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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146444
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】トイレシステム
(51)【国際特許分類】
   A47K 17/00 20060101AFI20241004BHJP
【FI】
A47K17/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059343
(22)【出願日】2023-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】小森 康寛
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 陽一
(72)【発明者】
【氏名】山本 翔
【テーマコード(参考)】
2D037
【Fターム(参考)】
2D037AA02
2D037AB07
2D037AD01
2D037AD14
2D037AD16
2D037EA03
2D037EA04
(57)【要約】
【課題】照明ユニットを有する構成において、光による空間演出性を保持させつつ、使い勝手および意匠性を向上させる。
【解決手段】トイレ装置を設置したトイレ室を構成するトイレシステム1は、カウンターの照明ユニット52を制御する制御部70を備える。制御部70は、カウンター下に設けられたキャビネットに配設された人体検知センサ41、トイレ装置の機能部3dに配設された接近検知センサ42および着座検知センサ43が、通信可能に接続されている。さらに、制御部70には、リモコン27が通信可能に接続されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器を有するトイレ装置を設置したトイレ室に、照明ユニットを有するカウンターを設けたトイレシステムであって、
前記トイレ室における人体の状態検知を行うセンサと、
前記照明ユニットを制御する制御部と、
を備え、
前記カウンターは、前記照明ユニットに設けた複数のLED素子から照射された光が入射する入光面と、前記入光面から入射した光を出射する出光面が設けられた導光体から形成されたカウンター板部を有し、
前記制御部は、前記センサの検知結果に応じて、前記カウンターが前記カウンター板部の前記出向面から出射された光によりトイレ空間を照明するときの照度を調整する、
ことを特徴とするトイレシステム。
【請求項2】
前記トイレ装置は、前記便器上に設けられた便座を有し、
前記センサは、使用者の前記便座への着座を検知する着座検知センサであり、
前記制御部は、前記着座検知センサから着座検知信号が入力されたときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
【請求項3】
前記センサは、使用者の前記トイレ装置への接近状態を検知する接近検知センサであり、
前記制御部は、前記接近検知センサから接近検知信号が入力されたときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
【請求項4】
前記センサは、使用者の前記トイレ室への入室を検知する人体検知センサであり、
前記制御部は、前記人体検知センサから人体検知信号が入力されてから所定の時間が経過したときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
【請求項5】
前記センサは、使用者の前記便器に対する立位姿勢を検知する姿勢検知センサを含み、
前記制御部は、前記立位姿勢検知センサから立位姿勢検知信号が入力されている間には、所定の時間が経過しても、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行わない、
ことを特徴とする請求項4に記載のトイレシステム。
【請求項6】
前記制御部は、前記カウンターの所定の領域において照度を下げる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のトイレシステム。
【請求項7】
前記カウンターは、前記トイレ装置の側方に配置され、
前記所定の領域は、前記トイレ室の側面視において、前後方向で少なくとも前記トイレ装置に重畳する重畳領域を含む領域である、
ことを特徴とする請求項6に記載のトイレシステム。
【請求項8】
前記制御部は、時間帯に応じて予め設定した照度で前記カウンターによる照明を点灯させるとともに、照度が低く設定されている時間帯では、前記センサの検知結果に基づく照度の調整を行わない、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のトイレシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレ室内にカウンターを設置したトイレシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トイレ室、洗面所、浴室、キッチンなど、住宅または宿泊施設において水栓器具が設置される水回り設備設置室では、一般的に、天井および/または壁面に設置された主照明器具により室内全体を照明するように構成されている。このような主照明器具により室内全体を照明する他に、水栓器具などの水回り設備を光らせるように構成された照明が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、水栓器具、キャビネット、浴槽、シャワーヘッド、握りバー、収納棚、カウンター、タオル掛け、トイレットペーパーホルダ、便器等の水回り設備を内部透視構造であるスケルトン構造とし、内部にLED素子を埋設することで、当該水回り設備を光らせるようにした構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-120448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
主照明器具によりトイレ室等の室内全体を照明した場合、例えば、夜間就寝途中に起き出して水栓器具を使用するときに使用者が室内照明による光を眩しく感じ、その後の入眠困難および睡眠の質の低下などの問題を生じさせていた。
【0006】
特許文献1に開示された構成によれば、水回り設備を光らせるようにしたことで、主照明器具で室内全体を照明することなく水栓器具が使用可能となるが、スケルトン構造としているため、隠したい水回り設備の内部構造も外部から視認可能となる。このようなスケルトン構造は、意匠性を低下させる原因となる。また、隠したい水回り設備の内部構造を隠しつつ部分的にスケルトン構造としても、LED素子を含むLEDパッケージ(電子部品)が外部から見えること、デザインの統一性を損なう等、意匠性の低下を生じさせる。
【0007】
また、隠したい水回り設備の内部構造を外部から視認できないようにするには、従来どおり構成した水回り設備に、内部透視可能な材質により外皮を設けて2重構造にするなどの対応が考えられる。しかしながら、このような対応では、水回り設備の外形寸法が従来よりも大きくなり、他の設備との関係で予定しているスペースに配置することが困難になる、あるいは、使い勝手を損なう等の問題を生じる。
