IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ AW・ウォーター株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-液体供給装置 図1
  • 特開-液体供給装置 図2
  • 特開-液体供給装置 図3
  • 特開-液体供給装置 図4
  • 特開-液体供給装置 図5
  • 特開-液体供給装置 図6
  • 特開-液体供給装置 図7
  • 特開-液体供給装置 図8
  • 特開-液体供給装置 図9
  • 特開-液体供給装置 図10
  • 特開-液体供給装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146256
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】液体供給装置
(51)【国際特許分類】
   B67D 3/00 20060101AFI20241004BHJP
   A61L 2/20 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
B67D3/00 Z
A61L2/20 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059048
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】520005358
【氏名又は名称】AW・ウォーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】守本 和正
【テーマコード(参考)】
3E082
4C058
【Fターム(参考)】
3E082AA01
3E082BB01
3E082EE01
3E082FF09
4C058AA21
4C058AA24
4C058BB07
4C058EE01
4C058JJ14
(57)【要約】
【課題】殺菌の対象が配置された空間に多量の菌が供給されることを抑制することができる液体供給装置を提供する。
【解決手段】液体供給装置は、液体を貯留するタンクを収納する筐体と、前記筐体の外側を覆うカバーと、殺菌物質を生成する生成器と、前記生成器にて生成した殺菌物質を前記カバーの内側に供給する供給口と、前記生成器に空気を供給するために前記カバーの内側から空気を取り込む取込口とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を貯留するタンクを収納する筐体と、
前記筐体の外側を覆うカバーと、
殺菌物質を生成する生成器と、
前記生成器にて生成した殺菌物質を前記カバーの内側に供給する供給口と、
前記生成器に空気を供給するために前記カバーの内側から空気を取り込む取込口と
を備える液体供給装置。
【請求項2】
前記供給口及び前記取込口は前記カバーの内側にて離隔配置される
請求項1に記載の液体供給装置。
【請求項3】
前記供給口及び前記取込口は前記筐体の外面に設けられ、
前記供給口が前記取込口の反対側に前記殺菌物質を供給するように、前記外面に対する前記供給口の角度が設定されるか、または、前記取込口が前記供給口の反対側から空気を取り込むように、前記取込口の角度が設定される
請求項1に記載の液体供給装置。
【請求項4】
前記タンクと前記カバーの内側とを連絡する連絡路を備え、
前記連絡路に、前記タンクに液体を供給する供給源が接続され、
前記供給源は前記カバーに覆われる
請求項1から3のいずれか一つに記載の液体供給装置。
【請求項5】
前記カバーは第一カバー及び第二カバーを含み、
前記タンクと前記第一カバーの内側とを連絡する第一連絡路と、前記タンクと前記第二カバーの内側とを連絡する第二連絡路とを備え、
前記第一連絡路に、前記タンクに液体を供給する供給源が接続され、
前記第二連絡路は前記タンク内の液体を前記筐体の外部に排出する排出口を有し、
前記供給源は前記第一カバーに覆われ、
前記排出口は前記第二カバーに覆われ、
前記供給口は、前記第一カバーの内側に配置される第一供給口と、前記第二カバーの内側に配置される第二供給口とを含み、
前記取込口は少なくとも前記第一カバーの内側に配置される
請求項1から3のいずれか一つに記載の液体供給装置。
【請求項6】
前記カバーの開閉を検知する開閉検知部と、
前記開閉検知部にて前記カバーの開を検知した後、前記カバーの閉を検知した場合に、前記生成器の駆動を所定時間実行する第一駆動制御部と
を備える請求項1から3のいずれか一つに記載の液体供給装置。
【請求項7】
第一所定時間が経過した場合、前記生成器の駆動を第二所定時間実行する第二駆動制御部を備える請求項1から3のいずれか一つに記載の液体供給装置。
【請求項8】
前記生成器の駆動回路と電源との間に、温度が所定温度以上となった場合、前記駆動回路と前記電源との接続を解除する解除部が設けられる
請求項1から3のいずれか一つに記載の液体供給装置。
【請求項9】
前記生成器と前記供給口とに接続され、前記生成器から前記供給口に前記殺菌物質を供給する供給路と、
