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特開2024-146612玩具花火セット並びに玩具花火セットに用いられる玩具花火用台紙
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146612
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】玩具花火セット並びに玩具花火セットに用いられる玩具花火用台紙
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/04 20060101AFI20241004BHJP
   B65D 73/00 20060101ALI20241004BHJP
   A63H 33/36 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
B65D77/04 E
B65D73/00 D
A63H33/36
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059617
(22)【出願日】2023-03-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-15
(71)【出願人】
【識別番号】000113850
【氏名又は名称】マルカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076831
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 捷雄
(72)【発明者】
【氏名】久川 賢治
【テーマコード(参考)】
2C150
3E067
【Fターム(参考)】
2C150DG01
2C150DG47
2C150EB53
2C150FB45
3E067AA14
3E067AA22
3E067AB86
3E067AC03
3E067BA12C
3E067BA15B
3E067BB01B
3E067BB14C
3E067BB16C
3E067BC04B
3E067EA01
3E067EC04
3E067EC24
3E067EE02
3E067EE15
3E067EE20
3E067FA04
3E067FC01
3E067GD10
(57)【要約】
【課題】手持花火と噴出花火とを別々に包装する手間を要さず、包装コストを低減させた玩具用花火セットの提供という課題があった。
【解決手段】手持花火と噴出花火とを取り付けた玩具花火用台紙と、前記玩具花火用台紙を前記手持花火と前記噴出花火と共に収納する収納袋と、を備え、前記玩具花火用台紙は、手持花火が固定される台紙本体と、前記台紙本体の下部に噴出花火を収納する収納部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持花火と噴出花火とを取り付けた玩具花火用台紙と、
前記玩具花火用台紙を前記手持花火と前記噴出花火と共に収納する収納袋と、
を備え、
前記玩具花火用台紙は、
手持花火が固定される台紙本体と、
前記台紙本体の下部に噴出花火を収納する収納部と、
を有する、玩具花火セット。
【請求項2】
前記収納袋は、一部透明な透明部を有し、
前記収納部は、上下方向に延在する第1折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される左側板と、前記第1折目線と対向する第2折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される右側板と、前記第1折目線及び前記第2折目線と交差する第3折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される背板と、を有し、
前記立設された左側板、右側板、及び背板により形成される空間に複数の噴出花火が収納され、
前記台紙本体に配置された手持花火及び前記収納部に収納された噴出花火が固定手段によって前記玩具花火用台紙に固定され、
前記玩具花火用台紙に固定された手持花火及び噴出花火が前記透明部を介して視認可能に前記収納袋に収納される、請求項1に記載の玩具花火セット。
【請求項3】
前記背板は、前記第3折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記台紙本体の下端側に更に折り曲げて立設される、請求項1に記載の玩具花火セット。
【請求項4】
前記背板は、前記第3折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記台紙本体の上端側に更に折り曲げて立設される、請求項1に記載の玩具花火セット。
【請求項5】
