(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146823
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
B65D 1/34 20060101AFI20241004BHJP
【FI】
B65D1/34
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024046496
(22)【出願日】2024-03-22
(31)【優先権主張番号】P 2023059043
(32)【優先日】2023-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】514057743
【氏名又は名称】株式会社Mizkan Holdings
(71)【出願人】
【識別番号】317006214
【氏名又は名称】株式会社Mizkan
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】篠原 正典
(72)【発明者】
【氏名】町川 司
【テーマコード(参考)】
3E033
【Fターム(参考)】
3E033AA10
3E033BA13
3E033BA16
3E033BA22
3E033DA01
3E033DA08
3E033DC03
3E033DD01
3E033EA05
(57)【要約】
【課題】軽量でも容器本体を手で持つ場合に持ちやすい容器を提供する。
【解決手段】上方に開口し、側面31と底面40とを有する容器本体20と、前記容器本体20の開口周縁に設けられたフランジ21と、を備えた容器10であって、前記容器10は発泡材からなり、前記容器本体20は鉛直方向の長さL1が30mm以下であり、前記容器本体20の側面31には凹溝60に挟まれた補強リブ70を有し、前記補強リブ70の上端71から前記容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3が10mm以上のものを含む容器。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に開口し、側面と底面とを有する容器本体と、
前記容器本体の開口周縁に設けられたフランジと、を備えた容器であって、
前記容器は坪量135g/m2以下の発泡材からなり、
前記容器本体は鉛直方向の長さが30mm以下であり、
前記側面には凹溝に挟まれた補強リブを有し、
前記補強リブの上端から前記容器本体の上端までの鉛直方向の長さが10mm以上のものを含む容器。
【請求項2】
上方に開口し、側面と底面とを有する容器本体と、
前記容器本体の開口周縁に設けられたフランジと、を備えた容器であって、
前記容器は坪量135g/m2以下の発泡材からなり、
前記容器本体は鉛直方向の長さが30mm以下であり、
前記側面には凹溝に挟まれた補強リブを有し、
前記補強リブの下端は前記底面に位置しているものを含む容器。
【請求項3】
前記側面に6以下の前記補強リブを有する請求項1又は請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記補強リブの下端は前記底面に位置している請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記底面に前記凹溝に挟まれた前記補強リブを有する請求項1又は請求項2に記載の容器。
【請求項6】
前記底面に形成された前記補強リブの端部が前記側面に位置する請求項4に記載の容器。
【請求項7】
前記側面から前記底面にかけて連続した2本の前記凹溝によって、前記側面における前記補強リブと前記底面に形成された前記補強リブとが連続した構造となる請求項4に記載の容器。
【請求項8】
前記底面に形成された前記補強リブの長さは30mm以下のものを含む請求項4に記載の容器。
【請求項9】
前記側面には前記容器本体の外方に向けて凸となるスタックリブの端部が形成されている請求項1又は請求項2に記載の容器。
【請求項10】
前記スタックリブの対向する端部間の最短長さは10mm以上のものを含む請求項9に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体の開口周縁にフランジを備えた容器に関する。
【背景技術】
【0002】
容器本体の開口周縁にフランジを備えた容器として、例えば納豆容器がある。容器本体は頂点のない逆四角錐状に形成されており、上方が開口した形状をなす。容器本体の内部は収容部となっており、ここに所定量の納豆が収容されている。また、フランジは容器本体の開口を閉塞する蓋体などの装着部となっている。
図8に示すように、納豆容器は片手で容器本体を持ち、もう一方の手に持った箸で納豆をかき混ぜるという使用方法に供されることがある。
【0003】
