(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146712
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】二重折板屋根構造及び取付具
(51)【国際特許分類】
E04D 3/38 20060101AFI20241004BHJP
E04D 3/365 20060101ALI20241004BHJP
E04D 3/36 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
E04D3/38 B
E04D3/365 A
E04D3/36 C
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023172355
(22)【出願日】2023-10-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-13
(31)【優先権主張番号】P 2023059045
(32)【優先日】2023-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000207436
【氏名又は名称】日鉄鋼板株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 吉久
【テーマコード(参考)】
2E108
【Fターム(参考)】
2E108AZ01
2E108BB04
2E108BN06
2E108CC02
2E108DF01
2E108DF08
2E108EE01
2E108FF05
2E108FF06
2E108GG15
(57)【要約】 (修正有)
【課題】上折板屋根材の設置位置が安定しやすい二重折板屋根構造及び取付具を提供する。
【解決手段】二重折板屋根構造8は、複数の山部20を有する下折板屋根材2と、下折板屋根材2の上側に配置された上折板屋根材3と、上折板屋根材3を保持するための上タイトフレーム5と、上折板屋根材3を下折板屋根材2に取り付けるための取付具1と、を備えている。取付具1は、上タイトフレーム5が装着される装着部11と、山部20の斜面に固定される固定部13とを有している。固定部13は、山部20の斜面に沿って延び自由端としての固定片と、装着部11と固定片をつなぐ接続部17と、を有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の山部を有する下折板屋根材と、
前記下折板屋根材の上側に配置された上折板屋根材と、
前記上折板屋根材を保持するための上タイトフレームと、
前記上折板屋根材を前記下折板屋根材に取り付けるための取付具と、
を備え、
前記取付具は、前記上タイトフレームが装着される装着部と、前記山部の斜面に固定される固定部とを有し、
前記固定部は、前記山部の前記斜面に沿って延び自由端としての固定片と、前記装着部と前記固定片をつなぐ接続部と、を有している、
二重折板屋根構造。
【請求項2】
上折板屋根材を下折板屋根材に取り付けるための取付具であって、
前記上折板屋根材保持するための上タイトフレームが装着される装着部と、
前記下折板屋根材の山部の斜面に固定される固定部と、
を備え、
前記固定部は、前記山部の前記斜面に沿って延び自由端としての固定片と、前記装着部と前記固定片をつなぐ接続部と、を有している、
取付具。
【請求項3】
前記接続部は、幅方向に凹んだ凹部を有し、前記固定部の他の部分よりも幅狭な部分である、
請求項2に記載の取付具。
【請求項4】
前記固定部は、前記固定片に接続された強度向上のためのリブをさらに有している、
請求項2又は3に記載の取付具。
【請求項5】
前記固定片には、溝又は孔が複数設けられている、
請求項2又は3に記載の取付具。
【請求項6】
前記固定部は前記装着部の両端に接続されている、
請求項2又は3に記載の取付具。
【請求項7】
前記装着部に接続された補強部をさらに備えている、
請求項2又は3に記載の取付具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、二重折板屋根構造及び取付具に関する。より詳細には、下折板屋根材の上方に上折板屋根材を取り付けるための二重折板屋根構造及び取付具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、二重折板屋根構造とは、下折板屋根材の上方に上折板屋根材を取り付けた構造であり、取付具を有している。取付具は、下タイトフレームの上に固定された下折板屋根材の上に固定されており、上折板屋根材及び上タイトフレームは、取付具に装着される(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の二重折板屋根構造では、取付具は、板部と、板部の両端に設けられ斜め上方に延びる一対の固定部とを有している。取付具は、板部が下折板屋根材の互いに対向する2つの山部の間の底部上に配置され、一対の固定部のそれぞれが各山部の斜面に沿って当接又は近接する。そして、ビス等の固定具によって、一対の固定部のそれぞれは山部及びその下方の下タイトフレームに固定される。
