(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147527
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法、装置、車両および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 7/80 20170101AFI20241008BHJP
G06T 7/70 20170101ALI20241008BHJP
【FI】
G06T7/80
G06T7/70 B
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024059865
(22)【出願日】2024-04-03
(31)【優先権主張番号】202310364272.9
(32)【優先日】2023-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522006627
【氏名又は名称】宣城立訊精密工業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(72)【発明者】
【氏名】楊 梅英
(72)【発明者】
【氏名】丁 小敏
(72)【発明者】
【氏名】王 寶傑
(72)【発明者】
【氏名】周 帝
(72)【発明者】
【氏名】夏 守道
(72)【発明者】
【氏名】張 范有
(72)【発明者】
【氏名】楊 文欽
(72)【発明者】
【氏名】曹 揚秋
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096AA02
5L096AA09
5L096BA04
5L096CA05
5L096FA26
5L096FA69
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正のリアルタイム性及び汎用性を向上させる車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法、装置、車両及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】第1~第4カメラを備える車載サラウンドビューカメラを備える車両における方法は、視覚オドメーター情報に応じて第1、第2カメラの外部パラメータを決定することと、第1~第4位置姿勢初期値を決定することと、これらに応じて、第3、第4カメラの外部パラメータを決定することと、を含む。これにより、カルキュレーションが大きく、かかる時間が長いという問題を回避して、外部パラメータ校正のリアルタイム性を向上させることができ、かつ、4つのカメラの各外部パラメータ初期値を算出した後、4つのカメラの外部パラメータ初期値を合同で最適化して、外部パラメータ校正の精度を向上させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1カメラ、第2カメラ、第3カメラおよび第4カメラを備える車載サラウンドビューカメラを備える車両に応用され、前記第1カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、前記第2カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、
前記車両の車体オドメーター情報、前記第1カメラの第1視覚オドメーター情報および前記第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータを決定することと、
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報、前記第2視覚オドメーター情報、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定することと、
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定することと、
前記第1カメラの外部パラメータ、前記第2カメラの外部パラメータ、前記第1目標位置姿勢初期値、前記第2目標位置姿勢初期値、前記第3目標位置姿勢初期値および前記第4目標位置姿勢初期値に応じて、前記第3カメラの外部パラメータおよび前記第4カメラの外部パラメータを決定することと、を含む、
ことを特徴とする車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法。
【請求項2】
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報、前記第2視覚オドメーター情報、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定することは、
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報における第1地図点、前記第2視覚オドメーター情報における第2地図点および各カメラの採取範囲に応じて、第1有効地図点、第2有効地図点、第3有効地図点および第4有効地図点を決定することと、
前記第1視覚オドメーター情報および第2視覚オドメーター情報の位置姿勢に応じて、前記第1有効地図点および前記第2有効地図点を第1カメラ座標系に変換して第1座標点および第2座標点を得て、前記第3有効地図点および前記第4有効地図点を第2カメラ座標系に変換して第3座標点および第4座標点を得ることと、
前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、それぞれ、前記第1座標点、前記第2座標点、前記第3座標点および前記第4座標点を車体座標系に変換して、第1車体座標点、第2車体座標点、第3車体座標点および第4車体座標点を得ることと、
各カメラにより採取された画像、前記第1車体座標点、前記第2車体座標点、前記第3車体座標点および前記第4車体座標点に応じて、前記第3カメラの第1目標外部パラメータ初期値および第2目標外部パラメータ初期値、並びに前記第4カメラの第3目標外部パラメータ初期値および第4目標外部パラメータ初期値を決定することと、
前記第1目標外部パラメータ初期値、前記第2目標外部パラメータ初期値、前記第3目標外部パラメータ初期値、前記第4目標外部パラメータ初期値、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定することは、
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値を、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値として決定することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定することは、
前記第1位置姿勢初期値における第1光度誤差値、前記第2位置姿勢初期値における第2光度誤差値、前記第3位置姿勢初期値における第3光度誤差値および前記第4位置姿勢初期値における第4光度誤差値が第1所定条件を満たさなければ、第1所定ステップサイズに基づいて各前記位置姿勢初期値を、更新後の各前記位置姿勢初期値における各光度誤差値が第1所定条件を満たすまで更新し、各前記位置姿勢初期値を各前記目標位置姿勢初期値として決定することを含み、
前記第1光度誤差値は、第1投影点の光度と、第1目標特徴点の光度との間の誤差値であり、前記第1投影点が第1位置姿勢初期値において前記第1カメラの第1有効地図点を前記第3カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
前記第2光度誤差値は、第2投影点の光度と第2目標特徴点の光度との間の誤差値であり、前記第2投影点が、第2位置姿勢初期値において前記第1カメラの第2有効地図点を前記第4カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
前記第3光度誤差値は、第3投影点の光度と第3目標特徴点の光度との間の誤差値であり、前記第3投影点が第3位置姿勢初期値において前記第2カメラの第3有効地図点を前記第3カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
前記第4光度誤差値は、第4投影点の光度と第4目標特徴点の光度との間の誤差値であり、前記第4投影点が第4位置姿勢初期値において前記第2カメラの第4有効地図点を前記第4カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
前記第1所定条件は、前記第1光度誤差値が第1閾値に達し、前記第2光度誤差値が第2閾値に達し、前記第3光度誤差値が第3閾値に達し、前記第4光度誤差値が第4閾値に達するというものである、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報における第1地図点、前記第2視覚オドメーター情報における第2地図点および各カメラの採取範囲に応じて、第1有効地図点、第2有効地図点、第3有効地図点および第4有効地図点を決定することは、
前記車体オドメーター情報における車体運動軌跡情報および決定した視覚オドメーター情報におけるカメラ運動軌跡情報に基づき、現実世界のスケールと、カメラにより構築された3次元地図のスケールとの間の比率を表すパラメータであるスケール因子を決定することと、
前記スケール因子に基づいて前記第1地図点および前記第2地図点を比例変換して、前記第1地図点の現実世界のスケールにおける第1現実地図点、および前記第2地図点の現実世界の地図のスケールにおける第2現実地図点を得ることと、
各カメラの採取範囲に応じて、前記第1カメラと前記第3カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第1オーバーラップ領域、前記第1カメラと前記第4カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第2オーバーラップ領域、前記第2カメラと前記第3カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第3オーバーラップ領域、および前記第2カメラと前記第4カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第4オーバーラップ領域を決定することと、
前記第1現実地図点の前記第1オーバーラップ領域における地図点を第1有効地図点として決定し、前記第1現実地図点の前記第2オーバーラップ領域における地図点を第2有効地図点として決定し、前記第2現実地図点の前記第3オーバーラップ領域における地図点を第3有効地図点として決定し、前記第2現実地図点の前記第4オーバーラップ領域における地図点を第4有効地図点として決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
各カメラにより採取された画像、前記第1車体座標点、前記第2車体座標点、前記第3車体座標点および前記第4車体座標点に応じて、前記第3カメラの第1目標外部パラメータ初期値および第2目標外部パラメータ初期値、並びに前記第4カメラの第3目標外部パラメータ初期値および第4目標外部パラメータ初期値を決定することは、
各カメラにより採取された画像に応じて、前記第1カメラおよび第3カメラが特徴点のマッチングによって得られた第1車体座標点の第3カメラの画像における対応する特徴点である第1目標特徴点、前記第1カメラおよび第4カメラが特徴点のマッチングによって得られた第2車体座標点の第4カメラの画像における対応する特徴点である第2目標特徴点、前記第2カメラおよび第3カメラが特徴点のマッチングによって得られた第3車体座標点の第3カメラの画像における対応する特徴点である第3目標特徴点、前記第2カメラおよび第4カメラが特徴点のマッチングによって得られた第4車体座標点の第4カメラの画像における対応する特徴点である第4目標特徴点を決定することと、
各車体座標点および各目標特徴点に応じて、透視nポイント位置決めPNP方法により、前記第3カメラの第1外部パラメータ初期値および第2外部パラメータ初期値、並びに前記第4カメラの第3外部パラメータ初期値および第4外部パラメータ初期値を決定することと、
