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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147076
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】電気装置
(51)【国際特許分類】
   H01G 2/02 20060101AFI20241008BHJP
   H01G 4/228 20060101ALI20241008BHJP
   H01G 4/38 20060101ALI20241008BHJP
   H05K 3/36 20060101ALN20241008BHJP
【FI】
H01G2/02 101E
H01G4/228 S
H01G4/38 A
H01G4/228 J
H05K3/36 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059850
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196140
【弁理士】
【氏名又は名称】岩垂 裕司
(72)【発明者】
【氏名】齋地 正義
【テーマコード(参考)】
5E082
5E344
【Fターム(参考)】
5E082CC07
5E082CC13
5E344CD18
5E344EE06
(57)【要約】
【課題】コンデンサユニットのバスバーに接続する配線の端子間の絶縁距離を確保し、配線の接続作業の負担を軽減する。
【解決手段】コントローラ1は、モータドライバ7の電力配線に接続される主回路コンデンサ6を備える。主回路コンデンサ6は、複数のコンデンサ60を平行に延びる2本のバスバーにより接続する。2本のバスバーは、コンデンサ60の第1端子61が接続される第1孔12がX方向に複数並んで設けられている第1バスバー11と、コンデンサ60の第2端子62が接続される第2孔22がX方向に複数並んで設けられている第2バスバー21と、を備える。第1バスバー11は、正極配線71が接続される第1バスバー本体部14と、第1バスバー本体部14における第2バスバー21の側の端縁から突出する複数の第1突出部15と、を備えており、第1突出部15に第1孔12が設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに交差する3方向を第1方向、第2方向、第3方向とするとき、
第1端子および第2端子が配置される端面を第1方向の一方側へ向けて第2方向に並ぶ複数のコンデンサと、前記コンデンサに前記第1方向の一方側から対向する位置で前記第2方向に平行に延びる2本のバスバーと、前記バスバーを介して前記複数のコンデンサが接続される電気回路と、を有し、
前記2本のバスバーは、前記第1端子が接続される第1孔が前記第2方向に複数並んで設けられている第1バスバーと、前記第2端子が接続される第2孔が前記第2方向に複数並んで設けられている第2バスバーと、を備え、
前記第1バスバーは、第1配線が接続される第1バスバー本体部と、前記第1バスバー本体部における前記第2バスバーの側の端縁から突出する複数の第1突出部と、を備え、
前記第1突出部に前記第1孔が設けられていることを特徴とする電気装置。
【請求項2】
前記第1突出部は、前記第1バスバー本体部から前記第2バスバーの側へ前記第3方向に延びており、前記第1バスバー本体部と同一面内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の電気装置。
【請求項3】
前記第1突出部は、前記第1バスバー本体部から前記コンデンサの側に屈曲して前記第1方向の他方側へ延びる屈曲部と、前記屈曲部の先端から前記第2バスバーの側に屈曲して前記第3方向に延びる先端部と、を備え、
前記先端部に前記第1孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気装置。
【請求項4】
前記第1バスバー本体部には、前記第1配線の端部に設けられた丸端子がねじによって接続される第1配線接続孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気装置。
【請求項5】
前記第2バスバーは、第2配線が接続される第2バスバー本体部と、前記第2バスバー本体部における前記第1バスバーの側の端縁から突出する複数の第2突出部と、を備え、
前記第2突出部に前記第2孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気装置。
【請求項6】
前記第1突出部は、前記第1バスバー本体部から前記第2バスバーの側へ前記第3方向に延びており、前記第1バスバー本体部と同一面内に配置され、
前記第2突出部は、前記第2バスバー本体部から前記第1バスバーの側へ前記第3方向に延びており、前記第2バスバー本体部と同一面内に配置されることを特徴とする請求項5に記載の電気装置。
【請求項7】
前記第2バスバー本体部には、前記第2配線の端部に設けられた丸端子がねじによって接続される第2配線接続孔が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の電気装置。
