ、ピンチイン、又はピンチアウト等の操作をすることにより、地図の基準点又は縮尺の変更を指示することができる。地図の基準点及び縮尺の少なくともいずれか一方が変更されると、ステップS503~S510の処理が繰り返し実行される。すなわち、ユーザ端末30は、表示範囲が変更された地図のデータをサーバ10に要求し、サーバ10は、要求された地図データ、及び表示範囲に含まれるネットワークカメラ40のライブカメラ画像をユーザ端末30に送信する。このように、ユーザは、領域881において表示される地図の基準点及び/又は縮尺を変更することにより、所望の地理的範囲のライブカメラ画像をスワイプ等で切り替えながら閲覧することができる。
【0054】
なお新たなライブカメラ画像の選択すなわちライブカメラ画像の切り替えは、領域882においてライブカメラ画像をスワイプすることによる手法に限定されない。すなわち、ステップS508においてユーザ端末30の受付手段210が受け付けるネットワークカメラ40の選択は、ライブカメラ画像のスワイプによるものに限定されない。
【0055】
例えば、受付手段210は、地図に重畳して表示されているカメラアイコンをユーザがタップ又はクリックしたことを、新たなネットワークカメラ40の選択として受け付けてもよい。このとき、ユーザ端末30は、新たなネットワークカメラ40を選択する操作の種類に応じて異なる処理を実行する。新たなネットワークカメラ40を選択する操作の種類がライブカメラ画像のスワイプである場合の処理は前述のとおりである。新たなネットワークカメラ40を選択する操作の種類が「地図上のカメラアイコンの選択」である場合の処理は以下のとおりである。
【0056】
ユーザ端末30の要求手段203は、サーバ10に、ユーザ端末30のディスプレイ3051に地図画像を表示させるためのデータを要求する(ステップS503)。この要求は、地図表示に係るパラメータとして、新たに選択されたネットワークカメラ40の位置情報又は識別情報を含む。サーバ10の取得手段206は、新たに選択されたネットワークカメラ40の位置情報に対応する地図情報を取得する(ステップS504)。すなわち地図画像の表示範囲は、新たに選択されたネットワークカメラ40の位置情報を中心とする範囲である。サーバ10の取得手段207は、ライブカメラ画像を取得する(ステップS505)。このとき、ライブカメラ画像の取得対象となるネットワークカメラ40は、新たに特定された表示範囲内に位置する全てのネットワークカメラ40である。サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に画像オブジェクトを重ねた地図画像を表示させる制御を行う(ステップS506)。サーバ10からデータを受信すると、ユーザ端末30の表示手段209は、画像オブジェクト、地図画像、及び現在のライブカメラ画像を一画面に表示する(ステップS507)。
【0057】
すなわちこの例では、ユーザ端末30においてユーザが地図上のカメラアイコン(その時点でライブカメラ画像が表示されているネットワークカメラ40以外のネットワークカメラ40のアイコン)をタップすることにより、ライブカメラ画像が新たなネットワークカメラ40の画像に切り替わる。このとき、地図の表示範囲は、新たに選択されたネットワークカメラ40を基準点(例えば中心)とする変更に更新される。さらに、領域882に表示される、選択されていないネットワークカメラ40の画像(静止画)も、地図の更新された表示範囲に対応したものに更新される。
【0058】
また、アプリの表示画面(図8又は図9等)において、動画として表示されているライブカメラ画像(例えば図9のライブカメラ画像862)が選択されると、表示手段209は、選択されたライブカメラ画像の表示領域を拡大する。一例において、表示手段209は、選択されたライブカメラ画像をフルスクリーンで表示する(すなわち、フルスクリーンビューへの移行)。これに対し、動画として表示されていないライブカメラ画像(例えば図9のライブカメラ画像863)が選択されても、表示手段209は、選択されたライブカメラ画像のフルスクリーンビューへの移行は行わない。すなわち、表示手段209は、動画として表示されていないライブカメラ画像については、フルスクリーンビューへの移行を制限する。
【0059】
3.変形例
