(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001472
(43)【公開日】2024-01-10
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 3/51 20060101AFI20231227BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231227BHJP
G10L 15/10 20060101ALI20231227BHJP
【FI】
H04M3/51
G06Q50/10
G10L15/10 200W
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100147
(22)【出願日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】木村 栄太郎
【テーマコード(参考)】
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5K201BA13
5K201BA14
5K201BD02
5K201BD04
5K201CA01
5K201CA10
5K201CB05
5K201CB06
5K201CB16
5K201DC03
5K201DC05
5K201EC03
5K201EC06
5K201ED05
5K201ED07
5K201EE08
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】問合せ窓口のオペレータの業務負担を軽減することが可能な業務支援装置、業務支援方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】サービスに関する詳細な情報を示すサービス情報を記憶する記憶部と、問合せ窓口に対してサービスに関する問合せを行う問合せ者と、問合せ窓口にて問合せに対する回答を行う回答者との通話が録音された通話音声を取得する通話音声取得部と、通話音声を分析して問合せに関するキーワードを抽出する分析部と、キーワードを記憶部に記憶されたサービス情報の中で検索し、キーワードを含むサービス情報を問合せに関するサービス情報として取得する検索部と、取得されたサービス情報に基づき、サービス情報を問合せに対する回答として問合せ者へ案内するための情報を示す案内情報を生成する案内情報生成部と、生成された案内情報を問合せ者の端末へ送信させる出力制御部と、を備える業務支援装置。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスに関する詳細な情報を示すサービス情報を記憶する記憶部と、
問合せ窓口に対して前記サービスに関する問合せを行う問合せ者と、前記問合せ窓口にて前記問合せに対する回答を行う回答者との通話が録音された通話音声を取得する通話音声取得部と、
取得された前記通話音声を分析して、前記問合せに関するキーワードを抽出する分析部と、
抽出された前記キーワードを前記記憶部に記憶された前記サービス情報の中で検索し、前記キーワードを含む前記サービス情報を前記問合せに関する前記サービス情報として取得する検索部と、
取得された前記サービス情報に基づき、前記サービス情報を前記問合せに対する回答として前記問合せ者へ案内するための情報を示す案内情報を生成する案内情報生成部と、
生成された前記案内情報を前記問合せ者の端末へ送信させる出力制御部と、
を備える業務支援装置。
【請求項2】
前記案内情報生成部は、前記サービス情報を前記案内情報に含めた場合の前記案内情報の情報量が上限を超える場合、前記サービス情報へアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を前記問合せ者に固有のURLとして生成し、前記URLを含む前記案内情報を生成する、
請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
取得された前記サービス情報のうち、前記回答者によって選択されたサービス情報を示す情報であり、前記回答者によって前記回答者の端末に入力される情報である入力情報を取得する入力情報取得部、
をさらに備え、
前記案内情報生成部は、取得された前記入力情報が示す前記サービス情報を前記問合せ者へ案内するための前記案内情報を生成する、
請求項1又は請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項4】
前記入力情報取得部は、前記回答者が前記問合せ者との通話において得た前記案内情報の送信先を示す情報を前記入力情報として取得し、
前記出力制御部は、取得された前記入力情報が示す前記送信先に基づき、前記案内情報を前記問合せ者の端末へ送信させる、
請求項3に記載の業務支援装置。
【請求項5】
記憶部が、サービスに関する詳細な情報を示すサービス情報を記憶する記憶過程と、
通話音声取得部が、問合せ窓口に対して前記サービスに関する問合せを行う問合せ者と、前記問合せ窓口にて前記問合せに対する回答を行う回答者との通話が録音された通話音声を取得する通話音声取得過程と、
分析部が、取得された前記通話音声を分析して、前記問合せに関するキーワードを抽出する分析過程と、
検索部が、抽出された前記キーワードを前記記憶部に記憶された前記サービス情報の中で検索し、前記キーワードを含む前記サービス情報を前記問合せに関する前記サービス情報として取得する検索過程と、
案内情報生成部が、取得された前記サービス情報に基づき、前記サービス情報を前記問合せに対する回答として前記問合せ者へ案内するための情報を示す案内情報を生成する案内情報生成過程と、
出力制御部が、生成された前記案内情報を前記問合せ者の端末へ送信させる出力制御過程と、
を含む業務支援方法。
【請求項6】
コンピュータを、
サービスに関する詳細な情報を示すサービス情報を記憶する記憶手段と、
問合せ窓口に対して前記サービスに関する問合せを行う問合せ者と、前記問合せ窓口にて前記問合せに対する回答を行う回答者との通話が録音された通話音声を取得する通話音声取得手段と、
取得された前記通話音声を分析して、前記問合せに関するキーワードを抽出する分析手段と、
抽出された前記キーワードを前記記憶手段によって記憶された前記サービス情報の中で検索し、前記キーワードを含む前記サービス情報を前記問合せに関する前記サービス情報として取得する検索手段と、
取得された前記サービス情報に基づき、前記サービス情報を前記問合せに対する回答として前記問合せ者へ案内するための情報を示す案内情報を生成する案内情報生成手段と、
生成された前記案内情報を前記問合せ者の端末へ送信させる出力制御手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種のサービスにおいて、サービスの利用者から問合せを受け付けるための問合せ窓口(例えばコールセンター)が設けられている。利用者は、サービスについて知りたいことがある場合には、問合せ窓口へ電話で問合せを行い、必要な情報を得ようとする傾向にある。