前記第3カメラおよび前記第4カメラのうちの各カメラに対して、対応するカメラの外部パラメータ初期値に関連する、前記カメラの所定領域における各数値について、前記カメラの外部パラメータ初期値を前記数値に更新し、前記カメラが対応する車体座標点を前記カメラの画像座標系に投影して対応する2次元座標点を得て、前記カメラの対応する2次元座標点と目標特徴点との間の光度誤差を決定することと、
前記カメラの対応する各光度誤差のうち、最小光度誤差が対応する数値を、前記カメラの対応する目標外部パラメータ初期値として決定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第1カメラの外部パラメータ、前記第2カメラの外部パラメータ、前記第1目標位置姿勢初期値、前記第2目標位置姿勢初期値、前記第3目標位置姿勢初期値および前記第4目標位置姿勢初期値に応じて、前記第3カメラの外部パラメータおよび前記第4カメラの外部パラメータを決定することの後には、
各カメラの外部パラメータにおいて、以下のような数式で誤差指標を決定し、
E
rrは、各カメラの外部パラメータの最適化状況を衡量するパラメータ指標である前記誤差指標であり、E
1は、前記第1カメラの第1有効地図点が前記第3カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
2は、前記第2カメラの第3有効地図点が前記第3カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
3は、前記第1カメラの第2有効地図点が前記第4カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
4は、前記第2カメラの第4有効地図点が前記第4カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
5は、前記車体オドメーターおよび前記第1カメラの第1視覚オドメーターに基づいて決定されたハンドアイ校正誤差値であり、E
6は、前記車体オドメーターおよび前記第2カメラの第2視覚オドメーターに基づいて決定されたハンドアイ校正誤差値であることと、
前記誤差指標が誤差閾値に達すれば、各カメラの外部パラメータを各カメラの目標外部パラメータとして決定し、前記目標外部パラメータが最適化後の外部パラメータであることと、
前記誤差指標が誤差閾値に達しなければ、第2所定ステップサイズに基づき、少なくとも1つのカメラの外部パラメータを、各カメラの対応する誤差指標が誤差閾値に達するまで更新し、誤差閾値に達する時における対応する各カメラの外部パラメータを各カメラの目標外部パラメータとして決定することと、がさらに含まれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
各カメラの目標外部パラメータを決定することの後には、
各カメラに対して、前記カメラの目標外部パラメータに基づき、前記カメラの、前記カメラの車体座標系に対する回転角度を表す情報であるオイラー角情報、および前記カメラの車体座標系に対する平行移動量を表す情報である平行移動ベクトル情報を決定すること、
前記カメラのオイラー角情報および平行移動ベクトル情報が、前記オイラー角情報が第1閾値範囲内に、前記平行移動ベクトル情報が第2閾値範囲内にあるという第2所定条件を満たすか否かを判断することと、
満たせば、前記カメラの目標外部パラメータ校正が成功したと決定することと、
満たさなければ、前記カメラの目標外部パラメータ校正が失敗したと決定することと、がさらに含まれる、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
第1カメラ、第2カメラ、第3カメラおよび第4カメラを備える車載サラウンドビューカメラを備える車両に配置され、前記第1カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、前記第2カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、
前記車両の車体オドメーター情報、前記第1カメラの第1視覚オドメーター情報および前記第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータを決定するための第1外部パラメータ決定モジュールと、
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報、前記第2視覚オドメーター情報、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定するための位置姿勢決定モジュールと、
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定するための初期値決定モジュールと、
前記第1カメラの外部パラメータ、前記第2カメラの外部パラメータ、前記第1目標位置姿勢初期値、前記第2目標位置姿勢初期値、前記第3目標位置姿勢初期値および前記第4目標位置姿勢初期値に応じて、前記第3カメラの外部パラメータおよび前記第4カメラの外部パラメータを決定するための第2外部パラメータ決定モジュールと、を含む、
ことを特徴とする車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正装置。
【請求項10】
車載サラウンドビューカメラと、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリと、を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~8のいずれか1項に記載の車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法を実行可能であるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される、
ことを特徴とする車両。
【請求項11】
プロセッサに、実行時に請求項1~8のいずれか1項に記載の車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法を実現させるためのコンピュータ命令が記憶されている、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、自動運転の技術分野に関し、特に、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正(Calibration)方法、装置、車両および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリジェント運転支援システムにおいて、車載サラウンドビューカメラの校正が大部分のインテリジェント感知機能の基礎となるため、サラウンドビューカメラの校正の安定性および精度は、視覚感知機能の精度に直接影響を与えている。カメラの校正は、内部パラメータ校正と外部パラメータ校正とに分けられてもよく、カメラの内部パラメータは、カメラの固有のパラメータであり、カメラの外部パラメータとは、カメラ座標系の車体座標系に対する位置姿勢関係を表すパラメータである。車体座標系とは、車両自体を参照系として確立された座標系であり、車両の周囲の物体とこの車両との間の相対位置姿勢関係を説明するための座標系と考えられてもよい。カメラ座標系とは、カメラの合焦中心を原点とし、光軸をZ軸として確立された3次元直角座標系である。
【0003】
現在、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法は、以下の3種類に分けられてもよい。一つ目は、特定の場所に基づくカメラ校正方法であり、この方法は基本的に、場面に置かれた特定の校正テンプレートを採用し、校正テンプレートの特徴点を抽出することにより校正を行っている。しかし、このような方法は、場所の建築コストへの投入大きく、且つ車両が静止している環境にしか応用できない。二つ目は、消失点に基づくカメラ校正方法であり、環境における平行情報を利用して画像における消失点を算出してから、消失点に応じてカメラの外部パラメータを算出している。しかし、この方法は、平行情報を有する特殊のマーカー、例えば車線などに依存し、応用場面が限定されている。三つ目は、場面地図の融合に基づくカメラ校正方法であり、地図情報の融合によってカメラの間の相対位置姿勢を算出している。但し、環境地図を確立するために各カメラが全てオドメーターを作動させる必要があり、カルキュレーションの要求が高く、かかる時間が長く、リアルタイムのオンラインの校正に不利である。
【0004】
そのため、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正のリアルタイム性および汎用性を如何に向上させるかは、現在早急に解決すべき技術的課題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正のリアルタイム性および汎用性を向上させるための、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法、装置、車両および記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例の一側面によれば、
第1カメラ、第2カメラ、第3カメラおよび第4カメラを備える車載サラウンドビューカメラを備える車両に応用され、前記第1カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、前記第2カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、
前記車両の車体オドメーター情報、前記第1カメラの第1視覚オドメーター情報および前記第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータを決定することと、
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報、前記第2視覚オドメーター情報、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定することと、
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定することと、
前記第1カメラの外部パラメータ、前記第2カメラの外部パラメータ、前記第1目標位置姿勢初期値、前記第2目標位置姿勢初期値、前記第3目標位置姿勢初期値および前記第4目標位置姿勢初期値に応じて、前記第3カメラの外部パラメータおよび前記第4カメラの外部パラメータを決定することと、を含む、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法が提供される。
【0007】
本発明の実施例の他の側面によれば、
第1カメラ、第2カメラ、第3カメラおよび第4カメラを備える車載サラウンドビューカメラを備える車両に配置され、前記第1カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、前記第2カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、
前記車両の車体オドメーター情報、前記第1カメラの第1視覚オドメーター情報および前記第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータを決定するための第1外部パラメータ決定モジュールと、
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報、前記第2視覚オドメーター情報、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定するための位置姿勢決定モジュールと、
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定するための初期値決定モジュールと、