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例に記載した事項のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
【0060】
(1)地理的に分布する情報との組み合わせ
ライブカメラ画像は、地理的に分布する情報と組み合わせて表示されてもよい。地理的に分布する情報とは、例えば、雨雲、風速、河川の増水度合、台風の大きさ及び進路を示す情報、標高、渋滞状況、人出、又は路線図である。また、地図画像には、複数種類の地理的に分布する情報が同時に表示されてもよい。以下、地理的に分布する情報として雨雲情報が用いられる具体例を説明する。
【0061】
図10は、雨雲情報を備えた地図画像及びライブカメラ画像の一画面表示を例示するシーケンス図である。図10に示す処理は、図5に示す処理と異なり、ユーザ端末30に、雨雲情報を備えた地図画像が表示される。雨雲情報とは、雨雲の分布を示す情報をいう。また、ユーザによる操作に応じて、指定された時刻に対応する雨雲レーダーとともに現在のライブカメラ画像が表示される。
【0062】
ステップS501からステップS507までの処理は、図5に示す処理と同じであるため、説明を省略する。
【0063】
ステップS1001において、ユーザ端末30の受付手段210は、ユーザから雨雲情報の表示の指示を受け付ける。図9に示すように、マップ画面は雨雲ボタン901を有しており、ユーザが雨雲ボタン901をタップすると、受付手段210は雨雲情報を表示する指示として受け付ける。
【0064】
ステップS1002において、ユーザ端末30の要求手段211は、サーバ10に、雨雲情報(地理に係る情報に相当する)を備えた地図画像を表示させるためのデータを要求する。サーバ10の取得手段212は、ユーザ端末30から、ユーザ端末30のディスプレイ3051に、雨雲情報を備えた地図画像を表示させるためのデータの要求を取得する。雨雲情報は、例えば、地図画像に含まれる位置において過去に存在した雨雲の位置情報、現在存在している雨雲の位置情報、将来存在すると予想される雨雲の位置情報、降雨量の実績、及び降雨量の予測値の地理的な分布を示す情報である。
【0065】
ステップS1003において、サーバ10の取得手段206は、記憶手段205から、雨雲情報及びタイムスライダー画像を取得する。取得される雨雲情報は、ステップS504において特定された表示範囲における雨雲情報である。特定された表示範囲における雨雲情報が記憶手段205内に蓄積されていない場合は、雨雲情報を所有する外部サーバから雨雲情報を取得し、メモリ302に当該雨雲情報を蓄積する。タイムスライダー画像は、過去及び将来の雨雲情報の選択をユーザに促すための画像である。
【0066】
ステップS1004において、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に雨雲レーダー及びタイムスライダー画像を表示させる制御を行う。具体的には、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に、雨雲情報及びタイムスライダー画像のデータを送信する。
【0067】
ステップS1005において、ユーザ端末30の表示手段209は、サーバ10から受信したデータを用いて、画像オブジェクト、地図画像、雨雲レーダー、タイムスライダー画像、及び現在のライブカメラ画像を一画面に表示する。
【0068】
図11は、アプリの画面表示を例示する図である。この画面は、領域1101、領域1102、及び領域1103を有する。領域1101は、地図画像を表示する領域である。領域1102は、ライブカメラ画像を表示する領域である。領域1103は、タイムスライダー画像を表示する領域である。このように、雨雲情報が重ねられた地図画像及び現在のライブカメラ画像が表示されることによって、ユーザは、地図画像に対応する位置の実空間の位置における現在の降雨状況を、ライブカメラ画像とともに確認することができる。また、ユーザは、領域1102におけるスワイプ操作などによって、表示されている地図の範囲に配置されているネットワークカメラ40のライブカメラ画像に表示を切り替えることができる。
【0069】
ステップS1006において、ユーザ端末30の受付手段210は、ユーザによる操作に応じて、任意の時刻の選択を受け付ける。ユーザによる操作は、例えば、ユーザ端末30に表示されたタイムスライダー画像上の任意の箇所のタッチである。
