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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146681
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B25J 9/02 20060101AFI20241004BHJP
   B25J 15/00 20060101ALI20241004BHJP
   B65G 47/90 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
B25J9/02 A
B25J15/00 A
B65G47/90 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110036
(22)【出願日】2023-07-04
(31)【優先権主張番号】202310377111.3
(32)【優先日】2023-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】510283557
【氏名又は名称】富泰華工業(深▲セン▼)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】516114396
【氏名又は名称】鴻富錦精密電子(鄭州)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】522138696
【氏名又は名称】河南富▲馳▼科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】523196910
【氏名又は名称】太原富馳科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HON HAI PRECISION INDUSTRY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66,Chung Shan Road,Tu-Cheng New Taipei,236(TW)
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】肖 滕陽
(72)【発明者】
【氏名】李 少波
(72)【発明者】
【氏名】趙 ▲テツ▼祺
(72)【発明者】
【氏名】蒋 蜀発
(72)【発明者】
【氏名】呂 小明
(72)【発明者】
【氏名】楊 ▲イ▼達
【テーマコード(参考)】
3C707
3F072
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707BS02
3C707BT13
3C707CT04
3C707CV03
3C707DS01
3C707DS08
3C707FS01
3C707FU01
3C707HS14
3F072AA06
3F072GD05
3F072JA03
3F072KD03
3F072KD07
3F072KD17
3F072KD19
3F072KE04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】異なる高さのパイプライン間での物品の搬送を実現し、動作ロジックが簡単で、作業やメンテナンスが容易となり、操縦安定性が高く、敷地スペースが小さく、適応範囲を広くする搬送装置を提供する。
【解決手段】昇降機構と、搬送機構とを備え、搬送機構は、伸縮モジュールと、第1取り出しモジュールと、昇降機構に取り付けられた載置台とを備え、載置台は、第1取り出しモジュールの下方に設けられ、伸縮モジュールは、載置台に接続され、第1取り出しモジュールは、伸縮モジュールに接続され、伸縮モジュールは、第1取り出しモジュールを第1方向に沿って移動するように駆動し、昇降機構は、第1取り出しモジュールが第1位置の物品を第2位置に移送するように第1取り出しモジュールを第2方向に沿って移動させるように搬送機構を駆動する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置であって、
昇降機構と、
搬送機構とを備え、前記搬送機構は、伸縮モジュールと、第1取り出しモジュールと、前記昇降機構に取り付けられた載置台とを備え、前記載置台は、前記第1取り出しモジュールの下方に設けられ、前記伸縮モジュールは、前記載置台に接続され、前記第1取り出しモジュールは、前記伸縮モジュールに接続され、前記伸縮モジュールは、前記第1取り出しモジュールを第1方向に沿って移動するように駆動し、前記昇降機構は、前記第1取り出しモジュールが第1位置の物品を第2位置に移送するように前記第1取り出しモジュールを第2方向に沿って移動させるように前記搬送機構を駆動することを特徴とする、搬送装置。
【請求項2】
前記第1取り出しモジュールは、
前記伸縮モジュールに接続される収張部材と、
前記収張部材に収容され、前記収張部材に接続されている吸着部材とを備え、
