(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147376
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】画像形成装置及び画像形成方法
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20241008BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20241008BHJP
B41J 21/00 20060101ALI20241008BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
B41J29/38 206
G03G21/00 370
G03G21/00 384
B41J29/38 201
B41J21/00 Z
G03G15/00 463
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060342
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中山 瑠偉
(72)【発明者】
【氏名】山元 敬之
(72)【発明者】
【氏名】坂口 新太郎
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
2H072
2H270
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AR03
2C061AS02
2C061HJ06
2C061HK11
2C061HN04
2C061HN05
2C061HN15
2C187AC07
2C187AC08
2C187AD14
2C187BF60
2C187DB02
2C187DB30
2C187DC07
2H072AA23
2H072GA05
2H270KA57
2H270LC06
2H270LC19
2H270MC61
2H270MC67
2H270PA34
2H270PA45
2H270QA05
2H270QA31
2H270QA43
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】合紙を容易に挿入可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】コントローラは、第1画像形成処理(S32)と、第1切断処理(S33)と、第2画像形成処理と、第2切断処理と、合紙判定処理(S35)と、を実行可能である。コントローラは、第1画像形成処理(S32)にて、第2シートに対応する部分に画像が形成されるか否かを判定する第1判定処理(S36)と、第1判定処理(S36)により第2シートに対応する部分に画像が形成されると判定した場合(S36:NO)、第2画像形成処理にて、第3シートに対応する部分を合紙とする合紙形成処理(S39)と、を実行可能である。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部よりもシート搬送方向の下流に配置され、シートを切断する切断部と、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記画像形成部により、シートに画像を形成する第1画像形成処理と、
前記第1画像形成処理の後、前記切断部により、画像が形成されたシートを、第1シートと、前記第1シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第2シートとに切断する第1切断処理と、
前記第1画像形成処理の後に実行され、前記画像形成部によりシートに画像を形成する第2画像形成処理と、
前記第2画像形成処理の後、画像が形成されたシートを、前記切断部により、第3シートと、前記第3シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第4シートとに切断する第2切断処理と、
合紙を挿入するか否かを判定する合紙判定処理と、
を実行可能であり、
前記コントローラは、
前記第1画像形成処理、前記第1切断処理、前記第2画像形成処理、前記第2切断処理、及び、前記合紙判定処理を実行し、且つ、前記合紙判定処理にて、合紙を挿入すると判定した場合、前記第1画像形成処理にて、前記第2シートに対応する部分に画像が形成されるか否かを判定する第1判定処理と、
前記第1判定処理により前記第2シートに対応する部分に画像が形成されると判定した場合、前記第2画像形成処理にて、前記第3シートに対応する部分を合紙とする合紙形成処理と、
を実行可能であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記コントローラは、
前記合紙形成処理にて、前記第3シートに対応する部分を白紙とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部は、
感光ドラムと、前記感光ドラム上にトナーを供給する現像ローラと、前記感光ドラム上に形成されたトナー像をシートに転写する転写部と、シートに転写されたトナー像をシート上に定着させる定着部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記切断部により切断されたシートが排出される排出トレイを更に備え、
前記コントローラは、
前記合紙判定処理にて、合紙を挿入すると判定された場合、前記排出トレイに排出されたシートの間に合紙を挿入することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記第1判定処理により前記第2シートに対応する部分に画像が形成されないと判定した場合、前記第2画像形成処理にて、前記合紙形成処理を実行しないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
シートは、第1サイズであり、
前記第1シート、前記第2シート、前記第3シート、及び、前記第4シートは、前記第1サイズよりも小さい第2サイズであり、
前記コントローラは、
前記第1画像形成処理、及び、前記第1切断処理を実行し、前記第2画像形成処理、及び、前記第2切断処理を実行しない場合、前記合紙判定処理にて、合紙を挿入すると判定された場合、合紙のサイズを、前記第1サイズにするか、前記第2サイズにするか、を決定する合紙サイズ決定処理を実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成部に向けてシートを給送する給送トレイを備え、
前記コントローラは、
前記合紙サイズ決定処理にて、前記第2サイズのシートを合紙にすると決定した場合、前記給送トレイからシートを給送し、前記切断部により、第5シートと、前記第5シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第6シートとに切断する第3切断処理を実行することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記合紙サイズ決定処理にて、前記第1サイズのシートを合紙にすると決定した場合、前記第3切断処理を実行しないことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記給送トレイは、