【0005】
一般に、下折板屋根材と下タイトフレームとの間には不規則に隙間があり、かつ、下折板屋根材の山部の斜面の傾斜角度、底面部の幅にばらつきがある。そのため、取付具の一対の固定部のそれぞれを下折板屋根材の各山部の斜面に密着させて固定することが難しかった。したがって、取付具を下折板屋根材及び下タイトフレームに固定するときに、取付具を山部の間の中央に正確に配置できず(片寄りしてしまい)、その結果、上折板屋根材の設置位置がずれることがあった。このように上折板屋根材の設置位置がずれると、隣接する上折板屋根材同士の接続強度が低下するおそれがあった。
【0006】
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、上折板屋根材の設置位置が安定しやすい二重折板屋根構造及び取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る二重折板屋根構造は、複数の山部を有する下折板屋根材と、前記下折板屋根材の上側に配置された上折板屋根材と、前記上折板屋根材を保持するための上タイトフレームと、前記上タイトフレームを前記下折板屋根材に取り付けるための取付具と、を備えている。前記取付具は、前記上タイトフレームが装着される装着部と、前記山部の斜面に固定される固定部とを有している。前記固定部は、前記山部の前記斜面に沿って延び自由端としての固定片と、前記装着部と前記固定片をつなぐ接続部と、を有している。
【0008】
本開示の一態様に係る取付具は、上折板屋根材を下折板屋根材に取り付けるための取付具であって、前記上折板屋根材を保持するための上タイトフレームが装着される装着部と、前記下折板屋根材の山部の斜面に固定される固定部と、を備えている。前記固定部は、前記山部の前記斜面に沿って延び自由端としての固定片と、前記装着部と前記固定片をつなぐ接続部と、を有している。
【発明の効果】
【0009】
開示の一態様に係る二重折板屋根構造及び取付具によれば、上折板屋根材の設置位置が安定しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示に係る二重折板屋根構造の第1実施形態を示す正面断面図である。
【
図2】
図2は、本開示に係る取付具の第1実施形態を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、同上の取付具を示す部分斜視図である。
【
図4】
図4Aは、同上の取付具の平面図である。
図4Bは、同上の取付具の正面図である。
図4Cは、同上の取付具の側面図である。
【
図5】
図5は、同上の二重折板屋根構造の施工途中の状態を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、同上の取付具の固定部が可動であることを示す模式的斜視図である。
【
図7】
図7は、同上の二重折板屋根構造の施工途中の状態を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、同上の二重折板屋根構造の施工途中の状態を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、本開示に係る取付具の第2実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.第1実施形態
(1)二重折板屋根構造の概略説明
図1は、本実施形態に係る二重折板屋根構造8を示している。二重折板屋根構造8は、折板が上下方向に対向して二重に配置されている屋根構造であり、上折板屋根材3と、下折板屋根材2とを備えている。上折板屋根材3は、下折板屋根材2を上側から覆うようにかつ下折板屋根材2から上方に離れて配置されている。下折板屋根材2は、第2方向(勾配方向)に延びている。第1方向(左右方向)に並んだ複数の下折板屋根材2では、第1方向に山部20と底面部22が1つずつ交互に並んでいる。上折板屋根材3は、第2方向に延びている。第1方向に並んだ複数の上折板屋根材3では、第1方向に底面部31と山部30が1つずつ交互に並んでいる。下折板屋根材2の山部20と上折板屋根材3の山部30は第1方向において同位置に位置しており、下折板屋根材2の底面部22と上折板屋根材3の底面部31は第1方向において同位置に位置している。
【0012】
二重折板屋根構造8は、下タイトフレーム10をさらに備えている。下タイトフレーム10は、屋根下地81の上に載設され、下折板屋根材2を固定するための部材である。
【0013】
二重折板屋根構造8は、上タイトフレーム5をさらに備えている。上タイトフレーム5は、上折板屋根材3を保持するための部材である。
【0014】
二重折板屋根構造8は、取付具1をさらに備えている。取付具1は、上折板屋根材3を下折板屋根材2に取り付けるための部材である。
【0015】
(2)二重折板屋根構造の詳細説明
(2-1)下折板屋根
下折板屋根材2と下タイトフレーム10とによって、下折板屋根が構成されている。