前記収張部材が絞られる際に前記吸着部材を伸ばし、前記吸着部材が小物品を吸着し、前記収張部材が展開する際に前記吸着部材を引き戻し、大きな物品を前記載置台に押し付けることを特徴とする、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記収張部材は、
前記伸縮モジュールに接続される収張シリンダと、
第2方向に沿って前記収張シリンダに接続される連結柱と、
前記収張シリンダに接続され、前記連結柱が貫通する開口が設けられた連結板と、
対向配置され、前記連結板の両側に回動連結される二つの第1収張板と、
二つの第2収張板とを備え、前記二つの第2収張板は両端がそれぞれに前記連結柱の先端と2つの前記第1収張板の前記連結板から背向する一端に回動連結され、
前記収張シリンダは、前記連結板を前記第2方向に昇降するように駆動し、前記連結板は、前記二つの第1収張板を介して二つの前記第2収張板を束ねさせて展開させることを特徴とする、請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記連結柱の先端にスリット構造を設けて前記吸着部材を収容することを特徴とする、請求項3に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記搬送機構は、
第2取り出しモジュールと、
前記伸縮モジュールに第1方向に沿って連結されており、両端に前記第1取り出しモジュールと前記第2取り出しモジュールは、それぞれに設けられている連結レバーと、
回転モジュールとを備え、前記回転モジュールは前記載置台に取り付けられ、前記回転モジュールには、前記伸縮モジュールが連結され、前記回転モジュールは前記伸縮モジュールを駆動させて前記連結レバーを所定角度だけ回転させることにより、前記連結レバーを前記第1取り出しモジュールと前記第2取り出しモジュールとを動かして前記所定角度だけ回転させることを特徴とする、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記回転モジュールは、
前記載置台に取り付けられている回転支持フレームと、
前記回転支持フレームに架け渡されている回転シリンダとを備えることを特徴とする、請求項5に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記伸縮モジュールは、
前記回転シリンダに接続されている伸縮シリンダと、
前記回転支持フレームの先端が固定される固定板と、
前記伸縮シリンダに連結され前記固定板を貫通して前記連結レバーに連結される伸縮軸とを備えることを特徴とする、請求項6に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記昇降機構は、
電子制御ボックスと、
前記電子制御ボックスに装着され、前記搬送機構を前記第2方向に移動するように、前記電子制御ボックスにより回転駆動されるスクリューとを備えることを特徴とする、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項9】
前記昇降機構は、ナットをさらに含み、
前記スクリューには前記ナットが嵌着され、前記ナットには前記搬送機構の載置台が取り付けられていることを特徴とする、請求項8に記載の搬送装置。
【請求項10】
前記昇降機構は、主軸支持フレームをさらに含み、
前記主軸支持フレームは、一端が前記電子制御ボックスに固定され、前記主軸支持フレームは、前記電子制御ボックスから離れた一端が前記スクリューに回動連結されていることを特徴とする、請求項8に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、自動化技術分野に関するものであり、具体的には搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
産業自動化レベルの発展に伴い、産業用ロボット、特製ロボット、トラスロボットなどの汎用自動化機器が工業生産ラインに広く用いられるようになってきており、企業生産における各工程間の物品の搬送や積み降ろしなどの人手に代わるようになってきている。
【0003】
従来の自動化設備では、3軸モータ式のロボットハンドを用いて、3次元空間内の物品の移動を実現するのが一般的である。このような設備は、体積が大きいだけでなく、モータ駆動であるため、電気回路や制御ロジックが複雑で、異常が発生した場合の排除が難しく、メンテナンスが難しく、また、ロボット重量が重く、ロボットが運転中に大きく振動しやすく、運転位置精度が低くて速度が遅い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上のことから、段違いのパスライン間における物品の搬送を実現するための搬送装置が求められている。
【0005】
