(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146346
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】情報管理システム及びサーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20240101AFI20241004BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20241004BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q30/0241
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059187
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】323003539
【氏名又は名称】ケイズハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100141483
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 生吾
(72)【発明者】
【氏名】児玉 治
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】モニタに表示させる情報を管理する情報管理システム及びサーバであって、作業負担を増加させることなく、モニタに様々な情報を表示可能であり、また、表示端末の設置場所の確保及び広告の募集も容易な情報管理システム及びサーバを提供することを課題とする。
【解決手段】表示端末、行政側端末及び広告主側端末の夫々とネットワークを介して通信可能な情報管理サーバは、記憶装置と、表示端末に表示させる行政側情報を行政側端末から受け付ける行政側情報受付部と、表示端末に表示させる広告情報を広告主側端末から受け付ける広告情報受付部と、行政側情報及び広告情報をモニタに表示させるスケジュール情報又はこれらの情報に基づいてモニタに表示させる表示情報自体を生成する情報生成部と、スケジュール情報又は表示情報に基づいて表示端末のモニタへの表示内容を制御する表示制御部と、を備えた。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタに表示させる情報を管理する情報管理システムであって、
情報を表示する前記モニタを有する一又は複数の表示端末と、
行政側の情報端末である行政側端末と、
広告主側の情報端末である広告主側端末と、
前記表示端末、行政側端末及び広告主側端末の夫々とネットワークを介して通信可能に接続された情報管理サーバと、を備え、
前記情報管理サーバは、
記憶装置と、
前記表示端末に表示させることが可能であって且つ行政側から提供される静止画、動画若しくは文字又はこれを組み合わせの情報である行政側情報を、前記行政側端末から受け付けて前記記憶装置に記憶する行政側情報受付部と、
前記表示端末に表示させることが可能であって且つ広告に関する静止画、動画若しくは文字又はこれを組み合わせの情報である広告情報を、前記広告主側端末から受け付けて前記記憶装置に記憶する広告情報受付部と、
一又は複数の行政側情報及び一又は複数の広告情報を前記モニタに表示させるスケジュール情報を生成して前記記憶装置に記憶するか、或いは、一又は複数の行政側情報及び一又は複数の広告情報に基づいて前記モニタに表示させる表示情報自体を生成して前記記憶装置に記憶する情報生成部と、
前記ネットワークを介し、前記スケジュール情報又は前記表示情報に基づいて、前記表示端末のモニタへの表示内容を制御することによって、前記行政側情報及び前記広告情報の該モニタに介した提供を行う表示制御部と、
を有する
ことを特徴する情報管理システム。
【請求項2】
前記行政側情報の種類は、複数のカテゴリに分類され、
前記広告情報受付部は、前記行政側情報の種類毎に区別して前記広告情報を受け付け、
前記情報生成部は、前記行政側情報の種類毎に前記スケジュール情報又は前記表示情報を区別して生成する
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記行政側情報の種類は、複数のカテゴリに分類され、