前記第1カメラの外部パラメータ、前記第2カメラの外部パラメータ、前記第1目標位置姿勢初期値、前記第2目標位置姿勢初期値、前記第3目標位置姿勢初期値および前記第4目標位置姿勢初期値に応じて、前記第3カメラの外部パラメータおよび前記第4カメラの外部パラメータを決定するための第2外部パラメータ決定モジュールと、を含む、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正装置が提供される。
【0008】
本発明の実施例の他の側面によれば、
車載サラウンドビューカメラと、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリと、を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは、前記少なくとも1つのプロセッサが本発明のいずれかの実施例に記載の車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法を実行可能であるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される車両が提供される。
【0009】
本発明の実施例の他の側面によれば、プロセッサに、実行時に本発明のいずれかの実施例に記載の車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法を実現させるためのコンピュータ命令が記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施例の技術態様は、車両の車体オドメーター情報、第1カメラの第1視覚オドメーター情報および第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータを決定し、車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報、第2視覚オドメーター情報、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定し、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定し、第1カメラの外部パラメータ、第2カメラの外部パラメータ、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値に応じて、第3カメラの外部パラメータおよび第4カメラの外部パラメータを決定する。本技術態様は、先に第1カメラおよび第2カメラの視覚オドメーター情報に応じて、対応する外部パラメータを決定してから、第1カメラおよび第2カメラの外部パラメータに応じて第3カメラおよび第4カメラの外部パラメータを決定することにより、外部パラメータを決定するために4つのカメラが全て視覚オドメーター計算を行うことに起因した、カルキュレーションが大きく、かかる時間が長いという問題を回避して、外部パラメータ校正のリアルタイム性を向上させることができ、また、本態様は、任意の場面における外部パラメータ校正に応用可能であり、道路の特定のマーカーに依存するという問題を回避し、外部パラメータ校正の汎用性を向上させることができる。
【0011】
本部分で説明されている内容は、本発明の実施例の核心的または重要な特徴を特定することを意図するものではなく、本発明の範囲を制限することに用いられるものでもないことを理解すべきである。本発明の他の特徴は、以下の明細書により理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の実施例における技術態様をより明確に説明するために、以下、実施例の説明で使用する必要がある図面について簡単に紹介するが、以下で説明される図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的労働を払わない前提で、これらの図面に応じて他の図面をさらに得ることができることは明らかである。
【0013】
【
図1】本発明の実施例1に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法のフローの模式図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る閉ループ関係で構築された実現模式図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る4つのカメラの実現模式図である。
【
図4】本発明の実施例2に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法のフローの模式図である。
【
図5】本発明の実施例3に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正装置の構造模式図である。
【
図6】本発明の実施例4に係る車両の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
当業者に本発明の態様をよりよく理解させるために、以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術態様を明確で完全に説明するが、説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わない前提で得られる全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属すべきである。
【0015】
なお、本発明の明細書および特許請求の範囲、並びに上記図面における用語「第1」、「第2」などは、特定の順序または前後順序を説明するために使用される必要はなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用されるデータは、適切な場合に置換え可能であり、これにより、ここで説明される本発明の実施例が、ここで図示または説明されるもの以外の順序で実施できることを理解すべきである。また、用語「含む」および「有する」並びにこれらの如何なる変形も、排他的ではない包含をカバーすることを意図し、例えば、一連のステップまたはユニットの過程、方法、システム、製品または機器を含み、必ずしも明確に挙げられたそれらのステップまたはユニットに限定されず、明確に挙げられていないまたはこれらの過程、方法、製品または機器にとって固有である他のステップまたはユニットを含んでもよい。
【0016】
実施例1
図1は、本発明の実施例1に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法のフローの模式図であり、該方法は、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータを校正する場合に適用可能であり、該方法は、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正装置により実行可能であり、そのうち、該装置は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアにより実現可能であり、且つ一般的に、第1カメラ、第2カメラ、第3カメラおよび第4カメラを備える車載サラウンドビューカメラを備える車両に集積されており、第1カメラの位置が第3カメラの位置、第4カメラの位置に隣り合い、第2カメラの位置が第3カメラの位置、第4カメラの位置に隣り合い、位置は、カメラが所在する位置として理解できる。
【0017】
図1に示すように、本発明の実施例1に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法は、以下のステップを含む。
【0018】
S110において、車両の車体オドメーター情報、第1カメラの第1視覚オドメーター情報および第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータを決定する。
【0019】
本実施例において、第1カメラ、第2カメラ、第3カメラおよび第4カメラは、車体を基準として、車両のフロントビュー、バックビュー、レフトビューおよびライトビュー方向における画像の採取に用いられるカメラとして理解でき、そのうち、各カメラが対応する方向の設定は限定されないが、第1カメラの位置が第3カメラの位置、第4カメラの位置に隣り合い、第2カメラの位置が第3カメラの位置、第4カメラの位置に隣り合うことを保証する必要があり、つまり、第1カメラがフロントビューカメラであれば、第3カメラはフロントビューカメラの位置に隣り合うレフトビューカメラまたはライトビューカメラであってもよく、相応して、第2カメラがバックビューカメラであれば、第4カメラは第2カメラに隣り合うレフトビューカメラまたはライトビューカメラであってもよく、各カメラが対応する位置が異なることを保証する必要があり、例えば2つのカメラがいずれもレフトビューカメラになってはいけないことが理解できる。
【0020】
第1視覚オドメーター情報は、第1カメラが対応する視覚オドメーター情報と考えられる。第2視覚オドメーター情報は、第2カメラが対応する視覚オドメーター情報と考えられる。
【0021】
車体オドメーター情報は、車両の車体オドメーターに関連する情報として理解できる。車体オドメーターは、車体を基準とする車両の移動位置の変化の情報を表すものとして理解できる。視覚オドメーター情報は、対応するカメラの視覚オドメーターに関連する情報である。視覚オドメーターは、カメラを基準とするカメラの移動位置の変化および地図点などの情報を表すものとして理解できる。ここでは、車体オドメーター情報および視覚オドメーター情報の具体的な内容について具体的に限定せず、例えば、車体オドメーター情報は、車速、車体運動軌跡などの情報を含んでもよく、視覚オドメーター情報は、地図点、カメラ運動軌跡などの情報を含んでもよい。車体運動軌跡は、車両が運動する運動軌跡を表す情報として理解できる。カメラ運動軌跡は、カメラが運動する移動軌跡を表す情報として理解できる。
【0022】
ここでは、如何に車両の車体オドメーター情報、第1カメラの第1視覚オドメーター情報および第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータを決定するかについて、具体的に限定しない。例えば、先にリアルタイムキネマティック(Real-time kinematic、RTK)方法、慣性計測ユニット(Inertial Measurement Unit、IMU)方法、車輪速度メーター方法などによって車両の車体オドメーター情報を得て、そして、第1カメラおよび第2カメラにより採取された画像に基づき、相応する視覚オドメーター計算方法によって第1視覚オドメーター情報および第2視覚オドメーター情報を得て、最後、車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報および第2視覚オドメーター情報に基づき、相応する外部パラメータアルゴリズム(例えば、予め設定されたハンドアイ校正原理に基づくアルゴリズム)によって第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータを得てもよい。
【0023】
S120において、前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報、前記第2視覚オドメーター情報、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定する。
【0024】
本実施例において、第1位置姿勢初期値は、第1カメラと第3カメラとの間の相対位置姿勢を表す初期値として理解できる。第2位置姿勢初期値は、第1カメラと第4カメラとの間の相対位置姿勢を表す初期値として理解できる。第3位置姿勢初期値は、第2カメラと第3カメラとの間の相対位置姿勢を表す初期値である。第4位置姿勢初期値は、第2カメラと第4カメラとの間の相対位置姿勢を表す初期値である。
【0025】