【0016】
下折板屋根材2は、屋根下地81の上に複数配置されている。屋根下地81は、母屋等の既存の屋根下地材であり、例えば、H型綱やC型綱やリップ溝型綱などにより構成されている。下折板屋根材2は、第2方向に間隔をおいて並ぶ複数の屋根下地81の上に配置されている。複数の下折板屋根材2は第1方向に並べて配置されており、下タイトフレーム10により、屋根下地81に取り付けられている。
【0017】
下タイトフレーム10は帯状の金属板を曲げ加工することにより形成される。下タイトフレーム10は、正面視で略逆U字状の山部101と、山部101の両方の下端から側方に突出する固定部102とを有している。山部101と固定部102とは、第1方向に交互に繰り返し並んで形成されている。
【0018】
固定部102が屋根下地81の上に固定されることで、下タイトフレーム10は屋根下地81の上に設置されている。すなわち、山部101は屋根下地81の上面よりも上方に突出している。また各山部101の頂部には吊子103が設けられている。下タイトフレーム10は、屋根下地81の長手方向(第1方向)に沿って設置される。また下タイトフレーム10は、例えば、屋根下地81毎に設けられる。この場合、複数の下タイトフレーム10は、第2方向において複数の屋根下地81と略同じピッチで配置される。
【0019】
下折板屋根材2は、第2方向に沿って延びて形成されている。複数の下折板屋根材2は、第1方向に並ぶように配置されている。互いに隣接する2つの下折板屋根材2は、隣接する端部同士が連結されている。各下折板屋根材2は、帯状の鋼板を断面略U字形状に曲げ加工することで形成される。各下折板屋根材2は、下タイトフレーム10の固定部102の上方に配置される底面部22と、この底面部22における第1方向の両端から上方に向けて延設された一対の斜面21と、各斜面21の上端縁から延設され当該斜面21を他の下折板屋根材2の斜面21とを繋いでいるはぜ継ぎ部23とを備えている。はぜ継ぎ部23によって繋がれた一対の斜面21によって、前述の山部20が形成されている。下折板屋根材2の一対の斜面21は、上側の部分ほど第1方向の間の距離が大きくなるように傾斜しており、下タイトフレーム10の隣接する2つの山部101の外側面に沿って配置される。このような下折板屋根材2では、底面部22と一対の斜面21と一対のはぜ継ぎ部23とが、帯状鋼板から成型されている。
【0020】
下タイトフレーム10及び下折板屋根材2は、次のようにして施工されている。
【0021】
複数の下タイトフレーム10は、第2方向に離間して複数配置された屋根下地81(母屋当)の長手方向と同一方向で屋根下地81の上に設置される。これにより、複数の下タイトフレーム10は、屋根下地81の長手方向に対して直角な方向に離設される。下タイトフレーム10の長手方向は、他の下タイトフレーム10の長手方向と平行となる。なお、複数の下タイトフレーム10が離間して並ぶ方向(すなわち、複数の下タイトフレーム10の並設方向)は第2方向と同方向となる。
【0022】
略U字状の下折板屋根材2は、離設された複数の下タイトフレーム10に架け渡すように配置され、各下タイトフレーム10の隣り合う2つの山部101の斜面とその間の固定部102の上方に配置される。このとき、下折板屋根材2は、その長さ方向が、複数の下タイトフレーム10の並設方向と同じ方向となるように配置される。このように設置した1つの下折板屋根材2に対し、下タイトフレーム10の長手方向に並ぶように別の下折板屋根材2を配置する。この後、隣接配置された2つの下折板屋根材2を、はぜ継ぎ部23同士を連結することで、はぜ継ぎ固定する。このとき、2つの下折板屋根材2のはぜ継ぎ部23と、下タイトフレーム10の山部101に設けられた吊子103とを共にはぜ締めすることで、吊子103を介して2つの下折板屋根材2と下タイトフレーム10とを固定する。このようにして、複数の下折板屋根材2を各下タイトフレーム10に固定することにより下折板屋根が形成される。
【0023】
(2-2-1)上タイトフレーム
上タイトフレーム5は、上折板屋根材3と取付具1を連結するための部材である。上タイトフレーム5は、
図1及び
図5に示すように、2つの山部60を有している。各山部60は、第2方向に見て下方に開口した逆U字状に形成されており、下折板屋根材2の山部20の上方に配置される。一つの山部60が、下折板屋根材2の一つの山部101に対応している。
【0024】
上タイトフレーム5は、一枚の帯状の金属板を曲げ加工等することで形成されている。この金属板は、例えば、鉄板、鋼板、亜鉛めっき鋼板、塗装鋼板、又は、ガルバリウム鋼板(登録商標)、エスジーエル(登録商標)鋼板などである。
【0025】
上タイトフレーム5は、第1方向に延びて2つの山部60の下端同士を連結すると共に装着部11に装着される第1平面部61(連結部の一例)を有している。第1平面部61は、第1方向に長い矩形状の平面部である。第1平面部61には、複数の貫通孔63が設けられている。複数の貫通孔63は、第1方向に離れた位置2箇所にあり、各箇所において第2方向に並んだ一対の孔である。貫通孔63は、後述するように、上タイトフレーム5を取付具1に固定する際に固定具64が貫通する孔である。
