(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147470
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】短時間に蒸発させて固化させる粉末シリカ製造装置および製造方法。
(51)【国際特許分類】
B01J 2/04 20060101AFI20241008BHJP
B01D 1/18 20060101ALI20241008BHJP
A23F 5/42 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
B01J2/04
B01D1/18
A23F5/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023068872
(22)【出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】518454807
【氏名又は名称】キム,ドン スル
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン スル
(72)【発明者】
【氏名】中坊 陽
(72)【発明者】
【氏名】上野 真仁郎
(72)【発明者】
【氏名】浦島 進
【テーマコード(参考)】
4B027
4D076
4G004
【Fターム(参考)】
4B027FB22
4B027FC06
4B027FE02
4B027FE03
4B027FQ20
4D076AA01
4D076AA14
4D076AA24
4D076BA24
4D076CB02
4D076CB05
4D076CB07
4D076DA14
4D076DA21
4D076EA06Z
4D076EA11Z
4D076FA03
4D076FA18
4D076FA22
4D076FA33
4D076HA11
4D076JA03
4G004EA08
(57)【要約】
【課題】水溶性の高い粉末シリカを最短時間で得る方法と設備を提供する。
【解決手段】液体化しているケイ素を瞬間的に蒸発させ固体化させるメインの主体部分である造粒乾燥装置部(1)をもうけて、原料投入部(2)・装置加熱用エアー吸入部(3)・分級機用エアー吸入及び加熱部(4)・排気部(5)・完成品回収部(6)の6つのユニットで構成する設備を介して、257℃以上の高温に上げて、短時間に蒸発させて固化させる製造方法である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体化しているケイ素を瞬間的に蒸発させ、該蒸発気体を固体化させるメインの主体部分である造粒乾燥装置部(1)をもうけて、原料投入部(2)・装置加熱用エアー吸入部(3)・分級機用エアー吸入及び加熱部(4)・排気部(5)・完成品回収部(6)の6つのユニットで構成する設備を介して、257℃以上の高温に上げて、短時間に蒸発させて固化させることを特徴とする粉末シリカ製造方法。
【請求項2】
前記の製造方法において、
原材料タンク(21)に水溶性ケイ素(原材料)を入れ、供給ポンプ(22)を通して造粒乾燥装置(1)へ送り得る第一の工程の原料投入部(2)、
外気を取込み、造粒乾燥装置部(1)の庫内温度を257℃に保つための装置であって、
粗塵フィルタ(31)を通して吸込ファン(32)から取り込んだ空気をエアーヒーター(33)に吹込み、257℃以上の高温に上げて、造粒乾燥装置部(1)へ送り込み得る第二の工程の装置加熱用エアー吸入部(3)、
完成品回収部(6)にある分級機(61)が期待より小さなケイ素粒子を造粒乾燥装置(1)へ戻すためのエアー吹込部分であって、
外気を吹込ファンが取込み、エアーヒーターで257℃以上に加熱し、加熱されたエアーをフィルタで清浄し分級機へ送る第三の工程の分級機用エアー吸入及び加熱部(4)、
温度が規定より下がった空気などを輩出する部分であって、
造粒乾燥装置部(1)から噴霧された勢いで造粒乾燥装置部(1)の上部に溜まった空気をバグフィルター(51)の経由を通しでクリーンな状態で排気ファン(52)より外へ排気され得る第四の工程の排気部(5)、
噴霧後粒子化したケイ素(製品)を回収する部分であって、
粒子化したケイ素を分級機(61)が吸込み同時に分級機(61)内で
