(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147253
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】エレベータ
(51)【国際特許分類】
B66B 3/02 20060101AFI20241008BHJP
B66B 1/44 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
B66B3/02 Q
B66B1/44 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060154
(22)【出願日】2023-04-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-12
(71)【出願人】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】片山 知
【テーマコード(参考)】
3F303
3F502
【Fターム(参考)】
3F303CB04
3F303CB11
3F502JB06
3F502KA22
(57)【要約】
【課題】 センサがプレートに衝突した場合でも、センサやプレートが破損することを抑制することができるエレベータを提供する。
【解決手段】 エレベータは、昇降路に対して取り付けられ、昇降路内を昇降するかごの着床位置に応じて配置されたプレートと、かごに対して取り付けられ、プレートを検出するセンサと、プレートとセンサのうち少なくとも一方を、昇降路又はかごに対して横方向を軸として回転可能に接続する回転機構と、を備え、回転機構は、プレートとセンサが衝突することにより、プレート又はセンサを初期姿勢から回転させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路に対して取り付けられ、前記昇降路内を昇降するかごの着床位置に応じて配置されたプレートと、
前記かごに対して取り付けられ、前記プレートを検出するセンサと、
前記プレートと前記センサのうち少なくとも一方を、前記昇降路又は前記かごに対して横方向を軸として回転可能に接続する回転機構と、を備え、
前記回転機構は、前記プレートと前記センサが衝突することにより、前記プレート又は前記センサを初期姿勢から回転させる、エレベータ。
【請求項2】
前記回転機構は、前記昇降路と前記プレートと、又は、前記かごと前記センサと、を接続するトルクリミッタを備え、
前記プレート又は前記センサは、前記トルクリミッタによって前記初期姿勢に保持される、請求項1に記載のエレベータ。
【請求項3】
前記トルクリミッタの設定トルクは、前記初期姿勢において前記プレート又は前記センサの自重によって発生するトルクの2.5倍以上5倍以下である、請求項2に記載のエレベータ。
【請求項4】
前記回転機構は、前記昇降路又は前記かごに対して固定され、且つ前記プレート又は前記センサを回転可能に支持する支持部材を備え、
前記プレート又は前記センサは、前記プレート又は前記センサの重量バランスにより前記初期姿勢に保持される、請求項1~3の何れか1項に記載のエレベータ。
【請求項5】
前記プレート又は前記センサは、上下方向に長尺な長孔を備え、
前記支持部材は、前記長孔に挿通される支持軸を備え、
前記プレート又は前記センサは、前記長孔の上端に前記支持軸が当接した状態で、前記初期姿勢に保持される、請求項4に記載のエレベータ。
【請求項6】
前記プレート又は前記センサは、前記支持軸と平行に延びる突起を備え、
前記プレート又は前記センサは、前記突起が前記支持部材の上面に当接した状態で、前記初期姿勢に保持される、請求項5に記載のエレベータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、エレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータは、例えば、かごを目的階に着床するために、かご位置を検知する(例えば下記特許文献1)。かご位置の検知は、例えば、かごに設けたコ字状の光電センサで、昇降路内の各階床付近に設けられたプレートを検出することにより、実現されている。プレートが、コ字状の光電センサの開放部に進入し、光軸を遮蔽することにより、かご位置が検知される。
【0003】
ところで、例えば、地震などの建物(昇降路)の揺れにより、かごの走行中にセンサやプレートの位置がずれる場合がある。そして、斯かる場合に、センサがプレートに衝突して破損し、復旧に時間を要することがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、課題は、センサがプレートに衝突した場合でも、センサやプレートが破損することを抑制することができるエレベータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]
