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特開2024-147065演奏操作表示システム、電子楽器、情報処理装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147065
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】演奏操作表示システム、電子楽器、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G10H 1/00 20060101AFI20241008BHJP
   G10H 1/32 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G10H1/00 Z
G10H1/32 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059836
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 拓馬
【テーマコード(参考)】
5D478
【Fターム(参考)】
5D478CC33
5D478KK03
5D478KK12
(57)【要約】
【課題】操作に基づいた演奏の効果をユーザが視認できるようにする。
【解決手段】演奏操作表示システムによれば、電子楽器の制御部は、ユーザによる押鍵/離鍵操作及びペダル部のペダル操作のタイミングに基づいて、操作された鍵に対するペダル効果の有無を判定し、操作された鍵の押鍵/離鍵情報及び押鍵/離鍵された鍵に対するペダル効果の有無を示す情報を通信部により情報処理装置に送信する。情報処理装置の制御部は、電子楽器2から受信した情報に基づいて、電子楽器において操作された鍵を示す情報及びペダル効果を有する鍵を示す情報を表示部に表示する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と、電子楽器と、を備える演奏操作表示システムであって、
前記電子楽器は、
複数の操作子及び少なくとも一つ以上のペダルを有し、ユーザによる前記操作子の操作及び前記ペダルの操作のタイミングに基づいて、演奏音を出力し、
前記電子楽器及び前記情報処理装置の一方は、前記操作子の操作及び前記ペダルの操作のタイミングに基づいて、操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無を判定し、
前記情報処理装置は、前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無の判定結果に基づいて、前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を表示部に表示させる、
演奏操作表示システム。
【請求項2】
前記電子楽器は、さらに、前記ペダルの踏み込み量が変化した場合に前記踏み込み量を取得して前記情報処理装置に通知し、
前記情報処理装置は、さらに、前記ペダルの踏み込み量を示す情報を前記表示部に表示する、
請求項1に記載の演奏操作表示システム。
【請求項3】
前記電子楽器は、鍵盤楽器であり、
前記情報処理装置は、前記表示部に鍵盤画像を表示し、前記鍵盤画像における押鍵された鍵の第1領域に当該鍵が押鍵されたことを示す所定の表示を行い、前記鍵盤画像における前記ペダルの効果を有する鍵の前記第1領域とは異なる第2領域に当該鍵が前記ペダルの効果を有することを示す表示を行う、請求項1に記載の演奏操作表示システム。
【請求項4】
前記電子楽器は、さらに、前記ペダルの踏み込み量が変化した場合に前記踏み込み量の情報を取得して前記情報処理装置に通知し、
前記情報処理装置は、さらに、前記ペダルの踏み込み量を示すインジケータを前記表示部に表示する、
請求項3に記載の演奏操作表示システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記電子楽器において操作された前記操作子を示す情報を前記表示部に表示させる、請求項1に記載の演奏操作表示システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、前記ペダルが複数である場合、前記ペダルの効果を有する鍵がどのペダルの効果を有するのかを識別可能に表示する、請求項1に記載の演奏操作表示システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、所定の楽曲のお手本となる演奏において操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を含むお手本データを取得し、取得したお手本データと、前記楽曲を前記ユーザが演奏した際に操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報に基づいて、前記ユーザにより操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を、前記お手本となる演奏における前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報と比較可能に前記表示部に表示する、請求項1に記載の演奏操作表示システム。
【請求項8】
前記情報処理装置は、前記電子楽器において操作された前記操作子を示す情報を、前記お手本となる演奏における前記操作子を示す情報と比較可能に前記表示部に表示させる、請求項7に記載の演奏操作表示システム。
【請求項9】
前記情報処理装置は、前記お手本データと、前記楽曲を前記ユーザが演奏した際に操作された前記操作子の操作情報及び前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無を示す情報と、に基づいて、前記お手本の演奏と前記ユーザの演奏との前記操作子の操作及び前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無の差分を演算し、前記差分を示す情報を前記表示部に強調表示する、請求項7に記載の演奏操作表示システム。
【請求項10】
前記電子楽器は、前記ペダルの種類を複数有し、
前記電子楽器及び前記情報処理装置の一方は、前記操作子の操作、前記ペダルの種類及び前記ペダルの操作のタイミングに基づいて、操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無を判定する、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の演奏操作表示システム。
【請求項11】
複数の操作子と、
少なくとも一つ以上のペダルと、
ユーザによる前記操作子の操作及び前記ペダルの操作のタイミングに基づいて、操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無を判定し、表示部に表示させるために前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を出力する制御部と、
を備える電子楽器。
【請求項12】
ユーザによる電子楽器の操作子の操作及びペダルの操作のタイミングに基づいて得られる、前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無の判定結果に基づいて、前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を表示部に表示させる制御部、
を備える情報処理装置。
【請求項13】
複数の操作子と、
少なくとも一つ以上のペダルと、
を備える電子楽器のコンピュータを、
ユーザによる前記操作子の操作及び前記ペダルの操作のタイミングに基づいて、操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無を判定し、前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を出力する制御部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演奏操作表示システム、電子楽器、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが、自身が演奏した各鍵に対するタッチの強さやペダル操作を視覚的に認識できるようにするために、自身の押鍵操作とペダル操作、お手本の押鍵操作をLED等の表示部を用いて可視化する練習支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-61006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子鍵盤楽器には、一般的に3本のペダルが付いており、それぞれ異なる効果がある。例えば、ダンパーペダルは、踏む(踏み込む)と押鍵された鍵の音が長く鳴り続け、鍵から手を放してもペダルが踏み込まれている間は響きが続く。ソステヌートペダルは、ペダルを踏んだ時に弾いていた鍵の音のみ響かせる一方、ペダルを踏んだ後に押鍵された鍵には影響しない。ソフトペダルは、踏むと押鍵された鍵の音の響きを弱め柔らかくする。
【0005】
しかしながら、演奏中どのタイミングでペダル操作をすればよいか、ペダルを踏んだ時にどの鍵に対して効果が出ているのかなどは、特に鍵盤楽器の初学者にとって分かりにくい。特許文献1では、ユーザのペダル操作を可視化することはできるが、ペダルを踏んだ場合にどの鍵に対して効果が出ているのかをユーザが視覚的に認識することはできない。
【0006】
本発明の課題は、操作に基づいた演奏の効果をユーザが視認できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の演奏操作表示システムは、
情報処理装置と、電子楽器と、を備え、前記電子楽器は、複数の操作子及び少なくとも一つ以上のペダルを有し、ユーザによる前記操作子の操作及び前記ペダルの操作のタイミングに基づいて、演奏音を出力し、前記電子楽器及び前記情報処理装置の一方は、前記操作子の操作及び前記ペダルの操作のタイミングに基づいて、操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無を判定し、前記情報処理装置は、前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無の判定結果に基づいて、前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を表示部に表示させる。
