(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146812
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】電子部品の接合方法と大量の電子部品の移送方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20241004BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
H01L21/60 311Q
H05K3/34 507E
【審査請求】有
【請求項の数】37
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024040850
(22)【出願日】2024-03-15
(31)【優先権主張番号】112112737
(32)【優先日】2023-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】524101641
【氏名又は名称】コアテック オプト コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ス チン-フェン
(72)【発明者】
【氏名】ツェン ウェン-チア
(72)【発明者】
【氏名】イェ ティン-ピ
【テーマコード(参考)】
5E319
5F044
【Fターム(参考)】
5E319AA03
5E319AC01
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5F044KK02
5F044KK03
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5F044PP19
5F044QQ06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】マイクロ発光ダイオードディスプレイの背増に好適な基板と電子部品の接合方法及び大量の電子部品の移送方法を提供する。
【解決手段】接合方法は、少なくとも1つのパッド120を有する接合領域110を含む第1の上面100Aと第1の上面と対向する第1の下面100Bとを有する対象基板100を提供し、第2の上面210Aと第2の上面と対向し、第2の下面に形成されて電子部品本体と接続される少なくとも1つの電極を備える第2の下面210Bとを有する電子部品本体210とを含む電子部品200を提供し、電子部品を、対象基板の接合領域に位置合わせし、少なくとも1つの電極を、接合領域における少なくとも1つのパッドに位置合わせしてレーザー光を照射し、レーザー光で少なくとも1つの電極と対象基板の接合領域の少なくとも1つのパッドとを溶接する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品の接合方法であって、
対象基板を提供し、前記対象基板は、対向する第1の上面と第1の下面とを有し、前記第1の上面は、接合領域を含み、前記接合領域は、少なくとも1つのパッドを含み、
電子部品を提供し、前記電子部品は、電子部品本体と少なくとも1つの電極とを含み、前記電子部品本体は、対向する第2の上面と第2の下面とを有し、前記少なくとも1つの電極は、前記電子部品本体の前記第2の下面に形成されて前記電子部品本体と電気的に接続され、前記電子部品は、前記対象基板の前記接合領域に位置合わせされ、前記少なくとも1つの電極は、前記接合領域における前記少なくとも1つのパッドに位置合わせされ、
レーザー光を提供し、前記レーザー光を、前記電子部品の上方から前記電子部品本体に向けて照射し、或いは、前記対象基板の下方から前記対象基板に向けて照射し、前記電子部品を、前記少なくとも1つの電極によって前記レーザー光で前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドに溶接させる、
ステップを含む電子部品の接合方法。
【請求項2】
前記対象基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント基板、またはフレキシブルプリント基板である、請求項1に記載の電子部品の接合方法。
【請求項3】
前記フレキシブルプリント基板は、
軟性絶縁基材と、
前記軟性絶縁基材の表面に形成された回路と、
前記回路を覆う絶縁層と、
を含み、
前記パッドは、前記絶縁層の表面に形成されて前記回路と電気的に接続される、請求項2に記載の電子部品の接合方法。
【請求項4】
前記電子部品は、発光ダイオード、レーザダイオードおよび半導体素子からなる群から選択される、請求項1に記載の電子部品の接合方法。
【請求項5】
前記発光ダイオードが発する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光である、請求項4に記載の電子部品の接合方法。
【請求項6】
前記レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである、請求項4に記載の電子部品の接合方法。
【請求項7】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理ICおよびアナログICからなる群から選択される、請求項4に記載の電子部品の接合方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの電極および/または前記少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ金属、金属合金または金属酸化物である、請求項1に記載の電子部品の接合方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのパッド上および/または前記少なくとも1つの電極上に半田を形成するステップをさらに含み、
前記半田によって前記電子部品の前記少なくとも1つの電極と前記対象基板の前記少なくとも1つの電極とを間接的に接触させ、前記レーザー光によって前記半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、さらに、前記加熱された半田によって前記電子部品の前記少なくとも1つの電極を前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドに接合させる、請求項1に記載の電子部品の接合方法。
【請求項10】
前記レーザー光の波長は、190nm~11000nmである、請求項1に記載の電子部品の接合方法。
【請求項11】
前記電子部品本体の前記第2の上面に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、
前記レーザー光は、前記透明または半透明の誘電体層を経由して、前記電子部品の上方から前記電子部品本体に照射される、請求項1~10のいずれか1項に記載の電子部品の接合方法。
【請求項12】
対象基板の前記第1の下面に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、
前記レーザー光は、前記透明または半透明の誘電体層を経由して、前記対象基板の下方から前記対象基板に照射される、請求項1~10のいずれか1項に記載の電子部品の接合方法。
【請求項13】
大量の電子部品の移送方法であって、
対象基板を提供し、前記対象基板は、対向する第1の上面と第1の下面とを有し、前記第1の上面は、複数の接合領域を含み、前記接合領域はそれぞれ、いずれも少なくとも1つのパッドを含み、
一時的基板を提供し、前記一時的基板には複数の電子部品が形成され、前記電子部品はそれぞれ、電子部品本体と、少なくとも1つの電極とを含み、前記電子部品本体は、対向する第2の上面と第2の下面とを有し、前記少なくとも1つの電極は、前記電子部品本体の前記第2の下面に形成されて前記電子部品本体と電気的に接続され、前記電子部品本体の前記第2の下面は、前記対象基板の前記第1の上面に面し、前記電子部品は、前記対象基板の前記接合領域にそれぞれ位置合わせされ、前記電子部品の前記少なくとも1つの電極は、いずれも、前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ位置合わせされ、
レーザー光を提供し、前記レーザー光を、前記一時的基板の上方から前記一時的基板および前記電子部品本体に照射し、さらに前記電子部品を、前記少なくとも1つの電極によって、前記レーザー光で前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ溶接させる、
ステップを含む大量の電子部品の移送方法。
【請求項14】
前記対象基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント基板、またはフレキシブルプリント基板である、請求項13に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項15】
前記フレキシブルプリント基板は、
軟性絶縁基材と、
前記軟性絶縁基材の表面に形成された回路と、
前記回路を覆う絶縁層と、
を含み、
前記パッドは、前記絶縁層の表面に形成されて前記回路と電気的に接続される、請求項14に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項16】
前記電子部品は、発光ダイオード、レーザダイオードおよび半導体素子からなる群から選択される、請求項13に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項17】