前記収納部は、前記第1折目線及び前記第2折目線を隔てて前記第3折目線と対向する第4折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記背板側に更に折り曲げて立設される副背板とを有する、請求項2又は請求項3に記載の玩具花火セット。
【請求項6】
前記収納部は、前記台紙本体の下端から張り出す張出部とを有し、
前記張出部は、左右方向に延在する第5折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記背板を支持するように更に折り曲げられた支持板を有する、請求項4に記載の玩具花火セット。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の玩具花火セットに用いられる玩具花火用台紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具花火セット並びに玩具花火セットに用いられる玩具花火用台紙に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の玩具花火セットは、下記特許文献1に開示されているように、玩具花火用台紙に固定された手持花火が収納される第1の包装袋と、第1の収納袋の前面下部に配置され複数の噴出花火が収納される第2の包装袋とを備え、第1の包装袋と第2の包装袋とが透明テープで結合されている。
このように、別々に包装された手持花火と噴出花火とを透明テープで結合して玩具花火セットとして販売している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3206008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の玩具花火セットにおいては、手持花火と噴出花火とを別々に包装するため、包装に要する手間及びコストが増大するという問題があった。
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、手持花火と噴出花火とを別々に包装する手間を要さず、包装コストを低減させた玩具用花火セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願請求項1に記載の発明は、手持花火と噴出花火とを取り付けた玩具花火用台紙と、前記玩具花火用台紙を前記手持花火と前記噴出花火と共に収納する収納袋と、を備え、前記玩具花火用台紙は、手持花火が固定される台紙本体と、前記台紙本体の下部に噴出花火を収納する収納部と、を有することを特徴とする。
【0006】
次に、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明に加えて、前記収納袋は、一部透明な透明部を有し、前記収納部は、上下方向に延在する第1折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される左側板と、前記第1折目線と対向する第2折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される右側板と、前記第1折目線及び前記第2折目線と交差する第3折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される背板と、を有し、前記立設された左側板、右側板、及び背板により形成される空間に複数の噴出花火が収納され、前記台紙本体に配置された手持花火及び前記収納部に収納された噴出花火が固定手段によって前記玩具花火用台紙に固定され、前記玩具花火用台紙に固定された手持花火及び噴出花火が前記透明部を介して視認可能に前記収納袋に収納されることを特徴とする。
【0007】
次に、請求項3に記載の発明は、前記背板は、前記第3折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記台紙本体の下端側に更に折り曲げて立設されることを特徴とする。
【0008】
次に、請求項4に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明に加えて、前記背板は、前記第3折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記台紙本体の上端側に更に折り曲げて立設されることを特徴とする。
【0009】
次に、請求項5に記載の発明は、上記請求項2又は請求項3に記載の発明に加えて、前記第1折目線及び前記第2折目線を隔てて前記第3折目線と対向する第4折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記背板側に更に折り曲げて立設される副背板とを備えることを特徴とする。
【0010】
次に、請求項6に記載の発明は、上記請求項4に記載の発明に加えて、前記収納部は、前記台紙本体の下端から張り出す張出部とを有し、前記張出部は、左右方向に延在する第5折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記背板を支持するように更に折り曲げられた支持板を有することを特徴とする。