前記生成器と前記取込口とに接続され、前記カバー内から前記取込口に空気を取り込む取込路と
を備える請求項1から3のいずれか一つに記載の液体供給装置。
【請求項10】
前記生成器に一端部が接続され、二股に分かれた一方の他端部が前記第一供給口に接続され、二股に分かれた他方の他端部が前記第二供給口に接続され、前記生成器から前記第一供給口及び前記第二供給口に前記殺菌物質を供給する供給路と、
前記生成器と前記取込口とに接続され、前記カバー内から前記取込口に空気を取り込む取込路と
を備える請求項5に記載の液体供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、液体、例えば水を供給する液体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水を貯留するタンクを収納する筐体と、筐体の前面に形成された凹部内に配置されたコックと、凹部を覆う蓋部材と、オゾン生成手段とを備える飲料供給装置が提案されている。オゾン生成手段によって生成されたオゾンは、蓋部材で覆われた凹部内にポンプによって供給される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6309662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記飲料供給装置にあっては、ポンプが吸入した空気に多量の菌が含まれ、凹部内に多量の菌が供給されるおそれがある。
【0005】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、殺菌の対象が配置された空間に多量の菌が供給されることを抑制することができる液体供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置は、液体を貯留するタンクを収納する筐体と、前記筐体の外側を覆うカバーと、殺菌物質を生成する生成器と、前記生成器にて生成した殺菌物質を前記カバーの内側に供給する供給口と、前記生成器に空気を供給するために前記カバーの内側から空気を取り込む取込口とを備える。
【0007】
本開示においては、供給口から供給された殺菌物質によってカバーの内側は殺菌される。カバーの内側に配置された取込口から空気が取り込まれる。生成器はカバー内の空気を取り込み、空気と共に、新たに生成した殺菌物質を供給口からカバー内に供給する。
【0008】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置において、前記供給口及び前記取込口は前記カバーの内側にて離隔配置される。
【0009】
本開示においては、供給口及び取込口を離隔配置することによって、供給口から供給された殺菌物質がただちに取込口から取り込まれること、いわゆるショートサーキットを防止する。
【0010】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置において、前記供給口及び前記取込口は前記筐体の外面に設けられ、前記供給口が前記取込口の反対側に前記殺菌物質を供給するように、前記外面に対する前記供給口の角度が設定されるか、または、前記取込口が前記供給口の反対側から空気を取り込むように、前記取込口の角度が設定される。
【0011】
本開示においては、供給口から供給された殺菌物質がただちに取込口から取り込まれること、いわゆるショートサーキットを防止する。
【0012】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置は、前記タンクと前記カバーの内側とを連絡する連絡路を備え、前記連絡路に、前記タンクに液体を供給する供給源が接続され、前記供給源は前記カバーに覆われる。
【0013】
本開示においては、カバー内に供給源と連絡路との接続部分が配置され、殺菌物質によって接続部分が殺菌される。
【0014】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置において、前記カバーは第一カバー及び第二カバーを含み、前記タンクと前記第一カバーの内側とを連絡する第一連絡路と、前記タンクと前記第二カバーの内側とを連絡する第二連絡路とを備え、前記第一連絡路に、前記タンクに液体を供給する供給源が接続され、前記第二連絡路は前記タンク内の液体を前記筐体の外部に排出する排出口を有し、前記供給源は前記第一カバーに覆われ、前記排出口は前記第二カバーに覆われ、前記供給口は、前記第一カバーの内側に配置される第一供給口と、前記第二カバーの内側に配置される第二供給口とを含み、前記取込口は少なくとも前記第一カバーの内側に配置される。
【0015】
本開示においては、第一カバー内に供給源と連絡路との接続部分が配置され、殺菌物質によって接続部分が殺菌される。また第二カバー内に排出口が配置され、殺菌物質によって排出口が殺菌される。また第一カバー内の空気が取り込まれ、生成器に供給される。
【0016】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置において、前記カバーの開閉を検知する開閉検知部と、前記開閉検知部にて前記カバーの開を検知した後、前記カバーの閉を検知した場合に、前記生成器の駆動を所定時間実行する第一駆動制御部とを備える。
