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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146936
(43)【公開日】2024-10-15
(54)【発明の名称】分散型の電力交換
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/32 20060101AFI20241004BHJP
   B60L 55/00 20190101ALI20241004BHJP
   H02J 3/00 20060101ALI20241004BHJP
【FI】
H02J3/32
B60L55/00
H02J3/00 170
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024058887
(22)【出願日】2024-04-01
(31)【優先権主張番号】18/194,628
(32)【優先日】2023-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】ノーマン ルー
(72)【発明者】
【氏名】マクシミリアン パーネス
【テーマコード(参考)】
5G066
5H125
【Fターム(参考)】
5G066AA04
5G066HB09
5G066JB03
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC24
5H125CD10
5H125EE61
(57)【要約】
【課題】分散型の電力交換を提供すること。
【解決手段】例示的な動作は、エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定すること、現在エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、閾値を超える利用可能なエネルギーを決定すること、決定された利用可能なエネルギーを、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することのうちの1つ以上を含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定することと、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定することと、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない前記場所と、前記車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループの前記場所との間で移動して消費されるエネルギーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、前記電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所から前記エネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
システムであって、
命令のセットを記憶するためのメモリと、
前記命令のセットを実行するためのプロセッサと、
を備え、前記プロセッサは、前記システムに、
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定させ、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定させ、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供させる、
システム。
【請求項9】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含む、前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない前記場所と、前記車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループの前記場所との間で移動して消費されるエネルギーを含む、前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含む、前記決定された利用可能なエネルギーを提供することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所から前記エネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに対して、
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定することと、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定することと、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することと、
を行わせる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関する、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関する、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含む、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、前記電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含む、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所から前記エネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む、請求項15に記載のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
概して、車又は輸送手段、例えば、乗用車、オートバイ、トラック、飛行機、電車は、乗員及び/又は物品に対して輸送ニーズを様々な方法で提供する。輸送手段に関連する機能は、輸送手段上に位置し及び/又は輸送手段から離れて位置するスマートフォン又はコンピュータなどの様々な計算デバイスによって識別され利用され得る。
【発明の概要】
【0002】
例示的な一実施形態は、エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定すること、現在エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、閾値を超える利用可能なエネルギーを決定すること、決定された利用可能なエネルギーを、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することのうちの1つ以上を含む方法を提供する。
【0003】
別の例示的な実施形態は、プロセッサに通信可能に接続されたメモリを含むシステムを提供し、プロセッサは、エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定すること、現在エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、閾値を超える利用可能なエネルギーを決定すること、決定された利用可能なエネルギーを、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することのうちの1つ以上を行う。
【0004】
更なる例示的な実施形態は、命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、命令は、プロセッサによって読み取られると、プロセッサに対して、エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定すること、現在エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、閾値を超える利用可能なエネルギーを決定すること、決定された利用可能なエネルギーを、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することのうちの1つ以上を行わせる、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】例示的な実施形態に係る、分散型の電力交換を提供するための例示的なシステムを示す図である。
図1B】例示的な実施形態に係る、分散型の電力交換を提供するための更なる例示的なシステムを示す図である。
図1C】例示的な実施形態に係る、分散型の電力交換を提供するための更なる例示的なシステムを示す図である。
図2A】例示的な実施形態に係る、輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図2B】例示的な実施形態に係る、別の輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図2C】例示的な実施形態に係る、更に別の輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図2D】例示的な実施形態に係る、更なる輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図2E】例示的な実施形態に係る、更に追加の輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図2F】例示的な実施形態に係る、1つ以上の要素の給電を描写した図を示す図である。
図2G】例示的な実施形態に係る、異なる要素間の相互接続を描写した図を示す図である。
図2H】例示的な実施形態に係る、異なる要素間の相互接続を描写した更なる図を示す図である。
図2I】例示的な実施形態に係る、要素間の相互接続を描写した更に追加の図を示す図である。
図2J】例示的な実施形態に係る、キーレスエントリシステムを描写した更に追加の図を示す図である。
図2K】例示的な実施形態に係る、輸送手段内のCANを描写した更に追加の図を示す図である。
図2L】例示的な実施形態に係る、エンドツーエンド通信チャネルを描写した更に追加の図を示す図である。
図2M】例示的な実施形態に係る、セキュリティ証明書を使用してセキュアなV2V通信を行う輸送手段の例を描写した更に追加の図を示す図である。
図2N】例示的な実施形態に係る、セキュリティプロセッサ及び無線デバイスとやり取りする輸送手段の例を描写した更に追加の図を示す図である。
図3A】例示的な実施形態に係る、フロー図を示す図である。
図3B】例示的な実施形態に係る、別のフロー図を示す図である。
図3C】例示的な実施形態に係る、更に別のフロー図を示す図である。
図4】例示的な実施形態に係る、機械学習輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図5A】例示的な実施形態に係る、車に関連付けられたデータベーストランザクションを管理する例示的な車構成を示す図である。
図5B】例示的な実施形態に係る、様々な車間で行われるデータベーストランザクションを管理する別の例示的な車構成を示す図である。
図6A】例示的な実施形態に係る、ブロックチェーンアーキテクチャ構成を示す図である。
図6B】例示的な実施形態に係る、別のブロックチェーン構成を示す図である。
図6C】例示的な実施形態に係る、ブロックチェーンのトランザクションデータを記憶するブロックチェーン構成を示す図である。
図6D】例示的な実施形態に係る、例示的なデータブロックを示す図である。
図7】例示的な実施形態のうちの1つ以上をサポートする例示的なシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
概略的に本明細書に記載され図に示される本構成要素は、多種多様な異なる構成で配置及び設計され得ることが容易に理解されるであろう。したがって、添付の図に表されるような、方法、装置、コンピュータ可読記憶媒体、及びシステムのうちの少なくとも1つの実施形態の以下の詳細な説明は、特許請求されている本願の範囲を限定することを意図しておらず、選択された実施形態を表しているに過ぎない。本明細書で描写される複数の実施形態は、ソリューションの範囲を限定することを意図したものではない。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体又は非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0007】
輸送手段と、リモートサーバ、他の輸送手段、及びローカルの計算デバイスなど(例えば、スマートフォン、パソコン、輸送手段に組み込まれたコンピュータなど)の特定のエンティティとの間の通信は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせであり得る1つ以上の「構成要素」によって送信及び/又は受信並びに処理され得る。構成要素は、これらのエンティティ若しくは計算デバイス、又は特定の他の計算デバイスのいずれかの一部であり得る。一例では、ブロックチェーントランザクションに関連するコンセンサスの決定は、輸送手段に関連付けられた(本明細書に記載及び/又は描写される任意の要素であり得る)1つ以上の計算デバイス又は構成要素によって、並びに輸送手段の外側又は輸送手段から離れた場所にある構成要素のうちの1つ以上によって行われ得る。
【0008】
本明細書に記載される本機能、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な方式で組み合わされ得る。例えば、本明細書全体における、「例示的な実施形態」、「一部の実施形態」というフレーズ、又は他の同様の用語の使用は、実施形態に関連して記載される特定の機能、構造、又は特性が少なくとも1つの例に含まれ得るということを指している。したがって、本明細書全体において「例示的な実施形態」、「一部の実施形態では」、「他の実施形態では」というフレーズ、又は他の同様の用語が出てきても、全てが必ずしも同じグループの実施形態を指しているわけではなく、記載される機能、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な方式で組み合わされ得る。図において、要素間の任意の接続は、描写される接続が一方向又は二方向の矢印であったとしても、一方向及び/又は二方向の通信を可能とし得る。本ソリューションでは、車又は輸送手段は、乗用車、トラック、歩行領域バッテリ式電気自動車(BEV)、イーパレット(e-Palette)、燃料電池バス、オートバイ、スクータ、自転車、ボート、レクリエーショナルビークル、飛行機、並びに人及び又は物品をある場所から別の場所へと輸送するために使用され得る任意の物体のうちの1つ以上を含み得る。
【0009】
加えて、「メッセージ」という用語が実施形態の説明で使用されている場合があるが、パケット、フレーム、データグラムなどの他の種類のネットワークデータも使用され得る。更に、特定の種類のメッセージ及び信号伝達が好ましい実施形態で描写され得るが、それらは、特定の種類のメッセージ及び信号伝達に限定されない。
【0010】
例示的な実施形態は、(本明細書で車又は乗用車とも称される)輸送手段、データ収集システム、データ監視システム、検証システム、認証システム、及び車データ分配システムのうちの少なくとも1つを提供する、方法、システム、構成要素、非一時的コンピュータ可読媒体、デバイス、及び/又はネットワークを提供する。無線データネットワーク通信及び/又は有線通信メッセージなどの通信メッセージの形態で受信される車状況状態データは、車/輸送手段の状況状態を識別して輸送手段の状態及び/又は変更に関するフィードバックを提供するために処理され得る。一例では、ユーザプロファイルを特定の輸送手段/車へ適用して、現在の車事象、サービスステーションでのサービス停止を承認し、その後の車レンタルサービスを承認し、車間通信を可能にし得る。
【0011】
通信インフラストラクチャ内において、分散型データベースは、互いに通信する複数のノードを含む分散型ストレージシステムである。ブロックチェーンは、分散型データベースの例であり、信用されていない当事者間で記録を維持することが可能な、アペンド専用で不変のデータ構造(すなわち、分散型台帳)を含む。信用されていない当事者は、本明細書でピア、ノード、又はピアノードと称される。各ピアは、データベースの記録のコピーを維持しており、分散されたピアの中でコンセンサスに達しない限り、どのピアもデータベースの記録を修正できない。例えば、ピアは、コンセンサスプロトコルを実行して、ブロックチェーンストレージエントリを検証し、ストレージエントリをブロックへとまとめ、当該ブロックを介してハッシュチェーンを構築し得る。このプロセスにより、整合性のために、必要に応じてストレージエントリを順序付けすることによって台帳が形成される。パブリックのブロックチェーン又はパーミッションレスのブロックチェーンでは、誰でも特定の識別情報を持たずに参加することができる。パブリックブロックチェーンは、暗号通貨に関与することができ、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)などの様々なプロトコルに基づいてコンセンサスを使用することができる。逆に、パーミッション型ブロックチェーンデータベースは、資金、物品、情報、及び同種のものを交換する事業体などの、共通の目標を共有するが互いに完全には信用していないか又は信用することができないエンティティのグループ間でのやり取りを確保することができる。本ソリューションは、パーミッション型及び/又はパーミッションレスのブロックチェーン設定で機能することができる。
【0012】
スマートコントラクトは、信用されている分散型アプリケーションであり、(ブロックチェーンの形態であり得る)共有型又は分散型台帳の耐タンパー性のあるプロパティと、エンドースメント又はエンドースメントポリシーと称される、メンバノード間の基礎となる合意と、を活用する。概して、ブロックチェーンエントリは、ブロックチェーンへコミットされる前に「承認」される一方、承認されていないエントリは無視される。典型的なエンドースメントポリシーにより、スマートコントラクト実行可能コードは、エンドースメントに必要なピアノードのセットの形態のエントリに対してエンドーサを指定することが可能になる。クライアントが、エンドースメントポリシーで指定されたピアへエントリを送信する場合、エントリは、エントリを検証するように実行される。検証後に、エントリは、ブロックにまとめられた承認エントリの順序付けされたシーケンスをコンセンサスプロトコルが生成する順序付けフェーズに入る。
【0013】
ノードは、ブロックチェーンシステムの通信エンティティである。「ノード」は、異なる種類の複数のノードが同じ物理サーバ上で動作することができるという意味で、論理機能を行い得る。ノードは、信用ドメイン内でまとめられ、当該ノードを様々な方法で制御する論理エンティティと関連付けられている。ノードは、エンドーサ(例えば、ピア)へエントリ呼び出しを提出してエントリ提案を順序付けサービス(例えば、順序付けノード)へブロードキャストする、クライアント又は提出クライアントノードなどの異なる種類を含み得る。別の種類のノードは、ピアノードであり、クライアント提出エントリを受信し、エントリをコミットして、ブロックチェーンエントリの台帳の状態及びコピーを維持することができる。ピアは、エンドーサの役割も有し得る。順序付けサービスノード又はオーダラは、全てのノードに対して通信サービスを実行するノードであり、エントリをコミットしてブロックチェーンのワールドステートを修正する場合に、システム内のピアノードの各々に対するブロードキャストなどの配信保証を実現するノードである。ワールドステートは、通常は制御及び設定の情報を含む、初期ブロックチェーンエントリを構成することができる。