前記記憶部には、広告料の情報と、前記行政側情報の種類の情報とが含まれた料金情報が記憶され、
前記料金情報では、前記広告料が前記行政側情報の種類に応じて異なる単価に設定された
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項4】
異なる場所に配置された複数の前記表示端末を備え、
前記表示端末を設置する場所の種類は、複数のカテゴリに分類され、
前記行政側情報受付部は、前記表示端末を設置する場所の種類毎に区別して前記行政側情報を受け付け、
前記広告情報受付部は、前記表示端末を設置する場所の種類毎に区別して前記広告情報を受け付け、
前記情報生成部は、前記表示端末を設置する場所の種類毎に前記スケジュール情報又は前記表示情報を区別して生成する
請求項1乃至3の何れかに記載の情報管理システム。
【請求項5】
異なる場所に配置された複数の前記表示端末を備え、
前記表示端末を設置する場所の種類は、複数のカテゴリに分類され、
前記記憶部には、広告料の情報と、前記表示端末を設置する場所の種類の情報とが含まれた料金情報が記憶され、
前記料金情報では、前記広告料が前記表示端末を設置する場所の種類に応じて異なる単価に設定された
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項6】
モニタに表示させる情報を管理する情報管理サーバであって、
情報を表示する前記モニタを有する一又は複数の表示端末と、行政側の情報端末である行政側端末と、広告主側の情報端末である広告主側端末との夫々とネットワークを介して通信可能とする通信インターフェースと、
記憶装置と、
前記表示端末に表示させることが可能であって且つ行政側から提供される静止画、動画若しくは文字又はこれを組み合わせの情報である行政側情報を、一部又は複数の前記行政側端末から受け付けて前記記憶装置に記憶する行政側情報受付部と、
前記表示端末に表示させることが可能であって且つ広告に関する静止画、動画若しくは文字又はこれを組み合わせの情報である広告情報を、一部又は複数の前記広告主側端末から受け付けて前記記憶装置に記憶する広告情報受付部と、
一又は複数の行政側情報及び一又は複数の広告情報を前記モニタに表示させるスケジュール情報を生成して前記記憶装置に記憶するか、或いは、一又は複数の行政側情報及び一又は複数の広告情報に基づいて前記モニタに表示させる表示情報自体を生成して前記記憶装置に記憶する情報生成部と、
前記ネットワークを介し、前記スケジュール情報又は前記表示情報に基づいて、前表示端末のモニタへの表示内容を制御することによって、前記行政側情報及び前記広告情報の該モニタに介した提供を行う表示制御部と、を備えた
ことを特徴する情報管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モニタに表示させる情報を管理する情報管理システム及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶モニタの低価格化や高速通信網の発達により、デジタルサイネージサイネージと呼ばれる広告の手段が頻繁に利用されている。具体的には、広告主からの広告情報を、ネットワーク経由で一又は複数の表示端末に送信し、該表示端末のモニタに表示させるものである。
【0003】
また、これを発展させたものとして、情報を表示するモニタを有する一又は複数の表示端末と、広告主側の情報端末である複数の広告主側端末と、表示端末及び広告主側端末の夫々とネットワークを介して通信可能に接続された情報管理サーバと、を備え、情報管理サーバは、記憶装置と、表示端末に表示させることが可能であって且つ広告に関する静止画データ又は動画データ等である広告情報を、複数の広告主側端末から受け付けて記憶装置に記憶する広告情報受付部と、複数の広告情報を前記モニタに表示させるスケジュール情報を生成して記憶装置に記憶する情報生成部と、ネットワークを介し、スケジュール情報に基づいて、表示端末のモニタへの表示内容を制御することによって、広告情報の該モニタに介した提供を行う表示制御部と、を有する情報管理システムが公知になっている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
