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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024146990
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】給湯装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 4/02 20220101AFI20241008BHJP
   F24H 1/18 20220101ALI20241008BHJP
   F24H 15/16 20220101ALI20241008BHJP
   F24H 15/375 20220101ALI20241008BHJP
   F24H 15/262 20220101ALI20241008BHJP
【FI】
F24H4/02 C
F24H1/18 A
F24H15/16
F24H15/375
F24H15/262
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059734
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 翔吾
(72)【発明者】
【氏名】内谷 和雄
(72)【発明者】
【氏名】山内 勇人
(72)【発明者】
【氏名】後藤田 将和
(72)【発明者】
【氏名】谷本 和也
【テーマコード(参考)】
3L122
【Fターム(参考)】
3L122AA02
3L122AA23
3L122AA73
3L122AB22
3L122BA14
3L122BA34
3L122CA13
3L122DA21
3L122EA42
3L122FA02
(57)【要約】
【課題】沸き上げ運転実行日よりも前に沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することにより、太陽光発電ユニットでの余剰電力を利用して効率よく昼間沸き上げ運転を行える給湯装置を提供すること。
【解決手段】本発明の給湯装置は、制御装置30は、沸き上げ運転実行日よりも前に、沸き上げ運転実行日における予測気候データを取得し、予測気候データから太陽光発電ユニット50で発電できる沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量を算出し、沸き上げ運転実行日における単位時間別自家消費電力予測量を決定し、単位時間別発電予測量と単位時間別自家消費電力予測量とから、沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することを特徴とする。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の湯水を加熱するヒートポンプユニットと、制御装置と、を備え、
太陽光発電ユニットで発電される電力を利用する給湯装置であって、
前記制御装置は、
沸き上げ運転実行日よりも前に、
前記沸き上げ運転実行日における予測気候データを取得し、
前記予測気候データから前記太陽光発電ユニットで発電できる前記沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量を算出し、
前記沸き上げ運転実行日における単位時間別自家消費電力予測量を決定し、
前記単位時間別発電予測量と前記単位時間別自家消費電力予測量とから、前記沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測する
ことを特徴とする給湯装置。
【請求項2】
前記制御装置は、
昼間時間帯に沸き上げ運転を実行する昼間時間帯モードと、
夜間時間帯に前記沸き上げ運転を実行する夜間時間帯モードと
を有し、
前記沸き上げ運転実行日における使用予測湯量を算出し、
予測した前記単位時間別余剰電力で沸き上げできる昼間沸き上げ予測湯量を算出し、
前記昼間沸き上げ予測湯量が前記使用予測湯量より少ないと判断すると、前記沸き上げ運転実行日における前記夜間時間帯モードで前記沸き上げ運転を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
【請求項3】
前記夜間時間帯モードで沸き上げる夜間沸き上げ湯量は、前記使用予測湯量から前記昼間沸き上げ予測湯量を減じた湯量とする
ことを特徴とする請求項2に記載の給湯装置。
【請求項4】
前記予測気候データを、予測日射量と予測外気温度とし、
前記予測日射量を用いて前記単位時間別発電予測量を算出し、
前記予測外気温度を用いて前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ電力を算出する
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の給湯装置。
【請求項5】
前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、
前記制御装置は、
