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特開2024-147146端末装置のためのコンピュータプログラム、端末装置、及び、端末装置のための制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147146
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】端末装置のためのコンピュータプログラム、端末装置、及び、端末装置のための制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241008BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20241008BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
H04N1/00 127B
H04N1/00 L
H04N1/00 350
G06F3/0484
G06F3/12 303
G06F3/12 329
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023059973
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秋田 光養
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 寛恭
【テーマコード(参考)】
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB42
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC22
5C062AC42
5C062AC58
5C062AE15
5E555AA08
5E555BA02
5E555BB02
5E555BB10
5E555BC04
5E555CA17
5E555CB20
5E555CC01
5E555DB05
5E555DC13
5E555EA03
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】画像読取装置のユーザの利便性を向上させ得る技術を提供すること。
【解決手段】端末装置は、画像の読取を実行するための1個以上の読取キーを備える画像読取装置から、特定の読取キーが操作されたことを示す操作情報を受信し、特定の読取キーに対応する設定値に従った第1の読取要求を画像読取装置に送信して、画像の読取を画像読取装置に実行させる。端末装置は、ユーザから、画像の読取に関連する特定の設定値の選択操作と、画像の読取の実行操作と、を受け付ける場合に、特定の設定値に従った第2の読取要求を画像読取装置に送信して、画像の読取を画像読取装置に実行させ、利用関連画面を表示する。利用関連画面は、特定の設定値を、1個以上の読取キーのうちのいずれかの読取キーに対応する設定値であって、画像の読取に関連する設定値として利用することに関連する画面である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
画像の読取を実行するための1個以上の読取キーを備える画像読取装置から、前記1個以上の読取キーのうちの特定の読取キーが操作されたことを示す操作情報を受信する受信部と、
前記画像読取装置から前記操作情報が受信される場合に、前記特定の読取キーに対応する設定値に従った第1の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第1の読取要求送信部と、
ユーザから、画像の読取に関連する特定の設定値の選択操作と、画像の読取の実行操作と、を受け付ける受付部と、
前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、前記特定の設定値に従った第2の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第2の読取要求送信部と、
前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、利用関連画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部と、
として機能させ、
前記利用関連画面は、前記特定の設定値を、前記1個以上の読取キーのうちのいずれかの読取キーに対応する設定値であって、画像の読取に関連する前記設定値として利用することに関連する画面である、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記第1の表示制御部は、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値の指定頻度が所定頻度以上である場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させ、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値の指定頻度が前記所定頻度未満である場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させない、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記第1の表示制御部は、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値の指定回数が所定回数以上である場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させ、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値の指定回数が前記所定回数未満である場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させない、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記第1の表示制御部は、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値が前記1個以上の読取キーのうちのいずれかに対応する設定値として登録済みでない場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させ、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値が前記1個以上の読取キーのうちのいずれかに対応する設定値として登録済みである場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させない、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記利用関連画面は、前記特定の設定値を前記1個以上の読取キーのいずれかに対応する設定値として利用するのか否かを前記ユーザに問い合わせるメッセージと、前記特定の設定値を前記1個以上の読取キーのいずれかに対応する設定値として利用するためのオブジェクトと、を含む、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記利用関連画面に含まれる前記オブジェクトが前記ユーザによって選択される場合に、前記特定の設定値と、前記1個以上の読取キーのそれぞれに対応する現在の設定値と、を確認するための確認画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
前記確認画面において、前記ユーザから、前記特定の設定値を前記1個以上の読取キーのうちの対象の読取キーに対応する設定値として利用するための利用操作が受け付けられる場合に、前記特定の設定値を前記対象の読取キーに対応する設定値として登録する第1の登録部と、
として機能させる、請求項5に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記第1の登録部は、
