(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146392
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】コンベヤ装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/68 20060101AFI20241004BHJP
B65G 47/46 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
B65G47/68 D
B65G47/46 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059258
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】592026819
【氏名又は名称】伊東電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】伊東 一夫
(72)【発明者】
【氏名】田中 政樹
(72)【発明者】
【氏名】高橋 幸治
【テーマコード(参考)】
3F015
3F070
【Fターム(参考)】
3F015AA06
3F015FA02
3F015GA01
3F070AA06
3F070BA07
3F070BA10
3F070BD01
3F070BE01
3F070EA21
3F070EA24
3F070EB15
(57)【要約】
【課題】搬送物の搬送を円滑化し、さらに連続して搬送された搬送物でも、確実に正しい搬送路に仕分けることが可能なコンベヤ装置を提供する。
【解決手段】主搬送路と副搬送路を有し、前記主搬送路と前記副搬送路が接合部で接続されたコンベヤ装置であって、前記接合部に方向変換装置が設けられ、当該方向変換装置は、一定方向に回転しかつ向きを変更可能な駆動体が複数並べられたものであり、前記方向変換装置が前記主搬送路と前記副搬送路に跨って設置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主搬送路と副搬送路を有し、前記主搬送路と前記副搬送路が接合部で接続されたコンベヤ装置であって、
前記接合部に方向変換装置が設けられ、
当該方向変換装置は、一定方向に回転又は走行し、かつ向きを変更可能な駆動体が複数並べられたものであり、
前記方向変換装置が前記主搬送路と前記副搬送路に跨って分布していることを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項2】
前記接合部に方向変換装置が複数設けられており、
前記方向変換装置は、複数の前記駆動体が前記主搬送路の搬送方向に対して交差する方向に並べられたものであり、
前記複数の方向変換装置が前記主搬送路の搬送方向に直列的に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤ装置。
【請求項3】
前記方向変換装置が複数設けられており、
前記方向変換装置は、複数の前記駆動体が前記主搬送路の搬送方向に対して交差する方向に並べられたものであり、
前記複数の方向変換装置が前記主搬送路の搬送方向に対して横方向に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤ装置。
【請求項4】
前記方向変換装置が複数設けられており、
前記方向変換装置は、複数の前記駆動体が前記主搬送路の搬送方向に対して交差する方向に並べられたものであり、
前記複数の方向変換装置が前記主搬送路の搬送方向に対して横方向に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のコンベヤ装置。
【請求項5】
前記方向変換装置が複数設けられており、
前記方向変換装置は、複数の前記駆動体が前記主搬送路の搬送方向に対して交差する方向に並べられたものであり、
前記複数の方向変換装置が前記主搬送路と前記副搬送路に跨る領域に平面的に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤ装置。
【請求項6】
前記方向変換装置に属する駆動体は、同じ方向に向くものであることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のコンベヤ装置。
【請求項7】
前記副搬送路であって前記接合部の下流側にも方向変換装置が設置されている請求項2乃至5のいずれかに記載のコンベヤ装置。
【請求項8】
前記副搬送路が、前記主搬送路に対する分岐路であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のコンベヤ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
配送場、集荷場、倉庫等の様々な場所でコンベヤ装置が広く使用されている。例えば、配送場では、搬送物を配送先ごとに仕分ける必要がある。このため、配送場に設置されるコンベヤ装置は、搬送路が多数に分岐されているものが多い。例えば、搬送路の下流側が2方向に分岐し、分岐したそれぞれの搬送路が再び分岐するといった具合である。
【0003】
このように、搬送路が分岐する分岐コンベヤ装置として、例えば、特許文献1に開示されたものがある。特許文献1の分岐コンベヤ装置は、主コンベヤ装置と、副コンベヤ装置と、搬送物仕分け装置を有している。そして、搬送物仕分け装置を稼働させることで、主コンベヤ装置で搬送物を直線的に搬送する状態と、主コンベヤ装置から分岐した副コンベヤ装置に搬送物を導入して搬送する状態を切り替えることができる。
