(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147505
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】空気質分析装置
(51)【国際特許分類】
G01N 15/00 20240101AFI20241008BHJP
【FI】
G01N15/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024036690
(22)【出願日】2024-03-11
(31)【優先権主張番号】18/194,918
(32)【優先日】2023-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100138759
【弁理士】
【氏名又は名称】大房 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ラーフル アバスティ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】持続気道陽圧(CPAP)機械によって提供される気流に関連付けられた空気質データを生成して、ユーザがカビを有する気流で呼吸しないことを確実にすることができる装置及び方法が必要である。
【解決手段】いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、入口ポートを備えるチャンバを有するハウジングを有する。いくつかの実施形態では、入口ポートは、チャンバ内への気流を受け入れるように構造化される。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、チャンバ内に配置され、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成された複数のセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサは、少なくとも1つのカビセンサを含む。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、複数のセンサと通信し、空気質データをコンピューティング装置に送信するように構成された、プリント回路基板を含んでもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気質分析装置であって、前記空気質分析装置は、
入口ポートを備えるチャンバを有するハウジングであって、前記入口ポートは、前記チャンバ内への気流を受け入れるように構造化されている、ハウジングと、
前記チャンバ内に配置され、前記気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成された複数のセンサであって、少なくとも1つのカビセンサを含む、複数のセンサと、
前記複数のセンサと通信し、前記空気質データをコンピューティング装置に送信するように構成されたプリント回路基板と、を備える、空気質分析装置。
【請求項2】
前記複数のセンサは、粒子状物質センサ、揮発性有機化合物センサ、湿度センサ、又は温度センサのうちの少なくとも1つを更に備える、請求項1に記載の空気質分析装置。
【請求項3】
前記粒子状物質センサは、前記気流中に2.5ミクロン又は10ミクロン未満の直径を有する粒子が存在することを示す空気質データを生成するように構成された、請求項2に記載の空気質分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して、空気質分析装置及び空気質分析を実行する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
出願人は、空気質分析に関連する多くの技術的課題及び困難を認識している。適用された努力、創意工夫、及びイノベーションを通じて、出願人は、以下に詳細に記載される本開示において具現化された解決策を開発することによって、空気質分析に関する問題を解決した。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載される様々な実施形態は、空気質分析装置及び空気質分析を実行する方法に関する。
【0004】
本開示の一態様によれば、空気質分析装置が提供される。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、入口ポートを備えるチャンバを有するハウジングを含む。いくつかの実施形態では、入口ポートは、チャンバ内への気流を受け入れるように構造化される。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、チャンバ内に配置され、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成された複数のセンサを含む。いくつかの実施形態では、複数のセンサは、少なくとも1つのカビセンサを備える。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、複数のセンサと通信し、空気質データをコンピューティング装置に送信するように構成された、プリント回路基板を含む。
【0005】
いくつかの実施形態では、複数のセンサは、粒子状物質センサ、揮発性有機化合物センサ、湿度センサ、又は温度センサのうちの少なくとも1つを更に備える。
【0006】
いくつかの実施形態では、粒子状物質センサは、気流中に2.5ミクロン又は10ミクロン未満の直径を有する粒子が存在することを示す空気質データを生成するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、複数のセンサは、第1の揮発性有機化合物センサ及び第2の揮発性有機化合物センサを更に備える。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の揮発性有機化合物センサは、第1の揮発性有機化合物が気流中に存在することを示す空気質データを生成するように構成され、第2の揮発性有機化合物センサは、第2の揮発性有機化合物が気流中に存在することを示す空気質データを生成するように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカビセンサは、分光計を備える。
【0010】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカビセンサは、気流に関連付けられた湿度、気流に関連付けられた温度、気流に関連付けられた粒子濃度、及び気流に関連付けられた洗浄日に少なくとも基づいて、気流中にカビがある確率を示す空気質データを生成するように構成される。
【0011】
いくつかの実施形態では、チャンバは、チャンバから気流を排出するように構造化された出口ポートを備える。
【0012】
いくつかの実施形態では、入口ポートは、持続気道陽圧機械に関連付けられた管からチャンバ内への気流を受け入れるように構造化され、出口ポートは、チャンバから持続気道陽圧機械に関連付けられたフェースマスク内に気流を排出するように構造化される。
