(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146723
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法、装置及びデバイス
(51)【国際特許分類】
H01M 10/633 20140101AFI20241004BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20241004BHJP
H01M 10/627 20140101ALI20241004BHJP
H01M 10/6556 20140101ALI20241004BHJP
【FI】
H01M10/633
H01M10/613
H01M10/627
H01M10/6556
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023188078
(22)【出願日】2023-11-02
(31)【優先権主張番号】202310345633.5
(32)【優先日】2023-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523404125
【氏名又は名称】楚能新能源股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CORNEX NEW ENERGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, Cornex Avenue, Linkong Economic Zone, Xiaogan, Hubei 432099, China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100217412
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 亜子
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼静
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼▲細▼彬
(72)【発明者】
【氏名】周雷▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】卜相楠
(72)【発明者】
【氏名】代▲徳▼明
【テーマコード(参考)】
5H031
【Fターム(参考)】
5H031KK08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法、装置及びデバイスを提供する。
【解決手段】方法は、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得することと、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断することと、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法であって、
前記電池エネルギー貯蔵システムを監視して、前記電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び前記電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得することと、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記動作モードに基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断することと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することと、を含む、
ことを特徴とする電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法。
【請求項2】
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記動作モードに基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定することは、
各前記電池クラスタにおける複数の電池単体の第1温度に基づいて、第1電池単体最高温度、第1電池単体最低温度、第1電池システム平均温度、電池システム最小温度差のうちの少なくとも1つを含む、前記電池エネルギー貯蔵システムの第1目標特徴を取得することと、
前記第1目標特徴及び前記動作モードに基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があるかどうかを判断することと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定した場合、前記電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断することは、
いずれか1つの前記電池クラスタに対して、前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度に基づいて、前記電池クラスタの第1平均温度を決定することと、
各前記電池クラスタの第1平均温度に基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
各前記電池クラスタの第1平均温度に基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断することは、
各前記電池クラスタの第1平均温度に基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタの第1平均温度間の差を示す第1温度差が第1設定値以上である第1電池クラスタ対が存在するかどうかを判断ことと、
前記電池エネルギー貯蔵システムに前記第1電池クラスタ対が存在することに応じて、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることを決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記熱管理方式は、加熱管理を含み、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することは、
各前記電池クラスタの第1平均温度に基づいて、各前記電池クラスタから前記第1平均温度が最も大きい目標電池クラスタを決定することと、
前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することと、を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記熱管理方式は、冷却管理を含み、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することは、
各前記電池クラスタの第1平均温度に基づいて、各前記電池クラスタから前記第1平均温度が最も小さい目標電池クラスタを決定することと、
前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することと、を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することの後、さらに、
引き続き前記電池エネルギー貯蔵システムを監視して、前記エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの前記電池クラスタの複数の電池単体の第2温度を取得することと、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断することと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることに応じて、前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を閉弁し、前記電池エネルギー貯蔵システムが前記熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断することと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが前記熱管理方式をオフにする必要があることに応じて、前記熱管理方式をオフにすることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記熱管理方式は、加熱管理または冷却管理を含み、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断することは、
いずれか1つの前記電池クラスタに対して、前記電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、前記電池クラスタの第2平均温度を決定することと、
各前記電池クラスタの第2平均温度に基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断することと、を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
各前記電池クラスタの第2平均温度に基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断することは、
いずれか2つの前記電池クラスタに対して、いずれか2つの前記電池クラスタの第2平均温度に基づいて、いずれか2つの前記電池クラスタの第2平均温度間の差を示す第2温度差を取得することと、
各前記第2温度差が第2設定値以下であることに応じて、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることを決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記電池エネルギー貯蔵システムが前記熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断することは、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、第2電池単体最高温度、第2電池単体最低温度、第2電池システム平均温度、電池システム最大温度差のうちの少なくとも1つを含む、前記電池エネルギー貯蔵システムの第2目標特徴を取得することと、
前記第2目標特徴、前記熱管理方式及び前記動作モードに基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが前記熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断することと、を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記熱管理方式は、自己循環管理を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置であって、
