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特開2024-147384通信システム、サーバのためのコンピュータプログラム、及び、サーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147384
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】通信システム、サーバのためのコンピュータプログラム、及び、サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241008BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241008BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
G06F3/12 325
G06F3/12 303
G06F3/12 373
G06Q50/10
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060350
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】南山 幸紀
【テーマコード(参考)】
2C061
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061HJ08
2C061HN04
2C061HN15
2C061HP00
2C061HP06
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザにサービスを提供するための新規な技術を提供する。
【解決手段】サーバは、端末装置から第1のプリンタ識別情報を受信し、第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する。サーバは、端末装置からサービス加入要求を受信した後に、端末装置がプリンタと通信不可能である場合に、端末装置から仮登録要求を受信する。サーバは、端末装置から仮登録要求を受信する場合に、第1のプリンタ識別情報に関連付けて第1の登録情報をメモリに記憶する。サーバは、プリンタが、端末装置と通信不可能である状態から、端末装置と通信可能である状態に変化した後に、端末装置からサーバの位置情報が取得される場合に、プリンタから、第1のプリンタ識別情報に関係する第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を受信し、第1のプリンタ識別情報に関連付けて第2の登録情報をメモリに記憶する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタと、端末装置と、プリンタに関連するサービスを提供するサーバと、を備える通信システムであって、
前記端末装置は、
前記プリンタを識別する第1のプリンタ識別情報が取得される場合に、前記第1のプリンタ識別情報を前記サーバに送信する第1の端末側送信部と、
前記第1のプリンタ識別情報が前記サーバに送信された後に、前記サービスに加入するためのサービス加入要求を前記サーバに送信する第2の端末側送信部と、
前記サービス加入要求が前記サーバに送信された後に、前記端末装置が前記プリンタと通信不可能である場合に、前記第1のプリンタ識別情報を含む仮登録要求を前記サーバに送信する第3の端末側送信部と、を備え、
前記サーバは、
前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報を受信する第1のサーバ側受信部と、
前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記端末装置から前記サービス加入要求を受信する第2のサーバ側受信部と、
前記端末装置から前記仮登録要求を受信する第3のサーバ側受信部と、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信される場合に、前記仮登録要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第1の登録情報を前記メモリに記憶する第2の記憶制御部を備え、
前記プリンタは、
前記プリンタが、前記端末装置と通信不可能である状態から、前記端末装置と通信可能である状態に変化した後に、前記端末装置から前記サーバの位置情報が取得される場合に、前記位置情報を利用して、前記プリンタを識別する第2のプリンタ識別情報であって、前記第1のプリンタ識別情報に関係する前記第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を前記サーバに送信するプリンタ側送信部を備え、
前記サーバは、
前記プリンタから前記本登録要求を受信する第4のサーバ側受信部と、
前記プリンタから前記本登録要求が受信される場合に、前記本登録要求に含まれる前記第2のプリンタ識別情報に関係する前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第2の登録情報を前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、
を備える、通信システム。
【請求項2】
プリンタに関連するサービスを提供するサーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記サーバのコンピュータを、
端末装置から、前記プリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を受信する第1の受信部と、
前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記端末装置から、前記サービスに加入するためのサービス加入要求を受信する第2の受信部と、
前記端末装置から前記サービス加入要求が受信された後に、前記端末装置が前記プリンタと通信不可能である場合に、前記端末装置から、前記第1のプリンタ識別情報を含む仮登録要求を受信する第3の受信部と、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信される場合に、前記仮登録要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第1の登録情報を前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、
前記プリンタが、前記端末装置と通信不可能である状態から、前記端末装置と通信可能である状態に変化した後に、前記端末装置から前記サーバの位置情報が取得される場合に、前記プリンタから、前記プリンタを識別する第2のプリンタ識別情報であって、前記第1のプリンタ識別情報に関係する前記第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を受信する第4の受信部と、
前記プリンタから前記本登録要求が受信される場合に、前記本登録要求に含まれる前記第2のプリンタ識別情報に関係する前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第2の登録情報を前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信されてから第1の所定時間を経過しても前記プリンタから前記本登録要求が受信されない場合に、前記本登録要求が受信されていないことを示す通知情報を前記端末装置に送信する第1の送信部として機能させる、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信されてから第2の所定時間を経過しても前記プリンタから前記本登録要求が受信されない場合に、前記メモリから前記第1の登録情報を消去する消去部として機能させる、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記サーバは、仮想プリンタを備え、
前記第2の記憶制御部は、前記仮想プリンタと通信して、前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて前記第1の登録情報を前記メモリに記憶する、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置から前記サービス加入要求が受信され、かつ、前記端末装置から前記仮登録要求が受信されることなく、前記プリンタから所定信号が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第3の登録情報を前記メモリに記憶する第4の記憶制御部と、