予測した前記単位時間別余剰電力が前記第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、
前記第1昼間運転可能時間が設定時間以下となる場合には、
予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、
前記昼間沸き上げ予測湯量は、前記第2沸き上げ能力と前記第2昼間運転可能時間とで算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の給湯装置。
【請求項6】
前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、
前記制御装置は、
予測した前記単位時間別余剰電力が前記第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、
予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、
前記第2沸き上げ能力で前記第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、前記第1沸き上げ能力で前記第1昼間運転可能時間に沸き上げる第1昼間沸き上げ予測湯量以上であれば、前記第2昼間沸き上げ予測湯量を前記昼間沸き上げ予測湯量とする
ことを特徴とする請求項2に記載の給湯装置。
【請求項7】
前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、
前記制御装置は、
予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、
前記第2沸き上げ能力で前記第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、前記使用予測湯量以上であれば、前記第2昼間沸き上げ予測湯量を前記昼間沸き上げ予測湯量とする
ことを特徴とする請求項2に記載の給湯装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電ユニットで発電される電力を利用する給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、太陽光発電装置と給湯機とを接続し、太陽光発電装置で余剰電力が発生しているかどうかを判定し、余剰電力があるときには加熱能力が高い状態で沸き上げ運転を行う貯湯式給湯器を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-122764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、太陽光装置が発電している昼間に余剰電力があるかどうかを判断して沸き上げを行っている。
しかし、貯湯式給湯機では、主な給湯使用時間である夕方までに全量沸き上げる必要があるが、太陽光発電装置での余剰電力が十分でない場合には、当日の夕方までに不足する湯量を沸き上げなくてはならず、電力料金が安価な夜間電力を利用できない。
【0005】
そこで本発明は、沸き上げ運転実行日よりも前に沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することにより、太陽光発電ユニットでの余剰電力を利用して効率よく昼間沸き上げ運転を行える給湯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の給湯装置は、貯湯タンク10と、前記貯湯タンク10内の湯水を加熱するヒートポンプユニットと、制御装置30と、を備え、太陽光発電ユニット50で発電される電力を利用する給湯装置であって、前記制御装置30は、沸き上げ運転実行日よりも前に、前記沸き上げ運転実行日における予測気候データを取得し、前記予測気候データから前記太陽光発電ユニット50で発電できる前記沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量を算出し、前記沸き上げ運転実行日における単位時間別自家消費電力予測量を決定し、前記単位時間別発電予測量と前記単位時間別自家消費電力予測量とから、前記沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することを特徴とする。
請求項2記載の本発明の給湯装置は、請求項1に記載の給湯装置において、前記制御装置30は、昼間時間帯に沸き上げ運転を実行する昼間時間帯モード31Aと、夜間時間帯に前記沸き上げ運転を実行する夜間時間帯モード31Bとを有し、前記沸き上げ運転実行日における使用予測湯量を算出し、予測した前記単位時間別余剰電力で沸き上げできる昼間沸き上げ予測湯量を算出し、前記昼間沸き上げ予測湯量が前記使用予測湯量より少ないと判断すると、前記沸き上げ運転実行日における前記夜間時間帯モード31Bで前記沸き上げ運転を実行することを特徴とする。
請求項3記載の本発明の給湯装置は、請求項2に記載の給湯装置において、前記夜間時間帯モード31Bで沸き上げる夜間沸き上げ湯量は、前記使用予測湯量から前記昼間沸き上げ予測湯量を減じた湯量とすることを特徴とする。