前記発光ダイオードが発する光は、赤色光、および/または緑色光、および/または青色光、および/または黄色光、および/または白色光、および/または赤外光、および/または紫外光である、請求項16に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項18】
前記レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである、請求項16に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項19】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理ICおよびアナログICからなる群から選択される、請求項16に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項20】
前記電子部品の前記少なくとも1つの電極および/または前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ、金属、金属合金または金属酸化物である、請求項13に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項21】
前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッド上および/または前記電子部品の少なくとも1つの電極上にそれぞれ半田を形成するステップをさらに含み、
前記半田によって、前記電子部品の前記少なくとも1つの電極と、前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドと、を互いに間接的に接触させ、前記レーザー光によって前記半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、さらに、前記加熱された半田によって、前記電子部品の前記少なくとも1つの電極を、前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合させる、請求項13に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項22】
前記レーザー光の波長は、190nm~11000nmである、請求項13に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項23】
前記一時的基板は、前記レーザー光によって前記一時的基板の上方から前記一時的基板に照射された時とともに光分解または熱分解された後に除去され、或いは、前記電子部品の前記少なくとも1つの電極が前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合された後に直接剥離して除去される、請求項13に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項24】
前記一時的基板上に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、
前記レーザー光は、前記透明または半透明の誘電体層を経由して、前記電子部品の上方から前記一時的基板および前記電子部品本体にそれぞれ照射される、請求項13~23のいずれか1項に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項25】
大量の電子部品の移送方法であって、
対象基板を提供し、前記対象基板は対向する第1の上面と第1の下面とを有し、前記第1の上面は複数の接合領域を含み、前記接合領域はいずれもそれぞれ少なくとも1つのパッドを含み、
前記対象基板の上方に一時的基板を提供し、前記一時的基板には複数の電子部品が形成され、前記電子部品は、電子部品本体と、少なくとも1つの電極とをそれぞれ含み、前記電子部品本体は、対向する第2の上面と第2の下面とを有し、前記少なくとも1つの電極は、前記電子部品本体の前記第2の下面に形成されて前記電子部品本体と電気的に接続され、前記電子部品本体の前記第2の下面は、前記対象基板の前記第1の上面に面し、前記電子部品は、前記対象基板の前記接合領域にそれぞれ位置合わせされ、前記電子部品の前記少なくとも1つの電極は、いずれも、前記接合領域の少なくとも1つのパッドにそれぞれ位置合わせされ、
第1のレーザー光を提供し、前記第1のレーザー光を、対象基板の下方から前記対象基板に向ける照射し、前記電子部品を、前記少なくとも1つの電極によって、前記第1のレーザー光で前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ溶接させる、
ステップを含む大量の電子部品の移送方法。
【請求項26】
前記対象基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント基板、またはフレキシブルプリント基板である、請求項25に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項27】
前記フレキシブルプリント基板は、
軟性絶縁基材と、
前記軟性絶縁基材の表面に形成された回路と、
前記回路を覆う絶縁層と、
を含み、
前記パッドは、前記絶縁層の表面に形成されて前記回路と電気的に接続される、請求項26に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項28】
前記電子部品は、発光ダイオード、レーザダイオードおよび半導体素子からなる群から選択される、請求項25に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項29】
前記発光ダイオードが発する光は、赤色光、および/または緑色光、および/または青色光、および/または黄色光、および/または白色光、および/または赤外光、および/または紫外光である、請求項28に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項30】
前記レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである、請求項28に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項31】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理ICおよびアナログICからなる群から選択される、請求項28に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項32】
前記電子部品の前記少なくとも1つの電極および/または前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ、金属、金属合金または金属酸化物である、請求項25に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項33】
前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッド上および/または前記電子部品の前記少なくとも1つの電極上に、それぞれ半田を形成するステップをさらに含み、
前記半田によって、前記電子部品の前記少なくとも1つの電極と、前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドと、を互いに間接的に接触させ、前記第1のレーザー光によって前記半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、さらに、前記加熱された半田によって、前記電子部品の前記少なくとも1つの電極を、前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合させる、請求項25に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項34】
前記一時的基板は、前記電子部品が前記少なくとも1つの電極によって前記対象基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合された後、第2のレーザー光を前記一時的基板の上方から前記一時的基板に照射することによって、前記一時的基板を光分解または熱分解した後に除去され、或いは、前記一時的基板を直接剥離して除去される、請求項25に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項35】
前記第1のレーザー光の波長は、190nm~11000nmである、請求項25に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項36】
前記第2のレーザー光の波長は、190nm~11000nmである、請求項34に記載の大量の電子部品の移送方法。
【請求項37】
対象基板の前記第1の下面に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、
