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特開2024-14630ルームガラリ及びルームガラリの設置構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014630
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】ルームガラリ及びルームガラリの設置構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/70 20060101AFI20240125BHJP
【FI】
E04B1/70 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117597
(22)【出願日】2022-07-22
(71)【出願人】
【識別番号】390004145
【氏名又は名称】城東テクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】新東 祝
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001DB02
2E001FA12
2E001GA18
2E001HD11
2E001NA07
2E001NB03
2E001NC03
2E001ND02
(57)【要約】
【課題】ルームガラリを設置した後であっても、居住者等が床下に手を入れて清掃可能とする。
【解決手段】ルームガラリ1は、床面に設けられた四角形状の通気開口に設置される。ルームガラリ1は、複数の開口(21a、22a、23a)が形成された蓋2と、蓋2を支持する受枠5及び一対の固定プレート6を有する。一対の固定プレート6は、固定プレート61及び固定プレート62を有する。固定プレート61及び固定プレート62は、通気開口の一辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、受枠5を着脱容易に支持する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に設けられた四角形状の通気開口に設置されるルームガラリであって、
複数の開口が形成された蓋、
前記蓋を支持する受枠、及び
前記通気開口の一辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、前記受枠を着脱容易に支持する一対の第1固定プレートを有することを特徴とするルームガラリ。
【請求項2】
前記通気開口の一辺方向と交差する他辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、前記受枠を着脱容易に支持する一対の第2固定プレートをさらに有することを特徴とする請求項1に記載のルームガラリ。
【請求項3】
前記第1固定プレートは、前記通気開口の前記一辺方向に沿う両側間に架け渡されるように固定されることを特徴とする請求項1又は2のルームガラリ。
【請求項4】
前記蓋は、前記受枠の前記一辺方向の両端部であって前記第1固定プレートの上方を覆う一対の端部キャップを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のルームガラリ。
【請求項5】
前記受枠は、少なくとも前記一辺方向の両側部に沿って取り付けられた補強金属板を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のルームガラリ。
【請求項6】
前記受枠は、金属製の外枠と、該外枠よりも前記一辺方向の長さ寸法が短い樹脂製の内枠と、を有し、前記内枠が前記外枠の前記一辺方向の両端部を空けて当該外枠に上方から取り付けられてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のルームガラリ。
【請求項7】
前記受枠は、前記一辺方向に沿う両側縁上端に外方向に僅かに拡がるフランジ部を有し、前記固定プレートに上方から下方へ付勢させて取り付けられて前記固定プレートに着脱容易に支持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のルームガラリ。
【請求項8】
複数の開口が形成された蓋、及び前記蓋を支持する受枠を有するルームガラリの設置構造であって、
前記ルームガラリを、床面に設けられた通気開口内の側面に固定された固定プレートに対して前記受枠を着脱可能に取り付けることで前記床面に設置することを特徴とするルームガラリの設置構造。
【請求項9】
複数の開口が形成された蓋、及び前記蓋を支持する受枠を有するルームガラリの設置構造であって、
前記ルームガラリを、床面に設けられた通気開口内の断部に埋め込まれたナット対して前記受枠の両端部に設けたネジ孔からネジを締結して着脱可能に取り付けることで前記床面に設置することを特徴とするルームガラリの設置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルームガラリ及びルームガラリの設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物内の床上空間と床下空間との間で換気用の空気や空調用の空気を循環させるなどのために、床面に設けられた開口に床用ガラリ(以下、「ガラリ」又は「ルームガラリ」と称することがある)が配置されている。近年に至っては、通気口を開閉できる開閉式のガラリが好まれるようになってきている。
【0003】
この開閉式のガラリとして、例えば、特許文献1には、シャッター操作部材6の操作に伴うシャッター板5のスライド移動で、ガラリ本体3にある多数個の通風口Sの位置に対してシャッター板5に設けられている多数個の開口の位置を横移動させて、ガラリ1を開閉させる構造のものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3198535号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のガラリにおいて、ガラリ1を床面に設置する場合には、床材50に受枠2の側壁2dが嵌入する大きさの開口を形成し、床材50の下方の捨張51に、このガラリ1の段部2cの載置面を確保した開口52を形成し、開口52の上方からこのガラリ1を嵌入支持させるようにしている。また、受枠5には、その下方開口を覆うように防虫網15が調節されている。そのため、ガラリ1を床の開口52に嵌入して取り付けると、受枠2を容易に取り外すことはできない構造となっている。よって、ガラリ1から床下へ飲料水やペットの尿等の液体が浸入しても、ガラリ1(受枠2)を取り外して清掃することはできない。
【0006】
本発明の目的は、ルームガラリを設置した後であっても、居住者等が床下に手を入れて清掃可能としたルームガラリ及びルームガラリの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示されるルームガラリは、床面に設けられた四角形状の通気開口に設置されるルームガラリであって、複数の開口が形成された蓋、前記蓋を支持する受枠、及び前記通気開口の一辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、前記受枠を着脱容易に支持する一対の第1固定プレートを有する。
【0008】
上記構成によると、第1固定プレートを通気開口内に固定し、ルームガラリを通気開口内に設置した後、蓋及び受枠を含むルームガラリ本体を固定プレートから室内側に容易に取り外すことができる。ルームガラリ本体を取り外すと、床下に手でアプローチできる開口が形成されているので、床下に液状物が浸入したとしても、居住者等が床下に手を入れる等して清掃可能とできる。
【0009】
上記構成において、前記通気開口の一辺方向と交差する他辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、前記受枠を着脱容易に支持する一対の第2固定プレートをさらに有してもよい。
【0010】
上記構成によると、通気開口の一辺方向に離れた一対の第1固定プレートと、通気開口の他辺方向に離れた一対の第2固定プレートと、によって、蓋及び受枠を含むルームガラリ本体をより強く支持することができる。
【0011】
また、上記構成において、前記第1固定プレートは、前記通気開口の前記一辺方向に沿う両側間に架け渡されるように固定されていてもよい。
【0012】
上記構成によると、蓋及び受枠を含むルームガラリ本体が、通気開口の一辺方向と交差する方向の全幅又は全長にわたって、第1固定プレートに支持される。これにより、例えば、蓋の上に人が乗ったときに、蓋が弛まないように受枠をしっかりと下から支持することができる。
【0013】
また、上記構成において、前記蓋は、前記受枠の前記一辺方向の両端部であって前記第1固定プレートの上方を覆う一対の端部キャップを有してもよい。
【0014】
上記構成によると、端部キャップにより、受枠の両端部を第1固定プレートへ取り付けた部分が隠れる。この状態で、一対の端部キャップ間にある中央主部を取り外すことができるため、意匠性が高い。また、一対の端部キャップを取り外すことで、第1固定プレート上にアプローチでき、受枠を蓋ごと取り外すことができる。
【0015】
また、上記構成において、受枠は、少なくとも前記一辺方向の両側部に沿って取り付けられた補強金属板を有してもよい。
【0016】
上記構成により受枠の一辺方向の強度が向上する。受枠を第1固定プレートだけで支持しても、蓋の上に人が乗ったときに蓋が弛まないようにできる。
【0017】
また、上記構成において、前記受枠は、金属製の外枠と、該外枠よりも前記一辺方向の長さ寸法が短い樹脂製の内枠と、を有し、前記内枠が前記外枠の前記一辺方向の両端部を空けて当該外枠に上方から取り付けられてなるものであってもよい。
【0018】
上記構成により、受枠の強度を一層向上でき、蓋の上に人が乗ったときの蓋の弛みを抑えることができる。
【0019】
また、上記構成において、前記受枠は、前記一辺方向に沿う両側縁上端に外方向に僅かに拡がるフランジ部を有し、前記固定プレートに上方から下方へ付勢させて取り付けられて前記固定プレートに着脱容易に支持されてもよい。
【0020】
上記構成により、受枠のフランジ部を通気開口部周縁の床面上に隙間なく掛けて取り付けることができるので、ルームガラリを床面から浮き上がらないように設置できて、居住者などがルームガラリの縁で躓くのを抑えることができる。
【0021】
本明細書に開示されるルームガラリの設置構造は、複数の開口が形成された蓋、及び前記蓋を支持する受枠を有するルームガラリの設置構造であって、前記ルームガラリを、床面に設けられた通気開口内の側面に固定された固定プレートに対して前記受枠を着脱可能に取り付けることで前記床面に設置することを特徴とする。また、上記固定プレートに代えて、床面に設けられた通気開口内に、例えば床下地材を突出させて断部を形成し、この断部上に前記受枠の両端部を載置し、前記段部に埋め込まれたナット対して前記受枠の両端部に設けたネジ孔からネジを締結して、前記受枠を前記断部に着脱可能に取り付けることで前記床面に設置するようにしてもよい。
【0022】
上記構成によると、ルームガラリが固定プレートを介して床面に設置され、ルームガラリを固定プレートから室内側に容易に取り外すことができる。ルームガラリを取り外すと、床下に手でアプローチできる開口が形成されているので、床下に液状物が浸入したとしても、居住者等が床下に手を入れる等して清掃可能とできる。また、段部に受枠を取付けるときは、ルームガラリをより安全に着脱可能に設置することができる。
【0023】
