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特開2024-147547アンカー及びファスナー組み合わせアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147547
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】アンカー及びファスナー組み合わせアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16B 37/04 20060101AFI20241008BHJP
   E04B 1/48 20060101ALI20241008BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20241008BHJP
   F16B 35/06 20060101ALI20241008BHJP
【FI】
F16B37/04 F
E04B1/48 E
E04B1/58 603
F16B35/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024096282
(22)【出願日】2024-06-13
(62)【分割の表示】P 2020543138の分割
【原出願日】2019-02-19
(31)【優先権主張番号】62/632,453
(32)【優先日】2018-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/724,891
(32)【優先日】2018-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/653,694
(32)【優先日】2018-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2018/065465
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523076782
【氏名又は名称】エルエヌ1 インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ニル,ランス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】強力で強固な接合及び防水性の良いアンカーアッセンブリを提供する。
【解決手段】支持構造に物体を固定するためのアンカー及びファスナー組み合わせアセンブリ110は、上面112及び下面113を有するアンカー基板111と、上端及び下端を有し、その上端が基板111に結合されることによりその下面113から垂れ下がる長尺状の支柱とを含む。少なくとも部分的にねじが切られた止まり穴117が、基板111の上面112から支柱の中に延び、基板111の上面112の開口上端及び支柱内の閉鎖下端を有する。アンカー基板の下面113は、支柱で覆われている下面の領域を除いて支持構造の少なくとも一部がそれと当接し、概ね面一になることを可能にするように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造に物体を固定するためのアンカー及びファスナー組み合わせアセンブリであって、
上面及び下面を有するアンカー基板と、上端及び下端を有し、前記上端が前記基板に結合されることにより前記下面から垂れ下がる長尺状の支柱と、前記基板の前記上面から前記支柱の中に延び、前記基板の前記上面の開口上端及び前記支柱内の閉鎖下端を有する、少なくとも部分的にねじが切られた止まり穴とを備え、前記アンカー基板の前記下面は、支柱で覆われている前記下面の領域を除いて支持構造の少なくとも一部がそれと当接し、概ね面一になることを可能にするように構成されている、アンカー及びファスナー組み合わせアセンブリ。
【請求項2】
前記支柱が、少なくとも部分的にねじが切られたねじを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記アンカー基板がフランジを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記フランジが、ほぼ円形の平面フランジである、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
貫通穴を有する多角形のナットが、その貫通穴が前記基板の前記止まり穴と軸方向に整列し、位置合わせされた状態で、前記基板の上面に取り付けられる、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記多角形のナットが六角形のナットである、請求項2に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項7】
開口上端及び開口下端を備えた貫通穴を有する長尺状の管状ネック部分をさらに含み、その前記開口下端は、その貫通穴が前記基板の前記止まり穴と軸方向に整列し、位置合わせされた状態で前記基板の前記上面に取り付けられる、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記ネック部分の前記貫通穴が、少なくとも部分的にねじが切られている、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記止まり穴が長手方向に延びる軸を有し、前記アセンブリがさらに、前記アンカーを前記止まり穴の前記軸の周りで回転させるための手段を含む、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記回転手段が、前記アンカーを支持構造内に回転させるための工具を収容するように構成及び寸法決めされた、前記長尺状のネック部分の前記開口上端に隣接してその中に形成されたポートを備える、