(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147611
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0242 20230101AFI20241008BHJP
【FI】
G06Q30/0242
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024108601
(22)【出願日】2024-07-05
(62)【分割の表示】P 2023060304の分割
【原出願日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【テーマコード(参考)】
5L030
【Fターム(参考)】
5L030BB08
(57)【要約】
【課題】実体のある対象についての、インターネット広告の宣伝効果を分析する手法を提供する。
【解決手段】プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、実体のある対象についてのインターネット広告を確認したユーザの人数を取得するステップと、対象を実際に選択した客を撮影した画像から検出される客の人数を取得するステップと、インターネット広告を確認したユーザの人数と、対象を実際に選択した客の人数とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価するステップとを実行させる。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
実体のある対象についてのインターネット広告を確認したユーザの人数を取得するステップと、
前記対象を実際に選択した客を撮影した画像から検出される客の人数を取得するステップと、
前記インターネット広告を確認したユーザの人数と、前記対象を実際に選択した客の人数とを分析することで、前記インターネット広告の宣伝効果を評価するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記ユーザの人数を取得するステップにおいて、前記ユーザの属性を取得し、
前記客の人数を取得するステップにおいて、前記客の属性を取得し、
前記評価するステップにおいて、前記インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、前記対象を実際に選択した客の属性毎の人数の分布とを分析することで、前記インターネット広告の宣伝効果を評価する請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記ユーザの属性は、前記ユーザについて登録されている情報、前記ユーザがウェブサイトにアクセスした履歴、又はこれらの組み合わせに基づいて取得される請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記客の属性は、前記客を撮影した画像を解析することで取得される請求項2記載のプログラム。
【請求項5】
前記評価するステップにおいて、前記インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、前記対象を実際に選択した客の属性毎の人数の分布とが相関を有するかに基づき、前記インターネット広告の宣伝効果を評価する請求項2記載のプログラム。
【請求項6】
前記ユーザの人数を取得するステップにおいて、前記インターネット広告を確認したユーザを個人識別した人数を取得する請求項1記載のプログラム。
【請求項7】
前記客の人数を取得するステップにおいて、前記画像から検出される客の外観を識別することで客を個人識別した人数を取得する請求項1記載のプログラム。
【請求項8】
前記客の人数を取得するステップにおいて、前記対象は実際の施設であり、前記画像は前記施設へ到来した客を撮影した画像である請求項1記載のプログラム。
【請求項9】
前記ユーザの人数を取得するステップにおいて、前記ユーザの属性を取得し、
前記客の人数を取得するステップにおいて、前記客の属性を取得し、
前記客の人数を取得するステップにおいて、前記画像から検出される客の外観を識別することで客を個人識別した人数を取得し、
前記評価するステップにおいて、前記インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、前記施設での前記客の属性毎の滞在時間の分布とが相関を有するかに基づき、前記インターネット広告の宣伝効果を評価する請求項8記載のプログラム。
【請求項10】
前記客の人数を取得するステップにおいて、前記対象は実際の商品であり、前記画像は前記商品を選択した客を撮影した画像である請求項1記載のプログラム。
【請求項11】
配信するインターネット広告について助言する情報を提示するステップを前記プロセッサに実行させる請求項1記載のプログラム。
【請求項12】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、請求項1乃至請求項11に係る発明のうちいずれかの発明が有する全てのステップを実行する方法。
【請求項13】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、請求項1乃至請求項11に係る発明のうちいずれかの発明が有する全てのステップを実行する情報処理装置。
【請求項14】
請求項1乃至請求項11に係る発明のうちいずれかの発明が有する全てのステップを実行する手段を具備するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
広告宣伝による商品の適切な販売促進を図ることができると共に、広告に関して有益な分析データを蓄積する技術が提案されている(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、デジタルサイネージ、店舗サイネージで表示される広告の宣伝効果を測るためのデータを収集している。しかしながら、特許文献1では、インターネットを介してユーザに提供される広告の宣伝効果を測るためのデータを収集することについては記載されていない。
【0005】
本開示の目的は、実体のある対象についての、インターネット広告の宣伝効果を分析する手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、実体のある対象についてのインターネット広告を確認したユーザの人数を取得するステップと、対象を実際に選択した客を撮影した画像から検出される客の人数を取得するステップと、インターネット広告を確認したユーザの人数と、対象を実際に選択した客の人数とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、実体のある対象についての、インターネット広告の宣伝効果を分析する手法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
【
図3】第1サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
【
図4】第2サーバ31の機能的な構成の例を示す図である。
【
図5】広告情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
【
図6】閲覧情報テーブル2022のデータ構造を示す図である。
【
図7】ユーザ情報テーブル2023のデータ構造を示す図である。
【
図8】来客情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
【
図9】画像情報テーブル3021のデータ構造を示す図である。
【
図10】来客情報テーブル3022のデータ構造を示す図である。
【
図11】本実施形態に係るシステム1の構成例を表す模式図である。
【
図12】インターネット広告を配信する際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【
図13】施設30において、訪れた客の属性を把握する際の第2サーバ31の動作の例を表すフローチャートである。
【
図14】インターネット広告の宣伝効果を評価する際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【
図15】端末装置10における評価結果の表示例を表す模式図である。
【
図16】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<概略>
本実施形態に係るシステムは、オフライン施設についてのインターネット広告の広告効果を、オフライン施設に設置されたカメラの検出結果を用いて分析する。本実施形態において、インターネット広告は、例えば、インターネット上で展開される広告を表す。インターネット広告は、例えば、ウェブ広告、オンライン広告と称されてもよい。本実施形態において、オフライン施設は、例えば、百貨店、デパート、スーパーマーケット、電気屋等の商業施設、又は遊園地、ボーリング場、カラオケ店等の遊戯施設を含む。
【0011】
<1 システム全体の構成図>
図1は、システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図1に示すシステム1は、例えば、端末装置10、第1サーバ20、及びオフライン施設30(以降、施設30と称する)を含む。端末装置10、第1サーバ20、及び施設30は、例えば、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0012】