行政手続きや金融商品などの内容が複雑なサービスにおいては、専門知識が必要な問合せやあいまいな内容の問合せに対して回答することはオペレータにとっても難しく、利用者が1回の問合せで回答を理解できない場合には、再度問合せを受けることがあった。これにより、問合せ窓口への問合せ数が増加し、オペレータへの業務負担が増加していた。
【0003】
そこで、各種サービスの問合せにおいて、オペレータへの業務負担を軽減するための技術が各種提案されている。例えば、下記特許文献1には、AI(Artificial Intelligence:人工知能)を利用して、利用者から自治体へ問合せに自動で回答するための技術が開示されている。当該技術では、利用者の端末に回答が送信されるため、利用者は再度問合せを行うことなく回答を再確認できるため、問合せ窓口への問合せ数を削減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、各利用者に共通の回答が行われるため、利用者が各々により適した回答を得たい場合には、結果としてオペレータが問合せを受ける場合がある。
【0006】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、問合せ窓口のオペレータの業務負担を軽減することが可能な業務支援装置、業務支援方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る業務支援装置は、サービスに関する詳細な情報を示すサービス情報を記憶する記憶部と、問合せ窓口に対して前記サービスに関する問合せを行う問合せ者と、前記問合せ窓口にて前記問合せに対する回答を行う回答者との通話が録音された通話音声を取得する通話音声取得部と、取得された前記通話音声を分析して、前記問合せに関するキーワードを抽出する分析部と、抽出された前記キーワードを前記記憶部に記憶された前記サービス情報の中で検索し、前記キーワードを含む前記サービス情報を前記問合せに関する前記サービス情報として取得する検索部と、取得された前記サービス情報に基づき、前記サービス情報を前記問合せに対する回答として前記問合せ者へ案内するための情報を示す案内情報を生成する案内情報生成部と、生成された前記案内情報を前記問合せ者の端末へ送信させる出力制御部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る業務支援方法は、記憶部が、サービスに関する詳細な情報を示すサービス情報を記憶する記憶過程と、通話音声取得部が、問合せ窓口に対して前記サービスに関する問合せを行う問合せ者と、前記問合せ窓口にて前記問合せに対する回答を行う回答者との通話が録音された通話音声を取得する通話音声取得過程と、分析部が、取得された前記通話音声を分析して、前記問合せに関するキーワードを抽出する分析過程と、検索部が、抽出された前記キーワードを前記記憶部に記憶された前記サービス情報の中で検索し、前記キーワードを含む前記サービス情報を前記問合せに関する前記サービス情報として取得する検索過程と、案内情報生成部が、取得された前記サービス情報に基づき、前記サービス情報を前記問合せに対する回答として前記問合せ者へ案内するための情報を示す案内情報を生成する案内情報生成過程と、出力制御部が、生成された前記案内情報を前記問合せ者の端末へ送信させる出力制御過程と、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、サービスに関する詳細な情報を示すサービス情報を記憶する記憶手段と、問合せ窓口に対して前記サービスに関する問合せを行う問合せ者と、前記問合せ窓口にて前記問合せに対する回答を行う回答者との通話が録音された通話音声を取得する通話音声取得手段と、取得された前記通話音声を分析して、前記問合せに関するキーワードを抽出する分析手段と、抽出された前記キーワードを前記記憶手段によって記憶された前記サービス情報の中で検索し、前記キーワードを含む前記サービス情報を前記問合せに関する前記サービス情報として取得する検索手段と、取得された前記サービス情報に基づき、前記サービス情報を前記問合せに対する回答として前記問合せ者へ案内するための情報を示す案内情報を生成する案内情報生成手段と、生成された前記案内情報を前記問合せ者の端末へ送信させる出力制御手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、問合せ窓口のオペレータの業務負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態に係る業務支援システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る業務支援装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係るサービス情報DBのデータ構成の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る履歴情報DBのデータ構成の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係るランキング情報DBのデータ構成の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る業務支援システムにおける回答者端末にサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図7】本実施形態に係る業務支援システムにおける回答者端末にサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図8】本実施形態に係る業務支援システムにおける問合せ者端末にサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図9】本実施形態に係る業務支援システムにおける問合せ者端末にサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図10】本実施形態に係る業務支援システムにおけるホームページにサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図11】本実施形態に係る業務支援システムにおけるホームページにサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
本発明は、問合せ窓口において、各種のサービスにおける利用者からの問合せに対してオペレータが対応する業務を支援するための業務支援システムに関する。
サービスの提供者は、例えば、自治体などの行政機関、金融機関、企業などである。
以下の実施形態では、一例として、問合せ窓口が利用者からの問合せに電話で対応するコールセンターである例について説明する。この場合、オペレータは、コールセンターの職員である。以下では、サービスの利用者など、コールセンターに対してサービスに関する問合せを行う者のことを「問合せ者」と称する。また、コールセンターのオペレータなど、コールセンターにて問合せに対する回答を行う者のことを「回答者」と称する。