前記確認画面において、前記特定の設定値のうちの全部を前記対象の読取キーに対応する設定値として利用するための操作が前記ユーザによって実行される場合に、前記特定の設定値のうちの全部を前記対象の読取キーに対応する設定値として登録し、
前記確認画面において、前記特定の設定値のうちの一部を前記対象の読取キーに対応する設定値として利用するための操作が前記ユーザによって実行される場合に、前記特定の設定値のうちの前記一部を前記対象の読取キーに対応する設定値として登録する、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記第2の表示制御部は、前記利用関連画面に含まれる前記オブジェクトが前記ユーザによって選択され、かつ、前記1個以上の読取キーのいずれかに対応する設定値が前記ユーザによって指定済みである場合に、前記確認画面を前記表示部に表示させ、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記利用関連画面に含まれる前記オブジェクトが前記ユーザによって選択され、かつ、前記1個以上の読取キーのいずれかに対応する設定値も前記ユーザによって指定済みでない場合に、前記確認画面を前記表示部に表示させることなく、前記特定の設定値を前記特定の読取キーに対応する設定値として登録する第2の登録部として機能させる、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記画像読取装置は、画像の読み取りを実行するための複数個の読取キーを備える、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記画像読取装置は、文字列を表示するための表示部を備えない、請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
端末装置であって、
画像の読取を実行するための1個以上の読取キーを備える画像読取装置から、前記1個以上の読取キーのうちの特定の読取キーが操作されたことを示す操作情報を受信する受信部と、
前記画像読取装置から前記操作情報が受信される場合に、前記特定の読取キーに対応する設定値に従った第1の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第1の読取要求送信部と、
ユーザから、画像の読取に関連する特定の設定値の選択操作と、画像の読取の実行操作と、を受け付ける受付部と、
前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、前記特定の設定値に従った第2の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第2の読取要求送信部と、
前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、利用関連画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部と、
を備え、
前記利用関連画面は、前記特定の設定値を、前記1個以上の読取キーのうちのいずれかの読取キーに対応する設定値であって、画像の読取に関連する前記設定値として利用することに関連する画面である、端末装置。
【請求項12】
端末装置のための制御方法であって、
画像の読取を実行するための1個以上の読取キーを備える画像読取装置から、前記1個以上の読取キーのうちの特定の読取キーが操作されたことを示す操作情報を受信する受信工程と、
前記画像読取装置から前記操作情報が受信される場合に、前記特定の読取キーに対応する設定値に従った第1の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第1の読取要求送信工程と、
ユーザから、画像の読取に関連する特定の設定値の選択操作と、画像の読取の実行操作と、を受け付ける受付工程と、
前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、前記特定の設定値に従った第2の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第2の読取要求送信工程と、
前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、利用関連画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御工程と、
を備え、
前記利用関連画面は、前記特定の設定値を、前記1個以上の読取キーのうちのいずれかの読取キーに対応する設定値であって、画像の読取に関連する前記設定値として利用することに関連する画面である、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、画像読取装置と通信可能な端末装置に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、Multi-Function Peripheral(MFP)とPCとを備えるシステムが開示されている。PCは、MFPにおいて読取開始指示が受け付けられると、MFPからイベント通知を受信し、スキャン要求をMFPに送信する。これにより、いわゆるプッシュスキャンが実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-186672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、画像読取装置のユーザの利便性を向上させ得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、端末装置のためのコンピュータプログラムを開示する。当該コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、画像の読取を実行するための1個以上の読取キーを備える画像読取装置から、前記1個以上の読取キーのうちの特定の読取キーが操作されたことを示す操作情報を受信する受信部と、前記画像読取装置から前記操作情報が受信される場合に、前記特定の読取キーに対応する設定値に従った第1の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第1の読取要求送信部と、ユーザから、画像の読取に関連する特定の設定値の選択操作と、画像の読取の実行操作と、を受け付ける受付部と、前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、前記特定の設定値に従った第2の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第2の読取要求送信部と、前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、利用関連画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部と、として機能させてもよい。前記利用関連画面は、前記特定の設定値を、前記1個以上の読取キーのうちのいずれかの読取キーに対応する設定値であって、画像の読取に関連する前記設定値として利用することに関連する画面であってもよい。
【0006】
上記の構成によると、端末装置は、画像読取装置から操作情報を受信する場合に、第1の読取要求を画像読取装置に送信して、画像の読取を画像読取装置に実行させる。このような画像の読取のことをいわゆるプッシュスキャンと呼ぶことがある。また、端末装置は、ユーザから選択操作と実行操作とを受け付ける場合に、第2の読取要求を画像読取装置に送信して、画像の読取を画像読取装置に実行させる。このような画像の読取のことをいわゆるプルスキャンと呼ぶことがある。そして、端末装置は、ユーザから選択操作と実行操作とを受け付ける場合、即ち、プルスキャンの操作を受け付ける場合に、利用関連画面を表示する。これにより、ユーザは、プルスキャンのための特定の設定値をプッシュスキャンのための設定値として利用することに関連する画面を見ることができる。このために、ユーザの利便性が向上し得る。
【0007】