【0026】
上タイトフレーム5は、各山部60の互いに離れる側の下端から第1方向に延びる第2平面部62を有している。第2平面部62は、第1方向に長い矩形状の平面部である。第2平面部62の第1方向長さは、第1平面部61の第1方向長さの半分である。第2平面部62には、複数の貫通孔63が設けられている。複数の貫通孔63は、各第2平面部62において第2方向に並んだ一対の孔である。貫通孔63は、上タイトフレーム5を取付具1に固定する際に固定具64が貫通する孔である。
【0027】
山部60は、一対の脚片部65と、一対の脚片部65の上端部同士を繋いだ頂片部66とを備えている。脚片部65は、頂片部66から外側斜め下方に向かって突出している。
【0028】
脚片部65には、上下方向に間隔をあけて複数(本実施形態では2つ)の係合部69が形成されている。係合部69は、脚片部65の表面側に向かって突出しており、例えば、脚片部65の一部を切り起こして形成される。
【0029】
(2-2-2)取付具
図2~
図4を用いて、取付具1を説明する。
【0030】
取付具1は、下折板屋根材2の上方に上折板屋根材3を取り付けるための部材である。取付具1は金属板を曲げ加工等することで形成されている。この金属板は、例えば、鉄板、鋼板、亜鉛めっき鋼板、塗装鋼板、又は、ガルバリウム鋼板(登録商標)、エスジーエル(登録商標)鋼板などである。
【0031】
取付具1は、上折板屋根材3及び上タイトフレーム5が装着される装着部11と、山部20の斜面21に固定される固定部13とを有している。固定部13は、下折板屋根材2の山部20の斜面21(
図1参照)に固定される部分であり、一対の固定片14と、一対の固定片14を装着部11につなぐ接続部17とを有している。固定片14は、山部20の斜面21に沿って延び自由端として機能する。この態様では、取付具1は一対の固定片14によって、一対の斜面21に固定される。
【0032】
装着部11には、上折板屋根材3が装着される。具体的には、装着部11には、上タイトフレーム5が装着され、上タイトフレーム5を介して上折板屋根材3が装着される。
【0033】
上記の構成によって、下折板屋根材2の山部20の斜面21の角度や底面部22の幅にばらつきがあっても、
図6に示すように、接続部17を斜面21に沿うように可動させることができるので、下折板屋根材2上における取付具1の位置が安定しやすい。したがって、取付具1の装着部11に装着された上折板屋根材3及び上タイトフレーム5の設置位置が安定しやすい。
【0034】
具体的には、
図3に示すように、接続部17は、固定部13の他の部分よりも幅狭な部分である。具体的には、接続部17は装着部11と固定片14との境界部分であり(つまり、固定片14の下端であり)、幅方向に凹んだ凹部を有することで装着部11及び固定片14よりも幅狭になっている。つまり、接続部17は固定部13の中で最も剛性が低い部分であり、変形しやすい箇所である。
【0035】
この構成によって、固定部13の接続部17の可動自由度が高くなる。具体的には、固定片14が下端を支点として下折板屋根材2の斜面21に沿うように可動することが許容される。
【0036】
固定部13は、固定片14に設けられた強度向上のためのリブ15をさらに有している。具体的には、リブ15は、第2方向両端の縁から上側に直角に折り曲げられた構造である。具体的には、リブ15は先に行くにしたがって幅が狭くなる台形形状である。この構成によって、上折板屋根材3及び上タイトフレーム5に負圧(風荷重)が作用した際に、既存の下折板屋根材2に固定した固定部13の変形が抑制される。
【0037】
固定片14には、複数の固定孔16が設けられている。具体的には、複数の固定孔16は第1方向に離れて設けられた一対の孔である。固定孔16は、固定具71が貫通して山部20の斜面21にねじ止めされるための孔である。なお、固定孔16は、位置決め用マーカとしても機能しており、固定孔16によって取付具1を山部20の斜面21に装着する施工時の位置決めが容易になる。一変形例として、固定孔16の代わりの他の孔や溝が位置決め用マーカとして用いられてもよい。
【0038】
取付具1は、装着部11に接続された補強部12をさらに有している。具体的には、補強部12は、装着部11の幅方向の両側から下方に延びている。補強部12は、装着部11の幅方向の第2方向両端の縁から下方に折り曲げられた構造である。具体的には、補強部12は、先に向かって幅が狭くなる台形形状である。これにより、装着部11の剛性が高くなっている。
【0039】
補強部12は、取付具1を下折板屋根材2に設置する際に底面部22に近接することで、取付具1の足元(下部)安定させる機能を有している。なお、補強部12の形状は台形に限定されない。一変形例として、下折板屋根材2の底面部22の中央部に凸状のリブがある場合、補強部12の下縁には底部リブに合わせ凹状の切欠きを設けてもよい。その場合、補強部12と底部リブとの干渉を防止又は低減できる。
【0040】