前記第1サイズのシートを収容する第1給送トレイと、
前記第2サイズのシートを収容する第2給送トレイと、
を更に備え、
前記コントローラは、
前記合紙サイズ決定処理にて、前記第1サイズのシートを合紙にすると決定した場合、前記第1給送トレイから前記第1サイズのシートを給送し、
前記合紙サイズ決定処理にて、前記第2サイズのシートを合紙にすると決定した場合、前記第2給送トレイから前記第2サイズのシートを給送することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1サイズは、A4サイズであり、
前記第2サイズは、A5サイズであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記画像形成部により画像が形成されたシートを、前記切断部を通らずに、前記排出トレイへ排出するための第1搬送路と、
前記画像形成部により画像が形成されたシートを、前記切断部を通って、前記排出トレイへ排出するための第2搬送路と、
を更に備え、
前記コントローラは、
前記第1切断処理を実行する場合、前記第2搬送路にシートを搬送し、
前記第1切断処理を実行しない場合、前記第1搬送路にシートを搬送することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項12】
外部装置と通信する通信部を更に備え、
前記コントローラは、
前記通信部を介して、前記外部装置からの前記合紙判定処理を実行する設定がされた場合、前記合紙判定処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項13】
操作パネルを更に備え、
前記コントローラは、
前記操作パネルを介して、前記合紙形成処理を実行する設定がされた場合、前記合紙形成処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項14】
画像形成部により、シートに画像を形成する第1画像形成ステップと、
前記第1画像形成ステップの後、切断部により、画像が形成されたシートを、第1シートと、前記第1シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第2シートとに切断する第1切断ステップと、
前記第1画像形成ステップの後に実行され、前記画像形成部によりシートに画像を形成する第2画像形成ステップと、
前記第2画像形成ステップの後、前記切断部により、画像が形成されたシートを、第3シートと、前記第3シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第4シートとに切断する第2切断ステップと、
合紙を挿入するか否かを判定する合紙判定ステップと、
を含み、
前記第1画像形成ステップ、前記第1切断ステップ、前記第2画像形成ステップ、前記第2切断ステップ、及び、前記合紙判定ステップを行い、且つ、前記合紙判定ステップにて、合紙を挿入すると判定した場合、前記第1画像形成ステップにて、前記第2シートに対応する部分に画像が形成されるか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップにて前記第2シートに対応する部分に画像が形成されないと判定した場合、前記第2画像形成ステップにて、前記第3シートに対応する部分を合紙とする合紙形成ステップと、
を更に含むことを特徴とする画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、合紙を挿入可能な画像形成装置に関する。また、本開示は、画像形成装置により合紙を挿入する画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像が形成されたシートを切断した後、合紙を挿入可能な画像形成装置がある。例えば、特許文献1の画像形成システムでは、画像形成装置により第1用紙にジョブ画像を形成した後、断裁処理機によって第1用紙を断裁して、出力物の枚数が規定枚数に到達したときに合紙を挿入する。これにより、ユーザは、複数の出力物の仕分けを、合紙を用いて容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の画像形成システムでは、合紙を挿入するための専用の処理を行う必要があり、合紙の挿入に手間が掛かるという課題があった。
【0005】
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、合紙を容易に挿入可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の第1態様の画像形成装置は、画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部よりもシート搬送方向の下流に配置され、シートを切断する切断部と、コントローラと、を備えている。前記コントローラは、前記画像形成部により、シートに画像を形成する第1画像形成処理と、前記第1画像形成処理の後、前記切断部により、画像が形成されたシートを、第1シートと、前記第1シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第2シートとに切断する第1切断処理と、前記第1画像形成処理の後に実行され、前記画像形成部によりシートに画像を形成する第2画像形成処理と、前記第2画像形成処理の後、画像が形成されたシートを、前記切断部により、第3シートと、前記第3シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第4シートとに切断する第2切断処理と、合紙を挿入するか否かを判定する合紙判定処理と、を実行可能である。
【0007】
前記コントローラは、前記第1画像形成処理、前記第1切断処理、前記第2画像形成処理、前記第2切断処理、及び、前記合紙判定処理を実行し、且つ、前記合紙判定処理にて、合紙を挿入すると判定した場合、前記第1画像形成処理にて、前記第2シートに対応する部分に画像が形成されるか否かを判定する第1判定処理と、前記第1判定処理により前記第2シートに対応する部分に画像が形成されると判定した場合、前記第2画像形成処理にて、前記第3シートに対応する部分を合紙とする合紙形成処理と、を実行可能である。
【0008】
本開示の第2態様の画像形成装置では、前記コントローラは、前記合紙形成処理にて、前記第3シートに対応する部分を白紙としてもよい。
【0009】
本開示の第3態様の画像形成装置では、前記画像形成部は、感光ドラムと、前記感光ドラム上にトナーを供給する現像ローラと、前記感光ドラム上に形成されたトナー像をシートに転写する転写部と、シートに転写されたトナー像をシート上に定着させる定着部と、を有してもよい。
【0010】