【請求項8】
前記第1端子と前記第2端子のうちの一方と前記バスバーとの間に前記第1方向に延びるスペーサが介在することを特徴とする請求項1に記載の電気装置。
【請求項9】
モータに駆動電流を供給するモータドライバと、前記モータドライバに電力を供給する主回路基板と、を有し、
前記コンデンサは、前記バスバーを介して前記主回路基板および前記モータドライバに接続されることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の電気装置。
【請求項10】
前記第1端子および前記第2端子が配置される端面を前記第1方向の一方側へ向けた追加コンデンサと、
前記追加コンデンサの前記第1端子と前記第1バスバーとを接続する第1分岐配線と、
前記追加コンデンサの前記第2端子と前記第2バスバーとを接続する第2分岐配線と、を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電気装置。
【請求項11】
前記追加コンデンサは、前記第2方向に一列に並ぶ前記複数のコンデンサに対して前記第3方向で隣り合う位置に配置されることを特徴とする請求項10に記載の電気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、並列に接続した複数のコンデンサを備える電気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ロボットなどのモータを制御するコントローラが記載される。特許文献1のコントローラは、モータに駆動電流を供給するモータドライバ(駆動回路基板)、モータドライバに電力を供給する主回路基板(駆動電源回路基板)、交流電源に接続される電源ユニット、制御基板等を備える。モータドライバに電力を供給する電力配線には、複数の主回路コンデンサが並列に接続される。
【0003】
複数のコンデンサを並列接続して用いるコントローラなどの電気装置では、コンデンサを1列に配列して、2本のバスバーによってコンデンサを並列接続する構造が採用される。特許文献2には、この種の構造を備えた電気装置(誘導加熱用電気装置)が記載される。特許文献2では、コンデンサの上端面に2つの端子が配置され、各端子は、コンデンサの端面に沿って平行に延びる2本のバスバーに設けられた穴にねじによって接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2023-28307号公報
【特許文献2】特開2017-4593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンデンサを回路に接続するための配線をバスバーに接続する際、一般的には、配線の端部に設けられた丸端子をねじによってバスバーの穴に接続する。しかしながら、電流容量の大きい配線を用いる場合、丸端子のサイズが大きいため、正極側のバスバーに接続する丸端子と、負極側のバスバーに接続する丸端子との間に適正な絶縁距離を保てないおそれがある。2本のバスバーの間隔は、コンデンサにおける端子の間隔によって決まるため、従来は、配線を接続する作業者が丸端子を斜めにして接続することにより絶縁距離を確保していた。しかしながら、このような方法では、作業者が絶縁距離の確認作業を行わなければならないため、配線作業の負担が大きいという問題がある。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、バスバーにより並列に接続した複数のコンデンサを備える電気装置において、バスバーに接続される配線の絶縁距離を確保しやすく、バスバーに配線を接続する際の作業負荷が少ない構造を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の電気装置は、互いに交差する3方向を第1方向、第2方向、第3方向とするとき、第1端子および第2端子が配置される端面を第1方向の一方側へ向けて第2方向に並ぶ複数のコンデンサと、前記コンデンサに前記第1方向の一方側から対向する位置で前記第2方向に平行に延びる2本のバスバーと、前記バスバーを介して前記複数のコンデンサが接続される電気回路と、を有し、前記2本のバスバーは、前記第1端子が接続される第1孔が前記第2方向に複数並んで設けられている第1バスバーと、前記第2端子が接続される第2孔が前記第2方向に複数並んで設けられている第2バスバーと、を備え、前記第1バスバーは、第1配線が接続される第1バスバー本体部と、前記第1バスバー本体部における前記第2バスバーの側の端縁から突出する複数の第1突出部と、を備え、前記第1突出部に前記第1孔が設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、1列に並ぶ複数のコンデンサを接続する2本のバスバーのうちの1本(第1バスバー)の形状は、電気回路との接続用の第1配線が接続される第1バスバー本体部にはコンデンサの第1端子を接続する孔を設けず、第2バスバーの側に突出する第1突出部を設けて第1端子を接続する形状である。このようにすると、第1バスバーと第2バスバーにそれぞれ配線を接続する際、2本の配線の端子間隔を第1突出部の突出長さの分、大きくすることができる。従って、2本の配線の端子間の絶縁距離を容易に確保することができる。従来は、絶縁距離を確保するために、配線の端子の向きを調節して、絶縁距離を確保できているか確認しながら配線の接続作業を行っていたが、本発明によれは、端子の向きの調節を行わなくても絶縁距離を確保できるように構成できる。従って、配線作業の作業負荷を低減させることができる。