本願実施例は、搬送装置を提供し、昇降機構と、搬送機構とを備え、前記搬送機構は、伸縮モジュールと、第1取り出しモジュールと、前記昇降機構に取り付けられた載置台とを備え、前記載置台は、前記第1取り出しモジュールの下方に設けられ、前記伸縮モジュールは、前記載置台に接続され、前記第1取り出しモジュールは、前記伸縮モジュールに接続され、前記伸縮モジュールは、前記第1取り出しモジュールを第1方向に沿って移動するように駆動し、前記昇降機構は、前記第1取り出しモジュールが第1位置の物品を第2位置に移送するように前記第1取り出しモジュールを第2方向に沿って移動させるように前記搬送機構を駆動する。
【0006】
上記実施例により搬送装置では、昇降機構により搬送機構を第2方向Zに移動可能に駆動することで、第1取り出しモジュールの異なる高さでの移動を実現し、伸縮モジュールが第1取り出しモジュールを第1方向Xに移動させる駆動を駆動することにより、第1取り出しモジュールの異なる領域の位置におけるピックアップ及びチャージが実現され、載置台は、第1取り出しモジュールの下方に設けられ、第1取り出しモジュールによる物品の移送を補助し、これにより、異なる高さのパイプライン間での物品の搬送を実現し、動作ロジックが簡単で、作業やメンテナンスが容易となり、操縦安定性が高く、敷地スペースが小さく、適応範囲が広くなる。
【0007】
いくつかの態様において、前記第1取り出しモジュールは、前記伸縮モジュールに接続された収張部材と、前記収張部材に収容され、前記収張部材に接続された吸着材と、を有し、前記収張部材が絞られる際に前記吸着部材を伸ばし、前記吸着部材が小物品を吸着し、前記収張部材が展開する際に前記吸着部材を引き戻し、大きな物品を前記載置台に押し付ける。
【0008】
いくつかの態様において、前記収張部材は、前記伸縮モジュールに接続される収張シリンダと、第2方向Zに沿って前記収張シリンダに接続される連結柱と、前記収張シリンダに接続され、前記連結柱が貫通する開口が設けられた連結板と、対向配置され、前記連結板の両側に回動連結される二つの第1収張板と、二つの第2収張板とを備え、前記二つの第2収張板は両端がそれぞれに前記連結柱の先端と2つの前記第1収張板の前記連結板から背向する一端に回動連結され、前記収張シリンダは、前記連結板を前記第2方向に昇降するように駆動し、前記連結板は、前記二つの第1収張板を介して二つの前記第2収張板を束ねさせて展開させる。
【0009】
いくつかの態様において、前記連結柱の先端にスリット構造を設けて前記吸着部材を収容する。
【0010】
いくつかの態様において、前記搬送機構は、第2取り出しモジュールと、前記伸縮モジュールに第1方向Xに沿って連結されており、両端に前記第1取り出しモジュールと前記第2取り出しモジュールは、それぞれに設けられている連結レバーと、回転モジュールとを備え、前記回転モジュールは前記載置に取り付けられ、前記回転モジュールには、前記伸縮モジュールが連結され、前記回転モジュールは前記伸縮モジュールを駆動させて前記連結レバーを所定角度だけ回転させることにより、前記連結レバーを前記第1取り出しモジュールと前記第2取り出しモジュールとを動かして前記所定角度だけ回転させる。
【0011】
いくつかの態様において、前記回転モジュールは、前記載置台に取り付けられている回転支持フレームと、前記回転支持フレームに架け渡されている回転シリンダとを備える。
【0012】
いくつかの態様において、前記伸縮モジュールは、前記回転シリンダに接続されている伸縮シリンダと、前記回転支持フレームの先端が固定される固定板と、前記伸縮シリンダに連結され前記固定板を貫通して前記連結レバーに連結される伸縮軸とを備える。
【0013】
いくつかの態様において、前記昇降機構は、電子制御ボックスと、前記電子制御ボックスに装着され、前記搬送機構を前記第2方向に移動するように、前記電子制御ボックスにより回転駆動されるスクリューとを備える。
【0014】
いくつかの態様において、前記昇降機構は、ナットをさらに含み、前記スクリューには前記ナットが嵌着され、前記ナットには前記搬送機構の載置台が取り付けられている。
【0015】
いくつかの態様において、前記昇降機構は、主軸支持フレームをさらに含み、前記主軸支持フレームは、一端が前記電子制御ボックスに固定され、前記主軸支持フレームは、前記電子制御ボックスから離れた一端が前記スクリューに回動連結されている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本出願の一実施形態に係る搬送装置の構成を示す概略図である。
図2図1の搬送装置の応用場面を示す概略図である。
図3図1の搬送装置の搬送機構の部分概略構成図である。
図4】本出願の別の実施形態に係る搬送装置の構成を示す概略図である。
図5図4の搬送装置の分解構成を示す概略図である。
図6図4の搬送装置の動作手順を示す概略図である。
図7図4の搬送装置の動作手順を示す概略図である。
図8図4の搬送装置の別の動作手順を示す概略図である。
図9図4の搬送装置の別の動作手順を示す概略図である。