【0011】
そして、請求項7に記載の発明は、玩具花火セットに上記いずれかに記載の玩具花火用台紙を用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本願発明によれば、手持花火と噴出花火とを別々に包装する手間を要さず、包装コストを低減させた玩具花火セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1における玩具花火セットの分解斜視図である。
図2】実施例1における玩具花火セットを示し、図2(a)は表側から見た斜視図、図2(b)はC-C断面図である。
図3】実施例1における組立前の玩具花火用台紙の斜視図である。
図4図3に示す折目線及び切断線が変更された組立前の玩具花火用台紙の斜視図である。
図5】実施例1における組立後の玩具花火用台紙を示し、図5(a)は表側から見た斜視図、図5(b)は裏側から見た斜視図である。
図6】実施例1における玩具花火が固定された玩具花火用台紙を示し、図6(a)は表側から見た斜視図、図6(b)は裏側から見た斜視図である。
図7図6に示す第3折目線が変更された玩具花火が固定された玩具花火用台紙を示し、図7(a)は表側から見た斜視図、図7(b)は裏側から見た斜視図である。
図8】実施例2における組立後の玩具花火用台紙を示し、図8(a)は表側から見た斜視図、図8(b)は裏側から見た斜視図である。
図9】実施例3における組立後の玩具花火用台紙を示し、図9(a)は表側から見た斜視図、図9(b)は裏側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の好適な実施の形態に係る玩具花火セット並びに玩具花火セットに用いられる玩具花火用台紙について、図面を参照しながら説明する。
【実施例0015】
図1は実施例1における玩具花火セットの分解斜視図である。なお、各図における方向を以下のように定義する。玩具花火用台紙3の長手方向をX1(上)方向、X2(下)方向とし、短手方向をY1(右)方向、Y2方向(左)とし、手持花火A及び噴出花火Bが配置される側をZ1(表)方向、手持花火A及び噴出花火Bが配置されない側をZ2(裏)方向と定義する。上下方向、左右方向及び表裏方向は互いに直交する。なお、本実施形態における方向の定義は一例である。
【0016】
図1において、玩具花火セット1は、一部透明の収納袋2と、玩具花火用台紙3と、手持花火Aと、噴出花火Bとを備えている。収納袋2は、例えばポリプロピレン等を材質としており、収納袋2に収納された手持花火A及び噴出花火Bを視認可能とする透明部2aと、図中薄墨を付した範囲に文字やキャラクター等の図柄が印刷される図柄部2bと、上部に形成された吊下げ又は手提げ用途の掛止孔2cと、下端に延在する玩具花火用台紙3を収納するための開口を封止する折返部2dとを有する。なお、手持花火Aは例えば長尺形状や短尺形状等を有しており、噴出花火Bは例えば筒状形状や矩形形状等を有している。
【0017】
玩具花火用台紙3は、例えば段ボール等を材質としたシート状部材であり、台紙本体4と、台紙本体4の下部に収納部5とを有している。手持花火Aは収納部5を除く台紙本体4の表面に固定手段(例えば、透明テープ14)によって固定される。同様に、収納部4に収納された噴出花火Bも固定手段(例えば、透明テープ14)によって玩具花火用台紙3に固定される。手持花火A及び噴出花火Bが固定された玩具花火用台紙3が図1中矢印の方向から収納袋2に収納された後、折返部2dを裏側に折り返して開口を封止することで、玩具花火セットが完成する。
【0018】
図2は実施例1における玩具花火セットを示し、図2(a)は表側から見た斜視図、図2(b)はC-C断面図である。図2において、収納部5に収納された噴出花火Bは、台紙本体4に周着された透明テープ14によって玩具花火用台紙3に固定されている。そうすることで、販売時に収納袋2内で噴出花火Bが移動することが抑制される。
【0019】
図3は実施例1における組立前の玩具花火用台紙3の斜視図である。玩具用花火台紙は、予め図中太い破線で示すような加工線(例えば、切り刃による切刃線)が施されている。切刃線に沿って台紙本体から後述する左側板6、右側板7、及び背板8がくり抜かれる。なお、その他の加工線については後述する。
【0020】
