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特開2024-147262表示制御装置、表示制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147262
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20241008BHJP
【FI】
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060166
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】渕上 正睦
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA52
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC16
5E555BE17
5E555CA22
5E555CA42
5E555CB65
5E555CC03
5E555DA09
5E555DB31
5E555DC19
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】仮想入力装置に対する操作の安全性を向上させることを可能とする技術が提供される。
【解決手段】複数の操作対象を含んだ仮想入力装置の表示を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記複数の操作対象のいずれかを選択する選択操作に基づいて、前記仮想入力装置の表示位置を変更し、前記選択操作が1または複数回行われたことにより前記複数の操作対象から選択された選択結果に基づいて認証処理が行われる、表示制御装置が提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の操作対象を含んだ仮想入力装置の表示を制御する制御部を備え、
前記制御部は、
前記複数の操作対象のいずれかを選択する選択操作に基づいて、前記仮想入力装置の表示位置を変更し、
前記選択操作が1または複数回行われたことにより前記複数の操作対象から選択された選択結果に基づいて認証処理が行われる、
表示制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記選択操作に基づいて、前記表示位置を第1の位置から第2の位置に変更する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、
ワールド座標系への前記仮想入力装置の第1の配置位置を決定し、前記第1の配置位置と、前記仮想入力装置を表示する表示部の前記ワールド座標系における第1の位置姿勢とに基づいて、前記第1の位置を決定し、
前記選択操作に基づいて、前記ワールド座標系への前記仮想入力装置の第2の配置位置を決定し、前記第2の配置位置と、前記ワールド座標系における前記表示部の第2の位置姿勢とに基づいて、前記第2の位置を決定する、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第2の配置位置と、ユーザの視野を特定するための視野角情報と、前記第2の位置姿勢とに基づいて、前記第2の配置位置が前記視野の外側であるか否かを判定し、前記第2の配置位置が前記視野の外側である場合に、所定の提示情報の提示を制御する、
請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記所定の提示情報は、前記第2の配置位置と前記第2の位置姿勢とに応じた位置および方向を示す情報の少なくともいずれか一方を含む、
請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記所定の提示情報は、前記ユーザの視覚によって知覚される視覚情報および前記ユーザの聴覚によって知覚される聴覚情報の少なくともいずれか一方を含む、
請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、
ディスプレイ座標系への前記仮想入力装置の第1の配置位置を決定し、前記第1の配置位置に基づいて、前記第1の位置を決定し、
前記選択操作に基づいて、前記ディスプレイ座標系への前記仮想入力装置の第2の配置位置を決定し、前記第2の配置位置に基づいて、前記第2の位置を決定する、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、
ユーザの視野を特定するための視野角情報に基づいて前記視野の内側に前記仮想入力装置が収まるように前記第1の位置および前記第2の位置を決定する、
請求項7に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記制御部は、
第1の乱数を生成し、前記第1の乱数に基づいて、前記第1の配置位置を決定する、
請求項3~8のいずれか一項に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、
第2の乱数を生成し、前記第2の乱数に基づいて、前記第2の配置位置を決定する、
請求項3~8のいずれか一項に記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記表示制御装置は、
前記認証処理を行う認証処理部を備える、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項12】
前記制御部は、ARディスプレイまたはVRディスプレイによる前記仮想入力装置の表示を制御する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項13】
複数の操作対象を含んだ仮想入力装置の表示を制御することと、
前記複数の操作対象のいずれかを選択する選択操作に基づいて、前記仮想入力装置の表示位置を変更することと、
を含み、
前記選択操作が1または複数回行われたことにより前記複数の操作対象から選択された選択結果に基づいて認証処理が行われる、
コンピュータにより実行される表示制御方法。
【請求項14】
コンピュータを、
複数の操作対象を含んだ仮想入力装置の表示を制御する制御部を備え、
前記制御部は、
前記複数の操作対象のいずれかを選択する選択操作に基づいて、前記仮想入力装置の表示位置を変更し、
前記選択操作が1または複数回行われたことにより前記複数の操作対象から選択された選択結果に基づいて認証処理が行われる、
表示制御装置として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザから入力される操作を受け付ける入力装置として、実体のある入力装置が存在する他、ディスプレイによって表示される仮想的な入力装置(以下、「仮想入力装置」とも言う。)が存在する。仮想入力装置の例としては、仮想キーボードまたは仮想キーパッドなどが挙げられる。例えば、特許文献1には、仮想入力装置をディスプレイに表示する技術が開示されている。
【0003】
ディスプレイが、AR(Augmented Reality)ディスプレイである場合には、仮想入力装置は、AR空間に配置され、仮想入力装置が配置されたAR空間を映した画像がARディスプレイによって表示される。あるいは、ディスプレイが、VR(Virtual Reality)ディスプレイである場合には、仮想入力装置は、VR空間に配置され、仮想入力装置が配置されたVR空間を映した画像がVRディスプレイによって表示される。
【0004】
仮想入力装置に操作を入力するユーザとは異なる人物(以下、単に「他者」とも言う。)が当該ユーザを視認し得る位置に存在する場合があり得る。しかし、かかる場合であっても、仮想入力装置はユーザから視認されやすいように表示される一方、他者からは視認されにくいように表示されることが多い。そのため、仮想入力装置に関するセキュリティ対策はあまり行われていないという実情がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014-029686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、仮想入力装置に操作を入力するユーザを視認し得る位置に他者が存在する場合には、ユーザを視認した他者が、ユーザの状況に基づいてユーザによる操作を把握してしまう危険性がある。