上述したルームガラリ及びその設置構造は、戸建住宅、マンション等の集合住宅等において、また、床下空調(全館空調)の有無を問わず、広く適用することができるものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、ルームガラリを設置した後であっても、居住者等が床下に手を入れる等して清掃可能とできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1実施形態に係るルームガラリの設置構造の外観斜視図である。
図2図1に示すルームガラリの分解斜視図である。
図3】受枠、固定プレート、止め具、及び、固定具の分解斜視図である。
図4】(a)は外枠の端部の正面図であり、(b)は受枠の端部の正面図である。
図5】通気開口内に固定プレートが固定された状態を示す外観図である。
図6】固定プレートに取り付けられた受枠の端部の斜視図である。
図7】ルームガラリを床面に設置する工程を順に示す斜視図である。
図8】ルームガラリを床面に設置する工程を順に示す斜視図である。
図9】ルームガラリを床面に設置する工程を順に示す斜視図である。
図10】ルームガラリ本体を取り外す工程を順に示す斜視図である。
図11】ルームガラリ本体を取り外す工程を順に示す斜視図である。
図12】ルームガラリ本体を取り外す工程を順に示す斜視図である。
図13】第2実施形態における受枠、固定プレート、止め具、及び、固定具の分解斜視図である。
図14】第3実施形態における受枠、固定プレート、止め具、及び、固定具の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
〔第1実施形態〕
[ルームガラリの構成]
図1に、床面100にルームガラリ1が設置されたルームガラリの設置構造110を示している。床面100には、ルームガラリ1が配置される通気開口101が形成されている。本明細書において「床面にルームガラリが設置される」とは「床にルームガラリが設置される」ことと同じ意味である。また、「床面にルームガラリが配置される通気開口が形成されている」とは「床にルームガラリが配置される穴が形成されている」ことと同じ意味である。
【0027】
通気開口101は、平面視において、四角形状である。図1には、通気開口101が平面視において長方形状である場合を図示している。図1に示す通気開口101は1つのルームガラリ1を配置可能な大きさであるが、通気開口101が一方向にさらに長く、通気開口101に複数のルームガラリ1が長手方向に並んで配置されていてもよい。
【0028】
図2にルームガラリ1の分解図を示している。ルームガラリ1は、蓋2と、フィルター3と、風量調節部材4と、受枠5と、一対の固定プレート(一対の第1固定プレート)6と、止め具(11、12、13、14)と、固定具(15、16、17、18)とを有する。
【0029】
蓋2は、中央主部21と、中央主部21の両側に配置される一対の端部キャップ(22、23)と、を有する。中央主部21及び一対の端部キャップ(22、23)には、通気用の複数の開口(例えば、図2に示す「開口21a」、「開口22a」、「開口23a」)が形成されている。蓋2は、樹脂製である。樹脂として、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンが挙げられる。
【0030】
中央主部21は、ルームガラリ1の長手方向に長い。中央主部21は、下方に配置される2枚のフィルター3を覆う。中央主部21は、例えば、1つの部材から構成されていてもよく、長手方向の中央付近で分離する2つの部材から構成されていてもよい。
【0031】
一対の端部キャップ(22、23)は、ルームガラリ1の長手方向について、中央主部21の一方側に配置される端部キャップ22と、中央主部21の他方側に配置される端部キャップ23とを有する。一対の端部キャップ(22、23)は、後述する受枠5の外枠51の両端部に設けられた第1板部51M1及び第2板部51M2を覆う。
【0032】
フィルター3は、枠部31と、網目状のフィルター部32と、を有する。本実施形態では、2枚のフィルター3が、ルームガラリ1の長手方向に並んで配置される。
【0033】
風量調節部材4は、通気開口101(図1参照)の面積を変えるための部材である。風量調節部材4は、例えば、複数のシャッター板と、フィルター3とともにシャッター板を収納するシャッター蓋と、を有する。図2では、複数のシャッター板とシャッター蓋とを重ねて示している。シャッター板をルームガラリ1の長手方向にスライド移動させることにより、通気開口の面積を変えることができる。なお、風量調節部材4の構成は上記に限定されず、変更可能である。本実施形態では、2つの風量調節部材4が、ルームガラリ1の長手方向に並んで配置される。
【0034】
受枠5は、外枠51と、内枠52と、を有する。内枠52は、外枠51に、上方から取り付けられる。外枠51及び内枠52は、金属製又は樹脂製とし得るが、外枠を金属製にすることで補強面を向上でき、内枠を樹脂製にすることで安全面を向上できてより好ましい。内枠52と外枠51とは、例えばビス等によって固定するようにしているが、必ずしも固定されていなくてもよい。
【0035】
外枠51は、図3に示すように、一方向(X方向)に長く、且つ、略有底筒状である。外枠51は、外枠底部51Uと、外枠長辺側部(第1外枠長辺側部51L1、第2外枠長辺側部51L2)と、外枠短辺側部(第1外枠短辺側部51S1、第2外枠短辺側部51S2)とを有する。
【0036】
外枠底部51Uには、通気用の複数の外枠底部開口51aが形成されている。複数の外枠底部開口51aは、外枠底部51Uの長手方向に並んでいる。外枠底部開口51aは、外枠底部51Uの一方の長辺部付近から他方の長辺部付近まで開口し、外枠底部51Uを貫通している。隣り合う外枠底部開口51aの間は細い外枠桟(例えば、図3に示す「外枠桟51b」、「外枠桟51c」)で仕切られている。
【0037】
外枠底部51Uの長手方向両端部には、それぞれ、第1板部51M1及び第2板部51M2が設けられている。第1板部M1及び第2板部51M2は、それぞれ、外枠桟51bより幅広で、通気用の貫通孔が形成されていない。第1板部M1には、止め具(11、12)が嵌まる2つの止め孔(51m1、51m2)が形成されている。2つの止め孔51m1及び止め孔51m2は、ルームガラリ1の長手方向(X方向)に対して直交するY方向に離れている。第2板部M2には、止め具(13、14)が嵌まる2つの止め孔(51m3、51m4)が形成されている。2つの止め孔51m3及び止め孔51m4は、ルームガラリ1の長手方向(X方向)に対して直交するY方向に離れている。止め孔(51m1、51m2、51m3、51m4)は、平面視においてY方向に長い略楕円形である。
【0038】
第1外枠長辺側部51L1(補強金属板)及び第2外枠長辺側部51L2(補強金属板)は、ルームガラリ1の長手方向に長く、且つ、ルームガラリ1の長手方向に直交する方向に対向する。第1外枠長辺側部51L1の上端部及び第2外枠長辺側部51L2の上端部には、それぞれ、外方向に僅かに拡がる第1外枠フランジ部51l1及び第2外枠フランジ部51l2が形成されている。第1外枠フランジ部51l1及び第2外枠フランジ部51l2は、互いに反対方向に水平に延びている。
【0039】
外枠51の4箇所の隅部付近に、それぞれ、嵌合孔(51p、51q、51r、51s)が形成されている。外枠51の長手方向の一方側(図3中の右側)に形成された2つの嵌合孔51p及び嵌合孔51qは、第1外枠短辺側部51S1よりやや内側に形成されている。外枠51の長手方向の他方側(図3中の左側)に形成された2つの嵌合孔51r及び嵌合孔51sは、第2外枠短辺側部51S2よりやや内側に形成されている。また、第1外枠長辺側部51L1側に形成された嵌合孔51p及び嵌合孔51rは、第1外枠長辺側部51L1及び外枠底部51Uを貫通している。第2外枠長辺側部51L2側に形成された嵌合孔51q及び嵌合孔51sは、第2外枠長辺側部51L2及び外枠底部51Uを貫通している。
【0040】
内枠52は、図3に示すように、一方向に長く、且つ、略有底筒状である。内枠52は、内枠底部52Uと、内枠長辺側部(第1内枠長辺側部52L1、第2内枠長辺側部52L2)と、内枠短辺側部(第1内枠短辺側部52S1、第2内枠短辺側部52S2)とを有する。
【0041】
内枠底部52Uには、通気用の複数の内枠底部開口52aが形成されている。複数の内枠底部開口52aは、内枠底部52Uの長手方向に並んでいる。内枠底部開口52aは、内枠底部52Uを貫通し、内枠底部52Uの一方の長辺部付近から他方の長辺部付近まで開口している。隣り合う内枠底部開口52aの間は内枠桟52bで仕切られている。内枠桟52bは、外枠桟51bより幅広である。
【0042】
第1内枠長辺側部52L1(補強金属板)及び第2内枠長辺側部52L2(補強金属板)は、ルームガラリ1の長手方向(X方向)に長く、且つ、ルームガラリ1の長手方向に直交するY方向に対向する。第1内枠長辺側部52L1の上端部及び第2内枠長辺側部52L2の上端部には、それぞれ、外方向に僅かに拡がる第1内枠フランジ部52l1及び第2内枠フランジ部52l2が形成されている。第1内枠フランジ部52l1及び第2内枠フランジ部52l2は、それぞれ、第1内枠長辺側部52L1の上端部及び第2内枠長辺側部52L2の上端部において、互いに反対方向に水平に延びている。
【0043】
内枠52は、外枠51より、ルームガラリ1の長手方向に短い。内枠52は、外枠51の両端部の第1板部51M1及び第2板部51M2の分、外枠51より、ルームガラリ1の長手方向に短い。
【0044】
内枠52には、長手方向(X方向)中央付近に、内枠壁部52Fが形成されている。内枠壁部52Fは、内枠52内を2分する。内枠52内には、2分された一方側に図2に示す一方のフィルター3及び風量調節部材4が収容され、他方側にもう一方のフィルター3及び風量調節部材4が収容される。
【0045】
内枠52は、例えば、1つの部材から構成されていてもよく、長手方向の中央付近で分離する2つの部材から構成されていてもよい。
【0046】
内枠52は、外枠51に、上方から取り付けられる。内枠52は、中央付近の内枠壁部52Fが、外枠51の中央付近の外枠桟51cと重なるように、外枠51に取り付けられる。また、内枠52は、外枠51の両端部を空けて、外枠51取り付けられる。具体的には、内枠52が外枠51の両端部の第1板部51M1及び第2板部51M2と重ならないように、内枠52は外枠51に取り付けられる。
【0047】
図4(a)に、外枠51の一端部を上方から視た図を示している。外枠51に上方から内枠52を取り付けると、図4(b)に示すように、外枠51の端部の第2板部51M2が、内枠52と殆ど重ならない。そのため、内枠52を外枠51に取り付けた状態で、第2板部51M2に形成された止め孔51m3及び止め孔51m4が内枠52によって塞がらない。また、第2板部51M2に形成された嵌合孔51r及び嵌合孔51sが内枠52によって殆ど塞がらない。
【0048】
そのため、内枠52を外枠51に取り付けた状態で、止め孔51m3及び止め孔51m4に、それぞれ、図2に示す止め具13及び止め具14を挿し込むことができる(後述の図6参照)。また、図4に示す嵌合孔51r及び嵌合孔51sに、それぞれ、図3に示す固定プレート62の両端部(固定プレート61のプレート固定部(61B、61C)参照)を嵌めることができる(後述の図6参照)。
【0049】
さらに、図4(b)に示すように、内枠52が外枠51に取り付けられた状態では、内枠52の内枠底部開口52aと、図4(a)に示す外枠51の外枠底部開口51aとが重なり、図4(b)に示すように、受枠5を貫通した貫通孔5aが形成される。
【0050】
また、内枠52が外枠51に取り付けられた状態では、内枠52の第1内枠フランジ部52l1と外枠51の第1外枠フランジ部51l1とが重なる。内枠52の第2内枠フランジ部52l2と外枠51の第2外枠フランジ部51l2とが重なる。