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記止まり穴が長手方向に延びる軸を有し、前記アセンブリがさらに、前記アンカーを前記止まり穴の前記軸の周りで回転させるための手段を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記回転手段が、前記止まり穴の前記開口上端に隣接してその中に形成されたポートを備える、請求項11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記ポートが皿ねじスロットとして構成及び寸法決めされる、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記ポートがアレンキーポートとして構成及び寸法決めされる、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記止まり穴を介して物体を前記アンカー基板に結合する手段をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記結合手段がねじ付きボルトである、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記支柱によって覆われた前記下面の領域を除いて前記下面が前記支持構造の少なくとも一部とほぼ面一である状態で前記アンカー基板を前記支持構造に結合する手段をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記支柱が、少なくとも部分的にねじを切られたボルトを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記アンカー基板がフランジを備える、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記フランジがほぼ円形の平面フランジである、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項21】
貫通穴を有する多角形のナットが、その貫通穴が前記基板の前記止まり穴と軸方向に整列し、位置合わせされた状態で、前記基板の上面に取り付けられる、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記多角形のナットが六角形のナットである、請求項21に記載のアンカープラットフォームアセンブリ。
【請求項23】
開口上端及び開口下端を備えた貫通穴を有する長尺状の管状ネック部分をさらに含み、その前記開口下端は、その貫通穴が前記基板の前記止まり穴と軸方向に整列し、位置合わせされた状態で前記基板の前記上面に取り付けられる、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記ネック部分の前記貫通穴が、少なくとも部分的にねじが切られている、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記止まり穴が長手方向に延びる軸を有し、前記アセンブリがさらに、前記アンカーを前記止まり穴の前記軸の周りで回転させるための手段を含む、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記回転手段が、前記アンカーを支持構造内に回転させるための工具を収容するように構成及び寸法決めされた、前記長尺状のネック部分の前記開口端に隣接してその中に形成されたポートを備える、請求項25に記載のアセンブリ。
【請求項27】
前記止まり穴が長手方向に延びる軸を有し、前記アセンブリがさらに、前記アンカーを前記止まり穴の前記軸の周りで回転させるための手段を含む、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項28】
前記回転手段が、前記止まり穴の前記開口上端に隣接してその中に形成されたポートを備える、請求項27に記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記ポートが皿ねじスロットとして構成及び寸法決めされる、請求項28に記載のアセ
ンブリ。
【請求項30】
前記ポートがアレンキーポートとして構成及び寸法決めされる、請求項28に記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記止まり穴を介して物体を前記アンカー基板に結合する手段をさらに含む、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項32】
物体を結合するための前記手段がねじ付きボルトを備える、請求項31に記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記支柱によって覆われた前記下面の領域を除いて前記下面が前記支持構造の少なくとも一部とほぼ面一である状態で前記アンカー基板を前記支持構造に結合する手段をさらに含む、請求項18に記載のアセンブリ。
【請求項34】
前記結合手段がナットを備える、請求項33に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2018年2月20日に出願された米国仮特許出願第62/632,453号、2018年4月6日に出願された米国仮特許出願第62/653,694号、2018年8月30日に出願された米国仮特許出願第62/724,891号の利益を主張し、2017年12月22日に出願された米国特許出願第15/852,733号及び2018年12月13日に出願された米国PCT出願番号第PCT/US/2018/065465号の一部継続出願であり、これらはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して、例えば建物内の周囲の支持枠に窓及びドアを固定するなど、様々な仕事のために建築業界で特に有用である、ファスナー及びアンカーの分野に関する。より詳細には、本発明は、アンカーとファスナーの組み合わせアセンブリに関し、固定と結合の両方の機能が、比較的単純であるが、非常に効果的なアンカーとファスナーの組み合わせアセンブリを提供することによって達成される。アセンブリは、支柱に取り付けられた基板又はフランジを備え、支柱は、物体を支持構造に固定するための、ねじ付きの止まり穴がその中に形成されたねじ又はボルトの形態で基板又はフランジから垂れ下がり、簡単、容易、そして迅速な据え付けを可能にする強くて頑丈なジョイントを提供し、防水性能も付与する。
