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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147238
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】検出システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/03 20060101AFI20241008BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20241008BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G06F3/03 400Z
G06F3/041 512
G06F3/044 120
G06F3/041 410
G06F3/041 580
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060126
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 薫
(72)【発明者】
【氏名】藤沢 晃彦
(72)【発明者】
【氏名】安部 大智
(57)【要約】
【課題】スタイラスのコストを低くしつつ、スタイラスの傾きの検出精度を向上できる技術を提供する。
【解決手段】検出システムは、検出領域に複数の第1検出電極を有する検出パネルと、先端に自己容量式の第2検出電極と、先端から所定の距離の領域にリング状の駆動電極と、を有するスタイラスと、検出パネルおよびスタイラスと通信可能なホストと、を含む。検出パネルは、スタイラスの先端の第2検出電極で検出した出力値に応じて、複数の第1検出電極で検出動作を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出領域に複数の第1検出電極を有する検出パネルと、
先端に自己容量式の第2検出電極と、前記先端から所定の距離の領域にリング状の駆動電極と、を有するスタイラスと、
前記検出パネルおよび前記スタイラスと通信可能なホストと、を含み、
前記検出パネルは、前記スタイラスの前記先端の前記第2検出電極で検出した出力値に応じて、前記複数の第1検出電極で検出動作を行う、
検出システム。
【請求項2】
請求項1の検出システムにおいて、
前記検出パネルは、前記スタイラスの前記先端の前記第2検出電極の出力値が所定値の範囲であるときに、前記複数の第1検出電極で前記スタイラスの前記先端から出力された信号の検出動作を行う、
検出システム。
【請求項3】
請求項2の検出システムにおいて、
前記検出パネルは、前記スタイラスの前記先端の前記第2検出電極の出力値が所定値の範囲にないとき、前記第1検出電極でセルフ検出動作を行う、
検出システム。
【請求項4】
請求項3の検出システムにおいて、
前記検出パネルの少なくとも1つの前記第1検出電極および前記スタイラスの前記第2検出電極が所定の範囲のときに、座標検出動作を行う、
検出システム。
【請求項5】
請求項4の検出システムにおいて、
前記スタイラスのリング状の前記駆動電極は自己容量式の第3検出電極とされる、
検出システム。
【請求項6】
請求項5の検出システムにおいて、
前記第2検出電極および前記第3検出電極からの出力値に応じて前記スタイラスの傾きが求められる、
検出システム。
【請求項7】
請求項1の検出システムにおいて、
前記リング状の駆動電極はリングの円周方向において複数の第3検出電極に分割されている、
検出システム。
【請求項8】
請求項7の検出システムにおいて、
前記第2検出電極および前記複数の第3検出電極からの出力値に応じて、前記スタイラスの傾きが求められる、検出システム。
【請求項9】
請求項8の検出システムにおいて、
前記検出パネルの検出領域の周辺領域に額縁配線を有する、
検出システム。
【請求項10】
請求項9の検出システムにおいて、
前記検出パネルは、表示領域を有する表示装置を含み、
前記表示領域と前記検出領域はオーバーラップしている、
検出システム。
【請求項11】
請求項10の検出システムにおいて、
前記検出パネルは、画素電極と、前記画素電極に対向した共通電極と、を有し、
前記共通電極は、複数に分割され、前記第1検出電極と兼用される、
検出システム。
【請求項12】
請求項11の検出システムにおいて、
前記検出パネルは、表示期間と検出期間とを有し、前記検出期間に前記検出動作を行う、
検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、検出システムに関し、特に、スタイラスと検出パネルとを備えた検出システムに適用可能である。
【背景技術】
【0002】
タブレットコンピュータ、スマートフォンなどの電子装置のスタイラス検知スクリーン(表示パネル)上にユーザが文字および図形を手書きすることが可能なスタイラス(アクティブペン、電子ペンとも言う)が知られている。この種のスタイラスの提案として、例えば、特開2022-130506号公報がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-130506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スタイラスの傾きや筆圧を検出する際は、(ケース1)スタイラス自体に半導体装置(IC)を搭載し、スタイラス単体で検出を行う場合と、(ケース2)スタイラスがパネルに信号を送って、パネル側のICが検出を行う場合と、がある。(ケース1)の場合、スタイラスの内部に複数のIC(例えば、タッチ機能用IC(タッチセンサ)、傾き検出用IC(ジャイロセンサ)、筆圧検出用IC(圧力センサ))を必要とするため、スタイラスのコストが上昇する。(ケース2)の場合、例えば、スタイラスのリング部の信号とスタイラスのペン先の信号の強さの比から計算によりスタイラスの傾き検出し、また、スタイラスの信号の周波数の変化を検出して筆圧を検出するので、上記(1)の場合と比べ、検出の精度が劣る。
【0005】
本開示は、スタイラスのコストを低くしつつ、スタイラスの傾きの検出精度を向上できる技術を提供することにある。
【0006】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0008】
すなわち、検出システムは、
検出領域に複数の第1検出電極を有する検出パネルと、
先端に自己容量式の第2検出電極と、前記先端から所定の距離の領域にリング状の駆動電極と、を有するスタイラスと、
前記検出パネルおよび前記スタイラスと通信可能なホストと、を含み、
前記検出パネルは、前記スタイラスの前記先端の前記第2検出電極で検出した出力値に応じて、前記複数の第1検出電極で検出動作を行う。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る検出システムを説明する図である。
図2図2は、実施の形態のセンサ付き表示装置DSPにおける表示装置の概略の構成を示す図である。
図3A図3Aは、実施の形態に係るセンサ付き表示装置DSPのミューチャル検出方式の代表的な基本構成を示す図である。
図3B図3Bは、実施の形態に係るセルフ(Self)検出方式の代表的な基本構成を示す図である。