【0007】
一例として、仮想入力装置に含まれる操作対象の位置などを他者があらかじめ知っている場合が想定される。操作対象の例としては、ボタンなどが想定され得る。かかる場合には、他者は、ユーザの指の位置などから、ユーザがどの操作対象を選択したかを予測したり、絞り込んだりすることが可能になってしまう。
【0008】
あるいは、仮想入力装置に含まれる複数の操作対象の相対的な位置関係などを他者があらかじめ知っている場合も想定される。かかる場合には、他者は、複数の操作対象からユーザが操作対象を順に選択するときのユーザの指の動きなどから、ユーザがどの操作対象をどのような順序で選択したかを予測したり、絞り込んだりすることが可能になってしまう。
【0009】
ユーザによる操作が他者に把握されてしまうことによってユーザが被る損害は多様である。例えば、ユーザによる操作が認証処理に用いられる場合なども想定される。かかる場合には、ユーザによる操作が他者に把握されてしまうと、その操作に基づいて他者がユーザの代わりに認証処理に成功し、ユーザに損害を与えるような処理が他者による操作によって実行されてしまう可能性もある。
【0010】
ユーザによる操作が他者に把握されてしまう可能性を低減するために、複数の操作対象を並び替えることも想定される。しかし、ユーザが操作しやすいと感じる複数の操作対象の並び順は少数に限られてしまう。そのため、複数の操作対象を並び替えによって、ユーザによる操作が他者に把握されてしまう可能性を十分に低減することはできないことがある。
【0011】
そこで、ユーザによって仮想入力装置に入力される操作が他者に把握されてしまう可能性をより効果的に低減することにより、仮想入力装置に対する操作の安全性を向上させることを可能とする技術が提供されることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、複数の操作対象を含んだ仮想入力装置の表示を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記複数の操作対象のいずれかを選択する選択操作に基づいて、前記仮想入力装置の表示位置を変更し、前記選択操作が1または複数回行われたことにより前記複数の操作対象から選択された選択結果に基づいて認証処理が行われる、表示制御装置が提供される。
【0013】
前記制御部は、前記選択操作に基づいて、前記表示位置を第1の位置から第2の位置に変更してもよい。
【0014】
前記制御部は、ワールド座標系への前記仮想入力装置の第1の配置位置を決定し、前記第1の配置位置と、前記仮想入力装置を表示する表示部の前記ワールド座標系における第1の位置姿勢とに基づいて、前記第1の位置を決定し、前記選択操作に基づいて、前記ワールド座標系への前記仮想入力装置の第2の配置位置を決定し、前記第2の配置位置と、前記ワールド座標系における前記表示部の第2の位置姿勢とに基づいて、前記第2の位置を決定してもよい。
【0015】
前記制御部は、前記第2の配置位置と、ユーザの視野を特定するための視野角情報と、前記第2の位置姿勢とに基づいて、前記第2の配置位置が前記視野の外側であるか否かを判定し、前記第2の配置位置が前記視野の外側である場合に、所定の提示情報の提示を制御してもよい。
【0016】
前記所定の提示情報は、前記第2の配置位置と前記第2の位置姿勢とに応じた位置および方向を示す情報の少なくともいずれか一方を含んでもよい。
【0017】
前記所定の提示情報は、前記ユーザの視覚によって知覚される視覚情報および前記ユーザの聴覚によって知覚される聴覚情報の少なくともいずれか一方を含んでもよい。
【0018】
前記制御部は、ディスプレイ座標系への前記仮想入力装置の第1の配置位置を決定し、前記第1の配置位置に基づいて、前記第1の位置を決定し、前記選択操作に基づいて、前記ディスプレイ座標系への前記仮想入力装置の第2の配置位置を決定し、前記第2の配置位置に基づいて、前記第2の位置を決定してもよい。
【0019】
前記制御部は、ユーザの視野を特定するための視野角情報に基づいて前記視野の内側に前記仮想入力装置が収まるように前記第1の位置および前記第2の位置を決定してもよい。
【0020】
前記制御部は、第1の乱数を生成し、前記第1の乱数に基づいて、前記第1の配置位置を決定してもよい。
【0021】
前記制御部は、第2の乱数を生成し、前記第2の乱数に基づいて、前記第2の配置位置を決定してもよい。
【0022】
前記表示制御装置は、前記認証処理を行う認証処理部を備えてもよい。
【0023】
前記制御部は、ARディスプレイまたはVRディスプレイによる前記仮想入力装置の表示を制御してもよい。
【0024】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、複数の操作対象を含んだ仮想入力装置の表示を制御することと、前記複数の操作対象のいずれかを選択する選択操作に基づいて、前記仮想入力装置の表示位置を変更することと、を含み、前記選択操作が1または複数回行われたことにより前記複数の操作対象から選択された選択結果に基づいて認証処理が行われる、コンピュータにより実行される表示制御方法が提供される。
【0025】
また、上記課題を解決するために本発明の別の観点によれば、コンピュータを、複数の操作対象を含んだ仮想入力装置の表示を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記複数の操作対象のいずれかを選択する選択操作に基づいて、前記仮想入力装置の表示位置を変更し、前記選択操作が1または複数回行われたことにより前記複数の操作対象から選択された選択結果に基づいて認証処理が行われる、表示制御装置として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明によれば、仮想入力装置に対する操作の安全性を向上させることを可能とする技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイの機能構成例を示す図である。
図2】仮想入力装置G1の例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る制御部120が有する機能の詳細について説明するための図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10の動作例を示すフローチャートである。
図5】本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイの機能構成例を示す図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイ20の動作例を示すフローチャートである。
図7】本発明の実施形態に係る表示制御装置の例としての情報処理装置900のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
(0.実施形態の前提)
本発明の実施形態の前提について説明する。
【0030】
本発明の実施形態に係るディスプレイによって表示される仮想入力装置は、ユーザとは異なる人物(すなわち、他者)からは視認しにくいことがより望ましい。したがって、本発明の実施形態に係るディスプレイは、ユーザの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイであるのが望ましい。しかし、本発明の実施形態に係るディスプレイは、ヘッドマウントディスプレイに限定されない。例えば、本発明の実施形態に係るディスプレイは、スマートフォンなどであってもよい。
【0031】
本発明の実施形態に係るディスプレイが適用される場所は限定されない。例えば、本発明の実施形態に係るディスプレイは、家庭内に適用されてもよいし、工場内に適用されてもよいし、他の場所に適用されてもよい。