本開示の第4態様の画像形成装置は、前記切断部により切断されたシートが排出される排出トレイを更に備えている。前記コントローラは、前記合紙判定処理にて、合紙を挿入すると判定された場合、前記排出トレイに排出されたシートの間に合紙を挿入してもよい。
【0011】
本開示の第5態様の画像形成装置では、前記コントローラは、前記第1判定処理により前記第2シートに対応する部分に画像が形成されないと判定した場合、前記第2画像形成処理にて、前記合紙形成処理を実行しなくてもよい。
【0012】
本開示の第6態様の画像形成装置では、シートは、第1サイズである。前記第1シート、前記第2シート、前記第3シート、及び、前記第4シートは、前記第1サイズよりも小さい第2サイズである。前記コントローラは、前記第1画像形成処理、及び、前記第1切断処理を実行し、前記第2画像形成処理、及び、前記第2切断処理を実行しない場合、前記合紙判定処理にて、合紙を挿入すると判定された場合、合紙のサイズを、前記第1サイズにするか、前記第2サイズにするか、を決定する合紙サイズ決定処理を実行可能であってもよい。
【0013】
本開示の第7態様の画像形成装置は、前記画像形成部に向けてシートを給送する給送トレイを備えている。前記コントローラは、前記合紙サイズ決定処理にて、前記第2サイズのシートを合紙にすると決定した場合、前記給送トレイからシートを給送し、前記切断部により、第5シートと、前記第5シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第6シートとに切断する第3切断処理を実行してもよい。
【0014】
本開示の第8態様の画像形成装置では、前記コントローラは、前記合紙サイズ決定処理にて、前記第1サイズのシートを合紙にすると決定した場合、前記第3切断処理を実行しなくてもよい。
【0015】
本開示の第9態様の画像形成装置では、前記給送トレイは、前記第1サイズのシートを収容する第1給送トレイと、前記第2サイズのシートを収容する第2給送トレイと、を更に備えている。前記コントローラは、前記合紙サイズ決定処理にて、前記第1サイズのシートを合紙にすると決定した場合、前記第1給送トレイから前記第1サイズのシートを給送し、前記合紙サイズ決定処理にて、前記第2サイズのシートを合紙にすると決定した場合、前記第2給送トレイから前記第2サイズのシートを給送してもよい。
【0016】
本開示の第10態様の画像形成装置では、前記第1サイズは、A4サイズである。前記第2サイズは、A5サイズであってもよい。
【0017】
本開示の第11態様の画像形成装置では、前記画像形成部により画像が形成されたシートを、前記切断部を通らずに、前記排出トレイへ排出するための第1搬送路と、前記画像形成部により画像が形成されたシートを、前記切断部を通って、前記排出トレイへ排出するための第2搬送路と、を更に備えている。前記コントローラは、前記第1切断処理を実行する場合、前記第2搬送路にシートを搬送し、前記第1切断処理を実行しない場合、前記第1搬送路にシートを搬送してもよい。
【0018】
本開示の第12態様の画像形成装置では、外部装置と通信する通信部を更に備えている。前記コントローラは、前記通信部を介して、前記外部装置からの前記合紙判定処理を実行する設定がされた場合、前記合紙判定処理を実行してもよい。
【0019】
本開示の第13態様の画像形成装置は、操作パネルを更に備えている。前記コントローラは、前記操作パネルを介して、前記合紙形成処理を実行する設定がされた場合、前記合紙形成処理を実行してもよい。
【0020】
本開示の第14態様の画像形成方法では、画像形成部により、シートに画像を形成する第1画像形成ステップと、前記第1画像形成ステップの後、切断部により、画像が形成されたシートを、第1シートと、前記第1シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第2シートとに切断する第1切断ステップと、前記第1画像形成ステップの後に実行され、前記画像形成部によりシートに画像を形成する第2画像形成ステップと、前記第2画像形成ステップの後、前記切断部により、画像が形成されたシートを、第3シートと、前記第3シートよりもシート搬送方向の上流側に位置する第4シートとに切断する第2切断ステップと、合紙を挿入するか否かを判定する合紙判定ステップと、を含む。
【0021】
前記画像形成方法は、前記第1画像形成ステップ、前記第1切断ステップ、前記第2画像形成ステップ、前記第2切断ステップ、及び、前記合紙判定ステップを行い、且つ、前記合紙判定ステップにて、合紙を挿入すると判定した場合、前記第1画像形成ステップにて、前記第2シートに対応する部分に画像が形成されるか否かを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップにて前記第2シートに対応する部分に画像が形成されないと判定した場合、前記第2画像形成ステップにて、前記第3シートに対応する部分を合紙とする合紙形成ステップと、を更に含む。
【発明の効果】
【0022】
第1態様の画像形成装置によれば、コントローラは、第2シートに対応する部分に画像が形成されると判定した場合、前記第2画像形成処理にて第3シートに対応する部分を合紙とすることで、合紙専用の処理を行うことなく、容易に合紙を挿入することができる。
【0023】
第2態様の画像形成装置によれば、第3シートに対応する部分を白紙にするだけで、合紙専用の処理を行うことなく、容易に合紙を挿入することができる。
【0024】
第3態様の画像形成装置によれば、感光ドラム上に形成されたトナー像を転写部によりシートに転写し、シートに転写されたトナー像を定着部によりシート上に定着させることで、シートに良好に画像を形成することができる。
【0025】
第4態様の画像形成装置によれば、排出トレイに排出されたシートの間に合紙を挿入することにより、切断されたシートを所定枚数毎に容易に仕分けることができる。
【0026】
第5態様の画像形成装置によれば、第2シートに対応する部分に画像が形成されない場合には、切断後の白紙の第2シートを合紙とすることができ、専用の合紙処理を行うことなく、合紙を容易に挿入でき、コントローラによる処理を削減できる。
【0027】
第6態様の画像形成装置によれば、ユーザは、合紙のサイズを、第1サイズにするか第2サイズにするかを選択することができる。
【0028】
第7態様の画像形成装置によれば、コントローラは、第3切断処理にて、給送トレイから給送したシートを、第5シートと第6シートとに切断することで、第2サイズの第5シート及び第6シートを合紙として用いることができる。
【0029】
第8態様の画像形成装置によれば、コントローラは、合紙サイズ決定処理にて、第1サイズのシートを合紙にすると決定した場合、第3切断処理を実行しなくてもよいので、画像形成装置による処理時間を削減できる。
【0030】
第9態様の画像形成装置によれば、コントローラは、合紙サイズ決定処理にて決定された合紙のサイズに応じて、第1給送トレイ又は第2給送トレイのいずれかのトレイからシートを給送する。これにより、切断処理を行うことなく、所望のサイズの合紙を挿入することができ、画像形成装置による処理時間を削減できる。
【0031】