請求項4記載の本発明の給湯装置は、請求項2又は請求項3に記載の給湯装置において、前記予測気候データを、予測日射量と予測外気温度とし、前記予測日射量を用いて前記単位時間別発電予測量を算出し、前記予測外気温度を用いて前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ電力を算出することを特徴とする。
請求項5記載の本発明の給湯装置は、請求項2に記載の給湯装置において、前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、前記制御装置30は、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、前記第1昼間運転可能時間が設定時間以下となる場合には、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、前記昼間沸き上げ予測湯量は、前記第2沸き上げ能力と前記第2昼間運転可能時間とで算出することを特徴とする。
請求項6記載の本発明の給湯装置は、請求項2に記載の給湯装置において、前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、前記制御装置30は、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、前記第2沸き上げ能力で前記第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、前記第1沸き上げ能力で前記第1昼間運転可能時間に沸き上げる第1昼間沸き上げ予測湯量以上であれば、前記第2昼間沸き上げ予測湯量を前記昼間沸き上げ予測湯量とすることを特徴とする。
請求項7記載の本発明の給湯装置は、請求項2に記載の給湯装置において、前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、前記制御装置30は、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、前記第2沸き上げ能力で前記第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、前記使用予測湯量以上であれば、前記第2昼間沸き上げ予測湯量を前記昼間沸き上げ予測湯量とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、沸き上げ運転実行日よりも前に沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することにより、太陽光発電ユニットでの余剰電力を利用して効率よく昼間沸き上げ運転を行える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施例による給湯装置の構成図
図2】同給湯装置での単位時間別余剰電力及び昼間運転可能時間を示す説明図
図3】同給湯装置のフロー図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による給湯装置は、制御装置が、沸き上げ運転実行日よりも前に、沸き上げ運転実行日における予測気候データを取得し、予測気候データから太陽光発電ユニットで発電できる沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量を算出し、沸き上げ運転実行日における単位時間別自家消費電力予測量を決定し、単位時間別発電予測量と単位時間別自家消費電力予測量とから、沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測するものである。本実施の形態によれば、沸き上げ運転実行日よりも前に沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することにより、太陽光発電ユニットでの余剰電力を利用して効率よく昼間沸き上げ運転を行える。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による給湯装置において、制御装置が、昼間時間帯に沸き上げ運転を実行する昼間時間帯モードと、夜間時間帯に沸き上げ運転を実行する夜間時間帯モードとを有し、沸き上げ運転実行日における使用予測湯量を算出し、予測した単位時間別余剰電力で沸き上げできる昼間沸き上げ予測湯量を算出し、昼間沸き上げ予測湯量が使用予測湯量より少ないと判断すると、沸き上げ運転実行日における夜間時間帯モードで沸き上げ運転を実行するものである。本実施の形態によれば、太陽光発電ユニットでの余剰電力を利用した昼間沸き上げ運転を行え、余剰電力を利用した昼間沸き上げ運転では不足する湯量は夜間時間帯モードで沸き上げ運転することで夜間電力を有効に利用できる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による給湯装置において、夜間時間帯モードで沸き上げる夜間沸き上げ湯量は、使用予測湯量から昼間沸き上げ予測湯量を減じた湯量とするものである。