【0008】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、照明ユニットを有する構成において、光による空間演出性を保持させつつ、使い勝手および意匠性を向上させることができるトイレシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るトイレシステムは、便器を有するトイレ装置を設置したトイレ室に、照明ユニットを有するカウンターを設けたトイレシステムであって、前記トイレ室における人体の状態検知を行うセンサと、前記照明ユニットを制御する制御部と、を備え、前記カウンターは、前記照明ユニットに設けた複数のLED素子から照射された光が入射する入光面と、前記入光面から入射した光を出射する出光面が設けられた導光体から形成されたカウンター板部を有し、前記制御部は、前記センサの検知結果に応じて、前記カウンターが前記カウンター板部の前記出向面から出射された光によりトイレ空間を照明するときの照度を調整する、ことを特徴とするものである。
【0010】
このような構成のトイレシステムによれば、カウンター板部に光を導光させて、カウンターを照明装置として構成し、カウンター板部の後方から前方にむけて照度が低下する光のグラデーションを生成させることから、意匠性を向上させることができる。また、カウンター板部の使用者に近い先端側の方が、相対的に照度が低くなることから、使用者に対して眩しさを感じにくくすることができる。さらに、センサの検知結果に応じてカウンターによる照明の照度を下げるよう調整することで、入室やトイレ装置使用後のトイレ室のカウンターからの照明光によるトイレ空間の演出性を損なうことなく、トイレ室の使い勝手を向上させることができる。
【0011】
本発明に係るトイレシステムの他の態様は、前記トイレ装置は、前記便器上に設けられた便座を有し、前記センサは、使用者の前記便座への着座を検知する着座検知センサであり、前記制御部は、前記着座検知センサから着座検知信号が入力されたときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行うものである。
【0012】
このような構成のトイレシステムによれば、使用者がトイレ装置の便座に着座したときには、着座検知センサの検知結果に応じてカウンターによる照明の照度を下げるよう調整することで、着座時に使用者の頭部に近い位置となるカウンターの照明の眩しさの抑制効果を高めることができる。これによりトイレ室の使い勝手がより向上する。
【0013】
本発明に係るトイレシステムの他の態様は、前記センサは、使用者の前記トイレ装置への接近状態を検知する接近検知センサであり、前記制御部は、前記接近検知センサから接近検知信号が入力されたときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行うものである。
【0014】
このような構成のトイレシステムによれば、使用者がトイレ装置に近づいたことでカウンターとの距離が近付いた場合に、使用者がトイレ装置を使用するタイミングで、カウンターによる照明の照度を下げる制御を行うことができる。したがって、使用者がカウンターによる照明を眩しいと感じる問題を解消することができる。これによりトイレ室の使い勝手がより向上する。
【0015】
本発明に係るトイレシステムの他の態様は、前記センサは、使用者の前記トイレ室への入室を検知する人体検知センサであり、前記制御部は、前記人体検知センサから人体検知信号が入力されてから所定の時間が経過したときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行うものである。
【0016】
このような構成のトイレシステムによれば、使用者がトイレ室に入室し、使用者がトイレ装置を使用するタイミングで、カウンターによる照明の照度を下げる制御を行うことができる。したがって、使用者がカウンターによる照明を眩しいと感じる問題を解消することができる。これによりトイレ室の使い勝手がより向上する。
【0017】
本発明に係るトイレシステムの他の態様は、前記センサは、使用者の前記便器に対する立位姿勢を検知する姿勢検知センサを含み、前記制御部は、前記立位姿勢検知センサから立位姿勢検知信号が入力されている間には、所定の時間が経過しても、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行わないものである。
【0018】
このような構成のトイレシステムによれば、使用者が立位姿勢のままの状態のときには、カウンターによる照明の照度を下げる制御を行わないこととしたことから、トイレ空間の光による演出性を損なうことがない。
【0019】
本発明に係るトイレシステムの他の態様は、前記制御部は、前記カウンターの所定の領域において照度を下げる制御を行うものである。
【0020】
このような構成のトイレシステムによれば、照度を下げる領域を、使用者のトイレ室滞在時の位置や移動を考慮して、部分的に限定することができることから、トイレ空間の演出性を損なうことがない。
【0021】
本発明に係るトイレシステムの他の態様は、前記カウンターは、前記トイレ装置の側方に配置され、前記所定の領域は、前記トイレ室の側面視において、前後方向で少なくとも前記トイレ装置に重畳する重畳領域を含む領域であるものである。
【0022】
このような構成のトイレシステムによれば、照度を下げる領域が、例えば、便座に着座した使用者との距離、特に使用者の頭部との距離、が近くなる領域のみで済むため、他の領域では明るさを保つことができ、トイレ空間の演出性を損なうことがない。
【0023】
本発明に係るトイレシステムの他の態様は、前記制御部は、時間帯に応じて予め設定した照度で前記カウンターによる照明を点灯させるとともに、照度が低く設定されている時間帯では、前記センサの検知結果に基づく照度の調整を行わないものである。
【0024】
このような構成のトイレシステムによれば、不必要な照度変化が抑制され、トイレ空間の照明による演出性を保ちつつ使い勝手を向上させることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、照明ユニットを有する構成において、光による空間演出性を保持させつつ、水回りカウンターの使い勝手および意匠性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態に係るトイレシステムが構成されたトイレ室内を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るトイレシステムが構成されたトイレ室内を示す平面図である。
図3】本発明の一実施形態に係るトイレシステムが構成されたトイレ室を示す側面図である。
図4】本発明の一実施形態に係るカウンターの一部を示す斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係るカウンターの一部を示す平面図である。
図6図5におけるB-B断面図である。
図7図6における照明ユニット部分を拡大して示す断面図である。
図8】本発明の一実施形態に係るカウンターの照明ユニットの構成を示す部分平面図である。
図9】本発明の一実施形態に係るトイレシステムにおける主要な制御系を示すブロック図である。
図10】本発明の一実施形態に係るトイレシステムにおける照明制御の一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、水栓器具が設置される水回り設備設置室内において、壁面に沿って設置される水回りカウンターに設けられる照明ユニットおよびカウンター板部の構成を工夫することにより、カウンターの使い勝手および外観意匠性の向上を図ろうとするものである。以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0028】