図3において、玩具用花火台紙3は、台紙本体4と、台紙本体4の下部に収納部5とを備える。台紙本体4は、収納袋2の掛止孔2cに対応して、その上部に吊下げ又は手提げ用途の掛止孔14が形成されている。収納部5には、図中破線で示すような折目線としての加工線(例えば、破線状の連続した切れ込みによるミシン目加工線)が施されている。具体的に、収納部5は、上下方向に延在する第1折目線5aと、後述する第3折目線5cを隔てて第1折目線5aと対向する第2折目線5bと、第1折目線5a及び第2折目線5bと交差する第3折目線5cと、第1折目線5a及び第2折目線5bを隔てて第3折目線5cと対向する切離(切刃)線5dとを有する。ここで、第1折目線5aと第2折目線5bの長さは等しく、第3折目線5cの両端は第1折目線5aと第2折目線5bの上端に接続される。このように、本実施例では、組立前の玩具花火用台紙3は、一体形成されており、表裏方向に突出する構成を有していないため、積層した際に積層方向に嵩張ることがない。なお、上述した折目線及び切断線は一例であり、図4に示すように適宜変更してもよい。
【0021】
次に、玩具花火用台紙3の組立方法について図2から図5を参照しながら説明する。図5は実施例1における組立後の玩具花火用台紙3を示し、図5(a)は表側から見た斜視図、図5(b)は裏側から見た斜視図である。図2から図5において、左側板6は、第1折目線5aに沿って裏側に略70度折り曲げて立設される。右側板7は、第2折目線5bに沿って裏側に略70度折り曲げて立設される。背板8は、切離線5dに沿ってその下端が台紙本体4から切り離され、第折3目線に沿って裏側に略90度折り曲げられ、かつ台紙本体4の下端側に更に略90度折り曲げて立設される。なお、上述した左側板6、右側板7、及び背板8の折り曲げの角度は一例であり、60度から90度の範囲内で適宜変更してもよい。また、背板8を台紙本体4の下端側に更に略90度折り曲げるために、予め図中一点鎖線で示すような第3折目線5cの下方に左右方向に延在する筋線5e(例えば、筋押し加工線)を設けるようにしてもよい。以上のようにして、玩具花火用台紙3が組み立てられ、立設された左側板6、右側板7、及び背板8により、噴出花火Bを収納する収納空間12が形成される。
【0022】
次に、玩具花火の玩具花火用台紙3への固定方法について図5を参照しながら説明する。図6は実施例1における玩具花火が固定された玩具花火用台紙3を示し、図6(a)は表側から見た斜視図、図6(b)は裏側から見た斜視図である。噴出花火Bは、着火部側を上側にして収納部5の幅方向(左右方向)に複数収納される。収納部5に収納された噴出花火Bは、その表側及び裏側を固定手段(例えば、透明テープ14)によって台紙本体4に固定される。手持花火Aは、収納部5内に収納された噴出花火Bと重ならないように配置された後に、透明テープ14によって台紙本体4に固定される。つまり、手持花火Aは、台紙本体4の表側のうち、収納部5を除く表面に透明テープ14によって固定される。
【0023】
収納部5に収納された噴出花火Bは、背板8と切断線5dに沿った切断面とによって上下方向に挟持され、左側板6と右側板7とによって左右方向に挟持される。さらに、背板8によって背後を支持されている。このように、本実施例では、販売時における、収納部5に収納された噴出花火Bの上下左右方向への移動を規制することができる。さらに、背板8を介して噴出花火Bが台紙本体4に固定されるため、直接透明テープ14によって台紙本体4に固定する場合と比較して、透明テープ14が噴出花火Bに粘着しづらく、玩具花火セット1から噴出花火Bを容易に取り出すことができる。
【0024】
以上説明したように、実施例1では、手持花火Aと噴出花火Bとを取り付けた玩具花火用台紙3と、前記玩具花火用台紙3を前記手持花火Aと前記噴出花火Bと共に収納する収納袋2と、を備え、前記玩具花火用台紙4は、手持花火Aが固定される台紙本体4と、前記台紙本体4の下部に噴出花火Bを収納する収納部5と、を有することにより、手持花火Aと噴出花火Bとを別々に包装する手間を要さず、包装コストを低減させた玩具花火セット1を提供することができる。
【0025】
さらに、前記収納袋2は、一部透明な透明部2aを有し、前記収納部5は、上下方向に延在する第1折目線5aに沿って裏側に折り曲げて立設される左側板6と、前記第1折目線5aと対向する第2折目線5bに沿って裏側に折り曲げて立設される右側板7と、前記第1折目線5a及び前記第2折目線5bと交差する第3折目線5cに沿って裏側に折り曲げて立設される背板8と、を有し、前記立設された左側板6、右側板7、及び背板8により形成される空間に複数の噴出花火Bが収納され、前記台紙本体4に配置された手持花火A及び前記収納部5に収納された噴出花火Bが固定手段(例えば、透明テープ14)によって前記玩具花火用台紙3に固定され、前記玩具花火用台紙3に固定された手持花火A及び噴出花火Bが前記透明部2aを介して視認可能に前記収納袋2に収納されることにより、手持花火Aと噴出花火Bとを別々に包装する手間を要さず、包装コストを低減させることができると共に、手持花火A及び噴出花火Bが視覚的に区別可能に収納された玩具花火セット1を提供することができる。
【0026】