【0032】
本発明の実施形態に係るディスプレイが家庭内に適用される場合には、ディスプレイは、家庭用ゲーム機を操作するユーザによって使用されてもよい。あるいは、本発明の実施形態に係るディスプレイが工場内に適用される場合には、ディスプレイは、工場内の作業者によって使用されてもよい。
【0033】
以下の説明においては、仮想入力装置が配置される座標系の例として、ワールド座標系およびカメラ座標系が登場する。ワールド座標系は、コンピュータ上の3次元空間を規定する3次元座標系である。ディスプレイとしてARディスプレイが用いられる場合には、コンピュータ上の3次元空間は、AR空間である。一方、ディスプレイとしてVRディスプレイが用いられる場合には、コンピュータ上の3次元空間は、VR空間を規定する座標系である。ディスプレイ座標系は、ディスプレイの位置姿勢を基準とした3次元空間を規定する3次元座標系である。
【0034】

また、以下の説明においては、本発明の実施形態に係るディスプレイがARディスプレイである場合を主に説明する。しかし、本発明の実施形態に係るディスプレイは、ARディスプレイに限定されない。例えば、本発明の実施形態に係るディスプレイは、VRディスプレイであってもよいし、他のディスプレイであってもよい。
【0035】
本発明の実施形態の前提について説明した。
【0036】
(1.第1の実施形態)
続いて、本発明の第1の実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態においては、ワールド座標系に仮想入力装置が配置される。そして、ワールド座標系における仮想入力装置の配置位置が変更される。
【0037】
(1-1.ARディスプレイの構成)
まず、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイの構成例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイの機能構成例を示す図である。図1に示されるように、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10は、カメラ110と、制御部120と、認証処理部130と、記憶部140と、表示部150と、音声出力部160と、位置姿勢計測部170とを備える。
【0038】
ここで、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10は、制御部120を備える表示制御装置の一例である。換言すると、表示制御装置には、制御部120が備えられていればよく、カメラ110、認証処理部130、記憶部140、表示部150、音声出力部160および位置姿勢計測部170の一部または全部は、表示制御装置の外部に存在してもよい。表示制御装置は、コンピュータにより実現され得る。
【0039】
本発明の第1の実施形態においては、ARディスプレイ10が、ビデオ透過型ディスプレイである場合を主に想定する。かかる場合には、カメラ110によって撮像されて得られた動画像が表示部150によって表示されるとともに、動画像上に仮想入力装置G1が重畳表示される。しかし、ARディスプレイ10の形態は、ビデオ透過型ディスプレイに限定されない。例えば、ARディスプレイ10は、光学透過型ディスプレイであってもよいし、網膜投影型ディスプレイであってもよい。
【0040】
(カメラ110)
カメラ110は、ユーザが存在する環境を撮像することにより動画像を得る。カメラ110は、ユーザの視線方向と同じ方向を撮像するように設けられているのが望ましい。したがって、カメラ110は、ARディスプレイ10と一体化されているのが望ましい。しかし、カメラ110は、ARディスプレイ10とは別個のハードウェアとして構成されてもよい。
【0041】
(位置姿勢計測部170)
位置姿勢計測部170は、表示部150の位置および方向を計測する。例えば、カメラ110の内部にセンサが組み込まれている場合には、位置姿勢計測部170は、カメラ110の内部に組み込まれているセンサによって検出されたセンサデータに基づいて、表示部150の位置および方向を計測してもよい。センサは、加速度センサまたはジャイロセンサなどであってよいが、センサの種類は特に限定されない。
【0042】
あるいは、位置姿勢計測部170は、ユーザが存在する環境に設置された二次元マーカを計測するセンサを含んでもよい。このとき、位置姿勢計測部170は、計測した二次元マーカの形状に基づいて、表示部150の位置および方向を計測してもよい。
【0043】
あるいは、位置姿勢計測部170は、カメラ110の内部に組み込まれているセンサによって検出されたセンサデータに基づいて表示部150の位置および方向を計測する手法と、計測した二次元マーカの形状に基づいて表示部150の位置および方向を計測する手法とを組み合わせて用いてもよい。
【0044】
(制御部120)
制御部120は、認証処理部130による認証処理が成功する前に、表示部150による仮想入力装置G1の表示を制御する。ここでは、仮想入力装置G1が、認証情報の入力に用いられる場合を主に想定する。しかし、仮想入力装置G1に対して入力される情報は、認証情報に限定されない。認証情報は、「パスコード」とも換言され、1つの文字または複数の文字からなる文字列によって構成される。
【0045】
さらに、ここでは、認証情報の一例として暗証番号(すなわち、1つの数字または複数の数字の組み合わせ)が用いられる場合を主に想定する。数字には、「0」から「9」までのそれぞれが含まれ得る。しかし、認証情報は、数字以外の文字(例えば、アルファベット、記号など)を含んでもよい。
【0046】
図2は、仮想入力装置G1の例を示す図である。図2に示されるように、仮想入力装置G1には、複数の数字B20が含まれる。複数の数字B20には、「0」~「9」までの数字が含まれる。一例として、複数の数字B20には、「1」を示す数字B21が含まれている。
【0047】
複数の数字B20は、複数の操作対象の一例に過ぎない。したがって、複数の操作対象それぞれは、数字に限定されない。例えば、複数の操作対象それぞれは、ユーザによって操作可能な何らかの対象(例えば、ボタン、アイコンなど)であってもよい。
【0048】
その他、仮想入力装置G1は、直前にユーザによって選択された1つの数字の選択を取り消すための取消ボタンB30、入力完了を指示するための入力完了ボタンB40、ユーザによって選択された文字数を示すインジケータB10などを含み得る。
【0049】
制御部120は、カメラ110によって得られた動画像に基づいて、AR空間におけるユーザの指の位置を認識する。そして、制御部120は、AR空間におけるユーザの指の位置と、AR空間に配置された複数の数字B20のいずれかの位置とが一致する場合に、ユーザの指の位置と一致する位置に存在する数字が選択されたと判定する。
【0050】
複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって1または複数回行われ、入力完了ボタンB40がユーザによって選択された場合を想定する。かかる場合には、制御部120は、1または複数回の選択操作によって複数の数字B20から選択された選択結果を認証処理部130に出力する。
【0051】
制御部120は、認証処理部130によって認証処理が成功したと判定された場合には、所定の処理を実行するための所定の操作をユーザに許可する。一方、制御部120は、認証処理部130によって認証処理が失敗したと判定された場合には、所定の処理を実行するための所定の操作をユーザに許可しない。
【0052】
例えば、制御部120は、CPU(Central Processing Unit)またはGPU(Graphics Processing Unit)などの演算装置を含み、ROM(Read Only Memory)により記憶されているプログラムが演算装置によりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。
【0053】