として機能させる、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記サービスは、前記プリンタによって印刷される印刷用紙の枚数に応じて課金する課金サービスである、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
プリンタに関連するサービスを提供するサーバであって、
端末装置から、前記プリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を受信する第1の受信部と、
前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記端末装置から、前記サービスに加入するためのサービス加入要求を受信する第2の受信部と、
前記端末装置から前記サービス加入要求が受信された後に、前記端末装置が前記プリンタと通信不可能である場合に、前記端末装置から、前記第1のプリンタ識別情報を含む仮登録要求を受信する第3の受信部と、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信される場合に、前記仮登録要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第1の登録情報を前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、
前記プリンタが、前記端末装置と通信不可能である状態から、前記端末装置と通信可能である状態に変化した後に、前記端末装置から前記サーバの位置情報が取得される場合に、前記プリンタから、前記プリンタを識別する第2のプリンタ識別情報であって、前記第1のプリンタ識別情報に関係する前記第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を受信する第4の受信部と、
前記プリンタから前記本登録要求が受信される場合に、前記本登録要求に含まれる前記第2のプリンタ識別情報に関係する前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第2の登録情報を前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、
を備える、サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、サーバによって提供されるサービスの提供を受けるための登録情報をメモリに記憶する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プリンタとPCと情報管理サーバとを備える通信システムが開示されている。プリンタは、定額印刷処理が実行される毎に、印刷枚数に関する印刷情報を記憶し、印刷情報を情報管理サーバに送信する。情報管理サーバは、プリンタから印刷情報を受信する場合に、印刷情報を管理する。情報管理サーバは、プリンタから受信される印刷情報を利用して、定額印刷処理のサービスを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-49767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、ユーザにサービスを提供するための新規な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、プリンタと、端末装置と、プリンタに関連するサービスを提供するサーバと、を備える通信システムを開示する。前記端末装置は、前記プリンタを識別する第1のプリンタ識別情報が取得される場合に、前記第1のプリンタ識別情報を前記サーバに送信する第1の端末側送信部と、前記第1のプリンタ識別情報が前記サーバに送信された後に、前記サービスに加入するためのサービス加入要求を前記サーバに送信する第2の端末側送信部と、前記サービス加入要求が前記サーバに送信された後に、前記端末装置が前記プリンタと通信不可能である場合に、前記第1のプリンタ識別情報を含む仮登録要求を前記サーバに送信する第3の端末側送信部と、を備えてもよい。前記サーバは、前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報を受信する第1のサーバ側受信部と、前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する第1の記憶制御部と、前記端末装置から前記サービス加入要求を受信する第2のサーバ側受信部と、前記端末装置から前記仮登録要求を受信する第3のサーバ側受信部と、前記端末装置から前記仮登録要求が受信される場合に、前記仮登録要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第1の登録情報を前記メモリに記憶する第2の記憶制御部を備えてもよい。前記プリンタは、前記プリンタが、前記端末装置と通信不可能である状態から、前記端末装置と通信可能である状態に変化した後に、前記端末装置から前記サーバの位置情報が取得される場合に、前記位置情報を利用して、前記プリンタを識別する第2のプリンタ識別情報であって、前記第1のプリンタ識別情報に関係する前記第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を前記サーバに送信するプリンタ側送信部を備えてもよい。前記サーバは、前記プリンタから前記本登録要求を受信する第4のサーバ側受信部と、前記プリンタから前記本登録要求が受信される場合に、前記本登録要求に含まれる前記第2のプリンタ識別情報に関係する前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第2の登録情報を前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、を備えてもよい。
【0006】
また、本明細書は、プリンタに関連するサービスを提供するサーバのためのコンピュータプログラムを開示する。前記コンピュータプログラムは、前記サーバのコンピュータを、端末装置から、前記プリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を受信する第1の受信部と、前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する第1の記憶制御部と、前記端末装置から、前記サービスに加入するためのサービス加入要求を受信する第2の受信部と、前記端末装置から前記サービス加入要求が受信された後に、前記端末装置が前記プリンタと通信不可能である場合に、前記端末装置から、前記第1のプリンタ識別情報を含む仮登録要求を受信する第3の受信部と、前記端末装置から前記仮登録要求が受信される場合に、前記仮登録要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第1の登録情報を前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、前記プリンタが、前記端末装置と通信不可能である状態から、前記端末装置と通信可能である状態に変化した後に、前記端末装置から前記サーバの位置情報が取得される場合に、前記プリンタから、前記プリンタを識別する第2のプリンタ識別情報であって、前記第1のプリンタ識別情報に関係する前記第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を受信する第4の受信部と、前記プリンタから前記本登録要求が受信される場合に、前記本登録要求に含まれる前記第2のプリンタ識別情報に関係する前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第2の登録情報を前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、として機能させてもよい。
【0007】
上記の構成によると、サーバは、端末装置がプリンタと通信不可能である場合に、端末装置から仮登録要求を受信し、第1のプリンタ識別情報に関連付けて第1の登録情報をメモリに記憶する。また、サーバは、プリンタが、端末装置と通信不可能である状態から、端末装置と通信可能である状態に変化した後に、プリンタから本登録要求を受信する場合に、第1のプリンタ識別情報に関連付けて第2の登録情報をメモリに記憶する。このような構成によると、サーバは、プリンタが、端末装置と通信不可能である状態から、端末装置と通信可能である状態に変化した後に、サービスを提供できる。従って、ユーザの利便性が向上する。