【0014】
台帳は、ブロックチェーンの全ての状態遷移の、順序付けされた耐タンパー性のある記録である。状態遷移は、参加している当事者(例えば、クライアントノード、順序付けノード、エンドーサノード、ピアノードなど)によって提出されるスマートコントラクト実行可能コードの呼び出し(すなわち、エントリ)の結果として生じ得る。エントリは結果として、作成、更新、削除、及び同種のものなどの1つ以上のオペランドとして台帳へコミットされるアセットのキーと値のペアのセットを生じ得る。台帳は、ブロック内に不変に順序付けされた記録を記憶する(チェーンとも称される)ブロックチェーンを含む。台帳は、ブロックチェーンの現在の状態を維持する状態データベースも含む。通常、チャネルごとに1つの台帳がある。各ピアノードは、自身がメンバである各チャネルについての台帳のコピーを維持する。
【0015】
チェーンは、ハッシュリンクブロックとして構築されたエントリログであり、各ブロックは、N個のエントリのシーケンスを含む。ここで、Nは1以上である。ブロックヘッダは、ブロックのエントリのハッシュ、及び前のブロックのヘッダのハッシュを含む。このようにして、台帳における全てのエントリが順序付けされて、暗号的に結合され得る。したがって、ハッシュリンクを壊さずに台帳データを改ざんすることは不可能である。最新で追加されたブロックチェーンブロックのハッシュは、それより前に生じたチェーン上の全てのエントリを表し、これにより、全てのピアノードが、整合性のある信用された状態にあることを保証することができる。チェーンは、ピアノードファイルシステム(すなわち、ローカル、付属ストレージ、クラウドなど)上で記憶されて、ブロックチェーンの作業負荷のアペンド専用の性質を効率的にサポートし得る。
【0016】
不変台帳の現在の状態は、チェーンのエントリログに含まれる全てのキーに対する最新の値を表す。現在の状態は、チャネルで既知の最新のキーの値を表しているため、ワールドステートと称される場合がある。スマートコントラクト実行可能コードの呼び出しは、台帳の現在の状態データに対してエントリを実行する。これらのスマートコントラクト実行可能コードのやり取りを効率的にするために、キーの最新の値が、状態データベース内に記憶され得る。状態データベースは、単にチェーンのエントリログに対するインデックス付きビューであり得、したがって、いつでもチェーンから再生成され得る。状態データベースは、ピアノードの起動時、及びエントリが受け付けられる前に、自動的に回復され得る(又は必要な場合に生成され得る)。
【0017】
ブロックチェーンが中央ストレージではなく、分散型で不変のセキュアなストレージであるという点で、ブロックチェーンは従来のデータベースと異なっており、ノードは、ストレージ内の記録に対する変更を共有しなければならない。ブロックチェーンに内在し、ブロックチェーンの実現を助ける一部のプロパティは、不変台帳、スマートコントラクト、セキュリティ、プライバシー、分散化、コンセンサス、エンドースメント、アクセス可能性、及び同種のものを含むが、これらに限定されない。
【0018】
例示的な実施形態は、特定の車に対するサービス、及び/又は車に適用されるユーザプロファイルを提供する。例えば、ユーザは、車の所有者、又は別の当事者が所有する車の操作者であり得る。車は、特定の間隔でサービスを必要とする場合があり、サービスの要求は、サービスを受けることを許可するよりも前に承認を必要とする場合がある。また、サービスセンタは、車の現在の経路プラン、及びサービス要件の相対的なレベル(例えば、緊急、重大、中程度、軽度など)に基づいて、近くのエリア内の車へサービスを提供し得る。車の要求は、検知されたデータを車内及び/又は車から離れた中央コントローラコンピュータデバイスへ報告する、1つ以上の車及び/又は道路のセンサ若しくはカメラを介して監視され得る。このデータは、検討及び動作のために管理サーバに転送される。センサは、輸送手段の内部、輸送手段の外部、輸送手段から離れた固定物体上、及び輸送手段に近い別の輸送手段上のうちの1つ以上に位置し得る。センサは、輸送手段の速度、輸送手段の制動、輸送手段の加速度、燃料レベル、サービスの要求、輸送手段のギアのシフト、輸送手段の操縦、及び同種のものにも関連付けられ得る。本明細書に記載されるようなセンサはまた、輸送手段内の、及び/又は輸送手段に近い無線デバイスなどのデバイスであり得る。また、センサ情報は、車のアクセス中及び/又は利用期間中などに、車が安全に動作しているかどうか、及び乗員が予想外の任意の車状態に関与したかどうかを識別するために使用され得る。車の動作前、車の動作中、及び/又は車の動作後に収集される車情報は、共有型/分散型台帳上のトランザクションで識別及び記憶され得、当該トランザクションは、パーミッションを与えるコンソーシアムによって、したがってブロックチェーン会員グループなどによる「分散型の」方式で決定されるような不変台帳に生成及びコミットされ得る。
【0019】
利害関係がある各当事者(すなわち、所有者、ユーザ、会社、代理店など)は、プライベート情報の露出を制限したい場合があり、したがって、ブロックチェーン及びその不変性は、各々の特定のユーザ車プロファイルに対するパーミッションを管理するために使用され得る。補償を提供し、ユーザプロファイルのスコア/格付け/検討を定量化し、車事象のパーミッションを適用し、サービスが必要とされる時を決定し、衝突事象及び/又は劣化事象を識別し、安全性の懸念となる事象を識別し、事象の当事者を識別し、このような車事象データへアクセスしようとしている登録されたエンティティへ分配するために、スマートコントラクトが使用され得る。また、結果が識別され得、ブロックチェーンに関連付けられたコンセンサス手法に基づいて、登録された会社及び/又は個人の間で必要な情報が共有され得る。従来の集中型データベースでは、このような手法を実現することはできなかった。
【0020】
輸送手段がナビゲーション及び他の目的のために使用することができる地形及び道路の地図を作成するために、本ソリューションの様々な運転システムは、ソフトウェア、センサアレイ、並びに機械学習機能、光検出及び測距(Lidar)プロジェクタ、レーダ、超音波センサなどを利用し得る。一部の実施形態では、Lidarの代わりに、GPS、地図、カメラ、センサ、及び同種のものも自律車両で使用され得る。
【0021】
特定の実施形態では、本ソリューションは、自動化された迅速な認証スキームを介してサービスについて車を承認することを含む。例えば、充電ステーション又は燃料ポンプまでの運転は、車の操作者又は自律的な輸送手段によって行われ得、充電又は燃料を受けるための承認は、承認がサービス及び/又は充電ステーションによって受信されれば、遅延を全く伴うことなく行われ得る。車は、車の識別情報を提供する通信信号を提供し得、当該識別情報は、補償によって後で修正され得るサービスを受け付けるために承認されるアカウントにリンクされる現在アクティブなプロファイルを有する。更なる認証を提供するために追加の対策が使用されてもよく、例えば、輸送手段とサービスセンタとの間の第1の承認作業を追加の承認作業に置換又は追加するために、別の識別子がユーザのデバイスからサービスセンタに無線で送信されてもよい。
【0022】
共有及び受信されるデータは、データベースに記憶され得、当該データベースは、ある単一のデータベース(例えば、データベースサーバ)内に、概して、ある特定の場所にデータを維持する。この場所は多くの場合、中央コンピュータ、例えば、デスクトップの中央処理装置(CPU)、サーバのCPU、又はメインフレームコンピュータである。集中型データベースに記憶された情報は通常、複数の異なるポイントからアクセス可能である。集中型データベースは、管理、維持、及び制御するのが容易であり、集中型データベースが単一の場所にあるため、特にセキュリティを目的としたものである。集中型データベース内において、全てのデータが単一の記憶場所にあることは、所与のデータセットが1つの1次記録のみを有しているということも意味するため、データの冗長性は最小限にされる。ブロックチェーンは、輸送手段に関連するデータ及びトランザクションを記憶するために使用され得る。
【0023】
本明細書に記載される動作のうちのいずれかは、輸送手段にオンボードで、及び/又は輸送手段にオフボード(例えば、サーバ、コンピュータ、モバイル/無線デバイスなど)で位置し得る、メモリを有するか又はメモリを有しない1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、センサ、電子制御ユニット(ECU)、ヘッドユニット、及び同種のもの)によって行われ得る。1つ以上のプロセッサは、他の輸送手段においてオンボード又はオフボードの他のメモリ及び/又は他のプロセッサと通信して、輸送手段によって送信されているデータ及び/又は輸送手段に送信されているデータを利用し得る。1つ以上のプロセッサ及び他のプロセッサは、データを送信し、データを受信し、このデータを利用して、本明細書に記載又は描写される動作のうちの1つ以上を行い得る。
【0024】
図1Aは、分散型の電力交換を提供するための例示的なシステム103を示す。本アプリケーションは、本明細書で描写される任意の車、クラウド/ネットワーク内のコンピュータ/サーバ、及びモバイルデバイスなどのシステム内の車と無線で通信する任意の他のプロセッサのうちの1つ以上において完全に又は部分的に実行され得る。図1Aの例では、システム100は、クラウド/ネットワーク101上で部分的に実行され、プロセッサ102を含み、プロセッサ102は、メモリ104に記憶された命令106を実行し、エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定して、現在エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、閾値を超える利用可能なエネルギーを決定して、決定された利用可能なエネルギーを、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供し得る。
【0025】
図1Aを参照して、場所110、130、150は、エリア109内に位置している。場所は、任意の種類の住居又は構造物(例えば、住宅、オフィス空間、ホテル、充電ステーションなど)を含み得る。図1Aの例では、場所110、130、150は住宅であるが、本ソリューションは、追加の場所、又はエリア内の様々な種類の場所に関する他の組み合わせを含む他の実施形態も想定する。図1Aで描写される車は、任意の電気自動車、ハイブリッド車、水素燃料電池車、プラグインハイブリッド車、又は燃料電池スタック、モータ、及び/若しくは発電機を有する任意の他の種類の車を指し得る。このような車は、車を推進させるために、一部の実施形態では、ある場所に電気を提供し返すために(例えば、車-家間(V2H)の技術、車-建物間(V2B)の技術、車-配電網間(V2G)の技術などに)、又は電気を別の車に提供するために(例えば、ピアツーピアの車充電などに)利用される再充電可能なバッテリパックに電気を蓄え得る。
【0026】
図1Aの例では、場所110は車120を含み、場所130は車140を含み、場所150は車160を含むが、本ソリューションは、他の種類の場所、例えば、充電ステーションなどに複数の車を含む他の実施形態も想定する。車120、140、160はそれぞれ、電子制御モジュール(「ECM」)と称され得るプロセッサ122、142、162を含む。プロセッサ122、142、162は、インターネット又は他の通信ネットワーク(例えば、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、5G無線ネットワーク、Wi-Fiなど)を介して、車の1つ以上のプロセッサ、及び本ソリューションに関連付けられた1つ以上のプロセッサ間でデータの交換を可能にするネットワーク技術を含み得る。車120、140、160はそれぞれ、メモリ124、144、164を含み、メモリ124、144、164は、本ソリューションに関連する命令、及び車120、140、160に固有の他のデータ(例えば、使用データ、旅行データ、バッテリデータなど)を記憶し得る。加えて、車120、140、160はそれぞれ、バッテリ126、146、166を含み、バッテリ126、146、166は、各車を推進させるために又はエネルギーを別の車若しくは場所に移動させるために、エネルギーを蓄えるための再充電可能なバッテリパック(例えば、リチウムイオンバッテリセルなど)を含み得る。車120、140、160はそれぞれ、接続デバイス129、149、169も含み、接続デバイス129、149、169は、車間の接続(例えば、車120の接続デバイス129及び車140の接続デバイス149間の電源コードなど)又は車-場所間の接続(例えば、車140の接続デバイス149及び接続デバイス119又は場所110間の電源コードなど)を可能にし得る。更に、車120、140、160はそれぞれ、センサ128、148、168を含み、センサ128、148、168は、GPSセンサ、バッテリ容量センサ、カメラセンサ、及び他のセンサ(例えば、レーダ、超音波、LIDARなど)を含み得る。
【0027】
図1Aを参照して、場所110、130、150はそれぞれ、電力統合システム111、131、151も含む。更に、電力統合システム111、131、151はそれぞれ、プロセッサ112、132、152を含み得る。一部の実施形態では、プロセッサ112、132、152は、配電網から、それぞれの場所で動作し得る任意のデバイス(例えば、HVACシステム、電気器具など)に電気を分配することを可能にし得る。他の実施形態では、プロセッサ112、132、152は、配電網からそれぞれの場所を分離して、配電網以外の電源(例えば、車、ソーラーパネル、エネルギー貯蔵デバイスなど)から、それぞれの場所で動作し得る任意のデバイスに電気を分配することを可能にし得る。加えて、プロセッサ112、132、152は、本ソリューションに関連付けられた任意の他のプロセッサに対して、リアルタイムのエネルギー需要、及び(メモリ114、134、154にそれぞれ記憶された)それぞれの場所に関する過去のエネルギーパターンの両方を通信し得る。電力統合システム111、131、151はそれぞれ、共通の筐体における各回路に対して保護ヒューズ又は回路ブレーカを提供しつつ、電力供給を補助回路に分けるように分電盤(例えば、電気盤、ブレーカ盤など)などのそれぞれの場所で電気を分配することを可能にするための電力統合機構116、136、156も含み得る。
【0028】
図1Aの例では、場所110、130、150はそれぞれ、エネルギー貯蔵ユニット113、133、153も含む。更に、エネルギー貯蔵ユニット113、133、153はそれぞれ、本ソリューションに関連付けられた他のプロセッサとの通信を可能にするためのプロセッサ115、135、155を含む。加えて、エネルギー貯蔵ユニット113、133、153はそれぞれ、それぞれの場所についてのバックアップ又は補助の電源として機能するためのバッテリ117、137、157(例えば、リチウムイオン電池、鉛蓄電池など)も含み得る。エネルギー貯蔵ユニット113、133、153はそれぞれ、バッテリ117、137、157に関するバッテリ容量レベルを検出するためのセンサ118、138、158も含む。
【0029】
図1Aの例を更に参照して、場所130、150はそれぞれ、再生可能供給源(例えば、太陽光、風など)からエネルギーを生成するためのエネルギー生成システム170、180を含む。エネルギー生成システム170、180はそれぞれ、本ソリューションに関連付けられた他のプロセッサとの通信を可能にするためのプロセッサ172、182を含む。加えて、エネルギー生成システム170、180はそれぞれ、再生可能供給源を収集して当該再生可能供給源を電気に変換するためのエネルギー生成機構176、186(例えば、ソーラーパネル、風力タービンなど)を含む。
【0030】
プロセッサ112、115、122、132、135、142、152、155、162、172、182、192、又は本ソリューションに関連する場所、車、若しくはデバイスに関連付けられた任意の他のプロセッサは、電子制御モジュール(「ECM」)と称され得る。一例では、本明細書で描写される本ソリューションは完全に又は部分的に、プロセッサ102又は任意の場所に関連付けられた別のプロセッサ(例えば、プロセッサ112、プロセッサ115、プロセッサ132、プロセッサ135など)、例えば、電子制御ユニット(「ECU」)、本ソリューションに関連付けられた車(例えば、車120、車140、車160など)のインフォテインメントシステム内のコンピュータ、システム内の任意のデバイス(例えば、モバイルデバイス、タブレットなど)、及び任意の場所又は本明細書で描写される車の外側に位置し得るコンピュータ又はサーバにおいて生じ得る。本ソリューションに関連付けられた任意の車又はシステム(例えば、車120、電力統合システム131、エネルギー貯蔵ユニット153など)から取得されるデータは、このような車若しくはシステムのバッテリ(例えば、バッテリ126、バッテリ137、バッテリ166など)からのデータ、又はこのような車若しくはシステムのセンサ(例えば、センサ128、センサ138、センサ168など)からのデータを含み、プロセッサ102に送信されてそこで処理され得る。本ソリューションに関連付けられた任意の車又はシステム(例えば、車120、電力統合システム131、エネルギー貯蔵ユニット153など)から取得されるデータは、このような車若しくはシステムのバッテリ(例えば、バッテリ126、バッテリ137、バッテリ166など)からのデータ、又はこのような車若しくはシステムのセンサ(例えば、センサ128、センサ138、センサ168など)からのデータを含み、本ソリューションに関連付けられた任意の場所のプロセッサ(例えば、プロセッサ112、プロセッサ132、プロセッサ162など)にも送信されてそこで処理され得る。データ、及びデータに関連する命令は、車、場所、クラウド/ネットワーク内のコンピュータ/サーバ、及び本ソリューションに関連する任意の他の構成要素間で無線(例えば、Bluetooth(登録商標)、wi-fiネットワーク、セルラネットワークなど)で送信され得る。
【0031】
加えて、プロセッサ112、115、122、132、135、142、152、155、162、172、182、192、又は本ソリューションに関連付けられた場所、車、又はデバイスに関連付けられた任意の他のプロセッサからのデータは、クラウド/ネットワーク内のコンピュータ/サーバに送信されてそこで処理され、次いで、データベースに記憶され得、当該データベースは、他の関連データと共に、単一データベース(例えば、データベースサーバ)などの多数の実装態様においてデータを維持し得る。例えば、データは、プロセッサ102を含む、本ソリューションに関連付けられた中央コンピュータにおいて維持され得る。集中型データベースに記憶された情報は通常、複数の異なるポイントからアクセス可能である。集中型データベースは、管理、維持、及び制御するのが容易であり、集中型データベースが単一の場所にあるため、特にセキュリティを目的としたものである。集中型データベース内において、全てのデータが単一の記憶場所にあることは、所与のデータセットが1つの1次記録のみを有しているということも意味するため、データの冗長性は最小限にされる。加えて、ブロックチェーンは、車に関連するデータ及びトランザクションを記憶するために使用され得る。他の実施形態では、車からのデータは、複数のコンピュータ又はサーバに記憶され得、ここで、複数のコンピュータ又はサーバは冗長性であり得る。
【0032】