図1において、システム1が端末装置10を1台含む例を示しているが、システム1に含まれる端末装置10の数は、1台に限定されない。端末装置10は、例えば、ユーザが所持する端末である。システム1に含まれる端末装置10は、2台以上であってもよい。
【0013】
図1において、システム1が2つの施設30を含む例を示しているが、システム1に含まれる施設30の数は、2つに限定されない。システム1に含まれる施設30は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0014】
図1において、システム1が第1サーバ20含む例を示しているが、システム1に含まれるサーバは、これらに限定されない。例えば、第1サーバ20以外のサーバが含まれていてもよい。
【0015】
本実施形態において、複数の装置の集合体を1つのサーバとしてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係る第1サーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又は第1サーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0016】
図1に示す端末装置10は、ユーザが操作する情報処理装置である。本実施形態において、ユーザは、例えば、インターネット広告を閲覧する者、所定のウェブサイトを閲覧する者、施設30に訪れる者、又はインターネット広告についての分析結果の提供を受ける者等である。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末により実現される。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。端末装置10は、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
【0017】
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0018】
第1サーバ20は、例えば、ウェブサイトにおけるインターネット広告の表示を管理する情報処理装置である。本実施形態において、ウェブサイトは、例えば、特定のドメイン内で運営されているウェブページ群を表す。本実施形態において、インターネット広告は、例えば、ディスプレイ広告、及びリスティング広告等を含む。ディスプレイ広告は、例えば、ウェブサイトの画面内に設置される広告枠に表示される画像、動画、テキストで構成される広告である。リスティング広告は、例えば、ユーザが検索したキーワードに合わせて表示される広告である。
【0019】
また、第1サーバ20は、例えば、インターネット広告の効果を分析する情報処理装置である。例えば、第1サーバ20は、インターネット広告を閲覧したユーザに関する情報と、施設30に来訪した客に関する情報とに基づく分析を実施することで、インターネット広告の効果を評価する。第1サーバ20は、例えば、分析結果を、端末装置10を操作するユーザへ提示する。
なお、第1サーバ20における、ウェブサイトにおけるインターネット広告の表示を管理する機能と、インターネット広告の効果を分析する機能とは、異なるサーバで実施されてもよい。インターネット広告の効果を分析する機能を実施するサーバは、インターネット広告を閲覧したユーザに関する情報を他サーバから受信し、受信した情報と、施設30に来訪した客に関する情報とに基づく分析を実施することで、インターネット広告の効果を評価する。
【0020】
第1サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。
図1に示すように、第1サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対して情報を出力するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0021】
施設30は、施設内で構築されるシステムを含む。施設30で構築されるシステムは、例えば、第2サーバ31、及び撮像装置32を備える。第2サーバ31と、撮像装置32とは、LAN(Local Area Network)等の施設内ネットワークを介してデータ通信可能に接続されている。なお、病院内ネットワークへの接続は、有線接続、及び無線接続を問わない。
【0022】
第2サーバ31は、施設内の情報を管理する情報処理装置である。例えば、第2サーバ31は、施設内の情報として、施設内で撮影される画像に関する情報、及び来訪した客に関する情報等を管理する。
【0023】
なお、
図1では、第2サーバ31が1台である場合を例に示しているが、これに限定されない。第2サーバ31は、複数の装置の集合体であってもよい。例えば、画像に関する情報と、客に関する情報とは、異なるサーバで管理されてもよい。
【0024】
第2サーバ31は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。第2サーバ31は、例えば、第1サーバ20と同様の構成を備える。
【0025】
撮像装置32は、施設内に設置され、施設内を撮影する。撮像装置32は、例えば、カメラにより実現される。撮像装置32は、例えば、施設内に複数設置されている。撮像装置32は、撮影した画像に関する情報を、第2サーバ31へ送信する。
【0026】
撮像装置32は、画像解析モデルが搭載され、画像解析モデルを用い、撮影した画像を解析してもよい。つまり、撮像装置32は、いわゆるAIカメラであってもよい。撮像装置32は、エッジコンピューティング処理を実行するデバイスであるとも換言可能である。
【0027】
画像解析モデルは、例えば、モデル学習プログラムに従い、機械学習モデルに機械学習を行わせることで生成された学習済みモデルである。より具体的には、画像解析モデルは、例えば、順伝播型の多層化ネットワークを用いて生成される。多層化ネットワークとしては、例えば、深層学習(Deep Learning)の対象となる多層ニューラルネットワークである深層ニューラルネットワーク(Deep Neural Network:DNN)が用いられ得る。なお、画像解析モデルは、既存の技術を用いて生成されてもよい。撮像装置32は、例えば、画像解析モデルに画像を入力することで、画像内に含まれる客の属性を推定する。客の属性は、例えば、客の年齢(世代)、性別等を含む。撮像装置32は、例えば、推定した属性に関する情報を、画像に関する情報と共に第2サーバ31へ送信する。
【0028】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。端末装置10、第1サーバ20、第2サーバ31、及び撮像装置32のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0029】
<1.1 端末装置の構成>
図2は、
図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0030】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、第1サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0031】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131等により実現される。端末装置10がPC等である場合には、入力装置13は、リーダー、キーボード、マウス等により実現されてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0032】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0033】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0034】
カメラ160は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0035】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、端末装置10が接続する無線基地局の位置から、端末装置10の現在の位置を検出してもよい。
【0036】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、ユーザ情報181を記憶する。
【0037】
ユーザ情報181は、例えば、端末装置10を使用するユーザについての情報を含む。ユーザについての情報には、例えば、ユーザの氏名、年齢、住所、生年月日、連絡先等が含まれる。
【0038】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、提示制御部193ととしての機能を発揮する。
【0039】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示、又は情報を受け付ける。
