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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147249
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】口栓
(51)【国際特許分類】
   B65D 41/34 20060101AFI20241008BHJP
【FI】
B65D41/34 114
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060149
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】仲野 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】和田 潔
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA05
3E084AA12
3E084AA34
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CC03
3E084CC04
3E084DB03
3E084DB05
3E084DB12
3E084DC03
3E084DC04
3E084DC05
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084GB08
3E084KA13
(57)【要約】
【課題】タンパーエビデントバンド(TEバンド)の視認が見る角度に依らず容易で、ゲーベルトップ型の容器などでも開栓されたことが容易に確認できる口栓を提供する。
【解決手段】スパウト10とキャップ20からなる口栓1であり、キャップはTEバンド26を有し、TEバンドに複数のスリット30が上端から下端近傍まで設けられ、連結リブ31によりTEバンドが環状に連結され、TEバンドの下端に形成されたフラップのうちスリットの両脇のフラップ28の突出長が他の部位のフラップ29より長く、スパウトは、基部15に立設された注出筒12に螺条13が形成され、螺条の下方にフラップ受け14が環状に形成され、キャップを螺解するときスリットの両脇のフラップが他の部位のフラップよりも先にフラップ受けに当接し、フラップ受けからの反力で連結リブを引き伸ばし、ブリッジが完全に切断される前にTEバンドを直径方向に拡張させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパウトと、該スパウトの注出筒に螺着されるキャップとからなる口栓であって、
前記キャップは、キャップ本体と該キャップ本体の下端部に複数のブリッジを介して連結される環状のタンパーエビデントバンドからなり、
前記タンパーエビデントバンドには、複数のスリットがその上端から下端近傍まで設けられ、そのうちの少なくとも1箇所において前記スリットの下端と前記タンパーエビデントバンドの下端の間に設けられた連結リブにより前記タンパーエビデントバンドが環状に連結され、
前記タンパーエビデントバンドの下端から複数のフラップが内側に折り返されるように突出して形成され、該フラップのうち、前記連結リブが設けられた前記スリットの両脇に形成されたフラップの突出する長さが、他の部位のフラップよりも長く、
前記スパウトは、基部に立設された前記注出筒の外周面に螺条が形成され、前記螺条の下方に前記フラップと係合してその上昇を規制するフラップ受けが環状に突出して形成されてなり、
前記キャップを螺解するとき、前記連結リブが設けられた前記スリットの両脇に形成されたフラップが他の部位のフラップよりも先に前記フラップ受けに当接し、前記フラップ受けからの反力で前記連結リブを引き伸ばし、前記ブリッジが完全に切断される前に前記タンパーエビデントバンドを直径方向に拡張させることを特徴とする口栓。
【請求項2】
前記連結リブが設けられた前記スリットの両脇に形成されたフラップの突出する長さが、他の部位のフラップよりも3%~12%長いものであることを特徴とする、請求項1に記載の口栓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンパーエビデント(開栓したことがはっきりわかる機能)構造を有する口栓に関するものであり、特には、開栓済であるか未開栓であるかが分かり易いタンパーエビデント構造を有する口栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食品や非食品の液体内容物に使用される容器の口部には、容器を封止すると共に内容物を注出するための注出口となる、スパウトとキャップとからなる口栓が装着され、種々の形態のものが広い用途範囲にわたって使用されていた。
【0003】
この口栓は、容器の口栓取付け孔から突出するスパウトの注出筒にキャップをネジ部で螺着したり、開閉自在なヒンジで連結したりしたものであるが、キャップとしての本来の機能と共に、流通時などに異物を混入するなどのために不正に開栓されたことが分かる様に、開栓すると破壊されるなどして元の状態に戻らないようにしたタンパーエビデント機能が設けられたものが知られている。
【0004】
