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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146730
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】車載能力判定システム及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   G01M 17/007 20060101AFI20241004BHJP
   B60R 16/023 20060101ALI20241004BHJP
   G06F 11/30 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
G01M17/007 J
B60R16/023 P
G06F11/30 189
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023207931
(22)【出願日】2023-12-08
(31)【優先権主張番号】18/194,516
(32)【優先日】2023-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521042770
【氏名又は名称】ウーブン・バイ・トヨタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】マリオ フレイタス
(72)【発明者】
【氏名】ロハン フェア
(72)【発明者】
【氏名】ジェローム ペールータバッス
(72)【発明者】
【氏名】関谷 岳史
(72)【発明者】
【氏名】ニック チジョフ
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン リンクィスト
(72)【発明者】
【氏名】ビニット テア
(72)【発明者】
【氏名】エリック ステゴール
(72)【発明者】
【氏名】カリヤニ オルガンティ
(72)【発明者】
【氏名】パース パテル
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン チョア
(72)【発明者】
【氏名】ニック ホリ
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GB08
5B042MA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】車載リソースの効率的な使用の改善を助ける、車載能力判定システム及び使用方法。
【解決手段】車両からデータを要求する方法は、車載システムの能力を判定することを含み、能力は、処理容量、メモリ容量またはセンサ能力の少なくとも一つを含む。この方法は、ルールを受信することをさらに含み、ルールは、データ収集要求を含む。この方法は、車載システムの能力がデータ収集要求を満たすことができるか否かを判定することをさらに含む。この方法は、車載システムの能力がデータ収集要求を満たすことができないとの判定に応じてルールを破棄することをさらに含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両からデータを要求する方法であって、
車載システムの能力を判定し、前記能力は、処理容量、メモリ容量またはセンサ能力の少なくとも一つを含み、
ルールを受信し、前記ルールは、データ収集要求を含み、
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定し、
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて前記ルールを破棄する、
ことを含む方法。
【請求項2】
前記データ収集要求は、
第1のセンサからのデータ収集の要求、
センサデータの収集期間、及び、
前記センサデータについての処理の要求を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かの判定は、前記車載システムが前記データ収集要求の何れかの部分を満たすことができないとの判定に応じて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないと判定することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて警告を生成することをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かの判定は、前記ルールと関連するユーザの識別情報に基づく、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かの判定は、前記ルールと関連して受け取られた料金に基づく、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるとの判定に応じて、
前記ルールと関連するトリガイベントを検出し、
前記データ収集要求と関連するデータを収集することをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項8】
車両からデータを要求するシステムであって、
複数の命令を記憶するように構成されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、
前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体と接続されるプロセッサとを有し、前記プロセッサは、
車載システムの能力を判定し、前記能力は、処理容量、メモリ容量またはセンサ能力の少なくとも一つを含み、
ルールを受信し、前記ルールは、データ収集要求を含み、
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定し、
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて前記ルールを破棄する、
前記複数の命令を実行するように構成されるシステム。
【請求項9】
前記データ収集要求は、
第1のセンサからのデータ収集の要求、
センサデータの収集期間、及び、
前記センサデータについての処理の要求を含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記車載システムが前記データ収集要求の何れかの部分を満たすことができないとの判定に応じて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないと判定することにより、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定する前記複数の命令を実行するように構成される、請求項8または9に記載のシステム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて警告を生成する命令をさらに実行するように構成される、請求項8または9に記載のシステム。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記ルールと関連するユーザの識別情報に基づいて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定する前記複数の命令を実行するように構成される、請求項8または9に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記ルールと関連して受け取られた料金に基づいて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定する前記複数の命令を実行するように構成される、請求項8または9に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるとの判定に応じて、
前記ルールと関連するトリガイベントを検出し、
前記データ収集要求と関連するデータを収集する命令をさらに実行するように構成される、請求項8または9に記載のシステム。
【請求項15】
複数の命令を記憶するように構成されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記複数の命令は、
車載システムの能力を判定し、前記能力は、処理容量、メモリ容量またはセンサ能力の少なくとも一つを含み、
ルールを受信し、前記ルールは、データ収集要求を含み、
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定し、
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて前記ルールを破棄する動作をプロセッサに実行させるように構成される、
コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項16】
前記複数の命令は、前記車載システムが前記データ収集要求の何れかの部分を満たすことができないとの判定に応じて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないと判定することにより、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを前記プロセッサに判定させるように構成される、請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
前記複数の命令は、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて前記プロセッサに警告を生成させるように構成される、請求項15または16に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項18】
前記複数の命令は、前記ルールと関連するユーザの識別情報に基づいて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを前記プロセッサに判定させるように構成される、請求項15または16に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
前記複数の命令は、前記ルールと関連して受け取られた料金に基づいて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを前記プロセッサに判定させるように構成される、請求項15または16に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項20】
前記複数の命令は、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるとの判定に応じて、
前記ルールと関連するトリガイベントを検出し、
前記データ収集要求と関連するデータを収集することを前記プロセッサに実行させるように構成される、請求項15または16に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
車載システムが有するコンピュータ化された技術のレベルは向上を続けている。このコンピュータ化された技術は、車両の性能に関する情報、または車両の周囲の環境に関する情報を収集するために車両内のセンサの使用を容易にする。この情報は、車両の性能を改善するのを助けるために、または車両が走行する環境に関する情報を収集するのを助けるために、レビューおよび分析用の中央サーバに伝送されてもよい。いくつかの例では、アプリケーション開発者、保険会社、または政府機関などの第三者は、車両性能または車両周囲の環境に関する情報について問い合わせる。
【図面の簡単な説明】
【0002】
本開示の態様は添付の図面とともに読まれるときに、以下の詳細な説明から最もよく理解される。業界における標準的な慣行にしたがって、様々な特徴が寸法通りには描かれていないことに留意されたい。実際、様々な特徴の寸法は、議論を明確にするために、任意に増加または減少され得る。
【0003】
図1図1は、いくつかの実施形態による、要求検索システムの模式図である。
【0004】
図2図2は、いくつかの実施形態による、要求検索システム用グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を示す図である。
【0005】
図3図3は、いくつかの実施形態による、要求検索コマンドのデータ構造図である。
【0006】
図4図4は、いくつかの実施形態による、要求検索システムの模式図である。
【0007】
図5図5は、いくつかの実施形態による、要求検索システムを実装する方法のフローチャートである。
【0008】
図6A図6Aは、いくつかの実施形態による、車載システムを用いたデータ収集方法のフローチャートである。
【0009】
図6B図6Bは、いくつかの実施形態による、車載システムを用いたデータ収集方法のフローチャートである。
【0010】
図7図7は、いくつかの実施形態による、要求検索システムを実装するシステムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態または実施例を提供する。以下、本開示を簡単にするために、構成要素、値、動作、材料、配置などの具体例を説明する。これらは、もちろん、単なる例であり、限定を意図するものではない。他の構成要素、値、動作、材料、配置なども考慮される。例えば、以下の説明における第1の特徴の形成は第1および第2の特徴が直接接触して形成される実施形態を含むことができ、第1および第2の特徴が直接接触しないように、第1および第2の特徴の間に追加の特徴が形成され得る実施形態も含むことができる。加えて、本開示は、様々な例において参照番号および/または文字を繰り返され得る。この繰り返しは、簡単かつ明確にするためのものであり、それ自体、論じられる様々な態様および/または構成の間の関係を示すものではない。
【0012】
さらに、空間的に相対的な用語、例えば、「~の下に」、「下方」、「下」、「上」、「上方」などは、図面に図示されるような一つの素子または特徴と他の素子または特徴との関係を記述する説明を容易にするために本明細書で使用されることがある。空間的に相対的な用語は、図に示される向きに加えて、使用または動作中の装置の異なる向きを包含することが意図される。装置は、他の方向(90度回転されるか、または他の向き)を向いていてもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子は、同様に、それに応じて解釈されればよい。
【0013】
データ収集は、一つまたは複数の車両内で検出されたトリガイベントに基づいて、第三者の顧客によって受信されたルールまたは要求を満たすために使用可能である。ルールまたは要求のデータ収集は、トリガイベントが検出されたことに応答して行われる。いくつかの実施形態では、データ収集は、車両内のメモリに記憶されたデータを取り出すことを含む。いくつかの実施形態では、データ収集は、車両内の一つまたは複数のセンサから新たに検出されたデータをキャプチャすることを含む。いくつかの実施形態では、データ収集は、記憶されたデータの取り出しと新しいデータのキャプチャの両方を含む。