図4A図4Aは、実施の形態のセンサ付き表示装置DSPのミューチャル検出方式の駆動方法を説明するための図である。
図4B図4Bは、実施の形態のセンサ付き表示装置DSPのセルフ検出方式との駆動方法を説明するための図である。
図5図5は、実施の形態に係るセンサ付き表示装置DSPにおけるセンサの構成例を概念的に示す平面図である。
図6図6は、図1のセンサ付き表示装置DSPにおけるセンサの構成例を概念的に示す平面図である。
図7図7は、センサ付き表示装置DSPに設けられる検出回路とスタイラスSTSに設けられる検出回路を説明する図である。
図8図8は、図1の検出システム1の第1動作モードについて説明する図である。
図9図9は、図1の検出システム1の第2動作モードについて説明する図である。
図10図10は、検出システム1の処理フローを示す図である。
図11図11は、スタイラスSTSの座標検出について説明する図である。
図12図12は、スタイラスSTSの傾き検出について説明する図である。
図13図13は、スタイラスSTSが検出パネルDPNLの周辺領域にある場合のスタイラスSTSの傾き検出について説明する図である。
図14図14は、実施の形態に係るスタイラスの傾き検出フロー図である。
図15図15は、駆動電極A,B,Cの検出データの値と傾き角度との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0011】
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0012】
また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0013】
本実施形態においては、表示装置の一例として、液晶表示装置を開示する。この液晶表示装置は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末、パーソナルコンピュータ、テレビ受像装置、車載装置、ゲーム機器等の種々の装置に用いることができる。
【0014】
「表示装置」とは、表示パネルを用いて映像を表示する表示装置全般を指す。「表示パネル」とは、電気光学層を用いて映像を表示する構造体を指す。例えば、表示パネルという用語は、電気光学層を含む表示セルを指す場合もあるし、表示セルに対して他の光学部材(例えば、偏光部材、バックライト、タッチパネル等)を装着した構造体を指す場合もある。ここで、「電気光学層」には、技術的な矛盾を生じない限り、液晶層、エレクトロクロミック(EC)層などが含まれ得る。したがって、後述する実施形態について、表示パネルとして、液晶層を含む液晶パネルを例示して説明するが、上述した他の電気光学層を含む表示パネルへの適用を排除するものではない。
【0015】
(実施形態)
図1は、実施形態に係る検出システムを説明する図である。
【0016】
図1に示す様に、検出システム1は、電子装置としての表示パネルPNLを有するセンサ機能付きの表示装置DSPと、表示パネルPNLの上にユーザが文字および図形を手書きすることが可能なスタイラス(アクティブペン、電子ペンとも言う)STSと、表示装置DSPとスタイラスSTSと通信可能なホスト装置(単に、ホストとも言う)HOSTと、を含んで構成されている。
【0017】
表示装置DSPは、表示領域DAAとその周りに設けられた周辺領域(額縁領域)NDAAとを含む表示パネルPNLを有する。この例では、表示パネルPNLは、検出パネルDPNLを含むように構成されている。検出パネルDPNLは、例えば、表示パネルPNLの上側に配置されている。逆に、検出パネルDPNLが表示領域DAAを含む表示パネルPNLを有すると言い換えることも可能である。
【0018】
検出パネルDPNLは、センサの活性領域(タッチ検出領域、検出領域とも言う)AAを含む。検出領域AAは、指やペン(ここでは、非アクティブペン、非電子ペンのことを意味する)等の接触を検出するタッチセンサのタッチ検出領域の機能と、スタイラスSTS(ここでは、アクティブペン、電子ペンのことを意味する)のタッチ検出領域の機能と、を含むように構成されている。検出領域AAには、行列状に配置された複数の第1検出電極Sが設けられている。ここで、表示パネルPNLの表示領域DAAと検出領域AAとはオーバーラップしていると見なすことができる。検出領域AAの周りは、周辺領域(額縁領域)NDAAとされている。
【0019】
ドライバ装置TDDIが表示装置DSPの周辺領域NDAAに設けられており、ドライバ装置TDDIはタッチコントローラ(タッチ制御装置)TCおよびディスプレイコントローラ(表示制御装置DI)の機能を有する。ドライバ装置TDDIは、複数の第1検出電極Sに、金属配線により構成された引き出し信号線(引き出し線)Wにより電気的に接続されている。ドライバ装置TDDIは、また、表示装置DSPの外側に設けられたホスト装置HOSTに電気的に接続されている。ホスト装置HOSTは表示装置DSPの周辺領域NDAAに設けられてもよい。
【0020】
スタイラスSTSは、図1に拡大して示す様に、外形形状が円柱形状とされた筒部STS1と、筒部STS1の一端側に設けられた外形形状が円錐形状の先端部STS2と、を有する。筒部STS1はその内部に、充電可能な電池BATと、ホスト装置HOSTとの通信を行う通信装置COMと、タッチペン制御装置TPICと含み、通信装置COMとタッチペン制御装置TPICとは電池BATから供給される電源により駆動されるように構成されている。通信装置COMは、例えば、近距離無線通信により、ホスト装置HOSTと電気的に接続されている。
【0021】
先端部STS2は、その先端TIPに自己容量式の第2検出電極STS21と、その先端TIPから筒部STS1の方向に沿って所定の距離の領域にリング状の駆動電極STS22と、を有する。リング状の駆動電極STS22は、リングの円周方向において、リング状に配置された複数の駆動電極A,B,Cから構成されている。この例では、リング状の駆動電極STS22は、3つの駆動電極A,B,Cに分割されている。第2検出電極STS21と駆動電極A,B,Cとは、タッチペン制御装置TPICに、金属配線により構成された信号線WLにより電気的に接続されている。リング状の駆動電極STS22は自己容量式の第3検出電極と言い換えることができる。
【0022】
この構成による検出システム1によれば、以下の検出を行うことができる。
【0023】
1)スタイラスSTSの先端TIPの座標検出:
スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21からセルフセンシング信号としての駆動信号Txを送信し、その駆動信号Txを検出パネルDPNLの複数の第1検出電極S(Rx)で受けるように構成する。これにより、スタイラスSTSの先端TIPの検出パネルDPNLに対する座標位置を検出することで、座標検出を行うことができる。
【0024】
2)スタイラスSTSの傾き検出:
スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21とリング状の駆動電極STS22(自己容量式の第3検出電極:3つの駆動電極A,B,Cに対応する)でそれぞれセルフセンシングを行って、検出パネルDPNLの複数の第1検出電極S(Rx)と3つの駆動電極A,B,Cとの容量をスタイラスSTS側で検出する。これらの容量からスタイラスSTSの傾きを算出することで、傾き検出を行うことができる。
