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特開2024-146284ジオポリマー組成物及びこれを用いたコンクリート構造物
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  • 特開-ジオポリマー組成物及びこれを用いたコンクリート構造物 図1
  • 特開-ジオポリマー組成物及びこれを用いたコンクリート構造物 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146284
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】ジオポリマー組成物及びこれを用いたコンクリート構造物
(51)【国際特許分類】
   C04B 28/26 20060101AFI20241004BHJP
   C04B 12/04 20060101ALI20241004BHJP
   C04B 14/10 20060101ALI20241004BHJP
   C04B 18/08 20060101ALI20241004BHJP
   C04B 18/14 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
C04B28/26
C04B12/04
C04B14/10 A
C04B18/08 Z
C04B18/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059085
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(71)【出願人】
【識別番号】000198307
【氏名又は名称】株式会社IHI建材工業
(71)【出願人】
【識別番号】504085750
【氏名又は名称】アドバンエンジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001863
【氏名又は名称】弁理士法人アテンダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木作 友亮
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 祐二
(72)【発明者】
【氏名】小森 照夫
(72)【発明者】
【氏名】山村 有希
(72)【発明者】
【氏名】塩入 志緒里
(72)【発明者】
【氏名】丸山 隼人
(72)【発明者】
【氏名】聶 菁
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 広也
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 由貴子
(72)【発明者】
【氏名】磯部 美希
(72)【発明者】
【氏名】笠原 健二
【テーマコード(参考)】
4G112
【Fターム(参考)】
4G112PA06
4G112PA27
4G112PA28
(57)【要約】
【課題】強度及び耐酸性において長期的に安定した性能を有するとともに、作業性にも優れたジオポリマー製品を安価に製造することのできるジオポリマー組成物及びこれを用いたコンクリート構造物を提供する。
【解決手段】メタカオリン、フライアッシュ及びシリカヒュームの3種の活性フィラーを合わせて使うことにより、それぞれの有利な特性を活かしつつ不利な点を補うとともに、高炉スラグのカルシウムによる耐酸性の低下を来すことのないジオポリマー組成物が得られる。即ち、メタカオリンとシリカフュームとを配合した2種配合のジオポリマーと、フライアッシュとシリカフュームとを配合した2種配合のジオポリマーの何れに対しても、強度及び耐酸性に優れ、且つ長期的に安定した性能を有するジオポリマー組成物を得ることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料に活性フィラーとアルカリ活性剤とを含むジオポリマー組成物において、
前記活性フィラーは、メタカオリン、フライアッシュ及びシリカヒュームを含む
ことを特徴とするジオポリマー組成物。
【請求項2】
ジオポリマー組成物全体におけるナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)が0.6以上1.2以下である
ことを特徴とする請求項1記載のジオポリマー組成物。
【請求項3】
ジオポリマー組成物全体におけるケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)が1.9以上2.6以下である
ことを特徴とする請求項1または2記載のジオポリマー組成物。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載のジオポリマー組成物を用いた
ことを特徴とするコンクリート構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば土木、建築等における構造物に用いられるジオポリマー組成物及びこれを用いたコンクリート構造物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、土木、建築等における構造物はコンクリートやモルタルによって形成されるのが一般的であるが、近年、コンクリートやモルタルに代わる材料としてジオポリマー組成物が注目されており、ジオポリマーコンクリートとして各種コンクリート構造物への適用が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ジオポリマー組成物は、フライアッシュ(石炭灰)、メタカオリン、高炉スラグ等、アルカリに活性な非晶質粉体(活性フィラー)とそれを活性化させるアルカリ溶液を混合させ、反応させることにより得られる硬化体である。ジオポリマーコンクリートは、例えばアルカリに活性な非晶質粉体とアルカリ溶液に、更に細骨材、粗骨材等を加えることにより、セメントコンクリートと同等の強度を発現する組成体を実現している。ジオポリマーコンクリートの活性フィラーとして現在多く用いられているものは、石炭灰(フライアッシュ)、または石炭灰に高炉スラグを添加したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5091519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記石炭灰(フライアッシュ)は火力発電の副産物であり、性状の安定性が低く、長期的に安定したジオポリマー製品を製造する原料として適しているとはいえない。また、今後カーボンニュートラルの促進に伴い、生産量が安定しなくなる可能性がある。更に、アルカリに対する活性が低いため、十分な強度が得られないという問題もある。現在は、この不安定さや強度の低さを補うために高炉スラグが添加される場合があるが、高炉スラグの主要構成元素はCa(カルシウム)であるため、化学的耐性(耐酸性)の低さなどセメント系に近い特性が付与されてしまう。