ここで、容器は発泡材により形成されており、容器本体を強く持つと容器本体が変形等してしまう。このため、容器本体に凹凸形状を形成して、容器本体の強度を確保している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、容器本体に凹凸形状を形成すると、容器本体を手で持ったとき指等が容器本体の凹凸に当たってしまい持ちにくいという問題があることを見出した。通常、前記構造の場合でも可撓性が小さいため大きな問題とはならないが、軽量、具体的には坪量135g/m2以下の容器においては、凹凸形状を形成すると把持した際に容器が大きく変形し、非常に持ちにくい容器となる課題が存在した。そこで、本発明者らは鋭意検討した結果、強度を高める容器本体の凹凸形状が、坪量135g/m2以下の容器では逆に強度を弱めてしまい、可撓性を高めることを知見した。そして、容器本体の側面に補強リブを有しつつ、補強リブ上端ないし容器本体の上端にリブを有しない部位を形成することで、容器本体の側面の可撓性を抑制しつつ、底面付近は可撓性を確保した持ちやすい容器となることを見出した。そこで、本発明は、軽量でも容器本体を手で持つ場合に持ちやすい容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、以下の発明を包含する。[1]上方に開口し、側面と底面とを有する容器本体と、前記容器本体の開口周縁に設けられたフランジと、を備えた容器であって、前記容器は坪量135g/m2以下の発泡材からなり、前記容器本体は鉛直方向の長さが30mm以下であり、前記側面には凹溝に挟まれた補強リブを有し、前記補強リブの上端から前記容器本体の上端までの鉛直方向の長さが10mm以上のものを含む容器。[2]上方に開口し、側面と底面とを有する容器本体と、前記容器本体の開口周縁に設けられたフランジと、を備えた容器であって、前記容器は坪量135g/m2以下の発泡材からなり、前記容器本体は鉛直方向の長さが30mm以下であり、前記側面には凹溝に挟まれた補強リブを有し、前記補強リブの下端は前記底面に位置しているものを含む容器。[3]前記側面に6以下の前記補強リブを有する[1]又は[2]に記載の容器。[4]前記補強リブの下端は前記底面に位置している[1]~[3]のいずれか一項に記載の容器。[5]前記底面に前記凹溝に挟まれた前記補強リブを有する[1]~[4]のいずれか一項に記載の容器。[6]前記底面に形成された前記補強リブの端部が前記側面に位置する[1]~[5]のいずれか一項に記載の容器。[7]前記側面から前記底面にかけて連続した2本の前記凹溝によって、前記側面における前記補強リブと前記底面に形成された前記補強リブとが連続した構造となる[1]~[6]のいずれか一項に記載の容器。[8]前記底面に形成された前記補強リブの長さは30mm以下のものを含む[1]~[7]のいずれか一項に記載の容器。[9]前記側面には前記容器本体の外方に向けて凸となるスタックリブの端部が形成されている[1]~[8]のいずれか一項に記載の容器。[10]前記スタックリブの対向する端部間の最短長さは10mm以上のものを含む[1]~[9]のいずれか一項に記載の容器。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、軽量でも容器本体を手で持つ場合に持ちやすい容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を納豆容器に具体化した容器10の一実施形態を
図1~
図8にしたがって説明する。
(容器)
【0010】
図1に容器10の上方からの斜視図を示す。また、
図2に容器10を上下反転させた斜視図を示す。容器10は、容器本体20とフランジ21とヒンジ22と蓋体23とを有し、これらが一体成形された構成をなす。
【0011】
容器10は内部に空隙を有する発泡材からなり、発泡剤が混入した原反を加熱し、金型により容器10の形状に形成、抜型という流れで形成される。容器10に使用される発泡材としては、例えば発泡ポリスチレン、発泡ポリ乳酸、発泡ポリプロピレンがある。容器10は坪量が135g/m2以下であることを要し、130g/m2以下、又は125g/m2以下、又は120g/m2以下が好ましく、115g/m2以下、又は110g/m2以下、又は105g/m2以下がさらに好ましい。また、その下限は特に制限されないが、通常10g/m2以上、又は20g/m2以上となる。坪量が135g/m2を超えると容器10が硬くなり、容器本体20の強度を確保することができる反面、柔軟性が少なくなり落下等の衝撃を受けた場合に容器10にヒビが入りやすくなる。
【0012】
図1および
図2に示すように、容器本体20は頂点のない略逆四角錐状に形成されており、その上方は開口している。容器本体20は内部が収容部となっており、収容部に納豆が収容される。容器本体20の開口周縁にはフランジ21が一体に形成されている。フランジ21は平面視で容器本体20の開口周縁から外方に広がった矩形枠状をなしており、4つの外辺21aを有する。各外辺21aの長さは94mmであり、隣接する外辺21aは90度の角度をなす。なお、各外辺21aの長さは特に制限はないが、90mmから110mmの範囲を採用することができ、92mmから105mmの範囲が好ましく、94mmから100mmの範囲がさらに好ましい。また、フランジ21の外辺21aのうち一辺にはヒンジ22を介して蓋体23が一体形成されている。ヒンジ22はフランジ21の辺に沿って形成されたいわゆるミシン目であり、弾性変形が容易となっている。蓋体23は平面視でフランジ21の外辺21aと同じ長さの正方形をなしている。蓋体23は