【0004】
特許文献2のコンベヤ装置は、主搬送路と、副搬送路と、移載装置と、仕分補助装置を有している。そして、仕分補助装置を稼働させることで、主搬送路から副搬送路に搬送されるべき搬送物が想定とは異なり、主搬送路方向に搬送されても、搬送物の側面が駆動体に当接することで、正しく副搬送路方向に搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015-163547号公報
【特許文献2】特開2023-020098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
主搬送路と副搬送路を有するコンベヤ装置においては、短時間で多量の搬送物を仕分けることが望まれる。そのためには、搬送物を接合部で停止させることなく搬送物を受け渡していく必要がある。
しかしながら従来技術のコンベヤ装置は、一定時間あたりに仕分けることができる個数が限られており、大量の搬送物を短時間で仕分けることが困難であった。
即ち従来技術のコンベヤ装置では、接合部に大量の搬送物がまとまって到着すると、主搬送路から副搬送路へ搬送しきれずに交差部に衝突し、搬送物が滞ってしまう場合があった。
【0007】
本発明は、より多くの搬送物を仕分けることが可能なコンベヤ装置を提供することを課題とする。また本発明のコンベヤ装置は、合流部としても使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための態様は、主搬送路と副搬送路を有し、前記主搬送路と前記副搬送路が接合部で接続されたコンベヤ装置であって、前記接合部に方向変換装置が設けられ、当該方向変換装置は、一定方向に回転又は走行し、かつ向きを変更可能な駆動体が複数並べられたものであり、前記方向変換装置が前記主搬送路と前記副搬送路に跨って分布していることを特徴とするコンベヤ装置である。
【0009】
本態様のコンベヤ装置では、方向変換装置が主搬送路と副搬送路に跨って分布していることにより、搬送物を接合部から副搬送路に搬送物を導入しようとしたときに、副搬送路に向けての付勢力が大きくなり、確実に搬送物を副搬送路に導入できる。
【0010】
上記した態様において、前記接合部に方向変換装置が複数設けられており、前記方向変換装置は、複数の前記駆動体が前記主搬送路の搬送方向に対して交差する方向に並べられたものであり、前記複数の方向変換装置が前記主搬送路の搬送方向に直列的に配置されていることが望ましい。
【0011】
本態様によると、前記複数の方向変換装置が、前記主搬送路の搬送方向に直列的に配置されていることから、搬送物を接合部において副搬送路に導入しようとしたときに、さらに副搬送路に向けての付勢力が大きくなり、より確実に搬送物を副搬送路に導入できる。
【0012】
上記した各態様において、前記方向変換装置が複数設けられており、前記方向変換装置は、複数の前記駆動体が前記主搬送路の搬送方向に対して交差する方向に並べられたものであり、前記複数の方向変換装置が前記主搬送路の搬送方向に対して横方向に配置されていることが望ましい。
【0013】
本態様によると、前記複数の方向変換装置が前記主搬送路の搬送方向に対して横方向に配置されていることから、搬送物が接合部に連続して搬送されてきた場合でも。横方向で隣り合う方向変換装置で、駆動体の回転方向を異なる方向にする制御ができ、接合部で搬送物ごとに確実に正しい搬送路に導入することができる。
【0014】
上記した各態様において、前記方向変換装置が複数設けられており、前記方向変換装置は、複数の前記駆動体が前記主搬送路の搬送方向に対して交差する方向に並べられたものであり、前記複数の方向変換装置が前記主搬送路と前記副搬送路に跨る領域に平面的に配置されていることが望ましい。
【0015】
本態様によると、前記複数の方向変換装置が前記主搬送路と前記副搬送路に跨る領域に平面的に配置されているコンベヤ装置であることから、搬送物を副搬送路方向へ搬送するときに、副搬送路に向けての付勢力が大きくなり、搬送物を接合部において副搬送路に導入しようとしたときに、副搬送路に向けての付勢力が大きくなり、より確実に搬送物を副搬送路に導入できるとともに、連続して搬送される搬送物を、接合部で確実に搬送物ごとに主搬送路と副搬送路に分けて搬送することができる。
【0016】
本発明の他の態様は、前記方向変換装置に属する駆動体が、同じ方向に向くものであるコンベヤ装置である。
【0017】
本態様のコンベヤ装置においても、前記方向変換装置に属する駆動体が、同じ方向に向くことにより、搬送方向への付勢力が大きくなる。
【0018】
上記した態様は、前記副搬送路であって前記接合部の下流側にも方向変換装置が設置されていることが望ましい。
【0019】
係る構成によると、接合部を通過した搬送物にも方向変換装置による付勢力がかかり、さらに搬送物を素早く搬送することができる。
【0020】
さらに好ましい構成は、前記副搬送路が、前記主搬送路に対する分岐路であるコンベヤ装置である。
【0021】
係る構成によると、接合部が分岐部であってもよい。接合部を分岐部とすると、搬送物の分岐時に確実に仕分けができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、搬送物の搬送を円滑化し、さらに連続して搬送された搬送物でも、確実に正しい搬送路に仕分けることが可能なコンベヤ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施形態に係るコンベヤ装置の分岐部周辺の平面図である
