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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147306
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241008BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20241008BHJP
   B41J 29/13 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
H04N1/00 519
G03G15/00 550
B41J29/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060235
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001117
【氏名又は名称】弁理士法人ぱてな
(72)【発明者】
【氏名】安部 ゆりみ
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 洋光
(72)【発明者】
【氏名】中野 憲希
(72)【発明者】
【氏名】西川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】縄田 裕英
(72)【発明者】
【氏名】小口 高彬
(72)【発明者】
【氏名】岡本 大輝
(72)【発明者】
【氏名】塩見 大史
【テーマコード(参考)】
2C061
2H171
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061BB11
2C061BB35
2H171FA01
2H171FA07
2H171FA26
2H171FA27
2H171HA23
2H171HA37
2H171PA06
2H171PA12
2H171QA04
2H171QA08
2H171QB32
2H171QC03
2H171QC36
2H171SA10
2H171SA12
2H171SA18
2H171SA19
2H171SA20
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
2H171UA03
2H171VA06
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB22
5C062AB30
5C062AD01
5C062AD06
(57)【要約】
【課題】ユーザが第1外装面と第2外装面との経年劣化による色差を感じることを抑制できる印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷装置1は、第1外装面11を有する第1カバー10と、第2外装面22を有する第2カバー20と、第1外装面11と第2外装面22との間に配置される第3外装面33を有する第3カバー30と、を備える。第1外装面11と第2外装面22とのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下である。第3外装面33と第1外装面11とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、第3外装面33と第2外装面22とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに画像を印刷する印刷装置であって、
第1外装面を有する第1カバーと、
第2外装面を有する第2カバーと、
前記第1外装面と前記第2外装面との間に配置される第3外装面を有する第3カバーと、
を備え、
前記第1外装面と前記第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下であり、
前記第3外装面と前記第1外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、前記第3外装面と前記第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上であることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記第3外装面の面積は、前記第1外装面の面積よりも小さく、かつ前記第2外装面の面積よりも小さい請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記第1外装面と前記第2外装面と前記第3外装面とは、第1方向において前記第3外装面が前記第1外装面と前記第2外装面との間に位置するように並んでおり、
前記第1方向と直交し、かつ前記第3外装面に沿う方向を第2方向とすると、
前記第3外装面の前記第1方向の長さは、前記第3外装面の前記第2方向の長さの2.0%以上である請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
前記第1カバーと前記第2カバーとは、白色であり、
前記第3カバーは、黒色又は灰色である請求項1記載の印刷装置。
【請求項5】
前記第1カバーと前記第2カバーとは、黒色であり、
前記第3カバーは、灰色である請求項1記載の印刷装置。
【請求項6】
前記第1カバーと前記第2カバーとは、灰色であり、
前記第3カバーは、黒色である請求項1記載の印刷装置。
【請求項7】
前記第3カバーは、前記第1カバーの下部に取り付けられており、
前記第2カバーは、前記第3カバーよりも下方に位置し、
前記第1カバーと前記第2カバーと前記第3カバーとは、前記印刷装置の前方に配置され、
前記第1カバーは、前記第1外装面よりも後方に位置する回動軸心であって前記第2方向である左右方向に延びる前記回動軸心を中心として、前記第1外装面が前記第2外装面と前記第1方向である上下方向に並ぶ第1位置と、前記第1外装面の上部が前記第2外装面よりも前方に突出する第2位置と、の間で前記第3カバーと一体的に回動可能であり、
前記第1カバーが前記第1位置にある状態で、前記第3外装面は、前記第1外装面及び前記第2外装面よりも後方となるように凹んでいる請求項3記載の印刷装置。
【請求項8】
前記第1カバーは、前記第1カバーが前記第2位置にある状態で給送されるシートを支持する第1トレイを有し、
前記第2カバーは、前記第1トレイよりも下方の位置から給送されるシートを支持する第2トレイを有する請求項7記載の印刷装置。
【請求項9】
前記第3カバーは、前記第3外装面よりも下方に突出し、かつ左右方向に延びる下壁を有し、
前記下壁は、前記第2カバーにおける前記第2外装面とは反対を向く面に沿って、前記第2カバーの上端よりも下方の位置まで延びている請求項8記載の印刷装置。
【請求項10】
前記第3カバーを構成する材料は、前記第1カバーを構成する材料よりも強度が高い請求項7記載の印刷装置。
【請求項11】
トナー像を形成する感光ドラムと、形成されたトナー像をシートに定着させる定着器と、を有する第1画像形成部をさらに備え、
前記第3カバーは、前記第1カバーの下部に取り付けられており、
前記第2カバーは、前記第3カバーよりも下方に位置し、
前記第1カバーと前記第2カバーと前記第3カバーとは、前記印刷装置の前方に配置され、
前記第1カバーは、前記第1外装面よりも後方に位置する回動軸心であって前記第2方向である左右方向に延びる前記回動軸心を中心として、前記第1外装面が前記第2外装面と前記第1方向である上下方向に並ぶ第1位置と、前記第1外装面の上部が前記第2外装面よりも前方に突出する第2位置と、の間で前記第3カバーと一体的に回動可能であり、
前記第1カバーは、前記第1カバーが前記第2位置にある状態で前記第1画像形成部に給送されるシートを支持する第1トレイを有し、
前記第2カバーは、前記第1トレイよりも下方の位置から前記第1画像形成部に給送されるシートを支持する第2トレイを有する請求項3記載の印刷装置。
【請求項12】
シートにインクを吐出するインクジェットヘッドを有する第2画像形成部と、
前記第2画像形成部よりも上方に位置し、原稿の画像を読み取る画像読取センサを有する画像読取部と、
前記第2画像形成部及び前記画像読取部を収容する本体筐体であって、前記第1カバー及び前記第3カバーを有する前記本体筐体と、
前記画像読取部の読取対象の原稿を上から覆う原稿カバーであって、前記第2カバーを有する前記原稿カバーと、
をさらに備え、
前記第3カバーは、前記第1カバー及び前記第2カバーよりも明度の高い色である請求項1記載の印刷装置。
【請求項13】
シートに画像を印刷する印刷装置であって、
第1外装面を有する第1カバーと、
第1方向において前記第1外装面と並ぶ第2外装面を有する第2カバーと、
を備え、
前記第1カバー又は前記第2カバーは、前記第1外装面と前記第2外装面との間に配置される第4外装面であって、前記第1外装面と前記第2外装面との間で段差となるように凹んだ前記第4外装面を有し、
前記第1外装面と前記第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下であり、
前記第1方向と直交し、かつ前記第4外装面に沿う方向を第3方向とし、
前記第1方向と前記第3方向とに直交する方向を第4方向とすると、
前記第4外装面の前記第1方向の長さは、前記第4外装面の前記第3方向の長さの2.5%以上であり、
前記第4方向における前記第1外装面から前記第4外装面までの長さと、前記第4方向における前記第2外装面から前記第4外装面までの長さと、は、前記第4外装面の前記第1方向の長さ以上であることを特徴とする印刷装置。
【請求項14】
シートに画像を印刷する印刷装置であって、
第1外装面を有する第1カバーと、
第1方向において前記第1外装面と並ぶ第2外装面を有する第2カバーと、
を備え、
前記第1カバーは、前記第2外装面に近づくにつれて前記第1外装面から離れて凹むように変形する第1変形面を有し、
前記第2カバーは、前記第1外装面に近づくにつれて前記第2外装面から離れて凹むように変形する第2変形面を有し、
前記第1外装面と前記第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下であり、
前記第1方向と直交し、かつ前記第1変形面及び前記第2変形面に沿う方向を第5方向とし、
前記第1方向と前記第5方向とに直交する方向を第6方向とすると、
前記第1変形面の前記第1方向の長さと、前記第2変形面の前記第1方向の長さと、の合計は、前記第1変形面の前記第5方向の長さの5%以上、かつ前記第2変形面の前記第5方向の長さの5%以上であり、