図10図4の搬送装置の別の動作手順を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本開示の実施の形態について詳細に説明するが、図面において、冒頭から末尾までの同一または類似の符号は、同一または類似の素子または同一または類似の機能を有する素子を示す。以下、図面を参照して説明した実施形態は例示的なものであり、本願発明を解釈するためであり、本願を制限するものではない。
【0018】
本願の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「左」、「横」、「横」、「上」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」等の用語が示す方向や位置関係は、図面に示す方向や位置関係に基づくものであると理解すべきであり、本発明の説明の容易化および簡略化のためだけに過ぎず、デバイスまたは要素が特定の方位、特定の方位で構成され、動作する必要があることを示したり暗示したりするのではなく、本発明の制限を理解することはできない。また、「第1」、「第2」という用語は、目的を説明するためだけに使用され、相対的重要性を示すか、または指示された技術的特徴を明示する数を暗黙的に示すかのように理解できない。これにより、「第1」、「第2」という特徴が限定された特徴は、1又は複数の前記特徴を明示的又は暗示的に含んでいてもよい。本願の記載において、特に具体的な限定がない限り、「複数」の意味は2つまたは2つ以上であることを意味する。
【0019】
なお、本願の記述において、「実装」、「接続」、「接続」という用語は、特に明確な規定および限定がない限り、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であっても、取り外し可能接続であっても、一体的に接続されていてもよく、機械的な接続であってもよく、電気的に接続されていてもよく、相互に通信可能であってもよく、直接接続されていてもよく、中間媒体を介して間接的に接続されていてもよく、2つのモジュール内部の連通または2つのモジュールの相互作用関係であってもよい。上記用語は、当業者にとって、本発明における具体的な意味において具体的に理解されるであろう。
【0020】
以下、図面を参照して、本願の各実施例を詳細に説明する。
【0021】
図1を参照して、本願実施例による搬送装置100が提供される。本実施例では、搬送装置100は、多段ラインに適用され、高さの異なるライン間での物品の搬送を実現する。
【0022】
具体的には、搬送装置100は、昇降機構10と、搬送機構20とを備える。搬送機構20は、伸縮モジュール21、第1取り出しモジュール22及び載置台23を備えている。載置台23は、昇降機構10に取り付けられており、第1取り出しモジュール22の下方に設けられている。パレット23には伸縮モジュール21が接続され、伸縮モジュール21には第1取り出しモジュール22が接続され、伸縮モジュール21は取り出しモジュール22を駆動して第1方向Xに沿って移動し、昇降機構10は搬送機構20を駆動して第二方向Zに沿って移動し、第1取り出しモジュール22を連動させて第一位置の物品を第二位置に搬送する。このうち、第1取り出しモジュール22は、第二方向Zに沿って設けられ、伸縮モジュール21の載置台23に近い側に接続されている。本願の一実施例において、第1取り出しモジュール22は、ロボット、吸盤等であってもよい。
【0023】
図2を併せて参照して、本実施例では、図2に示す第1物置台210および第2物置台220を備える2階建て棚200で搬送装置100の輸送機能を説明する。
【0024】
本願の一実施例では、物品が小物品である場合、昇降機構10が、搬送機構20を駆動して第2方向Zに移動し、伸縮モジュール21が、第1取り出しモジュール22を駆動して第1方向Xに移動し、第1取り出しモジュール22は第1物置台210上の小物品の上方に移動し、第1物置台210上から小物品を直接取り出し、小物品を第2物置台220に移動する。
【0025】
本願の一実施例では、物品が大きな物品の場合、昇降機構10は、搬送機構20を駆動して第2方向Zに移動し、伸縮モジュール21が、第1取り出しモジュール22を駆動して第1方向Xに移動し、第1取り出しモジュール22を伴って第1物置台210上の小物品の前方に移動し、このとき、載置台23の先端は第1物置台210に突き当たり、第1取り出しモジュール22は、第1物置台210上の大きな物品を載置台23上に押し送り、載置台23は第2物置台220の位置付近まで移動し、第1取り出しモジュール22は、載置台23上の大きな物品を第2物置台220に押し出す。
【0026】