上記文献の情報管理システムによれば、複数の者からモニタへの表示依頼を自動的に受け付け、これらの表示のタイミングは自動的にスケジュールされるので、手間を増加させることなく、様々な内容をモニタに表示することが可能になる。その一方で、上記文献の情報管理システムでも、表示端末の設置する場所の確保に関する問題や、広告主をどのように募集するのかという問題が依然として残っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、モニタに表示させる情報を管理する情報管理システム及びサーバであって、作業負担を増加させることなく、モニタに様々な情報を表示可能であり、また、表示端末の設置場所の確保及び広告の募集も容易な情報管理システム及びサーバを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の情報管理システムは、モニタに表示させる情報を管理する情報管理システムであって、情報を表示する前記モニタを有する一又は複数の表示端末と、行政側の情報端末である行政側端末と、広告主側の情報端末である広告主側端末と、前記表示端末、行政側端末及び広告主側端末の夫々とネットワークを介して通信可能に接続された情報管理サーバと、を備え、前記情報管理サーバは、記憶装置と、前記表示端末に表示させることが可能であって且つ行政側から提供される静止画、動画若しくは文字又はこれを組み合わせの情報である行政側情報を、一部又は複数の前記行政側端末から受け付けて前記記憶装置に記憶する行政側情報受付部と、前記表示端末に表示させることが可能であって且つ広告に関する静止画、動画若しくは文字又はこれを組み合わせの情報である広告情報を、一部又は複数の前記広告主側端末から受け付けて前記記憶装置に記憶する広告情報受付部と、一又は複数の行政側情報及び一又は複数の広告情報を前記モニタに表示させるスケジュール情報を生成して前記記憶装置に記憶するか、或いは、一又は複数の行政側情報及び一又は複数の広告情報に基づいて前記モニタに表示させる表示情報自体を生成して前記記憶装置に記憶する情報生成部と、前記ネットワークを介し、前記スケジュール情報又は前記表示情報に基づいて、前記表示端末のモニタへの表示内容を制御することによって、前記行政側情報及び前記広告情報の該モニタに介した提供を行う表示制御部と、を有することを特徴する。
【0008】
前記行政側情報の種類は、複数のカテゴリに分類され、前記広告情報受付部は、前記行政側情報の種類毎に区別して前記広告情報を受け付け、前記情報生成部は、前記行政側情報の種類毎に前記スケジュール情報又は前記表示情報を区別して生成するものとしてもよい。
【0009】
前記行政側情報の種類は、複数のカテゴリに分類され、前記記憶部には、広告料の情報と、前記行政側情報の種類の情報とが含まれた料金情報が記憶され、前記料金情報では、前記広告料が前記行政側情報の種類に応じて異なる単価に設定されたものとしてもよい。
【0010】
異なる場所に配置された複数の前記表示端末を備え、前記表示端末を設置する場所の種類は、複数のカテゴリに分類され、前記行政側情報受付部は、前記表示端末を設置する場所の種類毎に区別して前記行政側情報を受け付け、前記広告情報受付部は、前記表示端末を設置する場所の種類毎に区別して前記広告情報を受け付け、前記情報生成部は、前記表示端末を設置する場所の種類毎に前記スケジュール情報又は前記表示情報を区別して生成するものとしてもよい。
【0011】
異なる場所に配置された複数の前記表示端末を備え、前記表示端末を設置する場所の種類は、複数のカテゴリに分類され、前記記憶部には、広告料の情報と、前記表示端末を設置する場所の種類の情報とが含まれた料金情報が記憶され、前記料金情報では、前記広告料が前記表示端末を設置する場所の種類に応じて異なる単価に設定されたものとしてもよい。
【0012】