下からエアーを噴射させて、規定サイズ範囲内の粒子(100μm以上~250μm未満)については、そのまま完成品タンク(62)に入れ得る第五の工程の完成品回収部(6)の6つのユニットで構成することを特徴とする造粒乾燥装置。
を含むインスタントコーヒーの製造方法。
【請求項3】
前記造粒乾燥装置部(1)において、
装置加熱用エアー吸入部(3)で加熱したエアーを充填、調整し造粒乾燥装置部(1)の庫内温度を一定化させ、温度が一定化した後、原料投入部(2)から水溶性ケイ素をスプレー状に噴霧し庫内で瞬間蒸発させ、造粒乾燥装置部(1)の庫内に吹き付け後10秒前後で水溶性ケイ素は固体化し、完成品回収用エアー吸入部(3)から回収され、規定より小さな顆粒については再度造粒乾燥装置部(1)庫内に吹き戻され、既定のサイズになるまで再度噴霧乾燥を繰り返し、造粒乾燥装置部(1)の上部にある排気部(5)から吸入される庫内のエアーの過剰分が排気されることを特徴とする粉末シリカ製造方法。
【請求項4】
前記造粒乾燥装置部(1)において、
前記原料投入部(2)から入る水溶性ケイ素(原料)をスプレー状にするために前記装置加熱用エアー吸入部(3)から入る噴霧空気を一緒に取り込み前記造粒乾燥装置部(1)庫内へ送り込み、前記造粒乾燥装置部(1)庫内に取り付けたスプレーノズルより30μm以下の大きさの粒子にしたものを噴霧することを特徴とする粉末シリカ製造方法。
【請求項5】
前記装置加熱用エアー吸入部(3)において、
前記造粒乾燥装置部(1)の庫内を257℃に一定にするためコンピュータ管理の元自動で風量を調整することを特徴とする粉末シリカ製造方法。
【請求項6】
前記分級機用エアー吸入及び加熱部(4)において、
外気を吹込ファンが取込み、エアーヒーターで257℃以上に加熱し、加熱されたエアーをフィルタで清浄し分級機へ送ることを特徴とする粉末シリカ製造方法。
【請求項7】
前記完成品回収部(6)において、
粒子化したケイ素を分級機(61)が吸込み同時に分級機(61)内で
下からエアーを噴射させて、規定サイズより小さな粒子は再度、造粒乾燥装置部(1)本体に戻し、噴霧・乾燥を行い規定サイズの粒子になし得て、規定サイズ範囲内の粒子(100μm以上~250μm未満)については、そのまま完成品タンク(62)に入れることを特徴とする粉末シリカ製造方法。。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状のケイ素から水溶性の粉末シリカ製造装置および製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、液体から顆粒物を得る方法として。粉末のインスタントコーヒーを得る方法が公知の技術として存在している。(特許文献1および2)
【0003】
通常、コーヒーは淹れたての風味が格段に優れているが、淹れる作業や廃棄物の処理等の点で利便性に劣る。その利便性を改善するために、インスタントコーヒー等が開発され、広く利用されているが、近年、利便性とは異なる観点で付加価値を高めたインスタントコーヒーが提案されている。
【0004】
しかしながら、これらのインスタントコーヒーの製造法では、大掛かりな設備と多大な工数と製造期間をひつようとするものになっている・
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許公開公報 特開2007-54057号公報
【特許文献2】特許公開公報 特開2007-54058号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの問題点を解決するために、本発明は、上記した従来技術の事情を勘案して成り立ったことで、水溶性の高い粉末シリカを最短時間で得る方法と設備を提供することにその目的がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、液体化しているケイ素を瞬間的に蒸発させ固体化させるメインの主体部分である造粒乾燥装置部(1)をもうけて、原料投入部(2)・装置加熱用エアー吸入部(3)・分級機用エアー吸入及び加熱部(4)・排気部(5)・完成品回収部(6)の6つのユニットで構成する設備を介して、257℃以上の高温に上げて、短時間に蒸発させて固化させる粉末シリカ製造方法である。
【0008】