【0017】
本開示においては、カバーが閉じている場合に、生成器を駆動することによって、カバー内の殺菌物質が外部に漏れることを抑制する。
【0018】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置は、第一所定時間が経過した場合、前記生成器の駆動を第二所定時間実行する第二駆動制御部を備える。
【0019】
本開示においては、第一所定時間が経過する都度、生成器を第二所定時間駆動させて、断続的にカバー内に殺菌物質を供給する。
【0020】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置において、前記生成器の駆動回路と電源との間に、温度が所定温度以上となった場合、前記駆動回路と前記電源との接続を解除する解除部が設けられる。
【0021】
本開示においては、温度が所定温度以上となった場合、生成器への電力供給を遮断し、温度上昇による生成器の故障を防止する。
【0022】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置は、前記生成器と前記供給口とに接続され、前記生成器から前記供給口に前記殺菌物質を供給する供給路と、前記生成器と前記取込口とに接続され、前記カバー内から前記取込口に空気を取り込む取込路とを備える。
【0023】
本開示においては、供給路を介して、生成器からカバー内への殺菌物質の供給を実現し、取込路を介して、カバー内の空気の生成器への取り込みを実現する。
【0024】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置は、前記生成器に一端部が接続され、二股に分かれた一方の他端部が前記第一供給口に接続され、二股に分かれた他方の他端部が前記第二供給口に接続され、前記生成器から前記第一供給口及び前記第二供給口に前記殺菌物質を供給する供給路と、前記生成器と前記取込口とに接続され、前記カバー内から前記取込口に空気を取り込む取込路とを備える。
【0025】
本開示においては、単一の供給路によって、生成器から第一カバー内及び第二カバー内への殺菌物質の供給を実現する。また取込路を介して、カバー内の空気の生成器への取り込みを実現する。
【発明の効果】
【0026】
本開示の一実施形態に係る液体供給装置にあっては、供給口から供給された殺菌物質によってカバーの内側は殺菌される。カバーの内側に配置された取込口から空気が取り込まれる。生成器はカバー内の空気を取り込み、空気と共に、新たに生成した殺菌物質を供給口からカバー内に供給する。生成器が取り込む空気は殺菌された空気なので、カバー内の空間に多量の菌が供給されることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】実施の形態1に係る第二カバーを閉じた状態の液体供給装置の略示斜視図である。
図2】第二カバーを開いた状態の液体供給装置の略示斜視図である。
図3】第二カバーを開いた状態の液体供給装置の略示正面図である。
図4】第二カバーを閉じた状態の液体供給装置の略示平面図である。
図5】液体供給装置の略示右側面断面図である。
図6】制御回路及び生成器等のブロック図である。
図7】制御回路によるオゾン生成処理を説明するフローチャートである。
図8】制御回路による接続解除処理を説明するフローチャートである。
図9】供給口の角度と、取込口の角度とを示す模式的正面断面図である。
図10】実施の形態2に係る液体供給装置の略示右側面断面図である。
図11】制御回路及び生成器等のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(実施の形態1)
以下本発明を実施の形態1に係る液体供給装置を示す図面に基づいて説明する。図1は、第二カバーを閉じた状態の液体供給装置の略示斜視図、図2は、第二カバーを開いた状態の液体供給装置の略示斜視図、図3は、第二カバーを開いた状態の液体供給装置の略示正面図、図4は、第二カバーを閉じた状態の液体供給装置の略示平面図である。なお図4において、第一カバーの記載を省略している。以下の説明では、図中の上下前後左右を使用する。図中の上下前後左右は説明容易化のために使用されるものに過ぎず、本発明の構成を限定するものではない。また以下に説明する液体供給装置は水を供給するが、水は液体の一例に過ぎず、本発明は茶又はジュース等他の液体を供給する場合にも適用できる。
【0029】
液体供給装置は筐体1を備える。筐体1は直方体状をなし、上下に延びる。筐体1の上面1aに、すり鉢状をなす受面7が形成される。受面7の中心に、上側に突出した挿入ピン8が設けられている。挿入ピン8には、後述する冷水タンク13に連通される開口及び通路が設けられている。受面7には、水を貯留したボトル(図示略)が、挿入ピン8をボトルの口に挿入するように、設置される。挿入ピン8は第一連絡路に対応し、ボトルは供給源に対応する。
【0030】