上記のためのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記録媒体、当該コンピュータプログラムによって実現される端末装置そのもの、及び、端末装置のための制御方法も、新規で有用である。また、端末装置と画像読取装置とを備えるシステムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】プルスキャンワークフロー指定画面とプッシュスキャンワークフロー指定画面の一例を示す。
図3】プッシュスキャン処理のフローチャートを示す。
図4】ケースAのシーケンス図を示す。
図5】ホーム画面とプルスキャンワークフロー選択画面の一例を示す。
図6】プルスキャン処理のフローチャートを示す。
図7】問合画面とプッシュスキャンワークフロー指定画面と完了画面の一例を示す。
図8】ケースBのシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成:図1
図1に示されるように、通信システム2は、Personal Computer(PC)10とスキャナ100とを備える。PC10とスキャナ100とは、Local Area Network(LAN)4に接続されており、LAN4を介して相互に通信可能である。LAN4は、有線LANであってもよいし、無線LANであってもよい。変形例では、PC10とスキャナ100とは、Universal Serial Bus(USB)ケーブルを介して相互に通信可能であってもよい。
【0010】
(PC10の構成)
PC10は、ノートPCであってもよいし、デスクトップPCであってもよいし、タブレットPCであってもよい。PC10は、操作部12と、表示部14と、LANインターフェース20と、制御部30と、を備える。各部12~30は、バス線に接続されている。操作部12は、様々な情報をPC10に入力するためのインターフェースであり、例えば、マウス、キーボードを備える。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイ又はパネルである。パネルは、例えば、タッチパネルであってもよいし、タッチパネルでなくてもよい。パネルは、液晶パネルであってもよいし、有機ELパネルであってもよい。LANインターフェース20は、LAN4に接続されている。
【0011】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム40等に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、ROM、RAM等によって構成される。メモリ34は、OSプログラム40と、スキャンアプリケーション50と、仲介プログラム52と、を記憶する。以下では、OSプログラムのことを「OS」と記載し、アプリケーションのことを「アプリ」と記載する。
【0012】
OS40は、PC10の基本的な動作を制御するためのプログラムである。スキャンアプリ50は、スキャンに関連する様々な画面を表示したり、スキャン要求をスキャナ100に送信して原稿のスキャンをスキャナ100に実行させたりするためのプログラムである。スキャンアプリ50は、スキャナ100のベンダによって提供される。スキャンアプリ50は、例えば、インターネット上のサーバからPC10にダウンロードされる。仲介プログラム52は、スキャナ100から後述のキー選択情報を受信して、当該情報をスキャンアプリ50に供給するプログラムである。本実施例では、仲介プログラム52は、スキャナ100のベンダによって提供され、スキャンアプリ50と共にPC10にダウンロードされる。変形例では、仲介プログラム52は、例えば、OS標準のプログラムであってもよい。
【0013】
(スキャナ100の構成)
スキャナ100は、原稿の読取機能(即ちスキャン機能)を実行可能な周辺装置(例えばPC10の周辺装置)である。スキャナ100は、操作部112と、スキャン実行部116と、LANインターフェース120と、制御部130と、を備える。各部112~130は、バス線に接続されている。
【0014】
操作部112は、様々な情報をスキャナ100に入力するためのインターフェースである。操作部112は、複数個のハードウェアキーを備える。複数個のハードウェアキーは、電源キー150と、Wi-Fiキー152と、3個のプッシュスキャンキー160,162,164と、を備える。電源キー150は、スキャナ100の電源のON及びOFFを切り替えるためのキーである。Wi-Fiキー152は、スキャナ100をアクセスポイントに接続するためのキーである。各プッシュスキャンキー160,162,164は、いわゆるプッシュスキャンを実行するためのキーである。
【0015】
プッシュスキャンでは、ユーザが、PC10においてスキャン実行のための操作を実行することなく、スキャナ100の所定のキーを操作することに応じて、当該操作が実行されたことを示す情報がスキャナ100からPC10に送信される。その後、スキャン要求がPC10からスキャナ100に送信される。これにより、原稿のスキャンがスキャナ100によって実行される。広義のプッシュスキャンでは、スキャンによって得られるスキャンデータの出力先は特に限定されない。例えば、スキャンデータは、スキャナ100からPC10に送信されてもよいし、スキャナ100からデータ保存サーバに送信されてもよいし、スキャナ100から電子メールで送信されてもよいし、スキャナ100内に保存されてもよい。
【0016】
スキャナ100は、いわゆるプルスキャンを実行することもできる。プルスキャンでは、ユーザが、PC10においてスキャン実行のための操作を実行することに応じて、スキャン要求がPC10からスキャナ100に送信される。これにより、原稿のスキャンがスキャナ100によって実行される。広義のプルスキャンも、スキャンによって得られるスキャンデータの出力先は特に限定されない。
【0017】
スキャナ100は、文字列を表示するための表示部(即ちディスプレイ、パネル等)を備えない。従って、ユーザは、例えば、タッチパネルに表示されるスキャン設定値(例えば原稿サイズ、カラー設定、解像度、両面スキャンの有無等)を見ながら、プッシュスキャンのための操作をスキャナ100に実行することができない。
【0018】
スキャン実行部116は、Charge-Coupled Device(CCD)、Contact Image Sensor(CIS)等の読取センサを含むスキャナエンジンを備える。LANインターフェース120は、LAN4に接続されている。
【0019】
制御部130は、CPU132とメモリ134とを備える。CPU132は、メモリ134に格納されているプログラム140に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、ROM、RAM等によって構成される。
【0020】
(プルスキャン及びプッシュスキャンの設定値を指定するための画面:図2図5
図2及び図5を参照して、プルスキャン及びプッシュスキャンの設定値を指定するための画面の内容を説明する。スキャンアプリ50は、スキャンアプリ50を起動する操作を受け付けると、ホーム画面SC4を表示する。図5に示されるように、ホーム画面SC4は、プルスキャンボタン200と、プルスキャンワークフロー設定ボタン202と、プッシュスキャンワークフロー設定ボタン204と、を含む。
【0021】
プルスキャンボタン200は、ユーザがプルスキャンをスキャナ100に実行させるためのボタンである。スキャンアプリ50は、ボタン200の選択を受け付けると、プルスキャンのための設定値を選択するための画面(後述の図5のSC5参照)を表示し、選択済みのスキャン設定値を含むスキャン要求をスキャナ100に送信して、スキャナ100からスキャンデータを受信する。次いで、スキャンアプリ50は、プルスキャンのための保存設定値に従ってスキャンデータを保存する。ここで、保存設定値は、最も広義に解釈されると、PC10内に保存するための値のみならず、外部装置に保存するための値も含む。例えば、保存設定値は、PC10内の或るフォルダのパスを示してもよいし、電子メールの宛先アドレスを示してもよいし、データ保存サーバのURLを示してもよい。本実施例では、スキャン設定値と保存設定値との組み合わせを「ワークフロー」と記載することがある。また、以下では、ワークフローのことを「WF」と省略して記載することがある。
【0022】