なお、コールセンターは、サービスの提供者の組織内外のいずれに設けられていてもよい。また、コールセンターは、サービスの提供者が運営していてもよいし、代行業者によって運営されていてもよい。
また、問合せ窓口は、コールセンターに限定されず、サービスの提供者の組織において、利用者からの問合せに対応する事業所や部門などであってもよい。この場合、オペレータは、自治体の職員など、サービスの提供者の組織内の職員である。
本発明の対象となる業界・業種やサービスの種類は特に限定されないが、例えば、自治体が提供するサービスや金融機関が提供するサービスなど、内容が複雑なサービスに対して特に有効である。また、本発明の対象となる問合せの内容は特に限定されないが、例えば、行政手続きに関する問合せや金融商品に関する問合せなど、回答が困難な問合せに対して特に有効である。
以下の実施形態では、自治体が提供するサービスの手続きに関する問合せを一例に説明する。
【0013】
<1.業務支援システムの概略構成>
図1を参照して、本実施形態に係る業務支援システムの概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る業務支援システムの概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、業務支援システム1は、問合せ者端末10と、CTI(Computer Telephony Integration)システム20と、回答者端末30と、業務支援装置40と、クラウドサーバ50と、CMS(Contents Management System)サーバ60とを含む。
【0014】
(1)問合せ者端末10
問合せ者端末10は、問合せ者が使用する端末である。問合せ者端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)などのいずれによって実現されてもよい。
図1に示すように、問合せ者端末10は、CTIシステム20と、業務支援装置40と、クラウドサーバ50と通信可能に接続されている。なお、問合せ者端末10は、CTIシステム20を介して、回答者端末30と通話可能に接続されている。
【0015】
問合せ者は、例えば、自治体の住民である。問合せ者は、自治体のサービスの手続きについて問合せを行いたい場合、当該サービスの問合せ先となっている行政機関(例えば役所)に対して、問合せ者端末10から電話で問合せを行う。
【0016】
(2)CTIシステム20
CTIシステム20は、コールセンターにおいてコンピュータと電話を統合するためのシステムである。
図1に示すように、CTIシステム20は、問合せ者端末10と、回答者端末30と、業務支援装置40と通信可能に接続されている。
【0017】
CTIシステム20は、外線と内線とをつなぐ交換機であるPBX(Private Branch Exchange:構内交換機)(不図示)を有する。CTIシステム20は、PBXを介して、問合せ者端末10と回答者端末30を接続することができる。例えば、PBXは、複数の問合せ者端末10からコールセンターの代表番号にかかってきた外線電話を集約し、それぞれを着信可能な回答者端末30へつなぐことができる。これにより、CTIシステム20は、問合せ者端末10からの電話の着信や通話を、ヘッドセット(マイク一体型ヘッドホン)の接続された回答者端末30で行うことを可能とする。
また、CTIシステム20は、問合せ者と回答者との通話を録音する機能を有する。
【0018】
(3)回答者端末30
回答者端末30は、回答者が使用する端末である。回答者端末30は、例えば、PC、タブレット端末、スマートフォンなどのいずれによって実現されてもよい。
図1に示すように、回答者端末30は、CTIシステム20と、業務支援装置40と通信可能に接続されている。なお、回答者端末30は、CTIシステム20を介して、問合せ者端末10と通話可能に接続されている。
【0019】
回答者は、回答者端末30に問合せ者からの着信があった場合、回答者端末30を操作して通話を開始し、問合せに対して対応する。
なお、本実施形態において回答者端末30の数は、特に限定されない。
【0020】
(4)業務支援装置40
業務支援装置40は、コールセンターにおける回答者の業務を支援するための装置である。業務支援装置40は、例えば、PC、サーバ、又はタブレット端末などによって実現される。
図1に示すように、業務支援装置40は、問合せ者端末10と、CTIシステム20と、回答者端末30と、クラウドサーバ50と、CMSサーバ60と通信可能に接続されている。
【0021】
(5)クラウドサーバ50
クラウドサーバ50は、問合せ者へ案内するための情報(以下、「案内情報」とも称される)を示す案内情報を管理するサーバである。
図1に示すように、クラウドサーバ50は、業務支援装置40と、問合せ者端末10と通信可能に接続されている。
【0022】
案内情報には、予めサービスの提供者によって用意されたサービスに関する詳細な情報(以下、「サービス情報」とも称される)のうち、問合せ者へ案内する情報として選択されたサービス情報が含まれる。本実施形態に係るサービス情報は、具体的に、自治体が提供するサービスの手続きに関する詳細な情報である。
なお、問合せ者へ案内するサービス情報を含めた案内情報の情報量が、問合せ者端末10へ送信可能な情報量の上限を超える場合、案内情報には、サービス情報の代わりに、サービス情報へアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を含めてもよい。本実施形態では、案内情報は、例えばSMS(Short Message Service)によって問合せ者端末10へ送信される。このため、問合せ者端末10へ送信可能な情報量の上限は、SMSで送信可能な情報量の上限である。
【0023】
(6)CMSサーバ60
CMSサーバ60は、サービスに関するウェブコンテンツを管理するサーバである。
図1に示すように、CMSサーバ60は、業務支援装置40と通信可能に接続されている。
CMSサーバ60は、例えば、サービスに関するホームページを管理する。具体的に、CMSサーバ60は、業務支援装置40から受信する情報に基づき、問合せに関する情報が表示されるよう、ホームページを更新する。
【0024】
<2.業務支援装置の機能構成>
以上、本実施形態に係る業務支援システム1の概略構成について説明した。続いて、
図2から
図5を参照して、本実施形態に係る業務支援装置40の機能構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る業務支援装置40の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、業務支援装置40は、通信部410と、記憶部420と、制御部430とを備える。
【0025】
(1)通信部410
通信部410は、各種情報の送受信を行う機能を有する。例えば、通信部410は、問合せ者端末10と、CTIシステム20と、回答者端末30と、クラウドサーバ50と、CMSサーバ60と通信を行う。
【0026】
問合せ者端末10との通信において、通信部410は、案内情報を送信する。
