(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147311
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20241008BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20241008BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20241008BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20241008BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G07G1/00 301Z
G06Q20/20
G06Q30/06
G07G1/01 301D
G07G1/12 321Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060242
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】望月 克人
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L030
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
3E142CA12
3E142CA20
3E142DA08
3E142DA11
3E142EA04
3E142FA50
3E142GA13
3E142GA22
3E142GA35
3E142GA41
3E142JA01
3E142KA20
5L020AA42
5L030BB72
5L049BB72
5L055AA42
(57)【要約】
【課題】不正操作の誤検知による通知を減らすことができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、判定部と、ポイント処理部とを備える。第1の取得部は、カートに入れられた商品の増減を検知するセンサによる検知結果を取得する。第2の取得部は、商品登録管理情報を取得する。判定部は、検知結果と商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定する。ポイント処理部は、判定部による判定結果に基づいて、不正ポイントを算出する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートに入れられた商品の増減を検知するセンサによる検知結果を取得する第1の取得部と、
商品登録管理情報を取得する第2の取得部と、
前記検知結果と前記商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、不正ポイントを算出するポイント処理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記不正ポイントに基づいて通知を表示部に表示する表示処理部をさらに備え、
前記ポイント処理部は、前記不正ポイントが閾値を超えたか否かを判定し、
前記表示処理部は、前記不正ポイントが閾値を超えたことに基づいて、前記通知を前記表示部に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記不正ポイントは、一定期間の累積ポイントである、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ポイント処理部は、前記センサによる検知と前記商品登録管理情報の更新のタイミングに基づいて不正ポイントを算出する、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記不正ポイントに基づいて、通知を出力する出力部をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータに、
カートに入れられた商品の増減を検知するセンサによる検知結果を取得する機能と、
商品登録管理情報を取得する機能と、
前記検知結果と前記商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定する機能と、
判定結果に基づいて、不正ポイントを算出する機能と、
を実行させることが可能な情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ショッピングカートにPOS(Point Of Sales)装置を装備したカートPOSシステム、又はスマホPOSが普及しつつある。このようなPOSシステムでは、客は、自ら購入しようとする商品の商品登録を行い、商品をショッピングカートに載せる。そのため、ショッピングカートへ入れる商品の商品バーコードの読み忘れや、登録取消時の商品の棚への戻し忘れ等が発生する可能性がある。
【0003】
そのような商品バーコードの読み忘れや、登録取消時の商品の棚への戻し忘れ等の不正を検知する技術は知られている。従来の技術では、不正が誤検知され、客に不要な通知を提示して、不快感を与えることがある。そこで、不正の誤検知による通知を減らすための技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、不正操作の誤検知による通知を減らすことができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、情報処理装置は、第1の取得部と、第2の取得部と、判定部と、ポイント処理部とを備える。第1の取得部は、カートに入れられた商品の増減を検知するセンサによる検知結果を取得する。第2の取得部は、商品登録管理情報を取得する。判定部は、検知結果と商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定する。ポイント処理部は、判定部による判定結果に基づいて、不正ポイントを算出する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムを例示するブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムによる情報処理の手順を例示するシーケンス図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るPOS端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るアテンダント端末において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るPOS端末による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態]