プロセッサ102は、メモリ104に記憶された命令106を実行して、エンティティがエリア内の場所に閾値を超える電気を提供できないことをシステム100に決定させ得る。図1Aの例では、システム100は、エンティティ、配電網190が、エリア109に位置する場所110に閾値を超える電気を提供できないことを決定する。一部の実施形態では、閾値は、場所110で利用されるデバイス(例えば、HVACシステム、電気器具、車充電器など)を動作させるために必要とされる電気の量に関する。このような実施形態では、プロセッサ102は、電力統合システム111のプロセッサ112と通信し、リアルタイムの電力使用データ、及びメモリ114に記憶された過去の電力使用データを分析して、場所110で利用されるデバイスを動作させるために必要とされる電気の量(又は必要とされる電気の量の範囲)を決定して量閾値(例えば、毎日30kWhなど)を定め得る。更に、完全な停電が生じる場合(例えば、ブラックアウト)、又は部分的な停電が生じる場合(例えば、ブラウンアウトなど)、システム100は、配電網190のプロセッサ192及び/又は電力統合システム111のプロセッサ112と通信して、場所110における入力電力の量を、場所110で設定された量閾値と比較することによって、量閾値を超える電気を提供する能力を配電網190が有するかどうかを決定し得る。場所110における入力電力の量(又は例えば、配電網190のプロセッサ192からのブラウンアウト警告に基づいた、場所100における入力電力の予想量)が量閾値未満である場合、システム100は、量閾値を超える電気をエンティティが提供できないことを決定し得る。このようにして、本ソリューションは、場所が、ブラックアウト中に完全に稼働したままであって、ブラウンアウトなどの部分的な停電の瞬間に動作しているデバイスの潜在的な損傷又は他の機能的な障害を防止するために必要なことを定める。
【0033】
他の実施形態では、閾値は、場所の給電に関連付けられた電気のコスト又は価格に関し、ここで、プロセッサ102は、メモリ104に記憶された命令106を実行して、エンティティがエリア内の場所に閾値未満の電気を提供できないことをシステム100に決定させ得る。このような実施形態では、プロセッサ102は、電力統合システム111のプロセッサ112と通信し、リアルタイムの電力使用データ、並びにメモリ114に記憶された過去の電力使用データ、及び関連付けられたコストを分析して、場所110で利用されるデバイスを動作させるために必要とされる電気のコスト(又は必要とされる電気のコストの範囲)を決定して価格閾値(例えば、毎日$10など)を定め得る。更に、特定の日時(例えば、ピーク時間など)において、システム100は、配電網190のプロセッサ192及び/又は電力統合システム111のプロセッサ112と通信して、場所110における入力電力の価格を、場所110で設定された価格閾値と比較することによって、価格閾値未満の電気を提供する能力を配電網190が有するかどうかを決定し得る。場所110における入力電力の価格が価格閾値を超える場合、システム100は、閾値未満の電気をエンティティが提供できないことを決定し得る。このようにして、本ソリューションは、場所が、当該場所にとってコスト的により有利である電気の他の供給源を見つけ出すことを可能にする。更に他の実施形態では、本ソリューションは、量閾値を超える電気をエンティティが提供できないこと、及び価格閾値未満の電気をエンティティが提供できないことの両方に関する同時の決定を含み得る。
【0034】
閾値が電気の量に関するものである場合、プロセッサ102は、メモリ104に記憶された命令106を実行して、エリア内の場所からの電気自動車のグループ及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、閾値を超える利用可能なエネルギーをシステム100に決定させ得る。一部の実施形態では、場所は、(例えば、配電網190などから)現在エリア内でエネルギーを受け取っている場合があり、当該エネルギーは、車及び/又はエネルギー貯蔵ユニットのグループがエネルギー源に接続されているという(例えば、車140の接続デバイス149が電力統合システム131の接続デバイス139に接続されている、などの)条件で、車のグループ又はエネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーに寄与し得る。他の実施形態では、場所は、現在エリアからエネルギーを受け取っていない場合があるが、場所(例えば、場所130におけるエネルギー貯蔵ユニット133など)に蓄えられているか又は「オフグリッド」供給源(例えば、場所130におけるエネルギー生成システム170など)から生成されている利用可能なエネルギーを依然有し得る。
【0035】
電気自動車のグループは、同じ場所(例えば、電気自動車の集団など)又は異なる場所(例えば、個々の住宅など)に位置し得る。図1Aの例では、車のグループは、場所130に位置している車140と、場所150に位置している車160と、を含む。配電網190が、本明細書に記載されるような場所110に量閾値を超える電気を提供できない場合、プロセッサ102は、車のグループのプロセッサ(例えば、車140のプロセッサ142、車160のプロセッサ162など)と通信し得、車のグループのセンサ(例えば、車140のセンサ148、車160のセンサ168など)からのデータに基づいて、システム100は、車のグループのバッテリ(例えば、車140のバッテリ146、車160のバッテリ166など)に蓄えられた利用可能なエネルギーを決定し得る。
【0036】
更に、エネルギー貯蔵ユニットのグループは、同じ場所(例えば、充電ステーションなど)又は異なる場所(例えば、個々の住宅など)に位置し得る。図1Aの例では、エネルギー貯蔵ユニットのグループは、場所130に位置しているエネルギー貯蔵ユニット133と、場所150に位置しているエネルギー貯蔵ユニット153と、を含む。配電網190が、本明細書に記載されるような場所110に量閾値を超える電気を提供できない場合、プロセッサ102は、エネルギー貯蔵ユニットのグループのプロセッサ(例えば、エネルギー貯蔵ユニット133のプロセッサ135、エネルギー貯蔵ユニット153のプロセッサ155など)と通信し得、エネルギー貯蔵ユニットのグループのセンサ(例えば、エネルギー貯蔵ユニット133のセンサ138、エネルギー貯蔵ユニット153のセンサ158など)からのデータに基づいて、システム100は、エネルギー貯蔵ユニットのグループのバッテリ(例えば、エネルギー貯蔵ユニット133のバッテリ137、エネルギー貯蔵ユニット153のバッテリ157など)に蓄えられた利用可能なエネルギーを決定し得る。
【0037】
電気自動車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループからのエネルギーの利用可能性は、いくつかの因子によって影響を受け得る。一部の実施形態では、電気自動車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループからのエネルギーの利用可能性はまた、場所で現在実現されていない予想される余剰分を含み得る。例えば、プロセッサ102は、場所130におけるプロセッサ132、135、142と通信して、場所130からの現在の利用可能なエネルギーが50kWh(例えば、車140のバッテリ146からの40kWh+エネルギー貯蔵ユニット133のバッテリ137からの10kWh)であることを決定し得る。しかしながら、電力統合デバイス131のメモリ134に記憶された過去のデータ、エネルギー貯蔵ユニット133のバッテリ137のバッテリ容量に関連するセンサ138からのデータ、及びプロセッサ102によって収集される場所130に固有のリアルタイムの気象データに基づいて、システム100は、エネルギー生成システム170が、(例えば、フル稼働のバッテリ137などで)蓄えることができない追加の5kWhのエネルギーを場所130で生成することを決定し得る。このような場合、プロセッサ102は、電力統合システム131のプロセッサ132と通信して、エネルギー貯蔵ユニット133に対して、そのエネルギーに関するバッテリ137から車140のバッテリ146への移動をもたらし得、その結果、実質的に、車140は、そのフル充電を配電網190からではなくエネルギー貯蔵ユニット133から受ける。このようにして、エネルギー貯蔵ユニット133のバッテリ137は、予想される余剰分が生じる場合に当該余剰分を取り込むのに必要とされる容量を得るために貯蔵空間を空け得る。その結果、車140が、利用可能なエネルギーの送達機構であると決定された場合、以前には、40kWhのみが利用可能であった場合があるが、現在では、予想される余剰分について「空間を作る」ためにエネルギー貯蔵ユニット133のバッテリ137から車140のバッテリ146に10kWhを移動した後、車140は、50kWhの利用可能なエネルギーを場所に送達することができる。
【0038】
加えて、電気自動車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループからのエネルギーの利用可能性はまた、場所間で行ったり来たりするエネルギーの消費を含み得る。例えば、プロセッサ102は、場所110と場所150との間の距離が5マイル(約8.04672km)であって、場所間の往復で合計10マイル(約16.09344km)となることを決定するために、場所110及び場所150のGPSデータを分析し得る。更に、プロセッサ102は、車160のプロセッサ162と通信し、車160のメモリ164に記憶された使用データを分析して、車160についてkWh/マイル(約1.609344km)割合を決定し得る。例えば、車160が0.5kWh/マイル(約1.609344km)を利用する場合、往復10マイル(約16.09344km)は、約5kWhを消費する。このため、システム100が最初に、40kWの利用可能なエネルギーを車160が送達できることを決定する場合、場所間を移動して消費される推定の5kWhに基づいて、調整される利用可能なエネルギーは、35kWh(例えば、40kWhの利用可能なエネルギー-場所間を移動して消費される5kWh)である。更に、利用可能なエネルギーの追加の低減は、特定の場所についての利用可能なエネルギーの制限を含み得る。例えば、35kWh(例えば、40kWhの利用可能なエネルギー-場所間を移動して消費される5kWh)のエネルギーが場所150から利用可能であり得るが、20kWhのみが別の場所(例えば、場所110)に提供され得、その結果、残りの15kWh(利用可能である35kWh-利用可能にされる20kWh)を場所150について予備に取っておき得ることが決定され得る。利用可能にされ得るエネルギーの量に関する当該制限は、ユーザによって手動で(例えば、電力統合システム151のユーザインターフェースなどを通じて)設定され得るか、システム100によって自動的に設定され得、システム100は、場所のプロセッサ(例えば、電力統合システム151のプロセッサ152など)と通信して電力統合システム151のメモリ(例えば、電力統合システム151のメモリ154など)に記憶されたエネルギー使用データを分析するプロセッサ102に基づいて、利用可能にされるエネルギーの量を決定し得る。
【0039】
閾値が電気の価格に関するものである(又は電気閾値の量に関連する決定に加えて価格を含む)場合、プロセッサ102は、メモリ104に記憶された命令106を実行して、現在エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ、及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーが閾値よりも小さいことをシステム100に決定させ得る。システム100は、配電網によって提供される販売価格及び買戻価格に基づいて、利用可能なエネルギーを求めている場所、及び利用可能なエネルギーを場合により提供する場所の両方について価格範囲を決定し得る。例えば、図1Aを参照して、プロセッサ102は、プロセッサ192と通信して、配電網190が現在、$0.30/kWhで電気を販売しているが$0.10/kWhで電気を(例えば、ネットメータリングなどで)買い戻していることを決定し得る。このような場合、プロセッサ102は、電気の購入を求めている場所のプロセッサ(例えば、場所110における電力統合システム111のプロセッサ112)と通信して、電気を購入するための価格閾値を$0.30/kWh未満となるように設定し得る。更に、プロセッサ102は、電気の販売を提供している場所のプロセッサ(例えば、場所130におけるプロセッサ132、142、場所150におけるプロセッサ152、162など)と通信して、電気を販売するための価格閾値を$0.10/kWhを超えるように設定し得る。このようにして、システム100は、ブローカとして機能して、配電網190から購入するよりも低く場所130から電気を購入する場所110に関する有利な取引、及び配電網190に販売するよりも高く場所110に電気を販売する場所130に関する有利な取引を確保し得る。
【0040】
プロセッサ102は、メモリ104に記憶された命令106を実行して、システム100に対して、決定された利用可能なエネルギーを、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供させ得る。図1Aの例を参照して、システム100は、配電網190が、50kWhの量閾値を超えて且つ$0.30/kWhの価格閾値未満で場所110に電気を提供できないことを決定する。その結果、プロセッサ102は、場所130のプロセッサ(例えば、プロセッサ132、プロセッサ142など)、及び場所150のプロセッサ(例えば、プロセッサ152、プロセッサ162など)と通信する。システム100は、場所130が、$0.20/kWhの価格で車140のバッテリ146に蓄えられた60kWhの利用可能なエネルギーを有すること、及び場所150が、$0.12/kWhの価格で車160のバッテリ166に蓄えられた40kWhの利用可能なエネルギーを有することを決定し得る。しかしながら、電力統合システム151のメモリ154に記憶された過去のデータ、エネルギー貯蔵ユニット153のバッテリ157のバッテリ容量に関連するセンサ158からのデータ、及びプロセッサ102によって収集される場所150に固有のリアルタイムの気象データに基づいて、システム100は、エネルギー生成システム180が、場所150が(例えば、フル稼働のバッテリ157などで)蓄えることができない追加の10kWhのエネルギーを生成できることを決定し得る。このような場合、システム100は、(以前には、販売に利用可能にされていなかった)エネルギー貯蔵ユニット153のバッテリ157に蓄えられたエネルギーを車160のバッテリ166に移動させ得る。例えば、エネルギー貯蔵ユニット153のバッテリ157が10kWhの貯蔵エネルギー有していた場合、移動後、現在では、場所150は、$0.12/kWhの価格で車160のバッテリ166に蓄えられた50kWh(最初に車160のバッテリ166に蓄えられた40kWh+エネルギー貯蔵ユニット153のバッテリ157から移される10kWhのエネルギー)の利用可能なエネルギーを有する。場所130及び場所150の両方における利用可能なエネルギーが現在、場所110によって設定された量閾値よりも大きく、且つ場所130及び場所150の両方におけるエネルギーの価格が、場所110によって設定された価格閾値未満であるため、システム100は、同じ量のエネルギーを提供するが場所150がより低いコストで提供するので、場所150に対して、決定された量の利用可能なエネルギーを場所110に提供させ得る。
【0041】
一部の実施形態では、決定された利用可能なエネルギーを提供することは、電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない(及び/又はより安い価格のエネルギーを要求している)場所に車を配車することを含む。車を配車する場合、プロセッサ102は、車のプロセッサ(例えば、車130のプロセッサ122、車160のプロセッサ162など)に通知を送信し得、ここで、通知は、場所間で自律的に車を移動させるように実行され得る車のメモリ(例えば、車120のメモリ124、車160のメモリ164など)に記憶される命令106を含み得る。他の例では、通知は、場所間で、手動で移動する指示を提供し得る車のメモリ(例えば、車120のメモリ124、車160のメモリ164など)に記憶される命令106を含み得る。図1Bは、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することによって分散型の電力交換を提供するための例示的なシステム105を示す。図1Bの例では、車160は、場所150から場所110に配車される。一部の例では、車160は、(例えば、車160の接続デバイス169から車120の接続デバイス129への電源コードなどで)車120に接続して、50kWhの利用可能なエネルギーを車160のバッテリ166から車120のバッテリ126に(例えば、ピアツーピアの充電などで)移動させ得る。図1Bの例では、車160の接続デバイス169からの電源コードは、電力統合システム111の接続デバイス119に接続して、50kWhの利用可能なエネルギーが車160のバッテリ166から電力統合システム111に移動するのを容易にし、ここで、50kWhが、場所110に給電するために瞬時に使用され得るか、又は50kWhのうちの一部若しくは全てが、エネルギー貯蔵ユニット113のバッテリ117に回され得る。
【0042】
他の実施形態では、決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない(及び/又はより安い価格のエネルギーを要求している)場所からエネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む。図1Cは、エネルギーを現在受け取っていない場所から車を配車することによって分散型の電力交換を提供するための例示的なシステム107を示す。図1Cの例では、車120は、場所110から場所150に配車される。一部の例では、車120は、(例えば、車120の接続デバイス129から電力統合システム151の接続デバイス159への電源コードなどで)電力統合システム151に接続して、利用可能なエネルギーをエネルギー貯蔵ユニット153のバッテリ157から車120のバッテリ126に移動させ得る。図1Bの例では、車160の接続デバイス169からの電源コードは、車120の接続デバイス129に接続して、50kWhの利用可能なエネルギーが車160のバッテリ166から車120のバッテリ126に移動するのを容易にし、ここで、当該50kWhの利用可能なエネルギーは、場所110に搬送し戻されてその電源として利用され得る。
【0043】
図1A図1B図1C図2A図2B図2C図2D図2E図3A図3B図3C図4図5A図5B図6A図6B図6C図6D、及び図7などの本明細書で描写されるフロー図は、別々の例であるが、同じ又は異なる実施形態であり得る。あるフロー図における動作のうちのいずれかは、別のフロー図で採用されて別のフロー図と共有され得る。例示的な動作は、任意の実施形態又は対応する請求項の主題を限定することを意図したものではない。
【0044】
図1A図1B図1C図2A図2B図2C図2D図2E図3A図3B図3C図4図5A図5B図6A図6B図6C図6D、及び図7から得られる全てのフロー図及び対応するプロセスは、同じプロセスの一部であってもよく、又は互いにサブプロセスを共有してもよく、したがって、いずれか1つの特定の動作を必要とするわけではないが1つの例示的なプロセス及び1つ以上の追加のプロセスからの特定の動作を行う単一の好ましい実施形態に当該図を組み合わせ可能にすることに留意することが重要である。全ての例示的なプロセスは、同じ物理システムに関連し、別々に又は交換可能に使用され得る。
【0045】
本ソリューションは、1つ以上の種類の車、すなわち、バッテリ式電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車、内燃エンジン車、及び/又は再生可能供給源を利用する車と共に使用され得る。
【0046】