装着部11には、複数の小孔18が設けられている。複数の小孔18は、第1方向に離れた位置に三対ずつ設けられている。各対は第2方向に離れて配置されている。複数の小孔18の各対は、固定具64の下穴として機能する。また、複数の小孔18は装着部11の第1方向の端部側に三対設けられているので、取付具1の装着部11に対する上タイトフレーム5の第1平面部61の第1方向への位置ずれに柔軟に対応できる。また、小孔18は、上タイトフレーム5の取付具1に対する位置決め用のマーカとしても利用できる。
【0041】
一変形例として、装着部11において、小孔18の代わりに、他の孔や溝が位置決め用マーカとして用いられてもよい。他の変形例として、上タイトフレーム5を装着部11に固定する手段は、ねじ等の固定具以外に、溶接であってもよい。
【0042】
さらに他の変形例として、小孔18は、位置決めマーカとして機能すればよいので、数は特に限定されない。小孔18は、一対、二対、又は四対以上であってもよい。また、小孔18は、第2方向に離れた対を含んでいなくてもよい。
【0043】
(2-3)上折板屋根材
図1及び
図8に示すように、上折板屋根材3は帯状の金属板を曲げ加工等することで形成されている。この金属板は、例えば、鉄板、鋼板、亜鉛めっき鋼板、塗装鋼板、又は、ガルバリウム鋼板(登録商標)、エスジーエル(登録商標)鋼板などである。上折板屋根材3は、屋根の第2方向に長尺に形成されている。また、各上折板屋根材3は断面略U字状に形成されており、底面部31と、底面部31の第1方向の両端から斜め上方に向かって延設された一対の斜面32とを備えている。
【0044】
一対の斜面32のうちの一方の斜面32(右側の斜面32)は、傾斜部321と、頂部323と、はぜ継ぎ部324を備えている。傾斜部321は、底面部31の第1方向の一方の側端(右端)から外側方(底面部31と反対側)の斜め上方に向かって突出する。頂部323は、傾斜部321の上端から外側方(底面部31と反対側)に向かって略水平に突出する。はぜ継ぎ部324は、頂部323の側端部から上方に向かって突出し、断面略逆U字状に形成されている。
【0045】
一対の斜面32のうちの他方の斜面32(左側の斜面32)は、傾斜部321と、頂部323と、はぜ継ぎ部325を備えている。傾斜部321は、底面部31の第1方向の他方の側端(左端)から外側方(底面部31と反対側)の斜め上方に向かって突出する。頂部323は、傾斜部321の上端から外側方(底面部31と反対側)に向かって略水平に突出する。はぜ継ぎ部325は、頂部323の側端部から上方に向かって突出し、突出した部分の上端から側方に延びている。
【0046】
そして、各斜面32の傾斜部321には、上下2つの被係止部34、35が設けられている。被係止部34、35は、傾斜部321の一部を段状に折り曲げてその裏面側に突出するように形成されている。また、上側の被係止部34は傾斜部321の上下方向の中央部よりも上側に形成され、下側の被係止部35は傾斜部321の上下方向の中央部よりも下側に形成されている。また、被係止部34、35は上折板屋根材3の長尺方向の全長にわたって形成されている。
【0047】
(3)設置工程
(3-1)取付具の設置工程
図5~
図7を用いて、取付具1の設置工程を説明する。
【0048】
最初に、複数の取付具1が用意される。
【0049】
取付具1は、
図5に示すように、下折板屋根材2の対向する一対の斜面21の間、つまり底面部22の上に配置される。このとき、固定部13の固定片14は、下タイトフレーム10の上方の位置において、下折板屋根材2の斜面21の下部に沿って近接または当接状態で配置される。
【0050】
次に、固定部13の固定片14は、ビスなどの固定具71によって、下折板屋根材2及び下タイトフレーム10に固定される。具体的には、固定具71は、固定片14に設けた2つの固定孔16に外方(下折板屋根材2と反対側)から差し込まれ、固定片14を下折板屋根材2及び下タイトフレーム10に固定する。
【0051】
本実施形態では、上述のように取付具1は左右両端のそれぞれに一対の固定部13を有しているので、各固定部13がそれぞれ下タイトフレーム10に固定される。すなわち、一方の固定部13の固定片14は、対向する一対の山部20のうちの一方の斜面21に沿って配置及び固定される。他方の固定部13の固定片14は、対向する一対の山部20のうちの他方の斜面21に沿って配置及び固定される。
【0052】
また、上記の固定作業において、
図6に示すように、各固定片14が下折板屋根材2の対応する斜面21に沿うように可動できるので、取付具1を下折板屋根材2に固定するときに、取付具1の各固定片14は対応する山部20の斜面21に当接や接続しやすい。したがって、取付具1は下折板屋根材2の隣接する山部20の間の中央に配置しやすい。その結果、後に行われる上折板屋根材3の設置工程において、上折板屋根材3の各山部30を下折板屋根材2の対応する各山部20に対して第1方向において同じ位置に配置しやすい。
【0053】
(3-2)上タイトフレームの設置工程
図7を用いて、上タイトフレーム5の設置工程を説明する。
【0054】