[構成例]
以下、図面を用いて実施形態について説明する。各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム100を例示するブロック図である。
情報処理システム100は、サーバ1、POS端末2、アテンダント端末4、及びカート5を含む。カート5は、センサ3を含む。サーバ1、POS端末2、及びアテンダント端末4は、ネットワークを介して互いに通信自在に接続する。例えば、ネットワークは、インターネット、携帯通信網及びLAN(Local Area Network)等の種々のネットワークのうちの1以上のネットワークで構成される。1以上のネットワークは、無線ネットワークを含んでもよいし、有線ネットワークを含んでもよい。なお、情報処理システム100は、サーバ1、POS端末2、及びアテンダント端末4のうちの少なくとも2つの機器を含むシステムを指すこともある。
【0009】
サーバ1は、データを収集し、収集したデータを処理する電子機器である。電子機器は、コンピュータを含む。サーバ1は、ネットワークを介して、POS端末2及びアテンダント端末4と通信自在に接続する。サーバ1は、POS端末2及びアテンダント端末4から種々のデータを受け取り、POS端末2及びアテンダント端末4に種々のデータを出力する。サーバ1の構成例については後述する。
【0010】
POS端末2は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。POS端末2は、例えば、店舗において買物を行う客が使用する機器である。POS端末2は、買上商品の登録、数量変更、取消等の商品登録操作が可能な機器である。客は、例えば、POS端末2に内蔵、又は外部接続されたカメラ、又はスキャナにより商品の識別コード等を読み取ることで買上商品の登録を行う。客は、例えば、POS端末2を操作して、登録した商品の取消、数量変更等の操作を行う。POS端末2は、カート5に搭載して用いる端末でもよいし、カート5に搭載することなく用いる端末でもよい。POS端末2は、店舗で貸し出される端末でもよいし、ユーザの所有する端末でもよい。POS端末2は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、又はタブレット端末等である。客は、ユーザ又は人と読み替えてもよい。POS端末2は、情報処理装置の一例である。POS端末2の構成例については後述する。客は、POS端末2のユーザの一例である。POS端末2は、一店舗に複数台あってもよい。
【0011】
センサ3は、カート5に搭載される他の電子機器と通信可能な電子機器である。センサ3は、例えば、カート5に入れられた商品の重量を検出する計量装置である。この場合、センサ3は、カート5の重量の値の時系列の増減を示す計量情報を取得する。重量の値は、例えば、連続する複数のタイミングの計量情報で示される複数の値の中央値である。なお、計量情報に基づく数量の値は、中央値以外にも、平均値でも最頻値でもよく、限定されない。センサ3は、予め設定された閾値に基づいて、カート5内の数量の増減を判定してもよい。例えば、増加と判定する閾値が「プラス25グラム」であり、減少と判定する閾値が「マイナス25グラム」である場合について説明する。センサ3は、プラスの値が25グラム以上である場合、数量の増加を判定してもよい。センサ3は、マイナスの値が25グラム以上である場合、数量の減少を判定してもよい。センサ3は、カート5内の数量変動の検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたか否かを判定する。センサ3は、計量情報に基づいて、カート5の商品の数量変動があったこと、又は数量変動がないことを示す検知結果を所定の時間間隔でPOS端末2に出力する。センサ3は、カート5に入れられた商品の画像を撮影するカメラであってもよい。この場合、センサ3は、商品の画像に基づいて、カート5に入れられた商品の個数の増減を検知する。センサ3は、商品の個数の増減に関する検知結果を所定の時間間隔でPOS端末2に出力する。所定の時間間隔は、200ミリ秒間隔、又は100ミリ秒間隔等を含む。検知結果は、例えば、数量変動なし、数量増加、数量減少等であってよい。検知結果は、例えば、「プラス30グラム」等の増減値を含んでもよい。
【0012】
センサ3は、カートに上段、及び下段がある場合、上段、及び下段に入れられた商品の個数の増減を同時に検知してもよい。カート5は、例えば、店舗において客が使用するショッピングカートである。センサ3は、計量精度をあげるためのモーションセンサを含んでもよい。モーションセンサは、カート5の停止、及び移動を検知し得る。
【0013】
アテンダント端末4は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。アテンダント端末4は、例えば、店舗において客の行動を監視、及び支援するアテンダントが使用する機器である。例えば、アテンダント端末4は、PC、スマートフォン、又はタブレット端末等である。アテンダントは、店員、係員、ユーザ又は人と読み替えてもよい。アテンダントは、アテンダント端末4のユーザの一例である。アテンダント端末4は、一店舗に複数台あってもよい。
【0014】
サーバ1の構成例について説明する。
サーバ1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14を含む電子機器である。サーバ1を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
図1では、インタフェースは、「I/F」と記載されている。
【0015】
プロセッサ11は、サーバ1の中枢部分に相当する。プロセッサ11は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。例えば、プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ11は、種々の回路で構成されていてもよい。プロセッサ11は、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に予め記憶されているプログラムをメインメモリ12に展開する。プログラムは、サーバ1のプロセッサ11に後述する各部を実現または実行させるプログラムである。プロセッサ11は、メインメモリ12に展開されるプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0016】