図5のプルスキャンWF設定ボタン202は、ユーザがプルスキャンのためのWF(以下では「プルスキャンWF」と記載する)を指定するためのボタンである。スキャンアプリ50は、プルスキャンWF設定ボタン202の選択を受け付けると、図2のプルスキャンWF指定画面SC1を表示する。プルスキャンWF指定画面SC1は、スキャン設定領域60と、保存設定領域64と、OKボタン68と、を含む。スキャン設定領域60、保存設定領域64は、それぞれ、現在のスキャン設定値、現在の保存設定値を示す。これらのスキャン設定値及び保存設定値がまだ指定されていない状態では、スキャン設定領域60、保存設定領域64は、それぞれ、デフォルトのスキャン設定値、デフォルトの保存設定値を示す。
【0023】
スキャン設定領域60は、スキャン設定ボタン62を含む。スキャンアプリ50は、ユーザからスキャン設定ボタン62の選択を受け付けると、スキャン設定値(即ち、原稿サイズ、カラー設定、解像度、及び、両面スキャンの有無)を指定するための別の画面(図示省略)を表示する。これにより、ユーザは、上記の別の画面において、スキャン設定値を新たに指定することができる。この場合、スキャン設定領域60には、ユーザによって新たに指定されたスキャン設定値が表示される。
【0024】
保存設定領域60は、保存設定ボタン66を含む。スキャンアプリ50は、ユーザから保存設定ボタン66の選択を受け付けると、保存設定値を指定するための別の画面(図示省略)を表示する。本実施例では、保存設定値は、「PCへ保存」、「メール添付」、及び、「クラウド保存」のいずれかである。「PCへ保存」が指定される場合には、ユーザは、さらに、ファイル名と、PC10内の保存場所(即ちフォルダのパス)と、ファイル形式と、スキャンデータの保存後にフォルダを開くのか否かを示す値と、を指定することができる。「メール添付」が指定される場合には、ユーザは、さらに、電子メールを送信するためのアプリケーションと、ファイル名と、ファイル形式と、を指定することができる。「クラウド保存」が指定される場合には、ユーザは、さらに、ファイル名と、データ保存サーバ内の保存場所と、ファイル形式と、を指定することができる。ユーザは、上記の別の画面において、保存設定値を新たに指定することができる。この場合、保存設定領域60には、ユーザによって新たに指定された保存設定値が表示される。
【0025】
スキャンアプリ50は、スキャン設定値及び保存設定値の指定を受け付けた後に、OKボタン68の選択を受け付けると、指定済みのスキャン設定値及び指定済みの保存設定値をメモリ34に記憶する。即ち、スキャンアプリ50は、指定済みのプルスキャンWFを登録する。なお、図2では、メモリ34が1個のプルスキャンWFのみを記憶している様子が示されているが、スキャンアプリ50は、複数個のプルスキャンWFを記憶することができる。この場合、スキャンアプリ50は、複数個のプルスキャンWFのそれぞれを識別する識別情報に対応付けて、プルスキャンWFを記憶する。
【0026】
本実施例では、各プルスキャンWFに対応付けて頻度情報が記憶される。頻度情報は、所定期間内に当該WFに従ってプルスキャンが実行された回数である。所定期間として、例えば1日、1週間、1ヵ月等が採用される。新たなプルスキャンWFが記憶される際には、頻度情報としてゼロが記憶される。
【0027】
図5のプッシュスキャンWF設定ボタン204は、ユーザがプッシュスキャンのためのWF(以下では「プッシュスキャンWF」と記載する)を指定するためのボタンである。スキャンアプリ50は、プッシュスキャンWF設定ボタン204の選択を受け付けると、図2のプッシュスキャンWF指定画面SC2を表示する。プッシュスキャンWF指定画面SC2は、3個のプッシュスキャンキー160,162,164に対応する3個のキーボタン70,72,74と、スキャン設定領域80と、保存設定領域84と、OKボタン88と、を含む。
【0028】
3個のキーボタン70,72,74のいずれかが指定されている状態では、指定済みのキーボタンの色は、他の2個のキーボタンとは異なる。図2の例では、キーボタン70の色がキーボタン72,74の色とは異なる。スキャン設定領域80、保存設定領域84は、それぞれ、指定済みのキーボタン70に対応する現在のスキャン設定値、現在の保存設定値を示す。指定済みのキーボタン70に対応するスキャン設定値及び保存設定値がまだ指定されていない状態では、スキャン設定領域80、保存設定領域84は、それぞれ、デフォルトのスキャン設定値、デフォルトの保存設定値を示す。
【0029】
スキャン設定領域80は、スキャン設定ボタン82を含む。プルスキャンWF指定画面SC1の場合と同様に、スキャンアプリ50は、ユーザからスキャン設定ボタンボタン82の選択を受け付けると、スキャン設定値を指定するための別の画面を表示する。これにより、ユーザは、上記の別の画面において、指定済みのキーボタンに対応するスキャン設定値を新たに指定することができる。この場合、スキャン設定領域80には、ユーザによって新たに指定されたスキャン設定値が表示される。
【0030】
保存設定領域84は、保存設定ボタン86を含む。プルスキャンWF指定画面SC1の場合と同様に、スキャンアプリ50は、ユーザから保存設定ボタン86の選択を受け付けると、保存設定値を指定するための別の画面を表示する。ユーザは、上記の別の画面において、指定済みのキーボタンに対応する保存設定値を新たに指定することができる。この場合、保存設定領域84には、ユーザによって新たに指定された保存設定値が表示される。
【0031】
スキャンアプリ50は、スキャン設定値及び保存設定値の指定を受け付けた後に、OKボタン88の選択を受け付けると、指定済みのキーボタン(図2の例では70)を識別するキー識別情報(図2の例では「第1のプッシュスキャンキー」)に対応付けて、指定済みのスキャン設定値及び指定済みの保存設定値をメモリ34に記憶する。即ち、スキャンアプリ50は、指定済みのプッシュスキャンWFを登録する。
【0032】
本実施例では、各プッシュスキャンWFに対応付けて指定フラグが記憶される。指定フラグは、プッシュスキャンWFがユーザによって指定されたことを意味する「ON」と、まだ指定されていないことを意味する「OFF」と、のどちらかの値を示す。上記のように、指定済みのプッシュスキャンWFがメモリ34に記憶される際には、当該プッシュスキャンWFに対応付けられている指定フラグがOFFからONに変更される。
【0033】
(プッシュスキャン処理:図3
図3を参照して、PC10のCPU32が、キー選択情報を受信することに応じて、スキャンアプリ50に従って実行するプッシュスキャン処理について説明する。なお、PC10において、スキャンアプリ50は、OS40を介して、CPU32等のハードウェア及びドライバを制御する。ハードウェア、ドライバ等がOSを介してアプリによって制御されることは、本明細書では適宜省略して説明する。
【0034】
S10では、スキャンアプリ50は、スキャナ100からキー選択情報を受信することを待機する。スキャナ100の複数個のプッシュスキャンキー160,162,164のいずれかが選択されると、スキャナ100は、どのプッシュスキャンキーが選択されたのかを示すキー選択情報をPC10に送信する。この場合、まず、仲介プログラム52は、キー選択情報を受信する。そして、仲介プログラム52は、キー選択情報をスキャンアプリ50に供給する。スキャンアプリ50は、仲介プログラム52からキー選択情報を取得すると、即ち、スキャナ100から仲介プログラム52を介してキー選択情報を受信すると、S10でYESと判断してS20に進む。なお、変形例では、仲介プログラム52が存在しなくてもよく、スキャンアプリ50は、スキャナ100からキー選択情報を直接的に受信してもよい。
【0035】
S20では、スキャンアプリ50は、メモリ34から、キー選択情報によって示される選択キーのキー識別情報に対応付けられている指定フラグを取得する。そして、スキャンアプリ50は、当該指定フラグがONを示すのかOFFを示すのかを判断する。スキャンアプリ50は、当該指定フラグがOFFを示す場合に、S20でYESと判断してS22に進み、当該指定フラグがONを示す場合に、S20でNOと判断してS40に進む。
【0036】