また、CTIシステム20との通信において、通信部410は、通話音声を受信する。通話音声は、CTIシステム20によって問合せ者と回答者との通話が録音された音声である。
また、回答者端末30との通信において、通信部410は、入力情報を受信し、サービス情報を送信する。入力情報は、回答者によって回答者端末30に入力される情報である。具体的に、入力情報は、問合せ内容、選択内容、案内情報送信先などを示す情報である。問合せ内容を示す情報は、回答者が問合せ者との通話において得た問合せに関する情報である。選択内容を示す情報は、サービス情報のうち、問合せ者へ案内する情報として回答者によって選択されたサービス情報を示す情報である。案内情報送信先を示す情報は、回答者が問合せ者との通話において得た案内情報の送信先を示す情報である。本実施形態では、案内情報は、SMSによって問合せ者端末10へ送信される。このため、本実施形態に係る案内情報送信先を示す情報は、問合せ者端末10の電話番号である。
また、クラウドサーバ50との通信において、通信部410は、案内情報を送信する。
また、CMSサーバ60との通信において、通信部410は、ランキング情報を送信する。ランキング情報は、問合せに関してランキング付けされた情報である。ランキングは、例えば、回答として選択された選択回数に応じてサービス情報をランキング付けしたランキングや、問合せ数に応じて問合せの内容をランキング付けしたランキングなどである。なお、ランキングは、カテゴリごとにランキング付けされてもよい。
【0027】
(2)記憶部420
記憶部420は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部420は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
記憶部420は、各種情報をデータベース(DB)に格納して記憶する。
図2に示すように、記憶部420は、例えば、サービス情報DB421と、履歴情報DB422と、ランキング情報DB423とを有する。
ここで、
図3から
図5を参照して、各DBのデータ構成について説明する。
【0028】
(2-1)サービス情報DB421
図3を参照して、本実施形態に係るサービス情報DB421のデータ構成について説明する。
図3は、本実施形態に係るサービス情報DB421のデータ構成の一例を示す図である。
サービス情報DB421は、サービス情報を格納するデータベースである。本実施形態では、サービス情報DB421には、自治体が提供するサービスの手続きに関する詳細な情報を示すデータが格納される。このため、
図3に示すように、サービス情報DB421は、例えば、手続き番号、手続きカテゴリ、手続き名称、手続き内容、手続き対象者、手続き必要物、手続き場所などの項目で構成される。
手続き番号は、手続きごとに固有の番号である。手続きカテゴリは手続きのカテゴリを示す情報であり、例えば引っ越し関連や税金関連などである。手続き名称は手続きの名称を示す情報であり、例えば住所変更や出生届などである。手続き内容は、手続きの内容や手順などを詳細に説明する情報である。手続き対象者は手続きの対象者を示す情報であり、例えば本人、父母、世帯主などである。手続き必要物は手続きに必要な物であり、例えば本人確認書類などである。手続き場所は手続きを行う場所を示す情報であり、例えば手続きの担当課や担当窓口などである。
【0029】
(2-2)履歴情報DB422
図4を参照して、本実施形態に係る履歴情報DB422のデータ構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る履歴情報DB422のデータ構成の一例を示す図である。
履歴情報DB422は、履歴情報を格納するデータベースである。履歴情報は、問合せの履歴を示す情報である。このため、
図4に示すように、履歴情報DB422は、例えば、問合せ番号、問合せ名称、問合せカテゴリ、問合せ日時、被選択サービス情報などの項目で構成される。
問合せ番号は、問合せごとに固有の番号である。問合せ名称は問合せの名称を示す情報であり、例えば住所変更や出生届などである。問合せカテゴリは問合せのカテゴリを示す情報であり、例えば引っ越し関連や税金関連などである。問合せ日時は、実際に問合せがあった日時である。被選択サービス情報は、問合せと、回答者が当該問合せに対する回答として選択したサービス情報との対応関係を示す情報である。問合せに対する回答として選択されたサービス情報は、被選択サービス情報によって問合せごとに対応付けられる。被選択サービス情報は、例えば、例えばサービス情報DB421に記憶されている手続き番号である。なお、被選択サービス情報は、サービス情報DB421に記憶されている手続き番号以外の情報であってもよい。また、1つの問合せに対して対応付けられる被選択サービス情報の数は1つに限定されず、複数であってもよい。
【0030】
(2-3)ランキング情報DB423
図5を参照して、本実施形態に係るランキング情報DB423のデータ構成について説明する。
図5は、本実施形態に係るランキング情報DB423のデータ構成の一例を示す図である。
ランキング情報DB423は、ランキング情報を格納して記憶するデータベースである。このため、
図5に示すように、ランキング情報DB423は、例えば、ランキング対象、ランキングカテゴリ、集計数、ランキングなどの項目で構成される。
ランキング対象は、ランキング付けの対象を示す情報である。例えば、ランキング対象は、サービス情報又は問合せの内容などであり、具体的には手続き番号や問合せ番号などの情報である。ランキングカテゴリは、ランキングのカテゴリを示す情報である。例えば、ランキングカテゴリは、手続きカテゴリや問合せカテゴリなどの情報である。集計数は、ランキング付けのための情報である。例えば、集計数は、選択回数や問合せ数などの情報である。ランキングは、ランキングを示す情報である。
【0031】
(3)制御部430
制御部430は、業務支援装置40の動作全般を制御する機能を有する。制御部430は、例えば、業務支援装置40がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
図2に示すように、制御部430は、DB更新部431と、通話音声取得部432と、入力情報取得部433と、分析部434と、検索部435と、履歴情報生成部436と、案内情報生成部437と、ランキング情報生成部438と、出力制御部439とを備える。
【0032】
(3-1)DB更新部431
DB更新部431は、DBを更新する機能を有する。例えば、DB更新部431は、通信部410を介して、サービスの管理者の端末(不図示)から更新用のサービス情報を受信した場合、当該サービス情報に基づきサービス情報DB421を更新する。
また、DB更新部431は、後述する履歴情報生成部436によって履歴情報が生成された場合、当該履歴情報に基づき履歴情報DB422を更新する。
また、DB更新部431は、後述するランキング情報生成部438によってランキング情報が生成された場合、当該ランキング情報に基づきランキング情報DB423を更新する。
【0033】
(3-2)通話音声取得部432
