(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146388
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】通信装置、通信システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20241004BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20241004BHJP
H04M 1/72412 20210101ALI20241004BHJP
H04M 1/72424 20210101ALI20241004BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
H04M1/72412
H04M1/72424
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059251
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000108085
【氏名又は名称】セコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】工藤 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】石井 洋輔
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5K127
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086CA01
5C086CA09
5C086CA21
5C086CA28
5C086CB36
5C086FA17
5C087AA05
5C087AA10
5C087BB20
5C087DD03
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF23
5C087GG08
5C087GG09
5C087GG70
5C087GG83
5K127AA26
5K127BA03
5K127BB22
5K127CB02
5K127CB16
5K127CB22
5K127DA12
5K127DA15
5K127GA14
5K127GB07
5K127GD03
5K127HA11
5K127JA14
5K127JA34
5K127KA01
(57)【要約】
【課題】異常事態の発生時に、所定の緊急通報先とは異なるサービス提供者への支援要請をユーザが不安に感じる状況で適切に提案する。
【解決手段】通知取得手段611が、ユーザに異常事態が発生したことを検出した通知を取得すると、提案手段614は、異常事態が発生したユーザに対してサービスを提供するサービス提供者へ連絡することをユーザに提案する。連絡手段615は、その提案がユーザによって承諾された場合にはサービス提供者への連絡を行い、その提案がユーザによって承諾されなかった場合にはサービス提供者への連絡を行わない。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出された自身の異常事態へのユーザの対応に関する対応情報を取得する取得手段と、
前記ユーザに対して異常事態への支援サービスを提供するサービス提供者に連絡することを前記ユーザに提案する手段であって、前記取得した対応情報に基づき前記提案を行うか否か決定する提案手段と、
前記提案が前記ユーザによって承諾された場合に前記サービス提供者への連絡を行う連絡手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記対応情報は、所定の緊急通報先への通報の有無を示す情報を含み、
前記提案手段は、前記通報が行われなかった場合であっても、前記取得した対応情報に応じて前記提案を行う
ことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記対応情報は、さらに、前記検出された異常事態が実際に生じたことか否かを示す真偽情報を含み、
前記提案手段は、前記通報が行われた場合に前記提案を行い、且つ、前記通報が行われなかった場合であっても前記真偽情報が前記異常事態が発生した旨を示す場合には前記提案を行う
ことを特徴とする請求項2記載の通信装置。
【請求項4】
前記対応情報は、ユーザ操作により特定される情報であって、前記検出された異常事態が実際に生じたことか否かを示す真偽情報を含み、
前記提案手段は、前記真偽情報が前記異常事態が発生した旨を示す場合に前記提案を行い、前記異常事態が発生していない旨を示す場合には前記提案は行わない
ことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
【請求項5】
前記対応情報は、さらに、前記異常事態に伴うユーザの安全に関する問題の有無を示す安否情報を含み、
前記提案手段は、前記安否情報が問題ありということを示す場合に前記提案を行い、且つ、前記安否情報が問題なしということを示す場合であっても前記真偽情報が前記異常事態が発生した旨を示す場合には前記提案を行う
ことを特徴とする請求項4記載の通信装置。
【請求項6】
前記ユーザに対応する見守り者に対して前記異常事態に関する報告を行う報告手段を備え、
前記対応情報は、所定の緊急通報先への通報の有無を示す情報を含み、
前記報告手段は、前記通報が行われず、且つ、前記提案手段が前記提案を行わなかった場合であっても、前記異常事態が検出された場合には前記報告を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項7】