S22では、スキャンアプリ50は、選択キーのキー識別情報に対応付けてデフォルトの設定値が記憶されているのか否かを判断する。スキャンアプリ50は、選択キーのキー識別情報に対応付けて何らかの設定値が記憶されている場合に、S22でYESと判断してS30に進む。スキャンアプリ50は、選択キーのキー識別情報に対応付けて設定値が記憶されていない場合、即ち、設定値が記憶されるべき記憶領域がブランクである場合(図2のメモリ34内の「第2のキー」、「第3のキー」参照)に、S22でNOと判断してS24に進む。
【0037】
S24では、スキャンアプリ50は、能力情報要求をスキャナ100に送信して、スキャナ100から能力情報を受信する。能力情報は、スキャナ100がスキャン可能な全ての原稿サイズ、全てのカラー、及び、全ての解像度を示す。スキャナ100が両面スキャンを実行可能である場合には、能力情報は、さらに、その旨の情報を含む。
【0038】
S26では、スキャンアプリ50は、まず、選択キーのキー識別情報に対応付けて、能力情報に応じたデフォルトのスキャン設定値をメモリ34に記憶する。具体的には、スキャンアプリ50では、デフォルトのスキャン設定値として利用されるべき各値の優先順位が決められている。例えば、原稿サイズであれば、「A4」、「A3」、「B4」、「B5」等の順が決められている。従って、能力情報が原稿サイズ「A4」及び「B5」を示す場合には、スキャンアプリ50は、デフォルトの原稿サイズとして「A4」を決定する。スキャンアプリ50は、他の項目についても同様にデフォルトの値を決定する。また、スキャンアプリ50では、デフォルトの保存設定値(例えば「PCへ保存」)が予め決められている。スキャンアプリ50は、選択キーのキー識別情報に対応付けて、予め決められているデフォルトの保存設定値をメモリ34に記憶する。
【0039】
S40では、スキャンアプリ50は、選択キーのキー識別情報に対応付けられているスキャン設定値を含むスキャン要求をスキャナ100に送信する。S20でNOを経たS40の場合には、登録済みのプッシュスキャンWFのスキャン設定値を含むスキャン要求がスキャナ100に送信される。S22でYES又はS26を経たS40の場合には、デフォルトのスキャン設定値を含むスキャン要求がスキャナ100に送信される。これにより、スキャナ100によって原稿のスキャンが実行され、スキャン要求に含まれるスキャン設定値に従ったスキャンデータが生成される。
【0040】
S42では、スキャンアプリ50は、スキャナ100からスキャンデータを受信する。
【0041】
S44では、スキャンアプリ50は、選択キーのキー識別情報に対応付けられている保存設定値に従って、スキャンデータを保存するための保存処理を実行する。
【0042】
S46では、スキャンアプリ50は、完了画面SC3を表示する。詳しくは後述するが、完了画面SC3は、プッシュスキャンに利用されたスキャン設定値及び保存設定値(即ち選択済みのプッシュスキャンWF)を示す。S46が終了すると、図3の処理が終了する。
【0043】
(ケースA:図4
続いて、図4を参照して、図3の処理によって実現される具体的なケースAを説明する。図4の初期状態では、PC10のメモリ34は、第1のプッシュスキャンキー160のキー識別情報に対応付けて、プッシュスキャンWF及び指定フラグONを記憶しており、第2及び第3のプッシュスキャンキー162,164のそれぞれのキー識別情報に対応付けて、プッシュスキャンWFを記憶しておらず、指定フラグOFFを記憶している。
【0044】
スキャナ100は、T10において、ユーザから第1のプッシュスキャンキー160の選択を受け付けると、T12において、第1のプッシュスキャンキー160のキー識別情報を含むキー選択情報をPC10に送信する。
【0045】
PC10の仲介プログラム52は、T12において、スキャナ100からキー選択情報を受信すると、キー選択情報をスキャンアプリ50に供給する。即ち、PC10のスキャンアプリ50は、スキャナ100から仲介プログラム52を介してキー選択情報を受信する(図3のS10でYES)。
【0046】
スキャンアプリ50は、第1のプッシュスキャンキー160のキー識別情報に対応付けられている指定フラグがONを示すと判断し(S20でNO)、T20において、第1のプッシュスキャンキー160のキー識別情報に対応付けて記憶されているスキャン設定値を含むスキャン要求をスキャナ100に送信する(S40)。
【0047】
スキャナ100は、T20において、PC10からスキャン要求を受信すると、T22において、スキャン要求に含まれるスキャン設定値に従って原稿のスキャンを実行する。そして、スキャナ100は、T24において、スキャンデータをPC10に送信する。
【0048】
スキャンアプリ50は、T24において、スキャナ100からスキャンデータを受信すると(S42)、T26において、第1のプッシュスキャンキー160のキー識別情報に対応付けて記憶されている保存設定値に従って保存処理を実行する(S44)。次いで、スキャンアプリ50は、T30において、完了画面SC3を表示する(S46)。完了画面SC3は、第1のプッシュスキャンキー160に対応するスキャンが実行されたことを示すメッセージと、第1のプッシュスキャンキー160に対応するスキャン設定値と、第1のプッシュスキャンキー160に対応する保存設定値と、を含む。これにより、ユーザは、複数個のプッシュスキャンキー160,162,164のうちのどのキーに従ってスキャンが実行されたのかと、当該キーに対応するプッシュスキャンWFの内容と、を知ることができる。
【0049】
(プルスキャンに関連する画面:図5
続いて、図5を参照して、プルスキャンを実行するための画面を説明する。スキャンアプリ50は、ホーム画面SC4に含まれるプルスキャンボタン200の選択を受け付けると、プルスキャンWF選択画面SC5を表示する。プルスキャンWF選択画面SC5は、3個のプルスキャンWFに対応する3個のボタン210,212,214と、スキャン表示領域220と、保存表示領域224と、スキャン実行ボタン228と、を含む。
【0050】
本実施例では、メモリ34が最大で3個のプルスキャンWFを記憶可能であるので、3個のプルスキャンWFに対応する3個のボタン210,212,214が設けられている。3個のボタン210,212,214のいずれかが指定されている状態では、指定済みのボタンの色は、他の2個のボタンとは異なる。図5の例では、ボタン210の色がボタン212,214の色とは異なる。スキャン表示領域220、保存表示領域224は、それぞれ、指定済みのボタン210に対応する現在のスキャン設定値、現在の保存設定値を示す。
【0051】
ユーザは、3個のボタン210,212,214のうちのいずれかを選択した後に、スキャン実行ボタン228を選択する。この場合、スキャンアプリ50は、選択済みのボタンに対応付けられているプルスキャンWF、即ち、スキャン表示領域220及び保存表示領域224に表示されているプルスキャンWFに従って、図6のプルスキャン処理を実行する。
【0052】
(プルスキャン処理:図6
図6を参照して、PC10のCPU32が、プルスキャンWF及びスキャン実行ボタン228の選択を受け付けることに応じて、スキャンアプリ50に従って実行するプルスキャン処理について説明する。
【0053】
S110では、スキャンアプリ50は、プルスキャンWF選択画面SC5において、いずれかのWFが選択された後に、スキャン実行ボタン228が選択されることを監視する。スキャンアプリ50は、スキャン実行ボタン228が選択される場合に、S110と判断してS112に進む。
【0054】
S112では、スキャンアプリ50は、図3のS40~S44と同様の処理を実行する。即ち、スキャンアプリ50は、選択済みのプルスキャンWFのスキャン設定値を含むスキャン要求をスキャナ100に送信し(S40)、スキャナ100からスキャンデータを受信する(S42)。次いで、スキャンアプリ50は、選択済みのプルスキャンWFの保存設定値に従って、スキャンデータを保存するための保存処理を実行する(S44)。
【0055】
S114では、スキャンアプリ50は、選択済みのプルスキャンWFに対応付けられている頻度情報を更新する。具体的には、スキャンアプリ50は、所定期間内にプルスキャンが実行された回数を「1」だけインクリメントする。
【0056】