筐体1の上面1aには供給口5及び取込口6が設けられている。供給口5及び取込口6は共に上向きである。供給口5及び取込口6は離れている。供給口5及び取込口6は可能な限り離れた位置に配置されることが好ましい。例えば、図4に示すように、供給口5は、筐体1の上面1aの左前隅部に設けられ、取込口6は、筐体1の上面1aの右後隅部に設けられ、供給口5及び取込口6は、矩形状をなす上面1aの対角位置に配置される。供給口5は第一供給口に対応する。なお供給口5及び取込口6の位置はこれに限定されない。供給口5を筐体1の上面1aの左後隅部に設け、取込口6を筐体1の上面1aの右前隅部に設けてもよい。また供給口5を前記上面1aの右縁及び左縁の一方に設け、取込口6を他方に設けてもよい。また供給口5を前記上面1aの前縁及び後縁の一方に設け、取込口6を他方に設けてもよい。筐体1の上面1aに第一カバー11が設けられている。第一カバー11は開閉可能である。第一カバー11は底面が開口した直方体状をなし、開口を下側にして筐体1の上面1aに取り付けられる。第一カバー11を閉じた場合、第一カバー11は供給口5、取込口6、受面7及びボトルを覆う。即ち、供給口5、取込口6、受面7及びボトルは第一カバー11の内側に配置される。第一カバー11と、筐体1の上面1aとの間に僅かな隙間が形成される。
【0031】
筐体1の正面に凹部2が形成されている。凹部2は、筐体1の正面の上下方向中央部に形成されている。凹部2は左右方向に延びる。図2及び図3に示すように、凹部2の上面部に、冷水を排出するための冷水コック3と、温水を排出するための温水コック4とが設けられている。冷水コック3は右側に配置され、温水コック4は左側に配置される。冷水コック3及び温水コック4は排出口に対応する。
【0032】
凹部2の上部に第二カバー12が設けられる。第二カバー12は正面板12aと、底面板12bとを備える。正面板12aは凹部2の上部のみを覆い、凹部2の下部を覆わない。正面板12aは平面視円弧状をなし、凹部2の正面、左側及び右側に亘って、左右に延びる。正面板12aの上縁部の上下位置は、凹部2の上面の上下位置と略同じである。正面板12aの下縁部は冷水コック3及び温水コック4よりも下に配置される。
【0033】
正面板12aが凹部2の上部を覆った場合に、冷水コック3及び温水コック4の下側に配置されるように、底面板12bは正面板12aの下縁部全体から略直角に延びる。底面板12bの前後寸法及び左右寸法は、凹部2の上面と略同じである。第二カバー12は開閉可能に構成されている。第二カバー12を閉じた場合、冷水コック3及び温水コック4は第二カバー12によって覆われる。即ち、第二カバー12、凹部2の上面及び凹部2の後面上部によって囲まれる空間内に冷水コック3及び温水コック4は配置される。
【0034】
図5は、液体供給装置の略示右側面断面図である。筐体1は、冷水タンク13、温水タンク14及びコンプレッサ15等を収納する。冷水タンク13は挿入ピン8の下側に配置される。ボトルが受面7に設置され、挿入ピン8がボトルの口に挿入された場合、ボトルの水は冷水タンク13に供給される。冷水タンク13の周囲には冷媒を通す管が設けられている。冷媒はコンプレッサ15によって冷却される。冷水タンク13の水は冷媒によって冷却される。冷水タンク13は冷水供給路13aによって、冷水コック3に連通される。冷水コック3を開くことによって、冷水が排出される。冷水供給路13aは第二連絡路に対応する。
【0035】
温水タンク14は冷水タンク13の下側に配置される。温水タンク14に冷水タンク13から水が供給される。温水タンク14はヒータ(図示略)によって加熱され、温水タンク14内の水は温められる。温水タンク14は温水供給路14aによって、温水コック4に連通される。温水コック4を開くことによって、温水が排出される。温水供給路14aは第二連絡路に対応する。
【0036】
筐体1の正面上部の内側に制御回路30及びオゾンを生成する生成器31が設けられている。生成器31は、生成したオゾンを出す出口310と、空気を入れる入口311とを備える。出口310には供給路16の一端が接続される。供給路16の他端側は二股に分かれており、二股の一方の端部は筐体1の供給口5に接続され、二股の他方の端部は凹部2の上面を貫通した孔2aに接続される。凹部2の上面を貫通した孔2a又は二股の他方の端部開口は第二供給口に対応する。入口311は筐体1の取込口6に取込路17を介して接続される。生成器31にて生成されたオゾンは、出口310、供給路16及び供給口5を通って、第一カバー11の内側に供給され、出口310、供給路16及び凹部2の上面の孔2aを通って、第二カバー12の内側に供給される。
【0037】
生成器31は、筐体1の取込口6、取込路17及び入口311を介して、空気を取り込む。第一カバー11と筐体1との間の隙間から外部の空気が第一カバー11内に取り込まれ、取込口6から筐体1内に取り込まれる。前記隙間の幅は僅かな大きさ、例えば1~3mmなので、外部の空気と共に第一カバー11内に取り込まれる菌の量は限定的であり、筐体1内に取り込まれる菌の量を抑制することができる。なお第一カバー11に空気を取り込むために、例えば直径2~3cmの穴を設けた場合、多量の菌が取り込まれることから、第一カバー11内における殺菌が不十分となる。