【
図2】
図1のコンベヤ装置の分岐部周辺を部材ごとに分けて示した平面図である。
【
図3】
図1のコンベヤ装置の主コンベヤラインをハッチングで表示した平面図である。
【
図4】
図1のコンベヤ装置の分岐部近傍の分岐コンベヤラインをハッチングで表示した平面図である。
【
図5】
図1のコンベヤ装置の分岐部をハッチングで表示した平面図である。
【
図6】(a)(b)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインの上流側から分岐部を通過して主コンベヤラインの下流側に搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図である。
【
図7】(c)(d)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインの上流側から分岐部を通過して主コンベヤラインの下流側に搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図であって、
図6に続く動作を示す。
【
図8】(a)(b)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインの上流側から分岐部を通過して副コンベヤラインに搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図である。
【
図9】(c)(d)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインの上流側から分岐部を通過して副コンベヤラインに搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図であって、
図8に続く動作を示す。
【
図10】(e)(f)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインの上流側から分岐部を通過して副コンベヤラインに搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図であって、
図9に続く動作を示す。
【
図11】(a)(b)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインと副コンベヤラインに交互に割り振られて搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図である。
【
図12】(c)(d)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインと副コンベヤラインに交互に割り振られて搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図であり、
図11に続く動作を示す。
【
図13】(e)(f)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインと副コンベヤラインに交互に割り振られて搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図であり、
図12に続く動作を示す。
【
図14】(g)(h)は、
図1の実施形態に係るコンベヤ装置を使用し、搬送物が主コンベヤラインと副コンベヤラインに交互に割り振られて搬送されるときの搬送物の動きを示す平面図であり、
図13に続く動作を示す。
【
図15】本発明の別の実施形態に係るコンベヤ装置を示す平面図である。
【
図16】本発明のさらに別の実施形態に係るコンベヤ装置を示す平面図である。
【
図17】
図1のコンベヤ装置ゾーンコンベヤの斜視図である。
【
図18】本発明の実施形態に係るコンベヤ装置に用いるコンベヤ用ガイド及びその周辺を示す斜視図である。
【
図20】
図19に示す方向変換装置の機能を説明する平面図であり、(a)は、物品を直進させる際のコロの向きを示し、(b)は、物品を斜め左方向に排出する際のコロの向きを示し、(c)は、物品を直角左方向に排出する際のコロの向きを示し、(d)は、物品を斜め右方向に排出する際のコロの向きを示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態に係るコンベヤ装置について説明する。
本実施形態のコンベヤ装置1は、
図1で示されるように、主コンベヤライン(主搬送路)2と、副コンベヤライン(副搬送路)3と、図示しない制御装置を有する。主コンベヤライン2と副コンベヤライン3は分岐部9で接続されている。本実施形態のコンベヤ装置1は、搬送物を主コンベヤライン2上に直進するものと、副コンベヤライン3に乗り移るものに仕分ける装置として好適に使用されるものであり、図面左側から右側に向かって搬送物が搬送される。
【0025】
以下、コンベヤ装置1の分岐部周辺について説明する。
コンベヤ装置1の分岐部近傍に注目すると、
図1で示されるように、主コンベヤライン(主搬送路)2と、分岐ラインを構成する副コンベヤライン3とを備えている。そして前記主コンベヤライン2と副コンベヤライン3とが分岐部9で合流している。即ち主コンベヤライン2の一部に分岐部9がある。
本実施形態のコンベヤ装置1では、多くの部分が複数の短いゾーンに分割されている。
ただし分岐部9と、副コンベヤライン3の始端領域には、方向変換装置7が配置されている。以下、方向変換装置7が配置された領域を方向変換装置配置領域と称する。