メインメモリ12は、サーバ1の主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。メインメモリ12は、プログラムを記憶する。
【0017】
補助記憶デバイス13は、サーバ1の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13は、サーバ1のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス13は、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等である。補助記憶デバイス13は、上述のプログラム、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ及びプロセッサ11での処理によって生成されるデータを記憶する。補助記憶デバイス13は、上述のプログラムを記憶する。
【0018】
補助記憶デバイス13は、1以上のPOS端末2についての商品登録管理情報を記憶する。商品登録管理情報は、各POS端末2における取引処理に基づく情報である。商品登録管理情報は、店コード、端末コード、取引コード、取引ステータス、及び取引詳細情報を含む。取引コードは、取引毎に割り当てられた固有の識別情報である。取引ステータスは、取引の状態を示す。取引の状態は、例えば、入店、買物中、会計中、退店等を含む。入店は、利用開始してから最初の商品の登録処理が行われるまでの状態を示す。買物中は、POS端末2の取引について、商品の登録処理を行っている状態を示す。会計中は、POS端末2の取引について、支払処理を行っている状態を示す。退店は、POS端末2の取引について、商品の登録処理、支払処理等の取引処理が終了している状態を示す。取引詳細情報は、登録された商品の情報(以下、商品情報)、支払処理の情報等を含む。登録された商品情報は、商品識別情報、商品の数量、商品の金額等を含む。商品識別情報は、商品を個々に識別するために商品毎に割り当てられた固有の識別情報である。取引詳細情報は、POS端末2のユーザ操作に基づいて更新され得る。ユーザ操作は、商品の登録、数量変更、取消等の商品登録操作を含む。商品登録操作は、プラス操作、及びマイナス操作を含む。プラス操作は、商品の登録操作、及び商品の数量を増加する操作を含む。マイナス操作は、商品の取消操作、及び商品の数量を減少する操作を含む。支払処理の情報は、支払処理に関する詳細情報である。商品登録管理情報は、商品登録管理情報が更新された日時を示す時刻情報を含んでもよい。商品登録管理情報は、後述する不正ポイントの累積値を含む。不正ポイントの累積値は、例えば、一定期間の累積値である。不正ポイントの累積値は、累積ポイントともいう。一定期間は、例えば、30分、1時間等であってもよい。一定期間は、例えば、買物開始から会計開始までの期間等であってもよい。
【0019】
補助記憶デバイス13は、1以上のPOS端末2についてのセンサ3による検知結果を記憶する。検知結果は、センサ3により検出されるカート5に入れられた商品の個数の増減を示す数量増減情報を含む。数量増減情報は、数量増加、数量減少、数量変動なし等の情報を含む。カート5に入れられた商品の個数は、カートの商品数ともいう。検知結果は、センサ3から時系列で出力されるデータである。検知結果は、検知結果の検知日時を示す時刻情報を含んでもよい。補助記憶デバイス13は、検知結果を一定期間保持し得る。補助記憶デバイス13は、保持期間経過後、検知結果を削除し得る。
【0020】
補助記憶デバイス13は、不正ポイント情報を記憶する。補助記憶デバイス13は、店舗毎の不正ポイント情報を記憶してもよい。不正ポイント情報は、不正ポイントを算出するため情報を示す。不正ポイント情報は、例えば、不正操作に対して付与されるポイント値を示す。不正操作は、カートの商品数の増減変動に対応しない操作を含む。例えば、不正操作は、カートの商品数の数量増加に対する取消操作、数量マイナス操作、及び操作なし等を含む。この場合、ユーザは、カートに商品を入れた状態で、商品の登録操作を忘れていること、誤って取消操作をしたこと、又は誤って数量マイナス操作をしたこと等が考えられる。不正操作は、カートの商品数の数量減少に対する登録操作、数量プラス操作、及び操作なし等を含む。この場合、ユーザは、カートから商品を取り出した状態で、商品の取消操作を忘れていること、誤って登録操作をしたこと、又は誤って数量プラス操作をしたこと等が考えられる。不正操作は、カートの商品数の数量変動なしに対する登録操作、数量プラス操作、取消操作、及び数量マイナス操作等を含む。この場合、ユーザは、カートから商品を出し入れしない状態で、誤って商品の取消操作をしたこと、誤って登録操作をしたこと、誤って数量プラス操作をしたこと、誤って数量マイナス操作をしたこと等が考えられる。
【0021】
ポイント値は、不正操作の種類に応じて設定され得る。例えば、カートの商品数に対して登録した点数が多い場合、ポイント値を高く設定してもよい。カートの商品数に対して登録した点数が少ない場合、ポイント値を低く設定してもよい。ポイント値は、不正操作の程度に応じて設定され得る。例えば、不正操作の数が所定の数を超える場合、ポイント値を高く設定してもよい。例えば、不正操作の数が5回を超えた場合、不正ポイントを加算してもよい。ポイント値は、カートの商品数の増減の検知タイミングとユーザ操作のタイミングとの差に基づいて設定され得る。カートの商品数の増減の検知タイミングは、検知結果の検知日時に対応する。ユーザ操作のタイミングは、商品登録管理情報が更新された日時に対応する。例えば、カートの商品数の増減の検知タイミングとユーザ操作のタイミングとの差が大きい場合、ポイント値を高く設定してもよい。カートの商品数の増減の検知タイミングとユーザ操作のタイミングとの差が小さい場合、ポイント値を低く設定してもよい。ポイント値は、商品の種類に応じて設定され得る。例えば、カートの商品数の数量減少、又は数量変動なしが検知された場合に、高額商品、又は酒類等の店員の介在が必要となる商品を取り消すユーザ操作がされた場合、ポイント値を高く設定してもよい。ポイント値は、商品の数量に応じて設定され得る。例えば、カートの商品数の数量減少、又は数量変動なしが検知された場合に、複数の点数の商品を取り消すユーザ操作がされた場合、ポイント値を高く設定してもよい。ポイント値は、予め設定されていてもよいし、店員等により適宜更新されてもよい。