一方、本発明の情報管理サーバは、モニタに表示させる情報を管理する情報管理サーバであって、情報を表示する前記モニタを有する一又は複数の表示端末と、行政側の情報端末である行政側端末と、広告主側の情報端末である広告主側端末との夫々とネットワークを介して通信可能とする通信インターフェースと、記憶装置と、前記表示端末に表示させることが可能であって且つ行政側から提供される静止画、動画若しくは文字又はこれを組み合わせの情報である行政側情報を、一部又は複数の前記行政側端末から受け付けて前記記憶装置に記憶する行政側情報受付部と、前記表示端末に表示させることが可能であって且つ広告に関する静止画、動画若しくは文字又はこれを組み合わせの情報である広告情報を、一部又は複数の前記広告主側端末から受け付けて前記記憶装置に記憶する広告情報受付部と、一又は複数の行政側情報及び一又は複数の広告情報を前記モニタに表示させるスケジュール情報を生成して前記記憶装置に記憶するか、或いは、一又は複数の行政側情報及び一又は複数の広告情報に基づいて前記モニタに表示させる表示情報自体を生成して前記記憶装置に記憶する情報生成部と、前記ネットワークを介し、前記スケジュール情報又は前記表示情報に基づいて、前表示端末のモニタへの表示内容を制御することによって、前記行政側情報及び前記広告情報の該モニタに介した提供を行う表示制御部と、を備えたことを特徴する。
【発明の効果】
【0013】
行政側情報受付部及び広告情報受付部並びに情報生成部によって、作業負担を増加させることなく、モニタに様々な情報を表示可能であり、また、行政側情報の発信というメリットによって行政からの協力を得られ易く、表示端末の設置場所の確保も容易であり、さらに、行政から協力によって広告主からの信頼も得られ易く、広告の募集もスムーズに行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の情報管理システムの構成を概念的に説明した説明図である。
【
図2】(A)行政情報に係るスケジュール情報の内容を概念的に説明する説明図であり、(B)スポーツ情報に係るスケジュール情報の内容を概念的に説明する説明図であり、(C)健康・福祉情報に係るスケジュール情報の内容を概念的に説明する説明図である。
【
図3】情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図6】広告主側端末の構成を示すブロック図である。
【
図7】
図3に示す情報管理サーバの処理内容を示すフロー図である。
【
図8】別実施形態に係る情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の情報管理システムの構成を概念的に説明した説明図である。この情報管理システムは、情報管理サーバ10と、情報を表示するモニタ24(
図4参照)を有する一又は複数の表示端末20と、行政側の情報端末である行政側端末30と、広告主側の情報端末である広告主側端末40と、を備えている。
【0016】
3種類の上述した情報端末20,30,40は、インターネット等のグローバルなネットワーク50を介して相互通信可能に情報管理サーバ10と接続されている。
【0017】
情報管理サーバ10は、行政側端末30からの提供される情報である行政側情報を、動画、静止画若しくは文字又はこれらの組み合わせた形態で表示端末20のモニタ24に表示(以下、単に「表示端末20に表示」と表現する。)させるとともに、広告主側端末40から提供される情報である広告情報も、動画、静止画若しくは文字又はこれらの組み合わせた形態で表示端末20のモニタ24に表示させる。
【0018】
ちなみに、行政側情報及び広告情報のデータ形式としては、動画データや、静止画データや、時間経過によって静止画を順次切り換えるスライドデータ等の形式が想定され、これらの視覚的情報に、音声の情報を付加してもよい。
【0019】
表示端末20は、屋内や屋外の自由に場所に設定させることが可能であるが、通常は、行政側情報をモニタ24に表示させることを考慮して、公共性の高い場所に設定される。
例えば、行政側情報の提供する行政が管理する公民館、体育館、学校、公道又は役所等が考えられる。ただし、このような場所に限定されるものではなく、この行政が管轄するエリアにある飲食店や小売店等の店舗に設定してもよい。
【0020】
図2(A)行政情報に係るスケジュール情報の内容を概念的に説明する説明図であり、(B)スポーツ情報に係るスケジュール情報の内容を概念的に説明する説明図であり、(C)健康・福祉情報に係るスケジュール情報の内容を概念的に説明する説明図である。行政側情報は、その種類が複数のカテゴリに分類され、図示する例では、行政情報と、スポーツ情報と、健康・福祉情報との3つの分類されている。
【0021】