(記憶部140)
記憶部140は、制御部120を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能な記憶装置である。また、記憶部140は、制御部120の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性の記憶装置であってよい。
【0054】
記憶部140は、ユーザの視野を特定するための視野角情報142を記憶している。視野角情報142は、ユーザの視野角を示す情報であってよい。例えば、視野角は、表示部150が有する画面の上下方向の角度と左右方向の角度とを含み得る。なお、視野角情報142は、あらかじめ設定されて記憶部140に登録されている。
【0055】
視野角情報142は、認証処理に成功する前に使用されるあらゆるユーザに共通の視野角情報(以下、「共通視野角情報」とも言う。)を含んでよい。さらに、視野角情報142は、認証処理に成功した後に使用されるユーザごとの視野角情報(以下、「個別視野角情報」とも言う。)を含んでよい。
【0056】
(認証処理部130)
認証処理部130は、複数の数字B20からユーザによって選択された選択結果に基づいて認証処理を行う。より具体的に、記憶部140にはユーザごとに認証情報が登録されており、認証処理部130は、選択結果と認証情報とを照合する。
【0057】
認証処理部130は、選択結果と認証情報とが一致する場合には、認証処理が成功したと判定する。一方、認証処理部130は、選択結果と認証情報とが一致しない場合には、認証処理が失敗したと判定する。なお、認証処理部130は、ARディスプレイ10の外部に存在していてもよい。例えば、認証処理部130は、ARディスプレイ10と接続された装置(例えば、サーバまたはスマートフォンなど)の内部に存在してもよい。
【0058】
(表示部150)
表示部150は、提示部の一例として機能し、制御部120による制御に従って、ユーザの視覚によって知覚される視覚情報を提示する。なお、表示部150は、ディスプレイにより実現され得る。このとき、表示部150によって提示される視覚情報は、ディスプレイによって出力される表示情報であり得る。例えば、表示部150は、仮想入力装置G1を表示する。
【0059】
(音声出力部160)
音声出力部160は、提示部の一例として機能し、制御部120による制御に従って、ユーザの聴覚によって知覚される聴覚情報を提示する。なお、音声出力部160は、スピーカにより実現され得る。このとき、音声出力部160によって提示される聴覚情報は、スピーカによって出力される音であり得る。
【0060】
以上、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10の構成例について説明した。
【0061】
(1-2.制御部が有する機能の詳細)
続いて、本発明の第1の実施形態に係る制御部120が有する機能の詳細について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る制御部120が有する機能の詳細について説明するための図である。
【0062】
(第1の実施形態に係る制御部)
本発明の第1の実施形態においては、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって行われるたびに、ワールド座標系において仮想入力装置G1が配置される配置位置がランダムに変更される。
【0063】
なお、一般的に「ランダム」は、無作為であること、または、任意であることを意味し得る。しかし、本明細書において、「ランダム」は、何らかの規則に基づいてコンピュータにより決定されることを広く含み得る。
【0064】
(仮想入力装置G1の初期表示位置)
まず、制御部120は、ワールド座標系への仮想入力装置G1の1番目の配置位置(第1の配置位置)を決定する。より具体的に、制御部120は、乱数(第1の乱数)を生成する。乱数とワールド座標系における位置との対応付けを示す情報は、あらかじめ登録されている。そこで、制御部120は、生成した乱数と、このような対応付けを示す情報とに基づいて、ワールド座標系への仮想入力装置G1の1番目の配置位置を決定する。
【0065】
そして、制御部120は、ワールド座標系における1番目の配置位置に仮想入力装置G1を配置する。制御部120は、ワールド座標系における1番目の配置位置に配置された仮想入力装置G1の表示部150による表示を制御する。
【0066】
より具体的に、制御部120は、表示部150のワールド座標系における位置姿勢(第1の位置姿勢)を位置姿勢計測部170から取得する。制御部120は、ワールド座標系への仮想入力装置G1の1番目の配置位置と、表示部150のワールド座標系における位置姿勢とに基づいて、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置を決定する。
【0067】
制御部120は、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置を表示部150が有する画面に射影することにより、画面における仮想入力装置G1の1番目の表示位置(第1の位置)を決定する。制御部120は、決定した1番目の表示位置への仮想入力装置G1の表示を制御する。
【0068】
視野E11は、1番目の表示位置に仮想入力装置G1が表示されたときのユーザの視野の例である。このとき、ユーザが、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作を行ったとする。
【0069】
実空間V11は、1番目の表示位置に表示された仮想入力装置G1に含まれる複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって行われたときの実空間の例である。AR空間における位置P11に配置された仮想入力装置G1に対してユーザは選択操作を行う。しかし、実空間に存在する他者からは、AR空間における位置P11に配置された仮想入力装置G1は視認され得ない。
【0070】
本発明の第1の実施形態においては、乱数に基づいて、ワールド座標系への仮想入力装置G1の1番目の配置位置が決定される。これにより、他者にとっては、仮想入力装置G1が1番目にどこに配置されたのか不明であるため、複数の数字B20それぞれが1番目にどこに配置されたのかも不明である。その結果として、どの数字をユーザが選択したのかを他者が把握するのは困難になる。
【0071】
(仮想入力装置G1の表示位置の移動)
制御部120は、カメラ110によって撮像されて得られた動画像に基づいて、ユーザによって行われた選択操作を認識する。制御部120は、認識した選択操作に基づいて、仮想入力装置G1の2番目の表示位置(第2の位置)を決定する。
【0072】
まず、制御部120は、ワールド座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置(第2の配置位置)を決定する。より具体的に、制御部120は、乱数(第2の乱数)を生成する。制御部120は、生成した乱数と、乱数とワールド座標系における位置との対応付けを示す情報とに基づいて、ワールド座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置を決定する。
【0073】
そして、制御部120は、ワールド座標系における2番目の配置位置に仮想入力装置G1を移動させる。制御部120は、ワールド座標系における2番目の配置位置に移動された仮想入力装置G1の表示部150による表示を制御する。
【0074】
より具体的に、制御部120は、表示部150のワールド座標系における位置姿勢(第2の位置姿勢)を位置姿勢計測部170から取得する。制御部120は、ワールド座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置と、表示部150のワールド座標系における位置姿勢とに基づいて、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置を決定する。