図1の状態からヒンジ22を支点として180度折り曲げることによりフランジ21及び容器本体20の開口を上方から覆うことができる。
(容器本体20)
【0013】
以下、本実施形態の容器本体20の具体的形状について説明する。なお、必要に応じてフランジ21にも言及ないし図示するが容器本体20はフランジ21を含まない。
【0014】
図1、
図2に示すように、容器本体20は頂点のない略逆四角錐状に形成されており、周側面30と底面40とから構成される。平面視における容器本体20の全長は84mm×84mmとなっている。なお、本実施形態にいう容器本体20の周側面30及び底面40は、容器本体20のうち
図2に示す外側の面をいう。
【0015】
図3に容器本体20の横断面図、
図4に容器本体20の縦断面図、
図5に底面図、
図6に
図5の部分拡大図、
図7に側面図を示す。なお、これらの図では容器10に形成されているヒンジ22及び蓋体23は図示を略し、容器本体20とフランジ21とを図示している。容器本体20の周側面30は、水平な設置面Gに容器10を設置した場合の鉛直方向(以下、単に「鉛直方向」という)周りとなる周方向において略逆四角錐状の角部分を境界とする4つの相似形状の側面31を有する。なお、略逆四角錐状の角部分は湾曲面となっている。各側面31は平面を中心として
図7の左右方向両側に湾曲面を有し、また下方も湾曲面となっている。
図5では各側面31を一点鎖線で区切っている。すなわち、容器本体20の周側面30は4つの側面31からなる略逆四角錐状の側方の面の名称である。
【0016】
各側面31は、下方に向かうほど対向する側面31との距離が短くなる斜面として形成されており、各側面31の鉛直方向に対する傾斜角度は20度である。また、各側面31の下方は湾曲して底面40に繋がっている。
【0017】
図5に示すように、容器本体20のうち、4つの側面31の下方に囲まれた内側に位置する部分が容器本体20の底面40となる。ここで、容器本体20の底面40は以下のように定義することができる。
図7に示すように容器10を平坦な設置面Gに設置した場合、容器本体20には設置面Gに接触する略矩形状の領域が形成される。この設置面Gに接触する領域の外周を結んでできる部分が容器本体20の底面40であり、
図5では破線で囲った内側が底面40である。
【0018】
図4、
図5、
図7に示すように各側面31は相似形状であるため、
図4の縦断面図、
図7の側面図に基づく一つの側面31の形状は、容器本体20の他の3つの側面31にも当てはまる。このため、以下、原則として1つの側面31について説明する。
【0019】
図4に示すように、容器本体20の鉛直方向の長さL1は30mm以下であることを要し、28mm以下が好ましく、26mm以下がさらに好ましい。また、その下限は特に制限されないが、通常15mm以上、又は20mm以上となる。容器本体20の鉛直方向の長さL1が30mmを超えると成形時に原反が引き伸ばされて側面31の肉厚が薄くなり容器本体20の強度が低下するためである。容器本体20の鉛直方向の長さL1は、容器10を水平な設置面Gに設置した場合に設置面Gから容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さであり、容器本体20の上端20aはフランジ21の下面21bをいう。すなわち容器本体20の鉛直方向の長さL1は、容器本体20の高さとして特定することができ、本実施形態の容器本体20の鉛直方向の長さL1は25.5mmである。
(スタックリブ50)
【0020】
図4ないし
図7に示すように、容器本体20の周側面30には、外方に向けて凸となるスタックリブ50が形成されている。スタックリブ50は、その上端が容器本体20の上端20aを構成してフランジ21の付け根に位置し、鉛直方向に延びるスタックリブ側面51を有する。スタックリブ側面51の上下方向の長さは6mmとなっている。なお、スタックリブ側面51の上下方向の長さは3mm以上7mm以下であればよく、4mm以上6.7mm以下が好ましく、4.2mm以上6.2mm以下がさらに好ましい。スタックリブ50の下方にはスタックリブ側面51から連続するスタックリブ底面52が形成されており、容器本体20の周側面30にはスタックリブ側面51とスタックリブ底面52とによる段差が形成されている。なお、
図4に示すように、容器本体20が同図中の左右方向に最も長くなるのはスタックリブ50の上端部分であり、容器本体20の全長はスタックリブ側面51の上端間の長さとなる。容器10を上下に積層すると下側の容器10のフランジ21上に上側の容器本体20のスタックリブ底面52が当接し、容器10のフランジ21同士を密着させずに一定の間隔を空けて上下に積層(スタッキング)することができる。
【0021】
図4ないし
図7に示すように、スタックリブ50は、容器本体20の周側面30において周方向に長い有端状に形成されており、周側面30には周方向に延びる合計4本のスタックリブ50が形成されている。スタックリブ50は1つの端部53が側面31に位置し、他方の端部53が隣接する側面31に位置する。すなわち、1本のスタックリブ50は2つの側面31に跨って位置する。