【0013】
いくつかの実施形態では、入口ポートは、持続気道陽圧機械の送風機からチャンバ内への気流を受け入れるように構造化され、出口ポートは、チャンバから持続気道陽圧機械に関連付けられた管の中へ気流を排出するように構造化される。
【0014】
いくつかの実施形態では、チャンバは、第1の部分及び第2の部分を備える。
【0015】
いくつかの実施形態では、複数のセンサは、第1の部分に配置される。
【0016】
いくつかの実施形態では、コンピューティング装置は、ユーザに関連付けられた持続気道陽圧機械をユーザが洗浄すべきであることを示す命令を表示するように構成されたユーザインターフェースを備える。
【0017】
本開示の別の態様によれば、空気質分析を実行する方法が提供される。いくつかの実施形態では、空気質分析を実行する方法は、空気質分析装置から空気質データを受信することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、入口ポートを備えるチャンバを有するハウジングを含む。いくつかの実施形態では、入口ポートは、チャンバ内への気流を受け入れるように構造化される。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、チャンバ内に配置され、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成された複数のセンサを含む。いくつかの実施形態では、複数のセンサは、少なくとも1つのカビセンサを備える。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、複数のセンサと通信し、空気質データをコンピューティング装置に送信するように構成された、プリント回路基板を含む。いくつかの実施形態では、空気質分析を実行する方法は、持続気道陽圧機械に関連付けられたユーザに対して、持続気道陽圧機械を洗浄するようにユーザに命令する命令をユーザインターフェースに表示させることを含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、複数のセンサは、粒子状物質センサ、揮発性有機化合物センサ、湿度センサ、又は温度センサのうちの少なくとも1つを更に備える。
【0019】
いくつかの実施形態では、粒子状物質センサは、気流中に2.5ミクロン又は10ミクロン未満の直径を有する粒子が存在することを示す空気質データを生成するように構成される。
【0020】
いくつかの実施形態では、複数のセンサは、第1の揮発性有機化合物センサ及び第2の揮発性有機化合物センサを更に備える。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の揮発性有機化合物センサは、第1の揮発性有機化合物が気流中に存在することを示す空気質データを生成するように構成され、第2の揮発性有機化合物センサは、第2の揮発性有機化合物が気流中に存在することを示す空気質データを生成するように構成される。
【0022】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカビセンサは分光計を備える。
【0023】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカビセンサは、気流に関連付けられた湿度、気流に関連付けられた温度、気流に関連付けられた粒子濃度、及び気流に関連付けられた洗浄日に少なくとも基づいて、気流中にカビがある確率を示す空気質データを生成するように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態では、チャンバは、チャンバから気流を排出するように構造化された出口ポートを備える。
【0025】
いくつかの実施形態では、入口ポートは、持続気道陽圧機械に関連付けられた管からチャンバ内への気流を受け入れるように構造化され、出口ポートは、チャンバから持続気道陽圧機械に関連付けられたフェースマスク内に気流を排出するように構造化される。
【0026】
いくつかの実施形態では、入口ポートは、持続気道陽圧機械の送風機からチャンバ内への気流を受け入れるように構造化され、出口ポートは、チャンバから持続気道陽圧機械に関連付けられた管の中へ気流を排出するように構造化される。
【0027】
いくつかの実施形態では、チャンバは、第1の部分及び第2の部分を備える。
【0028】
いくつかの実施形態では、複数のセンサは、第1の部分に配置される。
【0029】
上記の概要は、単に、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するためにいくつかの例示的な実施形態を要約する目的で提供されている。したがって、上述の実施形態は単なる実施例であり、いかなる方法でも本開示の範囲又は趣旨を狭めるように解釈されるべきではないことが理解されよう。本開示の範囲は、本明細書に要約されるものに加えて多くの潜在的な実施形態を包含することが理解されよう。そのうちのいくつかについては、以下に更に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
次に、添付図面を参照する。図に例示される構成要素は、本明細書に説明される特定の実施形態において存在してもよいし、存在しなくてもよい。いくつかの実施形態は、本開示の例示的な実施形態による図に示されるものよりも少ない(又は多い)構成要素を含んでもよい。
【
図1】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的な空気質分析装置を示す。
【
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的な空気質分析装置の側面図を示す。
【
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的な空気質分析装置の断面図を示す。
【
図4】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的な空気質分析装置の別の側面図を示す。
【
図5】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的な空気質分析装置の別の断面図を示す。
【
図6】本開示の1つ以上の実施形態による、コンピューティング装置の例示的なユーザインターフェースを示す。
【
図7】本開示の1つ以上の実施形態による、空気質分析を実行する例示的方法のフローチャートを示す。
【
図8】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なコンピュータ処理装置のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