本実施の形態によれば、使用予測湯量を確保することができる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第2又は第3の実施の形態による給湯装置において、予測気候データを、予測日射量と予測外気温度とし、予測日射量を用いて単位時間別発電予測量を算出し、予測外気温度を用いてヒートポンプユニットによる沸き上げ電力を算出するものである。本実施の形態によれば、より正確な太陽光発電ユニットでの余剰電力とヒートポンプユニットによる沸き上げ電力とを算出できる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第2の実施の形態による給湯装置において、ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、制御装置は、予測した単位時間別余剰電力が第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、第1昼間運転可能時間が設定時間以下となる場合には、予測した単位時間別余剰電力が第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、昼間沸き上げ予測湯量は、第2沸き上げ能力と第2昼間運転可能時間とで算出するものである。本実施の形態によれば、太陽光発電ユニットでの余剰電力を有効に利用することができる。
【0014】
本発明の第6の実施の形態は、第2の実施の形態による給湯装置において、ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、制御装置は、予測した単位時間別余剰電力が第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、予測した単位時間別余剰電力が第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、第2沸き上げ能力で第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、第1沸き上げ能力で第1昼間運転可能時間に沸き上げる第1昼間沸き上げ予測湯量以上であれば、第2昼間沸き上げ予測湯量を昼間沸き上げ予測湯量とするものである。本実施の形態によれば、第1沸き上げ能力での運転よりも第2沸き上げ能力での運転が、ヒートポンプユニットの効率が高いため、効率的なヒートポンプユニットの運転を行える。
【0015】
本発明の第7の実施の形態は、第2の実施の形態による給湯装置において、ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、制御装置は、予測した単位時間別余剰電力が第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、第2沸き上げ能力で第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、使用予測湯量以上であれば、第2昼間沸き上げ予測湯量を昼間沸き上げ予測湯量とするものである。本実施の形態によれば、第1沸き上げ能力での運転よりも第2沸き上げ能力での運転が、ヒートポンプユニットの効率が高いため、効率的なヒートポンプユニットの運転を行える。
【実施例0016】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は本実施例による給湯装置の構成図である。
本実施例による給湯装置は、貯湯タンク10と、貯湯タンク10内の湯水を加熱する加熱装置20と、加熱装置20を制御する制御装置30と、使用者が制御装置30の設定条件を設定できる操作手段40と、太陽光発電ユニット50を備えている。
制御装置30は、外部データベースから通信回線を介して予測気象データ60を取得できる。予測気象データ60は、予測日射量及び予測外気温度である。予測気象データ60には、例えば気象庁が提供するデータや、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が提供する農研機構メッシュ農業気象データ(The Agro-Meteorological Grid Square Data, NARO)や、その他の機関が提供するデータを用いることができる。
【0017】
貯湯タンク10の湯水は、貯湯タンク10の底部から導出し、沸き上げ配管11を通じて加熱装置20に通水され、加熱装置20で高温に沸き上げられた後に貯湯タンク10の上部から導入され、貯湯タンク10に貯湯される。高温に沸き上げられた貯湯タンク10内の湯水は、給湯栓12が開栓されると、混合弁13によって給水配管14からの給水と所定温度に混合されて給湯栓12から給湯される。
給湯栓12から給湯されることによって貯湯タンク10内で不足する湯水は、貯湯タンク10の底部に接続した給水配管14から供給され、貯湯タンク10内は常に湯水で満たされている。
貯湯タンク10から加熱装置20に至る沸き上げ配管11には循環ポンプ16を有しており、循環ポンプ16が動作することで、貯湯タンク10の湯水は、加熱装置20に通水され、貯湯タンク10に貯湯される。
【0018】