図2Aは、例示的な実施形態に係る、輸送手段ネットワーク図200を示す。ネットワークは、プロセッサ204を含む輸送手段202及びプロセッサ204’を含む輸送手段202’を含む要素を備える。輸送手段202、202’は、プロセッサ204、204’、並びにトランシーバ、送信機、受信機、ストレージ、センサ、及び通信を提供することが可能な他の要素を含む他の要素(図示せず)を介して、互いに通信する。輸送手段202及び202’間の通信は、直接生じ得るか、プライベートネットワーク及び/若しくはパブリックネットワーク(図示せず)を介して生じ得るか、又はプロセッサ、メモリ、及びソフトウェアのうちの1つ以上を備える他の輸送手段及び要素を介して生じ得る。単一の輸送手段及びプロセッサとして描写されているが、複数の輸送手段及びプロセッサが存在し得る。本明細書に記載及び/又は描写されるアプリケーション、機能、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ以上は、本要素によって利用され、及び/又は提供され得る。
【0047】
図2Bは、例示的な実施形態に係る、別の輸送手段ネットワーク図210を示す。ネットワークは、プロセッサ204を含む輸送手段202及びプロセッサ204’を含む輸送手段202’を含む要素を備える。輸送手段202、202’は、プロセッサ204、204’、並びにトランシーバ、送信機、受信機、ストレージ、センサ、及び通信を提供することが可能な他の要素を含む他の要素(図示せず)を介して、互いに通信する。輸送手段202及び202’間の通信は、直接生じ得るか、プライベートネットワーク及び/若しくはパブリックネットワーク(図示せず)を介して生じ得るか、又はプロセッサ、メモリ、及びソフトウェアのうちの1つ以上を備える他の輸送手段及び要素を介して生じ得る。プロセッサ204、204’は、センサ212、有線デバイス214、無線デバイス216、データベース218、携帯電話220、輸送手段222、コンピュータ224、I/Oデバイス226、及び音声アプリケーション228を含む1つ以上の要素230と更に通信し得る。プロセッサ204、204’は、プロセッサ、メモリ、及びソフトウェアのうちの1つ以上を備える要素と更に通信し得る。
【0048】
単一の輸送手段、プロセッサ、及び要素として描写されているが、複数の輸送手段、プロセッサ、及び要素が存在し得る。情報又は通信は、プロセッサ204、204’及び要素230のうちのいずれかに対して、及び/又はいずれかから生じ得る。例えば、携帯電話220は、輸送手段202に動作を開始させ得るプロセッサ204に情報を提供し得、輸送手段202’に動作を開始させ得るプロセッサ204’に情報又は追加の情報を更に提供し得、携帯電話220、輸送手段222、及び/又はコンピュータ224に情報又は追加の情報を更に提供し得る。本明細書に記載及び/又は描写されるアプリケーション、機能、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ以上は、本要素によって利用され、及び/又は提供され得る。
【0049】
図2Cは、例示的な実施形態に係る、更に別の輸送手段ネットワーク図240を示す。ネットワークは、輸送手段202、プロセッサ204、及び非一時的コンピュータ可読媒体242Cを含む要素を備える。プロセッサ204は、コンピュータ可読媒体242C及び(図2Bに描写された)要素230に通信可能に接続されている。輸送手段202は、プロセッサ及びメモリを有する、輸送手段、サーバ、又は任意のデバイスであり得る。
【0050】
プロセッサ204は、エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定すること244C、現在エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、閾値を超える利用可能なエネルギーを決定すること246C、決定された利用可能なエネルギーを、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供すること248Cのうちの1つ以上を含む本ソリューションのうちの1つ以上を行う。
【0051】
図2Dは、例示的な実施形態に係る、更なる輸送手段ネットワーク図250を示す。ネットワークは、輸送手段202、プロセッサ204、及び非一時的コンピュータ可読媒体242Dを含む要素を備える。プロセッサ204は、コンピュータ可読媒体242D及び(図2Bに描写された)要素230に通信可能に接続されている。輸送手段202は、プロセッサ及びメモリを有する、輸送手段、サーバ、又は任意のデバイスであり得る。
【0052】
プロセッサ204は、閾値は、エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関するものであるということ244D、閾値は、エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関するものであるということ245D、電気自動車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含むということ246D、電気自動車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所と、車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループの場所との間で移動して消費されるエネルギーを含むということ247D、決定された利用可能なエネルギーを提供することは、電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含むということ248D、決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所からエネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含むということ249Dのうちの1つ以上を行う。
【0053】
図2Eは、例示的な実施形態に係る、更に追加の輸送手段ネットワーク図260を示す。図2Eを参照すると、ネットワーク図260は、ブロックチェーンネットワーク206を介して他の輸送手段202’及び更新サーバノード203に接続された輸送手段202を含む。輸送手段202及び202’は、輸送手段/車を表し得る。ブロックチェーンネットワーク206は、ソフトウェア更新検証データ、及び将来(例えば、監査で)使用するための検証のソース207を記憶するための台帳208を有し得る。
【0054】
この例では、1つの輸送手段202のみについて詳細に記載されているが、複数の当該ノードがブロックチェーン206に接続され得る。輸送手段202は、追加の構成要素を含み得ること、並びに本明細書に記載される構成要素の一部は、本願の範囲を逸脱することなく除去及び/又は修正され得ることを理解されたい。輸送手段202は、計算デバイス若しくはサーバコンピュータ、又は同種のものを有し得、半導体ベースのマイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び/又は別のハードウェアデバイスであり得るプロセッサ204を含み得る。単一のプロセッサ204が描写されているが、輸送手段202は、本願の範囲を逸脱することなく、複数のプロセッサ、複数のコア、又は同種のものを含み得ることを理解されたい。輸送手段202は、プロセッサ及びメモリを有する、輸送手段、サーバ、又は任意のデバイスであり得る。
【0055】
プロセッサ204は、本明細書に記載又は描写される1つ以上の要素から事象の確認を受信することであって、確認は、要素のうちのいずれかによって表されるピア間のブロックチェーンコンセンサスを備える、ということ244E、及びブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンにおいて確認を記録するようにスマートコントラクトを実行すること246Eのうちの1つ以上を行う。コンセンサスは、任意の要素230、並びに/又は輸送手段、サーバ、無線デバイスなどを含む本明細書に記載若しくは描写される任意の要素のうちの1つ以上の間で形成される。別の例では、輸送手段202は、任意の要素230、及び/又はサーバ、無線デバイスなどを含む本明細書に記載若しくは描写される任意の要素のうちの1つ以上であり得る。
【0056】
プロセッサ及び/又はコンピュータ可読媒体242Eは、完全に又は部分的に輸送手段の内部又は外部に存在し得る。コンピュータ可読媒体242Eに記憶されたステップ又は機能は、プロセッサ及び/又は要素のいずれかによって、任意の順番で完全に又は部分的に行われ得る。更に、1つ以上のステップ又は機能に対して、追加、省略、組み合わせ、後での実行などが行われ得る。
【0057】
図2Fは、1つ以上の要素の給電を描写した図265を示す。一例では、輸送手段266は、そのバッテリに蓄えられた電力を、他の輸送手段268、充電ステーション270、及び配電網272を含む1つ以上の要素に提供し得る。配電網272は、充電ステーション270のうちの1つ以上に接続されており、充電ステーション270は、輸送手段268のうちの1つ以上に接続され得る。この構成は、輸送手段266から受け取った電気/電力の分配を可能にする。輸送手段266はまた、車間(V2V)技術や、セルラによる通信、WiFi、及び同種のものなどを介して他の輸送手段268とやり取りし得る。輸送手段266はまた、無線及び/又は有線で、他の輸送手段268、充電ステーション270、及び/又は配電網272とやり取りし得る。一例では、輸送手段266は、安全且つ効率的な方式で、配電網272、充電ステーション270、又は他の輸送手段268へと経路設定される(又は自ら経路設定する)。本ソリューションの1つ以上の実施形態を使用して、輸送手段266は、本明細書に記載及び/又は描写されるような様々な有利な方法で、本明細書で描写される要素のうちの1つ以上にエネルギーを提供し得る。更に、輸送手段の安全性及び効率を高め得、本明細書に記載及び/又は描写されるように環境に良い影響を与え得る。
【0058】
用語「エネルギー」、「電気」、「電力」、及び同種のものは、車によって受け取られ、蓄えられ、使用され、共有され、及び/又は失われる任意の形態のエネルギーを示すために使用され得る。エネルギーは、充電/使用操作中にエンティティから輸送手段へ提供される充電に関する電圧源及び/又は電流供給と共に参照され得る。エネルギーはまた、(例えば、ハイブリッド式の輸送手段で使用するための)化石燃料の形態であり得るか、又は限定されないが、リチウムベース、ニッケルベース、水素燃料電池、原子/核エネルギー、核融合ベースのエネルギー源、並びに所与の時刻における1つ以上の輸送手段のエネルギーレベルを増加させるか若しくは減少させるためのエネルギー共有及び/若しくは使用操作中にその場で生成されるエネルギーを含む代替的な電源によるものであり得る。
【0059】
一例では、充電ステーション270は、目的地に到着するのに充分な残充電量が輸送手段266にあるように、輸送手段266から移されるエネルギー量を管理する。一例では、共に移動している場合がある輸送手段268間のエネルギー移動の量を無線で指示するために無線接続が使用される。一実施形態では、無線充電は、(ガレージ又は駐車スペースにおける充電マットなどの)互いに整列された固定の充電器及び輸送手段のバッテリを介して生じ得る。一例では、(自律的であり得る)車266などの利用されていない車は、あるエネルギー量を充電ステーション270に提供して、元の場所(例えば、その元の場所、又は異なる目的地)に戻るように指示される。一例では、モバイルエネルギー貯蔵ユニット(図示せず)は、少なくとも1つの他の輸送手段268から余剰エネルギーを収集して、蓄えられた余剰エネルギーを充電ステーション270で移動させるために使用される。一例では、距離、時間、及び交通状態、道路状態、環境/気象状態、車の状態(重量など)、車利用中の乗員のスケジュール、車を待っている乗員の予想スケジュールなどの要因により、充電ステーション270に移動させるエネルギー量が決定される。一例では、輸送手段268、充電ステーション270、及び/又は配電網272は、エネルギーを輸送手段266に提供し得る。
【0060】
一実施形態では、建物、住宅、又は同種のもの(描写せず)などの場所は、配電網272、輸送手段266、及び/又は充電ステーション270のうちの1つ以上に通信可能に接続されている。当該場所、輸送手段266、他の輸送手段268のうちの1つ以上に電気が流れる速度は、気象などの外部状態に応じて修正される。例えば、外部温度が極めて高温であるか又は極めて低温であって、停電の可能性を上昇させる場合、接続車266/268への電気の流れは、停電の可能性を最小限にするのに役立つように遅くされる。
【0061】
一実施形態では、輸送手段266及び268は、双方向の輸送手段として利用され得る。双方向の輸送手段は、配電網272に対する電力の供給を支援し、及び/又は配電網にストレスがかかる場合に電力消費を低減し得るモバイルマイクログリッドとして機能し得るものである。双方向の輸送手段は、双方向の充電を組み込み、輸送手段に対する充電を受けることに加えて、輸送手段は、輸送手段からエネルギーを取って、エネルギーを配電網272に「押し」戻し得、これは、他の場合には「V2G」と称される。双方向の充電では、電気は、輸送手段への方向及び輸送手段からの方向の両方に流れる。輸送手段が充電される場合、配電網272からの交流(AC)電気は、直流(DC)に変換される。これは、輸送手段自体の変換器又は充電器270における変換器のうちの1つ以上によって行われ得る。輸送手段のバッテリに蓄えられたエネルギーは、反対方向に配電網へ送り戻され得る。エネルギーは、他の場合には双方向の充電器と称される、通常、充電器270に位置する変換器を通じてDCからACに変換される。更に、図2Fに関して記載及び描写されるような本ソリューションは、このネットワーク及び/又はシステム、並びに他のネットワーク及び/又はシステムで利用され得る。
【0062】
図2Gは、異なる要素間の相互接続を示す図275である。本ソリューションは、様々なエンティティに関連付けられ全てが通信可能に接続されネットワーク286と通信する1つ以上の計算デバイス278’、279’、281’、282’、283’、284’、276’、285’、287’、及び277’上で、及び/又は当該1つ以上の計算デバイスによって、完全に又は部分的に記憶及び/又は実行され得る。データベース287は、ネットワークに通信可能に接続されており、データの記憶及び取り出しを可能にする。一例では、データベースは、不変台帳である。様々なエンティティのうちの1つ以上は、輸送手段276、1つ以上のサービスプロバイダ279、1つ以上の公共建物281、1つ以上の交通インフラストラクチャ282、1つ以上の居住用住宅283、配電網/充電ステーション284、マイク285、及び/又は別の輸送手段277であり得る。スマートフォン278、ラップトップ280、拡張現実(AR)デバイス、仮想現実(VR)デバイス、及び/又は任意のウェアラブルデバイスを使用する1人以上のプライベートユーザなどの他のエンティティ及び/又はデバイスも本ソリューションと連携し得る。スマートフォン278、ラップトップ280、マイク285、及び他のデバイスは、接続計算デバイス278’、279’、281’、282’、283’、284’、276’、285’、287’、及び277’のうちの1つ以上に接続され得る。1つ以上の公共建物281は、様々な機関を含み得る。1つ以上の公共建物281は、計算デバイス281’を利用し得る。1つ以上のサービスプロバイダ279は、販売代理店、牽引トラックサービス、コリジョンセンタ、又は他の修理店を含み得る。1つ以上のサービスプロバイダ279は、計算装置279’を利用し得る。これらの様々なコンピュータデバイスは、直接的に、並びに/又は通信可能に有線ネットワーク、無線ネットワーク、ブロックチェーンネットワーク、及び同種のものなどを介して互いに接続され得る。一例では、マイク285は、バーチャルアシスタントとして利用され得る。一例では、1つ以上の交通インフラストラクチャ282は、1つ以上の交通信号、1つ以上のカメラを含む1つ以上のセンサ、車速度センサ若しくは交通センサ、及び/又は他の交通インフラストラクチャを含み得る。1つ以上の交通インフラストラクチャ282は、計算デバイス282’を利用し得る。
【0063】
一実施形態では、電気の充電が、充電ステーション及び/又は配電網へ与えられる/そこから受け取られるときは常に、それが生じるのを可能にするエンティティは、車、充電ステーション、サーバ、並びに車、充電ステーション、及び配電網に通信可能に接続されたネットワークのうちの1つ以上である。
【0064】
一例では、輸送手段277/276は、人、物体、永久的又は一時的に取り付けられた装置、及び同種のものを輸送することができる。一例では、輸送手段277は、V2V通信を介して、各輸送手段に関連付けられたコンピュータ276’及び277’を通じて輸送手段276と通信し得、輸送手段、乗用車、車、自動車、及び同種のものと称され得る。輸送手段276/277は、乗用車、スポーツ用多目的車、トラック、バス、ワゴン車、又はモータ若しくはバッテリ駆動、若しくは燃料電池駆動の他の輸送手段などの自走式で車輪式の乗り物であり得る。例えば、輸送手段276/277は、電気自動車、ハイブリッド車、水素燃料電池車、プラグインハイブリッド車、又は燃料電池スタック、モータ、及び/若しくは発電機を有する任意の他の種類の車であり得る。車の他の例には、自転車、スクータ、電車、飛行機、ボート、及び輸送が可能な任意の他の形態の乗り物が含まれる。輸送手段276/277は、半自律的又は自律的であり得る。例えば、輸送手段276/277は、自動操縦式で、人間の入力なしに操縦され得る。自律車両は、1つ以上のセンサ及び/又はナビゲーションユニットを有しこれらを使用して、自律的に走行し得る。
【0065】
図2Hは、一例での異なる要素間の相互接続を示す別のブロック図290である。輸送手段276が表され、ECU295、296と、ヘッドユニット(他の場合にはインフォテインメントシステムとして既知である)297と、を含む。電気制御ユニット(ECU)は、輸送手段内の電気システム又はサブシステムのうちの1つ以上を制御する自動車用電子機器内に組み込まれたシステムである。ECUは、輸送手段のエンジン、ブレーキシステム、変速システム、ドアのロック、ダッシュボード、エアバッグシステム、インフォテインメントシステム、電子差動装置、及びアクティブサスペンションの管理を含み得るが、これらに限定されない。ECUは、輸送手段のコントローラエリアネットワーク(CAN)バス294に接続されている。ECUはまた、CANバス294を介して輸送手段のコンピュータ298と通信し得る。(輸送手段のコンピュータなどの)輸送手段のプロセッサ/センサ298は、(インターネットなどの)ネットワーク292を介してサーバ293などの外部要素と通信し得る。各々のECU295、296及びヘッドユニット297は、自身のセキュリティポリシーを含み得る。セキュリティポリシーは、適切なコンテキストで実行できる、許容されるプロセスを定める。一例では、セキュリティポリシーは、部分的に又は完全に輸送手段のコンピュータ298内で提供され得る。
【0066】
ECU295、296及びヘッドユニット297はそれぞれ、承認されるプロセス、及びそれらのプロセスの動作が許可されるコンテキストを定めるカスタムセキュリティ機能要素299を含み得る。プロセスが実行可能であるかの有効性を決定するコンテキストベースの承認により、ECUは、セキュアな動作を維持し、且つ輸送手段のコントローラエリアネットワーク(CANバス)などの要素からの承認されていないアクセスを防ぐことができる。ECUが、承認されていないプロセスに遭遇すると、そのECUは、当該プロセスが動作するのを阻止し得る。自動車用ECUは、近くの物体、接近している物体までの距離、速度、他の移動物体に対する軌跡などの近接性のコンテキスト、輸送手段が移動しているか若しくは駐車しているかの表示、輸送手段の現在の速度、送信状態などの動作のコンテキスト、無線プロトコルを介して輸送手段に接続されたデバイス、インフォテインメントの使用、クルーズコントロール、駐車支援、運転支援などのユーザに関連するコンテキスト、場所ベースのコンテキスト、及び/又は他のコンテキストなどの様々なコンテキストを使用して、その許可された境界内でプロセスが動作しているかどうかを決定し得る。
【0067】