【0009】
本発明において、前記第1突出部は、前記第1バスバー本体部から前記第2バスバーの側へ前記第3方向に延びており、前記第1バスバー本体部と同一面内に配置されることが好ましい。このようにすると、第1バスバーを製造する際、折り曲げ加工を行う必要がないので、部品コストの上昇を抑制できる。
【0010】
本発明において、前記第1突出部は、前記第1バスバー本体部から前記コンデンサの側に屈曲して前記第1方向の他方側へ延びる屈曲部と、前記屈曲部の先端から前記第2バスバーの側に屈曲して前記第3方向に延びる先端部と、を備え、前記先端部に前記第1孔が設けられていることが好ましい。このようにすると、屈曲部の長さの分、第1バスバー本体部と第2バスバーとを、第1方向(コンデンサの高さ方向)で異なる位置に配置できる。従って、第1バスバーと第2バスバーにそれぞれ配線を接続する際、2本の配線の端子間隔を大きくすることができ、端子間の絶縁距離を容易に確保できる。また、2本の配線を第1方向で異なる位置に引き回すことができるので、配線の自由度が高まる。
【0011】
本発明において、前記第1バスバー本体部には、前記第1配線の端部に設けられた丸端子がねじによって接続される第1配線接続孔が設けられていることが好ましい。このようにすると、大型の丸端子を用いて配線を接続する場合でも、丸端子の端子間隔を確保できるので、第1バスバーに接続される配線と第2バスバーに接続される配線の短絡を回避することができる。
【0012】
本発明において、前記第2バスバーは、第2配線が接続される第2バスバー本体部と、前記第2バスバー本体部における前記第1バスバーの側の端縁から突出する複数の第2突出部と、を備え、前記第2突出部に前記第2孔が設けられていることが好ましい。このようにすると、第1バスバーと第2バスバーにそれぞれ配線を接続する際、2本の配線の端子間隔を、第1突出部と第2突出部の合計長さの分だけ、大きくすることができる。従って、絶縁距離を容易に確保することができ、配線作業の作業負荷を低減させることができる。
【0013】
本発明において、前記第1突出部は、前記第1バスバー本体部から前記第2バスバーの側へ前記第3方向に延びており、前記第1バスバー本体部と同一面内に配置され、前記第2突出部は、前記第2バスバー本体部から前記第1バスバーの側へ前記第3方向に延びており、前記第2バスバー本体部と同一面内に配置されることが好ましい。このようにすると、第1バスバーおよび第2バスバーを製造する際、折り曲げ加工を行う必要がないので、部品コストの上昇を抑制できる。
【0014】
前記第2バスバー本体部には、前記第2配線の端部に設けられた丸端子がねじによって接続される第2配線接続孔が設けられていることが好ましい。このようにすると、大型の丸端子を用いて配線を接続する場合でも、丸端子の端子間隔を確保できるので、第1バス
バーに接続される配線と第2バスバーに接続される配線の短絡を回避することができる。
【0015】
本発明において、前記第1端子と前記第2端子のうちの一方と前記バスバーとの間に前記第1方向に延びるスペーサが介在することが好ましい。このようにすると、スペーサの高さ(第1方向の長さ)の分、第1バスバーと第2バスバーとを、第1方向(コンデンサの高さ方向)で異なる位置に配置できる。従って、第1バスバーと第2バスバーにそれぞれ配線を接続する際、2本の配線の端子間隔を大きくすることができ、端子間の絶縁距離を容易に確保できる。また、2本の配線を第1方向で異なる位置に引き回すことができるので、配線の自由度が高まる。
【0016】
本発明において、モータに駆動電流を供給するモータドライバと、前記モータドライバに電力を供給する主回路基板と、を有し、前記コンデンサは、前記バスバーを介して前記主回路基板および前記モータドライバに接続されることが好ましい。このようにすると、モータをサーボ制御するコントローラなどの電気装置において、コンデンサに配線を接続する際の端子間の絶縁距離を確保しやすくして、配線作業の作業負荷を低減させることができる。
【0017】
本発明において、前記第1端子および前記第2端子が配置される端面を前記第1方向の一方側へ向けた追加コンデンサと、前記追加コンデンサの前記第1端子と前記第1バスバーとを接続する第1分岐配線と、前記追加コンデンサの前記第2端子と前記第2バスバーとを接続する第2分岐配線と、を有することが好ましい。このようにすると、第1分岐配線および第2分岐配線を介してバスバーに接続されるコンデンサ(追加コンデンサ)は、他のコンデンサのように第2方向に一列に並べる必要がない。従って、コンデンサの配置の自由度を高めることができる。
【0018】