【0070】
ステップS1007において、ユーザ端末30の要求手段211は、サーバ10に、ステップS1006において選択を受け付けた時刻に対応する過去又は将来の雨雲情報のデータを要求する。サーバ10の取得手段212は、ユーザ端末30から、選択を受け付けた時刻に対応する過去又は将来の雨雲情報のデータの要求を受け付ける。
【0071】
ステップS1008において、サーバ10の取得手段207は、ネットワークカメラ40から、ステップS1006において選択を受け付けた時刻に対応する過去又は将来の雨雲情報を取得する。
【0072】
ステップS1009において、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30にステップS1008において取得された過去又は将来の雨雲情報を表示させる制御を行う。具体的には、サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に、ステップS1008において取得された過去又は将来の雨雲情報のデータを送信する。
【0073】
ステップS1010において、ユーザ端末30の表示手段209は、サーバ10から受信したデータを用いて、画像オブジェクト、地図画像、タイムスライダー画像、現在のライブカメラ画像、及び過去又は将来の雨雲情報を一画面に表示する。ユーザ端末30において、表示手段209は、ステップS1005において現在のライブカメラ画像を表示させるとともに、ユーザ端末30に、ステップS1006において選択を受け付けた時刻における過去又は将来の雨雲情報を表示させる制御を行う。
【0074】
図12は、アプリの画面表示を例示する図である。このように、雨雲レーダーが重ねられた地図画像が表示されることによって、ユーザは、現在のライブカメラ画像を、地図画像に対応する位置の実空間の位置における過去又は将来雨雲情報と対比しながら確認することができる。以上で、図10に示す処理の説明を終了する。
【0075】
なお図11及び図12に例示するような、雨雲情報が重ねられた地図画像及びライブカメラ画像が表示される画面においても、図8図9に関連して説明した、ライブカメラ画像の切り替えが行われる。
【0076】
具体的には、ユーザ端末30の受付手段210は、その時点で動画を表示するネットワークカメラとして選択されているネットワークカメラ40とは別の新たなネットワークカメラ40の選択を、ユーザの操作に応じて受け付ける。この操作は、例えば、領域1102に表示されているライブカメラ画像のスワイプ、又は地図に重畳して表示されているカメラアイコンのタップ又はクリックである。このとき、ユーザ端末30は、新たなネットワークカメラ40を選択する操作の種類に応じて異なる処理を実行する。
【0077】
新たなネットワークカメラ40を選択する操作の種類がライブカメラ画像のスワイプである場合の処理は以下のとおりである。ユーザ端末30の要求手段211は、サーバ10に、選択されたライブカメラ画像のストリーミング配信を要求する(ステップS509)。サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に、選択されたライブカメラ画像を表示させる制御を行う(ステップS510)。ユーザ端末30の表示手段209は、サーバ10から受信したデータを用いてライブカメラ画像を表示する(ステップS511)。この例では、ユーザ端末30においてユーザがライブカメラ画像をスワイプすることにより、ライブカメラ画像が新たなネットワークカメラ40の画像に切り替わる。このとき、ライブカメラ画像の切り替えの前後で、重畳して表示されている地図の表示範囲は変更されない。
【0078】