【0008】
上記のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体、上記のコンピュータプログラムによって実現されるサーバ、及び、サーバによって実行される方法も、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】各テーブルの一例を示す。
図3】プリンタと端末装置とが通信不可能とならないケースAのシーケンス図を示す。
図4図3の続きのシーケンス図を示す。
図5】アップデート処理が実行されることによってプリンタと端末装置とが一時的に通信不可能となるケースBのシーケンス図を示す。
図6図5の続きのシーケンス図を示す。
図7】アップデート処理が実行されることによってプリンタと端末装置とが一時的に通信不可能となるケースCのシーケンス図を示す。
図8】プリンタの通信I/Fが故障することによってプリンタと端末装置とが通信不可能となるケースDのシーケンス図を示す。
図9】第2実施例において、プリンタの通信I/Fが故障することによってプリンタと端末装置とが通信不可能となるケースEのシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;図1
図1に示されるように、通信システム2は、プリンタ10と、端末装置100と、サーバ200と、を備える。プリンタ10、及び、端末装置100は、LAN(Local Area Networkの略)4に接続されている。プリンタ10、及び、端末装置100は、LAN4を介して、通信可能である。LAN4は、インターネット6に接続されている。プリンタ10、端末装置100、及び、サーバ200は、インターネット6に接続されている。プリンタ10、端末装置100、及び、サーバ200は、インターネット6を介して、通信可能である。
【0011】
(プリンタ10の構成)
プリンタ10は、印刷機能を実行可能な周辺装置(即ちPC等の周辺装置)である。プリンタ10は、印刷機能に加えて、スキャン機能、FAX機能等を実行可能な多機能機であってもよい。プリンタ10は、操作部12と、表示部14と、印刷実行部16と、通信インターフェース18と、制御部30と、を備える。プリンタ10は、プリンタ10を識別するシリアル番号「SN1」と、プリンタ10のモデル名「MN1」と、を有する。以下では、インターフェースを「I/F」と記載する。
【0012】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をプリンタ10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部16は、インクジェット方式の印刷機構を備える。なお、変形例では、印刷実行部16は、レーザ方式の印刷機構を備えてもよい。通信I/F18は、LAN4に接続されている。通信I/F18は、無線I/Fであってもよいし、有線I/Fであってもよい。
【0013】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ34は、サービスフラグ38と、枚数情報と、残量情報と、を記憶している。サービスフラグ38は、プリンタ10が、サーバ200によって提供されるサービスの提供を受けている状態(以下では、「サービス提供状態」と記載する)であることを示す「ON」と、プリンタ10が当該サービスの提供を受けていない状態(以下では、「サービス非提供状態」と記載する)であることを示す「OFF」と、のどちらかの値を示す。プリンタ10がサービス提供状態である状態において、プリンタ10は、サーバ200から発送される専用カートリッジを利用した印刷を実行することができる。一方、プリンタ10がサービス非提供状態である状態において、プリンタ10は、サーバ200から発送される専用カートリッジを利用した印刷を実行することができない。枚数情報は、プリンタ10によって印刷された印刷用紙の枚数を示す。残量情報は、プリンタ10の印刷実行部16に装着されているカートリッジのインクの残量を示す。
【0014】
(端末装置100の構成)
端末装置100は、スマートフォン、タブレットPC、ノートPC等の可搬型の端末装置である。変形例では、端末装置100は、デスクトップPC等の据置型の端末装置であってもよい。端末装置100は、操作部112と、表示部114と、通信I/F118と、制御部130と、を備える。
【0015】
操作部112は、様々な情報を端末装置100に入力するためのインターフェースであり、マウス、キーボード等を備える。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。通信I/F118は、LAN4に接続されている。
【0016】
制御部130は、CPU132とメモリ134とを備える。CPU132は、メモリ134に格納されているプログラム136、138に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。OSプログラム136は、端末装置100の基本的な動作を制御するためのプログラムである。アプリケーションプログラム138は、プリンタ10に印刷を実行させるためのプログラムであり、かつ、ユーザの定額制サービスに加入を補助するためのプログラムである。以下では、アプリケーションプログラム138を、単に「アプリ138」と記載する。
【0017】
(サーバ200の構成)
サーバ200は、プリンタ10のベンダによってインターネット6上に設置される。なお、変形例では、サーバ200は、当該ベンダとは異なる事業者によってインターネット6上に設置されてもよい。別の変形例では、プリンタ10のベンダは、サーバ200のハードウェアを自前で準備せず、外部のクラウドコンピューティングサービスが提供する環境を利用してもよい。この場合、プリンタ10のベンダは、サーバ200のプログラム(即ちソフトウェア)を準備し、それを上記の環境に導入することによって、サーバ200を実現してもよい。サーバ200は、プリンタ10に関係するサービスを提供する。当該サービスは、定額制の印刷サービス(以下では、「定額制サービス」と記載する)である。定額制サービスは、所定期間(例えば、1ヶ月)における印刷枚数が契約印刷枚数(例えば1000枚)以下の場合、予め決められた金額が請求されるサービスである。定額制サービスは、プリンタ10の印刷実行部16に装着されている専用カートリッジの残量が所定残量以下になる場合に、新たな専用カートリッジを自動的に発送するサービスを含む。また、サーバ200は、ユーザが定額制サービスに加入する場合に、専用カートリッジを当該ユーザ宛に発送する。なお、変形例では、サーバ200は、定額制サービスに代えて、所定期間(例えば、1ヶ月)における印刷枚数に応じた金額が請求されるサービスである従量制の印刷サービスを提供してもよい。
【0018】
サーバ200は、通信I/F218と、制御部230と、を備える。通信I/F218は、インターネット6に接続されている。制御部230は、CPU232と、メモリ234と、を備える。CPU232は、メモリ234に格納されているプログラム236に従って、様々な処理を実行する。メモリ234は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ234は、さらに、サービステーブル238と、仮サービステーブル240と、仮想プリンタ242と、を記憶している。仮想プリンタ242は、後述する仮登録処理において、プリンタをエミュレートするためのプログラムである。仮想プリンタ242は、モデル名「MN1」を有するプリンタをエミュレートするためのプログラムである。なお、メモリ234は、モデル名「MN1」とは異なるモデル名を有するプリンタをエミュレートするためのプログラムをさらに記憶していてもよい。
【0019】
(各テーブルの構成;図2
図2を参照して、サーバ200内のサービステーブル238、及び、仮サービステーブル240の内容を説明する。
【0020】