本発明の実施の形態では、本発明に係る水回りカウンター(以下、単に「カウンター」という。)をトイレ室内に配置した例について説明する。ただし、本発明に係るカウンターは、トイレ室に限らず、例えば、洗面所、浴室、キッチン等の他の水回り設備設置室にも設置可能である。なお、以下では、特に方向視を定めない限り、トイレ装置の便座に着座した利用者の位置を基準に、「正面側」又は「前側」、「背面側」又は「後側」、「左右側」、「平面側」又は「上側」、「底面側」又は「下側」と称する。
【0029】
[トイレシステム]
図1から図3に示すように、本実施形態に係るカウンター50は、トイレ装置3とともに、トイレ室4に設置されるトイレシステム1を構成している。つまり、トイレシステム1は、キャビネット2と、カウンター50と、トイレ装置3とを備え、トイレ室4に対して設けられる。
【0030】
トイレ室4は、水平状の床面5aをなす床5と、床5上においてトイレ空間を形成する側壁6および後壁7を有する。側壁6および後壁7は、それぞれ鉛直状の壁面6a,7aをなす。床5上に、トイレ装置3が設置されている。トイレ室4においては、後壁7に対向する側の壁(図示しない前壁)に、トイレ室4の出入口が設けられている。
【0031】
トイレ装置3は、トイレ室4内において、後壁7の近傍の(直前方の)位置に、前後方向をトイレ空間の前後方向に沿わせるように設置されている。トイレ装置3は、使用者の排泄物を受けるボウル部を有する便器本体3aと、便器本体3aに対して設けられた便座3bおよび便蓋3cと、各種機能を有する機能部3dとを有し、腰掛式の水洗大便器を構成している。
【0032】
機能部3dは、所定のケーシング内に各種装置を内蔵した構成を有し、便器本体3aの後上側に設けられており、便座3bおよび便蓋3cを回動可能に支持している。機能部3dは、制御部や各種センサ等を含み、例えば、便座3bを暖める暖房便座機能や、便座3bに着座した使用者の局部を洗浄する局部洗浄機能などを有する。なお、トイレ装置3は、例えば、便器本体3aを後壁7に支持させた、いわゆる壁掛け式の大便器を構成するものであってもよい。
【0033】
機能部3dに設けられる各種センサは、例えば、使用者のトイレ装置3に対して所定の範囲内にまで接近していることを検知する接近検知センサ42、使用者が便座に着座したことを検知する着座検知センサ43等である。センサとしては、検知対象に応じて、光電センサおよび/または超音波センサ等が選択される。
【0034】
カウンター50は、トイレ室4の前後方向を長手方向とした矩形状をなすカウンター板部51と照明ユニット52(図4参照)を有し、カウンター板部51を介してトイレ室4内を照明可能に構成されている。カウンター50は、トイレ室4内において側壁6の壁面6aに沿って設置されている。すなわち、本実施形態では、カウンター50は、トイレ室4内において、トイレ装置3の右方に位置する側壁6側に設けられている。
【0035】
カウンター50は、側壁6の壁面6aに接触ないし略接触させるとともに、右側端を、後壁7の壁面7aに接触ないし略接触させた状態で設けられている。すなわち、側壁6の壁面6aは、後壁7の壁面7aとともに、トイレ室4において直角状の隅部をなし、カウンター50は、右後側の角部を、壁面6aと壁面7aによる隅部に合わせるように設けられている。カウンター50は、例えば、トイレ室4の前後方向について、側壁6の略全体にわたる範囲に設けられている。
【0036】
カウンター50は、後述するキャビネット2の上板としてキャビネット2に下から支持させてもよく、側壁6に取り付けてもよい。カウンター50の高さは、例えば、60~80cm程度である。
【0037】
カウンター50上のトイレ室4の前側に位置する部分には、手洗部12が設けられている。手洗部12は、水を吐出する吐水口13aを有する手洗水栓13と、手洗水栓13から吐出される水を受ける手洗鉢としてボウル部14aを有する手洗器14とを備える。ボウル部14aの底部には、排水口14bが開口している。
【0038】
手洗水栓13は、例えば、使用者の手などを検知する検知センサによる検知結果に基づいて吐水と止水の切替えを行う自動水栓である。ただし、手洗水栓13は、吐水と止水の切替え用のレバー等の操作部を有する手動式の水栓であってもよい。手洗部12により、トイレ室4内での手洗いが可能となる。
【0039】
カウンター50の上方の壁面6aには、アクセントパネル15が設けられている。アクセントパネル15は、単調な印象のトイレ室4の壁面にアクセントとして付加され、トイレ空間の意匠性を向上させるものである。アクセントパネル15は、厚みが10mm程度の矩形板であり、壁面6aの前後方向に亘って設けられている。アクセントパネル15の裏面側には空洞が設けられており、側壁6側から突出させて設けた手洗水栓13を接続する給水配管が収納可能となっている。また、アクセントパネル15は、樹脂材からなり、使用者が手洗部12を使用した際の水が壁面6aにかかることを防ぐための水はね防止パネルとしても機能する。
【0040】
キャビネット2は、カウンター50の下方に設けられ、全体としてカウンター50の長手方向の長さに対応する横長の箱状に構成されている。キャビネット2は、側壁6に支持されることで全体的に床面5aに対して浮いた状態で設けられたフローティングタイプのキャビネットである。キャビネット2は、例えば、トイレ室4の前後方向について、側壁6の略全体にわたる範囲に設けられている。
【0041】
キャビネット2は、手洗器下キャビネット部21と、紙巻器用キャビネット部22と、サイドキャビネット部23と、端部キャビネット部24とを有する。
【0042】
キャビネット2において、キャビネット2の床面5aからの高さ、つまりキャビネット2の下側の床面5a上のスペースの上下方向の寸法は、例えば、20~40cm程度である。ただし、これらの寸法は、特に限定されるものではない。
【0043】
手洗器下キャビネット部21は、手洗部12の下側に位置するキャビネット部である。手洗器下キャビネット部21は、観音開きの態様で開閉する矩形板状の一対の開閉扉31(31a,31b)を有する、両扉タイプのキャビネット部として構成されている。
【0044】
手洗器下キャビネット部21の内部には、手洗部12からの排水を受ける排水管が設けられている。排水管は、その一端側を、手洗器14の排水口14bに接続させ、他端側を、側壁6側あるいは床5側から、建築物側に設けられた所定の排水設備に接続させている。また、手洗器下キャビネット部21の内部には、例えば、手洗水栓13に温水を供給するための電気温水器等が収納される。
【0045】
紙巻器用キャビネット部22は、トイレットペーパ26を保持する紙巻器25を設置したキャビネット部である。紙巻器用キャビネット部22には、トイレ室4の内向きに開放させた箱状の収容空間22Aが形成され、この収容空間22A内に紙巻器25を設置している。
【0046】
紙巻器25は、横並びに2つのトイレットペーパ26を保持するように、2つの保持部を有する。紙巻器25の保持部は、ロール状のトイレットペーパ26を、その軸方向をトイレ室4の前後方向とした向きで交換可能に保持するように構成されている。紙巻器25は、紙巻器用キャビネット部22内における所定の部位に固定された状態で設けられている。なお、紙巻器25は、例えば、1つの保持部を有する構成のものであってもよい。
【0047】
紙巻器用キャビネット部22内において、紙巻器25の上側には、リモコン27が設けられている。リモコン27は、紙巻器用キャビネット部22の上面部に取り付けられた状態で設けられている。