前記電池エネルギー貯蔵システムを監視して、前記電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び前記電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得する第1監視モジュールと、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記動作モードに基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定する処理モジュールと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるか否かを判断する第1判断モジュールと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する処理モジュールと、お含む、
ことを特徴とする電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置。
【請求項13】
電子デバイスであって、
メモリ、プロセッサ、および前記メモリに記憶され、前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサは、前記プログラムを実行する際に、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を実現する、
ことを特徴とする電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はコンピュータ技術分野に関し、特に電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法、装置及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギー貯蔵技術の経済性の向上に伴い、再生可能エネルギー発電、スマート電力網、エネルギーインターネット建設におけるエネルギー貯蔵技術の役割はますます重要になっているが、電池エネルギー貯蔵システムは現在エネルギー貯蔵技術を実現する主流の製品である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
電池エネルギー貯蔵システムは、一般的に複数の電池単体から構成され、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体は容量が大きく、電力が高いという特徴を持つことで、高電力密度を達成することができる。しかしながら、高電力密度の利点により、電池エネルギー貯蔵システムは放熱に対する要求が高いが、電池エネルギー貯蔵システム内部で電池単体の発熱が発生しやすいという問題がある。電池エネルギー貯蔵システムの温度を効果的に制御することにより、電池エネルギー貯蔵システムの使用寿命と安全性能を高めることができる。
【0004】
関連技術では、電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路における冷却液流量を分配することにより、電池エネルギー貯蔵システムにおける複数の電池単体の温度が平均温度に達する要求の制御を補助することができる。電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路をどのように制御するかは、非常に重要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、関連技術における技術的課題の少なくとも1つをある程度解決することを目的とする。
【0006】
本開示は電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び各電池単体の第1温度に基づいて、流量制御を必要とする目標電池クラスタを自動的に識別できるとともに、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量を効果的に制御し、電池クラスタ間の温度差を効果的に改善することができる電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法、装置及びデバイスを提案している。
【0007】
本開示の第1態様の実施例は、
前記電池エネルギー貯蔵システムを監視して、前記電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び前記電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得することと、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記動作モードに基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断することと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することと、を含む電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を提案している。
【0008】
本開示の実施例の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得し、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。これにより、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード及び各電池単体の第1温度に基づいて、流量制御が必要とする目標電池クラスタを自動的に識別することができるとともに、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量を効果的に制御し、電池クラスタ間の温度差を効果的に改善することができる。
【0009】
本開示の第2態様の実施例は、
前記電池エネルギー貯蔵システムを監視して、前記電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び前記電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得する第1監視モジュールと、
各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記動作モードに基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定する処理モジュールと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるか否かを判断する第1判断モジュールと、
前記電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各前記電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び前記熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、前記目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する処理モジュールと、お含む電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置を提案している。
【0010】
本開示の実施例の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置は、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得し、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。これにより、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード及び各電池単体の第1温度に基づいて、流量制御が必要とする目標電池クラスタを自動的に識別することができるとともに、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量を効果的に制御し、電池クラスタ間の温度差を効果的に改善することができる。
【0011】
本開示の第3態様の実施例は、メモリ、プロセッサ、およびメモリに記憶され、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを含み、前記プロセッサは、前記プログラムを実行する際に、本開示の第1態様の実施例に提案された電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を実現する電子デバイスを提案している。
【0012】
本開示の第4態様の実施例は、プロセッサによって実行されるとき、本開示の第1態様の実施例に提案された電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を実現するコンピュータプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提案している。
【0013】
本開示の第5態様の実施例は、その中の命令がプロセッサによって実行されるとき、本開示の第1態様の実施例に提案された電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を実行するコンピュータプログラム製品を提案している。
【0014】
本開示の追加の態様及び利点は、以下において部分的に説明され、部分的に以下の説明から明らかになるか、又は本開示の実践を通じて理解されるものになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の上記および/または追加の態様および利点は、以下添付図面に基づいく実施例の記載から明らかかつ容易に理解されるものになる。
【0016】
【
図1】は、本開示の実施例1に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法のフローチャートである。
【0017】
【
図2】は、本開示に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の概略図である。
【0018】
【
図3】は、本開示の実施例2に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法のフローチャートである。
【0019】
【
図4】は、本開示の実施例3に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法のフローチャートである。
【0020】
【
図5】は、本開示の実施例4に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法のフローチャートである。
【0021】
【
図6】は、本開示に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御システムの概略図である。
【0022】
【
図7】は、本開示の実施例5に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置の構造概略図である。