例示的な実施形態は、添付図面を参照しながら以下により詳細に説明するが、本開示の全ての実施形態ではなく、いくつかの実施形態が示される。実際に、本開示の実施形態は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。同様の数字は、全体を通して同様の要素を指す。
【0032】
概要
本明細書で開示される例示的な実施形態は、空気質分析装置及び空気質分析を実行する方法に関連する技術的問題に対処する。本開示が関係する分野の当業者によって理解されるように、ユーザが空気質分析装置及び空気質分析を実行する方法を使用し得る、多数の例示的なシナリオが存在する。例えば、気流及び/又は持続気道陽圧(CPAP)装置にカビが存在する可能性があることを示す、CPAP機械に関連する気流の空気質データを生成するために、空気質分析装置を使用する必要がある場合がある。
【0033】
CPAP機械は、例えば、ユーザが睡眠中に十分な酸素を得ることができるように、ユーザの上気道が閉塞されないことを確実にするために、いくつかの例では、ユーザが睡眠中にユーザの上気道に加熱及び加湿もされる加圧空気の流れを提供する。いくつかの例では、CPAP機械の頻繁な使用(例えば、毎晩)、気流の加湿、気流の加熱、及び/又はCPAP機械のユーザによる頻繁でない洗浄に起因して、CPAP機械はしばしばカビを発生させ、CPAP機械を使用するときにユーザがカビにさらされる結果となる。したがって、CPAP機械によって提供される気流に関連付けられた空気質データを生成して、ユーザがカビを有する気流で呼吸しないことを確実にすることができる装置及び方法が必要である。
【0034】
したがって、これら及び/又は他の関連する問題に対処するために、空気質分析装置及び空気質分析を実行する方法が、本明細書で開示される。例えば、以下でより詳細に説明する本開示の実施形態は、入口ポートを備えるチャンバを有するハウジングを有する空気質分析装置を含む。いくつかの実施形態では、入口ポートは、チャンバ内への気流を受け入れるように構造化される。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、チャンバ内に配置され、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成された複数のセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサは、少なくとも1つのカビセンサを備える。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、複数のセンサと通信し、空気質データをコンピューティング装置に送信するように構成された、プリント回路基板を含んでもよい。したがって、CPAP機械によって提供される気流の空気質を分析して、CPAP機械のユーザが、カビを有するCPAP機械によって提供される気流で呼吸しないことを確実にすることができる。
【0035】
空気質分析装置の例
図1~
図5を参照すると、本明細書の実施形態は、例示的な空気質分析装置100を提供する。空気質分析装置100は、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成されてもよい。
図1に示されるようないくつかの実施形態では、空気質分析装置100は、持続陽圧機械(CPAP)機械120によって提供される気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成されてもよい。本明細書では、CPAP機械によって提供される気流に関連付けられた空気質分析を実行するものとして言及されているが、空気質分析装置100は、自動気道陽圧(APAP)機械、二段階気道陽圧(BiPAP)機械、適応サーボベンチレーション(ASV)機械、他の機械式ベンチレーション機械などの任意のタイプの気道陽圧機械によって提供される気流に関連付けられた空気質データを生成するために使用されてもよいことが、本開示が関係する分野の当業者によって理解されるであろう。
【0036】
いくつかの実施形態では、空気質分析装置100は、ハウジング102を含んでもよい。ハウジング102は、実質的に立方体、実質的に長方形、及び/又は実質的に円筒形であってもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング102は、チャンバ104を含んでもよい。チャンバ104は、実質的に立方体、実質的に長方形、及び/又は実質的に円筒形であってもよい。いくつかの実施形態では、チャンバ104は、ハウジング102と実質的に同じ形状であってもよい。いくつかの実施形態では、チャンバ104は、ハウジング102と実質的に同じ形状でなくてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング102及び/又はチャンバ104は、プラスチック又は任意の他の好適な材料から構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング102及び/又はチャンバ104は、射出成形及び/又は3D印刷を使用して構築されてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、チャンバ104は、入口ポート106及び/又は出口ポート108を有してもよい。この点に関して、例えば、入口ポート106は、気流をチャンバ104内に受け入れるように構成されてもよく、出口ポート108は、気流をチャンバ104内に排出するように構成されてもよい(例えば、気流は、チャンバ104を通って入口ポート106から出口ポート108に移動する)。いくつかの実施形態では、入口ポート106は、CPAP機械120の送風機122からチャンバ104内に気流を受け入れるように構造化されてもよく、出口ポート108は、CPAP機械120に関連付けられた管124に空気を排出するように構成されてもよい(例えば、入口ポート106は、CPAP機械120の送風機122に取り付けられるように構造化されてもよく、出口ポート108は、CPAP機械120に関連付けられた管124に取り付けられるように構造化されてもよい)。追加的に又は代替的に、入口ポート106は、CPAP機械120の管124からチャンバ104内への気流を受け入れるように構造化されてもよく、出口ポート108は、CPAP機械120に関連付けられたフェースマスク126に空気を排出するように構造化されてもよい(例えば、入口ポート106は、CPAP機械120の管124に取り付けられるように構造化されてもよく、出口ポート108は、CPAP機械120に関連付けられたフェースマスク126に取り付けられるように構造化されてもよい)。
【0038】
いくつかの実施形態では、空気質分析装置100は、チャンバ104内に配置される複数のセンサ110を含んでもよい。複数のセンサ110は、複数のセンサ110が気流に関連付けられた空気質データを生成することを可能にする任意の方法でチャンバ104内に配置されてもよい。別の言い方をすれば、例えば、複数のセンサ110は、複数のセンサ110の各々が気流に関連付けられた空気質データを生成することができるように、複数のセンサ110の各々が気流と相互作用することを可能にする任意の方法でチャンバ104内に配置されてもよい。例えば、