【0026】
各ゾーンにはそれぞれ一台ずつゾーンコンベヤ40が配置されている。
ゾーンコンベヤ40は、
図17に示す様に、フレーム45にローラ部材(回転部材)61が取り付けられたものである。
ゾーンコンベヤ40のフレーム45は、平行に配されたフレーム片46を有し、当該フレーム片46の間にローラ部材(回転部材)61が複数、平行に取り付けられている。
【0027】
複数のローラ部材(回転部材)61の一つは、ローラ本体内にモータと減速機が内蔵されたモータ内蔵ローラである。モータ内蔵ローラは、内蔵されたモータを駆動することにより、ローラ本体が回転する。
他のローラ部材(回転部材)61は、自由回転するローラである。
ゾーンコンベヤ40を構成するローラ部材61は、隣接するものどうしがベルト52で係合されている。そのためモータ内蔵ローラが回転すると、当該上流側のゾーンコンベヤ40に属するすべてのローラ部材61が回転する。
【0028】
ゾーンコンベヤ40には、
図17に示すようにゾーンコントローラ50が備えられている。ゾーンコントローラ50は、ゾーンコンベヤ40のモータ内蔵ローラ内のモータの駆動制御を行うものである。
【0029】
また
図17に示すように、ゾーンコンベヤ40にはセンサーユニット70が付属する。センサーユニット70は、外郭部材71と、複数のセンサー部材72を有している。このセンサーユニット70は、複数のセンサー部材72が外郭部材71に固定され、一体化(ユニット化)されたものである。本実施形態のセンサーユニット70は、全体の外形が棒状に延びた形状としている。
【0030】
センサー部材72は、物体の存在を検知可能なセンサーであり、本実施形態では、反射式の光電センサーを採用している。
本実施形態のセンサーユニット70は、それぞれのセンサー部材72が上方を通過する搬送物の底面を検知対象としており、搬送物が存在しているか否かを検知する。即ち、センサー部材72は、在荷センサーとしての機能を果たす。
【0031】
本実施形態では各ゾーンコンベヤ40は独立して起動・停止する。
本実施形態のコンベヤ装置1は、図示しない中央制御装置を有し、当該中央制御装置によっても各ゾーンを起動・停止することもできるが、本実施形態では主に分散制御によって駆動・停止が行われる。
即ち本実施形態で採用するゾーンコンベヤ40は、前記した様にゾーンコントローラ50を有している。
【0032】
ゾーンコントローラ50は、モータの駆動信号を出力する他、各ゾーンに設けられた在荷センサー(センサー部材72)の信号が入力される。
??またゾーンコントローラは、通信機能を備え、隣接するゾーンのゾーンコントローラと信号の受渡しが行われる。
??例えば、隣接するゾーンの在荷センサーのオン・オフ状態や、隣接するゾーンのモータが起動しているか否かの情報が交換される。
【0033】
??そして例えば自己のゾーンに被搬送物が存在し、下流側のゾーンに被搬送物が存在しないといった所定の条件が揃うと、自己のゾーンのモータを起動し、被搬送物を下流側のゾーンに送る。また下流側のゾーンは、上流側のゾーンから搬送物を受け入れるために駆動する。
また自己のゾーンに搬送物が存在し、下流側のゾーンが駆動状態である場合にも、自己のゾーンのモータを起動し、被搬送物を下流側のゾーンに送る。
従って、各ラインに載せられた搬送部は、滞りなく下流側に送られていく。
【0034】
次に、方向変換装置7について説明する。方向変換装置7は、
図19の様に、長方形のケース103に駆動体8が面状に配置されたものである。本実施形態では、駆動体8がケース103に二列に配置されている。
駆動体8は、回転軸を中心として回転するコロであり、当該コロは、図示しないモータから動力を受けて回転する。
またコロは、図示しない他のモータによって垂直軸を中心として回動し、コロの向きを変えることができる。
【0035】
方向変換装置7は、搬送物の搬送方向を任意に変更することができるものである。
即ち方向変換装置7は、
図20(a)の矢印の様に搬送物を直進させることもできる。具体的には一方の長辺側から侵入した搬送物を方向を変えずに対向する長辺側に送り出すことができる。
また
図20(b)の矢印の様に、搬送物の進行方向を斜め左方向に変更することもできる。具体的には一方の長辺側から侵入した搬送物を斜め方向に送り出すことができる。
さらに、
図20(d)の矢印の様に、搬送物の進行方向を斜め右方向に変更することもできる。また
図20(c)の矢印の様に、物品の進行方向を左右いずれの方向にも垂直に変化させることもできる。具体的には一方の長辺側から侵入した搬送物を短辺方向に送り出すことができる。
【0036】
搬送物は搬送物自体に搬送先情報を有しており、その情報は制御装置の搬送先記憶手段に記憶される。搬送物が上流から下流方向に搬送され、在荷センサーが搬送物の存在を検知した状態で、当該搬送物の搬送先情報に従って、方向変換装置の駆動方向を変える制御がされる。さらに、方向変換装置が駆動し、かつ在荷センサーが搬送物の存在を検知しない状態から次の搬送物の存在を検知した状態に変化したことを契機として、搬送先記憶手段に記憶させた搬送先情報が書き換えられる。即ち、搬送物ごとの搬送先情報に従って、方向変換装置の駆動方向が変えられるのである。
【0037】
組み立てられた状態のコンベヤ装置1は、
図1に示すように、「y」字状であり。主コンベヤライン2と平行に副コンベヤライン3が配置され、両者が分岐部9でつなげられたレイアウトとなっている。
次に、主コンベヤライン2の範囲と、副コンベヤライン3の範囲について
図3、
図4を参照しつつ説明する。
主コンベヤライン2は、