サービステーブル238では、管理IDと、ユーザIDと、パスワードと、シリアル番号と、モデル名と、トークンと、枚数情報と、残量情報と、サービスフラグ情報と、が関連付けて記憶されている。管理IDは、サーバ200によって生成される情報である。トークンは、プリンタ10とサーバ200との間にXMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocolの略)接続を確立するための認証情報(即ちアクセストークン)である。XMPP接続は、いわゆる常時接続と呼ばれる接続である。サーバ200は、XMPP接続を利用すれば、プリンタ10から要求を受信しなくても、プリンタ10が所属するLAN4のファイヤウォールを越えて、信号をプリンタ10に送信することができる。なお、サーバ200からプリンタ10に要求を送信する仕組みは、XMPP接続ではなく、他の手法であってもよい。例えば、プリンタ10とサーバ200の間にHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secureの略)接続が確立されてもよい。サービスフラグ情報は、当該情報に関連付けて記憶されているシリアル番号を有するプリンタのサービスフラグの状態を示す情報である。トークン、枚数情報、残量情報、及び、サービスフラグ情報のそれぞれが、定額制サービスの提供を受けるための情報(即ち、登録情報)である。サーバ200は、サービステーブル238内の情報を利用して、ユーザに定額制サービスを提供する。
【0021】
仮サービステーブル240は、定額制サービスの提供を受けるための情報を一時的に記憶するためのテーブルである。仮サービステーブル240では、管理IDと、シリアル番号と、モデル名と、トークンと、枚数情報と、残量情報と、サービスフラグ情報と、が関連付けて記憶されている。
【0022】
(具体的なケースA~ケースD;図3~8)
図3図8を参照して、本実施例の通信システム2によって実現される具体的なケースA~ケースDについて説明する。
【0023】
(ケースA;図3図4
図3図4を参照して、定額サービスの提供が開始されるケースAについて説明する。ケースAでは、プリンタ10が、端末装置100と通信不可能な状態にならない状況を想定する。ケースAの初期状態において、サーバ200のサービステーブル238には、管理ID「M1」とユーザID「U1」とパスワード「PW1」とが関連付けて記憶されている。図3図4では、各デバイス(例えばプリンタ10、端末装置100、サーバ200)のCPU(例えば32、132、232)及び端末装置100のアプリ138が実行する処理について、CPU及びアプリ138を主体として記載せずに、各デバイスを処理の主体として記載する。また、各デバイス間の通信は、通信I/F(例えば18、118、218)を介して実行される。従って、以下の説明では、通信に関する説明をする際に、「通信I/Fを介して」という記載を省略する。
【0024】
ユーザは、T10において、サーバ200にログインするためのログイン操作を端末装置100に実行する。これにより、端末装置100は、T12において、ログイン画面データ要求をサーバ200に送信し、T14において、サーバ200からログイン画面データを受信し、T16において、ログイン画面を表示する。ユーザは、T18において、ユーザID「U1」とパスワード「PW1」とを端末装置100に入力する。これにより、端末装置100は、T20において、ユーザID「U1」とパスワード「PW1」とを含むログイン要求をサーバ200に送信する。
【0025】
サーバ200は、T20において、端末装置100からログイン要求を受信すると、T22において、ログイン要求内のユーザID「U1」及びパスワード「PW1」の組み合わせがサービステーブル238内に記憶されているために、認証が成功したと判断し、T24において、ホーム画面データを端末装置100に送信する。
【0026】
端末装置100は、T24において、サーバ200からホーム画面データを受信すると、T26において、ホーム画面データに対応するホーム画面を表示する。ホーム画面は、LAN4に接続されているプリンタを検索するための検索ボタンを含む。当該検索は、仮サービステーブル240に登録するプリンタを検索するために実行される。ユーザは、T28において、ホーム画面上の検索ボタンを選択する検索操作を端末装置100に実行する。これにより、端末装置100は、LAN4を介して、デバイス情報の送信を要求する検索信号をブロードキャスト送信する。デバイス情報はシリアル番号とモデル名とを含む。本ケースでは、端末装置100は、T32において、プリンタ10から、シリアル番号「SN1」とモデル名「MN1」とを含むデバイス情報を受信する。端末装置100は、T34において、デバイス選択画面を表示する。デバイス選択画面は、受信済みのデバイス情報に含まれるシリアル番号を含む。ユーザは、T36において、デバイス選択画面内のシリアル番号「SN1」の選択を端末装置100に実行する。これにより、端末装置100は、T38において、シリアル番号「SN1」とモデル名「MN1」とを含むデバイス情報をサーバ200に送信する。
【0027】
サーバ200は、T38において、端末装置100からデバイス情報を受信すると、サービステーブル238においてユーザID「U1」に関連付けて記憶されている管理ID「M1」を特定し、T40において、管理ID「M1」とシリアル番号「SN1」とモデル名「MN1」とを関連付けて仮サービステーブル240に記憶する。サーバ200は、T42において、加入画面データを端末装置100に送信する。
【0028】
端末装置100は、T42において、サーバ200から加入画面データを受信すると、T44において、加入画面データに対応する加入画面を表示する。加入画面は、定額制サービスに加入するのか否かをユーザに選択させるための画面である。ユーザは、T46において、定額制サービスに加入するための加入操作を端末装置100に実行する。これにより、端末装置100は、T48において、サービス加入要求をサーバ200に送信する。
【0029】
サーバ200は、T48において、端末装置100からサービス加入要求を受信すると、T50において、PINコードPC1を生成し、生成済みのPINコードPC1を管理ID「M1」に関連付けてサービステーブル238に一時的に記憶する。サーバ200は、T52において、PINコードPC1及び管理ID「M1」を端末装置100に送信する。
【0030】
端末装置100は、T52において、サーバ200からPINコードPC1及び管理ID「M1」を受信すると、T54において、PINコードPC1を表示する。これにより、ユーザは、プリンタ10に入力すべきPINコードPC1を知ることができる。端末装置100は、T60において、T36で選択されたシリアル番号「SN1」を有するプリンタ10に確認信号を送信する。確認信号は、サーバ200に登録されるべきプリンタ10が、端末装置100と通信可能であるのか否かを判断するための信号である。端末装置100は、T62において、プリンタ10から応答信号を受信する。この場合、端末装置100は、プリンタ10が端末装置100と通信可能であると判断する。なお、端末装置100は、判定時間(例えば1分)が経過する毎に、確認信号をプリンタ10に送信する。
【0031】
ユーザは、図4のT70において、PINコードPC1をプリンタ10に入力する。これにより、プリンタ10は、T72において、PINコードPC1とシリアル番号「SN1」とモデル名「MN1」とを含むトークン要求をサーバ200に送信する。
【0032】
サーバ200は、T72において、プリンタ10からトークン要求を受信すると、T74において、サービステーブル238内のPINコードPC1(図3のT50参照)とトークン要求内のPINコードPC1とが一致するために、認証が成功したと判断する。サーバ200は、T76において、トークンtk1を生成し、T78において、受信済みのシリアル番号「SN1」と、受信済みのモデル名「MN1」と、生成済みのトークンtk1と、を管理ID「M1」に関連付けてサービステーブル238に記憶する。サーバ200は、サービステーブル238内のPINコードPC1を消去し、T80において、トークンtk1をプリンタ10に送信する。
【0033】
プリンタ10は、T80において、サーバ200からトークンtk1を受信すると、T82において、受信済みのトークンtk1をメモリ34に記憶する。プリンタ10は、T84において、トークンtk1を利用して、サーバ200とのXMPP接続を確立する。
【0034】
サーバ200は、T84において、プリンタ10とのXMPP接続が確立されると、T90において、通知情報要求をプリンタ10に送信する。通知情報要求は、サーバ200が定額制サービスを提供するために必要な情報(即ち、枚数情報、残量情報)の送信を要求するための信号である。
【0035】
プリンタ10は、T90において、サーバ200から通知情報要求を受信すると、T92において、シリアル番号「SN1」と枚数情報「0」と残量情報「100」とを含む通知情報をサーバ200に送信する。
