(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146295
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】監視制御システム、監視制御システムのリマインド方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G05B 23/02 20060101AFI20241004BHJP
【FI】
G05B23/02 301X
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059098
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】魏 筑君
(72)【発明者】
【氏名】徳繁 潤一
【テーマコード(参考)】
3C223
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223AA06
3C223BA03
3C223BB02
3C223BB12
3C223CC02
3C223DD03
3C223FF24
3C223FF33
3C223FF42
3C223FF47
3C223FF52
3C223GG01
3C223HH03
3C223HH17
3C223HH26
3C223HH29
(57)【要約】
【課題】監視対象である設備について異常が検出される前に、適切なタイミングで監視員に対して設備の確認を促すことが可能な監視制御システムを提供すること。
【解決手段】実施形態によれば、監視制御システムは、リマインド周期設定手段、受信手段、リマインド表示手段を有する。リマインド周期設定手段は、監視対象設備の状況確認を監視員に促すためのリマインド通知を表示する周期を、前記監視対象設備の状況を示すデータが異常状態に近づくに従って短くなるように設定する。受信手段は、前記監視対象設備の状況を示すデータを受信する。リマインド表示手段は、前記受信手段により受信されたデータに応じた、前記リマインド周期設定手段により設定された前記周期で、前記監視対象設備についてのリマインド通知を表示する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象設備の状況確認を監視員に促すためのリマインド通知を表示する周期を、前記監視対象設備の状況を示すデータが異常状態に近づくに従って短くなるように設定するリマインド周期設定手段と、
前記監視対象設備の状況を示すデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたデータに応じた、前記リマインド周期設定手段により設定された前記周期で、前記監視対象設備についてのリマインド通知を表示するリマインド表示手段と
を有する監視制御システム。
【請求項2】
前記リマインド周期設定手段は、
前記異常状態として、前記監視対象設備の状況を示すデータの値と前記監視対象設備に対する異常判定閾値との接近度合いを判別し、前記接近度合いに応じて前記周期を設定する請求項1記載の監視制御システム。
【請求項3】
前記リマインド周期設定手段は、
前記異常状態として、前記監視対象設備の状況を示すデータと、前記監視対象設備の状況を示すデータと関連する過去に受信された過去データとの関係を判別し、前記過去データとの関係に応じて前記周期を設定する請求項1記載の監視制御システム。
【請求項4】
前記リマインド表示手段によるリマインド通知の表示方法を設定するリマインド表示方法設定手段をさらに有し、
前記リマインド表示手段は、前記リマインド通知の表示方法に応じて、前記リマインド通知を表示させる、請求項1記載の監視制御システム。
【請求項5】
前記リマインド表示手段は、前記リマインド通知を表示部に表示させ、前記表示部に表示された前記リマインド通知に対する指示が入力された場合に、前記監視対象設備の状況を示す監視画面を前記表示部に表示させる、請求項1記載の監視制御システム。
【請求項6】
前記リマインド表示手段は、前記リマインド通知を表示させたことをリマインド履歴情報として記録し、
前記リマインド履歴情報を前記表示部に表示させるリマインド確認履歴表示手段をさらに有する請求項5記載の監視制御システム。
【請求項7】
前記リマインド表示手段により表示されるリマインド通知を前記監視員が確認可能な時間帯を設定するリマインド表示時間帯設定手段をさらに有し、
前記リマインド表示手段は、前記リマインド表示時間帯設定手段により設定された時間帯に応じて、前記リマインド通知を表示させる、請求項1記載の監視制御システム。
【請求項8】
監視対象設備の状況確認を監視員に促すためのリマインド通知を表示する周期を、前記監視対象設備の状況を示すデータが異常状態に近づくに従って短くなるように設定し、
前記監視対象設備の状況を示すデータを受信し、
受信されたデータに応じた、設定された前記周期で、前記監視対象設備についてのリマインド通知を表示する、監視制御システムのリマインド方法。
【請求項9】
コンピュータを、
監視対象設備の状況確認を監視員に促すためのリマインド通知を表示する周期を、前記監視対象設備の状況を示すデータが異常状態に近づくに従って短くなるように設定するリマインド周期設定手段と、
