(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147473
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】ボリューム材の開封装置
(51)【国際特許分類】
B65B 61/00 20060101AFI20241008BHJP
B65B 69/00 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
B65B61/00
B65B69/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023102446
(22)【出願日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202320734098.8
(32)【優先日】2023-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522138696
【氏名又は名称】河南富▲馳▼科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】516114396
【氏名又は名称】鴻富錦精密電子(鄭州)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】510283557
【氏名又は名称】富泰華工業(深▲セン▼)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】523196910
【氏名又は名称】太原富馳科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HON HAI PRECISION INDUSTRY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66,Chung Shan Road,Tu-Cheng New Taipei,236(TW)
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】閻 艶芳
(72)【発明者】
【氏名】景 国志
(72)【発明者】
【氏名】張 振科
【テーマコード(参考)】
3E056
3E058
【Fターム(参考)】
3E056AA20
3E056BA07
3E056BA14
3E056BA16
3E056BA20
3E056CA20
3E056DA01
3E056EA07
3E056FH20
3E056GA03
3E058AA10
3E058BA09
3E058BA10
3E058CB03
3E058GA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ボリューム材の開封効率を向上させることができるボリューム材の開封装置を提供する。
【解決手段】ボリューム材のエンドシールテープを引き剥がすためのボリューム材の開封装置は、第1クランプ手段、第2クランプ手段、検出手段及び制御手段を備える。第1クランプ手段と第2クランプ手段との間の距離は、調節可能である。検出手段は、第1クランプ手段又は第2クランプ手段に設けられ、エンドシールテープの位置情報を検出するために用いられる。コントローラは、第1クランプ手段、第2クランプ手段及び検出手段と電気的に接続し、且つ位置情報に基づいて第1クランプ手段と第2クランプ手段との間の距離が小さくなるかまたは大きくなるように制御することによって、エンドシールテープに対するクランプまたは解放を実現する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボリューム材のエンドシールテープを引き剥がすためのボリューム材の開封装置であって、
第1クランプ手段と、
前記第1クランプ手段と間隔をあけて設けられ、且つ前記第1クランプ手段との距離が調整可能な第2クランプ手段と、
前記第1クランプ手段又は前記第2クランプ手段に設けられて、前記エンドシールテープの位置情報を検出するための検出手段と、
前記第1クランプ手段、前記第2クランプ手段及び前記検出手段と電気的に接続されているコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記位置情報に基づいて、前記第1クランプ手段と前記第2クランプ手段との間の距離が小さくなるかまたは大きくなるように制御することで、前記エンドシールテープに対するクランプまたは解放を実現することを特徴とするボリューム材の開封装置。
【請求項2】
固定板及び第1駆動部材をさらに備え、
前記第1クランプ手段、前記第2クランプ手段及び前記検出手段は、前記固定板の一方側に設けられ、
前記第1駆動部材は、前記固定板の他方側に伝動的に連接され、且つ前記固定板が第1方向に沿って移動するように駆動することを特徴とする請求項1に記載ボリューム材の開封装置。
【請求項3】
前記第1クランプ手段は、第1クランプ部材、取付板及び弾性復帰部材を含み、