例えば、前記追加コンデンサは、前記第2方向に一列に並ぶ前記複数のコンデンサに対して前記第3方向で隣り合う位置に配置されることが好ましい。このようにすると、追加コンデンサを含めた全てのコンデンサを第2方向に一列に並べるスペースを確保できない場合であっても、全てのコンデンサを並列に接続することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、第1バスバーと第2バスバーにそれぞれ配線を接続する際、2本の配線の端子間隔を第1突出部の突出長さの分、大きくすることができる。従って、2本の配線の端子間の絶縁距離を容易に確保することができる。従来は、絶縁距離を確保するために、配線の端子の向きを調節して、絶縁距離を確保できているか確認しながら配線の接続作業を行っていたが、本発明によれは、端子の向きの調節を行わなくても絶縁距離を確保できるように構成できる。従って、配線作業の作業負荷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】コントローラの主要部を模式的に示す説明図である。
図2】実施形態1の主回路コンデンサの斜視図である。
図3図2の主回路コンデンサの平面図および側面図である。
図4】実施形態2の主回路コンデンサの斜視図である。
図5図4の主回路コンデンサの平面図および側面図である。
図6】実施形態3の主回路コンデンサの斜視図である。
図7図6の主回路コンデンサの平面図および側面図である。
図8】実施形態4の主回路コンデンサの斜視図である。
図9図8の主回路コンデンサの平面図および側面図である。
図10】実施形態5の主回路コンデンサの斜視図である。
図11図10の主回路コンデンサの平面図および側面図である。
図12】実施形態6の主回路コンデンサの斜視図である。
図13図12の主回路コンデンサの平面図および側面図である。
図14】実施形態7の主回路コンデンサに用いられるコンデンサユニットの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した電気装置の実施形態であるコントローラ1を説明する。コントローラ1は、モータなどのアクチュエータを備えるロボット(マニピュレータ)に電力を供給する装置である。
【0022】
(コントローラ)
図1は、コントローラ1の主要部を模式的に示す説明図である。図1に示すように、コントローラ1は、直方体状の筐体2を備える。筐体2の内側には、交流電源に接続される電源入力部3、電源回路ユニット4、主回路基板5、主回路コンデンサ6、モータドライバ7、制御基板(図示せず)、通信基板(図示せず)、ファン8などが配置される。コントローラ1は、ブレーカ、ノイズフィルタなどが設けられた電源入力部3から出力される交流電流を電源回路ユニット4に供給し、5Vおよび24Vの直流電流を生成して主回路基板5に供給する。モータドライバ7は、主回路基板5と主回路コンデンサ6からの電力供給によりロボットのモータ(アクチュエータ)を制御するための駆動電流を生成し、筐体2に配置される動力コネクタ9を介してロボットに駆動電流を供給する。
【0023】
本形態では、主回路コンデンサ6として、複数のコンデンサを並列接続したユニットを用いる。主回路コンデンサ6は、主回路基板5からモータドライバ7に制御用の直流電流を供給する電力配線に並列接続され、駆動用の直流電流を供給する。コントローラ1は、主回路コンデンサ6が接続される電気回路として、モータドライバ7に設けられたモータ駆動回路を備える。
【0024】
[実施形態1]
(主回路コンデンサ)
図2は、実施形態1の主回路コンデンサ6の斜視図である。図3は、図2の主回路コンデンサ6の平面図および側面図である。図3(a)は平面図であり、図3(b)はY方向から見た側面図であり、図3(c)はX方向から見た側面図である。本明細書において、XYZの3方向は互いに直交する方向である。Z方向は、第1方向である。X方向は、第2方向である。Y方向は、第3方向である。X方向の一方側をX1方向とし、X方向の他方側をX2方向とする。Y方向の一方側をY1方向とし、Y方向の他方側をY2方向とする。Z方向の一方側をZ1方向とし、Z方向の他方側をZ2方向とする。Z方向はコンデンサ60の高さ方向である。
【0025】
図2図3に示すように、主回路コンデンサ6は、2組のコンデンサユニット10を備える。各コンデンサユニット10は、板金製の固定部材30に載置された複数のコンデンサ60を第1バスバー11と第2バスバー21によって並列に接続したユニットである。2組のコンデンサユニット10は、第1バスバー11同士が導電性の連結部材31を介して連結されるとともに、第2バスバー21同士が導電性の連結部材31を介して連結されている。従って、全てのコンデンサ60は並列に接続されている。
【0026】
コンデンサユニット10は、X方向に1列に並ぶ4個のコンデンサ60を備える。図3(c)に示すように、各コンデンサ60のZ1方向の端面からは、第1端子61および第2端子62が突出する。第1端子61は正極端子であり、第2端子62は負極端子である。4個のコンデンサ60は、第1端子61がX方向に一列に並ぶとともに、第2端子62がX方向に一列に並ぶように向きが揃えられている。従って、各コンデンサ60のZ1方
向の端面において、第1端子61と第2端子はY方向に並ぶ。
【0027】