【0051】
上記では、図2に示す、蓋2と、フィルター3と、風量調節部材4と、受枠5と、について説明した。以下では、蓋2と、フィルター3と、風量調節部材4と、受枠5と含めた部材を(図2参照)、「ルームガラリ本体120」と称することがある。また、「ルームガラリ本体120」から蓋2を除いた部材、言い換えると、フィルター3と、風量調節部材4と、受枠5とを含めた部材を「蓋無しルームガラリ本体130」と称することがある。「ルームガラリ本体120」及び「蓋無しルームガラリ本体130」は、図2に示す一対の固定プレート6に、止め具(11、12、13、14)を用いて、容易に着脱可能である。
【0052】
一対の固定プレート(一対の第1固定プレート)6は、図2に示すように、固定プレート61及び固定プレート62を有する。固定プレート61は、ルームガラリ1の長手方向の一端部に配置される。固定プレート62は、ルームガラリ1の長手方向の他端部に配置される。固定プレート61と固定プレート62とは同じ構成であるため、以下では、固定プレート61の構成について説明し、固定プレート62の説明を省略する。また、固定プレート62の各部を固定プレート61と同じ符号を用いて説明する。
【0053】
固定プレート61は、図3に示すように、プレート部61Aと、プレート部61Aの両側に形成されたプレート固定部(61B、61C)とを有する。
【0054】
プレート部61Aは、ルームガラリ1の長手方向(X方向)に直交するY方向に長い板状の部材である。プレート部61Aに、2つのプレート止め孔(61p1、61p2)が形成されている。プレート止め孔61p1とプレート止め孔61p2は、Y方向に離れている。
【0055】
プレート固定部61B及びプレート固定部61Cはそれぞれプレート部61AのY方向の一方側及び他方側に形成されている。プレート固定部61B及びプレート固定部61Cは、金属板を凸状又は山型に折り曲げて形成されている。プレート固定部61Bには、固定具15が通る固定貫通孔61bが形成されている。固定貫通孔61bは、プレート固定部61Bを斜め方向に貫通している。プレート固定部61Cにも、固定具16が通る固定貫通孔61cが形成されている。固定貫通孔61cは、プレート固定部61Cを斜め方向に貫通している。
【0056】
固定プレート61は、例えば、1枚の金属板を所定の形状に切断し、折り曲げる等により形成される。
【0057】
図5に、一対の固定プレート6が床面100の通気開口101に配置され、固定された状態を示している。図5では、一対の固定プレート6と固定具(15、16、17、18)を示し、ルームガラリ1の他の部材を省略している。
【0058】
床面100には、通気開口101の底部を確定する底面(床面)100Uと、通気開口101の長辺側部を確定する第1長辺側面100L1及び第2長辺側面100L2と、通気開口101の短辺側部を確定する第1短辺側面100S1及び第2短辺側面100S2と、が形成されている。
【0059】
固定プレート61は、第1短辺側面100S1の近くに配置されている。固定プレート62は、第2短辺側面100S2の近くに配置されている。固定プレート61と固定プレート62とは、通気開口101の長辺方向に離れている。固定プレート61と固定プレート62とは、第1長辺側面100L1と第2長辺側面100L2との間に架け渡されている。
【0060】
固定プレート61は、固定具15及び固定具16により、通気開口101内で、床面100に固定されている。
【0061】
固定具15は、プレート固定部61Bを貫通し、第1長辺側面100L1に挿し込まれている。具体的には、固定具15は、図3に示す固定プレート61のプレート固定部61Bの固定貫通孔61bを通って、図5に示す第1長辺側面100L1に挿し込まれている。
【0062】
固定具16は、プレート固定部61Cを貫通し、第2長辺側面100L2に挿し込まれている。具体的には、固定具16は、図2に示す固定プレート61のプレート固定部61Cの固定貫通孔61cを通って、図5に示す第2長辺側面100L2に挿し込まれている。
【0063】
他方の固定プレート62は、固定具17及び固定具18により、固定プレート61と同様に、通気開口101内で、床面100に固定されている。
【0064】
固定プレート61及び固定プレート62を床面100に固定する固定具(15、16、17、18)は特に限定されないが、例えば、釘、ネジが挙げられる。
【0065】
図6に、受枠5(外枠51、内枠52)が固定プレート62に取り付けられた状態を示している。図6では、床面100、通気開口101等を省略している。
【0066】
図6に示すように、外枠51の第2板部51M2が、固定プレート62の上に、配置される。外枠51の嵌合孔51rに、固定プレート62のプレート固定部61Bが嵌合する。外枠51の嵌合孔51sに、固定プレート62の他方のプレート固定部61Cが嵌合している。
【0067】
第2板部51M2に形成された止め孔51m3が固定プレート62に形成された図示しないプレート止め孔(図2に示す固定プレート61のプレート止め孔61p1に相当する孔))と重なり、重なった部分に止め具13が挿し込まれている。また、第2板部51M2に形成された止め孔51m4が、固定プレート62に形成された図示しないプレート止め孔(図2に示す固定プレート61のプレート止め孔61p2に相当する孔)と重なり、重なった部分に止め具14が挿し込まれている。止め具13及び止め具14により、受枠5が固定プレート62から外れない。
【0068】
図6には図示していないが、図5に示す固定プレート61側でも上記と同様な構成により、受枠5が固定プレート62に取り付けられる。
【0069】
受枠5を固定プレート62に取り付ける止め具(11、12、13、14)は特に限定されないが、例えば、ボルト、ネジが挙げられる。
【0070】
[ルームガラリの設置]
図7図9を参照しつつ、床面100にルームガラリ1を設置する工程の一例を説明する。
【0071】
図7(a)に示すルームガラリ1には、図2に示す固定具(15、16、17、18)が含まれていない。図7(a)に示すルームガラリ1から、蓋2の中央主部21を外し、図7(b)に示すように、両端部の端部キャップ22及び端部キャップ23を外す。これにより、ルームガラリ1から蓋2が外される(図8参照)。
【0072】
図8に示すように、受枠5は、止め具(11、12、13、14)を用いて、固定プレート61及び固定プレート62に取り付けられている。受枠5の内枠52内に、フィルター3及びシャッター4が収容されている。フィルター3、シャッター4、受枠5及び一対の固定プレート6がひとまとまりのセット体となっている。このセット体を、床面100の通気開口101に配置する。
【0073】
図9(a)に示すように、一方の固定プレート61を、固定具15及び固定具16により、床面100に固定する。他方の固定プレート62を、固定具17及び固定具18により、床面100に固定する。
【0074】
その後、図9(b)に示すように、蓋2の中央主部21と、両側の端部キャップ22及び端部キャップ23とを、受枠5の上に載せる。これにより、床面100にルームガラリ1が設置される。
【0075】
[ルームガラリ本体の着脱]
図10図12を参照しつつ、ルームガラリ本体を着脱する工程の一例を説明する。
【0076】
(ルームガラリ本体の取り外し)
図10(a)に示す、床面100にルームガラリ1が設置された状態から、蓋2の中央主部21と、両側の端部キャップ22及び端部キャップ23とを外す(図10(b)参照)。次に、止め具(11、12、13、14)を外す(図11参照)。そして、蓋無しルームガラリ本体130を取り出す(図12参照)。
【0077】
(ルームガラリ本体の取り付け)
上記と逆の工程を行う。具体的には、以下の工程を実施する。
図12に示すように、床面100の通気開口101内で固定プレート61及び固定プレート62が固定されている。蓋無しルームガラリ本体130を通気開口101に配置する(図11参照)。次に、図10(b)に示すように、止め具11、止め具12、止め具13及び止め具14を用いて、外枠51を固定プレート61及び固定プレート62に取り付ける。受枠5の上に、図10(a)に示すように、蓋2の中央主部21と、両側の端部キャップ22及び端部キャップ23とを載せる。
【0078】
以上のように、本実施形態によると、以下の効果が得られる。
【0079】
図10図12に順に示すように、床面100にルームガラリ1が設置された状態から、蓋2をとり、蓋無しルームガラリ本体130を固定プレート61及び固定プレート62から容易に取り外すことができる。蓋無しルームガラリ本体130を取り外すと、図12に示すように、居住者等が通気開口101へ手で容易にアプローチできる。これにより、床下に液状物が浸入したとしても、居住者等が床下に手を入れる等して清掃等が可能である。
【0080】
また、清掃等が終わった後は、図12図11図10(b)に順に示すように、蓋無しルームガラリ本体130を固定プレート61及び固定プレート62に容易に取り付けることができる。図10(a)に示すように、蓋2を載せると、容易に元の状態に戻すことができる。
【0081】
また、図5に示すように、固定プレート61及び固定プレート62がそれぞれ通気開口101の第1短辺側面100S1及び第2短辺側面100S2に沿って配置され、且つ、通気開口101の第1長辺側面100L1と第2長辺側面100L2との間に架け渡されるようにして固定されている。これにより、固定プレート61及び固定プレート62に取り付けられたルームガラリ本体130及び蓋2(図9(a)、図9(b)参照)は、ルームガラリ1の長手方向に直交する短辺方向の略全長にわたって、固定プレート61及び固定プレート62に支持される。これにより、例えば、蓋2の上に人が乗ったときに、蓋2が弛まないように受枠5をしっかりと下から支持することができる。
【0082】
また、図9(b)に示すように、ルームガラリ1の蓋2は、中央主部21の両側に端部キャップ22及び端部キャップ23を有する。端部キャップ22及び端部キャップ23は、図9(a)に示す受枠5の両端部を覆う。受枠5の両端部は固定プレート61及び固定プレート62に取り付けられており、止め具(11、12、13、14)などが存在する。端部キャップ22及び端部キャップ23により、受枠5が固定プレート61及び固定プレート62に取り付けた部分が隠れ、隠れた状態で蓋2の中央主部21を取り外すことができるため、意匠性が高い。
【0083】
また、図3に示すように、受枠5の外枠51の両側部に、第1外枠長辺側部51L1及び第2外枠長辺側部51L2が形成されているため、外枠51の強度、さらには受枠5の強度が向上する。そのため、固定プレート61及び固定プレート62で外枠51の両端部(第1板部51M1及び第2板部51M2)だけを支持しても、蓋2の上に人が乗ったときに蓋2が弛まないようになる。また、本実施形態では、受枠5の外枠51の長手方向の両側部にも、第1外枠短辺側部51S1及び第2外枠短辺側部51S2が形成されているため、外枠51の強度及び受枠5の強度がさらに向上する。また、受枠5の内枠52の両側部に、第1内枠長辺側部52L1及び第2内枠長辺側部52L2が形成されているため、内枠52の強度及び受枠5の強度がさらに向上する。さらに、受枠5の内枠52の長手方向の両側部にも、第1内枠短辺側部52S1及び第2内枠短辺側部52S2が形成されているため、内枠52の強度及び受枠5の強度がさらに向上する。
【0084】
また、図3に示すように、受枠5は、外枠51と内枠52とを有し、内枠52は外枠51よりルームガラリ1の長手方向に短い。受枠5は、上記内枠52が外枠51に両端部を空けて上方から取り付けられた構成である。受枠5の強度を一層向上でき、蓋2の上に人が乗ったときの蓋2の弛みを抑えることができる。
【0085】