【0022】
図7に示すように、容器10を側面視した場合、スタックリブ50は側面31の左右方向中央を中心とした一定の範囲には形成されていない。具体的には側面31において2本のスタックリブ50の端部53が対向して位置する。対向する端部53は側面視にて下に向かうほど端部53間の左右方向の長さが長くなるハ字状となっている。この端部53間の左右方向の長さは上部すなわちハ字状の上端で20mmであり、また、下部すなわちハ字状の下端で25mmとなっており、端部53間の最短長さL2は20mmとなっている。対向するスタックリブ50の端部53間の最短長さL2は10mm以上を採用することができ、15mm以上が好ましく、20mm以上がさらに好ましい。また、その上限は容器本体20の左右方向の最長の長さ以下であれば特に制限されないが、通常65mm以下、又は60mm以下となる。スタックリブ50は容器10の積層には有用であるが、容器10を手Hで持つ際に指Fがスタックリブ50に当たり持ちにくさを感じることがわかった。このため、容器本体20にスタックリブ50を形成する場合、対向するスタックリブ50の端部53間の最短長さL2を一定以上とすることができる。すなわち、容器本体20の一定範囲にスタックリブ50を形成しないことにより、指Fがスタックリブ50に当たらない範囲を確保することができて、滑りにくく容器10の持ちやすさが向上する。
(補強リブ70)
【0023】
図2ないし
図7に示すように、容器本体20には各側面31から底面40に至る複数の凹溝60が形成されている。各凹溝60は容器本体20の各側面31から底面40に掛けて形成された肉厚方向内方に向かう凹みである。容器本体20には各側面31から底面40に掛けて平行な3本の凹溝60が等間隔に形成されており、容器本体20は4つの側面31を有するから、容器本体20には合計12本の凹溝60が形成されている。また、各凹溝60は
図7の側面視で側面31上を鉛直方向に延びるように形成されている。なお、
図5に示すように1つの側面31に形成された3本の凹溝60の延びる方向と隣接する側面31に形成された3本の凹溝60の延びる方向のなす角は底面視で90度となっている。
【0024】
そして、各側面31において2本の凹溝60に挟まれた部分が凹溝60に対して外方に凸となった補強リブ70となり、各側面31には2つの補強リブ70が形成されている。各凹溝60は
図7の側面視で側面31上を鉛直方向に延びるように形成されているため、補強リブ70も同側面視で側面31上を鉛直方向に延びるように形成されている。すなわち、本発明における補強リブ70とは、容器本体20の側面31および/または底面40における2本の凹溝60に挟まれた部分が凹溝60に対して外方に凸となった構造を指し、側面31に形成された補強リブ70の下端72は底面40に接した構造となる。なお、側面31に形成された補強リブ70の下端72が底面40に位置するとは、例えば容器本体20を
図4、
図7のように側面視したときの補強リブ70を形成する2本の凹溝60の下端63が底面40に接している状態を表す。
【0025】
また、補強リブ70が底面40に形成される場合、その補強リブ70は側面31に接した構造となる。なお、底面40に形成された補強リブ70の端部が側面31に位置するとは、例えば容器本体20を
図5のように底面視したときの補強リブ70を形成する2本の凹溝60の端部が底面40の端部(破線)に接している状態を表す。側面31から底面40にかけて連続した2本の凹溝60によって、側面31における補強リブ70と底面40に形成された補強リブ70とが連続した構造となっていることが好ましい。各補強リブ70は側面31から底面40に至り、容器本体20には合計8つの補強リブ70が形成されている。ここで1つの側面31に形成される補強リブ70は6つ以下とすることができ、4つ以下が好ましく、2つ又は1つが更に好ましい。1つの側面31に形成された補強リブ70の本数が少ないほうが容器本体20を手Hで持つときに指Fが補強リブ70に当たりにくくなり、安定感があり、持ちやすさが向上する。
【0026】
凹溝60は、幅方向(
図7の左右)に対してこれに直交する方向(
図7の上下及び奥行き方向)である長さが長い線状であり、3本の凹溝60は、幅、長さ及び隣接する凹溝60の対向する縁61間の長さが同じである。補強リブ70は平行な2本の凹溝60に挟まれた部分であるため、補強リブ70の幅(
図7の左右)及びこれに直交する方向(
図7の上下及び奥行き)である長さは、それぞれ2本の凹溝60の対向する縁61間の長さ及び凹溝60の長さとなる。このため、以下、凹溝60の構成を説明して、次に凹溝60によって特定される補強リブ70の構成を説明する。
【0027】
図3に示すように、各凹溝60は内方に向かうほど対向する面の幅が狭くなる略台形状に形成されているが、凹溝60の幅や深さは特に限定されるものではない。
図4ないし
