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特開2024-147201情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147201
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/067 20230101AFI20241008BHJP
【FI】
G06Q10/067
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060063
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】517157927
【氏名又は名称】株式会社SmartHR
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 祐介
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 隆久
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA08
5L049AA08
(57)【要約】
【課題】所定組織に設定される報告や承認、評価等の経路に対する利便性を向上させる。
【解決手段】情報処理方法は、情報処理装置が、組織のレポートラインの表示リクエストを受け付けること、組織に対して設定された複数のレポートラインそれぞれを含む画面情報であって、レポートラインは、経路内の各ノードに対して組織のメンバーが対応付けられる画面情報を出力すること、複数のレポートラインのうち少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付けること、少なくとも1つのレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行うこと、を実行する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
組織のレポートラインの表示リクエストを受け付けること、
前記組織に対して設定された複数のレポートラインそれぞれを含む画面情報であって、前記レポートラインは、経路内の各ノードに対して前記組織のメンバーが対応付けられる画面情報を出力すること、
前記複数のレポートラインのうち少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付けること、
前記少なくとも1つのレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行うこと、
を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記画面情報を出力することは、
前記組織の組織図に沿って表される前記複数のレポートラインを含む画面情報を出力することを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記更新処理を行うことは、
前記少なくとも1つのレポートラインに関連しない前記組織内の構成要素を非表示にすることを含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付けることは、
前記レポートラインに種別が対応付けられる場合、前記種別の選択を受け付けることを含み、
前記更新処理を行うことは、
選択された前記種別に対応するレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行うことを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記組織の組織図に表示されたメンバー又は前記組織の構成要素の指定を順に受け付けて前記レポートラインを生成することをさらに実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記生成することは、
前記組織の変更を、前記レポートラインに反映させることを含む、請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記生成することは、
前記経路のうちの少なくとも1つのノードに対して役職の設定がある場合、前記少なくとも1つのノードに設定された役職に対応しないメンバーの対応付けを拒否することを含む、請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記生成することは、
前記レポートライン又は前記組織のメンバーに対して、レポートラインの種別を対応付けることを含む、請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記レポートラインに含まれる経路の各ノードをワーフクローの各オブジェクトに関連付けることをさらに実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
組織のレポートラインの表示リクエストを受け付けること、
前記組織に対して設定された複数のレポートラインそれぞれを含む画面情報であって、前記レポートラインは、経路内の各ノードに対して前記組織のメンバーが対応付けられる画面情報を出力すること、
前記複数のレポートラインのうち少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付けること、
前記少なくとも1つのレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行うこと、
を実行させるプログラム。
【請求項11】