【0038】
生成器31は、単位時間当たりのオゾンの生成量が、閉じた状態の第一カバー11内のオゾン濃度が0.1ppm以下になる量となるように、オゾンを生成する。そのため、第一カバー11内のオゾン濃度は安全基準、例えば日本産業衛生学会が定める作業環境基準を満たす。オゾンの生成量は、第一カバー11の容積、生成したオゾンが第一カバー11内から、取込口6から取り込まれる量、第一カバー11と筐体1の上面1aとの隙間から排出される量、及びオゾンの分解速度等を考慮して、安全基準を満たすように設定される。なお第二カバー12の気密性は、第一カバー11よりも高くないので、第二カバー12内のオゾン濃度は0.1ppm以下となる。第二カバー12内のオゾン濃度は第一カバー11内のオゾン濃度よりも低くなりやすいが、オゾンの残留が抑制されることから、冷水コック3及び温水コック4における安全性を担保しやすい。
【0039】
生成器31は複数の電極を備え、電極間に電圧を印加し、酸素をオゾンに変化させる、即ちオゾンを生成する。また電極間の放電によって、プラズマが発生し、プラズマガスも生成され、またイオン化されたガスも生成される。またオゾンが空気中の水蒸気と反応することによって、ヒドロキシラジカル(OH)、ヒドロペルオキシラジカル(HO2)または過酸化水素(H2O2)が生成される。プラズマガス、イオン化されたガス、ヒドロキシラジカル、ヒドロペルオキシラジカル(HO2)及び過酸化水素(H2O2)は殺菌力の高い成分である。特にヒドロキシラジカルはオゾン分子よりも酸化力が強く、細菌やウイルスの不活性化への寄与が高く、オゾンよりも殺菌力が高いと言える。即ち、生成器31はオゾンと共に、オゾン又はプラズマによって生成される殺菌力の高い成分を生成することができる。オゾンと、オゾン又はプラズマによって生成される殺菌力の高い成分とは殺菌物質に対応する。
【0040】
図6は、制御回路30及び生成器31等のブロック図である。制御回路30は制御部30a、タイマ30b及び記憶部30cを備える。制御部30aは、プロセッサ又はロジック回路を含む。プロセッサとしては、例えばCPU、MPU又はGPU等が挙げられる。ロジック回路としては、例えばFPGA、ASIC又はCPLD等が挙げられる。記憶部30cは書き換え可能な不揮発性メモリを含む。書き換え可能な不揮発性メモリとしては、例えばEEPROM又はEPROMが挙げられる。記憶部30cは閾値Thを記憶する。閾値Thは後述の駆動回路31aの温度に関する閾値である。なお記憶部30cは揮発性メモリ(例えばRAM)又は書き換え不可能なメモリ(例えばROM)であってもよい。
【0041】
生成器31は駆動回路31aを備える。制御部30aは駆動回路31aに駆動信号を出力する。駆動信号によって駆動回路31aは駆動し、生成器31はオゾンを含む殺菌物質を生成する。
【0042】
液体供給装置は、第一カバー11の開閉を検知する開閉検知部32(図1図5にて図示略。図6参照。)を備える。開閉検知部32は、例えば光センサ又はリミットスイッチ等を備える。開閉検知部32は、制御部30aに第一カバー11の開閉を示す信号を出力する。第一カバー11が継続して第一所定時間、例えば1時間閉じている場合、生成器31を第二所定時間、例えば5分間駆動させる。
【0043】
開閉検知部32から第一カバー11の開を示す信号を取得した後、最初に第一カバー11の閉を示す信号を取得した場合、制御部30aは、生成器31を第二所定時間、例えば5分間駆動させる。なお「最初に」とは、第一カバー11の開を示す信号を第一信号とし、第一カバー11の閉を示す信号を第二信号とした場合、制御部30aは、第一信号を取得した後、第二信号を取得するまでの間に、閉を示す他の信号を取得していないことを意味する。例えば、第一カバー11の開閉を2回繰り返した場合、1回目の開を取得した後、1回目の閉を取得したにもかかわらず、2回目の閉を取得するまで、制御部30aが生成器31を駆動させないということはない。1回目の開を取得した後、1回目の閉を取得した場合、制御部30aは生成器31を駆動させる。また2回目の開を取得した後、2回目の閉を取得した場合、制御部30aは生成器31を駆動させる。
【0044】
駆動回路31aに解除部35(図1図5にて図示略。図6参照。)を介して電源36が接続されている。解除部35は、駆動回路31aと電源36との接続及び接続の解除を行うスイッチを備える。電源36は、例えば電源回路を備える。解除部35は、例えば電源回路と駆動回路31aとを結ぶ配線に設けられる。なお解除部35を電源回路または駆動回路31aに実装してもよい。液体供給装置は、駆動回路31aの温度を検知する温度検知部33(図1図5にて図示略。図6参照。)を備える。温度検知部33は、接触式温度センサまたは非接触式温度センサを含む。接触式温度センサは、例えば熱電対、白金測温抵抗体またはサーミスタ測温体等を使用する。非接触式温度センサは、例えば赤外線センサを備え、駆動回路31aから発せられる赤外線を計測して、温度を検知する。温度検知部33は制御部30aに検知した温度を出力する。制御部30aが温度検知部33から所定温度以上の温度を取得した場合、制御部30aは解除部35に開信号を出力し、スイッチを開いて、駆動回路31aと電源36との接続を解除する。