前記監視対象設備の状況を示すデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたデータに応じた、前記リマインド周期設定手段により設定された前記周期で、前記監視対象設備についてのリマインド通知を表示するリマインド表示手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、監視制御システム、監視制御システムのリマインド方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上下水道設備やビル・受変電設備等の監視制御システムでは、監視対象の機器が正常に稼働していることを監視している。監視制御システムは、監視対象の機器から収集される信号をもとに、機器から収集された信号の値や値の変化に応じたグラフィック画面やトレンドグラフ画面を監視画面に表示させる。監視員は、監視画面に表示されるグラフィック画面やトレンドグラフ画面をもとに、監視対象の機器の動作状況を確認することができる。
【0003】
監視制御システムは、監視対象の機器から収集する信号が示す値に対して上下限警報など異常判定値を設定し、信号の変化が異常判定値を超えた場合に警報を発報することで、監視員に監視対象の機器が異常状態になったことを通知する。
【0004】
また、信号の変化が異常判定値を超えていない場合であっても、緩やかな変化で異常状態に近づいていく信号に対して、監視員は定期的に確認することを業務の1つとして実施している。しかし、一般に、異常判定値を超えて警報が発報された信号への対応が優先されるため、異常が発生していない信号については確認が漏れることがありえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
監視制御システムの監視対象である機器の中で、機器の信号の変化(性能劣化や異常値への接近)はプラントの運用への影響(性能劣化による電力費の増加や故障リスク)が大きいが、変化が遅いために、高い頻度で定期的に確認すると無駄な作業が増えて運用保守コストが増大することになり、また低い頻度で確認すると重要な変化が見落とされる可能性が高くなってしまう。
【0007】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、監視対象である設備について異常が検出される前に、適切なタイミングで監視員に対して設備の確認を促すことが可能な監視制御システム、監視制御システムのリマインド方法、プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、監視制御システムは、リマインド周期設定手段、受信手段、リマインド表示手段を有する。リマインド周期設定手段は、監視対象設備の状況確認を監視員に促すためのリマインド通知を表示する周期を、前記監視対象設備の状況を示すデータが異常状態に近づくに従って短くなるように設定する。受信手段は、前記監視対象設備の状況を示すデータを受信する。リマインド表示手段は、前記受信手段により受信されたデータに応じた、前記リマインド周期設定手段により設定された前記周期で、前記監視対象設備についてのリマインド通知を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態の監視制御システムの構成の概略を示すブロック図。
【
図2】本実施形態におけるサーバの構成を示すブロック図。
【
図3】本実施形態の監視制御システムにより実現される機能構成を示すブロック図。
【
図4】本実施形態におけるリマインド設定情報の一例を示す図。
【
図5】本実施形態におけるリマインド履歴情報の一例を示す図。
【
図6】本実施形態におけるリマインド設定情報のリマインド種類として「接近度合い」「差分」が設定された場合のリマインド周期の設定条件を示す図。
【
図7】本実施形態におけるサーバによる重要情報リマインダ処理を説明するためのフローチャート。
【
図8】本実施形態におけるリマインド表示方法として、監視画面へのリマインドガイダンスメッセージの表示が設定された場合の表示例を示す図。
【
図9】本実施形態における監視画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1は、本実施形態の監視制御システム1の構成の概略を示すブロック図である。監視制御システム1は、例えば、上下水道設備やビル・受変電設備等の監視対象設備2の状況を監視するためのシステムである。監視制御システム1は、監視対象設備2から収集される各種機器から出力される信号に応じたデータを収集するコントローラ3(あるいはデータセンター)を通じて、監視対象設備の状況を示すデータを読み込む。
【0012】
監視制御システム1は、例えば、上下水道設備の状況を示すデータとして、上下水道設備の水系統における、例えば水量、水位、圧力、水温、濁度、焼却処理から排出する汚泥量、水処理で使用する薬品の注入量、水系統中の各所における圧力等についての計測データ、さらにはポンプ等のプラント設備の運転状況を示すデータなどを収集する。監視対象設備2から収集されるデータには、短時間に変化する計測データの他に、長期間に緩やかな変化で異常状態に近づいていくデータが含まれる。
【0013】
監視制御システム1は、サーバ10において監視対象設備2から監視対象とするデータを時系列データとして読込み、ファイリングデータとして記録する。
【0014】
図1に示すように、監視制御システム1は、サーバ10、複数の情報処理装置12(12-1,12-2,…,12-N)、表示システム16等を含む。サーバ10、情報処理装置12及び表示システム16は、インターネットや公衆電話網などを含む公共のネットワーク、LAN(Local Area Network)等のネットワーク14を介して接続される。