プロセッサを含む情報処理装置であって、
前記プロセッサが、
組織のレポートラインの表示リクエストを受け付けること、
前記組織に対して設定された複数のレポートラインそれぞれを含む画面情報であって、前記レポートラインは、経路内の各ノードに対して前記組織のメンバーが対応付けられる画面情報を出力すること、
前記複数のレポートラインのうち少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付けること、
前記少なくとも1つのレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行うこと、
を実行する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の技術は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、組織に所属する一部の従業員で構成される複数のグループを容易に設定し、従業員間でのコミュニケーション手段を提供するためのシステムが知られている(例えば特許文献1)。また、「フォーマルな組織構造」の「フォーマルな組織構造上での情報の流れ」と「インフォーマルな組織」の「インフォーマルな組織上での情報の流れ」をマッチングすることによって、「インフォーマルな組織」が「インフォーマルな組織の外部での情報の流れ」を介して、「フォーマルな組織構造」のどの部分(構成要素)で参照されているのかという関係を特定し、表示する情報利用状況分析装置が知られている(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-32652号公報
【特許文献2】特許第4650039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、クローズドなグループを作成し、グループ内の従業員間でのコミュニケーション手段を提供するが、コミュニケーションの順序を決めるものではなく、例えば指揮系統が決まっている等、報告の経路が決まっているものには適さない。また、特許文献2では、電子メール等のログを分析し、情報の流れ(利用状況等)を把握することは可能であるが、予め設定された経路に沿っているか等を表示するものではない。
【0005】
そこで、開示技術は、所定組織に設定される報告や承認、評価等の経路に対する表示又は生成などの利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の一態様における情報処理方法は、情報処理装置が、組織のレポートラインの表示リクエストを受け付けること、前記組織に対して設定された複数のレポートラインそれぞれを含む画面情報であって、前記レポートラインは、経路内の各ノードに対して前記組織のメンバーが対応付けられる画面情報を出力すること、前記複数のレポートラインのうち少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付けること、前記少なくとも1つのレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行うこと、を実行する。
【発明の効果】
【0007】
開示技術によれば、所定組織に設定される報告や承認、評価等の経路を表示する際の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態に係るサーバの一例を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係る人材情報の一例を示す図である。
図4】一実施形態に係るレポートライン情報の一例を示す図である。
図5】一実施形態に係る処理装置の一例を示す図である。
図6】一実施形態に係るレポートラインの表示に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図7】一実施形態に係るレポートラインの生成に関する判定処理の一例を示すフローチャートである。
図8】一実施形態に係るレポートライン一覧表示画面の一例を示す図である。
図9】一実施形態に係る選択レポートライン表示画面の一例を示す図である。
図10】一実施形態に係るレポートライン生成画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本開示の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
[実施形態]
<システム構成>
図1は、開示の一実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すとおり、情報処理システム1は、サーバ10と、1つ又は複数のユーザの処理装置20A、20B、20Cを含む。以下、各処理装置が区別されない場合は、処理装置20と表記する。例えば、実施形態に係る情報処理システム1は、組織のレポートラインを生成し、生成されたレポートラインを表示するシステムを構成する。
【0011】
レポートラインは、組織における承認や報告、評価、勤怠、プロジェクト等の経路をいう。なお、レポートラインは組織の指揮命令系統に沿うものに限定されず、何らかの意思疎通を図る経路なども含む。また、本実施形態においては、組織における承認や報告、評価、勤怠、プロジェクト等の経路を報告経路ともいう。
【0012】
サーバ10と、処理装置20とは、ネットワークNを介して相互にデータの送受信が可能である。サーバ10は複数の処理装置により構成されてもよく、処理装置20は任意の数でもよい。例えば、処理装置20は、本件サービスの提供を受ける組織(例、企業)に属する各ユーザが、業務において使用する情報処理装置である。
【0013】