前記第1クランプ部材は、第1連接部と、前記第1連接部に接続される第1クランプ部とを含み、
前記取付板は、第1部分と、前記第1部分に接続される第2部分とを含み、
前記第1部分の前記第2部分から離れている一端は、前記固定板に接続され、前記第1連接部の一方側は、前記第1方向に沿って前記第2部分に可動的に接続され、
前記弾性復帰部材は、前記第1連接部の他方側と前記第1部分との間に当接されていることを特徴とする請求項2に記載のボリューム材の開封装置。
【請求項4】
前記第1クランプ手段は、スライドアセンブリをさらに含み、
前記スライドアセンブリは、スライダと、前記スライダとマッチングするレールとをさらに含み、
前記レールは、前記第1方向に沿って前記第1連接部の一方側に設けられ、前記スライダは、前記第2部分の前記第1連接部に向かう側に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のボリューム材の開封装置。
【請求項5】
前記第1クランプ手段は前記コントローラと電気的に接続されたセンシング部品をさらに含み、前記センシング部品は光電センサ及び遮光板を含み、前記光電センサは前記第2部分に設けられ、前記遮光板は前記第1連接部に設けられることを特徴とする請求項4に記載のボリューム材の開封装置。
【請求項6】
前記第1クランプ手段はストッパをさらに含み、前記ストッパは取付板及びコラムを含み、前記取付板は前記第2部分の前記第1部分から離反する側に接続され、前記コラムは前記取付板に設置され且つ前記第1連接部に対応して設置されることを特徴とする請求項4に記載のボリューム材の開封装置。
【請求項7】
前記コラムはスクリューとナットを含み、前記スクリューの一端は前記取付板を貫通し、前記ナットは前記スクリューを取り囲むように装着されることを特徴とする請求項6に記載のボリューム材の開封装置。
【請求項8】
前記第2クランプ手段は、前記固定板に固設された第2駆動部材及び第2クランプ部材を含み、前記第2クランプ部材は、前記第2駆動部材に伝動的に連接され、前記第2駆動部材は、第2方向に沿って前記第2クランプ部材が前記第1クランプ部材に対して接近または離間するように運動するように駆動し、前記第2方向と前記第1方向とは、鈍角をなして設けられていることを特徴とする請求項3に記載のボリューム材の開封装置。
【請求項9】
前記第2クランプ部材は、第2連接部と、前記第2連接部に接続される第2クランプ部とを含み、前記第2連接部は楔形をなし、前記第2連接部の一方側は前記第2駆動部材に接続され、前記第2連接部の他方側は前記第2クランプ部に接続されることを特徴とする請求項8に記載のボリューム材の開封装置。
【請求項10】
前記第1クランプ部は、前記第2クランプ部に対して平行に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のボリューム材の開封装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、資材の開封分野に関し、特にボリューム材の開封装置に関する。
【背景技術】
【0002】
キャリアテープをトレイに巻き取った後、キャリアテープのディスクリートを防止するために、キャリアテープの開放端をゴムフィルムで封着する必要がある。巻回されたキャリアテープを分解してその一部を取り出す場合、先ず、ゴムフィルムを剥がす必要がある。しかし、従来の剥離方法は、人工作業が多く、ゴムフィルムの剥離効率が低いだけでなく、自動化作業にも不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上のことから、ボリューム材の開封効率を向上させることができるボリューム材の開封装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願発明によるボリューム材の開封装置は、ボリューム材のエンドシールテープを引き剥がすために用いられ、第1クランプ手段、第2クランプ手段、検出手段及び制御手段を備える。第1クランプ手段と第2クランプ手段との間の距離は、調節可能である。検出手段は、第1クランプ手段又は第2クランプ手段に設けられ、エンドシールテープの位置情報を検出するために用いられる。コントローラは、第1クランプ手段、第2クランプ手段及び検出手段と電気的に接続し、且つ位置情報に基づいて第1クランプ手段と第2クランプ手段との間の距離が小さくなるかまたは大きくなるように制御することによって、エンドシールテープに対するクランプまたは解放を実現する。
【0005】
さらに、一実施形態によれば、前記ボリューム材の開封装置は、固定板及び第1駆動部材をさらに備え、前記第1クランプ手段、前記第2クランプ手段及び前記検出手段は、前記固定板の一方側に設けられ、前記第1駆動部材は、前記固定板の他方側に伝動的に連接され、且つ前記固定板が第1方向に沿って移動するように駆動する。
【0006】