【0022】
なお、センサ3が重量センサである場合、カートの大きな揺れにより商品数の増減が検知されることがある。この場合、カートの大きな揺れの後に不正操作が検知された場合は、カートの揺れによる商品数の増加である可能性が高いため、ポイント値を低く設定してもよい。一方、カートの揺れがない場合に不正操作が検知された場合は、ポイント値を低く設定してもよい。
【0023】
なお、センサ3がカメラである場合、商品が重なっていることにより商品数の増減が検知されることがある。この場合、商品数の増減検知が近いタイミングで複数回された場合は、ポイント値を低く設定してもよい。
【0024】
なお、センサ3がカメラである場合、酒類等の高額商品がカートに入れられたことを検知した場合、不正操作を検知した場合のポイント値を高く設定してもよい。
【0025】
通信インタフェース14は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、サーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0026】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0027】
上述のプロセッサ11に実現される各部について説明する。
プロセッサ11は、取得部110、登録処理部111、及び出力部112を実現する。プロセッサ11に実現される
各部は、各機能ということもできる。プロセッサ11に実現される各部は、プロセッサ11及びメインメモリ12を含む制御部に実現されるということもできる。
【0028】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、POS端末2から商品登録要求を取得する。商品登録要求は商品識別情報を含む。商品登録要求は商品の点数に関する情報(点数の増減に関する情報含む)を含んでもよい。取得部110は、通信インタフェース14を介して、POS端末2から商品識別情報とともに点数に関する情報を取得する。なお、取得部110は、POS端末2から商品登録管理情報を取得してもよい。この場合、POS端末2は、商品登録要求をサーバ1に出力し、サーバ1から商品情報を取得してもよい。POS端末2は、商品情報に基づいて商品登録管理情報を記憶してもよい。以下の説明において、「取得」は、「受信」と読み替えてもよい。
【0029】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、POS端末2から各種通知を取得する。各種通知は、POS端末2のユーザによる不正操作に関する不正操作通知を含む。不正操作は、カート5における商品の数量変動に対応しない操作を含む。例えば、不正操作は、カート5における数量増加に対する取消操作、数量マイナス操作、及び操作なし等を含む。この場合、ユーザは、カートに商品を入れた状態で、商品の登録操作を忘れていること、誤って取消操作をしたこと、又は誤って数量マイナス操作をしたこと等が考えられる。不正操作は、カート5における数量減少に対する登録操作、数量プラス操作、及び操作なし等を含む。この場合、ユーザは、カートから商品を取り出した状態で、商品の取消操作を忘れていること、誤って登録操作をしたこと、又は誤って数量プラス操作をしたこと等が考えられる。不正操作通知は、不正ポイントが予め設定された閾値を超えたことを示す通知である。例えば、閾値が5である場合、不正操作通知は、不正ポイントが5を超えた行われた場合に、POS端末2から通知される。不正操作通知は、不正ポイントが5を超えた場合には、以降不正操作が検知されるたびにPOS端末2から通知されてもよい。不正操作通知は、POS端末2の表示デバイス26に表示される不正操作通知と同じ通知であってもよいし、異なる通知であってもよい。このように、不正ポイントの閾値を設け、閾値を超えたら不正操作通知を行うことで、不正操作を検知する毎に通知する場合と比べ、誤検知による不正操作の通知を防ぎ、効率的に不正防止の監視を行うことが可能となる。
【0030】
取得部110は、通信インタフェース14を介して、POS端末2から検知結果を取得してもよい。
【0031】
登録処理部111は、POS端末2から取得した商品登録要求に基づいて、商品登録処理を行う。商品登録処理は、商品の登録、変更、取消等の処理を含む。商品の変更は、登録する商品の数量の増減を含む。登録処理部111はPOS端末2から商品登録要求を取得すると、商品登録要求に含まれる商品識別情報に基づいて商品マスタから商品情報を取得し、商品登録管理情報へ記録する。商品マスタは、商品識別情報と、店舗において取り扱われる商品の商品情報を関連付けて記憶する。商品情報は、商品名、価格等を含む。
【0032】
出力部112は、通信インタフェース14を介して、各種通知をアテンダント端末4に出力する。以下の説明において、「出力」は、「送信」と読み替えてもよい。
【0033】
POS端末2の構成例について説明する。
POS端末2は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、通信インタフェース24、接続インタフェース25、表示デバイス26、スピーカ27、入力デバイス28、及びカメラ29を含む電子機器である。POS端末2を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
【0034】
プロセッサ21は、POS端末2の中枢部分に相当する。プロセッサ21は、POS端末2のコンピュータを構成する要素である。プロセッサ21は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェア構成である。プロセッサ21は、メインメモリ22または補助記憶デバイス23に予め記憶されているプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0035】
メインメモリ22は、POS端末2の主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、POS端末2のコンピュータを構成する要素である。メインメモリ22は、上述のメインメモリ12と同様のハードウェア構成である。メインメモリ22は、プログラムを記憶する。
【0036】
補助記憶デバイス23は、POS端末2の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス23は、POS端末2のコンピュータを構成する要素である。補助記憶デバイス23は、上述の補助記憶デバイス13と同様のハードウェア構成である。補助記憶デバイス23は、上述のプログラムを記憶する。