情報処理システム1は、組織に属するユーザの人材情報や、レポートラインに関する情報や、組織情報などに基づき、1又は複数のレポートラインの表示制御を行う。例えば、情報処理システム1は、レポートラインに着目した画面を生成して表示制御し、複数のレポートラインを表示しつつ、選択されたレポートラインに表示切替することで、視認性を向上させることが可能である。以下、上述の情報処理システム1に備えられるサーバ10と処理装置20とについて説明する。
【0014】
サーバ10は、本開示システムを構成する情報処理装置であり、各種データを管理し、労務管理を支援したりする。例えば、サーバ10は、組織に所属する又は所属予定の各メンバーの人材情報、各組織(部署、プロジェクトなど)の組織情報、レポートラインの情報などを管理する。
【0015】
処理装置20は、ウェブブラウザを用いて、サーバ10から提供されるレポートラインの生成、表示などを実行し、ユーザインタフェースを利用して、レポートラインの生成を容易にしたり、複雑になりがちなレポートラインの表示に対して視認性を向上させたりする。
【0016】
また、処理装置20には、サーバ10が提供する本件サービスを利用するためのアプリケーションプログラム(アプリ)がインストールされてもよい。このアプリは、サーバ10が提供するサービスにおいて、以下に示す実施形態において開示されたレポートラインに関する処理の一部を処理装置20に実行させる。このアプリが実行されることにより、処理装置20はサーバ10にアクセスして、レポートラインに関するアプリの実行に用いる情報を送受信する。以下、レポートラインに関するサービスを実行可能にする情報処理システム1の各構成等について詳細に説明する。
【0017】
<サーバの構成>
図2は、開示の一実施形態に係るサーバ10の一例を示すブロック図である。サーバ10は、1つ又は複数のプロセッサ(例えばCPU)110、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース120、記憶装置(記憶部)130、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス170を含む。
【0018】
サーバ10は、場合によりユーザインタフェース150を含んでもよい。ユーザインタフェース150は、ディスプレイ、及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス等)を含む。
【0019】
記憶装置130は、例えば、DRAM、SRAM、他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリ(主記憶装置)である。また、記憶装置130は、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリ(補助記憶装置)でもよい。また、記憶装置130は、プログラム等を記憶した、コンピュータにより読み取り可能な非一時的な記録媒体でもよい。また、記憶装置130は、主記憶装置(メモリ)又は補助記憶装置(ストレージ)のいずれかでもよく、あるいは両方を備えてもよい。
【0020】
記憶装置130は、情報処理システム1により用いられるデータ、プログラム等を記憶する。例えば、記憶装置130は、組織に所属するユーザの人材情報、組織に関する組織情報、レポートラインに関する情報などを記憶する。記憶装置130は、他のデータベースと連携し、人材情報の一部(例、評価など)やエンゲージメントやモチベーションなどに関する調査情報を取得して記憶してもよい。なお、人材情報及びレポートラインに関する情報については、図3及び図4を用いて後述される。
【0021】
また、記憶装置130の他の例として、プロセッサ110から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置でもよい。ある実施形態において、記憶装置130はプロセッサ110により実行されるプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0022】
プロセッサ110は、記憶装置130に記憶されるプログラムを実行することで、例えば、このプログラムに含まれる各命令を実行することで、レポートラインに関するサービス制御部111を構成する。
【0023】
サービス制御部111は、実施形態に開示されるサービスを制御する。例えば、サービス制御部111は、各処理装置20からのレポートラインに関する生成指示、メンバーの選択指示、レポートラインの表示指示に応じて各処理を行ったりする。具体例として、サービス制御部111は、処理装置20からの各リクエストにより、レポートラインを生成したり、1つ又は複数のレポートラインを表示したりしてもよい。
【0024】
また、サービス制御部111は、実施形態に開示されるサービスを制御するために、受付部112、報告経路処理部113、出力部114を有する。以下、サービス制御部111が提供可能な処理について説明する。
【0025】
《表示処理》
受付部112は、所定組織のレポートラインの表示リクエストを受け付ける。例えば、受付部112は、従業員からレポートラインの表示操作を受けた処理装置20から、レポートラインの表示リクエストを受け付ける。
【0026】
報告経路処理部113は、組織に対して設定された複数のレポートラインそれぞれを含む画面情報を生成する。報告経路処理部113は、表示リクエストを受け付けた時点において、生成された1つ又は複数のレポートラインを含む画面情報を生成する。具体例として、報告経路処理部113は、レポートラインの経路順に沿ってメンバー(例、従業員)を対応付けた画面情報を生成したり、複数のレポートラインに共通するメンバーがいる場合、当該メンバーを基点とする複数のレポートラインを含む画面情報を生成したりする。