図7に示すように、1つの側面31に形成された3本の凹溝60のうち中央の凹溝60は側面31の幅方向中央に形成されている。また、中央の凹溝60と隣接する凹溝60との対向する縁61間の長さはそれぞれ15mmである。したがって、補強リブ70の幅は15mmとなる。3本の凹溝60は側面31から底面40に至るまで平行であるため、凹溝60に挟まれて形成される補強リブ70の幅も側面31から底面40に至るまで15mmとなっている。
【0028】
図7に示すように、側面31において中央の凹溝60は幅方向中央に形成されており、この凹溝60の延長線上、すなわち凹溝60を側面31の上方に延長した先にスタックリブ50は形成されていない。一方、両側の凹溝60の延長線上にはいずれもスタックリブ50が位置する。このため、各側面31に形成された2つの補強リブ70は、補強リブ70の延長線上において部分的にスタックリブ50に重なった位置にある。
【0029】
各側面31に形成されている凹溝60はその上端62から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さが22mmとなっている。なお、鉛直方向の長さとは容器本体20を
図4、
図7のように側面視したときの鉛直方向(
図4、
図7中の上下方向)の長さであり、容器本体20の側面31に沿った長さではない。また、凹溝60の上端62とは側面31において下から延びる凹溝60が完全に消失する位置をいい、容器本体20の上端20aとはフランジ21の下面21bをいう。補強リブ70の上端71は凹溝60の上端62と同じ位置であるから、補強リブ70の上端71から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3も22mmとなっている。そして、補強リブ70の上端71から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3は10mm以上であることを要し、15mm以上が好ましく、20mm以上がさらに好ましい。またその上限は容器本体20の鉛直方向の長さ以下であれば特に制限されないが、通常30mm以下、又は28mm以下、又は26mm以下となる。補強リブ70の上端71から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3がこの範囲であると、容器本体20の周側面30において凹溝60に指Fが当たる範囲が少なくなり、容器本体20の持ちやすさが向上する。
【0030】
図5及び
図6に示すように、各凹溝60は上端62の反対側の端部となる下端63が容器本体20の底面40に位置している。底面40は各凹溝60に平行な方向の全長が64mmであり、これに直交する方向の全長も64mmであるから、
図5に破線で示すように底面40は四隅が面取りされた64mm×64mmの略正方形となる。各側面31に形成された3本の凹溝60は、側面31の幅方向中央に形成された凹溝60とその左右に等間隔に形成された凹溝60とからなり、これら3本の凹溝60は各側面31から下方に延びて底面40に至る。このため、
図5に示すように底面視において底面40では対向する側面31、例えば図中左右の側面31に形成された各3本の凹溝60は底面40上の延長線上で重なる位置関係にある。また、一つの側面31に形成された3本の凹溝60と、この側面31に隣接する側面31に形成された3本の凹溝60とは底面40において90度の角度となっている。
【0031】
底面40に形成された1本の凹溝60の長さは5mmとなっている。底面40における凹溝60の長さは
図5及び
図6で底面40の端部(破線)から底面40において凹溝60が完全に消失する位置である下端63までの長さをいう。凹溝60の長さは補強リブ70の長さとなるから、容器本体20の底面40には補強リブ70の下端72が位置し、底面40における補強リブ70の長さL4は5mmである。底面40に形成された補強リブ70の長さL4は30mm以下とすることができ、25mm以下が好ましく、20mm以下、又は18mm以下、又は15mm以下、又は10mm以下、又は5mm以下がさらに好ましい。またその下限は特に制限されないが、通常1mm以上、又は2mm以上、又は3mm以上となる。底面40における補強リブ70の長さL4がこの範囲であると、容器本体20の底面40において凹溝60に指Fが当たる範囲が少なくなり、容器本体20の持ちやすさが向上し、混ぜやすくなる。なお、底面40に形成された補強リブ70の長さL4とは1本の補強リブ70の長さをいい、対向する2つの補強リブ70あるいは4方から延びる補強リブ70の合計長さではない。
【0032】
図5に示すように、補強リブ70は底面40において対向して形成されている。底面40において補強リブ70が形成されていない部分の長さL5は、底面40の全長(64mm)に対して、底面40における対向する補強リブ70の合計長さを引けば求められる。例えば、底面40における1本の補強リブ70の長さが5mmとすると、底面40の全長64mmのうち補強リブ70が形成されていない部分の長さL5は64mm-5mm×2本=54mmとなる。これを底面40の全長64mmに対する補強リブ70のない部分の長さL5の比で表すと、54mm/64mm×100=84%となる。この比は15%以上とすることができ、25%以上が好ましく、40%以上がさらに好ましい。容器本体20の底面40は使用者が容器本体20を手Hで持つ際に容器10の下方への移動を規制するために掌が当てられる部分である。比率がこの範囲であると、底面40において凹溝60に手Hが当たる範囲が少なくなり、容器本体20の持ちやすさが向上する。