【0037】
補助記憶デバイス23は、POS端末2の商品登録管理情報を記憶する。商品登録管理情報は、POS端末2の識別情報等を含む。POS端末2の識別情報は、POS端末2を個々に識別するためにPOS端末2毎に割り当てられた固有の識別情報である。POS端末2の識別情報は、POS端末2のIPアドレス等を含む。商品登録管理情報は、POS端末2のユーザのユーザ識別情報を含んでもよい。ユーザ識別情報は、ユーザを個々に識別するためにユーザ毎に割り当てられた固有の識別情報である。補助記憶デバイス13は、サーバ1から商品登録管理情報を取得する毎に商品登録管理情報を更新し得る。補助記憶デバイス13は、サーバ1から商品登録管理情報を取得した時刻情報を商品登録管理情報と関連付けて記憶する。
【0038】
補助記憶デバイス23は、POS端末2についての検知結果を記憶する。補助記憶デバイス13は、センサ3から検知結果を取得する毎に検知結果を更新し得る。補助記憶デバイス13は、センサ3から検知結果を取得した時刻情報を検知結果と関連付けて記憶する。
【0039】
補助記憶デバイス23は、POS端末2についての不正ポイント情報を記憶する。
【0040】
通信インタフェース24は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、POS端末2を他の機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。例えば、ネットワークを介してPOS端末2と外部機器とを通信可能に接続する。ネットワークは、無線ネットワークを含んでもよいし、有線ネットワークを含んでもよい。ネットワークは、例えば、LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等を含む。
【0041】
接続インタフェース25は、POS端末2と外部機器とを有線接続するためのインタフェースである。外部機器は、スキャナ250を含む。
【0042】
表示デバイス26は、プロセッサ21の制御により種々の画面を表示可能なデバイスである。例えば、表示デバイス26は、液晶ディスプレイまたはEL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。表示デバイス26は、表示部の一例である。
【0043】
スピーカ27は、POS端末2の制御により音声を出力可能なデバイスである。スピーカ27は、音声出力デバイスの一例である。
【0044】
入力デバイス28は、POS端末2へデータ又は指示を入力可能なデバイスである。入力デバイス28は、キーボードまたはタッチパネル等を含んでもよい。
【0045】
カメラ29は、撮影範囲の撮影データを取得可能なデバイスである。カメラ29は、例えば、カート5内の商品を撮影し得る。
【0046】
なお、POS端末2のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。POS端末2は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0047】
上述のプロセッサ21に実現される各部について説明する。
プロセッサ21は、第1の取得部210、第2の取得部211、判定部212、ポイント処理部213、表示処理部214、及び出力部215を実現する。プロセッサ21に実現される各部は、各機能ということもできる。プロセッサ21に実現される各部は、プロセッサ21及びメインメモリ22を含む制御部に実現されるということもできる。
【0048】
第1の取得部210は、カートに入れられた商品の増減を検知するセンサ3による検知結果を取得する。第1の取得部210は、通信インタフェース24を介して、センサ3から検知結果を取得する。第1の取得部210は、補助記憶デバイス23に記憶された検知結果を取得してもよい。
【0049】
第2の取得部211は、通信インタフェース24を介して、サーバ1から商品登録管理情報を取得する。第2の取得部211は、補助記憶デバイス23から商品登録管理情報を取得してもよい。
【0050】
判定部212は、不正判定処理を行う。判定部212は、検知結果と商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定する。判定部212は、検知結果に応じた適切な商品登録の記録があるか否かを商品登録管理情報に基づいて判定する。判定部212は、検知結果に応じた適切な商品登録の記録がある場合、適切なユーザ操作が行われたと判定する。判定部212は、検知結果に応じた適切な商品登録の記録がない場合、不適切なユーザ操作が行われたと判定する。不適切なユーザ操作は、不正操作に相当する。
【0051】
一例では、判定部212は、定期的に検知結果を確認し、検知結果に応じた適切な商品登録の記録があるか否かを判定する。別の例では、判定部212は、第1の取得部210により検知結果が取得されたことに基づいて、検知結果に応じた適切な商品登録の記録があるか否かを判定する。すなわち、判定部212は検知結果に基づき、数量変動の有無を確認し、数量変動のなしの場合、有りの場合のそれぞれについて、検知結果をトリガに、ユーザ操作が適切か否かを判定することができる。なお、判定部212は、商品登録管理情報の更新が行われたことに基づいて、その更新に対応する検知結果が取得されたかを判定してもよい。すなわち、判定部212は、商品登録管理情報の更新が行われたことに基づいて、適切な検知結果が検知されるかを判断し、適切な検知結果が検知された場合に、ユーザ操作が適切であると判定する。
【0052】
ポイント処理部213は、判定部212による判定結果に基づいて、ポイント処理を行う。ポイント処理部213は、不正ポイント情報に基づいて、不正操作について不正ポイントを算出する。ポイント処理部213は、不正ポイントと閾値を比較する。ポイント処理部213は、不正ポイントが閾値を超えたか否かを判定する。例えば、ポイント処理部213は、センサ3によるカートの商品数の増減検知と商品登録管理情報の更新のタイミングに基づいて不正ポイントを算出してもよい。
【0053】
表示処理部214は、各種通知を表示デバイス26に表示させる。表示処理部214は、不正ポイントに基づいて通知を表示デバイス26に表示する。表示処理部214は、ポイント処理部213により、不正ポイントが閾値を超えたと判定されたことに基づいて、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させる。なお、表示処理部214は、不正操作が検知されたことに基づいて、不正操作に関する通知を表示デバイス26に表示させてもよい。