【0040】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声指示を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタル信号に変換された音声信号を受信する。操作受付部191は、例えば、受信した音声信号を分析して所定の名詞を抽出することで、ユーザからの指示を取得する。
【0041】
送受信部192は、端末装置10が、第1サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された指示を第1サーバ20へ送信する。また、送受信部192は、第1サーバ20から提供される情報を受信する。また、送受信部192は、所定のウェブサーバ(図示せず)から提供される、ウェブサイトの内容を表示するためのページデータを受信する。
【0042】
提示制御部193は、提供された情報をユーザに対して提示するため、出力装置14を制御する。具体的には、例えば、提示制御部193は、受信したページデータに基づく画像をディスプレイ141に表示させる。
【0043】
<1.2 第1サーバの機能的な構成>
図3は、第1サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図3に示すように、第1サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0044】
通信部201は、第1サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0045】
記憶部202は、例えば、広告情報テーブル2021、閲覧情報テーブル2022、ユーザ情報テーブル2023、来客情報テーブル2024等を有する。なお、記憶部202で記憶されるテーブルは、これらに限定されない。
【0046】
広告情報テーブル2021は、インターネット広告に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0047】
閲覧情報テーブル2022は、ユーザが閲覧したインターネット広告に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0048】
ユーザ情報テーブル2023は、ユーザについての情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0049】
来客情報テーブル2024は、施設30に訪れた客についての情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0050】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、管理モジュール2033、広告制御モジュール2034、推定モジュール2035、分析モジュール2036、提示モジュール2037として示す機能を発揮する。
【0051】
受信制御モジュール2031は、第1サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0052】
送信制御モジュール2032は、第1サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0053】
管理モジュール2033は、記憶部202に記憶される各テーブルの情報を管理する。具体的には、例えば、管理モジュール2033は、広告情報テーブル2021に記憶されるインターネット広告に関する情報を管理する。また、管理モジュール2033は、例えば、ユーザが閲覧したインターネット広告に関する情報を閲覧情報テーブル2022に記憶する。また、管理モジュール2033は、例えば、ユーザ情報テーブル2023に記憶されるユーザに関する情報を管理する。また、管理モジュール2033は、例えば、来客情報テーブル2024に記憶される客に関する情報を管理する。
【0054】
広告制御モジュール2034は、インターネット広告を端末装置10に表示する処理を制御する。具体的には、例えば、広告制御モジュール2034は、所定のウェブサーバから読み出されたページデータにおける広告枠に施設30についてのインターネット広告を表示させるためのデータを、端末装置10に送信する。広告制御モジュール2034は、インターネット広告を表示させるためのデータを端末装置10へ送信すると、ユーザがインターネット広告を閲覧したことを管理モジュール2033へ伝える。
【0055】
推定モジュール2035は、ユーザの属性を推定する。具体的には、例えば、推定モジュール2035は、ユーザがアクセスしたウェブサイトの履歴からユーザの属性を推定する。ユーザがアクセスしたウェブサイトの履歴は、ユーザによるウェブサイトへのセッション履歴であってもよい。本実施形態において、セッションとは、ウェブサイトにアクセスしてから離脱するまでのユーザによる一連の行動を表す。ユーザの属性は、例えば、ユーザの年齢(世代、年代)、性別、居住エリア等を含む。ユーザの属性を推定する手法はいかなる手法を用いてもよい。例えば、推定モジュール2035は、例えば、推定モデルを用い、ユーザ毎のウェブサイトへのアクセスログを解析し、ユーザの属性を推定する。
【0056】
推定モデルは、例えば、モデル学習プログラムに従い、機械学習モデルに機械学習を行わせることで生成された学習済みモデルである。より具体的には、推定モデルは、例えば、順伝播型の多層化ネットワークを用いて生成される。多層化ネットワークとしては、例えば、深層学習の対象となる多層ニューラルネットワークである深層ニューラルネットワークが用いられ得る。なお、推定モデルは、既存の技術を用いて生成されてもよい。推定モジュール2035は、例えば、推定モデルにユーザによるアクセスログを入力することで、ユーザの属性を推定する。
【0057】
推定モジュール2035は、推定モデルを用いずに、ユーザの属性を推定してもよい。例えば、推定モジュール2035は、ユーザによるアクセスログに対し、所定の統計的な処理を実施することで、ユーザの属性を推定してもよい。
【0058】
ユーザの属性は、ウェブサイトを閲覧する際の所定の登録時に入力された情報に基づいて取得されてもよい。例えば、推定モジュール2035は、所定のウェブブラウザを使用する際にユーザ登録が必要である場合、ユーザ登録の際に入力された情報に基づいてユーザ属性を取得してもよい。
【0059】
分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの人数と、施設30に訪れた客の人数とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価する。具体的には、例えば、分析モジュール2036は、施設30についてのインターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の人数の分布との統計的な関連性からインターネット広告の宣伝効果を評価する。例えば、分析モジュール2036は、施設30についてのインターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の人数の分布とが相関を有するかに基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0060】
分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザを個人識別してもよい。つまり、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザをユーザID、又はIPアドレス等に基づいて判別し、ユニークユーザ数を計上してもよい。分析モジュール2036は、例えば、施設30についてのインターネット広告を閲覧したユーザの属性毎のユニークユーザ数(ユーザ数)の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の人数の分布とが相関を有するかに基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0061】
分析モジュール2036は、施設30へ訪れた客を個人識別してもよい。つまり、分析モジュール2036は、画像に含まれる客の外観から客を個人識別し、延べ人数でなくユニーク数を計上してもよい。分析モジュール2036は、例えば、施設30についてのインターネット広告を閲覧したユーザの属性毎のユニークユーザ数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎のユニーク数の分布とが相関を有するかに基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0062】
分析モジュール2036は、客の施設30内での滞在時間を利用し、インターネット広告の宣伝効果を評価してもよい。分析モジュール2036は、画像に含まれる客の外観に基づいて把握される客毎の施設30での滞在時間を施設30から取得する。分析モジュール2036は、例えば、施設30についてのインターネット広告を閲覧したユーザの属性毎のユニークユーザ数(ユーザ数)の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の滞在時間の分布とが相関を有するかに基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0063】