【0015】
情報処理装置12は、例えば、監視制御システム1に対する管理者や監視者からの指示の入力や処理結果の出力など、サーバ10による処理を監視・操作するための監視端末として使用される。情報処理装置12は、管理者や監視者によって操作される、キーボードやポインティングデバイスなどの入力装置、ディスプレイやプリンタ、スピーカなどの出力装置を有する。
【0016】
表示システム16は、サーバ10あるいは情報処理装置12による処理に応じた各種情報を画面(例えば、マルチモニタ)に表示させる。
【0017】
なお、監視制御システム1には、情報処理装置12及び表示システム16の他に、施設監視のための各種の電子機器(Webサーバ、プリンタ、帳票端末、無線通信装置など)が設けられるが説明を省略する。
【0018】
また、サーバ10は、ネットワーク14を通じて、外部の電子機器(例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータなど)を利用する監視員に対して、電子メールやSMS(short mail service)、SNS(Social Networking Service)などを利用して、監視対象設備2の稼働状況に関する情報を通知することができる。監視対象設備2の稼働状況に関する情報には、例えば監視対象設備2の状況確認を監視員に促すためのリマインド通知が含まれる。外部の電子機器は、リマインド通知に応じて、監視対象設備2の状況確認を監視員に促すための情報含む画面を表示させる。
【0019】
図2は、本実施形態におけるサーバ10の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、サーバ10は、CPU10A、メモリ10B、通信装置10C、記憶装置10Dを有する。
【0020】
CPU10Aは、ROM、RAM等からなるメモリ10Bにアクセスし、メモリ10Bにロードされるプログラムを実行することで各種機能を実現し、サーバ10を制御する。
【0021】
メモリ10Bは、例えば、ROM、又はRAMなどで構成される。ROMは、コンピュータの動作に必要な制御プログラムを記憶した不揮発性メモリである。RAMは、CPU10Aの演算処理を実行する際に生ずる各種データやコンピュータの動作に必要な制御プログラムを、例えば記憶装置10Dから読み出して一時記憶する揮発性メモリである。
【0022】
メモリ10Bに記憶されるプログラムには、OS(Operating System)等の基本プログラムの他、監視制御システム1のリマインド方法を実現するための重要情報リマインダプログラムを含む。重要情報リマインダプログラムによる重要情報リマインダ処理では、監視対象設備2の状況を示すデータを読込み、このデータに応じた周期で、監視対象設備2についてのリマインド通知を表示することができる。
【0023】
通信装置10Cは、CPU10Aによる制御のもとで、広域ネットワーク等を介した監視対象設備2との通信、インターネットやLAN等のネットワーク14を介した情報処理装置12との通信を制御する。
【0024】
記憶装置10Dは、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、可搬式記録メディア装置等であり、各種プログラムや各種機能により処理されたデータが記憶される。記憶装置10Dには、OS等の基本プログラムの他、重要情報リマインダプログラムを含む各種機能を実現するためのプログラムが記憶される。また、重要情報リマインダプログラムによる重要情報リマインダ処理に伴って、リマインド設定情報10D2、リマインド履歴情報10D3等のデータが記憶される。リマインド設定情報10D2は、監視対象設備の状況確認を監視員に促すためのリマインド通知を、適切なタイミングで表示させる制御のための情報である。リマインド履歴情報10D3は、リマインド通知を表示させた(監視員がリマインド通知を確認した)ことを記録するための情報である。リマインド設定情報10D2及びリマインド履歴情報10D3の詳細については後述する。また、記憶装置10Dには、コントローラ3(データセンター)を通じて読み込まれた、監視対象設備2から収集される各種機器から出力される信号に応じたデータ(ファイリングデータ)が記憶される。
【0025】
図3は、本実施形態の監視制御システム1により実現される機能構成を示すブロック図である。
【0026】
サーバ10は、CPU10Aにより重要情報リマインダプログラム10D1を実行することにより、重要情報リマインダ処理によるリマインド方法をするサーバ機能を実現する。サーバ機能は、リマインド周期設定機能20、リマインド種類設定機能21、リマインド表示方法設定機能22、リマインド表示時間帯設定機能23、リマインド表示機能24、受信機能25、リマインド確認履歴表示機能26を含む。
【0027】
表示システム16は、サーバ10の制御のもとで監視画面機能を実現する。表示システム16は、サーバ10あるいは情報処理装置12からの指示に応じて、各種の情報を画面(例えば、マルチモニタ)において表示させる。表示システム16は、例えば各種の設定画面16A、監視対象設備2の状況を表示する監視画面16B、重要情報リマインダ処理によって表示されるリマインドガイダンスメッセージ16C、管理者等による指示に応じてリマインド履歴情報を表示させるリマインド確認画面16Dなどを表示させる。