第1バスバー11と第2バスバー21は、コンデンサ60の端面にZ1方向から重なる位置で、X方向に平行に延びている。第1バスバー11には、4個のコンデンサ60の配置間隔と同じ間隔で、複数の第1孔12が形成されている。各コンデンサ60に設けられた第1端子61は、導電性のねじ63によって第1孔12にねじ止めされている。同様に、第2バスバー21には、4個のコンデンサ60の配置間隔と同じ間隔で、複数の第2孔22が形成されている。各コンデンサ60に設けられた第2端子62は、導電性のねじ63によって第2孔22にねじ止めされている。
【0028】
第1バスバー11と第2バスバー21には、モータドライバ7側の電力配線である正極配線71と負極配線72が接続される。本形態では、各コンデンサユニット10に対して、正極配線71と負極配線72の組が2組ずつ接続される。正極配線71は、第1配線である。負極配線72は、第2配線である。
【0029】
第1バスバー11は、各正極配線71との接続位置に第1配線接続孔13が設けられており、正極配線71の端部に設けられた丸端子33Pが導電性のねじ34によって第1配線接続孔13にねじ止めされる。同様に、第2バスバー21は、各負極配線72との接続位置に第2配線接続孔23が設けられている。負極配線72の端部には、正極配線71と同様に丸端子33Nが設けられている。負極配線72の丸端子33Nは、導電性のねじ34によって第2配線接続孔23にねじ止めされる。
【0030】
(バスバー形状)
図2図3(a)に示すように、第1バスバー11は、X方向に直線状に延びる第1バスバー本体部14と、第1バスバー本体部14のY2側の端縁(すなわち、第2バスバー21の側の端縁)から突出する4箇所の第1突出部15を備える。4箇所の第1突出部15の配置間隔は、4個のコンデンサ60の配置間隔と一致する。第1バスバー11では、第1バスバー本体部14に第1配線接続孔13が形成され、第1突出部15に第1孔12が形成されている。
【0031】
第2バスバー21は、第1バスバー11と同一形状である。第2バスバー21は、X方向に直線状に延びる第2バスバー本体部24と、第2バスバー本体部24のY1側の端縁(すなわち、第1バスバー11の側の端縁)から突出する4箇所の第2突出部25を備える。4箇所の第2突出部25の配置間隔は、4個のコンデンサ60の配置間隔と一致する。第2バスバー21では、第2バスバー本体部24に第2配線接続孔23が形成され、第2突出部25の先端に第2孔22が形成されている。2つのコンデンサユニット10を連結する連結部材31は、第1バスバー本体部14同士および第2バスバー本体部24同士を連結する。
【0032】
(実施形態1の主な作用効果)
以上のように、本形態のコントローラ1は、ロボットのモータに駆動電流を供給するモータ駆動回路が設けられたモータドライバ7と、モータドライバ7に電力を供給する主回路基板5を備えており、モータドライバ7の電力配線に主回路コンデンサ6が接続される。主回路コンデンサ6は、複数のコンデンサ60を並列に接続したコンデンサユニット10を2組備える。各コンデンサユニット10は、第1端子61および第2端子62が配置される端面をZ1方向へ向けてX方向に並ぶ複数のコンデンサ60と、コンデンサ60にZ1方向から対向する位置でX方向に平行に延びる2本のバスバーを備える。2本のバスバーは、第1端子61が接続される第1孔12がX方向に複数並んで設けられている第1バスバー11と、第2端子62が接続される第2孔22がX方向に複数並んで設けられている第2バスバー21と、を備える。第1バスバー11は、正極配線71が接続される第
1バスバー本体部14と、第1バスバー本体部14における第2バスバー21の側の端縁から突出する複数の第1突出部15と、を備えており、第1突出部15に第1孔12が設けられている。
【0033】
さらに、本形態では、第2バスバー21が第1バスバー11と同一形状である。すなわち、第2バスバー21は、負極配線72が接続される第2バスバー本体部24と、第2バスバー本体部24のY1側の端縁(第1バスバー11の側の端縁)から突出する複数の第2突出部25と、を備えており、第2突出部25には、第2孔22が設けられている。
【0034】
このように、本形態ではコンデンサユニット10の第1バスバー11および第2バスバー21の形状が単純な直線状ではなく、コンデンサ60の端子が接続される突出部を備えている。従って、第1バスバー11に正極配線71を接続し、第2バスバー21に負極配線72を接続する際、2本の配線の端子間隔H1(正極配線71の丸端子33Pと、負極配線72の丸端子33Nの端子間隔)を、第1突出部15および第2突出部25の突出長さの合計長さの分、コンデンサ60の端子間隔H0(第1端子61と第2端子62との間隔)よりも大きくすることができる(図3(c)参照)。
【0035】
従って、丸端子33P、33N間の絶縁距離を確保しやすいので、丸端子33P、33Nを接続する作業の際、丸端子33P、33Nの向きを調節して、絶縁距離を確保できているか確認しながら作業を行う必要がない。よってバスバーに配線を接続する作業の作業負荷を低減させることができる。モータドライバ7への電力配線として、電流容量の大きい配線を用いる場合、丸端子33P、33Nのサイズが大きくなるが、そのような場合でも、絶縁距離を確保しやすい。