【0045】
液体供給装置は報知部34(図1図5にて図示略。図6参照。)を備える。報知部34は、例えばLED又はブザーを含む。制御部30aは解除部35を解除した場合、報知部34に報知信号を出力する。報知部34は、例えばLEDの点灯又はブザーの放音によって、ユーザに高温による生成器31の停止を報知する。
【0046】
図7は、制御回路30によるオゾン生成処理を説明するフローチャートである。制御回路30の制御部30aはタイマ30bをリセットする(S1)。制御部30aは、開閉検知部32から開信号を取得したか否か判定する(S2)。開信号を取得していないと判定した場合(S2:NO)、制御部30aはリセット後、第一所定時間、例えば1時間が経過したか否か判定する(S4)。第一所定時間が経過していないと判定した場合(S4:NO)、制御部30aはステップS2に処理を戻す。
【0047】
第一所定時間が経過したと判定した場合(S4:YES)、制御部30aは駆動回路31aに駆動信号を出力する(S5)。制御部30aは、駆動信号出力後、第二所定時間、例えば5分間が経過したか否か判定する(S6)。第二所定時間が経過したと判定した場合(S6:YES)、制御部30aは駆動回路31aに停止信号を出力し(S7)、ステップS1に処理を戻す。
【0048】
ステップS2において、開信号を取得したと判定した場合(S2:YES)、制御部30aは開閉検知部32から閉信号を取得したか否か判定する(S3)。なおステップS3で取得する閉信号は、開信号の取得後、最初に取得する閉信号である。閉信号を取得していないと判定した場合(S3:NO)、制御部30aはステップS3に処理を戻す。閉信号を取得したと判定した場合(S3:YES)、制御部30aはステップS5に処理を進める。
【0049】
ステップS6において、第二所定時間が経過していないと判定した場合(S6:NO)、制御部30aは開閉検知部32から開信号を取得したか否か判定する(S8)。開信号を取得していないと判定した場合(S8:NO)、制御部30aはステップS6に処理を戻す。開信号を取得したと判定した場合(S8:YES)、制御部30aは駆動回路31aに停止信号を出力し(S9)、タイマ30bをリセットして(S10)、ステップS3に処理を戻す。
【0050】
なお第一カバー11の開閉を検知する開閉検知部に代えて、第二カバー12の開閉を検知する開閉検知部を設けてもよい。この場合、前記開閉検知部から第二カバー12の開を示す信号を取得した後、最初に第二カバー12の閉を示す信号を取得した場合、制御部30aは、生成器31を所定時間、例えば5分間駆動させる。また第二カバー12が継続して所定時間、例えば1時間閉じている場合、生成器31を所定時間、例えば5分間駆動させる。
【0051】
図8は、制御回路30による接続解除処理を説明するフローチャートである。制御部30aは温度検知部33から温度Tを取得する(S11)。制御部30aは温度Tが閾値Th以上であるか否か判定する(S12)。温度Tが閾値Th以上である場合、駆動回路31aが過熱している可能性が高い。温度Tが閾値Th以上でないと判定した場合(S12:NO)、制御部30aはステップS11に処理を戻す。
【0052】
温度Tが閾値Th以上であると判定した場合(S12:YES)、制御部30aは解除部35に開信号を出力する(S13)。解除部35は、スイッチを開いて、駆動回路31aと電源36との接続を解除する。制御部30aは報知部34に報知信号を出力し(S14)、処理を終了する。
【0053】
なお解除部35は、例えばバイメタルスイッチまたはヒューズによって構成されていてもよい。この場合、駆動回路31aの温度が閾値Th以上になった場合、解除部35は駆動回路31aと電源36との接続を自動的に解除する。また図8の接続解除処理において、駆動回路31aの温度が閾値Th以上になった場合、制御部30aはステップS13を実行せず、報知のみ行う。なおバイメタルスイッチまたはヒューズによる接続解除を検知する検知部を設け、ステップS12において、検知部にて接続解除を検知したか否か判定し、接続解除を検知した場合に、報知を行ってもよい。
【0054】
実施の形態1に係る液体供給装置にあっては、供給路16における二股の端部は、それぞれ第一カバー11及び第二カバー12の内側に配置される。出口310から供給された殺菌物質によって供給路16における二股の端部は殺菌される。第一カバー11の内側に配置された取込口6から空気が取り込まれる。生成器31は第一カバー11内の空気を取り込み、空気と共に、新たに生成した殺菌物質を供給口5から第一カバー11及び第二カバー12内に供給する。生成器31が取り込む空気は殺菌された空気なので、第一カバー11及び第二カバー12内の空間に多量の菌が供給されることを抑制することができる。
【0055】
また供給口5及び取込口6を離隔配置することによって、供給口5から供給された殺菌物質がただちに取込口6から取り込まれること、いわゆるショートサーキットを防止し、第一カバー11内における殺菌効果の低下を抑制することができる。