新たなネットワークカメラ40を選択する操作の種類が地図上のカメラアイコンの選択である場合の処理は以下のとおりである。ユーザ端末30の要求手段203は、サーバ10に、ユーザ端末30のディスプレイ3051に地図画像を表示させるためのデータを要求する(ステップS503)。この要求は、地図表示に係るパラメータとして、新たに選択されたネットワークカメラ40の位置情報又は識別情報を含む。サーバ10の取得手段206は、新たに選択されたネットワークカメラ40の位置情報に対応する地図情報を取得する(ステップS504)。すなわち地図画像の表示範囲は、新たに選択されたネットワークカメラ40の位置情報を中心とする範囲である。サーバ10の取得手段207は、ライブカメラ画像を取得する(ステップS505)。このとき、ライブカメラ画像の取得対象となるネットワークカメラ40は、新たに特定された表示範囲内に位置する全てのネットワークカメラ40である。サーバ10の表示制御手段208は、ユーザ端末30に画像オブジェクトを重ねた地図画像を表示させる制御を行う(ステップS506)。サーバ10からデータを受信すると、ユーザ端末30の表示手段209は、画像オブジェクト、地図画像、及び現在のライブカメラ画像を一画面に表示する(ステップS507)。この例では、ユーザ端末30においてユーザが地図上のカメラアイコン(その時点でライブカメラ画像が表示されているネットワークカメラ40以外のネットワークカメラ40のアイコン)をタップすることにより、ライブカメラ画像が新たなネットワークカメラ40の画像に切り替わる。このとき、地図の表示範囲は、新たに選択されたネットワークカメラ40を基準点(例えば中心)とする変更に更新される。さらに、領域882に表示される、選択されていないネットワークカメラ40の画像(静止画)も、地図の更新された表示範囲に対応したものに更新される。
【0079】
また、図11等においては、ユーザによるタイムスライダー画像上の任意の位置のタッチを受け付けることにより、過去又は将来の雨雲情報が表示できる場合について説明した。しかし、これに加えて、現在表示されているライブカメラ画像1161において同様のタイムスライダー画像を重畳して表示し、ユーザによる当該タイムスライダー画像上の任意の位置のタッチを受け付けることにより、過去のライブカメラ画像を表示できるようにしてもよい。この場合、サーバ10の取得手段212は、ユーザ端末30から、選択を受け付けた時刻に対応する過去のライブカメラ画像のデータの要求を受け付ける。そして、サーバ10の取得手段207は、受け付けた時刻に対応する過去のライブカメラ画像を記憶手段215から取得すると、サーバ10の表示制御手段208はユーザ端末30に取得した過去のライブカメラ画像のデータを送信する。ユーザ端末30の表示手段209は、サーバ10から受信した過去のライブカメラ画像を用いて、現在のライブカメラ画像が表示されていた位置に、過去のライブカメラ画像を表示させる制御を行う。このように、ライブカメラ画像に関しても、例えばタイムスライダー画像による時刻の選択を受け付けて、過去のライブカメラ画像を表示させることが可能である。
【0080】
また、上記においては、過去又は将来の雨雲情報を選択するためのタイムスライダー画像と、過去のライブカメラ画像を選択するためのタイムスライダー画像とをそれぞれ別々に表示する場合について説明した。しかし、これに限らず、例えば、両選択において共通で使用可能ないずれかのタイムスライダー画像を表示するようにしてもよい。この場合、雨雲情報の選択及びライブカメラ画像の選択に共通して設けられたタイムスライダー画像に対してユーザによる時刻の選択が受け付けられると、サーバ10の取得手段207は、その時刻に対応する雨雲情報及びライブカメラ画像を記憶手段215から取得し、表示制御手段208はユーザ端末30に取得した過去の雨雲情報と過去のライブカメラ画像を送信する。そして、ユーザ端末30の表示手段209は、サーバ10から受信した過去の雨雲情報及び過去のライブカメラ画像を表示させる制御を行う。このように、ユーザは過去の雨雲情報を参照しつつ、そのときに実際に撮影されたライブカメラ画像の様子を容易に確認することができる。
【0081】
(2)基準点
地図の基準点を決める手法は実施形態で例示したものに限定されない。実施形態においては、ユーザ端末30の現在位置を基準点とする例、及び表示されている地図に対するユーザ操作により基準点を変更又は指定する例を説明した。例えば、ユーザ端末30においてアプリがライブカメラ画像の一覧を表示する画面を提供し、ユーザがこの画面において1つのライブカメラ画像を選択すると、そのライブカメラ画像を撮影しているネットワークカメラ40の位置を基準点とする地図が表示されてもよい。あるいは、ユーザによりあらかじめ登録された地点(例えば、自宅又は職場)を基準点とする地図が表示されてもよい。
【0082】