前記報告手段は、前記提案手段が前記提案を行った場合と、前記提案手段が前記提案を行わなかった場合とで異なる内容を前記見守り者に報告する
ことを特徴とする請求項6記載の通信装置。
【請求項8】
前記報告手段は、
前記提案手段が前記提案を行った場合には、前記異常事態が発生したことが所定の緊急通報先に通報されたか否か、及び、前記ユーザの位置情報を含む内容を、前記見守り者に報告し、
前記提案手段が前記提案を行わなかった場合には、前記異常事態の発生の有無並びに前記ユーザの安全に関する問題の有無を含む前記ユーザの操作結果、及び、前記ユーザの位置情報を含む内容を、前記見守り者に報告する
ことを特徴とする請求項7記載の通信装置。
【請求項9】
ユーザに異常事態が発生したことを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された自身の前記異常事態に対する前記ユーザの対応を示す操作を受け付ける操作手段と、
前記操作手段により受け付けられた操作に基づく、前記異常事態への前記ユーザの対応に関する対応情報を取得する取得手段と、
前記ユーザに対して前記異常事態への支援サービスを提供するサービス提供者に連絡することを前記ユーザに提案する手段であって、前記取得した対応情報に基づき前記提案を行うか否か決定する提案手段と、
前記提案が前記ユーザによって承諾された場合には前記サービス提供者への連絡を行う連絡手段と
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項10】
前記ユーザが身に着けたウェアラブル端末と、
前記ウェアラブル端末と通信を行うとともに、通信網を介した通信を行うユーザ端末とを備え、
前記ウェアラブル端末は、前記検出手段及び前記操作手段を有し、
前記ユーザ端末は、前記取得手段及び前記提案手段を有し、
前記提案手段は、前記提案を行う場合には、前記ウェアラブル端末に対して当該提案を表示させる指示を行う
ことを特徴とする請求項9記載の通信システム。
【請求項11】
コンピュータに、
検出された自身の異常事態へのユーザの対応に関する対応情報を取得する取得ステップと、
前記ユーザに対して異常事態への支援サービスを提供するサービス提供者に連絡することを前記ユーザに提案する提案ステップであって、前記取得した対応情報に基づき前記提案を行うか否か決定する提案ステップと、
前記提案が前記ユーザによって承諾された場合に前記サービス提供者への連絡を行う連絡ステップと
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに異常事態が発生したときに連絡を行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザに事故等の異常事態が発生したときに、警察や消防等の所定の緊急通報先に通報を行う仕組みが知られている。例えば特許文献1には、事故が発生したときに、正確な事故情報を迅速且つ確実に連絡するための技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザに事故等の異常事態が発生した場合に、警察や消防等の緊急通報先に通報を行うことは従来から必要とされている。ただし、今後は、ユーザの不安に寄り添い、それらの緊急通報先とは異なるサービス提供者が異常事態の発生した場所に駆けつけて状況を確認したり事後の手続きを行ったりする等の様々なサービスを提供するような仕組みが考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、異常事態の発生時に、所定の緊急通報先とは異なるサービス提供者への支援要請をユーザが不安に感じる状況で適切に提案可能な仕組みを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、検出された自身の異常事態へのユーザの対応に関する対応情報を取得する取得手段と、前記ユーザに対して異常事態への支援サービスを提供するサービス提供者に連絡することを前記ユーザに提案する手段であって、前記取得した対応情報に基づき前記提案を行うか否か決定する提案手段と、前記提案が前記ユーザによって承諾された場合に前記サービス提供者への連絡を行う連絡手段とを備えることを特徴とする通信装置を提供する。
【0007】
前記対応情報は、所定の緊急通報先への通報の有無を示す情報を含み、前記提案手段は、前記通報が行われなかった場合であっても、前記取得した対応情報に応じて前記提案を行うようにしてもよい。
【0008】
前記対応情報は、さらに、前記検出された異常事態が実際に生じたことか否かを示す真偽情報を含み、前記提案手段は、前記通報が行われた場合に前記提案を行い、且つ、前記通報が行われなかった場合であっても前記真偽情報が前記異常事態が発生した旨を示す場合には前記提案を行うようにしてもよい。
【0009】
前記対応情報は、ユーザ操作により特定される情報であって、前記検出された異常事態が実際に生じたことか否かを示す真偽情報を含み、前記提案手段は、前記真偽情報が前記異常事態が発生した旨を示す場合に前記提案を行い、前記異常事態が発生していない旨を示す場合には前記提案は行わないようにしてもよい。
【0010】
前記対応情報は、さらに、前記異常事態に伴うユーザの安全に関する問題の有無を示す安否情報を含み、前記提案手段は、前記安否情報が問題ありということを示す場合に前記提案を行い、且つ、前記安否情報が問題なしということを示す場合であっても前記真偽情報が前記異常事態が発生した旨を示す場合には前記提案を行うようにしてもよい。