【0048】
リモコン27は、いわゆるビルトインタイプのものであり、ボタン等の操作具を配置した操作面を有する可動操作部(図示せず)を出没可能に設けている。可動操作部は、キャビネット2を設置した側壁6と平行な方向を回動軸方向として移動可能(回動可能)に設けられている。可動操作部は、リモコン27の非使用時には、手洗器下キャビネット部21の開閉扉31および後述するサイドキャビネット部23の開閉扉33と略面一状をなす収納状態となっている。
【0049】
紙巻器用キャビネット部22の下側には、照明部30が設けられている(図3参照)。照明部30には、キャビネット2の下側の空間を照らす照明装置が設置されている。照明装置としては、例えばLED等の光源と、光源の動作を制御する制御基板等の制御部とを含む制御基板付き光源ユニットとして構成されている。
【0050】
サイドキャビネット部23は、紙巻器用キャビネット部22の右側に設けられた収納部である。サイドキャビネット部23は、開閉可能に設けられた開閉扉33を有する。サイドキャビネット部23の内部空間は、トイレ用品等の収納空間として用いられる。
【0051】
端部キャビネット部24は、電気部品等を収納したキャビネット部である。端部キャビネット部24において、前面部34は、例えば、面ファスナによりキャビネット2のフレームに対して着脱可能に設けられている。なお、前面部34の着脱構造としては、面ファスナに限らず、例えばマグネットを用いた構造等、他の着脱構造が用いられてもよい。
【0052】
端部キャビネット部24は、電気部品として、トイレ室4内への人の入室を検知する人体検知センサ41や、図示せぬACアダプタ等の電源装置を収納している。
【0053】
人体検知センサ41は、例えば、マイクロ波を用いてトイレ室4内への人の入室等を検出するマイクロ波センサであり、マイクロ波を送信し、送信したマイクロ波を受けた人体等の対象物から反射したマイクロ波を受信することにより、対象物の動き等を検出する。人体検知センサ41によるトイレ室4内への人の入室についての検知情報に基づき、後述するカウンター50の照明ユニット52におけるLED素子の駆動がON/OFF動作が制御される。
【0054】
人体検知センサ41は、端部キャビネット部24内の面部において支持金具等を介して支持されており、トイレ室4の出入口に向けてマイクロ波を発信するように設置されている。本実施形態では、トイレ室4内において後側(後壁7側)の側壁6と後壁7による隅部の近傍に位置する人体検知センサ41は、平面視で略対角線状となる斜め前方向をマイクロ波の発信方向とする(図2、矢印C参照)。
【0055】
トイレシステム1では、人体検知センサ41を含む各種センサの検知結果に基づいて、照明装置の点灯・消灯等の制御が行われる。
【0056】
[カウンター]
カウンター50の構造について、図4から図8を参照して説明する。カウンター50においては、トイレ室4内における上下方向(鉛直方向)を上下方向、前後方向を左右方向とし、平面視で左右方向に直交する方向を前後方向とする。すなわち、カウンター50において、前後方向については、側壁6側を後側、その反対側を前側とし、左右方向について、後壁7側を右側、その反対側を左側とする。また、図4および図5においては、手洗器14の排水口14bに連通する開口部の図示を省略している。
【0057】
カウンター50は、カウンター板部51と、カウンター板部51の後端部に配置された照明ユニット52を有する。
【0058】
カウンター板部51は、一体の平板状の板体により形成されている。つまり、カウンター板部51の上側の板面がカウンター50の上面となり、下側の板面がカウンター50の下面となる。
【0059】
カウンター板部51を形成する板体としては、導光性を有するエポキシ樹脂等の透明樹脂板が採用できる。すなわち、カウンター板部51は、導光性を有する導光体であり、板体の各面に研磨による表面加工が施されている。これにより、意匠性に優れたカウンター板部51が形成される。より具体的には、透明樹脂板の上面、下面および前後左右の端面を、サンドペーパー等を用いて所定の表面粗さとなるように研磨することにより、外観色が無色透明から白色半透明のカウンター板部51となる。研磨に用いるサンドペーパーの目の粗さは、研磨対象とする板の各面に応じて、適した粗さが選択される。また、ここでの表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)であり、接触式表面粗さ測定装置(日本工業規格:JIS―B0651)により測定され、JIS-B0161(1994)により定義される中心線平均粗さ(μm)をいう。
【0060】
カウンター板部51においては、板の各面における表面粗さの値が大きくなるほど、光が散乱される。板の各面における所定の表面粗さは、後述する照明ユニット52との位置関係に応じて適宜調整される。つまり、カウンター板部51は、照明ユニット52から照射された光が入射する入光面と、板内を導光された光を外部に照射する出光面とを有し、各面においては、少なくとも、カウンター板部51内への入光とカウンター板部51からの出光のそれぞれに適した表面粗さが所定の表面粗さとして選択される。
【0061】
カウンター板部51の後端面51bは、カウンター板部51の上面51よりも表面粗さが粗いことが好ましい。すなわち、入光面は、出光面よりも表面粗さが粗いことが好ましい。これにより、入光面では、カウンター板部内での光の進行方向をよりランダムなものにし、光を拡散させやすくしつつも、出光面では光が拡散しすぎることを抑制することができ、光のグラデーションが生成される距離が短くなることを抑制することができる。なお、光のグラデーションの生成については、後述する。カウンター板部51の出光面に対向する下面51cを、入光面から入射した光を乱反射させて拡散するための拡散面として機能させるため、下面51cにおいては、表面粗さを上面51aよりも粗くしている。
【0062】
さらに、入光面の対向面となる前端面51dの表面粗さについては、上面51aとの統一感を持たせるため、上面51aと同様の表面粗さとしてもよく、後端面51b、あるいは、下面51cと同様の表面粗さであってもよく、特に限定されるものではない。また、上面51aと前端面51dが接する角部は、丸めまたは面取りなどの形状加工がされていてもよい。なお、左右の端面51eについては、後壁7および前壁に接する部分であることから、特に研磨加工を要しない。
【0063】
本実施形態では、カウンター板部51の上面51aと下面51cは、全面が均一な表面粗さとなるようにそれぞれ表面加工が施されている。照明ユニット52をカウンター板部51の後端側に配設し、カウンター板部51の後端面51bを入光面として、入光面から入射した光は、カウンター板部51内を後方から前方に向かって導光されることから、全面において表面粗さを均一とすることで、上面51aから出射する光が後方から前方に向かって徐々に減少する。すなわち、後方から前方に向かうにつれてカウンター板部51の照度が減少する。これにより、カウンター50の光源に近い後方側がより明るく、光源に遠く使用者が立つ側となる前方側に向かって暗くなる光のグラデーションを生成させることができる。したがって、照明装置としてのカウンター50の外観意匠性が向上する。カウンター板部51の上面51aおよび下面51cでは、後方から前方への光の明暗の変化(照度変化)を緩やかに実現させるため、カウンター板部51の前後方向において表面粗さを均一にしておくことが好ましい。なお、左右方向については、例えば、所定の幅で表面粗さを異ならせてもよい。この場合は、前後方向については後方から前方に向かって暗くなる光のグラデーションが生成され、左右方向については所定の幅で光の縞模様が生成される。