【0023】
【
図8】は、本開示の実施例を実施するために使用されることができる例示的な電子デバイスを示す模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施例を詳細に説明する。本実施例の例示は、最初から最後まで同一または類似の符号が同一または類似の要素、または同一または類似の機能を有する要素を表す図面に示されている。以下、添付図面を参照して説明する実施例は、本開示を説明するための例示的なものであり、本開示への制限とは理解できない。
【0025】
電池エネルギー貯蔵システムの内部は複数の電池クラスタで並列に構成され、各電池クラスタは複数の電池モジュールで構成されている。電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路を制御する時に、液冷管路の冷却液流量は通常、電池平均温度の要求に応じて液冷管路における冷却液流量の分配を行う。しかし、電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路は電池モジュールの完全配置及び電池状態の一致に基づいて行う平均温度設計であるため、異なるユーザーの電池エネルギー貯蔵システムの容量に対するカスタム化要求、例えば、ある電池クラスタに対して単一または複数の電池モジュールの配置を減少する必要がある、あるいは電池エネルギー貯蔵システムを拡張する必要があるなど、に直面する場合、各電池クラスタの冷凍または放熱に対する要求は一致しなくなることにより、設計された液冷管路における流量分配が電池単体の平均温度に影響を与えることになる。
【0026】
上記の問題に対して、本開示は電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法、装置及びデバイスを提案した。
【0027】
以下、図面を参照して、本開示の実施例に係る電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法、装置及びデバイスについて説明する。
【0028】
図1は、本開示の実施例1に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法のフローチャートである。
【0029】
本開示の実施例は、電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法が電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置に配置されていることを例に挙げて説明し、この電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置は、電子デバイスが電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御機能を実行できるように、任意の電子デバイスに適用することができる。
【0030】
ここで、電子デバイスは計算能力を有する任意のデバイスであってもよく、例えばパソコン(Personal Computer、PCと略称)、モバイル端末、サーバなどであってもよく、モバイル端末は、例えば、携帯電話、タブレット、パーソナルデジタルアシスタント、ウェアラブルデバイスなどの各種オペレーティングシステム、タッチスクリーン、および/またはディスプレイを備えたハードウェアデバイスであってもよい。
【0031】
図1に示すように、この電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、以下のステップを含んても良い。
【0032】
ステップ101では、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得する。
【0033】
本開示の実施例において、電池エネルギー貯蔵システムの電池クラスタの数は1つに限定されないが、本開示はこれに限定されない。
【0034】
本開示の実施例において、電池エネルギー貯蔵システムにおける各電池クラスタは、複数の電池単体を含んても良い。なお、各電池クラスタに含まれる電池単体の数は同一であってもよいし、異なっていてもよいが、本開示はこれに限定されない。
【0035】
本開示の実施例において、動作モードは、静置モード、充電モード、放電モードを含んても良い。したがって、電池エネルギー貯蔵システムの動作モードは、静置モードであってもよいし、充電モードであってもよいし、放電モードであってもよい。
【0036】
本開示の実施例において、電池エネルギー貯蔵システムを監視することで、電池エネルギー貯蔵システムの動作モードを取得し、電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタのいずれか1つの電池単体の第1温度を取得することができる。
【0037】
ステップ102では、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断する。
【0038】
本開示の実施例において、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断することができる。
【0039】
ステップ103では、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。
【0040】
本開示の実施例において、いずれか1つの電池クラスタは対応する液冷管路分岐の流量制御弁を有してもよい。
【0041】
一例として、電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路を
図2に示す。
図2に示すように、図中の21は液冷ユニット、図中の22は液冷出水管路、図中の23は液冷戻し水管路、図中の24は電池モジュール(各電池モジュールは複数の電池単体を含む)、図中の25は1#電池クラスタ、図中の26は2#電池クラスタ、図中の27は3#電池クラスタ、図中の28は4#電池クラスタ、図中の29は4#電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁である。
【0042】
本開示の実施例において、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要がある場合、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、流量制御が必要とする目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することができる。
【0043】
本開示の実施例の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得し、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。これにより、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード及び各電池単体の第1温度に基づいて、流量制御が必要とする目標電池クラスタを自動的に識別することができるとともに、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量を効果的に制御し、電池クラスタ間の温度差を効果的に改善することができる。
【0044】
本開示の上記実施例において、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度および動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定する方法を明確に説明するために、本開示はまた電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を提案している。
【0045】
図3は、本開示の実施例2に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法のフローチャートである。
【0046】
図3に示すように、この電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、以下のステップを含んても良い。
【0047】
ステップ301では、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得する。
【0048】
ステップ301の実行プロセスは、本開示のいずれか1つの実施例の実行プロセスを参照可能であるため、ここでは説明を省略する。
【0049】
ステップ302では、各電池クラスタ中の複数の電池単体の第1温度に基づいて、第1電池単体最高温度、第1電池単体最低温度、第1電池システム平均温度、電池システム最小温度差のうちの少なくとも1つを含む、電池エネルギー貯蔵システムの第1目標特徴を取得する。
【0050】
本開示の実施例において、第1電池単体最高温度は、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体の第1温度の最大値を示しても良い。
【0051】
本開示の実施例において、第1電池単体最低温度は、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体の第1温度の最小値を示しても良い。
【0052】
本開示の実施例において、第1電池システム平均温度は、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体の第1温度の平均値を示しても良い。
【0053】
本開示の実施例において、電池システム最小温度差は、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体間の最小温度差を示しても良い。
【0054】
本開示の実施例において、各電池クラスタにおける複数の電池単体の第1温度に基づいて、第1電池単体最高温度、第1電池単体最低温度、第1電池システム平均温度、電池システム最小温度差のうちの少なくとも1つを含む、電池エネルギー貯蔵システムの第1目標特徴を取得することができる。
【0055】
ステップ303では、第1目標特徴及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があるかどうかを判断する。
【0056】
本開示の実施例において、第1目標特徴及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があるかどうかを判断することができる。
【0057】
1つの可能な実施形態として、第1目標特徴及び動作モードに基づいて、前記電池エネルギー貯蔵システムが第1設定条件を満たすかどうかを判断することができ、電池エネルギー貯蔵システムが設定条件を満たす場合、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定することができる。
【0058】
本開示の実施例において、第1設定条件は、予め設定されていても良い。
【0059】
一例として、異なる動作モードにおける第1設定条件を表1に示す。
【0060】
【0061】