また、図8に示す状態から、フィルター3、シャッター4、受枠5及び一対の固定プレート6がひとまとまりのセット体を通気開口101に配置し、図9(a)に示すように床面100に固定するとき、受枠5の第1外枠フランジ部51l1及び第1内枠フランジ部52l1と、第2外枠フランジ部51l2及び第2内枠フランジ部52l2とを、床面100(通気開口101の周縁部)に押し付け、受枠5を上方から下方へ付勢させながら、受枠5を床面100に固定する。これにより、受枠5の上記フランジ部と床面100との間に隙間が生じることなくルームガラリ1を設置することができる。ルームガラリ1が床面100から浮き上がらないことにより、居住者などがルームガラリ1で躓くのを抑えることができる。
【0086】
また、図6に示すように、止め具13及び止め具14が嵌まる止め孔51m3及び止め孔51m4が楕円形である。そのため、受枠5の位置合わせを行える。これにより、例えば、図4(a)に示す外枠51の外枠底部開口51aと、図4(b)に示す内枠52の内枠底部開口52aとが、完全に重なるようにすることができる。
【0087】
上述したルームガラリ1及びその設置構造は、戸建住宅、マンション等の集合住宅等において、また、床下空調(全館空調)の有無を問わず、広く適用することができるものである。
【0088】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係るルームガラリ及びその設置構造について、図13を参照しつつ以下に説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、一対の固定プレートなどである。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。また、図13では、ルームガラリの蓋2、フィルター3及び風量調整部材4を省略している。
【0089】
一対の固定プレート(一対の第1固定プレート)206は、図13に示すように、固定プレート261及び固定プレート262を有する。固定プレート261と固定プレート262とは同じ構成であるため、以下では、固定プレート262の構成について説明し、固定プレート261の説明を省略する。また、固定プレート261の各部を固定プレート262と同じ符号を用いて説明する。
【0090】
固定プレート262は、ルームガラリの長手方向(X方向)に長尺であり、外枠51と略同じ長さである。固定プレート262は、X方向に長い水平な水平プレート部262Aと、X方向に長い垂直な垂直プレート部262Bとを有する。固定プレート262は、X方向にみて、L字状である。
【0091】
水平プレート部262Aに外枠51が載せられる。水平プレート部262Aに、2つのプレート止め孔(262p1、262p2)が形成されている。2つのプレート止め孔(262p1、262p2)はX方向に離れている。プレート止め孔262p1及びプレート止め孔262p2は、それぞれ、外枠51の止め孔51m2及び止め孔51m4と重なり、止め具12及び止め具14が嵌まる。
【0092】
垂直プレート部262Bに、2つの固定貫通孔(262b1、262c1)が形成されている。2つの固定貫通孔(262b1、262c1)はX方向に離れている。固定貫通孔262b1及び固定貫通孔262c1は、固定具16及び固定具18を用いて床面に固定される。
【0093】
固定プレート262は、例えば、1枚の金属板を所定の形状に切断し、折り曲げる等により形成される。金属板として、固定プレート61で例示した金属板を使用することができる。
【0094】
固定プレート262は、図5に示す通気開口101に、水平プレート部262Aが外枠51に当接するように、且つ、垂直プレート部262Bが図5に示す第2長辺側面100L2に沿うように配置される。垂直プレート部262Bは、図13に示す固定具16及び固定具18を用いて第2長辺側面100L2に固定される。
【0095】
図13に示す固定プレート261は、図5に示す通気開口101に、水平プレート部262Aが外枠51に当接するように、且つ、垂直プレート部262Bが第1長辺側面100L1に沿うように配置される。垂直プレート部262Bは、図13に示す固定具15及び固定具17を用いて第1長辺側面100L1に固定される。
【0096】
また、図13に示す固定プレート261では、水平プレート部に形成された2つの止め孔が、それぞれ、外枠51の止め孔51m1及び止め孔51m3と重なり、止め具11及び止め具13が嵌まる。
【0097】
固定プレート261及び固定プレート262は、通気開口101の第1長辺側面100L1及び第2長辺側面100L2に沿って配置され、且つ、通気開口101の短辺方向に離れて配置される。
【0098】
上述した第2実施形態に係るルームガラリ及びその設置構造によっても、第1実施形態と同様な効果が得られる。
【0099】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態に係るルームガラリ及びその設置構造について、図14を参照しつつ以下に説明する。第3実施形態において第1実施形態と異なる点は、一対の固定プレートなどである。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。また、図14では、ルームガラリの蓋2、フィルター3及び風量調整部材4を省略している。
【0100】
第3実施形態に係るルームガラリは、図14に示すように、4つの固定プレート(361、362、363、364)を有する。4つの固定プレート(361、362、363、364)は同じ構成であるため、以下では、固定プレート362の構成について説明し、他の固定プレート(361、363、364)の説明を省略する。また、固定プレート(361、363、364)の各部を固定プレート362と同じ符号を用いて説明する。
【0101】
固定プレート362は、水平な水平プレート部362Aと、垂直な垂直プレート部362Bとを有する。固定プレート362は、X方向にみて、L字状である。
【0102】
水平プレート部362Aに外枠51が載せられる。水平プレート部362Aに、プレート止め孔362pが形成されている。垂直プレート部362Bに、固定貫通孔362bが形成されている。
【0103】
固定プレート362は、例えば、1枚の金属板を所定の形状に切断し、折り曲げる等により形成される。金属板として、固定プレート61で例示した金属板を使用することができる。
【0104】
4つの固定プレート(361、362、363、364)は、例えば、図5に示す通気開口101の4つの隅部付近に配置される。これにより、通気開口101の短辺方向に離れた部分及び長辺方向に離れた部分にそれぞれ固定プレートが配置される。
【0105】
図14に示す4つの固定プレート(361、362、363、364)のプレート止め孔362pは、それぞれ、外枠51の4つの止め孔(51m1、51m2、51m3、51m4)と重なり、止め具(11、12、13、14)が嵌まる。
【0106】
図14に示す固定プレート361及び固定プレート363は、垂直プレート部(362B)が第1長辺側面100L1図5参照)に沿うように配置される。垂直プレート部(362B)が固定具15及び固定具17(図14参照)を用いて第1長辺側面100L1に固定される。図14に示す固定プレート362及び固定プレート364は、垂直プレート部(362B)が第2長辺側面100L2図5参照)に沿うように配置される。垂直プレート部(362B)が固定具16及び固定具18(図14参照)を用いて第2長辺側面100L2に固定される。
【0107】
上述した第3実施形態に係るルームガラリ及びその設置構造によっても、第1実施形態と同様な効果が得られる。また、4つの固定プレート(361、362、363、364)によって、合計4箇所で蓋2及び受枠5を含むルームガラリ本体を支持するので、ルームガラリ本体をより強く支持することができる。
【0108】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0109】
例えば、上述の第1実施形態において、図1などに示すように、床面100に設けられた通気開口101は長方形状である。しかし、通気開口は正方形状でもよい。通気開口の形状に合わせて、複数のルームガラリが長手方向に直交する方向に並べられてもよい。また、ルームガラリが平面視において通気開口の形状に合う四角形状でもよい。
【0110】
また、上述の第1~第3実施形態において、図2などに示すように、蓋2が、両端部に、一対の端部キャップ(22、23)を有し、一対の端部キャップ(22、23)が中央主部21と分離可能である。しかし、蓋は、一対の端部キャップ(22、23)を有さなくてもよい。また、蓋は、中央主部21と一対の端部キャップ(22、23)とが一体になったものであってもよい。
【0111】
また、上述の第1~第3実施形態において、図3に示すように、外枠51に、第1外枠長辺側部51L1(補強金属板)及び/又は第2外枠長辺側部51L2(補強金属板)が形成されていなくてもよい。図3に示すように、内枠52に、第1内枠長辺側部52L1(補強金属板)及び/又は第2内枠長辺側部52L2(補強金属板)が形成されていなくてもよい。
【0112】
また、上述の第1~第3実施形態において、図3に示すように、外枠51に、第1外枠フランジ部51l1及び第2外枠フランジ部51l2が形成されているが、これらのフランジ部が形成されていなくてもよい。また、外枠短辺側部(第1外枠短辺側部51S1、第2外枠短辺側部51S2)にフランジ部が形成されていてもよい。
【0113】
また、上述の第1~第3実施形態において、図3に示すように、内枠52に、第1内枠フランジ部52l1及び第2内枠フランジ部52l2が形成されているが、これらのフランジ部が形成されていなくてもよい。
【0114】
また、上述の第1~第3実施形態において、図3に示すように、受枠5は外枠51と内枠52とを有するが、受枠5は一つの枠(例えば外枠51)から構成されていてもよい。
【0115】
また、固定プレートの構成、数、通気開口内での位置などは、上述の第1~第3実施形態で説明した構成、数、通気開口内での位置などに限らず、変更可能である。
【0116】
また、本発明のルームガラリの蓋及び受け枠の形状は変更可能である。例えば、上記実施形態では、蓋2及び内枠52を2つ並べて用いるようにしたが、これらを1つでもよいし、さらに同じサイズのもので数を増やすことで、ルームガラリ1の長さを長くしてもよい。また、上記実施形態では、固定プレート6を用いてルームガラリ(本体)1を取付けるようにしたが、固定プレート6に代えて、例えば、床を床下地材及び床面材とを有する2層以上の構成としておき、床面に設けられた通気開口内に床下地材を一部突出させて断部を形成し、この断部上に受枠5の両端部を載置し、受枠5を断部に着脱可能に取り付けることで床面にルームガラリ1を設置するようにしてもよい。このとき、受枠5の両端部にネジ孔を設けておき、段部にこれと対向するように埋め込まれたナットにネジで締結して設置することで、容易にルームガラリ1を着脱可能とし得る。
【符号の説明】
【0117】
1 ルームガラリ
2 蓋
2A 開口
3 フィルター
4 風量調節部材
5 受枠
5a 貫通孔
6 一対の固定プレート
11、12、13、14 止め具
15、16、17、18 固定具
21 中央主部
22、23 端部キャップ
51 外枠
51a 外枠底部開口
51b、51c 外枠桟
51L1 第1外枠長辺側部(補強金属板)
51l1 第1外枠フランジ部
51L2 第2外枠長辺側部(補強金属板)
51l2 第2外枠フランジ部
51S1 第1外枠短辺側部
51S2 第2外枠短辺側部
51M1 第1板部
51M2 第2板部
51m1、51m2、51m3、51m4 止め孔
51p、51q、51r、51s 嵌合孔
51U 外枠底部