【0014】
車載リソースの効率的な使用の改善を助けるために、この説明はルールを受信する車両がそのルールを適切に実行する能力を欠いている場合に、そのルールを破棄するためのシステムおよび方法を含む。これは、正常に完了できないルールについてのデータを収集しようとすることによって、車両内のメモリまたは処理容量の不必要な消費を回避するのに有用である。
【0015】
ルールは、収集されるデータのタイプ、収集するセンサデータの持続時間、収集されるデータの処理のタイプ、または他のデータ収集情報を定義する。いくつかの実施形態では、十分な能力の欠如は、不十分な処理能力、不十分なメモリ容量、特定のセンサの欠如、またはより優先順位の高いユーザもしくは車両の所有者によるカウンタ命令のいずれかを含む。例えば、車両の所有者が特定の第三者の顧客とデータを共有することを拒否する場合、所有者は、その第三者の顧客からのルールの実行をブロックすることができる。いくつかの実施形態では、所有者が車両の安全に関するデータの共有をブロックすることを許可されない。あるいは、いくつかの実施形態では、車両内のプロセッサがルールによって要求される特定のタイプのデータ圧縮を実行する能力を欠いている場合、ルールは破棄される。同様に、いくつかの実施形態では、ルールが、車両内に存在しない、または車両内で適切に機能していないセンサからのデータの収集を要求する場合、そのルールは適切に実行され得ない。
【0016】
いくつかの実施形態では、ルールが破棄された場合、警告が第三者の顧客に送信される。いくつかの実施形態では、警告は、ルールが廃棄された理由についての情報を提供する。いくつかの実施形態では、警告は、車両システムの能力に関連する情報を提供する。いくつかの実施形態では、警告は、車両システムによる実行を可能にするためのルールの調整の仕方についての提案を提供する。提案の非限定的な例は、ルールの破棄を生じさせたルールの一部を強調し、車両システム内で利用可能なその部分の代替を提供することである。例えば、いくつかの実施形態では、ルールが光学カメラデータを要求するが、車両がLiDARのみを装備している場合、警告はルールの可視データ部分を強調し、LiDARの使用についての提案を提供することができる。これにより、第三者の顧客は、ルールを調整して、そのルールが車両システム上で実行されることを可能にするかどうかを決定することができる。
【0017】
車両システムの能力はまた、第三者の顧客の優先レベルに基づいて適合されることが可能である。例えば、いくつかの実施形態では、車両は、第三者の顧客が十分に高い優先度レベルを有していない限り、第三者の顧客によって要求されたデータへのアクセスの許可を禁止される。いくつかの実施形態では、優先レベルは、顧客のタイプ、例えば、政府、警察、小売業者、娯楽などに基づいて設定される。いくつかの実施形態では、優先レベルは、第三者の顧客によって支払われた料金に基づいて設定される。例えば、いくつかの実施形態では、可視データといった需要の高いデータを提供するセンサからのデータにアクセスするために、追加料金が課される。
【0018】
図1は、いくつかの実施形態による要求検索システム100の模式図である。要求検索システム100は、ユーザインターフェース(UI)110を含む。UI110は、車両140からデータに対するユーザ要求を受信するように構成される。要求検索システム100は、UI110からユーザ要求を受信し、車両140にユーザ要求を送信し、車両140からデータを受信し、アクセス可能なコンソール150を介してユーザにデータを提供するように構成されたサーバ120をさらに含む。サーバ120は、UI110及び車両140と通信するための通信部130を備える。要求検索システム100は、車両140から収集されたデータをユーザに伝達するように構成されたアクセス可能なコンソール150をさらに含む。
【0019】
UI110は、ユーザからの入力命令を受け取るように構成される。いくつかの実施形態では、ユーザはソフトウェア開発者を含む。いくつかの実施形態では、ユーザは機械学習モデル開発者を含む。いくつかの実施形態では、ユーザは保険プロバイダを含む。いくつかの実施形態では、ユーザは法執行機関を含む。いくつかの実施形態では、ユーザは市場調査会社を含む。UI110は、どのタイプの車両およびどのタイプのデータが要求されているかをユーザが選択するためのオプションを提供する。いくつかの実施形態では、UI110は、車両識別情報、要求されているデータタイプ、開始時間、および終了時間に関連するフォームを使用して、データ要求を生成することができる。いくつかの実施形態では、開始時間および終了時間は、Unixエポック時間からの経過時間であるUnix時間といった絶対時間である。いくつかの実施形態では、開始時間および終了時間は、データ要求が車両によって受信された時間に対する相対時間である。いくつかの実施形態では、開始時間および終了時間は、トリガイベントに対する相対時間である。いくつかの実施形態では、UI110はまた、トリガイベント及びトリガイベントに関するデータ収集期間を選択するためのオプションをユーザに提供する。いくつかの実施形態では、UI110は、データが要求される車両のタイプに関する情報を含む。いくつかの実施形態では、UI110は、要求のターゲットとしての車両を一意に識別することができる車両IDを含む。例えば、車両IDは、UUID(universally unique identifier)フォーマットを含む。いくつかの実施形態では、UI110は、ユーザが収集したいデータのソースを識別することができるデータタイプを含む。例えば、データタイプは、センサデータが収集されるセンサのセンサIDと、アプリケーションログが収集されるアプリケーションのアプリケーションIDとを含む。いくつかの実施形態では、センサIDおよびアプリケーションIDのフォーマットは、UUID(universally unique identifier)フォーマットを含む。いくつかの実施形態では、UI110は、ドロップダウンメニューを含む。いくつかの実施形態では、UI110は、データ要求に関連する情報を受信するための編集可能フィールドを含む。いくつかの実施形態では、UI110は、どのデータオプションタイプがユーザに利用可能であるかに関する情報を提供する。いくつかの実施形態では、利用可能なデータオプションタイプはユーザに依存する。例えば、法執行機関は、いくつかの実施形態では保険提供者よりも多くのデータオプションを選択することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、UI110はグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含む。いくつかの実施形態では、UI110は、サーバ120に接続可能な携帯電話といった携帯端末を含む。いくつかの実施形態では、UI110は、RESTful APIといったウェブインターフェースを含む。いくつかの実施形態では、UI110は、サーバ120に接続可能なコンピュータを含む。いくつかの実施形態では、UI110は、サーバ120への無線接続が可能である。いくつかの実施形態では、UI110は、有線接続によってサーバ120に接続可能である。UI110は、データ要求のステータスに関する更新をユーザに提供することもできる。いくつかの実施形態では、UI110は、ユーザによる追加のクエリに応答して、データ要求に関するステータス更新を提供する。いくつかの実施形態では、UI110は、サーバ120からの更新情報の受信時に、ユーザインタラクションなしに自動的にデータ要求に関するステータス更新を提供する。いくつかの実施形態では、ステータス更新は、UI110に、ユーザに対する警告をトリガさせる。いくつかの実施形態では、警告は、音声または視覚による警告を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、UI110は、ユーザからの料金の支払いを受け入れるための手段を含む。いくつかの実施形態では、UI110は、ユーザが支払カード情報を入力することを可能にするためのデータ入力フィールドを含む。いくつかの実施形態では、UI110は、磁気ストライプリーダ、バーコードリーダ、チップリーダ、または別の適切なリーダといった、支払いカード情報を検出するためのリーダを含む。
【0022】
サーバ120は、UI110及び車両140と通信するよう構成された通信部130を備える。通信部130は、UI110からデータ要求を受信するよう構成された受信器131を備える。いくつかの実施形態では、受信器131は、ワイヤレス受信器を含む。いくつかの実施形態では、受信器131は、有線接続を介してデータ要求を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、受信器131は、受信したデータ要求に対して初期処理を実行するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、受信したデータ要求は優先度レベル情報を含む。いくつかの実施形態では、受信器131は、データ要求を出したユーザの識別情報またはデータ要求を出したユーザによって支払われた料金に基づいて、データ要求に優先度レベルを割り当てるように構成される。いくつかの実施形態では、受信器131は、受信した各データ要求に要求識別(ID)番号を割り当てるように構成される。いくつかの実施形態では、サーバ120は、ユーザの識別に基づいて、車両140内の特定のセンサへのアクセスを制限するように構成される。例えば、第三者ユーザは、いくつかの実施形態では車両140の安全機能に関連するセンサにアクセスすることができない。
【0023】
通信部130は、受信器131が受信したデータ要求を記憶する記憶部132をさらに備える。いくつかの実施形態では、記憶部132は、ランダムアクセスメモリ、ソリッドステートメモリ、または他のタイプのメモリを含む。いくつかの実施形態では、記憶部132は、データ要求のステータスとともにデータ要求を記憶するように構成される。いくつかの実施形態では、データ要求のステータスは、保留中(車両140へのデータ要求の送信前)、送出済み(車両140へのデータ要求の送信後)、および完了済み(車両140からの要求したデータの受信後)を含む。いくつかの実施形態では、記憶部132は、ユーザによってアクセス可能である。いくつかの実施形態では、記憶部132内の情報の更新が記憶部132内で更新された情報に関連するユーザの通知をトリガする。いくつかの実施形態では、記憶部132は、データ要求を、データ要求を受信した時間を示すタイムスタンプデータとともに記憶する。いくつかの実施形態では、記憶部132は、優先度レベルに関連付けてデータ要求を記憶する。いくつかの実施形態では、優先レベルがユーザの識別情報に基づいて決定される。例えば、いくつかの実施形態では、法執行機関は、ソフトウェア開発者といった通常のユーザよりも高い優先度を有する保険プロバイダよりも高い優先度を有する。いくつかの実施形態では、優先レベルは、ユーザによって支払われた料金に基づいて決定される。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザが要求したデータをより早く得るために、彼らの要求の優先レベルを高めるために料金を支払うことができる。いくつかの実施形態では、データ要求の優先レベルは、データ要求の初期記憶と車両へのデータ要求の伝達との間の時間差が増加することにつれて高くなる。
【0024】
通信部130は、発信器133をさらに備える。発信器133は、データ要求のステータスをUI110に送信するように構成される。いくつかの実施形態では、データ要求のステータスは、無線にてUI110に送信される。いくつかの実施形態では、データ要求のステータスは、有線接続を介してUI110に送信される。いくつかの実施形態では、発信器133は、記憶部132内の更新に応答して、データ要求に対する更新を自動的に提供するように構成される。いくつかの実施形態では、発信器133は、ユーザから受信した更新要求に応答して、データ要求に関する更新を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、発信器133は、データ要求を記憶部132に最初に保存すると、要求IDを自動的に送信するように構成される。いくつかの実施形態では、データ要求のステータスは、データ要求の優先度レベルを含む。いくつかの実施形態では、データ要求のステータスは、データ要求が車両140に送信されるまでの推定時間を含む。
【0025】
通信部130は、車両140への伝達のための優先順位でデータ要求を記憶するように構成されたクエリキュー134をさらに含む。いくつかの実施形態では、クエリキュー134は、記憶部132に統合される。いくつかの実施形態では、クエリキュー134は、記憶部132とは別個に設けられる。いくつかの実施形態では、クエリキュー134は、優先度レベルおよびタイムスタンプ情報に基づいて、記憶部132からデータ要求を読み出すように構成される。いくつかの実施形態では、クエリキュー134は、優先度レベルに基づいて、かつ、同じ優先度レベルを有するデータ要求に応答して記憶部132における最初の保存からの時間によって、データ要求を順序付けるように構成される。
【0026】
通信部130は、クエリキュー134から車両140にデータ要求を送信する送信器135をさらに備える。送信器135は、クエリキュー134内のデータ要求の順序に基づいて、車両140にデータ要求を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、データ要求は無線で車両140に送信される。いくつかの実施形態では、データ要求は有線接続によって車両140に送信される。車両140に送信されるデータ要求は、トリガイベント情報と、トリガイベントの前後どれくらいの期間にデータを収集すべきかに関するデータ持続期間情報と、データ収集する車両140のセンサのタイプを示すセンサ情報とを含む。いくつかの実施形態では、車両140に送信されるデータ要求は、優先度レベル情報を含む。いくつかの実施形態では、送信器135は、車両140がサーバ120に対して車両140へのデータ要求の送信を要求するときに、車両140にデータ要求を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、車両140が新しいデータ要求を受け入れることができないことを示す情報を通信部130が受信していない限り、通信部130が車両140にデータ要求を送信するのに十分な接続性を有するときはいつでも、車両140にデータ要求を送信するように送信器135は構成される。いくつかの実施形態では、送信器135は、車両140が新しいデータ要求を受信することができ、送信器135が車両140への十分な接続性を有する限り、データ要求を周期的に車両140に送信するように構成される。いくつかの実施形態では、送信器135は、5個のデータ要求、20個のデータ要求、または他の数のデータ要求のグループでといった、バッチでデータ要求を車両140に送信するように構成される。いくつかの実施形態では、送信器135は、車両140からのデータ要求の受信の確認を要求するように構成される。所定の期間、車両からの受信の確認を受信できなかったことに応答して、送信器135は、データ要求を再送信するように構成される。いくつかの実施形態では、記憶部132に記憶されたデータ要求のステータスが、通信部130が車両140からデータ要求の受信の確認を受信したことに応答して、車両140への送出を示すように更新される。