最初に、複数の上タイトフレーム5が用意される。
【0055】
各上タイトフレーム5は、下折板屋根材2の連結する2つの山部20の側方から上方にわたって被さるように配置される。このようにすることで、複数の上タイトフレーム5は、下タイトフレーム10の上方において、第1方向に並べて設けられる。複数の上タイトフレーム5は、例えば、第2方向に並ぶ複数の下タイトフレーム10のそれぞれに対して、上述のように配置される。
【0056】
上タイトフレーム5の第1平面部61は、
図7に示すように、取付具1の装着部11の上面に載置され、次に取付具1によって第1平面部61が取付具1の装着部11にねじ等で固定される。また、上タイトフレーム5の一対の第2平面部62は、第1方向に隣接する取付具1の装着部11の上面に載置されねじ等で固定され。この結果、上タイトフレーム5が取付具1に固定される。
【0057】
(3-3)上折板屋根材の設置工程
図8を用いて、上折板屋根材3の設置工程を説明する。
【0058】
最初に、複数の上折板屋根材3が用意される。
【0059】
上折板屋根材3は、屋根の第2方向に並設された上タイトフレーム5の2つの山部60上に架け渡されて配置される。このとき、上タイトフレーム5の第1平面部61の上に上折板屋根材3の底面部31を位置させて、上折板屋根材3の一対の斜面32を上タイトフレーム5の山部60の一対の脚片部65の上に載置する。
【0060】
上折板屋根材3の一方の斜面32は上タイトフレーム5の脚片部65と連結され、他方の斜面32は他方の脚片部65と連結される。この場合、各斜面32に設けた上側の被係止部34を、対応する上側の係合部69の先端(下端)に係止する。また、各斜面32に設けた下側の被係止部35を、下側の係合部69の先端(下端)に係止する。このようにして上折板屋根材3の両側の斜面32のそれぞれを、第1方向に隣り合う2つの上タイトフレーム5の山部60の係合部69に嵌合して取り付ける。また、上折板屋根材3の2つの斜面32のうちはぜ継ぎ部325を設けた側の斜面32の頂部323は、対応する上タイトフレーム5の頂片部66の上側に配置する。また、上折板屋根材3の2つの斜面32のうちはぜ継ぎ部324を設けた斜面32の頂部323は、対応する上タイトフレーム5の頂片部66の上側に配置する。
【0061】
次に、上記とは別の上折板屋根材3を屋根の第2方向に並設された複数列の上タイトフレーム5の上に架け渡して配置する。この別の上折板屋根材3は、上記既設の上折板屋根材3に隣接して配置する。これにより、対応する上タイトフレーム5を間において2つの上折板屋根材3が第1方向で隣り合う状態となる。また、上記別の上折板屋根材3も、上記の既設した上折板屋根材3と同様に、第1方向に隣接する2つの上タイトフレーム5に引っ掛けて取り付ける。
【0062】
また第1方向に隣接する2つの上折板屋根材3は、一方の上折板屋根材3のはぜ継ぎ部324と他方の上折板屋根材3のはぜ継ぎ部325とを嵌合し、はぜ継ぎ部324の一部を下側に折り曲げてはぜ継ぎ部325に引っ掛ける。このようにして隣接する2つの上折板屋根材3の斜面32同士をはぜ締めにより接合することによって、隣接する2つの上折板屋根材3を接続する。そして、このようにして複数枚の上折板屋根材3を順次接続しながら第1方向に配置していくことにより、山部と谷部とが交互に連続して連なった上折板屋根を形成することができる。
【0063】
このようにして複数の下折板屋根材2を備える下折板屋根と、複数の上折板屋根材3を備える上折板屋根とを有する二重折板屋根構造8が形成される。
【0064】
2.第2実施形態
図9及び
図10を用いて、第2実施形態の取付具1Aを説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0065】
取付具1Aは、第1実施形態の取付具1と基本構造及び基本動作は同じである。したがって、以下、相違点を中心に説明する。
【0066】
装着部11の上面には、センターマーク91が設けられている。センターマーク91は、上タイトフレーム5の取付具1Aに対する位置決め用のマーカである。具体的には、装着部11の第1方向中心において、一対のセンターマーク91が設けられている。一対のセンターマーク91は、三角形の形であり、三角の角部が装着部11の内側を示す方向で第2方向に離れて配置されている。
【0067】
補強部12には、切欠き82が設けられている。切欠き82は、補強部12の内外を貫通しており、施工時に発生する切粉等の排出路となる。具体的には、補強部12の第1方向両端の各々において、切欠き82が設けられている。切欠き82は、補強部12の下端の両端部を略四角形状に切欠きされている。詳しくは、第1方向外側と下側に切欠いている。
【0068】
補強部12の下端には、曲げ部83が設けられている。曲げ部83は、補強部12の補強および取付具1Aの設置の安定のための構造である。具体的には、曲げ部83は、補強部12の下端(切欠き82が設けられていない部分)から曲げられて第2方向外側に延びている。曲げ部83は、底面部22に載置される片で略矩形形状を有する。