前記第6方向における前記第1外装面から前記第1変形面の端縁までの長さと、前記第6方向における前記第2外装面から前記第2変形面の端縁までの長さと、は、前記第1変形面の前記第1方向の長さと、前記第2変形面の前記第1方向の長さと、の合計の50%以上であることを特徴とする印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の印刷装置の一例である電子写真装置が開示されている。この電子写真装置は、外装カバーを二層構造とし、その表層部に紫外線吸収が少ない樹脂を用いることにより、外装カバーが紫外線等に起因する経年劣化により変色することを抑制するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-302575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来の印刷装置では、複数の外装カバーを組み立てて印刷装置の外観を構成することが一般的であるため、各外装カバーの経年劣化の進行程度が異なることで、ユーザが各外装カバーの経年劣化による色差を感じ易くなるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ユーザが第1外装面と第2外装面との経年劣化による色差を感じることを抑制できる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の印刷装置は、シートに画像を印刷する印刷装置であって、
第1外装面を有する第1カバーと、
第2外装面を有する第2カバーと、
前記第1外装面と前記第2外装面との間に配置される第3外装面を有する第3カバーと、
を備え、
前記第1外装面と前記第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下であり、
前記第3外装面と前記第1外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、前記第3外装面と前記第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上であることを特徴とする。
【0007】
本発明の第1の印刷装置において、第1外装面と第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEが2.0以下であることは、第1外装面と第2外装面とが同色であることを意味する。
【0008】
第1カバー及び第2カバーはそれぞれ、紫外線等に起因して経年劣化する。そして、印刷装置を長期に亘って使用することにより、第1外装面と第2外装面とに経年劣化による色差が発生し易くなる。
【0009】
ここで、仮に、第1外装面と第2外装面とが隣接する場合、ユーザが第1外装面と第2外装面とを見比べ易くなる。この点、本発明の第1の印刷装置では、第3外装面が第1外装面と第2外装面との間に配置されている。第3外装面と第1外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、第3外装面と第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上である。このため、ユーザは、色が異なる第3外装面に隔てられた第1外装面と第2外装面とを見比べ難くなる。
【0010】
したがって、本発明の第1の印刷装置は、ユーザが第1外装面と第2外装面との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0011】
本発明の第2の印刷装置は、シートに画像を印刷する印刷装置であって、
第1外装面を有する第1カバーと、
第1方向において前記第1外装面と並ぶ第2外装面を有する第2カバーと、
を備え、
前記第1カバー又は前記第2カバーは、前記第1外装面と前記第2外装面との間に配置される第4外装面であって、前記第1外装面と前記第2外装面との間で段差となるように凹んだ前記第4外装面を有し、
前記第1外装面と前記第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下であり、
前記第1方向と直交し、かつ前記第4外装面に沿う方向を第3方向とし、
前記第1方向と前記第3方向とに直交する方向を第4方向とすると、
前記第4外装面の前記第1方向の長さは、前記第4外装面の前記第3方向の長さの2.5%以上であり、
前記第4方向における前記第1外装面から前記第4外装面までの長さと、前記第4方向における前記第2外装面から前記第4外装面までの長さと、は、前記第4外装面の前記第1方向の長さ以上であることを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の印刷装置では、第4外装面が、第1方向における第1外装面と第2外装面との間に配置され、それらの間で段差となるように凹んでいる。このため、ユーザは、第4外装面に隔てられた第1外装面と第2外装面とを見比べ難くなる。
【0013】
したがって、本発明の第2の印刷装置は、ユーザが第1外装面と第2外装面との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0014】
本発明の第3の印刷装置は、シートに画像を印刷する印刷装置であって、
第1外装面を有する第1カバーと、
第1方向において前記第1外装面と並ぶ第2外装面を有する第2カバーと、
を備え、
前記第1カバーは、前記第2外装面に近づくにつれて前記第1外装面から離れて凹むように変形する第1変形面を有し、
前記第2カバーは、前記第1外装面に近づくにつれて前記第2外装面から離れて凹むように変形する第2変形面を有し、
前記第1外装面と前記第2外装面とのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下であり、
前記第1方向と直交し、かつ前記第1変形面及び前記第2変形面に沿う方向を第5方向とし、
前記第1方向と前記第5方向とに直交する方向を第6方向とすると、
前記第1変形面の前記第1方向の長さと、前記第2変形面の前記第1方向の長さと、の合計は、前記第1変形面の前記第5方向の長さの5%以上、かつ前記第2変形面の前記第5方向の長さの5%以上であり、
前記第6方向における前記第1外装面から前記第1変形面の端縁までの長さと、前記第6方向における前記第2外装面から前記第2変形面の端縁までの長さと、は、前記第1変形面の前記第1方向の長さと、前記第2変形面の前記第1方向の長さと、の合計の50%以上であることを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の印刷装置では、第1変形面及び第2変形面が、第1方向における第1外装面と第2外装面との間に位置し、それらの間で凹むように変形している。このため、ユーザは、第1変形面及び第2変形面によって形成される陰影を見易くなり、第1外装面と第2外装面とを見比べ難くなる。
【0016】
したがって、本発明の第3の印刷装置は、ユーザが第1外装面と第2外装面との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、実施例1の印刷装置の斜視図である。
図2図2は、実施例1の印刷装置の正面図である。
図3図3は、実施例1の印刷装置の模式断面図である。
図4図4は、第1カバーの下部と、第3カバーとを示す部分斜視図である。
図5図5は、図2のA-A断面を示す部分断面図である。
図6図6は、実施例2の印刷装置の部分正面図である。
図7図7は、実施例3の印刷装置の部分正面図である。
図8図8は、実施例4の印刷装置に係り、図5と同様の断面を示す部分断面図である。
図9図9は、実施例5の印刷装置の斜視図である。
図10図10は、実施例5の印刷装置の正面図である。
図11図11は、実施例5の印刷装置の模式断面図である。
図12図12は、実施例5の印刷装置の配色を説明する斜視図である。
図13図13は、実施例5の印刷装置の配色を説明する正面図である。
図14図14は、実施例6の印刷装置に係り、第1外装面、第2外装面及び第4外装面を示す部分正面図及び部分断面図である。
図15図15は、実施例7の印刷装置に係り、第1外装面、第2外装面、第1変形面及び第2変形面を示す部分正面図及び部分断面図である。
図16図16は、実施例8の印刷装置に係り、第1外装面、第2外装面、第1変形面及び第2変形面を示す部分正面図及び部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した実施例1~8について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
(実施例1)
図1に示すように、実施例1の印刷装置1は、本発明の印刷装置の具体的態様の一例である。図1において、印刷装置1の操作パネル85側が前方である。印刷装置1の左右方向は、前後方向に直交し、かつ水平に延びる方向である。操作パネル85に向かった場合に左に来る側を左方とする。そして、図2図5の各図に示す各方向は、全て図1に示す各方向に対応させて表示する。
【0020】
図1図3に示すように、印刷装置1は、第1筐体86、原稿カバー90、操作パネル85、第2筐体80及びジョイントカバー89を備えている。また、印刷装置1は、図2及び図3に示す画像読取部60及び第1画像形成部50を備えている。
【0021】
<第1筐体及び画像読取部>
第1筐体86は、上下方向の長さが前後方向の長さ及び左右方向の長さよりも大幅に小さい扁平な略箱状体である。図示は省略するが、第1筐体86は、原稿支持面を有するプラテンガラスを保持しており、原稿支持面が第1筐体86の上面において露出している。原稿支持面は、用紙、OHPシート等のシートや書籍等である原稿を支持する。
【0022】
第1筐体86は、画像読取部60を収容している。画像読取部60は、周知の構成であるので説明を簡略するが、原稿支持面の下方に位置する画像読取センサ61と、図示しない走査機構と、を有している。
【0023】
画像読取センサ61は、CIS(Contact Image Sensor)やCCD(Charge Coupled Device)等の周知の画像読取センサであり、前後方向に細長く延びている。画像読取センサ61は、図示しない走査機構の作動により、左右方向、すなわち副走査方向に移動しながら、原稿支持面に載置された原稿の画像を前後方向、すなわち主走査方向においてライン状に読み取る。
【0024】
つまり、画像読取部60は、第1画像形成部50よりも上方に位置し、原稿の画像を読み取る。
【0025】
<操作パネル>