【0008】
本発明の電子楽器は、
複数の操作子と、
少なくとも一つ以上のペダルと、
ユーザによる前記操作子の操作及び前記ペダルの操作のタイミングに基づいて、操作された前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無を判定し、表示部に表示させるために前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を出力する制御部と、
を備える。
【0009】
本発明の情報処理装置は、
ユーザによる電子楽器の操作子の操作及びペダルの操作のタイミングに基づいて得られる、前記操作子に対する前記ペダルの効果の有無の判定結果に基づいて、前記操作子に対する前記ペダルの効果に関する情報を表示部に表示させる制御部、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、操作に基づいた演奏の効果をユーザが視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る演奏操作表示システムの全体構成例を示す図である。
図2】押鍵/離鍵タイミングと、ダンパーペダルの踏み込み/解放タイミングと、音色にペダル効果が付与される期間との関係を示すタイミングチャートである。
図3】押鍵/離鍵タイミングと、ソステヌートペダルの踏み込み/解放タイミングと、音色にペダル効果が付与される期間との関係を示すタイミングチャートである。
図4】押鍵/離鍵タイミングと、ソフトペダルの踏み込み/解放タイミングと、音色にペダル効果が付与される期間との関係を示すタイミングチャートである。
図5図1の電子楽器により実行される演奏情報通知処理の流れを示すフローチャートである。
図6図1の電子楽器により実行される演奏情報通知処理の流れを示すフローチャートである。
図7図5のステップS27において実行される鍵盤イベント処理の流れを示すフローチャートである。
図8図5のステップS27において実行される鍵盤イベント処理の流れを示すフローチャートである。
図9図1の情報処理装置において実行されるペダル学習用表示処理Aの流れを示すフローチャートである。
図10】ペダル操作学習画面を説明するための図である。
図11】ペダル操作学習画面の例を示す図である。
図12図1の電子楽器により実行されるお手本データ登録処理の流れを示すフローチャートである。
図13図1の情報処理装置において実行されるペダル学習用表示処理Bの流れを示すフローチャートである。
図14】第2の実施形態におけるペダル操作学習画面を説明するための図である。
図15図13のステップS67において実行される踏み込み量表示処理の流れを示すフローチャートである。
図16図13のステップS69において実行される鍵盤キー表示処理の流れを示すフローチャートである。
図17図13のステップS71において実行されるペダル効果表示処理の流れを示すフローチャートである。
図18】第2の実施形態におけるペダル操作学習画面の例を示す図である。
図19】第2の実施形態におけるペダル操作学習画面の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されている。そのため、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0013】
<第1の実施形態>
[演奏操作表示システム100の構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る演奏操作表示システム100の全体構成例を示す図である。
図1に示すように、演奏操作表示システム100は、情報処理装置1と、電子楽器2と、を備えて構成されている。情報処理装置1と電子楽器2は、無線又は有線によりデータ送受信可能に通信接続されている。
【0014】
[情報処理装置1の構成]
情報処理装置1は、電子楽器2のユーザ(演奏者)に対してペダル操作学習機能を提供する装置である。情報処理装置1としては、例えば、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、スマートフォン等が適用可能である。
【0015】
情報処理装置1は、図1に示すように、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15、及び出力部16等を備えて構成され、各部はバス17により接続されている。
【0016】
制御部11は、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成され、情報処理装置1の各部を制御するコンピュータである。具体的には、制御部11のCPUは、記憶部12に記憶されているシステムプログラムや各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムとの協働により各種処理を実行する。
例えば、制御部11のCPUは、入力部13の操作によりペダル操作学習アプリ121の起動が指示されると、後述するペダル学習用表示処理A(図9参照)を実行する。
【0017】
記憶部12は、不揮発性の半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。記憶部12は、情報処理装置1のシステムプログラムや各種アプリケーションプログラム、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。記憶部12は、情報処理装置1に内蔵されたものに限られず、外付けHDD、USBメモリ等の情報処理装置1に対して着脱可能な外部記録媒体を含んでもよい。
本実施形態において、記憶部12は、制御部11が図9に示すペダル学習用表示処理Aを実行するためのペダル操作学習アプリ121を記憶している。
【0018】
入力部13は、押しボタンスイッチや表示部14に取り付けられたタッチパネル等で構成されている。入力部13は、ユーザによる押しボタンスイッチの操作や画面上のタッチ操作を検出し、操作信号を制御部11に出力する。
【0019】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成され、制御部11から指示された表示情報に従い各種表示を行う。
【0020】
通信部15は、電子楽器2を始めとする外部機器との間で通信を行うための有線ユニットや無線ユニットを備え、外部機器とデータ送受信を行う。
【0021】
出力部16は、音源部、D/Aコンバータ、増幅器、スピーカ等を備え、制御部11からの指示に基づいて、楽器音等で構成された演奏音を出力する。
【0022】
[電子楽器2の構成]
電子楽器2は、例えば、電子鍵盤楽器である。
電子楽器2は、図1に示すように、制御部21、記憶部22、鍵盤23、入力部24、表示部25、通信部26、出力部27、ペダル部28等を備えて構成され、各部はバス29により接続されている。
【0023】
制御部21は、CPU、DSP(Digital Signal Processor)といった少なくとも1つのプロセッサ及びRAM等を備えて構成され、電子楽器2の各部を制御するコンピュータである。具体的には、制御部21のCPUは、記憶部22に記憶されているシステムプログラムや各種プログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
例えば、制御部21のCPUは、入力部24の操作により、記憶部22に記憶されている演奏情報通知アプリ221の起動が指示されると、後述する演奏情報通知処理(図5~8参照)を実行する。
【0024】
記憶部22は、不揮発性の半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。記憶部22は、電子楽器2のシステムプログラムや各種プログラム、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。記憶部22は、電子楽器2に内蔵されたものに限られず、外付けHDD、USBメモリ等の電子楽器2に対して着脱可能な外部記録媒体を含んでもよい。
【0025】
本実施形態において、記憶部22は、制御部21が図5~8に示す演奏情報通知処理を実行するための演奏情報通知アプリ221を記憶している。
また、記憶部22には、鍵盤23の押鍵/離鍵情報(操作子の操作情報)、ソステヌートペダル効果ありの鍵(キー)の情報、ペダル部28の各ペダルの踏み込み量、及び踏み込みフラグをそれぞれ記憶する領域が設けられている。
【0026】
鍵盤23は、複数の鍵(操作子)、及び押鍵/離鍵(押鍵又は離鍵)された鍵を検出する検出部等を備え、ユーザにより押鍵/離鍵された鍵の音高やタイミングの情報を制御部21に出力する。
【0027】
入力部24は、押しボタンスイッチや表示部25に取り付けられたタッチパネル等で構成されている。入力部24は、ユーザによる押しボタンスイッチの操作や画面上のタッチ操作を検出し、操作信号を制御部21に出力する。
【0028】
表示部25は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、制御部21から指示された表示情報に従い各種表示を行う。
【0029】
通信部26は、情報処理装置1を始めとする外部機器との間で通信を行うための有線ユニットや無線ユニットを備え、外部機器とデータ送受信を行う。
【0030】
出力部27は、音源部、D/Aコンバータ、増幅器、スピーカ等を備える。出力部27は、制御部21からの指示に従って、音源部により、音源部に備えられた波形ROMに予め記憶された波形データを読み出すか又は波形データを生成して、波形データに基づく楽器音をD/Aコンバータ、増幅器を介してスピーカから出力する。
【0031】
ペダル部28は、ダンパーペダル281と、ソステヌートペダル282と、ソフトペダル283と、各ペダルの踏み込み量を検出する検出部と、を備え、各ペダルの踏み込み量を示す情報を制御部21に出力する。なお、本実施形態では、ペダル部28は踏み込まれている1つのペダルのみが有効となることとする。
【0032】
ダンパーペダル281は、踏むと押鍵された鍵の音が長く鳴り続ける効果がある。鍵から手を放してもペダルが踏み込まれている間は響きが続く。