上記実施例では、昇降機構10により搬送機構20を第2方向Zに移動可能に駆動することで、第1取り出しモジュール22の異なる高さでの移動を実現し、伸縮モジュール21が第1取り出しモジュール22を第1方向Xに移動させる駆動を駆動することにより、第1取り出しモジュール22の異なる領域の位置におけるピックアップ及びチャージが実現され、載置台23は、第1取り出しモジュール22の下方に設けられ、第1取り出しモジュール22による物品の移送を補助し、これにより、異なる高さのパイプライン間での物品の搬送を実現し、動作ロジックが簡単で、作業やメンテナンスが容易となり、操縦安定性が高く、敷地スペースが小さく、適応範囲が広くなる。
【0027】
図3を併せて参照して、幾つかの実施形態では、第1取り出しモジュール22は、収張部材221と、吸着部材222とを備える。例えば、吸着部材222は、真空チャックであってもよい。収張部材221は、図1の伸縮モジュール21に接続されている。吸着部材222は、収張部材221に収容され、収張部材221に接続されている。このうち、収張部材221が縮むと吸着部材222が伸びて小物品を吸着し、収張部材221が展開すると吸着部材222が縮んで大きな物品を載置台23に押し動かす。
【0028】
具体的には、吸着部材222と収張部材221とは、直歯歯車を介して噛合い伝動方式によって連結されており、収張部材221が絞られると、上動し、ひいては、吸着部材222が下に伸びて、吸着部材222に小物品を吸着させる。収張部材221が展開すると、下動して吸着部材222が上向きに退避し、大きな物品を載置台23に押し動かす。
【0029】
上記実施例では、吸着部材222と収張部材221とが互いに協働して、小物品や大きな物品への取り送りを実現し、デザインが巧妙で、占有スペースが小さく、多様な使用環境に適応できるものである。
【0030】
幾つかの実施形態では、収張部材221は、収張シリンダ2211と、連結柱2212と、連結板2213と、一対の第1収張板2214、2215と、一対の第2収張板2216、2217と、を有する。伸縮モジュール21には、収張シリンダ2211が接続されている。連結柱2212は、第2方向Zに沿って収張シリンダ2211に連結している。連結板2213は、第2方向Zに沿って収張シリンダ2211に連結している。連結板2213には、連結柱2212を通すための開口2218が設けられている。このうち、第1収張板2214、2215は、対向配置され、連結板2213の両側に回動連結されている。第2収張板2216の両端は、第1収張板2214の連結板2213に背向する一端と、連結柱2212の先端とにそれぞれ回動連結されている。第2収張板2217の両端は、第1収張板2215の連結板2213に背向する一端と、連結柱2212の先端とにそれぞれ回動連結されている。ここで、収張シリンダ2211は、連結板2213を第2方向Zに昇降駆動し、連結板2213は、第1収張板2214と第1収張板2215とを介して第2収張板2216と第2収張板2217とを束ねさせて展開させる。
【0031】
具体的には、第2収張板2216、2217は、それぞれ位置規制溝2219、2220が設けられており、第1収張板2214は、連結板2213に背向する一端が位置規制溝2219に収容され、第1収張板2215は、連結板2213に背向する一端が位置規制溝2220に収容される。
【0032】
本出願の一実施形態では、被搬送物が大きな物品の場合には、収張シリンダ2211が連結板2213を降下駆動し、第1収張板2214と第1収張板2215とは、第2収張板2216と第2収張板2217とを押圧して外方へ伸展させ、第2収張板2216と第2収張板2217とが外向きに展開すると、吸着部材222が上に移動し収縮し、第2収張板2216と第2収張板2217とが1つ水平線上に外側に展開し、大きな物品を押し動かす。
【0033】
本出願の一実施形態では、被搬送物が小物品である場合、収張シリンダ2211が連結板2213を上昇駆動し、第1収張板2214と第1収張板2215とは、第2収張板2216と第2収張板2217とを内側に引き込み、第2収張板2216と第2収張板2217とを内側に引き込んだとき、吸着部材222が突出するまで吸着部材222を下降させて、小物品を吸着する。
【0034】
幾つかの実施形態では、連結柱2212の先端にスリット構造を設けて吸着部材222を収容する
【0035】
図1を併せて参照して、幾つかの実施形態では、昇降機構10は、電子制御ボックス11と、スクリュー12と、ナット13と、を含む。スクリュー12は、電子制御ボックス11に取り付けられている。スクリュー12にはナット13が嵌着され、ナット13には搬送機構20の載置台23が取り付けられている。電子制御ボックス11は、スクリュー12を回転駆動して、搬送機構20を第2方向Zに移動させる。
【0036】
上記実施例では、電子制御ボックス11によりスクリュー12が回転駆動されて、搬送機構20の昇降が持ち運ばれ、制御が容易で、昇降正確性が高く、適用環境ごとに搬送機構20の昇降高さを調節しやすい。
【0037】
上記実施例では、ナット13がスクリュー12に螺合し、スクリュー12に係合して搬送機構20の載置台23を昇降させている。
【0038】