図1に示すように、操作パネル85は、第1筐体86の前面の左端側に位置する部分から前方に突出する略箱状体である。操作パネル85は、その上面においてタッチパネル85Aの操作面を露出させている。
【0026】
タッチパネル85Aは、ユーザによる画像読取部60及び第1画像形成部50に関する操作指示入力を受け付ける。また、タッチパネル85Aは、操作面の下方に位置するLCD等の表示部によって、画像読取部60及び第1画像形成部50の稼働状態や設定等を示す画像を表示する。
【0027】
<原稿カバー>
原稿カバー90は、第1筐体86よりも上方に位置している。原稿カバー90の底面の外形状は、第1筐体86の上面の外形状と略同一である。原稿カバー90は、第1筐体86の後端側で左右方向に延びる開閉軸心X90周りに回動可能である。
【0028】
原稿カバー90は、閉じた状態で原稿支持面に載置された原稿、すなわち画像読取部60の読取対象の原稿を上から覆う。図示は省略するが、ユーザが原稿カバー90の前面側を上方かつ後方に移動させることにより、原稿カバー90が原稿支持面を開放する。その状態で、ユーザは、原稿支持面への原稿の載置、及びその原稿の取り出しを行うことができる。
【0029】
<第2筐体>
図1及び図2に示すように、第2筐体80は、左右方向の長さが第1筐体86の左右方向の長さと略同一であるが、上下方向の長さ及び前後方向の長さが第1筐体86の上下方向の長さ及び前後方向の長さよりも大きい略箱状体である。
【0030】
<ジョイントカバー>
ジョイントカバー89は、第2筐体80よりも上方、かつ第1筐体86よりも下方に位置している。ジョイントカバー89は、図1に示すカバー本体89Aと、図1及び図2に示す左支持部89L及び右支持部89Rと、を一体に有している。
【0031】
図1に示すように、カバー本体89Aは、前後方向及び左右方向に延びており、第2筐体80の上面の大部分を覆うように第2筐体80に連結している。左支持部89Lは、カバー本体89Aの左端側から上向きに突出し、かつ第2筐体80の後端側から前向きに延びている。右支持部89Rは、カバー本体89Aの右端側から上向きに突出し、かつ第2筐体80の後端側から前向きに延びている。
【0032】
図2に示すように、左支持部89Lの上端と、右支持部89Rの上端とは、第1筐体86の底壁と連結している。こうして、ジョイントカバー89は、第1筐体86と第2筐体80とを連結している。
【0033】
第2筐体80とジョイントカバー89との間には、排出口50Eがある。排出口50Eは、第1筐体86の底面と、左支持部89Lの右側面と、右支持部89Rの左側面と、左支持部89Lと右支持部89Rとの間に位置するカバー本体89Aの上面と、によって区画されている。第1画像形成部50によって画像が印刷されたシートSHは、排出口50Eから前向きに排出される。
【0034】
図1に示すように、カバー本体89Aにおける左支持部89Lと右支持部89Rとの間に位置する上面は、排出トレイ89Tである。排出トレイ89Tは、排出口50Eから排出されるシートSHを支持する。
【0035】
<第2筐体の第1カバー、第2カバー及び第3カバー>
図1及び図2に示すように、第2筐体80は、第1カバー10、第2カバー20及び第3カバー30を有している。第1カバー10、第2カバー20及び第3カバー30はそれぞれ、熱可塑性樹脂の射出成形等によって製造される樹脂成形品である。
【0036】
本実施例では、第1カバー10及び第2カバー20は、ポリスチレン樹脂系のポストコンシューマーリサイクル材によって構成されている。第3カバー30は、ABS樹脂系のポストコンシューマーリサイクル材によって構成されている。
【0037】
ポストコンシューマーリサイクル材とは、製品のエンドユーザが製品を使用し、本来の目的のためにはもはや使用できなくなった製品を回収して再生される材料である。
【0038】
第3カバー30を構成するABS樹脂系のポストコンシューマーリサイクル材は、第1カバー10を構成するポリスチレン樹脂系のポストコンシューマーリサイクル材よりも強度が高い。
【0039】
第1カバー10と第2カバー20と第3カバー30とは、第2筐体80の前方に配置されている。
【0040】
<第1カバーの具体的構成>
第1カバー10の上端縁は、第2筐体80の前面の上端に位置して左右方向に延びている。第1カバー10は、上下方向及び左右方向の略平板状に延びている。第1カバー10の下端縁は、第1カバー10の上端縁と平行に延びている。
【0041】
第1カバー10の左端縁側及び右端縁側は、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。第1カバー10の左端縁及び右端縁は、第2筐体80の左右のサイドカバー80L、80Rの前端縁と隣接している。
【0042】
第1カバー10は、第1外装面11を有している。第1外装面11は、第1カバー10の前面であって、第1カバー10の上端縁、下端縁、左端縁及び右端縁に囲まれた面である。第1外装面11の面積を面積S11とする。
【0043】
図4に示すように、第1カバー10は、その下端縁側であって、第1外装面11と反対を向く面側において、複数の係止部12A1~12A3、12B1~12B6、12C1、12C2を一体に有している。
【0044】
<第3カバーの具体的構成>
図4及び図5に示すように、第3カバー30は、第3カバー本体31及び接続部32を一体に有している。接続部32は、第3カバー本体31の上端に接続し、第3カバー本体31よりも後方に一段ずれている。
【0045】
図4に示すように、接続部32は、複数の被係止部32A1~32A3、32B1~32B6、32C1、32C2を一体に有している。
【0046】
第3カバー30の接続部32が第1カバー10の下部に対して下方から接近することにより、各係止部12A1~12A3が各被係止部32A1~32A3を係止し、各係止部12B1~12B6が各被係止部32B1~32B6を係止し、各係止部12C1、12C2が各被係止部32C1、32C2を係止する。
【0047】
こうして、第3カバー30の接続部32は、複数箇所で所謂スナップフィットによって接続されることにより、第1カバー10の下部に取り付けられている。その結果、第3カバー30は、第1カバー10の下部を効果的に補強する。
【0048】
図1及び図2に示すように、第3カバー30の第3カバー本体31の上端縁は、第1カバー10の下端縁に隣接し、第1カバー10の下端縁に沿って左右方向に延びている。第3カバー本体31の下端縁は、第3カバー本体31の上端縁と平行に延びている。
【0049】
第3カバー本体31の左端縁側及び右端縁側は、第1カバー10の左端縁側及び右端縁側と同様に、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。第3カバー本体31の左端縁及び右端縁は、第1カバー10の左端縁及び右端縁と同様に、第2筐体80の左右のサイドカバー80L、80Rの前端縁と隣接している。
【0050】
第3カバー30は、第3外装面33を有している。第3外装面33は、第3カバー本体31の前面であって、第3カバー本体31の上端縁、下端縁、左端縁及び右端縁に囲まれた面である。第3外装面33の面積を面積S33とする。
【0051】
<第2カバーの具体的構成>
第2カバー20は、第3カバー30の第3カバー本体31よりも下方に位置している。第2カバー20の上端縁は、第3カバー本体31の下端縁に沿って左右方向に延びている。第2カバー20の下端縁は、第2カバー20の上端縁と平行に延びており、その下端縁における左右方向の中間部が一段上方に凹んで手掛け部となっている。
【0052】
第2カバー20の左端縁側及び右端縁側は、第1カバー10の左端縁側及び右端縁側と同様に、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。第2カバー20の左端縁及び右端縁は、第1カバー10の左端縁及び右端縁と同様に、第2筐体80の左右のサイドカバー80L、80Rの前端縁と隣接している。
【0053】
第2カバー20は、第2外装面22を有している。第2外装面22は、第2カバー20の前面であって、第2カバー20の上端縁、下端縁、左端縁及び右端縁に囲まれた面である。第2外装面22の面積を面積S22とする。
【0054】
<第1外装面、第2外装面及び第3外装面の関係>
第3外装面33は、第1外装面11と第2外装面22との間に配置されている。
【0055】
第1外装面11と第2外装面22と第3外装面33とは、上下方向において第3外装面33が第1外装面11と第2外装面22との間に位置するように並んでいる。
【0056】
上下方向は、本発明の「第1方向」の一例である。左右方向は、上下方向と直交し、かつ第3外装面33に沿う方向である。左右方向は、本発明の「第2方向」の一例である。
【0057】
第3外装面33の面積S33は、第1外装面11の面積S11よりも大幅に小さく、かつ第2外装面22の面積S22よりも大幅に小さい。
【0058】
図2に示すように、第3外装面33の上下方向の長さLB33は、第3外装面33の左右方向の長さLA33の2.0%以上である。
【0059】
ただし、第3外装面33が目立ち過ぎることを抑制するため、第3外装面33の上下方向の長さLB33は、第3外装面33の左右方向の長さLA33の7.0%以下であることが好ましく、2.5%以下であることがより好ましい。
【0060】
長さLA33、LB33の具体例を挙げると、長さLA33は約440mmであり、長さLB33は約10mmであって、長さLA33の約2.3%である。
【0061】
第1カバー10は、回動軸心X10を中心として、図1図2及び図5に示す第1位置と、図3に示す第2位置と、の間で第3カバー30と一体的に回動可能である。
【0062】
図3及び図5に示すように、回動軸心X10は、第1外装面11よりも後方に位置し、かつ第1外装面11の下端縁側に位置して左右方向に延びている。
【0063】
図1に示すように、第1カバー10が第1位置にある状態で、第1外装面11は、第2外装面22と上下方向に並んでいる。図5に示すように、第1カバー10が第1位置にある状態で、第1外装面11と第2外装面22とは略面一であり、第3外装面33は、第1外装面11及び第2外装面22よりも距離D33だけ後方となるように凹んでいる。
【0064】
図3に示すように、第1カバー10が第2位置にある状態で、第1外装面11の上部は、第2外装面22よりも前方に突出している。
【0065】
図5に示すように、第1カバー10が第1位置と第2位置との間で回動するときの第3カバー本体31の下端縁の軌跡を二点鎖線K1で示す。第3外装面33が第1外装面11及び第2外装面22よりも距離D33だけ後方となるように凹む構成により、第3カバー本体31の下端縁の移動範囲を狭くできる。