以下、具体的実施例を示す。
試験1(補強リブ70の上端71から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3)
【0033】
坪量105g/m
2の発泡ポリスチレン材からなり、頂点のない略逆四角錐状に形成し上方が開口した容器本体20とその開口周縁に設けたフランジ21とを備えた納豆容器(以下、容器10という)を製造した。なお、蓋体23はヒンジ22のミシン目から予め除去しており、試験に供した容器10は容器本体20とフランジ21とが一体形成された
図7に示す構成である。
【0034】
容器10の具体的形状は以下のとおりである。平面視における容器本体20の全長84mm×84mm(スタックリブ50の形成箇所)、容器本体20の底面40の全長64mm×64mm、容器本体20の鉛直方向の長さ25.5mmとした。容器本体20の側面31の鉛直方向に対する傾斜角度20度、フランジ21の長さ94mm×94mm、容器本体20及びフランジ21の肉厚を2mmとした。各側面31のスタックリブ50の対向する端部53を側面31の左右方向中央を中心として線対称のハ字状とし(
図7参照)、上端間の左右間隔20mm、下端間の左右間隔25mmとした。スタックリブ側面51の上下方向の長さを6mmとした。
【0035】
4つの各側面31に同じ形状の3本の凹溝60を形成し、補強リブ70を2つ形成した。凹溝60は対向する縁61間の間隔を15mmと等間隔にし、各凹溝60を
図7の側面視で側面31上を鉛直方向に延びるように形成した。また、各凹溝60の底面40における長さを5mmとすることにより、底面40において隣接する凹溝60によって形成される補強リブ70の長さL4を5mmとした。そして、容器本体20の各側面31において凹溝60の上端62から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さを異ならせ、隣接する凹溝60によって形成される補強リブ70の上端71から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3を異ならせた。この長さL3を10mmとした実施例1-1、15mmとした実施例1-2、22mmとした実施例1-3、9mmとした比較例1の容器10を製造した。
【0036】
これら容器10について、
図8に示すように各容器10の底面40を掌で支え、少なくとも2つの側面31に指Fをかけて固定した。このとき、指Fがフランジ21にかからないように、指Fを側面31におけるスタックリブ50が形成されていない部分に当てた。そして、容器10に収容された納豆をもう片方の手Hに持った箸でかき混ぜてもらい、その状態での容器10の持ちやすさを試験した。この試験を30人に実施してもらい容器10の持ちやすさを、とても持ちやすい(5点)、持ちやすい(4点)、どちらともいえない(3点)、やや持ちにくい(2点)、持ちにくい(1点)とした。そして、やや持ちにくい又は持ちにくいとの回答が試験者人数のうち20%以上のものは×、10%以上20%未満のものは△、5%以上10%未満のものは〇、5%未満のものは◎とした。その結果を表1として以下に示す。
【0037】
【0038】
この結果、実施例1-3が最も評価が高く、次いで実施例1-2、実施例1-1、比較例1の順になった。このことから、容器10の側面31に形成された補強リブ70の上端71から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3が10mm以上であることが持ちやすさの点から好ましいとの結果となった。
試験2(スタックリブ50の端部53間の間隔)
【0039】
容器本体20において各側面31におけるスタックリブ50の対向する端部53間の長さを変更した容器10を表2のとおり製造した。なお、スタックリブ50の対向する端部53は側面31の左右方向中央を中心とした対称形状とした。スタックリブ50の上端間の間隔より下端間の間隔が長いものはスタックリブ50の対向する端部53がハ字状であり、その逆は逆ハ字状、上端間の間隔と下端間の間隔が同じものは鉛直平行である。また、実施例2-8はスタックリブ50の端部53間の長さが0mm、すなわちスタックリブ50が容器本体20の周側面30を無端状に連続している形状とした。実施例2-9はスタックリブ50の上端の間隔が0mmで上端は無端状であり、下端間には10mmの間隔がある。実施例2-9も上端が連続しているためスタックリブ50としては無端状である。比較例2はスタックリブ50の上端の間隔が0mmで上端は無端状であり、下端間には25mmの間隔がある。比較例2も上端が連続しているためスタックリブ50としては無端状である。実施例2-1から実施例2-9では容器10の他の形状は試験1の実施例1-3、比較例2では容器10の他の形状は試験1の比較例1と同じである。