貯湯タンク10から給湯栓12に至る給湯配管15には、給湯栓12に供給する湯量を検知する給湯流量検知手段17を備えている。
【0019】
加熱装置20には、圧縮機、放熱器、減圧器、及び蒸発器から構成されるヒートポンプ装置が適している。ヒートポンプ装置を加熱装置20として用いる場合には、放熱器での放熱を加熱源として利用する。加熱装置20をヒートポンプ装置とすることで、電力を有効に利用することができる。
また、本実施例による給湯装置は、太陽光発電ユニット50から電力供給を受けるものであり、昼間時間帯モード31Aに、太陽光発電ユニット50によって得られる電力を用いることができる。太陽光発電ユニット50と連携させることで、昼間時間帯における沸き上げでは、太陽光発電ユニット50によって得られる電力を有効に利用することができる。
【0020】
制御装置30は、沸き上げ運転モード31を有している。沸き上げ運転モード31では、加熱装置20が貯湯タンク10内の湯水を加熱する。沸き上げ運転モード31として、昼間時間帯に沸き上げ運転を実行する昼間時間帯モード31Aと、夜間時間帯に沸き上げ運転を実行する夜間時間帯モード31Bとを有している。
制御装置30は、タイマー手段32を有している。タイマー手段32は時間を計時し、タイマー手段32によって年月日及び時刻を判定できる。従って、昼間時間帯や夜間時間帯は、タイマー手段32によって判定する。昼間時間帯と夜間時間帯とは、あらかじめ設定される他、操作手段40での操作によって変更されるものであってもよい。例えば、昼間時間帯は9時から16時までと、夜間時間帯は23時から6時までと設定する。
【0021】
制御装置30は、使用湯量記憶手段33Aと設定条件記憶手段33Bとを有している。
使用湯量記憶手段33Aは、給湯流量検知手段17で検知される湯量を、タイマー手段32で計時される時刻とともに記憶する。使用湯量記憶手段33Aには、1日分、1週間分、1ヶ月分、及び1年分のような所定期間における時間帯別の湯量を、使用湯量履歴として記憶している。
【0022】
設定条件記憶手段33Bには、昼間時間帯モード31Aが実行される、昼間運転開始時刻、昼間運転終了時刻、又は昼間運転実行時間のうち、少なくともいずれかの設定条件が記憶される。
また、設定条件記憶手段33Bには、太陽光発電ユニット50の太陽光パネル容量、及び単位時間別自家消費電力予測量が設定条件として記憶される。
これらの設定条件は操作手段40によって設定される。なお、単位時間別自家消費電力予測量は、1日分、1週間分、1ヶ月分、及び1年分のような所定期間における時間帯別の自家消費電力を使用電力量履歴として記憶し、記憶している使用電力量履歴を、単位時間別自家消費電力予測量とすることができる。なお、自家消費電力には、加熱装置20での消費電力は含まず、テレビ、冷蔵庫、その他の電気機器による消費電力である。
【0023】
制御装置30は、沸き上げ運転実行日における使用予測湯量を算出する使用予測湯量算出手段34Aを有している。
使用予測湯量算出手段34Aでは、使用湯量記憶手段33Aに記憶されている使用湯量履歴によって沸き上げ運転実行日における使用予測湯量を算出する。
【0024】
また、制御装置30は、予測気候データから太陽光発電ユニット50で発電できる沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量を算出する単位時間別発電予測量算出手段34Bと、沸き上げ運転実行日における単位時間別自家消費電力予測量を決定する単位時間別自家消費電力予測量決定手段34Cと、単位時間別発電予測量と単位時間別自家消費電力予測量とから、沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測する単位時間別余剰電力算出手段34Dとを有している。
単位時間別発電予測量算出手段34Bでは、沸き上げ運転実行日よりも前に取得した沸き上げ運転実行日における予測気候データ60と、設定条件記憶手段33Bに記憶した太陽光発電ユニット50の太陽光パネル容量とから沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量を算出する。なお、単位時間別発電予測量では沸き上げ運転実行日の予測日射量を用いることで、より正確な太陽光発電ユニット50での余剰電力を算出できる。
【0025】
単位時間別自家消費電力予測量決定手段34Cでは、設定条件記憶手段33Bに記憶した単位時間別自家消費電力予測量に決定する。
単位時間別余剰電力算出手段34Dでは、単位時間別発電予測量算出手段34Bで算出した単位時間別発電予測量と、単位時間別自家消費電力予測量決定手段34Cで決定した単位時間別自家消費電力予測量とから、沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測する。
制御装置30は、単位時間別余剰電力算出手段34Dで予測した単位時間別余剰電力で沸き上げできる昼間沸き上げ予測湯量を算出する昼間沸き上げ予測湯量算出手段34Eを有している。
【0026】
なお、加熱装置20は、沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有している。