【0011】
前記ユーザに対応する見守り者に対して前記異常事態に関する報告を行う報告手段を備え、前記対応情報は、所定の緊急通報先への通報の有無を示す情報を含み、前記報告手段は、前記通報が行われず、且つ、前記提案手段が前記提案を行わなかった場合であっても、前記異常事態が検出された場合には前記報告を行うようにしてもよい。
【0012】
前記報告手段は、前記提案手段が前記提案を行った場合と、前記提案手段が前記提案を行わなかった場合とで異なる内容を前記見守り者に報告するようにしてもよい。
【0013】
前記報告手段は、前記提案手段が前記提案を行った場合には、前記異常事態が発生したことが所定の緊急通報先に通報されたか否か、及び、前記ユーザの位置情報を含む内容を、前記見守り者に報告し、前記提案手段が前記提案を行わなかった場合には、前記異常事態の発生の有無並びに前記ユーザの安全に関する問題の有無を含む前記ユーザの操作結果、及び、前記ユーザの位置情報を含む内容を、前記見守り者に報告するようにしてもよい。
【0014】
本発明の別の態様は、ユーザに異常事態が発生したことを検出する検出手段と、前記検出手段により検出された自身の前記異常事態に対する前記ユーザの対応を示す操作を受け付ける操作手段と、前記操作手段により受け付けられた操作に基づく、前記異常事態へのユーザの対応に関する対応情報を取得する取得手段と、前記ユーザに対して前記異常事態への支援サービスを提供するサービス提供者に連絡することを前記ユーザに提案する手段であって、前記取得した対応情報に基づき前記提案を行うか否か決定する提案手段と、前記提案が前記ユーザによって承諾された場合には前記サービス提供者への連絡を行う連絡手段とを備えることを特徴とする通信システムを提供する。
【0015】
ユーザが身に着けたウェアラブル端末と、前記ウェアラブル端末と通信を行うとともに、通信網を介した通信を行うユーザ端末とを備え、前記ウェアラブル端末は、前記検出手段及び前記操作手段を有し、前記ユーザ端末は、前記取得手段及び前記提案手段を有し、前記提案手段は、前記提案を行う場合には、前記ユーザ端末において当該提案を表示するとともに、前記ウェアラブル端末に対して当該提案を表示させる指示を行うようにしてもよい。
【0016】
さらに、本発明の別の態様は、コンピュータに、検出された自身の異常事態へのユーザの対応に関する対応情報を取得する取得ステップと、前記ユーザに対して異常事態への支援サービスを提供するサービス提供者に連絡することを前記ユーザに提案する提案ステップであって、前記取得した対応情報に基づき前記提案を行うか否か決定する提案ステップと、前記提案が前記ユーザによって承諾された場合に前記サービス提供者への連絡を行う連絡ステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、異常事態の発生時に、所定の緊急通報先とは異なるサービス提供者への支援要請をユーザが不安に感じる状況で適切に提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】同実施形態に係るウェアラブル端末及びユーザ端末の構成の一例を示す図である。
【
図3】同実施形態に係る通信システムにおける動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図4】同実施形態において異常事態発生時にウェアラブル端末に表示される緊急通報画面の一例を示す図である。
【
図5】同実施形態に係るユーザ端末が連絡提案の要否判断を行うときの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図6】同実施形態において異常事態発生時にユーザ端末に表示される連絡提案画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
1.構成
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム10の構成の一例を示す図である。通信システム10は、ユーザに異常事態が発生した場合に、例えば警察や消防等の所定の緊急通報先に通報を行う通報機能と、そのユーザの要請に応じてそのユーザのもとに駆けつけて状況を確認したり事後の手続きを行ったりする等の、異常事態に対する様々な支援サービスを提供するサービス提供者に対して異常事態に関する連絡を行う連絡機能と、そのユーザの見守り者に対して異常事態に関する報告を行う報告機能とを実現する。ここでいう異常事態とは、例えば事故、衝撃、転倒、悲鳴、ユーザの身体に動きが無い等の事態であるが、必ずしもこれらの例示に限らず、ユーザの安全に疑念が生じるような異常な事態全般を含む。
【0020】
図1に示すように、通信システム10は、上記の緊急通報先Eの設備に設けられたオペレータ端末300と、上記のサービス提供者Sの設備に設けられたサーバ装置400と、ユーザUが身に着けるウェアラブル端末500と、ユーザUが所持するユーザ端末600と、ユーザUに対応する見守り者Wによって所持される見守り者端末700とを備える。オペレータ端末300、サーバ装置400、ユーザ端末600及び見守り者端末700は、インターネット及び移動体通信網を含む通信網11を介して通信可能に接続されている。ウェアラブル端末500とユーザ端末600とは、例えばブルートゥース(登録商標)や無線LAN(Local Area Network)等の通信規格に従って通信可能に接続されている。つまり、ユーザ端末600は、ウェアラブル端末500と通信を行うとともに、通信網11を介してオペレータ端末300又はサーバ装置400と通信を行うことができるようになっている。