【0006】
一方、主に学術的に利用される鉱物系原料であるメタカオリンは、性状及び産出量は安定しているが、石炭灰と比較すると流動性に劣るため使用時の作業性が低く、副産物である石炭灰よりもコストが高いという問題がある。そして、アルカリへの活性が高いため、反応による体積変化、特に体積収縮が大きく、クラック等の欠陥が生じやすいというデメリットを有している。
【0007】
また、シリカフュームは、体積膨張効果を有するアルカリに活性な粉体ではあるが、ジオポリマー構成に必要な主要骨格元素を一種類しか有しないため、単独でジオポリマーを作製することができない。
【0008】
従って、原料として一種類の活性フィラーのみを用いる配合や性能を補うためにCa含有物を添加する従来の配合は、強度及び耐酸性において長期的に安定した性能、作業性を有するジオポリマー製品を安価に製造することができないという課題がある。
【0009】
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、強度及び耐酸性において長期的に安定した性能を有するとともに、作業性にも優れたジオポリマー製品を安価に製造することのできるジオポリマー組成物及びこれを用いたコンクリート構造物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は前記目的を達成するために、原料に活性フィラーとアルカリ活性剤とを含むジオポリマー組成物において、前記活性フィラーは、メタカオリン、フライアッシュ及びシリカヒュームを含むことを特徴としている。
【0011】
これにより、従来のように高炉スラグを添加するのではなく、メタカオリン、フライアッシュ及びシリカヒュームの3種の活性フィラーを合わせて使うことにより、それぞれの有利な特性を活かしつつ不利な点を補うとともに、高炉スラグのカルシウムによる耐酸性の低下を来すこともないジオポリマー組成物が得られる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、メタカオリンとシリカフュームとを配合した2種配合のジオポリマーと、フライアッシュとシリカフュームとを配合した2種配合のジオポリマーの何れに対しても、強度及び耐酸性に優れ、且つ長期的に安定した性能を有するジオポリマー組成物を得ることができる。この場合、高性能なジオポリマーが得られることに加え、フライアッシュの一部がメタカオリンに置き換わることにより、フライアッシュの性状不安定さによる強度のバラツキを抑制することができ、メタカオリンの一部がフライアッシュに置き換わることにより、性能を維持しつつ高価なメタカオリンの使用量を少なくして低コスト化を図ることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る圧縮強度と(Na+K)/Alとの関係を示すグラフ
図2】硫酸浸漬1日目質量減少率と(Na+K)/Alとの関係を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態のジオポリマー組成物は、例えば土木、建築等における構造体に用いられるもので、原料に活性フィラーとアルカリ活性剤とを含み、活性フィラーに、メタカオリン、フライアッシュ及びシリカヒュームを用いたものからなる。
【0015】
活性フィラーに用いるフライアッシュ(石炭灰)、メタカオリン及びシリカヒュームは、アルカリ活性剤と混合することにより活性化されて固化するアルミナシリカ粉体であり、且つカルシウム成分を有しない非晶質粉体である。
【0016】
アルカリ活性剤は、例えばケイ酸ナトリウム水溶液、ケイ酸カリウム水溶液等のアルカリ溶液からなる。
【0017】
フライアッシュは、火力発電の副産物であることから比較的安価であるが、アルカリに対する活性が低いとともに、副産物であるがゆえに常に安定した性状が得られないことから、高い強度を得るためにはフライアッシュのみでは不十分である。また、安定性及び強度を補うために高炉スラグを添加することは、カルシウムにより耐酸性を低下させるため好ましくない。一方、フライアッシュは、流動性が高い分だけ水比を小さくすることができるので、硬化体の密度が高く、水が浸透しにくいという特性がある。
【0018】
メタカオリンは、フライアッシュと比べて性状が安定しており、アルカリへの活性も高いので、常に高い強度を得ることができる。一方、メタカオリンは、フライアッシュよりも作業性が低くコストも高くなるとともに、アルカリへの活性が高い分、反応による体積収縮が大きく、クラックが生じやすくなる。また、流動性が低いため水比を大きくする必要があり、そのため乾燥させて水分が抜けた後に微細な空隙が生じやすく、フライアッシュの硬化体に比べて水が浸透しやすくなる。
【0019】
シリカフュームは、ジオポリマー構成に必要な主要骨格元素を一種類しか有しないため、単独でジオポリマーを作製することができないが、アルカリに活性であるとともに、体積膨張効果を有するため、フライアッシュ及びメタカオリンのように体積収縮性のある活性フィラーと合わせて使うことにより、ジオポリマー全体の体積変化を抑制する効果が得られる。
【0020】
そこで、出願人は、従来のように高炉スラグを添加するのではなく、メタカオリン、フライアッシュ及びシリカヒュームの3種の活性フィラーを合わせて使うことにより、それぞれの有利な特性を活かしつつ不利な点を補うとともに、高炉スラグのカルシウムによる耐酸性の低下を来すことのないジオポリマーの組成を見いだした。
【0021】
即ち、本実施形態では、メタカオリンとシリカフュームとを配合した2種配合のジオポリマーと、フライアッシュとシリカフュームとを配合した2種配合のジオポリマーの何れに対しても、強度及び耐酸性に優れ、且つ長期的に安定した性能を有するジオポリマー組成物を得ることができる。
【0022】
この場合、高性能なジオポリマーが得られることに加え、フライアッシュの一部がメタカオリンに置き換わることにより、フライアッシュの性状不安定さによる強度のバラツキを抑制することができ、メタカオリンの一部がフライアッシュに置き換わることにより、性能を維持しつつ高価なメタカオリンの使用量を少なくして低コスト化を図ることができるという利点がある。
【0023】
また、本実施形態では、これら3種の活性フィラーを、ジオポリマー組成物全体におけるナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)が0.6以上1.2以下(好ましくは、0.7以上1.1以下)、ジオポリマー組成物全体におけるケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)が1.9以上2.6以下(好ましくは、2.0以上2.4以下)となるように配合するようにしている。