前記第1のレーザー光は、前記透明または半透明の誘電体層を経由して、前記対象基板の下方から前記対象基板に照射される、請求項25~36のいずれか1項に記載の大量の電子部品の移送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子部品の接合方法と大量の電子部品の移送方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、能動発光、高輝度、省エネルギーなどの利点を備えているため、照明、ディスプレイ、プロジェクタなどの技術分野に広く応用されている。また、マイクロ発光ダイオードディスプレイ(Micro LED display)は、次第に新世代のディスプレイ技術となっている。ただ、高密度(FHD:Full High Density)のディスプレイは、1920行×1080列の約200万個の画素を有し、各画素は赤、緑、青の3つのサブピクセル(Sub pixel)にさらに分けられる。そのため、1つの高密度発光ダイオードディスプレイ(FHD LED Display)には、合計約600万個のLED結晶粒(Die)がある。600万個の結晶粒を切断してディスプレイパネルの基板に貼り付けるには、どのように大量のマイクロ発光ダイオードをディスプレイパネルの基板に正確に移し、固定接合するかが重要な技術である。
【0003】
既知の電子部品の接合方法としては、主にリフロー溶接方式を利用して、錫ペーストを加熱してリフローした後、電子部品を対象基板に溶接させることである。ただし、リフロー溶接方式には、リフロー過程において、熱ムラによる電子部品のドリフト、過多の錫ペーストによる電子部品の短絡、過少の錫ペーストによる空溶接、または過低のリフロー温度による冷溶接などの欠点がある。
【0004】
また、大量に電子部品を移送する既知の方法としては、主に静電移送、磁力移送、マイクロ転写および流体組み立てなどの方法がある。ただし、これらの大量の電子部品の移送方法は、移送速度や良率をさらに向上させる必要がある。
【0005】
そこで、新規な電子部品の接合方法および大量の電子部品の移送方法が業界で切実に望まれている。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、電子部品の接合方法を開示し、以下のステップを含む:対象基板を提供し、当該対象基板は、対向する第1の上面と第1の下面とを有し、当該第1の上面は、接合領域を含み、当該接合領域は、少なくとも1つのパッドを含み、電子部品を提供し、当該電子部品は、電子部品本体と少なくとも1つの電極とを含み、当該電子部品本体は、対向する第2の上面と第2の下面とを有し、当該少なくとも1つの電極は、当該電子部品本体の当該第2の下面に形成されて当該電子部品本体と電気的に接続され、当該電子部品は、当該対象基板の当該接合領域に位置合わせされ、当該少なくとも1つの電極は、当該接合領域における当該少なくとも1つのパッドに位置合わせされ、レーザー光を提供し、当該レーザー光を、当該電子部品の上方から当該電子部品本体に向けて照射し、或いは、当該対象基板の下方から当該対象基板に向けて照射し、当該電子部品を、当該少なくとも1つの電極によって当該レーザー光で当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドに溶接させる。
【0007】
前述のような電子部品の接合方法において、当該対象基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント基板、またはフレキシブルプリント基板である。
【0008】
前述のような電子部品の接合方法において、当該フレキシブルプリント基板は、軟性絶縁基材と、当該軟性絶縁基材の表面に形成された回路と、当該回路を覆う絶縁層と、を含む。当該パッドは、当該絶縁層の表面に形成されて当該回路と電気的に接続される。
【0009】
前述のような電子部品の接合方法において、当該電子部品は、発光ダイオード、レーザダイオードおよび半導体素子からなる群から選択される。
【0010】
前述のような電子部品の接合方法において、当該発光ダイオードが発する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光である。
【0011】
前述のような電子部品の接合方法において、当該レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである。
【0012】
前述のような電子部品の接合方法において、当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理ICおよびアナログICからなる群から選択される。
【0013】
前述のような電子部品の接合方法において、当該少なくとも1つの電極および/または当該少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ金属、金属合金または金属酸化物である。
【0014】
前述のような電子部品の接合方法において、当該少なくとも1つのパッド上および/または当該少なくとも1つの電極上に半田を形成するステップをさらに含む。当該半田によって当該電子部品の当該少なくとも1つの電極と当該対象基板の当該少なくとも1つの電極とを間接的に接触させる。当該レーザー光によって当該半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得る。さらに、当該加熱された半田によって当該電子部品の当該少なくとも1つの電極を当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドに接合させる。
【0015】
前述のような電子部品の接合方法において、当該レーザー光の波長は、190nm~11000nmである。
【0016】
前述のような電子部品の接合方法において、当該電子部品本体の当該第2の上面に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含む。当該レーザー光は、当該透明または半透明の誘電体層を経由して、当該電子部品の上方から当該電子部品本体に照射される。
【0017】
前述のいずれか1項のような電子部品の接合方法において、対象基板の当該第1の下面に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含む。当該レーザー光は、当該透明または半透明の誘電体層を経由して、当該対象基板の下方から当該対象基板に照射される。
【0018】
本発明は、さらに大量の電子部品の移送方法を開示し、以下のステップを含む:対象基板を提供し、当該対象基板は、対向する第1の上面と第1の下面とを有し、当該第1の上面は、複数の接合領域を含み、当該接合領域は、いずれもそれぞれ少なくとも1つのパッドを含み、一時的基板を提供し、当該一時的基板には複数の電子部品が形成され、当該電子部品はそれぞれ、電子部品本体と、少なくとも1つの電極とを含み、当該電子部品本体は、対向する第2の上面と第2の下面とを有し、当該少なくとも1つの電極は、当該電子部品本体の当該第2の下面に形成されて当該電子部品本体と電気的に接続され、当該電子部品本体の当該第2の下面は、当該対象基板の当該第1の上面に面し、当該電子部品は、当該対象基板の当該接合領域にそれぞれ位置合わせされ、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極は、いずれも、当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ位置合わせされ、レーザー光を提供し、当該レーザー光を、当該一時的基板の上方から当該一時的基板および当該電子部品本体にそれぞれ照射し、さらに当該電子部品を、当該少なくとも1つの電極によって、当該レーザー光で当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ溶接させる。
【0019】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該対象基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント基板、またはフレキシブルプリント基板である。
【0020】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該フレキシブルプリント基板は、軟性絶縁基材と、当該軟性絶縁基材の表面に形成された回路と、当該回路を覆う絶縁層と、を含む。当該パッドは、当該絶縁層の表面に形成されて当該回路と電気的に接続される。
【0021】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該電子部品は、発光ダイオード、レーザダイオードおよび半導体素子からなる群から選択される。
【0022】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該発光ダイオードが発する光は、赤色光、および/または緑色光、および/または青色光、および/または黄色光、および/または白色光、および/または赤外光、および/または紫外光である。
【0023】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである。
【0024】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理ICおよびアナログICからなる群から選択される。
【0025】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極および/または当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ、金属、金属合金または金属酸化物である。