【0036】
サーバ200は、T92において、プリンタ10から通知情報を受信すると、通知情報内の枚数情報「0」及び残量情報「100」をシリアル番号「SN1」に関連付けてサービステーブル238に記憶する。サーバ200は、T96において、サービス状態要求をプリンタ10に送信する。サービス状態要求は、プリンタ10の状態をサービス非提供状態からサービス提供状態に変更することを要求するとともに、プリンタ10のサービスフラグ38に関するサービスフラグ情報の送信を要求するための信号である。
【0037】
プリンタ10は、T96において、サーバ200からサービス状態要求を受信すると、T98において、メモリ34内のサービスフラグ38を「OFF」から「ON」に変更する。これにより、プリンタ10の状態がサービス非提供状態からサービス提供状態に変更される。プリンタ10は、T100において、サービスフラグ情報「ON」をサーバ200に送信する。
【0038】
サーバ200は、T100において、プリンタ10からサービスフラグ情報「ON」を受信すると、T102において、サービスフラグ情報「ON」をシリアル番号「SN1」に関連付けてサービステーブル238に記憶する。サーバ200は、T104において、シリアル番号「SN1」、及び、シリアル番号「SN1」に関連付けられている情報を仮サービステーブル240から消去する。これにより、サーバ200へのプリンタ10の登録が完了する。この結果、定額制サービスを提供するための情報であるトークンtk1、枚数情報「0」、残量情報「100」、及び、サービスフラグ情報「ON」がサービステーブル238に記憶される。このため、サーバ200は、ユーザへの定額制サービスの提供を開始する。サーバ200は、T110において、定額制サービスの提供が開始されたことを示すサービス開始通知を端末装置100に送信する。これにより、ユーザは、定額制サービスの提供が開始されたことを知ることができる。
【0039】
端末装置100は、T110において、サーバ200からサービス開始通知を受信すると、定額制サービスの提供が開始されたと判断し、確認信号の送信を停止する。以上のようにして、サービステーブル238に登録情報が記憶されることに応じて、ユーザへの定額制サービスの提供が開始される。
【0040】
(ケースB;図5図6
図5図6を参照して、定額サービスの提供が開始されるケースBについて説明する。ケースBでは、プリンタ10内のプログラム36をアップデートするためのアップデート処理が実行されることによって、プリンタ10が端末装置100と一時的に通信不可能な状態になる状況を想定する。ケースBの初期状態は、図4のケースAの初期状態と同様である。以下では、プリンタ10及び端末装置100のCPU(例えば32、132)及び端末装置100のアプリ138が実行する処理について、CPU及びアプリ138を主体として記載せずに、プリンタ10及び端末装置100を処理の主体として記載する。
【0041】
まず、プリンタ10、端末装置100、及び、サーバ200のCPU232の間で、図3のT10~T54と同様の処理が実行される。本ケースでは、ユーザによってPINコードPC1がプリンタ10に入力される前であるT210において、アップデート処理が実行される。プリンタ10は、アップデート処理を実行中において、端末装置100、及び、サーバ200と通信不可能である。
【0042】
上述のように、端末装置100は、判定時間が経過する毎に、確認信号をプリンタ10に送信する。プリンタ10は、アップデート処理を実行中において、端末装置100から送信される確認信号を受信できない。このため、端末装置100は、プリンタ10から応答信号を受信しない。この場合、端末装置100は、T212において、プリンタ10が端末装置100と通信不可能であると判断し、T220において、図3のT36で選択されたシリアル番号「SN1」を含む仮登録要求をサーバ200に送信する。仮登録要求は、仮サービステーブル240に情報を登録する仮登録処理の実行を要求するための信号である。
【0043】
サーバ200のCPU232は、T220において、端末装置100から仮登録要求を受信すると、仮サービステーブル240において、仮登録要求内のシリアル番号「SN1」に関連付けて記憶されているモデル名「MN1」を特定する。CPU232は、特定済みのモデル名「MN1」に対応する仮想プリンタ242を、仮登録処理における通信対象として決定するとともに、シリアル番号「SN1」を仮想プリンタ242に割り当てる。CPU232は、サービステーブル238において、トークンがシリアル番号「SN1」に関連付けて記憶されていないと判断する。この場合、CPU232は、プリンタとの間にXMPP接続を確立する処理(以下では、「確立処理」と記載する)、当該プリンタから通知情報を受信するための処理(以下では、「通知情報受信処理」と記載する)、及び、当該プリンタからサービスフラグ情報を受信するための処理(以下では、「サービスフラグ情報受信処理」と記載する)を含む仮登録処理を実行することを決定する。まず、CPU232は、T230において、図3のT50で生成したPINコードPC1を仮想プリンタ242に送信する。その後に実行されるT232~T236、T240、T242(即ち確立処理)は、通信対象が、プリンタ10に代えて、仮想プリンタ242である点を除いて、それぞれ、図4のT72~T76、T80、T82と同様である。CPU232は、T238において、生成済みのトークンtk1をシリアル番号「SN1」に関連付けて仮サービステーブル240に記憶する。CPU232は、サービステーブル238内のPINコードPC1を消去する。
【0044】
T250、T252(即ち通知情報受信処理)は、通信対象が、プリンタ10に代えて、仮想プリンタ242である点を除いて、それぞれ、図4のT90、T92と同様である。CPU232は、T254において、通知情報内の枚数情報「0」及び残量情報「100」をシリアル番号「SN1」に関連付けて仮サービステーブル240に記憶する。T256、T260(即ち通知情報受信処理)は、通信対象が、プリンタ10に代えて、仮想プリンタ242である点を除いて、それぞれ、図4のT96、T100と同様である。CPU232は、図6のT262において、サービスフラグ情報「ON」をシリアル番号「SN1」に関連付けて仮サービステーブル240に記憶する。
【0045】
上述のように、サーバ200のCPU232は、サーバ200とプリンタ10とが通信不可能である場合に、プリンタ10に代えて、仮想プリンタ242との通信を実行する。このような構成によると、サーバ200は、端末装置100からサービス加入要求が受信された後に、プリンタ10がサーバ200と通信不可能である状態に変化しても、ユーザを定額制サービスに加入させるための処理を継続することができる。
【0046】
T270において、プリンタ10のアップデート処理が完了する。これにより、プリンタ10は、プリンタ10が、端末装置100及びサーバ200と通信不可能である状態から、端末装置100及びサーバ200と通信可能である状態に変化する。即ち、プリンタ10は、端末装置100から送信される確認信号を受信可能な状態に変化する。端末装置100は、T280において、プリンタ10に確認信号を送信し、T282において、プリンタ10から応答信号を受信する。この場合、端末装置100は、プリンタ10が、端末装置100と通信不可能である状態から、端末装置100と通信可能である状態に変化したと判断し、T290において、URL300と管理ID「M1」とを含む第1の本登録要求をプリンタ10に送信する。URL300は、サーバ200のURLである。
【0047】
プリンタ10は、T290において、端末装置100から第1の本登録要求を受信すると、T292において、当該要求内のURL300を利用して、管理ID「M1」を含む第2の本登録要求をサーバ200に送信する。なお、管理ID「M1」に代えてシリアル番号「SN1」が第1の本登録要求、及び、第2の本登録要求に含まれていてもよい。
【0048】