【0025】
スタイラスSTSには、タッチペン制御装置TPICがあればよく、加速度センサが不要にできるので、スタイラスSTSのコストが低減できる。スタイラスSTS側と検出パネルDPNL側との両方で傾き検出ができるため、検出精度を向上することができる。
【0026】
次に、表示装置DSPの表示パネルPNLおよび検出パネルDPLNについて説明する。図2は、実施の形態のセンサ付き表示装置DSPにおける表示装置の概略の構成を示す図である。図3Aは、実施の形態に係るセンサ付き表示装置DSPのミューチャル検出方式の代表的な基本構成を示す図である。図3Bは、実施の形態に係るセルフ(Self)検出方式の代表的な基本構成を示す図である。図4Aは、実施の形態のセンサ付き表示装置DSPのミューチャル検出方式の駆動方法を説明するための図である。図4Bは、実施の形態のセンサ付き表示装置DSPのセルフ検出方式との駆動方法を説明するための図である。図5は、実施の形態に係るセンサ付き表示装置DSPにおけるセンサの構成例を概念的に示す平面図である。図6は、図1のセンサ付き表示装置DSPにおけるセンサの構成例を概念的に示す平面図である。
【0027】
図2は、実施の形態のセンサ付きの表示装置DSPにおける表示装置の概略の構成を示す図である。なお、実施の形態において、表示装置DSPは液晶表示装置である。
【0028】
センサ付きの表示装置DSPは、表示パネルPNLと、表示パネルPNLを背面側から照明するバックライトBLTと、を備えている。そして表示パネルPNLには、マトリクス状に配置された表示画素PXを含む表示部が設けられている。
【0029】
図2に示すように、表示部においては、複数の表示画素PXが配列する行に沿って延びるゲート線G(G1、G2…)と、複数の表示画素PXが配列する列に沿って延びるソース線S(S1、S2…)と、ゲート線(走査線)Gとソース線(信号線)Sが交差する位置近傍に配置された画素スイッチSWとが備えられている。複数の表示画素PXの各々は画素電極PEと共通電極COMEを有し、対向する画素電極PEと共通電極の間に液晶層を有する。複数の行方向(Y)に延在された複数の共通電極COMEは列方向(X)に配置される。尚、複数の列方向(X)に延在された複数の共通電極COMEを行方向(Y)に配置する構成としてもよい。
【0030】
画素スイッチSWは薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を備えている。画素スイッチSWのゲート電極は対応するゲート線Gと電気的に接続されている。画素スイッチSWのソース電極は対応するソース線Sと電気的に接続されている。画素スイッチSWのドレイン電極は対応する画素電極PEと電気的に接続されている。
【0031】
また、複数の表示画素PXを駆動する駆動手段として、ゲートドライバGD(左側GD-Lおよび右側GD-R)、ソースドライバSD、共通電極駆動回路CDとが設けられている。複数のゲート線Gは各々ゲートドライバGDの出力部と電気的に接続されている。複数のソース線Sは各々ソースドライバSDの出力部と電気的に接続されている。共通電極COMEは共通電極駆動回路CDの出力部と電気的に接続されている。図2においては、ソースドライバSDと共通電極駆動回路CDとが、駆動回路DD内に設けられるように描かれている。
【0032】
ゲートドライバGDとソースドライバSDと共通電極駆動回路CDとは、表示部の周囲の周辺領域(額縁領域)あるいは表示パネルPNLに接続されたフレキシブル基板上に配置される。ゲートドライバGDは複数のゲート線Gにオン電圧を順次印加して、選択されたゲート線Gに電気的に接続された画素スイッチSWのゲート電極にオン電圧を供給する。ゲート電極にオン電圧が供給された画素スイッチSWの、ソース電極-ドレイン電極間が導通する。ソースドライバSDは、複数のソース線Sのそれぞれに対応する出力信号を供給する。ソース線Sに供給された信号は、ソース電極-ドレイン電極間が導通した画素スイッチSWを介して対応する画素電極PEに供給される。
【0033】
ゲートドライバGDとソースドライバSDと共通電極駆動回路CDは、表示パネルPNLの外部あるいは内部に配置された制御回路(control circuit)CTRにより動作を制御される。さらに、制御回路CTRは、バックライトBLTの動作を制御する。制御回路CTRは、図1のドライバ装置TDDIのディスプレイコントローラ(表示制御装置)の機能の部分を示している。
【0034】
次に、センサ付き表示装置DSPに用いられるタッチセンサについて説明する。上述のようにタッチパネルに対して利用者の指或いはペン等の外部近接物体が触れていること、或いは近接していることを検出する方式として、ミューチャル(Mutual)検出方式と、セルフ(Self)検出方式と、がある。
【0035】
(ミューチャル(Mutual)検出方式)
図3Aは、実施の形態に係るセンサ付き表示装置DSPのミューチャル検出方式の代表的な基本構成を示す図である。センサとしては、共通電極COME(Tx)と検出電極DETE(Rx)とが利用される。
【0036】
共通電極COME(Tx)は、複数の共通電極Come1,Come2,Come3・・・・を含む。複数の共通電極Come1,Come2,Come3・・・・は、例えば、ストライプ状とされる。この複数の共通電極Come1,Come2,Come3・・・・が走査(駆動)方向(Y方向またはX方向)に配列されている。
【0037】
一方、検出電極DETE(Rx)は、複数の検出電極Dete1,Dete2,Dete3,・・・・(共通電極よりも細い)を含む。複数の検出電極Dete1,Dete2,Dete3,・・・・は、例えば、ストライプ状とされる。この複数の検出電極Dete1,Dete2,Dete3,・・・・は、共通電極(Tx)と直交あるいは交差する方向(X方向またはY方向)に配列されている。
【0038】
共通電極COMEと検出電極DETEは、間隔を置いて配置される。このために、複数の共通電極Come1,Come2,Come3・・・・と、複数の検出電極Dete1,Dete2,Dete3,・・・・との間には、基本的に静電容量としての容量Ccが存在する。
【0039】
複数の共通電極(Come)は映像表示期間(表示期間)には共通して所定の電圧が印加され、タッチ検出期間(検出期間)にはパルス状の駆動パルスが印加される。そのため、検出期間においては、共通電極(Come)は駆動電極(Tx)ということもできる。
【0040】
複数の共通電極Come1,Come2,Come3・・・・、すなわち、タッチ検出時の駆動電極Txは所定の周期で駆動パルス(Sig)により走査される。今、ユーザの指が検出電極Dete2と駆動電極Tx2の交差部に近接して存在するものとする。この時、駆動電極Tx2に駆動パルス(Sig)が供給されると検出電極Rx(Dete1,Dete2,Dete3,・・・・)にはパルス状の波形が得られ、検出電極Dete2からは、他の検出電極から得られるパルスよりも振幅レベルの低いパルスが得られる。検出電極Rx(Dete1,Dete2,Dete3,・・・・)は駆動電極Tx(Come1,Come2,Come3・・・・)からのフリンジ電界を監視しており、指のような導電物が近接すると、このフリンジ電界を遮蔽する効果がある。フリンジ電界が遮蔽されることで、検出電極Rxの検出電位が低下する。