【0075】
制御部120は、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置を表示部150が有する画面に射影することにより、画面における仮想入力装置G1の2番目の表示位置(第2の位置)を決定する。制御部120は、仮想入力装置G1の表示位置を、1番目の表示位置から2番目の表示位置に変更する。
【0076】
視野E12は、2番目の表示位置に仮想入力装置G1が表示されたときのユーザの視野の例である。このとき、ユーザが、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作を行ったとする。
【0077】
実空間V12は、2番目の表示位置に表示された仮想入力装置G1に含まれる複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって行われたときの実空間の例である。仮想入力装置G1の配置位置の移動により、AR空間における位置P12に配置された仮想入力装置G1に対してユーザは選択操作を行う。しかし、実空間に存在する他者からは、AR空間における位置P12に配置された仮想入力装置G1は視認され得ない。
【0078】
本発明の第1の実施形態においては、ワールド座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置が1番目の配置位置から2番目の配置位置に変更される。このとき、他者にとっては、仮想入力装置G1が2番目にどこに配置されたのか不明であるため、複数の数字B20それぞれが2番目にどこに配置されたのかも不明である。その結果として、どの数字をユーザが選択したのかを他者が把握するのは困難になる。
【0079】
特に、乱数に基づいて、ワールド座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置が決定されることにより、どの数字をユーザが選択したのかを他者が把握するのはより一層困難になると考えられる。
【0080】
(仮想入力装置G1の視野外への配置)
なお、本発明の第1の実施形態においては、仮想入力装置G1がワールド座標系に配置されるため、仮想入力装置G1の1番目の配置位置が視野E11の外側に決定されてしまう場合もあり得る。かかる場合には、ユーザ自身も仮想入力装置G1の1番目の配置位置を把握することが容易ではなくなってしまう。
【0081】
したがって、制御部120は、ワールド座標系における仮想入力装置G1の1番目の配置位置と、視野角情報142と、表示部150のワールド座標系における位置姿勢(第1の位置姿勢)とに基づいて、仮想入力装置G1の1番目の配置位置が視野E11の外側であるか否かを判定してもよい。
【0082】
より具体的に、制御部120は、視野角情報142と、表示部150のワールド座標系における位置姿勢とに基づいて、ワールド座標系における視野E11を算出し、視野E11の外側にワールド座標系における仮想入力装置G1の1番目の配置位置が存在するか否かを判定すればよい。なお、このような判定が行われる時点においては、認証処理が成功する前である。そのため、視野角情報142としては、共通視野角情報が用いられてよい。
【0083】
そして、制御部120は、仮想入力装置G1の1番目の配置位置が視野E11の外側である場合に、所定の提示情報の提示を制御してもよい。提示情報は、ユーザの視覚によって知覚される視覚情報およびユーザの聴覚によって知覚される聴覚情報の少なくともいずれか一方を含んでもよい。視覚情報は、表示部150により提示され、聴覚情報は、音声出力部160によって提示される。
【0084】
ここで、提示情報は、ワールド座標系における仮想入力装置G1の1番目の配置位置と、表示部150のワールド座標系における位置姿勢(第1の位置姿勢)とに応じた位置を示す情報(以下、「位置提示情報」とも言う。)を含んでもよい。
【0085】
例えば、制御部120は、ワールド座標系における仮想入力装置G1の1番目の配置位置と、表示部150のワールド座標系における位置姿勢とに基づいて、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置を決定してもよい。このとき、位置提示情報は、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置に関する情報を含んでもよい。仮想入力装置G1の位置に関する情報は、ディスプレイ座標系における、表示部150の所定の原点から仮想入力装置G1までの距離および方向を含んでもよい。
【0086】
例えば、制御部120は、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置を仮想的な音源位置とし、その仮想的な音源位置から所定の音が出力されているかのような立体音響が、位置提示情報として提示されるように音声出力部160を制御してもよい。
【0087】
あるいは、制御部120は、「現在位置から右に50cm離れたところに仮想入力装置が表示されております」といった位置を示すガイダンス表示などが、位置提示情報として提示されるように表示部150を制御してもよい。
【0088】
あるいは、提示情報は、ワールド座標系における仮想入力装置G1の1番目の配置位置と、表示部150のワールド座標系における位置姿勢(第1の位置姿勢)とに応じた方向を示す情報(以下、「方向提示情報」とも言う。)を含んでもよい。例えば、方向提示情報は、ディスプレイ座標系における、表示部150の所定の原点から仮想入力装置G1への方向に関する情報を含んでもよい。
【0089】
例えば、制御部120は、ディスプレイ座標系における、表示部150の所定の原点から仮想入力装置G1の位置に仮想入力装置G1を移動させるアニメーションが、方向提示情報として提示されるように表示部150を制御してもよい。
【0090】
あるいは、制御部120は、「現在位置から右に離れたところに仮想入力装置が表示されております」といった、方向を示すガイダンス表示が、方向提示情報として提示されるように表示部150または音声出力部160を制御してもよい。
【0091】
あるいは、制御部120は、ディスプレイ座標系における、表示部150の所定の原点から仮想入力装置G1への方向を示す矢印表示などが、方向提示情報として提示されるように表示部150を制御してもよい。
【0092】
なお、提示情報が音声出力部160によって提示される場合、提示情報の音量が大きい場合などには、提示情報が他者にも知覚されてしまう可能性があり得る。そこで、提示情報が音声出力部160によって提示される場合には、提示情報の情報量は限定されてもよい。例えば、音声出力部160によって提示される提示情報は、ディスプレイ座標系における表示部150から仮想入力装置G1までの距離に関する情報を含まなくてもよい。
【0093】
上記では、位置提示情報および方向提示情報それぞれについて説明した。ここで、提示情報は、位置提示情報および方向提示情報の一方のみを含んでもよいし、位置提示情報および方向提示情報の双方を含んでもよい。
【0094】
同様にして、仮想入力装置G1の2番目の配置位置が視野E12の外側に決定されてしまう場合もあり得る。かかる場合には、ユーザ自身も仮想入力装置G1の2番目の配置位置を把握することが容易ではなくなってしまう。
【0095】
そこで、仮想入力装置G1の1番目の配置位置が決定されるときと同様に、仮想入力装置G1の2番目の配置位置が視野E12の外側であるか否かを判定してもよい。そして、制御部120は、仮想入力装置G1の2番目の配置位置が視野E12の外側である場合に、仮想入力装置G1の2番目の配置位置が視野E12の外側である場合と同様に、提示情報の提示を制御してもよい。
【0096】
なお、仮想入力装置G1の3番目以降の配置位置が視野の外側である場合にも、同様にして提示情報の提示が制御されてよい。
【0097】
(認証処理の制御)
上記のようにして、仮想入力装置G1の表示位置の移動が行われる。ユーザによって入力完了ボタンB40が選択されない限り、制御部120は、選択操作を認識し、認識した選択操作に基づいて、仮想入力装置G1の移動後の表示位置を決定し、移動後の表示位置への仮想入力装置G1の移動を制御する動作を繰り返す。