【0027】
出力部114は、経路内の各ノードに対して組織のメンバーが対応付けられるレポートラインを含む画面情報を出力する。例えば、出力部114は、生成した画面情報を、表示リクエストを送信した処理装置20に出力する。
【0028】
受付部112は、複数のレポートラインのうち少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付ける。例えば、受付部112は、レポートラインを含む画面情報を出力した処理装置20から、少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付ける。
【0029】
報告経路処理部113は、受付部112により受け付けられた少なくとも1つのレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行う。例えば、報告経路処理部113は、選択された少なくとも1つのレポートラインを強調表示したり、選択されていない他のレポートラインを非表示にしたりして、選択されたレポートラインを区別して処理装置20の画面に表示されるように更新処理を行う。出力部114は、更新された画面情報を処理装置20に出力する。
【0030】
以上の処理により、複数のレポートラインをまとめて画面に表示することが可能であり、どのようなレポートラインが設定されているか容易に把握することができるようになる。また、複数のレポートラインの中から、少なくとも1つのレポートラインが選択されることで、選択されたレポートラインへの表示切替や視認性を向上させることが可能になる。
【0031】
また、出力部114は、組織の組織図に沿って表される複数のレポートラインを含む画面情報を出力することを含んでもよい。例えば、報告経路処理部113は、画面情報を生成する際に、組織図に沿ってレポートラインを表すように画面情報を生成する。例えば、報告経路処理部113は、報告経路の最初のノードから最後のノードまで、各ノードのメンバーを線でつなぎ、どのメンバーからどのメンバーまで報告をすべきかを容易に把握できるようにする。なお、1つのノードは組織の構成要素(例、部署、役職、メンバー等)に対応付けられ、1つのノードに複数のメンバーが対応付けられてもよい。
【0032】
以上の処理により、組織図に沿ってレポートラインが表示されるため、レポート順のメンバーが、どの組織に所属しているか、どの役職(職位)を有しているか等を把握することができるようになる。また、組織図の階層と合わせてレポートラインを表示することができるため、レポートラインの経路を組織の階層に照らして把握することが容易になる。
【0033】
また、報告経路処理部113は、更新処理として、選択された少なくとも1つのレポートラインに関連しない組織内の構成要素を非表示にすることを含んでもよい。非表示とは、グレーアウトにして視認性を悪くすることや完全に非表示にすることを含む。また、報告経路処理部113は、選択されたレポートラインの各ノードに対応する各組織の構成要素又はメンバーを強調表示したりしてもよい。出力部114は、更新された画面情報を処理装置20に出力する。
【0034】
以上の処理により、選択されたレポートラインと組織図における構成要素との関係をより強調してレポートラインを表示させることができる。
【0035】
また、受付部112は、レポートラインに種別が対応付けられる場合、レポートラインの種別の選択を受け付けることを含んでもよい。例えば、レポートラインの種別は、承認レポート、勤怠レポート、プロジェクトレポートなどを含む。受付部112は、処理装置20又はユーザインタフェース150から、ユーザにより選択されたレポートラインの種別を受け付けてもよい。
【0036】
レポートラインの種別が選択された場合、報告経路処理部113は、選択された種別に対応するレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行うことを含んでもよい。例えば、報告経路処理部113は、選択された種別のレポートラインを強調表示したり、選択されていない他の種別のレポートラインを非表示にしたりして、選択された種別のレポートラインを区別して処理装置20の画面に表示されるように更新処理を行う。出力部114は、更新された画面情報を処理装置20に出力する。
【0037】
また、報告経路処理部113は、選択された種別のレポートラインをソートして、ソートしたレポートラインが画面に表示されるように更新してもよい。報告経路処理部113は、ソートしたレポートラインを組織図に対応付けて画面に表示されるように更新してもよい。
【0038】
以上の処理により、種別ごとにレポートラインを表示したりすることが可能になる。例えば、ユーザが勤怠レポートの種別を選択した場合、勤怠レポートに対応するレポートラインが、他のレポートラインと区別して表示されるようになる。
【0039】
また、報告経路処理部113は、レポートラインの種別ごとに、対応付けられた組織の構成要素のみを表示した組織図に切り替えてもよい。例えば、報告経路処理部113は、承認レポートに対応するレポートラインの組織図と、勤怠レポートに対応するレポートラインの組織図とを切り替えるようにしてもよい。
【0040】
《生成処理》
サービス制御部111は、レポートラインを生成する処理を制御する。例えば、組織の従業員が利用する処理装置20又はユーザインタフェース150からレポートラインの生成リクエストを取得し、レポートラインの生成処理を実行する。
【0041】
受付部112は、処理装置20又はユーザインタフェース150から、組織の組織図に表示されたメンバー又は組織の構成要素(例、部署等)の指定を順に受け付ける。例えば、受付部112は、報告経路の順に沿って、最初に報告を作成すべきメンバー(例、従業員)から順に、メンバー又は組織の構成要素の指定を受け付ける。