さらに、一実施形態によれば、前記第1クランプ手段は、第1クランプ部材、取付板及び弾性復帰部材を含み、前記第1クランプ部材は、第1連接部と、前記第1連接部に接続される第1クランプ部とを含み、前記取付板は、第1部分と、前記第1部分に接続される第2部分とを含み、前記第1部分の前記第2部分から離れている一端は、前記固定板に接続され、前記第1連接部の一方側は、前記第1方向に沿って前記第2部分に可動的に接続され、前記弾性復帰部材は、前記第1連接部の他方側と前記第1部分との間に当接されている。
【0007】
さらに、一実施形態によれば、前記第1クランプ手段は、スライドアセンブリをさらに含み、前記スライドアセンブリは、スライダと、前記スライダとマッチングするレールとをさらに含み、前記レールは、前記第1方向に沿って前記第1連接部の一方側に設けられ、前記スライダは、前記第2部分の前記第1連接部に向かう側に設けられている。
【0008】
さらに、一実施形態によれば、前記第1クランプ手段は前記コントローラと電気的に接続されたセンシング部品をさらに含み、前記センシング部品は光電センサ及び遮光板を含み、前記光電センサは前記第2部分に設けられ、前記遮光板は前記第1連接部に設けられる。
【0009】
さらに、前記第1クランプ手段はストッパをさらに含み、前記ストッパは取付板及びコラムを含み、前記取付板は前記第2部分の前記第1部分から離反する側に接続され、前記コラムは前記取付板に設置され且つ前記第1連接部に対応して設置される。
【0010】
さらに、前記コラムはスクリューとナットを含み、前記スクリューの一端は前記取付板を貫通し、前記ナットは前記スクリューを取り囲むように装着される。
【0011】
さらに、前記第2クランプ手段は、前記固定板に固設された第2駆動部材及び第2クランプ部材を含み、前記第2クランプ部材は、前記第2駆動部材に伝動的に連接され、前記第2駆動部材は、第2方向に沿って前記第2クランプ部材が前記第1クランプ部材に対して接近または離間するように運動するように駆動し、前記第2方向と前記第1方向とは、鈍角をなして設けられている。
【0012】
さらに、前記第2クランプ部材は、第2連接部と、前記第2連接部に接続される第2クランプ部とを含み、前記第2連接部は楔形をなし、前記第2連接部の一方側は前記第2駆動部材に接続され、前記第2連接部の他方側は前記第2クランプ部に接続される。
【0013】
さらに、前記第1クランプ部は、前記第2クランプ部に対して平行に設けられている。
【0014】
本願発明に係る開封装置は、検出手段を設置することによってエンドシールテープの位置情報を取得する。そして、コントローラを配置して、この位置情報に基づいて第1クランプ手段と第2クランプ手段にてエンドシールテープをクランプするように制御する。これによって、エンドシールテープに対する自動分解を実現しやすく、ボリューム材の開封効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本願発明の一実施形態によって提供されるボリューム材の開封装置の全体概略図である。
【
図2】
図1に示したボリューム材の開封装置を別の角度から見た概略図である。
【
図3】
図1に示したボリューム材の開封装置がボリューム材に当接したときの状態を示す図である。
【
図4】
図1に示したボリューム材の開封装置がエンドシールテープをクランプする前の状態を示す図である。
【
図5】
図1に示したボリューム材の開封装置がエンドシールテープをクランプする際の状態を示す図である。
【
図6】
図1に示したボリューム材の開封装置がエンドシールテープを引き剥がす時の状態を示す図である。
【
図7】
図1に示したボリューム材の開封装置がエンドシールテープを解放する時の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本願の実施形態の上述の目的、特徴及び利点をより明確に理解することができるように、以下に添付図面及び具体的な実施形態によって本願発明を詳細に説明する。なお、衝突しない場合には、本願の実施形態における特徴を互いに組み合わせてもよい。
【0017】
以下の説明では、本願の実施形態を十分に理解するための多くの具体的な詳細が説明されるが、記載された実施形態は本願の一部の実施形態にすぎず、すべての実施形態ではない。本願における実施形態に基づいて、当業者が創造的な労働を払わずに取得した他のすべての実施形態は、いずれも本願の実施形態の保護範囲内に属される。
【0018】
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本願の実施形態に属する技術分野の技術者が一般に理解するものと同じ意味である。本願の明細書において使用される用語は、具体的な実施形態を説明するためだけの目的であり、本発明を限定することを意図するものではない。
【0019】
図1及び