通話音声取得部432は、通話音声を取得する機能を有する。例えば、通話音声取得部432は、通信部410を介して、CTIシステム20から通話音声を取得する。
通話音声取得部432は、取得した通話音声を分析部434へ出力する。
【0034】
(3-3)入力情報取得部433
入力情報取得部433は、入力情報を取得する機能を有する。例えば、入力情報取得部433は、通信部410を介して、回答者端末30から入力情報を取得する。具体的に、入力情報取得部433は、回答者によって回答者端末30に入力される、問合せ内容、選択内容、案内情報送信先などを示す情報を入力情報として取得する。
入力情報取得部433は、問合せ内容を示す情報を取得した場合、当該情報を分析部434へ出力する。また、入力情報取得部433は、選択内容を示す情報を取得した場合、当該情報を履歴情報生成部436や案内情報生成部437へ出力する。また、入力情報取得部433は、案内情報送信先を示す情報を取得した場合、当該情報を出力制御部439へ出力する。
【0035】
(3-4)分析部434
分析部434は、問合せについて分析する機能を有する。例えば、分析部434は、通話音声取得部432によって取得された通話音声を分析して、問合せに関するキーワードを抽出する。分析部434は、抽出したキーワードを検索部435と履歴情報生成部436へ出力する。なお、分析部434によるキーワードの抽出は、問合せ者と回答者とが通話をしている際にリアルタイムで行われる。
【0036】
具体的に、分析部434は、通話音声に基づき、問合せ者の音声及び回答者の音声からキーワードを抽出する。回答者は、問合せ者から問合せ内容について説明を受けている際に、問合せ内容をより明確にするためや問合せに対してより適切な回答を行うために、回答者に対して問合せ内容に関する質問を行っている場合がある。よって、分析部434が問合せ者の音声だけでなく回答者の音声からもキーワードを抽出することで、問合せに対する回答のために後述する各構成の機能によって取得されるサービス情報の精度を高めることができる。
【0037】
また、分析部434は、入力情報取得部433によって問合せ内容を示す入力情報が取得された場合、当該入力情報からもキーワードを抽出してもよい。問合せ内容を示す入力情報には、回答者が問合せ者との通話において問合せ内容に関連があると判断した情報が含まれる。この入力情報には、通話音声には含まれていない情報が含まれている場合がある。よって、分析部434が通話音声だけでなく問合せ内容を示す入力情報からもキーワードを抽出することで、問合せに対する回答のために後述する各構成の機能によって取得されるサービス情報の精度を高めることができる。
【0038】
(3-5)検索部435
検索部435は、問合せに関するサービス情報を取得する機能を有する。例えば、検索部435は、キーワード検索によって該当するサービス情報を取得する。検索部435は、取得したサービス情報を履歴情報生成部436、案内情報生成部437、及び出力制御部439へ出力する。なお、検索部435によるサービス情報の取得は、問合せ者と回答者とが通話をしている際にリアルタイムで行われる。
【0039】
具体的に、検索部435は、分析部434によって抽出されたキーワードを記憶部420に記憶されたサービス情報DB421のサービス情報の中で検索し、当該キーワードを含むサービス情報を問合せに関するサービス情報として取得する。キーワードを含むサービス情報が複数ある場合、検索部435は、複数のサービス情報を取得する。これにより、検索部435は、回答者が問合せ者から受けている問合せに関するサービス情報を取得することができる。
なお、検索部435は、分析部434によって通話音声と入力情報から抽出されたキーワードに基づき、問合せに関するサービス情報を取得する。これにより、検索部435は、分析部434によって通話音声のみから抽出されたキーワードに基づき問合せに関するサービス情報を取得する場合と比較して、より精度高く問合せに関するサービス情報を取得することができる。
【0040】
なお、検索部435は、分析部434によってキーワードが抽出される度に問合せに関するサービス情報を取得してもよい。問合せ者と回答者との会話が進むにつれて、分析部434によって抽出されるキーワード数は増加する。このため、検索部435は、検索によって取得するサービス情報をより絞り込むことや、検索によって取得するサービス情報の情報量を増やすことができる。これにより、回答者が問合せに対してより精度高く回答することやより具体的に回答することを可能とする。
【0041】
(3-6)履歴情報生成部436
履歴情報生成部436は、履歴情報を生成する機能を有する。例えば、履歴情報生成部436は、分析部434によって抽出されたキーワードに基づき、問合せごとに履歴情報を生成する。具体的に、履歴情報生成部436は、問合せごとに固有の問合せ番号を付与し、キーワードに基づき問合せ名称や問合せカテゴリを設定し、実際に問合せがあった日時を問合せ日時として設定する。また、履歴情報生成部436は、入力情報取得部433によって入力される選択内容を示す入力情報に基づき被選択サービス情報を設定する。このようにして履歴情報生成部436は履歴情報を生成し、生成した履歴情報をDB更新部431へ出力する。
なお、履歴情報生成部436は、キーワードに基づき検索部435によって取得されたサービス情報を全て含むよう履歴情報を生成してもよい。
【0042】
(3-7)案内情報生成部437
案内情報生成部437は、案内情報を生成する機能を有する。例えば、案内情報生成部437は、検索部435によって取得されたサービス情報に基づき、案内情報を生成する。検索部435によって取得されたサービス情報は、問合せ者からの問合せ内容に合わせて取得された情報である。このため、案内情報生成部437は、検索部435によって取得されたサービス情報を用いることで、問合せ者ごとにより適した案内情報を生成することができる。
案内情報生成部437は、生成した案内情報を出力制御部439へ出力する。
【0043】
具体的に、まず、案内情報生成部437は、検索部435によって取得されたサービス情報を案内情報に含めた場合の案内情報の情報量と、案内情報の情報量の上限(例えば、SMSによって送信可能な情報量の上限)とを比較する。
案内情報の情報量が上限を超えない場合、案内情報生成部437は、検索部435によって取得されたサービス情報を含む案内情報を生成する。
一方、案内情報の情報量が上限を超える場合、案内情報生成部437は、検索部435によって取得されたサービス情報の代わりに、当該サービス情報へアクセスするためのURLを問合せ者に固有のURLとして生成する。そして、案内情報生成部437は、生成したURLを含む案内情報を生成する。これにより、情報量が多いサービス情報であってもSMSによって問合せ者へ提供することができる。また、各問合せ者に対して、共通の情報ではなく、各問合せ者に固有の情報を提供することができる。
【0044】