図2及び
図3に示すように、複数のセンサ110は、チャンバ104の内面114に配置することができる。別の例として、
図4及び
図5に示すように、複数のセンサ110は、チャンバ104の第1の部分116内に配置されてもよい。すなわち、複数のセンサ110は全てチャンバ104の第1の部分116に配置されてもよく、複数のセンサ110のいずれもチャンバ104の第2の部分118に配置されなくてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、複数のセンサ110は、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成されてもよい。この点に関して、例えば、複数のセンサ110は、気流中のカビの確率を示す空気質データを生成すること、特定のサイズを有する粒子が気流中に存在することを示す空気質データを生成すること、気流中の揮発性有機化合物を示す空気質データを生成すること、気流に関連付けられた湿度を示す空気質データを生成すること、及び/又は気流に関連付けられた温度を示す空気質データを生成することによって、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ110が、複数のセンサ110によって生成された空気質データに基づいて、カビが気流中に存在する確率、特定のサイズの粒子が気流中に存在する確率、及び/又は揮発性有機化合物が気流中に存在する確率を決定する場合がある。この点に関して、例えば、空気質データは、カビ、特定のサイズの粒子、及び/又は揮発性有機化合物がCPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126内に存在することを示し得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、複数のセンサ110は、少なくとも1つのカビセンサを含んでもよい。この点に関して、例えば、複数のセンサ110は、気流中のカビの確率(例えば、気流中にカビが存在する)を示す空気質データを生成するように構成された少なくとも1つのカビセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカビセンサは、気流中のカビの確率を示す空気質データを生成するように構成された分光計を含んでもよい。追加的に又は代替的に、少なくとも1つのカビセンサは、気流に関連付けられた湿度、気流に関連付けられた温度、気流に関連付けられた粒子濃度、及び気流に関連付けられた洗浄日のうちの1つ以上に基づいて、気流におけるカビの確率を示す空気質データを生成するように構成されてもよい。例えば、カビセンサは、気流に関連付けられた湿度が湿度閾値を上回り(例えば、95%を上回り)、気流に関連付けられた洗浄日が、洗浄時間閾値よりも長い時間であったことを示す(例えば、CPAP機械120が洗浄されてから6ヶ月であり、洗浄時間閾値が3ヶ月である)場合に、気流にカビが存在する確率の空気質データを生成するように構成されてもよい。この点に関して、例えば、いくつかの実施形態では、生成された空気質データに基づいて、少なくとも1つのカビセンサは、カビが気流中に存在する確率が低い、中程度、又はカビが気流中に存在する確率が高いと決定するように構成されてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、複数のセンサ110は、少なくとも1つの粒子状物質センサを含んでもよい。この点に関して、例えば、複数のセンサ110は、2.5ミクロン及び/又は10ミクロン未満の直径を有する粒子などの粒子が気流中に存在することを示す空気質データ(例えば、気流中の粒子の数、気流中の粒子の濃度、気流中の粒子のサイズなど)を生成するように構成された少なくとも1つの粒子状物質センサを含んでもよい。この点に関して、例えば、複数のセンサ110は、2.5ミクロン以下の直径を有する粒子が存在することを示す空気質データを生成するための第1の粒子状物質センサ、及び/又は10ミクロン以下の直径を有する粒子が存在することを示す空気質データを生成するための第2の粒子状物質センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ110は、2.5ミクロン以下の直径を有する粒子が存在すること、及び/又は10ミクロン以下の直径を有する粒子が存在することを示す空気質データを生成することができる粒子状物質センサなど、複数の直径の複数の粒子が存在することを示す空気質データを生成するように構成された粒子状物質センサを含んでもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、複数のセンサ110は、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサを含んでもよい。この点に関して、例えば、複数のセンサ110は、ベンゼン、エチレングリコール、ホルムアルデヒド、アセトン、塩化メチレン、テトラクロロエチレン、トルエン、キシレン、及び/又は1,3-ブタジエンのうちの1つ以上など、気流中の揮発性有機化合物を示す空気質データを生成するように構成された少なくとも1つの揮発性有機化合物センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ110は、特定の揮発性有機化合物が気流中に存在することを示す空気質データを生成するようにそれぞれ構成された揮発性有機化合物センサを含んでもよい。例えば、複数のセンサ110は、ベンゼンなどの第1の揮発性有機化合物が気流中に存在することを示す空気質データを生成するように構成された第1の揮発性有機化合物センサと、アセトンなどの第2の揮発性有機化合物が存在することを示す空気質データを生成するように構成された第2の揮発性有機化合物センサとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ110は、気流中に2つ以上の揮発性有機化合物が存在することを示す空気質データを生成するように構成された揮発性有機化合物センサを含んでもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、複数のセンサ110は、少なくとも1つの湿度センサを含んでもよい。この点に関して、例えば、複数のセンサ110は、気流に関連付けられた湿度を示す空気質データを生成することができる少なくとも1つの湿度センサを含んでもよい。例えば、少なくとも1つの湿度センサは、気流が90%の湿度に関連付けられていることを示す空気質データを生成してもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサ110は、少なくとも1つの温度センサを含んでもよい。この点に関して、例えば、複数のセンサ110は、気流に関連付けられた温度を示す空気質データを生成することができる少なくとも1つの温度センサを含んでもよい。