【0054】
出力部215は、通信インタフェース14を介して、各種要求を出力する。出力部215は、通信インタフェース14を介して、各種通知をサーバ1に出力する。例えば、出力部215は、不正ポイントに基づいて、通知をサーバ1に出力する。出力部215は、ポイント処理部213による判定結果に基づいて、不正ポイントが閾値を超える場合、不正操作に関する通知をサーバ1に出力する。出力部215は、通信インタフェース14を介して、検知結果をサーバ1に出力してもよい。また、出力部215は不正操作や訂正操作を検知するたびにサーバ1に不正操作を示す通知を出力してもよい。
【0055】
[動作例]
情報処理システム100による処理の手順について説明する。
なお、以下のサーバ1を主体とする説明では、サーバ1をプロセッサ11と読み替えてもよい。同様に、POS端末2を主体とする説明では、POS端末2をプロセッサ21と読み替えてもよい。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
以下の処理では、POS端末2のユーザが、店舗Aで買物をする場合を想定する。
【0056】
図2は、実施形態に係る情報処理システム100による情報処理の手順を例示するシーケンス図である。
【0057】
POS端末2は、ユーザ操作に基づいて、商品登録処理を行う(ACT101)。POS端末2の出力部215は、商品識別情報を含む商品登録要求をサーバ1に出力する。
【0058】
サーバ1の登録処理部111は、商品登録要求に基づいて、商品登録管理情報を補助記憶デバイス13に記憶する(ACT111)。サーバ1の出力部112は、商品登録管理情報をPOS端末2に出力する。POS端末2は、商品登録管理情報を補助記憶デバイス23に記憶する。
【0059】
センサ3は、カートの商品数の数量変動の検知結果を所定の時間間隔でPOS端末2に出力する。POS端末2の第1の取得部210は、センサ3から検知結果を取得する(ACT102)。なお、センサ3は、検知結果をサーバ1に出力してもよい。この場合、サーバ1の取得部110は、検知結果を取得する。
【0060】
POS端末2の判定部212は、不正判定処理を行う(ACT103)。POS端末2は、検知結果をトリガに、ユーザ操作が適切か否かを判定してもよい。
【0061】
POS端末2のポイント処理部213は、判定部212による判定結果に基づいて、ポイント処理を行う(ACT104)。POS端末2のポイント処理部213は、不正ポイントが閾値を超えたか否かを判定する。ポイント処理部213は、POS端末2についての累積ポイントが閾値を超えたか否かを判定してもよい。ポイント処理部213は、POS端末2についての一回のポイント処理による不正ポイントが閾値を超えたか否かを判定してもよい。
【0062】
ポイント処理部213により不正ポイントが閾値を超えたと判定された場合(ACT104:YES)、処理は、ACT104からACT105へ遷移する。ポイント処理部213により不正ポイントが閾値を超えていないと判定された場合(ACT104:NO)、処理は、終了する。
【0063】
POS端末2の出力部215は、不正操作に関する通知をサーバ1に出力する(ACT105)。不正操作に関する通知は、例えば、「不正操作を検出しました」等のテキスト情報である。POS端末2の出力部215は、不正操作に関する通知を音声、又は動画として出力してもよい。
【0064】
サーバ1の取得部110は、不正操作に関する通知を取得する。サーバ1の出力部112は、不正操作に関する通知をアテンダント端末4に出力する(ACT112)。サーバ1の出力部112は、不正操作に関する通知を音声、又は動画として出力してもよい。
【0065】
アテンダント端末4は、不正操作に関する通知に基づき通知画像を表示デバイスに表示する(ACT121)。アテンダント端末4は、不正操作に関する通知を音声、又は動画として出力してもよい。アテンダント端末4のユーザは、通知を確認し、必要に応じて該当するPOS端末2のカート5を確認する。
【0066】
POS端末2の表示処理部214は、不正操作に関する通知に基づき通知画像を表示デバイス26に表示する。POS端末2は、不正操作に関する通知を音声、又は動画として出力してもよい。
【0067】
POS端末2の表示デバイス26に表示される不正操作に関する通知について説明する。
図3は、実施形態に係るPOS端末2において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
図6はPOS端末2において商品登録時に表示デバイス26に表示される通知画像Imaを示す。
通知画像Imaは、不正操作が行われたことを示す。通知画像Imaは、不正ポイントが閾値を超えた場合に表示デバイス26に表示される。通知画像Imaは、ユーザに対し商品登録操作、又は取消操作等を行うよう促すメッセージを含む。通知画像Imaは、「登録操作又は取消操作を忘れていませんか。」等のテキスト情報を含む。通知画像Imaは、「確認」ボタンを含んでもよい。
【0068】
POS端末2のユーザは、通知画像Imaを確認し、登録操作、又は取消操作等を行う。POS端末2の表示処理部214は、一定時間経過後、通知画像Imaを非表示としてもよいし、ユーザによる「確認」ボタンの選択操作に基づいて、通知画像Imaを非表示としてもよい。
【0069】
アテンダント端末4に表示される不正操作に関する通知について説明する。
図4は、実施形態に係るアテンダント端末4において表示される通知画像の一例を示す模式図である。
図4はアテンダント端末4において表示されるステータス確認画像Imbを示す。ステータス確認画像Imbは、1以上のPOS端末2のステータスを確認するための画像である。ステータス確認画像Imbは、通知Maを含む。
【0070】
ステータス確認画像Imbは、端末ID、取引コード、回遊時間、登録点数、取引ステータス、中止フラグ等を含む。端末IDは、POS端末2の識別情報を示す。取引コードは、商品登録管理情報を識別可能な識別情報を示す。回遊時間は、ユーザによりPOS端末2の利用が開始されてからの時間を示す。登録点数は、ユーザにより登録された商品の数量を示す。取引ステータスは、入店、買物中、会計中、退店等のPOS端末2のステータスを示す。中止フラグは、ユーザにより商品登録が開始された後、商品登録の中止を行う中止ボタンが操作されたことを示す。
【0071】