【0040】
これら容器10について、試験1と同様の方法でスタックリブ50の端部53間の間隔と持ちやすさの関係に関する官能試験を行い、容器10の持ちやすさを試験1と同様の方法で評価した。さらに試験1と同様の状態で、容器10の滑りやすさを試験した。この試験を30人に実施してもらい容器10の滑りやすさを、とても滑りにくい(5点)、滑りにくい(4点)、どちらともいえない(3点)、やや滑りやすい(2点)、滑りやすい(1点)とした。そして、やや滑りやすい又は滑りやすいとの回答が試験者人数のうち20%以上のものは×、10%以上20%未満のものは△、5%以上10%未満のものは〇、5%未満のものは◎とした。その結果を表2として以下に示す。
【0041】
【0042】
この結果、実施例2-5ないし2-7が最も評価が高く、次いで実施例2-3及び2-4、実施例2-1及び実施例2-2、実施例2-8及び実施例2-9、比較例2の順になった。このことから、容器10の側面31に形成されたスタックリブ50の端部53間の最短長さL2は10mm以上であることが滑りやすさの点から好ましいとの結果となった。
試験3(補強リブ70の数)
【0043】
試験1の容器本体20において補強リブ70の上端71から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3を22mmに固定した。各側面31の補強リブ70の数を6(凹溝60を7本)とした実施例3-1を製造した。同様に、補強リブ70の数を5(凹溝60を6本)から1(凹溝60を2本)まで順に1つずつ減らした実施例3-2から実施例3-6までを製造した。また、補強リブ70の数を7(凹溝60を8本)とした実施例3-7を製造した。容器10の他の形状は試験1と同じである。
【0044】
これら容器10について、試験1と同様の方法で補強リブ70の数と持ちやすさの関係に関する官能試験を行い、容器10の持ちやすさを試験1と同様の方法で評価した。さらに試験1と同様の状態で、容器10の安定感を試験した。この試験を30人に実施してもらい容器10の安定感を、とても安定感がある(5点)、安定感がある(4点)、どちらともいえない(3点)、やや安定感がない(2点)、安定感がない(1点)とした。そして、やや安定感がない又は安定感がないとの回答が試験者人数のうち20%以上のものは×、10%以上20%未満のものは△、5%以上10%未満のものは〇、5%未満のものは◎とした。その結果を表3として以下に示す。
【0045】
【0046】
この結果、実施例3-5及び3-6が最も評価が高く、次いで実施例3-3及び実施例3-4、実施例3-1及び実施例3-2、実施例3-7の順になった。このことから、容器10の側面31に形成された補強リブ70は6以下であることが安定感の点から好ましいとの結果となった。
試験4(底面40における補強リブ70の長さ等)
【0047】
試験1の容器本体20における補強リブ70の上端71から容器本体20の上端20aまでの鉛直方向の長さL3を22mmに固定した。底面40における各補強リブ70の長さL4を27mmとした実施例4-1を製造した。同様に、長さL4を24mmとした実施例4-2、19mmとした実施例4-3、16mmとした実施例4-4、10mmとした実施例4-5、5mmとした実施例4-6を製造した。また、対向する側面31から底面40に延びる補強リブ70同士を繋げて底面40に補強リブ70の端部がない実施例4-7を製造した。実施例4-7の底面40における補強リブ70の長さL4は便宜上底面40の全長(64mm)の半分の32mmと表現している。なお、容器10の他の形状は試験1と同じである。
【0048】
これら容器10について、試験1と同様の方法で底面40の補強リブ70の長さと持ちやすさの関係に関する官能試験を行い、容器10の持ちやすさを試験1と同様の方法で評価した。また、底面40の全長64mmに対する補強リブ70のない部分の長さL5の比(64mm-底面40の補強リブ70の長さmm×2)も記載している。さらに試験1と同様の状態での容器10のかき混ぜやすさを試験した。この試験を30人に実施してもらい容器10のかき混ぜやすさを、とてもかき混ぜやすい(5点)、かき混ぜやすい(4点)、どちらともいえない(3点)、ややかき混ぜにくい(2点)、かき混ぜにくい(1点)とした。そして、ややかき混ぜにくい又はかき混ぜにくいとの回答が試験者人数のうち20%以上のものは×、10%以上20%未満のものは△と、5%以上10%未満のものは〇、5%未満のものは◎とした。その結果を表4として以下に示す。
【0049】
【0050】
この結果、実施例4-3ないし実施例4-6が最も評価が高く、次いで実施例4-2、実施例4-1、実施例4-7の順になった。このことから、底面40における補強リブ70の長さは30mm以下であること、また、底面40の全長に対する補強リブ70のない部分の長さL5の比(%)は15%以上であることがかき混ぜやすさの点から好ましいとの結果となった。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・補強リブ70について
【0051】