【0028】
リマインド周期設定機能20は、例えば、監視対象設備(機器から出力される信号)毎に、監視対象設備の状況確認を監視員に促すためのリマインド通知を表示するリマインド周期を設定する。リマインド周期設定機能20は、例えば予め管理者によって設定されたリマインド種類に応じたリマインド周期を、リマインド設定情報として設定ことができる。
【0029】
リマインド種類設定機能21は、リマインド種類を設定する。
【0030】
リマインド種類は、リマインド通知の周期の設定条件の種類を示すもので、例えば、予め決められた周期に固定する「定周期」と、監視対象設備の状況を示すデータに応じて動的に変更する「接近度合い」「差分」がある。リマインド種類として「接近度合い」あるいは「差分」が設定された場合には、リマインド周期設定機能20は、監視対象設備の状況を示すデータが異常状態に近づくに従って、リマインド通知の周期が短くなるように動的にリマインド周期を設定する。「接近度合い」「差分」の詳細については後述する(
図6参照)。
【0031】
なお、リマインド種類では、「定周期」「接近度合い」「差分」の何れか1つを選択して設定するだけでなく、組合わせて設定することも可能である。例えば、「定周期」と「接近度合い」、「定周期」と「差分」の組合せにより設定することも可能である。
【0032】
リマインド表示方法設定機能22は、リマインド表示機能24によるリマインド通知の表示方法(リマインド表示方法)を、リマインド設定情報として設定する。
【0033】
リマインド表示時間帯設定機能23は、リマインド表示機能24によりリマインド通知を表示させる時間帯(リマインド時間帯)、例えば、監視員がリマインド通知を確認できる時間帯を、リマインド設定情報として設定する。
【0034】
リマインド周期設定機能20、リマインド種類設定機能21、リマインド表示方法設定機能22及びリマインド表示時間帯設定機能23は、表示システム16に表示される設定画面16Aに対する、管理者や監視員による情報処理装置12での操作により入力される指示に応じて各種の設定を実行する。なお、表示システム16に設定画面16Aを表示させて設定を実行するだけでなく、情報処理装置12において設定画面を表示させて、管理者や監視員による設定操作を実行させるようにしても良い。
【0035】
リマインド表示機能24は、受信機能25によりコントローラ3から読み込まれた、監視対象設備2の状況を示すデータに応じてリマインド周期設定機能20により設定されたリマインド周期で、監視対象設備2についてのリマインド通知を表示させる。リマインド通知は、例えば表示システム16(リマインドガイダンスメッセージ16C)や情報処理装置12のディスプレイにおける画面、さらには電子メールやSMS、SNSなどを利用して、外部の電子機器(例えば、スマートフォン)の画面に表示させることができる。
【0036】
リマインド表示機能24は、リマインド通知を表示システム16等の画面に表示させ、この表示されたリマインド通知(例えば、リマインドガイダンスメッセージ16C)に対する指示が入力された場合に、監視対象設備2の状況を示す監視画面16Bに展開(表示)させる。展開された監視画面16Bでは、例えばリマインド通知の対象とする監視対象設備2(機器など)から収集されたデータに基づく、機器から収集された信号の値や値の変化に応じたグラフィック画面やトレンドグラフ画面が表示される。
【0037】
また、リマインド表示機能24は、リマインド通知を表示させたことをリマインド履歴情報10D3として記録する。
【0038】
受信機能25は、サーバ10のサーバ機能による処理に必要なデータを必要に応じてコントローラ3に要求し、当該データをコントローラ3から受信する。受信機能25は、例えば監視対象設備2の最新のデータの他、リマインド周期設定機能20によるリマインド周期の設定のために、監視対象設備(リマインド通知の対象とする機器など)と関連するデータ、例えば過去のデータ、監視対象設備の正常時のデータ、所定期間における平均値のデータなどを読み込む。なお、監視対象設備と関連するデータについては、サーバ10においてリマインド周期の設定に必要なデータを記録しておけば、コントローラ3からのデータの受信を省くことができる。
【0039】
リマインド確認履歴表示機能26は、リマインド表示機能24により記録されたリマインド履歴情報10D3を、例えば表示システム16(リマインド確認画面16D)や情報処理装置12のディスプレイにおける画面に表示させる。
【0040】
図4は、本実施形態におけるリマインド設定情報10D2の一例を示す図である。リマインド設定情報10D2は、例えば監視対象設備2の全体、あるいは監視対象設備2に含まれる機器ごと、監視画面においてグラフィック画面やトレンドグラフ画面が表示される信号ごとなど、リマインド通知が必要な任意の範囲ごとに、それぞれ異なる内容にて設定することができる。
【0041】
リマインド設定情報10D2には、例えばリマインド種類、リマインド周期、リマインド表示方法、リマインド時間帯などに関して設定された情報が含まれる。
【0042】
リマインド種類は、例えば、予め決められた周期に固定する「定周期」、監視対象設備の状況を示すデータに応じて動的に変更する「接近度合い」「差分」の何れかが選択される。なお、前述した「接近度合い」「差分」に限らず、監視対象設備の状況を示すデータが異常状態に近づくに従って、リマインド通知の周期を動的に設定することができる他のリマインド種類を設定できるようにしても良い。