例えば特許文献1には、不正開封防止封緘リング(タンパーエビデントバンドなどとも称される)付き口栓が開示され、キャップ本体を螺脱方向に回転したときに、キャップ本体と不正開封防止封緘リングを接続する脆弱ブリッジが破断されることで開栓されたことが分かると共に、破断されない強化脆弱ブリッジを介して開封認知用舌状片と連結されることで、開栓時にキャップ本体と不正開封防止封緘リングがつながった状態で取り外される口栓が開示されている。
【0005】
また特許文献2には、容器の口頸部に螺着される蓋であって、蓋本体の下部にブリッジ状の脆弱部を介して封印帯が設けられ、蓋本体を開栓方向に回転することで脆弱部が破断され、封印帯が蓋本体から切り離されることで、容器が開封されたことが分かるようにされた容器の蓋構造が開示されている。またこのとき切り離されたタンパーエビデントバンドが落下して蓋本体と間隔が開く様にして、より分かり易くする例などもある。
【0006】
しかしながら特許文献1に記載されるような、タンパーエビデントバンドがキャップ本体とつながったままの口栓では、図10に示す様に、タンパーエビデントバンドがつながった黒矢印で示す箇所を引きちぎらないと不便であるが、引きちぎる際にはかなりの力を要し、その際に指を痛めたりする恐れがあった。また、除去したタンパーエビデントバンドがゴミとして生じるという問題もあった。
【0007】
また、特許文献2に記載されるような蓋構造では、開封したのちに、タンパーエビデントバンドが蓋本体と完全に切り離されて容器側に残り、バンドを引きちぎる必要がないが、再封したときにタンパーエビデントバンドが蓋本体と切り離されているのがわかりにくく、開封されていないと誤認される恐れがあった。またタンパーエビデントバンドが落下する様にした場合であっても、特にゲーベルトップ型と称される、スパウトが斜め上方向に向けて取り付けられる容器では、図11に示したように切り離されたタンパーエビデントバンドが引っ掛かって落下しにくく、見る角度などに依って開封されているかどうか確認しにくいことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006-131232号公報
【特許文献2】特開2003-341699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の様な事情に鑑みてなされたもので、開栓済みであることを示すタンパーエビデントバンドの視認が見る角度に依らず容易で、ゲーベルトップ型の容器などでも開栓されたことが容易に確認できる口栓を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は、
スパウトと、該スパウトの注出筒に螺着されるキャップとからなる口栓であって、
前記キャップは、キャップ本体と該キャップ本体の下端部に複数のブリッジを介して連結される環状のタンパーエビデントバンドからなり、
前記タンパーエビデントバンドには、複数のスリットがその上端から下端近傍まで設けられ、そのうちの少なくとも1箇所において前記スリットの下端と前記タンパーエビデントバンドの下端の間に設けられた連結リブにより前記タンパーエビデントバンドが環状に連結され、
前記タンパーエビデントバンドの下端から複数のフラップが内側に折り返されるように突出して形成され、該フラップのうち、前記連結リブが設けられた前記スリットの両脇に形成されたフラップの突出する長さが、他の部位のフラップよりも長く、
前記スパウトは、基部に立設された前記注出筒の外周面に螺条が形成され、前記螺条の下方に前記フラップと係合してその上昇を規制するフラップ受けが環状に突出して形成されてなり、
前記キャップを螺解するとき、前記連結リブが設けられた前記スリットの両脇に形成されたフラップが他の部位のフラップよりも先に前記フラップ受けに当接し、前記フラップ受けからの反力で前記連結リブを引き伸ばし、前記ブリッジが完全に切断される前に前記タンパーエビデントバンドを直径方向に拡張させることを特徴とする口栓である。
【0011】
本発明の口栓は、以上のような構成であって、環状のタンパーエビデントバンドに、その上端から下端近傍に至るスリットが複数設けられ、そのうちの少なくとも1箇所においてスリット下端からタンパーエビデントバンドの下端には連結リブが設けられ、キャップを廻して開栓するときに、前記連結リブが設けられたスリットの両脇に設けられたフラップが他の部位のフラップよりも長く突出しているため先端が他の部位のフラップよりも早くフラップ受けに当たり、フラップの先端側の上方への移動が規制されるため、タンパーエビデントバンドの下端に接続している付け根側が側方すなわち直径方向の外側に広がるように倒れ、細く形成されて脆弱な連結リブを引き伸ばし、環状のタンパーエビデントバンドが直径方向の外側に拡張して膨れることで、キャップ本体と見た目の大きさが変わり、開栓されたことが容易に確認できる。
【0012】
上記口栓において、
前記連結リブが設けられた前記スリットの両脇に形成されたフラップの突出する長さが、他の部位のフラップよりも3%~12%長いものであって良い。
【発明の効果】
【0013】
本発明の口栓によれば、開栓時には、スパウト側にタンパーエビデントバンドが残って引きちぎる必要がなく、またタンパーエビデントバンドが直径方向に拡張することで、開栓されたことが視認する角度に依らず容易に視認でき、またタンパーエビデントバンドが落下し易く、例えばゲーベルトップ型の容器であっても開栓されたか否かの確認が容易な口栓が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の口栓の一形態例の縦断面図である。