なお、分析モジュール2036が、施設30への来訪数と、滞在時間とにより、インターネット広告の宣伝効果を評価する場合を説明したが、宣伝効果を評価するパラメータは、来訪数、又は滞在時間に限定されない。分析モジュール2036は、施設30への来訪に係る他のパラメータに基づいてインターネット広告の宣伝効果を評価してもよい。例えば、分析モジュール2036は、施設30における属性毎の売り上げ分布に基づいて、インターネット広告の宣伝効果を評価してもよい。
【0064】
提示モジュール2037は、分析した情報を、ユーザへ提示する。例えば、提示モジュール2037は、分析モジュール2036により取得された、人数の分布をユーザへ提示する。また、例えば、提示モジュール2037は、分析モジュール2036により取得された、インターネット広告の宣伝効果をユーザへ提示する。また、提示モジュール2037は、分析モジュール2036により取得された、その他の所定の分布をユーザへ提示してもよい。
【0065】
<1.3 第2サーバの機能的な構成>
図4は、第2サーバ31の機能的な構成の例を示す図である。
図4に示すように、第2サーバ31は、通信部301と、記憶部302と、制御部303としての機能を発揮する。
【0066】
通信部301は、第2サーバ31が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0067】
記憶部302は、例えば、画像情報テーブル3021、来客情報テーブル3022等を有する。なお、記憶部302で記憶されるテーブルは、これらに限定されない。
【0068】
画像情報テーブル3021は、施設30で撮影された画像に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0069】
来客情報テーブル3022は、施設30に訪れた客についての情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0070】
制御部303は、プロセッサが記憶部302に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部303は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール3031、送信制御モジュール3032、管理モジュール3033、解析モジュール3034として示す機能を発揮する。
【0071】
受信制御モジュール3031は、第2サーバ31が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0072】
送信制御モジュール3032は、第2サーバ31が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0073】
管理モジュール3033は、記憶部302に記憶される各テーブルの情報を管理する。具体的には、例えば、管理モジュール3033は、画像情報テーブル3021に記憶される画像に関する情報を管理する。また、管理モジュール3033は、例えば、閲覧情報テーブル2022に記憶される客に関する情報を管理する。
【0074】
解析モジュール3034は、撮像装置32で撮影された画像を解析する。具体的には、例えば、解析モジュール3034は、画像解析モデルを用い、撮影した画像を解析する。解析モジュール3034は、解析により取得された情報を管理モジュール3033へ通知する。
【0075】
<2 データ構造>
図5~
図8は、第1サーバ20が記憶するテーブルのデータ構造を示す図である。なお、
図5~
図8は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。また、同一のテーブルに記載されるデータであっても、記憶部202において離れた記憶領域に記憶されていることもあり得る。
【0076】
図5は、広告情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
図5に示す広告情報テーブル2021は、広告IDをキーとして、広告形式、掲載期間、掲載時間、配信要件、キーワード、関連施設等のカラムを有するテーブルである。
【0077】
広告IDは、インターネット広告を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。広告形式は、インターネット広告の形式を記憶する項目である。例えば、項目「広告形式」には、例えば、ディスプレイ広告、及びリスティング広告等の広告の形式が記憶される。
【0078】
掲載期間は、インターネット広告の掲載期間を記憶する項目である。例えば、項目「掲載期間」には、インターネット広告をウェブサイトの広告枠に掲載する期間が記憶される。掲載時間は、インターネット広告の掲載時間を記憶する項目である。例えば、項目「掲載時間」には、インターネット広告をウェブサイトの広告枠に掲載する時間が記憶される。配信要件は、インターネット広告が配信されるユーザの要件を記憶する項目である。例えば、項目「配信要件」には、ユーザの属性が記憶される。具体的には、例えば、項目「配信要件」には、ユーザの年代、性別、居住エリア等が記憶されており、インターネット広告は、項目「配信要件」で記憶されている要件を満たすユーザへ配信される。
【0079】
キーワードは、リスティング広告を表示させるための文言を記憶する項目である。例えば、項目「キーワード」には、広告に係る施設をユーザが検索する際に、検索エンジンに入力する文言が記憶される。具体的には、例えば、項目「キーワード」には、施設の名称を含む文言、施設と関連する事象を含む文言等が記憶される。関連施設は、インターネット広告と関連する施設に関する情報を記憶する項目である。項目「関連施設」には、例えば、施設を一意に識別するための識別子が記憶される。また、項目「関連施設」には、施設の名称が記憶されてもよい。また、項目「関連施設」には、施設の住所が記憶されてもよい。
【0080】
図6は、閲覧情報テーブル2022のデータ構造を示す図である。
図6に示す閲覧情報テーブル2022は、閲覧日時をキーとして、広告ID、ユーザID等のカラムを有するテーブルである。
【0081】
閲覧日時は、ユーザがインターネット広告を閲覧した日時を記憶する項目である。広告IDは、広告を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。ユーザがインターネット広告を閲覧すると、閲覧情報テーブル2022において、新たなレコードが発行される。発行されたレコードに閲覧日時、広告ID、及びユーザIDが記憶される。
【0082】
図7は、ユーザ情報テーブル2023のデータ構造を示す図である。
図7に示すユーザ情報テーブル2023は、ユーザIDをキーとして、登録情報、セッション履歴、属性情報等のカラムを有するテーブルでる。
【0083】
登録情報は、ユーザについて登録されている情報を記憶する項目である。例えば、ユーザは、所定のウェブブラウザを使用する際に自身の情報を登録する場合がある。項目「登録情報」には、例えば、ユーザにより登録された情報、例えば、氏名、年齢(年代)、性別、居住エリア、興味のある内容、得意な内容等の情報が記憶される。なお、これらの情報の全てが必要である訳ではない。
【0084】
セッション履歴は、ユーザがアクセスしたウェブサイトの履歴を記憶する項目である。項目「セッション履歴」には、例えば、ユーザがアクセスしたウェブサイトのIPアドレスが記憶される。項目「セッション履歴」には、URLが記憶されてもよい。属性情報は、ユーザの属性を記憶する項目である。項目「属性情報」は、例えば、ユーザの年齢(世代)、性別、居住エリア、興味のある内容、得意な内容等が記憶される。ユーザの属性は、例えば、項目「登録情報」に記憶されている情報に基づいて設定される。また、ユーザの属性は、項目「セッション履歴」に記憶される、ユーザがアクセスしたウェブサイトに基づいて推定される。
【0085】
図8は、来客情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
図8に示す来客情報テーブル2024は、施設IDをキーとして、撮影エリア、日時、客ID、属性情報等のカラムを有するテーブルである。
【0086】
施設IDは、施設30を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。撮影エリアは、施設30内に設定されている撮影エリアを記憶する項目である。項目「撮影エリア」には、例えば、撮像装置32が設置されているエリアを表す情報が記憶される。エリアを表す情報は、エリアを識別するための識別子でもよいし、エリアの名称であってもよい。日時は、客が検出された日時を記憶する項目である。客IDは、画像内に含まれる客を識別するための識別子である。客IDは、個人識別をせず、人であることを認識して割り当てられてもよい。また、客IDは、外観に基づいて個人識別して割り当てられてもい。属性情報は、客の属性を記憶する項目である。項目「属性情報」は、例えば、客の年齢(世代)、性別、居住エリア等が記憶される。客の属性は、例えば、画像に含まれている人が、施設30で画像解析されて取得される。
【0087】
図9、
図10は、第2サーバ31が記憶するテーブルのデータ構造を示す図である。なお、
図9、
図10は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。また、同一のテーブルに記載されるデータであっても、記憶部202において離れた記憶領域に記憶されていることもあり得る。
【0088】