【背景技術】
【0003】
従来技術の簡単な説明
屋根及びテラス又は窓、ドアなどへソーラーパネル及び手すりなどの様々なアイテムを取り付け及び防水するための様々な方法はよく知られているが、時間が経つにつれて粗雑で不十分であることが判明する。窓及びドア業界では、窓及びドアが建物の骨組みに取り付けられている箇所で、水の浸入に関する問題がしばしば発生する。従来のパン雨よけは、窓又はドアの下に設置して、窓又はドアの開口部から又はその周囲で漏れ得る水を集めて外部に導くことができるが、建物骨組みへのパン雨よけの取り付け箇所で水の浸入がなおも発生する可能性がある。したがって、従来の窓又はドア固定システムによって引き起こされる水又は湿気の損傷に対する保証を提供したり、保険を取得したりすることは、設置業者の多くにとって困難である。
【0004】
出願人の米国特許出願第15/852,733号において、出願人は、屋根、屋根デッキ、バルコニーなどへのソーラーパネル、HVAC装置及び屋根手すりなどの屋根設備、付属構造物などの取り付け及び防水を特に目的とする新規のアンカー及びファスナーアセンブリの提供によってこの問題に対処し、このアセンブリは、アンカー基板とそこから垂れ下がる支柱とを含み、後者は、目的の「固定」構造支持体の中へ又はそれを貫いて受け入れ可能であり、少なくとも部分的にねじが切られた止まり穴が基板を貫き、ポストに入る。ボルトなどのファスナーは、物体をアセンブリに結合するための止まり穴に受け入れ可能である。上述のように、アセンブリは、例えば、ソーラーパネル、HVAC、又は他の屋根設備を屋根又は他の建物構造に固定するために使用することができる。本発明は、強力で強固な接合及び防水性能を提供しながら、支柱をワンピースのねじ又はボルトアンカーとして構成することによって、特に窓及びドアを対象とするこの新規のアンカー及びファスナーアセンブリの改良を提供する。
【0005】
したがって、本発明の目的は、上述の従来技術のシステムにおけるこのような問題に有利で効果的かつ容易な方法で対処し解決する新規のアンカーシステムを提供することであ
る。
【0006】
本発明のさらなる目的は、取り付け点において防水接続を提供することにおいて、従来技術のシステムよりも信頼性の高い新規のアンカーアセンブリを提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、設計及び構造が比較的単純であり、導入が容易かつ迅速であり、比較的安価に製造できる、新規のワンピース型アンカーアセンブリを提供することである。
【0008】
本発明の目的は、例えば、建物の骨組みに形成された開口部に窓及びドアを固定する、又はシャッターなどを吊り下げる、及び取り付け点で防水保護を提供するためなど、様々な支持及び接続作業のために建築業界で特に有用な新規のアンカーアセンブリを提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の概要
前述の特定の目的及び関連する目的は、上面及び下面を有するアンカー基板と、上端及び下端を有し、前記上端が前記基板に結合されることにより前記下面から垂れ下がる長尺状の支柱と、前記基板の前記上面から前記支柱の中に延び、前記基板の前記上面の開口上端及び前記支柱内の閉鎖下端を有する、少なくとも部分的にねじが切られた止まり穴とを備え、前記アンカー基板の前記下面は、支柱で覆われている前記下面の領域を除いて支持構造の少なくとも一部がそれと当接し、概ね面一になることを可能にするように構成されている、支持構造に物体を固定するためのアンカー及びファスナーの組み合わせアセンブリを提供することにより、本発明に従って容易に達成される。
【0010】
本発明の好ましい実施形態では、支柱は、少なくとも部分的にねじが切られたねじ又はボルトのいずれかを備える。有利には、アンカー基板はフランジを備え、望ましくは、フランジは、ほぼ円形の平面フランジである。
【0011】
さらに好ましい実施形態では、貫通穴を有する多角形のナットが、その貫通穴が前記基板の前記止まり穴と軸線方向に整列し、位置合わせされた状態で、前記基板の上面に取り付けられる。多角形のナットは、好ましくは六角形のナットである。
【0012】
別の好ましい実施形態では、アンカーは、開口上端及び開口下端を備えた貫通穴を有する長尺状の管状ネック部分を含み、その前記開口下端は、貫通穴が前記基板の前記止まり穴と軸方向に整列し、位置合わせされた状態で前記基板の前記上面に取り付けられる。望ましくは、前記ネック部分の貫通穴は、少なくとも部分的にねじが切られている。最も望ましくは、止まり穴は長手方向に延びる軸を有し、アセンブリはさらに、前記アンカーを前記止まり穴の前記軸の周りで回転させるための手段を含む。最も有利には、前記回転手段は、前記アンカーを支持構造内に回転させるための工具を収容するように構成及び寸法決めされた、前記長尺状のネック部分の前記開口上端に隣接してその中に形成されたポートを備える。
【0013】
或いは、前記回転手段は、前記止まり穴の前記開口上端に隣接してその中に形成されたポートを備える。ポートは、皿ねじスロットとして又はアレンキーポートとして構成及び寸法決めすることができる。
【0014】
本発明の特に好ましい実施形態では、アセンブリは、前記止まり穴を介して物体を前記アンカー基板に結合する手段、好ましくはねじ付きボルトと、前記支柱によって覆われた