図3でハッチングした領域であり、上流側のゾーンコンベヤ40のフレーム片36間と下流側ゾーンコンベヤ42のフレーム片36間を繋ぐ仮想領域が主コンベヤライン2に属する領域である。
主コンベヤライン2の上流側及び下流側は
図1の様にゾーンコンベヤで構成されている。主コンベヤライン2の中間部は、
図1の様に方向変換装置配置領域であり複数の方向変換装置7によって構成されている。
【0038】
副コンベヤライン3は、
図4でハッチングした領域であり、方向変換装置配置領域の一部とそれに続くゾーンコンベヤで構成された領域である。
そして方向変換装置配置領域の大部分が、主コンベヤライン2から副コンベヤライン3が分岐する分岐部9として機能する。即ち、分岐部9は、主コンベヤライン2と、副コンベヤライン3が分岐し始める分岐始点13から分岐が終わる分岐終点14までの領域であり、
図5でハッチングした領域が分岐部9である。
【0039】
また本実施形態のコンベヤ装置では、分岐部9及びその近傍が、方向変換装置配置領域であり方向変換装置7が平面的に複数配置されている。
本実施形態では、主コンベヤライン2の中間部と、副コンベヤライン3の始端部近傍が方向変換装置配置領域であり、方向変換装置7が平面的に複数台、配置されている。
【0040】
本実施形態では、方向変換装置配置領域において、7台の方向変換装置7が平面的に配置されている。説明の便宜上、7台の方向変換装置7にアルファベットを付して区別する。即ち方向変換エリアにおいて、7台の方向変換装置7a~7iが平面的に配置されている。
各方向変換装置7a~7iは、いずれも一定方向に回転しかつ向きを変更可能な複数の駆動体8が、主コンベヤライン2の搬送方向11に対して交差する方向に並べられた姿勢で設置されている。即ち、方向変換装置7のケースの長辺が主コンベヤライン2の搬送方向11に対して垂直であり、方向変換装置7のケースの短辺が主コンベヤライン2の搬送方向11に沿う方向に配置されている。
【0041】
主コンベヤライン2に注目すると、方向変換装置7が搬送物の搬送方向に4列設けられている。説明の便宜上、上流側から1列、2列、3列、4列とすると、1列目には、方向変換装置7が一個設置されており、2列目、3列目、4列目には、搬送物の搬送方向に交差する方向に2個、方向変換装置7が設置されている。
【0042】
2列目、3列目、4列目については、一方の方向変換装置7の全てが主コンベヤライン2の範囲にあり、他方の方向変換装置7の多くが副コンベヤライン3側にある。
本実施形態では、方向変換装置配置領域の2列目、3列目、4列目に搬送物の搬送方向に交差する方向に2個、方向変換装置7が設置されているが、列ごとに2個の長さの割合が異なっている。
【0043】
即ち、主として主コンベヤライン2を構成する2列目の方向変換装置7g、3列目の方向変換装置7h、4列目の方向変換装置7iに注目すると、下流側に向かうほど、方向変換装置7の全長が長く、主コンベヤライン2に占める割合が大きい。
2列目の方向変換装置7g、3列目の方向変換装置7h、4列目の方向変換装置7iを一連の通過路とすると、当該通過路の幅は下流に向かうほど広がってゆく。
【0044】
この様に方向変換装置7は、主コンベヤライン2と副コンベヤライン3に跨って分布しており、主コンベヤライン2の搬送方向11に沿って配置されている。
また、当該方向変換装置7は、前記副コンベヤライン3であって前記分岐部9の下流側10にも設置されている。
方向変換装置7の配置を詳述すると、本発明のコンベヤ装置1には、7つの方向変換装置7が設置されている。主コンベヤライン2であって分岐部9の上流側に一台の方向変換装置7fがある。分岐部9には上流側から方向変換装置7gと7aが横方向に配置され、さらにその下流側10に方向変換装置7hと7bが横方向に並べられ、さらにその下流側10に方向変換装置7iと7cが横方向に並べられている。また、副コンベヤライン3側には下流側10に向かって直列的に方向変換装置7dと方向変換装置7eを配置している。
【0045】
また、
図1等に示すように、分岐部9の近傍のフレーム45にはコンベヤ用ガイド24R、24Lが設けられている。搬送方向左側のコンベヤ用ガイド24Lは、
図18の様な直線状であり、副コンベヤライン3側のコンベヤ用ガイド24Rは、曲線状である。
コンベヤ用ガイド24R、24Lは、いずれも駆動源と、複数のローラ部材を有し、複数のローラ部材は、少なくとも分岐部9の搬送方向成分を含む方向に並べられ、前記駆動源の駆動力によって回転駆動し、搬送物を搬送方向の下流側へ向かって付勢可能としたものである。
【0046】
制御装置は、例えば、外部のコンピュータやコンベヤ装置1の各部(各領域)に設けられたゾーンコントローラによって構築してもよい。本実施形態のコンベヤ装置1は、この制御装置によって各種動作が制御される。搬送物の搬送方向を変更する仕分け動作や、ローラ部材61の回転方向を変更する動作等が制御される。
【0047】
次に、本コンベヤ装置1の動作について説明する。以下、4個の搬送物が間隔を開けずに主コンベヤライン2の上流側から搬送されてきた場合や、4個の搬送物が少しの間隔を開けて主コンベヤライン2の上流側から搬送されてきた場合を想定しているがこれは一例に過ぎず、より多くの搬送物がまとまって搬送される場合もあり、複数の搬送物が個別の搬送されてくる場合もある。
【0048】
(1)全ての搬送物を直進して主コンベヤライン2の下流側に搬送する場合の動作
図6(a)~
図7(d)は、主コンベヤライン2の上流側から搬送物が搬送され、分岐部を通過して主コンベヤラインの下流側に搬送されるときの第一の搬送物20乃至、第四の搬送物23の動きを示している。即ち