【0042】
報告経路処理部113は、指定されたメンバー又は組織の構成要素の順に報告経路を生成する。例えば、報告経路処理部113は、最初のノードに対応するメンバーから最後のノードに対応するメンバーまでの各ノードに対応する各メンバーを順に対応付けて、レポートラインを生成することを含んでもよい。
【0043】
また、報告経路処理部113は、組織の変更を、レポートラインに反映させることを含んでもよい。組織の変更は、例えば、従業員の異動又は退職、部署名の変更、あるいは組織の再編などを含む。組織の変更に伴い、レポートラインに含まれていたメンバーが異動や退職等により組織からいなくなる場合、報告経路処理部113は、レポートラインからも、このメンバーを削除する。また、報告経路処理部113は、あるノードに対応するメンバーが一人だった場合、このノードを削除して前後のノードを連結してもよい。
【0044】
また、報告経路処理部113は、ノードに対応するメンバーの削除や、組織名の変更などの単純な削除、変更では対応できない場合、レポートラインの最終ノードに対応するメンバーに対し、組織の変更に対応するレポートラインの変更を問い合わせてもよい。
【0045】
以上の処理により、組織の変更に対して自動的又は半自動的にレポートラインに変更内容を反映させることができる。その結果、ユーザの手間を削減し、システムの処理効率を向上させることが可能になる。
【0046】
また、報告経路処理部113は、報告経路のうちの少なくとも1つのノードに対して役職の設定がある場合、少なくとも1つのノードに設定された役職に対応しないメンバーの対応付けを拒否することを含んでもよい。例えば、報告経路処理部113は、あるノードにおいて、役職が部長以上の承認が必要である場合、ユーザが課長以下のメンバーをこのノードに対応付ける際に、ノードに設定された役職を満たさないメンバーであるとして、ノードへのメンバーの対応付けを拒否してもよい。
【0047】
なお、役職は、レポートラインの生成時にユーザが設定してもよい。例えば、報告経路処理部113は、ノードの設定時に、生成中のノードに対して役職を設定してもよい。役職について、その組織が使用している役職や職能、職位がデフォルトで表示され、表示された役職から少なくとも1つが選択されるようにしてもよい。
【0048】
以上の処理により、レポートラインにおけるノードに対して役職を設定することが可能であり、設定された役職を対応付けの条件として使用することができる。また、設定された役職に対応するメンバーの対応付けが拒否されることで、不適切なレポートラインの生成を防止することが可能になる。なお、対応付けの条件は、社歴、保有資格などを含んでもよい。報告経路処理部113は、対応付け条件を満たすか否かを判定し、満たす場合はメンバーの対応付けを行い、満たさない場合は対応付けを拒否する。
【0049】
また、報告経路処理部113は、レポートライン又は組織のメンバーに対して、レポートラインの種別を対応付けることを含んでもよい。例えば、報告経路処理部113は、レポートラインの種別をタグとしてレポートラインに対応付ければよい。
【0050】
以上の処理により、種別に応じてレポートラインをソート等することが可能になり、レポートラインの表示機能を増やすことができる。また、レポートラインの種別(タグ)は、他の業務フローと連携できるようにエクスポートすることを可能にしてもよい。
【0051】
また、報告経路処理部113は、レポートラインを生成する際に、メンバーを順にノードに対応付けていく以外にも、先にノード(例えば部署、チーム等)を選択した後に、各ノードにメンバーを追加していくことも可能である。これにより、組織図の階層に関係なく、報告経路を設定していくことが可能になる。
【0052】
なお、報告経路処理部113は、レポートラインを生成する際、画面に表示された組織図からのレポートラインの生成を前提とするのではなく、従業員リストから直接従業員を選択したり、部署を選択したりすることでレポートラインを生成してもよい。
【0053】
《他の業務との連携》
また、報告経路処理部113は、レポートラインに含まれる報告経路の各ノードをワーフクローの各オブジェクトに関連付けることをさらに含んでもよい。例えば、ワークフローを生成、管理、実行するワークフロー業務がシステム化されている場合、報告経路処理部113は、申請、所定の手続き、人事評価、勤怠管理などのワークフローの各オブジェクトに対して、レポートラインの各ノードを関連付けることが可能である。
【0054】
以上の処理により、レポートラインだけの使用にとどまらず、ワークフローにおける各オブジェクト(ジョブ)として管理することも可能であり、他のシステムと相互に参照したり実行したり連携を行うことが可能になる。
【0055】
《他の利用例》
また、本開示のレポートラインは、既存の指揮系統に沿った報告経路の他の例として、組織横断のプロジェクト等にも利用可能である。例えば、エンジニア組織、プロダクトマネジメント組織、デザイン組織などの各チームがあるが、組織図における横の階層に対して連結させるレポートラインが生成されてもよい。この場合、上長に報告するというより、横の各メンバーに順に報告又は指示を出すことになり得る。
【0056】
また、報告経路処理部113は、本開示のレポートラインを秘書業務にも適用可能である。例えば、秘書チームにおける各秘書が、組織のどのVP(Vice President)を担当しているかを、レポートレインを使用して関連付けしておくことが可能である。
【0057】