図2】本発明の口栓の一形態例の側面外観図である。
図3】本発明の口栓の一形態例を螺解したときの側面外観図である。
図4】本発明の口栓の一形態例を螺解したときのフラップの部位の部分拡大図である。
図5】本発明の口栓の一形態例のタンパーエビデントバンドを下方から見た図である。
図6】本発明の口栓の一形態例を螺解したときのタンパーエビデントバンドを下方から見た図である。
図7】本発明の口栓の別形態例の側面外観図である。
図8】本発明の口栓の別形態例の縦断面図である。
図9】本発明の口栓の別形態例を螺解したときの側面外観図である。
図10】従来の口栓の一例を上方から見た図である。
図11】従来の口栓の別の例を側方から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また以下に示す実施形態では、発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定は本発明の必須要件ではない。また以下において、同等の部材等には同一の符号を付して説明を省略することがある。
【0016】
図1は、本発明の口栓の一形態例の縦断面図である。口栓1は、スパウト10とキャップ20とで構成されている。口栓1は、液体紙容器等に取り付けられ、内容物の注出、容器の再閉止等に使用される。
【0017】
スパウト10は、外周面にキャップ20と螺合する螺条13が形成された注出筒12が基部15に立設され、注出筒12の螺条13の下方に環状に突出するフラップ受け14が形成され、スパウト10の下端から外周方向に広がる、口栓が取り付けられる容器50と上面を熱融着するためのフランジ11を有したものである。
【0018】
キャップ20は、頂板部21と、頂板部21の周縁部から垂下しているスカート部22を有するキャップ本体29と、スカート部22の下端近傍の内面側から下方に伸びる複数のブリッジ27でスカート部22の下端に連結された環状のタンパーエビデントバンド(以下TEバンドと略称する)26とを有している。
【0019】
本形態例では、スカート部22の下端とTEバンド26の間は、ブリッジ27以外の部分がスリットカットライン25となって切断されている。すなわちスカート部22とTEバンド26は、ブリッジ27の部位でのみ連結されている。スリットカットライン25は例えば、キャップ20を成形加工後にスリットカッター40でスカート部22の外側から周回する様にカットして設けることができる。
【0020】
頂板部3の内面には、スカート部22とは間隔を置いて下方に延びているインナーリング24が形成されており、閉栓時には注出筒12の内面に密接して密封性を高めるようになっている。
【0021】
また、スカート部22の内面には、スパウト10の螺条13と螺合する螺条23が形成されている。すなわち、スカート部22の内面の螺条23とスパウト10の外面の螺条13とが螺合することにより、キャップ20はスパウト10に装着される。
【0022】
環状のTEバンド26の下端からは、複数のフラップ28a、28bが内側に折り返さ
れるような態様で設けられている。また、TEバンド26には、図2の側面外観図に示す様に、上端から下端近傍に至るスリット30が複数箇所に設けられ、そのうちの少なくとも1箇所において、スリット30の下端とTEバンド26の下端の間には、細い連結リブ31が形成されていて、TEバンド26の全体が環状に連結されている。
【0023】
複数のスリット30は、環状のTEバンド26の円周方向に等間隔に設けると好ましい。またスリット30の上端は、TEバンド26の上端に達しているが、スカート部22に若干入り込んでいても差し支えない。これはスリットカットの位置のばらつきを考慮するためである。
【0024】
複数のフラップ28a、28bのうち、連結リブ31が設けられたスリット30の両脇に設けられているフラップ28aは、他の部位のフラップ28bに比べて突出する長さが長く形成されている。長くする度合いとしては、他の部位のフラップ28bに対して3%~12%程度長くすると好ましい。
【0025】
キャップ20を螺解して開栓すると、キャップ20は注出筒12の先端に向かって上昇するが、ある時点でフラップ28a、28bの先端がフラップ受け14に当接してTEバンド26の上昇が規制される。するとTEバンド26は上昇しにくくなる一方で、キャップ本体29だけが上昇するので、キャップ20の螺解をさらに進めると、最終的にブリッジ27が引き伸ばされて切断され、図3に示す様に、TEバンド26がキャップ本体29から分離されて基部15側に落下する態様となる。
【0026】
このとき、TEバンド26は、連結リブ31が延びてスリット30の幅が広がることで直径方向外側に拡張し、膨れた状態となる。そのためTEバンド26の視認が見る方向に依らず容易となり、例えば頂板部21の方向から見ても、直径方向外側に拡張したTEバンド26がキャップ本体29の奥に見え、容易に視認できる。
【0027】
また拡張し、膨れた状態となることで落下し易くなり、ゲーベルトップ型の容器の様に、口栓が斜め上方向に向けて取り付けられる容器でもTEバンド26が引っ掛かりにくく落下し易く、開栓されていることが容易に確認できる。また、TEバンド26をスパウト10から外す場合は、細い連結リブ31の部位を切断すればよく、外すことも可能である。