いくつかの態様において、昇降機構10は、主軸支持フレーム14をさらに備える。主軸支持フレーム14は、一端が電子制御ボックス11に固定され、電子制御ボックス11から離れた一端がスクリュー12に回動連結されている。
【0039】
上記実施例では、主軸支持フレーム14を設けてスクリュー12を位置決めし、安定性のある昇降機構10を形成し、スクリュー12の回転中のズレの問題を防止している。
【0040】
幾つかの実施形態では、電子制御ボックス11の底部にローラ15が取り付けられているのは、搬送機構20を伴って移動可能であり、持ち運びが容易である。
【0041】
図4及び図5を併せて参照して、幾つかの実施形態では、搬送機構20は、第2取り出しモジュール24、回転モジュール25及び連結レバー26をさらに備える。連結レバー26は、伸縮モジュール21に第1方向Xに沿って連結されており、第1取り出しモジュール22と第2取り出しモジュール24は、連結レバー26の両端にそれぞれ設けられている。回転モジュール25は載置台23に取り付けられ、伸縮モジュール21は回転モジュール25に接続されている。回転モジュー25は、伸縮モジュール21を駆動して連結レバー26を所定角度だけ回転駆動して、第1取り出しモジュール22と第2取り出しモジュール24を所定角度だけ回転させるが、本願の一実施例では、所定角度は180度とすることができる。そのうち、第1取り出しモジュール22と第2取り出しモジュール24とは全く同じ構成であるが、設置方向は完全に逆である。
【0042】
具体的には、連結レバー26の両端には、第1キャリアプレート261と第2キャリアプレート262が設けられ、第1キャリアプレート261と第2キャリアプレート262とは連結レバー26の両端にそれぞれ垂直に連結され、第1取り出しモジュール22は、第一キャリアプレート261に設けられ、第2取り出しモジュール24は第2キャリアプレート262に設けられる。
【0043】
上記実施例では、第1取り出しモジュール22と第2取り出しモジュール24とを協働させることで、物品の搬送を行い、搬送効率を効果的に高めた。
【0044】
幾つかの実施形態では、回転モジュール25は、回転支持フレーム251と回転シリンダ252とを有する。回転支持フレーム251は、載置台23に取り付けられている。回転シリンダ252は、回転支持フレーム251に架け渡されている。
【0045】
幾つかの実施形態では、伸縮モジュール21は、伸縮シリンダ211と、固定板212と、伸縮軸213とを含む。伸縮シリンダ211は、回転シリンダ252に接続されている。回転支持フレーム251の先端は固定板212に固着されている。伸縮軸213は、伸縮シリンダ211に接続され、固定板212を貫通して連結レバー26に接続されている。
【0046】
具体的には、回転支持フレーム251は、支持板2511と、複数の支持柱2512とを有している。支持板2511は、「H」型に設けられており、支持板2511は載置台23上に固定され、複数の支持柱2512の一端は支持板2511に放射状に固定され、複数の支持柱2512の他端は固定板212に集積して固定化され、安定した固定構造となり、取り出しモジュールの動作安定性を確保する。
【0047】
本願で提供される搬送装置100は、電動とエア駆動方式とを併用して用いられ、操縦安定性が高く、動作ロジックが簡単で、操作やメンテナンスが容易で、多様な使用環境に適応可能である。
【0048】
本願では、上記実施例において図4に示した搬送装置100を例にして、搬送装置100の動作の流れを説明する。そのなか、搬送装置100は、初期状態において、第1取り出しモジュール22が下方に位置し、第2取り出しモジュール24が上方に位置し、第1取り出しモジュール22と第2取り出しモジュール24の吸着部材222が突出した状態となっている。
【0049】
いくつかの態様において、被搬送物が小物品である場合、搬送装置100が小物品を第1物置台210から第2物置台220へ移送するワークフローは、以下のステップを含む。
【0050】
(1)物品の取り出し:まず、搬送装置100が2階建て棚200の第1物置台210に移動し、その後、電子制御ボックス11がスクリュー12を第1所定方向aに回転駆動させ、それにより、搬送機構20が第1物置台210より上昇し、次いで、伸縮モジュール21は、連結レバー26により第1取り出しモジュール22及び第2取り出しモジュール24をスクリュー12から離れる方向に移動し、第1取り出しモジュール22が小物品の上方まで移動し、次に、電子制御ボックス11は、第2所定方向bに沿ってスクリュー12を回転駆動し、よって、吸着部材222が小物品を引き締めるまで搬送機構20が下降して、図6を併せて参照されたい。ここで、第1所定方向aと第2所定方向bとは逆方向である。
【0051】