表1に示すように、電池エネルギー貯蔵システムの動作モードが静置モードである場合、電池エネルギー貯蔵システムが第1電池単体最低温度が-20℃以下であり、かつ第1電池システム平均温度が-10℃以下であるか、または、第1電池単体最高温度が45℃以上であり、かつ第1電池システム平均温度が35℃以上であるか、または、電池システム最小温度差が15℃以上であることを満たす場合、電池エネルギー貯蔵システムは熱管理をオンにする必要があることを決定することができる。
【0062】
電池エネルギー貯蔵システムの動作モードが充電モードである場合、電池エネルギー貯蔵システムが第1電池単体最低温度が10℃以下であり、かつ第1電池システム平均温度が20℃以下であるか、または、第1電池単体最高温度が45℃以上であり、かつ第1電池システム平均温度が35℃以上であるか、または、電池システム最小温度差が15℃以上であることを満たす場合、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定することができる。
【0063】
電池エネルギー貯蔵システムの動作モードが放電モードである場合、電池エネルギー貯蔵システムが第1電池単体最低温度が5℃以下であり、かつ第1電池システム平均温度が15℃以下であるか、または、第1電池単体最高温度が45℃以上であり、かつ第1電池システム平均温度が35℃以上であるか、または、電池システム最小温度差が15℃以上であることを満たす場合、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定することができる。
【0064】
なお、上記の異なる動作モードにおける第1設定条件の設定は例示的なものにすぎず、実際の応用において、必要に応じて異なる動作モードにおける第1設定条件を設定することができ、本開示はこれに限定されない。
【0065】
ステップ304では、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断する。
【0066】
なお、本開示では、熱管理方式は、加熱管理、または冷却管理、または自己循環管理とすることができる。
【0067】
本開示の実施例において、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定することができる。
【0068】
1つの可能な実施形態として、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムが満たす第1設定条件及び電池エネルギー貯蔵システムの動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定することができる。
【0069】
上記の例を用いて説明する。異なる動作モード及び第1設定条件の下で、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を表2に示す。
【0070】
【0071】
なお、上記の異なる動作モード及び第1設定条件の下で、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式の例は例示的なものにすぎず、実際の応用において、必要に応じてオンにする熱管理方式を設定することができ、本開示はこれに限定されない。
【0072】
本開示の実施例において、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断することもできる。
【0073】
ステップ305では、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。
【0074】
ステップ305の実行プロセスは、本開示のいずれか1つの実施例の実行プロセスを参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0075】
本開示の実施例に係る電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、各電池クラスタにおける複数の電池単体の第1温度に基づいて、第1電池単体最高温度、第1電池単体最低温度、第1電池システム平均温度、電池システム最小温度差のうちの少なくとも1つを含む、電池エネルギー貯蔵システムの第1目標特徴を取得し、目標特徴及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があるかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定する。これにより、電池エネルギー貯蔵システムの第1目標特徴及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を効果的に決定することができる。
【0076】
本開示のいずれか1つの実施例において、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかをどのように判断するかを明確に説明するために、本開示はまた電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を提案する。
【0077】
図4は、本開示の実施例3に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法のフローチャートである。
【0078】
図4に示すように、この電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、以下のステップを含んても良い。
【0079】
ステップ401では、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得する。
【0080】
ステップ402では、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定する。
【0081】
ステップ401~ステップ402の実行プロセスは、本開示のいずれか1つの実施例の実行プロセスを参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0082】
ステップ403では、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第1温度に基づいて、電池クラスタの第1平均温度を決定する。
【0083】
本開示の実施例において、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第1温度に基づいて、電池クラスタの第1平均温度を決定することができる。例えば、電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を加重平均して、電池クラスタの第1平均温度を取得ことができる。
【0084】
ステップ404では、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断する。
【0085】
1つの可能な実施形態として、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタの第1平均温度間の差を示す第1温度差が第1設定値以上である第1電池クラスタ対が存在するかどうかを判断することができ、電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタ対が存在することに応じて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることを決定することができる。
【0086】
本開示の実施例において、第1設定値は、予め設定されていてもよく、例えば、10℃、11℃などであってもよく、本開示はこれに限定されない。
【0087】
本開示の実施例において、第1電池クラスタ対における第1電池クラスタの第1温度差は、第1設定値以上であってもよい。
【0088】
ここで、第1電池クラスタは、第1電池クラスタ対における電池クラスタであってもよい。
【0089】
ここで、第1温度差は、第1電池クラスタの第1平均温度間の差を示してもよい。なお、第1温度差は、第1電池クラスタの第1平均温度間の差であってもよく、第1電池クラスタの第1平均温度間の差の絶対値であってもよく、本開示はこれに限定されない。
【0090】
したがって、本開示では、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタ対が存在するかどうかを判断することができ、電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタ対が存在する場合、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることを決定することができる。
【0091】
ステップ405では、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。
【0092】
ステップ405の実行プロセスは、本開示のいずれか1つの実施例の実行プロセスを参照可能であるため、ここでは説明を省略する。
【0093】
熱管理方式が加熱管理であることを決定した場合、本開示の実施例の1つの可能な実施形態では、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、各電池クラスタから第1平均温度が最も大きい目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することができる。
【0094】
一例として、熱管理方式が加熱管理であることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があると仮定すれば、電池エネルギー貯蔵システムは、第1平均温度がaである電池クラスタ1、第1平均温度がbである電池クラスタ2、第1平均温度がcである電池クラスタ3、及び第1平均温度がdである電池クラスタ4を含み、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、各電池クラスタから第1平均温度が最も大きい目標電池クラスタを決定することができ、例えば、第1平均温度が最も大きい目標電池クラスタが電池クラスタ2であることを決定した場合、その目標電池クラスタである電池クラスタ2に対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することができる。
【0095】
熱管理方式が冷却管理であることを決定した場合、本開示の実施例の1つの可能な実施形態では、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、各電池クラスタから第1平均温度が最も小さい目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。
【0096】