通知Maは、「不正操作を検出しました。必要に応じて確認して下さい。」等のテキスト情報を含む。通知Maは、「OK」ボタンを含んでもよい。通知Maは、POS端末2の識別番号等を含んでもよい。
ステータス確認画像Imbは、不正操作に関する通知として、エラーを示すアイコンを含んでもよい。例えば、アテンダント端末4は、取引ステータス欄にエラーを示すアイコンを表示してもよい。
【0072】
アテンダント端末4のユーザは、通知Maを確認し、必要に応じて該当するPOS端末2のカート5を確認する。
【0073】
不正判定処理について説明する。
図5は、実施形態に係るPOS端末2による情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図5は、
図2に示すシーケンス図のACT103の不正判定処理を示す。
図5では、第1の取得部210によりカート5に入れられた商品の数量変動の検知結果が取得されたことに基づいて、不正判定処理を行うことを想定する。具体的には、第1の取得部210により定期的に検知結果が取得され、検知結果が取得されたことをトリガとして不適切なユーザ操作がなかったかを判定する。POS端末2は、補助記憶デバイス23に検知結果を保存する。
【0074】
第1の取得部210は、カートの商品数の数量変動の検知結果を取得する(ACT1)。ACT1では、例えば、第1の取得部210は、補助記憶デバイス23から検知結果を取得する。
【0075】
第2の取得部211は、補助記憶デバイス23から商品登録管理情報を取得する(ACT2)。
【0076】
判定部212は、検知結果と商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定する(ACT3)。ACT3では、例えば、判定部212は、検知結果に応じた適切な商品登録の記録があるか否かを商品登録管理情報に基づいて判定する。
【0077】
例えば、第1の取得部210により取得された検知結果が「数量変動なし」を示す場合について説明する。この例では、判定部212は、商品登録管理情報がユーザによりプラス操作、又はマイナス操作が行われたことを示す場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないと判定するものとする。判定部212は、商品登録管理情報がユーザにより操作が行われていないことを示す場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたと判定するものとする。適切なユーザ操作が行われていないと判定することは、不正操作が行われたと判定することに対応する。
【0078】
第1の取得部210により取得された検知結果が「数量増加」を示す場合について説明する。この例では、判定部212は、商品登録管理情報がユーザによりプラス操作が行われたことを示す場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたと判定するものとする。判定部212は、商品登録管理情報がユーザによりマイナス操作が行われたこと、又は操作が行われていないことを示す場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないと判定するものとする。
【0079】
第1の取得部210により取得された検知結果が「数量減少」を示す場合について説明する。この例では、判定部212は、商品登録管理情報がユーザによりマイナス操作が行われたことを示す場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われたと判定するものとする。判定部212は、商品登録管理情報がユーザによりプラス操作が行われたこと、又は操作が行われていないことを示す場合、検知結果に応じた適切なユーザ操作が行われていないと判定するものとする。
【0080】
判定部212により不正操作が行われたと判定された場合(ACT3:YES)、処理は、ACT3からACT4へ遷移する。判定部212により不正操作が行われていないと判定された場合(ACT3:NO)、処理は、終了する。
【0081】
ポイント処理部213は、判定部212による判定結果に基づいて、不正ポイントを算出する(ACT4)。ACT4では、例えば、ポイント処理部213は、判定部212により判定された不正操作について、不正ポイント情報に基づいて不正ポイントを算出する。この例では、ポイント処理部213は、カートの商品数の増減の検知タイミングと商品登録管理情報の更新のタイミングとの差に基づいて不正ポイントを算出することを想定する。ポイント処理部213は、検知結果に含まれる検知日時を示す時刻情報と、商品登録管理情報に含まれる商品登録管理情報が更新された日時を示す時刻情報とを比較する。ポイント処理部213は、比較結果に基づいて、不正ポイントを算出する。例えば、不正ポイント情報が、検知日時と商品登録管理情報の更新日時の時間差が所定の時間を超える場合、不正ポイントを「2ポイント」加算し、当該時間差が所定の時間以下の場合、不正ポイントを「1ポイント」加算することを示す場合について説明する。ポイント処理部213は、比較結果に基づく時間差が所定の時間を超える場合、不正ポイントを「2ポイント」加算する。ポイント処理部213は、比較結果に基づく時間差が所定の時間以下の場合、不正ポイントを「1ポイント」加算する。なお、ポイント処理部213は、不正ポイント情報に示されるポイント値に基づいて、不正ポイントを算出し得る。
【0082】
なお、POS端末2は、商品登録管理情報が更新されたことに基づいて、不正判定処理を行ってもよい。具体的には、サーバ1から商品登録管理情報が取得され、商品登録管理情報が取得されたことをトリガとして不適切なユーザ操作がなかったかを判定してもよい。この例によれば、数量変動の検知結果が取得されたことに基づいて不正判定処理を行う場合では検出できない商品の入れ忘れ、出し忘れを検出することができる。
【0083】
[変形例]
サーバ1のプロセッサ11がPOS端末2の有する第1の取得部210、第2の取得部211、判定部212、及びポイント処理部213を実現してもよい。この場合、サーバ1は、情報処理装置の一例である。
【0084】
この例では、サーバ1の出力部112は、サーバ1により算出された不正ポイントが閾値を超えた場合に、POS端末2のユーザに通知を出力することができる。POS端末2のユーザは、不正ポイントに基づいて通知を受け取ることができる。そのため、サーバ1は、不正操作の誤検知による通知を防ぐことができる。このように、サーバ1は、不正ポイントに基づいて通知を行うことで、不正操作の誤検知による通知を減らすことができる。
【0085】
[効果]