エレベータは、昇降路に対して取り付けられ、前記昇降路内を昇降するかごの着床位置に応じて配置されたプレートと、前記かごに対して取り付けられ、前記プレートを検出するセンサと、前記プレートと前記センサのうち少なくとも一方を、前記昇降路又は前記かごに対して横方向を軸として回転可能に接続する回転機構と、を備え、前記回転機構は、前記プレートと前記センサが衝突することにより、前記プレート又は前記センサを初期姿勢から回転させる。
【0007】
[2]
また、上記[1]のエレベータにおいては、前記回転機構は、前記昇降路と前記プレートと、又は、前記かごと前記センサと、を接続するトルクリミッタを備え、前記プレート又は前記センサは、前記トルクリミッタによって前記初期姿勢に保持される、という構成でもよい。
【0008】
[3]
また、上記[2]のエレベータにおいては、前記トルクリミッタの設定トルクは、前記初期姿勢において前記プレート又は前記センサの自重によって発生するトルクの2.5倍以上5倍以下である、という構成でもよい。
【0009】
[4]
また、上記[1]~[3]の何れかのエレベータにおいては、前記回転機構は、前記昇降路又は前記かごに対して固定され、且つ前記プレート又は前記センサを回転可能に支持する支持部材を備え、前記プレート又は前記センサは、前記プレート又は前記センサの重量バランスにより前記初期姿勢に保持される、という構成でもよい。
【0010】
[5]
また、上記[4]のエレベータにおいては、前記プレート又は前記センサは、上下方向に長尺な長孔を備え、前記支持部材は、前記長孔に挿通される支持軸を備え、前記プレート又は前記センサは、前記長孔の上端に前記支持軸が当接した状態で、前記初期姿勢に保持される、という構成でもよい。
【0011】
[6]
また、上記[5]のエレベータにおいては、前記プレート又は前記センサは、前記支持軸と平行に延びる突起を備え、前記プレート又は前記センサは、前記突起が前記支持部材の上面に当接した状態で、前記初期姿勢に保持される、という構成でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図4】第1実施形態に係るエレベータの要部を示す平面図
【
図5】第1実施形態に係るエレベータの要部を示す正面図
【
図6】プレートに対してセンサが下方から衝突した際の様子を示す正面図
【
図7】プレートに対してセンサが下方から衝突した際の様子を示す正面図
【
図8】第2実施形態に係るエレベータの要部を示す平面図
【
図9】第2実施形態に係るエレベータの要部を示す正面図
【
図10】プレートに対してセンサが上方から衝突した際の様子を示す正面図
【
図11】プレートに対してセンサが上方から衝突した際の様子を示す正面図
【
図12】プレートに対してセンサが下方から衝突した際の様子を示す正面図
【
図13】プレートに対してセンサが下方から衝突した際の様子を示す正面図
【
図14】プレートに対してセンサが下方から衝突した際の様子を示す正面図
【
図15】プレートに対してセンサが下方から衝突した際の様子を示す正面図
【
図16】他の実施形態に係るエレベータの要部を示す平面図
【
図17】他の実施形態に係るエレベータの要部を示す正面図
【
図18】他の実施形態に係るエレベータの要部を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、エレベータにおける第1実施形態について、
図1~
図7を参照しながら説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
【0014】
図1に示すように、エレベータ1は、例えば、人が乗るためのかご1aと、かご1aに接続されるかごロープ1bと、かごロープ1bに接続されるエレベータ用釣合錘(以下、単に「釣合錘」ともいう)1cと、かごロープ1bを駆動してかご1a及び釣合錘1cを上下方向D3へ走行させる巻上機1dと、かご1aを案内するかごレール1eと、釣合錘1cを案内する錘レール1fと、エレベータ1の各部を制御する処理部1gとを備えていてもよい。
【0015】
なお、本実施形態に係るエレベータ1は、巻上機1dを機械室X2の内部に配置する、という構成であるが、斯かる構成に限られない。例えば、機械室X2が備えられておらず、エレベータ1は、巻上機1dを昇降路X1の内部に配置する、という構成でもよい。
【0016】
また、各図において、第1方向D1は、第1横方向D1であり、第2方向D2は、第1横方向D1と直交する横方向である第2横方向D2であって、乗客がかご1aに出入りするために進む出入方向であり、第3方向D3は、各横方向D1,D2とそれぞれ直交する上下方向D3であり、かご1a及び釣合錘1cが昇降する昇降方向である。
【0017】
エレベータ1は、昇降路X1に対して取り付けられるプレート2と、かご1aに対して取り付けられ、プレート2を検出するセンサ3と、を備えている。また、エレベータ1は、センサ3をかご1aに対して第2横方向D2を軸として回転可能に接続する回転機構4(
図1には不図示)を備えている。
【0018】
図2は、プレート2とセンサ3の位置関係を示す平面図である。また、