S120では、スキャンアプリ50は、S114で更新済みの頻度情報が所定頻度以上であるのか否かを判断する。例えば、頻度情報が1日のプルスキャン実行回数である場合には、頻度情報の一例として2回を採用することができる。また、例えば、頻度情報が1週間のプルスキャン実行回数である場合には、頻度情報の一例として10回を採用することができる。なお。これらの回数はあくまで例示であり、他の回数が採用されてもよい。スキャンアプリ50は、更新済みの頻度情報が所定頻度以上である場合に、S120でYESと判断してS122に進み、更新済みの頻度情報が所定頻度未満である場合に、S120でNOと判断して図6の処理を終了する。このように、スキャンアプリ50は、ユーザによって頻繁に利用されているプルスキャンWFが選択される場合には、後述の問合画面SC6を表示することができる(S130参照)。一方、スキャンアプリ50は、ユーザによってあまり利用されていないプルスキャンWFが選択される場合には、問合画面SC6を表示しない。これにより、ユーザが問合画面SC6の表示を煩わしいと感じるのを抑制することができる。
【0057】
S122では、スキャンアプリ50は、選択済みのプルスキャンWFと同じプッシュスキャンWFがメモリ34に登録済みであるのか否かを判断する。スキャンアプリ50は、選択済みのプルスキャンWFと同じプッシュスキャンWFがメモリ34に記憶されている場合に、S122でYESと判断して図6の処理を終了する。選択済みのプルスキャンWFをプッシュスキャンWFとして利用する必要がないからである。スキャンアプリ50は、選択済みのプルスキャンWFと同じプッシュスキャンWFがメモリ34に記憶されていない場合に、S122でNOと判断してS130に進む。
【0058】
S130では、スキャンアプリ50は、問合画面SC6を表示する。図7に示されるように、問合画面SC6は、選択済みのプルスキャンWFをプッシュスキャンWFとして利用するのか否かをユーザに問い合わせるメッセージと、YESボタンと、NOボタンと、を含む。
【0059】
S132では、スキャンアプリ50は、問合画面SC6において、YESボタンが選択されたのか、NOボタンが選択されたのか、を判断する。スキャンアプリ50は、YESボタンが選択される場合に、S132でYESと判断してS140に進み、NOボタンが選択される場合に、S132でNOと判断して図6の処理を終了する。
【0060】
S140では、スキャンアプリ50は、いずれかのプッシュスキャンキーに対応するプッシュスキャンWFが登録済みであるのか否かを判断する。スキャンアプリ50は、3個のキー識別情報のうちの少なくとも1個のキー識別情報に対応するプッシュスキャンWF(デフォルトのWFを含む)がメモリ34に記憶されている場合に、S140でYESと判断してS142に進む。スキャンアプリ50は、1個のプッシュスキャンWFもメモリ34に記憶されていない場合に、S140でNOと判断してS150に進む。
【0061】
S142では、スキャンアプリ50は、プッシュスキャンWF指定画面SC7を表示する。図7に示されるように、プッシュスキャンWF指定画面SC7は、図2のプッシュスキャンWF指定画面SC2と同様であるが、さらに、利用WFボタン250と、3個のプッシュスキャンキー160~164に対応する3個のキーボタン260~264と、登録ボタン270と、キャンセルボタン272と、を含む。
【0062】
スキャンアプリ50は、キーボタン70~74のいずれかが選択されると、選択済みのキーボタンに対応する現在のプッシュスキャンWFを各領域80,84に表示する。これにより、ユーザは、選択済みのキーボタンに対応する現在のプッシュスキャンWFを確認することができる。スキャンアプリ50は、利用WFボタン250が選択されると、S110で選択されたプルスキャンWFを各領域80,84に表示する。これにより、ユーザは、実際のプルスキャンで利用されたプルスキャンWFを確認することができる。
【0063】
ユーザは、各領域80,84に表示されているプルスキャンWFの一部を変更することを望む場合に、スキャン設定ボタン82又は保存設定ボタン86を選択する。この場合、上述したように、スキャン設定値又は保存設定値を変更するための別画面が表示される。これにより、ユーザは、プルスキャンWFの一部を変更することができる。
【0064】
S144では、スキャンアプリ50は、キーボタン260~264のいずれかが選択された後に、登録ボタン270が選択されたのか否かを判断する。スキャンアプリ50は、登録ボタン270が選択される場合に、S144でYESと判断してS146に進み、キャンセルボタン272が選択される場合に、S144でNOと判断して図6の処理を終了する。
【0065】
S146では、スキャンアプリ50は、キーボタン260~264のうちの選択済みのキーボタンのキー識別情報に対応付けて、現在のプッシュスキャンWFに代えて、プルスキャンWFのうちの少なくとも一部を登録する。
【0066】
例えば、ユーザは、実際のプルスキャンで利用されたプルスキャンWFを変更する必要がないと判断する場合には、キーボタン260~264のいずれかを選択し、各ボタン82,86を選択することなく(即ち別画面を表示させることなく)、登録ボタン270を選択する。この場合、スキャンアプリ50は、S144でYESと判断し、S146において、選択済みのキーボタンのキー識別情報(例えば第2のプッシュスキャンキー162)に対応付けて、現在のプッシュスキャンWFに代えて、プルスキャンWFのうちの全部(即ち全ての値)を登録する。このように、ユーザは、現在のプッシュスキャンWFに代えてプルスキャンWFのうちの全部を登録することができる。
【0067】
一方、ユーザは、プルスキャンWFの一部を変更した後に、キーボタン260~264のいずれかを選択して、登録ボタン270を選択することができる。この場合、スキャンアプリ50は、選択済みのキーボタンのキー識別情報に対応付けて、現在のプッシュスキャンWFに代えて、プルスキャンWFのうちの一部及び変更後の値を登録する。このように、ユーザは、現在のプッシュスキャンWFに代えてプルスキャンWFのうちの一部を登録することができる。
【0068】
なお、スキャンアプリ50は、S146が開始される時点において、選択済みのキーボタンのキー識別情報に対応付けられている指定フラグがOFFである場合には、当該指定フラグをOFFからONに変更する。S146が終了すると、図6の処理が終了する。
【0069】
S150では、スキャンアプリ50は、プッシュスキャンWF指定画面SC7を表示することなく、第1のプッシュスキャンキー160のキー識別情報に対応付けて、S110で選択されたプルスキャンWFを登録する。このように、スキャンアプリ50は、1個のプッシュスキャンWFも登録されていない場合(S140でNO)に、プルスキャンWFをプッシュスキャンWFとして自動的に登録する。このために、ユーザの利便性が向上する。
【0070】
S152では、スキャンアプリ50は、完了画面SC8を表示する。完了画面SC8は、第1のプッシュスキャンキー160のキー識別情報に対応付けて、S110で選択されたプルスキャンWFが登録されたことを示す。これにより、ユーザは、プルスキャンWFと同じプッシュスキャンWFが登録されたことを知ることができる。
【0071】
(ケースB:図8
続いて、図8を参照して、図6の処理によって実現される具体的なケースBを説明する。図8の初期状態は、図4の初期状態と同じであり、第1のプッシュスキャンキー160のキー識別情報に対応付けて、プッシュスキャンWF及び指定フラグONを記憶しており、第2及び第3のプッシュスキャンキー162,164のそれぞれのキー識別情報に対応付けて、プッシュスキャンWFを記憶しておらず、指定フラグOFFを記憶している。
【0072】
スキャンアプリ50は、T110において、ユーザから、プルスキャンWF選択画面SC5においてプルスキャンWFの選択を受け付けた後に、スキャン実行ボタン228の選択を受け付ける(S110でYES)。この場合、スキャンアプリ50は、T120において、選択済みのプルスキャンWFのスキャン設定値を含むスキャン要求をスキャナ100に送信する(S112で引用するS40)。
【0073】
スキャナ100は、T120において、PC10からスキャン要求を受信すると、T122において、スキャン要求に含まれるスキャン設定値に従って原稿のスキャンを実行する。そして、スキャナ100は、T124において、スキャンデータをPC10に送信する。
【0074】