(2)物品の搬送:まず、伸縮モジュール21は、連結レバー2626により、第1取り出しモジュール22及び第2取り出しモジュール24が2階建て棚200から離れるまで、第1取り出しモジュール22及び第2取り出しモジュール24をスクリュー12に接近する方向に移動し、その後、電子制御ボックス11がスクリュー12を第1所定方向aに回転駆動させ、それにより、搬送機構20が第2物置台220より上昇し、次に、伸縮モジュール21は、第1取り出しモジュール22が第2物置台220の上方に移動するまで、連結レバー26を介して第1取り出しモジュール22及び第2取り出しモジュール24をスクリュー12から離れる方向に移動させ、次に、電子制御ボックス11がスクリュー12を第2所定方向bに回転駆動し、小物品が第2物置台220に接触するまで搬送機構2020が下降し、図7を参照しながら、最後に、吸着部材222が小物品を解放する。
【0052】
いくつかの態様において、被搬送物が大きな物品である場合、搬送装置100は、大きな物品を第1物置台210から第2物置台220へ搬送するまでのワークフローは、以下のステップを含む。
【0053】
(1)物品の取り出し:まず、搬送装置100が2階建て棚200の第1物置台210に移動し、その後、電子制御ボックス11がスクリュー12を第1所定方向aに回転駆動させ、それにより、搬送機構20が第1物置台210よりも高く上昇し、次いで、連結レバー26により、伸縮モジュール21が第1取り出しモジュール22及び第2取り出しモジュール24をスクリュー12から離れる方向に移動し、次に、第1取り出しモジュール22が大きな物品に接近する直前に、伸縮モジュール21により回転モジュール25がリンクを180度回転させ、第1取り出しモジュール22は上方に、第2取り出しモジュール24は下方に位置させ、このとき、第2取り出しモジュール24はちょうど大きな物品の直前まで反転し、載置台23は第1物置台210に押し当てられ、次いで、第2取り出しモジュール24の収張部材221が展開され、同時に、第2取り出しモジュール24の吸着部材222が退避し、次いで、連結レバー26により、第1取り出しモジュール22及び第2取り出しモジュール24がスクリュー12に接近する方向に移動し、第1取り出しモジュール22が大きな物品を載置台23へと押し出すまでは、図8に示すように、同時に参照されたい。
【0054】
(2)物品の搬送:まず、電子制御ボックス11は、スクリュー12を第1所定方向aに回転駆動させることで、搬送機構20を第2物置台220よりも上昇させ、図9を併せて参照して、次に、第2取り出しモジュール24の収張部材221が絞られるとともに、第2取り出しモジュール24の吸着部材222が突出し、初期状態に復帰し、次に、伸縮モジュール21によって回転モジュール25がリンクを180度旋回させて、第1取り出しモジュール22を下方に位置し、第2取り出しモジュール24が上方に位置し、次に、第1取り出しモジュール22の収張部材221が展開され、第1取り出しモジュール22の吸着部材222が退避し、次いで、伸縮モジュール21が連結レバー26により第1取り出しモジュール22及び第2取り出しモジュール24をスクリュー12から離れる方向に移動し、第1取り出しモジュール22が載置台23上の大きな物品を第2物置台220に押し出し、図10も併せて参照されたい。
【0055】
本発明は、上述の例示的な実施形態の詳細に限定されず、本発明の精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施できることは当業者には明らかである。したがって、本発明における上記の各実施形態は、本発明を制限するものではなく、例示と見なされるべきであり、本発明の範囲は、上記の説明により限定されることではなく、特許請求の範囲によって定義される。なお、特許請求の同等要素の意味及び範囲におけるすべての変更は、本発明に含まれる。
【0056】
最後に、上述の実施形態は、限定ではなく、本願の技術的態様を説明するためにのみ使用されるが、実施形態を参照して本願を詳細に説明したが、本願の技術的態様の精神および範囲を逸脱することなく、本願の技術的態様を修正または均等に置き換えることができることを当業者は理解すべきである。
【符号の説明】
【0057】
100 搬送装置
10 昇降機構
11 電子制御ボックス
12 スクリュー
13 ナット
14 主軸支持フレーム
15 ローラ
20 搬送機構
21 伸縮モジュール
211 伸縮シリンダ
212 固定板
213 伸縮軸
22 第1取り出しモジュール
221 収張部材
2211 収張シリンダ
2212 連結柱
2213 連結板
2218 開口
2214、2215 第1収張板
2216、2217 第2収張板
2219、2220 位置規制溝
222 吸着部材
23 載置台
24 第2取り出しモジュール
25 回転モジュール
251 回転支持フレーム
2511 支持板
2512 支持柱
252 回転シリンダ
26 連結レバー
261 第1キャリアプレート
262 第2キャリアプレート
200 2階建て棚
210 第1物置台
220 第2物置台
X 第1方向
Z 第2方向
a 第1所定方向
b 第2所定方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10