図3は、プレート2とセンサ3の位置関係を示す正面図である。
【0019】
プレート2は、上下方向D3及び第1横方向D1に沿って延びる板形状をしている。なお、本実施形態のプレート2は、上下方向D3視において略L字状に折り曲げられた板形状をしているが、これに限定されない。プレート2は、平板形状であってもよい。
【0020】
プレート2は、昇降路X1に対して取り付けられている。ここで、昇降路X1に対して取り付けられるとは、昇降路X1の内壁や梁等の構造物、昇降路X1内に設置された部材(例えば、かごレール1e、錘レール1f)に直接的又は間接的に取り付けられることを意味する。すなわち、本実施形態のプレート2は、ステイ2aを介してかごレール1eに対して取り付けられているが、これに限定されない。例えば、プレート2は、かごレール1eに対して直接取り付けられてもよい。また、例えば、プレート2は、昇降路X1の内壁に直接的又は間接的に取り付けられてもよい。
【0021】
プレート2は、昇降路X1内を昇降するかご1aの着床位置に応じて配置される。より具体的には、プレート2は、昇降路X1内の各階床付近に設けられる。なお、
図1では、プレート2は二つのみ示しているが、プレート2は、階床数に応じて三つ以上設けられてもよい。
【0022】
図4は、第1実施形態に係るエレベータ1の要部を示す平面図であり、
図5は、第1実施形態に係るエレベータ1の要部を示す正面図である。なお、
図5では、回転機構4の一部のみを示している。
【0023】
センサ3は、かご1aに対して取り付けられている。特に限定されないが、センサ3は、例えば、
図1に示すように、かご1aの天井横付近に取り付けられる。本実施形態のセンサ3は、光電センサである。なお、センサ3は、プレート2を検出することができるものであれば特に限定されず、例えば、近接センサ、画像センサ等でもよい。センサ3は、
図4に示すようにコの字状をしており、開放部に進入するプレート2を検出することができる。センサ3は、光を出す投光部と、光を受ける受光部とを備えている。投光部と受光部は、開放部に対向して配置されている。投光部から出された光が物体によって遮られると、受光部が受ける光が変化するため、センサ3は、開放部に進入する物体(ここではプレート2)を検出することができる。センサ3の光軸3aは、第2横方向D2に延びている。センサ3は、第2横方向D2に延びる回転軸4a(後述する)を中心として回転することができる。
【0024】
回転機構4は、かご1aに固定される第1支持部材41と、第1支持部材41とセンサ3の回転軸4aとの間に設けられるトルクリミッタ42と、を備えていてもよい。また、回転機構4は、センサ3が取り付けられる取付ブラケット43を備えていてもよい。
【0025】
取付ブラケット43は、センサ3が締結部材等で固定される横板43aと、横板43aの下面に接続される縦板43bとを備えていてもよい。取付ブラケット43は、第1横方向D1視でT字状をしている。縦板43bの一方の側面には、回転軸4aが突設されている。回転軸4aは、円柱状である。
【0026】
第1支持部材41は、上下方向D3視において略L字状の部材であって、かご1aに固定されるとともに、トルクリミッタ42を支持する。
【0027】
トルクリミッタ42は、取付ブラケット43の回転軸4aを保持する。トルクリミッタ42は、通常時には回転軸4aを所定位置にて保持しているが、回転軸4aに設定トルクを超えるトルクが負荷されたとき、トルクの伝達を遮断し、回転軸4aの回転を許容する。
【0028】
通常時、センサ3とプレート2は、
図2に示すように、平面視(上下方向D3視)において重ならないように配置されている。また、
図3に示すセンサ3は、通常時の状態であり、この通常時のセンサ3の姿勢を、初期姿勢3Pと称する。通常時、センサ3は、プレート2に接触することなく、かご1aとともに昇降するため、センサ3は初期姿勢3Pを維持する。しかしながら、地震などの揺れによって、センサ3及び/又はプレート2の位置がずれ、センサ3がプレート2に衝突する場合がある。
【0029】
図6及び
図7は、かご1aが上昇する際、プレート2に対してセンサ3が下方から衝突した際の様子を示している。センサ3がプレート2に衝突し、回転軸4aに設定トルクを超えるトルクが負荷されると、トルクリミッタ42は、回転軸4aの回転を許容する。これにより、取付ブラケット43は下方に回転可能となり、センサ3は、初期姿勢3Pから回転軸4aを中心として下方向(
図6及び
図7では時計回り方向)に回転を始める。そして、センサ3が上昇を続けると、センサ3は、回転軸4aを中心として回転し続け、
図7に示すように、プレート2と接触しない退避位置まで回転して退避することができる。なお、退避位置とは、平面視(上下方向D3視)においてセンサ3とプレート2が重ならない位置である。
【0030】