なお、上述の実施形態においては、地図の中心が基準点となるように表示範囲が設定される例を説明したが、地図の表示範囲と基準点の位置関係はこれに限定されない。例えば、地図の左上端が基準点となるように表示範囲が設定されてもよい。
【0083】
また、ここでは地理的に分布する情報、ライブカメラ画像、及びタイムスライダー画像が地図画像と一画面に表示される例を説明したが、地理的に分布する情報は省略され、ライブカメラ画像及びタイムスライダー画像が地図画像と一画面に表示されてもよい。
【0084】
(3)ライブカメラ画像
ステップS507においてユーザ端末30に表示されるライブカメラ画像は、地図画像の表示範囲に含まれる位置に設置されたネットワークカメラ40すべてのライブカメラ画像であることに限定されない。例えば、ユーザ端末30に表示されるライブカメラ画像は、地図画像の表示範囲に含まれる位置に設置されたすべてのネットワークカメラ40のうち、一部のネットワークカメラ40に対応するライブカメラ画像であってもよい。より具体的には、基準点からの距離に応じて一部のネットワークカメラ40が撮影したライブカメラ画像が表示されてもよい。
【0085】
ステップS507において表示されるライブカメラ画像は、現在のライブカメラ画像であることに限定されず、例えば、過去のライブカメラ画像の静止画であってもよい。
【0086】
ライブカメラ画像の選択を受け付ける選択部の画面構成は、実施形態の例に限定されない。実施形態において、選択部に全画面が表示されるライブカメラ画像は1つのみであったが、全画面が表示されるライブカメラ画像が2つ以上あってもよい。さらに、選択部はカルーセル形式のものに限定されない。選択部は、例えば、タイル形式又は一覧形式など、どのような構造のものであってもよい。選択部において複数のライブカメラ画像を配置する順番は、基準点とネットワークカメラ40との位置関係によるもの(例えば、基準点から近い順)に限定されない。複数のライブカメラ画像は、アクセスの多いもの、ユーザ評価の高いものなど、基準点とネットワークカメラ40との位置関係とは別の指標に従って配置されてもよい。
【0087】
ステップS508において選択されるライブカメラ画像は1つであることに限定されず、例えば、2つ以上のライブカメラ画像が選択されてもよい。この場合、選択された複数のライブカメラ画像が表示されてもよい。
【0088】
ステップS509における地図画像の表示の要求に応じてネットワークカメラ40を特定するのは、サーバ10に限定されず、ユーザ端末30であってもよい。例えば、ユーザ端末30が、ステップS508においてユーザが地図画像上でタッチした位置の座標(コンピュータ画面上の位置の座標)がどの画像オブジェクトの位置の座標に含まれるかを判定することによって、画像オブジェクトを特定し、特定された画像オブジェクトに対応するネットワークカメラ40の現在のライブカメラ画像を、サーバ10に要求してもよい。
【0089】
選択されているライブカメラ画像に対応するカメラアイコンと選択されていないライブカメラ映像に対応するカメラアイコンとを区別するための表示態様の変化は、大きさを変えるものに限定されない。例えば、両者のアイコンの色が変えられたり、装飾(点滅など)が変えられたり、動きが変えられたりしてもよい。
【0090】
ユーザ端末30に表示されるライブカメラ画像は、現在のライブカメラ画像又は過去のライブカメラ画像のどちらか一方のみに限らず、現在のライブカメラ画像及び過去のライブカメラ画像の両方が一緒に表示されてもよい。
【0091】
ユーザ端末30に表示されるライブカメラ画像は、音声を含んでいても含んでいなくてもよい。ライブカメラ画像が音声を含んでいる場合、地図上に表示される画像オブジェクトが、音声出力のオンオフを切り替えるUIオブジェクトを含んでいてもよい。
【0092】
ネットワークカメラ40は、任意の場所に固定されるのではなく、ドローンなどの無人航空機に載置されて、移動可能であってもよい。この場合、ネットワークカメラ40の実空間における位置を示す座標は、二次元座標ではなく、三次元座標であってもよい。また、この無人航空機は、自身の位置情報を定期的にサーバ10に通知する。サーバ10は、この通知を受けてネットワークカメラデータベースの撮影装置位置情報を更新する。
【0093】