ここでは、如何に車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報、第2視覚オドメーター情報、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定するかについて、具体的に限定しない。例えば、先に車体オドメーター情報、各視覚オドメーター情報における地図点および各カメラの画像採取範囲に応じて、第1カメラと第3カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域にある地図点、第1カメラと第4カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域にある地図点、第2カメラと第3カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域にある地図点、および第2カメラと第4カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域にある地図点を決定し、そして、第1カメラおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、決定した地図点を先にカメラ座標系に変換した上で、車体座標系に変換して、車体座標系における地図点を得て、車体座標系における地図点および各カメラにより採取された画像に応じて、相応する外部パラメータ初期値決定アルゴリズムによって、第3カメラおよび第4カメラが対応する外部パラメータ初期値を決定し、最後、第1カメラおよび第2カメラの外部パラメータ、並びに第3カメラおよび第4カメラが対応する外部パラメータ初期値に応じて、相応する位置姿勢初期値決定アルゴリズムによって、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定してもよい。
【0026】
S130において、前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定する。
【0027】
本実施例において、目標位置姿勢初期値は、第3カメラおよび第4カメラの外部パラメータを決定するための位置姿勢初期値として理解できる。ここでは、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を如何に決定するかについて、具体的に限定せず、例えば、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値をそれぞれ第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値として直接決定してもよく、または、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を相応する最適化アルゴリズムによって最適化して、最適化後の各位置姿勢初期値を各目標位置姿勢初期値として決定してもよい。
【0028】
S140において、前記第1カメラの外部パラメータ、前記第2カメラの外部パラメータ、前記第1目標位置姿勢初期値、前記第2目標位置姿勢初期値、前記第3目標位置姿勢初期値および前記第4目標位置姿勢初期値に応じて、第3カメラの外部パラメータおよび第4カメラの外部パラメータを決定する。
【0029】
【0030】
【0031】
図2は、本発明の実施例1に係る閉ループ関係で構築された実現模式図である。
図2に示すように、フロントビューカメラ、レフトビューカメラおよび車体を例にとると、フロントビューカメラ(即ち第1カメラ)とレフトビューカメラ(即ち第3カメラ)との間は、位置が隣り合い、フロントビューカメラ、レフトビューカメラおよび車体の間は、1つの閉ループ関係を構成する。
【0032】
【0033】
本発明の実施例1に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法は、車両の車体オドメーター情報、第1カメラの第1視覚オドメーター情報および第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータを決定し、車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報、第2視覚オドメーター情報、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定し、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定し、第1カメラの外部パラメータ、第2カメラの外部パラメータ、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値に応じて、第3カメラの外部パラメータおよび第4カメラの外部パラメータを決定する。本技術態様は、先に第1カメラおよび第2カメラの視覚オドメーター情報に応じて、対応する外部パラメータを決定してから、第1カメラおよび第2カメラの外部パラメータに応じて第3カメラおよび第4カメラの外部パラメータを決定することにより、外部パラメータを決定するために4つのカメラが全て視覚オドメーター計算を行うことに起因した、カルキュレーションが大きく、かかる時間が長いという問題を回避して、外部パラメータ校正のリアルタイム性を向上させることができ、また、本技術態様は、任意の場面における外部パラメータ校正に応用可能であり、道路の特定のマーカーに依存するという問題を回避し、外部パラメータ校正の汎用性を向上させることができる。
【0034】
実施例2
図4は、本発明の実施例2に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法のフローの模式図であり、本実施例2は、上記各実施例を踏まえて細分化される。本実施例において、車両の車体オドメーター情報、第1カメラの第1視覚オドメーター情報および第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータを決定する過程、車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報、第2視覚オドメーター情報、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定する過程について具体的に説明している。なお、本実施例において詳しく説明されていない技術的詳細は、上記任意の実施例を参照可能である。
図4に示すように、該方法は、以下を含む。
【0035】
S210において、車体オドメーター情報および各カメラにより採取された画像を取得する。
【0036】
本実施例において、車両は、相応するアルゴリズムによって車両の車体オドメーター情報を取得することができる。車両は、車載サラウンドビューカメラにおける各カメラにより採取された画像を取得して得ることができる。
【0037】
S220において、第1カメラおよび第2カメラにより採取された画像に基づき、第1視覚オドメーター情報および第2視覚オドメーター情報を決定する。
【0038】
本実施例において、車両は、第1カメラにより採取された画像に基づき、相応するアルゴリズムによって対応する第1視覚オドメーター情報を得ることができ、車両は、第2カメラにより採取された画像に基づき、相応するアルゴリズムによって対応する第2視覚オドメーター情報を得ることができ、ここでは、これについて限定しない。
【0039】
S230において、車体オドメーター情報および決定した視覚オドメーター情報に基づき、所定ハンドアイ校正アルゴリズムによって第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータを決定する。
【0040】
本実施例において、所定ハンドアイ校正アルゴリズムは、予め設定されたハンドアイ校正原理に基づく外部パラメータ計算方法として理解できる。車両は、車体オドメーター情報および第1視覚オドメーター情報に基づき、所定ハンドアイ校正アルゴリズムによって第1カメラの外部パラメータを得ることができ、車両は、車体オドメーター情報および第2視覚オドメーター情報に基づき、所定ハンドアイ校正アルゴリズムによって第2カメラの外部パラメータを得ることができ、ここでは、これについて限定しない。
【0041】
S240において、車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報における第1地図点、第2視覚オドメーター情報における第2地図点および各カメラの採取範囲に応じて、第1有効地図点、第2有効地図点、第3有効地図点および第4有効地図点を決定する。
【0042】
本実施例において、地図点は、カメラにより採取された画像の特徴点に対応する3次元点として理解できる。相応して、第1地図点は、第1カメラにより採取された地図点として理解できる。第2地図点は、第2カメラにより採取された地図点として理解できる。
【0043】
第1有効地図点は、第1カメラと第3カメラとのオーバーラップ領域の地図点である。第2有効地図点は、第1カメラと第4カメラとのオーバーラップ領域の地図点である。第3有効地図点は、第2カメラと第3カメラとのオーバーラップ領域の地図点である。第4有効地図点は、第2カメラと第4カメラとのオーバーラップ領域の地図点である。
【0044】
ここでは、第1有効地図点、第2有効地図点、第3有効地図点および第4有効地図点を如何に決定するかについて、具体的に限定せず、例えば、先に車体オドメーター情報および視覚オドメーター情報に応じてスケール因子を決定して、スケール因子に基づいてそれぞれ第1地図点および第2地図点を比例変換し、スケール因子に対応する現実世界の地図における第1現実地図点および第2現実地図点を得て、そして、第1カメラと第3カメラとの間のオーバーラップ領域(即ち第1オーバーラップ領域)、第1カメラと第4カメラとの間のオーバーラップ領域(即ち第2オーバーラップ領域)、第2カメラと第3カメラとの間のオーバーラップ領域(即ち第3オーバーラップ領域)、および第2カメラと第4カメラとの間のオーバーラップ領域(即ち第4オーバーラップ領域)を決定してもよく、最後、第1現実地図点の第1オーバーラップ領域における地図点を第1有効地図点として決定し、第1現実地図点の第2オーバーラップ領域における地図点を第2有効地図点として決定し、第2現実地図点の第3オーバーラップ領域における地図点を第3有効地図点として決定し、第2現実地図点の第4オーバーラップ領域における地図点を第4有効地図点として決定してもよい。
【0045】
S250において、第1視覚オドメーター情報および第2視覚オドメーター情報の位置姿勢に応じて、第1有効地図点および第2有効地図点を第1カメラ座標系に変換して第1座標点および第2座標点を得て、第3有効地図点および第4有効地図点を第2カメラ座標系に変換して第3座標点および第4座標点を得る。
【0046】
本実施例において、第1座標点は、第1有効地図点を第1カメラ座標系に変換して得られた座標点として理解できる。第2座標点は、第2有効地図点を第1カメラ座標系に変換して得られた座標点として理解できる。第3座標点は、第3有効地図点を第2カメラ座標系に変換して得られた座標点として理解できる。第4座標点は、第4有効地図点を第2カメラ座標系に変換して得られた座標点として理解できる。
【0047】
S260において、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、それぞれ第1座標点、第2座標点、第3座標点および第4座標点を車体座標系に変換して、第1車体座標点、第2車体座標点、第3車体座標点および第4車体座標点を得る。
【0048】
本実施例において、第1車体座標点は、第1有効地図点が車体座標系に変換された点として理解できる。第2車体座標点は、第2有効地図点が車体座標系に変換された点として理解できる。第3車体座標点は、第3有効地図点が車体座標系に変換された点として理解できる。第4車体座標点は、第4有効地図点が車体座標系に変換された点として理解できる。
【0049】