一例として、熱管理方式が冷却管理であることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があると仮定すれば、電池エネルギー貯蔵システムは、第1平均温度がaである電池クラスタ1、第1平均温度がbである電池クラスタ2、第1平均温度がcである電池クラスタ3、及び第1平均温度がdである電池クラスタ4を含み、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、各電池クラスタから第1平均温度が最も小さい目標電池クラスタを決定することができ、例えば、第1平均温度が最も小さい目標電池クラスタが電池クラスタ4であることを決定した場合、その目標電池クラスタである電池クラスタ4に対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することができる。
【0097】
熱管理方式が自己循環管理であることを決定した場合、本開示の実施例の1つの可能な実施形態では、電池エネルギー貯蔵システムは後続の流量制御を実行する必要はない。
【0098】
これにより、電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の有効な制御を実現することができる。
【0099】
本開示の実施例の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第1温度に基づいて、電池クラスタの第1平均温度を決定し、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断する。これにより、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるか否かの判断を実現することができる。
【0100】
目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁した後、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池クラスタの温度の変化に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムの目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁が閉弁するかどうかを決定することも理解できる。次に、
図4を用いて、上記のプロセスについて詳細に説明する。
【0101】
図5は、本開示の実施例4に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法のフローチャートである。
【0102】
図5に示すように、この電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、以下のステップを含んても良い。
【0103】
ステップ501では、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得する。
【0104】
ステップ502では、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断する。
【0105】
ステップ503では、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。
【0106】
ステップ501~ステップ503の実行プロセスは、本開示のいずれか1つの実施例の実行プロセスを参照可能であるため、ここでは説明を省略する。
【0107】
ステップ504では、引き続き電池エネルギー貯蔵システムを監視して、エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第2温度を取得する。
【0108】
本開示の実施例において、引き続き電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第2温度を取得することができる。
【0109】
ステップ505では、各電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断する。
【0110】
熱管理方式が加熱管理または冷却管理である場合、可能な1つの実施形態として、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、電池クラスタの第2平均温度を決定し、各電池クラスタの第2平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断する。
【0111】
本開示の実施例において、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、電池クラスタの第2平均温度を決定することができ、例えば、電池クラスタの複数の電池単体の第2温度を加重平均して、電池クラスタの第2平均温度を取得することができる。
【0112】
本開示の実施例において、各電池クラスタの第2平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断することができる。
【0113】
1つの可能な実施形態として、いずれか2つの電池クラスタに対して、いずれか2つの電池クラスタの第2平均温度に基づいて、いずれか2つの電池クラスタの第2平均温度間の差を示す第2温度差を取得することができ、各第2温度差が第2設定値以下であることに応じて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることを決定する。
【0114】
なお、第2温度差は、いずれか2つの電池クラスタの第2平均温度間の差であってもよく、またはいずれか2つの電池クラスタの第2平均温度間の差の絶対値であってもよく、本開示はこれに限定されない。
【0115】
本開示の実施例において、第2設定値は、予め設定されていてもよく、例えば、5℃、6℃などであってもよく、本開示はこれに限定されない。
【0116】
本開示の実施例において、いずれか2つの電池クラスタに対して、いずれか2つの電池クラスタの第2平均温度に基づいて、第2温度差を取得することができ、各第2温度差が第2設定値以下である場合、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることを決定することができる。
【0117】
熱管理方式が自己循環管理であることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要がない場合、対応的に、電池エネルギー貯蔵システムも流量制御のオフを実行する必要がないことを理解できる。
【0118】
ステップ506では、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることに応じて、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を閉弁し、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断する。
【0119】
本開示の実施例において、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があると判断した場合、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を閉弁し、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断することができる。
【0120】
電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかをどのように判断するかを明確に説明するために、本開示の実施例の1つの可能な実施形態では、各電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、第2電池単体最高温度、第2電池単体最低温度、第2電池システム平均温度、電池システム最大温度差のうちの少なくとも1つを含む、電池エネルギー貯蔵システムの第2目標特徴を取得することができ、第2目標特徴、熱管理方式及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断する。
【0121】
本開示の実施例において、第2電池単体最高温度は、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体の第2温度の最大値を示しても良い。
【0122】
本開示の実施例において、第2電池単体最低温度は、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体の第2温度の最小値を示しても良い。
【0123】
本開示の実施例において、第2電池システム平均温度は、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体の第2温度の平均値を示しても良い。
【0124】
本開示の実施例において、電池システム最大温度差は、電池エネルギー貯蔵システムにおける電池単体間の最大温度差を示しても良い。
【0125】
したがって、本開示では、各電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、第2電池単体最高温度、第2電池単体最低温度、第2電池システム平均温度、電池システム最大温度差のうちの少なくとも1つを含む、電池エネルギー貯蔵システムの第2目標特徴を取得することができる。
【0126】
本開示の実施例において、第2目標特徴、熱管理方式及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断することができる。
【0127】
1つの可能な実施例として、熱管理方式及び動作モードに基づいて、熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件を決定することができ、第2目標特徴に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件を満たすかどうかを判断することができ、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件を満たす場合、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があることを決定することができる。
【0128】
本開示の実施例において、第2設定条件は、予め設定されていてもよい。
【0129】
本開示の実施例において、熱管理方式及び動作モードとは、対応する第2設定条件を有し、熱管理方式、動作モード及び第2設定条件の間の対応関係を予め確立しておくことができるため、熱管理方式及び動作モードを決定した後、上記対応関係を照会することにより、熱管理方式及び動作モードとに対応する第2設定条件を決定することができる。
【0130】
一例として、熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件を表3に示す。
【0131】
【0132】
なお、上記の熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件の例は例示的なものにすぎず、実際の応用において、必要に応じて熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件を設定することができ、本開示はこれに限定されない。