図9は、画像情報テーブル3021のデータ構造を示す図である。
図9に示す画像情報テーブル3021は、撮影日時をキーとして、画像ID、撮影エリア、カメラID、施設ID等のカラムを有するテーブルでる。
【0089】
撮影日時は、撮像装置32により画像が撮影された日時を記憶する項目である。項目「撮影日時」には、例えば、所定の時点が記憶されてもよい。また、項目「撮影日時」には、例えば、9時から10時等の所定の期間が記憶されてもよい。画像IDは、画像を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。カメラIDは、画像を撮影した撮像装置32を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。
【0090】
図10は、来客情報テーブル3022のデータ構造を示す図である。
図10に示す来客情報テーブル3022は、日時をキーとして、撮影エリア、客ID、属性情報等のカラムを有するテーブルである。
【0091】
<3 動作>
インターネット広告の宣伝効果を評価する際の第1サーバ20の動作について説明する。
図11は、本実施形態に係るシステム1の構成例を表す模式図である。以下の説明では、インターネット広告が、施設30を宣伝する場合を例に説明する。
図11において、第1サーバ20は、インターネット広告を閲覧したユーザの属性を推定する。インターネット広告を閲覧したユーザの少なくともいずれかは、施設30を訪れる。施設30は、撮像装置32により施設30内を撮影しており、施設30を訪れた客を撮影する。第2サーバ31は、撮影により得られた画像データに基づき、施設30を訪れた客の属性を推定する。第1サーバ20は、インターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の分布と、施設30を訪れた客の属性毎の分布とを分析し、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0092】
(インターネット広告の配信)
図12は、インターネット広告を配信する際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【0093】
ユーザは、端末装置10を操作し、第1サーバ20へアクセスすることで所望のウェブサイトを検索する。ユーザは、発見した所望のウェブサイトを閲覧する。
【0094】
ステップS11において、管理モジュール2033は、ユーザがアクセスしたウェブサイトの履歴を記憶部202のユーザ情報テーブル2023に記憶する。このとき、ユーザ情報テーブル2023の項目「ユーザID」で記憶されるユーザIDは、所定のサービスを利用する際に登録したユーザIDであってもよいし、管理モジュール2033が所定の法則に基づいて割り当てたユーザIDであってもよい。管理モジュール2033は、ユーザ情報テーブル2023の項目「セッション履歴」に、ユーザがアクセスしたウェブサイトのURLを記憶してもよいし、ユーザがアクセスしたウェブサイトのIPアドレスを記憶してもよい。また、管理モジュール2033は、例えば、ユーザ情報テーブル2023の項目「セッション履歴」に、ウェブサイトで提供されている情報の属性、又は提供されている情報に係る情報を記憶してもよい。
【0095】
ステップS12において、推定モジュール2035は、ユーザの属性を推定する。具体的には、推定モジュール2035は、例えば、ユーザ情報テーブル2023においてユーザ毎に記憶されている項目「セッション履歴」から、ユーザの年齢(世代)、性別、居住エリア、ユーザが興味を持っている内容、ユーザが得意とする分野等を推定する。ユーザの属性を推定する手法はいかなる手法を用いてもよい。ユーザによっては、例えば、ユーザ情報テーブル2023の項目「登録情報」にユーザについての情報が記憶されている。ユーザ情報テーブル2023の項目「登録情報」にユーザについての情報が記憶されている場合、推定モジュール2035は、項目「登録情報」に記憶される情報に基づいてユーザの属性を推定する。管理モジュール2033は、推定したユーザの属性を、ユーザ情報テーブル2023の項目「属性情報」に記憶する。
【0096】
ステップS13において、広告制御モジュール2034は、ユーザに広告を配信する。具体的には、例えば、広告制御モジュール2034は、ユーザがウェブサイトの閲覧をしている場合、広告情報テーブル2021を参照し、ユーザが閲覧するウェブページの広告枠に表示させるインターネット広告を選択する。広告制御モジュール2034は、例えば、広告情報テーブル2021の項目「掲載期間」、項目「掲載時間」、項目「配信要件」に基づき、広告枠に表示させるインターネット広告を選択する。より具体的には、広告制御モジュール2034は、項目「掲載期間」、項目「掲載時間」が配信日時と一致するインターネット広告のうち、項目「配信要件」に含まれる要件をユーザ、ウェブページ等が満たすインターネット広告を選択する。広告制御モジュール2034は、選択したインターネット広告を表示させるためのデータを、ユーザが操作する端末装置10へ送信する。
【0097】
また、例えば、広告制御モジュール2034は、ユーザから所定の検索エンジンに所定の文字の入力があった場合、広告情報テーブル2021を参照し、検索結果に表示させるインターネット広告を選択する。広告制御モジュール2034は、例えば、広告情報テーブル2021の項目「掲載期間」、項目「掲載時間」、項目「配信要件」、項目「キーワード」に基づき、検索結果に表示させるインターネット広告を選択する。より具体的には、広告制御モジュール2034は、項目「掲載期間」、項目「掲載時間」が配信日時と一致するインターネット広告のうち、ユーザから入力された文字と所定の関係を有する文言を項目「キーワード」に記憶し、項目「配信要件」に含まれる要件をユーザ、ウェブページ等が満たすインターネット広告を選択する。広告制御モジュール2034は、選択したインターネット広告を表示させるためのデータを、ユーザが操作する端末装置10へ送信する。
【0098】
管理モジュール2033は、広告制御モジュール2034がインターネット広告を表示させるためのデータをユーザへ配信した場合、ユーザがインターネット広告を閲覧したとして閲覧情報テーブル2022を更新する。つまり、管理モジュール2033は、閲覧情報テーブル2022の項目「閲覧日時」にインターネット広告の閲覧日時を記憶し、項目「広告ID」に閲覧したインターネット広告の広告IDを記憶し、項目「ユーザID」にインターネット広告を閲覧したユーザのユーザIDを記憶する。
【0099】
(施設30に来訪した客の属性の把握)
図13は、施設30において、訪れた客の属性を把握する際の第2サーバ31の動作の例を表すフローチャートである。施設30では、例えば、複数のエリアに撮像装置32が設置されている。例えば、施設30の入り口において、入り口を向くように撮像装置32が設置されている。このように、入り口において入り口を向くように撮像装置32を配置することで、施設30へ到来する客を撮影可能となる。また、施設30の入り口において、施設内を向くように撮像装置32が設置されている。このように、入り口において施設内を向くように撮像装置32を配置することで、施設30から帰る客を撮影可能となる。また、施設30内の所定のイベント会場において、撮像装置32が設置されている。イベント会場で開催されるイベントは、例えば、インターネット広告において宣伝されている。
【0100】
ステップS21において、第2サーバ31は、撮像装置32で撮影された画像データを取得する。管理モジュール3033は、画像データを取得すると、取得した画像データを記憶部302に記憶し、記憶した画像データに関する情報を画像情報テーブル3021に記憶する。管理モジュール3033は、画像情報テーブル3021の項目「撮影日時」に、画像データに付されているタイムスタンプの日時を記憶する。管理モジュール3033は、項目「画像ID」に、画像データに対して割り当てた画像IDを記憶する。管理モジュール3033は、項目「撮影エリア」に、画像データに付されている、撮影エリアを特定するための情報を記憶する。管理モジュール3033は、項目「カメラID」に、画像データに付されている、画像を撮影した撮像装置32を特定するための情報を記憶する。管理モジュール3033は、項目「施設ID」に、施設30を一意に識別するための施設IDを記憶する。
【0101】
ステップS22において、解析モジュール3034は、取得した画像を解析する。具体的には、例えば、解析モジュール3034は、取得した画像を解析し、画像内に含まれる客の属性を推定する。客の属性は、例えば、客の年齢(世代)、性別等を含む。解析モジュール3034は、客の外観を解析することで、客を識別してもよい。客の外観は、例えば、客の顔、身長、体格、姿勢等を含む。
【0102】
管理モジュール3033は、解析モジュール3034での解析により客の属性が推定されると、来客情報テーブル3022を更新する。つまり、管理モジュール3033は、来客情報テーブル3022の項目「日時」に、画像が撮影された日時を記憶する。管理モジュール3033は、項目「撮影エリア」に、画像が撮影されたエリアを記憶する。管理モジュール3033は、項目「客ID」に、画像に含まれていた客を識別するための客IDを記憶する。客IDは、画像内の客を識別するためのものであってもよいし、個人識別した客を一意に識別するためのものであってもよい。客IDが個人識別した客を一意に識別するためのものである場合、施設30内におけるその客の動向を撮像装置32で撮影することで追跡することが可能となる。管理モジュール3033は、項目「属性情報」に、解析モジュール3034の画像解析により推定された客の属性を記憶する。