【0069】
(第2実施形態の変形例)
センターマークの有無、数及び形状は限定されない。
【0070】
切欠きの有無、数及び形状は限定されない。例えば、切欠きは、補強部12の第1方向中間に設けられていてもよく、形状は略扇形状であってもよい。
【0071】
曲げ部の有無、形状は限定されない。
【0072】
切欠きは設けられているが、曲げ部がない形状でもよい。
【0073】
曲げ部が設けられているが、切り欠き部がない形状でもよい。
【0074】
3.変形例
上述した実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述した実施形態は、本開示の目的を達成できれば、種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、実施形態又は他の変形例と適宜組み合わせて適用可能である。
【0075】
(1)取付具の変形例
接続部17は、固定部13の他の部分よりも断面積が少なくつまり剛性が低い部分であれば固定片14の可動を許容できるので、形状は特に限定されない。接続部17は、貫通孔を有していてもよい。
【0076】
取付具1と下折板屋根材2との具体的な固定手段は、前記実施形態に限定されない。
【0077】
取付具1と上タイトフレーム5との具体的な固定手段は、前記実施形態に限定されない。
【0078】
取付具1は、複数の部材から構成されていてもよい。
【0079】
(2)二重折板屋根構造の基本構成の変形例
二重折板屋根構造8は、下折板屋根材が既存屋根材であっても新規屋根材であってもよい。屋根改修構造の場合は、下折板屋根材2は、既存屋根材であって、例えば、施工してから長期間経っており、劣化したりデザインが古くなったりしている。そして、上折板屋根材3は、新規屋根材であり、下折板屋根材2をカバーする。
【0080】
上記の二重折板屋根構造8では、下折板屋根材2と上折板屋根材3との間に空間が形成されていたが、これに限られず、下折板屋根材2と上折板屋根材3との間には、断熱材を設けても良い。断熱材としては、ロックウール又はグラスウールなどの無機繊維材及びウレタンフォーム又はスチレンフォームなどの樹脂発泡体などが例示される。
【0081】
上折板屋根材3は、被係止部34、35を備えなくてもよい。この場合、下折板屋根材2と上折板屋根材3とは同構造のものを使用することができる。また上折板屋根材3に被係止部34、35が無い場合、上タイトフレーム5として、係合部69が無いものを使用することができる。
【0082】
下折板屋根材2及び上折板屋根材3において、折板の種類は特に問わない。下折板屋根材2及び上折板屋根材3は、例えば、嵌合により接続される嵌合式折板、下折板屋根材2のように、重ね合わせて接合される重ね式折板などが採用できる。はぜ式折板の場合、はぜ継ぎ部分の形状は角ハゼ形状又は丸ハゼ形状とすることができる。
【0083】
4.まとめ
以上に説明したように、第1の態様に係る二重折板屋根構造(8)は、複数の山部(20)を有する下折板屋根材(2)と、下折板屋根材(2)の上側に配置された上折板屋根材(3)と、上折板屋根材(5)を保持するための上タイトフレーム(5)と、上折板屋根材(5)を下折板屋根材(2)に取り付けるための取付具(1、1A)と、を備えている。取付具(1、1A)は、上タイトフレーム(5)が装着される装着部(11)と、山部(20)の斜面(21)に固定される固定部(13)とを有している。固定部(13)は、山部(20)の斜面(21)に沿って延び自由端としての固定片(14)と、装着部(11)と固定片(14)をつなぐ接続部(17)と、を有している。
【0084】
この態様によれば、下折板屋根材(2)の山部(20)の斜面(21)の角度や底面部の幅にばらつきがあっても、接続部(17)を斜面(21)に沿うように可動させることができるため、下折板屋根材(2)上における取付具(1、1A)の位置が安定しやすい。したがって、取付具(1、1A)の装着部(11)に装着された上折板屋根材(3)の設置位置が安定しやすい。
【0085】
第2の態様に係る取付具(1、1A)は、上折板屋根材(3)を下折板屋根材(2)に取り付けるための取付具(1)であって、上折板屋根材(3)を保持するための上タイトフレーム(5)が装着される装着部(11)と、下折板屋根材(2)の山部(20)の斜面(21)に固定される固定部(13)と、を備えている。固定部(13)は、山部(20)の斜面(21a)に沿って延び自由端としての固定片(14)と、装着部(11)と固定片(14)をつなぐ接続部(17)と、を有している。
【0086】
この態様によれば、下折板屋根材(2)の山部(20)の斜面(21)の角度や底面部の幅にばらつきがあっても、接続部(17)を斜面(21)に沿うように可動させることができるため、下折板屋根材(2)上における取付具(1)の位置が安定しやすい。したがって、取付具(1、1A)の装着部(14)に装着された上タイトフレーム(5)の設置位置が安定しやすい。
【0087】
第3の態様に係る取付具(1、1A)では、第2の態様において、接続部(17)は、幅方向に凹んだ凹部を有し、固定部(13)の他の部分よりも幅狭な部分である。