【0133】
一例として、動作モードが充電モード、熱管理モードが冷却管理であると仮定すれば、上記の動作モード及び熱管理モードに基づいて、対応する第2設定条件は第2電池単体最高温度が35℃以下で、第2電池システム平均温度が25℃以下であることを決定することができ、第2目標特徴に基づいて電池エネルギー貯蔵システムがこの第2設定条件を満たすと判断した場合、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があることを決定することができる。
【0134】
ステップ507では、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があることに応じて、熱管理方式をオフにする。
【0135】
本開示の実施例において、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要がある場合、熱管理方式をオフにすることができる。
【0136】
本開示の実施例の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、引き続き電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第2温度を取得し、各電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることに応じて、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁をオフにし、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があることに応じて、熱管理方式をオフにする。これにより、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、熱管理方式及び各電池単体の第2温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路分岐の流量を効果的に制御することができる。
【0137】
本開示の上記実施例を明確に説明するために、以下に例に基づいて詳細に説明する。
【0138】
1つの応用場面として、本開示の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御システムに適用して例示し、この電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御システムは
図6に示すように、液冷ユニット、BAU(Battery Array Unit、電池アレイ制御ユニット)、BCU(Battery Control Unit、電池クラスタ制御ユニット)、及びBMU(Battery Management Unit、電池管理ユニット)を含んても良い。
【0139】
まず、電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御システムは、BAUを介して電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得することができ、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度に基づいて、Tmax1(本開示では第1電池単体最高温度と記す)、Tmin1(本開示では第1電池単体最低温度と記す)、Tavg1(本開示では第1電池システム平均温度と記す)、Tdiff-min(本開示では電池システム最小温度差と記す)を決定する。
【0140】
次に、上記Tmax1、Tmin1、Tavg1、Tdiff-minに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが第1設定条件を満たすかどうかを判断することができ、表1に示すように、第1設定条件を満たす場合、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定し、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード及び満たす第1設定条件に基づいて、表2に示すように、オンにする熱管理方式を決定することができる。
【0141】
熱管理をオンにする過程で、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第1温度に基づいて、BAU計算によって電池クラスタのTc-avg1(本開示では第1平均温度と記す)を取得することができ、各電池クラスタのTc-avg1に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタのTc-avg1間の差を示す第1温度差が第1設定値(例えば10℃)以上である第1電池クラスタ対が存在するかどうかを判断することができ、電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタ対が存在することに応じて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることを決定することができる。
【0142】
そして、熱管理方式が加熱管理であることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、BAUは各電池クラスタのTc-avg1に基づいて、各電池クラスタからTc-avg1が最も大きい目標電池クラスタを決定することができ、CAN(Controller Area Network、コントローラエリアネットワーク)指令をBCUに送り、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することができる。
熱管理方式が冷却管理であることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、BAUは各電池クラスタのTc-avg1に基づいて、各電池クラスタからTc-avg1が最も小さい目標電池クラスタを決定することができ、CAN指令をBCUに送り、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁することができる。
【0143】
熱管理方式が自己循環管理であることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムは後続の流量制御を実行する必要がない。
【0144】
上記に対応して、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁した後、引き続き電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第2温度を取得することができ、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、BAU計算により電池クラスタのTc-avg2(本開示では第2平均温度と記す)を取得することができ、いずれか2つの電池クラスタに対して、いずれか2つの電池クラスタのTc-avg2に基づいて、いずれか2つの電池クラスタのTc-avg2の差を示す第2温度差を取得することができ、各第2温度差が第2設定値(例えば5℃)以下である場合、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることを決定することができる。
【0145】
次に、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることに応じて、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を閉弁し、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断することができる。
【0146】
具体的には、各電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、BAU計算によりTmax2(本開示では第2電池単体最高温度と記す)、Tmin2(本開示では第2電池単体最低温度と記す)、Tavg2(本開示では第2電池システム平均温度と記す)、Tdiff-max(本開示では電池システム最大温度差と記す)を取得し、熱管理方式及び動作モードに基づいて、熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件を決定し、表3に示すように、第2目標特徴に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件を満たすかどうかを判断することができ、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式及び動作モードに対応する第2設定条件を満たす場合、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があることを決定することができる。
【0147】
最後に、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があることに応じて、熱管理方式をオフにする。
【0148】
なお、熱管理方式が自己循環管理であることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムは流量制御のオンを実行する必要がなく、これに対応して、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要もなく、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があると判断した場合のみ、対応する熱管理方式をオフにすればいい。
【0149】
本開示の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、異なる電池クラスタ間の温度差の問題を効果的に解決できるとともに、熱管理のオン時間を短縮し、熱管理効率の向上、電池エネルギー貯蔵システムの消費電力の低減、エネルギー変換効率の向上を補助することができる。
【0150】
以上より、本開示の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法は、液冷管路分岐の流量分配へのリアルタイム制御を通じて、加熱中の昇温が速すぎる、または冷凍中の降温が速すぎる目標電池クラスタを判断することができるとともに、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量を下げ、電池システム全体における電池クラスタ間の温度差を改善し、熱管理時間を効果的に短縮することができる。
【0151】
上記
図1乃至
図5の実施例に提供される電池エネルギー貯蔵システム液冷管路の制御方法に対応して、本開示はさらに電池エネルギー貯蔵システム液冷管路の制御装置を提供する。本開示の実施例に提供される電池エネルギー貯蔵システム液冷管路の制御装置は、上記
図1乃至