図2Iを参照すると、一部の実施形態に係る、接続された輸送手段の動作環境290Aが示されている。描写されているように、輸送手段276は、輸送手段の要素292A~299Aを接続するコントローラエリアネットワーク(CAN)バス291Aを含む。他の要素が、CANバスに接続され得るが、本明細書では描写されていない。CANバスに接続された、描写された要素は、センサセット292Aと、電子制御ユニット293Aと、自律機能又は先進運転支援システム(ADAS)294Aと、ナビゲーションシステム295Aと、を含む。一部の実施形態では、輸送手段276は、プロセッサ296Aと、メモリ297Aと、通信ユニット298Aと、電子ディスプレイ299Aと、を含む。
【0068】
プロセッサ296Aは、算術論理演算装置、マイクロプロセッサ、汎用コントローラ、及び/又は同様のプロセッサアレイを含み、計算を実行して電子ディスプレイ信号をディスプレイユニット299Aに提供する。プロセッサ296Aは、データ信号を処理し、複合命令セットコンピュータ(CISC)アーキテクチャ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)アーキテクチャ、又は命令セットの組み合わせを実装したアーキテクチャを含む様々な計算アーキテクチャを含み得る。輸送手段276は、1つ以上のプロセッサ296Aを含み得る。互いに通信可能に接続される他のプロセッサ、オペレーティングシステム、センサ、ディスプレイ、及び物理構成(描写せず)が、本ソリューションで使用され得る。
【0069】
メモリ297Aは、プロセッサ296Aによってアクセス及び実行され得る命令又はデータを記憶する非一時的メモリである。命令及び/又はデータは、本明細書に記載される手法を行うためのコードを含み得る。メモリ297Aは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)デバイス、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)デバイス、フラッシュメモリ、又は別のメモリデバイスであり得る。一部の実施形態では、メモリ297Aはまた、ハードディスクドライブ、フロッピディスクドライブ、CD-ROMデバイス、DVD-ROMデバイス、DVD-RAMデバイス、DVD-RWデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は情報を永久に記憶するための何らかの他のマスストレージデバイスを含み得る、不揮発性メモリ又は同様の永久ストレージデバイス及びメディアを含み得る。メモリ297Aの一部は、バッファ又は仮想ランダムアクセスメモリ(仮想RAM)として使用するために確保され得る。輸送手段276は、本ソリューションから逸脱することなく、1つ以上のメモリ297Aを含み得る。
【0070】
輸送手段276のメモリ297Aは、以下の種類のデータ、すなわち、ナビゲーション経路データ295A及び自律機能データ294Aのうちの1つ以上を記憶し得る。一部の実施形態では、メモリ297Aは、ナビゲーションアプリケーション295Aが機能を提供するのに必要であり得るデータを記憶する。
【0071】
ナビゲーションシステム295Aは、出発点及び終点を含む少なくとも1つのナビゲーション経路を表し得る。一部の実施形態では、輸送手段276のナビゲーションシステム295Aは、ナビゲーション経路についてユーザから要求を受信し、要求は、出発点及び終点を含む。ナビゲーションシステム295Aは、出発点及び終点を含むナビゲーション経路に対応するナビゲーション経路データについて、運転指示を提供するサーバなどのリアルタイムデータサーバ293に(ネットワーク292を介して)問い合わせを行い得る。リアルタイムデータサーバ293は、無線ネットワーク292を介してナビゲーション経路データを輸送手段276に送信し、通信システム298Aは、輸送手段276のメモリ297Aにナビゲーションデータ295Aを記憶する。
【0072】
ECU293Aは、ADASシステム294Aを含む輸送手段276の多数のシステムの動作を制御する。ECU293Aは、ナビゲーションシステム295Aから受信される命令に応じて、ADASシステム294Aによって制御される行程の期間中に、任意の危険な及び/又は選択されていない自律機能を無効にし得る。このようにして、ナビゲーションシステム295Aは、ADASシステム294Aが所与のナビゲーション経路で作動し得るようにADASシステム294Aを作動させるか又は有効にするかどうかを制御し得る。
【0073】
センサセット292Aは、センサデータを生成する任意のセンサを輸送手段276に含み得る。例えば、センサセット292Aは、短距離センサ及び長距離センサを含み得る。一部の実施形態では、輸送手段276のセンサセット292Aは、以下の車センサ、すなわち、カメラ、Lidarセンサ、超音波センサ、自動車エンジンセンサ、レーダセンサ、レーザ高度計、マニホールド絶対圧力センサ、赤外線検出器、動作検出器、サーモスタット、音声検出器、一酸化炭素センサ、二酸化炭素センサ、酸素センサ、マスエアフローセンサ、エンジン冷却液温度センサ、スロットル位置センサ、クランクシャフト位置センサ、バルブタイマ、空気燃料比メータ、ブラインドスポットメータ、カーブフィーラ、欠陥検出器、ホール効果センサ、駐車センサ、スピードガン、速度計、速度センサ、タイヤ圧監視センサ、トルクセンサ、トランスミッション液温度センサ、タービン速度センサ(TSS)、可変リラクタンスセンサ、車速センサ(VSS)、水分センサ、車輪速度センサ、GPSセンサ、マッピング機能、及び任意の他の種類の自動車用センサのうちの1つ以上を含み得る。ナビゲーションシステム295Aは、センサデータをメモリ297Aに記憶し得る。
【0074】
通信ユニット298Aは、ネットワーク292との間で又は別の通信チャネルにデータを送信及び受信する。一部の実施形態では、通信ユニット298Aは、DSRCトランシーバ、DSRC受信機、及び輸送手段276をDSRC搭載デバイスにするのに必要な他のハードウェア又はソフトウェアを含み得る。
【0075】
輸送手段276は、V2V技術を介して他の輸送手段277とやり取りし得る。一例では、V2V通信は、外部物体までの相対距離に対応するレーダ情報を検知することと、輸送手段のGPS情報を受信することと、検知されたレーダ情報に基づいてエリアを、他の輸送手段277が位置しているエリアとして設定することと、対象車のGPS情報が、設定されたエリアに位置する確率を計算することと、計算された確率に基づいて、対象車のレーダ情報及びGPS情報に対応する輸送手段及び/又は物体を識別することと、を含む。
【0076】
輸送手段を充分セキュアであるようにするために、輸送手段は、承認されていない物理アクセス及び承認されていないリモートアクセス(例えば、サイバー脅威)から保護される必要がある。一例では、承認されていない物理アクセスを防止するために、輸送手段は、キーレスエントリなどのセキュアなアクセスシステムを備える。一方で、一例では、セキュリティプロトコルは、輸送手段との間のセキュアなリモート通信を容易にするために輸送手段のコンピュータ及びコンピュータネットワークに追加される。
【0077】
電子制御ユニット(ECU)は、フロントガラスのワイパ作動などのタスクからアンチロックブレーキシステムなどのタスクまでを制御する輸送手段内のノードである。ECUは多くの場合、コントローラエリアネットワーク(CAN)と称され得る輸送手段の中央ネットワークを通じて互いに接続されている。自律運転などの最先端の機能は、先進運転支援システム(ADAS)、センサ、及び同種のものなどの新しく複雑なECUの実装に強く依存する。これらの新しい技術は、輸送手段の安全性及び運転体験を改善するのに役立っているが、輸送手段内の外部通信ユニットの数も増加させ、これにより、攻撃に対してより脆弱となる。以下は、物理的な侵入及びリモートの侵入から輸送手段を保護する一部の例である。
【0078】
図2Jは、例示的な実施形態に係る、輸送手段291Bに対する承認されていない物理アクセスを防止するためのキーレスエントリシステム290Bを示す。図2Jを参照して、一例では、キーフォブ292Bは、無線周波数信号を使用して輸送手段291Bにコマンドを送信する。この例では、キーフォブ292Bは、短距離無線信号を送信することができるアンテナを有する送信機2921Bを含む。輸送手段291Bは、送信機2921Bから送信された短距離無線信号を受信することができるアンテナを有する受信機2911Bを含む。キーフォブ292B及び輸送手段291Bはそれぞれ、それぞれのデバイスを制御するCPU2922B及び2913Bも含む。ここで、CPU2922B及び2913Bの(又はCPUにアクセス可能な)メモリ。一例では、キーフォブ292B及び輸送手段291Bの各々は、それぞれのデバイスに給電する電力供給部2924B及び2915Bを含む。
【0079】
ユーザがキーフォブ292Bのボタン293Bを押すと(又は他の場合には、フォブの作動などをすると)、CPU2922Bは、キーフォブ292B内で起動して、アンテナを介して出力されるデータストリームを送信機2921Bに送信する。他の実施形態では、ユーザの意図は、音声を受け付けるマイク、画像及び/若しくは映像を取り込むカメラ、又はジェスチャ、モーション、目の動き、及び同種のものの受信を含むユーザからの意図を検出するために当該技術分野で通常利用される他のセンサなどの他の手段を介してキーフォブ292Bにおいて認識される。データストリームは、プリアンブル、コマンドコード、及びローリングコードのうちの1つ以上を含む64ビットから128ビットまでの長い信号であり得る。信号は、2KHzと20KHzとの間の速度で送信され得るが、実施形態は、これに限定されない。これに応じて、輸送手段291Bの受信機2911Bは、送信機2921Bからの信号を取り込んで、信号を復調して、データストリームをCPU2913Bに送信し、CPU2913Bは、信号をデコードして、コマンド(例えば、ドアのロック、ドアのロック解除など)をコマンドモジュール2912Bに送信する。
【0080】
キーフォブ292B及び輸送手段291Bが、それらの間で固定コードを使用する場合、リプレイ攻撃が行われ得る。この場合、攻撃者が、短距離通信中に固定コードを取り込み/見つけ出すことができる場合、攻撃者は、このコードをリプレイして輸送手段291B内に入り得る。セキュリティを改善するために、キーフォブ及び輸送手段291Bは、各使用後に変化するローリングコードを使用し得る。ここで、キーフォブ292B及び輸送手段291Bは、初期シード2923B(例えば、乱数、擬似乱数など)で同期される。これは、ペアリングと称される。キーフォブ292B及び輸送手段291Bはまた、ボタン293Bが押される度に、初期シード2914Bを修正する共有アルゴリズムを含む。次のキー押下は、前のキー押下の結果を入力として取得し、それを数列における次の数に変換する。一部の場合、輸送手段291Bは、キーフォブ292Bのキー押下が輸送手段291Bによって検出されない場合に、複数の次のコード(例えば、255個の次のコード)を記憶し得る。したがって、輸送手段291Bによって認識されないキーフォブ292Bの多数のキー押下は、輸送手段が非同期となるのを妨げない。
【0081】
ローリングコードに加えて、キーフォブ292B及び輸送手段291Bは、攻撃をより一層困難にするための他の方法を採用し得る。例えば、様々な周波数は、ローリングコードを送信するために使用され得る。別の例として、送信機2921Bと受信機2911Bとの間の2方向通信は、セキュアなセッションを確立するために使用され得る。別の例として、コードは、制限された期限又はタイムアウトを有し得る。更に、図2Jに関して記載及び描写されるような本ソリューションは、本明細書に記載及び描写されるものを含むこのネットワーク及び/又はシステム、並びに他のネットワーク及び/又はシステムで利用され得る。
【0082】
図2Kは、例示的な実施形態に係る、輸送手段内のコントローラエリアネットワーク(CAN)290Cを示す。図2Kを参照して、CAN290Cは、高低の端子を有するCANバス297C、及び有線接続を介してCANバス297Cに接続された複数の電子制御ユニット(ECU)291C、292C、293Cなどを含む。CANバス297Cは、マイクロコントローラ及びデバイスがホストコンピュータを用いることなく互いにアプリケーションで通信することを可能にするように設計されている。CANバス297Cは、ECU291C~293Cがルートレベルで互いにコマンドを送信することを可能にするメッセージベースのプロトコル(すなわち、ISO11898規格)を実装する。一方で、ECU291C~293Cは、輸送手段内の電気システム又はサブシステムを制御するコントローラを表す。電気システムの例には、パワーステアリング、アンチロックブレーキ、空調、タイヤ圧監視、クルーズコントロール、及び多数の他の機能が含まれる。
【0083】
この例では、ECU291Cは、トランシーバ2911Cと、マイクロコントローラ2912Cと、を含む。トランシーバは、CANバス297Cとの間でメッセージを送信及び受信するために使用され得る。例えば、トランシーバ2911Cは、マイクロコントローラ2912CからのデータをCANバス297Cのフォーマットに変換し、また、CANバス297Cからのデータをマイクロコントローラ2912C用のフォーマットに変換し得る。一方で、一例では、マイクロコントローラ2912Cは、メッセージを解釈し、また、マイクロコントローラ2912CにインストールされたECUソフトウェアを使用してどのメッセージを送信するかを決定する。
【0084】
サイバー脅威からCAN290Cを保護するために、様々なセキュリティプロトコルが実装され得る。例えば、サブネットワーク(例えば、サブネットワークA及びBなど)は、CAN290Cをより小さいサブCANに分割して、輸送手段にリモートでアクセスする攻撃者の能力を制限するために使用され得る。図2Kの例では、ECU291C及び292Cは、同じサブネットワークの一部であり得る一方、ECU293Cは、独立したサブネットワークの一部である。更に、ファイアウォール294C(又はゲートウェイなど)は、メッセージがサブネットワークを超えてCANバス297Cを横断するのを阻止するために追加され得る。攻撃者が、あるサブネットワークにアクセスする場合、攻撃者は、ネットワーク全体にはアクセスしない。一例では、サブネットワークをより一層セキュアなものにするために、最も重要なECUは、同じサブネットワークに置かれない。
【0085】
図2Kに示されていないが、CAN内のセキュリティ制御の他の例には、各サブネットワークに追加されて、通過する全てのデータを読み取って悪意のあるメッセージを検出し得る侵入検知システム(IDS)が含まれる。悪意のあるメッセージが検出される場合、IDSは、自動車のユーザに通知し得る。可能性のある他のセキュリティプロトコルは、メッセージを分かりにくくするために使用され得る暗号化/セキュリティキーを含む。別の例として、一例では、メッセージがそれ自体を認証することを可能にする認証プロトコルが実装される。
【0086】
輸送手段の内部ネットワークの保護に加えて、輸送手段はまた、インターネットなどの外部ネットワークとの通信時に保護され得る。輸送手段をインターネットなどのデータソースに接続する利点の1つは、分析のために、輸送手段からの情報を、ネットワークを通じて離れた場所に送信できるということである。輸送手段情報の例には、GPS、オンボード診断、タイヤ圧、及び同種のものが含まれる。これらの通信システムは、テレコミュニケーション及びインフォマティクスの組み合わせを含むため、多くの場合、テレマティクスと称される。更に、図2Kに関して記載及び描写されるような本ソリューションは、本明細書に記載及び描写されるものを含むこのネットワーク及び/又はシステム、並びに他のネットワーク及び/又はシステムで利用され得る。
【0087】
図2Lは、例示的な実施形態に係る、セキュアなエンドツーエンドの輸送手段通信チャネルを示す。図2Lを参照して、テレマティクスネットワーク290Dは、輸送手段291Dと、(例えば、ウェブサーバ、クラウドプラットフォーム、データベースなど)離れた場所に配置されており、インターネットなどのネットワークを介して輸送手段291Dに接続された、ホストサーバ295Dと、を含む。この例では、ホストサーバ295Dに関連付けられたデバイス296Dは、ネットワーク内で輸送手段291D内に設置され得る。更に、示されていないが、デバイス296Dは、輸送手段291Dの他の要素、例えば、CANバス、オンボード診断(ODBII)ポート、GPSシステム、SIMカード、モデム、及び同種のものに接続され得る。デバイス296Dは、これらのシステムのうちのいずれかからデータを収集して、ネットワークを介してデータをサーバ295Dに転送し得る。
【0088】
データのセキュアな管理は、輸送手段291Dで始まる。一部の実施形態では、デバイス296Dは、移動前、移動中、及び移動後に情報を収集し得る。データは、GPSデータ、走行データ、乗客情報、診断データ、燃料データ、速度データ、及び同種のものを含み得る。しかしながら、デバイス296Dは単に、輸送手段の点火及び移動完了に応じて、収集情報をホストサーバ295Dに通信して返し得る。更に、通信は、ホストサーバ295Dによってではなく、デバイス296Dによってのみ開始され得る。したがって、一例では、デバイス296Dは、外部ソースによって開始される通信を受け付けない。
【0089】
通信を行うために、デバイス296Dは、デバイス296Dとホストサーバ295Dとの間でセキュアなプライベートネットワークを確立し得る。ここで、デバイス296Dは、電波塔292Dを介してセキュアなアクセスをキャリアネットワーク294Dに提供する改ざん防止SIMカードを含み得る。データをホストサーバ295Dに送信する準備をするとき、デバイス296Dは、ホストサーバ295Dとの1方向のセキュアな接続を確立し得る。キャリアネットワーク294Dは、1つ以上のセキュリティプロトコルを使用してホストサーバ295Dと通信し得る。非限定的な例として、キャリアネットワーク294Dは、ホストサーバ295Dのファイアウォール293Dを通じたアクセスを可能にするVPNトンネルを介してホストサーバ295Dと通信し得る。別の例として、キャリアネットワーク294Dは、データをホストサーバ295Dに送信するときにデータ暗号化(例えば、AES暗号化など)を使用し得る。一部の場合、システムは、データを更にセキュアにするためにVPN及び暗号化の両方などの複数のセキュリティ対策を使用し得る。
【0090】
外部サーバとの通信に加えて、輸送手段はまた、互いに通信し得る。特に、輸送手段間(V2V)通信システムは、輸送手段が無線ネットワークを通じて互いに、路側インフラストラクチャ(例えば、交通信号灯、標識、カメラ、パーキングメータなど)及び同種のものと通信するのを可能にする。無線ネットワークは、Wi-Fiネットワーク、セルラネットワーク、専用狭域通信(DSRC)ネットワーク、及び同種のもののうちの1つ以上を含み得る。輸送手段は、いくつか挙げると、輸送手段の速度、加速度、ブレーキ、及び方向に関する情報を他の輸送手段に提供するためにV2V通信を使用し得る。したがって、輸送手段は、前方の状態の見識を、当該状態が目に見える状態になる前に受信することができ、したがって、衝突を大きく低減する。更に、図2Lに関して記載及び描写されるような本ソリューションは、本明細書に記載及び描写されるものを含むこのネットワーク及び/又はシステム、並びに他のネットワーク及び/又はシステムで利用され得る。
【0091】
図2Mは、例示的な実施形態に係る、セキュリティ証明書を使用してセキュアなV2V通信を行う輸送手段293E及び292Eの例290Eを示す。図2Mを参照して、輸送手段293E及び292Eは、短距離ネットワーク、セルラネットワーク、又は同種のものを通じて、V2V通信を介して通信し得る。メッセージを送信する前に、輸送手段293E及び292Eは、それぞれのパブリックキー証明書を使用してメッセージに署名し得る。例えば、輸送手段293Eは、パブリックキー証明書294Eを使用してV2Vメッセージに署名し得る。同様に、輸送手段292Eは、パブリックキー証明書295Eを使用してV2Vメッセージに署名し得る。一例では、パブリックキー証明書294E及び295Eはそれぞれ、輸送手段293E及び292Eに関連付けられている。