なお、本実施例では、背板8は、切離線5dに沿ってその下端が台紙本体4から切り離され、第折3目線に沿って裏側に略90度折り曲げられ、かつ台紙本体4の下端側に更に略90度折り曲げて立設されるものとして説明したが、それに限定されず、例えば、図7に示すように、第3折目線9aの両端は第1折目線5aと第2折目線5bの下端に接続され、背板9は、切離線9bに沿ってその上端が台紙本体4から切り離され、第折3目線9aに沿って裏側に略90度折り曲げられ、かつ台紙本体4の上端側に更に略90度折り曲げて立設されるものとしてもよい。また、背板9を台紙本体4の上端側に更に略90度折り曲げるために、予め図中一点鎖線で示すような第3折目線9aの上方に左右方向に延在する筋線9c(例えば、筋押し加工線)を設けるようにしてもよい。
【実施例0027】
実施例2の構成は、第1の実施例の構成と比較し、副背板11を備える構成が異なっている。以下、上述した実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。図8は実施例2における組立後の玩具花火用台紙3を示し、図8(a)は表側から見た斜視図、図8(b)は裏側から見た斜視図である。図8において、収納部5は、上下方向に延在する第1折目線5aと、第3折目線10aを隔てて第1折目線5aと対向する第2折目線5bと、第1折目線5a及び第2折目線5bと交差する第3折目線10aと、第1折目線5a及び第2折目線5bを隔てて第3折目線10aと対向する第4折目線11aと、第3折目線10aと第4折目線11aとの間に左右方向に延在する切断(切刃)線10b、11bとを有する。ここで、第1折目線5aと第2折目線5bの長さは等しく、第3折目線10aの両端は第1折目線5aと第2折目線5bの上端に接続される。第4折目線11aの両端は第1折目線5aと第2折目線5bの下端に接続される。
【0028】
左側板6は、第1折目線5aに沿って裏側に略70度折り曲げて立設される。右側板7は、第2折目線5bに沿って裏側に略70度折り曲げて立設される。背板10は、切離線10bに沿ってその下端が後述する副背板11から切り離され、第折3目線10aに沿って裏側に略90度折り曲げられ、かつ台紙本体4の下端側に更に略90度折り曲げて立設される。副背板11は、切離線11bに沿ってその上端が背板10から切り離され、第折4目線11aに沿って裏側に略90度折り曲げられ、かつ台紙本体4の上端側に更に略90度折り曲げて立設される。以上のようにして、玩具花火用台紙3が組み立てられ、立設された左側板6、右側板7、背板10、及び副背板11により、噴出花火Bを収納する収納空間13が形成される。なお、背板10を台紙本体4の下端側に更に略90度折り曲げるために、予め図中一点鎖線で示すような第3折目線10aの下方に左右方向に延在する筋線10c(例えば、筋押し加工線)を設けるようにしてもよい。また、副背板11を台紙本体4の上端側に更に略90度折り曲げるために、予め図中一点鎖線で示すような第折4目線11aの上方に左右方向に延在する筋線11c(例えば、筋押し加工線)を設けるようにしてもよい。
【0029】
以上説明したように、実施例2では、前記収納部5は、前記第1折目線5a及び前記第2折目線5bを隔てて前記第3折目線10aと対向する第4折目線11aに沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記背板10側に更に折り曲げて立設される副背板11とを有する。したがって、収納部5に収納される噴出花火Bは、背板9と副背板10とによって背後を支持される。また、背板10及び副背板11を介して噴出花火Bが台紙本体4に固定される。このように、本実施例では、上述した効果に加えて、販売時における、収納部5に収納された噴出花火Bの上下左右方向への移動を更に規制することができ、透明テープ14の噴出花火Bへの粘着を更に抑制することができる。
【実施例0030】
実施例3の構成は、図7に示す第1の実施例の構成と比較し、張出部12を備える構成が異なっている。以下、上述した実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。図9は実施例3における組立後の玩具花火用台紙3を示し、図9(a)は裏側から見た組立前の斜視図、図9(b)は裏側から見た組立後の斜視図である。図9において、収納部5は、台紙本体4の下端から下方に張り出す張出部12とを有する。張出部12は、台紙本体4の下端に沿って左右方向に延在する第5折目線12aと、第5折目線12aの下方に平行して延在する筋線12bとを有する。また、張出部12は、第5折目線12aに沿って裏側に略90度折り曲げられ、かつ筋線12bに沿って山折りされて背板9を支持する支持板12cを有する。さらに、背板9と支持板12cとは固定手段(例えば、透明テープ14)によって固定される。なお、支持板12cを山折りするために、予め図中一点鎖線で示すような第5折目線12aの上方に左右方向に延在する筋線12b(例えば、筋押し加工線)を設けるようにしてもよい。
【0031】