前記下面の領域を除いて前記下面が支持構造の少なくとも一部とほぼ面一にある状態で前記アンカー基板を支持構造に結合する手段であって、有利にはナットを備える手段とをさらに備える。
【0015】
図面の簡単な説明
本発明の他の目的及び特徴は、本発明のいくつかの実施形態を開示する添付の図面に関連して考慮される詳細な記載から明らかになるであろう。図面は、例示の目的でのみ使用され、本発明の制限の定義として使用されるべきではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施形態によるフラッシュねじアンカー及びファスナー組み合わせアセンブリの側面図である。
図2図1に示されるフラッシュねじアンカーアセンブリの部分断面の側面図である。
図3図2及び3に示されるフラッシュアンカーフランジアセンブリの平面図である。
図4A図2と同様の部分断面の側面図であるが、任意選択で設けられたマイナスドライバポートを示している。
図4B図3と同様の上面図であるが、任意選択で設けられたマイナスドライバポートを示している。
図5A図2と同様の部分断面の側面図であるが、任意選択で設けられたアレンキーポートを示している。
図5B図3と同様の上面図であるが、任意選択で設けられたアレンキーポートを示している。
図6】本発明の第2の実施形態による六角頭部ねじアンカー及びファスナー組み合わせアセンブリの側面図である。
図7図6に示される六角頭部ねじアンカーアセンブリの部分断面の側面図である。
図8図6に示される六角頭部ねじアンカーアセンブリの部分断面の平面図である。
図9】本発明の第3の実施形態によるロングネックねじアンカー及びファスナー組み合わせアセンブリの側面図である。
図10図9に示されるロングネックねじアンカーアセンブリの部分断面の平面図である。
図11図9に示されるロングネックねじアンカーアセンブリの斜視図である。
図12】ねじではなく中央止まり穴を備えたボルトを利用した、第1の実施形態に対応するボルトアンカーアセンブリの部分断面の側面図である。
図13】ねじではなく中央止まり穴を備えたボルトを利用した、第2の実施形態に対応するボルトアンカーアセンブリの部分断面の側面図である。
図14】ねじではなく中央止まり穴を備えたボルトを利用した、第3の実施形態に対応するボルトアンカーアセンブリの部分断面の側面図である。
図15】窓を建物の窓枠に固定するために利用される、フラッシュ及び六角頭部ねじアンカーアセンブリの部分的に立面の側断面図である。
図16A】シャッターを家の外壁に固定するために利用されるロングネックねじアンカーアセンブリを分解図で示す、部分的に立面の側断面図である。
図16B】シャッターを家の外壁に固定するために利用されるロングネックねじアンカーアセンブリを完全に設置された図で示す、部分的に立面の側断面図である。
図17A】シャッターを家の外壁に固定するために利用されるロングネックボルトアンカーアセンブリを分解図で示す、部分的に立面の側断面図である。
図17B】シャッターを家の外壁に固定するために利用されるロングネックボルトアンカーアセンブリを完全に設置された図で示す、部分的に立面の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
好ましい例示的実施形態の詳細な記載
ここで図面を詳細に参照すると、特に、図1~3は、概して参照番号110で示される、本発明による新規のアンカー及びファスナーアセンブリ(以下、一般に「アンカー」又は「アンカーアセンブリ」と呼ばれる)の第1の実施形態を示す。アンカーアセンブリ110はフラッシュねじアンカーであり、無数の用途向けに建築業において特に有用であり、建物内で窓又はドアを周囲の支持枠に固定するのに特に適している。フラッシュねじアンカーアセンブリ110は、上面112、反対側の下面113、及びそこを通って延びる任意選択的に雌ねじ付きの中央開口部114を有する、好ましくは平坦な基板、フランジ又はワッシャ111を備える。さらに、ねじアンカーアセンブリ110はまた、好ましくは、アンカー基板111に固定され、基板111の下面113から下向きに延びるねじ又はラグねじ116の形態の雄ねじ付きの支柱を含む。図2に最良に示されるように、ねじ116の上部シャフトは、基板111の中央開口部114と合流し、それと軸方向に整列する、軸方向に延びる雌ねじ付き中央穴117を含む。穴117はねじ116の雄ねじ付き上部シャフトの外径より小さい直径を有する。
【0018】
ねじ116内の穴117は、フランジ又は基板111内の穴114によって画定された開いた上端と、ねじ116のシャフト内の閉じた下端119とを有する止まり穴である。また、ねじ116及び基板111は一体的に接合されて、一つに組み合わせられたアンカー及びファスナーアセンブリ又は構成要素を形成することも好ましい。ねじ116は、溶接、圧入接続を介して、又はねじ116と基板111がしっかりと固く一緒に結合されて強く頑丈なアンカーを提供することを保証する任意の他の結合手段によって基板111に固定することができる。
【0019】
この実施形態及び本明細書に記載される他の実施形態に関する本発明のアンカーの導入及び使用に関連して以下に示され考察されるように、典型的に、拡大された頭部及びねじ付きのシャフトをワッシャ27と一緒に有するボルト26の形態のファスナーは、物体をアンカーに保持し、しっかりと結合するために穴117にねじ係合式に受け入れ可能であり、それにより、物体又はその一部又は関連する付属構造物、例えば、出願人の親出願である米国特許出願第15/852,733号に示されている屋根の手すり用のガラスパネルを支持するために使用されるU字形ブラケットが、アンカー基板111の上面にしっかりと素早く固定されるようにする。これは、物体をアンカーにしっかり結合するためにボルトのねじ付きシャフトがアンカーの穴117等にねじ込まれて締め付けられる前に通される貫通穴を物体、その一部、又は付属構造物に設けることで実現される。
【0020】