【0092】
通信を互いに受信すると、輸送手段は、認証局291E又は同種のもので署名を確認し得る。例えば、輸送手段292Eは、V2V通信に署名するために輸送手段293Eによって使用されるパブリックキー証明書294Eが認証されたものであることを認証局291Eで確認し得る。輸送手段292Eが正常にパブリックキー証明書294Eを確認する場合、輸送手段は、データが正規のソースからのものであることを認識する。同様に、輸送手段293Eは、V2V通信に署名するために輸送手段292Eによって使用されるパブリックキー証明書295Eが認証されたものであることを認証局291Eで確認し得る。更に、図2Mに関して記載及び描写されるような本ソリューションは、本明細書に記載及び描写されるものを含むこのネットワーク及び/又はシステム、並びに他のネットワーク及び/又はシステムで利用され得る。
【0093】
図2Nは、例示的な実施形態に係る、セキュリティプロセッサ及び無線デバイスとやり取りする輸送手段の例を描写した更に追加の図290Fを示す。一部の実施形態では、図2Bに示されるコンピュータ224は、図2Nの例のプロセス290Fに示されるようなセキュリティプロセッサ292Fを含み得る。特に、セキュリティプロセッサ292Fは、ECUと車のCANバス上の他のデバイスとの間で送信されるデータ送信のために、また、異なる車間で送信されるデータメッセージのために、承認、認証、暗号作成(例えば、暗号化)、及び同種のものを実行し得る。
【0094】
図2Nの例では、セキュリティプロセッサ292Fは、承認モジュール293Fと、認証モジュール294Fと、暗号作成モジュール295Fと、を含み得る。セキュリティプロセッサ292Fは、輸送手段のコンピュータ内で実装され得、他の輸送手段要素、例えば、ECU/CANネットワーク296Fや、無線ネットワークインターフェース、入力ポート、及び同種のものなどの有線及び無線デバイス298Fと通信し得る。セキュリティプロセッサ292Fは、輸送手段内で(例えば、ECU/CANネットワーク296Fを介して)内部で送信されるデータフレーム(例えば、CANフレームなど)がセキュアであることを保証し得る。同様に、セキュリティプロセッサ292Fは、異なる輸送手段、及び輸送手段のコンピュータにワイヤを介して取り付けられるか又は接続されたデバイス間で送信されるメッセージもセキュアであることを保証し得る。
【0095】
例えば、承認モジュール293Fは、様々な輸送手段のユーザについてのパスワード、ユーザ名、PINコード、生体認証スキャン、及び同種のものを記憶し得る。承認モジュール293Fは、輸送手段のコンピュータなどの特定の設定にアクセスするためのパーミッションをユーザ(又は技術者)が有しているかどうかを決定し得る。一部の実施形態では、承認モジュールは、ネットワークインターフェースと通信して、外部サーバから任意の必要な承認情報をダウンロードし得る。ユーザが、輸送手段内のコンソール若しくはGUIを介して、又は取り付けられた/接続されたデバイスを介して、輸送手段の設定に対する変更を行うこと、又は輸送手段の技術詳細を修正することを要求するとき、承認モジュール293Fは、当該設定が変更される前に何らかの方法で自身を確認するようにユーザに要求し得る。例えば、承認モジュール293Fは、ユーザ名、パスワード、PINコード、生体認証スキャン、既定の線描画又はジェスチャ、及び同種のものを必要とし得る。これに応じて、承認モジュール293Fは、要求されている必要なパーミッション(アクセスなど)をユーザが有しているかどうかを決定し得る。
【0096】
認証モジュール294Fは、車のCANネットワーク上のECU間の内部通信を認証するために使用され得る。一例として、認証モジュール294Fは、ECU間の通信を認証するための情報を提供し得る。一例として、認証モジュール294Fは、ビット署名アルゴリズムをCANネットワークのECUに送信し得る。ECUは、ビット署名アルゴリズムを使用して、認証ビットをCANフレームのCANフィールド内に挿入し得る。CANネットワーク上の全てのECUは通常、各CANフレームを受信する。新しいCANフレームがECUのうちの1つによって生成される度に、ビット署名アルゴリズムは、認証ビットの位置、量などを動的に変更し得る。認証モジュール294Fはまた、免除され(セーフリストであり)、認証ビットを使用する必要がないECUのリストを提供し得る。認証モジュール294Fは、リモートサーバと通信して、ビット署名アルゴリズムに対する更新及び同種のものを取り出し得る。
【0097】
暗号化モジュール295Fは、他の外部ユーザデバイス及び輸送手段と通信するために輸送手段によって使用される非対称のキーペアを記憶し得る。例えば、暗号化モジュール295Fは、通信を暗号化/復号化するために輸送手段によって使用されるプライベートキーを提供し得る一方、対応するパブリックキーは、他のユーザデバイス及び輸送手段に提供されて、他のデバイスが通信を復号化/暗号化することを可能にし得る。暗号化モジュール295Fは、リモートサーバと通信して、新しいキー、キーに対する更新、新しい輸送手段やユーザなどのキー、及び同種のものを受信し得る。暗号化モジュール295Fはまた、ローカルのプライベート/パブリックキーペアに対する任意の更新をリモートサーバに送信し得る。
図3Aは、例示的な実施形態に係る、フロー図300を示す。図3Aを参照して、本ソリューションは、エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定すること302、現在エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及びエリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、閾値を超える利用可能なエネルギーを決定すること304、決定された利用可能なエネルギーを、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供すること306のうちの1つ以上を含む。
【0098】
図3Bは、例示的な実施形態に係る、別のフロー図320を示す。図3Bを参照して、本ソリューションは、閾値は、エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関するものであるということ322、閾値は、エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関するものであるということ323、電気自動車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含むということ324、電気自動車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所と、車のグループ及びエネルギー貯蔵ユニットのグループの場所との間で移動して消費されるエネルギーを含むということ325、決定された利用可能なエネルギーを提供することは、電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含むということ326、決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所からエネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含むということ327のうちの1つ以上を行う。
【0099】
図3Cは、例示的な実施形態に係る、更に別のフロー図340を示す。図3Cを参照して、フロー図は、本明細書に記載又は描写される1つ以上の要素から事象の確認を受信することであって、確認は、要素のうちのいずれかによって表されるピア間のブロックチェーンコンセンサスを備える、ということ342、ブロックチェーンコンセンサスに基づくブロックチェーンにおいて確認を記録するようにスマートコントラクトを実行すること344のうちの1つ以上を含む。
【0100】
図4は、例示的な実施形態に係る、機械学習輸送手段ネットワーク図400を示す。ネットワーク400は、機械学習サブシステム406と結び付けられる輸送手段402を含む。輸送手段は、1つ以上のセンサ404を含む。
【0101】
機械学習サブシステム406は、学習モデル408を含み、学習モデル408は、1つ以上の訓練データセット内でパターンを見つけることによって予測を生成する機械学習訓練システム410によって作成される成果物である。一部の実施形態では、機械学習サブシステム406は、輸送手段のノード402内に存在する。成果物は、チェックポイント、ファイル、又はモデルなどの訓練プロセスによって作成される出力を記述するために使用される。他の実施形態では、機械学習サブシステム406は、輸送手段のノード402の外側に存在する。
【0102】
輸送手段402は、1つ以上のセンサ404から機械学習サブシステム406にデータを送信する。機械学習サブシステム406は、1つ以上のセンサ404のデータを学習モデル408に提供し、学習モデル408は、1つ以上の予測を返す。機械学習サブシステム406は、学習モデル408からの予測に基づいて、1つ以上の命令を輸送手段402に送信する。
【0103】
更なる実施形態では、輸送手段402は、1つ以上のセンサ404のデータを機械学習訓練システム410に送信し得る。更に別の例では、機械学習サブシステム406は、センサ404のデータを機械学習サブシステム410に送信し得る。本明細書に記載及び/又は描写されるアプリケーション、機能、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ以上は、本明細書に記載されるような機械学習ネットワーク400を利用し得る。
【0104】
図5Aは、例示的な実施形態に係る、車に関連付けられたデータベーストランザクションを管理する例示的な車構成500を示す。図5Aを参照すると、特定の輸送手段/車525がトランザクション(例えば、車サービス、販売店のトランザクション、配送/ピックアップ、輸送手段のサービスなど)に従事しているため、車は、トランザクションに応じてアセットを受け取り(510)、及び/又はアセットを出し/移し(512)得る。輸送手段プロセッサ526は、車525内に存在し、輸送手段プロセッサ526、データベース530、輸送手段プロセッサ526、及びトランザクションモジュール520の間に通信が存在する。トランザクションモジュール520は、アセット、当事者、クレジット、サービス記述、日付、時間、場所、結果、通知、予想外の事象などの情報を記録し得る。トランザクションモジュール520内のそれらのトランザクションは、データベース530内に複製され得る。データベース530は、SQLデータベース、RDBMS、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、ブロックチェーン、分散型台帳のうちの1つであってもよく、輸送手段に搭載されてもよく、輸送手段に搭載されなくてもよく、直接的に及び/若しくはネットワークを通じてアクセスされてもよく、又は輸送手段に対してアクセス可能であってもよい。
【0105】
図5Bは、例示的な実施形態に係る、様々な車間で行われるデータベーストランザクションを管理する例示的な車構成550を示す。車が、サービスが別の車と共有される必要がある状況に至る場合に、車525は、別の車508に関与して、サービス要求などの共有、転送、取得などの様々な動作を行い得る。例えば、車508は、バッテリ充電の予定であり得、及び/又はタイヤに問題があり得、配送の荷物をピックアップする経路内にあり得る。輸送手段プロセッサ528は、車508内に存在し、輸送手段プロセッサ528、データベース554、及びトランザクションモジュール552の間に通信が存在する。車508は、そのネットワーク内にいてそのブロックチェーンメンバサービス上で動作する別の車525に通知し得る。輸送手段プロセッサ526は、車525内に存在し、輸送手段プロセッサ526、データベース530、輸送手段プロセッサ526、及びトランザクションモジュール520の間に通信が存在する。次いで、車525は、無線通信要求を介して情報を受信して、車508から及び/又はサーバ(図示せず)から荷物のピックアップを行い得る。トランザクションは、両方の車のトランザクションモジュール552及び520に記録される。クレジットは、車508から車525に転送され、転送されるサービスの記録は、ブロックチェーンが互いに異なっていることを想定してデータベース530/554に記録されるか、又は全てのメンバによって使用される同じブロックチェーンに記録される。データベース554は、SQLデータベース、RDBMS、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、ブロックチェーン、分散型台帳のうちの1つであってもよく、輸送手段に搭載されてもよく、輸送手段に搭載されなくてもよく、直接的に及び/又はネットワークを通じてアクセス可能であってもよい。
【0106】
図6Aは、例示的な実施形態に係る、ブロックチェーンアーキテクチャ構成600を示す。図6Aを参照すると、ブロックチェーンアーキテクチャ600は、特定のブロックチェーン要素、例えば、ブロックチェーングループ610の一部としてブロックチェーンメンバノード602~606のグループを含み得る。例示的な一実施形態では、パーミッション型ブロックチェーンには、全ての当事者ではなく、ブロックチェーンデータにアクセスするパーミッションを有するようなメンバのみがアクセス可能である。ブロックチェーンノードは、ブロックチェーンエントリの追加及び検証プロセス(コンセンサス)などの多数の活動に関係している。ブロックチェーンノードの1つ以上は、エンドースメントポリシーに基づいてエントリを承認し得、全てのブロックチェーンノードに対して順序付けサービスを提供し得る。ブロックチェーンノードは、(認証などの)ブロックチェーン動作を開始し、ブロックチェーンに記憶されるブロックチェーン不変台帳に書き込みしようとし得、そのコピーも、基礎となる物理インフラストラクチャ上に記憶され得る。
【0107】
トランザクションが、メンバのノードによって決定されるコンセンサスモデルによって受信及び承認されると、ブロックチェーントランザクション620は、コンピュータのメモリに記憶される。承認されたトランザクション626は、ブロックチェーンの現在のブロックに記憶され、コミット手順を介してブロックチェーンにコミットされ、当該コミット手順は、現在のブロック内のトランザクションに関するデータ内容のハッシュを実行することと、前のブロックの前のハッシュを参照することと、を含む。ブロックチェーン内には、登録された受取人、車の機能、要件、パーミッション、センサ閾値などの、スマートコントラクト実行可能アプリケーションコード632内に含まれるトランザクションの合意及び動作の条件を定める1つ以上のスマートコントラクト630が存在し得る。コードは、要求しているエンティティが、車サービスを受けるために登録されているかどうか、当該エンティティのプロファイル状況を考慮して、当該エンティティがどのサービス機能を受ける資格/必要があるか、及び後の事象で当該エンティティの動作を監視するかどうかを識別するように構成され得る。例えば、サービス事象が生じ、ユーザが車に乗っている場合、センサデータの監視が作動し得、車の充電レベルなどの特定のパラメータは、特定の期間に特定の閾値を上回っている/下回っているとして識別され得、次いで、その結果、現在の状況が変更され得、当該現在の状態は、管理当事者(すなわち、車の所有者、車の操作者、サーバなど)への警告の送信を必要とするため、サービスが識別されて参照のために記憶され得る。収集される車センサデータは、車の状況に関する情報を収集するために使用されるセンサデータの種類に基づき得る。センサデータはまた、移動する場所、平均速度、最高速度、加速度、任意の衝突があったかどうか、予想された経路が取られたかどうか、次の目的地がどこか、安全対策が実施されているかどうか、車に充分な充電/燃料があるかどうかなどの車事象データ634についての基礎であり得る。全てのこのような情報は、スマートコントラクト条件630の基礎であり得、スマートコントラクト条件630は次いで、ブロックチェーンに記憶される。例えば、スマートコントラクトに記憶されたセンサ閾値は、検出されるサービスが必要かどうか、及びサービスがいつどこで行われるべきかについての基礎として使用され得る。
【0108】
図6Bは、例示的な実施形態に係る、共有型台帳の構成を示す。図6Bを参照すると、ブロックチェーン論理の例640は、特定のトランザクションについて計算デバイス及び実行プラットフォームに結合するAPI又はプラグインアプリケーションとしてブロックチェーンアプリケーションインターフェース642を含む。ブロックチェーン構成640は、記憶されたプログラム/アプリケーションコード(例えば、スマートコントラクト実行可能コード、スマートコントラクトなど)にアクセスして実行するためにアプリケーションプログラミングインターフェース(API)に結合される1つ以上のアプリケーションを含み得、当該プログラム/アプリケーションコードは、参加者によって求められるカスタマイズ構成に応じて作成され得、自身の状態を維持し、自身のアセットを制御して、外部情報を受信し得る。これは、全てのブロックチェーンノード上で分散型台帳にアペンドすることで、エントリとして展開されインストールされ得る。
【0109】
スマートコントラクトアプリケーションコード644は、実行されるとトランザクション条件及び状態を有効にするアプリケーションコードを確立することによって、ブロックチェーントランザクションについての基礎を提供する。スマートコントラクト630は、実行されると特定の承認されたトランザクション626を生成させ、トランザクション626は次いで、ブロックチェーンプラットフォーム652に転送される。プラットフォームは、セキュリティ/承認658と、トランザクション管理を実行する計算デバイス656と、ブロックチェーン内のトランザクション及びスマートコントラクトを記憶するメモリとしてのストレージ部654と、を含む。
【0110】
ブロックチェーンプラットフォームは、様々な層のブロックチェーンデータ、サービス(例えば、暗号化トラストサービス、仮想実行環境など)、並びに新しいエントリを受信及び記憶し、データエントリにアクセスしようとしている監査者にアクセスを提供するために使用され得る、基礎となる物理コンピュータインフラストラクチャを含み得る。ブロックチェーンは、プログラムコードを処理して物理インフラストラクチャに関与するのに必要な仮想実行環境へのアクセスを提供するインターフェースを公開し得る。暗号化トラストサービスは、アセット交換エントリなどのエントリを確認して情報を非公開に保つために使用され得る。
【0111】
図6A及び図6Bのブロックチェーンアーキテクチャ構成は、ブロックチェーンプラットフォームによって、公開される1つ以上のインターフェース及び提供されるサービスを介してプログラム/アプリケーションコードを処理及び実行し得る。非限定的な例として、スマートコントラクトは、リマインダ、更新、及び/又は変更や更新などの対象である他の通知を実行するために作成され得る。スマートコントラクト自体は、承認及びアクセス要件並びに台帳の使用に関連付けられたルールを識別するために使用され得る。例えば、情報は、ブロックチェーン層に含まれる1つ以上の処理エンティティ(例えば、プロセッサ、仮想マシンなど)によって処理され得る新しいエントリを含み得る。結果は、スマートコントラクト及び/又はピアのコンセンサスで定められた基準に基づいて新しいエントリを却下又は承認する決定を含み得る。物理インフラストラクチャは、本明細書に記載されるデータ又は情報のいずれかを取り出すために利用され得る。
【0112】