なお、トルクリミッタ42の設定トルクは、初期姿勢3Pにおいてセンサ3の自重によって発生するトルクの2.5倍以上5倍以下であることが好ましい。ここで、センサ3の自重によって発生するトルクとは、本実施形態のようにセンサ3が取付ブラケット43を介してトルクリミッタ42に接続されている場合、センサ3及び取付ブラケット43の自重によって発生するトルクである。設定トルクが、センサ3の自重によって発生するトルクの2.5倍よりも小さいとき、例えば地震で発生し得る鉛直振動によってトルクが負荷された場合にセンサ3が意図せず回転してしまうおそれがある。一方、設定トルクが、センサ3の自重によって発生するトルクの5倍よりも大きいとき、センサ3がプレート2に衝突してもセンサ3が回転せずセンサ3が破損するおそれがある。
【0031】
同様に、プレート2に対してセンサ3が上方から衝突した際には、センサ3は、初期姿勢3Pから上方向(
図6及び
図7では反時計回り方向)に回転して退避することができる。
【0032】
以上より、エレベータ1は、本実施形態のように、昇降路X1に対して取り付けられ、前記昇降路X1内を昇降するかご1aの着床位置に応じて配置されたプレート2と、前記かご1aに対して取り付けられ、前記プレート2を検出するセンサ3と、前記センサ3を、前記かご1aに対して第2横方向D2を軸として回転可能に接続する回転機構4と、を備え、前記回転機構4は、前記プレート2と前記センサ3が衝突することにより、前記センサ3を初期姿勢3Pから回転させる、という構成が好ましい。
【0033】
斯かる構成によれば、プレート2とセンサ3が衝突した際には、センサ3は、初期姿勢3Pから第2横方向D2を軸として回転して退避することができるため、センサ3がプレート2に衝突した場合でも、センサ3やプレート2が破損することを抑制することができる。
【0034】
また、エレベータ1においては、前記回転機構4は、前記かご1aと前記センサ3とを接続するトルクリミッタ42を備え、前記センサ3は、前記トルクリミッタ42によって前記初期姿勢3Pに保持される、という構成が好ましい。
【0035】
斯かる構成によれば、トルクリミッタ42によってセンサ3を初期姿勢3Pに確実に保持できるとともに、プレート2とセンサ3が衝突し、トルクリミッタ42に設定トルクを超えるトルクが負荷された際には、センサ3は、初期姿勢3Pから適切に回転して退避することができる。
【0036】
また、エレベータ1においては、前記トルクリミッタ42の設定トルクは、前記初期姿勢3Pにおいて前記センサ3の自重によって発生するトルクの2.5倍以上5倍以下である、という構成が好ましい。
【0037】
斯かる構成によれば、センサ3は、通常時にはトルクリミッタ42によって初期姿勢3Pに確実に保持され、且つプレート2と衝突した際には初期姿勢3Pから適切に回転して退避することができる。
【0038】
また、エレベータ1においては、プレート2は、上下方向D3に複数並べて配置され、且つ昇降路X1に対して回転機構4を介することなく取り付けられ、回転機構4は、センサ3をかご1aに対して回転可能に接続する、という構成が好ましい。
【0039】
斯かる構成によれば、回転機構4は、センサ3を回転可能に接続するため、各階床付近に設けられる複数のプレート2をそれぞれ回転可能に接続する場合に比べ、設置コストを小さくできる。
【0040】
なお、エレベータ1は、上記した第1実施形態に係るエレベータ1の構成及び作用に限定されるものではない。例えば、上記した第1実施形態に係るエレベータ1に対して、以下のような変更が行われてもよい。
【0041】
(1A)上記第1実施形態に係るエレベータ1においては、回転機構4は、かご1aとセンサ3とを接続するトルクリミッタ42を備え、センサ3は、トルクリミッタ42によって初期姿勢3Pに保持される、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、
図16に示すように、回転機構4は、昇降路X1とプレート2とを接続するトルクリミッタ42を備え、プレート2は、トルクリミッタ42によって初期姿勢に保持される、という構成でもよい。プレート2の側面には、回転軸4cが突設されており、プレート2は、第2横方向D2に延びる回転軸4cを中心として回転することができる。第1支持部材41は、上下方向D3視において略L字状の部材であって、昇降路X1に対して固定されるとともに、トルクリミッタ42を支持する。
【0042】
<第2実施形態>
次に、エレベータ1における第2実施形態について、
図8~
図15を参照しながら説明する。なお、
図8~
図15において、
図1~
図7の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同様の構成又は略同様の機能(作用)を有する要素を表し、その説明は、繰り返さない。
【0043】
図8は、第2実施形態に係るエレベータ1の要部を示す平面図であり、
図9は、第2実施形態に係るエレベータ1の要部を示す正面図である。
【0044】
エレベータ1は、昇降路X1に対して取り付けられるプレート2と、かご1aに対して取り付けられ、プレート2を検出するセンサ3と、を備えている。また、エレベータ1は、プレート2を昇降路X1に対して第2横方向D2を軸として回転可能に接続する回転機構4を備えている。プレート2は、第2横方向D2に延びる支持軸4b(後述する)を中心として回転する。