52 内枠
52a 内枠底部開口
52b 内枠桟
52F 内枠壁部
52L1 第1内枠長辺側部
52l1 第1内枠フランジ部
52L2 第2内枠長辺側部
52l2 第2内枠フランジ部
52S1 第1内枠短辺側部
52S2 第2内枠短辺側部
52U 内枠底部
61、62、261、262、361、362、363、364 固定プレート
61A プレート部
61B、61C プレート固定部
61b、61c、262b1、262c1、362b 固定貫通孔
61p1、61p2、262p1、262p2、362p プレート止め孔
100 床面
100U 底面
100L1 第1長辺側面
100L2 第2長辺側面
100S1 第1短辺側面
100S2 第2短辺側面
101 通気開口
110 ルームガラリの設置構造
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-09-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に設けられた四角形状の通気開口に設置されるルームガラリであって、
複数の開口が形成された蓋、及び
前記蓋を支持する受枠を有し、
前記受枠の両端部に上下方向に止め具を挿通して前記通気開口に設置するための止め孔を設けたことを特徴とするルームガラリ。
【請求項2】
床面に設けられた四角形状の通気開口に設置されるルームガラリであって、
複数の開口が形成された蓋、
前記蓋を支持する受枠、及び
前記通気開口の一辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、前記受枠を着脱容易に支持する一対の第1固定プレートを有することを特徴とするルームガラリ。
【請求項3】
前記通気開口の一辺方向と交差する他辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、前記受枠を着脱容易に支持する一対の第2固定プレートをさらに有することを特徴とする請求項に記載のルームガラリ。
【請求項4】
前記第1固定プレートは、前記通気開口の前記一辺方向に沿う両側間に架け渡されるように固定されることを特徴とする請求項又はのルームガラリ。
【請求項5】
前記蓋は、前記受枠の前記一辺方向の両端部であって前記第1固定プレートの上方を覆う一対の端部キャップを有することを特徴とする請求項又はに記載のルームガラリ。
【請求項6】
前記受枠は、少なくとも前記一辺方向の両側部に沿って取り付けられた補強金属板を有することを特徴とする請求項又はに記載のルームガラリ。
【請求項7】
前記受枠は、金属製の外枠と、該外枠よりも前記一辺方向の長さ寸法が短い樹脂製の内枠と、を有し、前記内枠が前記外枠の前記一辺方向の両端部を空けて当該外枠に上方から取り付けられてなることを特徴とする請求項又はに記載のルームガラリ。
【請求項8】
前記受枠は、前記一辺方向に沿う両側縁上端に外方向に僅かに拡がるフランジ部を有し、前記固定プレートに上方から下方へ付勢させて取り付けられて前記固定プレートに着脱容易に支持されていることを特徴とする請求項又はに記載のルームガラリ。
【請求項9】
複数の開口が形成された蓋、及び前記蓋を支持する受枠を有するルームガラリの設置構造であって、
前記ルームガラリを、床面に設けられた通気開口内の側面に固定された固定プレートに対して前記受枠を着脱可能に取り付けることで前記床面に設置することを特徴とするルームガラリの設置構造。
【請求項10】
複数の開口が形成された蓋、及び前記蓋を支持する受枠を有するルームガラリの設置構造であって、
前記ルームガラリを、床面に設けられた通気開口内の断部に埋め込まれたナット対して前記受枠の両端部に設けたネジ孔からネジを締結して着脱可能に取り付けることで前記床面に設置することを特徴とするルームガラリの設置構造。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルームガラリ及びルームガラリの設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物内の床上空間と床下空間との間で換気用の空気や空調用の空気を循環させるなどのために、床面に設けられた開口に床用ガラリ(以下、「ガラリ」又は「ルームガラリ」と称することがある)が配置されている。近年に至っては、通気量を調整するために通気口を開閉できる開閉式のガラリの要望が増えてきている
【0003】
この開閉式のガラリとして、例えば、特許文献1には、シャッター操作部材6の操作に伴うシャッター板5のスライド移動で、ガラリ本体3にある多数個の通風口Sの位置に対してシャッター板5に設けられている多数個の開口の位置を横移動させて、ガラリ1を開閉させる構造のものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3198535号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のガラリにおいて、ガラリ1を床面に設置する場合には、床材50に受枠2の側壁2dが嵌入する大きさの開口を形成し、床材50の下方の捨張51に、このガラリ1の段部2cの載置面を確保した開口52を形成し、開口52の上方からこのガラリ1を嵌入支持させるようにしている。また、受枠5には、その下方開口を覆うように防虫網15が調節されている。そのため、ガラリ1を床の開口52に嵌入して取り付けると、受枠2を容易に取り外すことはできない構造となっている。よって、ガラリ1から床下へ飲料水やペットの尿等の液体が浸入しても、ガラリ1(受枠2)を取り外して清掃することはできない。
【0006】
本発明の目的は、ルームガラリを設置した後であっても、居住者等が床下に手を入れて清掃可能としたルームガラリ及びルームガラリの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示されるルームガラリは、床面に設けられた四角形状の通気開口に設置されるルームガラリであって、複数の開口が形成された蓋、前記蓋を支持する受枠、及び前記通気開口の一辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、前記受枠を着脱容易に支持する一対の第1固定プレートを有する。
【0008】
上記構成によると、第1固定プレートを通気開口内に固定し、ルームガラリを通気開口内に設置した後、蓋及び受枠を含むルームガラリ本体を固定プレートから室内側に容易に取り外すことができる。ルームガラリ本体を取り外すと、床下に手でアプローチできる開口が形成されているので、床下に液状物が浸入したとしても、居住者等が床下に手を入れる等して清掃可能とできる。
【0009】
上記構成において、前記通気開口の一辺方向と交差する他辺方向に離間させて当該通気開口内に固定され、前記受枠を着脱容易に支持する一対の第2固定プレートをさらに有してもよい。
【0010】
上記構成によると、通気開口の一辺方向に離れた一対の第1固定プレートと、通気開口の他辺方向に離れた一対の第2固定プレートと、によって、蓋及び受枠を含むルームガラリ本体をより強く支持することができる。
【0011】
また、上記構成において、前記第1固定プレートは、前記通気開口の前記一辺方向に沿う両側間に架け渡されるように固定されていてもよい。
【0012】
上記構成によると、蓋及び受枠を含むルームガラリ本体が、通気開口の一辺方向と交差する方向の全幅又は全長にわたって、第1固定プレートに支持される。これにより、例えば、蓋の上に人が乗ったときに、蓋が弛まないように受枠をしっかりと下から支持することができる。
【0013】
また、上記構成において、前記蓋は、前記受枠の前記一辺方向の両端部であって前記第1固定プレートの上方を覆う一対の端部キャップを有してもよい。
【0014】
上記構成によると、端部キャップにより、受枠の両端部を第1固定プレートへ取り付けた部分が隠れる。この状態で、一対の端部キャップ間にある中央主部を取り外すことができるため、意匠性が高い。また、一対の端部キャップを取り外すことで、第1固定プレート上にアプローチでき、受枠を蓋ごと取り外すことができる。
【0015】
また、上記構成において、受枠は、少なくとも前記一辺方向の両側部に沿って取り付けられた補強金属板を有してもよい。
【0016】
上記構成により受枠の一辺方向の強度が向上する。受枠を第1固定プレートだけで支持しても、蓋の上に人が乗ったときに蓋が弛まないようにできる。
【0017】
また、上記構成において、前記受枠は、金属製の外枠と、該外枠よりも前記一辺方向の長さ寸法が短い樹脂製の内枠と、を有し、前記内枠が前記外枠の前記一辺方向の両端部を空けて当該外枠に上方から取り付けられてなるものであってもよい。
【0018】
上記構成により、受枠の強度を一層向上でき、蓋の上に人が乗ったときの蓋の弛みを抑えることができる。
【0019】
また、上記構成において、前記受枠は、前記一辺方向に沿う両側縁上端に外方向に僅かに拡がるフランジ部を有し、前記固定プレートに上方から下方へ付勢させて取り付けられて前記固定プレートに着脱容易に支持されてもよい。
【0020】
上記構成により、受枠のフランジ部を通気開口部周縁の床面上に隙間なく掛けて取り付けることができるので、ルームガラリを床面から浮き上がらないように設置できて、居住者などがルームガラリの縁で躓くのを抑えることができる。
【0021】
本明細書に開示されるルームガラリの設置構造は、複数の開口が形成された蓋、及び前記蓋を支持する受枠を有するルームガラリの設置構造であって、前記ルームガラリを、床面に設けられた通気開口内の側面に固定された固定プレートに対して前記受枠を着脱可能に取り付けることで前記床面に設置することを特徴とする。また、上記固定プレートに代えて、床面に設けられた通気開口内に、例えば床下地材を突出させて断部を形成し、この断部上に前記受枠の両端部を載置し、前記段部に埋め込まれたナット対して前記受枠の両端部に設けたネジ孔からネジ(ボルト)を締結して、前記受枠を前記断部に着脱可能に取り付けることで前記床面に設置するようにしてもよい。さらに、本明細書に開示されるルームガラリは、床面に設けられた四角形状の通気開口に設置されるルームガラリであって、複数の開口が形成された蓋、及び前記蓋を支持する受枠を有し、前記受枠の両端部に上下方向に止め具を挿通して前記通気開口に設置するための止め孔を設けたことを特徴とするものであってもよい。
【0022】
上記構成によると、ルームガラリが固定プレートを介して床面に設置され、ルームガラリを固定プレートから室内側に容易に取り外すことができる。ルームガラリを取り外すと、床下に手でアプローチできる開口が形成されているので、床下に液状物が浸入したとしても、居住者等が床下に手を入れる等して清掃可能とできる。また、段部に受枠を取付けるときは、ルームガラリをより安全に着脱可能に設置することができる。
【0023】
上述したルームガラリ及びその設置構造は、戸建住宅、マンション等の集合住宅等において、また、床下空調(全館空調)の有無を問わず、広く適用することができるものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、ルームガラリを設置した後であっても、居住者等が床下に手を入れる等して清掃可能とできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1実施形態に係るルームガラリの設置構造の外観斜視図である。
図2図1に示すルームガラリの分解斜視図である。
図3】受枠、固定プレート、止め具、及び、固定具の分解斜視図である。
図4】(a)は外枠の端部の正面図であり、(b)は受枠の端部の正面図である。
図5】通気開口内に固定プレートが固定された状態を示す外観図である。
図6】固定プレートに取り付けられた受枠の端部の斜視図である。
図7】ルームガラリを床面に設置する工程を順に示す斜視図である。