スマートコントラクト実行可能コード内では、スマートコントラクトは、高レベルのアプリケーション及びプログラミング言語を介して作成され、次いで、ブロックチェーン内のブロックに書き込まれ得る。スマートコントラクトは、ブロックチェーン(例えば、ブロックチェーンピアの分散型ネットワーク)を用いて登録、記憶、及び/又は複製された実行可能コードを含み得る。エントリは、スマートコントラクトコードの実行であり、当該スマートコントラクトコードは、スマートコントラクトに関連付けられた条件が満たされたことに応じて行われ得る。スマートコントラクトの実行は、デジタルブロックチェーン台帳の状態に対して、信頼できる修正をもたらし得る。スマートコントラクトの実行によってもたらされるブロックチェーン台帳に対する修正は、1つ以上のコンセンサスプロトコルによりブロックチェーンピアの分散型ネットワーク全体を通じて自動的に複製され得る。
【0113】
スマートコントラクトは、キーと値のペアのフォーマットでブロックチェーンにデータを書き込み得る。更に、スマートコントラクトコードは、ブロックチェーンに記憶された値を読み取り、アプリケーション動作時にその値を使用し得る。スマートコントラクトコードは、様々な論理演算の出力をブロックチェーン内に書き込み得る。コードは、仮想マシン又は他の計算プラットフォーム内で一時的なデータ構造を作成するために使用され得る。ブロックチェーンに書き込まれたデータは、公開され得、及び/又は暗号化されて非公開として維持され得る。スマートコントラクトによって使用/生成された一時的なデータは、供給される実行環境によってメモリ内で保持され、次いで、ブロックチェーンに必要とされるデータが識別されると削除される。
【0114】
スマートコントラクト実行可能コードは、追加の機能と共にスマートコントラクトのコード解釈を含み得る。本明細書に記載されるように、スマートコントラクト実行可能コードは、計算ネットワーク上に展開されるプログラムコードであり得、当該プログラムコードは、コンセンサスプロセス中に一緒に、チェーンバリデータによって実行及び検証される。スマートコントラクト実行可能コードは、ハッシュを受信して、前に記憶された機能の抽出器を使用することによって作成されたデータテンプレートに関連付けられたハッシュをブロックチェーンから取り出す。ハッシュ識別子のハッシュと、記憶された識別子テンプレートデータから作成されたハッシュが一致する場合、スマートコントラクト実行可能コードは、要求されたサービスに承認キーを送信する。スマートコントラクト実行可能コードは、暗号化の詳細に関連付けられたデータをブロックチェーンに書き込み得る。
【0115】
図6Cは、例示的な実施形態に係る、ブロックチェーントランザクションデータを記憶するブロックチェーン構成を示す。図6Cを参照すると、例示的な構成660は、分散型台帳(すなわち、ブロックチェーン)668と情報を共有する車662、ユーザデバイス664、及びサーバ666を提供する。サーバは、既知の確立されたユーザプロファイルが、確立された格付けプロファイルを用いて車を借りようと試みている場合、ユーザプロファイル格付け情報を共有するために車サービスのプロバイダに問い合わせするサービスプロバイダエンティティを表し得る。サーバ666は、車のサービス要件に関連するデータを受信して処理し得る。車センサデータが、燃料/充電、保守サービスなどの必要性を示すなどのサービス事象が生じると、スマートコントラクトが使用されて、車サービス事象を呼び出すために使用され得るルール、閾値、センサ情報の収集などを呼び出し得る。ブロックチェーントランザクションデータ670は、アクセス事象、車のサービス状況に対する後の更新、事象更新などの各トランザクションについて保存される。トランザクションは、当事者、要件(例えば、18歳、サービスの資格のある候補、有効な運転免許証など)、補償レベル、事象の間に移動した距離、事象へのアクセス及び車サービスの提供を許可された登録された受取人、権利/パーミッション、次のサービス事象の詳細を記録して車の状態状況を識別するために車事象動作中に取り出されるセンサデータ、並びにサービス事象が完了したかどうか及び車の状態状況が変化したかどうかに関する決定を行うために使用される閾値を含み得る。
【0116】
図6Dは、例示的な実施形態に係る、分散型台帳に追加され得るブロックチェーンブロック680及びブロック構造682A~682nの内容を示す。図6Dを参照すると、クライアント(図示せず)は、エントリをブロックチェーンノードに提出して、ブロックチェーン上で活動を実施し得る。一例として、クライアントは、デバイス、人、又はエンティティなどの要求者に代わって機能してブロックチェーンに対してエントリを提案するアプリケーションであり得る。複数のブロックチェーンピア(例えば、ブロックチェーンノード)は、ブロックチェーンネットワークの状態及び分散型台帳のコピーを維持し得る。様々な種類のブロックチェーンノード/ピアは、クライアントによって提案されるエントリをシミュレートして承認する承認ピアと、エンドースメントを確認し、エントリを検証して、エントリを分散型台帳にコミットするコミットピアと、を含むブロックチェーンネットワーク内に存在し得る。この例では、ブロックチェーンノードは、エンドーサノード、コミッタノード、又はその両方の役割を実行し得る。
【0117】
本システムは、不変に順序付けされた記録をブロックに記憶するブロックチェーンと、ブロックチェーンの現在の状態を維持する状態データベース(現在のワールドステート)と、を含む。1つの分散型台帳が、チャネルごとに存在し得、各ピアは、自身がメンバである各チャネルについて、分散型台帳の自身のコピーを維持する。本ブロックチェーンは、ハッシュリンクブロックとして構築されたエントリログであり、各ブロックは、N個のエントリのシーケンスを含む。ブロックは、図6Dに示されるものなどの様々な構成要素を含み得る。ブロックの結合は、現在のブロックのブロックヘッダ内に前のブロックのヘッダのハッシュを追加することによって生成され得る。このようにして、ブロックチェーン上の全てのエントリが順序付けされて暗号的に結合されて、ハッシュリンクを壊すことなくブロックチェーンデータの改ざんを防ぐ。更に、結合されているため、ブロックチェーン内の最新のブロックは、その前に生じた全てのエントリを表す。本ブロックチェーンは、アペンド専用のブロックチェーンの作業負荷をサポートするピアファイルシステム(ローカル又は付属のストレージ)上に記憶され得る。
【0118】
ブロックチェーン及び分散型台帳の現在の状態は、状態データベースに記憶され得る。ここで、現在の状態データは、ブロックチェーンのチェーンエントリログに含まれる、これまでの全てのキーについての最新の値を表す。スマートコントラクト実行可能コードの呼び出しは、状態データベース内の現在の状態に対してエントリを実行する。これらのスマートコントラクト実行可能コードのやり取りを極めて効率的にするために、全てのキーの最新の値が、状態データベースに記憶される。状態データベースは、ブロックチェーンのエントリログに対するインデックス付きビューを含み得、したがって、いつでもチェーンから再生成され得る。状態データベースは、ピアの起動時、エントリが受け付けられる前に、自動的に回復され得る(又は必要な場合に生成され得る)。
【0119】
承認ノードは、クライアントからエントリを受信して、シミュレートされた結果に基づいてエントリを承認する。承認ノードは、エントリ提案をシミュレートするスマートコントラクトを保持する。承認ノードがエントリを承認するとき、承認ノードは、エントリエンドースメントを作成し、当該エントリエンドースメントは、承認ノードからクライアントアプリケーションへの署名付き応答であり、シミュレートされたエントリのエンドースメントを示す。エントリを承認する方法は、スマートコントラクト実行可能コード内で指定され得るエンドースメントポリシーに依存する。エンドースメントポリシーの例は、「承認ピアの大多数がエントリを承認しなければならない」ということである。異なるチャネルは、異なるエンドースメントポリシーを有し得る。承認されたエントリは、クライアントアプリケーションによって順序付けサービスに転送される。
【0120】
順序付けサービスは、承認されたエントリを受け付け、当該エントリをブロック内に順序付けし、ブロックをコミットピアに配信する。例えば、順序付けサービスは、エントリの閾値に達した場合、タイマがタイムアウトした場合、又は別の条件で、新しいブロックを開始し得る。この例では、ブロックチェーンノードは、ブロックチェーン上に記憶するデータブロック682Aを受信したコミットピアである。順序付けサービスは、オーダラのクラスタで構成され得る。順序付けサービスは、エントリ、スマートコントラクトを処理しないか又は共有型台帳を維持しない。むしろ、順序付けサービスは、承認されたエントリを受け付け得、それらのエントリが分散型台帳にコミットされる順序を指定する。ブロックチェーンネットワークのアーキテクチャは、「順序付け」(例えば、Solo、Kafka、BFTなど)の特定の実装がプラグ可能構成要素になるように設計され得る。
【0121】
エントリは、一貫した順序で分散型台帳に書き込まれる。エントリの順序は、当該エントリがネットワークにコミットされるときに、状態データベースに対する更新が有効であることを保証するように確立される。暗号化パズルを解くことで、又はマイニングにより順序付けが生じる暗号通貨のブロックチェーンシステム(例えば、ビットコインなど)とは異なり、この例では、分散型台帳の当事者が、ネットワークに最も適合する順序付け機構を選択し得る。
【0122】
図6Dを参照すると、ブロックチェーン及び/又は分散型台帳上に記憶された(データブロックとも称される)ブロック682Aは、ブロックヘッダ684A~684n、トランザクション固有のデータ686A~686n、ブロックメタデータ688A~688nなどの複数のデータセグメントを含み得る。ブロック682A及びその内容などの、描写されている様々なブロック及びその内容は、例示を目的としているに過ぎず、例示的な実施形態の範囲を限定することを意味しないことを理解されたい。一部の場合では、ブロックヘッダ684A及びブロックメタデータ688Aの両方が、エントリデータを記憶するトランザクション固有のデータ686Aよりも小さい場合があるが、これは要件ではない。ブロック682Aは、ブロックデータ690A~690n内にN個(例えば、100個、500個、1000個、2000個、3000個など)のエントリのトランザクションの情報を記憶し得る。ブロック682Aはまた、ブロックヘッダ684A内に(例えばブロックチェーン上の)前のブロックへのリンクを含み得る。特に、ブロックヘッダ684Aは、前のブロックのヘッダのハッシュを含み得る。ブロックヘッダ684Aはまた、固有のブロック番号、現在のブロック682Aのブロックデータ690Aのハッシュ、及び同種のものを含み得る。ブロック682Aのブロック番号は、固有のものであり、ゼロから始まって増加していく/連続する順序で割り当てられ得る。ブロックチェーン内の第1のブロックは、ブロックチェーン、そのメンバ、その中に記憶されたデータなどに関する情報を含むジェネシスブロックと称され得る。
【0123】
ブロックデータ690Aは、ブロック内に記録された各エントリのエントリ情報を記憶し得る。例えば、エントリデータは、エントリの種類、バージョン、タイムスタンプ、分散型台帳のチャネルID、エントリID、エポック、ペイロードの可視性、スマートコントラクト実行可能コードの経路(展開送信)、スマートコントラクト実行可能コードの名称、スマートコントラクト実行可能コードのバージョン、入力(スマートコントラクト実行可能コード及び機能)、パブリックキー及び証明書などのクライアント(作成者)識別情報、クライアントの署名、エンドーサの識別情報、エンドーサの署名、提案ハッシュ、スマートコントラクト実行可能コードの事象、応答状況、ネームスペース、読み取りセット(エントリによって読み取られるキー及びバージョンのリストなど)、書き込みセット(キー及び値のリストなど)、スタートキー、エンドキー、キーのリスト、マークルツリーのクエリ要約、並びに同種のもののうちの1つ以上を含み得る。エントリデータは、N個のエントリの各々について記憶され得る。
【0124】
一部の実施形態では、ブロックデータ690Aはまた、ブロックチェーン内のブロックのハッシュリンクチェーンに追加の情報を追加するトランザクション固有のデータ686Aを記憶し得る。したがって、データ686Aは、分散型台帳上のブロックの不変のログに記憶され得る。当該データ686Aを記憶する利点の一部は、本明細書に開示及び描写される様々な実施形態に反映されている。ブロックメタデータ688Aは、メタデータの複数のフィールドを(例えば、バイト配列などとして)記憶し得る。メタデータフィールドは、ブロック作成における署名、最後の構成ブロックに対する参照、ブロック内で有効なエントリ及び無効なエントリを識別するエントリフィルタ、ブロックを順序付ける順序付けサービスの存続する最後のオフセット、及び同種のものを含み得る。署名、最後の構成ブロック、及びオーダラのメタデータは、順序付けサービスによって追加され得る。一方で、(ブロックチェーンノードなどの)ブロックのコミッタは、エンドースメントポリシー、読み取り/書き込みセットの検証、及び同種のものに基づいて、有効/無効情報を追加し得る。エントリフィルタは、ブロックデータ610A内のエントリの数と等しいサイズのバイト配列と、エントリが有効/無効であったかを識別する検証コードと、を含み得る。
【0125】
ブロックチェーン内の他のブロック682B~682nも、ヘッダ、ファイル、及び値を有する。しかしながら、第1のブロック682Aとは異なり、他のブロック内のヘッダ684A~684nの各々は、直前のブロックのハッシュ値を含む。直前のブロックのハッシュ値は、単に前のブロックのヘッダのハッシュであり得るか、又は前のブロック全体のハッシュ値であり得る。残りのブロックの各々に前のブロックのハッシュ値を含めることによって、矢印692で示されるように、N番目のブロックからジェネシスブロック(及び関連付けられた元のファイル)まで戻ってブロック単位で追跡が行われて、監査可能で不変の管理の連鎖を確立し得る。
【0126】
上記実施形態は、ハードウェアで、プロセッサによって実行されるコンピュータプログラムで、ファームウェアで、又は上記の組み合わせで実装され得る。コンピュータプログラムは、記憶媒体などのコンピュータ可読媒体上で具現化され得る。例えば、コンピュータプログラムは、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(「ROM」)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(「EPROM」)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(「EEPROM」)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(「CD-ROM」)、又は当該技術分野で既知の任意の他の形態の記憶媒体に存在し得る。
【0127】
好ましい記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込み得るように、プロセッサに接続され得る。代替的には、記憶媒体は、プロセッサに統合され得る。プロセッサ及び記憶媒体は、特定用途向け集積回路(「ASIC」)内に存在し得る。代替的には、プロセッサ及び記憶媒体は、個別の構成要素として存在し得る。例えば、図7は、上述の構成要素などのうちのいずれかを表し得るか、又は上述の構成要素などのうちのいずれかに統合され得る、例示的なコンピュータシステムアーキテクチャ700を示す。
【0128】
図7は、本明細書に記載される本願の実施形態の使用又は機能の範囲に関して、いかなる制限の示唆も意図していない。それでも、計算ノード700は、実装可能であり、及び/又は本明細書における上述の機能のうちのいずれかを実行可能である。
【0129】
計算ノード700内には、多くの他の汎用又は専用の計算システムの環境又は構成で動作可能なコンピュータシステム/サーバ702が存在する。コンピュータシステム/サーバ702と共に使用するのに好適であり得る、周知の計算システム、環境、及び/又は構成の例には、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、ハンドヘルド又はラップトップのデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラムマブル家電製品、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム、上記のシステム又はデバイスのうちのいずれかを含む分散型クラウド計算環境、及び同種のものが含まれるが、これらに限定されない。
【0130】
コンピュータシステム/サーバ702は、コンピュータシステムによって実行される、プログラムモジュールなどのコンピュータシステム実行可能命令の一般的なコンテキストで記載され得る。概して、プログラムモジュールは、特定のタスクを行うか、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含み得る。コンピュータシステム/サーバ702は、通信ネットワークを通じて結合されるリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散型クラウド計算環境で実行され得る。分散型クラウド計算環境では、プログラムモジュールは、メモリストレージデバイスを含むローカル及びリモートのコンピュータシステム記憶媒体の両方に位置し得る。
【0131】
図7に示されるように、クラウド計算ノード700内のコンピュータシステム/サーバ702は、汎用計算デバイスの形態で示されている。コンピュータシステム/サーバ702の構成要素は、1つ以上のプロセッサ又は処理ユニット704、システムメモリ706、及びシステムメモリ706を含む様々なシステム構成要素をプロセッサ704に接続するバスを含み得るが、これらに限定されない。
【0132】
バスは、メモリバス又はメモリコントローラ、ペリフェラルバス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、及び様々なバスアーキテクチャのいずれかを使用したプロセッサ又はローカルバスを含むいくつかの種類のバス構造のうちのいずれかの1つ以上を表す。一例として、限定しないが、当該アーキテクチャは、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(VESA)ローカルバス、及びペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バスを含む。
【0133】
コンピュータシステム/サーバ702は通常、様々なコンピュータシステム可読媒体を含む。当該媒体は、コンピュータシステム/サーバ702によってアクセス可能である任意の利用可能な媒体であり得、揮発性及び不揮発性の媒体、リムーバブル及び非リムーバブルの媒体の両方を含む。一例では、システムメモリ706は、他の図のフロー図を実装する。システムメモリ706は、ランダムアクセスメモリ(RAM)708及び/又はキャッシュメモリ710などの揮発性メモリの形態のコンピュータシステム可読媒体を含み得る。コンピュータシステム/サーバ702は、他のリムーバブル/非リムーバブルの揮発性/不揮発性のコンピュータシステム記憶媒体を更に含み得る。単なる一例として、メモリ706は、(図示せず、通常は「ハードドライブ」と呼ばれる)非リムーバブルの不揮発性の磁気媒体からの読み取り及び当該磁気媒体への書き込みを行うために提供され得る。示されていないが、リムーバブルの不揮発性の磁気ディスク(例えば「フロッピディスク」)からの読み取り及び当該磁気ディスクへの書き込みを行うための磁気ディスクドライブ、及びCD-ROM、DVD-ROM、又は他の光媒体などのリムーバブルの不揮発性の光ディスクからの読み取り又は当該光ディスクへの書き込みを行うための光ディスクドライブが提供され得る。このような場合、各々が、1つ以上のデータ媒体インターフェースによってバスに接続され得る。以下で更に描写及び記載されるように、メモリ706は、本願の様々な実施形態の機能を実行するよう構成された、プログラムモジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含み得る。