【0026】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッド上および/または当該電子部品の少なくとも1つの電極上にそれぞれ半田を形成するステップをさらに含む。当該半田によって、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極と、当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドと、を互いに間接的に接触させ、当該レーザー光によって当該半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、さらに、当該加熱された半田によって、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極を、当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合させる。
【0027】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該レーザー光の波長は、190nm~11000nmである。
【0028】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該一時的基板は、当該レーザー光によって当該一時的基板の上方から当該一時的基板に照射された時とともに光分解または熱分解された後に除去され、或いは、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極が当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合された後に直接剥離して除去される。
【0029】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該一時的基板上に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含む。当該レーザー光は、当該透明または半透明の誘電体層を経由して、当該電子部品の上方から当該一時的基板および当該電子部品本体にそれぞれ照射される。
【0030】
本発明は、さらに別の大量の電子部品の移送方法を開示し、以下のステップを含む:対象基板を提供し、当該対象基板は対向する第1の上面と第1の下面とを有し、当該第1の上面は複数の接合領域を含み、当該接合領域はいずれも少なくとも1つのパッドを含み、当該対象基板の上方に一時的基板を提供し、当該一時的基板には複数の電子部品が形成され、当該電子部品は、電子部品本体と、少なくとも1つの電極とをそれぞれ含み、当該電子部品本体は、対向する第2の上面と第2の下面とを有し、当該少なくとも1つの電極は、当該電子部品本体の当該第2の下面に形成されて当該電子部品本体と電気的に接続され、当該電子部品本体の当該第2の下面は、当該対象基板の当該第1の上面に面し、当該電子部品は、当該対象基板の当該接合領域にそれぞれ位置合わせされ、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極は、いずれも、当該接合領域の少なくとも1つのパッドにそれぞれ位置合わせされ、レーザー光を提供し、当該レーザー光を、対象基板の下方から当該対象基板に向ける照射し、当該電子部品を、当該少なくとも1つの電極によって、当該レーザー光で当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ溶接させる。
【0031】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該対象基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント基板、またはフレキシブルプリント基板である。
【0032】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該フレキシブルプリント基板は、軟性絶縁基材と、当該軟性絶縁基材の表面に形成された回路と、当該回路を覆う絶縁層と、を含む。当該パッドは、当該絶縁層の表面に形成されて当該回路と電気的に接続される。
【0033】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該電子部品は、発光ダイオード、レーザダイオードおよび半導体素子からなる群から選択される。
【0034】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該発光ダイオードが発する光は、赤色光、および/または緑色光、および/または青色光、および/または黄色光、および/または白色光、および/または赤外光、および/または紫外光である。
【0035】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである。
【0036】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理ICおよびアナログICからなる群から選択される。
【0037】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極および/または当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ、金属、金属合金または金属酸化物である。
【0038】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッド上および/または当該電子部品の当該少なくとも1つの電極上に、それぞれ半田を形成するステップをさらに含む。当該半田によって、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極と、当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドと、を互いに間接的に接触させ、当該レーザー光によって当該半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、さらに、当該加熱された半田によって、当該電子部品の当該少なくとも1つの電極を、当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合させる。
【0039】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該一時的基板は、当該電子部品が当該少なくとも1つの電極によって当該対象基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合された後、第2のレーザー光を当該一時的基板の上方から当該一時的基板に照射することによって、当該一時的基板を光分解または熱分解した後に除去され、或いは、当該一時的基板を直接剥離して除去される。
【0040】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該レーザー光の波長は、190nm~11000nmである。
【0041】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、当該第2のレーザー光の波長は、190nm~11000nmである。
【0042】
前述のような大量の電子部品の移送方法において、対象基板の当該第1の下面に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含む。当該第1のレーザー光は、当該透明または半透明の誘電体層を経由して、当該対象基板の下方から当該対象基板に照射される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1A】本発明の実施例1に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図1B】本発明の実施例1に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0044】
【
図2A】本発明の実施例2に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図2B】本発明の実施例2に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0045】
【
図3A】本発明の実施例3に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図3B】本発明の実施例3に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0046】
【
図4A】本発明の実施例4に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図4B】本発明の実施例4に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0047】
【
図5A】本発明の実施例5に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図5B】本発明の実施例5に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0048】
【
図6A】本発明の実施例6に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図6B】本発明の実施例6に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0049】
【
図7A】本発明の実施例7に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図7B】本発明の実施例7に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0050】
【