○補強リブ70の上端71又は下端72を変更可能である。例えば、凹溝60の上端62の位置を変更し、また下端63の位置を変更することにより凹溝60の長さを変更してもよい。これにより隣接する凹溝60によって形成される補強リブ70の周側面30又は底面40における位置、長さを変更することができる。
○側面31に形成する補強リブ70の数は全ての側面31で同じにする必要はなく、側面31ごとに異ならせてもよい。
【0052】
○補強リブ70は各側面31から底面40に掛けていずれも同じ大きさに形成していたが、各側面31や底面40で異ならせてもよい。例えば、対向する2つの側面31から底面40に掛けて形成する補強リブ70の長さと本数は同じとし、これに隣接して対向する2つの側面31から底面40に掛けて形成する補強リブ70の数や長さを異ならせてもよい。
【0053】
○容器本体20の周側面30に外方から内方に凹む凹溝60により補強リブ70を形成しているが、容器本体20の周側面30の内面に内方から外方に凹む凹溝60により補強リブ70を形成してもよい。
【0054】
○4つの側面31に補強リブ70を形成しているが、4つの側面31すべてに補強リブ70を形成しなくてもよい。例えば、対向する2つの側面31から底面40にかけてのみ補強リブ70を形成し、これに隣接して対向する2つの側面31には補強リブ70を形成しなくてもよい。
【0055】
○補強リブ70は周側面30から底面40まで形成されているがこれに限られない。補強リブ70の上端71及び下端72を周側面30に形成し、底面40には補強リブ70が到達しない構成としてもよい。
・スタックリブ50について
【0056】
○スタックリブ50を形成しなくてもよい。スタックリブ50は容器同士を密着させずに一定の間隔を空けて上下に積層(スタッキング)するための構成であるためこの点について問題とならないのであれば必ずしも形成しなくてもよい。
○対向するスタックリブ50の端部53の形状は非対称形状でもよい。
○スタックリブ50の対向する端部53の形状、対向する端部53間の長さは各側面31で共通とすることなく異ならせてもよい。
【0057】
○対向する2つの側面31に補強リブ70を形成し、これに隣接して対向する2つの側面31に補強リブ70を形成しない場合など、補強リブ70を形成しない2つの側面31に形成されるスタックリブ50は対向する端部53を有さず連続した形状としてもよい。この場合、容器本体20に形成されているスタックリブ50は、補強リブ70が形成された2つの対向する側面31にのみ対向する端部53を有する2本の有端状となる。
【0058】
○スタックリブ50は1つの側面31の左右方向中央を中心として対称形状としたが、対向する端部53を対称形状となる位置は側面31の左右方向中央からずれた位置でもよい。
・容器本体20の形状について
○容器本体20は略逆四角錐状としがこれに限られない。頂点のない略逆八角錐状に形成してもよい。
○ヒンジ22及び蓋体23はなくてもよい。例えばフランジ21上にフィルムを貼って容器本体20の開口を閉鎖してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)補強リブの延長上方にスタックリブの対向する端部が位置する容器。
従って、この(a)に記載の発明によれば、補強リブを避けてスタックリブの形成されていない部分に指を当てることができる。
【0059】
(b)また、容器の「持ちやすさ」の評価に際して、スタックリブが容器全周に亘って形成された容器またはスタックリブを形成しない以外は表4と同様の容器で評価を行った場合であっても、表4と同様にかき混ぜやすいとの効果が得られた。ここから、表4における「かき混ぜやすさ」は「持ちやすさ」とは独立した効果であることが分かった。すなわち、上記実施形態及び変更例には、持ちやすさとは独立した課題として、軽量でも容器本体を手で持つ場合にかき混ぜやすい容器を提供するという新たな課題、及び同課題を解決する以下の技術的思想1及び技術的思想2も記載されている。
【0060】
技術的思想1.上方に開口し、側面と底面とを有する容器本体と、前記容器本体の開口周縁に設けられたフランジと、を備えた容器であって、前記容器は坪量135g/m2以下の発泡材からなり、前記容器本体は鉛直方向の長さが30mm以下であり、前記側面には凹溝に挟まれた補強リブを有し、前記補強リブの下端は前記底面に位置しているものを含む容器。
技術的思想2.底面の全長に対する補強リブのない部分の長さL5の比(%)が15%以上であるものを含む技術的思想1の容器。
上記の技術的思想1及び技術的思想2によれば、軽量でも容器本体を手で持つ場合にかき混ぜやすい容器とすることができる。
【符号の説明】
【0061】
10…容器
20…容器本体
20a…容器本体の上端
21…フランジ
21a…外辺
21b…フランジの下面
22…ヒンジ
23…蓋体
30…周側面
31…側面
40…底面
50…スタックリブ
51…スタックリブ側面
52…スタックリブ底面
53…スタックリブの端部
60…凹溝
61…凹溝の縁
62…凹溝の上端
63…凹溝の下端
70…補強リブ
71…補強リブの上端
72…補強リブの下端