図2は、押鍵/離鍵タイミングと、ダンパーペダル281の踏み込み/解放タイミングと、音色にペダル効果が付与される期間(効果範囲)との関係を示すタイミングチャートである。なお、図2図4において鍵A、鍵B及び鍵CそれぞれがHigh(図中H)になっている区間(期間)は押鍵されている区間(期間)であり、Low(図中L)になっている区間(期間)は離鍵されている区間(期間)であることを示している。また、鍵A効果範囲、鍵B効果範囲及び鍵C効果範囲それぞれがHigh(図中H)になっている区間(期間)はペダル効果が付与されている区間(期間)であり、Low(図中L)になっている区間(期間)はペダル効果が付与されていない区間(期間)であることを示している。そして、ダンパーペダル、ソステヌートペダル及びソフトペダルそれぞれがHigh(図中H)になっている区間(期間)は、ダンパーペダル281、ソステヌートペダル282及びソフトペダル283が踏み込まれている区間(期間)であり、Low(図中L)になっている区間(期間)はダンパーペダル281、ソステヌートペダル282及びソフトペダル283が踏み込まれていない区間(期間)であることを示す。
図2に示すように、ダンパーペダル281が踏み込まれた際にすでに押鍵中で、その後、ダンパーペダル281が踏み込まれている最中に離鍵された鍵Aは、ダンパーペダル281が踏み込まれたタイミングからペダル効果が付与され、離鍵してもダンパーペダル281の踏み込みが解放されるまでペダル効果が続く。
ダンパーペダル281が踏み込まれている状態で離鍵から押鍵に移行され(押鍵による発音が開始され)、その後、ダンパーペダル281が踏み込まれている最中に離鍵された鍵Bは、押鍵に移行されたタイミングからペダル効果が付与され、離鍵してもダンパーペダル281の踏み込みが解放されるまでペダル効果が続く。
ダンパーペダル281が踏み込まれている状態で離鍵から押鍵に移行され、ダンパーペダル281の踏み込みが解放された後に離鍵された鍵Cは、押鍵に移行されたタイミングからペダル効果が付与され、ダンパーペダル281の踏み込みが解放されたタイミングでペダル効果が消滅する。
【0033】
ソステヌートペダル282は、ペダルを踏んだ時にすでに押鍵されていた鍵の音のみ響かせる効果がある。ペダルを踏んだ後、つまりペダルを踏まれている間に押鍵に移行された鍵の音には影響しない。
図3は、押鍵/離鍵タイミングと、ソステヌートペダル282の踏み込み/解放タイミングと、音色にペダル効果が付与される期間との関係を示すタイミングチャートである。
図3に示すように、ソステヌートペダル282が踏み込まれた際にすでに押鍵中で、その後、ソステヌートペダル282が踏み込まれている最中に離鍵された鍵Aは、ソステヌートペダル282が踏み込みに移行されたタイミングからペダル効果が付与され、離鍵してもソステヌートペダル282の踏み込みが解放されるまでペダル効果が続く。
ソステヌートペダル282が踏み込まれた後に押鍵された鍵B及び鍵Cは、ソステヌートペダル282が踏み込まれているにもかかわらずペダル効果が付与されない。
【0034】
ソフトペダル283は、踏むと押鍵された鍵の音の響きを弱め柔らかくする効果がある。
図4は、押鍵/離鍵タイミングと、ソフトペダル283の踏み込み/解放タイミングと、音色にペダル効果が付与される期間との関係を示すタイミングチャートである。
図4に示すように、ソフトペダル283が踏み込まれた際にすでに押鍵中で、その後、ソフトペダル283が踏み込まれている最中に離鍵された鍵Aは、ソフトペダル283が踏み込まれたタイミングからペダル効果が付与され、ソフトペダル283を踏み続けているにもかかわらず離鍵するとペダル効果は消滅する。
ソフトペダル283が踏み込まれている状態で離鍵から押鍵に移行され、その後、ソフトペダル283が踏み込まれている最中に離鍵された鍵Bは、押鍵に移行されたタイミングからペダル効果が付与され、ソフトペダル283を踏み続けているにもかかわらず離鍵するとペダル効果は消滅する。
ソフトペダル283が踏み込まれている状態で離鍵から押鍵に移行され、ソフトペダル283の踏み込みが解放された後に離鍵された鍵Cは、押鍵に移行されたタイミングからペダル効果が付与され、ソフトペダル283の踏み込みが解放されたタイミングでペダル効果が消滅する。
【0035】
[演奏操作表示システム100の動作]
次に、本実施形態の演奏操作表示システム100の動作について説明する。
演奏操作表示システム100においてユーザ(演奏者)が演奏によるペダル操作の学習をする場合、ユーザは、情報処理装置1においてペダル操作学習アプリ121の起動を指示し、電子楽器2を演奏情報通知モードに設定し、演奏を開始する。
電子楽器2の制御部21は、演奏情報通知モードに設定されると、演奏情報通知処理を実行する。情報処理装置1の制御部11は、ペダル操作学習アプリ121の起動が指示されると、ペダル学習用表示処理Aを実行する。
【0036】
以下、電子楽器2の制御部21により実行される演奏情報通知処理及び情報処理装置1の制御部11により実行されるペダル学習用表示処理Aについて説明する。
まず、電子楽器2において実行される演奏情報通知処理について説明する。
【0037】
図5図6は、電子楽器2において実行される演奏情報通知処理の流れを示すフローチャートである。演奏情報通知処理は、例えば、入力部24により演奏情報通知モードへの移行が指示された際に、制御部21と演奏情報通知アプリ221との協働により実行される。
【0038】
まず、制御部21は、記憶部22の所定の記憶領域、具体的には、記憶部22における鍵盤23の押鍵/離鍵情報、ペダル部28の各ペダルの踏み込み量、ソステヌートペダル効果ありの鍵(キー)の情報、及び踏み込みフラグのそれぞれの記憶領域を初期化する(ステップS1)。
すなわち、制御部21は、鍵盤23の押鍵/離鍵情報、ソステヌートペダル効果ありの鍵の情報の記憶領域をクリアし、各ペダルの踏み込み量及び踏み込みフラグの記憶領域に「0」を設定する。
【0039】
次いで、制御部21は、通信部26により情報処理装置1と接続中であるか否かを判断する(ステップS2)。
情報処理装置1と接続中であると判断した場合(ステップS2;YES)、制御部21は、ステップS4に移行する。
情報処理装置1と接続中ではないと判断した場合(ステップS2;NO)、制御部21は、通信部26により情報処理装置1と接続し(ステップS3)、ステップS4に移行する。
【0040】
ステップS4において、制御部21は、記憶部22に記憶されている各ペダルの前回の踏み込み量と、ペダル部28から入力された各ペダルの踏み込み量とを比較し、ダンパーペダル281、ソステヌートペダル282及びソフトペダル283のうちのいずれかのペダルの踏み込み量が変化したか否かを判断する(ステップS4)。
【0041】
いずれのペダルの踏み込み量も変化していないと判断した場合(ステップS4;NO)、制御部21は、ステップS26に移行する。
【0042】
いずれかのペダルの踏み込み量が変化したと判断した場合(ステップS4;YES)、制御部21は、新たにダンパーペダル281が踏まれたか否かを判断する(ステップS5)。
ここで、制御部21は、記憶部22に記憶されているダンパーペダル281の前回の踏み込み量が0であり、ペダル部28により検出されたダンパーペダル281の現在の踏み込み量が0より大きい場合に、新たにダンパーペダル281が踏まれたと判断する。すでにダンパーペダル281が踏み込まれており(前回の踏み込み量が0より大きい)、踏み込み量だけが変化した場合は、新たにダンパーペダル281が踏まれていないと判断する。
【0043】
新たにダンパーペダル281が踏まれたと判断した場合(ステップS5;YES)、制御部21は、踏み込みフラグを「1」に設定する(ステップS6)。
【0044】
次いで、ダンパーペダル281が踏まれている間に、制御部21は、押鍵されている鍵(押鍵キー)があるか否かを判断する(ステップS7)。
例えば、制御部21は、記憶部22に記憶されている鍵盤23の押鍵/離鍵情報を参照し、押鍵キーがあるか否かを判断する。
【0045】
押鍵キーがあると判断した場合(ステップS7;YES)、制御部21は、その押鍵キーに対してダンパーペダル281の効果があると判定し、ダンパーペダル281の効果があることを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS8)、ステップS23に移行する。
【0046】
押鍵キーがないと判断した場合(ステップS7;NO)、制御部21は、ステップS24に移行する。
【0047】
ステップS5において、新たにダンパーペダル281が踏まれていないと判断した場合(ステップS5;NO)、制御部21は、新たにソステヌートペダル282が踏まれたか否かを判断する(図6のステップS9)。
ステップS9で、制御部21は、記憶部22に記憶されている前回のソステヌートペダル282の踏み込み量が0であり、ペダル部28により検出されたソステヌートペダル282の現在の踏み込み量が0より大きい場合に、新たにソステヌートペダル282が踏まれたと判断する。すでにソステヌートペダル282が踏み込まれており、踏み込み量だけが変化した場合は、新たにソステヌートペダル282が踏まれていないと判断する。
【0048】
新たにソステヌートペダル282が踏まれたと判断した場合(ステップS9;YES)、制御部21は、踏み込みフラグを「2」に設定する(ステップS10)。
【0049】
そして、制御部21は、新たにソステヌートペダル282の踏み込みに移行するときに、すでに押鍵キーがあったか否かを判断する(ステップS11)。
例えば、制御部21は、記憶部22に記憶されている鍵盤23の押鍵/離鍵情報を参照し、押鍵キーがあるか否かを判断する。
【0050】
押鍵キーがあったと判断した場合(ステップS11;YES)、制御部21は、その押鍵キーに対してソステヌートペダル282の効果があると判定し、ソステヌートペダル282の効果があることを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)する(ステップS12)。
【0051】
次いで、制御部21は、その押鍵キーに対してソステヌートペダルの効果があることを示す情報を記憶部22の所定の領域に保存し(ステップS13)、ステップS23に移行する。
すなわち、制御部21は、ソステヌートペダル効果ありの鍵(キー)の情報を記憶部22の所定の領域に記憶する。
【0052】
ステップS11において、新たにソステヌートペダル282の踏み込みに移行したときに、押鍵キーがないと判断した場合(ステップS11;NO)、制御部21は、ステップS24に移行する。
【0053】