【0041】
ミューチャル検出では、この検出電位の差を、ポジションDETPの検出パルスとして取り扱うことができる。図示される容量Cxは、ユーザの指が検出電極DETEに近い場合と、遠い場合とで異なる。このために検出パルスのレベルもユーザの指が検出電極DETEに近い場合と、遠い場合とで異なる。よって、タッチパネルの平面に対する指の近接度を検出パルスの振幅レベルで判断することができる。駆動パルスSigによる電極駆動タイミングと、検出パルスの出力タイミングにより、タッチパネルの平面上の指の2次元上の位置を検出することができる。
【0042】
(セルフ(Self)検出方式)
図3Bは、実施の形態に係るセルフ(Self)検出方式(セルフセンシングとも言う)の代表的な基本構成を示す図である。セルフ(Self)検出方式では、検出電極DETE(Rx)及び共通電極COME(Tx)にパルス状の自己検出用駆動パルスを順次供給して、外部近接物体であるユーザの指などの位置や座標を検出する。つまり、共通電極COMEは、複数に分割され、検出電極DETE(Rx)とともに、第1検出電極(Rx)として兼用されるということができる。図3Bには、例示的に、検出電極Dete2(Rx2)と共通電極Come2(Tx2)を示しており、また、検出電極Dete2(Rx2)と共通電極Come2(Tx2)との交点部分に、ユーザの指O1が接近または接触している場合を示している。ユーザの指O1により、検出電極Dete2(Rx2)の静電容量は、Dete2(Rx2)の自己容量とユーザの指O1による容量Cx1とが加算された値に増加する。同様に、共通電極Come2(Tx2)の静電容量は、共通電極Come2(Tx2)の自己容量とユーザの指O1による容量Cx2とが加算された値に増加する。この状態において、例えば、最初に、検出電極Dete2(Rx2)が抵抗R1を介して自己検出用駆動パルスSig1により駆動され、検出電極Dete2(Rx2)の増加された静電容量が自己検出用駆動パルスSig1により充電される。検出回路DET1は、容量Cx1により増加した充電電圧の値に基づいて検出電極Dete2(Rx2)にユーザの指O1が有ることを検出する。次に、共通電極Come2(Tx2)が抵抗R2を介して自己検出用駆動パルスSig2により駆動され、共通電極Come2(Tx2)の増加された静電容量が自己検出用駆動パルスSig2により充電される。検出回路DET2は、容量Cx2により増加した充電電圧の値に基づいて検出電極Dete2にユーザの指O1が有ることを検出する。これにより、検出電極Dete2(Rx2)と共通電極Come2(Tx2)との交点にユーザの指O1が有ることが検出され、タッチパネルの平面上のユーザの指O1の位置や座標が検出される。
【0043】
図3Bには図示されないが、図3Aと同様に、センサとしては、共通電極COME(Tx)と検出電極DETE(Rx)とが利用される。自己検出用駆動パルスSig2により順次駆動(走査)される共通電極COMEは、図3Aと同様に、複数のストライプ状の共通電極Come1(Tx1),Come2(TX2),Come3(Tx3)・・・・を含む。この複数の共通電極Come1(Tx1),Come2(Tx2),Come3(Tx3)・・・・がY方向またはX方向に配列されている。同様に、自己検出用駆動パルスSig1により順次駆動(走査)される検出電極DETEは、複数のストライプ状の検出電極Dete1(Rx1),Dete2(Rx2),Dete3(Rx3),・・・・(実際には、図3Aと同様に、ストライプ状の共通電極よりも細い)を含む。この複数の検出電極Dete1(Rx1),Dete2(Rx2),Dete3(Rx3),・・・・は、複数の共通電極Come1(Tx1),Come2(Tx2),Come3(Tx3)・・・・と直交または交差する方向(X方向またはY方向)に配列されている。図3Bに示されるような構成を用いて、複数の検出電極Dete1(Rx1),Dete2(Rx2),Dete3(Rx3),・・・・と複数の共通電極Come1(Tx1),Come2(Tx2),Come3(Tx3)・・・・の両方をセルフ検出方式で順次駆動(走査)することにより、複数の検出電極Dete1(Rx1),Dete2(Rx2),Dete3(Rx3),・・・・と複数の共通電極Come1(Tx1),Come2(Tx2),Come3(Tx3)・・・・の交点における外部近接物体O1の位置を検出できる。なお、セルフ検出方式における検出期間において、複数の検出電極Dete1(Rx1),Dete2(Rx2),Dete3(Rx3),・・・・と複数の共通電極Come1(Tx1),Come2(Tx2),Come3(Tx3)・・・・とは、検出電極と見做すことが出来る。
【0044】
また、このようなセルフ検出方式はタッチセンサが低消費電力モード時において検出電極Dete1(Rx1),Dete2(Rx2),Dete3(Rx3),・・・・のみを自己検出用駆動パルスSig1により駆動し、指等の外部近接物体の有無のみを検出し、ミューチュアル検出に切り替え外部近接物体の座標を検出するようにしてもよい。
【0045】
尚、図3A図3Bには図示されないが、スイッチ等によりミューチャル(Mutual)検出方式と、セルフ(Self)検出方式とを切り替え可能な構成にしてもよい。また、図3Bに示すセルフ検出方式の構成は一例であり、これに限定されるものではない。
【0046】
図4A図4Bは実施の形態のセンサ付き表示装置DSPのミューチャル検出方式とセルフ検出方式との駆動方法を説明するための図である。つまり、表示装置DSPの検出パネルDPNL(表示パネルPNL)のミューチャル検出方式とセルフ検出方式との駆動方法とを説明する。上述のように、映像表示に使用される共通電極COMEがタッチ位置検知用の電極としても共用されているため、映像表示動作とタッチ位置検知動作とを時分割(タイムシェアリング)で駆動する。
【0047】
図4Aに示すミューチャル検出方式では、映像を表示する表示期間とタッチ位置を検出する検出期間とをそれぞれ分割し、分割された映像表示期間(Display period)と分割されたタッチ位置検出期間(Tx period)とを交互に繰り返して1フレーム表示期間を構成する。即ち、RGBの3色を選択する信号(SELR/G/B)に対応して色毎の映像信号(SIGn)を出力する動作を分割された複数の表示行について実行した後、分割された複数の駆動電極Txに駆動パルスSigを入力するミューチャル検出動作を実行する。そして、この動作を分割された複数の表示行と複数の駆動電極Txについて順次繰り返して実行する。この例では、1フレーム表示期間に、2フレームのタッチ検出が行われる。1フレームのタッチ検出期間には、駆動電極Tx1,Tx2,Tx3・・・・が順次、駆動パルスSigにより走査され、タッチ位置の検出が行われる。
【0048】