【0027】
通信部130は、車両140からトリガイベントの発生の通知を受信する受信器136をさらに備える。いくつかの実施形態では、トリガイベントの発生がデータ要求の受領である。いくつかの実施形態では、受信器136は、無線でトリガイベントの通知を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、受信器136は、有線接続を介してトリガイベントの通知を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、受信器136は、通知されたトリガイベントに関連するデータ要求のステータスを更新するために、記憶部132に信号を送信するように構成される。
【0028】
通信部130は、送信器135が送信したデータ要求に応じて、車両140からデータを受信するように構成された受信器137をさらに備える。いくつかの実施形態では、データが、車両140によって、車両140からサーバ120への伝送単位であるデータパケットに分割され、受信器137は車両140からデータパケットを受信する。いくつかの実施形態では、受信器137は、無線でデータを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、受信器137は、有線接続を介してデータを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、受信器137は、要求されたデータの受信に関連するデータ要求のステータスを更新するために、記憶部132に信号を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、単一のデータ要求に応答するデータが車両140から単一のパケットで受信される。いくつかの実施形態では、単一のデータ要求に応答するデータが車両140から複数のパケットで受信される。受信器137は、受信したデータをプリプロセッサ122に転送する。
【0029】
サーバ120は、受信器137からデータを受信し、収集されたデータを生成するためにデータに対して前処理を実行するように構成されたプリプロセッサ122をさらに含む。いくつかの実施形態では、前処理は、データ要求に応答してデータをコンパイルするために複数のパケットからデータを再形成することを含む。いくつかの実施形態では、前処理は、受信したバイトアレイから構造化データをコンパイルするためのデータの逆シリアル化を含む。いくつかの実施形態では、前処理は、データが送信前に車両140によって圧縮されている場合、データの解凍を含む。いくつかの実施形態では、前処理は、リードソロモン(RS)符号、Bose-Chaudhuri-Hocquenghem(BCH)符号、低密度パリティ検査(LDPC)符号といった誤り訂正符号(ECC)による誤り訂正を含む。いくつかの実施形態では、前処理は、ユーザに誤ったデータを報告するリスクを低減するために、外れ値を除去することによってデータを平滑化することを含む。いくつかの実施形態では、前処理は、データ要求ID情報、優先度レベル情報、または他の適切な情報を、受信器137から受信したデータに関連付けることを含む。いくつかの実施形態では、情報が理解しやすいフォーマットでユーザに提供され、情報を識別するための専門知識または装置に依存しないように、データは前処理される。
【0030】
サーバ120は、データプリプロセッサ122によって生成された収集データを記憶するように構成されたデータストレージ126をさらに含む。いくつかの実施形態では、データストレージ126は、記憶部132と統合される。いくつかの実施形態では、データストレージ126は、記憶部132とは別個に設けられる。いくつかの実施形態では、データストレージ126は、ソリッドステートドライブ(SSE)、ランダムアクセスメモリ、または他の適切なメモリを含む。いくつかの実施形態では、データストレージ126は、例えば、UI110またはアクセス可能なコンソール150を使用して、ユーザによってアクセス可能である。いくつかの実施形態では、データストレージ126は、データ要求に関連するデータが利用可能であることに応答して、ユーザに通知するように構成される。いくつかの実施形態では、その通知は、ユーザへの警告を含む。いくつかの実施形態では、警告は、音声または視覚による警告を含む。いくつかの実施形態では、データストレージ126は、UI110またはアクセス可能なコンソール150に、収集されたデータの利用可能性の通知を自動的に表示させるように構成される。いくつかの実施形態では、データストレージ126は、ユーザがデータ要求を出すことなく、アクセス可能なコンソール150を使用してユーザによってアクセス可能である。いくつかの実施形態では、データストレージ126内のデータは、アクセス可能なコンソール150を介してユーザによって検索可能である。いくつかの実施形態では、収集されたデータは、コンソール150において可視化される。
【0031】
要求検索システム100は、車両140をさらに含む。車両140は、車両140の内部状態と、車両140を取り囲む外部環境との両方を検出するセンサを含む。いくつかの実施形態では、センサは、カメラ、LiDAR(light distance and ranging)センサ、RADAR (radio distance and ranging)センサ、SONAR(sound navigation and ranging)センサ、加速度計、ステアリング位置、速度計、または他の適切なセンサを含む。車両140は、無線または有線接続を介してデータ要求を受信することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、データ要求を受信したことに応答して、車両140は、受信したデータ要求にデータ要求IDを割り当てるように構成され、データ要求は、データ要求の発信元システムまたはプログラムに依存しないように処理される。他の実施形態では、車両140の代わりに通信部130がデータ要求IDを割り当て、データ要求IDは通信部130から車両140に送信されたデータ要求に含まれる。データ要求を、データ要求の発信元のシステムまたはプログラムに対して依存しないようにすることは、車両140が異なるユーザおよびシステムからの広範囲のデータ要求を受信し、処理する能力を拡張するのに役立つ。車両140は、データ要求を処理し、車両140において利用可能なセンサがそのデータ要求を満たすことができる情報のタイプを決定するためのプロセッサを含む。車両140は、センサからのデータを記憶するためのメモリをさらに含む。いくつかの実施形態では、プロセッサは、記憶されたデータがデータ要求を満たすことができるかどうかを決定するためにメモリにアクセスする。車両140はさらに、データ要求を満たすとみなされるデータを、無線または有線接続のいずれかでサーバ120に送信することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、受信したデータ要求の優先度レベルに基づいて、受信したデータ要求を優先順位にしたがって満たすことを試みるように構成される。いくつかの実施形態では、車両140は、受信したデータ要求の優先度レベルに基づいて、データをサーバに優先的に送信するように構成される。
【0033】
いくつかの実施形態では、車両140のメモリおよびプロセッサは、車両140内の電子制御ユニット(ECU)におけるソフトウェアアプリケーションを記憶し、実行するように構成される。いくつかの実施形態では、データ要求は、ECUに記憶されたソフトウェアアプリケーションによって生成される。いくつかの実施形態では、データ要求は、急加速、急ブレーキング、ソフトウェアアプリケーション内で事前定義された特定のオブジェクトまたは特定のシーンを含むセンサデータのキャプチャ、ソフトウェアアプリケーションの「クラッシュ」、ソフトウェアアプリケーション内で検出された異常、または他の適切な検出された事象といったトリガイベントに応答して生成される。いくつかの実施形態では、車両140は、ソフトウェアアプリケーションに関連付けられたトリガイベントを検出したことに応答して、ソフトウェアアプリケーションのメンテナー、例えば、ユーザへの通知を生成するように構成される。いくつかの実施形態では、通知は、無線または有線接続のいずれかで、例えばUI110を介してユーザに直接伝達される。いくつかの実施形態では、通知は、無線で、または有線接続を介して、サーバ120を介してユーザに伝達される。いくつかの実施形態では、通知は、音声または視覚による通知を含む。いくつかの実施形態では、通知は、UI110に、ユーザ対話なしにその通知を自動的に表示させるように構成される。
【0034】
要求検索システム100は、アクセス可能なコンソール150をさらに含む。アクセス可能なコンソール150は、ユーザがデータストレージ126に記憶された収集済みのデータにアクセスすることを可能にする。いくつかの実施形態では、アクセス可能なコンソール150は、UI110と統合される。いくつかの実施形態では、アクセス可能なコンソール150は、UI110とは別個に設けられる。いくつかの実施形態では、アクセス可能なコンソール150は、サーバ120とは別に設けられるサーバを含む。いくつかの実施形態では、アクセス可能なコンソール150は、データストレージ126によって収集されたデータが受信されると、ユーザからのデータ要求に関連する収集済みのデータを自動的に受信する。いくつかの実施形態では、アクセス可能なコンソール150は、ユーザがデータストレージ126を検索して、データストレージ126に記憶された収集済みのデータのいずれかが、ユーザがデータ要求を出すことなく、ユーザにとって有用であるかどうかを決定することを可能にする。
【0035】
要求検索システム100を使用することにより、ユーザは、受信したデータを要求または読み取るために特殊な機器に頼ることなく、理解しやすいフォーマットで一つまたは複数の車両140から情報を取得することができる。要求検索システム100におけるデータ要求に優先順位を付ける能力は、法執行機関または他のユーザがデータを取得することができることを確実にするのに役立つ一方で、ユーザがデータをより速く取得するために料金を支払うことも可能にする。この柔軟性は、広範囲のユーザに対する要求検索システム100の有用性を向上するのに有用となる。
【0036】
図2は、いくつかの実施形態による要求検索システムのためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)200および250を示す図である。いくつかの実施形態では、GUI200は、要求検索システム100(図1)におけるUI110として使用可能である。いくつかの実施形態では、GUI200は、受信器131(図1)による受信のためのデータ要求を生成するために使用可能である。GUI200は、GUI200がユーザから受け付け可能な情報のタイプを識別する複数の情報タイプ210を含む。GUI200は、GUI200の対応する情報タイプ210に関連する情報を受け取るように構成された複数のフィールド220をさらに含む。GUI200は、フィールド220内の情報に基づいて、データ要求を、サーバ(例えば、サーバ120、図1)に出すように構成された提出ボタン230をさらに含む。当業者は、複数の情報タイプ210の名称および数が単なる例示であり、異なる数およびタイプの情報も本開示の範囲内であることを認識するであろう。
【0037】
いくつかの実施形態では、フィールド220は、ユーザが車両ID、データタイプ、開始時間および終了時間を入力するためのフィールドを含む。いくつかの実施形態では、フィールド220は、ユーザがデータ要求の優先度レベルを入力するためのフィールドをさらに含む。いくつかの実施形態では、GUI200は、利用可能な優先レベルのそれぞれに関連付けられた料金を示すといった、ユーザがデータ要求の優先レベルを高めることができる方法に関する情報をさらに含む。いくつかの実施形態では、GUI200は、ユーザの識別を確立するために、ユーザがログイン情報を入力することを可能にするためのフィールド220を含む。いくつかの実施形態では、GUI200は、ログイン情報を受け取った後にユーザの優先度レベルを表示するように構成される。いくつかの実施形態では、GUI200は、データ要求の優先度レベルを確立するための料金に関連する支払い情報を受け取るためのフィールド220をさらに含む。
【0038】
GUI250は、ユーザがGUI200上の提出ボタン230を選択した後にユーザに表示されるように構成される。いくつかの実施形態では、GUI250は、ODDRシステム100(図1)におけるGUI110として使用可能である。GUI250は、データ要求を受け取ったことを示す情報を含む。GUI250は、クエリIDラベル260およびクエリIDフィールド270を含む。クエリIDフィールド270に登録するための情報は、サーバ(例えば、サーバ120、図1)によるデータ要求の受信及び保存に続いて、サーバから受け取られる。いくつかの実施形態では、GUI250は、車両IDの情報を含む。いくつかの実施形態では、GUI250は、データ要求の優先度レベルに関連する情報を含む。いくつかの実施形態では、GUI250は、保留中、提出済み、完了済みといったデータ要求のステータスに関する情報を含む。いくつかの実施形態では、GUI250は、データ要求が車両(例えば、車両140、図1)に出されるまでの推定時間に関する情報を含む。いくつかの実施形態では、GUI250は、サーバからのクエリID情報の受け取りに応答して自動的に表示される。いくつかの実施形態では、GUI250は、アップロードされたデータ要求の更新についての要求をユーザが出すことに応答して表示される。
【0039】
図3は、いくつかの実施形態による要求検索コマンド310のデータ構造300の模式図である。いくつかの実施形態では、要求検索コマンド310は、サーバ120から車両140へ送信される(図1)。要求検索コマンド310は、車両、例えば、車両140(図1)へのデータ要求によって求められるデータのタイプに関連する情報を含む。
【0040】