図4A及び4Bは、図1~3に示されるフラッシュアンカーの実施形態の変形例を示し、ここでは、凹状の皿ねじスロット又はポート142が、中央穴117の両側でラグねじフラッシュアンカー110の上部の外面的に滑らかで拡大された頭部144の中に下方へ延びる中央穴114の両側で基板111に形成され、マイナスドライバ又は他の工具(図示せず)を前記スロット142に挿入して、ねじ116の雄ねじシャフトの回転を容易にし、アンカー110を意図した支持構造にねじ込むか、又は、例えば、それを建物支持構造内に再配置する必要がある場合、そこから回して取り外すことを可能にする。
【0021】
図5A及び5Bは、図1~3に示す実施形態の別の変形例を示し、ここでは、マイナスドライバポート142を使用する代わりに、アレンキーポート133が設けられている。より具体的には、座ぐり加工された円筒形頭部スペース145がアンカー基板111に設けられ、ラグねじアンカー110の上部の外面的に滑らかな拡大頭部144の中に下方へ延び、ワッシャ111の上面112から、基板111及び頭部144に設けられ、それら
によって一緒に画定された座ぐり加工された頭部スペース145の中へ下方に延びる円筒壁131によって部分的に画定されている。
【0022】
アレンキーポート133は、好ましくは溶接穴117を介してヘッドスペース145に固定された円筒形金属プラグを備える。円筒形プラグ133は、アレンキーポートとして機能し且つアレンキー(図示せず)を受け入れるように構成された好ましくは六角形の中央穴を画定する内壁132を有し、アレンキーによって、以下でより詳細に記載及び示すように、フラッシュネジアンカー110をドア枠、窓枠又は他の支持体に容易かつねじ係合式にねじ込み、及びそれから取り外すことができる。
【0023】
本発明の第2の実施形態では、図6~8に示されるように、基板211の上面212の上に固定された六角形の六角ナット250を有する六角頭部ラグねじアンカー210が提供される。六角形の六角ナット250は、ドライバースロット、アレンキーポート等と同じ目的を果たし、これにより、六角頭部を把持してドア又は窓の建物骨組みへのねじ係合又はそれからの取り外しを容易にするように構成されたソケットレンチ(図示せず)などの工具を使用することができる。外部六角ナット250は、好ましくは、溶接などによって基板211に一体的に接合されて、ワンピース構成要素を形成する。図7に最良に示されるように、外部六角ナット250は、ラグねじ216の中央穴217及び基板211の穴214と軸方向に整列し一致する、雌ねじ付きの中央貫通穴252を含む。アンカー210は、六角形のナット250を有するように示され記載されているが、他の多角形又は幾何学的形状が可能であり、本発明によって及び以下でさらに開示されるように企図される。
【0024】
次に図9~11を参照すると、概して参照番号310によって示される、本発明による新規の延長された、長尺状にされた又は「ロングネック」ラグねじアンカーアセンブリの第3の実施形態が示されている。アンカー310は、上部平坦面312及び反対側の下部平坦面313を有する好ましくは半径方向に広がるディスク状の環状基板、フランジ又はワッシャ311を含み、下部平坦面はまた、ラグねじアンカー316の上端に好ましくは溶接される。いわゆる「延長された」又は「ロングネック」350は、フランジ311の上面312に、好ましくは溶接によって、その底端において取り付けられた長尺状の中空管又はカラーを備える。
【0025】
ネック350は好ましくは実質的に円筒形であるが、さらに後述するように特定の幾何学的形状に限定されない。図11に最良に示されるように、ロングネック350は、アレンキーポートを画定するように好ましくは六角形である、その開いた上端に隣接する内面324によって画定された中央穴を有し、内面324の下端は下に配置されたねじ付き内側貫通穴326と合流する。他の実施形態のように、アレンキーツール(図示せず)をアレンキーポートに挿入して、支持構造とのねじ係合を促進且つ有効にすることができる。
【0026】
図12は、フラッシュボルトアンカーアセンブリ110’を示し、ここでは図1~5Bに示されるねじ付きフラッシュアンカーねじ116がねじ付きボルト116’で置き換えられている。ねじ付きボルト116’は、基板111が支持構造の上面に当接し、それと面一になり、その下端が支持構造の貫通穴を通過するまで支持構造にねじ込まれ、それにより、図17A及び17Bに関連して以下でさらに示し述べるように、支持構造を基板111とワッシャ39との間に挟み、しっかり固定するように、ワッシャ39及びナット41をボルト116’上に配置且つねじ係合し、完全に締め付けることが可能になる。
【0027】
図13は、六角頭部ボルトアンカーアセンブリ210’を示し、ここでは図7及び8に示されるねじ付きねじ216がねじ付きボルト216’で置き換えられている。ここでも、ねじ付きボルト216’は、基板211が支持構造の上面に当接し、それと面一になる
まで支持構造にねじ込まれ、支持構造を通過し、それにより、本明細書においてさらに考察して示すように、ワッシャ39及びナット41をボルト上に配置且つねじ係合して、支持構造を基板211とワッシャ39との間に挟むことが可能になる。
【0028】
図14は、ロングネック型ボルトアンカーアセンブリ310’を示し、ここでは、ねじ付きねじ316がねじ付きボルト316’で置き換えられている。再度、ねじ付きボルト316’は、その基板311が支持構造の上面(又は一方の側)に当接しそれと面一になるまで支持構造にねじ込まれる、及び/又は挿入される。同時に、ボルト316’の下端は、支持構造の下面(又は他方の側)を通過し、それにより、ワッシャ39及びナット41をボルト上に配置且つねじ係合してアンカーアセンブリ310’を支持構造にしっかりと固定し、支持構造を、図17A及び17Bに関連して本明細書において示しさらに記載するように、基板311とワッシャ30及びナット42との間に挟むことが可能になる。