【0134】
プログラムモジュールのセット(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティは、一例として、限定しないが、メモリ706、並びにオペレーティングシステム、1つ以上のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、及びプログラムデータに記憶され得る。オペレーティングシステム、1つ以上のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール及びプログラムデータ、又はこれらの何らかの組み合わせの各々は、ネットワーク環境の実装を含み得る。プログラムモジュールは概して、本明細書に記載される本願の様々な実施形態の機能及び/又は方法を実行する。
【0135】
当業者によって理解されるように、本願の態様は、システム、方法、又はコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本願の態様は、完全にハードウェアの実施形態、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)完全にソフトウェアの実施形態、又は本明細書で全てが概して「回路」、「モジュール」、又は「システム」と称され得るソフトウェアの態様及びハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態を取り得る。更に、本願の態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体内で具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取り得、当該コンピュータ可読媒体は、当該コンピュータ可読媒体上で具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0136】
コンピュータシステム/サーバ702はまた、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ、音声認識モジュールなどを含み得る(I/Oアダプタなどの)I/Oデバイス712、ユーザがコンピュータシステム/サーバ702とやり取りするのを可能にする1つ以上のデバイス、及び/又はコンピュータシステム/サーバ702が1つ以上の他の計算デバイスと通信するのを可能にする任意のデバイス(例えば、ネットワークカード、モデムなど)を介して、1つ以上の外部デバイスと通信し得る。当該通信は、デバイス712のI/Oインターフェースを介して生じ得る。また更に、コンピュータシステム/サーバ702は、ネットワークアダプタを介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)、一般的なワイドネットワーク(WAN)、及び/又はパブリックネットワーク(例えば、インターネット)などの1つ以上のネットワークと通信し得る。描写されているように、デバイス712は、バスを介してコンピュータシステム/サーバ702の他の構成要素と通信する。示されていないが、他のハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素がコンピュータシステム/サーバ702と共に使用され得ることを理解されたい。例には、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、及びデータ保管ストレージシステムなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0137】
システム、方法、及び非一時的コンピュータ可読媒体のうちの少なくとも1つの好ましい実施形態が添付の図面に示されており以上の詳細な説明で記載されているが、本願は開示された実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲によって記載され定められるような多くの再配置、修正、及び置換が可能であることが理解されるであろう。例えば、様々な図のシステムの能力は、本明細書に記載されるモジュール若しくは構成要素のうちの1つ以上によって、又は分散型アーキテクチャで行われ得、送信機、受信機、又はこれらのペアを含み得る。例えば、個々のモジュールによって行われる機能の全て又は一部は、これらのモジュールのうちの1つ以上によって行われ得る。更に、本明細書に記載される機能は、様々な時刻に、モジュール又は構成要素の内部又は外部の様々な事象に関連して行われ得る。また、様々なモジュール間で送信される情報は、データネットワーク、インターネット、音声ネットワーク、インターネットプロトコルネットワーク、無線デバイス、有線デバイス、及び/又は複数のプロトコルのうちの少なくとも1つを介してモジュール間で送信され得る。また、モジュールのうちのいずれかによって送信又は受信されるメッセージは、直接的に、及び/又は他のモジュールのうちの1つ以上を介して送信又は受信され得る。
【0138】
「システム」は、パーソナルコンピュータ、サーバ、コンソール、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、タブレット計算デバイス、スマートフォン、若しくは任意の他の好適な計算デバイス、又はデバイスの組み合わせとして具現化され得ることを当業者は理解するであろう。「システム」によって行われるものとして上述の機能を提示することは、いかなる方法でも本願の範囲を限定することを意図しておらず、多数の実施形態のうちの一例を提供することを意図している。実際、本明細書で開示される方法、システム、及び装置は、計算技術と整合する局所的で分散された形態で実装され得る。
【0139】
本明細書に記載されるシステム機能の一部は、その実装の独立性をより具体的に強調するためにモジュールとして提示されていることに留意されたい。例えば、モジュールは、カスタムの超大規模集積(VLSI)回路又はゲートアレイや、論理チップ、トランジスタ、又は他の個別の構成要素などの既製の半導体を備えるハードウェア回路として実装され得る。モジュールはまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイス、グラフィックスプロセッシングユニット、又は同種のものなどのプログラマブルハードウェアデバイス内に実装され得る。
【0140】
モジュールはまた、様々な種類のプロセッサによる実行のために少なくとも部分的にソフトウェアで実装され得る。例えば、実行可能コードの識別されたユニットは、例えば、オブジェクト、手順、又は機能として編成され得るコンピュータ命令の1つ以上の物理ブロック又は論理ブロックを備え得る。それでもなお、識別されたモジュールの実行ファイルは、物理的に一緒に位置する必要はなく、論理的に結合される場合にモジュールを備え且つモジュールについての指定された目的を達成する、異なる場所に記憶された異なる命令を備え得る。更に、モジュールは、コンピュータ可読媒体上に記憶され得、当該コンピュータ可読媒体は、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュデバイス、ランダムアクセスメモリ(RAM)、テープ、又はデータを記憶するために使用される任意の他のこのような媒体であり得る。
【0141】
実際、実行可能コードのモジュールは、単一の命令又は多数の命令であり得、更には、いくつかの異なるコードセグメントにおいて、異なるプログラムの間に、及びいくつかのメモリデバイスにわたって分散され得る。同様に、演算データは、モジュール内で識別されて本明細書で示され得、任意の好適な形態で具現化されて、任意の好適な種類のデータ構造内で編成され得る。演算データは、単一のデータセットとして収集され得るか、又は異なるストレージデバイスを含む異なる場所において分散され得、システム又はネットワーク上の単なる電子信号として少なくとも部分的に存在し得る。
【0142】
概略的に本明細書に記載され図に示される本願の構成要素は、多種多様な異なる構成で配置及び設計され得ることが容易に理解されるであろう。したがって、実施形態の詳細な説明は、特許請求されている本願の範囲を限定することを意図しておらず、本願の選択された実施形態を表しているに過ぎない。
【0143】
以上のことが、異なる順序のステップで、及び/又は開示されたものとは異なる構成のハードウェア要素で実行され得ることを当業者は容易に理解するであろう。したがって、本願はこれらの好ましい実施形態に基づいて記載されているが、特定の修正、変形、及び代替的な構造が明らかであることは当業者に明らかであろう。
【0144】
本願の好ましい実施形態が記載されているが、記載された実施形態は例示的であるに過ぎず、本願の範囲は、添付の特許請求の範囲に対する全ての範囲の均等物及び修正(例えば、プロトコル、ハードウェアデバイス、ソフトウェアプラットフォームなど)に関して考慮される場合に、添付の特許請求の範囲のみによって定められるべきであるということを理解されたい。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図2L
図2M
図2N
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0144
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0144】
本願の好ましい実施形態が記載されているが、記載された実施形態は例示的であるに過ぎず、本願の範囲は、添付の特許請求の範囲に対する全ての範囲の均等物及び修正(例えば、プロトコル、ハードウェアデバイス、ソフトウェアプラットフォームなど)に関して考慮される場合に、添付の特許請求の範囲のみによって定められるべきであるということを理解されたい。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
〔態様1〕
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定することと、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定することと、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することと、
を含む、方法。
〔態様2〕
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関する、態様1に記載の方法。
〔態様3〕
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関する、態様1に記載の方法。
〔態様4〕
前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含む、態様1に記載の方法。
〔態様5〕
前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない前記場所と、前記車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループの前記場所との間で移動して消費されるエネルギーを含む、態様1に記載の方法。
〔態様6〕
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、前記電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含む、態様1に記載の方法。
〔態様7〕
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所から前記エネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む、態様1に記載の方法。
〔態様8〕
システムであって、
命令のセットを記憶するためのメモリと、
前記命令のセットを実行するためのプロセッサと、
を備え、前記プロセッサは、前記システムに、
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定させ、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定させ、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供させる、
システム。
〔態様9〕
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関する、態様8に記載のシステム。
〔態様10〕
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関する、態様8に記載のシステム。
〔態様11〕
利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含む、前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、態様8に記載のシステム。
〔態様12〕
前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない前記場所と、前記車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループの前記場所との間で移動して消費されるエネルギーを含む、前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、態様8に記載のシステム。
〔態様13〕
前記電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含む、前記決定された利用可能なエネルギーを提供することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、態様8に記載のシステム。
〔態様14〕
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所から前記エネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む、態様8に記載のシステム。
〔態様15〕
命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに対して、
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定することと、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定することと、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することと、
を行わせる、コンピュータ可読記憶媒体。
〔態様16〕
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関する、態様15に記載のコンピュータ可読媒体。
〔態様17〕
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関する、態様15に記載のコンピュータ可読媒体。
〔態様18〕
前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含む、態様15に記載のコンピュータ可読媒体。
〔態様19〕
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、前記電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含む、態様15に記載のコンピュータ可読媒体。
〔態様20〕
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所から前記エネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む、態様15に記載のコンピュータ可読媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定することと、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定することと、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することは、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない前記場所と、前記車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループの前記場所との間で移動して消費されるエネルギーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、前記電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所から前記エネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
システムであって、
命令のセットを記憶するためのメモリと、
前記命令のセットを実行するためのプロセッサと、
を備え、前記プロセッサは、前記システムに、
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定させ、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定させ、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供させる、
システム。
【請求項9】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に給電するために必要とされる電気の量に関する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記閾値は、前記エリア内の第1の場所に対する給電に関連付けられた電気のコストに関する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
利用可能なエネルギーの予想される余剰分を予測することを含む、前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない前記場所と、前記車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループの前記場所との間で移動して消費されるエネルギーを含む、前記電気自動車のグループ及び前記エネルギー貯蔵ユニットのグループからの利用可能なエネルギーを決定することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記電気自動車のグループから、エネルギーを現在受け取っていない場所に車を配車することを含む、前記決定された利用可能なエネルギーを提供することを、前記システムにさせるように前記プロセッサによって実行可能な命令を更に備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記決定された利用可能なエネルギーを提供することは、エネルギーを現在受け取っていない場所から前記エネルギー貯蔵ユニットのグループに車を配車することを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに対して、
エンティティがエリアに対して閾値を超える電気を提供できないことを決定することと、
現在前記エリア内でエネルギーを受け取っている場所からの電気自動車のグループ及び前記エリア内のエネルギー貯蔵ユニットのグループからの、前記閾値を超える利用可能なエネルギーを決定することと、
前記決定された利用可能なエネルギーを、前記エンティティからエネルギーを現在受け取っていない場所に提供することと、
を行わせる、コンピュータ可読記憶媒体。
【外国語明細書】