図8A】本発明の実施例8に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図8B】本発明の実施例8に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0051】
【
図9A】本発明の実施例9に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図9B】本発明の実施例9に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0052】
【
図10A】本発明の実施例10に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図10B】本発明の実施例10に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0053】
【
図11A】本発明の実施例11に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図11B】本発明の実施例11に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0054】
【
図12A】本発明の実施例12に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図12B】本発明の実施例12に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0055】
【
図13A】本発明の実施例13に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図13B】本発明の実施例13に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0056】
【
図14A】本発明の実施例14に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図14B】本発明の実施例14に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0057】
【
図15A】本発明の実施例15に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図15B】本発明の実施例15に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0058】
【
図16A】本発明の実施例16に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図16B】本発明の実施例16に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0059】
【
図17A】本発明の実施例17に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【
図17B】本発明の実施例17に係る電子部品の接合プロセスの断面概略図である。
【0060】
【
図18A】本発明の実施例18に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図18B】本発明の実施例18に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図18C】本発明の実施例18に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【0061】
【
図19A】本発明の実施例19に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図19B】本発明の実施例19に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図19C】本発明の実施例19に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【0062】
【
図20A】本発明の実施例20に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図20B】本発明の実施例20に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図20C】本発明の実施例20に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図20D】本発明の実施例20に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【0063】
【
図21A】本発明の実施例21に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図21B】本発明の実施例21に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図21C】本発明の実施例21に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【
図21D】本発明の実施例21に係る大量の電子部品の移送プロセスの断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
本発明の開示内容の記述をより詳細かつ完全にするために、以下に本発明の実施形態と具体的な実施例について説明的な説明を提供する。しかし、これは本発明の具体的な実施例を実施または運用する唯一の形態ではない。以下に開示される各実施例は、有益な場合には互いに組み合わされてもよいし、代替されてもよいし、さらなる記載や説明を必要とせずに、一実施例に他の実施例を付加してもよい。
【0065】
以下の説明では、読者が以下の実施例を十分に理解できるように、多くの特定の詳細を詳細に述べる。しかしながら、本発明の実施形態は、このような特定の詳細なしで実施することができる。他の場合には、図面を簡略化するために、周知の構成や装置が図面に概略的にのみ図示される。
【0066】
実施例
【0067】
実施例1
【0068】
まず、
図1Aを参照する。
図1Aに示すように、対象基板100および電子部品200が提供される。対象基板100は、対向する第1の上面100Aと第1の下面100Bとを有する。第1の上面100Aは接合領域110を含み、接合領域は少なくとも1つのパッド120を含む。電子部品200は、対向する第2の上面210Aと第2の下面210Bを有する電子部品本体210と、少なくとも1つの電極220とを含む。少なくとも1つの電極220は、電子部品本体210の第2の下面210B上に形成されて電子部品本体210と電気的に接続されている。電子部品200は、対象基板100の接合領域110に位置合わせされる。少なくとも1つの電極220は、接合領域110における少なくとも1つのパッド120に位置合わせされる。
【0069】
本実施例によれば、対象基板100は、例えば、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント基板、またはフレキシブルプリント基板であってもよいが、これらには限定されない。
【0070】
本実施例によれば、対象基板100は、フレキシブルプリント基板を例にして説明される。フレキシブルプリント基板は、軟性絶縁基材と、軟性絶縁基材の表面に形成された回路と、回路を覆う絶縁層とを含むことができる。このパッドは、絶縁層の表面に形成されて回路と電気的に接続されている。
【0071】
本実施例によれば、電子部品200は、例えば、発光ダイオード、レーザダイオードまたは半導体素子であってよいが、これには限定されない。発光ダイオードが発する光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光であってよいが、これには限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば390nm~1700nmであってよいが、これには限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC、またはアナログICであってよいが、これらに限定されない。本実施例1の電子部品200は、発光ダイオードを例に説明される。
【0072】
本実施例によれば、少なくとも1つの電極220および/または少なくとも1つのパッド120の材料は、それぞれ、例えば、金属、金属合金、または金属酸化物であってよいが、これには限定されない。
【0073】
次に、
図1Bを参照する。
図1Bに示すように、レーザー光が提供される。レーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。電子部品200の上方から電子部品本体210に向けてレーザー光を照射する。レーザー光は、電子部品本体210の第2の上面210A、電子部品本体210内、電子部品本体210の第2の下面210B、少なくとも1つの電極220、または少なくとも1つのパッド120に集中させることができるようにする。そして、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0074】
実施例2
【0075】
まず、
図2Aを参照する。
図2Aに示すように、実施例1で説明したものと同様の構成を有する対象基板100および電子部品200が提供されるが、ここではこれ以上説明しない。
【0076】
次に、
図2Bを参照する。