【0098】
ユーザによって入力完了ボタンB40が選択された場合には、制御部120は、選択操作が1または複数回ユーザによって行われたことにより複数の数字B20から選択された選択結果を認証処理部130に出力する。これによって、選択結果に基づく認証処理部130による認証処理が制御部120によって制御される。
【0099】
以上、本発明の第1の実施形態に係る制御部120が有する機能の詳細について説明した。
【0100】
(1-3.ARディスプレイの動作)
続いて、図1図4を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10の動作例について説明する。
【0101】
図4は、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10の動作例を示すフローチャートである。図4に示されるように、制御部120は、表示部150が有する画面における仮想入力装置G1の表示位置を初期化する(S11)。
【0102】
より具体的に、制御部120は、乱数(第1の乱数)を生成する。そして、制御部120は、生成した乱数と、乱数とワールド座標系における位置との対応付けを示す情報とに基づいて、ワールド座標系への仮想入力装置G1の初期の配置位置を決定する。制御部120は、ワールド座標系における初期の配置位置に仮想入力装置G1を配置し、ワールド座標系における初期の配置位置に配置された仮想入力装置G1の表示部150による表示を制御する。
【0103】
制御部120は、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって入力されるのを待機する(S12)。選択操作の入力が継続した場合(S13において「NO」)、すなわち、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって行われると、制御部120は、カメラ110によって撮像されて得られた動画像に基づいて、選択操作を認識する。
【0104】
続いて、制御部120は、乱数を生成する(S14)。制御部120は、生成した乱数と、乱数とワールド座標系における位置との対応付けを示す情報とに基づいて、ワールド座標系への仮想入力装置G1の次の配置位置を決定する。制御部120は、ワールド座標系における次の配置位置に仮想入力装置G1を移動させる。制御部120は、ワールド座標系における次の配置位置に移動された仮想入力装置G1の表示部150による表示を制御する。
【0105】
これにより、仮想入力装置G1の表示部150による表示位置が変更され(S15)、S12に動作が移行される。
【0106】
一方、選択操作の入力が終了した場合(S13において「YES」)、すなわち、入力完了ボタンB40がユーザによって選択された場合、制御部120は、入力後処理を実行する(S16)。例えば、制御部120は、入力後処理として、1または複数回の選択操作によって複数の数字B20から選択された選択結果を認証処理部130に出力する。そして、認証処理部130によって、選択結果に基づく認証処理が行われる。
【0107】
制御部120は、認証処理部130によって認証処理が成功したと判定された場合には、所定の処理を実行するための所定の操作をユーザに許可する。一方、制御部120は、認証処理部130によって認証処理が失敗したと判定された場合には、所定の処理を実行するための所定の操作をユーザに許可しない。
【0108】
以上、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10の動作例について詳細に説明した。
【0109】
(1-4.効果)
以上により、本発明の第1の実施形態によれば、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作に基づいて、仮想入力装置G1の表示位置が変更される。これにより、ユーザによって仮想入力装置G1に入力される操作が他者に把握されてしまう可能性がより効果的に低減され得る。そして、これにより、仮想入力装置G1に対する操作の安全性を向上させることが可能となる。
【0110】
本発明の第1の実施形態によれば、ワールド座標系への仮想入力装置G1の配置位置が決定され、決定された配置位置に仮想入力装置G1が配置される。これによって、仮想入力装置G1の配置位置がワールド座標系に固定されるため、ユーザは、自身が移動することにより、表示部150を基準とした仮想入力装置G1の相対的な位置を、仮想入力装置G1を操作しやすくなる位置に変更することが可能である。
【0111】
以上、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10が奏する効果について説明した。
【0112】
(2.第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本発明の第2の実施形態においては、ディスプレイ座標系に仮想入力装置が配置される。そして、ディスプレイ座標系における仮想入力装置の配置位置が変更される。
【0113】
本発明の第2の実施形態においては、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイについて主に説明する。ただし、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイが有する構成のうち、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10が有する構成と異なる構成について主に説明し、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10が有する構成と同じ構成についての詳細な説明は省略する。
【0114】
(2-1.ARディスプレイの構成)
まず、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイの構成例について説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイの機能構成例を示す図である。図5に示されるように、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイ20は、カメラ110と、制御部220と、認証処理部130と、記憶部140と、表示部150と、音声出力部160と、位置姿勢計測部170とを備える。
【0115】
以下では、本発明の第2の実施形態に係る制御部220が有する機能のうち、本発明の第1の実施形態に係る制御部120が有する機能と異なる機能について主に説明し、共通する機能についての説明は省略する。
【0116】
以上、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイ20の構成例について説明した。
【0117】
(2-2.制御部が有する機能の詳細)
図5を参照しながら(適宜図3も参照しながら)、本発明の第2の実施形態に係る制御部220が有する機能の詳細について説明する。
【0118】
(第2の実施形態に係る制御部)
本発明の第2の実施形態においては、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって行われるたびに、ディスプレイ座標系において仮想入力装置G1が配置される配置位置がランダムに変更される。
【0119】
(仮想入力装置G1の初期表示位置)
まず、制御部220は、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の1番目の配置位置(第1の配置位置)を決定する。より具体的に、制御部220は、乱数(第1の乱数)を生成する。乱数とディスプレイ座標系における位置との対応付けを示す情報は、あらかじめ登録されている。そこで、制御部220は、生成した乱数と、このような対応付けを示す情報とに基づいて、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の1番目の配置位置を決定する。