また、報告経路処理部113は、将来的な異動等が分かっている場合、未来のレポートラインを1つ又は複数登録、予約しておくことが可能である。例えば、ジョブローテーションを採用している組織は、所定期間毎に、予約されていたレポートレインが変更されてもよい。具体例として、メンバーAは、今月はレポートラインA、来月はレポートラインBというように自動でレポートラインの切替が行われてもよい。また、報告経路処理部113は、過去のレポートラインを編集してもよい。
【0058】
また、報告経路処理部113は、先にレポートラインを生成しておき、各ノードに対して後からメンバーを対応付けてもよい。全てのノードにメンバーが少なくとも1人対応付けられた場合、このレポートラインはアクティブになり、レポートラインの表示の際に画面に表示されるようになるとよい。また、報告経路処理部113は、未完成のレポートラインが画面に表示される際には、完成したレポートラインとは区別して画面に表示されるようにするとよい。
【0059】
また、報告経路処理部113は、レポートラインに対応付けられた各メンバーの履歴や、各メンバーの従業員情報や、レポートラインに対応付けられた各部署の部署情報の履歴を保持してもよい。例えば、報告経路処理部113は、レポートラインの属性、例えば各メンバー、各部署に変更が生じた場合は、変更履歴を記憶し、各変更のバージョン管理を行う。これにより、レポートラインの変更履歴を管理者等が把握することが可能になる。また、報告経路処理部113は、レポートラインの変更履歴の分析により、メンバーの変更が多いレポートラインを特定したりすることが可能になる。
【0060】
また、レポートラインに含まれる各メンバーの従業員情報が変更された場合、報告経路処理部113は、変更に係る操作ログを記録するとよい。また、報告経路処理部113は、レポートラインの生成、変更などの操作ログを記録してもよい。これにより、内部統制の観点で、レポートラインに関して操作したユーザの操作ログが残るようになる。
【0061】
(各データの例)
次に、サーバ10の記憶装置130に格納される各データの例について図3及び図4を用いて説明する。図3は、一実施形態に係る人材情報の一例を示す図である。図4は、一実施形態に係るレポートライン情報の一例を示す図である。
【0062】
図3に示す人材情報には、氏名、連絡先、部署、職位、レポートレインなどの各データ/情報が含まれる。氏名は、ユーザの氏名情報を含み、連絡先は、電話番号、メールアドレス、SNSのアカウントなどの情報を含む。部署は、組織名や組織識別情報を含む。レポートラインは、レポートラインの名称と経路順とを含む。図3に示す例では、「レポートラインの名称(経路順)」で表され、例えばB(N2)は、レポートラインBの経路順で2番目を意味する。また、一人で複数のレポートラインに含まれる場合(AAさん)、AAさんには複数のレポートラインが対応付けられる。
【0063】
また、人材情報には、他にも、その従業員が所属しているプロジェクトや、保有資格、評価などの様々な情報が登録されてもよい。
【0064】
図4に示すレポートライン情報には、報告経路IDに関連付けて、各ノードに対応付けられるメンバーなどの各データ/情報が含まれる。例えば、報告経路IDは、レポートラインを識別する情報を含み、各ノードには、各ノードに対応付けられたメンバーを含む。図4に示す例では、N1→N2→N3というように各ノードの数字が報告順を示す。
【0065】
また、報告経路処理部113は、図3に示す人材情報や、図4に示すレポートライン情報に変更が生じた場合、上述したとおり、その変更履歴を管理してもよい。
【0066】
<処理装置の構成>
図5は、開示の一実施形態に係る処理装置20の一例を示す図である。例えば、処理装置20は、従業員等が利用する装置である。処理装置20は、1つ又は複数のプロセッサ(例、CPU)210、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220、記憶装置(記憶部)230、ユーザインタフェース250、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス270を含む。
【0067】
ユーザインタフェース250は、ディスプレイ251、及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス等)252を含む。
【0068】
記憶装置230は、例えば、DRAM、SRAM、又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリ(主記憶装置)である。また、記憶装置230は、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリ(補助記憶装置)でもよい。また、記憶装置230は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体でもよい。また、記憶装置230は、主記憶装置(メモリ)又は補助記憶装置(ストレージ)のいずれかでもよく、あるいは両方を備えてもよい。
【0069】
記憶装置230は、情報処理システム1により用いられるデータやプログラムを記憶する。例えば、記憶装置230は、情報処理システム1における処理装置20用のアプリケーションプログラムなどを記憶する。
【0070】
プロセッサ210は、記憶装置230に記憶されるプログラムを実行することで、サービス処理部211を構成する。サービス処理部211は、例えば、ウェブブラウザやメールアプリケーションなどを含む。ウェブブラウザは、サーバ10により提供されるウェブページの閲覧を可能にする。また、インストールされたユーザ端末用のアプリケーションの実行により、上述したサービスが提供されるウェブページの閲覧が可能になる。サービス処理部211は、サービス提供を受けるため、通信制御部212、表示制御部213、操作制御部214を有する。