第10態様の画像形成装置によれば、第1給送トレイからA4サイズのシートを給送することにより、A4サイズのシートを合紙にすることができる。また、第2給送トレイからA5サイズのシートを給送することにより、A5サイズのシートを合紙にすることができる。
【0032】
第11態様の画像形成装置によれば、コントローラは、第1切断処理を実行しない場合には、シートを第2搬送路に搬送しないことで、シートが誤って切断されることを確実に防止できる。
【0033】
第12態様の画像形成装置によれば、ユーザは、外部装置を操作することにより、通信部を介して合紙処理を実行する設定を行うことができる。
【0034】
第13態様の画像形成装置によれば、ユーザは、操作パネルを操作することにより、合紙形成処理を実行する設定を行うことができる。
【0035】
第14態様の画像形成方法によれば、第1判定ステップにて、第2シートに対応する部分に画像が形成されると判定した場合、第2画像形成ステップにて第3シートに対応する部分を合紙とすることで、合紙専用の処理を行うことなく、容易に合紙を挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本開示の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【
図2】切断部による切断前のシートと、切断後に生じる第1シート及び第2シートを示す図である。
【
図3】実施形態に係る画像形成装置のコントローラによる制御の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図3のカット無し印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図5】カット無し印刷処理時における合紙の挿入を説明するための図である。
【
図6】
図3のカット有り印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】N枚目のシートが奇数頁目まで画像形成されている場合の合紙の挿入を説明するための図である。
【
図8】N枚目のシートが偶数頁目まで画像形成されている場合の合紙の挿入を説明するための図である。
【
図9】
図6の合紙サイズ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図9の第3切断処理を説明するための図である。
【
図11】合紙サイズ決定処理にてA4サイズのシートを合紙とした場合を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本開示の実施形態の画像形成装置1について、
図1~
図11を参照して説明する。
【0038】
[画像形成装置の構成]
図1は、画像形成装置1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、画像形成装置1は、モノクロレーザプリンタであり、筐体10と、搬送部3と、画像形成部4と、切断部100と、排出トレイTRと、モータM1と、モータM2と、コントローラCと、操作パネル120と、通信インターフェース(I/F)130とを備えている。以下、説明の便宜上、
図1の矢印で示されるように、画像形成装置1の上下方向、及び前後方向を定義する。
【0039】
筐体10は、搬送部3及び画像形成部4等を収容している。筐体10には、収容カバー10Aが開閉可能に取り付けられている。収容カバー10Aは、切断部100を収容している。収容カバー10Aには、収容カバー10Aの開閉状態を検知するカバーセンサ115が設けられている。カバーセンサ115は、収容カバー10Aの開閉状態の検知結果を、コントローラCへ出力する。
【0040】
筐体10の前面には、開口10Bを開閉可能なフロントカバー11が設けられている。フロントカバー11には、フロントカバー11の開閉状態を検知するカバーセンサ113が設けられている。カバーセンサ113は、フロントカバー11の開閉状態の検知結果を、コントローラCへ出力する。
【0041】
筐体10の上面には、操作パネル120が設けられている。操作パネル120は、各種設定を行うための操作部と、表示部とを有している。
【0042】
筐体10の後面には、開口10Cを開閉可能なリアカバー12が設けられている。リアカバー12は、開口10Cを閉塞する閉塞部材として機能する。リアカバー12には、リアカバー12の開閉状態を検知するカバーセンサ114が設けられている。カバーセンサ114は、リアカバー12の開閉状態の検知結果を、コントローラCへ出力する。
【0043】
排出トレイTRは、筐体10の上面に設けられ、画像形成部4により画像が形成されたシートP、又は白紙のシートPを載置する。シートPは、例えばA4サイズの普通紙である。
【0044】
画像形成装置1には、第1搬送路R1と、第2搬送路R2と、第3搬送路R3とが設けられている。第1搬送路R1は、第1給送トレイ31又は第2給送トレイ32から、画像形成部4を通って、排出トレイTRに向けてシートPを搬送するための経路である。
【0045】
第2搬送路R2は、第1搬送路R1の上方に配置されている。第2搬送路R2は、画像形成部4を通った後のシートPを、切断部100に向けて搬送するための経路である。第2搬送路R2は、第1搬送路R1との合流箇所G2から、排出トレイTRに接続された接続箇所G4へ至る経路である。
【0046】
第3搬送路R3は、第1搬送路R1の下方に配置されている。第3搬送路R3は、第1搬送路R1との合流箇所G1から、第1搬送路R1との合流箇所G3へ至る経路である。第3搬送路R3は、画像形成部4により一方の面に画像が形成されたシートPを、感光ドラム46に向けて再搬送するための経路である。
【0047】
第3搬送路R3では、排出ローラ39により合流箇所G1からスイッチバックされてきたシートPを、反転搬送ローラ39A及び反転搬送ローラ39Bにより、合流箇所G3に向けて搬送する。これにより、画像形成部4により、シートPに両面印刷を行うことが可能となっている。
【0048】
搬送部3は、シートPを排出トレイTRへ向けて搬送する。搬送部3は、第1給送トレイ31と、第2給送トレイ32と、給送ローラ33と、給送ローラ34と、分離ローラ35A,35Bと、搬送ローラ36と、レジストローラ37と、中間排出ローラ38と、排出ローラ39と、上流搬送ローラ40Aと、下流搬送ローラ40Bとを有している。
【0049】
第1給送トレイ31は、上面が開放した箱状の部材であり、A4サイズのシートPを所定量収容する。第2給送トレイ32は、上面が開放した箱状の部材であり、第1給送トレイ31の下側に配置される。第2給送トレイ32は、A5サイズのシートPを所定量収容する。なお、A4サイズは、第1サイズの一例である。また、A5サイズは、第2サイズの一例である。
【0050】
給送ローラ33は、第1給送トレイ31に収容されたシートPを、分離ローラ35A側へ給送する。給送ローラ34は、第2給送トレイ32に収容されたシートPを、分離ローラ35B側へ給送する。
【0051】