スキャンアプリ50は、T124において、スキャナ100からスキャンデータを受信すると(S112で引用するS42)、T126において、選択済みのプルスキャンWFの保存設定値に従って保存処理を実行する(S112で引用するS44)。本実施例では、当該保存処理は、図5の保存表示領域224に示されているように、スキャンデータが添付されている電子メールを生成することを含む。
【0075】
スキャンアプリ50は、T130において、選択済みのプルスキャンWFに対応付けられている頻度情報が所定頻度以上であると判断し(S114、S120でYES)、T132において、問合画面SC6を表示する(S122でNO、S130)。スキャンアプリ50は、T134において、問合画面SC6に含まれるYESボタンの選択を受け付けると(S132でYES)、T140において、プッシュスキャンWF指定画面SC7を表示する(S140でYES、S142)。
【0076】
スキャンアプリ50は、T142において、ユーザから、第2のプッシュスキャンキー162に対応するキーボタン262の選択を受け付けた後に、登録ボタン270の選択を受け付ける(S144でYES)。この場合、スキャンアプリ50は、T144において、第2のプッシュスキャンキー162のキー識別情報に対応付けて、プルスキャンWFと同じプッシュスキャンWFを登録する(S146)。
【0077】
(第1実施例の効果)
本実施例によると、PC10は、スキャナ100からキー選択情報を受信する場合(図3のS10でYES)に、プッシュスキャンを実現することができる(S40~S44)。また、PC10は、ユーザからプルスキャンWFの選択操作とスキャン実行ボタン228の選択操作とを受け付ける場合(図6のS110でYES)に、プルスキャンを実現することができる(S112で引用する図3のS40~S44)。この場合、PC10は、問合画面SC6を表示する(S130)。これにより、ユーザは、問合画面SC6及びプッシュスキャンWF指定画面SC7を利用して、プルスキャンで利用されたプルスキャンWFをプッシュスキャンWFとして登録することができる(S146)。これにより、ユーザは、プッシュスキャンWFを容易に登録することができる。このために、ユーザの利便性が向上する。
【0078】
(対応関係)
PC10、スキャナ100が、それぞれ、「端末装置」、「画像読取装置」の一例である。キー選択情報が、「操作情報」の一例である。プッシュスキャンキー160~164が、「1個以上の読取キー」及び「複数個の読取キー」の一例である。スキャン設定値及び保存設定値が、「設定値」の一例である。問合画面SC6、プッシュスキャンWF指定画面SC7が、それぞれ、「利用関連画面」、「確認画面」の一例である。問合画面SC6に含まれるメッセージ、YESボタンが、それぞれ、「メッセージ」、「オブジェクト」の一例である。
【0079】
図3のS10の処理、S40の処理が、「受信部」、「第1の読取要求送信部」によって実行される処理の一例である。図6のS110の処理、S112の処理、S130の処理、S142の処理が、それぞれ、「受付部」、「第2の読取要求送信部」、「第1の表示制御部」、「第2の表示制御部」によって実行される処理の一例である。S146の処理、S150の処理が、それぞれ、「第1の登録部」、「第2の登録部」によって実行される処理の一例である。
【0080】
(第2実施例)
本実施例では、スキャンアプリ50は、プッシュスキャンWFに対応付けて、頻度情報に代えて回数情報をメモリ34に記憶する。回数情報は、対応するプッシュスキャンWFが利用された累積の回数である。
【0081】
スキャンアプリ50は、S114において、回数情報を更新する。スキャンアプリ50は、S120において、更新済みの回数情報が所定回数以上であるのか否かを判断する。例えば、所定回数としては10を採用することができる。ただし、所定回数は、10未満であってもよいし(例えば5)、11以上であってもよい(例えば30)。スキャンアプリ50は、更新済みの回数情報が所定回数以上である場合に、S120でYESと判断してS122に進み、更新済みの回数情報が所定回数未満である場合に、S120でNOと判断して図6の処理を終了する。このように、スキャンアプリ50は、ユーザによってあまり利用されていないプルスキャンWFが選択される場合には、問合画面SC6を表示しない。これにより、ユーザが問合画面SC6の表示を煩わしいと感じるのを抑制することができる。
【0082】
以上、本明細書が開示する技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0083】
(変形例1)上記の各実施例では、メモリ34は、各キー識別情報に対応付けて指定フラグを記憶する。これに代えて、メモリ34は、各キー識別情報に対応付けてデフォルトの設定値と現在の設定値との双方を記憶するように構成されてもよい。この場合、スキャンアプリ50は、デフォルトの設定値と現在の設定値とが一致する場合に、設定値がユーザによって指定済みでないと判断し(図3のS20でYES)、デフォルトの設定値と現在の設定値とが一致しない場合に、設定値がユーザによって指定済みであると判断することができる(図3のS20でNO)。
【0084】
(変形例2)上記の各実施例では、PC10が各キー識別情報に対応付けてプッシュスキャンWF及び指定フラグを記憶する。これに代えて、スキャナ100が各キー識別情報に対応付けてプッシュスキャンWF及び指定フラグを記憶してもよい。この場合、スキャンアプリ50は、図3のS10において、選択キーのキー識別情報に対応付けられているプッシュスキャンWF及び指定フラグを含むキー選択情報を受信する。S26では、スキャンアプリ50は、デフォルトのプッシュスキャンWFをスキャナ100に記憶させる。図6のS146及びS150では、スキャンアプリ50は、プッシュスキャンWFをスキャナ100に記憶させる。
【0085】
(変形例3)スキャンアプリ50は、図6のS114及びS120を実行しなくてもよい。一般的に言うと、「第1の表示制御部」は、特定の設定値の指定頻度が所定頻度以上であるのか否かに関わらず、かつ、特定の設定値の指定回数が所定回数以上であるのか否かに関わらず、利用関連画面を表示部に表示させてもよい。
【0086】
(変形例4)スキャンアプリ50は、図6のS122を実行しなくてもよい。一般的に言うと、「第1の表示制御部」は、特定の設定値が1個以上の読取キーのうちのいずれかに対応する設定値として登録済みであるのか否かに関わらず、利用関連画面を表示部に表示させてもよい。
【0087】
(変形例5)スキャンアプリ50は、図6のS130及びS132を実行せず、S140でYESの場合に、S142において、プッシュスキャンWF指定画面SC7を表示してもよい。この場合、プッシュスキャンWF指定画面SC7が、「利用関連画面」の一例である。
【0088】
(変形例6)スキャンアプリ50は、図6のS140でYESの場合に、S142及びS144を実行せず、S146において、S110で選択されたプルスキャンWFをいずれかのプッシュスキャンキーに対応するプッシュスキャンWFとして自動的に登録してもよい。本変形例では、「第2の表示制御部」を省略可能である。
【0089】
(変形例7)プッシュスキャンWF指定画面SC7は、図6のS110で選択されたプルスキャンWFを変更不可能に構成されていてもよい。この場合、スキャンアプリ50は、図6のS146において、当該プルスキャンWFのうちの全部をプッシュスキャンWFとして登録する。
【0090】
(変形例8)スキャンアプリ50は、図6のS140、S150、及び、S152を実行しなくてもよい。本変形例では、「第2の登録部」を省略可能である。
【0091】
(変形例9)スキャナ100は、文字列を表示するための表示部(即ち、ディスプレイ、パネル(例えば、液晶パネル、有機ELパネル)等)を備えていてもよい。この場合、スキャナ100は、ハードウェアキーであるプッシュスキャンキー160~164を備えなくてもよく、ソフトウェキーであるプッシュスキャンキーを備えてもよい。一般的に言うと、「画像読取装置」は、文字列を表示するための表示部を備えてもよいし、「1個以上の読取キー」は、ソフトウェアキーであってもよい。
【0092】