【0066】
<第1トレイ、第2トレイ及び第1画像形成部>
図3に示すように、第1カバー10は、第1トレイ19を有している。第2カバー20は、第2トレイ29を有している。第2筐体80は、第1画像形成部50を収容している。
【0067】
第1トレイ19は、第1カバー10における第1外装面11と反対を向く面側に配置されている。第1トレイ19は、第1カバー10が第2位置にある状態で、第1筐体80の前面よりも前方に突出している。
【0068】
第1トレイ19は、前向きに上り傾斜しており、第1画像形成部50に給送されるシートSHを支持する。第1トレイ19は、サイズや厚み等が異なる複数種類のシートSHを第1画像形成部50に給送するためのマルチパーパストレイである。
【0069】
第2トレイ29は、第2カバー20における第2外装面22と反対を向く面から後方に向かって延び、上面側が開放された略箱状体である。第2トレイ29は、第2筐体80の底部に位置している。第2トレイ29は、第1トレイ19よりも下方の位置から第1画像形成部50に給送されるシートSHを支持する。
【0070】
第2筐体80は、第2トレイ29を第2筐体80内から前向きに引き出し可能に支持している。また、第2筐体80は、第2トレイ29を着脱可能に支持している。ユーザは、第2トレイ29を第2筐体80内から前向きに引き出したり、第2筐体80から取り外したりした状態で、第2トレイ29にシートSHを収容させることができる。
【0071】
第2筐体80内には、搬送経路P1が設けられている。搬送経路P1は、第2トレイ29の前端部から上向きにUターンしながら第1給送ローラ51A、第1分離ローラ51B、分離パッド51C及び搬送ローラ対51Dを経由した後、後向きに略水平に進んでレジストローラ対51Eを経由し、さらに上向きにUターンしながら排出補助ローラ対51F及び排出ローラ対51Gを経由して排出口50Eに至る経路である。
【0072】
第1画像形成部50は、第2トレイ29よりも上方に位置している。第1画像形成部50は、現像装置53、感光ドラム55、スキャナ部58及び定着器57を有している。
【0073】
第1給送ローラ51Aは、第2トレイ29に支持されたシートSHを感光ドラム55に向けて給送する。第1分離ローラ51B及び分離パッド51Cは、第1給送ローラ51Aによって搬送経路P1に送り出されたシートSHが複数枚であれば1枚ずつに分離する。そして、搬送ローラ対51D及びレジストローラ対51Eは、そのシートSHを感光ドラム55に搬送する。
【0074】
現像装置53は、トナーを収容するトナー収容室53Dと、トナー収容室53Dからトナーが供給される現像ローラ53Aと、を有している。感光ドラム55は、現像ローラ53Aよりも後方かつ下方に位置し、現像ローラ53Aと接触している。
【0075】
感光ドラム55は、円筒状の回転体である。感光ドラム55の表面には、正帯電性を有するトナーに対応して、正帯電性の感光層が形成されている。なお、感光ドラム55の表面に負帯電性の感光層が形成される場合もあるが、この場合は、負帯電性を有するトナーを使用することになる。
【0076】
感光ドラム55は、搬送経路P1における後向きに略水平に進む部分に沿って搬送されるシートSHに上から当接可能である。感光ドラム55よりも下方には、転写ローラ55Aが位置している。転写ローラ55Aは、搬送経路P1を挟んで感光ドラム55に下から対向している。
【0077】
現像装置53は、帯電器53Eをさらに有している。帯電器53Eは、感光ドラム55に後方から対向している。帯電器53Eは、周知のスコロトロン帯電器である。
【0078】
スキャナ部58は、現像装置53及び感光ドラム55よりも上方に位置している。スキャナ部58は、周知の構成であるレーザ光源、ポリゴンミラー、fθレンズ及び反射鏡等を有している。スキャナ部58は、感光ドラム55の表面に対し、レーザビームを照射する。
【0079】
感光ドラム55の表面は、その回転に伴って帯電器53Eにより一様に正帯電された後、スキャナ部58から照射されるレーザビームの高速走査により露光される。これにより、感光ドラム55の表面には、シートSHに形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0080】
そして、現像ローラ53Aは、感光ドラム55の表面に形成された静電潜像に対応して、感光ドラム55にトナーを供給する。これにより、感光ドラム55の表面にトナー像が担持される。感光ドラム55は、感光ドラム55と転写ローラ55Aとのニップ位置を通過するシートSHの上を向く面に、そのトナー像を転写する。
【0081】
定着器57は、感光ドラム55よりも後方に位置している。定着器57は、搬送経路P1に対して上に位置する加熱部材57Aと、搬送経路P1を挟んで下から加熱部材57Aに対向する加圧ローラ57Bと、を有している。
【0082】
加熱部材57Aは、無端ベルトと、無端ベルトを内周から循環可能に支持するガイド部材と、無端ベルトを内周から加熱するヒータ57Hと、を有している。
【0083】
定着器57は、加熱部材57A及び加圧ローラ57Bによって、トナー像が転写されたシートSHを加熱及び加圧しながら排出補助ローラ対51Fに向けて搬送し、シートSH上にトナー像を熱定着させる。
【0084】
トナー像が定着したシートSHは、排出補助ローラ対51F及び排出ローラ対51Gによって排出口50Eから排出され、排出トレイ89Tに支持される。
【0085】
また、第2筐体80内において、搬送経路P1における後向きに略水平に進む部分よりも前方には、第2給送ローラ52A、第2分離ローラ52B及び分離パッド52Cが位置している。
【0086】
第2給送ローラ52A、第2分離ローラ52B及び分離パッド52Cは、第1トレイ19に支持されたシートSHを1枚ずつ給送して搬送経路P1における後向きに略水平に進む部分に合流させる。搬送経路P1に合流したシートSHに画像を印刷する動作は、上述した通りである。
【0087】
<第1カバー、第2カバー及び第3カバーの配色>
図1及び図2に示すように、第1カバー10、第2カバー20及び第3カバー30の配色について、第1カバー10と第2カバー20とが白色であり、第3カバー30が灰色である。すなわち、第1カバー10と第2カバー20とは同色であり、第3カバーは、第1カバー10と第2カバー20とに対して別色である。
【0088】
図1及び図2では、第1カバー10の第1外装面11及び第2カバー20の第2外装面22の白色を網掛けの無い領域で示し、第3カバー30の第3外装面33の灰色を粗い網掛けの有る領域で示している。なお、第3カバー30の灰色を黒色に変更してもよい。
【0089】
本実施例では、第1カバー10、第2カバー20及び第3カバー30の配色は、熱可塑性樹脂の射出成形等によって製造されたときの成形色である。成形色は、樹脂材料に混入される顔料等によって、デザイン設計された配色通りになるように調整されている。
【0090】
第1カバー10、第2カバー20及び第3カバー30の配色は、L*a*b*表色系によって管理されている。
【0091】
L*a*b*表色系とは、L*a*b*色空間を使用して物体の色を表す方法であり、1976年に国際照明委員会(CIE)で規格化され、日本でもJIS(JIS Z 8781-4)において採用されている。
【0092】
L*a*b*色空間では、明度をL*で表し、色相と彩度とを示す色度をa*、b*で表す。数値が大きくなるに従って色鮮やかになり、中心になるに従ってくすんだ色になる。
【0093】
L*a*b*表色系において、1つの面の色と、別の1つの面の色と、の色差を数値化する場合、色差ΔEを使用する。色差ΔEは、3次元空間であるL*a*b*色空間中の2つの色の直線距離である。色差ΔEは、0以上100以下である。
【0094】
第1外装面11と第2外装面22とのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下である。
【0095】
第3外装面33と第1外装面11とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、第3外装面33と第2外装面22とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上であり、本実施例では白色と灰色との配色により30.0以上である。
【0096】
<作用効果>
実施例1の印刷装置1において、第1外装面11と第2外装面22とのL*a*b*表色系における色差ΔEが2.0以下であることは、第1外装面11と第2外装面22とが同色であることを意味する。
【0097】
印刷装置1を取得したユーザが印刷装置1の梱包を外し、設置場所に配置することにより、印刷装置1が紫外線を浴びる状態となる。
【0098】
第1カバー10及び第2カバー20はそれぞれ、紫外線等に起因して経年劣化する。そして、印刷装置1を長期に亘って使用することにより、第1外装面11と第2外装面22とに経年劣化による色差が発生し易くなる。特に、ポストコンシューマーリサイクル材によって構成された第1カバー10及び第2カバー20は、その経年劣化による変色の程度が大きくなり易い。
【0099】
ここで、仮に、第1カバー10の下部に第3カバー30が取り付けられておらず、第1外装面11の下端縁と第2外装面22の上端縁とが隣接する場合、ユーザが第1外装面11と第2外装面22とを見比べ易くなる。その結果、ユーザが第1外装面11と第2外装面22との経年劣化による色差を感じ易くなる。
【0100】
この点、実施例1の印刷装置1では、第3外装面33が第1外装面11と第2外装面22との間に配置されている。第3外装面33と第1外装面11とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、第3外装面33と第2外装面22とのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上である。このため、ユーザは、色が異なる第3外装面33に隔てられた第1外装面11と第2外装面22とを見比べ難くなる。
【0101】
したがって、実施例1の印刷装置1は、ユーザが第1外装面11と第2外装面22との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0102】
また、この印刷装置1において、図2に示すように、第3外装面33の面積S33は、第1外装面11の面積S11よりも大幅に小さく、かつ第2外装面22の面積S22よりも大幅に小さい。この構成により、第3外装面33が第1外装面11及び第2外装面22よりも目立つことを抑制できる。