【0088】
この態様によれば、固定部(13)の接続部(17)の可動自由度が高くなる。
【0089】
第4の態様に係る取付具(1、1A)では、第2又は第3の態様において、固定部(13)は、固定片(14)に設けられた強度向上のためのリブ(15)をさらに有している。
【0090】
この態様によれば、上折板屋根材(3)に負圧(風荷重)が作用した際に、既存の下折板屋根材(2)に固定した固定部(13)の変形が抑制される。
【0091】
第5の態様に係る取付具では、第2~第4の態様のいずれか1つにおいて、固定片(14)には、溝又は孔(16)が複数設けられている。
【0092】
この態様では、溝又は孔(16)によって施工時の位置決めが容易になる。
【0093】
第6の態様に係る取付具(1、1A)では、第2~第5のいずれか1つの態様において、固定部(13)は、装着部(11)の両端に接続されている。
【0094】
この態様では、取付具(1、1A)は一対の固定部(13)によって、山部(20)の斜面(21)に固定される。
【0095】
第7の態様に係る取付具(1、1A)は、第2~第6の態様のいずれか1つにおいて、装着部(11)に接続された補強部(12)をさらに備えている。
【0096】
この態様では、装着部(11)の剛性が高くなる。
【符号の説明】
【0097】
1、1A :取付具
2 :下折板屋根材
3 :上折板屋根材
5 :上タイトフレーム
8 :二重折板屋根構造
10 :下タイトフレーム
11 :装着部
12 :補強部
13 :固定部
14 :固定片
15 :リブ
16 :固定孔
17 :接続部
18 :小孔
20 :山部
21 :斜面
60 :山部
【手続補正書】
【提出日】2024-01-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一方向に並ぶ複数の山部を有する下折板屋根材と、
前記下折板屋根材の上側に配置された上折板屋根材と、
前記上折板屋根材を保持するための上タイトフレームと、
前記上折板屋根材を前記下折板屋根材に取り付けるための取付具と、
を備え、
前記取付具は、前記上タイトフレームが装着される板状の装着部と、前記山部の斜面に固定される固定部と、前記第一方向に直交する第二方向における前記装着部の両端から下側に突出した板状の補強部と、を有し、
前記固定部は、前記山部の前記斜面に沿って延びる板状の固定片と、前記第二方向における前記固定片の両端から上側に突出した板状のリブと、前記装着部と前記固定片をつなぎ、前記固定片よりも断面積が小さくて前記固定片の可動を許容する接続部と、を有している、
二重折板屋根構造。
【請求項2】
第一方向に並ぶ複数の山部を有する下折板屋根材に上折板屋根材を取り付けるための取付具であって、
前記上折板屋根材を保持するための上タイトフレームが装着される板状の装着部と、
前記下折板屋根材の前記山部の斜面に固定される固定部と、
前記第一方向に直交する第二方向における前記装着部の両端から下側に突出した板状の補強部と、を備え、
前記固定部は、前記山部の前記斜面に沿って延びる板状の固定片と、前記第二方向における前記固定片の両端から上側に突出した板状のリブと、前記装着部と前記固定片をつなぎ、前記固定片よりも断面積が小さくて前記固定片の可動を許容する接続部と、を有している、
取付具。
【請求項3】
前記接続部は、前記第二方向に凹んだ凹部を有し、前記固定片よりも幅狭な部分である、
請求項2に記載の取付具。
【請求項4】
前記固定片には、溝又は孔が複数設けられている、
請求項2又は3に記載の取付具。
【請求項5】
前記固定部は前記装着部の前記第一方向の両端に接続されている、
請求項2又は3に記載の取付具。
【請求項6】
前記装着部の前記第一方向の中央部には、前記上タイトフレームの位置決め用のマーカが設けられている、
請求項2又は3に記載の取付具。
【請求項7】
前記補強部には、前記補強部の下端から上方に向けて切り欠かれた切欠きが設けられている、
請求項2又は3に記載の取付具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
補強部12は、取付具1を下折板屋根材2に設置する際に底面部22に近接することで、取付具1の足元(下部)を安定させる機能を有している。なお、補強部12の形状は台形に限定されない。一変形例として、下折板屋根材2の底面部22の中央部に凸状のリブがある場合、補強部12の下縁には底部リブに合わせ凹状の切欠きを設けてもよい。その場合、補強部12と底部リブとの干渉を防止又は低減できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
上タイトフレーム5の第1平面部61は、
図7に示すように、取付具1の装着部11の上面に載置され、次
に第1平面部61が取付具1の装着部11にねじ等で固定される。また、上タイトフレーム5の一対の第2平面部62は、第1方向に隣接する取付具1の装着部11の上面に載置されねじ等で固定され。この結果、上タイトフレーム5が取付具1に固定される。