【0043】
リマインド周期は、リマインド種類に応じて設定される、リマインド通知を表示させる周期である。リマインド種類が「定周期」に設定された場合、例えば「1ヶ月」「2週間」「1週間」の何れかが選択される。リマインド種類が「接近度合い」「差分」に設定された場合、監視対象設備の状況を示すデータが異常状態に近づくに従って、例えば「1ヶ月」「2週間」「1週間」のように周期が短くなるように動的に変更される。なお、「1ヶ月」「2週間」「1週間」のリマインド周期は一例であって、他の期間が設定されていても良いし、より多段階に周期が設定されても良い。
【0044】
リマインド表示方法は、リマインド通知を表示させる方法を示すもので、例えば、表示システム16の監視画面へのリマインドガイダンスメッセージ16Cの表示、情報処理装置12の画面での表示、担当者(監視員)宛ての電子メールやSMSの送信あるいはSNSを利用した通知、リマインド通知の対象とする監視対象設備2(機器)の状況を示すグラフィック画面やトレンドグラフ画面などの監視画面の自動表示、などを設定することができる。リマインド通知を表示する方法は、前述に限るものではなく、その他の方法を利用することも可能である。また、少なくとも1つの方法が設定されるものとし、複数の方法を任意に組合わせて設定することもできる。
【0045】
リマインド時間帯は、リマインド通知を表示させる時間帯(例えば、曜日、時間、日付、リマインド通知の可否などの情報を含む)を示す。例えば、監視員による有人監視が行われている間にリマインド通知を表示させる場合には、監視員がリマインド通知を確認できる時間帯を設定することができる。例えば、平日夜間、土日、祝祭日などの無人となる間にリマインド通知が必要な状況と判定された場合であっても、有人監視が行われている時間帯を設定しておくことで、監視員がリマインド通知を確認できる時間帯にリマインド通知を表示させることができる。
【0046】
具体的には、例えば
図4に示すように、「平日」(月曜日から金曜日)には「9:00-17:00」、「平日夜間」には「9:00-17:00」(実質、翌日)、「土日」には「9:00-17:00」(実質、月曜日)、「祝祭日」(会社の休業日)には「指定曜日と時間」あるいは「指定日と時間」を任意に指定することができる。また、「祝日」についてリマインド通知の可否を設定できるようにしている。
【0047】
前述した例では、有人監視/無人に基づいてリマインド時間帯を設定しているが、有人監視の間のさらに限定した時間帯(例えば、平日「9:00-10:00」、月曜日「9:00-9:30」)を設定することで、リマインド通知の対象とする監視対象設備2について、リマインド通知に基づく確認をする業務の実施時間を特定することも可能である。
【0048】
なお、リマインド時間帯は、リマインド表示方法に設定される方法別に設定するようにしても良い。例えば、表示システム16あるいは情報処理装置12を対象とするリマインド表示方法(例えば、ガイダンスメッセージ表示、監視画面の自動表示など)が設定されている場合には、有人監視が行われている曜日/時間をリマインド時間帯として設定する。また、担当者(監視員)宛ての電子メールやSMSの送信あるいはSNSを利用した通知が設定されている場合には、有人監視が行われていない時間を含めてリマインド時間帯として設定する。
【0049】
図5は、本実施形態におけるリマインド履歴情報10D3の一例を示す図である。
【0050】
リマインド履歴情報10D3は、例えば、リマインド通知をしたリマインド種類(リマインド通知の周期の設定条件の種類「定周期」「接近度合い」「差分」)、リマインド対象信号(監視対象設備2の設備など)の値、リマインド確認日時、ガイダンスメッセージからの監視画面への展開有無、リマインド表示方法などのデータが含まれる。ガイダンスメッセージからの監視画面への展開「有」のデータは、表示システム16に表示されたリマインドガイダンスメッセージ16Cを監視員が確認し、リマインドガイダンスメッセージ16Cから監視画面16Bを展開させて、リマインド通知の対象とする監視対象設備2(機器)の状況をグラフィック画面やトレンドグラフ画面により確認したことを示す。これにより、管理者は、リマインド確認履歴表示機能26によってリマインド確認画面16Dを表示させて、監視員がリマインド通知の対象とする監視対象設備2(機器)の状態を確認しているか状況をみることができる。
【0051】
図6は、本実施形態におけるリマインド設定情報10D2のリマインド種類として「接近度合い」「差分」が設定された場合のリマインド周期の設定条件を示す図である。
【0052】
図6(A)は、リマインド種類として「接近度合い」が場合の設定条件を示す。リマインド種類として「接近度合い」が設定された場合には、リマインド対象とする監視対象設備2(機器)から収集されたデータ(信号の値を示す)を異常と判定するしきい値との接近度合いに応じてリマインド周期を設定する。
【0053】
図6(A)に示す具体例では、接近度合いが「20%以上」離れている場合には、「リマインドなし」とすることを示す。同じく接近度合いが「10%以上20%未満」離れている場合には「1ヶ月周期」、「5%以上10%未満」離れている場合には「2週間周期」、「5%未満」離れている場合には「1週間周期」のリマインド周期とすることを示す。
【0054】
すなわち、