【0103】
さらに、この印刷装置1において、第1外装面11と第2外装面22と第3外装面33とは、上下方向において第3外装面33が第1外装面11と第2外装面22との間に位置するように並んでいる。そして、第3外装面33の上下方向の長さLB33は、第3外装面33の左右方向の長さLA33の2.0%以上である。この構成により、ユーザは、第3外装面33に隔てられた第1外装面11と第2外装面22とを確実性高く見比べ難くなる。
【0104】
また、この印刷装置1において、第1カバー10と第2カバー20とが白色であり、第3カバー30が灰色であることにより、ユーザは、第3外装面33に隔てられた第1外装面11と第2外装面22とを確実性高く見比べ難くなる。
【0105】
さらに、この印刷装置1において、第3カバー30は、第1カバー10の下部に取り付けられている。第1カバー10は、回動軸心X10を中心として、図1等に示す第1位置と、図3に示す第2位置と、の間で第3カバー30と一体的に回動可能である。そして、図5に示すように、第1カバー10が第1位置にある状態で、第3外装面33は、第1外装面11及び第2外装面22よりも距離D33だけ後方となるように凹んでいる。第3カバー30が第1カバー10の下部に取り付けられた構成により、第1カバー10の下部が補強されるので、第1カバー10が回動するときに、第1カバー10の捩じれや撓み等の変形を抑制できる。また、第3外装面33が第1外装面11及び第2外装面22よりも凹む構成により、図5に軌跡K1で示すように、第1カバー10が回動するときの第3カバー30の移動範囲を狭くできるので、第3カバー30の第2カバー20に対する干渉を抑制できる。
【0106】
また、この印刷装置1において、図3に示すように、第1カバー10は第1トレイ19を有し、第2カバー20は第2トレイ29を有している。この構成により、第1外装面11及び第2外装面22は、印刷装置1の前面に位置して、ユーザに視認され易く、また、紫外線を浴び易いので、本発明の作用効果を確実性高く享受できる。
【0107】
さらに、この印刷装置1において、第3カバー30を構成する材料、すなわちABS樹脂系のポストコンシューマーリサイクル材は、第1カバー10を構成する材料、すなわちポリスチレン樹脂系のポストコンシューマーリサイクル材よりも強度が高い。この構成により、第3カバー30によって第1カバー10の下部が確実性高く補強されるので、第1カバー10が回動するときに、第1カバー10の捩じれや撓み等の変形を一層抑制できる。
【0108】
また、この印刷装置1は、感光ドラム55及び定着器57を有する第1画像形成部50を備えたレーザプリンタであり、第1外装面11及び第2外装面22は、印刷装置1の前面に位置して、ユーザに視認され易く、また、紫外線を浴び易いので、本発明の作用効果を確実性高く享受できる。
【0109】
(実施例2)
図6に示すように、実施例2の印刷装置は、実施例1の印刷装置1に係る第1カバー10、第2カバー20及び第3カバー30の配色を変更し、第1カバー10と第2カバー20とが黒色であり、第3カバー30が灰色である。
【0110】
図6では、第1カバー10の第1外装面11及び第2カバー20の第2外装面22の黒色を細かい網掛けの有る領域で示し、第3カバー30の第3外装面33の灰色を粗い網掛けの有る領域で示している。
【0111】
実施例2のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0112】
<作用効果>
実施例2の印刷装置は、実施例1の印刷装置1と同様に、ユーザが第1外装面11と第2外装面22との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0113】
また、この印刷装置において、第1カバー10と第2カバー20とが黒色であり、第3カバー30が灰色であることにより、ユーザは、第3外装面33に隔てられた第1外装面11と第2外装面22とを確実性高く見比べ難くなる。
【0114】
(実施例3)
図7に示すように、実施例3の印刷装置は、実施例1の印刷装置1に係る第1カバー10、第2カバー20及び第3カバー30の配色を変更し、第1カバー10と第2カバー20とが灰色であり、第3カバー30が黒色である。
【0115】
図7では、第1カバー10の第1外装面11及び第2カバー20の第2外装面22の灰色を粗い網掛けの有る領域で示し、第3カバー30の第3外装面33の黒色を細かい網掛けの有る領域で示している。
【0116】
実施例3のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0117】
<作用効果>
実施例3の印刷装置は、実施例1、2の印刷装置1と同様に、ユーザが第1外装面11と第2外装面22との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0118】
また、この印刷装置において、第1カバー10と第2カバー20とが灰色であり、第3カバー30が黒色であることにより、ユーザは、第3外装面33に隔てられた第1外装面11と第2外装面22とを確実性高く見比べ難くなる。
【0119】
(実施例4)
図8に示すように、実施例3の印刷装置は、実施例1の印刷装置1に係る第3カバー30が第3カバー本体31及び接続部32に加えて下壁38を一体に有するように変更している。
【0120】
下壁38は、第3カバー本体31の下端縁に接続し、第3カバー本体31よりも後方に一段ずれている。下壁38は、第3外装面33よりも下方に突出し、かつ左右方向に延びている。
【0121】
下壁38は、第2カバー20における第2外装面22とは反対を向く面28に沿って、第2カバー20の上端よりも下方の位置まで延びている。つまり、第3カバー30の下壁38と第2カバー20の上端側とは、ラビリンス構造を形成している。
【0122】
実施例4のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0123】
<作用効果>
実施例4の印刷装置は、実施例1~3の印刷装置1と同様に、ユーザが第1外装面11と第2外装面22との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0124】
また、この印刷装置において、第3カバー30の下壁38と第2カバー20の上端側とは、ラビリンス構造を形成している。これにより、この印刷装置は、第1画像形成部50がシートSHに画像を印刷する動作を行うときの騒音が第3カバー30と第2カバー20との隙間から印刷装置の外部に漏れることを抑制できる。
【0125】
(実施例5)
図9に示すように、実施例5の印刷装置2は、本発明の印刷装置の具体的態様の別の一例である。図9において、印刷装置2の操作パネル285側が前方である。印刷装置2の左右方向は、前後方向に直交し、かつ水平に延びる方向である。操作パネル285に向かった場合に左に来る側を左方とする。そして、図10図13の各図に示す各方向は、全て図9に示す各方向に対応させて表示する。
【0126】
図9図11に示すように、印刷装置2は、本体筐体280、原稿カバー290、操作パネル285を備えている。また、印刷装置2は、図10及び図11に示す画像読取部260と、図11に示す第2画像形成部250と、を備えている。
【0127】
<本体筐体及び画像読取部>
図9に示すように、本体筐体280は、上下方向の長さが前後方向の長さ及び左右方向の長さよりも小さい扁平な略箱状体である。図示は省略するが、本体筐体280は、原稿支持面を有するプラテンガラスを保持しており、原稿支持面が本体筐体280の上面において露出している。原稿支持面は、用紙、OHPシート等のシートや書籍等である原稿を支持する。
【0128】
図10に示すように、本体筐体280は、その上部において画像読取部260を収容している。画像読取部260は、実施例1に係る画像読取部60と同様の構成であるので説明を簡略するが、原稿支持面の下方に位置する画像読取センサ261と、図示しない走査機構と、を有している。
【0129】
画像読取センサ261は、図示しない走査機構の作動により、左右方向、すなわち副走査方向に移動しながら、原稿支持面に載置された原稿の画像を前後方向、すなわち主走査方向においてライン状に読み取る。
【0130】
つまり、画像読取部260は、第2画像形成部250よりも上方に位置し、原稿の画像を読み取る。
【0131】
<操作パネル>
図9に示すように、操作パネル285は、本体筐体280の前面の上端側、かつ左右方向の中央部に位置する略箱状体である。操作パネル285は、その前面においてタッチパネル285Aの操作面を露出させている。
【0132】
タッチパネル285Aは、ユーザによる画像読取部260及び第2画像形成部250に関する操作指示入力を受け付ける。また、タッチパネル285Aは、操作面の後方に位置するLCD等の表示部によって、画像読取部260及び第2画像形成部250の稼働状態や設定等を示す画像を表示する。
【0133】
<原稿カバー>
原稿カバー290は、本体筐体280よりも上方に位置している。原稿カバー290の底面の外形状は、本体筐体280の上面の外形状と略同一である。原稿カバー290は、本体筐体280の後端側で左右方向に延びる開閉軸心X290周りに回動可能である。
【0134】
原稿カバー290は、閉じた状態で原稿支持面に載置された原稿、すなわち画像読取部260の読取対象の原稿を上から覆う。図示は省略するが、ユーザが原稿カバー290の前面側を上方かつ後方に移動させることにより、原稿カバー290が原稿支持面を開放する。その状態で、ユーザは、原稿支持面への原稿の載置、及びその原稿の取り出しを行うことができる。
【0135】
<シートカセット、排出部及び第2画像形成部>
図9及び図11に示すように、本体筐体280は、その底部において、シートカセット219を収容している。シートカセット219は、上方が開放された略箱状体である。シートカセット219は、第2画像形成部250に給送されるシートSHを支持する。シートカセット219は、シートカセット219の蓋を兼ねる排出トレイ229によってその前部分が覆われている。
【0136】
排出部259は、本体筐体280の前面における操作パネル285よりも下方、かつ排出トレイ229よりも上方に位置する領域から後向きに凹む凹部である。
【0137】
図11に示すように、本体筐体280内は、湾曲搬送経路Pw1及び水平搬送経路Pw2が設けられている。湾曲搬送経路Pw1は、シートカセット219の後端から後方かつ斜め上方に延びた後、上向きに湾曲して前方に向きを変える経路である。水平搬送経路Pw2は、湾曲搬送経路Pw1に接続して前向きに略水平に延び、排出部259に至る経路である。