以上説明したように、前記収納部5は、前記台紙本体4の下端から張り出す張出部12とを有し、前記張出部12は、左右方向に延在する第5折目線12aに沿って前記台紙本体4の裏側に折り曲げられ、かつ前記背板9を支持するように折り曲げられた支持板12cを有する。したがって、背板9が支持板によって支持される。このように、本実施例では、上述した効果に加えて、販売時における、収納部5に収納された噴出花火Bの上下左右方向への移動を更に規制すると共に、収納部5の耐久性を向上させることができる。
【0032】
なお、実施例1から実施例3では、3つの噴出花火Bが収容部に収納されるとして説明しているが、それに限定されず、折目線及び切離線の長さを適宜調整することで3個未満又は4つ以上の噴出花火Bを収容するようにしてもよい。さらに、左側板6、右側板7、背版、副背板10の幅(高さ)を適宜変更することで、大径状の噴出花火Bを収容するようにしてもよい。
【0033】
なお、実施例1から実施例3では、玩具花火用台紙3として説明したが、本願発明の用途は玩具花火に限定されず、例えば棒状の食料品と筒状形状の食料品や衣料品等を包装する際に用いられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、以上のように構成したので、手持花火Aと噴出花火Bとを別々に包装する手間を要さず、包装コストを低減させた玩具用花火セットを提供できたものである。
【符号の説明】
【0035】
1 玩具花火セット
2 収納袋
2a 透明部
2b 図柄部
2c 掛止孔
2d 折返部
3 玩具花火用台紙
4 台紙本体
5 収納部
5a 第1折目線
5b 第2折目線
5c 第3折目線
5d 切離(切刃)線
5e 筋線
6 左側板
7 右側板
8 背板
9 背板
9a 第折3目線
9b 切断(切刃)線
9c 筋線
10 背板
10a 第折3目線
10b 切断(切刃)線
10c 筋線
11 副背板
11a 第4折目線
11b 切断(切刃)線
11c 筋線
12 張出部
12a 第5折目線
12b 筋線
12c 支持板
13 収納空間
14 透明テープ(固定手段)
15 掛止孔
A 手持花火
B 噴出花火
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-06-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持花火と噴出花火とを取り付けた玩具花火用台紙と、
前記玩具花火用台紙を前記手持花火と前記噴出花火と共に収納する収納袋と、
を備え、
前記玩具花火用台紙は、
手持花火が固定される台紙本体と、
前記台紙本体の下部に噴出花火を収納する収納部と、
を有する、玩具花火セット。
【請求項2】
前記収納袋は、一部透明な透明部を有し、
前記収納部は、上下方向に延在する第1折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される左側板と、前記第1折目線と対向する第2折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される右側板と、前記第1折目線及び前記第2折目線と交差する第3折目線に沿って裏側に折り曲げて立設される背板と、を有し、
前記立設された左側板、右側板、及び背板により形成される空間に複数の噴出花火が収納され、
前記台紙本体に配置された手持花火及び前記収納部に収納された噴出花火が固定手段によって前記玩具花火用台紙に固定され、
前記玩具花火用台紙に固定された手持花火及び噴出花火が前記透明部を介して視認可能に前記収納袋に収納される、請求項1に記載の玩具花火セット。
【請求項3】
前記背板は、前記第3折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記台紙本体の下端側に更に折り曲げて立設される、請求項に記載の玩具花火セット。
【請求項4】
前記背板は、前記第3折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記台紙本体の上端側に更に折り曲げて立設される、請求項に記載の玩具花火セット。
【請求項5】
前記収納部は、前記第1折目線及び前記第2折目線を隔てて前記第3折目線と対向する第4折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記背板側に更に折り曲げて立設される副背板とを有する、請求項に記載の玩具花火セット。
【請求項6】
前記収納部は、前記台紙本体の下端から張り出す張出部とを有し、
前記張出部は、左右方向に延在する第5折目線に沿って裏側に折り曲げられ、かつ前記背板を支持するように更に折り曲げられた支持板を有する、請求項4に記載の玩具花火セット。
【請求項7】
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の玩具花火セットに用いられる玩具花火用台紙。