分離ローラ35Aは、給送ローラ33が給送したシートPを1枚ずつ分離して、搬送ローラ36側へ搬送する。分離ローラ35Bは、給送ローラ34が給送したシートPを1枚ずつ分離して、搬送ローラ36側へ搬送する。
【0052】
搬送ローラ36は、シートPをレジストローラ37に向けて搬送する。レジストローラ37は、シートPの先端の位置を揃えた後、画像形成部4に向けてシートPを搬送する。
【0053】
第1搬送路R1における定着部45よりも下流には、中間排出ローラ38が配置されている。第1搬送路R1における中間排出ローラ38よりも下流には、排出ローラ39が設置されている。第3搬送路R3には、反転搬送ローラ39A及び反転搬送ローラ39Bが配置されている。
【0054】
第2搬送路R2には、切断部100を挟むように、上流搬送ローラ40A及び下流搬送ローラ40Bが配置されている。上流搬送ローラ40A及び下流搬送ローラ40Bは、切断部100によりシートPを切断することで生成される第1シートP1及び第2シートP2を、排出トレイTRへ搬送する。
【0055】
上述した給送ローラ33,34、分離ローラ35A,35B、搬送ローラ36、レジストローラ37、中間排出ローラ38、排出ローラ39、反転搬送ローラ39A、及び反転搬送ローラ39Bは、モータM1からの駆動力により回転する。また、上流搬送ローラ40A及び下流搬送ローラ40Bは、モータM2の駆動力により回転する。
【0056】
画像形成部4は、搬送部3により搬送されたシートPに画像を形成する。画像形成部4は、露光部41と、転写ローラ42と、帯電器43と、定着部45と、感光ドラム46と、現像ローラ47とを有している。
【0057】
帯電器43は、例えば、図示しない帯電ワイヤ及びグリッド部を有するスコロトロン型の帯電器である。帯電器43では、感光ドラム46の表面を一様に帯電させる。
【0058】
露光部41は、レーザ光源(図示省略)と、ポリゴンミラー41Aと、走査レンズ41Bと、反射鏡41Cと、ポリゴンモータ41Mとを有している。露光部41は、レーザ光源が出射したレーザ光Lを、ポリゴンミラー41Aにより偏向して、走査レンズ41B及び反射鏡41Cを介して、感光ドラム46の表面にレーザ光Lを出射する。
【0059】
ポリゴンモータ41Mは、コントローラCからの指示に基づいて、ポリゴンミラー41Aを回転駆動させる。ポリゴンモータ41Mは、例えば、ブラシレスDCモータである。露光部41は、感光ドラム46の表面をレーザ光Lにより走査することで、感光ドラム46を露光する。これにより、感光ドラム46の表面に印刷データに基づいた静電潜像が形成される。
【0060】
現像ローラ47は、感光ドラム46上にトナーを供給する。これにより、感光ドラム46の表面にトナー像が形成される。トナーは、トナー収容部44Aに収容されている。現像ローラ47とトナー収容部44Aは、トナーカートリッジ44を構成する。トナーカートリッジ44は、筐体10に対して、筐体10の前面側に設けられた開口10Bから着脱可能になっている。
【0061】
転写ローラ42は、転写部の一例である。転写ローラ42は、感光ドラム46との間でシートPを挟むことで、感光ドラム46上に形成されたトナー像をシートPに転写する。定着部45は、シートPに転写されたトナー像をシートP上に定着する。
【0062】
定着部45は、加熱ローラ45HRと、加圧ローラ45PRと、ヒータ45Hとを有している。加熱ローラ45HRは、トナー像が形成されたシートPを加熱する。加圧ローラ45PRは、加熱ローラ45HRとの間でニップを形成して、シートPを加圧する。ヒータ45Hは、例えばハロゲンヒータであり、加熱ローラ45HRを加熱する。
【0063】
コントローラCは、ヒータ45Hへの供給電流を制御することにより、ヒータ45Hによる加熱ローラ45HRの加熱を制御する。また、コントローラCは、モータM1を制御することにより、加圧ローラ45PRの回転駆動を制御する。定着部45は、トナー像が転写されたシートPを、加熱ローラ45HRと加圧ローラ45PRとの間で挟持しながら搬送することで、シートP上にトナー像を熱定着する。
【0064】
第1搬送路R1と第2搬送路R2との合流箇所G2の付近には、フラップFが配置されている。フラップFは、シートPを第1搬送路R1、又は第2搬送路R2に振り分けるための部材である。コントローラCは、モータM2の駆動を制御することにより、フラップFの動作を制御する。
【0065】
第2搬送路R2には、切断部100が設けられている。切断部100は、画像形成部4よりもシート搬送方向の下流に配置されている。切断部100は、ブレード100A及びブレード100Bを有している。切断部100は、ブレード100A及びブレード100Bにより、シートPを切断する。
【0066】
ここで、
図2は、切断部100による切断前のシートPと、切断後に生じる第1シートP1及び第2シートP2を示す図である。
図2に示すように、切断部100は、シートPの切断位置CLを切断することにより、シートPを2等分にして、第1シートP1及び第2シートP2に分割する。第2シートP2は、第1シートP1よりもシート搬送方向の上流側に位置する。
【0067】
第1搬送路R1におけるレジストローラ37の上流には、レジ前センサ110が配置されている。レジ前センサ110としては、シートPが当接することで揺動するアクチュエータを有するセンサや、光センサ等を用いることができる。レジ前センサ110は、シートPの前端がレジ前センサ110の位置に到達したタイミングから、シートPの後端がレジ前センサ110の位置を通過するまでの間、コントローラCへON信号を出力し、それ以外の間、コントローラCへOFF信号を出力する。
【0068】
第1搬送路R1におけるレジストローラ37の下流には、レジ後センサ111が配置されている。レジ後センサ111は、レジ前センサ110と同様の構成である。レジ後センサ111は、シートPの前端がレジ後センサ111の位置に到達したタイミングから、シートPの後端がレジ後センサ111の位置を通過するまでの間、コントローラCへON信号を出力し、それ以外の間、コントローラCへOFF信号を出力する。
【0069】
第2搬送路R2における定着部45と中間排出ローラ38との間には、排出センサ112が配置されている。排出センサ112は、レジ前センサ110と同様の構成である。排出センサ112は、シートPが定着部45を通過したことを検知し、その検知結果をコントローラCへ出力する。
【0070】
コントローラCは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を有している。コントローラCは、ROMから読み出した制御プログラムや、各種センサから出力される信号に従って、画像形成装置1の各部を制御する。
【0071】
具体的には、コントローラCは、モータM1を制御することにより、感光ドラム46、現像ローラ47、転写ローラ42、及び加圧ローラ45PR等の駆動を制御する。また、コントローラCは、レジ前センサ110、レジ後センサ111、レジ前センサ110、レジ後センサ111、排出センサ112、カバーセンサ113,114,115等から取得した情報に基づいて、画像形成処理等を実行する。
【0072】