図5の実施例に提供される電池エネルギー貯蔵システム液冷管路の制御方法に対応しているため、電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法の実施形態は、本開示の実施例に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置にも適用され、本開示の実施例において詳細に説明しない。
【0152】
図7は、本開示の実施例5に提供される電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置の構造概略図である。
【0153】
図7に示すように、この電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置700は、第1監視モジュール701、決定モジュール702、第1判断モジュール703、および処理モジュール704を含んても良い。
【0154】
ここで、第1監視モジュール701は、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得する。
【0155】
決定モジュール702は、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定するためのものである。
【0156】
第1判断モジュール703は、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるか否かを判断する。
【0157】
処理モジュール704は、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。
【0158】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、決定モジュール702は、各電池クラスタにおける複数の電池単体の第1温度に基づいて、第1電池単体最高温度、第1電池単体最低温度、第1電池システム平均温度、電池システム最小温度差のうちの少なくとも1つを含む、電池エネルギー貯蔵システムの第1目標特徴を取得し、第1目標特徴及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があるかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理をオンにする必要があることを決定した場合、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定する。
【0159】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、判断モジュール703は、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第1温度に基づいて、電池クラスタの第1平均温度を決定し、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断する。
【0160】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、判断モジュール702は、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタの第1平均温度間の差を示す第1温度差が第1設定値以上である第1電池クラスタ対が存在するかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムに第1電池クラスタ対が存在することに応じて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることを決定する。
【0161】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、熱管理方式は加熱管理を含み、処理モジュール704は、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、各電池クラスタの中から第1平均温度が最も大きい目標電池クラスタを決定するために、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。
【0162】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、熱管理方式は冷却管理を含み、処理モジュール704は、各電池クラスタの第1平均温度に基づいて、各電池クラスタから第1平均温度が最も小さい目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。
【0163】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、この電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置700は、
引き続き電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第2温度を取得する第2監視モジュールと、
各電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断する第2判断モジュールと、
電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることに応じて、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を閉弁するための第1オフモジュールと、
電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断する第3判断モジュールと、
電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があることに応じて、熱管理方式をオフにする第2オフモジュールと、をさらに含んても良い。
【0164】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、熱管理方式は、加熱管理または冷却管理を含み、第2判断モジュールは、いずれか1つの電池クラスタに対して、電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、電池クラスタの第2平均温度を決定し、各電池クラスタの第2平均温度に基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があるかどうかを判断する。
【0165】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、第2判断モジュールは、いずれか2つの電池クラスタに対して、いずれか2つの電池クラスタの第2平均温度に基づいて、いずれか2つの電池クラスタの第2平均温度間の差を示す第2温度差を取得し、各第2温度差が第2設定値以下であることに応じて、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオフを実行する必要があることを決定する。
【0166】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、第2判断モジュールは、各電池クラスタの複数の電池単体の第2温度に基づいて、第2電池単体最高温度、第2電池単体最低温度、第2電池システム平均温度、電池システム最大温度差のうちの少なくとも1つを含む、電池エネルギー貯蔵システムの第2目標特徴を取得し、第2目標特徴、熱管理方式及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムが熱管理方式をオフにする必要があるかどうかを判断する。
【0167】
本開示の実施例の1つの可能な実施例において、熱管理方式は自己循環管理を含む。
【0168】
本開示の実施例の電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御装置は、電池エネルギー貯蔵システムを監視して、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード、及び電池エネルギー貯蔵システムのいずれか1つの電池クラスタの複数の電池単体の第1温度を取得し、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び動作モードに基づいて、電池エネルギー貯蔵システムがオンにする熱管理方式を決定し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があるかどうかを判断し、電池エネルギー貯蔵システムが流量制御のオンを実行する必要があることに応じて、各電池クラスタの複数の電池単体の第1温度及び熱管理方式に基づいて、目標電池クラスタを決定し、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量制御弁を開弁する。これにより、電池エネルギー貯蔵システムの動作モード及び各電池単体の第1温度に基づいて、流量制御が必要とする目標電池クラスタを自動的に識別することができるとともに、目標電池クラスタに対応する液冷管路分岐の流量を効果的に制御し、電池クラスタ間の温度差を効果的に改善することができる。
【0169】
上記実施例を実現するために、本発明は、メモリ、プロセッサ、およびメモリに記憶され、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムをさらに含み、前記プロセッサは、前記プログラムを実行する際に、本発明の前記いずれか1つの実施例に提案された電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を実現する電子デバイスを提案している。
【0170】
上記実施例を実現するために、本発明は、さらに、プロセッサによって実行されるとき、本発明の前記いずれか1つの実施例に提案された電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を実現するコンピュータプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提案している。
【0171】
上記実施例を実現するために、本発明は、さらに、その中の命令がプロセッサによって実行されるとき、本発明の前記いずれか1つの実施例に提案された電池エネルギー貯蔵システムの液冷管路の制御方法を実行するコンピュータプログラム製品を提案している。
【0172】
本発明の実施例によれば、本発明は、さらに、電子デバイス、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【0173】
図8に示すように、電子デバイス12は汎用コンピューティングデバイスとして表現される。電子デバイス12のコンポーネントは、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニット16、システムメモリ28、異なるシステムコンポーネント(システムメモリ28および処理ユニット16を含む)を接続するバス18を含んても良いが、これに限定されない。
【0174】