サーバ200のCPU232は、T292において、プリンタ10から第2の本登録要求を受信すると、仮サービステーブル240において、登録情報(トークンtk1、枚数情報「0」、及び、残量情報「100」、及び、サービスフラグ情報「ON」)が第2の本登録要求内の管理ID「M1」に関連付けて記憶されていると判断し、本登録処理を実行することを決定する。CPU232は、仮サービステーブル240内の登録情報がトークンtk1を含むと判断し、確立処理、通知情報受信処理、及び、サービスフラグ情報受信処理を含む本登録処理を実行することを決定する。本登録処理において、まず、CPU232は、仮サービステーブル240において、管理ID「M1」に関連付けて記憶されているトークンtk1を特定し、トークンtk1を管理ID「M1」に関連付けてサービステーブル238に記憶する。T310~T340は、図4のT80~T110と同様である。以上のようにして、プリンタ10が、端末装置100及びサーバ200と通信不可能である状態から、端末装置100及びサーバ200と通信可能である状態に変化することに応じて、登録情報がサービステーブル238に記憶される。そして、ユーザへの定額制サービスの提供が開始される。
【0049】
(ケースC;図7
図7を参照して、定額サービスの提供が開始されるケースCについて説明する。ケースCは、アップデート処理が実行されるタイミングが図5図6のケースBと異なる。ケースCの初期状態は、図4のケースAの初期状態と同様である。
【0050】
まず、プリンタ10、端末装置100、及び、サーバ200のCPU232の間で、図3のT10~T62、及び、図4のT70~T84と同様の処理が実行される。本ケースでは、プリンタ10とサーバ200との間にXMPP接続が確立された後であるT410において、アップデート処理が実行される。この場合、端末装置100は、T412において、プリンタ10が端末装置100と通信不可能であると判断する。T420は、図5のT220と同様である。
【0051】
サーバ200のCPU232は、T420において、端末装置100から仮登録要求を受信すると、仮想プリンタ242を、仮登録処理における通信対象として決定するとともに、シリアル番号「SN1」を仮想プリンタ242に割り当てる。CPU232は、サービステーブル238において、トークンtk1がシリアル番号「SN1」に関連付けて記憶されていると判断する。この場合、CPU232は、通知情報受信処理、及び、サービスフラグ情報受信処理を含む仮登録処理を実行することを決定する。このように、CPU232は、サービステーブル238に記憶されている情報を利用して、仮登録処理において実行される処理を決定する。T430~T442は、図5のT250~T262と同様である。
【0052】
T450において、プリンタ10のアップデート処理が完了する。これにより、プリンタ10は、プリンタ10が、端末装置100及びサーバ200と通信不可能である状態から、端末装置100及びサーバ200と通信可能である状態に変化する。T460~T472は、それぞれ、図6のT280~T292と同様である。
【0053】
サーバ200のCPU232は、T472において、プリンタ10から第2の本登録要求を受信すると、仮サービステーブル240において、登録情報(即ち枚数情報「0」、及び、残量情報「100」、及び、サービスフラグ情報「ON」)が第2の本登録要求内の管理ID「M1」に関連付けて記憶されていると判断し、本登録処理を実行することを決定する。CPU232は、仮サービステーブル240内の登録情報がトークンtk1を含まないと判断し、通知情報受信処理、及び、サービスフラグ情報受信処理を含む本登録処理を実行することを決定する。このように、CPU232は、サービステーブル238に記憶されている情報を利用して、本登録処理において実行される処理内容を決定する。T480~T500は、それぞれ、図6のT320~T340と同様である。以上のようにして、プリンタ10が、端末装置100及びサーバ200と通信不可能である状態から、端末装置100及びサーバ200と通信可能である状態に変化することに応じて、登録情報がサービステーブル238に記憶される。そして、ユーザへの定額制サービスの提供が開始される。なお、変形例では、CPU232は、サービステーブル238において、トークンがシリアル番号「SN1」に関連付けて記憶されているのか否かに関わらず、確立処理、通知情報受信処理、及び、サービスフラグ情報受信処理を含む仮登録処理を実行してもよい。本変形例では、CPU232は、仮サービステーブル240内の登録情報がトークンを含むのか否かに関わらず、確立処理、通知情報受信処理、及び、サービスフラグ情報受信処理を含む本登録処理を実行するとよい。
【0054】
(ケースD;図8
図8を参照して、定額サービスの提供が開始されないケースDについて説明する。ケースDでは、プリンタ10の通信I/F18が故障する状況を想定する。ケースDの初期状態は、図4のケースAの初期状態と同様である。
【0055】
まず、プリンタ10、端末装置100、及び、サーバ200のCPU232の間で、図3のT10~T54と同様の処理が実行される。本ケースでは、ユーザによってPINコードPC1がプリンタ10に入力される前にプリンタ10の通信I/F18が故障する。この場合、プリンタ10は、端末装置100、及び、サーバ200と通信不可能になる。このため、端末装置100及びサーバ200の間で、図5のT212~T260、図6のT262と同様の処理が実行される。本ケースでは、プリンタ10の通信I/F18が故障しているために、プリンタ10は、プリンタ10が、端末装置100及びサーバ200と通信不可能である状態から、端末装置100及びサーバ200と通信可能である状態に変化しない。この場合、サーバ200のCPU232は、T610において、端末装置100から仮登録要求が受信(図5のT220参照)されてから第1の所定時間(例えば10分)が経過してもプリンタ10から第2の本登録要求を受信していないと判断し、T612において、第2の本登録要求が受信されていないことを示す未完了通知を端末装置100に送信する。当該通知は、端末装置100にインストールされているアプリ138を宛先として送信されてもよいし、端末装置100を利用するユーザのメールアドレスを宛先アドレスとして送信されてもよい。
【0056】
端末装置100は、T612において、サーバ200から未完了通知を受信すると、T614において、プリンタ10からサーバ200に第2の本登録要求が送信されていないことを示すメッセージを含む未完了通知画面を表示する。ユーザは、未完了通知画面を見ることで、プリンタ10からサーバ200に第2の本登録要求が送信されていないことを知ることができる。従って、ユーザは、プリンタ10に何らかの異常が発生していることを知ることができる。
【0057】
(本実施例の効果)
上記の構成によると、サーバ200は、端末装置100がプリンタ10と通信不可能である場合に、端末装置100から仮登録要求を受信し(図5のT220)、シリアル番号「SN1」に関連付けて登録情報を仮サービステーブル240に記憶する(図5のT238、T254、図6のT262)。また、サーバ200は、プリンタ10が、端末装置100と通信不可能である状態から、端末装置100と通信可能である状態に変化した後に、プリンタ10から第2の本登録要求を受信する場合(図6のT292)に、シリアル番号「SN1」に関連付けて登録情報をサービステーブル238に記憶する(図6のT300、T324、T332)。このような構成によると、サーバ200は、プリンタ10が、端末装置100と通信不可能である状態から、端末装置100と通信可能である状態に変化することに応じて、定額制サービスを提供できるようになる。従って、ユーザの利便性が向上する。
【0058】
例えば、サーバ200が端末装置100からサービス加入要求を受信した後であり、かつ、ユーザへの定額制サービスの提供が開始される前に、プリンタ10が、端末装置100及びサーバ200と通信不可能になる場合に、サーバ200が、ユーザに定額制サービスを提供するための処理の実行を中断する構成が考えられる。この場合、ユーザは、サービス加入要求を端末装置100に送信させるための操作を再度実行する必要がある。一方、本実施例では、サーバ200は、サーバ200が端末装置100からサービス加入要求を受信した後であり、かつ、ユーザへの定額制サービスの提供が開始される前に、プリンタ10が、端末装置100及びサーバ200と通信不可能になる場合に、端末装置100から仮登録要求を受信して、仮登録処理を実行する。そして、サーバ200は、その後にプリンタ10から第2の本登録要求を受信する場合に、本登録処理を実行し、ユーザへの定額制サービスの提供を開始する。このように、ユーザは、サービス加入要求を端末装置100に送信させるための操作を再度実行する必要がない。従って、ユーザの利便性が向上する。
【0059】
(対応関係)