通信I/F130は、通信部の一例であり、PC等の外部装置と通信する。通信I/F130は、LAN等のネットワークに接続されている。画像形成装置1は、通信I/F130を介して、印刷ジョブを受信可能である。また、ユーザは、PC等の外部装置を操作することにより、通信I/F130を介して、合紙処理を実行する設定を行うことができる。
【0073】
[コントローラによる制御の流れ]
次に、画像形成装置1のコントローラCによる制御の流れの一例について、
図3~
図11を参照して説明する。
図3は、画像形成装置1のコントローラCによる制御の流れの一例を示すフローチャートである。本実施形態の画像形成装置1では、合紙を挿入する設定がされている場合に、規定枚数N毎に合紙を挿入する。
【0074】
図3に示すフローチャートにおいて、まず、コントローラCは、カット有り印刷か否かを判定する(S1)。ここで、ユーザは、PC等の外部装置、又は操作パネル120を操作することにより、シートPを切断するか否かを予め設定しておくものとする。
【0075】
コントローラCは、シートPを切断しない設定がされている場合(S1:NO)、
図4に示すカット無し印刷処理を実行する(S2)。一方、コントローラCは、シートPを切断する設定がされている場合(S1:YES)、
図6に示すカット有り印刷処理を実行する(S3)。
【0076】
<カット無し印刷処理>
次に、
図3のカット無し印刷処理S2について、
図4を参照して説明する。
図4は、
図3のカット無し印刷処理S2の流れの一例を示すフローチャートである。
図4に示すフローチャートにおいて、コントローラCは、通信I/F130を介して印刷ジョブを受信すると、規定枚数Nの値を設定する(S21)。
図4に示す例では、規定枚数Nは、10に設定されている。ユーザは、PC等の外部装置、又は操作パネル120を操作することにより、規定枚数Nを予め設定しておくものとする。
【0077】
S21の後、コントローラCは、第1画像形成処理を実行する(S22:第1画像形成ステップ)。S22において、コントローラCは、搬送部3により、第1給送トレイ31からAサイズのシートPを画像形成部4に搬送し、画像形成部4により、シートPに画像を形成する。画像が形成されたシートPは、中間排出ローラ38及び排出ローラ39により、第1搬送路R1を通って排出トレイTR上に排出される。
【0078】
S22の後、コントローラCは、画像形成部4によりN枚目、即ち10枚目のシートPへの画像形成が完了したか否かを判定する(S23)。コントローラCは、10枚目のシートPへの画像形成が完了していない場合(S23:NO)、S22へ戻り、10枚目のシートPへの画像形成が完了するまで、画像形成部4によりシートPへの画像形成を継続する。
【0079】
コントローラCは、画像形成部4により、10枚目のシートPへの画像形成が完了した場合(S23:YES)、合紙を挿入するか否かを判定する(S24:合紙判定ステップ)。なお、このとき排出トレイTRには、画像が形成された10枚のシートPが載置されている。
【0080】
S24において、コントローラCは、合紙機能がオンに設定されているか否かを判断することにより、合紙を挿入するか否かを判定する。なお、ユーザは、PC等の外部装置、又は操作パネル120を操作することにより、合紙機能をオンに設定することが可能である。
【0081】
コントローラCは、合紙を挿入すると判定した場合(S24:YES)、合紙となるシートPを第1給送トレイ31から給送し、搬送部3により第1搬送路R1に沿って搬送する(S25)。
【0082】
そして、コントローラCは、排出ローラ39により、合紙となるシートPを、第1搬送路R1を通って排出トレイTRに排出し(S26)、S27へ進む。このとき、
図5に示すように、N+1枚目、即ち11枚目に白紙のシートPが合紙として挿入される。
【0083】
一方、合紙を挿入しないと判定した場合(S24:NO)、コントローラCは、S27へ進む。S27において、コントローラCは、印刷枚数が印刷設定枚数以上か否かを判定する。「印刷設定枚数」とは、ユーザがPC等の外部装置、又は操作パネル120を操作することにより設定した印刷枚数の合計値である。
図4に示す例では、印刷設定枚数は、50枚に設定されているものとする。
【0084】
コントローラCは、印刷枚数が印刷設定枚数である50枚未満である場合(S27:NO)、S22へ戻り、画像形成部4により、新たに10枚のシートPへの画像形成が完了するまで、S22を繰り返す。
【0085】
そして、コントローラCは、印刷枚数が印刷設定枚数以上である場合(S27:YES)、即ち、印刷枚数が50枚以上である場合、
図4に示すフローを終了する。以上により、合紙を挿入する場合には、
図5に示すように、N枚(10枚)のシートPに画像が形成される毎に、N+1枚目(11枚目)に白紙のシートPが合紙として挿入される。これにより、ユーザは、シートPを10枚ずつ容易に仕分けすることができる。
【0086】
<カット有り印刷処理>
次に、
図3のカット有り印刷処理S3について、
図6を参照して説明する。
図6は、
図3のカット有り印刷処理S3の流れの一例を示すフローチャートである。
図6に示すフローチャートにおいて、コントローラCは、通信I/F130を介して印刷ジョブを受信すると、規定枚数Nの値を設定する(S31)。
図6に示す例では、規定枚数Nは、10に設定されている。ユーザは、PC等の外部装置、又は操作パネル120を操作することにより、規定枚数Nを予め設定しておくものとする。
【0087】
S31の後、コントローラCは、第1画像形成処理を実行する(S32:第1画像形成ステップ)。S32において、コントローラCは、S22と同様に、搬送部3により第1給送トレイ31からA4サイズのシートPを画像形成部4に搬送し、画像形成部4によりシートPに画像を形成する。
【0088】
S32の後、コントローラCは、画像が形成されたシートPを、
図2に示すように、切断部100により第1シートP1と、第2シートP2とに切断する第1切断処理を実行する(S33:第1切断ステップ)。
【0089】
S33の後、コントローラCは、画像形成部4により、N枚目、即ち10枚目のシートPへの画像形成が完了したか否かを判定する(S34)。コントローラCは、10枚目のシートPへの画像形成が完了していない場合(S34:NO)、S32へ戻り、10枚目のシートPへの画像形成が完了するまで、画像形成部4によるシートPへの画像形成を継続する。
【0090】
コントローラCは、画像形成部4により10枚目のシートPへの画像形成が完了した場合(S34:YES)、合紙機能がオンに設定されているか否かを判断することにより、合紙を挿入するか否かを判定する合紙判定処理を実行する(S35:合紙判定ステップ)。
【0091】
ここで、
図7は、N枚目のシートPが奇数頁目まで画像形成されている場合の合紙の挿入を説明するための図である。
図7には、1枚目のシートPに奇数頁である1頁目と、偶数頁である2頁目とが示され、2枚目のシートPに奇数頁である3頁目と、偶数頁である4頁目とが示されている。また、N枚目のシートPに奇数頁である2N-1頁目が示されている。画像が形成された奇数頁P1は、第1シートの一例である。画像が形成された偶数頁P2は、第2シートの一例である。なお、