要求検索コマンド310は、データ要求の優先度レベルを示す転送優先度パラメータ311を含む。要求検索コマンド310は、もしあれば車両における他のアプリケーションから取り出されるべきデータのタイプを示すログレベルパラメータ312をさらに含む。例えば、いくつかの実施形態では、要求検索コマンド310は、オブジェクト認識アプリケーションからデータを取り出す。ログレベルパラメータ312は、エラーレベルまたはクリティカルレベルといった、他のアプリケーションから取り出すデータのタイプを決定する。いくつかの実施形態では、ログレベルパラメータ312は、要求検索コマンド310から省略されるか、またはログレベルパラメータ312はヌル状態のままとなる。要求検索コマンド310は、データ収集のトリガイベントの前および/または後の期間を示す、収集時間範囲パラメータ313をさらに含む。時間範囲は、ユーザによってGUI200(図2)に入力された開始時間および終了時間に対応する。要求検索コマンド310は、データ要求に応答して収集されたデータの宛先を示すURL(uniform resource locator)エンドポイントパラメータ314をさらに含む。要求検索コマンド310は、もしあれば、データが時間範囲313からサンプリングされる頻度を示す頻度パラメータ315をさらに含む。例えば、イベント時間がt=100sec、時間範囲が開始時間=-1sec、終了時間=2secを含み、周波数が10Hz(100msec周期)の場合、t=99.0sec、99.1sec、99.2sec、・・・、101.9sec、102.0secにおけるデータが要求検索コマンドで収集される。要求検索コマンド310は、データ要求によって要求されたデータを収集するために使用可能なセンサおよび/またはアプリケーションのタイプを示すログIDパラメータ316をさらに含む。いくつかの実施形態では、ユニークなID(UUID(Universally unique identifier)など)がすべてのセンサおよびアプリケーションに事前に割り当てられ、ユーザがデータを収集することを望むユニークIDがログIDパラメータ316において指定される。要求検索コマンド310は、データ要求を行ったユーザの識別を示すリクエスタIDパラメータ317をさらに含む。要求検索コマンド310は、データ要求に関連するトリガイベントを示すイベントIDパラメータ318をさらに含む。要求検索コマンド310は、データ要求を満たすために、車両、例えば車両140(図1)のリソースのどれだけを割り当てるべきかを示すバジェットIDパラメータ319をさらに含む。要求検索コマンド310において追加のパラメータが可能であることが当業者にとって理解される。例えば、いくつかの実施形態では、要求検索コマンド310は、トリガイベントが発生し得る地理的エリアを示す車両位置パラメータを含む。要求検索コマンド310が必ずしも図3のパラメータの全てを含むとは限らないことも当業者には理解される。例えば、いくつかの実施形態では、バジェットIDパラメータ319は省略される。
【0041】
図4は、いくつかの実施形態による、要求検索システム400のブロック図である。いくつかの実施形態では、要求検索システム400は、要求検索システム100(図1)の一部である。いくつかの実施形態では、要求検索システム400は、要求検索システム100(図1)とともに使用可能である。いくつかの実施形態では、要求検索システム400は、要求検索システム100(図1)とは別個に設けられる。
【0042】
要求検索システム400は、車両または車両の周囲についての情報を取得するように構成された検出車両システム410を含む。検出車両システム410は、車両およびその周囲についての情報を取得し、その情報をサーバに送信する。要求検索システム400は、情報を受信し、情報を符号化し、情報をユーザ端末460に配信するように構成されたサーバ440をさらに含む。
【0043】
検出車両システム410は、センサ414、全地球測位システム(GPS)416、および地図416からデータを受け取るように構成された電子制御ユニット(ECU)420を含む。ECU420は、状況検出器422と、データ特定器432と、ログ収集器434と、ログ発信器436とを備える。状況検出器422は、車両制御モニタ424と、物体検出器426と、シーン検出器428とを含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、ECU420は、GPS416および地図418からデータを受け取り、検出されたおよび/または既知のオブジェクトおよび/または道路位置に対する車両の位置ならびに車両の姿勢および状態を判定するように構成された位置特定部をさらに含む。姿勢は、道路などの基準点に対する車両の向きである。いくつかの実施形態では、車両の位置はまた、車両の位置ベクトルを指す。車両の姿勢および状態は、車両の速度および進行方向を指す。いくつかの実施形態では、車両の姿勢および状態はまた、車両の速度ベクトル、加速度ベクトル、およびジャークベクトルを指す。いくつかの実施形態では位置ベクトル、速度ベクトル、加速度ベクトル、およびジャークベクトルは、角度ベクトルを含む。いくつかの実施形態では、車両の状態はまた、車両のエンジンまたはモータが動作しているかどうかを指す。
【0045】
センサ414は、車両周囲の環境の画像といった情報を取得するように構成される。いくつかの実施形態では、センサ414は、可視光カメラ、IRカメラを含む。いくつかの実施形態では、センサ414は、LiDAR(light detection and ranging)センサ、RADAR(radio detection and ranging)センサ、SONAR(sound navigation and ranging)センサ、または他の適切なセンサと置き換えられるか、またはそのようなセンサをさらに伴う。いくつかの実施形態では、センサ414は、車両上の他の場所に配置された追加のカメラを含む。例えば、いくつかの実施形態では、車両の左右における環境のより広い部分を検出するために、車両の側面に追加のカメラが配置される。車両の乗員は、車両のサイドウィンドウから外を見ることができるので、追加のカメラを使用して、車両周囲の環境のより広い部分を検出することは、車両周囲のオブジェクトまたはシーンを検出する精度を高めるのに有用である。例えば、いくつかの実施形態では、車両の後方における環境のより広い部分を検出するために、車両の後側に追加のカメラが配置される。この情報は、オブジェクトに関する情報を取得するのに有用である。いくつかの実施形態では、センサ414からのデータは、センサ414からのデータを他の構成要素からのデータと同期させるのを補助するために、タイムスタンプまたは他のメタデータを含む。
【0046】
GPS416は、車両の位置をもとめるように構成される。車両の位置を知ることは、オブジェクトまたはシーンを地図418上の判定された位置と関連付けるのに有用である。
【0047】
図418は、道路及び道路に沿った既知のオブジェクトに関連する情報を含む。いくつかの実施形態では、地図418は、車両の位置および方位をもとめるためにGPS416とともに使用できる。いくつかの実施形態では、地図418は、サーバ440といった外部の装置から受信される。いくつかの実施形態では、地図418は、センサ414および/またはGPS416からの情報に基づいて定期的に更新される。いくつかの実施形態では、地図418は、外部の装置から受信した情報に基づいて定期的に更新される。いくつかの実施形態では、地図418は、SLAM(simultaneous localization and mapping)アルゴリズムによってセンサデータから生成される。地図418を含むことは、オブジェクトが既知のものであるかどうかを判定するのに有用である。既知のオブジェクトを有する地図418を含むことは、新しいオブジェクト検出の精度を高めるのに有用である。
【0048】
状況検出器422は、車両および車両内のシステムの性能に関する情報を生成するように構成される。状況検出器422は、センサ414、ブレーキシステム、加速システム、および他の適切な構成要素といった、車両内の構成要素から情報を収集することができる。この情報を利用して、状況検出器422は、車両の性能を判定することができる。いくつかの実施形態では、状況検出器422は、車両内のソフトウェア動作およびネットワーキング動作のパフォーマンスをモニタするようにさらに構成される。例えば、いくつかの実施形態では、状況検出器422は、車両内のソフトウェアまたはアプリケーションの「クラッシュ」に関連する情報を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、状況検出器422は、車両内の記憶装置の記憶容量に関する情報を収集するように構成される。いくつかの実施形態では、状況検出器422は、車両内のプロセッサの処理能力に関連する情報を受信するように構成される。
【0049】
車両制御モニタ424は、車両の現在の動作に関連するセンサデータおよび制御ログを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、センサデータは、車両速度、加速度、ジャーク、制動、ステアリング、ピッチング、ローリング、ヨーイング、ハザードランプの点滅、クラクションの鳴動に関する情報、または他の適切な情報を含む。車両制御モニタ424は、受信したセンサデータのいずれかが、要求を満たすための基準の充足を示すかどうか、例えば、トリガイベントが検出されたかどうかを判定するように構成される。
【0050】
物体検出器426は、センサ414からセンサデータを受信して、何らかの異常オブジェクトが道路内に位置するかどうかを判定するように構成される。いくつかの実施形態では、物体検出器426は、何らかのオブジェクトが道路に沿って存在するか、または道路に隣接して存在するかを判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、センサ414からのセンサデータは画像を含み、物体検出器426は、異常オブジェクトを識別するために、例えば、訓練されたニューラルネットワークを使用して、受信した画像に対して画像認識を実行するように構成される。いくつかの実施形態では、物体検出器426は、任意の識別されたオブジェクトをGPS416および地図418からの情報と比較して、識別されたオブジェクトのタイプを判定するのを補助するように構成される。いくつかの実施形態では、物体検出器426は、オブジェクト、例えば、タイヤ、自動車部品など、動物、ポットホール、交通規制ボード、緊急車両、ハザードランプ動作中の車両、または他の適切なオブジェクトを、オブジェクトとして識別するように構成される。
【0051】
シーン検出器428は、センサ414からセンサデータを受信して、要求の充足条件を満たす何らかのシーンが車両の周囲の環境に位置するかどうかを判定するように構成される。いくつかの実施形態では、シーン検出器428は、2台以上の車両が互いに接触していること、または車両が複数の落下物によって取り囲まれていることを検出したことに応答して、車両事故が発生したと判定するように構成される。いくつかの実施形態では、シーン検出器428は、近接した複数の工事車両が検出されたことに基づいて、工事が行われていると判定するように構成される。いくつかの実施形態では、シーン検出器428は、車両が道路に隣接して位置し、かつ、移動していない、または他の車両よりも著しく遅く移動していると判定することに基づいて、車両が路肩に駐車していると判定するように構成される。いくつかの実施形態では、シーン検出器428は、車両周囲のシーンのコンテンツを判定するために、訓練されたニューラルネットワークなどを通じた画像認識を使用するように構成される。
【0052】
いくつかの実施形態では、物体検出器426およびシーン検出器428の各々は、車両の動作の全期間中、例えば、車両のエンジンまたはモータが動作しているときにアクティブである。いくつかの実施形態では、物体検出器426またはシーン検出器428のうちの少なくとも一つは、特定の挙動、例えば、トリガイベント、が検出されたと車両制御モニタ424が判定したことに応答して起動される。
【0053】
いくつかの実施形態では、ECU420は、容量プランナをさらに含む。いくつかの実施形態では、容量プランナは、検出車両システム410が受信したルールを満たすことが可能であるかどうかをモニタするように構成される。いくつかの実施形態では、ECU420は、ルール更新器をさらに含む。いくつかの実施形態では、ルール更新器は、ルールの充足を妨げるセンサが無効になったことに応答して、ルールを更新するように構成される。いくつかの実施形態では、ルール更新器は、検出車両システム410内の利用可能な機能に基づいて、ルールのユーザに対する推奨を生成するように構成される。
【0054】
データ特定器432は、要求の達成がなされたか、またはトリガイベントが検出されたという判定を受信するように構成される。データ特定器432は、受信したデータに基づいて、センサ414からのどのセンサデータが収集されるべきかを判定するために、受信した情報を分析するように構成される。例えば、運転者による異常な操舵挙動が検出されるいくつかの実施形態では、データ特定器432は、センサ414のフロントカメラからの画像データが取得されるべきであると決定するように構成される。さらに、データ特定器432は、検出された状況の時間に基づいて、決定したセンサからのデータが収集されるべき期間を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、データ特定器432は、ユーザから受信した要求における指示に基づいて、データを収集するためのセンサ414を決定するように構成される。
【0055】
いくつかの実施形態では、データ特定器432は、検出された状況に関連する、受信したセンサデータの範囲を決定するように構成される。いくつかの実施形態では、受信したセンサデータの範囲は、例えば、物体検出器426またはシーン検出器428によってセンサデータに対して実行された物体認識に基づいて識別される。いくつかの実施形態では、データ特定器432は、センサデータが異常状況のログ内の情報量を削減するための画像でない場合、センサデータから受信画像をクロップするか、センサデータから無関係のデータを除去するように構成される。いくつかの実施形態では、データ特定器432は、ナンバープレート、人間の顔などの個人情報をセンサデータから除去するように構成される。
【0056】
ログ収集器434は、データ特定器432からデータを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ収集器434は、データ特定器432によって提供される情報に基づいて、センサ414、GPS416、または状況検出器422からデータを直接受信するように構成される。ログ収集器434はまた、GPS416または地図418からの位置情報、センサ414からの画像情報、データ特定器432からのクロップまたは削減の情報、オブジェクトまたはシーンが検出された時間に関連するタイムスタンプ情報、または他の適切な情報など、オブジェクトのタイプおよび位置を識別するためにどの情報が有用であるかを判定するように構成される。
【0057】
ログ収集器434は、クロップされた画像及び位置データといった、受信した相関データに基づいてログデータを生成する。ログ収集器434はまた、収集したデータの同期およびサーバ440でのキュー優先度を支援するために、タイムスタンプ情報をログデータに関連付ける。いくつかの実施形態では、ログ収集器434は、クロップされた画像に関連付けられたワールド座標をさらに含むようにログデータを生成する。いくつかの実施形態では、ログ収集器434は、クロップされた画像に関連付けられた地図位置をさらに含むようにログデータを生成する。いくつかの実施形態では、ログ収集器434は、オブジェクトまたはシーンを判定する精度の向上を支援するための追加情報を含む。
【0058】
上記の説明はセンサ414からの画像に基づいてログデータを生成することに関するが、ログ収集器434が画像に基づいてログデータを生成することだけに限定されないことが当業者により理解される。いくつかの実施形態では、ログ収集器434は、RADAR、LiDAR、または他の適切なセンサなど、車両に取り付けられた他のセンサからの情報に基づいてログデータを生成するように構成される。乗員がスマートグラスを着用しているいくつかの実施形態では、ログ収集器434は、スマートグラスから受信した情報に基づいてログデータを生成するようにさらに構成される。