図2Bに示すように、レーザー光が供給される。このレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。このレーザー光を、対象基板100の下方から対象基板100に向けて照射し、このレーザー光を、対象基板100の第1の上面100A、対象基板100内、該対象基板100の第1の下面100B、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0077】
実施例3
【0078】
まず、
図3Aを参照する。
図3Aに示すように、実施例1で説明したものと同様な構成を有する対象基板100および電子部品200が提供されるが、ここではこれ以上説明しない。また、
図3Aに示すように、少なくとも1つのパッド120上および/または少なくとも1つの電極220上に半田300を形成し、この半田300によって電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0079】
次に、
図3Bを参照する。
図3Bに示すように、レーザー光が供給される。このレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これには限定されない。このレーザー光を、電子部品200の上方から電子部品本体210に向けて照射する。このレーザー光を電子部品本体210の第2の上面210A、電子部品本体210内、電子部品本体210の第2の下面210B、少なくとも1つの電極220、半田300、または少なくとも1つのパッド120に集中させることができるようにする。そして、レーザー光によって半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。
【0080】
実施例4
【0081】
まず、
図4Aを参照する。
図4Aに示すように、実施例1で説明したものと同様な構成を有する対象基板100と電子部品200が提供されるが、ここではこれ以上説明しない。また、
図4Aに示すように、少なくとも1つのパッド120上および/または少なくとも1つの電極220上に半田300を形成し、この半田300によって、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0082】
次に、
図4Bを参照する。
図4Bに示すように、レーザー光が供給される。このレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。このレーザー光を、対象基板100の下方から対象基板100に向けて照射する。このレーザー光を、対象基板100の第1の上面100A、対象基板100内、対象基板100の第1の下面100B、少なくとも1つのパッド120、半田300、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、この半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つの半田パッド120に接合させる。
【0083】
実施例5
【0084】
図5A~5Bを参照する。本実施例5に開示される電子部品の接合プロセスは、実施例1に開示されたものと大体同様である。その差異としては、本実施例5において、電子部品本体210の第2の上面210A上に透明または半透明の誘電体層400を設けることをさらに含むことである。このレーザー光は、透明または半透明の誘電体層400を経由して電子部品200の上方から電子部品本体210に照射される。そして、このレーザー光を電子部品本体210の第2の上面210A、電子部品本体210内、電子部品本体210の第2の下面210B、少なくとも1つの電極220、または少なくとも1つのパッド120に集中させることができるようにする。そして、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0085】
実施例6
【0086】
図6A~6Bを参照する。本実施例6に開示される電子部品の接合プロセスは、実施例2に開示されたものと大体同様である。その差異としては、本実施例6において、対象基板100の第1の下面100B上に透明または半透明の誘電体層400を設けるステップをさらに含むことである。レーザー光は、透明または半透明の誘電体層400を経由して対象基板100の下方から対象基板100に向けて照射される。このレーザー光を対象基板100の第1の上面100A、対象基板100内、対象基板100の第1の下面100B、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0087】
実施例7
【0088】
図7A~7Bを参照する。本実施例7に開示される電子部品の接合プロセスは、実施例3に開示されたものと大体同様である。その差異としては、本実施例7において、電子部品本体210の第2の上面210A上に透明または半透明の誘電体層400を設けることをさらに含むことである。レーザー光は、該電子部品200の上方から透明または半透明の誘電体層400を経由して、電子部品本体210に向けて照射される。このレーザー光を、電子部品本体210の第2の上面210A、電子部品本体210内、電子部品本体210の第2の下面210B、半田300、少なくとも1つの電極220または少なくとも1つのパッド120に集中させることができるようにする。そして、この半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つの半田パッド120に接合させる。
【0089】
実施例8
【0090】
図8A~8Bを参照する。本実施例8に開示される電子部品の接合プロセスは、実施例4に開示されたものと大体同様である。その差異としては、本実施例8において、対象基板100の第1の下面100B上に透明または半透明の誘電体層400を設けるステップをさらに含むことである。ここで、レーザー光は、透明または半透明の誘電体層400を経由して、対象基板100の下方から対象基板100に向けて照射される。このレーザー光を、対象基板100の第1の上面100A、対象基板100内、対象基板100の第1の下面100B、少なくとも1つのパッド120、半田300、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して、加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。
【0091】
実施例9
【0092】
まず、
図9Aを参照する。
図9Aに示すように、実施例3で説明したものと同様な構成を有する対象基板100、電子部品200、および半田300が提供されるが、ここではこれ以上説明しない。
【0093】
次に、
図9Bを参照する。
図9Bに示すように、レーザー光が供給される。このレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これには限定されない。このレーザー光を、横方向から半田300に直接照射し、半田300を直接加熱して、加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって対象基板100の接合領域110の少なくとも1つの半田パッド120に接合させる。
【0094】
実施例10
【0095】
まず、
図10Aを参照する。
図10Aに示すように、対象基板100と電子部品200が提供される。この対象基板100の構成は、実施例1で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。この電子部品200の構成は、実施例1で説明したものと大体同様である。ただ、本実施例10に係る電子部品本体210は、第2の上面210Aと第2の下面210Bとを貫通する貫通孔(図示せず)をさらに有する。この貫通孔(図示せず)内には、熱伝導材250が埋め込まれている。熱伝導材250は、電子部品200の少なくとも1つの電極220に接続されている。ここで、電子部品200は、同様に、対象基板100の接合領域110に位置合わせされている。そして、少なくとも1つの電極220は、接合領域110内の少なくとも1つのパッド120に位置合わせされている。
【0096】
次に、
図10Bを参照する。
図10Bに示すように、レーザー光が供給される。このレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。このレーザー光を、電子部品200の上方から電子部品本体210に向けて該照射する。このレーザー光を、熱伝導材250の上面(図示せず)、熱伝導材250内、熱伝導材250の下面(図示せず)、少なくとも1つの電極220、または少なくとも1つのパッド120に集中させることができるようにする。そして、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0097】
実施例11
【0098】
まず、
図11Aを参照する。
図11Aに示すように、対象基板100と電子部品200とが提供される。この電子部品200の構成は、実施例1で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。この対象基板100の構成は、実施例1で説明したものと大体同様である。ただ、本実施例11の対象基板100は、第1の上面100Aと第1の下面100Bとを貫通する貫通孔(図示せず)をさらに有する。この貫通孔(図示せず)には熱伝導材150が埋め込まれている。熱伝導材150は、対象基板100の接合領域110における少なくとも1つのパッド120に接続されている。ここで、電子部品200は、同様に、対象基板100の接合領域110に位置合わせされている。少なくとも1つの電極220は、接合領域110の少なくとも1つのパッド120に位置合わせされている。
【0099】
次に、
図11Bを参照する。