なお、入力情報取得部433によって選択内容を示す入力情報が取得された場合、案内情報生成部437は、当該入力情報が示すサービス情報のみを案内するための案内情報を生成する。選択内容を示す入力情報は、検索部435によって取得されたサービス情報が回答者端末30に表示された際に、回答者によって、各サービス情報が問合せ者へ提供するサービス情報として適切であるか否かが判断された上で、問合せ者へ提供するサービス情報として選択されたことを示す情報である。よって、案内情報生成部437は、選択内容を示す入力情報に基づき案内情報を生成することで、問合せ者へ提供する情報としてより精度高く案内情報を生成することができる。
【0045】
(3-8)ランキング情報生成部438
ランキング情報生成部438は、ランキング情報を生成する機能を有する。ランキング情報生成部438は、履歴情報生成部436によって生成された履歴情報に基づき、ランキング情報を生成する。ランキング情報生成部438は、生成したランキング情報をDB更新部431と出力制御部439へ出力する。
【0046】
例えば、ランキング情報生成部438は、履歴情報に基づき、ランキング対象のランキング付けを行う。これにより、サービスに関するホームページには、サービス全体における問合せに関するランキングが表示される。よって、問合せ者は、サービス全体で頻繁にある問合せに関する情報を容易に見つけることができる。
ランキング対象がサービス情報である場合、ランキング情報生成部438は、サービス情報ごとの選択回数に応じてサービス情報をランキング付けする。具体的に、まず、ランキング情報生成部438は、履歴情報の被選択サービス情報に基づき、サービス情報が回答として選択された選択回数をサービス情報ごとに集計する。例えば、ランキング情報生成部438は、被選択サービス情報が手続き番号である場合、履歴情報内にある手続き番号の数を手続き番号ごとに集計することで、各サービス情報の選択回数を集計できる。次いで、ランキング情報生成部438は、集計した選択回数に応じて、サービス情報をランキング付けする。例えば、ランキング情報生成部438は、選択回数が多いサービス情報ほど上位となるようにランキング付けをする。
ランキング対象が問合せの内容である場合、ランキング情報生成部438は、問合せの内容ごとの問合せ数に応じて問合せの内容をランキング付けする。具体的に、まず、ランキング情報生成部438は、履歴情報の被選択サービス情報に基づき、サービス情報の選択回数をサービス情報ごとに集計する。次いで、ランキング情報生成部438は、問合せとサービス情報との対応関係及び集計した回数に基づき、問合せの内容ごとに問合せ数を算出する。そして、ランキング情報生成部438は、算出した問合せ数に応じて、問合せの内容をランキング付けする。例えば、ランキング情報生成部438は、問合せ数が多い問合せの内容ほど上位となるようにランキング付けをする。
【0047】
また、ランキング情報生成部438は、履歴情報に基づき、ランキングカテゴリごとにランキング対象のランキング付けを行う。これにより、サービスに関するホームページには、各カテゴリにおける問合せに関するランキングが表示される。よって、問合せ者は、カテゴリごとに頻繁にある問合せに関する情報を容易に見つけることができる。
ランキング対象がサービス情報である場合、ランキング情報生成部438は、集計した選択回数に基づき、手続きカテゴリごとにサービス情報をランキング付けする。
ランキング対象が問合せの内容である場合、ランキング情報生成部438は、集計した問合せ数に基づき、問合せカテゴリごとに問合せの内容をランキング付けする。
【0048】
また、ランキング情報生成部438は、ランキング対象の集計数に基づき、ランキングカテゴリをランキング付けしてもよい。これにより、サービスに関するホームページには、カテゴリに関するランキングが表示される。よって、問合せ者は、頻繁にある問合せがあるカテゴリに関する情報を容易に見つけることができる。
ランキング対象がサービス情報である場合、ランキング情報生成部438は、集計した選択回数に基づき、手続きカテゴリをランキング付けする。具体的に、ランキング情報生成部438は、手続きカテゴリごとに、同一手続きカテゴリ内のサービス情報の選択回数を集計し、手続きカテゴリごとの選択回数を算出する。そして、ランキング情報生成部438は、算出した選択回数に応じて、手続きカテゴリをランキング付けする。例えば、ランキング情報生成部438は、選択回数が多い手続きカテゴリほど上位となるようにランキング付けをする。
また、ランキング対象が問合せの内容である場合、ランキング情報生成部438は、集計した問合せ数に基づき、問合せカテゴリをランキング付けする。具体的に、ランキング情報生成部438は、問合せカテゴリごとに、同一問合せカテゴリ内の問合せの内容の問合せ数を集計し、問合せカテゴリごとの問合せ数を算出する。そして、ランキング情報生成部438は、算出した問合せ数に応じて、問合せカテゴリをランキング付けする。例えば、ランキング情報生成部438は、問合せ数が多い問合せカテゴリほど上位となるようにランキング付けをする。
なお、季節性の高い問合せ(例えば3月であれば引っ越し関連)については、必然的に選択回数や問合せ数が多くなり、ランキングも上位となる。よって、問合せ者は、サービスに関するホームページに表示されたランキングの上位を確認することで、季節性の高い問合せに関する情報を容易に見つけることができる。
【0049】
(3-9)出力制御部439
出力制御部439は、各種の出力を制御する機能を有する。例えば、出力制御部439は、検索部435によって取得されたサービス情報を回答者端末30に表示させる。なお、出力制御部439によるサービス情報の表示制御は、問合せ者と回答者とが通話をしている際にリアルタイムで行われる。このため、回答者端末30には、問合せ者との通話中に、問合せに関するサービス情報がリアルタイムで表示される。これにより、回答者は、問合せ者との通話中に問合せに関するサービス情報を確認し、問合せに対して容易に回答することができる。
また、出力制御部439は、問合せに関するサービス情報が取得される度に回答者端末30に表示させるサービス情報を更新させる。これにより、回答者端末30に表示されるサービス情報は、問合せ者と回答者との通話内容に合わせてリアルタイムで変化する。このため、回答者は、現在の問合せ内容に対して、より適した回答を容易に行うことができる。
【0050】
また、出力制御部439は、案内情報生成部437によって生成された案内情報を問合せ者端末10へ送信させる。この時、出力制御部439は、入力情報取得部433によって取得された案内情報の送信先を示す入力情報に基づき、案内情報を送信先が示す問合せ者端末10へ送信させる。これにより、問合せ者は、問合せの終了後に、案内情報に含まれるサービス情報又はURLのアクセス先にあるサービス情報を問合せ者端末10に表示することで、問合せに対する回答を再度確認することができる。また、問合せ者は、問合せに対する回答を1度で理解できなかったとしても、問合せ者端末10に表示したサービス情報を確認して理解を深めることができる。これにより、問合せ者から同様な問合せを受ける頻度を低減し、コールセンターのオペレータの業務負担を軽減することができる。
【0051】