原材料タンク(21)に水溶性ケイ素(原材料)を入れ、供給ポンプ(22)を通して造粒乾燥装置(1)へ送り得る第一の工程の原料投入部(2)、
外気を取込み、造粒乾燥装置部(1)の庫内温度を257℃に保つための装置であって、
粗塵フィルタ(31)を通して吸込ファン(32)から取り込んだ空気をエアーヒーター(33)に吹込み、257℃以上の高温に上げて、造粒乾燥装置部(1)へ送り込み得る第二の工程の装置加熱用エアー吸入部(3)、
完成品回収部(6)にある分級機(61)が期待より小さなケイ素粒子を造粒乾燥装置(1)へ戻すためのエアー吹込部分であって、
外気を吹込ファンが取込み、エアーヒーターで257℃以上に加熱し、加熱されたエアーをフィルタで清浄し分級機へ送る第三の工程の分級機用エアー吸入及び加熱部(4)、
温度が規定より下がった空気などを輩出する部分であって、
造粒乾燥装置部(1)から噴霧された勢いで造粒乾燥装置部(1)の上部に溜まった空気をバグフィルター(51)の経由を通しでクリーンな状態で排気ファン(52)より外へ排気され得る第四の工程の排気部(5)、
噴霧後粒子化したケイ素(製品)を回収する部分であって、
粒子化したケイ素を分級機(61)が吸込み同時に分級機(61)内で
下からエアーを噴射させて、規定サイズ範囲内の粒子(100μm以上~250μm未満)については、そのまま完成品タンク(62)に入れ得る第五の工程の完成品回収部(6)の6つのユニットで構成することを特徴とする造粒乾燥装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る水溶性のシリカは、瞬時に液化し、吸収力の良い健康食品になり得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の瞬間凝固成分保存法の製造過程を説明するフロー図面である。
【
図2】本発明の瞬間凝固成分保存法の製造装置の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を例示的な図面によって詳しく説明する。(
図1及び
図2参照)
本発明は、造粒乾燥装置部(1)において、
装置加熱用エアー吸入部(3)で加熱したエアーを充填、調整し造粒乾燥装置部(1)の庫内温度を一定化させ、温度が一定化した後、原料投入部(2)から水溶性ケイ素をスプレー状に噴霧し庫内で瞬間蒸発させ、造粒乾燥装置部(1)の庫内に吹き付け後10秒前後で水溶性ケイ素は固体化し、完成品回収用エアー吸入部(3)から回収され、規定より小さな顆粒については再度造粒乾燥装置部(1)庫内に吹き戻され、既定のサイズになるまで再度噴霧乾燥を繰り返し、造粒乾燥装置部(1)の上部にある排気部(5)から吸入される庫内のエアーの過剰分が排気される。
【0015】
造粒乾燥装置部(1)において、
原料投入部(2)から入る水溶性ケイ素(原料)をスプレー状にするために、装置加熱用エアー吸入部(3)から入る噴霧空気を一緒に取り込み造粒乾燥装置部(1)庫内へ送り込み、造粒乾燥装置部(1)庫内に取り付けたスプレーノズルより30μm以下の大きさの粒子にしたものを噴霧する。
【0016】
装置加熱用エアー吸入部(3)において、
造粒乾燥装置部(1)の庫内を257℃に一定にするためコンピュータ管理の元自動で風量を調整することにしている。
【0017】
分級機用エアー吸入及び加熱部(4)において、
外気を吹込ファンが取込み、エアーヒーターで257℃以上に加熱し、加熱されたエアーをフィルタで清浄し分級機へ送る。
【0018】
完成品回収部(6)において、
粒子化したケイ素を分級機(61)が吸込み同時に分級機(61)内で
下からエアーを噴射させて、規定サイズより小さな粒子は再度、造粒乾燥装置部(1)本体に戻し、噴霧・乾燥を行い規定サイズの粒子になし得て、規定サイズ範囲内の粒子(100μm以上~250μm未満)については、そのまま完成品タンク(62)に入れる。
【符号の説明】
【0020】
1 ・・・造粒乾燥装置部 2 ・・・原料投入部
21・・・原材料タンク底面部、
22・・・供給ポンプ、
3 ・・・装置加熱用エアー吸入部
31・・・粗塵フィルタ
32・・・吸込ファン
33・・・エアーヒーター
4 ・・・分級機用エアー吸入及び加熱部 5 ・・・排気部
51・・・バグフィルター
52・・・排気ファン
6 ・・・完成品回収部
61・・・分級機
62・・・分級機