ステップS9において、新たにソステヌートペダル282が踏まれていないと判断した場合(ステップS9;NO)、制御部21は、新たにソフトペダル283が踏まれたか否かを判断する(ステップS14)。
例えば、制御部21は、記憶部22に記憶されている前回のソフトペダル283の踏み込み量が0であり、ペダル部28により検出されたソフトペダル283の現在の踏み込み量が0より大きい場合に、新たにソフトペダル283が踏まれたと判断する。すでにソフトペダル283が踏み込まれており、踏み込み量だけが変化した場合は、新たにソフトペダル283が踏まれていないと判断する。
【0054】
新たにソフトペダル283が踏まれたと判断した場合(ステップS14;YES)、制御部21は、踏み込みフラグを「3」に設定する(ステップS15)。
【0055】
次いで、制御部21は、新たにソフトペダル283が踏まれている間に、押鍵キーがあるか否かを判断する(ステップS16)。
例えば、制御部21は、記憶部22に記憶されている鍵盤23の押鍵/離鍵情報を参照し、押鍵キーがあるか否かを判断する。
【0056】
新たにソフトペダル283が踏まれている間に、押鍵キーがあると判断した場合(ステップS16;YES)、制御部21は、その押鍵キーに対してソフトペダル283の効果があると判定し、ソフトペダル283の効果があることを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS17)、ステップS23に移行する。
【0057】
新たにソフトペダル283が踏まれている間に、押鍵キーがないと判断した場合(ステップS16;NO)、制御部21は、ステップS24に移行する。
【0058】
ステップS14において、新たにソフトペダル283が踏まれていないと判断した場合(ステップS14;NO)、制御部21は、踏み込まれていたペダルが解放されたか否かを判断する(ステップS18)。
例えば、制御部21は、記憶部22に記憶されている踏み込み量が0より大きかったペダルについてのペダル部28により検出された踏み込み量が0となった場合に、踏み込まれていたペダルが解放されたと判断する。
【0059】
踏み込まれていたペダルが解放されたと判断した場合(ステップS18;YES)、制御部21は、全鍵についてペダル効果がないと判定し、全鍵についてペダル効果なしを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS19)、踏み込みフラグを「0」に設定する(ステップS20)。
【0060】
次いで、制御部21は、ソステヌートペダル282の踏み込みが解放されたか否かを判断する(ステップS21)。
ソステヌートペダル282の踏み込みが解放されたと判断した場合(ステップS21;YES)、制御部21は、ソステヌートペダル効果ありのキーの情報を記憶部22からクリアし(ステップS22)、ステップS23に移行する。
【0061】
ステップS18において、踏み込まれていたペダルが解放されていないと判断した場合(ステップS18;NO)、すなわち、すでに踏み込まれているペダルの踏み込み量のみが変化した場合、制御部21は、ステップS23に移行する。
【0062】
ステップS23において、制御部21は、出力部27により出力する音にペダル効果の有無を反映させる(ステップS23)。
次いで、制御部21は、ペダル部28から取得した各ペダルの踏み込み量を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS24)、取得した踏み込み量を記憶部22の所定領域に保存させ(ステップS25)、ステップS26に移行する。
【0063】
ステップS26において、制御部21は、鍵盤イベントが発生したか否かを判断する(ステップS26)。
鍵盤イベントとは、鍵盤23における鍵の押鍵又は離鍵(操作子の操作)である。
鍵盤イベントが発生したと判断した場合(ステップS26;YES)、制御部21は、鍵盤イベント処理を実行する(ステップS27)。
【0064】
図7~8は、鍵盤イベントの流れを示すフローチャートである。鍵盤イベント処理は、制御部21と記憶部22に記憶されている演奏情報通知アプリ221の協働により実行される。
【0065】
まず、制御部21は、イベントが発生した鍵の情報を取得し(ステップS271)、押鍵されたか否かを判断する(ステップS272)。
【0066】
押鍵されたと判断した場合(ステップS272;YES)、制御部21は、踏み込みフラグが「0」に設定されているか否かを判断する(ステップS273)。
踏み込みフラグが「0」に設定されていると判断した場合(ステップS273;YES)、ペダルを踏み込んでいないとみなし、制御部21は、押鍵された鍵(キー)に対してペダル効果がないと判定し、押鍵されたキーの情報及び当該押鍵されたキーに対してペダル効果がないことを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS274)、ステップS289に移行する。例えば、制御部21は、押鍵されたキーのノートON情報を押鍵されたキーの情報(押鍵情報)として送信(通知)する。
【0067】
ステップS273において、踏み込みフラグが「0」に設定されていないと判断した場合(ステップS273;NO)、制御部21は、踏み込みフラグが「1」に設定されているか否かを判断する(ステップS275)。
踏み込みフラグが「1」に設定されていると判断した場合(ステップS275;YES)、制御部21は、ダンパーペダル281の踏み込み中に押鍵イベントが発生されたとみなし、押鍵されたキーにダンパーペダル281の効果があると判定し、押鍵されたキーの情報及び当該押鍵されたキーに対してダンパーペダル281の効果があることを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS276)、ステップS289に移行する。
【0068】
ステップS275において、踏み込みフラグが「1」に設定されていないと判断した場合(ステップS275;NO)、制御部21は、踏み込みフラグが「2」に設定されているか否かを判断する(ステップS277)。
踏み込みフラグが「2」に設定されていると判断した場合(ステップS277;YES)、ソステヌートペダル282の踏み込み中に発生したイベントが押鍵であったが、ソステヌートペダル282の踏み込み前に発生したイベントではないために、制御部21は、押鍵されたキーに対してソステヌートペダル282の効果がないと判定し、押鍵されたキーの情報及び当該押鍵キーに対してソステヌートペダル282の効果がないことを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS278)、ステップS289に移行する。
踏み込みフラグが「2」に設定されていないと判断した場合(ステップS277;NO)、制御部21は、踏み込みフラグが「3」に設定されているため、ソフトペダル283の踏み込み中に押鍵イベントが発生されたと判断し、押鍵されたキーに対してソフトペダル283の効果があると判定して、押鍵されたキーの情報及び当該押鍵されたキーに対してソフトペダル283の効果があることを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS279)、ステップS289に移行する。
【0069】
一方、ステップS272において、押鍵されていない、すなわち離鍵されたと判断した場合(ステップS272;NO)、制御部21は、踏み込みフラグが「0」に設定されているか否かを判断する(図8ステップS280)。
踏み込みフラグが「0」に設定されていると判断した場合(ステップS280;YES)、制御部21は、離鍵されたキーに対してペダルの効果がないと判定し、離鍵されたキーの情報及び離鍵されたキーに対してペダル効果がないことを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS281)、ステップS289に移行する。例えば、制御部21は、離鍵されたキーのノートOFF情報を離鍵されたキーの情報(離鍵情報)として送信(通知)する。
【0070】
ステップS280において、踏み込みフラグが「0」に設定されていないと判断した場合(ステップS280;NO)、制御部21は、踏み込みフラグが「1」に設定されているか否かを判断する(ステップS282)。
踏み込みフラグが「1」に設定されていると判断した場合(ステップS282;YES)、制御部21は、離鍵されたキーに対してダンパーペダル281の効果があると判定し、離鍵されたキーの情報及び当該離鍵キーに対してダンパーペダル281の効果があることを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS283)、ステップS289に移行する。
【0071】
ステップS283において、踏み込みフラグが「1」に設定されていないと判断した場合(ステップS283;NO)、制御部21は、踏み込みフラグが「2」に設定されているか否かを判断する(ステップS284)。
踏み込みフラグが「2」に設定されていると判断した場合(ステップS284;YES)、制御部21は、離鍵されたキーに対してソステヌートペダル282の効果があるか否かを判断する(ステップS285)。
制御部21は、記憶部22の所定の領域を参照し、離鍵されたキーがソステヌートペダル効果ありの鍵として記憶されているか否かに基づいて、離鍵されたキーに対してソステヌートペダル282の効果があるか否かを判断する。
【0072】
離鍵されたキーに対してソステヌートペダル282の効果があると判断した場合(ステップS285;YES)、制御部21は、ソステヌートペダル282の踏み込み中に、離鍵されたキーの情報及び当該離鍵されたキーに対して引き続きソステヌートペダル282の効果があることを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS286)、ステップS289に移行する。
【0073】
離鍵キーに対してソステヌートペダル282の効果がないと判断した場合(ステップS285;NO)、制御部21は、離鍵されたキーの情報及び当該離鍵されたキーに対してソステヌートペダル282の効果がないことを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS287)、ステップS289に移行する。
【0074】