【0138】
第2画像形成部250は、給送ローラ251A、第1搬送ローラ251B、ピンチローラ251C、インクジェットヘッド255、プラテン255G、第2搬送ローラ251D及び拍車ローラ251Eを有している。
【0139】
給送ローラ251Aは、アームに支持されて上下動し、シートカセット219に支持されたシートSHを湾曲搬送経路Pw1に給送する。
【0140】
第1搬送ローラ251B及びピンチローラ251Cは、水平搬送経路Pw2における湾曲搬送経路Pw1との接続部分の近傍に位置している。
【0141】
インクジェットヘッド255は、第1搬送ローラ251Bよりも前方に位置し、複数のノズルを湾曲搬送経路Pw1に向けている。プラテン255Gは、ピンチローラ251Cよりも前方に位置し、湾曲搬送経路Pw1を下から規定している。
【0142】
第2搬送ローラ251D及び拍車ローラ251Eは、インクジェットヘッド255、プラテン255Gよりも前方に位置し、排出部259に臨んでいる。
【0143】
第1搬送ローラ251B及びピンチローラ251Cは、湾曲搬送経路Pw1を搬送されて水平搬送経路Pw2に到達するシートSHを狭持してプラテン255G上へ送る。第2搬送ローラ53A及び拍車ローラ53Bは、プラテン255G上を通過したシートSHを狭持して、排出部59に向けて搬送する。この際、第1搬送ローラ251B及び第2搬送ローラ251Dは、図示しない駆動源によって間欠駆動されて、所定の改行幅でシートSHを間欠的に搬送する。
【0144】
インクジェットヘッド255は、主走査方向である左右方向に延びる図示しないガイドレールに沿って往復動するように構成されている。
【0145】
インクジェットヘッド255は、プラテン255G上を所定の改行幅で間欠的に搬送されるシートSHが停止する毎に、主走査方向に往復移動する。この過程において、インクジェットヘッド255は、図示しないインクカートリッジから供給されたインクをノズルから微小なインク滴としてシートSHに吐出することにより、シートSHに画像を形成する。
【0146】
こうして、第2画像形成部250によって画像が印刷されたシートSHは、排出部259に排出され、排出トレイ229に支持される。
【0147】
<本体筐体の第1カバー及び第3カバー>
図9図11に示すように、本体筐体280は、第1カバー210及び第3カバー230を有している。第1カバー210及び第3カバー230はそれぞれ、熱可塑性樹脂の射出成形等によって製造される樹脂成形品である。
【0148】
本実施例では、第1カバー210及び第3カバー230は、ポリスチレン樹脂系のポストコンシューマーリサイクル材によって構成されている。
【0149】
図10に示すように、第1カバー210と第3カバー230とは、本体筐体280の前方に配置されている。
【0150】
第1カバー210は、第1カバー左部分210L及び第1カバー右部分210Rと、第1カバー左部分210Lと第1カバー右部分210Rとを操作パネル285の背面側、かつ排出部259よりも上方において接続する第1接続部分210Cと、を有している。
【0151】
なお、第1カバー210が第1接続部分210Cを有さず、第1カバー左部分210Lと第1カバー右部分210Rとが別体である構成とすることもできる。
【0152】
第1カバー左部分210Lは、操作パネル285よりも左方に位置している。第1カバー左部分210Lの上端縁は、原稿カバー290の下端縁から下方に離隔した位置で左右方向に延びている。第1カバー左部分210Lの下端縁は、本体筐体280の底面側に位置し、第1カバー左部分210Lの上端縁と平行に延びている。
【0153】
第1カバー左部分210Lの右端縁は、操作パネル285から左方に離隔した位置で上下方向に延びている。
【0154】
図9に示すように、第1カバー左部分210Lの左端縁側は、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。図11に示すように、第1カバー左部分210Lの左端縁は、本体筐体280の左のサイドカバー280Lの前端縁と隣接している。
【0155】
図10に示すように、第1カバー左部分210Lは、第1外装面211Lを有している。第1外装面211Lは、第1カバー左部分210Lの前面であって、第1カバー左部分210Lの上端縁、下端縁、左端縁及び右端縁に囲まれた面である。第1外装面211Lの面積を面積S211Lとする。
【0156】
第1カバー右部分210Rは、操作パネル285よりも右方に位置している。第1カバー右部分210Rの上端縁は、原稿カバー290の下端縁から下方に離隔した位置で左右方向に延びている。第1カバー右部分210Rの下端縁は、本体筐体280の底面側に位置し、第1カバー右部分210Rの上端縁と平行に延びている。
【0157】
第1カバー右部分210Rの左端縁は、操作パネル285から右方に離隔した位置で上下方向に延びている。
【0158】
図9に示すように、第1カバー右部分210Rの右端縁側は、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。第1カバー右部分210Rの右端縁は、本体筐体280の右のサイドカバー280Rの前端縁と隣接している。
【0159】
図10に示すように、第1カバー右部分210Rは、第1外装面211Rを有している。第1外装面211Rは、第1カバー右部分210Rの前面であって、第1カバー右部分210Rの上端縁、下端縁、左端縁及び右端縁に囲まれた面である。第1外装面211Rの面積を面積S211Sとする。
【0160】
第3カバー230は、第1カバー210の上部に取り付けられている。第3カバー230は、第3カバー左部分230L及び第3カバー右部分230Rと、第3カバー左部分230Lと第3カバー右部分230Rとを操作パネル285の背面側、かつ第1カバー210の第1接続部分210Cよりも上方において接続する第3接続部分230Cと、を有している。
【0161】
なお、第3カバー230が第3接続部分230Cを有さず、第3カバー左部分230Lと第3カバー右部分230Rとが別体である構成とすることもできる。
【0162】
第3カバー左部分230Lの下端縁は、第1カバー左部分210Lの上端縁に隣接し、第1カバー左部分210Lの上端縁に沿って左右方向に延びている。第3カバー左部分230Lの上端縁は、第3カバー左部分230Lの下端縁と平行に延びている。
【0163】
第3カバー左部分230Lの右端縁は、操作パネル285から左方に離隔した位置で上下方向に短く延びている。
【0164】
図9に示すように、第3カバー左部分230Lの左端縁側は、第1カバー左部分210Lの左端縁側と同様に、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。図11に示すように、第3カバー左部分230Lの左端縁は、第1カバー左部分210Lの左端縁と同様に、本体筐体280の左のサイドカバー280Lの前端縁と隣接している。
【0165】
図10に示すように、第3カバー左部分230Lは、第3外装面233Lを有している。第3外装面233Lは、第3カバー左部分230Lの前面であって、第3カバー左部分230Lの上端縁、下端縁、左端縁及び右端縁に囲まれた面である。第3カバー左部分230Lの面積を面積S233Lとする。
【0166】
第3カバー右部分230Rの下端縁は、第1カバー右部分210Rの上端縁に隣接し、第1カバー右部分210Rの上端縁に沿って左右方向に延びている。第3カバー右部分230Rの上端縁は、第3カバー右部分230Rの下端縁と平行に延びている。
【0167】
第3カバー右部分230Rの左端縁は、操作パネル285から右方に離隔した位置で上下方向に短く延びている。
【0168】
図9に示すように、第3カバー右部分230Rの右端縁側は、第1カバー右部分210Rの右端縁側と同様に、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。第3カバー右部分230Rの右端縁は、第1カバー右部分210Rの右端縁と同様に、本体筐体280の右のサイドカバー280Rの前端縁と隣接している。
【0169】
図10に示すように、第3カバー右部分230Rは、第3外装面233Rを有している。第3外装面233Lは、第3カバー右部分230Rの前面であって、第3カバー右部分230Rの上端縁、下端縁、左端縁及び右端縁に囲まれた面である。第3カバー右部分230Rの面積を面積S233Rとする。
【0170】
<原稿カバーの第2カバー>
図9図11に示すように、原稿カバー290は、第2カバー220を有している。第2カバー220は、第1カバー210及び第3カバー230と同様に、熱可塑性樹脂の射出成形等によって製造される樹脂成形品である。
【0171】
本実施例では、第2カバー220は、第1カバー210及び第3カバー230と同様に、ポリスチレン樹脂系のポストコンシューマーリサイクル材によって構成されている。
【0172】
第2カバー220は、原稿カバー290の底面と前後左右の周壁とを形成するベース部材を兼ねている。第2カバー220は、第3カバー230よりも上方に位置している。
【0173】
図9に示すように、第2カバー220の前の周壁の下端縁は、第3カバー230の上端縁に沿って左右方向に延びており、その下端縁における左右方向の中間部が一段上方に凹んで手掛け部220Tとなっている。
【0174】
第2カバー220の前の周壁の左端縁側は、第1カバー左部分210Lの左端縁側と同様に、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。
【0175】
第2カバー220の前の周壁の右端縁側は、第1カバー右部分210Rの右端縁側と同様に、上面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲している。
【0176】
図10に示すように、第2カバー220の前の周壁は、第2外装面222L、222Rを有している。
【0177】
第2外装面222Lは、第2カバー220の前の周壁の前面のうち、手掛け部220Tよりも左方、かつ第1外装面211L及び第3外装面233Lよりも上方の範囲内にある面である。第2外装面222Lの面積を面積S222Lとする。
【0178】
第2外装面222Rは、第2カバー220の前の周壁の前面のうち、手掛け部220Tよりも右方、かつ第1外装面211R及び第3外装面233Rよりも上方の範囲内にある面である。第2外装面222Rの面積を面積S222Rとする。