【0029】
図15を参照すると、フラッシュねじアンカーアセンブリ110及び/又は六角頭部アンカーアセンブリ210によって建物支持枠31に取り付けられた窓又はドア枠21が示されている。より具体的には、建物骨組み31の水平底部シル又は支持体32に取り付けられた3つのアンカーアセンブリは、左から右へ見た場合、マイナスドライバポート142を有するフラッシュねじアンカーアセンブリ110と、アレンキーポート132を有するフラッシュねじアンカーアセンブリ110と、六角頭部ねじアンカーアセンブリ210とを備えている。窓建物骨組み32の直立脚部又はたて枠34において、六角頭部フラッシュねじアンカー210(分解図で示されている)とその下に離間されたフラッシュねじアンカー110(完全に取り付けられている)とが示されている。各アンカーの取り付け点において、下部及び上部セクション32、34の窓枠21はそれぞれ、上部棚においてボルト頭部26及びワッシャ27を受け入れるための拡大された上部ウェル又は棚を画定するように構成且つ寸法決めされた凹状の概ねT字形の貫通穴23と、ボルト26のシャフトを収容し、それをアンカー110及び210の穴114、117及び214、217に挿入することを可能にするための下部長尺状穴とを備え、それにより、窓枠21の底部シル22は、アンカー基板111、211に対して面一になり、底部シル22はフランジ111、211とボルト26のワッシャ27との間に挟まれ、しっかりと固定される。窓枠21のシル22の下面は、六角頭部アンカー210の六角頭部250をその中に受け入れて、シル22の下面と建物シル枠32の上面との面一の係合を保証するためのさらなる凹状ウェル23’を備えている。
【0030】
2つの同様に構成されたT字形穴23は、窓枠21のたて枠サイドレール24の内面に設けられ、ボルト26の頭部及びワッシャ27の上部拡大ウェルへの受け入れを可能とし、ここで、ボルト26のシャフトは、下部穴部分を通過して六角頭部ねじアンカー210の止まり穴217(分解図で示されている)に、及びその下のフラッシュねじアンカー(完全に導入された状態で示される)に受け入れられる。六角頭部ねじアンカー210を使用する結果、窓枠21のたて枠24は、建物骨組みのたて枠34から離間され、任意選択的に、たて枠24、34間の中間スペース内にシム(図示せず)を提供して、導入中に必要に応じて窓(又はドア)を水平にすることを可能にする。
【0031】
アンカーアセンブリ110及び210は、窓又はドア21の枠を、業界において標準的であるか又は慣習的であるように、木、金属、コンクリート、複合建設材料等であり得る建物骨組み22に取り付けて固定するために使用される。ねじアンカー110及び210のそれぞれシャフト116及び216は、基板111の下側113が窓又はドアの開口枠を画定する建物骨組み31の底板32及びまぐさ上間柱34と面一に当接して接触するまで、建物の枠の底部シル32及び側面たて枠34などの所望の位置において建物の窓又はドア枠21にねじ込まれるように構成及び寸法決めされる。
【0032】
他の状況において、従来型の窓又はドアシル防水パン雨よけ(図示せず)を利用することが望ましい場合がある。シルパン雨よけが利用される据え付けにおいて、雨よけは、窓枠21を支持する窓又はドアシル32の上に横たわる。アンカー110、210はパン及び建物骨組み32にねじ込まれ、それにより基板116、216の下面113、213はパンの上に横たわる。金属製パンが利用される場合、基板111、211の下面113をパンに溶接又ははんだ付けすることが望ましい場合がある。
【0033】
或いは、図15に示されるように、シーラント、セメント、コーキング又は接着層、或いはガスケット35を、任意選択的に基板111、213の下面113、213に適用して、基板111を底板31又はパンに接着接合及びシールすることができる。この状況では、アンカー110、210を適所に完全に締め付ける前にシーラント又はガスケット35を基板111、211の下に置くことが好ましい。次にアンカー110、210は下方に締め付けられ、基板11はシーラントガスケット35の上に横たわり、それを適所でシールする。中央開口部等を有するゴム製ガスケット35が使用される場合、それはアンカー110、210をシル32又はパンにねじ込む前に、支柱又はねじ116、216のシャフトの周囲に受け入れられる。
【0034】
いったんアンカーアセンブリ110、210を、ガスケット又はシーラント35とともにドア又は窓の建物骨組み32の所望の位置に結合すると、ボルト26がアンカー110及び210の穴114、117に挿入される。据え付け作業者は、アンカー110、210の穴117、217内に一時的に受け入れられるボルト26の頂部で建物又は壁枠31内に窓又はドア枠21をルーズに横たえるという選択肢を有する。ボルト26は半月形レンチなどで所望の水平高さまで回転される。次いでシム(図示せず)がパン又は基板116、216と窓枠21との間に挿入され、ドア又は窓200を水平にする。次に窓又はドアは建物骨組み31から取り外され、ボルト26がアンカー110、210からねじ戻される。次に窓又はドアはシム(図示せず)の頂部で枠開口部21に戻される。次にボルト26は窓又はドア枠21に形成された凹状開口部23を通して、シャフト116、216の雌ねじ付き中央穴117、217に挿入され、締め付けられ、窓又はドア枠21を適所に固定する。窓枠21のサイズに応じて、複数のアンカーアセンブリを使用可能であり、それらの正確なサイズ及び配置は用途に依存する。
【0035】