ステップS284において、踏み込みフラグが「2」に設定されていないと判断した場合(ステップS284;NO)、制御部21は、踏み込みフラグが「3」に設定されていると判断し、ソフトペダル283の踏み込み中に離鍵イベントが発生したとみなし、離鍵されたキーの情報及び当該離鍵されたキーに対してソフトペダル283の効果がないことを示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)し(ステップS288)、図7のステップS289に移行する。
【0075】
ステップS289において、制御部21は、出力部27により押鍵/離鍵及びペダル効果の有無を音に反映させる(ステップS289)。また、制御部21は、鍵盤23の各鍵の押鍵/離鍵情報を記憶部22の所定の領域に記憶させ(ステップS290)、図5のステップS28に移行する。
【0076】
図5のステップS28において、制御部21は、演奏情報通知処理を終了するか否かを判断する(ステップS28)。
制御部21は、例えば、入力部24により演奏情報通知モードの終了が指示された場合、又は情報処理装置1との接続が切れた場合に、演奏情報通知処理を終了すると判断する。
【0077】
演奏情報通知処理を終了しないと判断した場合(ステップS28;NO)、制御部21は、ステップS4に戻る。
演奏情報通知処理を終了すると判断した場合(ステップS28;YES)、制御部21は、演奏情報通知処理を終了する。
【0078】
次に、情報処理装置1において実行されるペダル学習用表示処理Aについて説明する。
【0079】
図9は、情報処理装置1において実行されるペダル学習用表示処理Aの流れを示すフローチャートである。ペダル学習用表示処理Aは、例えば、入力部13の操作に応じてペダル操作学習アプリ121が起動された際に、制御部11とペダル操作学習アプリ121との協働により実行される。
【0080】
まず、制御部11は、通信部15により電子楽器2と接続中であるか否かを判断する(ステップS31)。
電子楽器2と接続中であると判断した場合(ステップS31;YES)、制御部21は、ステップS33に移行する。
電子楽器2と接続中ではないと判断した場合(ステップS31;NO)、制御部21は、通信部15により電子楽器2との接続処理を実行し(ステップS32)、ステップS33に移行する。
【0081】
ステップS33において、制御部11は、表示部14に、電子楽器2の鍵盤23の少なくとも一部を模した画像を含むペダル操作学習画面141を表示させる。
【0082】
図10は、ステップS33において表示されるペダル操作学習画面141の一例を示す図である。図10に示すように、ペダル操作学習画面141には、鍵盤画像142と、インジケータ143とが表示されている。
【0083】
鍵盤画像142の各鍵には、押鍵/離鍵表示領域142a(第1領域)と、ペダル効果表示領域142b(第2領域)が設けられている。押鍵/離鍵表示領域142aは、白鍵用の押鍵/離鍵表示領域142aと黒鍵用の押鍵/離鍵表示領域142aとがあり、鍵の長尺方向において互いに分離されるように配置されている。ペダル効果表示領域142bは、白鍵用のペダル効果表示領域142bと黒鍵用のペダル効果表示領域142bとがあり、鍵の長尺方向において互いに分離されるように配置されている。
押鍵/離鍵表示領域142aは、電子楽器2においてその鍵が押鍵されているか否かを示す領域である。離鍵されている鍵の押鍵/離鍵表示領域142aには、何もマークは表示されない(離鍵されたタイミングでマークが消失したような表示となる)。押鍵されている鍵の押鍵/離鍵表示領域142aには、所定の色で点灯を示すマークが表示される(押鍵されたタイミングで点灯を示す色のマークが表示される)。
ペダル効果表示領域142bは、電子楽器2におけるその鍵(その鍵の音)に対するペダル効果の有無を示す領域である。ペダル効果なしの鍵のペダル効果表示領域142bには、何もマークは表示されない。ペダル効果ありの鍵のペダル効果表示領域142bには、効果のあるペダルの種類に応じた色のマークが点灯されているように表示される。すなわち、ペダル効果表示領域142bは、その鍵に対してどのペダルの効果を有するのかを識別可能に表示される。
【0084】
インジケータ143は、ダンパーペダル281の踏み込み量を示すインジケータ143aと、ソステヌートペダル282の踏み込み量を示すインジケータ143bと、ソフトペダル283の踏み込み量を示すインジケータ143cと、が設けられている。各インジケータでは、それぞれのペダルの種類に応じた色(鍵とは異なる色)で踏み込み量に対応する分の領域に点灯を示すマークが表示される。ペダル効果表示領域142bの表示色は、踏み込み量に応じて付される各ペダルのインジケータ143a~143cの表示色と同じ色である。
【0085】
次いで、制御部11は、前回の処理(ステップS34~S41の処理の開始)から所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS34)。なお、初回の場合は、所定時間が経過したと判断する。
前回の処理から所定時間が経過したと判断していないと判断した場合(ステップS34;NO)、制御部11は、ステップS41に移行する。
【0086】
前回の処理から所定時間が経過したと判断した場合(ステップS34;YES)、制御部11は、ペダルの踏み込み量の更新があるか否かを判断する(ステップS35)。
ステップS35において、制御部11は、通信部26により電子楽器2からペダルの踏み込み量の情報が受信されると、踏み込み量の更新があると判断する。
【0087】
ペダルの踏み込み量の更新があると判断した場合(ステップS35;YES)、制御部11は、踏み込み量表示処理を実行し(ステップS36)、ステップS37に移行する。
踏み込み量表示処理において、制御部11は、電子楽器2から受信したペダルの踏み込み量の情報に基づいて、ペダル操作学習画面141におけるインジケータ143の該当するペダルのインジケータの表示を変更する。
【0088】
一方、ペダルの踏み込み量の更新がないと判断した場合(ステップS35;NO)、制御部11は、ステップS37に移行する。
【0089】
ステップS37において、制御部11は、鍵盤キーのON/OFFの更新があるか否かを判断する。
ステップS37において、制御部11は、通信部26により電子楽器2から押鍵/離鍵情報が受信されると、鍵盤キーのON/OFFの更新があると判断する。
【0090】
鍵盤キーのON/OFFの更新があると判断した場合(ステップS37;YES)、制御部11は、鍵盤キー表示処理を実行し(ステップS38)、ステップS39に移行する。
鍵盤キー表示処理において、制御部11は、電子楽器2から押鍵情報を受信した場合、ペダル操作学習画面141における該当するキー(押鍵された鍵)の押鍵/離鍵表示領域142aを所定の色のマークで点灯したように表示させる。電子楽器2から離鍵情報を受信した場合、ペダル操作学習画面141における該当するキー(離鍵された鍵)の押鍵/離鍵表示領域142aの色のマークを消去(非点灯)したように鍵の色に戻す。
【0091】
一方、鍵盤キーのON/OFFの更新がないと判断した場合(ステップS37;NO)、制御部11は、ステップS39に移行する。
【0092】
ステップS39において、制御部11は、鍵盤キーに対するペダル効果の更新があるか否かを判断する。
ステップS39において、制御部11は、通信部26により電子楽器2から押鍵/離鍵されたキーに対するペダル効果の有無を示す情報が受信されると、鍵盤キーに対するペダル効果の更新があると判断する。
【0093】
鍵盤キーのペダル効果の更新があると判断した場合(ステップS39;YES)、制御部11は、ペダル効果表示処理を実行し(ステップS40)、ステップS41に移行する。
ペダル効果表示処理において、制御部11は、電子楽器2から押鍵/離鍵されたキーに対してペダルの効果があることを示す情報を受信した場合、ペダル操作学習画面141における該当するキー(操作された鍵)のペダル効果表示領域142bを、ペダル効果のあるペダルの種類に対応する色のマークで点灯したように表示させる。電子楽器2から押鍵/離鍵されたキーに対してペダルの効果がないことを示す情報を受信した場合、ペダル操作学習画面141における該当するキー(鍵)のペダル効果表示領域142bの色のマークを消去(非点灯)したように表示させる。
【0094】
一方、鍵盤キーに対するペダル効果の更新がないと判断した場合(ステップS39;NO)、制御部11は、ステップS41に移行する。
【0095】
ステップS41において、制御部11は、ペダル学習用表示処理Aを終了するか否かを判断する(ステップS41)。
例えば、制御部11は、入力部13の操作によりペダル操作学習アプリ121の終了が指示されたか、または、電子楽器2との通信が切断された場合、ペダル学習用表示処理Aを終了すると判断する。
【0096】
ペダル学習用表示処理Aを終了しないと判断した場合(ステップS41;NO)、制御部21は、ステップS34に戻る。
ペダル学習用表示処理Aを終了すると判断した場合(ステップS41;YES)、制御部21は、ペダル学習用表示処理Aを終了する。
【0097】
図11(a)は、電子楽器2においてペダル部28のいずれのペダルも踏まれていない状態で、鍵盤23の「ド、ミ、ソ」を押鍵したときのペダル操作学習画面141の画面表示例を示す図である。図11(a)に示すように、押鍵された「ド、ミ、ソ」のそれぞれの押鍵/離鍵表示領域142aが所定の色のマークで点灯したように表示される。
【0098】
図11(b)は、図11(a)に示すように鍵盤23の「ド、ミ、ソ」が押鍵された状態でソステヌートペダル282が踏み込まれたときのペダル操作学習画面141の画面表示例を示す図である。図11(b)に示すように、「ド、ミ、ソ」のそれぞれの押鍵/離鍵表示領域142aが所定の色のマークで点灯したような表示状態で、さらにそれぞれのペダル効果表示領域142bがソステヌートペダル282に対応する色のマークで点灯したように表示される。また、ソステヌートペダル282の踏み込み量に応じた高さのマークがインジケータ143bに表示される。
図11(b)の表示により、ユーザは、押鍵されている「ド、ミ、ソ」の音に、ソステヌートペダル282の効果がかかっていることを視認することができる。また、ユーザは、インジケータ143bの表示により、ソステヌートペダル282をどの程度まで踏み込んでいるのかを視認することができる。
【0099】