【0021】
オペレータ端末300は、異常事態が発生したユーザUからの通報を受け付けて、緊急車両を派遣する等の対応作業を行うために用いられるコンピュータである。オペレータ端末300は、ユーザ端末600との通話機能、各種情報の表示機能及び入力機能を備えており、緊急通報先Eのオペレータにより利用される。
【0022】
サーバ装置400は、サービス提供者Sが異常事態の発生したユーザに対して各種の支援サービスを提供するために用いられるコンピュータである。具体的には、サーバ装置400は、ユーザUにおいて異常事態が発生した場合に、ユーザ端末600からの連絡を受け付けると、そのユーザU及びその異常事態に関する情報を出力することにより、ユーザUに対する状況確認やそのユーザUにもとに駆けつける作業員への対処を促す等の所定の処理を行う。
【0023】
ウェアラブル端末500は、ユーザUに異常事態が発生したことを検出するために用いられるコンピュータである。ウェアラブル端末500の例として、例えば腕時計型のウェアラブル端末、眼鏡型のウェアラブル端末、指輪型のウェアラブル端末又は衣類型のウェアラブル端末が挙げられる。
【0024】
ユーザ端末600は、ユーザUに異常事態が発生したときに、緊急通報先Eへの通報、サービス提供者Sへの連絡、及び、見守り者Wへの報告を行うために用いられるコンピュータである。ユーザ端末600の例としては、スマートフォン、携帯電話機、又はタブレット端末が挙げられる。本実施形態に係るユーザ端末600は、本発明に係る「通信装置」の一例である。
【0025】
見守り者端末700は、ユーザUの見守り者(例えばユーザUの家族、保護者、知人等)がそのユーザUに発生した異常事態に関する各種の情報を確認するために用いられるコンピュータである。見守り者端末700の例としては、スマートフォン、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、又はタブレット端末が挙げられる。
【0026】
図2は、ウェアラブル端末500及びユーザ端末600の構成の一例を示す図である。ウェアラブル端末500は、制御部501と、記憶部502と、通信部503と、操作部504と、表示部505と、センサ部506、測位部507といったハードウェアを備える。ウェアラブル端末500の各部501~507は、図示せぬバスを介して接続されている。
【0027】
制御部501は、自端末の各部の制御及び各種の処理を行うプロセッサである。例えば制御部501にはCPU(Central Processing Unit)が含まれる。
【0028】
記憶部502は、自端末の機能を実現するためのプログラム及び各種のデータを記憶するメモリである。例えば記憶部502にはROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、及びSSD(Solid State Drive)のうち少なくともいずれかが含まれる。
【0029】
通信部503は、自端末をユーザ端末600に接続するための通信インターフェースである。
【0030】
操作部504は、自装置に対するユーザUの各種の操作を受け付ける操作手段である。例えば操作部504には、表示部505の画面上の操作を受け付けるタッチセンサや各種の操作ボタンが含まれていてもよい。
【0031】
表示部505は、各種の情報を表示する。例えば表示部505には液晶ディスプレイが含まれる。また、表示部505は、タッチセンサとの組み合わせによりタッチパネルとして構成されてもよい。
【0032】
センサ部506は、測位を行うユーザUに異常事態が発生したことを検出するための各種のセンサを含む。センサ部506には、事故、衝撃、転倒、悲鳴、ユーザの身体に動きが無い等の異常事態を検出するための加速度センサ、ジャイロセンサ、音センサ又はイメージセンサ等が含まれるが、これ以外にも、例えば血中酸素濃度センサや心拍センサ等のユーザの生体データを検出するセンサが含まれていてもよい。
【0033】
測位部507には、自端末の位置を測定するGPS(Global Positioning System)又はGNSS(global navigation satellite system)受信機が含まれる。GPS又はGNSS受信機は、GPS又はGNSS衛星から信号を受信し、受信した信号に基づいてウェアラブル端末500の位置(つまりユーザUの位置)を測定する。
【0034】
制御部501は、検出手段511と、送受信手段512として機能する。これらの機能は、制御部501が記憶部502に記憶されたプログラムを実行して、制御部501が演算を行い又はウェアラブル端末500の各部を制御することにより実現される。
【0035】
検出手段511は、センサ部506によって検出された検出値を所定の閾値と比較したり、その検出値の時系列の変化を解析したりするなどして、ユーザUに異常事態が発生したことを検出する。
【0036】
送受信手段512は、通信部503を制御して、各種の情報をユーザ端末600と送受信する。例えば送受信手段512は、検出手段511によりユーザUに異常事態が発生したことが検出されると、その検出した旨の通知をユーザ端末600に送信する。また、送受信手段512は、操作部504において受け付けられたユーザUの操作結果をユーザ端末600に送信する。この操作結果には、例えば、ユーザの操作によってウェアラブル端末500に入力された、異常事態の発生の有無、及びユーザの安全に関する問題の有無が含まれている。さらに、この操作結果には、緊急通報先Eへの通報の有無を示す情報が含まれても良い。ユーザUの操作結果は、検出手段511により検出されたユーザ自身の異常事態へのそのユーザの対応に関する情報であり、本発明に係る対応情報の一例である。つまり、本発明に係る対応情報は、ユーザ操作により特定される情報である。また、送受信手段512は、ユーザ端末600から送信されてくる各種の指示を受信する。