【0059】
ログ発信器436は、ログ収集器434からログデータを受信し、サーバ440へそのログデータを発信器する。いくつかの実施形態では、ログ発信器436は、無線でログデータを送信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ発信器436は、有線接続を介してログデータを送信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ発信器436は、ログデータをユーザ端末460に直接送信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ発信器436は、ユーザがアクセス可能な携帯デバイスにログデータを送信するように構成され、次いで、サーバ440にログデータを送信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ発信器436は、Bluetooth(登録商標)または他の適切な無線技術を使用して、携帯デバイスにログデータを送信するように構成される。いくつかの実施形態では、ECU420は、携帯デバイスからサーバ440へのデータ転送速度がログ発信器436からサーバ440への転送速度よりも高いかどうかを判定するように構成される。携帯デバイスからサーバ440へのデータ転送速度の方が高いという判定に応答して、ログ発信器436は、サーバ440に送信されるべきログデータを携帯デバイスに送信するように構成される。モバイルデバイスからサーバ440へのデータ転送速度の方が高くないという判定に応答して、ログ発信器436は、ログデータを携帯デバイスに転送することなく、ログデータを車両システム410からサーバ440に直接送信するように構成される。
【0060】
いくつかの実施形態では、検出車両システム410は、車両に取り付けられたセンサからのセンサデータを記憶するように構成されたメモリをさらに含む。いくつかの実施形態では、メモリは、以前に検出されたオブジェクトまたはシーンに関連する情報を記憶するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、前のオブジェクトまたはシーンに一致するオブジェクトまたはシーンを検出したことに応答して、データ特定器432は、一致するオブジェクトまたはシーンに基づく結果を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、検出車両システム410は、検出する車両が、サーバ440から、状況検出器422から決定されたオブジェクトまたはシーンに一致するオブジェクトまたはシーンに関連する情報を受信したかどうかを判定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、検出する車両が決定されたオブジェクトまたはシーンに関連する情報をすでに受信したと判定したことに応答して、検出車両システム410は、サーバ440へのログデータの送信を停止するように構成される。サーバ440への冗長情報の伝達を回避することは、サーバ440に伝送されるデータを削減するのに有用であり、検出車両システム410による電力消費を最小化するのに有用である。いくつかの実施形態では、前の要求の記憶がキャッシングと呼ばれる。データに対する将来の要求をより速く処理することができるように、データを記憶するためにハードウェアまたはソフトウェアを使用するものとしてキャッシュすることが当業者にとって理解される。
【0061】
サーバ440は、ログ発信器436からログデータを受信するように構成されたログデータ受信器442を含む。いくつかの実施形態では、ログデータ受信器442は、携帯デバイスからログデータを受信するように構成される。サーバ440は、ログデータを符号化するように構成されたログエンコーダ444をさらに含む。サーバ440は、符号化されたログデータをユーザ端末160に送信するログ転送器446をさらに備える。サーバ440は、ユーザ端末460からの要求またはルールを受信するように構成された要求/ルール受信器448をさらに含む。
【0062】
ログデータ受信器442は、ログ発信器436からログデータを受信するよう構成される。いくつかの実施形態では、ログデータ受信器442は、携帯デバイスからログデータを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログデータ受信器442は、無線でログデータを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログデータ受信器442は、有線接続を介してログデータを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログデータ受信器442は、ログデータを受信した時間のタイムスタンプをログデータに添付するように構成される。
【0063】
ログエンコーダ444は、受信したログデータを所定の符号化プロトコルに従って符号化するように構成される。所定の符号化プロトコルに従ってログデータを符号化することは、ユーザ端末460による使用のためにユーザ端末460がログデータを確実に復号できることを保証するのに有用である。いくつかの実施形態では、ログエンコーダ444は、ログデータの圧縮、画像符号化、サムネイル画像作成、または他の適切な符号化プロトコルを実行するように構成される。いくつかの実施形態では、ログエンコーダ444は、ログデータの暗号化を実行するように構成される。いくつかの実施形態では、ログエンコーダ444は、ユーザに対してデータをより可視化するために超解像化を実行するようにさらに構成される。超解像化が低解像度画像から高解像度画像を受け取るプロセスであることが当業者にとって理解される。ログデータの分解能を改善することは、偽陽性または偽陰性を低減するのに有用である。
【0064】
いくつかの実施形態では、サーバ440は、受信したログデータを記憶するためのデータベースをさらに含む。いくつかの実施形態では、ログデータは、ログエンコーダ444による符号化の前および/または後にデータベースに記憶される。いくつかの実施形態では、ログデータは、優先キュー内のデータベースに記憶される。いくつかの実施形態では、優先キューの優先度は、オブジェクトまたはシーン、例えばトリガイベント、が検出された時間、ログ受信器442によってログデータが受信された時間、オブジェクトまたはシーンのタイプ、検出する車両の運転者の識別情報、または他の適切な優先度基準に基づいて決定される。
【0065】
ログ転送器446は、符号化されたログデータをログエンコーダ444から受信する。ログ転送器446は、符号化されたログデータをユーザ端末460に送信する。いくつかの実施形態では、ログ転送器446は、符号化されたログデータを、ユーザがアクセス可能な携帯デバイスに送信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ転送器446は、無線で符号化されたログデータを転送するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ転送器446は、有線接続を介して符号化されたログデータを送信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ転送器446は、符号化されたログデータとともに符号化プロトコル情報を送信するように構成される。符号化されたログデータについての符号化プロトコル情報を送信することは、ユーザ端末460による使用のために符号化されたログデータを携帯デバイスまたはユーザ端末460が正確に復号することを補助する。
【0066】
要求/ルール受信器448は、ユーザから新たなまたは更新されたルールまたはデータの要求を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、要求/ルール受信器448は、無線で新たなまたは更新されたルールまたは要求を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、要求/ルール受信器448は、有線接続を介して新たなまたは更新されたルールまたは要求を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、要求/ルール受信器448はUI110(図1)からのものである。
【0067】
いくつかの実施形態では、サーバ440は、複数の車両からフォーメーションにおける位置を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、サーバ440は、複数の車両からナビゲーション計画を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、ログ転送器446は、検出されたトリガイベントの所定の距離内にある車両のみへ符号化されたログデータの送信を制限するように構成される。
【0068】
いくつかの実施形態では、サーバ440は、新たに検出されたトリガイベントに関連するログデータのみを送信するように構成される。すなわち、トリガイベントがサーバ440によってすでに報告されている場合、そのトリガイベントは再報告されない。トリガイベントの報告の繰返しを制限することは、ユーザ端末によってサーバ440に受信される冗長データを削減するのに有用である。
【0069】
ユーザ端末460は、充足された要求に関連付けられたユーザがアクセス可能なユーザ端末である。いくつかの実施形態では、ユーザ端末460はGUIを含む。いくつかの実施形態では、ユーザ端末460は、サーバ440から受信したデータに応答して警告を自動的に生成するように構成される。いくつかの実施形態では、警告は、音声または視覚による警告を含む。
【0070】
要求検索システム400に対する変形も本開示の範囲内であることが当業者によって理解される。例えば、いくつかの実施形態では、検出車両システム410は、無線ネットワークなどのネットワークを介してユーザ端末460にログデータを直接送信することができる。いくつかの実施形態では、検出車両の乗員の携帯デバイスが無線ネットワークなどでユーザ端末460にログデータを直接送信することが可能である。
【0071】
車両内または車両周囲の環境において検出されたルールまたは要求の充足に関連する情報を自動的に識別し、配信することによって、ユーザは、車両の処理システム、たとえばECU420を使用して実行されるアプリケーションまたはソフトウェアの性能を向上することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは事故などのイベントに関連する情報をオブジェクト化することができる。
【0072】
図5は、いくつかの実施形態による要求検索システムを実装する方法500のフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法500は、要求検索システム100(図1)または要求検索システム400(図4)を使用して実装される。いくつかの実施形態では、方法700は、要求検索システム700(図7)を使用して実装される。いくつかの実施形態では、方法500は、要求検索システム100(図1)、要求検索システム400(図4)、または要求検索システム700(図7)以外のシステムを使用して実装される。以下の説明は、車両によって受信されたルールまたは要求の処理に関する。
【0073】
オペレーション505において、センサデータが収集される。センサデータは、車両に接続可能な一つ以上のセンサによって収集される。いくつかの実施形態では、センサデータは車両の制御パラメータを含む。いくつかの実施形態では、センサデータは車両周囲の環境に関する情報を含む。いくつかの実施形態では、センサデータは、センサ414(図4)および/または車両内の他のセンサからのデータを含む。
【0074】
オペレーション510において、センサデータが処理される。センサデータは、車両のメモリに記憶された一つまたは複数のルールに関連する一つまたは複数のトリガイベントを識別するために処理される。いくつかの実施形態では、センサデータは、状況検出器422(図4)によって処理される。いくつかの実施形態では、センサデータは、車両内のメモリに記憶された一つまたは複数のルールに関連する前処理命令に基づいて処理される。いくつかの実施形態では、センサデータは、プライバシーに関するセンサデータを除去するために処理される。いくつかの実施形態では、センサデータは、車両のメモリに記憶するためにセンサデータを圧縮するように処理される。
【0075】
オペレーション515において、車両システムがルールを完全に満たすことができるかどうかに関する判定が行われる。判定は、車両内の一つ以上のセンサの存在、車両内の一つ以上のセンサの動作状態、処理容量(processing capacity)、メモリ容量、処理能力(processing abilities)、車両内の1つ以上のセンサへのアクセス、または他の適切な基準に基づいて行われる。いくつかの実施形態では、オペレーション515は、車両内に存在しないセンサからデータを要求するルールに応答して、車両システムがルールを満たすことができないと判定する。いくつかの実施形態では、オペレーション515は、車両内に存在するが適切に機能していないセンサからデータを要求するルールに応答して、車両システムがルールを満たすことができないと判定する。いくつかの実施形態では、オペレーション515は、車両システムの処理容量を超えるデータ処理を要求するルールに応答して、車両システムがルールを満たすことができないと判定する。いくつかの実施形態では、オペレーション515は、車両システムの容量を超えるデータの記憶を要求するルールに応答して、車両システムがルールを満たすことができないと判定する。いくつかの実施形態では、オペレーション515は、車両システムの能力を超えて収集されたデータの処理、例えば、車両システムに実装されていない符号化プロトコルを使用したデータの符号化を実行するように車両システムに要求するルールに応答して、車両システムがルールを満たすことができないと判定する。いくつかの実施形態では、オペレーション515は、ルールに関連付けられたユーザがアクセスすることを許可されていないセンサからのデータを要求するルールに応答して、車両システムがルールを満たすことができないと判定する。
【0076】
判定は、ルールに関連付けられたデータ収集要求をレビューし、車両システム(例えば、車両検出システム410、図4)が、データ収集要求のあらゆる側面を満たすことができるかどうかを判定する。車両システムがルールに対するデータ収集要求のいずれか一つの構成要素を満たすことができない場合、オペレーション515は、車両システムがルールを満たすことができないと判定する。例えば、いくつかの実施形態では、ルールは、15秒の持続時間にわたって光学カメラからのデータと、第1の符号化プロトコルを使用して符号化されるべきデータとを要求する。光学カメラが車両内にあり、適切に機能しており、車両のメモリ容量が15秒のデータを記憶することができるが、プロセッサが第1の符号化プロトコルを実行することができない場合、車両システムはルールを満たすことができないと判定される。