図3に示すように、本願発明による開封装置100は、ボリューム材200のエンドシールテープ201を解除するために用いられる。具体的には、ボリューム材200は、電子部品、ケーブル、紙、プラスチックフィルム、生地、金属コイル、パイプ、ロープ及び食品などであり、トレイ203に巻き取られている。エンドシールテープ201は、接着機能を有するプラスチックテープであることが可能である。このプラスチックテープは、ボリューム材200の端部を封止して、ボリューム材200のディスクリートを防止する目的を達成する。
【0020】
図1及び
図2に示すように、開封装置100は、第1駆動部材10と、固定板20と、固定板20に設けられた第1クランプ手段30と、第2クランプ手段40と、検出手段50と、コントローラ60とを含む。第1駆動部材10は、固定板20の一方側に伝動的に連接されて、固定板20、及び固定板20に設けられた第1クランプ手段30、第2クランプ手段40、検出手段50及びコントローラ60を移動させることができる。検出手段50は、エンドシールテープ201の端部の位置情報を検出するためのものである。コントローラ60は、検出手段50と電気的に接続され、且つ前述の位置情報に基づいて第1クランプ手段30または第2クランプ手段40の移動方向を制御し、第1クランプ手段30が第2クランプ手段40に向かって移動するかまたは第2クランプ手段40から離反して移動するようにして、エンドシールテープ201(
図3を参照)に対するクランプまたは解放を実現する。ここで、第1駆動部材10はシリンダであり、コントローラ60はプログラマブル論理コントローラ(Programmable Logic Controller)である。
【0021】
本願発明に係る開封装置100は、エンドシールテープ201の位置情報を取得するための検出手段50を設け、且つこの位置情報に基づいて第1クランプ手段30と第2クランプ手段40とがエンドシールテープ201をクランプするように制御するコントローラ60を設けることにより、エンドシールテープ201に対する自動的解除を容易にし、ボリューム材200の開封効率を向上させることができる。
【0022】
図1及び
図2に示すように、本実施形態では、第1クランプ手段30は、第1クランプ部材31、取付板32、弾性復帰部材33、センシング部品34及びストッパ35を含む。取付板32は、固定板20の一方側に接続されている。第1クランプ部材31は、第1方向Aに沿って取付板32に可動的に接続されている。弾性復帰部材33は、第1クランプ部材31の端部と取付板32との間に当接されている。センシング部品34は、取付板32と第1クランプ部材31との間に設けられて、第1クランプ部材31と取付板32との相対的な位置を検知する。ストッパ35は、第1クランプ部材31の移動を規制するために、取付板32に設けられている。
【0023】
本実施形態では、第1クランプ部材31は、略L字状をなし、第1クランプ部311と、第1クランプ部311に略垂直に接続された第1連接部312とを含む。取付板32も略L字状をなし、第1部分321と第2部分322とを含む。第1部分321は、第2部分322にほぼ垂直に接続されて、リミテッド空間323を形成する。第1部分321の第2部分322から離れている一端は、固定板20に接続されている。第1連接部312は、リミテッド空間323内に可動的に設けられている。
【0024】
具体的には、第1クランプ手段30は、スライドレール361と、スライドレール361とマッチングするスライダ362とを含むスライドアセンブリ36をさらに備えている。スライドレール361は、第1連接部312の第2部分322に向かう側に設けられる。スライダ362は、第2部分322の第1連接部312に向かう側に設けられている。スライドアセンブリ36は、第1クランプ部材31が前述の第1方向Aに沿って移動することを規定する。弾性復帰部材33は、第1部分321と第1連接部312との間に当接されている。第1クランプ部311の端部がボリューム材200に当接されたときに、弾性復帰部材33は圧縮されて付勢するようになる。第1クランプ部311の端部がボリューム材200と当接しないと、弾性復帰部材33は蓄積した弾性付勢力を解放し、且つ第1クランプ部311を第1部分321から遠ざけて移動させる。ここで、弾性復帰部材33は、バネである。
【0025】
本実施形態では、センシング部品34は、コントローラ60と電気的に接続されている。センシング部品34は、光電センサ341と遮光板342とを含む。光電センサ341は、第2部分322に設けられている。遮光板342は、第1連接部312に設けられている。具体的には、光電センサ341は、信号の光が転送可能なスロットを有する溝型光電センサである。遮光板342は、信号の光を遮蔽するように、前述のスロットを自由に通過することができる。初期状態では、遮光板342と光電センサ341はずれて設けられ、且つ遮光板342とボリューム材200との間の距離は光電センサ341とボリューム材200との間の距離よりも小さい。即ち、遮光板342は、ボリューム材200により近い。本実施形態において、遮光板342と光電センサ341とのずれた距離は、エンドシールテープ201の厚さにほぼ相当し、約5mmである。
【0026】