第1カメラの外部パラメータは、車体座標系の第1カメラ座標系に対する位置姿勢関係を表し、第1カメラの外部パラメータに対して逆を求めて第1カメラ座標系の車体座標系に対する位置姿勢関係を得た上で、該位置姿勢関係に基づき、第1座標点を車体座標系における点、即ち第1車体座標点に変換し、第2座標点を車体座標系における点、即ち第2車体座標点に変換することができる。相応して、第2カメラの外部パラメータは、車体座標系の第2カメラ座標系に対する位置姿勢関係を表し、第2カメラの外部パラメータに対して逆を求めて第2カメラ座標系の車体座標系に対する位置姿勢関係を得た上で、該位置姿勢関係に基づき、第3座標点を車体座標系における点、即ち第3車体座標点に変換し、第4座標点を車体座標系における点、即ち第4車体座標点に変換することができる。
【0050】
S270において、各カメラにより採取された画像、第1車体座標点、第2車体座標点、第3車体座標点および第4車体座標点に応じて、第3カメラの第1目標外部パラメータ初期値および第2目標外部パラメータ初期値、並びに第4カメラの第3目標外部パラメータ初期値および第4目標外部パラメータ初期値を決定する。
【0051】
本実施例において、第1目標外部パラメータ初期値および第2目標外部パラメータ初期値は、最適化後の第1外部パラメータ初期値および第2外部パラメータ初期値として理解でき、第1外部パラメータ初期値および第2外部パラメータ初期値は、第3カメラの外部パラメータを表す2つの初期値として理解できる。第3目標外部パラメータ初期値および第4目標外部パラメータ初期値は、最適化後の第3外部パラメータ初期値および第4外部パラメータ初期値として理解でき、第3外部パラメータ初期値および第4外部パラメータ初期値は、第4カメラの外部パラメータを表す2つの初期値として理解できる。
【0052】
ここでは、各目標外部パラメータ初期値を如何に決定するかについて、具体的に限定せず、例えば、先に相応するアルゴリズムによって各カメラにより採取された画像を画像処理して、第1カメラおよび第3カメラが特徴点のマッチングによって得られた第1車体座標点の第3カメラの画像における対応する特徴点、第1カメラおよび第4カメラが特徴点のマッチングによって得られた第2車体座標点の第4カメラの画像における対応する特徴点、第2カメラおよび第3カメラが特徴点のマッチングによって得られた第3車体座標点の第3カメラの画像における対応する特徴点、第2カメラおよび第4カメラが特徴点のマッチングによって得られた第4車体座標点の第4カメラの画像における対応する特徴点を抽出し、特徴点は、顕著な特徴を有する画素点を表すことができ、そして、抽出した各特徴点および決定した各車体座標点に応じて、相応するアルゴリズムによって第3カメラの初期外部パラメータおよび第4カメラの初期外部パラメータを決定し、最後、予め設定された最適化アルゴリズムによって第3カメラの初期外部パラメータおよび第4カメラの初期外部パラメータを最適化して、第3カメラの第1目標外部パラメータ初期値および第2目標外部パラメータ初期値、並びに第4カメラの第3目標外部パラメータ初期値および第4目標外部パラメータ初期値を得てもよい。
【0053】
S280において、第1目標外部パラメータ初期値、第2目標外部パラメータ初期値、第3目標外部パラメータ初期値、第4目標外部パラメータ初期値、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定する。
【0054】
本実施例において、先に第1目標外部パラメータ初期値、第2目標外部パラメータ初期値、第3目標外部パラメータ初期値、第4目標外部パラメータ初期値、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、相応するアルゴリズムによって第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を得ることができる。
【0055】
S290において、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定する。
【0056】
S2100において、第1カメラの外部パラメータ、第2カメラの外部パラメータ、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値に応じて、第3カメラの外部パラメータおよび第4カメラの外部パラメータを決定する。
【0057】
本発明の実施例2に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法は、車両の車体オドメーター情報、第1カメラの第1視覚オドメーター情報および第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータを決定する過程、車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報、第2視覚オドメーター情報、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定する過程を具現化する。該方法を利用し、先に決定された2つのカメラの外部パラメータにより、他の2つのカメラの外部パラメータを決定することができ、4つのカメラがいずれもカメラの視覚オドメーター演算を運行することに起因した、カルキュレーションが大きく、かかる時間が長いという問題を回避し、外部パラメータ校正の効率を有効に向上させ、外部パラメータ校正のリアルタイム性を保証する。
【0058】
好ましくは、車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報における第1地図点、第2視覚オドメーター情報における第2地図点および各カメラの採取範囲に応じて、第1有効地図点、第2有効地図点、第3有効地図点および第4有効地図点を決定することは、
車体オドメーター情報における車体運動軌跡情報、および決定した視覚オドメーター情報におけるカメラ運動軌跡情報に基づき、現実世界のスケールとカメラにより構築された3次元地図のスケールとの間の比率を表すパラメータであるスケール因子を決定することと、
スケール因子に基づいて第1地図点および第2地図点を比例変換して、第1地図点の現実世界のスケールにおける第1現実地図点、および第2地図点の現実世界のスケールにおける第2現実地図点を得ることと、
各カメラの採取範囲に応じて、第1カメラと第3カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第1オーバーラップ領域、第1カメラと第4カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第2オーバーラップ領域、第2カメラと第3カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第3オーバーラップ領域、第2カメラと第4カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第4オーバーラップ領域を決定することと、
第1現実地図点の第1オーバーラップ領域における地図点を第1有効地図点として決定し、第1現実地図点の第2オーバーラップ領域における地図点を第2有効地図点として決定し、第2現実地図点の第3オーバーラップ領域における地図点を第3有効地図点として決定し、第2現実地図点の第4オーバーラップ領域における地図点を第4有効地図点として決定することと、を含む。
【0059】
本実施例において、現実世界のスケールは、現実世界におけるスケールとして理解できる。カメラにより構築された3次元地図のスケールは、3次元地図を構築するスケールとして理解できる。車体運動軌跡情報は、車体運動軌跡を表す情報として理解できる。カメラ運動軌跡情報は、カメラ運動軌跡を表す情報として理解できる。車両は、車体オドメーター情報における車体運動軌跡情報および決定した視覚オドメーター情報におけるカメラ運動軌跡情報に基づき、相応するアルゴリズムによって対応するスケール因子を得ることができる。
【0060】
好ましくは、各カメラにより採取された画像、第1車体座標点、第2車体座標点、第3車体座標点および第4車体座標点に応じて、第3カメラの第1目標外部パラメータ初期値および第2目標外部パラメータ初期値、並びに第4カメラの第3目標外部パラメータ初期値および第4目標外部パラメータ初期値を決定することは、
各カメラにより採取された画像に応じて、第1カメラおよび第3カメラが特徴点のマッチングによって得られた第1車体座標点の第3カメラの画像における対応する特徴点である第1目標特徴点、第1カメラおよび第4カメラが特徴点のマッチングによって得られた第2車体座標点の第4カメラの画像における対応する特徴点である第2目標特徴点、第2カメラおよび第3カメラが特徴点のマッチングによって得られた第3車体座標点の第3カメラの画像における対応する特徴点である第3目標特徴点、第2カメラおよび第4カメラが特徴点のマッチングによって得られた第4車体座標点の第4カメラの画像における対応する特徴点である第4目標特徴点を決定することを含み、
本実施例において、如何に各カメラにより採取された画像に応じて第1目標特徴点、第2目標特徴点、第3目標特徴点および第4目標特徴点を決定するかについて、具体的に限定せず、第1カメラの特徴点は、第1視覚オドメーター情報における地図点に対応する2次元特徴点として表される。第2カメラの特徴点は、第2視覚オドメーター情報における地図点に対応する2次元特徴点として表される。特徴マッチングアルゴリズムによって第1カメラの特徴点と第3カメラ、第4カメラの特徴点とをマッチングして、第1目標特徴点および第2目標特徴点を決定する。特徴マッチングアルゴリズムによって第2カメラの特徴点と第3カメラ、第4カメラの特徴点とをマッチングして、第3目標特徴点および第4目標特徴点を決定する。ここでは、特徴マッチングアルゴリズムについて、具体的に限定しない。
【0061】
各車体座標点および各目標特徴点に応じて、透視nポイント位置決め(Perspective-n-Point、PNP)方法により、第3カメラの第1外部パラメータ初期値および第2外部パラメータ初期値、並びに第4カメラの第3外部パラメータ初期値および第4外部パラメータ初期値を決定し、
本実施例において、外部パラメータ初期値は、外部パラメータの初期値として理解できる。ここでは、如何に各車体座標点および各目標特徴点に応じて、第3カメラの外部パラメータ初期値および第4カメラの外部パラメータ初期値を決定するかについて、具体的に限定せず、例えば、相応するアルゴリズム(例えば、PNPアルゴリズム)により、第1車体座標点および第1目標特徴点に基づいて第3カメラの第1外部パラメータ初期値を得て、第2車体座標点および第2目標特徴点に基づいて第3カメラの第2外部パラメータ初期値を得て、第3車体座標点および第3目標特徴点に基づいて第4カメラの第1外部パラメータ初期値を得て、第4車体座標点および第4目標特徴点に基づいて第4カメラの第2外部パラメータ初期値を得てもよい。
【0062】
第3カメラおよび第4カメラのうちの各カメラに対しては、カメラの所定領域における各数値について、カメラの外部パラメータ初期値を数値に更新し、カメラが対応する車体座標点をカメラの画像座標系に投影して対応する2次元座標点を得て、カメラの対応する2次元座標点と目標特徴点との間の光度誤差を決定し、所定領域は、対応するカメラの外部パラメータ初期値に関連し、
本実施例において、所定領域は、対応するカメラの外部パラメータ初期値に関連し、ここでは、所定領域について、限定せず、例えば、外部パラメータ初期値を中間値として決定された1つの所定範囲領域であってもよいし、外部パラメータ初期値を左の区間端点として決定された1つの所定範囲領域などであってもよい。画像座標系は、画像平面の中心を座標原点として、X軸およびY軸をそれぞれ画像平面の2本の垂直辺と平行にすることにより確立された座標系として理解でき、画像座標系は、物理単位(例えば、ミリメートル)で画素の画像における位置を示す座標系と考えられる。光度誤差は、2次元座標点の光度と目標特徴点の光度との間の差値として理解できる。所定領域における各数値は、1つの光度誤差を対応して得ることができる。
【0063】
カメラの対応する各光度誤差のうち、最小光度誤差が対応する数値を、カメラの対応する目標外部パラメータ初期値として決定する。