【0179】
<第1外装面、第2外装面及び第3外装面の関係>
第3外装面233Lは、第1外装面211Lと第2外装面222Lとの間に配置されている。第1外装面211Lと第2外装面222Lと第3外装面233Lとは、上下方向において第3外装面233Lが第1外装面211Lと第2外装面222Lとの間に位置するように並んでいる。
【0180】
第3外装面233Rは、第1外装面211Rと第2外装面222Rとの間に配置されている。第1外装面211Rと第2外装面222Rと第3外装面233Rとは、上下方向において第3外装面233Rが第1外装面211Rと第2外装面222Rとの間に位置するように並んでいる。
【0181】
第3外装面233Lの面積S233Lは、第1外装面211Lの面積S211Lよりも大幅に小さく、かつ第2外装面222Lの面積S222Lよりも大幅に小さい。
【0182】
第3外装面233Rの面積S233Rは、第1外装面211Rの面積S211Rよりも大幅に小さく、かつ第2外装面222Rの面積S222Rよりも大幅に小さい。
【0183】
第3外装面233Lの上下方向の長さLB233Lは、第3外装面233Lの左右方向の長さLA233Lの2.0%以上である。
【0184】
ただし、第3外装面233Lが目立ち過ぎることを抑制するため、第3外装面233Lの上下方向の長さLB233Lは、第3外装面233Lの左右方向の長さLA233Lの7.0%以下であることが好ましい。
【0185】
長さLA233L、LB233Lの具体例を挙げると、長さLA233Lは約71mmであり、長さLB233Lは約5mmであって、長さLA233Lの約7.0%である。
【0186】
第3外装面233Rの上下方向の長さLB233Rは、第3外装面233Rの左右方向の長さLA233Rの2.0%以上である。
【0187】
ただし、第3外装面233Rが目立ち過ぎることを抑制するため、第3外装面233Rの上下方向の長さLB233Rは、第3外装面233Lの左右方向の長さLA233Rの7.0%以下であることが好ましい。
【0188】
長さLA233R、LB233Rの具体例を挙げると、長さLA233Rは約88mmであり、長さLB233Rは約5mmであって、長さLA233Lの約5.7%である。
【0189】
<第1カバー、第2カバー及び第3カバーの配色>
図12及び図13に示すように、第1カバー210、第2カバー220及び第3カバー230の配色について、第1カバー210と第2カバー220とが黒色であり、第3カバー30が白色である。つまり、第3カバー230は、第1カバー210及び第2カバー220よりも明度の高い色である。
【0190】
図12及び図13では、第1カバー210の第1外装面211L、211R及び第2カバー220の第2外装面222L、222Rの黒色を網掛けの有る領域で示し、第3カバー230の第3外装面233L、233Rの白色を網掛けの無い領域で示している。なお、第1カバー210及び第2カバー220の黒色を灰色に変更してもよい。
【0191】
また、図12及び図13では、印刷装置2の他の部分の配色についても、黒色を網掛けの有る領域で示し、白色を網掛けの無い領域で示している。
【0192】
本実施例では、第1カバー210、第2カバー220及び第3カバー230の配色は、実施例1~4と同様に、熱可塑性樹脂の射出成形等によって製造されたときの成形色であり、L*a*b*表色系によって管理されている。
【0193】
第1外装面211Lと第2外装面222LとのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下である。
【0194】
第1外装面211Rと第2外装面222RとのL*a*b*表色系における色差ΔEは、2.0以下である。
【0195】
第3外装面233Lと第1外装面211LとのL*a*b*表色系における色差ΔEと、第3外装面233Lと第2外装面222LとのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上であり、本実施例では黒色と白色との配色により30.0以上である。
【0196】
第3外装面233Rと第1外装面211RとのL*a*b*表色系における色差ΔEと、第3外装面233Rと第2外装面222RとのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上であり、本実施例では黒色と白色との配色により30.0以上である。
【0197】
なお、左のサイドカバー280Lの外装面と、第2カバー220の左の周壁の外装面との間、及び、右のサイドカバー280Rの外装面と、第2カバー220の右の周壁の外装面との間、には、第3外装面233L、233Rと同様の外装面が配置されているが、本実施例ではその具体的構成についての説明を省略する。
【0198】
<作用効果>
実施例5の印刷装置2では、第3外装面233L、233Rが第1外装面211L、211Rと第2外装面222L、222Rとの間に配置されている。第3外装面233L、233Rと第1外装面211L、211RとのL*a*b*表色系における色差ΔEと、第3外装面233L、233Rと第2外装面222L、222RとのL*a*b*表色系における色差ΔEと、は、15.0以上である。このため、ユーザは、色が異なる第3外装面233L、233Rに隔てられた第1外装面211L、211Rと第2外装面222L、222Rとを見比べ難くなる。
【0199】
したがって、実施例5の印刷装置2は、実施例1~4の印刷装置1と同様に、ユーザが第1外装面211L、211Rと第2外装面222L、222Rとの経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0200】
また、この印刷装置2において、図10に示すように、第3外装面233L、233Rの面積S233L、S233Rは、第1外装面211L、211Rの面積S211L、S211Rよりも大幅に小さく、かつ第2外装面222L、222Rの面積S222L、S222Rよりも大幅に小さい。この構成により、第3外装面233L、233Rが第1外装面211L、211R及び第2外装面222L、222Rよりも目立つことを抑制できる。
【0201】
さらに、この印刷装置2において、第1外装面211L、211Rと第2外装面222L、222Rと第3外装面233L、233Rとは、上下方向において第3外装面233L、233Rが第1外装面211L、211Rと第2外装面222L、222Rとの間に位置するように並んでいる。そして、第3外装面233L、233Rの上下方向の長さLB233L、LB233Rは、第3外装面233L、233Rの左右方向の長さLA233L、LA233Rの2.0%以上である。この構成により、ユーザは、第3外装面233L、233Rに隔てられた第1外装面211L、211Rと第2外装面222L、222Rとを確実性高く見比べ難くなる。
【0202】
また、この印刷装置2において、第1カバー10と第2カバー20とが黒色であり、第3カバー30が白色であって第1カバー210及び第2カバー220よりも明度の高い色であることにより、ユーザは、第3外装面233L、233Rに隔てられた第1外装面211L、211Rと第2外装面222L、222Rとを確実性高く見比べ難くなる。
【0203】
さらに、この印刷装置2は、インクジェットヘッド255を有する第2画像形成部250に備えたインクジェットプリンタであり、第1外装面211L、211R及び第2外装面222L、222Rは、印刷装置2の前面に位置して、ユーザに視認され易く、また、紫外線を浴び易いので、本発明の作用効果を確実性高く享受できる。
【0204】
(実施例6)
図14に示すように、実施例6の印刷装置は、実施例1の印刷装置1に係る第3カバー30を無くし、その代わりに第1カバー10について、下壁18A及び第4外装面40を一体に有するように変更し、また、実施例1に係る第2カバー20について、リブ20Rを一体に有するように変更している。
【0205】
実施例6のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0206】
実施例6において、第1カバー10の下壁18Aは、第1外装面11の下端縁よりも下方、かつ第1外装面11よりも後方にずれた位置で上下方向に短く延び、かつ左右方向に延びている。
【0207】
第2カバー20のリブ20Rは、第2カバー20の上端縁から後方に突出し、かつ左右方向に延びている。
【0208】
リブ20Rの後端と、下壁18Aの下端とは、上下方向において僅かな隙間を有して対向している。
【0209】
第4外装面40は、下壁18Aの前を向く面であり、上下方向に短く延び、かつ左右方向に延びている。第4外装面40は、第1外装面11と第2外装面22との間に配置されている。第4外装面40は、第1外装面11と第2外装面22との間で段差となるように凹んでいる。
【0210】
左右方向は、上下方向と直交し、かつ第4外装面40に沿う方向である。左右方向は、本発明の「第3方向」の一例である。前後方向は、本発明の「第1方向と第3方向とに直交する第4方向」の一例である。
【0211】
第4外装面40の上下方向の長さLB40は、第4外装面40の左右方向の長さLA40の2.5%以上である。
【0212】
前後方向における第1外装面11から第4外装面40までの長さLC41と、前後方向における第2外装面22から第4外装面40までの長さLC42と、は、第4外装面40の上下方向の長さLB40以上である。
【0213】
長さLA40、LB40、LC41、長さLC42の具体例を挙げると、長さLA40は約440mmであり、長さLB40は約10mmであって、長さLA40の約2.3%であり、長さLC41、LC42はそれぞれ約12mmであって、長さLB40以上である。
【0214】
<作用効果>
実施例6の印刷装置では、第4外装面40が、上下方向における第1外装面11と第2外装面22との間に配置され、それらの間で段差となるように凹んでいる。このため、ユーザは、第4外装面40に隔てられた第1外装面11と第2外装面22とを見比べ難くなる。
【0215】
したがって、実施例6の印刷装置は、ユーザが第1外装面11と第2外装面22との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0216】
(実施例7)
図15に示すように、実施例7の印刷装置は、実施例1の印刷装置1に係る第3カバー30を無くし、その代わりに第1カバー10について、湾曲部18C及び第1変形面17Cを一体に有するように変更し、また、実施例1に係る第2カバー20について、湾曲部28C及び第2変形面27Cを一体に有するように変更している。