【0037】
ユーザ端末600は、制御部601と、記憶部602と、通信部603と、操作部604と、表示部605とを備える。ユーザ端末600の各部601~605は、図示せぬバスを介して接続されている。制御部601、記憶部602、通信部603、操作部604(操作手段)、表示部605はそれぞれ、ウェアラブル端末500の制御部501、記憶部502、通信部503、操作部504及び表示部505と同等のハードウェアである。ただし、記憶部602には、ユーザ端末600の機能を実現するためのアプリケーションプログラム及びデータが記憶される。
【0038】
制御部601は、通知取得手段611、操作結果取得手段612、通報手段613、提案手段614、連絡手段615及び報告手段616として機能する。これらの機能は、制御部601が記憶部602に記憶されたプログラムを実行して、制御部601が演算を行い又はユーザ端末600の各部を制御することにより実現される。
【0039】
通知取得手段611は、ウェアラブル端末500の送受信手段512から、ユーザUに異常事態が発生したことを検出した通知が送信されてくると、その通知を通信部603を介して取得する。
【0040】
操作結果取得手段612は、ウェアラブル端末500の送受信手段512から、ユーザUの操作結果が送信されてくると、その操作結果を通信部603を介して取得する。
【0041】
通報手段613は、ユーザUに異常事態が発生した場合にウェアラブル端末500からの要求に従って、前述した所定の緊急通報先に通報を行う。具体的には、通報手段613は、ユーザ端末600の記憶部602に予め記憶された緊急通報先の電話番号を用いて発呼処理を行い、オペレータ端末300のオペレータとユーザUが通話可能に通信接続する。
【0042】
提案手段614は、ユーザUに異常事態が発生したことを検出した通知が通知取得手段611によって取得された場合に、サービス提供者Sへ連絡することをユーザUに提案する。提案手段614は、この提案を行うか否かを前述した対応情報に基づいて決定するが、その詳細は後の動作説明にて述べる。
【0043】
連絡手段615は、サービス提供者Sへの連絡を行う。具体的には、連絡手段615は、提案手段614による提案がユーザUによって承諾された場合にはサービス提供者Sへの連絡を行う一方、提案手段614による提案がユーザUによって承諾されなかった場合にはサービス提供者Sへの連絡を行わない。連絡手段615は、サービス提供者Sに連絡を行う場合、例えばユーザ端末600の記憶部602に予め記憶されたサーバ装置400の通信アドレス宛に所定の連絡データを送信する。また、連絡手段615は、ユーザ端末600の記憶部602に予め記憶されたサービス提供者Sの電話番号を用いて発呼処理を行い、図示せぬサービス提供者Sのオペレータ端末と通話可能に通信接続するようにしてもよい。
【0044】
報告手段616は、ユーザUに対応する見守り者Wに対して異常事態に関する報告を行う。報告手段616が見守り者Wに対してどのような内容の報告を行うかについては、後の動作説明にて詳述する。
【0045】
なお、
図1に示したサーバ装置400及び見守り者端末700は、例えば制御部、記憶部、通信部、操作部及び表示部等の、コンピュータとしてのハードウェアを備えている。
【0046】
2.動作
図3は、異常事態発生時における通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0047】
ステップS10において、ウェアラブル端末500の検出手段511がセンサ部506によって検出された検出値に基づいて、ユーザUに異常事態が発生したことを検出すると(ステップS10;YES)、ステップS11において、
図4に示すような緊急通報画面D1が表示部505に表示される。
【0048】
緊急通報画面D1には、異常事態が発生したことを検出した旨のメッセージM1と、ユーザUが緊急通報先Eへの通報を指示するためのソフトボタンB1と、ユーザUが異常事態は発生していない旨(つまりユーザUが認識している異常事態の有無、つまり、異常事態が実際に生じたことか否かを示す真偽情報)を入力するためのソフトボタンB2と、ユーザUが異常事態は発生したが自身の安否には問題無い旨(つまりユーザUの安全に関する問題の有無を示す安否情報)を入力するためのソフトボタンB3とが含まれる。
【0049】
ここで、ユーザUがソフトボタンB1をタッチした場合のほか、いかなるユーザ操作もないまま所定時間(例えば1分)が経過した場合には、緊急通報先Eへの通報が必要と判断される。一方、ユーザUがソフトボタンB2又はソフトボタンB3をタッチした場合には、緊急通報先Eへの通報が不要と判断される。これらのユーザUの操作は操作部504によって受け付けられる。
【0050】
ステップS12において、ウェアラブル端末500の送受信手段512は、検出手段511により異常事態の発生が検出された旨の通知、及び、操作部504において受け付けられたユーザUの操作結果を、ユーザ端末600に送信する。ユーザ端末600の通知取得手段611がこの通知を取得するとともに、ユーザ端末600の操作結果取得手段612がこの操作結果を取得する。この操作結果には、緊急通報先Eへの通報の要否、又は、ユーザの操作によってウェアラブル端末500に入力された、異常事態の発生の有無及びユーザの安全に関する問題の有無が含まれている。
【0051】