図11(c)は、図11(b)に示す状態から、ソステヌートペダル282が踏み込まれたまま鍵盤23の「ド、ミ、ソ」が離鍵されたときのペダル操作学習画面141の画面表示例を示す図である。図11(c)に示すように、「ド、ミ、ソ」のそれぞれの押鍵/離鍵表示領域142aはマークが消去(非点灯)したように表示されるが、ソステヌートペダル282は踏み込まれたままであるため、「ド、ミ、ソ」に対するソステヌートペダル282の効果は持続している。そのため、「ド、ミ、ソ」のそれぞれのペダル効果表示領域142bは点灯を示すマークを表示したままである。また、インジケータ143bの表示もそのままである。
図11(c)の表示により、ユーザは、離鍵された「ド、ミ、ソ」の音に対してソステヌートペダル282の効果が持続していることを視認することができる。
【0100】
このように、ペダル操作学習画面141は、押鍵/離鍵された鍵と、ペダル部28のペダル効果がある鍵を可視化して表示するので、ユーザは、ペダルを踏んだ時にどの鍵に対していつまで効果が出ているのかを視認することができる。例えば、図11(a)~(c)の例では、ソステヌートペダル282の効果は、ソステヌートペダル282の踏み込み開始時に押鍵されていた鍵に対して付与され、離鍵してもソステヌートペダル282が踏み込まれている間はその効果が続くことがわかる。
【0101】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、演奏レッスンにおける先生と生徒の押鍵/離鍵操作及びペダル操作の差分を表示する例について説明する。
先生及び生徒は、ともに演奏手段として電子楽器2を適用するが、同じものでも同種の別々のものでもよい。
【0102】
第2の実施形態において、電子楽器2の記憶部22には、複数の楽曲データが楽曲名に対応付けて記憶されている。また、記憶部22には、先生が楽曲データに基づく楽曲の再生に合わせて演奏した際の演奏情報(お手本データ)を記憶するためのプリセットメモリが設けられている。お手本データは、お手本となる演奏(先生の演奏)における押鍵/離鍵情報、押鍵/離鍵された鍵に対するペダルの効果の有無を示す情報、及び各ペダルの踏み込み量の情報が含まれる。
また、第2の実施形態において、記憶部22に記憶されている演奏情報通知アプリ221には、図12に示すお手本データ登録処理を実行するためのプログラム、及び情報処理装置1からの要求に応じてお手本データを通知する処理を実行するためのプログラムが含まれる。
また、情報処理装置1の記憶部12に記憶されているペダル操作学習アプリ121には、図13に示すペダル学習用表示処理Bを実行するためのプログラムが含まれる。
【0103】
第2の実施形態における演奏操作表示システム100、情報処理装置1及び電子楽器2のその他の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第2の実施形態における演奏操作表示システム100の動作について説明する。
【0104】
まず、先生は、電子楽器2において、入力部24の操作によりお手本登録モードへの移行を指示し、生徒が演奏する曲の先生の演奏によるお手本データを登録するためのお手本データ登録処理を実施する。
【0105】
図12は、第2の実施形態において電子楽器2の制御部21により実行されるお手本データ登録処理の流れを示すフローチャートである。お手本データ登録処理は、例えば、入力部24の操作によりお手本登録モードへの移行が指示された際に、制御部21と演奏情報通知アプリ221のプログラムとの協働により実行される。
【0106】
お手本データ登録処理において、まず、制御部21は、記憶部22に記憶されている(プリセットされている)楽曲データの中からいずれかの選択を受け付ける(ステップS51)。
例えば、制御部21は、記憶部22に記憶されている楽曲データに対応する楽曲名を表示部25に一覧表示して、入力部24の操作による楽曲の選択を受け付ける。
【0107】
次いで、制御部21は、選択された楽曲の再生を出力部27により開始させる(ステップS52)。ここで、先生は、鍵盤23やペダル部28を操作して、楽曲の再生に合わせて演奏する。
制御部21は、楽曲の進行に合わせて実施される演奏における押鍵/離鍵情報、押鍵/離鍵された鍵に対するペダルの効果の有無を示す情報、及び各ペダルの踏み込み量の情報(演奏情報)を取得して制御部21のRAM等に記憶する(ステップS53)。
楽曲の再生が終了すると、制御部21は、取得した演奏情報をお手本データとして記憶部22のプリセットメモリに保存し(ステップS54)、お手本データ登録処理を終了する。
【0108】
次に、生徒は、情報処理装置1において入力部13の操作によりペダル操作学習アプリ121の起動を指示する。
また、生徒は、電子楽器2において、入力部24の操作により演奏情報通知モードへの移行を指示し、演奏情報通知モードで登録したお手本データと同じ楽曲を演奏する。
【0109】
情報処理装置1において、制御部11は、ペダル操作学習アプリ121の起動が指示されると、ペダル操作学習アプリ121を起動し、ペダル操作学習アプリ121との協働により、図13に示すペダル学習用表示処理Bを開始する。
電子楽器2において、制御部21は、演奏情報通知モードへの移行が指示されると、図5図8に示す演奏情報通知処理を実行し、生徒による演奏の押鍵/離鍵情報、ペダル効果の有無の情報及び各ペダルの踏み込み量の情報を取得して情報処理装置1に送信(通知)する。
【0110】
図13は、情報処理装置1の制御部11により実行されるペダル学習用表示処理Bの流れを示すフローチャートである。以下、図13を参照して、ペダル学習用表示処理Bについて説明する。
【0111】
ペダル学習用表示処理Bにおいて、まず、制御部11は、通信部15により電子楽器2と接続中であるか否かを判断する(ステップS61)。
電子楽器2と接続中であると判断した場合(ステップS61;YES)、制御部21は、ステップS63に移行する。
電子楽器2と接続中ではないと判断した場合(ステップS61;NO)、制御部21は、通信部15により電子楽器2との接続処理を実行し(ステップS62)、ステップS63に移行する。
【0112】
ステップS63において、制御部11は、お手本データの取得処理を実行する(ステップS63)。
お手本データの取得処理において、制御部11は、通信部15により電子楽器2にお手本データの送信(通知)を要求し、電子楽器2から送信されたお手本データを通信部26により受信して制御部11のRAMに記憶する。
【0113】
次いで、制御部11は、表示部14にペダル操作学習画面144を表示させる(ステップS64)。
【0114】
図14は、ステップS64において表示されるペダル操作学習画面144の一例を示す図である。図14に示すように、ペダル操作学習画面144には、生徒による鍵盤23の操作及びペダル効果を表示するための鍵盤画像145と、生徒によるペダルの踏み込み量を表示するためのインジケータ146と、先生による鍵盤23の操作及びペダル効果を表示するための鍵盤画像147と、先生によるペダルの踏み込み量を表示するためのインジケータ148と、が表示されている。
【0115】
鍵盤画像145の各鍵には、押鍵/離鍵表示領域145a(第1領域)と、ペダル効果表示領域145b(第2領域)が設けられている。押鍵/離鍵表示領域145aは、白鍵用の押鍵/離鍵表示領域145aと黒鍵用の押鍵/離鍵表示領域145aとがあり、鍵の長尺方向において互いに分離されるように配置されている。ペダル効果表示領域145bは、白鍵用のペダル効果表示領域145bと黒鍵用のペダル効果表示領域145bとがあり、鍵の長尺方向において互いに分離されるように配置されている。
押鍵/離鍵表示領域145aは、電子楽器2においてその鍵が押鍵されているか否かを示す領域である。離鍵されている鍵の押鍵/離鍵表示領域145aには、鍵以外に何も表示されない(離鍵されたタイミングで点灯を示すマークがない表示となる)。押鍵されている鍵の押鍵/離鍵表示領域145aは、点灯を示す所定の色のマークが表示される(押鍵されたタイミングで点灯したように表示される)。
ペダル効果表示領域145bは、電子楽器2におけるその鍵に対するペダル効果の有無を示す領域である。ペダル効果なしの鍵のペダル効果表示領域145bには、点灯を示すマークが表示されない。ペダル効果ありの鍵のペダル効果表示領域145bでは、効果のあるペダルの種類に応じた色のマークが表示される。
【0116】
インジケータ146は、ダンパーペダル281の踏み込み量を示すインジケータ146aと、ソステヌートペダル282の踏み込み量を示すインジケータ146bと、ソフトペダル283の踏み込み量を示すインジケータ146cと、が設けられている。各インジケータでは、それぞれのペダルの種類に応じた色で踏み込み量に応じた領域に点灯を示すマークが表示される。各ペダルのインジケータ146a~146cの表示色と、各ペダルのペダル効果表示領域142bの表示色とは対応している(同じ色である)。
【0117】
同様に、鍵盤画像147の各鍵には、押鍵/離鍵表示領域147aと、ペダル効果表示領域147bが設けられている。
押鍵/離鍵表示領域147aは、お手本データにおいてその鍵が押鍵されているか否かを示す領域である。離鍵されている鍵の押鍵/離鍵表示領域147aには、点灯を示すマークが表示されない(離鍵されたタイミングで点灯を示すマークがない表示となる)。押鍵されている鍵の押鍵/離鍵表示領域147aでは、点灯を示す所定の色のマークが表示される(押鍵されたタイミングで点灯したように表示される)。
ペダル効果表示領域147bは、お手本データにおけるその鍵に対するペダル効果の有無を示す領域である。ペダル効果なしの鍵のペダル効果表示領域147bには、点灯を示すマークが表示されない。ペダル効果ありの鍵のペダル効果表示領域147bでは、効果のあるペダルの種類に応じた色で点灯を示すマークが表示される。
【0118】
インジケータ148は、お手本データにおけるダンパーペダルの踏み込み量を示すインジケータ148aと、ソステヌートペダルの踏み込み量を示すインジケータ148bと、ソフトペダルの踏み込み量を示すインジケータ148cと、が設けられている。各インジケータでは、それぞれのペダルの種類に応じた色で踏み込み量に対応する領域に点灯を示すマークが表示される。各ペダルのインジケータ148a~148cの表示色と、各ペダルのペダル効果表示領域147bの表示色とは対応している(同じ色である)。
【0119】
次いで、制御部11は、前回の処理(ステップS65~S72の処理の開始)から所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS65)。なお、初回の場合は、所定時間が経過したと判断する。
前回の処理から所定時間が経過したと判断していないと判断した場合(ステップS65;NO)、制御部11は、ステップS72に移行する。