【0056】
なお供給口5と取込口6との間で供給口から供給された殺菌物質がただちに取込口6から取り込まれないように、筐体1の上面1aに対する供給口5の角度θ1と、筐体1の上面1aに対する取込口6の角度θ2とが設定されることが好ましい。図9は、供給口5の角度θ1と、取込口6の角度θ2とを示す模式的正面断面図である。図9において、矢印50は供給口5から供給される殺菌物質の供給方向を示し、矢印60は取込口6から取り込まれる空気の取り込み方向を示す。例えば、図9に示すように、供給口5が左上方向に殺菌物質を供給するように、上面1aに対する供給口5の角度θ1が設定されている。取込口6は供給口5よりも右側に配置されているため、左右方向において、供給口5は取込口6の反対側に殺菌物質を供給する。また取込口6が右上方向から空気を取り込むように、上面1aに対する取込口6の角度θ2が設定されている。供給口5は取込口6よりも左側に配置されているため、左右方向において、取込口6は供給口5の反対側から空気を取り込む。角度θ1及びθ2は、例えば90度~180度である。なお少なくとも供給口5が取込口6の反対側に殺菌物質を供給するように供給口5の角度θ1を設定するか、または取込口6が供給口5の反対側から空気を取り込むように取込口6の角度θ2を設定してもよい。
【0057】
この場合、供給口5と、取込口6とを接近させたとしても、供給口5から供給された殺菌物質がただちに取込口6から取り込まれること、いわゆるショートサーキットを防止し、第一カバー11内における殺菌効果の低下を抑制することができる。なお供給口5と取込口6との左右位置は逆でもよい。また前後方向においても、供給口5が取込口6の反対側に殺菌物質を供給するように、上面1aに対する供給口5の角度を設定するか、または取込口6が供給口5の反対側から空気を取り込むように、上面1aに対する取込口6の角度を設定することが好ましい。なお上面1aの形状は四角形状に限定されない。例えば円形状でもよい。上面1aは筐体1の外面の一例であり、上面1a以外の筐体1の側面に供給口5及び取込口6を設けてもよい。
【0058】
また第一カバー11内にボトルと供給路16との接続部分が配置され、殺菌物質によって接続部分が殺菌される。そのため、前記接続部分での菌の増殖を抑え、冷水タンク13に多量の菌が供給されることを抑制することができる。
【0059】
また第二カバー12内に冷水コック3及び温水コック4が配置され、殺菌物質によって冷水コック3及び温水コック4が殺菌される。そのため、冷水コック3及び温水コック4での菌の増殖を抑え、冷水コック3及び温水コック4から排出される水又は温水に多量の菌が供給されることを抑制することができる。また第一カバー11内の空気が取り込まれ、生成器31に供給される。そのため、生成器31には殺菌された空気が供給される。
【0060】
また生成器31は、オゾン又はプラズマによって、殺菌力の高い成分を含む殺菌物質を生成するので、第一カバー11及び第二カバー12内の空間を殺菌することができる。
【0061】
また生成器31による単位時間当たりのオゾンの生成量は、第一カバー11及び第二カバー12内のオゾン濃度が0.1ppm以下になる量に設定されるので、安全基準を満たした製品を提供することができる。
【0062】
また第一カバー11が閉じている場合に、生成器31を駆動することによって、第一カバー11内の殺菌物質が不要に外部に漏れることを抑制することができる。また第一カバー11が開いた後、第一カバー11が最初に閉じた場合に、生成器31を駆動することによって、第一カバー11内に殺菌物質を直ちに供給することができる。
【0063】
また第一所定時間が経過する都度、生成器31を第二所定時間駆動させて、断続的に第一カバー11及び第二カバー12内に殺菌物質を供給する。そのため、第一カバー11及び第二カバー12内の空間を清潔な状態に保つことができる。
【0064】
また駆動回路31aの温度が所定温度以上となった場合、駆動回路31aへの電力供給を遮断し、温度上昇による生成器31の故障を防止することができる。
【0065】
実施の形態1においては、供給路16は二股に構成され、第一カバー11内の空間及び第二カバー12内の空間の両方に殺菌物質を供給しているが、第一カバー11内の空間又は第二カバー12内の空間の何れか一方に殺菌物質を供給するように、供給路16は分岐しないように構成されてもよい。また生成器31は筐体1内に配置されているが、筐体1の上面1a、即ち第一カバー11内に配置され、第一カバー内11に直接的に殺菌物質を供給してもよい。
【0066】
(実施の形態2)
以下本発明を実施の形態2に係る液体供給装置を示す図面に基づいて説明する。実施の形態2に係る構成のうち、実施の形態1と同様な構成については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。図10は、液体供給装置の略示右側面断面図、図11は、制御回路30及び生成器31等のブロック図である。
【0067】