ステップS13において、ユーザ端末600の通報手段613は、操作結果取得手段612によって取得された操作結果において緊急通報先Eへの通報が要であれば(ステップS13;YES)、ステップS14において緊急通報先Eへの通報を行う。
【0052】
緊急通報先Eへの通報の要否に関わらず、ステップS15において、ユーザ端末600の提案手段614は、異常事態の発生に関してサービス提供者Sへ連絡することをユーザUに提案するか否かを判断する。
【0053】
ここで、
図5は、ユーザ端末600がサービス提供者Sへ連絡すること(支援要請)をユーザUに提案すること(以下、連絡提案という)の要否判断を行うときの動作の一例を示すフローチャートである。
【0054】
本実施形態において、ユーザ端末600は、ウェアラブル端末500から取得した異常事態へのユーザUの対応に関する対応情報に応じて、連絡提案の要否を判断する。具体的には、緊急通報先Eへの通報をした場合には、ユーザUが不安な状況にあってサービス提供者Sの支援が求められる可能性があるため、連絡提案は必要である。また、緊急通報先Eへの通報までは必要がないため通報しなかったが、異常事態が実際に発生していた、又は、ユーザUの身体に異変(ケガなど)がある(つまりユーザの安否における問題が有る)場合には、ユーザUが不安な状況である可能性があるため、連絡提案が必要である。また、異常事態が実際に発生している場合、又は、ユーザUの身体に異変(ケガなど)がある(ユーザUの安否における問題が有る)場合には、ユーザUが不安な状況である可能性があるため、連絡提案が必要である。また、ユーザUの身体に異変(ケガなど)がなかった(ユーザUの安否における問題無し)としても、異常事態が実際に発生している場合には、ユーザUが不安な状況である可能性があるため、連絡提案が必要である。一方、検出された異常事態が実際には発生していない場合は、ユーザUが不安な状況でないと判断し、連絡提案は不要である。
【0055】
図5において、提案手段614は、連絡提案の要否を判断する。まずステップS151において、提案手段614は、操作結果取得手段612によって取得された操作結果に基づいてユーザUの安否に問題があるか否か(例えば大きなケガをしていれば安否に問題があり、そうでなければ安否に問題が無いと)を判断し、安否に問題があれば(ステップS151;YES)、ステップS152において連絡提案が必要と判断する。
【0056】
ステップS151において安否に問題がなければ(ステップS151;NO)、提案手段614は、緊急通報先Eに通報したか否かを判断する(ステップS153)。提案手段614は、緊急通報先Eに通報していれば(ステップS153;YES)、ステップS152において連絡提案が必要と判断する。
【0057】
ステップS153において緊急通報先Eに通報していなければ(ステップS153;NO)、提案手段614は、異常事態が発生したことがユーザUにより認識されているか否かを判断する(ステップS154)。提案手段614は、異常事態が発生したことがユーザUにより認識されていれば、つまりユーザUの操作結果に含まれる真偽情報が、異常事態が発生した旨を示す場合には(ステップS154;YES)、ステップS152において連絡提案が必要と判断する。
【0058】
このように、提案手段614は、異常事態が発生したことを検出した通知がウェアラブル端末500から取得され、且つ、緊急通報先Eへの通報が行われなかった場合であっても、連絡提案を行う。また、提案手段614は、異常事態が発生した旨のユーザUの操作結果が取得され、且つ、ユーザの指示に応じて緊急通報先Eへの通報が行われた場合であっても、連絡提案を行う。また、提案手段614は、異常事態が発生したがユーザUの安全には問題が無い旨の操作結果が取得された場合であっても、連絡提案を行う。
【0059】
一方、提案手段614は、異常事態が発生したことがユーザUにより認識されていなければ、つまりユーザUの操作結果に含まれる真偽情報が、異常事態が発生していない旨を示す場合には(ステップS154;NO)、ステップS155において連絡提案が不要と判断する。
【0060】
このように、提案手段614は、ユーザUの操作結果に含まれる異常事態の有無及びユーザUの安全に関する問題の有無の組み合わせに基づいて、提案を行うか否かを判断する。
【0061】
図3の説明に戻り、ステップS15において連絡提案が必要と判断されると(ステップS15;要)、ユーザ端末600の提案手段614は、ステップS16において連絡提案を実行する。具体的には、提案手段614は、
図6に示すような連絡提案画面D2を表示する。
【0062】
連絡提案画面D2には、サービス提供者Sへの連絡を行うか否かをユーザUに問う旨のメッセージM2と、ユーザUがサービス提供者Sへの連絡を指示するためのソフトボタンB4とが含まれる。
【0063】
この連絡提案画面D2においてユーザUがソフトボタンB4をタッチした場合には、ステップS18においてその操作が受け付けられて、ステップS19にてサービス提供者Sへの連絡が必要と判断される。なお、ユーザUがソフトボタンB4をタッチしないままタイムアウトするなどの場合には、サービス提供者Sへの連絡が不要と判断されることになる。なお、連絡提案の実行は、連絡提案画面D2を表示するためのプッシュ通知を表示部605に表示することも含む。
【0064】
また、ユーザ端末600の提案手段614は、ステップS16にて連絡提案画面D2を表示するとともに、ステップS17にて、ウェアラブル端末500に対して連絡提案画面を表示させる指示を行う。この指示に応じて、ウェアラブル端末500は、ステップS20において連絡提案を実行する。具体的には、ウェアラブル端末500は、