【0064】
本明細書における照度とは、カウンター板部51の上面51aから一定の高さ(例えば、100mm)において上方に進む光を照度計により測定することで得られる値である。照度測定においては、上面51aから一定の高さにある仮想水平面において、前後方向および左右方向のそれぞれで所定の間隔離間した測定点を設定し、各測定点で照度を測定する。本実施形態では、上面51aの表面加工は全面均一であり、照明ユニット52はカウンター板部51の後端側に設けられることから、光源からの距離が等しい左右方向の測定点の平均値をカウンター板部51の前後方向の所定の測定点での照度とすることができる。
【0065】
また、カウンター板部51の下面51cには、研磨による表面加工だけでなく、バックコート剤を塗布する加工をさらに追加して施している。このようなバックコート剤の塗布は、出光面に対向する下面51cを、光の拡散面としてだけでなく、光の下面51cから下方への出光を阻止しつつ反射面としても機能させるものである。このような機能を実現するためのバックコート剤としては、白色または淡色等の光の反射率が少なくとも50%を超える色および材料のものを用いることができる。なお、意匠性の観点からカウンター板部51に光不透過の色もしくは模様を付加するために、バックコート剤の塗布に換えて不透過材料からなるシート材を貼設するようにしてもよい。
【0066】
次に、照明ユニット52について説明する。照明ユニット52は、複数のLED素子と、複数のLED素子を保持するとともにカウンター板部51の後端部への接続を可能とするライトガイド61を有する。
【0067】
複数のLED素子のそれぞれは、基板に保持され、基板の裏面側に電源に接続する電極を設けてパッケージ化した表面実装型のLEDとして照明ユニット52に配置されている。そして、このようなLEDパッケージ53を、所定の間隔で長尺の支持板54に列設してモジュール化したもの(LEDモジュール55)を照明装置の一単位として照明ユニット52に実装している。また、本実施形態では、LEDパッケージ53として、図8に示すように、電球色のLEDパッケージ53aと昼白色のLEDパッケージ53bを採用し、1のLEDパッケージ53aと1のLEDパッケージ53bを対とする1点の光源として扱っている。なお、以下の説明において、LEDパッケージ53は、1のLEDパッケージ53aと1のLEDパッケージ53bとが対となったものを指す。
【0068】
支持板54は、例えば、長さが100~300mmのものである。したがって、複数のLEDパッケージ53を配設した長さが100~300mmのLEDモジュール55が、カウンター50のカウンター板部51の左右方向の長さに応じて複数連結される。例えば、カウンター板部51の左右方向の長さが1800mmの場合、5~17個程度のLEDモジュール55が連結される。
【0069】
LEDモジュール55には、LED素子の駆動をON/OFFすることにより照明装置としてのカウンター50の点灯/消灯を制御する制御部70(図9参照)が接続されている。制御部において人体検知センサ41のセンサ出力を受信し、その受信信号に基づき、LEDモジュール55の点灯/消灯を切り替える。例えば、人体検知センサ41によりトイレ室4内への人の入室が検知されるとLEDモジュール55はON状態となり(点灯し)、人体検知センサ41によりトイレ室4内からの退室が検知されると、LEDモジュール55はOFF状態となる(消灯する)。LEDモジュール55に供給する電力を交流から直流に変換するAC/DCコンバータ等の周辺電気機器および複数のLEDモジュール55の各々が接続される制御部70は、キャビネット2の端部キャビネット部24に収納される。
【0070】
図8においては、18個のLEDパッケージ53を支持板54に所定の間隔(距離)で列設した例を示している。各LEDパッケージ53は、LED素子間の離間距離Dが所定の距離より短くなるように支持板54に配設される。ここでの所定の距離は、LED素子の発光において、LED素子から所定の高さの垂直方向の照度に対して1/2の照度となる半値角θ(図7参照)の範囲を超えない支持板54における平面上の距離、すなわち、左右方向において隣り合うLED素子間において半値角θの範囲(半値角領域HA)内の光の重複領域が形成される距離である。LED素子の離間距離Dが半値角θの範囲(半値角領域HA)を超えて離れると、発光時にLED素子のそれぞれが粒状の点として認識される傾向にあるため、連続した面状あるいは棒状の照明光としての一体感が損なわれ意匠性が低下する。なお、隣り合うLED素子間において、LED素子を中心として半値角θによって規定される半円が互いに重なり合う領域を持つ位置関係であれば、支持板54においてLEDパッケージ53が左右方向の一直線上に列設されていなくてもよく、例えば、前後方向の位置をずらして略千鳥状に配置されていてもよい。
【0071】
また、支持板54には、孔部56が設けられている。孔部56は、当該孔部56にネジを挿入して、後述するライトガイド61にLEDモジュール55をネジ締結により固定するためのものである。
【0072】
ライトガイド61は、カウンター板部51の左右方向の長さに対応する長さの長尺のフレームであり、例えば、押出し成形により形成されるアルミニウム合金製の部材等を用いることができる。ライトガイド61は、複数のLED素子の発光面を所定の方向に向けて支持する支持部と、カウンター板部51に接続される開口部64と、複数のLED素子の各々から照射された光がカウンター板部51の入光面に直接入射することを防ぐための遮光部62と、支持部に支持された複数のLED素子から照射された光を反射させる反射部63と、を有し、反射部により反射させた光をカウンター板部51の入光面に導光するものである。
【0073】
支持部は、ライトガイド61の下端において平坦に設けられたフレーム底板部61aであり、フレーム底板部61aにLEDモジュール55の支持板54を固定することにより複数のLED素子をその発光面を上向きに支持する。
【0074】
遮光部62は、フレーム底板部61aの前端から垂直に立ち上がる、フレーム前側板部61bの先端から後方側に張り出すように水平に設けられた部分であり、その上面はカウンター板部51の下面51cに面当接している。遮光部62は、LED素子の発光面の前側略半分を覆うように、LEDパッケージ53の上に張り出して設けられている。また、遮光部62の後方端は、図6に示すように、カウンター板部51の後端面よりも後方に張り出している。
【0075】
反射部63は、フレーム底板部61aの後端から立ち上がるフレーム後側板部61cとフレーム底板部61aに対面して設けられるフレーム上板部61dとが接する角部に、カウンター板部51の入光面(後端面51b)を向くように傾斜させて設けられた傾斜面である。反射部63は、例えば、LED素子の発光面に対して30~60度傾斜させて設けられる。
【0076】
開口部64は、フレーム上板部61dと遮光部62との間にカウンター板部51の後端部を挟み込こんで照明ユニット52をカウンター板部51に取り付けたときに、後端面51bに対して開口する部分である。
【0077】
図7に示すように、LED素子から照射された半値角領域HA内の光束は、反射部63を含めフレーム後側板部61c、遮光部62に反射される。すなわち、反射部63はLED素子の上方に配置された反射部であり、フレーム後側板部61cはLED素子の上方かつ側方に配置された反射部であり、遮光部62はLED素子の上方に配置されカウンター板部51の下方に配置された反射部である。これらの反射部は、半値角領域HA内に配置されている。