図6(a)~
図7(d)は、第一の搬送物20乃至、第四の搬送物23の時間の経過による動きを示している。
【0049】
第一の搬送物20乃至第四の搬送物23は、
図6(a)に示すように、主コンベヤライン2の上流側から搬送される。このとき、一列目の方向変換装置7fと、他の列の左側に配置された方向変換装置7g、7h、7iの駆動体8は、概ね副コンベヤライン3に対して反対側にある左フレーム36L(コンベヤ用ガイド24L)の方向に傾斜した方向に搬送物を搬送する姿勢で回転する。
右側に配置された方向変換装置7a、7b、7cの駆動体8も同様に、主コンベヤライン2方向でかつ下流側10向きであって斜め方向(矢印31 以下左傾斜方向)に向けて搬送物を搬送する姿勢で回転する。
全ての搬送物を直進して主コンベヤライン2の下流側に搬送する場合、搬送物は、主として左側に配置された方向変換装置7g、7h、7iによって搬送されてゆく。
即ち、一列目の方向変換装置7fによって搬送物は左フレーム36Lの方向に幅寄せされる。同様に、二列目、三列目、四列目の方向変換装置7g、7h、7iは、主コンベヤライン2に対して左傾斜方向に向けて回転するので、搬送物は、左フレーム36L側に寄った状態で直進し、主コンベヤライン2の下流側に搬送されてゆく。
この様に第一の搬送物20乃至第四の搬送物23は、主コンベヤライン2に並べられた方向変換装置7f、7g、7h、7iの回転方向に沿って移動していく。
【0050】
また第一の搬送物20乃至第四の搬送物23がぶれて副コンベヤライン3側に行こうとすると、方向変換装置7a、7b、7cの駆動体8が搬送物を左傾斜方向に移動させる方向に回転していることによって主コンベヤライン2に押し戻される。
即ち方向変換装置7a、7b、7cの駆動体8は主コンベヤライン2方向でかつ下流側10向きであって斜め方向(矢印31 左傾斜方向)に向けて回転するので、方向変換装置7a、7b、7cの駆動体8に第一の搬送物20乃至第四の搬送物23の一部が乗ると、駆動体8によって主コンベヤライン2側に付勢され、主コンベヤライン2に押し戻される。
そうすることで、第一の搬送物20乃至第四の搬送物23は、副コンベヤライン3側には搬送されず、主コンベヤライン2上を直線的に搬送される。
【0051】
前記した様に、主コンベヤライン2方向に配される方向変換装置7f~7iの駆動体8が、主コンベヤライン2方向でかつ下流側10向きであって斜め方向(矢印31 左傾斜方向)に向けて回転するので、搬送物は、
図6(a)~
図7(d)の様に副コンベヤライン3に対して反対側に幅寄せされる。
本実施形態では、搬送方向に対して左側にコンベヤ用ガイド24Lがあるので、第一の搬送物20乃至第四の搬送物23は、いずれも一辺がコンベヤ用ガイド24Lと接触し、コンベヤ用ガイド24Lに沿って進んでゆく。
【0052】
(2)全ての搬送物の進路を変更して副コンベヤライン3の下流側に搬送する場合の動作
次に、搬送物が副コンベヤライン3上を搬送される場合を説明する。
図8(a)~
図10(f)は搬送物の時間の経過による動きを示している。搬送物は、
図8(a)に示すように、主コンベヤライン2の上流側から搬送される。このとき最初の方向変換装置7fとそれに続く方向変換装置7g、7aおよびさらに下流の方向変換装置7h、7bの駆動体8の回転方向は、主コンベヤライン2に対して斜め方向で、副コンベヤライン3方向に向いている(矢印32 以下右傾斜方向)。
そのため方向変換装置7f、7g、7a、7h、7bの駆動体8は、副コンベヤライン3に向けた右傾斜方向に第一の搬送物20乃至第四の搬送物23を移動させる方向に回転する。
【0053】
そのため方向変換装置配置領域に進入した搬送物は、最初の方向変換装置7fによって副コンベヤライン3側(コンベヤ用ガイド24R側)に幅寄せされる。続く方向変換装置7g、7aの駆動体8および方向変換装置7h、7bの駆動体8も、副コンベヤライン3に向けた右傾斜方向に回転するので、第一の搬送物20乃至第四の搬送物23は、分岐部9から副コンベヤライン3に移行する。
続く方向変換装置7c~7eの駆動体8は副コンベヤライン3に沿った方向(矢印35)に回転する。その結果搬送物は、
図8(a)~
図10(f)に示すように、副コンベヤライン3上を右フレーム36R側に沿った状態で搬送される。
なお、方向変換装置配置領域の右列の方向変換装置7a~7eの搬送方向は同一ではなく、少しづつ直進方向に向かうようになっている。
【0054】
(3)搬送物を交互に仕分ける場合の動作
次に、連続して搬送される第一の搬送物20乃至第四の搬送物23を主コンベヤライン2と副コンベヤライン3に交互に割り振って搬送する場合について説明する。即ち第一の搬送物20から第四の搬送物23までが連続して搬送されてくる場合であり、
図11(a)~
図13(f)は、第一の搬送物20から第四の搬送物23の四つの搬送物を主コンベヤライン2と副コンベヤライン3に交互に搬送する。
複数の搬送物を主コンベヤライン2と副コンベヤライン3に振り分ける場合、方向変換装置配置領域の7台の方向変換装置7は、搬送物を搬送する方向が刻々変化する。
【0055】
図11(a)~
図13(f)は、四つの搬送物の時間の経過による動きを示している。即ち
図11(a)~
図13(f)は、四つの搬送物が主コンベヤライン上を上流側から搬送されている様子を示している。第一の搬送物20及び第三の搬送物22は直進すべき搬送物であり、第二の搬送物21及び第四の搬送物23は副コンベヤライン3に移動直進すべき搬送物である。