【0028】
TEバンド26が直径方向の外側に拡張し、膨れた状態となる態様について、より詳しく説明する。図4は本形態例を螺解したときのフラップの部位の部分拡大図である。また図5図6はそのときのTEバンド26を下方から見た図である。
【0029】
キャップ20を螺解して行くにつれて、キャップ20は注出筒12の先端に向かって上昇する。ある程度まで螺解が進むと、まずスリット30の両脇に設けられ、他の部位のフラップ28bよりも長く突出しているフラップ28aの先端がフラップ受け14に当接する。するとTEバンド26はそれ以上そのままの状態では上昇しにくくなる。一方、それ以外の部位のフラップ28bはまだフラップ受け14に当接していないため、上昇が規制されていない。
【0030】
さらに螺解を進めると、TEバンド26のフラップ28aが設けられた部位以外の部位は上昇するが、フラップ28aは上昇できず、TEバンド26に接続している付け根側が外側に開く様に倒れ始め、付け根の部位でTEバンド26を直径方向の外側に押し出す作用が生じる。
【0031】
TEバンド26全体で見ると、図5に示す様に、4箇所に設けたスリット30の両脇の
フラップ28aで同様の作用が生じるため、黒矢印のような方向に力が掛かり、TEバンド26を直径方向の外側に拡張する力となる。なおこの時点ではブリッジ27は完全には切断されていないので、上記の力は継続して掛かる。その力は、スリット30があることで細く形成されて他の部位よりも脆弱となっている連結リブ31に集中して応力として掛かり、これを引き伸ばす力として作用する。
【0032】
その結果、図6に示す様に、連結リブ31が引き伸ばされ、TEバンド26全体が拡張して直径方向に拡張され、膨れた形態26bとなる。さらに螺解を進めることで、短いフラップ28bもフラップ受け14に当接し、TEバンド26の上昇が完全に規制されるので、ブリッジ27が完全に切断され、この引き伸ばす力は作用しなくなり、TEバンド26は直径方向に拡張された形態で基部15側に落下する。
【0033】
図7は本発明の口栓の別形態例の側面外観図である。本形態例の口栓2は、射出成型により形成され、ブリッジ27が射出成型時に形成されている例である。本形態例ではブリッジ27はスカート部22の下端からTEバンド26の上端に渡って複数形成され、その間が隙間となっている。
【0034】
複数のスリット30も前述の形態例と同様にTEバンド26の上端から下端近傍に形成され、そのうちの少なくとも1箇所において、スリット30の下端とTEバンド26の下端の間に連結リブ31が設けられ、TEバンド26が環状に連結されている。
【0035】
フラップ28a、28bも、図8にも示したように、前述の形態例と同様の構成であり、同様の作用効果を呈する。そしてキャップ20を螺解することで、図9に示す様に連結リブ31が引き伸ばされて直径方向に拡張したTEバンド26が、ブリッジ27が破断されて落下し、開栓されたことが容易に視認できる。
【0036】
スパウトの材質は、成形性が良く、耐ストレスクラッキング性も高く、内容物からの影響を受けにくい材料で、かつ、剛性が適度にあり、容器に融着しやすいことが必要である。また、挿嵌性から、キャップとは材質を変えることが好ましい。スパウトに使用可能な材料は、高圧法の低密度ポリエチレンの他、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度と高密度ポリエチレンの混合樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体を上記に添加、混合した樹脂などである。その中でも、直鎖状の低密度ポリエチレンが好ましい。以上のスパウトの材料は、射出成形で成形される。
【0037】
キャップをプラスチックで製造する場合には、材料として、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリメチルメタアクリレートなどの一般的な樹脂が使用できる。
【0038】
以上のように、本発明の口栓は、開封するとスパウトにタンパーエビデントバンドが残り、タンパーエビデントバンドが外側に膨れ、キャップ本体と見た目の大きさが変わり、視認する角度に依らず開封されたことが容易に確認できる。
【0039】
本発明の口栓は、不正開栓防止の必要がある容器に使用でき、なかでもゲーベルトップ型と呼ばれる液体紙容器に使用すると効果的である。また飲料用ペットボトルのキャップにも好適に使用でき、ペット以外のプラスチックボトルや液体紙容器など、他の容器のキャップとしても使用できる。
【符号の説明】
【0040】
1、2・・・口栓
10・・・スパウト
11・・・フランジ、12・・・注出筒、13・・・螺条、14・・・フラップ受け、15・・・基部
20・・・キャップ
21・・・頂板部、22・・・スカート部、23・・・螺条、24・・・インナーリング、25・・・スリットカットライン、26・・・タンパーエビデントバンド、27・・・ブリッジ、28a・・・(スリットの両脇の)フラップ、28b・・・(それ以外の部位の)フラップ、29・・・キャップ本体、30・・・スリット、31・・・連結リブ
40・・・スリットカッター
50・・・容器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11