バス18は、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、グラフィカルアクセラレーションポート、プロセッサ、または複数のバス構造のうちの任意のバス構造を使用するローカルバスを含む、いくつかのクラスのバス構造のうちの1つまたは複数を表す。例えば、これらのアーキテクチャには、産業標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、以下、ISAと略称)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(Micro Channel Architecture、以下、MACと略称)バス、拡張ISAバス、ビデオ電子規格協会(Video Electronics Standards Association、以下、VESAと略称)ローカルバス及び周辺コンポーネント相互接続(Peripheral Component Interconnection、以下、PCIと略称)バスを含むが、これに限定されない。
【0175】
電子デバイス12は、典型的には、複数のコンピュータシステム可読媒体を含む。これらの媒体は、揮発性媒体、不揮発性媒体、移動可能及び移動不可媒体を含む、電子デバイス12によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよい。
【0176】
メモリ28は、揮発性メモリの形態のコンピュータシステム可読媒体、例えば、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、以下、RAMと略称)30および/またはキャッシュメモリ32を含んても良い。電子デバイス12は、他の移動可能/移動不可、揮発性/不揮発性のコンピュータシステム記憶媒体をさらに含んても良い。例としては、記憶システム34は、移動不可、不揮発性の磁気媒体(
図8には示されていないが、通常は「ハードディスクドライブ」と呼ばれる)の読み書きに使用されることができる。
図8には示されていないが、移動可能不揮発性ディスク(例えば、「フロッピーディスク」)に対して読み書きを行うためのディスクドライブ、および移動可能不揮発性光ディスク(例えば、光ディスク読み取り専用メモリ(Compact Disc Read Only Memory、以下、CD-ROMと略称)、デジタル多機能読み取り専用ディスク(Digital Video Disc Read Only Memory、以下、DVD-ROMと略称)または他の光媒体に対して読み書きを行うための光ディスクドライブを提供することができる。これらの場合、各ドライブは、1つまたは複数のデータメディアインタフェースを介してバス18に接続することができる。メモリ28は、本発明の各実施例の機能を実行するように配置されたプログラムモジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含んても良い。
【0177】
プログラムモジュール42のセット(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティ40は、例えばメモリ28に格納されることができ、そのようなプログラムモジュール42は、オペレーティングシステム、1つまたは複数のアプリケーション、その他のプログラムモジュール、およびプログラムデータを含むが、これらに限定されない。これらの例のそれぞれまたはいくつかの組み合わせには、ネットワーク環境の実現が含まれることがある。プログラムモジュール42は、通常、本発明で説明された実施例における機能および/または方法を実行する。
【0178】
電子デバイス12は、1つまたは複数の外部デバイス14(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ24など)と通信可能であり、また、ユーザが電子デバイス12と対話できるようにする1つまたは複数のデバイスと通信可能であり、および/または、電子デバイス12が1つまたは複数の他のコンピューティングデバイスと通信できるようにする任意のデバイス(例えば、ネットワークカード、モデムなど)と通信可能である。この通信は、入出力(I/O)インタフェース22を介して行うことができる。また、電子デバイス12は、ネットワークアダプタ20を介して1つまたは複数のネットワーク(例えばローカルエリアネットワーク(Local Area Network、以下、LANと略称)、ワイドエリアネットワーク(Wide Area Network、以下、WANと略称)、および/またはパブリックネットワーク(例えば、インターネット)と通信可能である。図面に示するように、ネットワークアダプタ20は、バス18を介して電子デバイス12の他のモジュールと通信する。図示していないが、マイクロコード、デバイスドライブ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、およびデータバックアップストレージシステムなどを含むが、これらに限定されない、他のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールを電子デバイス12と組み合わせて使用することができることを理解すべきである。
【0179】
処理ユニット16は、システムメモリ28に記憶されたプログラムを実行することにより、上記実施例で説明した方法など、様々な機能アプリケーションやデータ処理を実行する。
【0180】
本明細書の記載において、参照用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、または「いくつかの例」などの記載は、その実施例または例に基づいて説明された具体的な特徴、構造、材料、または特徴が本発明の少なくとも1つの実施例または例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の模式的な表現は、必ずしも同じ実施例または例を対象としない。そして、記載された具体的な特徴、構造、材料、または特徴は、いずれか1つまたは複数の実施例または例において適切な方法で結合することができる。さらに、矛盾しない場合、当業者は、本明細書に記載された異なる実施例または例、および異なる実施例または例の特徴を組み合わせることができる。
【0181】
さらに、用語「第1」、「第2」は説明目的のためだけに使用され、相対的な重要性を示したり暗示したり、あるいは示された技術的特徴の数を暗黙的に示したりするとは理解できない。したがって、「第1」、「第2」を規定する特徴は、少なくとも1つの特徴を明示的または暗黙的に含んても良い。本発明の記載において、「複数」は、特に具体的な限定がない限り、少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどを意味する。
【0182】
フローチャートまたはここで他の方法で説明されるいかなるプロセスまたは方法の説明は、1つまたは複数のカスタム論理機能またはプロセスを実現するためのステップを含む実行可能な命令のコードのモジュール、フラグメントまたは部分を表すと理解することができ、本発明の好ましい実施形態の範囲は、図示または説明された順序ではなく、係る機能に従って基本的に同時であるか、または逆の順序で機能を実行することを含む別の実現を含む。これは、本発明の実施例の当業者に理解されるべきである。
【0183】
フローチャートに示される、またはここで他の方法で説明される論理および/またはステップ、例えば、論理機能を実現するために使用される実行可能な命令のシーケンスリストと考えられ、任意のコンピュータ可読媒体に具体的に実現して、命令実行システム、装置またはデバイス(例えば、コンピュータベースのシステム、プロセッサを含むシステム、または命令実行システム、装置、またはデバイスから命令を取得して実行する他のシステム)に使用され、またはこれらの命令実行システム、装置、またはデバイスと組み合わせて使用することができる。本明細書に関して、「コンピュータ可読媒体」は、記憶、通信、伝播、または送信プログラムを含んで命令実行システム、装置またはデバイス、またはこれらの命令実行システム、装置またはデバイスと組み合わせて使用する任意の装置であってもよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(非限定リスト)は、1つまたは複数の配線を有する電気接続部(電子装置)、携帯型コンピュータディスクボックス(磁気デバイス)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能編集可能読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ装置、および携帯型光ディスク読み取り専用メモリ(CDROM)を含む。さらに、コンピュータ可読媒体は、前記プログラムを印刷することができる紙または他の適切な媒体であってもよい。それは、例えば、紙または他の媒体を光学的に走査し、次に編集、翻訳、または必要に応じて他の適切な方法で処理して電子的に前記プログラムを取得し、そしてコンピュータメモリに記憶することができるためである。
【0184】
本発明の各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで実現可能であることを理解されるべきである。上記実施形態において、複数のステップまたは方法は、メモリに記憶され、適切な命令実行システムによって実行されるソフトウェアまたはファームウェアを用いて実現することができる。例えば、ハードウェアで実現されると、別の実施形態と同様に、データ信号に論理機能を実現するための論理ゲート回路を有する離散論理回路、適切な組み合わせ論理ゲート回路を有する専用集積回路、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など、当技術分野で周知の技術のいずれかまたはそれらの組み合わせで実現されることができる。
【0185】
当業者は、上記実施例の方法を実現するためのステップの全部または一部が、コンピュータ可読記憶媒体に格納され得るプログラムによって関連するハードウェアを指示して完成され、実行の時、方法実施例のステップの1つまたはそれらの組み合わせを含むことを理解することができる。
【0186】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理モジュールに集積されていてもよいし、各ユニットが単独で物理的に存在していてもよいし、2つ以上のユニットが1つのモジュールに集積されていてもよい。上記集積されたモジュールは、ハードウェアの形で実現されてもよいし、ソフトウェア機能モジュールの形で実現されてもよい。前記集積されたモジュールがソフトウェア機能モジュールとして実現され、独立した製品として販売または使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されることもできる。
【0187】
上記記憶媒体は、読み取り専用メモリ、磁気ディスク、または光ディスクなどであってもよい。以上、本発明の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示的なものであり、本発明に対する制限とは理解できず、当業者は本発明の範囲内で上記実施例を変更、修正、置換、および変形可能であることを理解できる。