【0036】
本形態では、第1突出部15は、第1バスバー11のY2側の端縁から第2バスバー21の側へY2方向に延びており、第1バスバー本体部14と同一面内に配置される。同様に、第2突出部25は、第2バスバー21のY1側の端縁から第1バスバー11の側へY1方向に延びており、第2バスバー本体部24と同一面内に配置される。従って、第1バスバー11および第2バスバー21を製造する際、折り曲げ加工を行う必要がないので、部品コストの上昇を抑制できる。
【0037】
[実施形態2]
図4は、実施形態2の主回路コンデンサ6Aの斜視図である。図5は、図4の主回路コンデンサ6Aの平面図および側面図である。図5(a)は平面図であり、図5(b)はY方向から見た側面図であり、図5(c)はX方向から見た側面図である。実施形態2の主回路コンデンサ6Aは、各コンデンサユニット10Aのバスバー形状が実施形態1と異なる。以下、実施形態1と同一の部分は同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
図4図5(a)に示すように、実施形態2では、第1端子61に接続される第1バスバー11Aは、X方向に直線状に延びる第1バスバー本体部14と、第1バスバー本体部14のY2側の端縁(すなわち、第2バスバー21の側の端縁)から突出する4箇所の第1突出部15Aを備える。第1突出部15Aは、実施形態1の第1突出部15よりも突出長さが長い。一方、第2バスバー21Aは、突出部を備えておらず、第2バスバー本体部24のみからなる。第2孔22は第2バスバー本体部24に形成される。
【0039】
(実施形態2の主な作用効果)
実施形態2は、2本のバスバーのうちの1本だけが突出部を備える構成であるが、実施形態1と同様に、第1バスバー11Aに接続される丸端子33Pと、第2バスバー21Aに接続される丸端子33Nの端子間隔H1を、コンデンサ60の端子間隔H0よりも大きくすることができる。従って、実施形態1と同様に、丸端子33P、33N間の絶縁距離
を容易に確保することができ、バスバーに配線を接続する作業の作業負荷を低減させることができる。
【0040】
[実施形態3]
図6は、実施形態3の主回路コンデンサ6Bの斜視図である。図7は、図6の主回路コンデンサ6Bの平面図および側面図である。図7(a)は平面図であり、図7(b)はY方向から見た側面図であり、図7(c)はX方向から見た側面図である。実施形態3の主回路コンデンサ6Bは、各コンデンサユニット10Bが実施形態2の第1バスバー11Aおよび第2バスバー21Aと同一形状の2本のバスバーを備えており、さらに、第2バスバー21Aと第2端子62との間にスペーサ35を追加したものである。実施形態3では、第2端子62は、第2端子62と第2バスバー21Aとの間に介在するスペーサ35を貫通する長さのねじ63Aを用いて第2孔22にねじ止めされる。
【0041】
(実施形態3の主な作用効果)
実施形態3では、スペーサ35の高さ(Z方向の長さ)の分、第1バスバー11Aと第2バスバー21Aとを、Z方向(コンデンサ60の高さ方向)で異なる位置に配置できる。従って、第1バスバー11Aに接続される丸端子33Pと、第2バスバー21Aに接続される丸端子33NのY方向の端子間隔H1が実施形態2と同様にコンデンサ60の端子間隔H0よりも大きいのに加えて、丸端子33P、33NがZ方向に離れているので、実施形態2よりもさらに、丸端子33P、33N間の絶縁距離を容易に確保することができる。
【0042】
また、実施形態3では、第1バスバー11Aと第2バスバー21AがZ方向で異なる位置に配置されるので、正極配線71と負極配線72をZ方向で異なる位置に引き回すことができる。よって、配線の自由度が高まるとともに、バスバーに配線を接続する作業の作業負荷を低減させることができる。
【0043】
[実施形態4]
図8は、実施形態4の主回路コンデンサ6C斜視図である。図9は、図8の主回路コンデンサ6Cの平面図および側面図である。図9(a)は平面図であり、図9(b)はY方向から見た側面図であり、図9(c)はX方向から見た側面図である。実施形態4の主回路コンデンサ6Cは、各コンデンサユニット10Cが実施形態2の第1バスバー11Aおよび第2バスバー21Aと同一形状の2本のバスバーを備えており、さらに、第1バスバー11Aと第1端子61との間にスペーサ35を追加したものである。実施形態4では、第1端子61は、第1端子61と第1バスバー11の第1突出部15Aとの間に介在するスペーサ35を貫通する長さのねじ63Aを用いて第1孔12にねじ止めされる。
【0044】
(実施形態4の主な作用効果)
実施形態4では、実施形態3と同様の作用効果を得られる。すなわち、スペーサ35の高さ(Z方向の長さ)の分、第1バスバー11Aと第2バスバー21Aとを、Z方向で異なる位置に配置できる。従って、第1バスバー11Aに接続される丸端子33Pと、第2バスバー21Aに接続される丸端子33NのY方向の端子間隔H1が実施形態2と同様にコンデンサ60の端子間隔H0よりも大きいのに加えて、丸端子33P、33NがZ方向に離れているので、実施形態2よりもさらに、丸端子33P、33N間の絶縁距離を容易に確保することができる。
【0045】