【0077】
いくつかの実施形態では、車両システムがルールを満たすことができるかどうかの判定は、車両システムがルールに関連付けられたトリガイベントの基準を検出することができるかどうかに基づく。車両システムがルールに関連付けられたトリガイベントが発生したかどうかを検出することができない場合、車両システムは、ルールを成功裏に始めることができず、したがって、ルールを満たさない。例えば、いくつかの実施形態では、トリガイベントが加速度の急激な変化を含むが、車両が加速度計、ジャイロスコープ、または他の適切な加速度検出センサを備えていない。そのような状況では車両システムは加速度の突然の変化を確実に判定することができず、車両システムはルールを満たすことができない。
【0078】
いくつかの実施形態では、車両システムがルールを満たすことができるかどうかの判定は、ルールに関連付けられたユーザの識別に基づく。いくつかの実施形態では、車両内の一つまたは複数のセンサからのデータは、一定のユーザまたは一定のユーザタイプが一つまたは複数のセンサにアクセスすることを禁止するように制限される。いくつかの実施形態では、制限は車両の所有者によって課される。例えば、いくつかの実施形態では、車両の所有者は、一または複数の第三者と情報を共有するかどうかを決定することができる。ルールを作成したユーザが、所有者が情報を共有しないことを決定した第三者のうちの一つである場合、オペレーション515は、車両システムがルールを満たすことができないと判定する。いくつかの実施形態では、制限は製造業者によって課される。例えば、いくつかの実施形態では、車両の安全に関するセンサまたはデータへのアクセスが製造業者によって制限される。
【0079】
いくつかの実施形態では、車両内の一つまたは複数のセンサへのアクセスがルールに関連付けられたユーザによる納付が可能な料金に基づいて許可される。いくつかの実施形態では、ユーザが車両内の特定のセンサにアクセスするために、料金を支払うことができる。いくつかの実施形態では、ルールの作成時において、ルールによって要求されたデータの受信に応答して、または他の適切な状況において料金は支払われる。いくつかの実施形態では、ユーザは、車両システムのある量のメモリまたは処理容量の使用に対して料金を支払うことができる。センサ、メモリリソース、処理リソース、またはルールに関連するデータ収集の他の側面にアクセスするための料金をユーザが支払わないことに応答して、オペレーション515は、車両がルールを満たすことができないと決定する。
【0080】
いくつかの実施形態では、車両の所有者または車両の製造業者は、車両内の一つまたは複数のセンサへの、または車両の他のデータ収集能力への限定されたアクセスを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、限定されたアクセスは、所有者または製造者からの1回限りの許可を含む。いくつかの実施形態では、限定されたアクセスは、車両内のGUIといった車両のインターフェースとやり取りすることによって所有者による許可に応答して付与される。いくつかの実施形態では、所有者による許可は、車両と通信する携帯デバイスとやり取りすることによって提供される。いくつかの実施形態では、限定されたアクセスの要求が、ルールに関連付けられたトリガイベントの検出に応答して、車両または携帯デバイスのインターフェース上に自動的に表示される。いくつかの実施形態では、限定されたアクセスは、警察、政府職員、保険会社、または他の適切なユーザからの適切な要求に応答して、製造業者によって許可される。
【0081】
車両システムがルールを満たすことができるかどうかを決定することは、車両システムの使用における効率を向上するのに有用である。車両システムは有限量のリソースを有しており、したがって、車両システムが完全に満足できないルールの部分的な実行は、要求されたデータを提供することもできずに、車両システムのリソースを消費する。その結果、他のルールが処理されないリスクが増加し、これは、車両システムから要求されたデータを収集する能力から導出される値を制限する。
【0082】
車両システムがルールを満たすことができないという判定に応答して、方法500はオペレーション517に進む。車両がルールを満たすことができるとの判定に応答して、方法500はオペレーション520に進む。
【0083】
オペレーション517において、車両システムがルールを満たすことができないことを示す警告が生成される。いくつかの実施形態では、警告は音声警告または視覚警告を含む。いくつかの実施形態では、車両システム410は、例えば、アクセス可能なコンソール150(図1)、UI110(図1)、または他の適切な装置を使用して、ユーザに警告を発するように構成される。いくつかの実施形態では、警告は、警告を受信する装置に警告を自動的に表示させるための命令を含む。いくつかの実施形態では、警告は、車両システムがルールを満たすことができない理由を示す情報を含む。例えば、センサが正しく機能していないいくつかの実施形態では、警告は、ルールによって要求されたセンサが正しく機能していないことを示す。いくつかの実施形態では、警告は、車両によってサポートされるルールによるデータ収集のための潜在的な代替案を示す情報を含む。例えば、いくつかの実施形態では、警告は、車両システムのプロセッサが実行することができる代替の符号化オプションを示す情報を含む。いくつかの実施形態では、警告は、車両システムがルールを満たすことを可能にするために、ユーザに対する料金要求を示す情報を含む。例えば、いくつかの実施形態では、ルールによって要求されるセンサへのアクセスが料金の支払いに基づいて制限され、警告は、センサへのアクセスのために要求される料金を示す。いくつかの実施形態では、警報は無線で送信される。いくつかの実施形態では、警報は有線接続を介して送信される。警告についての追加の変形がこの説明の範囲内であり、上記の例が単なる例示であることが、当業者により認識される。
【0084】
警告の生成は、ユーザが車両システムから取得することができる情報のタイプに基づいて、ルールに対するデータ収集要求を調整するかどうかをユーザが決定することを可能にするのに有用である。警告は、作成されたルールが車両システムによって実行されていないことにユーザが気付かない状況を回避するのに有用である。
【0085】
いくつかの実施形態では、オペレーション517は、車両システムがルールを満たすことができないことをユーザに警告しない場合には省略される。そのような実施形態では、方法500は、車両システムがルールを満たすことができないという判定に応答して、オペレーション515からオペレーション519に進む。
【0086】
オペレーション519において、ルールは破棄される。ルールは、車両システムのメモリからルールを除去することによって破棄される。いくつかの実施形態では、ルールは、車両システムのメモリから消去される。いくつかの実施形態では、車両システムのメモリはルールの上書きを許可する。ルールを破棄することは、車両システムが満たすことができる追加のルールを受信し、実施するために、車両システム内のメモリ容量を増加させるのに有用である。
【0087】
オペレーション520において、ルールに基づいてどのセンサ情報が収集されるべきかに関する判定が行われる。車両のメモリに記憶されたルールは、センサデータのタイプおよび収集されるべきセンサデータの時間期間に関する情報を含む。いくつかの実施形態では、不要なデータを削減または除去するために、収集されたデータはクロップまたは処理される。
【0088】
オペレーション525において、収集されたデータが記憶される。いくつかの実施形態では、収集されたデータがメモリに記憶される。いくつかの実施形態では、収集されたデータは、データが収集されたとき、またはトリガイベントが起きた場所に関連するタイムスタンプ情報と関連して記憶される。いくつかの実施形態では、収集されたデータは、ログ収集器434(図4)を使用して記憶される。
【0089】
オペレーション530において、記憶されたデータはサーバ440に送信される。いくつかの実施形態では、記憶されたデータは無線で送信される。いくつかの実施形態では、記憶されたデータは有線接続を介して送信される。いくつかの実施形態では、記憶されたデータはログ発信器436(図4)を使用して送信される。
【0090】
オペレーション535において、送信されたデータはサーバ440によって受信される。いくつかの実施形態では、データはログデータ受信器442によって受信される(図4)。いくつかの実施形態では、受信されたデータはサーバ440のメモリに記憶される。いくつかの実施形態では、受信されたデータは、サーバ440の優先順位付けされたキューに記憶される。
【0091】
オペレーション540において、受信されたデータが符号化される。いくつかの実施形態では、受信されたデータは所定の符号化プロトコルに従って符号化される。いくつかの実施形態では、受信されたデータは、受信されたデータに関連付けられたルールによって決定された基準に従って符号化される。いくつかの実施形態では、受信されたデータは、受信されたデータのタイプに基づいて符号化される。いくつかの実施形態では、データは、優先順位付けされたキュー内のデータの優先順位に従って符号化される。いくつかの実施形態では、符号化データがサーバ440のメモリに記憶される。いくつかの実施形態では、符号化データは、サーバ440の優先順位付けされたキュー内のメモリに記憶される。いくつかの実施形態では、オペレーション540は省略され、受信されたデータは符号化されない。
【0092】
オペレーション545において、符号化されたデータがユーザ端末460に送信される。いくつかの実施形態では、符号化されたデータは無線で送信される。いくつかの実施形態では、符号化されたデータは有線接続を介して送信される。いくつかの実施形態では、符号化されたデータは、優先順位付けされたキューにおける符号化されたデータの優先順位に従って送信される。いくつかの実施形態では、符号化されたデータはログ転送器446(図4)によって送信される。
【0093】
オペレーション550において、符号化されたデータが受信される。いくつかの実施形態では、符号化されたデータがユーザ端末460によって受信される(図4)。いくつかの実施形態では、受信されたデータは、復号化の前に、ユーザ端末460(図4)のメモリに記憶される。いくつかの実施形態では、受信されたデータは、ユーザ端末460の優先順位付けされたキューに記憶される(図4)。
【0094】
オペレーション555において、データが復号される。いくつかの実施形態では、データは所定の復号プロトコルに従って復号される。いくつかの実施形態では、データは、サーバ440からデータとともに受信された符号化プロトコル情報に基づいて復号される。いくつかの実施形態では、データは、受信されたデータのタイプに従って復号される。いくつかの実施形態では、データは、優先順位付けされたキュー内の優先順位に基づいて復号される。いくつかの実施形態では、復号されたデータがユーザ端末460のメモリに記憶される(図4)。いくつかの実施形態では、復号されたデータは、優先順位付けされたキューにおけるユーザ端末460(図4)のメモリに記憶される。
【0095】
オペレーション560において、復号されたデータが可視化される。復号されたデータを可視化することは、データの可視化表示物を提供する。いくつかの実施形態では、可視化表示物は車両からのデータの画像を含む。いくつかの実施形態では、可視化表示物は、車両からのデータを表すアイコンを含む。いくつかの実施形態では、可視化表示物は、データのテーブルを含む。いくつかの実施形態では、可視化表示物は、JSONテキストといったテキストを含む。いくつかの実施形態では、可視化表示物は、マップ上の検出されたトリガイベントの位置を含む。いくつかの実施形態では、復号されたデータがユーザ端末460(図4)を使用して可視化される。
【0096】
オペレーション465において、ユーザは、可視化されたデータについて通知される。いくつかの実施形態では、ユーザは、UI(例えば、UI110, 図1)を使用して通知される。いくつかの実施形態では、ユーザは、乗員によってアクセス可能な携帯デバイスを使用して通知される。いくつかの実施形態では、通知は音声または視覚による警告を含む。いくつかの実施形態では、通知は、ユーザによってアクセス可能な携帯デバイス上で警告を自動的に生成するように構成される。
【0097】
方法500に対する修正が本説明の範囲内であることが当業者によって理解される。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの追加のオペレーションが方法500に含まれる。例えば、いくつかの実施形態では、方法500は、車両の乗員からトリガイベントの確認を受信することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法500の少なくとも一つのオペレーションが除外される。例えば、いくつかの実施形態では、オペレーション540は除外され、データを符号化することなくユーザ端末460にデータが提供される。いくつかの実施形態では、方法500のオペレーションの順序が調整される。例えば、いくつかの実施形態では、オペレーション525は、センサデータの保存を助けるためにトリガイベントが検出されるかどうかに関する判定の前に行われる。方法500に対する他の修正も本説明の範囲内であることが当業者にとって理解される。
【0098】
図6Aは、いくつかの実施形態による、車載システムを使用してデータを収集する方法600Aのフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法600Aは、方法500(図5)の一つまたは複数のオペレーションによって実装される。いくつかの実施形態では、方法600Aは、状況検出器422(図4)によって実装される。いくつかの実施形態では、方法600Aは、要求検索システム100(図1)または要求検索システム400(図4)を使用して実装される。いくつかの実施形態では、方法600Aは、要求検索システム100(図1)または要求検索システム400(図4)以外のシステムを使用して実装される。方法600Aは、車両システムが受信したルールを満たすことができるかどうかを判定するために使用可能である。
【0099】
オペレーション605において、車両システムの車載能力が判定される。車載能力を判定することは、車両に存在するセンサ、車両システムのメモリ容量、車両システムの処理容量、車両システムの処理能力、車両システムのセンサの動作状態を判定すること、または他の適切な判定を含む。いくつかの実施形態では、車両システムの構成要素の容量および能力、または車両のセンサの存在は、車両内のメモリまたはデータベースに記憶されたデータに基づいて判定される。いくつかの実施形態では、車両内のセンサの動作状態を判定することは、車両に存在するセンサの各々に送信されるクエリによって実行される。いくつかの実施形態では、オペレーション605は、周期的に、例えば、1日1回、1時間に1回、または他の適切な周期間隔で実行される。いくつかの実施形態では、オペレーション605は、車両が始動される度に、例えば、車両のエンジンまたはモータの始動時に実行される。いくつかの実施形態では、オペレーション605は、新しいルールを受信したことに応答して実行される。いくつかの実施形態では、オペレーション605は、ルールに関連付けられたトリガイベントの検出後にルールを満たすことができなかったことに応答して実行される。