例えば、少なくとも1つの温度センサは、気流が90度の温度を有することを示す空気質データを生成することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、複数のセンサ110によって生成された空気質データは、構造化データフォーマット及び/又は非構造化データフォーマットで取得及び記憶され得る。例えば、空気質データは、カビセンサによって生成された空気質データに基づいて、気流中にカビが存在する確率が低い、中程度である、又はカビが気流中に存在する確率が高いことを示し得る。別の例として、空気質データは、少なくとも1つの粒子状物質センサが、特定のサイズの粒子が気流中にあることを示す空気質データを生成した回数のカウントを含んでもよい(例えば、少なくとも1つの粒子状物質センサは、気流中で2.5ミクロン以下のサイズを有する25個の粒子をカウントした)。別の例として、空気質データは、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが、特定の揮発性有機化合物が気流中にあることを示す空気質データを生成したか否かの指示(例えば、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが、ホルムアルデヒドが気流中にあることを示す空気質データを生成したか否かの表示)を含んでもよい。別の例として、空気質データは、少なくとも1つの温度センサ及び/又は湿度センサによって生成されるような気流に関連付けられた温度及び湿度を含んでもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、空気質分析装置100は、プリント回路基板(PCB)112を含んでもよい。いくつかの実施形態では、PCB112は、複数のセンサ110に近接して配置されてもよい。例えば、
図2及び
図3に示すように、複数のセンサ110がチャンバ104の内面114に配置される場合、PCB112は、チャンバ104の内面114に配置されてもよい。追加的に又は代替的に、
図4及び
図5に示すように、複数のセンサがチャンバ104の第1の部分116に配置される場合、PCBはチャンバ104の第1の部分116に配置されてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、PCB112は、複数のセンサ110と電気通信し、複数のセンサ110によって生成された空気質データをコンピューティング装置128に送信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、PCB112は、複数のセンサ110によって生成された空気質データを、Wi-Fi及び/又はBluetoothを介してコンピューティング装置128に送信し得る。いくつかの実施形態では、PCB112は、空気質データをコンピューティング装置にリアルタイムで送信するように構成されてもよい。例えば、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが、揮発性有機化合物が気流中にあることを示す空気質データを生成するたびに、PCB112は、生成された空気質データをコンピューティング装置128に送信し得る。
【0047】
いくつかの実施形態では、PCB112は、所定のスケジュールで空気質データをコンピューティング装置128に送信するように構成されてもよい。例えば、PCB112は、空気質データをコンピューティング装置128に20秒毎に送信し得る。いくつかの実施形態では、PCB112は、分析期間の終わりに空気質データをコンピューティング装置128に送信するように構成されてもよい。例えば、PCB112は、気流がチャンバ104を通って流れ始めたとき、気流がチャンバ104を通って流れるのを停止したときとを識別するように構成されてもよい。この点に関して、気流がチャンバ104を通って流れるのを停止したことをPCB112が識別したとき、PCB112は、空気質データをコンピューティング装置128に送信し得る。いくつかの実施形態では、PCB112は、コンピューティング装置128から空気質データを送信する命令を受信すると、空気質データをコンピューティング装置128に送信するように構成されてもよい。
【0048】
図6を参照すると、いくつかの実施形態では、コンピューティング装置128は、ユーザインターフェース602を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース602は、コンピューティング装置128上で実行されるモバイルアプリケーションによって提供され得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース602は、複数のセンサ110によって生成された空気質データを示すように構成された空気質データ構成要素604を含んでもよい。例えば、空気質データ構成要素604は、少なくとも1つのカビセンサが、気流中にカビが存在する確率が低、中、又は高であると決定した場合、気流中にカビが存在する確率が低、中、又は高であり、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126を示し得る。別の例として、空気質データ構成要素604は、少なくとも1つの粒子状物質センサが、少なくとも1つの粒子状物質センサが、特定のサイズの粒子及び気流中の粒子のサイズを示す空気質データを生成した回数のカウントを決定する場合、少なくとも1つの粒子状物質センサが、特定のサイズの粒子及び気流中の粒子のサイズを示す空気質データを生成した回数のカウント、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126を示し得る。別の例として、空気質データ構成要素604は、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが、特定の揮発性有機化合物が気流中にあることを示す空気質データを生成した場合(例えば、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが、ホルムアルデヒドが気流中にあることを示す空気質データを生成した場合)、気流、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126内に少なくとも1つの揮発性有機化合物センサがあることを示し得る。別の例として、空気質データ構成要素604は、少なくとも1つの湿度センサによって生成された気流の湿度を示す空気質データ及び/又は少なくとも1つの温度センサによって生成された気流の温度を示す空気質データに基づいて、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126の気流に関連付けられた湿度及び/又は温度を示し得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース602は、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126が洗浄されるべきであることを示す命令を表示するように構成された洗浄構成要素606を含んでもよい。