【0120】
このとき、制御部220は、ユーザの視野を特定するための視野角情報142に基づいて、視野E11の内側に仮想入力装置G1が収まるように、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の1番目の配置位置を決定する必要がある。なお、このような決定が行われる時点においては、認証処理が成功する前である。そのため、視野角情報142としては、共通視野角情報が用いられてよい。
【0121】
そして、制御部220は、ディスプレイ座標系における1番目の配置位置に仮想入力装置G1を配置する。制御部220は、ディスプレイ座標系における1番目の配置位置に配置された仮想入力装置G1の表示部150による表示を制御する。
【0122】
より具体的に、制御部220は、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置を表示部150が有する画面に射影することにより、画面における仮想入力装置G1の1番目の表示位置(第1の位置)を決定する。制御部220は、決定した1番目の表示位置への仮想入力装置G1の表示を制御する。
【0123】
本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態において、視野E11は、1番目の表示位置に仮想入力装置G1が表示されたときのユーザの視野の例である。このとき、ユーザが、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作を行ったとする。
【0124】
本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態において、実空間V11は、1番目の表示位置に表示された仮想入力装置G1に含まれる複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって行われたときの実空間の例である。AR空間における位置P11に配置された仮想入力装置G1に対してユーザは選択操作を行う。しかし、実空間に存在する他者からは、AR空間における位置P11に配置された仮想入力装置G1は視認され得ない。
【0125】
本発明の第2の実施形態においては、乱数に基づいて、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の1番目の配置位置が決定される。これにより、他者にとっては、仮想入力装置G1が1番目にどこに配置されたのか不明であるため、複数の数字B20それぞれが1番目にどこに配置されたのかも不明である。その結果として、どの数字をユーザが選択したのかを他者が把握するのは困難になる。
【0126】
(仮想入力装置G1の表示位置の移動)
制御部220は、カメラ110によって撮像されて得られた動画像に基づいて、ユーザによって行われた選択操作を認識する。制御部220は、認識した選択操作に基づいて、仮想入力装置G1の2番目の表示位置(第2の位置)を決定する。
【0127】
まず、制御部220は、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置(第2の配置位置)を決定する。より具体的に、制御部220は、乱数(第2の乱数)を生成する。制御部220は、生成した乱数と、乱数とディスプレイ座標系における位置との対応付けを示す情報とに基づいて、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置を決定する。
【0128】
このとき、制御部220は、ユーザの視野を特定するための視野角情報142に基づいて、視野E12の内側に仮想入力装置G1が収まるように、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置を決定する必要がある。なお、このような決定が行われる時点においては、認証処理が成功する前である。そのため、視野角情報142としては、共通視野角情報が用いられてよい。
【0129】
そして、制御部220は、ディスプレイ座標系における2番目の配置位置に仮想入力装置G1を移動させる。制御部220は、ディスプレイ座標系における2番目の配置位置に移動された仮想入力装置G1の表示部150による表示を制御する。
【0130】
より具体的に、制御部220は、ディスプレイ座標系における仮想入力装置G1の位置を表示部150が有する画面に射影することにより、画面における仮想入力装置G1の2番目の表示位置(第2の位置)を決定する。制御部220は、仮想入力装置G1の表示位置を、1番目の表示位置から2番目の表示位置に変更する。
【0131】
本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態において、視野E12は、2番目の表示位置に仮想入力装置G1が表示されたときのユーザの視野の例である。このとき、ユーザが、複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作を行ったとする。
【0132】
本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態において、実空間V12は、2番目の表示位置に表示された仮想入力装置G1に含まれる複数の数字B20のいずれかを選択する選択操作がユーザによって行われたときの実空間の例である。仮想入力装置G1の配置位置の移動により、AR空間における位置P12に配置された仮想入力装置G1に対してユーザは選択操作を行う。しかし、実空間に存在する他者からは、AR空間における位置P12に配置された仮想入力装置G1は視認され得ない。
【0133】
本発明の第2の実施形態においては、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置が1番目の配置位置から2番目の配置位置に変更される。このとき、他者にとっては、仮想入力装置G1が2番目にどこに配置されたのか不明であるため、複数の数字B20それぞれが2番目にどこに配置されたのかも不明である。その結果として、どの数字をユーザが選択したのかを他者が把握するのは困難になる。
【0134】
特に、乱数に基づいて、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の2番目の配置位置が決定されることにより、どの数字をユーザが選択したのかを他者が把握するのはより一層困難になると考えられる。
【0135】
(認証処理の制御)
上記のようにして、仮想入力装置G1の表示位置の移動が行われる。ユーザによって入力完了ボタンB40が選択されない限り、制御部220は、選択操作を認識し、認識した選択操作に基づいて、仮想入力装置G1の移動後の表示位置を決定し、移動後の表示位置への仮想入力装置G1の移動を制御する動作を繰り返す。
【0136】
ユーザによって入力完了ボタンB40が選択された場合には、制御部220は、選択操作が1または複数回ユーザによって行われたことにより複数の数字B20から選択された選択結果を認証処理部130に出力する。これによって、選択結果に基づく認証処理部130による認証処理が制御部220によって制御される。
【0137】
以上、本発明の第2の実施形態に係る制御部220が有する機能の詳細について説明した。
【0138】
(2-3.ARディスプレイの動作)
続いて、図5および図6を参照しながら(適宜図3も参照しながら)、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイ20の動作例について説明する。
【0139】
図6は、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイ20の動作例を示すフローチャートである。図6に示されるように、制御部220は、表示部150が有する画面における仮想入力装置G1の表示位置を初期化する(S21)。
【0140】