【0045】
回転機構4は、昇降路X1に対して固定され、且つプレート2を回転可能に支持する第2支持部材44を備えていてもよい。第2支持部材44は、正面視(第2横方向D2視)で略L字状であり、昇降路X1の内壁や梁等の構造物、昇降路X1内に設置された部材(例えば、かごレール1e、錘レール1f)に、直接又は不図示のステイ等を介して一端が固定される水平部44aと、水平部44aの他端から上方に延びる垂直部44bと、を備えていてもよい。水平部44a及び垂直部44bは板状である。垂直部44bの上部の一方の側面には、支持軸4bが突設されている。支持軸4bは、円柱状である。
【0046】
プレート2は、略矩形板状である。プレート2は、上下方向D3に長尺な長孔21を備えている。本実施形態の長孔21は、プレート2の第1横方向D1の中央に形成されているが、これに限定されない。長孔21は、プレート2の第1横方向D1の中央よりもかご1aに近い側に形成されてもよい。
【0047】
長孔21には、第2支持部材44の支持軸4bが挿通される。これにより、プレート2は、第2支持部材44に対して、支持軸4bを中心として回転可能に支持される。支持軸4bは、プレート2の厚みよりも長くなっており、支持軸4bの突端には、プレート2の脱落を防止するために割ピン、止め輪等(図示していない)が取り付けられる。
【0048】
また、長孔21の第1横方向D1における幅は、支持軸4bの直径よりも大きくなっている。そのため、支持軸4bは、長孔21に沿って移動可能である。これにより、通常時、プレート2は、
図9に示すように、自重によって下降して、長孔21の上端に支持軸4bが当接した状態で支持される。
【0049】
プレート2は、支持軸4bと平行に延びる突起22を備えていてもよい。突起22は、プレート2の側面のうち第2支持部材44に近い側の側面に突設されている。突起22は、長孔21よりもかご1aから遠い側に形成されている。また、突起22は、長孔21の上端よりも下方に形成されている。プレート2は、長孔21の上端に支持軸4bが当接した状態で、支持軸4bを中心として突起22が下方へ向かう回転方向(
図9では時計回り方向)へ付勢されている。
【0050】
プレート2は、突起22が第2支持部材44の上面、より具体的には、水平部44aの上面に当接した状態で支持されてもよい。すなわち、突起22は、プレート2の回転を規制するストッパとして機能してもよい。また、突起22は、第2支持部材44の垂直部44bの端面に接するように配置されてもよい。
【0051】
プレート2は、昇降路X1内を昇降するかご1aの着床位置に応じて配置される。より具体的には、プレート2は、昇降路X1内の各階床付近に設けられる。なお、
図9では、プレート2は、一つのみ示しているが、実際には各階床にそれぞれ設けられる。そして、それぞれのプレート2は、回転機構4によって昇降路X1に対して接続される。
【0052】
通常時、センサ3とプレート2は、
図8に示すように、平面視(上下方向D3視)において重ならないように配置されている。また、
図9に示すプレート2は、通常時の状態であり、この通常時のプレート2の姿勢を、初期姿勢2Pと称する。通常時、センサ3は、プレート2に接触することなく、かご1aとともに昇降するため、プレート2は初期姿勢2Pを維持する。しかしながら、地震などの揺れによって、センサ3及び/又はプレート2の位置がずれ、センサ3がプレート2に衝突する場合がある。
【0053】
上記のように、プレート2は、初期姿勢2Pにおいて、長孔21の上端に支持軸4bが当接した状態で、支持軸4bを中心として突起22が下方へ向かう回転方向(
図9では時計回り方向)へ付勢されている。そして、突起22が、プレート2の回転を規制することにより、プレート2は、自身の重量バランスによって初期姿勢2Pに保持される。
【0054】
図10及び
図11は、かご1aが下降する際、プレート2に対してセンサ3が上方から衝突した際の様子を示している。センサ3がプレート2に衝突すると、
図10に示すように、プレート2は、初期姿勢2Pから支持軸4bを中心として下方向(
図10及び
図11では反時計回り方向)に回転を始める。そして、センサ3が下降を続けると、プレート2は、支持軸4bを中心として回転し続け、
図11に示すように、センサ3と接触しない退避位置まで回転して退避することができる。なお、退避位置とは、平面視(上下方向D3視)においてセンサ3とプレート2が重ならない位置である。
【0055】
一方、
図12~
図15は、かご1aが上昇する際、プレート2に対してセンサ3が下方から衝突した際の様子を示している。センサ3がプレート2に衝突すると、プレート2は、
図12に示すように、支持軸4bにガイドされながら上昇を開始する。このとき、プレート2は、突起22が第2支持部材44の垂直部44bにガイドされながら上昇してもよい。そして、センサ3が上昇を続けると、プレート2は、