定額制サービスが、「プリンタに関連するサービス」の一例である。シリアル番号「SN1」が、「第1のプリンタ識別情報」の一例である。サーバ200のメモリ234が、「メモリ」の一例である。図5のT238、T254、及び、図6のT262で仮サービステーブル240に記憶される情報が、「第1の登録情報」の一例である。URL300が、「サーバの位置情報」の一例である。管理ID「M1」が、「第2のプリンタ識別情報」の一例である。第2の本登録要求が、「本登録要求」の一例である。図6のT300、T324、及び、T332でサービステーブル238に記憶される情報が、「第2の登録情報」の一例である。図8のT512の未完了通知が、「通知情報」の一例である。図4のT72のトークン要求が、「所定信号」の一例である。図3のT78、T94、T102で記憶される情報が、「第3の登録情報」の一例である。
【0060】
図3のT38が、「第1の端末側送信部」によって実行される処理の一例である。図3のT48が、「第2の端末側送信部」によって実行される処理の一例である。図5のT220が、「第3の端末側送信部」によって実行される処理の一例である。図3のT38が、「第1のサーバ側受信部」によって実行される処理の一例である。図3のT40が、「サーバ」の「第1の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。図3のT48が、「第2のサーバ側受信部」によって実行される処理の一例である。図5のT220が、「第3のサーバ側受信部」によって実行される処理の一例である。図5のT238、T254、及び、図6のT262が、「サーバ」の「第2の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。図6のT292が、「プリンタ側送信部」によって実行される処理の一例である。図6のT300、T324、及び、T332が、「サーバ」の「第3の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。
【0061】
また、図3のT38が、「サーバ」の「第1の受信部」によって実行される処理の一例である。図3のT40が、「サーバ」の「第1の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。図3のT48が、「サーバ」の「第2の受信部」によって実行される処理の一例である。図5のT220が、「サーバ」の「第3の受信部」によって実行される処理の一例である。図5のT238、T254、及び、図6のT262が、「サーバ」の「第2の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。図6のT292が、「サーバ」の「第4の受信部」によって実行される処理の一例である。図6のT300、T324、及び、T332が、「サーバ」の「第3の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。
【0062】
(第2実施例)
本実施例では、サーバ200がプリンタ10から第2の本登録要求を受信しない場合に、サーバ200のCPU232によって実行される処理が第1実施例とは異なる。
【0063】
(ケースE;図9
図9を参照して、定額サービスの提供が開始されないケースEについて説明する。ケースEでは、図8のケースDと同様に、プリンタ10の通信I/F18が故障する状況を想定する。ケースEの初期状態は、図4のケースAの初期状態と同様である。
【0064】
まず、プリンタ10、端末装置100、及び、サーバ200のCPU232の間で、図3のT10~T54と同様の処理が実行される。ケースDと同様に、ユーザによってPINコードPC1がプリンタ10に入力される前にプリンタ10の通信I/F18が故障する。このため、端末装置100及びサーバ200の間で、図5のT212~T260、図6のT262と同様の処理が実行される。本ケースでは、サーバ200のCPU232は、T710において、端末装置100から仮登録要求が受信されてから第2の所定時間(例えば10分)が経過してもプリンタ10から第2の本登録要求を受信していないと判断し、T712においてシリアル番号「SN1」、及び、シリアル番号「SN1」に関連付けて記憶されている情報を仮サービステーブル240から消去される。
【0065】
端末装置100から仮登録要求が受信されてから第2の所定時間が経過してもプリンタ10から第2の本登録要求が受信されない場合、プリンタ10に何らかの異常が発生している可能性が高い。このような場合、プリンタ10が修理された後に、再度、プリンタ10のデバイス情報を登録するための操作が実行される可能性が高い。このため、プリンタ10のシリアル番号「SN1」等を仮サービステーブル240に記憶しておく必要はない。従って、サーバ200の記憶容量が不必要に利用されることを抑制することができる。
【0066】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0067】
(第1変形例)「第1のプリンタ識別情報」は、シリアル番号に限定されず、プリンタ10のモデル名、プリンタ10のデバイス名であってもよい。「第2のプリンタ識別情報」は、管理IDに限定されず、シリアル番号であってもよい。
【0068】
(第2変形例)図3のケースAのT30~T36を省略可能である。本変形例では、端末装置100は、ユーザによって、プリンタ10のシリアル番号「SN1」及びモデル名「MN1」が端末装置100に入力されることに応じて、プリンタ10のシリアル番号「SN1」及びモデル名「MN1」を取得する。
【0069】
(第3変形例)サービステーブル238、及び、仮サービステーブル240が、サーバ200とは異なる装置のメモリに記憶されていてもよい。
【0070】
(第4変形例)図8のケースDにおいて、サーバ200は、端末装置100から仮登録要求が受信されてから第1の所定時間(例えば10分)が経過してもプリンタ10から第2の本登録要求を受信していないと判断する場合に、未完了通知を端末装置100に送信するとともに、シリアル番号「SN1」を含む情報を仮サービステーブル240から消去してもよい。
【0071】
(第5変形例)第1実施例において、サーバ200は、端末装置100から仮登録要求が受信されてから第1の所定時間(例えば10分)が経過してもプリンタ10から第2の本登録要求を受信していない場合に、未完了通知を端末装置100に送信しなくてもよい。
【0072】
(第6変形例)サーバ200のメモリ234に仮想プリンタ242が記憶されていなくてもよい。本変形例では、サーバ200のCPU232は、端末装置100から仮登録要求が受信される場合に、仮想プリンタ242と通信を実行することなく、トークン等の情報を仮サービステーブル240に記憶する。
【0073】
(第7変形例)「サーバ」によって提供される「サービス」は、プリンタ10によって印刷される印刷用紙の枚数に応じて課金する課金サービスに限定されず、プリンタ10の消耗品の発送に関するサービス等であってもよい。
【0074】
(第8変形例)上記の各実施例では、図3図9の各処理がソフトウェア(例えばプログラム36、236)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0075】
また、本明細書では、以下の参考例も開示する。実施例では、サーバ200は、端末装置100からサービス加入要求が受信された後に、端末装置100から仮登録要求を受信される場合に、仮登録処理を実行し、プリンタ10から本登録要求が受信される場合に、本登録処理を実行する。本参考例では、サーバ200は、プリンタ10とのXMPP接続が確立された後に、プリンタ10がサーバ200と通信可能になったと判断する場合に、端末装置100から仮登録要求が受信されなくても、仮登録処理を実行する。そして、サーバ200は、プリンタが、サーバ200と通信不可能である状態から、サーバ200と通信可能である状態に変化したと判断する場合に、プリンタ10から第2の本登録要求が受信されなくても、本登録処理を実行する。
【0076】
また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0077】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。
(項目1)
プリンタと、端末装置と、プリンタに関連するサービスを提供するサーバと、を備える通信システムであって、
前記端末装置は、
前記プリンタを識別する第1のプリンタ識別情報が取得される場合に、前記第1のプリンタ識別情報を前記サーバに送信する第1の端末側送信部と、
前記第1のプリンタ識別情報が前記サーバに送信された後に、前記サービスに加入するためのサービス加入要求を前記サーバに送信する第2の端末側送信部と、