このように、加熱装置20が第1沸き上げ能力と第2沸き上げ能力とを有している場合には、昼間沸き上げ予測湯量算出手段34Eでは、単位時間別余剰電力算出手段34Dで予測した単位時間別余剰電力が第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、第1昼間運転可能時間が設定時間以下となる場合には、予測した単位時間別余剰電力が第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、昼間沸き上げ予測湯量は、第2沸き上げ能力と第2昼間運転可能時間とで算出することが好ましい。ここで、設定時間は、ゼロ時間であってもよい。すなわち、第1昼間運転可能時間が無い場合には、第2昼間運転可能時間を予測する。
このように、第1昼間運転可能時間が設定時間以下となる場合には、昼間沸き上げ予測湯量を第2沸き上げ能力と第2昼間運転可能時間とで算出することで、太陽光発電ユニット50での余剰電力を有効に利用することができる。
【0027】
また、加熱装置20が第1沸き上げ能力と第2沸き上げ能力とを有している場合には、昼間沸き上げ予測湯量算出手段34Eでは、単位時間別余剰電力算出手段34Dで予測した単位時間別余剰電力が第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測するとともに、単位時間別余剰電力算出手段34Dで予測した単位時間別余剰電力が第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、第2沸き上げ能力で第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、第1沸き上げ能力で第1昼間運転可能時間に沸き上げる第1昼間沸き上げ予測湯量以上であれば、第2昼間沸き上げ予測湯量を昼間沸き上げ予測湯量とすることが好ましい。
このように、第2沸き上げ能力で第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、第1沸き上げ能力で第1昼間運転可能時間に沸き上げる第1昼間沸き上げ予測湯量以上であれば、第2昼間沸き上げ予測湯量を昼間沸き上げ予測湯量とすることで、第1沸き上げ能力での運転よりも第2沸き上げ能力での運転が、ヒートポンプユニットの効率が高いため、効率的なヒートポンプユニットの運転を行える。
【0028】
また、加熱装置20が第1沸き上げ能力と第2沸き上げ能力とを有している場合には、昼間沸き上げ予測湯量算出手段34Eでは、単位時間別余剰電力算出手段34Dで予測した単位時間別余剰電力が第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、第2沸き上げ能力で第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、使用予測湯量以上であれば、第2昼間沸き上げ予測湯量を昼間沸き上げ予測湯量とすることが好ましい。
このように、第2昼間沸き上げ予測湯量が、使用予測湯量以上であれば、第2昼間沸き上げ予測湯量を昼間沸き上げ予測湯量とすることで、第1沸き上げ能力での運転よりも第2沸き上げ能力での運転が、ヒートポンプユニットの効率が高いため、効率的なヒートポンプユニットの運転を行える。
【0029】
制御装置30は、使用予測湯量算出手段34Aで算出された使用予測湯量と、昼間沸き上げ予測湯量算出手段34Eで算出された昼間沸き上げ予測湯量とを比較する沸き上げ湯量比較手段35を有している。
沸き上げ湯量比較手段35では、昼間沸き上げ予測湯量が使用予測湯量より少ないと判断すると、沸き上げ運転実行日における夜間時間帯モード31bで沸き上げ運転を実行する。
【0030】
沸き上げ湯量比較手段35において、昼間沸き上げ予測湯量が使用予測湯量より少ないと判断すると、夜間運転時間算出手段36によって使用予測湯量を満たすように夜間時間帯モード31Bでの夜間運転時間を算出する。夜間時間帯モード31Bで沸き上げる夜間沸き上げ湯量は、使用予測湯量から昼間沸き上げ予測湯量を減じた湯量である。
このように、昼間沸き上げ予測湯量が使用予測湯量未満であれば、沸き上げ運転実行日における昼間時間帯モード31Aでの昼間沸き上げ運転に先立って、沸き上げ運転実行日における夜間時間帯モード31Bでの夜間運転時間を長くすることで沸き上げ不足を無くすことができ、使用予測湯量を確保することができる。
昼間運転時刻決定手段37では、単位時間別余剰電力算出手段34Dで予測した単位時間別余剰電力が沸き上げ電力以上となる時間帯を昼間運転時刻として決定する。
このように、沸き上げ運転実行日よりも前に沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することにより、太陽光発電ユニット50での余剰電力を利用して効率よく昼間沸き上げ運転を行える。
【0031】
図2は本実施例による給湯装置での単位時間別余剰電力及び昼間運転可能時間を示す説明図である。
図2(a)は予測日射量が多い場合、図2(b)は予測日射量が少ない場合を示しており、説明を簡単にするために、単位時間別自家消費電力予測量を1kWで一定に予測している。