図8】ルームガラリを床面に設置する工程を順に示す斜視図である。
図9】ルームガラリを床面に設置する工程を順に示す斜視図である。
図10】ルームガラリ本体を取り外す工程を順に示す斜視図である。
図11】ルームガラリ本体を取り外す工程を順に示す斜視図である。
図12】ルームガラリ本体を取り外す工程を順に示す斜視図である。
図13】第2実施形態における受枠、固定プレート、止め具、及び、固定具の分解斜視図である。
図14】第3実施形態における受枠、固定プレート、止め具、及び、固定具の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
〔第1実施形態〕
[ルームガラリの構成]
図1に、床面100にルームガラリ1が設置されたルームガラリの設置構造110を示している。床面100には、ルームガラリ1が配置される通気開口101が形成されている。本明細書において「床面にルームガラリが設置される」とは「床にルームガラリが設置される」ことと同じ意味である。また、「床面にルームガラリが配置される通気開口が形成されている」とは「床にルームガラリが配置される穴が形成されている」ことと同じ意味である。
【0027】
通気開口101は、平面視において、四角形状である。図1には、通気開口101が平面視において長方形状である場合を図示している。図1に示す通気開口101は1つのルームガラリ1を配置可能な大きさであるが、通気開口101が一方向にさらに長く、通気開口101に複数のルームガラリ1が長手方向に並んで配置されていてもよい。
【0028】
図2にルームガラリ1の分解図を示している。ルームガラリ1は、蓋2と、フィルター3と、風量調節部材4と、受枠5と、一対の固定プレート(一対の第1固定プレート)6と、止め具(11、12、13、14)と、固定具(15、16、17、18)とを有する。
【0029】
蓋2は、中央主部21と、中央主部21の両側に配置される一対の端部キャップ(22、23)と、を有する。中央主部21及び一対の端部キャップ(22、23)には、通気用の複数の開口(例えば、図2に示す「開口21a」、「開口22a」、「開口23a」)が形成されている。蓋2は、樹脂製である。樹脂として、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンが挙げられる。
【0030】
中央主部21は、2枚の蓋部を連ねてなり、ルームガラリ1の長手方向に長い。中央主部21は、下方に配置される2枚のフィルター3を覆う。中央主部21は、例えば、1つの部材から構成されていてもよく、長手方向の中央付近で分離する2つの部材から構成されていてもよい。
【0031】
一対の端部キャップ(22、23)は、ルームガラリ1の長手方向について、中央主部21の一方側に配置される端部キャップ22と、中央主部21の他方側に配置される端部キャップ23とを有する。一対の端部キャップ(22、23)は、外側端部及び両側部の上方から外方へコの字状に突出し、通気開口101の周縁上面に係止するフランジ部を有し、後述する受枠5の外枠51の両端部に設けられた第1板部51M1及び第2板部51M2を覆う。
【0032】
フィルター3は、枠部31と、網目状のフィルター部32と、を有する。本実施形態では、2枚のフィルター3が、ルームガラリ1の長手方向に並んで配置される。
【0033】
風量調節部材4は、通気開口101(図1参照)の面積を変えるための部材である。風量調節部材4は、例えば、複数のシャッター板と、フィルター3とともにシャッター板を収納するシャッター蓋と、を有する。図2では、複数のシャッター板とシャッター蓋とを重ねて示している。シャッター板をルームガラリ1の長手方向にスライド移動させることにより、通気開口の面積を変えることができる。なお、風量調節部材4の構成は上記に限定されず、変更可能である。本実施形態では、2つの風量調節部材4が、ルームガラリ1の長手方向に並んで配置される。
【0034】
受枠5は、外枠51と、内枠52と、を有する。内枠52は、外枠51に、上方から取り付けられる。外枠51及び内枠52は、金属製又は樹脂製とし得るが、外枠51を金属製にすることで補強面を向上でき、内枠52を樹脂製にすることで安全面を向上できてより好ましい。内枠52と外枠51とは、例えばビス等によって固定するようにしているが、必ずしも固定されていなくてもよい。
【0035】
外枠51は、図3に示すように、一方向(X方向)に長く、且つ、略有底筒状である。外枠51は、外枠底部51Uと、外枠長辺側部(第1外枠長辺側部51L1、第2外枠長辺側部51L2)と、外枠短辺側部(第1外枠短辺側部51S1、第2外枠短辺側部51S2)とを有する。
【0036】
外枠底部51Uには、通気用の複数の外枠底部開口51aが形成されている。複数の外枠底部開口51aは、外枠底部51Uの長手方向に並んでいる。外枠底部開口51aは、外枠底部51Uの一方の長辺部付近から他方の長辺部付近まで開口し、外枠底部51Uを貫通している。隣り合う外枠底部開口51aの間は細い外枠桟(例えば、図3に示す「外枠桟51b」、「外枠桟51c」)で仕切られている。
【0037】
外枠底部51Uの長手方向両端部には、それぞれ、第1板部51M1及び第2板部51M2が設けられている。第1板部511及び第2板部51M2は、それぞれ、外枠桟51bより幅広で、通気用の貫通孔が形成されていない。第1板部511には、止め具(11、12)が嵌まる2つの止め孔(51m1、51m2)が形成されている。2つの止め孔51m1及び止め孔51m2は、ルームガラリ1の長手方向(X方向)に対して直交するY方向に離れている。第2板部512には、止め具(13、14)が嵌まる2つの止め孔(51m3、51m4)が形成されている。2つの止め孔51m3及び止め孔51m4は、ルームガラリ1の長手方向(X方向)に対して直交するY方向に離れている。止め孔(51m1、51m2、51m3、51m4)は、平面視においてY方向に長い略楕円形である。
【0038】
第1外枠長辺側部51L1(補強金属板)及び第2外枠長辺側部51L2(補強金属板)は、ルームガラリ1の長手方向に長く、且つ、ルームガラリ1の長手方向に直交する方向に対向する。第1外枠長辺側部51L1の上端部及び第2外枠長辺側部51L2の上端部には、それぞれ、外方向に僅かに拡がる第1外枠フランジ部51l1及び第2外枠フランジ部51l2が形成されている。第1外枠フランジ部51l1及び第2外枠フランジ部51l2は、互いに反対方向に水平に延びている。
【0039】
外枠51の4箇所の隅部付近に、それぞれ、嵌合孔(51p、51q、51r、51s)が形成されている。外枠51の長手方向の一方側(図3中の右側)に形成された2つの嵌合孔51p及び嵌合孔51qは、第1外枠短辺側部51S1よりやや内側に形成されている。外枠51の長手方向の他方側(図3中の左側)に形成された2つの嵌合孔51r及び嵌合孔51sは、第2外枠短辺側部51S2よりやや内側に形成されている。また、第1外枠長辺側部51L1側に形成された嵌合孔51p及び嵌合孔51rは、第1外枠長辺側部51L1及び外枠底部51Uを貫通している。第2外枠長辺側部51L2側に形成された嵌合孔51q及び嵌合孔51sは、第2外枠長辺側部51L2及び外枠底部51Uを貫通している。
【0040】
内枠52は、図3に示すように、一方向に長く、且つ、略有底筒状である。内枠52は、内枠底部52Uと、内枠長辺側部(第1内枠長辺側部52L1、第2内枠長辺側部52L2)と、内枠短辺側部(第1内枠短辺側部52S1、第2内枠短辺側部52S2)とを有する。
【0041】
内枠底部52Uには、通気用の複数の内枠底部開口52aが形成されている。複数の内枠底部開口52aは、内枠底部52Uの長手方向に並んでいる。内枠底部開口52aは、内枠底部52Uを貫通し、内枠底部52Uの一方の長辺部付近から他方の長辺部付近まで開口している。隣り合う内枠底部開口52aの間は内枠桟52bで仕切られている。内枠桟52bは、外枠桟51bより幅広である。
【0042】
第1内枠長辺側部52L 1 び第2内枠長辺側部52L 2 、ルームガラリ1の長手方向(X方向)に長く、且つ、ルームガラリ1の長手方向に直交するY方向に対向する。第1内枠長辺側部52L1の上端部及び第2内枠長辺側部52L2の上端部には、それぞれ、外方向に僅かに拡がる第1内枠フランジ部52l1及び第2内枠フランジ部52l2が形成されている。第1内枠フランジ部52l1及び第2内枠フランジ部52l2は、それぞれ、第1内枠長辺側部52L1の上端部及び第2内枠長辺側部52L2の上端部において、互いに反対方向に水平に延びている。
【0043】
内枠52は、外枠51より、ルームガラリ1の長手方向に短い。内枠52は、外枠51の両端部の第1板部51M1及び第2板部51M2の分、外枠51より、ルームガラリ1の長手方向に短い。
【0044】
内枠52には、2枚の単位内枠をその短手方向(Y方向)端部で連結してなり、長手方向(X方向)中央付近の連結部に、内枠壁部52Fが形成されている。内枠壁部52Fは、内枠52内を2分する。内枠52内には、2分された一方側に図2に示す一方のフィルター3及び風量調節部材4が収容され、他方側にもう一方のフィルター3及び風量調節部材4が収容される。
【0045】
内枠52は、例えば、1つの部材から構成されていてもよく、長手方向の中央付近で分離する2つの部材から構成されていてもよい。
【0046】
内枠52は、外枠51に、上方から取り付けられる。内枠52は、中央付近の内枠壁部52Fが、外枠51の中央付近の外枠桟51cと重なるように、外枠51に取り付けられる。また、内枠52は、外枠51の両端部を空けて、外枠51取り付けられる。具体的には、内枠52が外枠51の両端部の第1板部51M1及び第2板部51M2と重ならないように、内枠52は外枠51に取り付けられる。
【0047】
図4(a)に、外枠51の一端部を上方から視た図を示している。外枠51に上方から内枠52を取り付けると、図4(b)に示すように、外枠51の端部の第2板部51M2が、内枠52と殆ど重ならない。そのため、内枠52を外枠51に取り付けた状態で、第2板部51M2に形成された止め孔51m3及び止め孔51m4が内枠52によって塞がらない。また、第2板部51M2に形成された嵌合孔51r及び嵌合孔51sが内枠52によって殆ど塞がらない。
【0048】
そのため、内枠52を外枠51に取り付けた状態で、止め孔51m3及び止め孔51m4に、それぞれ、図2に示す止め具13及び止め具14を挿し込むことができる(後述の図6参照)。また、図4に示す嵌合孔51r及び嵌合孔51sに、それぞれ、図3に示す固定プレート62の両端部(固定プレート61のプレート固定部(61B、61C)参照)を嵌めることができる(後述の図6参照)。
【0049】
さらに、図4(b)に示すように、内枠52が外枠51に取り付けられた状態では、内枠52の内枠底部開口52aと、図4(a)に示す外枠51の外枠底部開口51aとが重なり、図4(b)に示すように、受枠5を貫通した貫通孔5aが形成される。
【0050】
また、内枠52が外枠51に取り付けられた状態では、内枠52の第1内枠フランジ部52l1と外枠51の第1外枠フランジ部51l1とが重なる。内枠52の第2内枠フランジ部52l2と外枠51の第2外枠フランジ部51l2とが重なる。
【0051】
上記では、図2に示す、蓋2と、フィルター3と、風量調節部材4と、受枠5と、について説明した。以下では、蓋2と、フィルター3と、風量調節部材4と、受枠5と含めた部材を(図2参照)、「ルームガラリ本体」と称することがある。また、「ルームガラリ本体」から蓋2を除いた部材、言い換えると、フィルター3と、風量調節部材4と、受枠5とを含めた部材を「蓋無しルームガラリ本体130」と称することがある。「ルームガラリ本体」及び「蓋無しルームガラリ本体130」は、図2に示す一対の固定プレート6に、止め具(11、12、13、14)を用いて、容易に着脱可能である。