行政情報とは、その行政自体が発する注意喚起の情報や、その行政が制定した条例に関する情報や、その行政が提供する行政サービスの情報等が想定される。スポーツ情報は、その行政が主催するスポーツイベントの情報や、その管轄地域内で開催されるスポーツイベントの情報や、その行政が所有若しくは管理するスポーツ施設の利用案内の情報等が想定される。健康・福祉情報は、その行政の管轄する地域の保健医療に関する情報や、その行政が管理する健康・福祉施設に関する情報等が想定される。
【0022】
情報管理サーバ10は、行政側端末30からの行政側情報を、その種類毎に区別して受け付け、これらの個々の行政側情報に応じて広告情報の募集を行う。一方、この募集に応じて広告を出すことを希望する広告主は、広告主側端末40から、情報管理サーバ10に広告情報を送信(入稿)する。情報管理サーバ10は、行政側情報の種類毎に区別して広告情報を受け付ける。
【0023】
ちなみに、異なる複数の行政が本情報管理システムを利用している場合、情報管理サーバ10は、行政側情報も、複数の行政毎に区別して受け付け、それに対応して、広告情報も、複数の行政毎に区別して受け付ける。
【0024】
情報管理サーバ10は、このようにして一又は複数の行政の行政側端末30から受け付けた行政側情報と、一又は複数の広告主の広告主側端末40から受け付けた広告情報とを、並べ替えて表示端末20に表示させるためのスケジュールに関する情報(スケジュール情報)を生成するか、或いは、表示端末20に表示させる映像に関する情報自体(表示情報)を生成する。
【0025】
スケジュール情報又は表示情報は、
図2(A)乃至(C)に示す通り、行政側情報及び広告情報の受付の手法に対応させる目的で、行政側情報の種類毎に区別して各別に生成される。また、一のスケジュール情報又は表示情報に基づく映像を表示端末20に表示させる時間は、予め定められており、本例では15分に設定され、この15分の映像が繰り返し表示端末20に表示される。ちなみに、通常、「映像」とは、カメラで撮影されたものを意味し、本例では、カメラによって撮影された映像のみでなく、行政や広告主が人口的に作成した動画が静止画やスライド等も表示端末20に表示させるが、以下の説明では、これらのものも含めて「映像」と称する。
【0026】
また、一のスケジュール情報又は表示情報では、広告情報に関する映像と、行政側情報に関する映像とを交互に表示端末20に表示させる。この際、行政側情報は、同一内容の繰り返しでもよいし、異なる内容でもよい。一のスケジュール情報又は表示情報において、表示端末20に表示させる広告情報の順番は、本例では、受付順としている。
【0027】
ところで、一のスケジュール情報又は表示情報において、広告情報は、受け付ける数(枠数)が決まっており、図示する例では、3つの枠が用意されている。このため、ある一のスケジュール情報又は表示情報において、その枠数の上限に達するまでの間は、広告主からの広告の依頼を受け付ける(広告主側端末からの広告情報を受け付ける)一方で、広告情報が上限に達した場合には、該スケジュール情報又は該表示情報に関する限りで、広告主からの広告依頼をそれ以上受け付けない。
【0028】
これに対して、一のスケジュール情報又は表示情報において、その広告の枠が埋まらなかった場合には、
図2(C)に示すように、既に受け付けた広告情報(図示する例では「広告7」)を空いた枠に入れ込む。
【0029】
ちなみに、
図2(A),(B)に示す通り、同一の広告主が、異なるカテゴリ(本例では、行政情報とスポーツ情報)のスケジュール情報又は表示情報により表示される映像に、自身の広告(図示する例では「広告1」)を流すことも可能であるが、その場合には、そのカテゴリ毎に広告の枠を確保する必要がある。具体的には、この広告主の広告主側端末40は、行政情報に係るスケジュール情報又は表示情報と、スポーツ情報に係るスケジュール情報又は表示情報との夫々に対して広告情報を送信する必要がある。
【0030】
ちなみに、本例では、スケジュール情報又は表示情報のカテゴリ毎に、専用の表示端末20が用意される。このため、表示端末20は、自身が属するカテゴリ(本例では、行政情報、スポーツ情報又は健康・福祉情報の何れか)のスケジュール情報又は表示情報に係る映像のみを表示する。
【0031】
なお、表示端末20に異なるカテゴリのスケジュール情報又は表示情報を表示させることも勿論可能である。
【0032】
次に、以下、個々の構成について詳述する。
【0033】