図13に示すように、長孔21の下端に支持軸4bが接触するまで上昇する。センサ3がさらに上昇を続けると、プレート2は、
図14に示すように、初期姿勢2Pから支持軸4bを中心として上方向(
図14では時計回り方向)に回転を始める。そして、センサ3がさらに上昇を続けると、プレート2は、支持軸4bを中心として回転し続け、
図15に示すように、センサ3と接触しない退避位置まで回転して退避することができる。
【0056】
なお、
図12~
図14において、プレート2は、長孔21の下端に支持軸4bが接触した後に支持軸4bを中心として回転を開始しているが、実際には、それより前に回転を開始してもよい。
【0057】
以上より、エレベータ1は、本実施形態のように、昇降路X1に対して取り付けられ、前記昇降路X1内を昇降するかご1aの着床位置に応じて配置されたプレート2と、前記かご1aに対して取り付けられ、前記プレート2を検出するセンサ3と、前記プレート2を、前記昇降路X1に対して第2横方向D2を軸として回転可能に接続する回転機構4と、を備え、前記回転機構4は、前記プレート2と前記センサ3が衝突することにより、前記プレート2を初期姿勢2Pから回転させる、という構成が好ましい。
【0058】
斯かる構成によれば、プレート2とセンサ3が衝突した際には、プレート2は、初期姿勢2Pから第2横方向D2を軸として回転して退避することができるため、センサ3がプレート2に衝突した場合でも、センサ3やプレート2が破損することを抑制することができる。
【0059】
また、エレベータ1においては、前記回転機構4は、前記昇降路X1に対して固定され、且つ前記プレート2を回転可能に支持する第2支持部材44を備え、前記プレート2は、前記プレート2の重量バランスにより前記初期姿勢2Pに保持される、という構成が好ましい。
【0060】
斯かる構成によれば、プレート2は、自身の重量バランスによって初期姿勢2Pに保持されるため、容易に初期姿勢2Pに設定することができる。
【0061】
また、エレベータ1においては、前記プレート2は、上下方向D3に長尺な長孔21を備え、前記第2支持部材44は、前記長孔21に挿通される支持軸4bを備え、前記プレート2は、前記長孔21の上端に前記支持軸4bが当接した状態で、前記初期姿勢2Pに保持される、という構成が好ましい。
【0062】
斯かる構成によれば、プレート2の下部に重心が位置するため、プレート2は、自身の重量バランスによって初期姿勢2Pに適切に保持される。
【0063】
また、エレベータ1においては、前記プレート2は、前記支持軸4bと平行に延びる突起22を備え、前記プレート2は、前記突起22が前記第2支持部材44の上面に当接した状態で、前記初期姿勢2Pに保持される、という構成が好ましい。
【0064】
斯かる構成によれば、突起22が、プレート2の回転を規制するストッパとして機能するため、プレート2は、自身の重量バランスによって初期姿勢2Pに適切に保持される。
【0065】
なお、エレベータ1は、上記した第2実施形態に係るエレベータ1の構成及び作用に限定されるものではない。例えば、上記した第2実施形態に係るエレベータ1に対して、以下のような変更が行われてもよい。
【0066】
(2A)上記第2実施形態に係るエレベータ1においては、回転機構4は、昇降路X1に対して固定され、且つプレート2を回転可能に支持する第2支持部材44を備え、プレート2は、プレート2の重量バランスにより初期姿勢2Pに保持される、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、
図17に示すように、回転機構4は、かご1aに対して固定され、且つセンサ3を回転可能に支持する第2支持部材44を備え、センサ3は、センサ3の重量バランスにより初期姿勢に保持される、という構成でもよい。センサ3は可動プレート45を備えており、第2支持部材44は、可動プレート45を介してセンサ3を回転可能に支持する。また、センサ3は、可動プレート45を含めたセンサ3の重量バランスにより初期姿勢に保持される。
【0067】
(2B)また、上記第2実施形態に係るエレベータ1においては、プレート2は、上下方向D3に長尺な長孔21を備え、第2支持部材44は、長孔21に挿通される支持軸4bを備え、プレート2は、長孔21の上端に支持軸4bが当接した状態で、初期姿勢2Pに保持される、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、
図17に示すように、センサ3は、上下方向D3に長尺な長孔45aを備え、第2支持部材44は、長孔45aに挿通される支持軸4bを備え、センサ3は、長孔45aの上端に支持軸4bが当接した状態で、初期姿勢に保持される、という構成でもよい。長孔45aは、可動プレート45に形成されている。また、長孔45aは、可動プレート45の第1横方向D1の中央よりもかご1aから遠い側に形成されている。長孔45aには、第2支持部材44の支持軸4bが挿通される。これにより、センサ3は、可動プレート45とともに、第2支持部材44に対して、支持軸4bを中心として回転可能に支持される。