【0071】
通信制御部212は、サーバ10から送信されたレポートラインに係る各画面、例えば、組織図を含む画面、レポートライン生成画面、レポートライン一覧表示画面、選択レポートライン表示画面などの各画面情報を取得する。また、通信制御部212は、サーバ10に対し、各画面を利用して選択、設定された情報や、所定のリクエスト、本件サービスに関する作業情報などを出力する。
【0072】
表示制御部213は、通信制御部212により取得された各画面情報に基づいて、本件サービスのレポートライン表示画面(例えば図8)、選択レポートライン表示画面(例えば図9)、レポートライン生成画面(例えば図10)などをディスプレイ251に表示するよう制御する。
【0073】
操作制御部214は、各画面に表示されたUI部品(例、ボタンなど)に対するユーザの操作を受け付け、操作情報を処理装置20のアプリケーションに伝達したり、サーバ10に向けて出力したりする。例えば、操作制御部214は、レポートラインの生成時には、従業員等が設定した報告経路、各ノードにおいて選択された各メンバーなどの情報をサーバ10に向けて出力したり、レポートラインの表示時には、従業員等が選択したレポートラインの識別情報(例、報告経路ID)などの情報をサーバ10に向けて出力したりする。
【0074】
通信制御部212は、操作制御部214が受け付けた各操作情報を、ネットワーク通信インタフェース220を介して、サーバ10に送信する。
【0075】
表示制御部213は、操作制御部214が受け付けた各操作情報に基づいて、画面遷移を制御する。例えば、画面遷移について、図8~9を用いて後述する。
【0076】
<動作説明>
次に、情報処理システム1の各動作について説明する。図6は、一実施形態に係るレポートラインの表示に関する処理の一例を示すフローチャートである。図6に示す例では、従業員等が利用する処理装置20と開示のサービスを提供するサーバ10とが連携して処理を行う例であるが、サーバ10のユーザインタフェース150を利用してサーバ10単体で処理されてもよい。
【0077】
ステップS102において、サーバ10の受付部112は、組織のレポートラインの表示リクエストを受け付ける。表示リクエストは、例えば、従業員が処理装置20を操作し、レポートラインの表示をリクエストした場合に、処理装置20からレポートラインの表示リクエストがサーバ10に送信される。
【0078】
ステップS104において、報告経路処理部113は、組織に対して設定された複数のレポートラインそれぞれを含む画面情報であって、レポートラインは、経路内の各ノードに対して組織のメンバーが対応付けられる画面情報を生成する。出力部114は、報告経路処理部113が生成した画面情報を、表示リクエストを生成した処理装置20に出力する。これにより、処理装置20の表示制御部213は、取得した画面情報に基づいて、複数のレポートラインを含む画面を表示する。
【0079】
ステップS106において、受付部112は、複数のレポートラインのうち少なくとも1つのレポートラインの選択を受け付ける。例えば、処理装置20のディスプレイに表示された複数のレポートラインのうち、従業員が少なくとも1つのレポートラインを選択した場合、処理装置20から選択されたレポートラインの識別情報(例、報告経路ID)がサーバ10に出力される。
【0080】
ステップS108において、報告経路処理部113は、選択された少なくとも1つのレポートラインを、他のレポートラインとは区別して表示させる更新処理を行う。例えば、報告経路処理部113は、処理装置20から取得したレポートラインの識別情報を用いて選択されたレポートラインを特定し、特定したレポートラインを強調表示するように画面情報を更新する。
【0081】
以上の処理により、複数のレポートラインをまとめて画面に表示することが可能であり、どのようなレポートラインが設定されているか容易に把握することができるようになる。また、複数のレポートラインの中から、少なくとも1つのレポートラインが選択されることで、選択されたレポートラインへの表示切替や視認性を向上させることが可能になる。
【0082】
図7は、一実施形態に係るレポートラインの生成に関する判定処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す処理では、処理装置20の操作制御部214によりレポートラインの生成操作を受け付けて、報告経路処理部113によりレポートラインが生成される例を示す。
【0083】
ステップS202において、処理装置20の表示制御部213は、組織図をディスプレイ251に表示する。ここで、レポートラインの生成が指示されたとする。
【0084】
ステップS204において、処理装置20の操作制御部214は、組織図を用いて経路内のノードごとにメンバーの選択を受け付ける。通信制御部212は、メンバーが選択されるごとに、メンバーを示す情報(ユーザID等)をサーバ10に出力する。
【0085】
ステップS206において、サーバ10の報告経路処理部113は、従業員により選択されたメンバーが、対応付け条件を満たすかを判定する。対応付け条件は、例えば役職が所定役職以上、社歴が所定年数未満や所定年数以上、保有資格などを含む。対応付け条件が満たされれば(ステップS206-YES)、処理はステップS208に進み、対応付け条件が満たされなければ(ステップS206-NO)、報告経路処理部113はこのメンバーの対応付けを拒否し、処理はステップS204に戻る。
【0086】