【0052】
一対の固定プレート(一対の第1固定プレート)6は、図2に示すように、固定プレート61及び固定プレート62を有する。固定プレート61は、ルームガラリ1の長手方向の一端部に配置される。固定プレート62は、ルームガラリ1の長手方向の他端部に配置される。固定プレート61と固定プレート62とは同じ構成であるため、以下では、固定プレート61の構成について説明し、固定プレート62の説明を省略する。また、固定プレート62の各部を固定プレート61と同じ符号を用いて説明する。
【0053】
固定プレート61は、図3に示すように、プレート部61Aと、プレート部61Aの両側に形成されたプレート固定部(61B、61C)とを有する。
【0054】
プレート部61Aは、ルームガラリ1の長手方向(X方向)に直交するY方向に長い板状の部材である。プレート部61Aに、2つのプレート止め孔(61p1、61p2)が形成されている。プレート止め孔61p1とプレート止め孔61p2は、Y方向に離れている。
【0055】
プレート固定部61B及びプレート固定部61Cはそれぞれプレート部61AのY方向の一方側及び他方側に形成されている。プレート固定部61B及びプレート固定部61Cは、金属板を凸状又は山型に折り曲げて形成されている。プレート固定部61Bには、固定具15が通る固定貫通孔61bが形成されている。固定貫通孔61bは、プレート固定部61Bを斜め方向に貫通している。プレート固定部61Cにも、固定具16が通る固定貫通孔61cが形成されている。固定貫通孔61cは、プレート固定部61Cを斜め方向に貫通している。
【0056】
固定プレート61は、例えば、1枚の金属板を所定の形状に切断し、折り曲げる等により形成される。
【0057】
図5に、一対の固定プレート6が床面100の通気開口101に配置され、固定された状態を示している。図5では、一対の固定プレート6と固定具(15、16、17、18)を示し、ルームガラリ1の他の部材を省略している。
【0058】
床面100には、通気開口101の底部を確定する底面(床面)100Uと、通気開口101の長辺側部を確定する第1長辺側面100L1及び第2長辺側面100L2と、通気開口101の短辺側部を確定する第1短辺側面100S1及び第2短辺側面100S2と、が形成されている。
【0059】
固定プレート61は、第1短辺側面100S1の近くに配置されている。固定プレート62は、第2短辺側面100S2の近くに配置されている。固定プレート61と固定プレート62とは、通気開口101の長辺方向に離れている。固定プレート61と固定プレート62とは、第1長辺側面100L1と第2長辺側面100L2との間に架け渡されている。
【0060】
固定プレート61は、固定具15及び固定具16により、通気開口101内で、床面100に固定されている。
【0061】
固定具15は、プレート固定部61Bを貫通し、第1長辺側面100L1に挿し込まれている。具体的には、固定具15は、図3に示す固定プレート61のプレート固定部61Bの固定貫通孔61bを通って、図5に示す第1長辺側面100L1に挿し込まれている。
【0062】
固定具16は、プレート固定部61Cを貫通し、第2長辺側面100L2に挿し込まれている。具体的には、固定具16は、図2に示す固定プレート61のプレート固定部61Cの固定貫通孔61cを通って、図5に示す第2長辺側面100L2に挿し込まれている。
【0063】
他方の固定プレート62は、固定具17及び固定具18により、固定プレート61と同様に、通気開口101内で、床面100に固定されている。
【0064】
固定プレート61及び固定プレート62を床面100に固定する固定具(15、16、17、18)は特に限定されないが、例えば、釘、ネジが挙げられる。
【0065】
図6に、受枠5(外枠51、内枠52)が固定プレート62に取り付けられた状態を示している。図6では、床面100、通気開口101等を省略している。
【0066】
図6に示すように、外枠51の第2板部51M2が、固定プレート62の上に、配置される。外枠51の嵌合孔51rに、固定プレート62のプレート固定部61Bが嵌合する。外枠51の嵌合孔51sに、固定プレート62の他方のプレート固定部61Cが嵌合している。
【0067】
第2板部51M2に形成された止め孔51m3が固定プレート62に形成された図示しないプレート止め孔(図に示す固定プレート61のプレート止め孔61p1に相当する孔))と重なり、重なった部分に止め具13が挿し込まれている。また、第2板部51M2に形成された止め孔51m4が、固定プレート62に形成された図示しないプレート止め孔(図2に示す固定プレート61のプレート止め孔61p2に相当する孔)と重なり、重なった部分に止め具14が挿し込まれている。止め具13及び止め具14により、受枠5が固定プレート62から外れない。
【0068】
図6には図示していないが、図5に示す固定プレート61側でも上記と同様な構成により、受枠5が固定プレート62に取り付けられる。
【0069】
受枠5を固定プレート62に取り付ける止め具(11、12、13、14)は特に限定されないが、例えば、ボルト、ネジが挙げられる。
【0070】
[ルームガラリの設置]
図7図9を参照しつつ、床面100にルームガラリ1を設置する工程の一例を説明する。
【0071】
図7(a)に示すルームガラリ1には、図2に示す固定具(15、16、17、18)が含まれていない。図7(a)に示すルームガラリ1から、蓋2の中央主部21を外し、図7(b)に示すように、両端部の端部キャップ22及び端部キャップ23を外す。これにより、ルームガラリ1から蓋2が外される(図8参照)。
【0072】
図8に示すように、受枠5は、止め具(11、12、13、14)を用いて、固定プレート61及び固定プレート62に取り付けられている。受枠5の内枠52内に、フィルター3及び風量調整部材4が収容されている。フィルター3、風量調整部材4、受枠5及び一対の固定プレート6がひとまとまりのセット体となっている。このセット体を、床面100の通気開口101に配置する。
【0073】
図9(a)に示すように、一方の固定プレート61を、固定具15及び固定具16により、床面100に固定する。他方の固定プレート62を、固定具17及び固定具18により、床面100に固定する。
【0074】
その後、図9(b)に示すように、蓋2の中央主部21と、両側の端部キャップ22及び端部キャップ23とを、受枠5の上に載せる。これにより、床面100にルームガラリ1が設置される。
【0075】
[ルームガラリ本体の着脱]
図10図12を参照しつつ、ルームガラリ本体を着脱する工程の一例を説明する。
【0076】
(ルームガラリ本体の取り外し)
図10(a)に示す、床面100にルームガラリ1が設置された状態から、蓋2の中央主部21と、両側の端部キャップ22及び端部キャップ23とを外す(図10(b)参照)。次に、止め具(11、12、13、14)を外す(図11参照)。そして、蓋無しルームガラリ本体130を取り出す(図12参照)。
【0077】
(ルームガラリ本体の取り付け)
上記と逆の工程を行う。具体的には、以下の工程を実施する。
図12に示すように、床面100の通気開口101内で固定プレート61及び固定プレート62が固定されている。蓋無しルームガラリ本体130を通気開口101に配置する(図11参照)。次に、図10(b)に示すように、止め具11、止め具12、止め具13及び止め具14を用いて、受枠5(外枠51を固定プレート61及び固定プレート62に取り付ける。受枠5の上に、図10(a)に示すように、蓋2の中央主部21と、両側の端部キャップ22及び端部キャップ23とを載せる。
【0078】
以上のように、本実施形態によると、以下の効果が得られる。
【0079】
図10図12に順に示すように、床面100にルームガラリ1が設置された状態から、蓋2をとり、蓋無しルームガラリ本体130を固定プレート61及び固定プレート62から容易に取り外すことができる。蓋無しルームガラリ本体130を取り外すと、図12に示すように、居住者等が通気開口101へ手で容易にアプローチできる。これにより、床下に液状物が浸入したとしても、居住者等が床下に手を入れる等して清掃等が可能である。
【0080】
また、清掃等が終わった後は、図12図11図10(b)に順に示すように、蓋無しルームガラリ本体130を固定プレート61及び固定プレート62に容易に取り付けることができる。図10(a)に示すように、蓋2を載せると、容易に元の状態に戻すことができる。
【0081】
また、図5に示すように、固定プレート61及び固定プレート62がそれぞれ通気開口101の第1短辺側面100S1及び第2短辺側面100S2に沿って配置され、且つ、通気開口101の第1長辺側面100L1と第2長辺側面100L2との間に架け渡されるようにして固定されている。これにより、固定プレート61及び固定プレート62に取り付けられた蓋無しルームガラリ本体130及び蓋2(図9(a)、図9(b)参照)は、ルームガラリ1の長手方向に直交する短辺方向の略全長にわたって、固定プレート61及び固定プレート62に支持される。これにより、例えば、蓋2の上に人が乗ったときに、蓋2が弛まないように受枠5をしっかりと下から支持することができる。
【0082】
また、図9(b)に示すように、ルームガラリ1の蓋2は、中央主部21の両側に端部キャップ22及び端部キャップ23を有する。端部キャップ22及び端部キャップ23は、図9(a)に示す受枠5の両端部を覆う。受枠5の両端部は固定プレート61及び固定プレート62に取り付けられており、止め具(11、12、13、14)などが存在する。端部キャップ22及び端部キャップ23により、受枠5固定プレート61及び固定プレート62に取り付けた部分が隠れ、隠れた状態で蓋2の中央主部21を取り外すことができるため、意匠性が高い。
【0083】
また、図3に示すように、受枠5の外枠51の両側部に、第1外枠長辺側部51L1及び第2外枠長辺側部51L2が形成されているため、外枠51の強度、さらには受枠5の強度が向上する。そのため、固定プレート61及び固定プレート62で外枠51の両端部(第1板部51M1及び第2板部51M2)だけを支持しても、蓋2の上に人が乗ったときに蓋2が弛まないようになる。また、本実施形態では、受枠5の外枠51の長手方向の両側部にも、第1外枠短辺側部51S1及び第2外枠短辺側部51S2が形成されているため、外枠51の強度及び受枠5の強度がさらに向上する。また、受枠5の内枠52の両側部に、第1内枠長辺側部52L1及び第2内枠長辺側部52L2が形成されているため、内枠52の強度及び受枠5の強度がさらに向上する。さらに、受枠5の内枠52の長手方向の両側部にも、第1内枠短辺側部52S1及び第2内枠短辺側部52S2が形成されているため、内枠52の強度及び受枠5の強度がさらに向上する。
【0084】
また、図3に示すように、受枠5は、外枠51と内枠52とを有し、内枠52は外枠51よりルームガラリ1の長手方向に短い。受枠5は、上記内枠52が外枠51に両端部を空けて上方から取り付けられた構成である。受枠5の強度を一層向上でき、蓋2の上に人が乗ったときの蓋2の弛みを抑えることができる。
【0085】
また、図8に示す状態から、フィルター3、風量調整部材4、受枠5及び一対の固定プレート6がひとまとまりのセット体を通気開口101に配置し、図9(a)に示すように床面100に固定するとき、受枠5の第1外枠フランジ部51l1及び第1内枠フランジ部52l1と、第2外枠フランジ部51l2及び第2内枠フランジ部52l2とを、床面100(通気開口101の周縁部)に押し付け、受枠5を上方から下方へ付勢させながら、受枠5を床面100に固定する。これにより、受枠5の上記フランジ部と床面100との間に隙間が生じることなくルームガラリ1を設置することができる。ルームガラリ1が床面100から浮き上がらないことにより、居住者などがルームガラリ1で躓くのを抑えることができる。