図3は情報管理サーバの構成を示すブロック図である。情報管理サーバ10は、CPU又はRAM等から構成され且つ各種プログラムの実行によって様々な処理を行うことが可能な制御ユニット11と、RAM及びSSD若しくはHDDから構成され且つ各種情報が記憶される記憶装置12と、ネットワーク50を介した通信を可能とする通信インターフェース13とを備えている。
【0034】
制御ユニット11は、行政側端末30とのネットワーク50を経由したやり取りによって複数の行政毎に発行されるアカウント(行政アカウント)の登録(記憶装置12への記憶)を行う行政アカウント登録部11aと、広告主側端末40とのネットワーク50を経由したやり取りによって広告主用のアカウント(広告主アカウント)の登録(記憶装置12への記憶)を行う広告主アカウント登録部11bと、を有している。
【0035】
また、制御ユニット11は、行政アカウントを有する行政の行政側端末30からの行政側情報を、そのカテゴリ毎(具体的には、行政側情報の種類毎)に区別して受け付けて記憶装置12に記憶する行側情報受付部11cと、広告主アカウントを有する広告主の広告主側端末40からの広告情報を、そのカテゴリ毎(具体的には、行政側情報の種類毎)に区別して受け付けて記憶装置12に記憶する広告情報報受付部11dと、を有している。
【0036】
さらに、制御ユニット11は、そのカテゴリ毎(具体的には、行政側情報の種類毎)に、上述したスケジュール情報を生成して記憶装置12に記憶するスケジュール情報生成部11eと、記憶装置12に記憶された一又は複数のスケジュール情報に基づいて一又は複数の表示端末20に表示させる映像の制御を行う表示制御部11fと、行政アカウントを有する行政の行政側端末30から緊急速報の指示を受け且つその行政の管轄するエリアに設置された表示端末20に対して緊急速報を表示させる緊急速報部11gと、を有している。
【0037】
なお、スケジュール情報ではなく、上述の表示情報によって、表示端末20の表示を制御する場合には、該表示情報生成部11hを制御ユニット11に設ける。スケジュール情報及び表示情報を併用する場合は、スケジュール情報生成部11eと表示情報生成部11hの両方を制御ユニット11に設ける。
【0038】
記憶装置12は、一又は複数の行政アカウントの情報が記憶される行政アカウント情報記憶領域12aと、一又は複数の広告主アカウントの情報が記憶される広告主アカウント情報記憶領域12bと、一又は複数の行政情報(行政側情報)が記憶される行政情報記憶領域(行政側情報記憶領域)12cと、一又は複数のスポーツ情報(行政側情報)が記憶されるスポーツ情報記憶領域(行政側情報記憶領域)12dと、一又は複数の健康・福祉情報(行政側情報)が記憶される健康・福祉情報記憶領域(行政側情報記憶領域)12eと、を有している。
【0039】
また、記憶装置12は、一の行政情報に一緒に広告を出すことを希望する広告主の広告主側端末40から送られ且つ上述の広告情報受付部11dによって受け付けられた広告情報を該行政情報と関連付けて記憶する広告情報記憶領域12fと、一のスポーツ情報に一緒に広告を出すことを希望する広告主の広告主側端末40から送られ且つ上述の広告情報受付部11dによって受け付けられた広告情報を該スポーツ情報と関連付けて記憶する広告情報記憶領域12gと、一の健康・福祉情報に一緒に広告を出すことを希望する広告主の広告主側端末40から送られ且つ上述の広告情報受付部11dによって受け付けられた広告情報を該健康・福祉情報と関連付けて記憶する広告情報記憶領域12hと、を有している。
【0040】
さらに、記憶装置12は、一又は複数の前記スケジュール情報が記憶されるスケジュール情報記憶領域12iと、広告料の情報と行政側情報の種類の情報とが含まれた料金情報が記憶される料金情報記憶領域11jと、を有している。
【0041】
なお、表示情報生成部11hを制御ユニット11に設ける場合には、それに対応して、記憶装置12にも、一又は複数の前記表示情報が記憶される表示情報記憶領域12kを設ける。
【0042】
広告主アカウントは、広告主単位で作成されるものではなく、各広告主は、広告を希望するカテゴリ毎(行政側情報の種類毎)に広告主アカウントを作成する必要があり、また、そのアカウント単で広告料が課金される。すなわち、一の広告主は、スケジュール情報又は表示情報の複数のカテゴリの中から、自身が広告を出すことを希望するカテゴリを一又は複数で選択し、このようにして選択した一又は複数のカテゴリ毎に広告主アカウントを作成する。