図6と同様な連絡提案画面を表示部505に表示する。そして、ウェアラブル端末500に表示された連絡提案画面においてユーザUが連絡提案を承諾する旨の操作を行うと、ステップS21においてその操作が受け付けられて、ステップS22にてその操作内容がユーザ端末600に送信される。なお、ユーザUが連絡提案を承諾する旨の操作を行わないままタイムアウトするなどの場合には、サービス提供者Sへの連絡が不要と判断されることになる。なお、連絡提案の実行は、連絡提案画面D2を表示するためのプッシュ通知を表示部505に表示することも含む。
【0065】
連絡提案がユーザによって承諾された場合には、ステップS19にてサービス提供者Sへの連絡が必要と判断され(ステップS19;YES)、ステップS23において、連絡手段615はサービス提供者Sへの連絡を行う。この連絡には、例えば異常事態が発生したことが緊急通報先Eに通報されたか否か、異常事態の発生の有無並びにユーザUの安全に関する問題の有無を含むユーザUの操作結果、及び、測位部507によって測位された位置情報(つまりユーザUの位置情報)等が含まれている。この連絡に応じて、ステップS24では、サーバ装置400がそのユーザU及びその異常事態に関する情報を出力する等の、連絡受理時における所定の処理を行う。なお、ウェアラブル端末500で、連絡提案を承諾する操作があった場合、ユーザ端末600ではなく、ウェアラブル端末500がサービス提供者Sへの連絡を行っても良い。
【0066】
なお、提案手段614による連絡提案がユーザによって承諾されなかった場合には(ステップS19;NO)、サービス提供者Sへの連絡は行われない。
【0067】
次に、ステップS25において、ユーザ端末600の報告手段616は、ユーザに対応する見守り者に対して異常事態に関する報告を行う。ここで、報告手段616は、提案手段614が連絡提案を行った場合と、提案手段614が連絡提案を行わなかった場合とで異なる内容を見守り者に報告する。具体的には、報告手段616は、提案手段614が連絡提案を行った場合には、異常事態が発生したことが緊急通報先に通報されたか否か、及び、測位部507によって測位された位置情報(つまりユーザUの位置情報)を含む内容を見守り者端末700に送信する。一方、提案手段614が連絡提案を行わなかった場合には、報告手段616は、異常事態の発生の有無並びにユーザUの安全に関する問題の有無を含むユーザUの操作結果、及び、測位部507によって測位された位置情報(つまりユーザUの位置情報)を含む内容を見守り者端末700に送信する。
【0068】
なお、ステップS15にて連絡提案が不要と判断された場合であっても(ステップS15;否)、報告手段616は見守り者への報告を行う。つまり、緊急通報先への通報が行われず、且つ、提案手段614が連絡提案を行わなかった場合であっても、報告手段616は見守り者への報告を行う。
【0069】
以上説明した実施形態によれば、異常事態の発生時に、所定の緊急通報先Eとは異なるサービス提供者Sに対し、ユーザUの要請に応じて連絡を行うことができる。
【0070】
また、上述した実施形態では、提案手段614は、緊急通報先Eへの通報が行われなかった場合であっても異常事態が実際に発生していた旨の操作結果(対応情報に含まれる真偽情報)が取得された場合には、これに応じて連絡提案を行う。これは、何らかの異常事態が検出されたという事実を踏まえて、ユーザUの安全を最優先に考慮し、不安を感じるユーザに対してサービス要請の契機を提供するためのものである。
【0071】
また、上述した実施形態では、ユーザUの安全を最優先に考慮して、提案手段614は、操作結果(対応情報に含まれる安否情報)がユーザUの安全に問題ありということを示す場合には連絡提案を行い、また、ユーザUの安全に問題ないということを示す場合であっても、操作結果(対応情報に含まれる真偽情報)が異常事態が発生した旨を示す場合には連絡提案を行う。これも、ユーザ自身が問題ないと考えていても、何らかの異常事態がユーザUにより認識されたという事実を重視して、ユーザUの安全を最優先に考慮し、不安を感じるユーザに対してサービス要請の契機を提供するためのものである。
【0072】
また、上述した実施形態では、緊急通報先Eへの通報が行われず、且つ、提案手段614が連絡提案を行わなかった場合であっても、報告手段616は見守り者への報告を行う。これは、何らかの異常事態が検出されたという事実を踏まえて、ユーザUを見守る見守り者の心理を考慮したものである。
【0073】
3.変形例
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態は、以下の例のように変形して実施されてもよい。このとき、以下の2以上の変形例が組み合わせて用いられてもよい。
【0074】
3-1.変形例1
見守り者への報告方法が、連絡提案の有無で異なっていてもよい。ここでいう見守り者への報告方法とは、例えば見守り者端末700に対して情報をいわゆるプッシュ配信で配信する方法、又は、見守り者端末700に対して情報をいわゆるプル配信で配信する方法である。この例において、連絡提案を行った場合には、見守り者への報告方法として緊急性の高い配信方法であるプッシュ配信を採用し、連絡提案を行わなかった場合には、見守り者への報告方法として緊急性の低い配信方法であるプル配信を採用するといった例が考えられる。
【0075】
また、見守り者への報告方法は、例えば見守り者端末700に対して情報を電子メールで配信する方法、又は、見守り者端末700に対して情報を電話で配信する方法であってもよい。この例において、連絡提案を行った場合には、見守り者への報告方法として緊急性の高い配信方法である電話による方法を採用し、連絡提案を行わなかった場合には、見守り者への報告方法として緊急性の低い電子メールによる方法を採用するといった例が考えられる。