【0120】
前回の処理から所定時間が経過したと判断した場合(ステップS65;YES)、制御部11は、ペダルの踏み込み量の更新があるか否かを判断する(ステップS66)。
ステップS66において、制御部11は、通信部26により電子楽器2からペダルの踏み込み量の情報が受信されると、ペダルの踏み込み量の更新があると判断する。
【0121】
電子楽器2におけるペダルの踏み込み量の更新がないと判断した場合(ステップS66;NO)、制御部11は、ステップS68に移行する。
【0122】
電子楽器2におけるペダルの踏み込み量の更新があると判断した場合(ステップS66;YES)、制御部11は、踏み込み量表示処理を実行し(ステップS67)、ステップS68に移行する。
【0123】
図15は、図13のステップS67において実行される踏み込み量表示処理の流れを示すフローチャートである。この踏み込み量表示処理は、制御部11とペダル操作学習アプリ121との協働により実行される。
【0124】
図15の踏み込み量表示処理において、制御部11は、まず、電子楽器2から受信したデータから、生徒によるペダルの踏み込み量の情報を取得する(ステップS671)
【0125】
次いで、制御部11は、生徒によるペダルの踏み込み量をペダル操作学習画面144のインジケータ146の、各ペダルのインジケータに表示する(ステップS672)。
すなわち、制御部11は、インジケータ146における各ペダルのインジケータの、生徒によるペダルの踏み込み量に応じた分の領域に、各ペダルの踏み込み量に応じた長さのマークを表示させる。踏み込み量が0のペダルのインジケータはインジケータが0を示す初期状態の表示となる。
【0126】
次いで、制御部11は、先生によるペダルの踏み込み量をお手本データから取得する(ステップS673)。
【0127】
次いで、制御部11は、先生によるペダルの踏み込み量をペダル操作学習画面144のインジケータ148の、各ペダルのインジケータに表示する(ステップS674)。
すなわち、制御部11は、インジケータ148における各ペダルのインジケータの、先生によるペダルの踏み込み量に応じた分の領域に、各ペダルの踏み込み量に応じた長さのマークを表示させる。踏み込み量が0のペダルのインジケータはインジケータが0を示す初期状態の表示となる。
【0128】
次いで、制御部11は、生徒と先生のペダルの踏み込み量に差分があるか否かを判断する(ステップS675)。
生徒と先生のペダルの踏み込み量に差分があると判断した場合(ステップS675;YES)、制御部11は、生徒と先生のペダルの踏み込み量の差分を演算し、差分をインジケータ146に強調表示し(ステップS676)、図13のステップS68に移行する。
例えば、制御部11は、インジケータ146a~146cにおける該当する(差分がある)ペダルの、差分量に応じた分の領域に各ペダルの踏み込み量を示す表示色とは異なる(目立つ)色で点灯を示すマークを表示することで差分を強調表示する。なお、差分が発生した場合、制御部11は、先生の演奏に対する生徒の演奏の過剰部分の強調表示の色と、不足分の強調表示の色とが、互いに異なる色にして識別できるよう表示部14に表示させている。
【0129】
生徒と先生のペダルの踏み込み量に差分がないと判断した場合(ステップS675;NO)、制御部11は、インジケータ146a~146cに強調表示がされている場合は強調表示を削除し(ステップS677)、図13のステップS68に移行する。
【0130】
図13のステップS68において、制御部11は、鍵盤キーのON/OFFの更新があるか否かを判断する(ステップS68)。
ステップS68において、制御部11は、通信部26により電子楽器2からの押鍵/離鍵情報が受信されると、鍵盤キーのON/OFFの更新があると判断する。
【0131】
鍵盤キーのON/OFFの更新がないと判断した場合(ステップS68;NO)、制御部11は、ステップS70に移行する。
【0132】
鍵盤キーのON/OFFの更新があると判断した場合(ステップS68;YES)、制御部11は、鍵盤キー表示処理を実行し(ステップS69)、ステップS70に移行する。
【0133】
図16は、図13のステップS69において実行される鍵盤キー表示処理の流れを示すフローチャートである。この鍵盤キー表示処理は、制御部11とペダル操作学習アプリ121との協働により実行される。
【0134】
図16の鍵盤キー表示処理において、制御部11は、まず、電子楽器2から受信したデータから、生徒の押鍵/離鍵情報を取得する(ステップS691)
【0135】
次いで、制御部11は、ペダル操作学習画面144の鍵盤画像145の、生徒により押鍵又は離鍵されたキーの押鍵/離鍵表示領域145aに点灯を示すマーク表示又は非点灯を示すマーク非表示(マーク消去)をする(ステップS692)。
制御部11は、取得した押鍵/離鍵情報に押鍵情報が含まれている場合、ペダル操作学習画面144の鍵盤画像145における該当するキー(鍵)の押鍵/離鍵表示領域145aに所定の色の点灯を示すマークを表示させる。取得した押鍵/離鍵情報に離鍵情報が含まれている場合、ペダル操作学習画面144の鍵盤画像145における該当するキー(鍵)の押鍵/離鍵表示領域145aの色のマークを消去するように表示させる(マーク非表示)。
【0136】
次いで、制御部11は、先生の押鍵/離鍵情報をお手本データから取得する(ステップS693)。
【0137】
次いで、制御部11は、ペダル操作学習画面144の鍵盤画像147の、先生により押鍵又は離鍵されたキーの押鍵/離鍵表示領域147aに点灯を示すマーク表示又は非点灯を示すマーク非表示(マーク消去)をする(ステップS694)。
制御部11は、取得した先生の押鍵/離鍵情報に押鍵情報が含まれている場合、ペダル操作学習画面144の鍵盤画像147における該当するキー(鍵)の押鍵/離鍵表示領域147aに所定の色で点灯を示すマークを表示させる。取得した先生の押鍵/離鍵情報に離鍵情報が含まれている場合、ペダル操作学習画面144の鍵盤画像147における該当するキー(鍵)の押鍵/離鍵表示領域147aの色のマークを消去するように表示させる(マーク非表示)。
【0138】
次いで、制御部11は、生徒と先生の押鍵/離鍵情報に差分があるか否かを判断する(ステップS695)。
生徒と先生の押鍵/離鍵キーに差分があると判断した場合(ステップS695;YES)、制御部11は、生徒と先生の押鍵/離鍵キーの差分を演算し、差分を鍵盤画像145に強調表示し(ステップS696)、図13のステップS70に移行する。
例えば、制御部11は、鍵盤画像145の押鍵/離鍵表示領域145aにおける、生徒が押鍵していないが先生が押鍵しているキーまたは生徒が押鍵しているが先生が押鍵していないキーに、押鍵や各ペダルに対応する表示色とは異なる(目立つ)色で点灯を示すマークを表示させることで差分を強調表示する。なお、差分が発生した場合、制御部11は、先生の演奏に対する生徒の演奏の過剰部分の強調表示の色と、不足分の強調表示の色とが、互いに異なる色にして識別できるよう表示部14に表示させている。
【0139】
生徒と先生の押鍵/離鍵キーに差分がないと判断した場合(ステップS695;NO)、制御部11は、押鍵/離鍵表示領域145aに強調表示がされている場合は強調表示を削除し(ステップS697)。図13のステップS70に移行する。
【0140】
図13のステップS70において、制御部11は、鍵盤23に対するペダル効果の更新があるか否かを判断する(ステップS70)。
ステップS70において、制御部11は、通信部26により電子楽器2から押鍵/離鍵されたキーに対するペダル効果の有無を示す情報(ペダル効果情報)が受信されると、鍵盤23に対するペダル効果の更新があると判断する。
【0141】
鍵盤23に対するペダル効果の更新があると判断した場合(ステップS70;YES)、制御部11は、ペダル効果表示処理を実行し(ステップS71)、ステップS72に移行する。
【0142】
図17は、図13のステップS71において実行されるペダル効果表示処理の流れを示すフローチャートである。このペダル効果表示処理は、制御部11とペダル操作学習アプリ121との協働により実行される。
【0143】
図17のペダル効果表示処理において、制御部11は、まず、電子楽器2から受信したデータから、生徒のペダル効果情報を取得する(ステップS711)
【0144】
次いで、制御部11は、ペダル操作学習画面144の鍵盤画像145の各キーのペダル効果表示領域145bに、生徒によるペダル効果の有無に基づいて点灯を示すマーク表示又は非点灯を示すマーク非表示(マーク消去)をする(ステップS712)。
ペダル効果表示処理において、制御部11は、電子楽器2から押鍵/離鍵されたキーに対するペダル効果の有りのペダル効果情報を受信した場合、ペダル操作学習画面144における該当するキー(鍵)のペダル効果表示領域145bに、ペダル効果のあるペダルに対応する色で点灯を示すマークを表示させる。電子楽器2から押鍵/離鍵されたキーに対するペダル効果のなしのペダル効果情報を受信した場合、ペダル操作学習画面144における該当するキー(鍵)のペダル効果表示領域145bの色のマークを消去するように表示させる(マーク非表示)。
【0145】
次いで、制御部11は、先生のペダル効果情報をお手本データから取得する(ステップS713)。
【0146】
次いで、制御部11は、ペダル操作学習画面144の鍵盤画像147の各キーのペダル効果表示領域147bに、先生によるペダル効果の有無に基づいて点灯を示すマーク表示又は非点灯を示すマーク非表示(マーク消去)をする(ステップS714)。
制御部11は、押鍵/離鍵されたキーに対するペダル効果の有りのペダル効果情報をお手本データから取得した場合、ペダル操作学習画面144における該当するキー(鍵)のペダル効果表示領域147bに、ペダル効果のあるペダルに対応する色で点灯を示すマークを表示させる。押鍵/離鍵されたキーに対するペダル効果のなしのペダル効果情報をお手本データから取得した場合、ペダル操作学習画面144における該当するキー(鍵)のペダル効果表示領域147bの色のマークを消去(非点灯)するように表示させる(マーク非表示)。
【0147】
次いで、制御部11は、生徒と先生のペダル効果の有無に差分があるか否かを判断する(ステップS715)。
生徒と先生のペダル効果の有無に差分があると判断した場合(ステップS715;YES)、制御部11は、生徒と先生のペダル効果の有無の差分を演算し、差分を鍵盤画像145に強調表示し(ステップS716)、図13のステップS72に移行する。