図11Bに示すように、レーザー光が供給される。このレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。このレーザー光を、対象基板100の下方から対象基板100に向けて照射する。このレーザー光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0100】
実施例12
【0101】
まず、
図12Aを参照する。
図12Aに示すように、対象基板100および電子部品200が提供される。対象基板100と電子部品200との構成は、実施例10で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。また、
図12Aに示すように、少なくとも1つのパッド120上および/または少なくとも1つの電極220上に半田300が形成される。この半田300によって、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0102】
次に、
図12Bを参照する。
図12Bに示すように、レーザー光が供給される。このレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。このレーザー光を、電子部品200の上方から電子部品本体210に向けて照射する。そして、このレーザー光を、熱伝導材250の上面(図示せず)、熱伝導材250内、熱伝導材250の下面(図示せず)、少なくとも1つの電極220、半田300、または少なくとも1つの半田パッド120に集中させることができるようにする。そして、半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。
【0103】
実施例13
【0104】
まず、
図13Aを参照する。
図13Aに示すように、対象基板100および電子部品200が提供される。この対象基板100と電子部品200の構成は、実施例11で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。また、
図13Aに示すように、少なくとも1つのパッド120上および/または少なくとも1つの電極220上には半田300が形成される。電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の少なくとも1つの電極120とを、この半田300によって間接的に接触させる。
【0105】
次に、
図13Bを参照する。
図13Bに示すように、レーザー光が供給される。このレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。このレーザー光を、対象基板100の下方から対象基板100に向けて照射する。そして、このレーザー光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。
【0106】
実施例14
【0107】
図14A~14Bを参照する。本実施例14に開示される電子部品の接合プロセスは、実施例10に開示されたものと大体同様である。その差異としては、本実施例14において、電子部品本体210の第2の上面210A上に透明または半透明の誘電体層400を設けることをさらに含むことである。このレーザー光は、透明または半透明の誘電体層400を経由して、電子部品200の上方から電子部品本体210に照射される。そして、レーザー光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0108】
実施例15
【0109】
図15A~15Bを参照する。本実施例15に開示される電子部品の接合プロセスは、実施例11に開示されたものと大体同様である。その差異としては、本実施例15において、対象基板100の第1の下面100B上に透明または半透明の誘電体層400を設けるステップをさらに含むことである。ここで、レーザー光は、透明または半透明誘電体層400を経由して、対象基板100の下方から対象基板100に向けて照射される。レーザー光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を形成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0110】
実施例16
【0111】
図16A~
図16Bを参照する。本実施例16に開示される電子部品の接合プロセスは、実施例12に開示されたものと大体同様である。その差異としては、本実施例16において、電子部品本体210の第2の上面210A上に透明または半透明の誘電体層400を設けることをさらに含むことである。レーザー光は、透明または半透明の誘電体層400を経由して、電子部品200の上方から電子部品本体210に向けて照射される。レーザー光を、熱伝導材250の上面(図示せず)、熱伝導材250内、熱伝導材250の下面(図示せず)、少なくとも1つの電極220、半田300、または少なくとも1つの半田パッド120に集中させることができるようにする。そして、半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つの半田パッド120に接合させる。
【0112】
実施例17
【0113】
図17A~17Bを参照する。本実施例17に開示される電子部品の接合プロセスは、実施例13に開示されたものと大体同様である。その差異としては、本実施例17において、対象基板100の第1の下面100B上に透明または半透明の誘電体層400を設けるステップをさらに含むことである。レーザー光は、透明または半透明の誘電体層400を経由して、対象基板100の下方から対象基板100に照射される。そして、レーザー光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して加熱されたはんだ300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。
【0114】
実施例18
【0115】
本実施例18に開示される大量の電子部品の移送方法は、
図18A~
図18Cを参照して以下に説明する。
【0116】
まず、
図18Aに示すように、対象基板100が提供される。対象基板100は、対向する第1の上面100Aと第1の下面100Bとを有する。第1の上面100Aは、複素の接合領域110を含む。接合領域110は、少なくとも1つのパッド120をそれぞれ含む。また、
図18Aに示すように、対象基板100の上方には、一時的基板500が設けられている。一時的基板500上には、複数の電子部品200が形成されている。電子部品200は、電子部品本体210および少なくとも1つの電極220をそれぞれ含む。電子部品本体210は、対向する第2の上面210Aと第2の下面210Bとを有する。少なくとも1つの電極220は、電子部品本体210の第2の下面210B上に形成されて電子部品本体210と電気的に接続されている。ここで、電子部品本体210の第2の下面210Bは、対象基板100の第1の上面100Aに面している。電子部品200は、対象基板100の接合領域110にそれぞれ位置合わせされる。電子部品200の少なくとも1つの電極220は、接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ位置合わせされる。
【0117】
本実施例によれば、対象基板100は、例えば、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント基板、またはフレキシブルプリント基板であってよいが、これらに限定されない。
【0118】
本実施例によれば、対象基板100は、フレキシブルプリント基板を例にして説明される。フレキシブルプリント基板は、絶縁層表面に形成されて回路と電気的に接続されている軟性絶縁基材と、軟性絶縁基材の表面に形成された回路と、回路を覆う絶縁層とを含む。
【0119】
本実施例によれば、電子部品200は、例えば、発光ダイオード、レーザダイオードまたは半導体素子であってよいが、これには限定されない。発光ダイオードが発する光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光であってよいが、これには限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば、390nm~1700nmであってよいが、これらには限定されない。半導体部品は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC、またはアナログICであってよいが、これらには限定されない。本実施例1の電子部品200は、発光ダイオードを例に説明される。
【0120】
本実施例によれば、電子部品200の少なくとも1つの電極220および/または接合領域110の少なくとも1つのパッド120の材料は、それぞれ、例えば、金属、金属合金または金属酸化物であってよいが、これらには限定されない。
【0121】
次に、
図18Bに示すように、レーザー光が提供される。レーザー光の波長は、例えば190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。レーザー光を、一時的基板500の上方から一時的基板500および各電子部品本体210に照射する。レーザー光を、電子部品本体210の第2の上面210A、電子部品本体210内、電子部品本体210の第2の下面210B、電子部品200のそれぞれ少なくとも1つの電極220、または接合領域110のそれぞれ少なくとも1つのパッド120に集中させることができるようにする。さらに、電子部品200のそれぞれ少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110のそれぞれ少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ溶接させる。