【0064】
本実施例において、最小光度誤差は、値が最も小さい光度誤差として理解できる。
【0065】
好ましくは、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定することは、
第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値として決定することを含む。
【0066】
好ましくは、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定することは、
前記第1位置姿勢初期値における第1光度誤差値、前記第2位置姿勢初期値における第2光度誤差値、前記第3位置姿勢初期値における第3光度誤差値および前記第4位置姿勢初期値における第4光度誤差値が第1所定条件を満たさなければ、第1所定ステップサイズに基づいて各位置姿勢初期値を、更新後の各位置姿勢初期値における各光度誤差値が第1所定条件を満たすまで更新し、各位置姿勢初期値を各目標位置姿勢初期値として決定することを含み、
そのうち、第1光度誤差値は、第1投影点の光度と第1目標特徴点の光度との間の誤差値であり、第1投影点が、第1位置姿勢初期値において第1カメラの第1有効地図点を第3カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
第2光度誤差値は、第2投影点の光度と第2目標特徴点の光度との間の誤差値であり、第2投影点が、第2位置姿勢初期値において第1カメラの第2有効地図点を第4カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
第3光度誤差値は、第3投影点の光度と第3目標特徴点の光度との間の誤差値であり、第3投影点が、第3位置姿勢初期値において第2カメラの第3有効地図点を第3カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
第4光度誤差値は、第4投影点の光度と第4目標特徴点の光度との間の誤差値であり、第4投影点が、第4位置姿勢初期値において第2カメラの第4有効地図点を第4カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
第1所定条件は、第1光度誤差値が第1閾値に達し、第2光度誤差値が第2閾値に達し、第3光度誤差値が第3閾値に達し、第4光度誤差値が第4閾値に達するというものである。
【0067】
本実施例において、車両は、第1カメラの外部パラメータおよび第3カメラの目標外部パラメータ初期値に応じて、所定位置姿勢アルゴリズムによって第1位置姿勢初期値を得て、第1カメラの外部パラメータおよび第4カメラの目標外部パラメータ初期値に応じて、所定位置姿勢アルゴリズムによって第2位置姿勢初期値を得ることができる。相応して、車両は、第2カメラの外部パラメータおよび第3カメラの目標外部パラメータ初期値に応じて、所定位置姿勢アルゴリズムによって第3位置姿勢初期値を得て、第2カメラの外部パラメータおよび第4カメラの目標外部パラメータ初期値に応じて、所定位置姿勢アルゴリズムによって第4位置姿勢初期値を得ることができる。
【0068】
本実施例において、第1閾値は、予め設定された1番目の閾値として理解でき、第2閾値は、予め設定された2番目の閾値として理解でき、第3閾値は、予め設定された3番目の閾値として理解でき、第4閾値は、予め設定された4番目の閾値として理解できる。ここでは、第1閾値、第2閾値、第3閾値および第4閾値について、具体的に限定しない。第1光度誤差値が第1閾値に達するとは、第1光度誤差値が第1閾値よりも小さいかまたは等しいと考えられ、相応して、第2光度誤差値が第2閾値に達するとは、第2光度誤差値が第2閾値よりも小さいかまたは等しいと考えられ、第3光度誤差値が第3閾値に達するとは、第3光度誤差値が第3閾値よりも小さいかまたは等しいと考えられ、第4光度誤差値が第4閾値に達するとは、第4光度誤差値が第4閾値よりも小さいかまたは等しいと考えられる。
【0069】
第1所定ステップサイズは、予め設定されたステップサイズとして理解でき、ここでは、これについて限定しない。ここでは、如何に第1所定ステップサイズに基づき、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および/または第4位置姿勢初期値を更新するかについて、具体的に限定せず、例えば、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および/または第4位置姿勢初期値を第1所定ステップサイズだけ増加したり、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および/または第4位置姿勢初期値を第1所定ステップサイズだけ減少したりしてもよい。第1位置姿勢初期値が更新された後、第1カメラと第3カメラとの間の相対位置姿勢は変化し、対応する第1光度誤差は変化し、相応して、第2位置姿勢初期値が更新された後、第1カメラと第4カメラとの間の相対位置姿勢は変化し、対応する第2光度誤差は変化し、これに基づいて類推することが理解できる。
【0070】
好ましくは、第3カメラの外部パラメータおよび第4カメラの外部パラメータを決定することの後には、
各カメラの外部パラメータで、以下のような数式で誤差指標を決定することがさらに含まれ、
そのうち、E
rrは、各カメラの外部パラメータの最適化状況を衡量するパラメータ指標である誤差指標であり、E
1は、第1カメラの第1有効地図点が第3カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
2は、第2カメラの第3有効地図点が第3カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
3は、第1カメラの第2有効地図点が第4カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
4は、第2カメラの第4有効地図点が第4カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
5は、車体オドメーターおよび第1カメラの第1視覚オドメーターに基づいて決定されたハンドアイ校正誤差値であり、E
6は、車体オドメーターおよび第2カメラの第2視覚オドメーターに基づいて決定されたハンドアイ校正誤差値であり、
本実施例において、再投影誤差は、カメラ座標系における有効地図点が画像座標系に投影された点と、画像座標系における真実点との間の画素差として理解できる。ハンドアイ校正誤差値は、ハンドアイ校正原理に基づいて算出された車体オドメーターと視覚オドメーターとの間のオドメーター誤差値として理解できる。
【0071】
【0072】
【0073】
誤差指標が誤差閾値に達すれば、各カメラの外部パラメータを各カメラの目標外部パラメータとして決定し、目標外部パラメータは、最適化後の外部パラメータであり、
誤差指標が誤差閾値に達しなければ、第2所定ステップサイズに基づいて少なくとも1つのカメラの外部パラメータを、各カメラの対応する誤差指標が誤差閾値に達するまで更新し、誤差閾値に達する時における対応する各カメラの外部パラメータを各カメラの目標外部パラメータとして決定する。
【0074】
本実施例において、誤差閾値は、予め設定された誤差指標を衡量するための閾値として理解でき、ここでは、これについて具体的に限定しない。第2所定ステップサイズは、予め設定された2番目のステップサイズとして理解でき、ここでは、これについて具体的に限定しない。
【0075】
ここでは、如何に第2所定ステップサイズに基づいて少なくとも1つのカメラの外部パラメータを更新するかについて、具体的に限定せず、例えば、少なくとも1つのカメラの外部パラメータに対して第2所定ステップサイズだけ増加または減少して、新しい外部パラメータを得てもよい。
【0076】
本実施例は、4つのカメラの各外部パラメータ初期値を算出した後、4つのカメラの外部パラメータ初期値を合同で最適化することにより、さらに外部パラメータ校正の精度を向上させる。
【0077】
好ましくは、各カメラの目標外部パラメータを決定することの後には、
各カメラに対して、カメラの目標外部パラメータに基づき、カメラの、カメラの車体座標系に対する回転角度を表す情報であるオイラー角情報、およびカメラの車体座標系に対する平行移動量を表す情報である平行移動ベクトル情報を決定することと、
カメラのオイラー角情報および平行移動ベクトル情報が、オイラー角情報が第1閾値範囲内に、平行移動ベクトル情報が第2閾値範囲内にあるという第2所定条件を満たすか否かを判断することと、
満たせば、カメラの目標外部パラメータ校正が成功したと決定することと、
満たさなければ、カメラの目標外部パラメータ校正が失敗したと決定することと、がさらに含まれる。
【0078】
本実施例において、オイラー角情報は、カメラのピッチ角α、ヨー角βおよびロール角σを含んでもよい。ここでは、如何にカメラの目標外部パラメータに基づいてカメラのオイラー角情報および平行移動ベクトル情報を決定するかについて、具体的に限定せず、例えば、相応するアルゴリズムによってカメラの目標外部パラメータを識別して処理して、カメラのオイラー角情報および平行移動ベクトル情報を得てもよい。
【0079】
第1閾値範囲は、予め設定された1番目の閾値範囲として理解でき、第2閾値範囲は、予め設定された2番目の閾値範囲として理解でき、ここでは、第1閾値範囲および第2閾値範囲について、具体的に限定せず、例えば、第1閾値範囲は、0°<α<90°、-90°<β<90°、-90°<σ<90°にされてもよい。
【0080】
実施例3
図5は、本発明の実施例3に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正装置の構造模式図であり、該装置は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアにより実現可能である。
図5に示すように、該装置は、第1カメラ、第2カメラ、第3カメラおよび第4カメラを備える車載サラウンドビューカメラを備える車両に配置され、前記第1カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、前記第2カメラの位置が前記第3カメラの位置、前記第4カメラの位置に隣り合い、前記装置は、
前記車両の車体オドメーター情報、前記第1カメラの第1視覚オドメーター情報および前記第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータを決定するための第1外部パラメータ決定モジュール310と、
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報、前記第2視覚オドメーター情報、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定するための位置姿勢決定モジュール320と、
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定するための初期値決定モジュール330と、
前記第1カメラの外部パラメータ、前記第2カメラの外部パラメータ、前記第1目標位置姿勢初期値、前記第2目標位置姿勢初期値、前記第3目標位置姿勢初期値および前記第4目標位置姿勢初期値に応じて、前記第3カメラの外部パラメータおよび前記第4カメラの外部パラメータを決定するための第2外部パラメータ決定モジュール340と、を備える。
【0081】