具体的に作動する時に、まず、第1駆動部材10は、第1クランプ部311がボリューム材200に向けて移動するように、固定板20をボリューム材200に向けて移動させる。その後、第1クランプ部311の端部がボリューム材200に当接すると、第1駆動部材10は引き続き固定板20を駆動して移動させる。この際、ボリューム材200は、第1クランプ部311に押し当てられて第1クランプ部311を押動し、第1連接部312が遮光板342を動かしてそれを光電センサ341のスロット内に入らせる。すると、遮光板342は、光電センサ341の信号光を遮光する。コントローラ60は、遮蔽信号を受信し、且つ固定板20が第1駆動部材10と連動して約5mm下降するように第1駆動部材10を制御する。その後、第1クランプ部311は運動を停止する。即ち、第1クランプ部311は、ボリューム材200から離反するように5mm移動した後に、停止する。これにより、第1クランプ部311の端部は、ちょうどエンドシールテープ201に接触することができる。
【0027】
図1及び
図2に示すように、本実施形態では、ストッパ35は取付板351及びコラム352を含む。取付板351は、第2部分322の第1部分321から離れる側に連接される。コラム352は、取付板351に設けられ、且つリミテッド空間323に向かって張り出す。コラム352は、第1連接部312の一端に対応して設けられている。即ち、第1連接部312は、前述の第1方向Aに沿って可動的に前述のリミテッド空間323内に収容される。そして、第1連接部312の一端は弾性復帰部材33に押し当てられ、第1連接部312の他端はコラム352によって受け止められる。コラム352は、コントローラ60以外の制限作用を提供するために使用され、高い位置制限精度と安定性を有している。具体的には、コラム352は、スクリュー352aとナット352bとを含む。スクリュー352aの一端は、前述の取付板351に穿設され、且つリミテッド空間323内に入り込んでいる。ナット352bは、取付板351のリミテッド空間323に向かう側で、スクリュー352aの外周を取り囲むように螺合することで、スクリュー352aを固定する。ナット352bを回転させることにより、スクリュー352aの伸び長さを調整することができ、さらに、第1連接部312に対する異なるリミット需要を満たすことができる。
【0028】
図1及び
図2に示すように、本実施形態では、第2クランプ手段40は、第2クランプ部材41と、第2クランプ部材41と伝動的に連接される第2駆動部材42とを含む。第2駆動部材42は、固定板20に固定的に配置され、且つコントローラ60と電気的に接続している。第2駆動部材42は、第2方向Bに沿って、第2クランプ部材41を第1クランプ部材31に向かって移動させるかまたは第1クランプ部材31から離れるように移動させる。前述の第2方向Bと前述の第1方向Aは、鋭角を呈する。具体的には、第2クランプ部材41は、第2クランプ部411と第2連接部412とを含む。第2連接部412は、第2クランプ部411と第2駆動部材42との間に連接されている。第2クランプ部411は、第1クランプ部311と平行に且つ間隔をあけて設けられる。また、第2クランプ部411と第1クランプ部311とは、第1クランプ部311の端部と第2クランプ部411の端部との間に高度差Hを持たせるように、前述の第1方向Aに沿ってずれている。第2連接部412は略楔形状をなしている。第2連接部412の一方側は第2駆動部材42に接続され、第2連接部412の他方側は第2クランプ部411に接続されている。これにより、第2駆動部材42は、前述の第1方向Aと鋭角をなす第2方向Bに沿って、第2クランプ部材41が第1クランプ部311に向けてまたは遠ざけて移動するように駆動する。ここで、第2駆動部材42は、シリンダである。
【0029】
具体的に作動する時に、第2駆動部材42は第2クランプ部411を駆動して前述の第2方向Bに沿って、第2クランプ部411を第1クランプ部311に向かって移動させるときに、第2クランプ部411の端部は第1クランプ部311の端部と揃えるようになるまで徐々に上昇する(
図5を参照)。これと同時に、第1クランプ部311の端部と第2クランプ部411の端部との間の距離は小さくなり、これにより、エンドシールテープ201をクランプすることは実現される。
【0030】
本実施形態では、検出手段50は、第1クランプ部311のボリューム材200に向かう端部に設けられている。また、検出手段50は、光ファイバセンサであり、エンドシールテープ201の位置情報を検出するために用いられる。この位置情報は、コントローラ60に送信されることが可能である。コントローラ60は、第2駆動部材42の起動を制御して、第2クランプ部411を駆動して第1クランプ部311に接近するように移動させ、最終的にエンドシールテープ201に対する挟持を実現する。本願発明の他の実施形態では、検出手段50は、エンドシールテープ201の位置を感知するために、第2クランプ部411に設けられてもよい。
【0031】
図3~