【0076】
このように、報告手段616は、提案手段614が提案を行った場合と、提案手段614が提案を行わなかった場合とで異なる報告方法により見守り者に報告するようにしてもよい。
【0077】
3-2.変形例2
上述した実施形態において、ウェアラブル端末500又はユーザ端末600に表示される画面のレイアウトや内容は、
図4,6に示される例に限定されない。例えば、緊急通報画面D1において、異常事態に対するユーザUの操作を入力する画面を順番に表示してもよい。例えば、最初に緊急通報先Eへの通報が必要か否かを操作する画面を表示し、通報が必要との操作があった場合は通報を行い、通報が不要の操作があった場合には、ユーザの安否に問題がないか否か(身体に異変がないか否か)という問いに対する回答をユーザUが操作する画面を表示する。そして、安否に関する問題の有無に対する操作入力後、異常事態が実際に発生していたか否かを入力する画面を表示してもよい。
【0078】
3-3.変形例3
上述した実施形態において、連絡提案の要否判断を行うときに従う規則は
図6に示される例に限定されない。提案手段614は、取得されたユーザUの操作結果に含まれる異常事態の有無及びユーザの安全に関する問題の有無の組み合わせに基づいて、連絡提案を行うか否かを判断すればよい。
【0079】
3-4.変形例4
上述した実施形態において、通信システム10の構成は
図1に示される例に限定されない。例えば通信システム10において、見守り者端末700は必ずしも必須ではない。
【0080】
また、上述した実施形態において、通信システム10において各機能の主体は例示であり、この例に限定されない。ウェアラブル端末500は、ユーザ端末600の機能の少なくとも一部を有していてもよい。つまり、本発明に係る通信システムは、ユーザに異常事態が発生したことを検出する検出手段と、前記検出手段により前記ユーザに異常事態が発生したことが検出された通知を取得する通知取得手段と、前記通知が取得された場合に、前記異常事態が発生したユーザに対してサービスを提供するサービス提供者への連絡を前記ユーザに提案する提案手段と、前記サービス提供者への連絡を行う連絡手段であって、前記提案が前記ユーザによって承諾されなかった場合には前記サービス提供者への連絡を行わない連絡手段とを備えていればよい。
【0081】
また、上述した実施形態において、異常事態が発生したことを検出した通知と、ユーザUの操作結果は、通知取得手段611と操作結果取得手段612でそれぞれ取得していたが、この例に限定されない。通知取得手段611が、異常事態が発生したことを検出した通知と操作結果を取得してもよく、また、異常事態が発生したことを検出した通知に操作結果が含まれても良い。つまり、本発明において、検出された自身の異常事態へのユーザの対応に関する対応情報を取得する取得手段を少なくとも備えていればよい。
【0082】
また、上述した実施形態において、一の装置の機能を複数の装置が分散して有してもよいし、複数の装置の機能を一の装置がまとめて有していてもよい。例えば、ウェアラブル端末500及びユーザ端末600が一体となった単一の通信装置が、本発明を実施することも可能である。
【0083】
3-5.変形例5
上述した実施形態において、通信システム10及びユーザ端末600の動作は上述した例に限定されない。通信システム10及びユーザ端末600の処理手順は、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。また、通信システム10及びユーザ端末600の一部の処理手順が省略されてもよい。
【0084】
3-6.変形例6
本発明の別の形態は、通信システム10又は通信システム10を構成する端末乃至装置において行われる処理のステップを有する方法を提供してもよい。また、本発明のさらに別の形態は、通信システム10を構成する端末乃至装置において実行されるプログラムを提供してもよい。つまり、本発明は、コンピュータに、ユーザに異常事態が発生したことを検出した通知を取得する通知取得ステップと、前記通知が取得された場合に、前記異常事態が発生したユーザに対してサービスを提供するサービス提供者への連絡を前記ユーザに提案する提案ステップと、前記サービス提供者への連絡を行う連絡ステップであって、前記提案が前記ユーザによって承諾されなかった場合には前記サービス提供者への連絡を行わない連絡ステップとを実行させるためのプログラムとしても実施し得る。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されて提供されてもよいし、インターネット等を介したダウンロードによって提供されてもよい。
【符号の説明】
【0085】
10:通信システム、11:通信網、300:オペレータ端末、400:サーバ装置、500:ウェアラブル端末、501:制御部、502:記憶部、503:通信部、504:操作部、505:表示部、506:センサ部、507:測位部、511:検出手段、512:送受信手段、600:ユーザ端末、601:制御部、602:記憶部、603:通信部、604:操作部、605:表示部、611:通知取得手段、612:操作結果取得手段、613:通報手段、614:提案手段、615:連絡手段、616:報告手段、700:見守り者端末、U:ユーザ、S:サービス提供者、E:緊急通報先、W:見守り者、D1:緊急通報画面、D2:連絡提案画面、M1,M2:メッセージ、B1,B2,B3,B4:ソフトボタン。