図4Bに示すセルフ検出方式では、1フレームの映像を表示した後、全検出電極DETEに自己検出用駆動パルス(Sig1)を入力してセルフ検出動作を実行する(映像を表示する表示期間の後に、タッチ位置を検出する検出期間を実行する)。即ち、RGBの3色を選択する信号(SELR/G/B)に対応して色毎の映像信号(SIGn)を出力する動作を全表示行について実行した後、全検出電極DETEを対象として自己検出用駆動パルス(Sig1)を入力してセルフ検出動作を実行する。なお、全検出電極DETE(Rx)を自己検出用駆動パルス(Sig1)で走査し、その後、全共通電極COME(Tx)を自己検出用駆動パルス(Sig2)で走査してセルフ検出動作を実行してもよい。セルフ検出方式で分割せずに一括してセンシング動作を行うのは、まとめてセンシングデータを取得することでセンシングの感度を高めることができるからである。尚、セルフ検出方式はミューチャル検出方式よりも高感度でセンシングすることができる方式である。また、図4Bの方式に限定されず図4Aに示す検出期間にセルフセンシングしても良い(分割方式)。
【0049】
次に、図面を用いて、実施の形態に係るセンサの構成の概略を説明する。なお、以下の説明において、複数の共通電極Come1,Come2,Come3・・・・は、駆動電極Tx1、Tx2、Tx3、・・・・の記号を付して示す。また、複数の検出電極Dete1,Dete2,Dete3,・・・・は、Rx1、Rx2、Rx3、・・・・の記号を付して示す。また、理解を容易とするためおよび図面を見やすくするため、駆動電極(Tx1、Tx2等)は点線で描かれ、検出電極(Rx1、Rx2等)は実線で描かれている。また、額縁配線(M1)と引き出し線(W11、W12等)とが描かれている。
【0050】
図5は、実施の形態に係るセンサ付き表示装置DSPにおけるセンサの構成例を概念的に示す平面図である。センサ付き表示装置DSPは、センサの活性領域(タッチ検出領域)AAとその周りに設けられた周辺領域(額縁領域)とを含む検出パネルDPNLを有する。検出パネルDPNLは、図面において、第1辺(左辺)と、第1辺に対向する第2辺(右辺)と、第1辺および第2辺との間に設けられた第3辺(上辺)と、第3辺に対向する第4辺(下辺)と、を有する。センサの活性領域(タッチ検出領域)AAの周りの周辺領域(額縁領域)には、左側の額縁領域E1と右側の額縁領域E2が例示される。
【0051】
センサの活性領域AAには、例示的に示されるように、X方向(第1方向)に並走して設けられた複数の駆動電極Tx1-Tx8、および、X方向と交差するY方向(第2方向)に並走して設けられた複数の検出電極Rx1-Rx8が設けられる。図5において、左側の額縁領域E1には、複数の検出電極Rx1-Rx8にそれぞれ結合された複数の引き出し配線W11-W18が設けられる。複数の引き出し配線W11-W18は、タッチコントローラTCに接続される。
【0052】
額縁配線M1は、非表示領域NDAA、つまり、センサの活性領域(タッチ検出領域)AAの周りの周辺領域(額縁領域)に設けられており、駆動電極Tx1-Tx8およびタッチ検出電極Rx1-Rx8の形成された表示領域DAAの周囲を囲む様に、環状(リング状)に設けられている。この例では、複数の引き出し配線W11、W12,W13、W14、・・・・、W18も、額縁配線M1に囲まれる様に構成されている。額縁配線M1は、タッチコントローラ(タッチ制御回路)TCに接続される。額縁配線M1は、ガードリング配線またはシールドリング配線と言うこともできる。また、額縁配線M1は環状(リング状)以外に途中で切断されたものであってもよい。
【0053】
駆動電極Tx1、Tx2、Tx3、・・・、Tx8は、複数の引き出し配線W2及び共通電極駆動回路CD(図示されない)を介してドライバ装置TDDIに接続されており、例えば、図3Aに示したミューチャル検出方式の場合には、タッチセンサの検出期間において、タッチコントローラTCからの指示に従って共通電極駆動回路CDから駆動パルスSigにより順次駆動されるように構成されている。
【0054】
図6は、図1のセンサ付き表示装置DSPにおけるセンサの構成例を概念的に示す平面図である。図6は、セルフ検出方式に利用可能であり、センサ用の検出電極SX11、SX12、SX13,SX21,SX22、SX23、・・・、SX81,SX82、SX83が、マトリクス状に、センサの活性領域(タッチ検出領域)AA上に配置された個別電極として形成するようにしてもよい。この場合には、検出電極SX11-SX83の各個別電極からの検出信号を引き出し配線W11、W12、W13,W21,W22、W23、・・・、W81,W82、W83によって引き出し、直ちにタッチ位置を割り出すことが出来る。額縁配線M1は、非表示領域NDAA、つまり、センサの活性領域(タッチ検出領域)AAの周りの周辺領域(額縁領域)に設けられており、検出電極SX11-SX83に形成された表示領域DAAの周囲を囲む様に、環状(リング状)に設けられている。この場合も、また、額縁配線M1は環状(リング状)以外に途中で切断されたものであってもよい。
【0055】
図5および図6において、額縁配線M1は、ノイズの検出のために固定電位とする場合、ノイズの検出のために検出電極Rx(SX11-SX83)と同相の信号により駆動(アクティブガード駆動)する場合、あるいは、ノイズの検出および容量検出のために自己検出用駆動パルスで駆動する場合などがある。
【0056】
(検出回路の構成例)
次に、図1(図6)に示すセンサ付き表示装置DSPに設けられる検出回路と図1に示すスタイラスSTSに設けられる検出回路について図7を用いて説明する。図7は、センサ付き表示装置DSPに設けられる検出回路とスタイラスSTSに設けられる検出回路を説明する図である。図7には、3つの検出回路(71,72,73)の構成例が示されている。
【0057】
検出回路71は、スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21と検出パネルDPNLの複数の第1検出電極Sである検出電極(Rx)との間の容量をミューチャル検出方式で検出するための構成である。検出回路71の検出増幅回路DET21や容量素子C21は、ドライバ装置TDDIのタッチコントローラTCの内部に設けられる。スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21が駆動電極(Tx)とされ、駆動電極(Tx)が自己検出パルスとしての駆動信号Vinにより駆動され、検出パネルDPNLの複数の第1検出電極Sが検出電極(Rx)とされる。検出電極(Rx)は、検出増幅回路DET21の非反転端子(-)に接続され、任意の参照電位Vrefが検出増幅回路DET21の反転端子(+)に入力され、検出増幅回路DET21の非反転端子(-)と検出増幅回路DET21の出力端子(OUT)との間に容量素子C21が接続されている。
【0058】
この構成により、スタイラスSTSの先端TIPと検出電極(Rx)との間の容量が検出できるので、スタイラスSTSの先端TIPの検出パネルDPNLへ接近の検出(アプローチ検出)や、スタイラスSTSの先端TIPの検出パネルDPNL上での座標検出に用いることができる。
【0059】
検出回路72は、指などの物体O1と検出パネルDPNLの複数の第1検出電極Sである検出電極(Rx)の間の容量をセルフ検出方式で検出するための構成である。検出回路72の検出増幅回路DET22や容量素子C22は、ドライバ装置TDDIのタッチコントローラTCの内部に設けられる。検出パネルDPNLの検出電極(Rx)は、検出増幅回路DET22の非反転端子(-)に接続され、自己検出用駆動パルスとしての駆動信号Vin2が検出増幅回路DET22の反転端子(+)に入力され、検出増幅回路DET22の非反転端子(-)と検出増幅回路DET22の出力端子(OUT)との間に容量素子C22が接続されている。