図7に示すように、本願の実施形態は、以下のステップを備える開封装置100の使用方法をさらに提供している。
【0032】
ステップS1において、
図3に示すように、上記開封装置100と開封されようとするボリューム材200を用意し、且つ開封装置100とボリューム材200とを位置合わせする。ここで、ボリューム材200はトレイ203に巻き取られており、ボリューム材200の端部はエンドシールテープ201によって封止されている。
【0033】
ステップS2において、
図4に示すように、開封装置100のコントローラ60は、第1駆動部材10を起動して、第1駆動部材10が固定板20を駆動してボリューム材200に向かって移動させるように始動する。しかも、コントローラ60は、第1クランプ手段30の第1クランプ部311がボリューム材200に当接すると、第1駆動部材10をオフするように制御する。
【0034】
本実施形態では、ステップS2において、コントローラ60は、第1駆動部材10をオフするように制御することは、具体的に次の通りである。第1連接部312は、遮光板342を動かして光電センサ341のスロット内に入らせて、光電信号を遮断することにより、センシング部品34にてコントローラ60にトリガ指令を送信し、すると、コントローラ60は前述のトリガ指令に基づいて第1駆動部材10をオフにし、第1クランプ部311が前述の第1方向Aに沿って上方向へ移動し続けない。このプロセスにより、開封装置100はボリューム材200の位置を特定することができる。
【0035】
ステップS3において、開封装置100のコントローラ60は、第1駆動部材10を再起動して、第1駆動部材10により固定板20を駆動してボリューム材200から遠ざかる方向に約5mm移動させることによって、第1クランプ部311がエンドシールテープ201を挟持できるとともに、ボリューム材200に接触することがない位置にあるようにする。これにより、後続でトレイ203を回転する時に、第1クランプ部311がボリューム材200に損傷を与えることは防止される。
【0036】
ステップS4において、トレイ203を回転させて、エンドシールテープ201が第1クランプ部311に押し当てるようにする。この場合、検出手段50は、エンドシールテープ201が第1クランプ部311に押し当てられることを検出して、第2駆動部材42を起動する指令をコントローラ60に送信する。
【0037】
ステップS5において、
図5に示すように、開封装置100のコントローラ60は、第2駆動部材42を起動して、第2駆動部材42により第2クランプ部411を駆動して前述の第2方向Bに沿って、第1クランプ部311と第2クランプ部411がエンドシールテープ201の端部を挟持するようになるまで、第2クランプ部411を第1クランプ部311に近づくように移動させる。
【0038】
ステップS6において、
図6に示すように、開封装置100のコントローラ60は、第1駆動部材10を再起動して、第1駆動部材10により固定板20を駆動してボリューム材200から離反する方向へ移動させる。これと同時に、第1クランプ部311と第2クランプ部411はエンドシールテープ201の端部を掴んで、当該エンドシールテープ201を下へ引き剥がして、エンドシールテープ201が最終的にボリューム材200から完全に分離されるようにする。
【0039】
ステップS7において、
図7に示すように、開封装置100のコントローラ60は、第2駆動部材42を再起動して、第2駆動部材42により第2クランプ部411を駆動して前述の第2方向Bに沿って第1クランプ部311から離反するように移動させる。これにより、第1クランプ部311と第2クランプ部411とは分離され、エンドシールテープ201は開封装置100から離脱される。これで、開封装置100のボリューム材200に対する開封作業は完了する。
【0040】
以上の実施形態は、本願の技術提案を説明するのみに用いられ、本願を制限するものではない。以上の好ましい実施形態を参照して本願を詳細に説明したが、当業者は、本願の技術提案を変更又は均等に置き換えることで得られたものも、本願発明の精神と範囲から逸脱することがなく、同様に本発明の保護範囲内に属されることが理解すべきである。
【符号の説明】
【0041】
100 開封装置
10 第1駆動部材
20 固定板
30 第1クランプ手段
31 第1クランプ部材
311 第1クランプ部
312 第1連接部
32 取付板
321 第1部分
322 第2部分
323 リミテッド空間
33 弾性復帰部材
34 センシング部品
341 光電センサ
342 遮光板
35 ストッパ
351 取付板
352 コラム
352a スクリュー
352b ナット
36 スライドアセンブリ
361 スライドレール
362 スライダ
40 第2クランプ手段
41 第2クランプ部材
411 第2クランプ部
412 第2連接部
42 第2駆動部材
50 検出手段
60 コントローラ
200 ボリューム材
201 エンドシールテープ
203 トレイ
A 第1方向
B 第2方向
H 高度差