より具体的に、制御部220は、乱数(第1の乱数)を生成する。そして、制御部220は、生成した乱数と、乱数とディスプレイ座標系における位置との対応付けを示す情報とに基づいて、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の初期の配置位置を決定する。制御部220は、ディスプレイ座標系における初期の配置位置に仮想入力装置G1を配置し、ディスプレイ座標系における初期の配置位置に配置された仮想入力装置G1の表示部150による表示を制御する。
【0141】
続いて、S12およびS13が実行される。S12およびS13は、本発明の第1の実施形態におけるS12およびS13(図4)と同様に実行される。S13において「YES」である場合、S16が実行される。S16は、本発明の第1の実施形態におけるS16(図4)と同様に実行される。
【0142】
S13において「NO」である場合、制御部220は、乱数を生成する(S24)。制御部220は、生成した乱数と、乱数とディスプレイ座標系における位置との対応付けを示す情報とに基づいて、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の次の配置位置を決定する。制御部220は、ディスプレイ座標系における次の配置位置に仮想入力装置G1を移動させる。制御部220は、ディスプレイ座標系における次の配置位置に移動された仮想入力装置G1の表示部150による表示を制御する。
【0143】
これにより、仮想入力装置G1の表示部150による表示位置が変更され(S25)、S12に動作が移行される。
【0144】
以上、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイ20の動作例について詳細に説明した。
【0145】
(2-4.効果)
以上により、本発明の第2の実施形態によれば、本発明の第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0146】
さらに、本発明の第2の実施形態によれば、ディスプレイ座標系への仮想入力装置G1の配置位置が決定され、決定された配置位置に仮想入力装置G1が配置される。これによって、仮想入力装置G1の配置位置がディスプレイ座標系に固定されるため、ユーザは、自身が移動することにより、仮想入力装置G1の絶対的な位置を、仮想入力装置G1を操作しやすくなる位置に変更することが可能である。
【0147】
以上、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイ20が奏する効果について説明した。
【0148】
(3.ハードウェア構成例)
続いて、本発明の実施形態に係る表示制御装置のハードウェア構成例について説明する。なお、本発明の第1の実施形態に係るARディスプレイ10は、表示制御装置の一例である。さらに、本発明の第2の実施形態に係るARディスプレイ20は、表示制御装置の他の一例である。
【0149】
以下では、本発明の実施形態に係る表示制御装置のハードウェア構成例として、情報処理装置900のハードウェア構成例について説明する。なお、以下に説明する情報処理装置900のハードウェア構成例は、表示制御装置のハードウェア構成の一例に過ぎない。したがって、表示制御装置のハードウェア構成は、以下に説明する情報処理装置900のハードウェア構成から不要な構成が削除されてもよいし、新たな構成が追加されてもよい。
【0150】
図7は、本発明の実施形態に係る表示制御装置の例としての情報処理装置900のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置900は、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only Memory)902と、RAM(Random Access Memory)903と、ホストバス904と、ブリッジ905と、外部バス906と、インタフェース907と、入力装置908と、出力装置909と、ストレージ装置910と、通信装置911と、を備える。
【0151】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置900内の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス904により相互に接続されている。
【0152】
ホストバス904は、ブリッジ905を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バス906に接続されている。なお、必ずしもホストバス904、ブリッジ905および外部バス906を分離構成する必要はなく、1つのバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0153】
入力装置908は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバー等ユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路等から構成されている。情報処理装置900を操作するユーザは、この入力装置908を操作することにより、情報処理装置900に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0154】
出力装置909は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置、ランプ等の表示装置およびスピーカ等の音声出力装置を含む。
【0155】
ストレージ装置910は、データ格納用の装置である。ストレージ装置910は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置等を含んでもよい。ストレージ装置910は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置910は、ハードディスクを駆動し、CPU901が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0156】
通信装置911は、例えば、ネットワークに接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置911は、無線通信または有線通信のどちらに対応してもよい。
【0157】
以上、本発明の実施形態に係る表示制御装置のハードウェア構成例について説明した。
【0158】
(4.まとめ)
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0159】
例えば、上記では、複数の操作対象のいずれかを選択する選択操作がユーザによって行われるたびに、仮想入力装置の表示位置がランダムに変更される例について主に説明した。しかし、仮想入力装置の表示位置を変更する技術と、仮想入力装置に対する操作の安全性を向上させるための他の技術とが組み合わされてもよい。一例として、当該他の技術は、複数の操作対象を並び替える技術であってもよい。
【0160】
また、上記では、本発明の実施形態に係るディスプレイとしてARディスプレイが用いられる場合を主に説明した。しかし、本発明の実施形態に係るディスプレイは、ARディスプレイに限定されない。例えば、本発明の実施形態に係るディスプレイは、VRディスプレイであってもよいし、他のディスプレイであってもよい。
【0161】
また、上記では、仮想入力装置に対して入力される認証情報が、暗証番号である場合を主に説明した。しかし、仮想入力装置に対して入力される認証情報は、セキュリティを確保することが求められる他の認証情報(例えば、クレジットカード番号など)であってもよい。
【符号の説明】
【0162】
10、20 ARディスプレイ
110 カメラ
120、220 制御部
130 認証処理部
140 記憶部
142 視野角情報
150 表示部
160 音声出力部
170 位置姿勢計測部


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7