【0068】
(2C)また、上記第2実施形態に係るエレベータ1においては、プレート2は、支持軸4bと平行に延びる突起22を備え、プレート2は、突起22が第2支持部材44の上面に当接した状態で、初期姿勢2Pに保持される、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、
図17に示すように、センサ3は、支持軸4bと平行に延びる突起45bを備え、センサ3は、突起45bが第2支持部材44の上面に当接した状態で、初期姿勢に保持される、という構成でもよい。可動プレート45は、支持軸4bと平行に延びる突起45bを備えている。また、突起45bは、可動プレート45の側面のうち第2支持部材44に近い側の側面に突設されている。
【0069】
なお、エレベータ1は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、エレベータ1は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記した複数の実施形態の各構成や各方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る各構成や各方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0070】
(A)上記第1及び第2実施形態に係るエレベータ1においては、センサ3は、かご1aに対して一つのみ取り付けられている、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、センサ3は、かご1aに対して複数取り付けられる、という構成でもよい。また、複数のセンサ3は、かご1aに対してそれぞれ取り付けられてもよく、
図18に示すように、取付ブラケット43を介してまとめて取り付けられてもよい。このとき、回転機構4は、複数のセンサ3をまとめてかご1aに対して第2横方向D2を軸として回転可能に接続する。
【0071】
なお、
図18に示す例では、複数のセンサ3が、第2横方向D2に並べて配置されているが、複数のセンサ3は、上下方向D3に並べて配置されてもよい。このとき、回転機構4は、各センサ3をかご1aに対してそれぞれ回転可能に接続するようにしてもよい。
【0072】
(B)また、上記第2実施形態に係るエレベータ1においては、回転機構4は、昇降路X1に固定され、且つプレート2を回転可能に支持する第2支持部材44を備え、プレート2は、プレート2の重量バランスにより初期姿勢2Pに保持される、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、プレート2は、バネ等の付勢部材により初期姿勢2Pに保持されてもよい。また、
図17に示す実施形態においては、センサ3は、バネ等の付勢部材により初期姿勢に保持されてもよい。
【0073】
(C)また、上記第2実施形態に係るエレベータ1においては、第2支持部材44は、正面視で略L字状であり、昇降路X1の内壁や梁等の構造物、昇降路X1内に設置された部材(例えば、かごレール1e、錘レール1f)に、直接又は不図示のステイ等を介して一端が固定される水平部44aと、水平部44aの他端から上方に延びる垂直部44bと、を備えている、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、第2支持部材44は、正面視で矩形状でもよい。
【0074】
(D)また、第2支持部材44の垂直部44bの上端の角部は、面取り(R面取り、C面取り)されていてもよい。垂直部44bの上端の角部のうち突起22(
図17に示す例では突起45b)に近い側の角部は、面取りされていることが好ましい。これにより、プレート2(
図17に示す例では可動プレート45)が回転する際に、突起22(
図17に示す例では突起45b)と当該角部が干渉するのを防ぐことができる。
【0075】
(E)センサ3は、上下面に固定された不図示の保護プレートを備えていてもよい。これにより、プレート2と衝突した際の衝撃を抑えることができる。
【0076】
(F)上記第1及び第2実施形態に係るエレベータ1においては、センサ3は、透過型の光電センサであるが、これに限定されず、反射型の光電センサでもよい。
【0077】
(G)上記第1及び第2実施形態に係るエレベータ1においては、回転機構4は、プレート2とセンサ3のうち少なくとも一方を、昇降路X1又はかご1aに対して第2横方向D2を軸として回転可能に接続する、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、回転機構4は、プレート2とセンサ3のうち少なくとも一方を、昇降路X1又はかご1aに対して第1横方向D1を軸として回転可能に接続する、という構成でもよい。また、回転機構4は、プレート2とセンサ3のうち少なくとも一方を、昇降路X1又はかご1aに対して第1横方向D1及び第2横方向D2と交差する横方向を軸として回転可能に接続する、という構成でもよい。