本実施例は、第1外部パラメータ決定モジュールによって、車両の車体オドメーター情報、第1カメラの第1視覚オドメーター情報および第2カメラの第2視覚オドメーター情報に応じて、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータを決定し、位置姿勢決定モジュールによって、車体オドメーター情報、第1視覚オドメーター情報、第2視覚オドメーター情報、第1カメラの外部パラメータおよび第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定し、初期値決定モジュールによって、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値に応じて、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値を決定し、第2外部パラメータ決定モジュールによって、第1カメラの外部パラメータ、第2カメラの外部パラメータ、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値に応じて、第3カメラの外部パラメータおよび第4カメラの外部パラメータを決定する。本技術態様は、先に第1カメラおよび第2カメラの視覚オドメーター情報に応じて、対応する外部パラメータを決定してから、第1カメラおよび第2カメラの外部パラメータに応じて第3カメラおよび第4カメラの外部パラメータを決定することにより、外部パラメータを決定するために4つのカメラが全て視覚オドメーター計算を行うことに起因した、カルキュレーションが大きく、かかる時間が長いという問題を回避して、外部パラメータ校正のリアルタイム性を向上させることができ、また、本技術態様は、任意の場面における外部パラメータ校正に応用可能であり、道路の特定のマーカーに依存するという問題を回避し、外部パラメータ校正の汎用性を向上させることができる。
【0082】
好ましくは、第1外部パラメータ決定モジュール310は、
前記車体オドメーター情報および各カメラにより採取された画像を取得するための画像取得ユニットと、
前記第1カメラおよび前記第2カメラにより採取された画像に基づき、前記第1視覚オドメーター情報および前記第2視覚オドメーター情報を決定するためのオドメーター決定ユニットと、
前記車体オドメーター情報および決定した視覚オドメーター情報に基づき、所定ハンドアイ校正アルゴリズムによって前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータを決定するための外部パラメータ決定ユニットと、を備える。
【0083】
好ましくは、位置姿勢決定モジュール320は、
前記車体オドメーター情報、前記第1視覚オドメーター情報における第1地図点、前記第2視覚オドメーター情報における第2地図点および各カメラの採取範囲に応じて、第1有効地図点、第2有効地図点、第3有効地図点および第4有効地図点を決定するための地図点決定ユニットと、
前記第1視覚オドメーター情報および第2視覚オドメーター情報の位置姿勢に応じて、前記第1有効地図点および前記第2有効地図点を第1カメラ座標系に変換して第1座標点および第2座標点を得て、前記第3有効地図点および前記第4有効地図点を第2カメラ座標系に変換して第3座標点および第4座標点を得るための第1変換ユニットと、
前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、それぞれ前記第1座標点、前記第2座標点、前記第3座標点および前記第4座標点を車体座標系に変換して、第1車体座標点、第2車体座標点、第3車体座標点および第4車体座標点を得るための第2変換ユニットと、
各カメラにより採取された画像、前記第1車体座標点、前記第2車体座標点、前記第3車体座標点および前記第4車体座標点に応じて、前記第3カメラの第1目標外部パラメータ初期値および第2目標外部パラメータ初期値、並びに前記第4カメラの第3目標外部パラメータ初期値および第4目標外部パラメータ初期値を決定するための外部パラメータ初期値決定ユニットと、
前記第1目標外部パラメータ初期値、前記第2目標外部パラメータ初期値、前記第3目標外部パラメータ初期値、前記第4目標外部パラメータ初期値、前記第1カメラの外部パラメータおよび前記第2カメラの外部パラメータに応じて、第1位置姿勢初期値、第2位置姿勢初期値、第3位置姿勢初期値および第4位置姿勢初期値を決定するための位置姿勢初期値決定ユニットと、を備える。
【0084】
好ましくは、地図点決定ユニットは、
前記車体オドメーター情報における車体運動軌跡情報および決定した視覚オドメーター情報におけるカメラ運動軌跡情報に基づき、現実世界のスケールと、カメラにより構築された3次元地図のスケールとの間の比率を表すパラメータであるスケール因子を決定するための因子決定サブユニットと、
前記スケール因子に基づいて前記第1地図点および前記第2地図点を比例変換して、前記第1地図点の現実世界のスケールにおける第1現実地図点、および前記第2地図点の現実世界のスケールにおける第2現実地図点を得るための変換サブユニットと、
各カメラの採取範囲に応じて、前記第1カメラと前記第3カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第1オーバーラップ領域、前記第1カメラと前記第4カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第2オーバーラップ領域、前記第2カメラと前記第3カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第3オーバーラップ領域、および前記第2カメラと前記第4カメラとの間の採取範囲のオーバーラップ領域である第4オーバーラップ領域を決定するための領域決定ユニットと、
前記第1現実地図点の前記第1オーバーラップ領域における地図点を第1有効地図点として決定し、前記第1現実地図点の前記第2オーバーラップ領域における地図点を第2有効地図点として決定し、前記第2現実地図点の前記第3オーバーラップ領域における地図点を第3有効地図点として決定し、前記第2現実地図点の前記第4オーバーラップ領域における地図点を第4有効地図点として決定するための地図点決定サブユニットと、を備える。
【0085】
好ましくは、外部パラメータ初期値決定ユニットは、
各カメラにより採取された画像に応じて、前記第1カメラおよび第3カメラが特徴点のマッチングによって得られた第1車体座標点の第3カメラの画像における対応する特徴点である第1目標特徴点、前記第1カメラおよび第4カメラが特徴点のマッチングによって得られた第2車体座標点の第4カメラの画像における対応する特徴点である第2目標特徴点、前記第2カメラおよび第3カメラが特徴点のマッチングによって得られた第3車体座標点の第3カメラの画像における対応する特徴点である第3目標特徴点、前記第2カメラおよび第4カメラが特徴点のマッチングによって得られた第4車体座標点の第4カメラの画像における対応する特徴点である第4目標特徴点を決定するための特徴点決定サブユニットと、
各車体座標点および各目標特徴点に応じて、PNP方法によって、前記第3カメラの第1外部パラメータ初期値および第2外部パラメータ初期値、並びに前記第4カメラの第3外部パラメータ初期値および第4外部パラメータ初期値を決定するための第1初期値決定サブユニットと、
前記第3カメラおよび前記第4カメラのうちの各カメラに対して、対応するカメラの外部パラメータ初期値に関連する、前記カメラの所定領域における各数値について、前記カメラの外部パラメータ初期値を前記数値に更新し、前記カメラが対応する車体座標点を前記カメラの画像座標系に投影して対応する2次元座標点を得て、前記カメラの対応する2次元座標点と目標特徴点との間の光度誤差を決定するための誤差決定サブユニットと、
前記カメラの対応する各光度誤差のうち、最小光度誤差が対応する数値を、前記カメラの対応する目標外部パラメータ初期値として決定するための第2初期値決定サブユニットと、を備える。
【0086】
好ましくは、初期値決定モジュール330は、
前記第1位置姿勢初期値、前記第2位置姿勢初期値、前記第3位置姿勢初期値および前記第4位置姿勢初期値を、第1目標位置姿勢初期値、第2目標位置姿勢初期値、第3目標位置姿勢初期値および第4目標位置姿勢初期値として決定するための第1初期値決定ユニットを備える。
【0087】
好ましくは、初期値決定モジュール330は、
前記第1位置姿勢初期値における第1光度誤差値、前記第2位置姿勢初期値における第2光度誤差値、前記第3位置姿勢初期値における第3光度誤差値および前記第4位置姿勢初期値における第4光度誤差値が第1所定条件を満たさなければ、第1所定ステップサイズに基づいて各前記位置姿勢初期値を、更新後の各前記位置姿勢初期値における各光度誤差値が第1所定条件を満たすまで更新し、各前記位置姿勢初期値を各前記目標位置姿勢初期値として決定するための第2初期値決定ユニットをさらに備え、
そのうち、前記第1光度誤差値は、第1投影点の光度と、第1目標特徴点の光度との間の誤差値であり、前記第1投影点が第1位置姿勢初期値において前記第1カメラの第1有効地図点を前記第3カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
前記第2光度誤差値は、第2投影点の光度と第2目標特徴点の光度との間の誤差値であり、前記第2投影点が、第2位置姿勢初期値において前記第1カメラの第2有効地図点を前記第4カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
前記第3光度誤差値は、第3投影点の光度と第3目標特徴点の光度との間の誤差値であり、前記第3投影点が第3位置姿勢初期値において前記第2カメラの第3有効地図点を前記第3カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
前記第4光度誤差値は、第4投影点の光度と第4目標特徴点の光度との間の誤差値であり、前記第4投影点が第4位置姿勢初期値において前記第2カメラの第4有効地図点を前記第4カメラの画像座標系に投影して得られた点であり、
前記第1所定条件は、前記第1光度誤差値が第1閾値に達し、前記第2光度誤差値が第2閾値に達し、前記第3光度誤差値が第3閾値に達し、前記第4光度誤差値が第4閾値に達するというものである。
【0088】
好ましくは、該装置は、
前記第3カメラの外部パラメータおよび前記第4カメラの外部パラメータを決定した後、各カメラの外部パラメータで、以下のような数式で誤差指標を決定し、
そのうち、E
rrは、各カメラの外部パラメータの最適化状況を衡量するパラメータ指標である前記誤差指標であり、E
1は、前記第1カメラの第1有効地図点が前記第3カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
2は、前記第2カメラの第3有効地図点が前記第3カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
3は、前記第1カメラの第2有効地図点が前記第4カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
4は、前記第2カメラの第4有効地図点が前記第4カメラの画像座標系に投影された再投影誤差値であり、E
5は、前記車体オドメーターおよび前記第1カメラの第1視覚オドメーターに基づいて決定されたハンドアイ校正誤差値であり、E
6は、前記車体オドメーターおよび前記第2カメラの第2視覚オドメーターに基づいて決定されたハンドアイ校正誤差値であるための指標決定モジュールと、
前記誤差指標が誤差閾値に達すれば、各カメラの外部パラメータを各カメラの最適化後の外部パラメータである目標外部パラメータとして決定するための第3外部パラメータ決定モジュールと、
前記誤差指標が誤差閾値に達しなければ、第2所定ステップサイズに基づき、少なくとも1つのカメラの外部パラメータを、各カメラの対応する誤差指標が誤差閾値に達するまで更新し、誤差閾値に達する時における対応する各カメラの外部パラメータを各カメラの目標外部パラメータとして決定するための第4外部パラメータ決定モジュールと、をさらに備える。
【0089】
好ましくは、該装置は、
各カメラの目標外部パラメータを決定した後、各カメラに対して、前記カメラの目標外部パラメータに基づき、前記カメラの、前記カメラの車体座標系に対する回転角度を表す情報であるオイラー角情報、および前記カメラの車体座標系に対する平行移動量を表す情報である平行移動ベクトル情報を決定するための情報決定モジュールと、
前記カメラのオイラー角情報および平行移動ベクトル情報が、前記オイラー角情報が第1閾値範囲内に、前記平行移動ベクトル情報が第2閾値範囲内にあるという第2所定条件を満たすか否かを判断するための判断モジュールと、