【0060】
この構成により、指などの物体O1と検出パネルDPNLの検出電極(Rx)の間の容量を検出できるので、物体O1の検出パネルDPNLへ接近の検出(アプローチ検出)や、検出パネルDPNLの検出パネルDPNL上での座標検出に用いることができる。
【0061】
検出回路73は、スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21、および、スタイラスSTSのリング状に配置された複数の駆動電極A,B,C(第3検出電極)と検出パネルDPNLの複数の第1検出電極Sである検出電極(Rx)の間の容量をセルフ検出方式で検出するための構成である。検出回路73の検出増幅回路DET31や容量素子C32は、スタイラスSTSのタッチペン制御装置TPICに設けられている。以下では、代表例として、第2検出電極STS21の接続について説明するが、駆動電極STS22の駆動電極A,B,Cについても同様な回路構成とすることができる。つまり、タッチペン制御装置TPICには、4つの検出増幅回路(31、32、33、34)と4つの容量素子(C31、C32、C33、C34)とが設けられることになる。第2検出電極STS21(駆動電極A,B,C)は、検出増幅回路DET31(32、33、34)の非反転端子(-)に接続され、自己検出用駆動パルスとしての駆動信号Vin3が検出増幅回路DET31(32、33、34)の反転端子(+)に入力され、検出増幅回路DET31(32、33、34)の非反転端子(-)と検出増幅回路DET31(32、33、34)の出力端子(OUT)との間に容量素子C31(C32、C33、C34)が接続されている。
【0062】
この構成により、スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21、および、スタイラスSTSのリング状に配置された複数の駆動電極A,B,C(第3検出電極)と検出パネルDPNLの複数の第1検出電極Sである検出電極(Rx)の間の容量を検出できるので、スタイラスSTSの先端TIPの検出パネルDPNLへ接近の検出(アプローチ検出)、スタイラスSTSの先端TIPの検出パネルDPNL上での座標検出、および、駆動電極A,B,C(第3検出電極)を用いたスタイラスSTSの傾き検出に利用することができる。
【0063】
(第1動作モード:Aモード)
次に、検出システム1の指座標検出期間PA1とスタイラス接近検出期間PA2を含む第1動作モード(Aモード:A mode)について、図8を用いて説明する。図8は、図1の検出システム1の第1動作モードについて説明する図である。図8に示すように、第1動作モード(Aモード)は、検出パネルDPNLにおける指座標検出期間PA1と、検出パネルDPNLにおけるスタイラス接近検出期間PA2と、スタイラスSTSの検出結果通信期間PA3と、を含む。このAモードは、例えば、図4Bに示したように、1フレームの映像を表示した後、図5のセンサ用の全検出電極SX11-SX83に自己検出用駆動パルスを入力してセルフ検出動作する期間(図8の指座標検出期間PA1に対応する)と、それに続く、スタイラス接近検出期間PA2および検出結果通信期間PA3に関する。
【0064】
指座標検出期間PAは、図7の回路72を用いて、検出パネルDPNLにおける指座標を検出する期間である。スタイラスSTSの使用に対応する検出システム1では、指座標検出期間PAの終了後、スタイラスSTSの接近を検出するためのスタイラス接近検出期間PA2および検出結果通信期間PA3が実行される。
【0065】
スタイラス接近検出期間PA2において、ドライバ装置TDDIは、全検出電極SX11-SX83の電位変化がなかった場合、スタイラスSTSが検出されなかったことをホスト装置HOSTへ通知する。または、ホスト装置HOSTがタッチペン制御装置TPICからの検出データの送付の無いことを認識する。これにより、再度、1フレームの映像の表示期間となり、その後、指座標検出期間PA1およびスタイラス接近検出期間PA2が繰り返される。
【0066】
スタイラス接近検出期間PA2において、検出パネルDPNL側では、図7の回路71が利用され、スタイラスSTS側では、図7の回路73が利用される。タッチペン制御装置TPICが、第2検出電極STS21および駆動電極A,B,Cを自己検出用駆動パルスとしての駆動信号Vin3により駆動すると、検出パネルDPNLの検出電極SX11-SX83のいずれかに電位変化が発生する。つまり、ここでは、第2検出電極STS21と検出電極SX11-SX83とにおいて、ミューチャル検出方式が利用される。ドライバ装置TDDIはホスト装置HOSTへスタイラスSTSの接近を検出したことを通知する検出データを送信する。同様に、タッチペン制御装置TPICは第2検出電極STS21および駆動電極A,B,Cの容量変化に基づいて検出パネルDPNLの接近を検出する。
【0067】
検出結果通信期間PA3において、検出パネルDPNLの接近を検出したタッチペン制御装置TPICは、通信装置COMを介してホスト装置HOSTへ検出パネルDPNLの接近を検出したことを通知する検出データを送信する。ホスト装置HOSTは、ドライバ装置TDDIからの検出データおよびスタイラスSTSからの検出データを送信に基づいて、スタイラスSTSの検出パネルDPNLの接近を認識する。
【0068】
(第2動作モード:Bモード)
次に、検出システム1のスタイラスSTSの座標検出および傾き検出期間PB1と検出結果通信期間PB2を含む第2動作モード(Bモード:B mode)について、図9を用いて説明する。図9は、図1の検出システム1の第2動作モードについて説明する図である。ホスト装置HOSTは、ドライバ装置TDDIはホスト装置HOSTへスタイラスSTSの接近を検出したこと、および、タッチペン制御装置TPICが検出パネルDPNLの接近を検出したことに基づいて、検出システム1をBモードへ移行させる。Bモードは、スタイラスSTSの座標検出およびスタイラスSTSの傾き検出期間PB1と、検出結果通信期間PB2と、を含む。
【0069】
スタイラスSTSの座標検出およびスタイラスSTSの傾き検出の期間PB1において、検出パネルDPNL側では、図7の回路71が利用され、スタイラスSTS側では、図7の回路73が利用される。タッチペン制御装置TPICが、第2検出電極STS21および駆動電極A,B,Cを自己検出用駆動パルスとしての駆動信号Vin3により駆動すると、検出パネルDPNLの検出電極SX11-SX83のいずれかに電位変化が発生する。つまり、ここでは、第2検出電極STS21と検出電極SX11-SX83とにおいて、ミューチャル検出方式が利用されて、スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21の検出パネルDPNL上での座標がドライバ装置TDDIにより検出される。同様に、タッチペン制御装置TPICは第2検出電極STS21および駆動電極A,B,Cの容量変化を検出し、スタイラスSTSの座標検出およびスタイラスSTSの傾き検出に利用する。スタイラスSTSの座標検出および傾き検出については、後に詳細に説明する。