図10に示すように、液体供給装置は二つの供給路、即ち第一供給路16a及び第二供給路16bを備える。生成器31はオゾンを供給する第一出口312及び第二出口313を備える。第一供給路16aは、第一出口312と第一カバー11の供給口5とを接続する。第二供給路16bは、第二出口313と第二カバー12の内側とを接続する。生成器31は二つの駆動回路、即ち第一駆動回路31c及び第二駆動回路31dを備える。第一駆動回路31c及び第二駆動回路31dそれぞれの駆動によって、個別にオゾンが生成される。第一駆動回路31cの駆動によって生成されたオゾンは第一供給路を通って第一カバー11内に供給され、第二駆動回路31dの駆動によって生成されたオゾンは第二供給路を通って第二カバー12内に供給される。
【0068】
液体供給装置は二つの開閉検知部、即ち第一開閉検知部32a及び第二開閉検知部32bを備える。制御部30aは第一開閉検知部32aから開を示す信号を取得した後、最初に閉を示す信号を取得した場合、第一駆動回路31cを所定時間、例えば5分間駆動させて、第一カバー11内にオゾンを供給する。制御部30aは第二開閉検知部32bから開を示す信号を取得した後、最初に閉を示す信号を取得した場合、第二駆動回路31dを所定時間、例えば5分間駆動させて、第二カバー12内にオゾンを供給する。また第一カバー11が継続して所定時間、例えば1時間閉じている場合、第一駆動回路31cを所定時間、例えば5分間駆動させる。第二カバー12が継続して所定時間、例えば1時間閉じている場合、第二駆動回路31dを所定時間、例えば5分間駆動させる。
【0069】
液体供給装置は二つの解除部、即ち第一解除部35a及び第二解除部35bと、二つの温度検知部、即ち第一温度検知部33a及び第二温度検知部33bとを備える。第一解除部35aは電源36と第一駆動回路31cとの間に設けられ、第二解除部35bは電源36と第二駆動回路31dとの間に設けられる。第一温度検知部33aは第一駆動回路31cの温度を検知し、第二温度検知部33bは第二駆動回路31dの温度を検知する。制御部30aは、第一温度検知部33aから所定温度以上の温度を取得した場合、第一解除部35aに開信号を出力し、第一駆動回路31cと電源36との接続を解除する。制御部30aは、第二温度検知部33bから所定温度以上の温度を取得した場合、第二解除部35bに開信号を出力し、第二駆動回路31dと電源36との接続を解除する。
【0070】
実施の形態2に係る液体供給装置にあっては、第一供給路16aの端部は第一カバー11の内側に配置され、第二供給路16bの端部は第二カバー12の内側に配置される。第一出口312から供給された殺菌物質によって第一供給路16aの端部は殺菌される。第二出口313から供給された殺菌物質によって第二供給路16bの端部は殺菌される。第一カバー11の内側に配置された取込口6から空気が取り込まれる。生成器31は第一カバー11内の空気を取り込み、空気と共に、新たに生成した殺菌物質を供給口5及び第二供給路16bの端部から第一カバー11及び第二カバー12の内側に供給する。生成器31が取り込む空気は殺菌された空気なので、第一カバー11及び第二カバー12内の空間に多量の菌が供給されることを抑制することができる。
【0071】
実施の形態2においては、単数の生成器31が第一駆動回路31c及び第二駆動回路31dを備えているが、これに代えて、液体供給装置は二つの生成器31、即ち第一生成器及び第二生成器を備えてもよい。第一生成器及び第二生成器はいずれも、取込口6から空気を取り込む。第一生成器が生成した殺菌物質は、第一供給路16aを介して、供給口5から第一カバー11内に供給される。第二生成器が生成した殺菌物質は、第二供給路16bを介して、第二カバー12内に供給される。第一解除部35aは、第一生成器と電源との間に設けられ、第二解除部35bは、第二生成器と電源との間に設けられる。制御部30aは、第一開閉検知部32a及び第一温度検知部33aの検知結果に基づいて、第一生成器及び第一解除部35aの駆動を制御し、第二開閉検知部32b及び第二温度検知部33bの検知結果に基づいて、第二生成器及び第二解除部35bの駆動を制御する。
【0072】
このように、本開示に記載の液体供給装置を用いることによって、第一カバー11内及び第二カバー12内の空間に多量の菌が供給されることを抑制することができる。そのため、安全な水等の液体を提供することができ、健康を保持増進する環境づくり等、持続可能な開発目標(SDGs)の一部活動に貢献することができる。
【0073】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 筐体
2a 孔(第二供給口)
3 冷水コック(排出口)
4 温水コック(排出口)
5 供給口(第一供給口)
6 取込口
8 挿入ピン(第一連絡路)
11 第一カバー
12 第二カバー
13a 冷水供給路(第二連絡路)
14a 温水供給路(第二連絡路)
30a 制御部(第一駆動制御部、第二駆動制御部)
30b タイマ
31 生成器
32 開閉検知部
35 解除部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11