また、出力制御部439は、ランキング情報生成部438によって生成されたランキング情報をCMSサーバ60へ送信させる。CMSサーバ60は、ランキング情報に基づき、サービスに関するホームページに対して問合せに関するランキングを表示する。これにより、問合せ者は、問合せ頻度が多い問合せについてはその情報をホームページ上のランキング情報から容易に見つけて解決することができる。これにより、問合せ者から同様な問合せを受ける頻度を低減し、コールセンターのオペレータの業務負担を軽減することができる。
【0052】
<3.処理の流れ>
以上、本実施形態に係る業務支援装置40の機能構成について説明した。続いて、
図6から
図11を参照して、本実施形態に係る処理の流れについて説明する。
【0053】
(1)回答者端末30にサービス情報を表示する処理
図6及び
図7を参照して、回答者端末30にサービス情報を表示する処理の流れについて説明する。
図6及び
図7は、本実施形態に係る業務支援システム1における回答者端末30にサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図6にはステップS101からステップS109までの処理が示され、
図7にはステップS110からステップS121までの処理が示されている。
図6に示すステップS109の後、処理は、
図7に示すステップS110へ進む。
【0054】
まず、問合せ者は、問合せ者端末10に対して発信操作を行う(ステップS101)。
問合せ者端末10は、問合せ者からの発信操作を受けて、コールセンターへ発信する(ステップS102)。
コールセンターのCTIシステム20は、問合せ者端末10からの外線を集約し、それぞれの外線を着信可能な回答者端末30へ振り分ける(ステップS103)。
回答者端末30は、CTIシステム20によって振り分けられた外線を着信する(ステップS104)。
回答者は、外線を着信した回答者端末30に対して着信操作を行う(ステップS105)。これにより、問合せ者端末10と回答者端末30は、CTIシステム20を介して、通話可能に接続される。
【0055】
問合せ者は、問合せ者端末10を介して、回答者へ問合せ内容を説明する(ステップS106)。
回答者は、回答者端末30を介して、必要に応じて問合せ者に対して問合せ内容に関する確認や質問などを行う(ステップS107)。
CTIシステム20は、問合せ者と回答者との通話音声を録音する(ステップS108)。
CTIシステム20は、録音した通話音声を業務支援装置40へ送信する(ステップS109)。
【0056】
業務支援装置40の通話音声取得部432は、CTIシステム20から送信される通話音声を取得する(ステップS110)。
回答者端末30は、回答者から問合せ内容の入力があった場合(ステップS111)、入力された問合せ内容を示す入力情報を業務支援装置40へ送信する(ステップS112)。
業務支援装置40の入力情報取得部433は、回答者端末30から問合せ内容を示す入力情報が送信された場合、当該入力情報を取得する(ステップS113)。
【0057】
業務支援装置40の分析部434は、キーワードを抽出する(ステップS114)。具体的に、分析部434は、少なくとも通話音声を分析してキーワードを抽出する。また、分析部434は、ステップS113にて問合せ内容を示す入力情報が取得されている場合には、当該入力情報も分析してキーワードを抽出する。
業務支援装置40の検索部435は、サービス情報を検索する(ステップS115)。具体的に、検索部435は、ステップS114で取得されたキーワードを記憶部420に記憶されたサービス情報DB421のサービス情報の中で検索し、当該キーワードを含むサービス情報を問合せに関するサービス情報として取得する。
業務支援装置40の出力制御部439は、通信部410を介して、ステップS115にて取得されたサービス情報を回答者端末30へ送信する(ステップS116)。そして、出力制御部439は、当該サービス情報を回答者端末30に表示させる。
また、業務支援装置40の履歴情報生成部436は、分析部434によって抽出されたキーワードに基づき、問合せごとの履歴情報を生成する(ステップS117)。
DB更新部431は、履歴情報生成部436によって生成された履歴情報を、記憶部420の履歴情報DB422に記憶する(ステップS118)。
【0058】
回答者端末30は、業務支援装置40からサービス情報を受信した場合、当該サービス情報を表示する(ステップS119)。
回答者は、回答者端末30に表示されたサービス情報を確認する(ステップS120)。この時、回答者は、回答者端末30に表示されたサービス情報が、問い合わせに対する適切な情報であるか否かを判断する。そして、回答者は、適切であると判断したサービス情報をもとに、問合せ者に対して問合せについて回答する(ステップS121)。
【0059】
(2)問合せ者端末10にサービス情報を表示する処理
図8及び
図9を参照して、問合せ者端末10にサービス情報を表示する処理の流れについて説明する。
図8及び
図9は、本実施形態に係る業務支援システム1における問合せ者端末10にサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図8にはステップS201からステップS211までの処理が示され、
図9にはステップS212からステップS218までの処理が示されている。
図8に示すステップS211の後、処理は、
図9に示すステップS212へ進む。
【0060】
まず、回答者は、回答者端末30に対して選択内容を入力する(ステップS201)。具体的に、回答者は、ステップS119にて回答者端末30に表示されたサービス情報のうち、案内情報として問合せ者へ提供するサービス情報を選択する入力を行う。
回答者端末30は、選択内容を示す入力情報を業務支援装置40へ送信する(ステップS202)。
【0061】
入力情報取得部433は、回答者端末30から選択内容を示す入力情報が送信された場合、当該入力情報を取得する(ステップS203)。
業務支援装置40の案内情報生成部437は、案内情報を生成する(ステップS204)。具体的に、案内情報生成部437は、検索部435によって取得されたサービス情報に基づき、案内情報を生成する。なお、入力情報取得部433によって選択内容を示す入力情報が取得されている場合、案内情報生成部437は、当該入力情報に基づき、案内情報を生成する。
出力制御部439は、通信部410を介して、ステップS204にて生成された案内情報をクラウドサーバ50へ送信する(ステップS205)。そして、出力制御部439は、当該案内情報をクラウドサーバ50に記憶させる。
クラウドサーバ50は、業務支援装置40から案内情報を受信した場合、当該案内情報を記憶する(ステップS206)。
【0062】
回答者は、問合せ者に対して案内情報の送信先(電話番号)を確認する(ステップS207)。
問合せ者は、回答者に対して案内情報の送信先を回答する(ステップS208)。
回答者は、回答者端末30に案内情報の送信先を入力する(ステップS209)。
回答者端末30は、案内情報の送信先を示す入力情報を業務支援装置40へ送信する(ステップS210)。
入力情報取得部433は、回答者端末30から案内情報の送信先を示す入力情報が送信された場合、当該入力情報を取得する(ステップS211)。