【0078】
また、図6に示すように、カウンター板部51の後端部に照明ユニット52を取り付けたときには、フレーム上板部61dがカウンター板部51の上面51aの後端縁から5~20mmの領域を覆う。フレーム上板部61dは、カウンター板部51において、光源に最も近く照度が高くなる領域からの出光を遮蔽する遮蔽部としての役割を果たすものである。また、LEDパッケージ53は、LEDパッケージ53におけるLED素子の発光面が、遮光部62の先端およびフレーム上板部61dの先端を通る直線L1よりも前側に位置するよう配置されている。このため、LEDパッケージ53におけるLED素子は、カウンター板部51の上面51a側のいかなる角度から見た場合でも、フレーム上板部61dおよび/または遮光部62により目隠しされた状態となる。したがって、カウンター板部51を介してLED素子が点光源として認識されることを防ぐことができる。さらに、後端面51bからカウンター板部51内に入射した光は、遮蔽部(フレーム上板部61d)により遮られることから、例えば、使用者が手洗部12で手洗いを行う際に前かがみになったときの眩しさを低減することができる。
【0079】
このような構成の照明ユニット52を備えたカウンター50において、複数のLED素子から照射された光は、ライトガイド61の上方に進行し、反射部63により反射されカウンター板部51の後端面51bに入射する。ライトガイド61に導光されてカウンター板部51内に入射した光は、下面51cで拡散および反射され、出光面であるカウンター板部51の表面51aから出射し、トイレ室4を照明する。
【0080】
なお、遮光部62のLED素子と対向する面に、例えば、シール状のアルミ鏡面材などを貼設することで、遮光部62により遮られた光を反射させてカウンター板部51の後端面51bに入射する光量を増加させることができる。また、フレーム上板部61dの内側面についても、同様にシール状のアルミ鏡面材などを貼設し、フレーム上板部61dにより空間への放射が遮られた光をより多く反射させ、カウンター板部51内に再入射する光を増加させるようにしてもよい。これにより、より多くの光をカウンター板部51内に導光させることができる。
【0081】
また、図6を参照して説明したように、LEDパッケージ53、遮光部62、フレーム上板部61dの位置関係では、LEDパッケージ53を、LED素子がフレーム上板部61dの先端と遮光部62の先端を通る直線L1よりも前側に位置するよう配置している。このため、LED素子の発光面から出射された部分光束が、入光面(後端面51b)を通って上面51aに至り、そのまま空間に出射されることがない。すなわち、LED素子の発光面から様々な方向に放射された光は、遮光部62、反射部63、遮蔽部(フレーム上板部61d)、フレーム後側板部61cのいずれかにより1回は反射される。このような反射光をカウンター板部51に導光することにより、LED素子から発光された鋭い印象の光が柔らかい印象の光となり、カウンター板部51の前後方向において、美しい光のグラデーションを生成させることが可能となる。したがって、照明光による空間演出性を向上させることができる。
【0082】
[照明制御]
次に、本実施形態に係るトイレシステム1におけるカウンター50の照明ユニット52の点灯制御について、図9および図10を参照して説明する。図9は、トイレシステム1の主要な電気的構成を示すブロック図である。図10は、照明ユニット52の点灯・消灯・照度調整を説明するタイミングチャートである。なお、図9においては、LEDモジュール55の制御に関係する電気的構成のみを図示している。また、図10においては、カウンター50における照度変化を太線で示している。
【0083】
トイレシステム1は、照明ユニット52を制御する制御部70を備える。制御部70は、電子部品を配置した基板等が収容された制御装置であり、演算装置とメモリを含み、メモリに格納したプログラムを演算装置で実行するものなど、任意のハードウェア、ソフトウェア若しくはそれらの組み合わせにより実現されるものである。制御部70は、例えば、キャビネット2の端部キャビネット部24に、照明ユニット52の複数のLEDモジュール55と電気的に接続された状態で収容されている。
【0084】
制御部70は、端部キャビネット部24に配設された人体検知センサ41、トイレ装置3の機能部3dに配設された接近検知センサ42および着座検知センサ43が、通信可能に接続されている。さらに、制御部70には、リモコン27が通信可能に接続されている。
【0085】
人体検知センサ41は、トイレ室4への使用者の入室から、滞在中、退室までの間、人体検知信号を制御部70に出力する。これにより、制御部70は、人体検知センサ41の検出結果により、トイレ室4への使用者の入退室をモニタすることができる。
【0086】
接近検知センサ42は、トイレ装置3から所定の範囲内まで使用者が接近したことを検知し、当該所定の範囲内に使用者がとどまっている間、検知信号を制御部70に出力する。また、着座検知センサ43は、便座3bに使用者が着座している間、着座検知信号を制御部70に出力する。なお、制御部70は、接近検知センサ42が使用者を検知している間に、着座検知センサ43からの着座検知信号の入力がない場合に、使用者が立位姿勢でトイレ装置3に対峙していると判断する。
【0087】
リモコン27は、トイレ装置3における便器本体3aの水洗機能、局部洗浄機能を実行するための操作部として機能するほか、照明ユニット52の制御においては、照度の設定を変更するための入力装置として機能する。トイレ室4は、住宅および宿泊施設の立地および/または設計によって、昼間は窓から外光を取り入れることができる場合、トイレ室4に窓を設けることができない場合等があり、個々のトイレ室4の状況に応じて照明装置等が選択されている。本発明に係るトイレシステム1では、このような状況に鑑み、カウンター板部51を介して照明ユニット52によりトイレ室4を照明する照明装置としてのカウンター50の照度に関し、使用者側で最高照度(照度高)と最低照度(照度低)の設定を変更可能としている。制御部70には、LEDモジュール55への入力電流値と最高照度および/または最低照度との対応テーブルが記憶されている。対応テーブルの初期設定では、例えば、LEDモジュール55の最大定格の入力電流値を100%として最高照度と対応づけ、最大定格の50%の入力電流値を最低照度と対応づけている。使用者はリモコン27を操作して設定モードから照度レベルを変える操作を行うことにより、当該対応テーブルの内容を変更するようにしている。使用者の好みに応じて、最大定格の入力電流値の80%を最高照度とし、最大定格の30%の入力電流値を最低照度とする変更を行うことができる。このように変更された対応テーブルは、制御部70のメモリに記憶される。また、最高照度および/または最低照度の設定に関しては、時間帯(昼間と夜間)により異なる設定を選択可能としている。
【0088】
制御部70による、照明ユニット52の制御は、以下のように行われる。
【0089】
図10に示すように、まず、使用者がトイレ室4に入室すると、人体検知センサ41が使用者を検知する。そうすると、制御部70の制御により、照明ユニット52の複数のLEDモジュール55へ駆動電圧が入力され、予め設定された電流がLED素子に流れる。これによりOFF状態であった照明がONとなる。このとき照度は、OFF状態から照度高まで徐々に高くなり、照度高の状態でカウンター50がトイレ室4内を照明する。