過去のライブカメラ画像の撮影時刻の選択は、ユーザ端末30に表示されたタイムスライダー画像を用いた選択に限定されない。例えば、ユーザ端末30に、過去のライブカメラ画像に対応する静止画のサムネイル画像が表示されて、サムネイル画像を選択することによって、過去のライブカメラ画像が動画として表示されてもよい。
【0094】
過去のライブカメラ画像のデータが蓄積される場所は、サーバ10に限定されず、ネットワークカメラ40又は他のサーバであってもよい。サーバ10は、これらの装置から過去のライブカメラ画像のデータを取得してもよい。
【0095】
ライブカメラ画像が表示される位置は、地図画像の下側に限らない。例えば、ライブカメラ画像は、地図に重畳して表示されてもよい。表示される位置は、地図画像上の基準点と重ならない位置であってもよい。
【0096】
(4)雨雲ボタン901等の表示
例えば図9等の画面例において、マップ画面に雨雲ボタン901を表示し、ユーザによる当該雨雲ボタン901のタップによって雨雲情報を表示するようにした。同様に、特に詳細に説明はしていないが、ライブカメラボタンや警報・注意報ボタンを当該マップ画面に表示し、これらの選択によってそれに対応する情報を表示するようにした。しかし、この表示/非表示の選択は、図9に示す各種ボタンへのタップ以外のいずれの方法であってもよい。例えば設定画面等に遷移させ、雨雲情報、ライブカメラ画像、警報・注意等の各種情報の表示/非表示のユーザによる選択を受け付け、表示が選択された情報のみをマップ画面に表示するようにしてもよい。このように、マップ画面に各種ボタンの表示をしないようにすることでマップ画面の視認性をより向上させることが可能である。
【0097】
(5)その他
情報処理システムSにおける機能要素とハードウェア要素との対応関係は実施形態において例示したものに限定されない。例えば、実施形態においてサーバ10の機能として説明したものの一部が、別のサーバに実装してもよい。あるいは、実施形態においてサーバ10の機能として説明したものの一部を、ネットワーク上の他の装置に実装してもよい。サーバ10は物理サーバであってもよいし、仮想サーバ(いわゆるクラウドを含む)であってもよい。
【0098】
情報処理システムSの動作は上述した例に限定されない。情報処理システムSの処理手順は、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。また、情報処理システムSの一部の処理手順が省略されてもよい。また、画像オブジェクトの要求、取得及び送信は必ずしも行われる必要はなく、例えば地図画像の要求がなされると、画像オブジェクトが重ねられた地図画像の取得がされ、画像オブジェクトが重ねられた地図画像が送信されてもよい。
【0099】
要するに、本発明に係る情報処理システムにおいて、表示部を有するコンピュータに、前記表示部に、複数の所定の位置に設置された撮影装置の各々の位置を示す画像オブジェクトを、前記所定の位置に対応する位置に重ねた前記地図を表示するステップとが実行され、前記表示するステップにおいて、前記表示部に、前記表示部に表示されている地図に含まれる位置に設置された複数の撮影装置が撮影した画像が、前記地図とともに一画面に表示されていればよい。
【0100】
実施形態において例示した各種のプログラムは、それぞれ、インターネット等のネットワークを介したダウンロードにより提供されてもよいし、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体に記録された状態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0101】
10…サーバ、20…ネットワーク、30…ユーザ端末、40…ネットワークカメラ、101…CPU、102…メモリ、103…ストレージ、104…通信IF、201…検知手段、202…取得手段、203…要求手段、204…取得手段、205…記憶手段、206…取得手段、207…取得手段、208…表示制御手段、209…表示手段、210…受付手段、211…要求手段、212…取得手段、213…制御手段、214…制御手段、301…プロセッサ、302…メモリ、303…インターフェース、304…通信部、305…出力部、306…入力部、307…測位システム、3051…ディスプレイ、3061…タッチパネル、1101…領域
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