例えば、洗浄構成要素606は、気流、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126にカビが存在する確率が中程度又は高い場合に、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126を洗浄すべきであることを示す命令を表示してもよい。別の例として、洗浄構成要素606は、少なくとも1つの粒子状物質センサがCPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126の気流中の特定のサイズの粒子を示す空気質データを生成した回数のカウントが粒子閾値を上回る場合に、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126を洗浄すべきであることを示す命令を表示してもよい。別の例として、洗浄構成要素606は、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが、特定の揮発性有機化合物が、(例えば、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが、ホルムアルデヒドが気流中に存在することを示す空気質データを生成した)が気流中に存在することを示す空気質データを生成した場合、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126が洗浄されるべきであることを示す命令を表示してもよい。別の例として、洗浄構成要素606は、気流の湿度が湿度閾値を上回る、及び/又は気流の温度が温度閾値を上回る場合に、温度及び湿度、及び/又温度が、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126の気流に関連する場合、CPAP機械120、管124、及び/又はフェースマスク126を洗浄すべきであることを示す命令を表示してもよい。
【0050】
空気質分析を実行する例示的な方法
ここで
図7を参照すると、空気質分析を実行する例示的な方法700を提供するフローチャートが示されている。この点に関して、
図7は、コンピューティング装置128及び/又は空気質分析装置100によって実行され得る動作を示す。
【0051】
ブロック710に示すように、空気質分析を実行する方法700は、空気質分析装置から空気質データを受信することを含んでもよい。上述したように、空気質分析装置はハウジングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、システムは、チャンバを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング及び/又はチャンバは、プラスチック又は任意の他の好適な材料から構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング及び/又はチャンバは、射出成形及び/又は3D印刷を使用して構築されてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、チャンバは、入口ポート及び/又は出口ポートを有してもよい。この点に関して、例えば、入口ポートは、気流をチャンバ内に受け入れるように構成されてもよく、出口ポートは、気流をチャンバ内に排出するように構成されてもよい(例えば、気流は、チャンバを通って入口ポートから出口ポートに移動する)。いくつかの実施形態では、入口ポートは、CPAP機械の送風機からチャンバ内への気流を受け入れるように構造化されてもよく、出口ポートは、CPAP機械に関連付けられた管に空気を排出するように構造化されてもよい(例えば、入口ポートは、CPAP機械の送風機に取り付けられるように構造化されてもよく、出口ポートは、CPAP機械に関連付けられた管に取り付けられるように構造化されてもよい)。追加的に又は代替的に、入口ポートは、CPAP機械の管からチャンバ内への気流を受け入れるように構造化されてもよく、出口ポートは、CPAP機械に関連付けられたフェースマスクに空気を排出するように構造化されてもよい(例えば、入口ポートは、CPAP機械の管に取り付けられるように構造化されてもよく、出口ポートは、CPAP機械に関連付けられたフェースマスクに取り付けられるように構造化されてもよい)。
【0053】
上述のように、いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、チャンバ内に配置された複数のセンサを含んでもよい。複数のセンサは、複数のセンサが気流に関連付けられた空気質データを生成することを可能にする任意の方法でチャンバ内に配置されてもよい。別の言い方をすれば、例えば、複数のセンサは、複数のセンサの各々が気流に関連付けられた空気質データを生成することができるように、複数のセンサの各々が気流と相互作用することを可能にする任意の方法でチャンバ内に配置されてもよい。例えば、複数のセンサは、チャンバの内面に配置されてもよい。別の例として、複数のセンサは、チャンバの第1の部分に配置されてもよい。すなわち、複数のセンサは全てチャンバの第1の部分に配置されてもよく、複数のセンサのいずれもチャンバの第2の部分に配置されなくてもよい。
【0054】
上述したように、いくつかの実施形態では、複数のセンサは、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成されてもよい。この点に関して、例えば、複数のセンサは、気流中のカビの確率を示す空気質データを生成すること、特定のサイズを有する粒子が気流中に存在することを示す空気質データを生成すること、気流中の揮発性有機化合物を示す空気質データを生成すること、気流に関連付けられた湿度を示す空気質データを生成すること、及び/又は気流に関連付けられた温度を示す空気質データを生成することによって、気流に関連付けられた空気質データを生成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のセンサが、複数のセンサによって生成された空気質データに基づいて、カビが気流中に存在する確率、特定のサイズの粒子が気流中に存在する確率、及び/又は揮発性有機化合物が気流中に存在する確率を決定した場合、カビ、特定のサイズの粒子、及び/又は揮発性有機化合物がCPAP機械、管、及び/又はフェースマスク中に存在することを示し得る。
【0055】
上述したように、いくつかの実施形態では、複数のセンサによって生成された空気質データは、構造化データフォーマット及び/又は非構造化データフォーマットで取得及び記憶され得る。いくつかの実施形態では、空気質分析装置は、プリント回路基板(PCB)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、PCBは、複数のセンサに近接して配置されてもよい。例えば、複数のセンサがチャンバの内面に配置される場合、PCBはチャンバの内面に配置されてもよい。追加的に又は代替的に、複数のセンサがチャンバの第1の部分に配置される場合、PCBはチャンバの第1の部分に配置されてもよい。