【0090】
使用者がトイレ装置3(便器本体3a)に近づくと、接近検知センサ42が使用者を検知する。なお、接近検知センサ42の検知結果をトリガーとして、機能部3dに配置されたトイレ機能の制御部(図示せず)の制御によりモータ(図示せず)を駆動させ、便蓋3cを自動で開閉するようにしてもよい。
【0091】
使用者が便座3bに着座すると、着座検知センサ43が使用者を検知する。このとき照明ユニット52では、制御部70による照度高から照度低に下げる制御により、LEDモジュール55のLED素子に流れる電流が下げられる。これにより、照度は照度高から照度低に徐々に低下し、着座検知センサ43が使用者を検知している間、照度低の状態でカウンター50がトイレ室4内を照明する。
【0092】
使用者が便座3bに着座しているときに、照明ユニット52を照度が下がるように制御するのは、以下の理由による。すなわち、使用者が便座3bに着座しているときには、図3に示すように、二点鎖線で示した使用者Mの頭部とカウンター50の高さが立位姿勢のときよりも近くなり、カウンター板部51の上面51aから出射する光が、使用者Mの目に入りやすい状態となる。特に、就寝途中の夜間に便座3bに着座して用を足す場合には、使用者が眩しさを感じさらには脳が覚醒し、その後の入眠困難および睡眠の質の低下を招くこととなる。このような就寝途中のトイレと睡眠との問題の解決のため、本発明に係るトイレシステム1では、人体の状態検知を行うセンサ(着座検知センサ43)の検出結果に基づいて、便座3bに着座した使用者Mの頭部と位置が近くなる照明装置としてのカウンター50の照度を下げる制御を行っている。これにより、使用者Mにおいては照明による眩しさが低減される。
【0093】
使用者が便座3bから離座すると、着座検知センサ43は非検知状態となる。このとき照明ユニット52では、制御部70による照度低から照度高に上げる制御により、LEDモジュール55のLED素子に流れる電流が上げられる。これにより、照度は照度低から照度高に徐々に上昇し、照度高の状態でカウンター50がトイレ室4内を照明する。
【0094】
使用者がトイレ装置3(便器本体3a)から離れて手洗部12に向かうと、接近検知センサ42は非検知状態となる。使用者が手洗部12で手を洗った後にトイレ室4から退室すると、人体検知センサ41が非検知状態となる。制御部70は、人体検知センサ41が非検知状態となってから所定の時間が経過した後に、照明ユニット52の複数のLEDモジュール55へ駆動電圧の入力を停止する。これによりON状態であった照明がOFFとなる。このとき照度は、照度高からゼロまで徐々に低下し、無人となったトイレ室4において照明が消灯する。
【0095】
上述した実施形態では、人体の状態検知を行うセンサとして着座検知センサ43を用い、着座検知センサ43の検知結果に基づいてカウンター50による照明の照度を調整した例について説明したが、これに限定されない。人体の状態検知を行うセンサとしては、接近検知センサ42、人体検知センサ41、立位姿勢を検知する姿勢検知センサ、を用いてもよい。
【0096】
人体の状態検知を行うセンサとして接近検知センサ42を用いる場合には、制御部70は、接近検知センサ42から接近検知信号が入力されたときに、着座検知センサ43の場合よりも早いタイミングで、カウンター50の照明の照度を調整する制御を行ってもよい。
【0097】
また、人体の状態検知を行うセンサとして人体検知センサ41を用いる場合には、制御部70は、人体検知センサ41から人体検知信号が入力されてから所定の時間が経過したときに、カウンター50の照明の照度を調整する制御を行ってもよい。ここでの所定の時間は、例えば、使用者がトイレ室4に入室してから便座3bに着座するまでに要する時間に応じた時間(例えば、20~120秒)が、任意に設定可能である。すなわち、使用者の年齢や身体状態を考慮して、リモコン27を介して所定の時間の設定を変更することが可能である。
【0098】
また、人体の状態検知を行うセンサとして姿勢検知センサをさらに追加して設けてもよい。制御部70は、姿勢検知センサから姿勢検知信号が入力されている間は、例えば、人体検知センサ41が使用者の入室を検知してから所定の時間が経過したとしても、カウンター50の照明の照度を調整する制御を行わなくてもよい。使用者が立位姿勢のままである場合には、便座3bに着座したときのように、使用者の目線がカウンター50に近くなることがなく、眩しさの対策を行う必要性に乏しい。なお、ここで立位姿勢を検知するセンサとしては、例えば、赤外線センサ等の使用者の身体をある高さ以上の位置で検知したことをもって立位姿勢であると制御部70が判断できるセンサが例示できる。
【0099】
上述した実施形態では、使用者がトイレ室4に滞在している間のカウンター50の照度に関し、制御部70が照明ユニット52の複数のLEDモジュール55に対して同じ制御を行っている。したがって、カウンター50のカウンター板部51においては、トイレ室4の前後方向である長尺方向全体に亘って、側壁6側からトイレ装置3側に向かって、緩やかに照度が下がるように光のグラデーションが生成されている。カウンター板部51上に設ける手洗部12、トイレットペーパ26を保持する紙巻器25の位置、および/または、トイレ装置3との位置関係に応じて、カウンター板部51の領域を区切り、制御部70が各領域に対応するLEDモジュール55毎に入力電流を異ならせて、領域ごとに照度を調整するようにしてもよい。
【0100】
トイレ室4の前後方向に長尺なカウンター板部51において、照度調整を行う領域としては、例えば、側面視においてトイレ装置3の重畳する重畳領域を含む領域(キャビネット2の紙巻器25が配置された紙巻器用キャビネット部22、サイドキャビネット部23、端部キャビネット部24の上方の領域)についてのみ、人体の状態検知を行うセンサの検出結果に応じて、制御部70がカウンター50による照度を下げる制御を行うようすることができる。この場合、側面視においてキャビネット2の手洗器下キャビネット部21の上方のトイレ装置3の重畳する重畳領域を含まない領域においては、そのまま高い照度が維持される。少なくとも、便座3bに着座した使用者Mに近い領域について照度を下げることができれば、カウンター50における照度調整は、カウンター板部51について、部分調整であってもよく、全体調整であってもよい。
【0101】
また、制御部70は、昼間、夜間等の時間帯に応じて、予め設定した照度でカウンター50による照明を点灯させる場合、照度が低く設定されている時間帯ではセンサの検知結果に基づく照度の調整を行わないことも可能である。例えば、就寝中途でトイレを使用する使用者が眩しい光を浴びて脳を覚醒させないように、深夜の時間帯で照度を低く設定している場合には、便座3bに着座したとしても眩しさを感じないことから、制御部70は照度を下げる制御を行わなくてよい。
【0102】
以上説明した本実施形態に係るトイレシステム1によれば、照明ユニット52を有するカウンター50を備えた構成において、トイレ室4への入室時やトイレ装置3使用後の、照明装置としてのカウンター50によるトイレ空間の照明における演出性を損なうことなく、使用者が便座3bへの着座時に受ける照明の眩しさによる不快感を抑制することができる。
【0103】
また、カウンター50の下にリモコン27を配置した場合には、周囲が明るすぎるとリモコン27の操作面が見にくくなるという不便が生じていた。本実施形態に係るトイレシステム1の制御部70は、使用者が便座3bに着座した状態のときに、カウンター50による照明の照度を下げることができることから、リモコン27の操作面が見にくくなるという不便を解消することができる。