【0086】
また、図6に示すように、止め具13及び止め具14が嵌まる止め孔51m3及び止め孔51m4が楕円形である。そのため、受枠5の位置合わせを行える
【0087】
上述したルームガラリ1及びその設置構造は、戸建住宅、マンション等の集合住宅等において、また、床下空調(全館空調)の有無を問わず、広く適用することができるものである。
【0088】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係るルームガラリ及びその設置構造について、図13を参照しつつ以下に説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、一対の固定プレートなどである。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。また、図13では、ルームガラリの蓋2、フィルター3及び風量調整部材4を省略している。
【0089】
一対の固定プレート(一対の第1固定プレート)206は、図13に示すように、固定プレート261及び固定プレート262を有する。固定プレート261と固定プレート262とは同じ構成であるため、以下では、固定プレート262の構成について説明し、固定プレート261の説明を省略する。また、固定プレート261の各部を固定プレート262と同じ符号を用いて説明する。
【0090】
固定プレート262は、ルームガラリの長手方向(X方向)に長尺であり、外枠51と略同じ長さである。固定プレート262は、X方向に長い水平な水平プレート部262Aと、X方向に長い垂直な垂直プレート部262Bとを有する
【0091】
水平プレート部262Aに外枠51が載せられる。水平プレート部262Aに、2つのプレート止め孔(262p1、262p2)が形成されている。2つのプレート止め孔(262p1、262p2)はX方向に離れている。プレート止め孔262p1及びプレート止め孔262p2は、それぞれ、外枠51の止め孔51m2及び止め孔51m4と重なり、止め具12及び止め具14が嵌まる。
【0092】
垂直プレート部262Bに、2つの固定貫通孔(262b1、262c1)が形成されている。2つの固定貫通孔(262b1、262c1)はX方向に離れている。固定貫通孔262b1及び固定貫通孔262c1 、固定具16及び固定具18が通る
【0093】
固定プレート262は、例えば、1枚の金属板を所定の形状に切断し、折り曲げる等により形成される
【0094】
固定プレート262は、図5に示す通気開口101に、水平プレート部262Aが外枠51に当接するように、且つ、垂直プレート部262Bが図5に示す第2長辺側面100L2に沿うように配置される。垂直プレート部262Bは、図13に示す固定具16及び固定具18を用いて第2長辺側面100L2に固定される。
【0095】
図13に示す固定プレート261は、図5に示す通気開口101に、水平プレート部262Aが外枠51に当接するように、且つ、垂直プレート部262Bが第1長辺側面100L1に沿うように配置される。垂直プレート部262Bは、図13に示す固定具15及び固定具17を用いて第1長辺側面100L1に固定される。
【0096】
また、図13に示す固定プレート261では、水平プレート部に形成された2つの止め孔が、それぞれ、外枠51の止め孔51m1及び止め孔51m3と重なり、止め具11及び止め具13が嵌まる。
【0097】
固定プレート261及び固定プレート262は、通気開口101の第1長辺側面100L1及び第2長辺側面100L2に沿って配置され、且つ、通気開口101の短辺方向に離れて配置される。
【0098】
上述した第2実施形態に係るルームガラリ及びその設置構造によっても、第1実施形態と同様な効果が得られる。
【0099】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態に係るルームガラリ及びその設置構造について、図14を参照しつつ以下に説明する。第3実施形態において第1実施形態と異なる点は、一対の固定プレートなどである。なお、上述した第1実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を適宜省略する。また、図14では、ルームガラリの蓋2、フィルター3及び風量調整部材4を省略している。
【0100】
第3実施形態に係るルームガラリは、図14に示すように、4つの固定プレート(361、362、363、364)を有する。4つの固定プレート(361、362、363、364)は同じ構成であるため、以下では、固定プレート362の構成について説明し、他の固定プレート(361、363、364)の説明を省略する。また、固定プレート(361、363、364)の各部を固定プレート362と同じ符号を用いて説明する。
【0101】
固定プレート362は、水平な水平プレート部362Aと、垂直な垂直プレート部362Bとを有する
【0102】
水平プレート部362Aに外枠51が載せられる。水平プレート部362Aに、プレート止め孔362pが形成されている。垂直プレート部362Bに、固定貫通孔362bが形成されている。
【0103】
固定プレート362は、例えば、1枚の金属板を所定の形状に切断し、折り曲げる等により形成される
【0104】
4つの固定プレート(361、362、363、364)は、例えば、図5に示す通気開口101の4つの隅部付近に配置される。これにより、通気開口101の短辺方向に離れた部分及び長辺方向に離れた部分にそれぞれ固定プレートが配置される。
【0105】
図14に示す4つの固定プレート(361、362、363、364)のプレート止め孔362pは、それぞれ、外枠51の4つの止め孔(51m1、51m2、51m3、51m4)と重なり、止め具(11、12、13、14)が嵌まる。
【0106】
図14に示す固定プレート361及び固定プレート363は、垂直プレート部(362B)が第1長辺側面100L1図5参照)に沿うように配置される。垂直プレート部(362B)が固定具15及び固定具17(図14参照)を用いて第1長辺側面100L1に固定される。図14に示す固定プレート362及び固定プレート364は、垂直プレート部(362B)が第2長辺側面100L2図5参照)に沿うように配置される。垂直プレート部(362B)が固定具16及び固定具18(図14参照)を用いて第2長辺側面100L2に固定される。
【0107】
上述した第3実施形態に係るルームガラリ及びその設置構造によっても、第1実施形態と同様な効果が得られる。また、4つの固定プレート(361、362、363、364)によって、合計4箇所で蓋2及び受枠5を含むルームガラリ本体を支持するので、ルームガラリ本体をより強く支持することができる。
【0108】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0109】
例えば、上述の第1実施形態において、図1などに示すように、床面100に設けられた通気開口101は長方形状である。しかし、通気開口は正方形状でもよい。通気開口の形状に合わせて、複数のルームガラリが長手方向に直交する方向に並べられてもよい。また、ルームガラリが平面視において通気開口の形状に合う四角形状でもよい。
【0110】
また、上述の第1~第3実施形態において、図2などに示すように、蓋2が、両端部に、一対の端部キャップ(22、23)を有し、一対の端部キャップ(22、23)が中央主部21と分離可能である。しかし、蓋は、一対の端部キャップ(22、23)を有さなくてもよい。また、蓋は、中央主部21と一対の端部キャップ(22、23)とが一体になったものであってもよい。
【0111】
また、上述の第1~第3実施形態において図3参照)、外枠51に、第1外枠長辺側部51L1(補強金属板)及び/又は第2外枠長辺側部51L2(補強金属板)が形成されていなくてもよい内枠52に、第1内枠長辺側部52L1(補強金属板)及び/又は第2内枠長辺側部52L2(補強金属板)が形成されていなくてもよい。
【0112】
また、上述の第1~第3実施形態において、図3に示すように、外枠51に、第1外枠フランジ部51l1及び第2外枠フランジ部51l2が形成されているが、これらのフランジ部が形成されていなくてもよい。また、外枠短辺側部(第1外枠短辺側部51S1、第2外枠短辺側部51S2)にはフランジ部を形成していないが、必要に応じてフランジ部形成ていてもよい。
【0113】
また、上述の第1~第3実施形態において、図3に示すように、内枠52に、第1内枠フランジ部52l1及び第2内枠フランジ部52l2が形成されているが、これらのフランジ部が形成されていなくてもよい。
【0114】
また、上述の第1~第3実施形態において、図3に示すように、受枠5は外枠51と内枠52とを有するが、受枠5は一つの枠(例えば外枠51)から構成されていてもよい。
【0115】
また、固定プレートの構成、数、通気開口内での位置などは、上述の第1~第3実施形態で説明した構成、数、通気開口内での位置などに限らず、変更可能である。
【0116】
また、本発明のルームガラリの蓋及び受け枠の形状は変更可能である。例えば、上記実施形態では、蓋2及び内枠52を2つ並べて用いるようにしたが、これらを1つでもよいし、さらに同じサイズのもので数を増やすことで、ルームガラリ1の長さを長くしてもよい。また、上記実施形態では、固定プレート6を用いてルームガラリ(本体)1を取付けるようにしたが、固定プレート6に代えて、例えば、床を床下地材及び床面材とを有する2層以上の構成としておき、床面に設けられた通気開口内に床下地材を一部突出させて断部を形成し、この断部上に受枠5の両端部を載置し、受枠5を断部に着脱可能に取り付けることで床面にルームガラリ1を設置するようにしてもよい。このとき、受枠5の両端部にネジ孔(止め孔)を設けておき、段部にこれと対向するように埋め込まれたナットにネジ(止め具)で締結して設置することで、容易にルームガラリ1を着脱可能とし得る。
【符号の説明】
【0117】
1 ルームガラリ
2 蓋
2A 開口
3 フィルター
4 風量調節部材
5 受枠
5a 貫通孔
6 一対の固定プレート
11、12、13、14 止め具
15、16、17、18 固定具
21 中央主部
22、23 端部キャップ
51 外枠
51a 外枠底部開口
51b、51c 外枠桟
51L1 第1外枠長辺側部(補強金属板)
51l1 第1外枠フランジ部
51L2 第2外枠長辺側部(補強金属板)
51l2 第2外枠フランジ部
51S1 第1外枠短辺側部
51S2 第2外枠短辺側部
51M1 第1板部
51M2 第2板部
51m1、51m2、51m3、51m4 止め孔
51p、51q、51r、51s 嵌合孔
51U 外枠底部
52 内枠
52a 内枠底部開口
52b 内枠桟
52F 内枠壁部
52L1 第1内枠長辺側部
52l1 第1内枠フランジ部
52L2 第2内枠長辺側部
52l2 第2内枠フランジ部
52S1 第1内枠短辺側部
52S2 第2内枠短辺側部
52U 内枠底部
61、62、261、262、361、362、363、364 固定プレート
61A プレート部
61B、61C プレート固定部
61b、61c、262b1、262c1、362b 固定貫通孔
61p1、61p2、262p1、262p2、362p プレート止め孔
100 床面
100U 底面
100L1 第1長辺側面
100L2 第2長辺側面
100S1 第1短辺側面
100S2 第2短辺側面
101 通気開口
110 ルームガラリの設置構造
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正の内容】
図2
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5