出力制御部439は、案内情報を問合せ者端末10へ送信する(ステップS212)。具体的に、出力制御部439は、入力情報取得部433によって取得された入力情報が示す電話番号に対してSMSによって案内情報を送信する。
【0063】
問合せ者は、問合せ者端末10が業務支援装置40から受信した案内情報を確認する(ステップS213)。
案内情報にURLが含まれている場合、問合せ者は、アクセス操作(例えばURLをタップ)を行う(ステップS214)。
問合せ者端末10は、URLへのアクセス操作を受けて、URLへアクセスする(ステップS215)。
クラウドサーバ50は、問合せ者端末10がURLへアクセスしたことによる要求を受けて、当該URLに対応するサービス情報を問合せ者端末10に送信する(ステップS216)。
問合せ者端末10は、クラウドサーバ50から受信したサービス情報を表示する(ステップS217)。
問合せ者は、問合せ者端末10に表示されたサービス情報を確認する(ステップS218)。
【0064】
(3)ホームページにサービス情報を表示する処理
図10及び
図11を参照して、ホームページにサービス情報を表示する処理の流れについて説明する。
図10及び
図11は、本実施形態に係る業務支援システム1におけるホームページにサービス情報を表示する処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図10にはステップS301からステップS308までの処理が示され、
図11にはステップS309からステップS316までの処理が示されている。
図10に示すステップS308の後、処理は、
図11に示すステップS309へ進む。なお、以下では、ランキング対象がサービス情報である例について説明する。
【0065】
まず、業務支援装置40のランキング情報生成部438は、ランキング情報を生成する(ステップS301)。具体的に、ランキング情報生成部438は、ステップS117にて履歴情報生成部436によって生成されて履歴情報DB422に記憶されている履歴情報に基づき、ランキング情報を生成する。
DB更新部431は、ランキング情報生成部438によって生成されたランキング情報を、記憶部420のランキング情報DB423に記憶する(ステップS302)。
出力制御部439は、通信部410を介して、ステップS302にて生成されたランキング情報をCMSサーバ60へ送信する(ステップS303)。
CMSサーバ60は、ランキングページを生成する(ステップS304)。具体的にCMSサーバ60は、受信したランキング情報に基づくランキングがサービスに関するホームページに表示されるよう、ホームページの情報を更新する。この時、CMSサーバ60は、当該ホームページにおいてより目立つ位置にランキングが表示されるように更新する。例えば、CMSサーバ60は、ホームページのトップページにランキングが表示されるようにする。
【0066】
問合せ者は、問合せ者端末10に対してランキングページへのアクセス操作を行う(ステップS305)。当該アクセス操作は、例えば、ブラウザでホームページを検索し、検索結果の中から該当するページをタップして表示する操作である。
問合せ者端末10は、問合せ者からのアクセス操作を受けて、ホームページへランキングページの表示要求を行う(ステップS306)。
ホームページは、問合せ者端末10からの表示要求を受けて、CMSサーバ60へランキングページのページ情報の要求を行う(ステップS307)。
CMSサーバ60は、ホームページからの要求を受けて、ホームページへランキングページのページ情報を送信する(ステップS308)。
【0067】
ホームページは、CMSサーバ60から受信したページ情報に基づき、ランキングページを問合せ者端末10に表示する(ステップS309)。
問合せ者は、問合せ者端末10に表示されたランキングページを確認する(ステップS310)。
問合せ者は、ランキングの中に詳細を確認したいサービス情報がある場合、問合せ者端末10に対して、サービス情報へのアクセス操作(例えば問合せの項目をタップ)を行う(ステップS311)。
問合せ者端末10は、問合せ者からのアクセス操作を受けて、ホームページへサービス情報の表示要求を行う(ステップS312)。
ホームページは、問合せ者端末10からの表示要求を受けて、CMSサーバ60へサービス情報のページ情報の要求を行う(ステップS313)。
CMSサーバ60は、ホームページからの要求を受けて、ホームページへサービス情報のページ情報を送信する(ステップS314)。
ホームページは、CMSサーバ60から受信したページ情報に基づき、サービス情報を問合せ者端末10に表示する(ステップS315)。
問合せ者は、問合せ者端末10に表示されたサービス情報を確認する(ステップS316)。
【0068】
以上説明したように、本実施形態に係る業務支援装置40は、サービスに関する詳細な情報を示すサービス情報を記憶し、コールセンターに対してサービスに関する問合せを行う問合せ者と、コールセンターにて問合せに対する回答を行う回答者との通話が録音された通話音声を取得し、当該通話音声を分析して問合せに関するキーワードを抽出し、当該キーワードを記憶部420に記憶されたサービス情報の中で検索して当該キーワードを含むサービス情報を問合せに関するサービス情報として取得し、取得したサービス情報に基づきサービス情報を問合せに対する回答として問合せ者へ案内するための情報を示す案内情報を生成し、当該案内情報を問合せ者端末10へ送信させる。
【0069】
かかる構成により、問合せ者は、問合せの終了後に、案内情報に含まれるサービス情報又はURLのアクセス先にあるサービス情報を問合せ者端末10に表示することで、問合せに対する回答を再度確認することができる。また、問合せ者は、問合せに対する回答を1度で理解できなかったとしても、問合せ者端末10に表示したサービス情報を確認して理解を深めることができる。これにより、問合せ者から同様な問合せを再度受ける頻度を低減することができる。
よって、本実施形態に係る業務支援装置40は、コールセンター(問合せ窓口)のオペレータの業務負担を軽減することを可能とする。
【0070】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述した実施形態における業務支援装置40の一部又は全部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0071】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0072】
1…業務支援システム、10…者端末、20…CTIシステム、30…回答者端末、40…業務支援装置、50…クラウドサーバ、60…CMSサーバ、410…通信部、420…記憶部、421…サービス情報DB、422…履歴情報DB、423…ランキング情報DB、430…制御部、431…DB更新部、432…通話音声取得部、433…入力情報取得部、434…分析部、435…検索部、436…履歴情報生成部、437…案内情報生成部、438…ランキング情報生成部、439…出力制御部