【0104】
本実施形態に係るトイレシステム1において、人体の状態検知を行うセンサは、使用者の便座3bへの着座を検知する着座検知センサ43であることから、制御部70は使用者の便座3bへの着座のタイミングでカウンター50による照明の照度を下げる制御を行うことができる。したがって、着座時の照明の眩しさの問題を解消することができる。
【0105】
また、本実施形態に係るトイレシステム1において、人体の状態検知を行うセンサは、使用者のトイレ装置3への接近状態を検知する接近検知センサ42であることから、着座検知センサ43を有さないトイレシステム1であっても、制御部70は使用者の便座3bへの着座に近いタイミングでカウンター50による照明の照度を下げる制御を行うことができる。したがって、着座時の照明の眩しさの問題を解消することができる。
【0106】
また、本実施形態に係るトイレシステム1において、人体の状態検知を行うセンサは、トイレ室4への入室を検知する人体検知センサ41であることから、トイレ装置3の機能部3dにセンサ類を配置していない場合であっても、制御部70は使用者の便座3bへの着座に近いタイミングでカウンター50による照明の照度を下げる制御を行うことができる。したがって、着座時の照明の眩しさの問題を解消することができる。
【0107】
また、本実施形態に係るトイレシステム1において、人体の状態検知を行うセンサに、便器本体3aに対する使用者の立位姿勢を検知する姿勢検知センサを含み、制御部70は使用者が立位姿勢のままの状態のときには、カウンター50による照明の照度を下げる制御を行うことを要しない。したがって、トイレ空間の明るさによる演出性を損なうことがない。
【0108】
また、本実施形態に係るトイレシステム1において、制御部70は、カウンター50の所定の領域において照度を下げる制御を行う。さらに、制御部70は、トイレ室4の側面視において、前後方向で少なくともトイレ装置3に重畳する重畳領域を含む領域において、照度を下げる制御を行う。このような構成によれば、照度を下げる領域が、便座3bに着座した使用者との距離、特に使用者の頭部との距離、が近くなる領域のみで済むため、手洗部12付近においては、明るさを保つことができ、トイレ空間の演出性を損なうことがない。
【0109】
また、本実施形態に係るトイレシステム1において、制御部70は、時間帯に応じて予め設定した照度でカウンター50による照明を点灯させるとともに、照度が低く設定されている時間帯では、センサ(人体検知センサ41、接近検知センサ42、着座検知センサ43)の検知結果に基づく照度の調整を行わないこととしている。このような構成によれば、不必要な照度変化が抑制され、トイレ空間の照明による演出性および意匠性を維持することができる。したがって、トイレ室4の使い勝手が向上する。
【0110】
上述した実施形態では、トイレシステム1に照明ユニット52を有するカウンター50により、トイレ室4を照明する例を示したが、他の照明器具等をトイレシステム1に追加して設けることを妨げない。他の主照明および間接照明となる照明装置をトイレ室4に設けてもよい。
【0111】
上述した実施形態では、カウンター50の下にキャビネット2が配置されたものであるが、キャビネット2はなくてもよい。リモコン27や紙巻器25は、カウンター50のカウンター板部51の下面側に固定部材等を介して取り付けられてもよい。また、リモコン27は可搬型のものであってもよい。
【0112】
上述した実施形態の説明は本発明の一例であり、本発明に係る水回りカウンターは上述の実施形態に限定されることはない。このため、上述した実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。また、本開示に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
【0113】
なお、本発明は、以下の態様をとることができる。
(1)
便器を有するトイレ装置を設置したトイレ室に、照明ユニットを有するカウンターを設けたトイレシステムであって、
前記トイレ室における人体の状態検知を行うセンサと、
前記照明ユニットを制御する制御部と、
を備え、
前記カウンターは、前記照明ユニットに設けた複数のLED素子から照射された光が入射する入光面と、前記入光面から入射した光を出射する出光面が設けられた導光体から形成されたカウンター板部を有し、
前記制御部は、前記センサの検知結果に応じて、前記カウンターが前記カウンター板部の前記出向面から出射された光によりトイレ空間を照明するときの照度を調整する、
ことを特徴とするトイレシステム。
(2)
前記トイレ装置は、前記便器上に設けられた便座を有し、
前記センサは、使用者の前記便座への着座を検知する着座検知センサであり、
前記制御部は、前記着座検知センサから着座検知信号が入力されたときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行う、
ことを特徴とする(1)に記載のトイレシステム。
(3)
前記センサは、使用者の前記トイレ装置への接近状態を検知する接近検知センサであり、
前記制御部は、前記接近検知センサから接近検知信号が入力されたときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行う、
ことを特徴とする(1)または(2)に記載のトイレシステム。
(4)
前記センサは、使用者の前記トイレ室への入室を検知する人体検知センサであり、
前記制御部は、前記人体検知センサから人体検知信号が入力されてから所定の時間が経過したときに、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行う、
ことを特徴とする(1)から(3)のいずれか1に記載のトイレシステム。
(5)
前記センサは、使用者の前記便器に対する立位姿勢を検知する姿勢検知センサを含み、
前記制御部は、前記立位姿勢検知センサから立位姿勢検知信号が入力されている間には、所定の時間が経過しても、前記カウンターによる照明の照度を下げる制御を行わない、
ことを特徴とする(2)から(4)のいずれか1に記載のトイレシステム。
(6)
前記制御部は、前記カウンターの所定の領域において照度を下げる制御を行う、
ことを特徴とする(1)から(5)のいずれか1に記載のトイレシステム。
(7)
前記カウンターは、前記トイレ装置の側方に配置され、
前記所定の領域は、前記トイレ室の側面視において、前後方向で少なくとも前記トイレ装置に重畳する重畳領域を含む領域である、
ことを特徴とする(6)に記載のトイレシステム。
(8)
前記制御部は、時間帯に応じて予め設定した照度で前記カウンターによる照明を点灯させるとともに、照度が低く設定されている時間帯では、前記センサの検知結果に基づく照度の調整を行わない、
ことを特徴とする(1)から(7)のいずれか1に記載のトイレシステム。
【符号の説明】
【0114】
1 トイレシステム
2 キャビネット
3 トイレ装置
3c 便座
4 トイレ室
5 床
6 側壁
6a 壁面
7 後壁
41 人体検知センサ
42 接近検知センサ
43 着座検知センサ
50 カウンター(水回りカウンター)
51 カウンター板部
51a 上面(出光面)
51b 後端面(入光面)
52 照明ユニット
53 LEDユニット
54 支持板
55 LEDモジュール
61 ライトガイド
62 遮光部
63 反射部
64 開口部
70 制御部


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10