【0122】
一時的基板500を除去した後、
図18Cに示すように、電子部品200を、一時的基板500から対象基板100の接合領域110に大量に移送することができる。ここで、一時的基板500は、レーザー光を一時的基板500の上方から一時的基板500に照射した時とともに光分解または熱分解されて除去されてもよいし、或いは、電子部品200の少なくとも1つの電極220が対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ接合された後に、直接はく離して除去されてもよい。
【0123】
また、本発明の他の実施例によれば、必要に応じて、実施例5、10、14などに開示された電子部品の接合方法を、本実施例に開示される大量の電子部品の移送方法に適用してもよい。電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ溶接させる。
【0124】
実施例19
【0125】
本実施例19に開示される大量の電子部品の移送方法は、
図19A~
図19Cを参照して以下に説明される。
【0126】
まず、
図19Aに示すように、実施例18に示す対象基板100と一時的基板500が提供される。その構成は、実施例18で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。また、
図19Aに示すように、パッド120上および/または電極220上には、半田300が形成される。電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つの電極120とをそれぞれ、半田300によって、間接的に接触させる。
【0127】
次に、
図19Bに示すように、レーザー光が提供される。レーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。このレーザー光を、一時的基板500の上方から一時的基板500および各電子部品本体210に照射する。このレーザー光を、電子部品本体210の第2の上面210A、電子部品本体210内、電子部品本体210の第2の下面210B、電子部品200のそれぞれ少なくとも1つの電極220、半田300または接合領域110のそれぞれ少なくとも1つのパッド120に集中させることができるようにする。そして、半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ接合させる。
【0128】
一時的基板500を除去した後、
図19Cに示すように、電子部品200は、一時的基板500から対象基板100の接合領域110に大量に移送される。ここで、一時的基板500は、レーザー光を一時的基板500の上方から一時的基板500に照射した時に光分解または熱分解されて除去されてもよいし、或いは、電子部品200の少なくとも1つの電極220が対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ接合された後に、直接剥離して除去されてもよい。
【0129】
また、本発明の他の実施例によれば、必要に応じて、実施例7、12、16などに開示された電子部品の接合方法を、本実施例に開示される大量の電子部品の移送方法に適用してもよい。電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ溶接させる。
【0130】
実施例20
【0131】
本実施例20に開示される大量の電子部品の移送方法は、
図20A~20Cを参照して以下に説明される。
【0132】
まず、
図20Aに示すように、実施例18に示すような対象基板100と一時的基板500が提供される。その構成は実施例18で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。
【0133】
次に、
図20Bに示すように、第1のレーザー光が提供される。第1のレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。第1のレーザー光を、対象基板100の下方から対象基板100に照射する。そして、第1のレーザー光を、対象基板100の第1の上面100A、対象基板100内、対象基板100の第1の下面100B、各接合領域110の少なくとも1つのパッド120、または各電子部品200の少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間にそれぞれ共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、第1のレーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ溶接させる。
【0134】
次に、
図20Cに示すように、第2のレーザー光が提供される。第2のレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。一時的基板500の上方から第2のレーザー光を照射する。これを光分解または熱分解した後に除去する。
図20Dに示すように、電子部品200は、一時的基板500から対象基板100の接合領域110に大量に移送される。
【0135】
また、本発明に係る他の実施形態において、一時的基板500は、電子部品200の少なくとも1つの電極220が対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ接合された後、直接剥離して除去されてもよい。
【0136】
また、本発明の他の実施例によれば、必要に応じて、実施例6、11、15などに開示された電子部品の接合方法を、本実施例に開示される大量の電子部品の移送方法に適用してもよい。電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ溶接させる。
【0137】
実施例21
【0138】
まず、
図21Aに示すように、実施例18に示すような対象基板100と一時的基板500が提供される。その構成は実施例18で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。また、
図21Aに示すように、パッド120上および/または電極220上には、半田300が形成される。この半田300によって、電子部品200の少なくとも1つの電極220と対象基板100の接合領域110の少なくとも1つの電極120とをそれぞれ間接的に接触させる。
【0139】
次に、
図21Bに示すように、第1のレーザー光が供給される。第1のレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。第1のレーザー光を、対象基板100の下方から対象基板100に照射する。そして、第1のレーザー光を、対象基板100の第1の上面100A、対象基板100内、対象基板100の第1の下面100B、各接合領域110の少なくとも1つのパッド120、半田300、または各電子部品200の少なくとも1つの電極220に集中させることができるようにする。そして、半田300をレーザー光によって直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、電子部品200の少なくとも1つの電極220を、加熱された半田300'によって、対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ接合させる。
【0140】
次に、
図21Cに示すように、第2のレーザー光が供給される。第2のレーザー光の波長は、例えば、190nm~11000nmであってよいが、これには限定されない。第2のレーザー光を、一時的基板500の上方から一時的基板500に照射する。これを光分解または熱分解さして除去する。そして、
図21Dに示すように、この電子部品200は、一時的基板500から対象基板100の接合領域110に大量に移送される。
【0141】
また、本発明の他の実施例において、一時的基板500は、電子部品200の少なくとも1つの電極220が対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ接合された後、直接剥離して除去されてもよい。
【0142】
また、本発明の他の実施例によれば、実施例8、13、17等に開示された電子部品の接合方法を、本実施例に開示される大量の電子部品の移送方法に適用してもよい。そして、電子部品200を、少なくとも1つの電極220によって、レーザー光で対象基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120にそれぞれ溶接させる。
【0143】
本発明は実施例で上述したように開示されているが、本発明を限定するために使用されるものではなく、この技術に精通しているいかなる者も、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、種々の変更および仕上げを行うことができるので、本発明の保護範囲は、添付の特許出願の範囲によって規定されている者に準じている。
【符号の説明】
【0144】
100 対象基板
100A 第1の上面
100B 第1の下面
110 接合領域
120 パッド
200 電子部品
210 電子部品本体
210A 第2の上面
210B 第2の下面
220 電極
150、250 熱伝導材
300 半田
300' 加熱された半田
400 透明または半透明の誘電体層
500 一時的基板
【外国語明細書】