折れ線グラフは、沸き上げ運転実行日における日射量と太陽光パネル容量とから算出される沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量である。
加熱装置20は、沸き上げ能力として、1kWの電力が必要な第1沸き上げ能力と、0.8kWの電力が必要な第2沸き上げ能力とを有している。
【0032】
図2(a)において、11時から15時までの時間帯では、単位時間別余剰電力算出手段34Dで予測した単位時間別余剰電力が1kWを超えている。従って、11時から15時までの時間帯で、1kWの電力が必要な第1沸き上げ能力で加熱装置20を運転することができる。そして、11時から15時までの5時間では使用予測湯量に満たないため、沸き上げ運転実行日における夜間時間帯モード31Bで5時に沸き上げ運転を行う。
図2(b)において、1kWの電力が必要な第1沸き上げ能力で加熱装置20を運転することができる時間帯が存在しない。この場合には、0.8kWの電力が必要な第2沸き上げ能力での運転とすることで、12時から14時までの時間帯での運転が可能となる。
従って、12時から14時までの時間帯で、0.8kWの電力が必要な第2沸き上げ能力で加熱装置20を運転することができる。そして、12時から14時までの3時間では使用予測湯量に満たないため、沸き上げ運転実行日における夜間時間帯モード31Bで3時から5時まで沸き上げ運転を行う。
【0033】
図3は本実施例による給湯装置のフロー図である。
沸き上げ運転実行日よりも前(前日)に、沸き上げ運転実行日に昼間沸き上げを行うか否かを設定することができる(S1)。この設定は、操作手段40によって行う。S1において、昼間沸き上げの設定を行わない場合には(S1でNo)、夜間時間帯モード31Bだけで沸き上げ運転が行われる(S2)。
S1において、昼間沸き上げの設定が行われた場合には(S1でYes)、予測気象データ60として、沸き上げ運転実行日における予測日射量と予測外気温度を取得し、沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量とヒートポンプユニットによる沸き上げ電力とを予測する(S3)。
【0034】
S4では、予測された沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力に基づいて、運転実行日に昼間沸き上げを行うか否かを判断する。
運転実行日に昼間沸き上げを行わないと判断した場合には(S4でNo)、夜間時間帯モード31Bだけで沸き上げ運転が行われる(S5)。
運転実行日に昼間沸き上げを行うと判断した場合には(S4でYes)、沸き上げ運転実行日における沸き上げ能力を選択する(S6)。
【0035】
S6において沸き上げ運転実行日における沸き上げ能力が選択されると、沸き上げ運転実行日における昼間沸き上げ時間及び夜間沸き上げ時間が決定される(S7)。
沸き上げ実行日には、S7で決定された夜間沸き上げ時間で沸き上げを行い(S8)、その後にS7で決定された昼間沸き上げ時間で沸き上げを行う(S9)。
以上のように、制御装置30が、沸き上げ運転実行日よりも前に、沸き上げ運転実行日における予測気候データを取得し、予測気候データから太陽光発電ユニット50で発電できる沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量を算出し、沸き上げ運転実行日における単位時間別自家消費電力予測量を決定し、単位時間別発電予測量と単位時間別自家消費電力予測量とから、沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測するため、太陽光発電ユニット50での余剰電力を利用して効率よく昼間沸き上げ運転を行える。
【0036】
[上記実施例によりサポートされる構成]
上記実施例は、以下の構成をサポートする。
【0037】
(構成1)
貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の湯水を加熱するヒートポンプユニットと、制御装置と、を備え、太陽光発電ユニットで発電される電力を利用する給湯装置であって、前記制御装置は、沸き上げ運転実行日よりも前に、前記沸き上げ運転実行日における予測気候データを取得し、前記予測気候データから前記太陽光発電ユニットで発電できる前記沸き上げ運転実行日の単位時間別発電予測量を算出し、前記沸き上げ運転実行日における単位時間別自家消費電力予測量を決定し、前記単位時間別発電予測量と前記単位時間別自家消費電力予測量とから、前記沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することを特徴とする給湯装置。
この構成によれば、沸き上げ運転実行日よりも前に沸き上げ運転実行日における単位時間別余剰電力を予測することにより、太陽光発電ユニットでの余剰電力を利用して効率よく昼間沸き上げ運転を行える。
【0038】
(構成2)