図15から理解できるように、アンカー110、210は、アセンブリを防水し、漏れから支持構造を保護する働きをする。先に述べたように、これは、窓又はドア枠21を支持建物骨組み構造31に取り付ける地点で特に重要である。穴114、214のそれぞれは止まり穴又は穴であり、ねじ又はボルト116、216のシャフトの底端119、219は閉じているので、窓枠21、210の間に侵入する可能性のある水の潜在的な経路は、建物骨組み31に侵入することからブロックされる。したがって、止まり穴117、217は、以下の2つの目的を果たす:(1)枠又は他の支持構造に取り付けられる窓又はドアによって画定される、強く、頑丈で剛性のある固定支持点を提供する、(2)止まり穴117、217及び底端119、219が閉じられた結果として、中央穴117、217を介して枠32又は他の支持構造の中及び下に水が浸入するのを防ぐ。
【0036】
図16A及び16Bに示されるように、ロングネックアンカーアセンブリ310は、例えば、シャッター、ホース用水栓、壁に取り付けられたホース受け台、外側飾り板、又は他のアイテムを、例えば壁被覆50、壁膜シート51及び漆喰の層52で構成される建物の外壁などに定着及び固定するのに特に適している。それは家又は建物の漆喰の外部仕上げのために典型的であるからである。
【0037】
被覆は、業界において標準的であるか又は慣習的であるように、木材、金属、コンクリート、複合建設材料などであり得ることに留意されたい。その結果、アンカー310のシ
ャフト316は、建物の壁被覆又は建物骨組み50及び任意選択の壁膜51にねじ込まれるような構成及び寸法にされているため、延長されたロングネック322の開口端は、漆喰層52の外面とほぼ面一になる。図16Aに示すように、据え付け中、アンカー310は、そのロングネックが膜51を越えて意図した漆喰外層52(後で適用される)まで外側に突き出るように、アレンキーポート324に挿入されたアレンキーを好ましくは使用して、所望の位置にねじ係合により結合される。或いは、必要に応じて(図示せず)、切欠きを備えた外側被覆又はこけら板を据え付けて、アンカーロングネック延長部22が外側被覆52を貫通し、その外端324が外側被覆52の外面と面一になることが可能である。その結果、管状ネック32は、漆喰52などの建物の壁の外側被覆の幅又は厚さに等しい長さを有し、この場合はシャッター80であるサイディングの外面に隣接して物体をそれに結合するための面一で強力な水を通さない取り付け点を実現する。
【0038】
図16A(分解図)及び図16B(完全に設置された図)に示されるように、2つのロングネックアンカーアセンブリ310は、例えば、シャッター80を取り付ける際に使用され得、そして示されるように、直立ヒンジピン84を有するヒンジ部82が提供され、シャッター80がそのヒンジのペアに旋回可能に取り付けられる。ヒンジ部82は、その円筒形のベース部分に貫通穴83を有し、及び直立ヒンジピン83を有し、直立ヒンジピン83に対して、シャッターヒンジプレート87の中空カラー86が旋回可能に取り付けられ、締めることを意図された窓(図示せず)に対して開位置から閉位置にそれが旋回することを可能にする。ロングネックアンカーアセンブリ310のアンカーネジ316は、シャッター80を取り付けるための所望の位置で、下にある建物構造50にねじ係合されて結合されるように構成及び寸法決めされている。シーラント35又はガスケットをその基板311の下側で使用することができる。
【0039】
より具体的には、シーラント、セメント、コーキング又は接着層35を基板316の下面313に適用して、基板316を、任意選択的に膜51で覆われ、その中にシャフト316がねじ係合により受け入れられる壁被覆の外面52又は下部構造52に接着接合及びシールすることができる。この状況では、アンカー310を所定の位置で完全にシールする前に、シーラント層35(又はガスケット、図示せず)を基板316の下に配置することが好ましい。次に、アンカー310は、基板316とともにシーラント(又はガスケット)35の上に締め付けられ、それを所定の位置でシールする。中央開口部などを有するゴム製ガスケットが利用される場合、ガスケット35は、アンカー310を下部構造にねじ込む前に、シャフト316の周りに受け取られる。次に、ガスケット開口部は、シャフト316上で受け取られ、ガスケットは、基板316の下側313とサイディング50又は膜51との間に置かれる。
【0040】
ねじアンカー310が枠構造50に固定されると、ボルト85がヒンジ部82の内部穴84を通して挿入され、ロングネック322のねじ付き穴326に、次にねじアンカー316の意図されたねじ付き穴317にねじ込まれる。ヒンジ部82は本質的にロングネック322の一部になる。据え付け後、そのヒンジプレート87の中空カラー84の中央穴を介して窓シャッター80は、ヒンジ部82の直立ピン83に回転可能に取り付けられ、取り付けられたヒンジ部82に旋回可能に配置される。図から分かるように、シャッター80は、実際には2つのヒンジプレート87及びカラー86、並びにそれぞれがヒンジ部82及びピン83を有する2つのロングネックねじアンカー310によって支持されている。
【0041】
図17A及び図17Bは、図16A及び図16Bと同様であるが、ロングネックねじアンカー310の代わりに、図14に示されるタイプのロングネックボルトアンカー310’が使用される。この実施形態は、ワッシャ39とナット41をボルト316’のねじ付きシャフトに取り付けることができ、取り付けられたボルトアンカー310’を、ワッシ
ャ39と基板311との間にしっかりと挟まれている壁被覆50にしっかりと固定するようにワッシャ39とナット41を締め付けることができ、それによりそのロングネック350の自由端は漆喰層の外面と面一になるように、壁被覆50又は下部構造の内側へのアクセスが存在する状況に適している。ヒンジ部82の取り付けは、図16A及び16Bに関連して記載したものと同じである。
【0042】
前述の記載からも理解できるように、アンカーの材料、それらの特定の寸法、ねじ切り構造の形状及びサイズなどは、用途、及び、金属、木材、コンクリート又は他の何らかの複合材などの周囲の建物材料に依存する。他の規則的又は不規則な形状又は非平面構成を特定の用途に使用することができるが、ほとんどの用途では、基板は円形であることが好ましい。同様に、ファスナー、ねじ又はボルトの種類も、支持面と適合するように選択されることが予想される。また、様々な実施形態の要素は、必要に応じて互いに置換されてもよい。さらに、アンカーアセンブリの様々な部品は、好ましくはステンレス鋼で作られているが、それらは、例えば、アルミニウム、青銅、又は金属、炭素繊維又はセラミック合金、及びプラスチックなどの他の材料又は金属で作られてもよい。