実施形態に係るPOS端末2は、カートに入れられた商品の増減を検知するセンサによる検知結果を取得し、商品登録管理情報を取得し、検知結果と商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定し、判定結果に基づいて、不正ポイントを算出することができる。
例えば、POS端末2は、カート内の数量が変動した場合、POS端末2のユーザによるプラス操作、又はマイナス操作がされたか否かを判定する。POS端末2は、不正操作が行われたことが判定された場合、不正ポイントを算出する。POS端末2は、不正操作が行われたことを検知したことではなく、不正ポイントに基づいて不正操作処理を行うことができる。そのため、POS端末2は、不正操作の誤検知による通知を防ぐことができる。このように、POS端末2は、不正ポイントに基づいて不正操作処理を行うことで、不正操作の誤検知による通知を減らすことができる。
【0086】
また、POS端末2は、不正ポイントに基づいて通知を表示部に表示することができる。POS端末2は、不正操作が行われたことを検知する毎に通知を表示するのではなく、不正ポイントに基づいて通知を表示することができる。そのため、POS端末2は、不正操作の誤検知による通知を防ぐことができる。このように、POS端末2は、不正ポイントに基づいて通知を行うことで、不正操作の誤検知による通知を減らすことができる。
【0087】
実施形態に係るPOS端末2は、不正ポイントが閾値を超えたか否かを判定し、不正ポイントが閾値を超えたことに基づいて、通知を表示部に表示することができる。そのため、POS端末2は、不正ポイントが閾値を超えた場合にのみ通知を行うことができる。これにより、POS端末2は、不正ポイントに基づいて通知を行うことで、不正操作の誤検知による通知を減らすことができる。
【0088】
実施形態に係るPOS端末2は、一定期間の累積ポイントに基づいて通知を出力することができる。POS端末2は、一定期間における不正ポイントを累積し、累積したポイントに基づいて通知を出力するため、不正操作の誤検知による通知をさらに防ぐことができる。これにより、POS端末2は、不正操作の誤検知による通知を減らすことができる。
【0089】
実施形態に係るPOS端末2は、センサによる検知と商品登録管理情報の更新のタイミングに基づいて不正ポイントを算出することができる。そのため、不正操作が行われたタイミングに応じて不正ポイントを増減することができる。これにより、POS端末2は、不正操作の誤検知による不正ポイントの加算を減らすことができる。このように、POS端末2は、不正操作の誤検知による通知を減らすことができる。
【0090】
実施形態に係るPOS端末2は、不正ポイントに基づいて、通知をサーバ1に出力することができる。POS端末2は、不正ポイントに基づいて、サーバ1を介して通知をアテンダント端末4に出力することで、アテンダント端末4のユーザに対して不正操作に関する通知を行う。サーバ1は、不正操作が行われたことを検知する毎に通知を表示するのではなく、不正ポイントに基づいて通知をアテンダント端末4に出力することができる。アテンダント端末4のユーザは、通知に基づいて、POS端末2のユーザに不正をさせないよう声掛けをすることができる。これにより、POS端末2は、不正操作の誤検知によるアテンダントへの通知を減らすことができる。
【0091】
上述の実施形態は、以下のように構成することができる。
[1]
カートに入れられた商品の増減を検知するセンサによる検知結果を取得する第1の取得部と、
商品登録管理情報を取得する第2の取得部と、
前記検知結果と前記商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて、不正ポイントを算出するポイント処理部と、
前記不正ポイントに基づいて通知を表示部に表示する表示処理部と、
を備える情報処理装置。
[2] 前記不正ポイントに基づいて通知を表示部に表示する表示処理部をさらに備える、[1]に記載の情報処理装置。
[3] 前記ポイント処理部は、前記不正ポイントが閾値を超えたか否かを判定し、
前記表示処理部は、前記不正ポイントが閾値を超えたことに基づいて、前記通知を前記表示部に表示する、
[2]に記載の情報処理装置。
[4] 前記不正ポイントは、一定期間の累積ポイントである、[1]~[3]の何れかに記載の情報処理装置。
[5] 前記ポイント処理部は、前記センサによる検知と前記商品登録管理情報の更新のタイミングに基づいて不正ポイントを算出する、[1]~[4]の何れかに記載の情報処理装置。
[6] 前記不正ポイントに基づいて、通知を出力する出力部をさらに備える、[1]~[5]の何れかに記載の情報処理装置。
[7] コンピュータに、
カートに入れられた商品の増減を検知するセンサによる検知結果を取得する機能と、
商品登録管理情報を取得する機能と、
前記検知結果と前記商品登録管理情報に基づいて不正操作を判定する機能と、
前記判定部による判定結果に基づいて、不正ポイントを算出する機能と、
を実行させることが可能な情報処理プログラム。
【0092】
[他の実施形態]
情報処理装置は、サーバ1又はPOS端末2のような1つの電子機器で実現されてもよいし、機能を分散させた複数の電子機器で実現されてもよい。
【0093】
上述の実施形態は、装置だけでなく、装置が実行する方法に適用されてもよい。上述の実施形態は、装置のコンピュータに各機能を実行させることが可能なプログラムに適用されてもよい。上述の実施形態は、プログラムを記憶する記録媒体に適用されてもよい。
【0094】
プログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0095】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0096】
1…サーバ、2…POS端末、3…センサ、4…アテンダント端末、5…カート、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶デバイス、14…通信インタフェース、21…プロセッサ、22…メインメモリ、23…補助記憶デバイス、24…通信インタフェース、25…接続インタフェース、26…表示デバイス、27…スピーカ、28…入力デバイス、29…カメラ、100…情報処理システム、110…取得部、111…登録処理部、112…出力部、210…第1の取得部、211…第2の取得部、212…判定部、213…ポイント処理部、214…表示処理部、215…出力部、250…スキャナ、Ima…通知画像、Imb…ステータス確認画像、Ma…通知。