【0043】
このため、広告情受付部12dは、広告情報を送ってくる広告主のアカウントの種類を識別することによって、その広告情報がどのカテゴリに属しているのかを識別することが可能になる。
【0044】
ちなみに、広告料が、広告主毎にそのアカウント数に応じて課金されることは上述した通りであるが、さらに、その単価もアカウントの種類(行政情報の種類)に応じて異なるように設定される。例えば、その単価がスポーツ情報→健康・福祉情報→行政情報の順に高くなるように設定される。これらの情報は、上述した料金情報に含まれている。
【0045】
表示制御部12fは、一のスケジュール情報に係る映像を表示させる対象になっている表示端末20に対して、該スケジュール情報と、該スケジュール情報に係る行政側情報及び広告情報とを送信し、これらの情報によって表示端末20に前記映像を表示させてもよい。表示端末20に表示された情報は、その周囲の者に提供される。その周囲のものを撮影するカメラ等を設けてもよく、このカメラによって撮影した静止画又は動画等のデータを、ネットワーク50を介して情報提供サーバ10に送信し、記憶装置12に記憶させておいてもよい。このデータは、広告主に確認させて広告の効果を確認できるようにしてもよい。
【0046】
一方、一のスケジュール情報に係る映像を表示させる対象になっている表示端末20に対して、自身の記憶装置12に記憶されたスケジュール情報と、該スケジュール情報に係る行政側情報及び広告情報に基づいて、該表示端末20で、前記映像をストリーミング再生させてもよい。
【0047】
また、表示情報を生成する場合には、一の表示情報に係る映像を表示させる対象になっている表示端末20に対して、該表示情報を送信することにより、表示端末20に前記映像を表示させてもよい。一方、一の表示情報に係る映像を表示させる対象になっている表示端末20に対して、自身の記憶装置12に記憶された該表示情報に基づいて、該表示端末20で、前記映像をストリーミング再生させてもよい。
【0048】
ところで、一のスケジュール情報又は表示情報につき、表示対象とする表示端末20の選定について説明すると、そのスケジュール情報又は表示情報が属するカテゴリ(本例では、該スケジュール情報又は表示情報に係る行政側情報の種類であり、行政情報、スポーツ情報及び健康・福祉情報の3種類の何れか)を映像表示する専横の表示端末20の全てを、表示対象の表示端末20とする。なお、スケジュール情報又は表示情報が属するカテゴリの行政側情報を表示することになっている複数の表示端末2の一部に、該スケジュール情報又は該表示情報に係る映像を表示させるようにしてもよい。
【0049】
図4は表示端末の構成を示すブロック図である。表示端末20は、CPU又はRAM等から構成され且つ各種プログラムの実行によって様々な処理を行うことが可能な制御ユニット21と、RAM及びSSD若しくはHDDから構成され且つ各種情報が記憶される記憶装置22と、ネットワーク50を介した通信を可能とする通信インターフェース23と、上述したモニタ23と、を備えている。
【0050】
図5は行政側端末の構成を示すブロック図である。行政側端末30は、CPU又はRAM等から構成され且つ各種プログラムの実行によって様々な処理を行うことが可能な制御ユニット31と、RAM及びSSD若しくはHDDから構成され且つ各種情報が記憶される記憶装置32と、ネットワーク50を介した通信を可能とする通信インターフェース33と、各種情報を表示するモニタ34と、マウスやキーボードやタッチパネルから構成され且つ各種の操作環境を提供する操作部35と、を備えている。
【0051】
制御ユニット51は、行政が緊急速報の指示の操作を操作部35により行った場合、その指示を、ネットワーク50経由で、情報管理サーバ10に送信する緊急速報指示部51aを有している。
【0052】
図6は広告主側端末の構成を示すブロック図である。広告主側端末40は、CPU又はRAM等から構成され且つ各種プログラムの実行によって様々な処理を行うことが可能な制御ユニット41と、RAM及びSSD若しくはHDDから構成され且つ各種情報が記憶される記憶装置42と、ネットワーク50を介した通信を可能とする通信インターフェース43と、各種情報を表示するモニタ44と、マウスやキーボードやタッチパネルから構成され且つ各種の操作環境を提供する操作部45と、を備えている。