【0056】
前記した場合と同様に、搬送物は、
図11(a)の様に、主コンベヤライン2の上流側から搬送される。このとき1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向は、主コンベヤライン2に対してやや左方向に搬送物を移動させる姿勢となり、
図11(b)の様に、第一の搬送物(直進搬送物)20は左フレーム36Lの方向に幅寄せされる。
次のタイミングで
図12(c)の様に、2列目の方向変換装置7gの駆動体8の回転方向が主コンベヤライン2に対してやや左方向となり、方向変換装置7aの駆動体8の回転方向が副コンベヤライン3に沿う方向となる。また同時に1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向が副コンベヤライン3側に変化する。即ち1列目の方向変換装置7fの駆動体8が右傾斜方向に変化する。
その結果、
図12(c)の様に、第一の搬送物(直進搬送物)20は左に寄せられた状態で直進する。これに対して第二の搬送物(曲進搬送物)21は、1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向が右傾斜方向に向いているから、副コンベヤライン3(コンベヤ用ガイド24R)側に幅寄せされる。
【0057】
次のタイミングで2列目の方向変換装置7gの駆動体8の回転方向が右傾斜方向に搬送物を搬送する姿勢となり、方向変換装置7aの駆動体8も右傾斜方向に搬送物を搬送する姿勢となり、回転方向が副コンベヤライン3に沿う方向となる。3列目の方向変換装置7hの駆動体の回転方向が左傾斜方向となり、方向変換装置7bの駆動体8の回転方向が副コンベヤライン3に沿うようになる。また1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向は左傾斜方向となる。
その結果、
図12(d)の様に、第一の搬送物(直進搬送物)20はさらにコンベヤ用ガイド24L側により、当該コンベヤ用ガイド24Lと接して直進する。これに対して第二の搬送物(曲進搬送物)21は、2列目の方向変換装置7gの駆動体8の回転方向が右傾斜方向となり、方向変換装置7aの駆動体8の回転方向も右傾斜方向となるために、副コンベヤライン3側にその一部が入る。1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向は、左傾斜方向となり、
図12(d)の様に、第三の搬送物(直進搬送物)22は左フレーム36Lに幅寄せられながら直進して分岐部9に入る。
【0058】
次のタイミングで4列目の方向変換装置7iの駆動体8の回転方向が主コンベヤライン2に対して順方向となり、3列目の方向変換装置7hの駆動体の回転方向がやや右傾斜方向、方向変換装置7bの駆動体8の回転方向もやや右傾斜方向、2列目の方向変換装置7gの駆動体8の回転方向が主コンベヤライン2に対して順方向となり、方向変換装置7aの駆動体8の回転方向が左傾斜方向となる。1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向は、右傾斜方向となる。
【0059】
その結果、
図13(e)の様に、第一の搬送物(直進搬送物)20はさらに直進する。これに対して第二の搬送物(曲進搬送物)21は、3列目の方向変換装置7h、7bの回転方向が副コンベヤライン3側に向いているために、副コンベヤライン3側に完全に入る。第三の搬送物(直進搬送物)は2列目の方向変換装置7gの駆動体8の回転方向が主コンベヤライン2に対して順方向となり、コンベヤ用ガイド24L側により、当該コンベヤ用ガイド24Lと接して直進する。1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向は、右傾斜方向となり、第四の搬送物(曲進搬送物)23は右フレーム36Rに幅寄せられながら分岐部9に入る。
【0060】
次のタイミングで4列目の方向変換装置7iは、駆動体8の回転方向が主コンベヤライン2に対して順方向となり、同じ列の方向変換装置7cは、駆動体8の回転方向が副コンベヤライン3の搬送方向に沿った方向となる。
3列目の方向変換装置7hの駆動体8の回転方向は、左傾斜方向となり、7bの駆動体8の回転方向が副コンベヤライン3に沿った方向となり、2列目の方向変換装置7gの駆動体8の回転方向が右傾斜方向となり、方向変換装置7aの駆動体8の回転方向も右傾斜方向となる。1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向は、主コンベヤライン2に対して右傾斜方向である。
その結果、
図13(f)の様に、第一の搬送物(直進搬送物)20はさらに直進して分岐部9を離れコンベヤ用ガイド24Lに接して主コンベヤライン2の下流側に進む。
【0061】
第二の搬送物(曲進搬送物)21は、4列目の方向変換装置7cの駆動体8の回転方向が副コンベヤライン3の搬送方向に沿った方向となっているから副コンベヤライン3側に入り、コンベヤ用ガイド24Rに接して副コンベヤライン3の下流側に移動する。
第三の搬送物(直進搬送物)22は、3列目の方向変換装置7hの駆動体8の回転方向が左傾斜方向となっているから主コンベヤライン2をコンベヤ用ガイド24L側に幅寄せされながら直進する。
第四の搬送物(曲進搬送物)23は。2列目の方向変換装置7a、7gの駆動体8の回転方向が右傾斜方向及び第1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向が右傾斜方向なので、副コンベヤライン3側にその一部が入る。