【0100】
オペレーション610において、ルールが受信される。ルールは、データ収集要求およびトリガイベントを含む。いくつかの実施形態では、ルールは、ルールを作成したユーザの識別情報を含む。いくつかの実施形態では、ルールは、要求された符号化プロトコルを含む。いくつかの実施形態では、ルールは、ユーザによって支払われた料金に関連する情報を含む。いくつかの実施形態では、ルールは、ルールを作成したユーザの許可レベルに関連する情報を含む。いくつかの実施形態では、ルールは無線で受信される。いくつかの実施形態では、ルールは有線接続を介して受信される。
【0101】
オペレーション615において、車両システムがルールを満たすことができるかどうかに関する判定が行われる。判定は、オペレーション610からの受信されたルールのデータ収集要求およびトリガイベントに基づいて行われる。いくつかの実施形態では、判定は、ルールを作成したユーザの識別情報、ルールを作成したユーザの許可レベル、ルールを作成したユーザによって支払われた料金、または他の適切な基準に基づいて行われる。いくつかの実施形態では、オペレーション615は、オペレーション515(図5)と同様であり、簡潔にするために、オペレーション615の詳細な説明は省略される。
【0102】
車両システムがルールを満たすことができるかどうかを判定することは、車両システムの使用における効率を向上するのに有用である。車両システムのリソースは有限量であり、したがって、車両システムが完全に充足できないルールの一部を実行することは、要求されたデータを提供する能力なしに、車両システムのリソースを消費する。その結果、他のルールが処理されないリスクが増加し、これは、車両システムから要求されたデータを収集する能力から導出される値を制限する。
【0103】
車両システムがルールを満たすことができないとの判定に応答して、方法600Aはオペレーション635に進む。車両がルールを満たすことができるとの判定に応答して、方法600Aはオペレーション620に進む。
【0104】
オペレーション620において、一つまたは複数のトリガイベントが検出される。トリガイベントは、車両に取り付けられたセンサによって収集されたデータと、車両のメモリ内のルールに関して記憶された情報との比較に基づいて検出される。すなわち、ルールは、データを収集すべき条件、すなわちトリガイベントを示す情報を含む。いくつかの実施形態では、データはセンサ414によって収集される(図4)。
【0105】
オペレーション625において、オペレーション620からの検出されたトリガイベントに関連付けられたルールに対するデータ収集要求に基づいて、データが収集される。いくつかの実施形態では、データ収集はルールの優先度レベルに基づいて実行される。優先順位の低いルールの起動が試みられる前に、データ収集のために優先順位の高いルールの起動が試みられる。いくつかの実施形態では、オペレーション625は、複数のルールを起動する。いくつかの実施形態では、オペレーション625は、単一のルールを起動する。収集されたデータは、少なくとも一時的に車載メモリに記憶される。いくつかの実施形態では、収集されたデータは、車載メモリに記憶される前に、符号化、プライバシー情報の除去などの処理、または他の適切な処理が行われる。
【0106】
オペレーション630において、収集されたデータは、サーバ(例えば、サーバ440, 図4)またはユーザ端末(例えば、ユーザ端末460, 図4)に送信される。いくつかの実施形態では、記憶されたデータは無線で送信される。いくつかの実施形態では、記憶されたデータは有線接続を介して送信される。いくつかの実施形態では、記憶されたデータはログ発信器436(図4)を使用して送信される。
【0107】
オペレーション635において、車両システムがルールを満たすことができないことを示す警告が生成される。いくつかの実施形態では、警告は音声警告または視覚警告を含む。いくつかの実施形態では、車両システム410は、例えば、アクセス可能なコンソール150(図1)、UI110(図1)、または他の適切な装置を使用して、ユーザに警告を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、オペレーション635はオペレーション517(図5)と同様であり、オペレーション635の詳細な説明は簡潔にするために省略される。
【0108】
警告の生成は、ユーザが車両システムから取得することができる情報のタイプに基づいて、ルールに対するデータ収集要求を調整するかどうかをユーザが決定することを可能にするのに有用である。警告は、作成されたルールが車両システムによって実行されていないことにユーザが気付かない状況を回避するのに有用である。
【0109】
いくつかの実施形態では、オペレーション635は、車両システムがルールを満たすことができないことをユーザに警告しない場合には省略される。そのような実施形態では、方法600Aは、車両システムがルールを満たすことができないという判定に応答して、オペレーション615からオペレーション640に進む。
【0110】
オペレーション640において、ルールは、車載システムから廃棄される。ルールは、車両システムのメモリからルールを除去することによって破棄される。いくつかの実施形態では、ルールは車両システムのメモリから消去される。いくつかの実施形態では、車両システムのメモリは、ルールの上書きを可能にする。ルールを破棄することは、車両システムが満たすことができる追加のルールを受信し、実施するために、車両システム内のメモリ容量を増加させるのに有用である。
【0111】
方法600Aに対する修正が本説明の範囲内であることが当業者にとって理解される。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの追加のオペレーションが方法600Aに含まれる。たとえば、いくつかの実施形態では、方法600Aは、トリガイベントが検出されたという通知をユーザ端末(たとえば、ユーザ端末460, 図4)に送信することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法600Aの少なくとも一つのオペレーションが除外される。例えば、いくつかの実施形態では、警告が生成されない状況ではオペレーション635は除外される。いくつかの実施形態では、方法600Aのオペレーションの順序が調整される。例えば、いくつかの実施形態では、オペレーション610がオペレーション605よりも前に行われる。方法600Aに対する他の修正が本説明の範囲内であることが当業者にとって理解される。
【0112】
図6Bは、いくつかの実施形態による、車載システムを使用してデータを収集する方法600Bのフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法600Bは、方法500(図5)の一つまたは複数のオペレーションによって実行される。いくつかの実施形態では、方法600Bはサーバ440(図4)によって実行される。いくつかの実施形態では、方法600Bは、要求検索システム100(図1)または要求検索システム400(図4)を使用して実行される。いくつかの実施形態では、方法600Bは、要求検索システム100(図1)または要求検索システム400(図4)以外のシステムを使用して実行される。方法600Bは、車両システムが受信したルールを充足することができるかどうかを判定するために使用可能である。方法600A(図6A)とは対照的に、方法600Bは、ルールを充足することができない車両へのルールの伝送を防止するために使用可能である。ルールを充足することができない車両へのルールの伝送を防止することによって、方法600Bは、車両システムがルールを充足することができるかどうかを判定するために、車両システムによるルールの分析を削減または回避することによって、車載リソースの使用の効率をさらに向上するのに役立つ。
【0113】
オペレーション650において、ルールが受信される。ルールは、データ収集要求およびトリガイベントを含む。いくつかの実施形態では、ルールは、ルールを作成したユーザの識別情報を含む。いくつかの実施形態では、ルールは、要求された符号化プロトコルを含む。いくつかの実施形態では、ルールは、ユーザによって支払われた料金に関連する情報を含む。いくつかの実施形態では、ルールは、ルールを作成したユーザの許可レベルに関連する情報を含む。いくつかの実施形態では、ルールはUI110(図1)から受信される。いくつかの実施形態では、ルールはユーザ端末460(図4)から受信される。いくつかの実施形態では、ルールは無線で受信される。いくつかの実施形態では、ルールは有線接続を介して受信される。
【0114】
オペレーション655において、車両システムの車載能力が受信される。車載能力は、車両に存在するセンサ、車両システムのメモリ容量、車両システムの処理容量、車両システムの処理能力、車両システムのセンサの動作状態の判定、または他の適切な判定を含む。いくつかの実施形態では、車両システムの構成要素の容量および能力、または車両のセンサの存在が、車両の能力に関連するデータベースに記憶されたデータに基づいて判定される。いくつかの実施形態では、車両のセンサの動作状態の判定は、車両の構成要素の動作状態に関連する車両から受信した情報に基づいて定期的に更新される。いくつかの実施形態では、オペレーション655は、周期的に、例えば、1日1回、1時間に1回、または他の適切な周期的間隔で実行される。いくつかの実施形態では、オペレーション655は、車両が始動される度に、例えば、車両内のエンジンまたはモータの始動時に実行される。いくつかの実施形態では、車両からのデータを要求するオペレーション650におけるルールの受信に応答して、車両能力の要求が車両に送信される。
【0115】
オペレーション660において、車両システムがルールを充足することができるかどうかに関する判定が行われる。判定は、オペレーション650からのデータ収集要求および受信されたルールのトリガイベントに基づいて行われる。いくつかの実施形態では、判定は、ルールを作成したユーザの識別情報、ルールを作成したユーザの許可レベル、ルールを作成したユーザによって支払われた料金、または他の適切な基準に基づいて行われる。いくつかの実施形態では、オペレーション660は、オペレーション515(図5)と同様であり、簡潔にするために、オペレーション660の詳細な説明は省略される。
【0116】
車両システムがルールを充足することができるかどうかを判定することは、車両システムの使用における効率を向上するのに有用である。車両システムのリソース量は有限であり、したがって、車両システムが完全に充足できないルールの部分実行は、要求されたデータを提供する能力なしに車両システムのリソースを消費する。その結果、他のルールが処理されないリスクが増加し、これは、車両システムから要求されたデータを収集する能力から導出される値を制限する。
【0117】
車両システムがルールを充足することができないとの判定に応答して、方法600Bはオペレーション670に進む。車両がルールを充足することができるとの判定に応答して、方法600Bはオペレーション655に進む。
【0118】
オペレーション655において、ルールが車両に送信される。いくつかの実施形態では、ルールは無線で送信される。いくつかの実施形態では、ルールは有線接続を介して送信される。いくつかの実施形態では、ルールは複数の車両に同時に送信される。すなわち、いくつかの実施形態では、ルールを充足することができるすべての車両にルールは送信される。
【0119】
オペレーション670において、車両システムがルールを充足することができないことを示す警告が生成される。いくつかの実施形態では、警告は音声警告または視覚警告を含む。いくつかの実施形態では、車両システム410は、例えば、アクセス可能なコンソール150(図1)、UI110(図1)、または他の適切な装置を使用して、ユーザに警告を送信するように構成される。いくつかの実施形態では、オペレーション670は、オペレーション517(図5)と同様であり、オペレーション670の詳細な説明は簡潔にするために省略される。
【0120】
警告の生成は、ユーザが車両システムから取得することができる情報のタイプに基づいて、ルールに対するデータ収集要求を調整するかどうかをユーザが決定することを可能にするのに有用である。警告は、作成されたルールが車両システムによって実行されないことにユーザが気付かない状況を回避するのに有用である。
【0121】
いくつかの実施形態では、オペレーション670は、車両システムがルールを充足することができないことに関してユーザに警告されない場合には省略される。そのような実施形態では、方法600Bは、車両システムがルールを充足することができないという判定に応答して、オペレーション660からオペレーション675に進む。
【0122】
オペレーション675において、一つ以上の代替案がユーザに提供される。いくつかの実施形態では、オペレーション675は、オペレーション517(図5)に関して説明したものと同様の機能を含む。しかしながら、オペレーション517(図5)で説明される機能に加えて、オペレーション675は、他の車両についての車両システムに関連する情報を含む。したがって、オペレーション517(図5)の機能に加えて、オペレーション675は、ルールを充足することができる異なる車両を提供することができる。いくつかの実施形態では、ユーザがルールを充足する異なる車両または基準についての代替案を提供される場合、オペレーション675は省略される。
【0123】
方法600Bに対する修正が本説明の範囲内であることが当業者により理解される。いくつかの実施形態では、少なくとも一つの追加のオペレーションが方法600Bに含まれる。たとえば、いくつかの実施形態では、方法600Bは、ルールが1台または複数の車両に送信されたという通知をユーザ端末(たとえばユーザ端末460, 図4)に送信することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法600Bの少なくとも一つのオペレーションが除外される。例えば、いくつかの実施形態では、警告が生成されない状況ではオペレーション670は除外される。いくつかの実施形態では、方法600Bのオペレーションの順序が調整される。例えば、いくつかの実施形態では、オペレーション655がオペレーション650よりも前に行われる。方法600Bに対する他の修正が本説明の範囲内であることが、当業者により理解される。
【0124】