【0053】
図7は
図3に示す情報管理サーバの処理内容を示すフロー図である。情報管理サーバ10の制御ユニット11は、ステップS101から処理を開始する。所定のカテゴリの広告主アカウントを有している広告主が、該カテゴリの属する映像に自己の広告を含めることを希望する場合、広告主側端末40から情報管理サーバ10に広告情報を送信するが、ステップS101では、該広告情報を受け付けたか否かを確認し、広告情報を受け付けた場合には、ステップS102に進む。
【0054】
ステップS102では、その広告情報に係る広告を流すことを希望する前記映像において、広告の枠数が既に上限に達しているか否かを確認し、その枠が余っている状態であればステップS103に進む一方で、余っていない状態であればステップS104に進む。ステップS104では、前記映像中の枠は埋まっている旨を、その広告主側端末40に通知し、ステップS101に処理を戻す。
【0055】
ステップS103では、その広告情報を受信して記憶装置12に記憶し、ステップS105に進む。ステップS105では、ステップS103において一枠を埋めた状態でも、前記映像の広告の枠数が尚上限に達していないかを確認し、枠数が上限に達していなければステップS101に処理を戻す一方で、上限に達していればステップS106に進む。ステップS106では、既に、前記映像の広告枠が埋まっている状態であるが、前記スケジュール情報又は表示情報を生成し、ステップS101に処理を戻す。
【0056】
ステップS101において、前記映像につき、広告情報を受け付けていないことが確認された場合、ステップS107に進む。ステップS107では、その映像を表示端末20に表示させる予定日時との関係で設定された期間(入稿期間)を経過しているか否かを確認し、その期間を過ぎていれば、もうスケジュール情報又は表示情報を生成する必要がある時期が到来しているので、ステップS106に処理を進める一方で、まだ期間内であれば、ステップS101に処理を戻す。
【0057】
次に、
図8に基づいて本発明の別実施形態につき、上述の形態と異なる部分を説明する。
【0058】
図8は別実施形態に係る情報管理サーバの構成を示すブロック図である。上述の形態では、表示端末20に表示させる映像を行政側情報の種類毎に複数のカテゴリに分類したが、本形態では、異なる場所に設置された複数の表示端末20につき、その設置する場所の種類毎によって複数のカテゴリに分類する。具体的には、その広告の効果等を加味して、表示端末20を設置する場所を、複数(図示する例では3つ)にランク分けする。
【0059】
これに対応して、広告主は、表示端末20が設置された場所の種類に応じて分類された複数のランク(カテゴリ)から、一又は複数のランクを選択し、選択した一又は複数のランク毎に広告主アカウントを作成する。
【0060】
また、行政側情報受付部12cは、複数の前記ランク毎に区別して、行政側情報を受け付けて記憶装置12に記憶する。このため、行政側情報記憶領域12c´,12d´,12e´も複数のランク毎に記憶装置12に設けられる。
【0061】
また、広告情報受付部12dは、複数の前記ランク毎に区別して、広告情報を受け付けて記憶装置12に記憶する。このため、広告情報記憶領域12f´,12g´,12h´も複数のランク毎に記憶装置12に設けられる。
【0062】
さらに、スケジュール情報生成部12e又は(
図3に示す表示情報生成部12h)は、複数の前記ランク毎に区別して、スケジュール情報又は表示情報を生成する。
【0063】
ちなみに、広告料は、広告主毎にそのアカウント数に応じて課金される。また、その単価もアカウントの種類(本例では、「ランク」であり、換言すると表示端末20を設定する場所の種類)に応じて異なる単価に設定され、これらの情報が上述した料金情報に含まれている。
【0064】
以上のように複数のカテゴリに分類する要素は、多数存在する。ちなみに、行政側情報の種類と、表示端末20の設置場所の種類との2つの分類要素を同時に組わせて、カテゴリ分けを行ってもよい。
【符号の説明】
【0065】
10 情報管理サーバ
11 行政側情報受付部
11 広告情報受付部
11
11 スケジュール情報生成部(情報生成部)
11 表示制御部
11 表示情報生成部(情報生成部)
12 記憶装置
20 表示端末
24 モニタ
30 行政側端末
40 広告主側端末
50 ネットワーク