また、実施形態4では、第1バスバー11Aと第2バスバー21AがZ方向で異なる位置に配置されるので、正極配線71と負極配線72をZ方向で異なる位置に引き回すことができる。よって、配線の自由度が高まるとともに、バスバーに配線を接続する作業の作業負荷を低減させることができる。
【0046】
[実施形態5]
図10は、実施形態5の主回路コンデンサ6Dの斜視図である。図11は、図10の主回路コンデンサ6Dの平面図および側面図である。図10(a)は平面図であり、図10(b)はY方向から見た側面図であり、図10(c)はX方向から見た側面図である。実施形態5の主回路コンデンサ6Dは、各コンデンサユニット10Dが実施形態1の第1バスバー11および第2バスバー21と同一形状の2本のバスバーを備えており、さらに、第1バスバー11と第1端子61との間にスペーサ35を追加したものである。実施形態4では、第1端子61は、第1端子61と第1バスバー11の第1突出部15との間に介在するスペーサ35を貫通する長さのねじ63Aを用いて第1孔12にねじ止めされる。
【0047】
(実施形態5の主な作用効果)
実施形態5では、実施形態3、4と同様の作用効果を得られる。すなわち、スペーサ35の高さ(Z方向の長さ)の分、第1バスバー11と第2バスバー21とを、Z方向で異なる位置に配置できる。従って、第1バスバー11に接続される丸端子33Pと、第2バスバー21に接続される丸端子33Nは、Y方向の端子間隔H1が実施形態1と同様にコンデンサ60の端子間隔H0よりも大きいのに加えて、丸端子33P、33NがZ方向に離れているので、実施形態1よりもさらに、丸端子33P、33N間の絶縁距離を容易に確保することができる。
【0048】
また、実施形態5では、第1バスバー11と第2バスバー21がZ方向で異なる位置に配置されるので、正極配線71と負極配線72をZ方向で異なる位置に引き回すことができる。よって、配線の自由度が高まるとともに、バスバーに配線を接続する作業の作業負荷を低減させることができる。
【0049】
[実施形態6]
図12は、実施形態6の主回路コンデンサ6Eの斜視図である。図13は、図12の主回路コンデンサ6Eの平面図および側面図である。図12(a)は平面図であり、図12(b)はY方向から見た側面図であり、図12(c)はX方向から見た側面図である。実施形態6の主回路コンデンサ6Eは、各コンデンサユニット10Eが第1バスバー11Eと第2バスバー21Aを備える。第2バスバー21Aは、突出部を備えておらず、第2バスバー本体部24のみからなる。第2孔22は第2バスバー本体部24に形成されている。
【0050】
実施形態6の第1バスバー11Eは、X方向に直線状に延びる第1バスバー本体部14と、第1バスバー本体部14のY2側の端縁(すなわち、第2バスバー21の側の端縁)から突出する4箇所の第1突出部15Eを備える。第1突出部15Eは、第1バスバー本体部14からコンデンサ60の側(Z2方向)に屈曲してZ2方向へ延びる屈曲部16と、屈曲部16の先端から第2バスバー21の側(Y2方向)に屈曲してY2方向に延びる先端部17と、を備えており、第1孔12は、先端部17に形成されている。
【0051】
(実施形態6の主な作用効果)
実施形態5では、実施形態3、4、5と同様に、屈曲部16のZ方向の長さの分、丸端子33Pが接続される第1バスバー本体部14と丸端子33Nが接続される第2バスバー本体部24とを、Z方向で異なる位置に配置できる。また、先端部17のY方向の長さの分、丸端子33Pと丸端子33NとのY方向の端子間隔H1が、コンデンサ60の端子間隔H0よりも大きい。従って、実施形態3、4、5と同様に、丸端子33P、33N間の絶縁距離を容易に確保することができる。
【0052】
また、実施形態6では、丸端子33Pが接続される第1バスバー本体部14と丸端子3
3Nが接続される第2バスバー本体部24がZ方向で異なる位置に配置されるので、正極配線71と負極配線72をZ方向で異なる位置に引き回すことができる。よって、配線の自由度が高まるとともに、バスバーに配線を接続する作業の作業負荷を低減させることができる。
【0053】
[実施形態7]
図14は、実施形態7の主回路コンデンサに用いられるコンデンサユニット10Fの平面図である。実施形態7の主回路コンデンサは、図14に示すコンデンサユニット10Fを含む。例えば、実施形態7の主回路コンデンサは、図14に示すコンデンサユニット10Fを単体で用いるものであってもよいし、図14に示すコンデンサユニット10Fを複数備えるものであってもよい。
【0054】
コンデンサユニット10Fは、板金製の固定部材30Fに載置された複数のコンデンサ60を2本のバスバーおよび2本の配線を用いて並列に接続したユニットである。コンデンサユニット10Fは、X方向に1列に並ぶ3個のコンデンサ60と、これら3個のコンデンサに対してY方向で隣り合う位置に配置される1個のコンデンサ60(以下、追加コンデンサ60Fという)を備える。4個のコンデンサ60は、上記各形態と同様に、Z1方向の端面から突出する第1端子61および第2端子62を備える。
【0055】