図7において、点線は切断線を意味している。ここでは、N枚目のシートPは10枚目であり、10枚目のシートPの奇数頁は19頁目となる。以下の説明では、
図7に示すN枚目を10枚目として説明する。
【0092】
コントローラCは、合紙を挿入すると判定した場合(S35:YES)、
図7に示すように、10枚目のシートPへの画像形成が奇数頁目までか否かを判定する(S36:第1判定ステップ)。コントローラCは、S36において、第1画像形成処理にて、第2シートP2に対応する部分に画像が形成されるか否かを判定する第1判定処理を実行する。
【0093】
コントローラCは、合紙を挿入しないと判定した場合(S35:NO)、又は、10枚目のシートPへの画像形成が奇数頁目までである場合(S36:YES)、S37へ進む。
【0094】
S37において、コントローラCは、印刷枚数が印刷設定枚数以上であるか否かを判定する。
図6に示す例では、印刷設定枚数は、50枚に設定されているものとする。コントローラCは、印刷枚数が印刷設定枚数である50枚を未満である場合(S37:NO)、S32へ戻り、印刷枚数が50枚を越えるまで、画像形成部4によりシートPへの画像形成を継続する。
【0095】
一方、コントローラCは、印刷枚数が50枚以上である場合(S37:YES)、
図6に示すフローを終了する。すなわち、10枚のシートPが切断され、
図7に示すように、合計で19枚の画像が形成された第1シートP1又は第2シートP2が生成される。そして、20枚目に白紙の第2シートP2が合紙として挿入される。これにより、10枚目のシートPの第2シートP2に対応する部分を白紙にするだけで、専用の合紙処理を行うことなく、合紙を容易に挿入でき、コントローラCによる処理を削減できる。
【0096】
一方、10枚目のシートPへの画像形成が奇数頁目まででない場合(S36:NO)、S38へ進む。ここで、10枚目のシートPへの画像形成が奇数頁目までではない場合に実行される処理について、
図8を参照して説明する。
図8は、10枚目のシートPが偶数頁目まで画像形成されている場合の合紙の挿入を説明するための図である。
【0097】
より詳細には、
図8には、1枚目のシートPに、奇数頁である1頁目と、偶数頁である2頁目とが示されている。また、2枚目のシートPに、奇数頁である3頁目と、偶数頁である4頁目とが示されている。また、N枚目のシートPに、奇数頁である2N-1頁目と、偶数頁である2N頁目とが示されている。画像が形成された奇数頁P1は、第1シートの一例である。画像が形成された偶数頁P2は、第2シートの一例である。
【0098】
更に、N+1枚目のシートPに、合紙である白紙の頁P3と、画像が形成された頁のうち奇数頁である2N+1頁目のP4が示されている。白紙の頁P3は、第3シートの一例である。画像が形成された2N+1頁目であるP4は、第4シートの一例である。
【0099】
なお、
図8において、点線は切断線を意味している。ここでは、N枚目のシートPは10枚目であり、10枚目のシートPの奇数頁は19頁目となる。また、10枚目のシートPの偶数頁は20頁目となる。また、N+1枚目のシートPの偶数頁は22頁目となる。以下の説明では
図8に示すN枚目を10枚目として説明する。
【0100】
図8に示すように、N枚目のシートPへの画像形成が奇数頁目まででない場合(S36:NO)、即ち、N枚目のシートPへの画像形成が偶数頁目までである場合、コントローラCは、印刷枚数が印刷設定枚数である50枚以上であるか否かを判定する(S38)。
【0101】
印刷枚数が50枚未満である場合(S40:NO)、コントローラCは、
図8の第3シートP3に対応する部分を合紙とする合紙形成処理を実行する(S39:合紙形成ステップ)。
【0102】
S39において、コントローラCは、第1判定処理S36にて、
図8の10枚目のシートPの第2シートP2に対応する部分に、20頁目の画像が形成されると判定した場合、21頁目のシートPの第3シートP3に対応する部分を合紙とする。これにより、排出トレイTRに排出された第1シートP1又は第2シートP2の間に、合紙を挿入することができる。
【0103】
S39の後、コントローラCは、S32へ戻り、画像形成部4によりシートPに画像を形成し、切断部100により第3シートP3と第4シートP4とに切断する第2切断処理を実行する。以降、新たに10枚のシートPへの画像形成が完了するまで、S32及びS33を繰り返す。なお、
図8において、2N+1頁目の画像形成は、第2画像形成処理(第2画像形成ステップ)に相当する。
【0104】
一方、S38において、コントローラCは、印刷枚数が50枚以上である場合(S38:YES)、
図9に示す合紙サイズ決定処理を実行する(S40)。
【0105】
<合紙サイズ決定処理>
図9は、
図6の合紙サイズ決定処理S43の流れの一例を示すフローチャートである。ここで、ユーザは、PC等の外部装置、又は操作パネル120を操作することにより、合紙のサイズをA4サイズ又はA5サイズのいずれにするかを予め設定しておくものとする。
【0106】
図9に示すフローチャートおいて、コントローラCは、合紙としてA5サイズのシートPが必須であるか否かを判定する(S51)。コントローラCは、合紙としてA5サイズのシートPが必須である場合(S51:YES)、給送ローラ33を回転させることにより、第1給送トレイ31からA4サイズのシートPを給送し(S52)、搬送部3により第1搬送路Rに沿ってシートPを搬送する。
【0107】
そして、コントローラCは、排出センサ112によりシートPが定着部45を通過したことを検知すると、フラップFを制御することにより、シートPを第2搬送路R2に搬送する(S53)。
【0108】
S54において、コントローラCは、第2搬送路R2に搬送されたシートPを切断する第3切断処理を実行する。ここで、第3切断処理について、
図10を参照して説明する。
図10は、
図9の第3切断処理S54を説明するための図である。
【0109】
より詳細には、
図10には、1枚目のシートPに、奇数頁である1頁目と、偶数頁である2頁目とが示されている。また、2枚目のシートPに、奇数頁である3頁目と、偶数頁である4頁目とが示されている。また、N枚目のシートPに、奇数頁である2N-1頁目と、偶数頁である2N頁目とが示されている。画像が形成された奇数頁P1は、第1シートの一例である。画像が形成された偶数頁P2は、第2シートの一例である。
【0110】
更に、N+1枚目のシートPに、奇数頁である白紙の頁P5と、偶数頁である白紙の頁P6とが示されている。白紙の頁P5は、第5シートの一例である。白紙の頁P6は、第6シートの一例である。
【0111】
なお、
図10において、点線は切断線を意味している。ここでは、N枚目のシートPは10枚目であり、10枚目のシートPの奇数頁は19頁目となる。また、10枚目のシートPの偶数頁は20頁目となる。以下の説明では、
図10に示すN枚目を10枚目として説明する。
【0112】
S53の後、コントローラCは、第2搬送路R2に搬送されたシートPを、