【0103】
送信制御モジュール3032は、来客情報テーブル3022に記憶される情報(来客に関する情報)を所定のタイミングで、第1サーバ20へ送信する。所定のタイミングは、所定の時間、所定の日、所定の周期等を含む。第1サーバ20は、来客情報テーブル3022に記憶される情報を受信すると、管理モジュール2033により、受信した情報を来客情報テーブル2024に記憶する。
【0104】
(インターネット広告の宣伝効果の評価)
図14は、インターネット広告の宣伝効果を評価する際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【0105】
まず、インターネット広告の宣伝効果を要望するユーザは、例えば、端末装置10を操作し、第1サーバ20にアクセスする。ユーザは、宣伝効果の評価を得たいインターネット広告と、そのインターネット広告によって宣伝される施設とを指定する。
【0106】
ステップS31において、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの人数と、施設30に訪れた客の人数とを分析する。具体的には、例えば、分析モジュール2036は、ユーザから指定されたインターネット広告を閲覧した閲覧者に関する情報を閲覧情報テーブル2022、ユーザ情報テーブル2023から読み出す。分析モジュール2036は、読み出した情報に基づき、インターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の人数の分布を算出する。
【0107】
また、分析モジュール2036は、ユーザから指定された施設30に関する情報を来客情報テーブル2024から読み出す。このとき、分析モジュール2036は、指定されたインターネット広告の掲載期間と係る期間中における施設30に関する情報を来客情報テーブル2024から読み出す。インターネット広告の掲載期間と係る期間中は、例えば、インターネット広告が掲載されていたことによる影響が残っていると考えられる期間を含む。つまり、インターネット広告の掲載期間と係る期間中は、例えば、インターネット広告の掲載期間に加え、掲載期間が終了した後の、予め設定された期間を含む。分析モジュール2036は、読み出した情報に基づき、施設30を訪れた客の属性毎の人数の分布を算出する。来客情報テーブル2024に、開催中のイベントについての情報が記憶されている場合、分析モジュール2036は、当該イベントに参加した客の属性毎の人数の分布を算出してもよい。
【0108】
また、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザを個人識別してもよい。分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザを閲覧情報テーブル2022に記憶されるユーザIDに基づいて個人判別し、ユニークユーザ数を計上する。分析モジュール2036は、例えば、施設30についてのインターネット広告を閲覧したユニークユーザの属性毎の人数の分布を算出する。
【0109】
また、分析モジュール2036は、施設30へ訪れた客を個人識別してもよい。例えば、施設30において、客の外観に基づき、客を一意に識別可能なように客IDを設定しているとする。分析モジュール2036は、施設30に訪れた客を来客情報テーブル2024に記憶される客IDに基づいて個人判別し、延べ人数でないユニーク数を計上する。分析モジュール2036は、例えば、施設30へ実際に訪れた客の属性毎のユニーク数の分布を算出する。
【0110】
また、分析モジュール2036は、施設30内での客の滞在時間を利用してもよい。例えば、施設30において、客の外観に基づき、客を一意に識別可能なように客IDを設定しているとする。分析モジュール2036は、例えば、来客情報テーブル2024に基づき、施設30での客毎の滞在時間を算出する。分析モジュール2036は、例えば、施設30に訪れた客の属性毎の滞在時間の分布を算出する。
【0111】
ステップS32において、分析モジュール2036は、インターネット広告の宣伝効果を評価する。具体的には、例えば、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の人数の分布との相関を算出する。分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の人数の分布とに正の相関がある場合、インターネット広告の宣伝効果が高いと評価する。また、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の人数の分布とに相関がない場合、インターネット広告の宣伝効果を評価できないと判断する。また、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の人数の分布とに負の相関がある場合、インターネット広告の宣伝効果が低いと評価する。
【0112】
より具体的には、例えば、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの年代別の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の年代別の人数の分布との相関係数を算出する。分析モジュール2036は、算出した相関係数の値が、強い正の相関を表す範囲にある場合、インターネット広告の宣伝効果が高いと評価する。分析モジュール2036は、算出した相関係数の値が、ほとんど相関のない範囲にある場合、インターネット広告の宣伝効果を評価できないと判断する。分析モジュール2036は、算出した相関係数の値が、強い負の相関を表す範囲にある場合、インターネット広告の宣伝効果が低いと評価する。
【0113】
また、例えば、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの性別毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の性別毎の人数の分布との相関係数を算出する。分析モジュール2036は、算出した相関係数に基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0114】
また、例えば、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユニークユーザの属性毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎の人数の分布との相関を算出する。分析モジュール2036は、算出した相関に基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0115】
また、例えば、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユニークユーザの属性毎の人数の分布と、施設30へ実際に訪れた客の属性毎のユニーク数の分布との相関を算出する。分析モジュール2036は、算出した相関に基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0116】
また、例えば、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユーザの属性毎の人数の分布と、施設30における客の属性毎の滞在時間の分布との相関を算出する。分析モジュール2036は、算出した相関に基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0117】
また、例えば、分析モジュール2036は、インターネット広告を閲覧したユニークユーザの属性毎の人数の分布と、施設30における客の属性毎の滞在時間の分布との相関を算出する。分析モジュール2036は、算出した相関に基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0118】
ステップS33において、提示モジュール2037は、評価結果をユーザに提示する。具体的には、例えば、提示モジュール2037は、評価結果を表示するための情報を、送信制御モジュール2032を介して端末装置10へ送信する。端末装置10は、受信した情報をディスプレイ141に表示させる。
【0119】
図15は、端末装置10における評価結果の表示例を表す模式図である。
図15に示す例では、提示制御部193は、ディスプレイ141に、第1入力領域1411、第2入力領域1412、表示領域1413を表示する。第1入力領域1411は、インターネット広告を指定する情報を入力するための領域である。インターネット広告を指定する情報は、例えば、広告ID、インターネット広告の名称、インターネット広告に関連する施設名、施設と関連する企業名等を含む。第2入力領域1412は、施設を指定する情報を入力するための領域である。施設を指定する情報は、例えば、施設ID、施設名、施設と関連する企業名等を含む。表示領域1413は、インターネット広告の宣伝効果についての評価結果を表示する領域である。
【0120】