以下、この動作が繰り返され、第一の搬送物(直進搬送物)20と第三の搬送物(直進搬送物)22が主コンベヤライン2の下流側に仕分けられ、第二の搬送物(曲進搬送物)21と第四の搬送物(曲進搬送物)23が副コンベヤライン3の下流側に仕分けられる。
【0062】
即ち、
図12(c)の場面では、第一の搬送物(直進搬送物)20が、分岐部9において主コンベヤライン2上を搬送される。このとき方向変換装置7gの駆動体8は左傾斜方向に回転するので、第一の搬送物(直進搬送物)20は主コンベヤライン2上を左フレーム36Lに幅寄せられながら進む。このとき、第二の搬送物(曲進搬送物)21は、方向変換装置7fの駆動体8が制御され、右傾斜方向へ回転するので、第二の搬送物(曲進搬送物)21は右方向にずれてくる。
【0063】
次に、
図12(d)の場面に移行すると、第二の搬送物(曲進搬送物)21は、方向変換装置7aの駆動体8が、副コンベヤライン3に向けた右傾斜方向(矢印33)に回転し、方向変換装置7gの駆動体8も右傾斜方向(矢印33)に回転するので、分岐部9において、副コンベヤライン3上を搬送される。このとき、方向変換装置7fの駆動体8は、左傾斜方向に回転するので第三の搬送物(直進搬送物)22は、主コンベヤライン2上を左フレーム36Lに幅寄せられながら直線的に搬送される。
【0064】
次に
図13(e)の場面に移行すると、さらに図示しない制御装置によって方向変換装置7の駆動体8の回転方向が変わる。方向変換装置7bの駆動体8が、副コンベヤライン3の方向に回転する(やや右傾斜方向)。その結果、第二の搬送物(曲進搬送物)21が副コンベヤライン3に入る。また、方向変換装置7gの駆動体8は回転方向が主コンベヤライン2に対して順方向に回転しているので、第三の搬送物(直進搬送物)22は主コンベヤライン2上をコンベヤ用ガイド24L側により、当該コンベヤ用ガイド24Lと接して搬送される。また、このとき一列目の方向変換装置7fの駆動体8が制御され、右傾斜方向へ回転するので、第四の搬送物(曲進搬送物)23は右方向にずれてくる。
【0065】
次に
図13(f)の場面に移行すると、このとき方向変換装置7c及び7dの駆動体8は、副コンベヤライン3に沿った方向に回転するので、第二の搬送物(曲進搬送物)21はコンベヤ用ガイド24Rに接して副コンベヤライン3上を搬送される。第三の搬送物(直進搬送物)22は、方向変換装置7hの駆動体8が左傾斜方向に回転しているので、主コンベヤライン2上をコンベヤ用ガイド24L側に幅寄せされながら進む。第四の搬送物(曲進搬送物)23は、方向変換装置7a、7gの駆動体8の回転方向が右傾斜方向及び第1列目の方向変換装置7fの駆動体8の回転方向が右傾斜方向なので、分岐部9で副コンベヤライン3上をコンベヤ用ガイド24R側に幅寄せされながら搬送される。
【0066】
図14(g)及び
図14(h)では、方向変換装置7iの駆動体8が主コンベヤライン2に沿った方向(矢印30)に向けて回転するので、第三の搬送物(直進搬送物)22はコンベヤ用ガイド24Lに接して主コンベヤライン上を進む。また、方向変換装置7c~7eの駆動体8は、副コンベヤライン3に沿った方向に回転するので、第四の搬送物(曲進搬送物)23はコンベヤ用ガイド24Rに接して副コンベヤライン3上を進む。
図14(h)においては、方向変換装置7d及び7eの駆動体8が副コンベヤライン3に沿った方向に回転するので、さらに副コンベヤライン3の下流側10に向かう付勢力が大きくなり、搬送速度を大きくすることができる。
【0067】
このように、搬送物が分岐部に連続して搬送されてきた場合でも、横方向で隣り合う方向変換装置で、駆動体の回転方向を異なる方向にする制御ができ、分岐部で搬送物ごとに確実に正しい搬送路に導入することができる。また、前記副コンベヤラインであって前記分岐部の下流側にも方向変換装置が設置されているので、分岐部を通過した搬送物にも方向変換装置による付勢力がかかり、さらに搬送物を素早く搬送することができる。
【0068】
また、本実施形態には、
図16に示すように、方向変換装置7が主コンベヤライン2の搬送方向11に対して横方向に配置されず一体となったコンベヤ装置を含む。本実施形態においても、搬送物を主コンベヤライン2上で直進搬送する場合は、コンベヤガイド24Lに幅寄せしながら搬送され、曲進搬送される場合も、搬送物をコンベヤガイド24Rに幅寄せしながら搬送することが可能である。また、搬送物を直進搬送と曲進搬送を交互に行うことも可能である。
以上説明した方向変換装置7は、属する駆動体8が一斉に同じ方向に向きを変えるものであるが、エリアごとや、各駆動体8ごとに搬送方向を変化させることができる物であってもよい。
この場合は、分岐部やその近傍が一つの方向変換装置で構成されていてもよい。
【0069】
さらに、本実施形態には、
図15に示すように、副コンベヤライン3で分岐部9の下流側10に方向変換装置が設置されていないコンベヤ装置も含む。
【0070】
以上説明したコンベヤ装置1は、分岐部に使用したが合流部に使用してもよい。
【0071】
以上説明した実施形態では、駆動体8は、回転軸101を中心として回転するコロであるが、コロに代わって走行するベルトやチェーンを有するものであってもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 コンベヤ装置
2 主コンベヤライン
3 副コンベヤライン
7 方向変換装置
7a~7i 方向変換装置
8 駆動体
9 分岐部
10 下流側
13 分岐始点
14 分岐終点
61 ローラ部材