【0056】
上述のように、いくつかの実施形態では、PCBは、複数のセンサと電気通信し、複数のセンサによって生成された空気質データをコンピューティング装置に送信するように構成されてもよく、コンピューティング装置は、空気質データをPCBから受信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、PCBは、複数のセンサによって生成された空気質データを、Wi-Fi及び/又はBluetoothを介してコンピューティング装置に送信し得る。
【0057】
ブロック720に示されるように、空気質分析を実行する方法700は、持続気道陽圧機械に関連付けられたユーザに対して、持続気道陽圧機械を洗浄するようにユーザに命令する命令をユーザインターフェースに表示させることを含んでもよい。
【0058】
上述したように、いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、CPAP機械、管、及び/又はフェースマスクが洗浄されるべきであることを示す命令を表示するように構成された洗浄構成要素を含んでもよい。例えば、気流中にカビが存在する確率が、気流、CPAP機械、管、及び/又はフェースマスクにおいて中程度又は高い場合、洗浄構成要素は、CPAP機械、管、及び/又はフェースマスクが洗浄されるべきであることを示す命令を表示してもよい。別の例として、少なくとも1つの粒子状物質センサによって生成された空気質データが、CPAP機械、管、及び/又はフェースマスクの気流中の特定のサイズの粒子の数が粒子閾値を上回ることを示す場合、洗浄構成要素は、CPAP機械、管、及び/又はフェースマスクが洗浄されるべきであることを示す命令を表示してもよい。別の例として、洗浄構成要素は、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが気流中の特定の揮発性有機化合物を示す空気質データを生成した場合(例えば、少なくとも1つの揮発性有機化合物センサが、ホルムアルデヒドが気流中にあることを示す空気質データを生成した場合)、CPAP機械、管、及び/又はフェースマスクが洗浄されるべきであることを示す命令を表示してもよい。別の例として、洗浄構成要素は、気流の湿度が湿度閾値を上回る、及び/又は気流の温度が温度閾値を上回る場合に、温度及び湿度、及び/又温度が、CPAP機械、管、及び/又はフェースマスクの気流に関連する場合、CPAP機械、管、及び/又はフェースマスクを洗浄すべきであることを示す命令を表示してもよい。
【0059】
例示的なコンピュータ処理装置
図8を参照すると、いくつかの例示的な実施形態による例示的なコンピュータ処理装置800のブロック図が示されている。いくつかの実施形態では、PCB112、コンピューティング装置128、及び/又は他の装置は、
図8のコンピュータ処理装置800などの1つ以上のコンピュータ処理装置として具現化され得る。しかしながら、以下の
図8に示され、それに関して説明される構成要素、装置、又は要素は必須ではない場合があり、したがって、特定の実施形態では1つ以上が省略され得ることに留意されたい。加えて、いくつかの実施形態は、
図8に示され、それに関して説明されるもの以外の更なる又は異なる構成要素、装置、又は要素を含んでもよい。
【0060】
コンピュータ処理装置800は、本明細書で開示される1つ以上の実施形態に従って動作を実行するように構成可能な処理回路802を含むか、又はそうでなければそれと通信することができる。この点に関して、処理回路802は、様々な実施形態に係るコンピュータ処理装置800の1つ以上の機能を実行及び/又はその性能を制御するように構成されてもよく、したがって、様々な実施形態に係るコンピュータ処理装置800の機能を実行するための手段を提供してもよい。処理回路802は、1つ以上の実施形態に従って、データ処理、アプリケーション実行及び/又は他の処理及び管理サービスを実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータ処理装置800、又は処理回路802などのその部分(複数可)若しくは構成要素(複数可)は、チップ若しくはチップセットとして具現化されてもよく、又はそれを備えてもよい。言い換えれば、コンピュータ処理装置800又は処理回路802は、構造アセンブリ(例えば、ベースボード)上の材料、構成要素、及び/又はワイヤを含む1つ以上の物理パッケージ(例えば、チップ)を備え得る。構造アセンブリは、その上に含まれる構成要素回路の物理的強度、サイズの保存、及び/又は電気的相互作用の制限を提供してもよい。したがって、コンピュータ処理装置800又は処理回路802は、場合によっては、単一のチップ上に、又は単一の「システムオンチップ」として本開示の実施形態を実装するように構成されてもよい。したがって、場合によっては、チップ又はチップセットは、本明細書で説明される機能を提供するための1つ以上の動作を実行するための手段を構成し得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、処理回路802は、プロセッサ806を含んでもよく、
図8に示されるようないくつかの実施形態では、メモリ804を更に含んでもよい。処理回路802は、ユーザインターフェース808及び/又は通信インターフェース810と通信してもよく、又はそうでなければそれらを制御してもよい。したがって、処理回路802は、本明細書に記載の動作を実行するように構成された(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを有する)回路チップ(例えば、集積回路チップ)として具現化されてもよい。
【0062】
プロセッサ806は、多数の異なる方法で具現化され得る。例えば、プロセッサ806は、マイクロプロセッサ若しくは他の処理要素、コプロセッサ、コントローラ、又は例えば、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)等の集積回路などを含む、種々の他のコンピューティング若しくは処理装置のうちの1つ以上などの種々の処理手段として具現化されてもよい。単一のプロセッサとして示されているが、プロセッサ806は複数のプロセッサを備え得ることが理解されるであろう。複数のプロセッサは、互いに動作可能に通信し得、本明細書に記載のように、コンピュータ処理装置800の回路の1つ以上の機能性を実行するように集合的に構成されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ806は、メモリ804に記憶された命令、又は他の方法でプロセッサ806にアクセス可能な命令を実行するように構成されてもよい。したがって、ハードウェアによって構成されるか、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成されるかにかかわらず、プロセッサ806は、それに応じて構成されている間、本開示の実施形態による動作を実行することができる(例えば、処理回路802の形で、回路内で物理的に具体化された)エンティティを表し得る。