以上のように、上記実施形態では、受信制御モジュール2031は、実体のある対象についてのインターネット広告を確認したユーザの人数を取得する。受信制御モジュール2031は、対象を実際に選択した客を撮影した画像から検出される客の人数を取得する。分析モジュール2036は、インターネット広告を確認したユーザの人数と、対象を実際に選択した客の人数とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価する。これにより、第1サーバ20は、実体のある対象についてのインターネット広告の宣伝効果を、対象を実際に選択した客を撮影した画像に基づいて評価することが可能となる。
【0121】
したがって、本実施形態に係るプログラム、方法、装置、システムによれば、実体のある対象についての、インターネット広告の宣伝効果を分析する手法を提供することができる。
【0122】
また、上記実施形態では、受信制御モジュール2031は、ユーザの属性を取得する。受信制御モジュール2031は、客の属性を取得する。分析モジュール2036は、インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、対象を実際に選択した客の属性毎の人数の分布とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価する。これにより、第1サーバ20は、属性毎に、インターネット広告を確認したユーザと、対象を実際に選択した客との関連を分析することが可能となり、宣伝効果を評価する精度が向上することになる。
【0123】
また、上記実施形態では、ユーザの属性は、ユーザについて登録されている情報、ユーザがウェブサイトにアクセスした履歴、又はこれらの組み合わせに基づいて取得される。これにより、第1サーバ20が特別な処理を実施しなくてもユーザの属性を取得することが可能となる。
【0124】
また、上記実施形態では、客の属性は、客を撮影した画像を解析することで取得される。これにより、第1サーバ20は、施設30において撮像装置32が設置されていれば、客の属性を取得することが可能となる。
【0125】
また、上記実施形態では、分析モジュール2036は、インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、対象を実際に選択した客の属性毎の人数の分布とが相関を有するかに基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。これにより、インターネット広告の宣伝効果を高精度に評価することが可能となる。
【0126】
また、上記実施形態では、受信制御モジュール2031は、インターネット広告を確認したユーザを個人識別した人数を取得する。これにより、分析モジュール2036は、インターネット広告を確認したユーザのユニークユーザ数に基づいてインターネット広告の宣伝効果を評価できるため、評価精度が向上することになる。
【0127】
また、上記実施形態では、受信制御モジュール2031は、画像から検出される客の外観を識別することで客を個人識別した人数を取得する。これにより、分析モジュール2036は、対象を実際に選択した客のユニーク数に基づいてインターネット広告の宣伝効果を評価できるため、評価精度が向上することになる。
【0128】
また、上記実施形態では、対象は実際の施設30であり、画像は施設30へ到来した客を撮影した画像である。これにより、施設30について宣伝するインターネット広告の宣伝効果を評価することが可能となる。
【0129】
また、上記実施形態では、受信制御モジュール2031は、ユーザの属性、及び客の属性を取得する。受信制御モジュール2031は、画像から検出される客の外観を識別することで客を個人識別した人数を取得する。分析モジュール2036は、インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、施設30での客の属性毎の滞在時間の分布とが相関を有するかに基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する。これにより、施設30に訪れた人数のみでなく、滞在時間によってもインターネット広告の宣伝効果を評価することが可能となるため、評価精度が向上することになる。または、人数とは異なる視点からインターネット広告の宣伝効果を評価することが可能となる。
【0130】
<変形例>
上記実施形態では、施設30についてのインターネット広告の宣伝効果を評価する場合を例に説明した。しかしながら、インターネット広告の宣伝効果を評価する対象は施設に限定されない。第1サーバ20は、物理的な商品についてのインターネット広告の宣伝効果を評価してもよい。このとき、例えば、商品の展示位置に撮像装置32が設置されている。第2サーバ31は、撮像装置32で撮影される画像を解析することで、商品を選択した客を検出する。第2サーバ31は、画像を解析することで、商品を選択した客の属性を推定する。第1サーバ20は、例えば、インターネット広告を閲覧したユーザの属性と、商品を選択した客について推定された属性とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価する。商品についてのインターネット広告の宣伝効果を評価する場合、分析モジュール2036は、インターネット広告が配信されたエリア、及び商品が販売されているエリアも考慮してインターネット広告の宣伝効果を評価する。
【0131】
なお、商品を選択した客に限られず、商品を購入した客を検出してもよい。商品を購入した客を検出する場合、撮像装置32の利用に限らず、POSシステムを利用してもよい。つまり、POSシステムにより、客が商品を購入したことを認識する。また、商品を購入したユーザの属性を店員が推定し、推定した属性を店員がPOSシステムに入力する。
【0132】
物理的な商品についてのインターネット広告を配信する場合、商品を購入する際の特典についての情報がインターネット広告に載せられていてもよい。特典に興味のあるユーザは、例えば、インターネット広告をクリックするか、インターネット広告のスクリーンショットを撮る。ユーザが所定の販売所へ行き、商品を購入するする際、この特典が利用されることで、インターネット広告を見たユーザであることが把握可能となる。
【0133】
また、上記実施形態では、インターネット広告を閲覧したユーザ数に基づいてインターネット広告の宣伝効果を評価する場合を例に説明した。しかしながら、インターネット広告の宣伝効果を評価する際に参照するのは、インターネット広告を閲覧したユーザの人数に限定されない。分析モジュール2036は、インターネット広告をクリックしたユーザの人数に基づいてインターネット広告の宣伝効果を評価してもよい。具体的には、例えば、分析モジュール2036は、インターネット広告をクリックしたユーザの属性と、施設30に訪れた客について検出された属性とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価する。インターネット広告へのクリックに基づいて宣伝効果を評価する場合、例えば、インターネット広告をクリックした日時、クリックしたインターネット広告、インターネット広告をクリックしたユーザを記憶するテーブルが存在する。本実施形態において、インターネット広告を閲覧すること、又はインターネット広告をクリックすることを、例えば、インターネット広告を確認することと称してもよい。
【0134】
また、上記実施形態では、撮像装置32により撮影された画像に基づいて施設30を訪れた客の人数、及び客の属性を推定する場合を例に説明した。しかしながら、施設30を訪れた客の人数、及び客の属性を推定する際に参照するのは、画像に限定されない。施設30には、例えば、人感センサ、温度センサ等、所定のセンサが複数設置されている。第2サーバ31は、センサで検出されたデータに基づき、客の人数、及び客の属性を推定してもよい。
【0135】
また、上記実施形態において、施設30についてのインターネット広告を配信する場合、施設30を訪れる際の特典についての情報がインターネット広告に載せられていてもよい。特典に興味のあるユーザは、例えば、インターネット広告をクリックするか、インターネット広告のスクリーンショットを撮る。ユーザが施設30へ行った際、この特典が利用されることで、インターネット広告を見たユーザであることが把握可能となる。
【0136】
また、上記実施形態において、インターネット広告の宣伝効果についての評価が繰り返されると、実体のある対象について、宣伝効果の高いインターネット広告の配信事例が蓄積されるようになる。第1サーバ20は、ユーザが所定の対象についてのインターネット広告の配信を要求した場合、蓄積された事例に基づき、どのようなインターネット広告を配信するのが良いかを提案してもよい。つまり、第1サーバ20は、配信するインターネット広告について助言する情報を提示してもよい。この場合、第1サーバ20は、例えば、提案モデルを利用し、どのようなインターネット広告を配信するのが良いかを提案する。提案には、例えば、広告形式、掲載期間、掲載時間、所定の配信要件、又はこれらの組み合わせが含まれる。提案モデルは、例えば、実体のある対象についての入力を受け付け、入力された対象に適したインターネット広告の配信を提案として出力する。これにより、ユーザは、より効果的なインターネット広告を配信することが可能となる。
【0137】