例えば、制御部11は、鍵盤画像145のペダル効果表示領域145bにおける、生徒はペダル効果がないが先生はペダル効果があるキーまたは生徒はペダル効果があるが先生はペダル効果がないキーのペダル効果表示領域145bを、押鍵や各ペダルに対応する表示色とは異なる(目立つ)色で表示することで差分を強調表示する。なお、差分が発生した場合、制御部11は、先生の演奏に対する生徒の演奏の過剰部分の強調表示の色と、不足分の強調表示の色とが、互いに異なる色にして識別できるよう表示部14に表示させている。
【0148】
生徒と先生のペダル効果の有無に差分がないと判断した場合(ステップS715;NO)、制御部11は、ペダル効果表示領域147bに強調表示がされている場合は強調表示を削除し(ステップS717)、図13のステップS72に移行する。
【0149】
ステップS72において、制御部11は、ペダル操作学習処理Bを終了するか否かを判断する(ステップS72)。
例えば、制御部11は、入力部13の操作によりペダル操作学習アプリ121の終了が指示されたか、または、電子楽器2との通信が切断された場合、ペダル操作学習処理Bを終了すると判断する。
【0150】
ペダル操作学習処理Bを終了しないと判断した場合(ステップS72;NO)、制御部21は、ステップS65に戻る。
ペダル操作学習処理Bを終了すると判断した場合(ステップS72;YES)、制御部21は、ペダル操作学習処理Bを終了する。
【0151】
図18は、生徒と先生のペダル踏み込み量、鍵盤操作、及びペダル効果の有無に差分がある場合のペダル操作学習画面144の画面表示例を示す図である。図18に示す例では、先生はダンパーペダル281をMax近くまで踏み込んでいるが、生徒は7割程度しか踏み込めていない。そのため、インジケータ146aにおいて、先生と生徒の踏み込み量の差分Dが強調表示されている。また、先生は「ミ」を押鍵しているが、生徒は「ミ」を押鍵していない。そのため、鍵盤画像145の「ミ」の鍵の押鍵/離鍵表示領域145aが差分Dとして強調表示されている。また、先生の方は「ミ」にダンパーペダル281の効果がかかっているが、生徒の方は「ミ」にダンパーペダル281の効果がかかっていない。そのため、鍵盤画像145の「ミ」の鍵のペダル効果表示領域145bが差分Dとして強調表示されている。なお、差分Dが発生した場合、制御部11は、先生の演奏に対する生徒の演奏の過剰部分の強調表示の色と、不足分の強調表示の色とが、互いに異なる色にして識別できるよう表示部14に表示させている。
【0152】
このように、ペダル操作学習画面144は、ペダル操作学習画面141と同様に、押鍵/離鍵された鍵と、ペダル部28のペダル効果がある鍵を可視化して表示するので、ユーザ(生徒)は、ペダルを踏んだ時にどの鍵に対していつまで効果が出ているのかを認識することができる。さらに、ペダル操作学習画面144は、生徒と先生の両方のペダル踏み込み量、鍵盤操作、及びペダル効果のかかっている鍵を可視化して表示し、さらに、差分(相違)がある場合は差分を強調表示するので、ユーザは、お手本となる先生のペダル操作と自分のペダル操作のどこがどう違うのかを把握することができ、効果的にペダル操作の練習をすることが可能となる。
【0153】
なお、ペダル操作学習画面には、図19に示すように、先生と生徒のペダルの踏み込みのタイミングチャートを並べて表示することとしてもよい。これにより、ユーザは自身のペダルの踏み込みタイミングがずれているのか否かを容易に認識することができ、効果的にペダル操作の練習をすることが可能となる。
【0154】
以上説明したように、演奏操作表示システム100によれば、電子楽器2の制御部21は、ユーザによる押鍵/離鍵操作及びペダル部28のペダル操作のタイミングに基づいて、操作された鍵に対するペダル効果の有無を判定し、操作された鍵の押鍵/離鍵情報及び押鍵/離鍵された鍵に対するペダル効果の有無を示す情報を通信部26により情報処理装置1に送信(通知)する。情報処理装置1の制御部11は、電子楽器2から受信した情報に基づいて、電子楽器2において操作された鍵を示す情報及びペダル効果を有する鍵を示す情報を表示部14に表示する。
したがって、操作に基づいた演奏の効果をユーザが視認することができる。例えば、押鍵/離鍵された鍵と、ペダル部28のペダル効果がある鍵が可視化して表示されるので、ペダルを踏んだ時にどの鍵に対していつまで効果が出ているのかをユーザが視認することができる。
【0155】
また、電子楽器2は、さらに、ペダルの踏み込み量が変化した場合に踏み込み量を取得して情報処理装置1に送信(通知)し、情報処理装置1は、さらに、ペダルの踏み込み量を示すインジケータ143を表示部14に表示する。
したがって、さらに、ペダルの踏み込み量がどのくらいかをユーザが視認することができる。
【0156】
また、情報処理装置1の制御部11は、ペダルの効果を有する鍵がどのペダルの効果を有するのかを識別可能に表示する。したがって、ペダルの効果を有する鍵がどのペダルの効果を有するのかをユーザが認識することができる。
【0157】
また、情報処理装置1の制御部11は、選択された楽曲のお手本となる演奏において操作された鍵の押鍵/離鍵情報及び押鍵/離鍵された鍵に対するペダル効果の有無を示す情報を含むお手本データを取得し、取得したお手本データと、上記楽曲をユーザが演奏したときに電子楽器2から送信される押鍵/離鍵情報及び押鍵/離鍵された鍵に対するペダル効果の有無を示す情報に基づいて、電子楽器2においてユーザにより押鍵/離鍵された鍵を示す情報及びペダル効果を有する鍵を示す情報を、お手本となる演奏において押鍵/離鍵された鍵を示す情報及びペダル効果を有する鍵を示す情報と比較可能に表示部14に表示する。
したがって、ユーザは、お手本となる演奏におけるペダル操作と自分のペダル操作のどこがどのように違うのかを把握することができ、効果的にペダル操作の練習をすることが可能となる。
【0158】
また、情報処理装置1は、選択された楽曲のお手本データと、この楽曲をユーザが演奏したときに電子楽器2から送信される押鍵/離鍵情報及び押鍵/離鍵された鍵に対するペダル効果の有無を示す情報に基づいて、お手本の演奏とユーザの演奏との押鍵/離鍵及び操作された鍵対するペダル効果の有無の差分を演算し、当該差分を示す情報を表示部14に強調表示する。
したがって、ユーザは、お手本となる演奏におけるペダル操作と自分のペダル操作のどこがどのように違うのかを容易に把握することができ、効果的にペダル操作の練習をすることが可能となる。
【0159】
なお、上記実施形態における記述内容は、本発明に係る演奏操作表示システム、電子楽器、情報処理装置及びプログラムの好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0160】
例えば、上記実施形態では、情報処理装置1がペダル操作学習画面141、144を表示させることとしたが、電子楽器2の制御部21が同様のペダル操作学習画面を表示部25に表示させることとしてもよい。すなわち、電子楽器2の制御部21は、ユーザによる操作子の操作及びペダルの操作のタイミングに基づいて、操作された操作子に対するペダルの効果の有無を判定し、操作子の操作情報及び操作子に対するペダルの効果の有無を示す情報を表示部25に出力して表示させることとしてもよい。この場合、電子楽器2は、内部に情報処理装置1を備えているか、或いは情報処理装置1の機能を備えていればよく、情報のやり取りの際に通信部15と通信部26との間での無線通信は不要となり、有線による情報のやり取りをすればよい。また、情報処理装置1及び電子楽器2の一方の制御部からの指示によって、情報処理装置1及び電子楽器2以外の表示機器に、画像データを出力して表示させてもよい。
【0161】
また、上記実施形態では、電子楽器2がステップS8、ステップS12及びステップ17を実行したが、これらのステップを実行する代わりに、電子楽器2が情報処理装置1に、ステップS6、ステップS10、ステップ15及びステップS19におけるフラグ情報、ステップS7、ステップS11及びステップS16での押鍵キーがあるかないかの情報を通知してもよい。この場合、情報処理装置1の制御部11が、通知された情報及びステップS24でのペダル踏み込み量の情報を組み合わせることによって、ステップS8、ステップS12及、ステップS17及びステップS19でのペダルの効果あり或いは効果なしを判断し、この判断に基づいて鍵盤画像142における押鍵/離鍵表示領域142aでのマークあり表示またはマークなし表示と、ペダル効果表示領域142bでのマークあり表示またはマークなし表示と、インジケータ143の各ペダルのインジケータ143a~143cでの表示と、を制御してもよい。
【0162】
また、例えば、上記実施形態においては、電子楽器2が鍵盤楽器である場合を例にとり説明したが、エレキギター、MIDIバイオリン等他の電子楽器としてもよい。
【0163】
また、上記実施形態では、電子楽器2が備えるペダルの数が3つである場合を例にとり説明したが、ペダルの数は一以上であれば特に限定されない。
【0164】
また、上記実施形態では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、ハードディスク、SSDや、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
【0165】
その他、演奏操作表示システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0166】
以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載に基づいて定められる。更に、特許請求の範囲の記載から本発明の本質とは関係のない変更を加えた均等な範囲も本発明の技術的範囲に含む。
【符号の説明】
【0167】
100 演奏操作表示システム
1 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
121 ペダル操作学習アプリ
13 入力部
14 表示部
15 通信部
16 出力部
17 バス
2 電子楽器
21 制御部
22 記憶部
221 演奏情報通知アプリ
23 鍵盤
24 入力部
25 表示部
26 通信部
27 出力部
28 ペダル部
281 ダンパーペダル
282 ソステヌートペダル
283 ソフトペダル
29 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19