【0070】
検出結果通信期間PB2において、第2検出電極STS21および駆動電極A,B,Cの容量変化を検出したタッチペン制御装置TPICは、通信装置COMを介してホスト装置HOSTへ第2検出電極STS21および駆動電極A,B,Cの容量変化を示す検出データを送信する。ホスト装置HOSTは、ドライバ装置TDDIからの座標検出データおよびスタイラスSTSからの容量変化を示す検出データを送信に基づいて、スタイラスSTSの座標および傾きを認識する。
【0071】
(検出システム1の処理フロー)
次に、図10を用いて、検出システム1の第1動作モードと第2動作モードとを含む処理フローを説明する。図10は、検出システム1の処理フローを示す図である。以下各ステップS11-S13について説明する。
【0072】
(ステップS11)
図4Bに示す表示期間が終了すると、検出期間となり、この検出期間に、最初に、第1動作モードであるAモードの動作が実施され、その後に、第2動作モードであるBモードの動作が実施される(S13参照)。Aモードの動作の実施では、図8で説明した様に、検出パネルDPNLへのスタイラスSTSの接近の検出動作が行われる。
【0073】
(ステップS12)
ホスト装置HOSTは、検出パネルDPNLへのスタイラスSTSの接近の判定を行う。スタイラスSTSの接近の反応がない場合(no)、ステップS11へ移行して、ステップS11が繰り返し実行されることとなる。言い換えると、検出パネルDPLNは、スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21の検出データの出力の値が所定値の範囲にないとき、検出パネルDPNLの第1検出電極Sでセルフ検出動作を行う。スタイラスSTSの接近の反応がある場合(yes)、ステップS13へ移行する。
【0074】
(ステップS13)
図9で説明した様に、第2動作モードであるBモードの動作が実施される。Bモードの動作が終了すると、ステップS12へ移行して、ステップS12が繰り返し実行されることとなる。
【0075】
なお、図4Bに示すセルフ検出動作が終了すると、図10の処理フローの実行が停止されて、図4Bに示す表示期間が開始される。
【0076】
(スタイラスSTSの座標検出)
図11を用いて、座標検出について説明する。図11は、スタイラスSTSの座標検出について説明する図である。図11には、スタイラスSTSと検出パネルDPNLとの関係を説明する平面レイアウト図111と、実施の形態に係る座標検出する場合の条件の説明図112と、検出パネルDPNL側のノイズ発生時の状態の説明図113と、が描かれている。
【0077】
平面レイアウト図111には、スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21が、検出パネルDPNLの検出電極SX32の上側にある場合が描かれている。
【0078】
条件説明図112には、平面レイアウト図111の場合における第2検出電極STS21からの検出データのグラフと、ドライバ装置TDDIからの検出データのグラフとが描かれる。第2検出電極STS21からの検出データのグラフは、横軸がタッチペン制御装置TPICの第2検出電極STS21の出力であり、縦軸が検出データの電位vである。しきい値TH1は座標検出を行うか否かを決定するための所定のしきい値である。同様に、ドライバ装置TDDIからの検出電極SX32に対応する検出データのグラフは、横軸がドライバ装置TDDIからの検出電極SX32の出力であり、縦軸が検出データの電位vである。しきい値TH2は座標検出を行うか否かを決定するための所定のしきい値である。この条件説明図112の例では、スタイラスSTSからの検出データと検出パネルDPNLの検出データの両方とも、所定のしきい値(TH1,TH2)を超えているため、スタイラスSTSが検出パネルDPNLの上側に存在すると判断して、検出パネルDPNL上でのスタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21の座標検出が実施される。第2検出電極STS21の座標検出は、この例では、検出電極SX32の座標である。つまり、検出パネルDPLNは、スタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21の検出データの出力値が所定値の範囲であるときに(所定のしきい値TH2を超えている)、複数の第1検出電極SでスタイラスSTSの先端TIPの第2検出電極STS21から出力された駆動信号の検出動作を行う。また、検出パネルDPLNの少なくとも1つの検出電極SおよびスタイラスSTSの第2検出電極STS21の検出データの出力値が所定の範囲のときに(所定のしきい値(TH1,TH2)を超えている)、座標検出動作を行う。
【0079】
状態説明図113には、検出パネルDPNL側のノイズ発生時のドライバ装置TDDIからの検出データのグラフと、そのノイズ時点における第2検出電極STS21からの検出データのグラフとが描かれている。各グラフの縦軸および横軸は、条件説明図112の各グラフの縦軸および横軸と同じである。この状態説明図113の例では、ノイズの発生によってドライバ装置TDDIからの検出データはしきい値TH2を超えているが、スタイラスSTSからの検出データはしきい値TH1を超えていない。
【0080】
つまり、スタイラスSTS、検出パネルDPNLの両方で検出を行っているため、検出パネルDPNLでノイズが発生して、スタイラスSTSからの検出データがしきい値TH1に達していなければ、スタイラスSTSが検出パネルDPNLの上側に存在すると認識しない様に構成されている。したがって、誤った座標検出が実施されることを防止できる。
【0081】
(スタイラスSTSの傾き検出1)
図12を用いて、スタイラスSTSの傾き検出について説明する。図12は、スタイラスSTSの傾き検出について説明する図である。図12には、スタイラスSTSと検出パネルDPNLとの関係を説明する平面レイアウト図121と、実施の形態に係る駆動電極A,B,Cの検出データのグラフの説明図122と、実施の形態に係る駆動電極A,B,Cの検出のタイミングを説明する説明図123と、比較例に係る駆動電極A,B,Cの検出データのグラフの説明図124と、比較例に係る駆動電極A,B,Cの検出のタイミングを説明する説明図125と、が描かれている。
【0082】
平面レイアウト図121には、スタイラスSTSのリング状の駆動電極STS22(複数の駆動電極A,B,C(第3検出電極))の内の駆動電極Aを下側にした状態でスタイラスSTSが傾いている場合が描かれている。また、平面レイアウト図121には、リング状の駆動電極STS22を上から見た場合の駆動電極A,B,Cの拡大図も描かれている。
【0083】
説明図122には、駆動電極A,B,Cの検出データのグラフが示されており、横軸はタッチペン制御装置TPICの駆動電極A,B,Cの出力を示し、縦軸は検出データの電位vである。駆動電極Aが下側に位置するので、駆動電極Aからの検出データの値は、他の駆動電極B,Cからの検出データの値と比較して、大きい値となっている。これにより、駆動電極Aを下側にした状態でスタイラスSTSが傾いていることが判別できる。つまり、第2検出電極STS21および複数の第3検出電極A,B,Cからの検出データの出力値に応じてスタイラスSTSの傾きが求められる。駆動電極A,B,Cの検出データのグラフの下に、検出パネルDPNLの検出データのイメージ図1221が示される。