図10に示すように、切断部100により第5シートP5と第6シートP6とに切断する第3切断処理を実行する(S54)。第6シートP6は、第5シートP5よりもシート搬送方向の上流側に位置する。
【0113】
一方、コントローラCは、合紙としてA5サイズのシートPが必須でない場合(S51:NO)、搬送部3により、第1給送トレイ31から合紙となるA4サイズのシートPを給送し(S55)、第3切断処理(S54)を実行せずに、第1搬送路R1に沿ってシートPを排出トレイTRに排出する(S56)。
【0114】
ここで、
図11は、合紙サイズ決定処理S43にてA4サイズのシートPを合紙とする場合を説明するための図である。より詳細には、
図11には、1枚目のシートPに、奇数頁である1頁目と、偶数頁である2頁目とが示されている。また、2枚目のシートPに、奇数頁である3頁目と、偶数頁である4頁目とが示されている。また、N枚目のシートPに、奇数頁である2N-1頁目と、偶数頁である2N頁目とが示されている。更に、N+1枚目のシートPに、合紙である白紙のシートPが示されている。画像が形成された奇数頁P1は、第1シートの一例である。画像が形成された偶数頁P2は、第2シートの一例である。
【0115】
なお、
図11において、点線は切断線を意味している。ここでは、N枚目のシートPは10枚目であり、10枚目のシートPの奇数頁は19頁目となる。また、10枚目のシートPの偶数頁は20頁目となる。
【0116】
S56の後、
図11に示すように、画像が形成された合計で20枚のA5サイズの第1シートP1又は第2シートP2に、A4サイズの白紙のシートPを合紙として挿入することができる。
【0117】
S54の後、又はS56の後、コントローラCは、
図9に示す合紙サイズ決定処理S43を終了する。この合紙サイズ決定処理S43により、合紙のサイズをA4サイズ又はA5サイズのいずれかに決定することができる。
【0118】
以上説明した本実施形態の画像形成装置1によれば、コントローラCは、
図6のS36において、
図8に示すように、N枚目の偶数頁目(第2シートP2に対応する部分)に画像が形成されると判定した場合(S36:NO)、S41において、第3シートP3に対応する部分を合紙とする合紙形成処理を実行する(S41)。このように、N+1枚目のシートの第3シートP3に対応する部分を白紙にするだけで、専用の合紙処理を行うことなく、排出トレイTRに排出されたシートP1,P2の間に合紙を容易に挿入することができる。
【0119】
また、コントローラCは、
図6のS36において、
図7に示すように、N枚目の偶数頁目(第2シートP2に対応する部分)に画像が形成されないと判定した場合(S36:YES)合紙形成処理(S41)を実行しない。これにより、切断後の2N枚目の白紙の第2シートP2を合紙とすることができ、コントローラCによる処理を削減しながら、合紙を容易に挿入することができる。
【0120】
また、コントローラCは、
図9の第3切断処理(S54)にて、第1給送トレイ31から給送したA4サイズのシートPを、
図10に示すように、第5シートP5と第6シートP6とに切断することで、A5サイズの第5シートP5及び第6シートP6を合紙として用いることができる。
【0121】
また、コントローラCは、
図9の合紙サイズ決定処理(S43)にて、A4サイズのシートPを合紙にすると決定した場合(S51:NO)、第3切断処理(S54)を実行しなくてもよいので、コントローラCによる処理時間を削減しながら、
図11に示すように合紙を挿入することができる。
【0122】
また、コントローラCは、
図4のS26にて、第1切断処理(S33)を実行しない場合には、シートPを第2搬送路R2に搬送せずに、第1搬送路R1に搬送して排出トレイTRに排出する(S26)ので、シートPが誤って切断部100により切断されることを確実に防止できる。
【0123】
〔その他の実施形態〕
上記した実施形態の画像形成装置1は、モノクロレーザプリンタであるとしたが、これに限らず、カラーレーザプリンタであってもよい。また、画像形成装置1は、シートPにインクを吐出することにより画像を形成するインクジェットプリンタであってもよい。また、画像形成装置1は、例えば、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等のプリント機能以外の機能を併せて備えたMFP(Multi-Function Printer)であってもよい。
【0124】
また、上記した実施形態の画像形成装置1は、第1搬送路R1、第2搬送路R2、及び第3搬送路R3を有するものとしたが、これに限定されない。例えば、画像形成装置1は、第2搬送路R2を有していなくてもよく、この場合、第1搬送路R1における画像形成部4よりもシート搬送方向の下流に切断部100を配置すればよい。
【0125】
また、上記した実施形態では、
図9において、コントローラCは、合紙としてA5サイズのシートPが必須である場合(S51:YES)、搬送部3によりシートPを第2搬送路R2に搬送する(S53)ものとしたが、これに限定されない。
【0126】
例えば、コントローラCは、合紙サイズ決定処理(S43)にて、A5サイズのシートPを合紙にすると決定した場合(S51:YES)、第2給送トレイ32からA5サイズのシートPを給送してもよい。これにより、コントローラCは、第3切断処理(S54)を行うことなく、所望のサイズの合紙を挿入することができ、コントローラCによる処理時間を削減することができる。
【0127】
また、上記した実施形態の画像形成装置1では、コントローラCは、合紙を挿入する場合(S35:YES)、白紙のシートを合紙として挿入するものとしたが、これに限らず、所定の画像が形成されたシートを、合紙として挿入してもよい。
【0128】
また、上記した実施形態の画像形成装置1では、定着部45は、加熱ローラ45HRと、加圧ローラ45PRと、ヒータ45Hとを有する構成としたが、これに限定されない。例えば、定着部45は、ヒータと、ヒータからの輻射熱を受けるニップ板と、ニップ板の周りを回転する加熱ベルトと、加圧ローラとを有する構成であってもよい。
【0129】
また、定着部45は、発熱パターンが形成された基板と、基板の周りを回転するベルトと、加圧ローラとを有し、基板及びベルトが接触する構成であってもよい。また、定着部45は、加熱ローラと、ヒータと、加圧ベルトとを有する構成であってもよい。
【0130】
上記した実施形態では、通信I/F130により印刷ジョブを受信するものとしたが、これに限らず、例えば、USBインターフェースを介して印刷ジョブを受信してもよい。
【0131】
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0132】
1 画像形成装置
3 搬送部
4 画像形成部
31 第1給送トレイ
32 第2給送トレイ
42 転写ローラ
45 定着部
46 感光ドラム
47 現像ローラ
100 切断部
120 操作パネル
130 通信I/F
P1 第1シート
P2 第2シート
P3 第3シート
P4 第4シート
P5 第5シート
P6 第6シート
R1 第1搬送路
R2 第2搬送路