【0043】
言うまでもないが、使用の際、止まり穴は、ねじ又はボルトの外径よりも小さい直径を有する。例えば、実際の使用では、ねじ又はボルトねじの外径は1/2インチで、穴の直径は3/8インチである。しかしながら、上述のように、ねじ又はボルトの直径の寸法は、穴、ロングネック、及びねじ又はボルトの長さと同様に、変化する可能性がある。例えば、好ましくは、ラグねじのシャフトは、3/8インチ以上の外形寸法を有する。しかしながら、ねじの寸法及びそのねじ構成の両方は、例えば、材料の性質、及びアンカーの目的、及びそれが使用されるもの、例えば窓及びドア、それがアンカーやファスナーとして機能するものなど、用途に依存して変化し得る。
【0044】
同様に、ロング又は延長したネックの長さは、任意の有用な範囲であり得、典型的には、約0.10インチと2.5インチとの間であり得るが、好ましくは1.0インチである。上記のように、ロングネックの高さ又は長さは、フラッシュマウントを提供するように、それが延びる被覆又は他の構造の幅にほぼ一致するように寸法決めされる、又は必要に応じて、他の用途向けに被覆又は他の構造の幅よりも短い又は長い長さを有利に有する場合がある。
【0045】
アレンキー及びドライバースロットの他に、他の手段又は他の構成の工具ポートを代わりに使用して、ユーザがアンカー110を建物支持体にねじ込み及び/又は取り外すことを支援できることに留意されたい。例えば、プラグ133又は基板111は、トルクスドライブ、フィリップスヘッド、又は工具ポートに他の形状、例えば、パンヘッド、丸、楕円形等を利用し得るスタービット工具など、結合及び/又は取り外しに使用される他の既知の工具を受け入れるように構成することができる。
【0046】
したがって、本発明の特定の実施形態を記載してきたが、本発明は従来技術が許容する程度に範囲が広いこと、及び明細書が同様に読まれることが意図されているので、本発明はそれに限定されることは意図されていない。したがって、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の修正を行うことができることが当業者には理解されよう。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
【手続補正書】
【提出日】2024-07-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦な上面と下面とを有するアンカー基板と、
前記アンカー基板に結合されることにより前記下面から垂れ下がる長尺状の支柱と、
前記平坦な上面と面一の開口端を画定するように、前記平坦な上面から前記長尺状の支柱の中に延びる止まり穴とを備える、
アセンブリ。
【請求項2】
前記アンカー基板が円形であり、前記止まり穴が前記アンカー基板の中心にある、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記下面が平坦である、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記アンカー基板が前記長尺状の支柱の最大直径よりも実質的に大きい直径を有する、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記長尺状の支柱がボルトを画定している、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記長尺状の支柱がねじを画定している、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記長尺状の支柱が、外側にねじ切りされた下側部分と、外側にねじ切りされておらず前記アンカー基板に近い上側部分と、を画定している、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記止まり穴が少なくとも部分的に雌ねじである、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記止まり穴が空の状態で前記アセンブリの上部の全体が一平面状にある、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記開口端に画定され、回転するための工具を収容するように適合された工具ポートを更に備える、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記工具ポートがスロットを備える、
請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記工具ポートが多角形キャビティを備える、
請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記止め穴にねじ係合するボルトを更に備える、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記止め穴を介して前記アセンブリの残部に取り付けられた物体を更に備える、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項15】
構造体を更に備え、前記下面が前記構造体上にあり、前記長尺状の支柱が前記構造体を貫通している、
請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記アンカー基板とは反対側の前記構造体の側で前記長尺状の支柱にねじ係合するナットを更に備える、
請求項15に記載のアセンブリ。
【外国語明細書】