前記制御装置は、昼間時間帯に沸き上げ運転を実行する昼間時間帯モードと、夜間時間帯に前記沸き上げ運転を実行する夜間時間帯モードとを有し、前記沸き上げ運転実行日における使用予測湯量を算出し、予測した前記単位時間別余剰電力で沸き上げできる昼間沸き上げ予測湯量を算出し、前記昼間沸き上げ予測湯量が前記使用予測湯量より少ないと判断すると、前記沸き上げ運転実行日における前記夜間時間帯モードで前記沸き上げ運転を実行することを特徴とする構成1に記載の給湯装置。
この構成によれば、太陽光発電ユニットでの余剰電力を利用した昼間沸き上げ運転を行え、余剰電力を利用した昼間沸き上げ運転では不足する湯量は夜間時間帯モードで沸き上げ運転することで夜間電力を有効に利用できる。
【0039】
(構成3)
前記夜間時間帯モードで沸き上げる夜間沸き上げ湯量は、前記使用予測湯量から前記昼間沸き上げ予測湯量を減じた湯量とすることを特徴とする構成2に記載の給湯装置。
この構成によれば、使用予測湯量を確保することができる。
【0040】
(構成4)
前記予測気候データを、予測日射量と予測外気温度とし、前記予測日射量を用いて前記単位時間別発電予測量を算出し、前記予測外気温度を用いて前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ電力を算出する
ことを特徴とする構成2又は構成3に記載の給湯装置。
この構成によれば、より正確な太陽光発電ユニットでの余剰電力と前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ電力とを算出できる。
【0041】
(構成5)
前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、前記制御装置は、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、前記第1昼間運転可能時間が設定時間以下となる場合には、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、前記昼間沸き上げ予測湯量は、前記第2沸き上げ能力と前記第2昼間運転可能時間とで算出することを特徴とする構成2から構成4のいずれか1つの構成に記載の給湯装置。
この構成によれば、太陽光発電ユニットでの余剰電力を有効に利用することができる。
【0042】
(構成6)
前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、前記制御装置は、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第1沸き上げ電力以上となる第1昼間運転可能時間を予測し、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、前記第2沸き上げ能力で前記第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、前記第1沸き上げ能力で前記第1昼間運転可能時間に沸き上げる第1昼間沸き上げ予測湯量以上であれば、前記第2昼間沸き上げ予測湯量を前記昼間沸き上げ予測湯量とすることを特徴とする構成2から構成4のいずれか1つの構成に記載の給湯装置。
この構成によれば、第1沸き上げ能力での運転よりも第2沸き上げ能力での運転が、ヒートポンプユニットの効率が高いため、効率的なヒートポンプユニットの運転を行える。
【0043】
(構成7)
前記ヒートポンプユニットによる沸き上げ能力として、第1沸き上げ電力が必要な第1沸き上げ能力と、前記第1沸き上げ電力よりも少ない第2沸き上げ電力が必要な第2沸き上げ能力とを有し、前記制御装置は、予測した前記単位時間別余剰電力が前記第2沸き上げ電力以上となる第2昼間運転可能時間を予測し、前記第2沸き上げ能力で前記第2昼間運転可能時間に沸き上げる第2昼間沸き上げ予測湯量が、前記使用予測湯量以上であれば、前記第2昼間沸き上げ予測湯量を前記昼間沸き上げ予測湯量とすることを特徴とする構成2から構成4のいずれか1つの構成に記載の給湯装置。
この構成によれば、第1沸き上げ能力での運転よりも第2沸き上げ能力での運転が、ヒートポンプユニットの効率が高いため、効率的なヒートポンプユニットの運転を行える。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明によれば、太陽光発電ユニットでの余剰電力を利用して効率よく昼間沸き上げ運転を行える。
【符号の説明】
【0045】
10 貯湯タンク
11 沸き上げ配管
12 給湯栓
13 混合弁
14 給水配管
15 給湯配管
16 循環ポンプ
17 給湯流量検知手段
20 加熱装置
30 制御装置
31 沸き上げ運転モード
31A 昼間時間帯モード
31B 夜間時間帯モード
32 タイマー手段
33A 使用湯量記憶手段
33B 設定条件記憶手段
34A 使用予測湯量算出手段
34B 単位時間別発電予測量算出手段
34C 単位時間別自家消費電力予測量決定手段
34D 単位時間別余剰電力算出手段
34E 昼間沸き上げ予測湯量算出手段
35 沸き上げ湯量比較手段
36 夜間運転時間算出手段
37 昼間運転時刻決定手段
40 操作手段
50 太陽光発電ユニット
60 予測気象データ

図1
図2
図3