図6(A)に示す具体例のようにして、異常と判定するしきい値に、監視対象設備2(機器)から収集されたデータが接近するにしたがって、短い周期でリマインド通知が表示されるように設定することができる。
【0055】
図6(B)は、リマインド種類として「差分」が場合の設定条件を示す。リマインド種類として「差分」が設定された場合には、リマインド対象とする監視対象設備2(機器)から収集されたデータ(信号の値を示す)と、監視対象設備(リマインド通知の対象とする機器など)と関連するデータとの差分に応じてリマインド周期を設定する。関連するデータは、基本的に、監視対象設備が正常動作している時に収集されたデータに基づくデータである。
【0056】
関連するデータとしては、例えば同じ監視対象設備の過去のデータ、監視対象設備の正常時のデータ、所定期間における平均値のデータなどあり、何れかを予め選択しておくことができる。例えば、過去のデータを選択する場合には、対象とする過去(例えば、1年前、1ヶ月前)を指定する。同様にして、所定期間における平均値のデータを選択する場合には、対象とする所定期間(例えば、○○年○月○日から○○年○月○日、○○年○月○日から1ヶ月など)を指定する。
【0057】
図6(B)に示す具体例では、差分が「5未満」の場合には、「リマインドなし」とすることを示す。同じく「差分」が「5以上10未満」の場合には「1ヶ月周期」、「10以上20未満」の場合には「2週間周期」、「20以上」の場合には「1週間周期」のリマインド周期とすることを示す。
【0058】
すなわち、
図6(B)に示す具体例のようにして、予め選択された関連するデータ(監視対象設備の正常動作時)との差分が大きくなるにしたがって、短い周期でリマインド通知が表示されるように設定することができる。
【0059】
こうして、リマインド種類として「接近度合い」「差分」を設定しておくことで、リマインド通知の対象とする監視対象設備2(機器など)から収集されたデータが異常状態に近づくに従ってリマインド周期を短くし、また正常状態に戻るようになるに従ってリマインド周期を長くし、さらに正常状態ではリマインドなしに設定することができる。
【0060】
これにより、監視対象である設備について異常が検出される前に、適切なタイミングで監視員に対して設備の確認を促すことが可能となり、無駄な作業の増加を抑制して運用保守コストが増大しないようにでき、また重要な変化の見落としがないように適切なタイミングで確認作業をさせることができる。
【0061】
次に、本実施形態における情報処理装置12の動作について説明する。
【0062】
図7は、本実施形態におけるサーバ10による重要情報リマインダ処理を説明するためのフローチャートである。
【0063】
まず、監視対象設備2についてリマインド通知をさせる場合には、該当する監視対象設備2(機器など)に対応するリマインド設定情報10D2が設定される。サーバ10(CPU10A)は、例えば情報処理装置12の監視員などの操作によってリマインド設定情報の作成が指示された場合、リマインド設定情報の設定画面16Aを表示システム16(あるいは情報処理装置12)に表示させる。CPU10Aは、各設定機能20,21,22,23により、例えば情報処理装置12の入力操作に対する監視員による操作により入力された指示に応じて、設定画面16Aを通じて各種の情報を設定する。
【0064】
リマインド種類設定機能21は、リマインド種類設定用の設定画面を表示させ、設定画面を通じて入力された「定周期」「接近度合い」「差分」の何れか、あるいは組合わせに応じてリマインド種類を設定する(ステップS0)。
【0065】
同様にして、リマインド表示方法設定機能22は、リマインド表示方法設定用の設定画面を表示させ、設定画面を通じて入力されたリマインド通知の表示方法の指定に応じてリマインド表示方法を設定する(ステップS1)。
【0066】
例えば、表示システム16の監視画面におけるリマインドガイダンスメッセージ16Cの表示、情報処理装置12の画面での表示、担当者(監視員)宛ての電子メールやSMSの送信あるいはSNSを利用した通知、リマインド通知の対象とする監視対象設備2(機器)の状況を示すグラフィック画面やトレンドグラフ画面などの監視画面の自動表示、などから少なくとも1つを選択させる。
【0067】
同様にして、リマインド表示時間帯設定機能23は、リマインド時間帯設定用の設定画面を表示させ、設定画面を通じて入力されたリマインド時間帯の指定に応じてリマインド時間帯を設定する(ステップS2)。
【0068】
例えば、平日、平日夜間、土日、祝祭日などのそれぞれについて、リマインド通知が必要な状況と判定された場合にリマインド通知する時間を指定させる。また、リマインド通知の可否などを選択させることもできる。
【0069】
リマインド周期設定機能20は、リマインド種類設定機能21により設定されたリマインド種類に応じて、リマインド周期を設定する(ステップS3)。リマインド種類として「定周期」が設定された場合には、リマインド周期設定機能20は、リマインド周期設定画面を表示させ、設定画面を通じて、リマインド周期として、例えば「1ヶ月」「2週間」「1週間」の何れかが選択させる。
【0070】
また、リマインド周期設定機能20は、リマインド種類として「接近度合い」「差分」の何れかが設定された場合には、初期設定として「リマインドなし」を設定する。
【0071】
こうして、各設定機能20,21,22,23により設定された情報は、リマインド設定情報10D2として記録する(ステップS4)。