図7は、いくつかの実施形態による要求検索システムを実装するためのシステム700の模式図である。システム700は、ハードウェアプロセッサ702と、コンピュータプログラムコード706、すなわち、実行可能命令のセットで符号化された、すなわち、そのコードを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体704とを含む。コンピュータ可読記憶媒体704はまた、外部デバイスとインターフェースするための命令707を用いて符号化される。プロセッサ702は、バス708を介してコンピュータ可読記憶媒体704に電気的に結合される。プロセッサ702はまた、バス708によってI/Oインタフェース710に電気的に結合される。ネットワークインターフェース712も、バス708を介してプロセッサ702に電気的に接続される。ネットワークインターフェース712は、プロセッサ702およびコンピュータ可読記憶媒体704がネットワーク714を介して外部要素に接続することができるように、ネットワーク714に接続される。プロセッサ702は、システム700が要求検索システム100(図1)、要求検索システム400(図4)、方法500(図5)、方法600A(図6A)、または方法600B(図6B)に記載される動作の一部または全部を実行するために使用可能であるようにするために、コンピュータ可読記憶媒体704に符号化されたコンピュータプログラムコード706を実行するように構成される。
【0125】
いくつかの実施形態では、プロセッサ702は、中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、分散処理システム、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/または適切な処理ユニットである。
【0126】
いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体704は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、および/または半導体システム(または装置もしくはデバイス)である。たとえば、コンピュータ可読記憶媒体704は、半導体またはソリッドステートメモリ、磁気テープ、リムーバブルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、剛性磁気ディスク、および/または光ディスクを含む。光ディスクを使用するいくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体704は、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、コンパクトディスク読み取り/書き込み(CD-R/W)、および/またはデジタルビデオディスク(DVD)を含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、記憶媒体704は、システム700に、要求検索システム100(図1)、要求検索システム400(図4)、方法500(図5)、方法600A(図6A)、または方法600B(図6B)に記載される動作の一部または全部を実行させるように構成されたコンピュータプログラムコード706を記憶する。いくつかの実施形態では、記憶媒体704はまた、要求検索システム100(図1)、要求検索システム400(図4)、方法500(図5)、方法600A(図6A)または方法600B(図6B)に記載された動作の一部または全部を実行するために必要な情報、ならびに、要求検索システム100(図1)、要求検索システム400(図4)、方法500(図5)、方法600A(図6A)または方法600B(図6B)に記載された動作の一部または全部を実行する間に生成された情報、例えばセンサデータパラメータ716、ルールパラメータ718、収集データパラメータ720、能力データパラメータ722、および/または要求検索システム100(図1)、要求検索システム400(図4)、方法500(図5)、方法600A(図6A)または方法600B(図6B)に記載された動作の一部または全部を実行するための実行可能命令のセットなども記憶する。
【0128】
いくつかの実施形態では、記憶媒体704は、製造機械とインターフェースするための命令707を記憶する。命令707は、プロセッサ702が製造工程中に方法400を効果的に実施するために、製造機械によって読み取り可能な製造命令を生成することを可能にする。
【0129】
システム700は、I/Oインタフェース710を含む。I/Oインタフェース710は、外部回路に結合される。いくつかの実施形態では、I/Oインタフェース710は、情報およびコマンドをプロセッサ702に通信するためのキーボード、キーパッド、マウス、トラックボール、トラックパッド、および/またはカーソル方向キーを含む。
【0130】
システム700はまた、プロセッサ702に結合されたネットワークインターフェース712を含む。ネットワークインターフェース712は、システム700が一つまたは複数の他のコンピュータシステムが接続されているネットワーク714と通信することを可能にする。ネットワークインターフェース712は、BLUETOOTH(登録商標)、WIFI(登録商標)、WIMAX(登録商標)、GPRS、もしくはWCDMA(登録商標)などの無線ネットワークインターフェース、または、ETHERNET(登録商標)、USB(登録商標)、もしくはIEEE-1394などの有線ネットワークインターフェースを含む。いくつかの実施形態では、ODDRシステム100(図1)、ODDRシステム400(図4)、方法600A(図6A)、または方法600B(図6B)に記載される動作の一部または全部が二つ以上のシステム700に実装され、優先度レベル、クエリID、クエリステータス、およびクエリデータなどの情報がネットワーク714を介して異なるシステム700間で交換される。
【0131】
(付記1)
【0132】
車両からデータを要求する方法であって、前記方法は、車載システムの能力を判定することを含み、前記能力は、処理容量、メモリ容量またはセンサ能力の少なくとも一つを含む。前記方法は、ルールを受信することをさらに含み、前記ルールは、データ収集要求を含む。前記方法は、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定することをさらに含む。前記方法は、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて前記ルールを破棄することをさらに含む。
【0133】
(付記2)
【0134】
前記データ収集要求は、第1のセンサからのデータ収集の要求、センサデータの収集期間、及び、前記センサデータについての処理の要求を含む、付記1に記載の方法。
【0135】
(付記3)
【0136】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かの判定は、前記車載システムが前記データ収集要求の何れかの部分を満たすことができないとの判定に応じて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないと判定することを含む、付記1または2に記載の方法。
【0137】
(付記4)
【0138】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて警告を生成することをさらに含む、付記1~3の何れかに記載の方法。
【0139】
(付記5)
【0140】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かの判定は、前記ルールと関連するユーザの識別情報に基づく、付記1~4の何れかに記載の方法。
【0141】
(付記6)
【0142】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かの判定は、前記ルールと関連して受け取られた料金に基づく、付記1~5の何れかに記載の方法。
【0143】
(付記7)
【0144】
前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるとの判定に応じて、
前記ルールと関連するトリガイベントを検出し、
前記データ収集要求と関連するデータを収集することをさらに含む、付記1~6の何れかに記載の方法。
【0145】
(付記8)
【0146】
車両からデータを要求するシステムであって、前記システムは、複数の命令を記憶するように構成された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体と、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体と接続されるプロセッサとを有する。前記プロセッサは、車載システムの能力を判定する前記命令を実行するように構成され、前記能力は、処理容量、メモリ容量またはセンサ能力の少なくとも一つを含む。前記プロセッサは、ルールを受信する前記命令を実行するように構成され、前記ルールは、データ収集要求を含む。前記プロセッサは、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定する前記命令を実行するように構成される。前記プロセッサは、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて前記ルールを破棄する前記命令を実行するように構成される。
【0147】
(付記9)
【0148】
前記データ収集要求は、第1のセンサからのデータ収集の要求、センサデータの収集期間、及び、前記センサデータについての処理の要求を含む、付記8に記載のシステム。
【0149】
(付記10)
【0150】
前記プロセッサは、前記車載システムが前記データ収集要求の何れかの部分を満たすことができないとの判定に応じて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないと判定することにより、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定する前記命令を実行するように構成される、付記8または9に記載のシステム。
【0151】
(付記11)
【0152】
前記プロセッサは、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて警告を生成する前記命令を実行するように構成される、付記8~10の何れかに記載のシステム。
【0153】
(付記12)
【0154】
前記プロセッサは、前記ルールと関連するユーザの識別情報に基づいて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定する前記命令を実行するように構成される、付記8~11の何れかに記載のシステム。
【0155】
(付記13)
【0156】
前記プロセッサは、前記ルールと関連して受け取られた料金に基づいて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定する前記命令を実行するように構成される、付記8~12の何れかに記載のシステム。
【0157】
(付記14)
【0158】
前記プロセッサは、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるとの判定に応じて、
前記ルールと関連するトリガイベントを検出し、
前記データ収集要求と関連するデータを収集する前記命令を実行するように構成される、付記8~13の何れかに記載のシステム。
【0159】
(付記15)
【0160】
複数の命令を記憶するように構成された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記複数の命令は、車載システムの能力を判定する動作をプロセッサに実行させるように構成され、前記能力は、処理容量、メモリ容量またはセンサ能力の少なくとも一つを含む。前記複数の命令は、ルールを受信する動作をプロセッサに実行させるように構成され、前記ルールは、データ収集要求を含む。前記複数の命令は、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを判定する動作をプロセッサに実行させるように構成される。前記複数の命令は、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて前記ルールを破棄する動作をプロセッサに実行させるように構成される。
【0161】
(付記16)
【0162】
前記複数の命令は、前記車載システムが前記データ収集要求の何れかの部分を満たすことができないとの判定に応じて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないと判定することにより、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを前記プロセッサに判定させるように構成される、付記15に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0163】
(付記17)
【0164】
前記複数の命令は、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができないとの判定に応じて前記プロセッサに警告を生成させるように構成される、付記15または16に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0165】
(付記18)
【0166】
前記複数の命令は、前記ルールと関連するユーザの識別情報に基づいて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを前記プロセッサに判定させるように構成される、付記15~17の何れかに記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0167】
(付記19)
【0168】
前記複数の命令は、前記ルールと関連して受け取られた料金に基づいて前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるか否かを前記プロセッサに判定させるように構成される、付記15~18の何れかに記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0169】
(付記20)
【0170】
前記複数の命令は、前記車載システムの能力が前記データ収集要求を満たすことができるとの判定に応じて、
前記ルールと関連するトリガイベントを検出し、
前記データ収集要求と関連するデータを収集することを前記プロセッサに実行させるように構成される、付記15~19の何れかに記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0171】
前述の概要は当業者が本開示の態様をよりよく理解することができるように、いくつかの実施形態の特徴を示す。当業者は、本開示を、同じ目的を実行するための、および/または本明細書に紹介される実施形態の同じ利点を達成するための他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として容易に使用し得ることを理解すべきである。当業者はまた、そのような等価な構成が本開示の趣旨および範囲から逸脱しないこと、ならびにそれらが本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく本明細書において様々な変更、置換、および改変を行い得ることを理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
【外国語明細書】