【0084】
説明図123には、駆動電極A,B,Cを一斉に自己検出パルスVin3により駆動して、駆動電極A,B,Cからの検出データをほぼ同時に検出する。駆動電極A,B,Cからの検出データのシグナルの大きさの比から、スタイラスSTSの傾きを計算する。したがって、スタイラスSTSの傾き検出の検出時間が短縮できる。
【0085】
説明図124には、駆動電極A,B,Cについてのドライバ装置TDDIからの検出データのグラフが示されており、横軸はドライバ装置TDDIからの駆動電極A,B,Cの出力を示し、縦軸は検出データの電位vである。駆動電極Aが下側に位置するので、駆動電極Aからの検出データの値は、他の駆動電極B,Cからの検出データの値と比較して、大きい値となっている。グラフの下に、検出パネルDPNLの検出データのイメージ図1241が示される。
【0086】
説明図125には、駆動電極A,B,Cを時分割で自己検出パルスにより駆動し、駆動電極A,B,Cからの検出データのシグナルの大きさの比から、スタイラスSTSの傾きを計算する比較例の検出タイミングが示されている。駆動電極A,B,Cを時分割で駆動するので、スタイラスSTSの傾き検出の検出時間は、説明図123と比較して、長くなる。
【0087】
(スタイラスSTSの傾き検出2)
次に、図13を用いて、スタイラスSTSが検出パネルDPNLの周辺領域にある場合のスタイラスSTSの傾き検出について説明する。図13は、スタイラスSTSが検出パネルDPNLの周辺領域にある場合のスタイラスSTSの傾き検出について説明する図である。図13には、スタイラスSTSが検出パネルDPNLの周辺領域にある状態を説明する平面レイアウト図131と、実施の形態に係る駆動電極A,B,Cの検出データのグラフの説明図132と、比較例に係る駆動電極A,B,Cの検出データのグラフの説明図133と、が描かれている。
【0088】
平面レイアウト図131には、スタイラスSTSのリング状の駆動電極STS22の複数の駆動電極A,B,Cが検出パネルDPNLの周辺領域の上側にある状態を示している。駆動電極A,B,Cの内の駆動電極Aを下側にした状態でスタイラスSTSが傾いている状態である。この例の検出パネルDPNLには、額縁配線M1が検出パネルDPNLの周辺領域に設けられている。
【0089】
説明図132には、駆動電極A,B,Cの検出データのグラフが示されており、横軸はタッチペン制御装置TPICの駆動電極A,B,Cの出力を示し、縦軸は検出データの電位vである。駆動電極Aが下側に位置するので、駆動電極Aからの検出データの値は、他の駆動電極B,Cからの検出データの値と比較して、大きい値となっている。また、スタイラスSTSは、スタイラスSTSの駆動電極STS21や複数の駆動電極A,B,Cと検出パネルDPNLの複数の第1検出電極S(Rx)との容量や額縁配線M1または筐体部分との容量をスタイラスSTS側で検出するので、検出パネルDPNLの額縁配線M1または筐体部分との容量を検出することができる。つまり、検出パネルDPNLの検出データのイメージ図1321に示す様に、駆動電極Aと額縁配線M1または筐体部分との容量が検出データとして見えるので、検出パネルDPNLの周辺領域(エッジ箇所)でも、スタイラスSTSの傾きが認識および計算できる。
【0090】
説明図133には、駆動電極A,B,Cについてのドライバ装置TDDIからの検出データのグラフが示されており、横軸はドライバ装置TDDIからの駆動電極A,B,Cの出力を示し、縦軸は検出データの電位vである。駆動電極A,B,Cの検出データの値は、比較的低い値でほぼ同じ値となっており、スタイラスSTSの傾きが検出されていない。グラフの右側に、検出パネルDPNLの検出データのイメージ図1331が示される。
【0091】
(スタイラスSTSの傾き検出の処理フロー)
次に、図14図15を用いて、スタイラスSTSの傾き検出フローを説明する。図14は、実施の形態に係るスタイラスの傾き検出フロー図である。図15は、駆動電極A,B,Cの検出データの値と傾き角度との関係を示すグラフである。以下、図14に示す各ステップ(S21,S22,S23,S24)について説明する。
【0092】
(ステップS21)
傾き検出フローが開始されると、スタイラスSTSの第2検出電極STS21が検出パネルDPNLの検出領域AAの上に置かれているか否かが判断される。第2検出電極STS21が検出パネルDPNLの検出領域AAの上に置かれている場合(yes)、ステップS22へ移行する。第2検出電極STS21が検出パネルDPNLの検出領域AAの上に置かれていない場合(no)、ステップS24へ移行する。
【0093】
(ステップS22)
駆動電極A,B,Cの検出信号(検出データ)が最も大きい電極の方向がスタイラスSTSの傾きの方向と判定する。つまり、第2検出電極STS21が検出パネルDPNLの検出領域AAの上に置かれており、その結果、検出パネルDPNLの第2検出電極STS21の検出データが所定の出力値であるときに、複数の第3検出電極A,B,Cからの検出データの出力値に応じて、スタイラスSTSの傾きが求められることになる。
【0094】
(ステップS23)
最も大きい検出信号の値からスタイラスSTSの傾きを求める。図15には、検出信号の値と傾き角度と関係を示すグラフが描かれている。グラフの縦軸は検出データの電位vを示し、グラフの横軸は傾き角度θを示す。図15のグラフに基づいて、スタイラスSTSの傾き角度が求められる(計算される)。その後、傾き検出フローは終了する。
【0095】
(ステップS24)
第2検出電極STS21が検出パネルDPNLの検出領域AAの上に置かれていないため、スタイラスSTSの傾き情報はないので、スタイラスSTSの傾き検出フローは終了する。
【0096】
本発明の実施の形態として上述した検出システムを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての検出システムも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0097】
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、上述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0098】
また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【0099】
上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0100】
1:検出システム、DSP:表示装置、STS:スタイラス、PNL:表示パネル、DPNL:検出パネル、DAA:表示領域、AA:活性領域、NDAA:周辺領域、S:第1検出電極、COM:通信装置、HOST:ホスト装置、TIP:先端、STS21:第2検出電極、STS22:リング状の駆動電極、A,B,C:駆動電極。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図14
図15