【0072】
なお、リマインド設定情報は、例えば情報処理装置12からの設定変更の指示に応じて、任意のタイミングで変更することができる。CPU10Aは、情報処理装置12からの設定変更の指示に応じて(ステップS5、Yes)、前述と同様にして、各設定機能20,21,22,23による設定を実行させる(ステップS0~S4)。この場合、設定機能20,21,22,23による全ての設定をする必要は無く、設定変更な情報について個別に設定することができる。
【0073】
リマインド表示機能24は、監視対象設備2に対してリマインド設定情報10D2が記録されると、このリマインド設定情報10D2を読込み、この情報に従ってリマインド通知のための処理を実行する。
【0074】
リマインド表示機能24は、定周期でリマインド通知の実行タイミングをチェックする(ステップS7)。
【0075】
リマインド種類が「定周期」に設定されている場合、リマインド表示機能24は、リマインド周期に該当するリマインド実行タイミングと判定される場合には、リマインド設定情報のリマインド表示方法の設定に従って、リマインド通知を表示させる(ステップS8)。なお、実行タイミングのチェック時がリマインド設定情報のリマインド時間帯に設定されたリマインド通知を表示する時間帯ではない場合(例えば、平日夜間、祝祭日など)、リマインド時間帯に設定された設定内容に従って、例えば、翌日以降のリマインド時間帯として設定された時間帯にリマインド通知の表示を実行する(ステップS8)。
【0076】
リマインド表示機能24は、リマインド通知の表示をさせた場合、リマインド通知を表示させたことをリマインド履歴情報10D3として記録する(ステップS9)。
【0077】
リマインド種類が「接近度合い」に設定されている場合、リマインド周期設定機能20は、受信機能25を通じて、定周期で監視対象設備の状況を示す現在値のデータを読込む(ステップS10、Yes→S11)。
【0078】
リマインド周期設定機能20は、予め設定された、監視対象設備2(機器)から収集されたデータを異常と判定するしきい値と、監視対象設備2(機器)から収集されたデータとの接近度合いを求め、例えば、
図6(A)に示すリマインド周期の設定条件に従って、接近度合いに応じたリマインド周期を決定する。
【0079】
リマインド表示機能24は、リマインド周期設定機能20によって決定されたリマインド周期に従って、リマインド通知を表示するか判定する(ステップS12)。すなわち、リマインド周期が「リマインドなし」から「1ヶ月周期」に変更された場合、あるいは前回のリマインド通知から設定条件に従って決定されたリマインド周期が経過している場合には、リマインド通知を表示すると判定する。
【0080】
ここで、リマインド通知を表示すると判定された場合(ステップS13、No)、リマインド表示機能24は、リマインド設定情報10D2に基づいて、リマインド通知を表示するタイミングを示すリマインド表示設定をする(ステップS14)。すなわち、リマインド通知の表示の判定時がリマインド設定情報のリマインド時間帯に設定されたリマインド通知を表示する時間帯ではない場合(例えば、平日夜間、祝祭日など)、リマインド時間帯に設定された設定内容に従って、例えば、翌日以降のリマインド時間帯として設定された時間帯にリマインド通知の表示を実行することを示すリマインド表示設定をする。
【0081】
リマインド表示機能24は、リマインド表示設定が示すリマインド通知の表示を実行するタイミングとなった場合(ステップS7、Yes)、リマインド設定情報のリマインド表示方法に設定された表示方法によりリマインド通知の表示を実行する(ステップS8)。
【0082】
リマインド表示機能24は、リマインド通知の表示をさせた場合、リマインド通知を表示させたことをリマインド履歴情報10D3として記録する(ステップS9)。
【0083】
リマインド種類が「差分」に設定されている場合、リマインド周期設定機能20は、受信機能25を通じて、定周期で監視対象設備の状況を示す現在値のデータを読込む(ステップS10、Yes→S11)。
【0084】
リマインド周期設定機能20は、予め選択された関連するデータと、監視対象設備2(機器)から収集されたデータとの差分を求め、例えば、
図6(B)に示すリマインド周期の設定条件に従って、差分に応じたリマインド周期を決定する。
【0085】
リマインド表示機能24は、リマインド周期設定機能20によって決定されたリマインド周期に従って、リマインド通知を表示するか判定する(ステップS12)。すなわち、リマインド周期が「リマインドなし」から「1ヶ月周期」に変更された場合、あるいは前回のリマインド通知から設定条件に従って決定されたリマインド周期が経過している場合には、リマインド通知を表示すると判定する。
【0086】
ここで、リマインド通知を表示すると判定された場合(ステップS13、No)、リマインド表示機能24は、リマインド設定情報10D2に基づいて、リマインド通知を表示するタイミングを示すリマインド表示設定をする(ステップS14)。すなわち、リマインド通知の表示の判定時がリマインド設定情報のリマインド時間帯に設定されたリマインド通知を表示する時間帯ではない場合(例えば、平日夜間、祝祭日など)、リマインド時間帯に設定された設定内容に従って、例えば、翌日以降のリマインド時間帯として設定された時間帯にリマインド通知の表示を実行することを示すリマインド表示設定をする。