前記サービス加入要求が前記サーバに送信された後に、前記端末装置が前記プリンタと通信不可能である場合に、前記第1のプリンタ識別情報を含む仮登録要求を前記サーバに送信する第3の端末側送信部と、を備え、
前記サーバは、
前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報を受信する第1のサーバ側受信部と、
前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記端末装置から前記サービス加入要求を受信する第2のサーバ側受信部と、
前記端末装置から前記仮登録要求を受信する第3のサーバ側受信部と、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信される場合に、前記仮登録要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第1の登録情報を前記メモリに記憶する第2の記憶制御部を備え、
前記プリンタは、
前記プリンタが、前記端末装置と通信不可能である状態から、前記端末装置と通信可能である状態に変化した後に、前記端末装置から前記サーバの位置情報が取得される場合に、前記位置情報を利用して、前記プリンタを識別する第2のプリンタ識別情報であって、前記第1のプリンタ識別情報に関係する前記第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を前記サーバに送信するプリンタ側送信部を備え、
前記サーバは、
前記プリンタから前記本登録要求を受信する第4のサーバ側受信部と、
前記プリンタから前記本登録要求が受信される場合に、前記本登録要求に含まれる前記第2のプリンタ識別情報に関係する前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第2の登録情報を前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、
を備える、通信システム。
(項目2)
プリンタに関連するサービスを提供するサーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記サーバのコンピュータを、
端末装置から、前記プリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を受信する第1の受信部と、
前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記端末装置から、前記サービスに加入するためのサービス加入要求を受信する第2の受信部と、
前記端末装置から前記サービス加入要求が受信された後に、前記端末装置が前記プリンタと通信不可能である場合に、前記端末装置から、前記第1のプリンタ識別情報を含む仮登録要求を受信する第3の受信部と、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信される場合に、前記仮登録要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第1の登録情報を前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、
前記プリンタが、前記端末装置と通信不可能である状態から、前記端末装置と通信可能である状態に変化した後に、前記端末装置から前記サーバの位置情報が取得される場合に、前記プリンタから、前記プリンタを識別する第2のプリンタ識別情報であって、前記第1のプリンタ識別情報に関係する前記第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を受信する第4の受信部と、
前記プリンタから前記本登録要求が受信される場合に、前記本登録要求に含まれる前記第2のプリンタ識別情報に関係する前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第2の登録情報を前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
(項目3)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信されてから第1の所定時間を経過しても前記プリンタから前記本登録要求が受信されない場合に、前記本登録要求が受信されていないことを示す通知情報を前記端末装置に送信する第1の送信部として機能させる、項目2に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信されてから第2の所定時間を経過しても前記プリンタから前記本登録要求が受信されない場合に、前記メモリから前記第1の登録情報を消去する消去部として機能させる、項目2に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記サーバは、仮想プリンタを備え、
前記第2の記憶制御部は、前記仮想プリンタと通信して、前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて前記第1の登録情報を前記メモリに記憶する、項目2から4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記端末装置から前記サービス加入要求が受信され、かつ、前記端末装置から前記仮登録要求が受信されることなく、前記プリンタから所定信号が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第3の登録情報を前記メモリに記憶する第4の記憶制御部と、
として機能させる、項目2から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
前記サービスは、前記プリンタによって印刷される印刷用紙の枚数に応じて課金する課金サービスである、項目2から6のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目8)
プリンタに関連するサービスを提供するサーバであって、
端末装置から、前記プリンタを識別する第1のプリンタ識別情報を受信する第1の受信部と、
前記端末装置から前記第1のプリンタ識別情報が受信される場合に、前記第1のプリンタ識別情報をメモリに記憶する第1の記憶制御部と、
前記端末装置から、前記サービスに加入するためのサービス加入要求を受信する第2の受信部と、
前記端末装置から前記サービス加入要求が受信された後に、前記端末装置が前記プリンタと通信不可能である場合に、前記端末装置から、前記第1のプリンタ識別情報を含む仮登録要求を受信する第3の受信部と、
前記端末装置から前記仮登録要求が受信される場合に、前記仮登録要求に含まれる前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第1の登録情報を前記メモリに記憶する第2の記憶制御部と、
前記プリンタが、前記端末装置と通信不可能である状態から、前記端末装置と通信可能である状態に変化した後に、前記端末装置から前記サーバの位置情報が取得される場合に、前記プリンタから、前記プリンタを識別する第2のプリンタ識別情報であって、前記第1のプリンタ識別情報に関係する前記第2のプリンタ識別情報を含む本登録要求を受信する第4の受信部と、
前記プリンタから前記本登録要求が受信される場合に、前記本登録要求に含まれる前記第2のプリンタ識別情報に関係する前記第1のプリンタ識別情報に関連付けて、前記サービスの提供を受けるための第2の登録情報を前記メモリに記憶する第3の記憶制御部と、
を備える、サーバ。
【符号の説明】
【0078】
2:通信システム、4:LAN、6:インターネット、10:プリンタ、12:操作部、14:表示部、16:印刷実行部、18:通信I/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、38:サービスフラグ、100:端末装置、112:操作部、114:表示部、118:通信I/F、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、136:OSプログラム、138:アプリケーションプログラム、200:サーバ、218:通信I/F、230:制御部、232:CPU、234:メモリ、236:プログラム、238:サービステーブル、240:仮サービステーブル、242:仮想プリンタ、300:URL
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9