したがって、例えば、プロセッサ806がASIC、FPGAなどとして具現化される場合、プロセッサ806は、本明細書に記載の動作を実行するためのハードウェアに具体的に構成されてもよい。あるいは、別の例として、プロセッサ806がソフトウェア命令の実行体として具現化される場合、命令は、本明細書に記載される1つ以上の動作を実行するようにプロセッサ806を具体的に構成してもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、メモリ804は、例えば、固定又は取り外し可能のいずれかであり得る揮発性及び/又は不揮発性メモリなどの1つ以上の非一時的メモリ装置を含んでもよい。この点に関して、メモリ804は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備え得る。メモリ804は単一のメモリとして示されているが、メモリ804は複数のメモリを備え得ることが理解されよう。メモリ804は、コンピュータ処理装置800が、1つ以上の実施形態による様々な機能を実行することを可能にするために、情報、データ、コンテンツ、アプリケーション、命令などを記憶するように構成されてもよい。例えば、メモリ804は、プロセッサ806による処理のための入力データをバッファするように構成されてもよい。追加的に又は代替的に、メモリ804は、プロセッサ806による実行のための命令を記憶するように構成されてもよい。更に別の代替として、メモリ804は、様々なファイル、コンテンツ、又はデータセットを記憶することができる1つ以上のデータベースを含んでもよい。メモリ804のコンテンツの中で、アプリケーションは、各それぞれのアプリケーションに関連付けられた機能を実行するために、プロセッサ806による実行のために記憶され得る。場合によっては、メモリ804は、コンピュータ処理装置800の構成要素間で情報を渡すためのバス(複数可)を介して、プロセッサ806、ユーザインターフェース808、及び/又は通信インターフェース810のうちの1つ以上と通信し得る。
【0064】
ユーザインターフェース808は、処理回路802と通信して、ユーザインターフェース808でユーザ入力の指示を受信し、及び/又は聴覚、視覚、機械的、若しくは他の出力をユーザに提供し得る。したがって、ユーザインターフェース808は、例えば、キーボード、マウス、ジョイスティック、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、マイクロフォン、スピーカ、及び/又は他の入力/出力機構を含んでもよい。したがって、ユーザインターフェース808は、いくつかの実施形態では、ユーザがPCB112及び/又はコンピューティング装置128にアクセスし、それらと相互作用するための手段を提供することができる。
【0065】
通信インターフェース810は、他の装置及び/又はネットワークとの通信を可能にするための1つ以上のインターフェース機構を含んでもよい。いくつかの場合、通信インターフェース810は、データを、処理回路802と通信するネットワーク及び/又は任意の他の装置、若しくはモジュールから受信し、並びに/又はそれらに送信するように構成されている、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせのいずれかで具現化された装置又は回路などの任意の手段であってもよい。例として、通信インターフェース810は、PCB112がコンピューティング装置128及び/又は複数のコンピューティング装置と通信することを可能にするように構成されてもよい。したがって、通信インターフェース810は、例えば、アンテナ(又は複数のアンテナ)と、無線通信ネットワーク(例えば、無線ローカルエリアネットワーク、セルラーネットワーク、グローバルポジショニングシステムネットワークなど)との通信を可能にするためのサポートハードウェア及び/又はソフトウェアと、ケーブル、デジタル加入者線(DSL)、ユニバーサルシリアルバス(USB)、イーサネット、又は他の方法を介した通信をサポートするための通信モデム又は他のハードウェア/ソフトウェアとを含み得る。
【0066】
本明細書に記載の本発明の多くの修正例及び他の実施形態は、前述の説明及び関連する図面に提示される教示の利益を有する、これらの本発明に関係がある当業者に着想されるであろう。図面は、本明細書に説明される装置の特定の構成要素のみを示すが、様々な他の構成要素がシステムと併せて使用され得ることが理解される。したがって、本発明、開示される特定の実施形態に限定されるものではないこと、並びに修正例及び他の実施形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。更に、上述された方法における工程は、必ずしも添付の図面に描写される順序で行われる必要はなく、場合によっては、描写される工程の1つ以上が実質的に同時に行われ得るか、又は追加的工程が含まれ得る。特定の用語が本明細書で用いられているが、これらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。
【0067】
本明細書に開示される原理による様々な実施形態を示し、上述したが、その修正は、本開示の趣旨及び教示から逸脱することなく、当業者によって行われ得る。本明細書に説明される実施形態は、単に代表的なものであり、限定することを意図するものではない。多くの変形、組み合わせ及び修正が可能であり、本開示の範囲内にある。実施形態の特徴を組み合わせる、統合する及び/又は省略することに由来する代替的な実施形態もまた、本開示の範囲内にある。したがって、保護の範囲は、上記に示された説明によって限定されない。
【0068】
加えて、本明細書で使用されるセクションの見出しは、37C.F.R.1.77の提案と一致するために又はさもなければ構成上の暗示を与えるために提供される。これらの見出しは、本開示から発行され得る任意の特許請求の範囲に記載された本発明(複数可)を限定するものではなく、又は特徴付けるものではない。
【0069】
「備える(comprises)」、「含む(includes)」、及び「有する(having)」などのより広い用語の使用は、「からなる(consisting of)」、「から本質的になる(consisting essentially of)」、及び「から実質的に構成される(comprised substantially of)」などのより狭い用語のサポートを提供すると理解されたい。実施形態の任意の要素に関する「任意選択的に」、「してもよい(may)」、「してもよい(might)」、「場合によっては(possibly)」などの用語の使用は、要素が必要とされないこと、又は代替的に要素が必要とされることを意味し、両方の選択肢が、実施形態の範囲内にある。また、実施例への言及は、単に例示目的のために提供されるものであって、排他的であることを意図するものではない。
【外国語明細書】