満たせば、前記カメラの目標外部パラメータ校正が成功したと決定するための第1校正モジュールと、
満たさなければ、前記カメラの目標外部パラメータ校正が失敗したと決定するための第2校正モジュールと、をさらに備える。
【0090】
本発明の実施例に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正装置は、本発明の任意の実施例に係る車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法を実行可能であり、方法の実行に対応する機能モジュール及び有益な効果を備える。
【0091】
実施例4
図6は、本発明の実施例4に係る車両の構造模式図である。
図6に示すように、車両10は、車載サラウンドビューカメラ20、少なくとも1つのプロセッサ11、および少なくとも1つのプロセッサ11に通信接続されるメモリ、例えば、リードオンリーメモリ(ROM)12、ランダムアクセスメモリ(RAM)13などを備え、そのうち、メモリには、少なくとも1つのプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムが記憶されており、プロセッサ11は、リードオンリーメモリ(ROM)12に記憶されたコンピュータプログラム又は記憶ユニット18からランダムアクセスメモリ(RAM)13にロードされたコンピュータプログラムに応じて、様々な適切な動作および処理を実行可能である。RAM13には、車両10の操作に必要となる様々なプログラムおよびデータがさらに記憶されている。車載サラウンドビューカメラ20、プロセッサ11、ROM12およびRAM13は、バス14を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インタフェース15もバス14に接続されている。
【0092】
I/Oインタフェース15には、例えばキーボード、マウス等の入力ユニット16と、例えば様々なタイプのディスプレイ、スピーカ等の出力ユニット17と、例えば磁気ディスク、光ディスク等の記憶ユニット18と、例えばネットワークカード、モデム、無線通信送受信機等の通信ユニット19と、を備える車両10における複数の部品が接続される。通信ユニット19は、車両10が例えばインターネットのコンピュータネットワークおよび/または様々な電気通信ネットワークを介して、他のデバイスと情報/データを交換することを可能にする。
【0093】
プロセッサ11は、様々な、処理および計算能力を有する汎用および/または専用処理構成要素であってもよい。プロセッサ11のいくつかの例には、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、様々な専用の人工知能(AI)計算チップ、様々な、機械学習モデルのアルゴリズムを実行するプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、および任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等が含まれるが、これらに限定されない。プロセッサ11は、上記に説明された各方法および処理、例えば車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法を実行する。
【0094】
いくつかの実施例において、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法は、コンピュータプログラムとして実現可能であり、これはコンピュータ可読記憶媒体、例えば記憶ユニット18に有形的に含まれる。いくつかの実施例において、コンピュータプログラムは、一部または全部がROM12および/または通信ユニット19を介して車両10にロードおよび/またはインストールされることができる。コンピュータプログラムがRAM13にロードされてプロセッサ11によって実行されると、上記した車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法の1つまたは複数のステップを実行可能である。或いは、他の実施例において、プロセッサ11は、他の任意の適切な方式によって(例えば、ファームウェアによって)、車載サラウンドビューカメラの外部パラメータ校正方法を実行するように構成される。
【0095】
本明細書において、上記したシステムおよび技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特殊用途向け汎用品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはこれらの組合せで実現可能である。これらの様々な実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラムに実施されることを含んでもよく、該1つまたは複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムに実行および/または解釈されることができ、該プログラマブルプロセッサは、メモリシステム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置からデータおよび命令を受信して、データおよび命令を該メモリシステム、該少なくとも1つの入力装置、および該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる専用または汎用プログラマブルプロセッサであってもよい。
【0096】
本発明の方法を実施するためのコンピュータプログラムは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せを採用して書かれてもよい。これらのコンピュータプログラムは、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供可能であり、これにより、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図で規定された機能/操作が実施される。コンピュータプログラムは、完全に機器で実行されても、部分的に機器で実行されてもよく、独立ソフトウェアパッケージとして、部分的に機器で実行され且つ部分的にリモート機器で実行され、または、完全にリモート機器またはサーバで実行されてもよい。
【0097】
本発明のコンテキストにおいて、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置または機器に使用され、または命令実行システム、装置または機器と組み合わせて使用されるコンピュータプログラムを含むかまたは記憶することができる有形的な媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体には、電子的なもの、磁気的なもの、光学的なもの、電磁的なもの、赤外線的なもの、または半導体システム、装置または機器、または上記の内容の任意の適切な組合せが含まれてもよいが、これらに限定されない。オプションとして、コンピュータ可読記憶媒体は、機器読取可能な信号媒体であってもよい。機械可読記憶媒体のより具体的な例示は、1つまたは複数のラインによる電気的な接続、可搬型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、可搬型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光メモリデバイス、磁気メモリデバイス、または上記の内容の任意の適切な組合せを含む。
【0098】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここで説明されるシステムおよび技術は車両で実施されることができ、該車両は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニター)、およびキーボードやポインティング装置(例えば、マウスまたはトラックボール)を有し、ユーザは、該キーボードや該ポインティング装置によって入力を車両に提供することができる。他の種類の装置は、ユーザとのインタラクションを提供することに使用可能であり、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形式の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であってもよく、且つ、ユーザからの入力を任意の形式(音入力、音声入力または触感入力を含む)で受信することができる。
【0099】
ここで説明されるシステムおよび技術は、バックグランドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)に、または、ミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(アプリケーションサーバなど)に、または、フロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(図形式のユーザインタフェースやネットワークブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、該図形式のユーザインタフェースや該ネットワークブラウザを通じてここで説明されるシステムおよび技術の実施形態とイントラクションをすることができる)に、またはこのようなバックグランドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、またはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せを含むコンピューティングシステムに実施されてもよい。システムのコンポーネントは、任意の形式または媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によって互いに接続されてもよい。通信ネットワークの例示は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、、ブロックチェーンネットワークおよびインターネットを含む。
【0100】
コンピューティングシステムは、クライアント端末およびサーバを含んでもよい。クライアント端末およびサーバは一般的に、互いに離れており、且つ通常、通信ネットワークを介してイントラクションをしている。相応するコンピュータでの実行、および、互いにクライアント端末・サーバという関係を有するコンピュータプログラムにより、クライアント端末とサーバとの関係を築き上げる。サーバは、伝統的な物理ホストおよびVPSサービスに存在する管理の難度が大きく、業務展開性が弱いという欠陥を解決するための、クラウドコンピューティングサーバまたはクラウドホストとも呼ばれる、クラウドコンピューティングサービスシステムにおける1つのホスティングプロダクトであるクラウドサーバであってもよい。
【0101】
上記に示した様々な形式のフローを使用し、ステップを並べ替えたり、追加したり、削除したりすることができることを理解すべきである。例えば、本発明に記載の各ステップは、本発明に係る技術態様の所望の結果が実現できれば、並行して実行されてよいし、順次実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよく、本明細書において、ここで限定されない。
【0102】
上記の具体的な実施形態は、本発明の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要求や他の要素に基づいて様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせおよび置換が可能であることを理解すべきである。任意の、本発明の精神および原則内で行われる修正、均等な置換および改良などは、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。