(変形例10)上記の実施例では、スキャンアプリ50は、PC10にインストールされるネイティブアプリであるが、ウェブアプリであってもよいし、クラウドアプリであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
【0093】
(変形例11)「画像読取装置」は、単機能のスキャナに限らず、スキャナ機能に加えて印刷機能を有する複合機又はコピー機であってもよい。
【0094】
(変形例12)上記の各実施例では、図3図4図6、及び、図7の各ステップの処理がソフトウェアによって実現されるが、これらの各処理の少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0095】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0096】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。
(項目1)
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
画像の読取を実行するための1個以上の読取キーを備える画像読取装置から、前記1個以上の読取キーのうちの特定の読取キーが操作されたことを示す操作情報を受信する受信部と、
前記画像読取装置から前記操作情報が受信される場合に、前記特定の読取キーに対応する設定値に従った第1の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第1の読取要求送信部と、
ユーザから、画像の読取に関連する特定の設定値の選択操作と、画像の読取の実行操作と、を受け付ける受付部と、
前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、前記特定の設定値に従った第2の読取要求を前記画像読取装置に送信して、画像の読取を前記画像読取装置に実行させる第2の読取要求送信部と、
前記ユーザから前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられる場合に、利用関連画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部と、
として機能させ、
前記利用関連画面は、前記特定の設定値を、前記1個以上の読取キーのうちのいずれかの読取キーに対応する設定値であって、画像の読取に関連する前記設定値として利用することに関連する画面である、コンピュータプログラム。
(項目2)
前記第1の表示制御部は、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値の指定頻度が所定頻度以上である場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させ、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値の指定頻度が前記所定頻度未満である場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させない、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目3)
前記第1の表示制御部は、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値の指定回数が所定回数以上である場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させ、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値の指定回数が前記所定回数未満である場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させない、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記第1の表示制御部は、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値が前記1個以上の読取キーのうちのいずれかに対応する設定値として登録済みでない場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させ、
前記選択操作と前記実行操作とが受け付けられ、かつ、前記特定の設定値が前記1個以上の読取キーのうちのいずれかに対応する設定値として登録済みである場合に、前記利用関連画面を前記表示部に表示させない、項目1から4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記利用関連画面は、前記特定の設定値を前記1個以上の読取キーのいずれかに対応する設定値として利用するのか否かを前記ユーザに問い合わせるメッセージと、前記特定の設定値を前記1個以上の読取キーのいずれかに対応する設定値として利用するためのオブジェクトと、を含む、項目1から4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記利用関連画面に含まれる前記オブジェクトが前記ユーザによって選択される場合に、前記特定の設定値と、前記1個以上の読取キーのそれぞれに対応する現在の設定値と、を確認するための確認画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
前記確認画面において、前記ユーザから、前記特定の設定値を前記1個以上の読取キーのうちの対象の読取キーに対応する設定値として利用するための利用操作が受け付けられる場合に、前記特定の設定値を前記対象の読取キーに対応する設定値として登録する第1の登録部と、
として機能させる、項目5に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
前記第1の登録部は、
前記確認画面において、前記特定の設定値のうちの全部を前記対象の読取キーに対応する設定値として利用するための操作が前記ユーザによって実行される場合に、前記特定の設定値のうちの全部を前記対象の読取キーに対応する設定値として登録し、
前記確認画面において、前記特定の設定値のうちの一部を前記対象の読取キーに対応する設定値として利用するための操作が前記ユーザによって実行される場合に、前記特定の設定値のうちの前記一部を前記対象の読取キーに対応する設定値として登録する、項目6に記載のコンピュータプログラム。
(項目8)
前記第2の表示制御部は、前記利用関連画面に含まれる前記オブジェクトが前記ユーザによって選択され、かつ、前記1個以上の読取キーのいずれかに対応する設定値が前記ユーザによって指定済みである場合に、前記確認画面を前記表示部に表示させ、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記利用関連画面に含まれる前記オブジェクトが前記ユーザによって選択され、かつ、前記1個以上の読取キーのいずれかに対応する設定値も前記ユーザによって指定済みでない場合に、前記確認画面を前記表示部に表示させることなく、前記特定の設定値を前記特定の読取キーに対応する設定値として登録する第2の登録部として機能させる、項目6又は7に記載のコンピュータプログラム。
(項目9)
前記画像読取装置は、画像の読み取りを実行するための複数個の読取キーを備える、項目1から8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目10)
前記画像読取装置は、文字列を表示するための表示部を備えない、項目9に記載のコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0097】
2:通信システム、4:LAN、10:ノートPC、12:操作部、14:表示部、20:LANインターフェース、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、100:スキャナ、112:操作部、116:スキャン実行部、120:LANインターフェース、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、160~164:プッシュスキャンキー
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