【0087】
リマインド表示機能24は、リマインド表示設定が示すリマインド通知の表示を実行するタイミングとなった場合(ステップS7、Yes)、リマインド設定情報のリマインド表示方法に設定された表示方法によりリマインド通知の表示を実行する(ステップS8)。
【0088】
リマインド表示機能24は、リマインド通知の表示をさせた場合、リマインド通知を表示させたことをリマインド履歴情報10D3として記録する(ステップS9)。
【0089】
図8は、本実施形態におけるリマインド表示方法として、監視画面へのリマインドガイダンスメッセージ16Cの表示が設定された場合の表示例を示す図である。
【0090】
図8に示す例では、監視画面D1において、監視対象設備2について確認を促すガイダンスメッセージ16Cを表示させている。また、ガイダンスメッセージ16Cには、監視対象設備2の状況を示す監視画面16Bへの展開(表示)を指示することができるボタンD12(あるいはリンク)が設けられている。
【0091】
リマインド表示機能24は、例えば監視員による情報処理装置12の入力装置の操作により、ボタンD12(あるいはリンク)に対する指示が入力された場合に、リマインド通知の対象とした監視対象設備2の状況を示す監視画面16Bを表示させる。
【0092】
ガイダンスメッセージ16Cから展開する監視画面16Bは、予め特定の監視画面を設定するか、リマインド対象とする監視対象設備2の状況を示すグラフィック画面やトレンドグラフ画面を監視制御システム内で検索してヒットした画面を表示する。
【0093】
図9は、本実施形態における監視画面16Bの一例を示す図である。監視画面16Bでは、例えば複数の異なる監視対象設備2(機器)の状況を示すトレンドグラフD21と、監視対象設備2(機器)の状況を示す各種のデータD22が表示されている。
【0094】
図9の監視画面16Bには、リマインド対象とする監視対象設備2の状況を示すトレンドグラフD23が含まれている。従って、監視員は、
図8に示すように、リマインドガイダンスメッセージ16Cから展開表示させた監視画面16Bにおいて、リマインド通知された監視対象設備2の状況を詳細に確認することができる。
【0095】
リマインド表示機能24は、リマインドガイダンスメッセージ16Cから監視画面16Bを展開させた場合には、リマインド履歴情報10D3に、ガイダンスメッセージからの監視画面への展開「有」のデータを設定する。
【0096】
例えば、情報処理装置12の入力装置に対する管理者による操作によって、リマインド確認履歴表示が指示された場合(ステップS6、Yes)、リマインド確認履歴表示機能26は、リマインド履歴情報10D3に設定されたデータに応じて、リマインド確認画面16Dを表示システム16(あるいは情報処理装置12)の画面に表示させる(ステップS15)。リマインド確認画面16Dでは、
図5に示すリマインド履歴情報として記録された各データの内容を表示させる。
【0097】
これにより、管理者は、重要情報リマインダ処理によってリマインド通知が表示された履歴を容易に確認することができる。特に、管理者は、リマインド確認履歴表示機能26によってリマインド確認画面16Dを表示させて、監視員がリマインド通知の対象とする監視対象設備2(機器)の状態を確認しているか状況をみることができる。
【0098】
このようにして、本実施形態における監視制御システム1では、監視対象設備2から収集されるデータが異常判定値を超えて警報が発報される前に、監視対象設備2から収集されるデータに応じて適切なタイミングでリマインド通知を表示させることができる。すなわち、警報が通知されてから異常が発生した監視対象設備2に対処するのではなく、異常発生前に対処することで、適切なタイミングで機器のメンテナンスや部品交換ができる様になる。それによって、設備の寿命を延ばし、機器の故障などによりシステムの運用に支障が出るリスクおよび運用保守コストを減らすことができる。
【0099】
なお、前述した説明では、リマインド通知を表示することによって、監視対象設備の状況確認を監視員に促すとしているが、リマインド通知については、他の方法によって監視員に伝える表示することも可能である。例えば、音(警告音、音声メッセージなど)、プリンタやFAX等による印刷、携帯機器に設けられたバイブレータ等による振動、照明(点灯、点滅)などの出力によって、リマインド通知を監視員に伝えるようにしても良い。
【0100】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0101】
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
【符号の説明】
【0102】
1…監視制御システム、2…監視対象設備、3…コントローラ、10…サーバ、10A…CPU、10B…メモリ、10C…通信装置、10D…記憶装置、10D1…重要情報リマインダプログラム、10D2…リマインド設定情報、10D3…リマインド履歴情報、12(12-1,12-2,12-N)…情報処理装置、14…ネットワーク、16…表示システム、16A…設定画面、16B…監視画面、16C…リマインドガイダンスメッセージ、16D…リマインド確認画面、20…リマインド周期設定機能、21…リマインド種類設定機能、22…リマインド表示方法設定機能、23…リマインド表示時間帯設定機能、24…リマインド表示機能、25…受信機能、26…リマインド確認履歴表示機能。