ステップS208において、サーバ10の報告経路処理部113は、処理装置20からレポートラインの生成を終了する指示を取得したか否かを判定する。レポートラインの終了指示があれば(ステップS2018-YES)、処理は終了し、レポートラインの終了指示がなければ(ステップS208-NO)、処理はステップS204に戻る。
【0087】
以上、組織図を用いてレポートラインを生成することにより、組織の階層や同部署のメンバーを容易に選択しながらレポートラインを生成することが可能となる。なお、レポートラインの生成において、組織図の表示は必ずしも必要ではない。
【0088】
<画面例>
次に、サーバ10又は処理装置20において表示される各画面の一例について説明する。図8は、一実施形態に係るレポートライン一覧表示画面の一例を示す図である。図8に示す画面は、組織図が表示され、組織図に沿って複数のレポートラインが表示される例を示す。なお、複数のレポートラインは必ずしも組織図に沿って表示される必要はなく、また、全てのレポートラインが一画面で表示される必要はない。
【0089】
図8に示す画面は、階層構造の組織構成が表示され、組織構成は、上から代表者、部門、課などの細分化される。また、組織の構成要素(部、課など)ごとに、この構成要素に所属するメンバーが表示される。
【0090】
図8には、複数のレポートラインが組織構成に沿って表示され、矢印の順が経路順を示す。例えば、レポートラインEは、構成要素「法務部第1部」のメンバー「GG」を始めとし、次に法務部部長のメンバー「AA」に連絡し、最後に代表者のメンバー「ABC」に報告することを示す。また、メンバー「AA」は、レポートラインB、E、Gの3つのレポートラインに関連する。
【0091】
図8に示す例では、複数のレポートラインが、まとめて一画面に表示されるため、レポートラインの確認が容易になる。また、組織図に沿ってレポートラインが表示される場合、組織の階層構造に沿ってレポートラインが表示されるため、経路順と組織の階層構造とがマッチしてレポートラインを容易に把握することができるようになる。
【0092】
図8に示す画面において、従業員は、レポートラインEを選択したとする。サーバ10の報告経路処理部113は、従業員が選択したレポートラインEを取得し、このレポートラインEを他のレポートラインと区別して表示されるように画面情報を更新する。
【0093】
図9は、一実施形態に係る選択レポートライン表示画面の一例を示す図である。図9は、図8に示す画面からレポートラインEが選択されたときの画面例を示す。図9に示す例では、レポートラインEに関連する部署が強調表示される。また、その他の選択されていないレポートラインは、非表示にされしたり、目立たないように表示されたりして、画面情報が更新される。また、選択されたレポートラインに関連しない組織の構成要素も他のレポートラインと同じく非表示にされたり、グレーアウトにされたりする。
【0094】
また、図8に示す複数のレポートラインが表示された画面から、図9に示す選択されたレポートラインが表示された画面への画面切り替えが行われる。これにより、選択したレポートラインの視認性を高めるとともに、選択されたレポートラインがどのような経路順になっているかを容易に把握することができる。
【0095】
図10は、一実施形態に係るレポートライン生成画面の一例を示す図である。図10に示す画面では、左領域にレポートライン設定項目が表示され、右領域に組織図が表示され、生成中のレポートラインが表示される。
【0096】
図10に示す画面の左領域には、レポートラインの名称、種別を設定可能であり、各ノードのメンバーを順に設定することが可能である。例えば、図10に示す例では、生成中のレポートラインの名称は、「レポートラインE」であり、レポートラインの種別は「承認」である。次に、ノード1は、レポートラインの最初のノードを示し、役職設定のボタンを押下することで、このノード1に対応付け可能なメンバーの役職を設定することが可能となる。
【0097】
また、ノード1が選択された後、右欄の組織図に表示されたメンバー「GG」が選択されることで、左欄のノード1のメンバー欄に、選択されたメンバー「GG」が自動的に設定される。ノード1のメンバー選択が終わると、ノード2のメンバー選択に移り、上記と同様に、メンバー「AA」が選択されると、ノード2のメンバー欄に、選択されたメンバー「AA」が自動的に設定される。従業員は各ノードでメンバーを追加したい場合は、「+」ボタンを押下することで、メンバーを追加することが可能になる。
【0098】
従業員は、メンバー選択が終わると、左欄下の登録ボタンを押下する。これにより、処理装置20の通信制御部212は、レポートラインの生成リクエストともに、設定又は選択されたレポートラインの情報をサーバ10に送信する。サーバ10の報告経路処理部113は、取得したレポートラインの情報に基づいてレポートラインを生成し、生成したレポートラインを記憶装置130に記憶する(例えば図4参照)。
【0099】
以上、実施形態は、本開示技術を説明するための例示であり、本開示技術をその実施形態のみに限定する趣旨ではなく、本開示技術は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。また、サーバ側、ユーザの処理装置側の各処理を適宜統合したり、他方の装置に処理を移行したり、別の装置に処理を移行したりしてもよい。
【符号の説明】
【0100】
1…情報処理システム、10…サーバ、20…処理装置、110…プロセッサ、130…記憶装置、111…サービス制御部、112…受付部、113…報告経路処理部、114…出力部、210…プロセッサ、211…サービス処理部、212…通信制御部、213…表示制御部、214…操作制御部、230…記憶装置、251…ディスプレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10