X方向に配列された3個のコンデンサ60は、X方向に平行に延びる第1バスバー11Fと第2バスバー21Fによって並列に接続される。第1バスバー11Fと第2バスバー21Fは、第1バスバー本体部14Fおよび第2バスバー本体部24Fの長さが実施形態1の第1バスバー本体部14および第2バスバー本体部24より短いこと、および、第1突出部15および第2突出部25の数が4でなく3であることを除き、実施形態1の第1バスバー11および第2バスバー21と同様に構成されている。なお、バスバー形状は、実施形態2-6の何れかのバスバーと同様の形状であってもよい。
【0056】
コンデンサユニット10Fは、追加コンデンサ60Fの第1端子61を第1バスバー11Fに接続する第1分岐配線18P、および、追加コンデンサ60Fの第2端子62を第2バスバー21Fに接続する第2分岐配線18Nを備える。第1分岐配線18Pおよび第2分岐配線18Nは、一端に設けられた丸端子が導電性のねじ34によってバスバーの孔に接続され、他端に設けられた丸端子が導電性のねじ63によってコンデンサ端子(第1端子61、第2端子62)に接続される。なお、端子の形状は丸端子に限定されない。
【0057】
(実施形態7の主な作用効果)
以上のように、実施形態7の主回路コンデンサは、第1バスバー11Fと第2バスバー21Fによって並列に接続される3個のコンデンサ60に加えて、第1端子61および第2端子62が配置される端面をZ1方向へ向けた追加コンデンサ60Fと、追加コンデンサ60Fの第1端子61と第1バスバー11Fとを接続する第1分岐配線18Pと、追加コンデンサ60Fの第2端子62と第2バスバー21Fとを接続する第2分岐配線18Nと、を有する。モータドライバ7に接続される正極配線71および負極配線72は、上記各形態と同様に第1バスバー本体部14Fおよび第2バスバー本体部24Fに接続される。従って、上記各形態と同様に、丸端子33P、33N間の絶縁距離を容易に確保することができる。
【0058】
実施形態7では、複数のコンデンサ60の一部を可撓性の配線によりバスバーに接続するので、全てのコンデンサ60を一列に並べる必要がない。従って、コンデンサ60の配置の自由度を高めることができる。例えば、4個のコンデンサ60を一列に並べるスペースを確保できない場合でも、全てのコンデンサ60を並列に接続することができる。
【0059】
(他の実施形態)
(1)上記各形態のバスバー形状は、適宜組み合わせることができる。また、各バスバーに設けられた突出部の長さや位置は、適宜変更可能である。さらに、スペーサの位置や長さについても、適宜変更可能である。また、上記各形態は、いずれもバスバー本体部が直線状に延びていて屈曲していないが、バスバー本体部の一部をZ方向に屈曲させた形状として、丸端子が接続される箇所のZ方向の位置を調整してもよい。
【0060】
(2)バスバーに接続される配線の端子は、丸端子に限定されるものではなく、各種の端子形状を採用することができる。
【0061】
(3)上記各形態は、2組のコンデンサユニットをX方向に配列して全てのコンデンサ60が1列に並ぶように配置したものであったが、このような配置に限定されない。例えば、2組のコンデンサユニットをY方向にずらして配置することもできる。あるいは、2組のコンデンサユニットをY方向に並べて配置することもできる。この場合、同極のバスバー同士を接続する部材は、上記各形態の連結部材31、32とは異なる構成とする。例えば、実施形態7の第1分岐配線18Pおよび第2分岐配線18Nと同様の可撓性の配線を用いて同極のバスバー同士を接続してもよい。
【0062】
(4)上記各形態の主回路コンデンサは、2組のコンデンサユニットを備えるものであったが、コンデンサユニットの数は1あるいは3以上であってもよい。また、各コンデンサユニットに含まれるコンデンサ60の数は4に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
【0063】
(5)上記各形態は、モータをサーボ制御するコントローラに本発明を適用したものであるが、本発明は、複数のコンデンサを並列に接続したコンデンサユニットを備える各種の電気装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0064】
1…コントローラ、2…筐体、3…電源入力部、4…電源回路ユニット、5…主回路基板、6、6A、6B、6C、6D、6E…主回路コンデンサ、7…モータドライバ、8…ファン、9…動力コネクタ、10、10A、10C、10D、10E、10F…コンデンサユニット、11、11A、11E、11F…第1バスバー、12…第1孔、13…第1配線接続孔、14、14F…第1バスバー本体部、15、15A、15E…第1突出部、16…屈曲部、17…先端部、18P…第1分岐配線、18N…第2分岐配線、21、21A、21F…第2バスバー、22…第2孔、23…第2配線接続孔、24、24F…第2バスバー本体部、25…第2突出部、30、30F…固定部材、31…連結部材、33P、33N…丸端子、34…ねじ、35…スペーサ、60…コンデンサ、60F…追加コンデンサ、61…第1端子、62…第2端子、63、63A…ねじ、71…正極配線、72…負極配線、H0…コンデンサの端子間隔、H1…丸端子の端子間隔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14