【0217】
実施例7のその他の構成は、実施例1と同様である。このため、実施例1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0218】
実施例7において、第1カバー10の湾曲部18Cは、第1外装面11の下端縁から側面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲し、さらに後方に突出している。
【0219】
第2カバー20の湾曲部28Cは、第2外装面22の上端縁から側面視略1/4円弧形状となるように後向きに湾曲し、さらに後方に突出している。
【0220】
湾曲部18Cの後端と、湾曲部28Cの下端とは、上下方向において僅かな隙間を有して対向している。
【0221】
第1変形面17Cは、湾曲部18Cの前を向く面であり、第2外装面22に近づくにつれて第1外装面11から後方に離れて凹むように変形する湾曲面である。
【0222】
第2変形面27Cは、湾曲部28Cの前を向く面であり、第1外装面11に近づくにつれて第2外装面22から後方に離れて凹むように変形する湾曲面である。
【0223】
左右方向は、上下方向と直交し、かつ第1変形面17C及び第2変形面27Cに沿う方向である。実施例7においては、左右方向は、本発明の「第5方向」の一例である。前後方向は、本発明の「第1方向と第5方向とに直交する第6方向」の一例である。
【0224】
第1変形面17Cの上下方向の長さLB17と、第2変形面27Cの上下方向の長さLB27と、の合計は、第1変形面17Cの左右方向の長さLA17の5%以上、かつ第2変形面27Cの左右方向の長さLA27の5%以上である。
【0225】
前後方向における第1外装面11から第1変形面17Cの端縁17Eまでの長さLC17と、前後方向における第2外装面22から第2変形面27Cの端縁27Eまでの長さLC27と、は、第1変形面17Cの上下方向の長さLB17と、第2変形面27Cの上下方向の長さLB27と、の合計の50%以上である。
【0226】
長さLA17、LB17、LA27、LB27の具体例を挙げると、長さLA17は約440mmであり、長さLB17は約11mmであり、長さLA27は約440mmであり、長さLB27は約11mmである。長さLB17と長さLB27との合計は約22mmであって、長さLA17、LB17の5%である。
【0227】
長さLC17、LC27の具体例を挙げると、長さLC17、LC27はそれぞれ約11mmであって、長さLB17と長さLB27との合計の50%である。
【0228】
<作用効果>
実施例7の印刷装置では、第1変形面17C及び第2変形面27Cが、上下方向における第1外装面11と第2外装面22との間に位置し、それらの間で凹むように変形している。このため、ユーザは、湾曲面である第1変形面17C及び第2変形面27Cによって形成される陰影を見易くなり、第1外装面11と第2外装面22とを見比べ難くなる。
【0229】
したがって、実施例7の印刷装置は、ユーザが第1外装面11と第2外装面22との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0230】
(実施例8)
図16に示すように、実施例8の印刷装置は、実施例7の印刷装置に係る第1カバー10が湾曲部18C及び第1変形面17Cの代わりに傾斜部18S及び第1変形面17Sを一体に有するように変更し、また、実施例1に係る第2カバー20が湾曲部28C及び第2変形面27Cの代わりに傾斜部28S及び第2変形面27Sを一体に有するように変更している。
【0231】
実施例8のその他の構成は、実施例1、7と同様である。このため、実施例1、7と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0232】
実施例8において、第1カバー10の傾斜部18Sは、第1外装面11の下端縁から屈曲して下向きかつ後向きに傾斜して延び、さらに屈曲して後方に突出している。
【0233】
第2カバー20の傾斜部28Sは、第2外装面22の上端縁から屈曲して上向きかつ後向きに傾斜して延び、さらに屈曲して後方に突出している。
【0234】
傾斜部18Sの後端と、傾斜部28Sの下端とは、上下方向において僅かな隙間を有して対向している。
【0235】
第1変形面17Sは、傾斜部18Sの前を向く面であり、第2外装面22に近づくにつれて第1外装面11から後方に離れて凹むように変形する傾斜面である。
【0236】
第2変形面27Sは、傾斜部28Sの前を向く面であり、第1外装面11に近づくにつれて第2外装面22から後方に離れて凹むように変形する傾斜面である。
【0237】
第1変形面17Sの上下方向の長さLB17と、第2変形面27Sの上下方向の長さLB27と、の合計は、第1変形面17Sの左右方向の長さLA17の5%以上、かつ第2変形面27Sの左右方向の長さLA27の5%以上である。
【0238】
前後方向における第1外装面11から第1変形面17Sの端縁17Eまでの長さLC17と、前後方向における第2外装面22から第2変形面27Sの端縁27Eまでの長さLC27と、は、第1変形面17Sの上下方向の長さLB17と、第2変形面27Sの上下方向の長さLB27と、の合計の50%以上である。
【0239】
長さLA17、LB17、LA27、LB27、LC17、LC27の具体例は、実施例7と同様である。
【0240】
<作用効果>
実施例8の印刷装置では、第1変形面17S及び第2変形面27Sが、上下方向における第1外装面11と第2外装面22との間に位置し、それらの間で凹むように変形している。このため、ユーザは、傾斜面である第1変形面17S及び第2変形面27Sによって形成される陰影を見易くなり、第1外装面11と第2外装面22とを見比べ難くなる。
【0241】
したがって、実施例8の印刷装置は、ユーザが第1外装面11と第2外装面22との経年劣化による色差を感じることを抑制できる。
【0242】
以上において、本発明を実施例1~8に即して説明したが、本発明は上記実施例1~8に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0243】
実施例1~8では、本発明の印刷装置について、画像形成機能及び画像読取機能を備えた印刷装置1、2として具体化したが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、画像読取機能を備えていない印刷装置に本発明の構成を適用してもよい。
【0244】
実施例1~5では、第1方向が上下方向であり、第2方向が左右方向であるが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、第1方向が左右方向であり、第2方向が上下方向であってもよい。また、第1方向が上下方向であり、第2方向が前後方向であってもよい。
【0245】
実施例1~5では、第1カバー10、210の第1外装面11、211L、211Rと第2カバー20、220の第2外装面22、222L、222Rとは、どちらも印刷装置1、2の前面に配置されたカバーであったが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、第1カバーが印刷装置の前面に配置され、第2カバーが印刷装置の側面に配置される構成に適用してもよい。これにより、印刷装置の斜め前から印刷装置を見たときに、ユーザが第1外装面と第2外装面との経年劣化による色差を感じにくくなる。
【0246】
実施例6では、第1方向が上下方向であり、第3方向が左右方向であり、第4方向が前後方向であるが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、第1方向が上下方向であり、第3方向が前後方向であり、第4方向が左右方向であってもよい。
【0247】
実施例7、8では、第1方向が上下方向であり、第5方向が左右方向であり、第6方向が前後方向であるが、本発明はこの構成には限定されない。例えば、第1方向が左右方向であり、第5方向が上下方向であり、第6方向が前後方向であってもよい。
【0248】
実施例6では、第1カバー10が第4外装面40を有しているが、本発明はこの構成には限定されず、例えば、第2カバーが第4外装面を有していてもよい。
【符号の説明】
【0249】
1、2…印刷装置、SH…シート、10、210…第1カバー
20、220…第2カバー、30、230…第3カバー
11、211L、211R…第1外装面
22、222L、222R…第2外装面
33、233L、233R…第3外装面
S11、S211L、S211R…第1外装面の面積
S22、S222L、S222R…第2外装面の面積
S33、S233L、S233R…第3外装面の面積
LB33、LB233L、LB233R…第3外装面の第1方向の長さ(第3外装面の上下方向の長さ)
LA33、LA233L、LA233R…第3外装面の第2方向の長さ(第3外装面の左右方向の長さ)
X10…回動軸心、19…第1トレイ
29…第2トレイ、38…下壁
28…第2カバーにおける第2外装面とは反対を向く面
55…感光ドラム、57…定着器、50…第1画像形成部、
255…インクジェットヘッド、250…第2画像形成部
61、261…画像読取センサ、60、260…画像読取部
280…本体筐体、90、290…原稿カバー、40…第4外装面
LB40…第4外装面の第1方向の長さ(第4外装面の上下方向の長さ)
LA40…第4外装面の第3方向の長さ(第4外装面の左右方向の長さ)
LC41…第4方向における第1外装面から第4外装面までの長さ(前後方向における第1外装面から第4外装面までの長さ)
LC42…第4方向における第2外装面から第4外装面までの長さ(前後方向における第2外装面から第4外装面までの長さ)
17C、17S…第1変形面、27C、27S…第2変形面
LB17…第1変形面の第1方向の長さ(第1変形面の上下方向の長さ)
LB27…第2変形面の第1方向の長さ(第2変形面の上下方向の長さ)
LA17…第1変形面の第5方向の長さ(第1変形面の左右方向の長さ)
LA27…第2変形面の第5方向の長さ(第2変形面の左右方向の長さ)
17E…第1変形面の端縁、27E…第2変形面の端縁
LC17…第6方向における第1外装面から第1変形面の端縁までの長さ(前後方向における第1外装面から第1変形面の端縁までの長さ)
LC27…第6方向における第2外装面から第2変形面の端縁までの長さ(前後方向における第2外装面から第2変形面の端縁までの長さ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図16