提案モデルは、例えば、モデル学習プログラムに従い、機械学習モデルに機械学習を行わせることで生成された学習済みモデルである。より具体的には、提案モデルは、例えば、順伝播型の多層化ネットワークを用いて生成される。多層化ネットワークとしては、例えば、深層学習の対象となる多層ニューラルネットワークである深層ニューラルネットワークが用いられ得る。なお、提案モデルは、既存の技術を用いて生成されてもよい。
【0138】
また、上記実施形態において、インターネット広告の宣伝効果についての評価が繰り返されると、実体のある対象について、宣伝効果の高いインターネット広告の配信事例、及び宣伝効果の低いインターネット広告の配信事例が蓄積されるようになる。第1サーバ20は、ユーザが所定の対象についてのインターネット広告の配信を要求した場合、蓄積された事例に基づき、配信を要求したインターネット広告に効果があるか否かを出力してもよい。つまり、第1サーバ20は、配信するインターネット広告について助言する情報を提示してもよい。この場合、第1サーバ20は、例えば、評価モデルを利用し、配信を想定するインターネット広告に効果があるか否かを出力する。評価モデルは、例えば、実体のある対象についての入力を受け付け、入力された対象について配信されるインターネット広告は効果的か否かを出力する。これにより、ユーザは、効果の低いインターネット広告を配信することを抑えることが可能となる。
【0139】
評価モデルは、例えば、モデル学習プログラムに従い、機械学習モデルに機械学習を行わせることで生成された学習済みモデルである。より具体的には、評価モデルは、例えば、順伝播型の多層化ネットワークを用いて生成される。多層化ネットワークとしては、例えば、深層学習対象となる多層ニューラルネットワークである深層ニューラルネットワークが用いられ得る。なお、評価モデルは、既存の技術を用いて生成されてもよい。
【0140】
<4 コンピュータの基本ハードウェア構成>
図16は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、通信IF99(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらはバスにより相互に電気的に接続される。
【0141】
プロセッサ91とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ91は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0142】
主記憶装置92とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0143】
補助記憶装置93とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0144】
通信IF99とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0145】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0146】
<コンピュータ90の基本機能構成>
図16に示すコンピュータ90の基本ハードウェア構成により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0147】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0148】
制御部は、プロセッサ91が補助記憶装置93に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置92に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0149】
記憶部は、主記憶装置92、補助記憶装置93により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ91は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置92または補助記憶装置93に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0150】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブルと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブルにはレコードを一意に特定するためのキーとなるカラムが設定されるが、カラムへのキーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶された特定のテーブルにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0151】
通信部は、通信IF99により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0152】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0153】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、実体のある対象についてのインターネット広告を確認したユーザの人数を取得するステップと、対象を実際に選択した客を撮影した画像から検出される客の人数を取得するステップと、インターネット広告を確認したユーザの人数と、対象を実際に選択した客の人数とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価するステップとを実行させるプログラム。
(付記2)
ユーザの人数を取得するステップにおいて、ユーザの属性を取得し、客の人数を取得するステップにおいて、客の属性を取得し、評価するステップにおいて、インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、対象を実際に選択した客の属性毎の人数の分布とを分析することで、インターネット広告の宣伝効果を評価する(付記1)に記載のプログラム。
(付記3)
ユーザの属性は、ユーザについて登録されている情報、ユーザがウェブサイトにアクセスした履歴、又はこれらの組み合わせに基づいて取得される(付記2)に記載のプログラム。
(付記4)
客の属性は、客を撮影した画像を解析することで取得される(付記2)又は(付記3)に記載のプログラム。
(付記5)
評価するステップにおいて、インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、対象を実際に選択した客の属性毎の人数の分布とが相関を有するかに基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する(付記2)から(付記4)のいずれかに記載のプログラム。
(付記6)
ユーザの人数を取得するステップにおいて、インターネット広告を確認したユーザを個人識別した人数を取得する(付記1)から(付記5)のいずれかに記載のプログラム。
(付記7)
客の人数を取得するステップにおいて、画像から検出される客の外観を識別することで客を個人識別した人数を取得する(付記1)から(付記6)のいずれかに記載のプログラム。
(付記8)
客の人数を取得するステップにおいて、対象は実際の施設であり、画像は施設へ到来した客を撮影した画像である(付記1)から(付記7)のいずれかに記載のプログラム。
(付記9)
ユーザの人数を取得するステップにおいて、ユーザの属性を取得し、客の人数を取得するステップにおいて、客の属性を取得し、客の人数を取得するステップにおいて、画像から検出される客の外観を識別することで客を個人識別した人数を取得し、評価するステップにおいて、インターネット広告を確認したユーザの属性毎の人数の分布と、施設での客の属性毎の滞在時間の分布とが相関を有するかに基づき、インターネット広告の宣伝効果を評価する(付記8)に記載のプログラム。
(付記10)
客の人数を取得するステップにおいて、対象は実際の商品であり、画像は商品を選択した客を撮影した画像である(付記1)から(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
(付記11)
配信するインターネット広告について助言する情報を提示するステップをプロセッサに実行させる(付記1)から(付記10)のいずれかに記載のプログラム。
(付記12)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、プロセッサが、(付記1)から(付記11)に係る発明のうちいずれかの発明が有する全てのステップを実行する方法。
(付記13)
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、制御部が、(付記1)から(付記11)に係る発明のうちいずれかの発明が有する全てのステップを実行する情報処理装置。
(付記14)
(付記1)から(付記11)に係る発明のうちいずれかの発明が有する全てのステップを実行する手段を具備するシステム。
【符号の説明】
【0154】
1…システム
10…端末装置
120…通信部
13…入力装置
131…タッチ・センシティブ・デバイス
14…出力装置
15…メモリ
16…ストレージ
19…プロセッサ
20…第1サーバ
22…通信IF
23…入出力IF
25…メモリ
26…ストレージ
29…プロセッサ