【0024】
これにより、これら3種の活性フィラーをそれぞれ単独で使用する際の作業感と等しくなるように調整したときに、3種の中で最も活性が高く、高強度を発現させることのできるメタカオリンと、クラック防止効果の高いシリカフュームとを配合した2種配合のジオポリマーに対し、メタカオリンの一部をフライアッシュに置き換えることにより、より優れた強度及び耐酸性を有するジオポリマーが得られることを確認した。
【0025】
尚、前記実施形態は本発明の一実施形態であり、本発明は前記実施形態に記載されたものに限定されない。
【実施例0026】
以下、本発明の実施例1~7及び比較例1~2を示す。尚、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0027】
本発明の実施例1~7及び比較例1~2として、活性フィラー、K系水ガラス(50質量%は水)及び水酸化ナトリウムからなるアルカリ剤、水を練り混ぜたジオポリマースラリー(GPS)の強度試験及び耐酸性試験を実施した。
【0028】
比較例1では、活性フィラーとしてメタカオリン及びシリカヒュームの2種を用いるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を1、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を10とした。
【0029】
比較例2では、活性フィラーとして、比較例1のメタカオリンの100%をフライアッシュに置き換えるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を0.8、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を7とした。
【0030】
実施例1では、活性フィラーとして、比較例1のメタカオリンの30%をフライアッシュに置き換えるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を1.1、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を8.2とした。
【0031】
実施例2では、活性フィラーとして、比較例1のメタカオリンの30%をフライアッシュに置き換えるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を0.94、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を8.6とした。
【0032】
実施例3では、活性フィラーとして、比較例1のメタカオリンの30%をフライアッシュに置き換えるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を0.88、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を8.8とした。
【0033】
実施例4では、活性フィラーとして、比較例1のメタカオリンの30%をフライアッシュに置き換えるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を0.7、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を9.3とした。
【0034】
実施例5では、活性フィラーとして、比較例1のメタカオリンの50%をフライアッシュに置き換えるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を0.9、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を8.1とした。
【0035】
実施例6では、活性フィラーとして、比較例1のメタカオリンの50%をフライアッシュに置き換えるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を0.8、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を8.3とした。
【0036】
実施例7では、活性フィラーとして、比較例1のメタカオリンの50%をフライアッシュに置き換えるとともに、表2に示すように、ナトリウム及びカリウムの合計とアルミニウムとのモル比((Na+K)/Al)を0.6、ケイ素とアルミニウムとのモル比(Si/Al)を2.2、ジオポリマー組成物全体における水とアルミナとのモル比(H2O/Al23)を8.8とした。
【0037】
本試験では、ジオポリマースラリーを練上り直後に内径50mm×100mmの型枠に充填し、型枠ごと蒸気養生槽で加温養生を実施した。養生は60℃の蒸気養生を68時間行い、圧縮強度試験を行った。
【0038】
また、耐酸性試験は、ジオポリマースラリーの円板型サンプルを硫酸に浸漬し、1日目の質量減少率を測定することにより行い、質量減少率が小さいほど耐酸性に優れていると評価した。
【0039】
試験の結果、表2及び図1に示すように、メタカオリン(MK)におけるフライアッシュ(FA)の置換率(FA置換率)が30%の実施例1~4と、FA置換率50%の実施例5~7の何れもコンクリート構造物として用いるために必要な圧縮強度(25N/mm2)よりも高い圧縮強度を有し、特に実施例1は圧縮強度85.6N/mm2、実施例2は圧縮強度105N/mm2、実施例3は圧縮強度81N/mm2、実施例5は圧縮強度106N/mm2、実施例6は圧縮強度105N/mm2を発現し、FA置換率100%の比較例2の圧縮強度75.1N/mm2を上回る結果を示した。特に、実施例2、5及び6はFA置換率0%の比較例1の圧縮強度94.4N/mm2を上回る結果を示した。
【0040】
また、耐酸性試験における質量減少率は、表2及び図2に示すように、実施例1が8.2wt%、実施例2が7.7wt%、実施例3が6.6wt%、実施例4が7.4wt%、実施例5が6.2wt%、実施例6が5.5wt%、実施例7が6.4wt%の減少であり、全ての実施例1~7の質量減少率がFA置換率0%の比較例1の質量減少率11.8よりも少ない結果を示した。特に、実施例3~7の質量減少率は、FA置換率100%の比較例2の質量減少率7.6よりも少ない結果を示した。
【0041】
尚、本試験では、FA置換率100%の比較例2は、圧縮強度75.1N/mm2、質量減少率7.6であったが、フライアッシュは常に同等の性状が得られないため、本試験の結果よりも圧縮強度が低い場合や、質量減少率が多い場合もあり得る。
【0042】
【表1】
図1
図2