【0078】
(H)なお、プレート2を昇降路X1に対して回転機構4で接続し、且つセンサ3をかご1aに対して回転機構4で接続する場合、両方を同じ回転機構4としてもよく、異なる回転機構4としてもよい。例えば、プレート2を昇降路X1に対して、上記第1実施形態に示すようなトルクリミッタ42を備える回転機構4により接続し、且つセンサ3をかご1aに対して、上記第1実施形態に示すようなトルクリミッタ42を備える回転機構4により接続してもよい。また、プレート2を昇降路X1に対して、上記第2実施形態に示すような第2支持部材44を備える回転機構4により接続し、且つセンサ3をかご1aに対して、上記第2実施形態に示すような第2支持部材44を備える回転機構4により接続してもよい。また、プレート2を昇降路X1に対して、上記第1実施形態に示すようなトルクリミッタ42を備える回転機構4により接続し、且つセンサ3をかご1aに対して、上記第2実施形態に示すような第2支持部材44を備える回転機構4により接続してもよい。また、プレート2を昇降路X1に対して、上記第2実施形態に示すような第2支持部材44を備える回転機構4により接続し、且つセンサ3をかご1aに対して、上記第1実施形態に示すようなトルクリミッタ42を備える回転機構4により接続してもよい。
【符号の説明】
【0079】
1…エレベータ、1a…かご、1b…かごロープ、1c…釣合錘、1d…巻上機、1e…かごレール、1f…錘レール、1g…処理部、2…プレート、2P…初期姿勢、2a…ステイ、3…センサ、3P…初期姿勢、3a…光軸、4…回転機構、4a…回転軸、4b…支持軸、4c…回転軸、21…長孔、22…突起、41…第1支持部材、42…トルクリミッタ、43…取付ブラケット、43a…横板、43b…縦板、44…第2支持部材、44a…水平部、44b…垂直部、45…可動プレート、45a…長孔、45b…突起、D1…第1横方向、D2…第2横方向、D3…上下方向、X1…昇降路、X2…機械室
【手続補正書】
【提出日】2024-01-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路に対して取り付けられ、前記昇降路内を昇降するかごの着床位置に応じて配置されたプレートと、
前記かごに対して取り付けられ、前記プレートを検出するセンサと、
前記プレートと前記センサのうち少なくとも一方を、前記昇降路又は前記かごに対して横方向を軸として回転可能に接続する回転機構と、を備え、
前記回転機構は、前記プレートと前記センサが衝突することにより、前記プレート又は前記センサを初期姿勢から回転させ、
前記回転機構は、前記昇降路と前記プレートと、又は、前記かごと前記センサと、を接続するトルクリミッタを備え、
前記トルクリミッタは、前記昇降路又は前記かごに支持されており、前記プレート又は前記センサに設けられた回転軸を保持し、
前記プレート又は前記センサは、前記トルクリミッタによって前記初期姿勢に保持される、エレベータ。
【請求項2】
前記トルクリミッタの設定トルクは、前記初期姿勢において前記プレート又は前記センサの自重によって発生するトルクの2.5倍以上5倍以下である、請求項1に記載のエレベータ。
【請求項3】
前記回転機構は、前記昇降路又は前記かごに対して固定され、且つ前記プレート又は前記センサを回転可能に支持する支持部材を備え、
前記プレート又は前記センサは、前記プレート又は前記センサの重量バランスにより前記初期姿勢に保持される、請求項1又は2に記載のエレベータ。
【請求項4】
前記プレート又は前記センサは、上下方向に長尺な長孔を備え、
前記支持部材は、前記長孔に挿通される支持軸を備え、
前記プレート又は前記センサは、前記長孔の上端に前記支持軸が当接した状態で、前記初期姿勢に保持される、請求項3に記載のエレベータ。
【請求項5】
昇降路に対して取り付けられ、前記昇降路内を昇降するかごの着床位置に応じて配置されたプレートと、
前記かごに対して取り付けられ、前記プレートを検出するセンサと、
前記プレートと前記センサのうち少なくとも一方を、前記昇降路又は前記かごに対して横方向を軸として回転可能に接続する回転機構と、を備え、
前記回転機構は、前記プレートと前記センサが衝突することにより、前記プレート又は前記センサを初期姿勢から回転させ、
前記回転機構は、前記昇降路又は前記かごに対して固定され、且つ前記プレート又は前記センサを回転可能に支持する支持部材を備え、
前記プレート又は前記センサは、上下方向に長尺な長孔を備え、
前記支持部材は、前記長孔に挿通される支持軸を備え、
前記プレート又は前記センサは、前記長孔の上端に前記支持軸が当接した状態で、前記プレート又は前記センサの重量バランスにより前記初期姿勢に保持される、エレベータ。
【請求項6】
前記プレート又は前記センサは、前記支持軸と平行に延びる突起を備え、
前記プレート又は前記センサは、前記突起が前記支持部材の上面に当接した状態で、前記初期姿勢に保持される、請求項5に記載のエレベータ。